JP3810311B2 - プリント基板及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層基板やビルドアップ基板などのプリント基板に係り、特に、ラフパターンの低抵抗から微細パターンの高抵抗までの抵抗素子を形成・内蔵化することができ、その結果、実装部品点数の削減を図ったり、配線長を短くしたり、軽量化することができ、電子機器の幅広い分野において、より高密度化が要求される多層基板として利用できるプリント基板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、抵抗素子をプリント基板に内蔵させる従来の形成方法としては、(1)抵抗ペーストを印刷するペースト印刷法、(2)Cu箔に抵抗膜をめっきで形 成する方法が知られている。
(1)ペースト印刷法
まず、上記ペースト印刷法は、図8に示すように、基板の絶縁層1上に予め対になる電極パッド2を形成しておき(図8(A)参照)、これらの電極パッド2をつなぐようにしてカーボンペースト等の抵抗ペーストをスクリーン印刷等により塗布し、これを硬化させてペースト抵抗4を形成する。
【0003】
(2)Cu箔に抵抗膜をめっきで形成する方法(Ohmega-ply)
次に、Cu箔に抵抗膜をめっきで形成する方法を図9を参照して説明する。
まず、図9(A)に示すように、ウェットプロセスによりCu箔6の表面を粗化する。次に、図9(B)に示すように、このCu箔6の表面に、電気めっき法により、抵抗層となるNiP化合物層8を形成する。次に、図9(C)に示すように、このNiP化合物層8の付着したCu箔6を、表面処理した内層板10上に絶縁シート12を介在させて加熱プレスにより積層し、図9(D)に示すように形成する。図示例では内層板10の両側に上記Cu箔6を積層した場合を示し、内層板10側にNiP化合層(抵抗層)8が位置するようにCu箔6を積層している。次に、図9(E)に示すように、Cu箔6と抵抗層8の両方をそれぞれのエッチング液を用いてパターンエッチングすることにより、外層パターン14を形成する。次に、図9(F)に示すように、フォトリソグラフィーを行い、抵抗層8を残してCu箔6のみを選択的にエッチングする。この抵抗層8が残った部分が抵抗素子16となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記ペースト印刷法によって形成した印刷抵抗には、以下に示す問題がある。
▲1▼抵抗ペーストのスクリーン印刷時のニジミ、印刷ズレ等により、抵抗値の精度が悪い。
▲2▼抵抗ペーストの膜厚は、スクリーン印刷の条件(スキージ圧、スキージ角度等)及び抵抗ペーストの粘度等の管理が難しいために、ばらつきが大きくなり、この点よりも抵抗値の精度が悪くなる傾向にある。
▲3▼電極パッド2である導電層(Cu)とのコンタクトが金属−樹脂接合のため 、接触抵抗がかなり大きくなり、設計値通りの抵抗値を得にくい。
以上の理由により、抵抗値の精度が±30%と大きく、そのため最終段階でトリミング等による抵抗値の調整が必要になる欠点があった。
【0005】
また、Cu箔に抵抗膜をめっきで形成する方法には、以下に示す問題があった。
1.電気めっき法で成膜できる材料は限定されるため、高抵抗化が難しい。
2.シート抵抗Rsが何種類かに限定されているため、抵抗素子のサイズが制約されて自由度が少なくなる。
3.絶縁シート12と抵抗層8との密着性を確保するためにアンカー(Cu箔の表面粗さRa)を数μmと大きくしなければならず、このため抵抗素子の微細パターン化を行うことが困難になってしまう。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、密着性を高く維持しつつ微細パターン化及び抵抗値の精度の向上を図ることが可能なプリント基板及びその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に規定する発明は、基板と、該基板上に形成された絶縁層と、該絶縁層上に形成された抵抗素子と、前記絶縁層上に形成され前記抵抗素子と電気的に接続する配線パターンとを有するプリント基板であって、前記絶縁層は、脂環式オレフィン重合体と、硬化剤と、特定波長領域に対して吸収性を有する化合物とを含む硬化性樹脂組成物が硬化してなるものであり、前記特定波長領域は、前記絶縁層にビアを形成するときに使用されるレーザー光線の波長領域であり、前記抵抗素子は、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)及びチタン(Ti)の少なくともいずれかを含み、厚さを500Å〜10000Åの範囲とされた抵抗層からなり、前記配線パターンは、前記抵抗層と、保護導電層と、めっき導電層とが順次積層された積層構造を有することを特徴とするプリント基板である。
このように、絶縁層の表面粗さを最適化して抵抗層を積層することにより、密着性を高く維持しつつ微細パターン化及び抵抗値の精度の向上を図ることが可能となる。
【0007】
請求項2に係る発明は、プリント基板の製造方法において、脂環式オレフィン重合体と、硬化剤と、特定波長領域に対して吸収性を有する化合物と、非極性有機溶剤と極性有機溶剤とを混合した混合有機溶剤と、を含むワニスを支持体に塗布し、乾燥して硬化性樹脂組成物のフィルム状又はシート状成形体を得る工程と、得られたフィルム状又はシート状成形体を硬化して基板上に絶縁層を形成する工程と、前記絶縁層の表面をアルゴン及び酸素プラズマで活性化すると共に、その表面粗さを0μm〜1μmの範囲内とする工程と、前記活性化された絶縁層の表面上に、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)及びチタン(Ti)の少なくともいずれかを含み、厚さを500Å〜10000Åの範囲とされた抵抗層と、保護導電層とを真空成膜法を用いて順次成膜する工程と、前記保護導電層上に、めっき法を用いて、めっき導電層を形成するめっき工程と、を有すると共に、前記特定波長領域を、前記絶縁層にビアを形成するときに使用されるレーザー光線の波長領域とすることを特徴とするプリント基板の製造方法である。
【0008】
また、例えば前記抵抗素子のパターン幅及びパターン長が、それぞれ30μm〜2000μmである。
また、例えば前記抵抗素子の厚みが、500Å〜10000Åである。
また、例えば前記抵抗素子の材料が金属であり、且つ前記抵抗素子が、上部に金属間結合によって電気的に接続された金属製の電気パッドを有するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係るプリント基板及びその製造方法の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。
図1及び図2は本発明のプリント基板の第1の製造工程(サブトラクティブ法)を説明するための工程図である。図3及び図4は本発明のプリント基板の第2の製造工程(セミアディティブ法)を説明するための工程図である。
まず、本発明では、絶縁層の表面に抵抗層を形成し、前記抵抗層を所定の形状にエッチングすることにより抵抗素子を形成するようにしたプリント基板において、前記絶縁層の表面粗さRaは、0μm〜1μmとなるように設定されていることを特徴としている。
【0010】
例えば銅張板や銅張積層板のような基板上に、下記に示すような樹脂材料を用いてこれを硬化することにより絶縁層を形成し、この表面を後述するようにプラズマエッチングで表面を活性化させ、その時の表面粗さRaを0μm〜1μmに設定する。そして、この絶縁層の表面に抵抗層を形成し、これを所定の形状にエッチングするなどして抵抗素子が内蔵されたプリント基板を形成する。
ここで、上記絶縁層の材料としては樹脂と硬化剤とから成る硬化性樹脂組成物が用いられる。
【0011】
すなわち、上記組成物に用いる樹脂としては、エポキシ樹脂、マレイミド樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、トリアジン樹脂、脂環式オレフィン重合体、芳香族ポリエーテル重合体、ベンゾシクロブテン重合体、シアネートエステル重合体、液晶ポリマー、ポリイミドなどが挙げられる。これらの中でも、脂環式オレフィン重合体、芳香族ポリエーテル重合体、ベンゾシクロブテン重合体、シアネートエステル重合体又はポリイミドが好ましく、脂環式オレフィン重合体又は芳香族ポリエーテル重合体が特に好ましく、脂環式オレフィン重合体がとりわけ好ましい。これらの重合体の他に、液晶ポリマーも好ましい絶縁性重合体として用いることができる。液晶ポリマーとしては、芳香族または脂肪族ジヒドロキシ化合物の重合体、芳香族または脂肪族ジカルボン酸の重合体、芳香族ヒドロキシカルボン酸の重合体、芳香族ジアミン、芳香族ヒドロキシアミンまたは芳香族アミノカルボン酸の重合体などの熱可塑性液晶ポリマーが好ましい例として挙げられる。
【0012】
脂環式オレフィン重合体は、脂環式構造を有する不飽和炭化水素の重合体である。脂環式構造としては、シクロアルカン構造やシクロアルケン構造などが挙げられるが、機械的強度、耐熱性などの観点から、シクロアルカン構造が好ましい。また、脂環式構造としては、単環、多環(縮合多環、橋架け環、これらの組み合わせ多環など)のいずれであっても良い。脂環式構造を構成する炭素原子数に格別な制限はないが、通常4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個の範囲であるときに、機械的強度、耐熱性、及び成形性の諸特性が高度にバランスされ好適である。また、本発明で使用される脂環式オレフィン重合体は、通常、熱可塑性のものである。
【0013】
脂環式オレフィン重合体は、極性基を有するものが好ましい。極性基としては、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシル基、エポキシ基、グリシジル基、オキシカルボニル基、カルボニル基、アミノ基、エステル基、カルボン酸無水物基などが挙げられ、特に、カルボキシル基又はカルボン酸無水物基が好適である。
脂環式オレフィン重合体は、通常、脂環式オレフィンを付加重合又は開環重合し、そして必要に応じて不飽和結合部分を水素化することによって、或いは芳香族オレフィンを付加重合又は開環重合し、そして当該重合体の芳香環部分を水素化することによって得られる。また、極性基を有する脂環式オレフィン重合体は、例えば、1)前記脂環式オレフィン重合体に極性基を変性反応により導入することによって、2)極性基を含有する単量体を共重合成分として共重合することによって、あるいは3)エステル基などの極性基を含有する単量体を共重合成分として共重合した後、エステル基などを加水分解などにより脱離することによって得られる。
【0014】
脂環式オレフィン重合体を得るために使用される脂環式オレフィンとしては、ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン(慣用名:ノルボルネン)、5−メチル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5,5−ジメチル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−エチル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−ブチル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−ヘキシル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−オクチル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−オクタデシル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−エチリデン−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−メチリデン−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−ビニル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、
【0015】
5−プロペニル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−メトキシ−カルボニル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−シアノ−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−メチル−5−メトキシカルボニル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−エトキシカルボニル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−5−エニル−2−メチルプロピオネイト、ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−5−エニル−2−メチルオクタネイト、
【0016】
ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物、5−ヒドロキシメチルビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5,6−ジ(ヒドロキシメチル)−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−i−プロピルビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5,6−ジカルボキシ−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸イミド、5−シクロペンチル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−シクロヘキシル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−シクロヘキセニル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−フェニル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、
【0017】
トリシクロ〔4.3.0.12,5〕デカ−3,7−ジエン(慣用名:ジシクロ ペンタジエン)、トリシクロ〔4.3.0.12,5〕デカ−3−エン、トリシク ロ〔4.4.0.12,5〕ウンデカ−3,7−ジエン、トリシクロ〔4.4.0 .12,5〕ウンデカ−3,8−ジエン、トリシクロ〔4.4.0.12,5〕ウン デカ−3−エン、テトラシクロ〔7.4.0.110,13.02,7〕−トリデカ− 2,4,6−11−テトラエン(別名:1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン)、テトラシクロ〔8.4.0.111,14.03,8〕− テトラデカ−3,5,7,12−11−テトラエン(別名:1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒドロアントラセン)、
【0018】
テトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−ドデカ−3−エン(慣用名: テトラシクロドデセン)、8−メチル−テトラシクロ〔4.4.0.12,5.1 7,10〕−ドデカ−3−エン、8−エチル−テトラシクロ〔4.4.0.12,5. 17,10〕−ドデカ−3−エン、8−メチリデン−テトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−ドデカ−3−エン、8−エチリデン−テトラシクロ〔4.4. 0.12,5.17,10〕−ドデカ−3−エン、8−ビニル−テトラシクロ〔4.4 .0.12,5.17,10〕−ドデカ−3−エン、8−プロペニル−テトラシクロ〔 4.4.0.12,5.17,10〕−ドデカ−3−エン、8−メトキシカルボニル− テトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−ドデカ−3−エン、8−メチル −8−メトキシカルボニル−テトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−ド デカ−3−エン、8−ヒドロキシメチル−テトラシクロ〔4.4.0.12,5. 17,10〕−ドデカ−3−エン、8−カルボキシ−テトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−ドデカ−3−エン、
【0019】
8−シクロペンチル−テトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−ドデカ −3−エン、8−シクロヘキシル−テトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10 〕−ドデカ−3−エン、8−シクロヘキセニル−テトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−ドデカ−3−エン、8−フェニル−テトラシクロ〔4.4.0 .12,5.17,10〕−ドデカ−3−エン、ペンタシクロ〔6.5.1.13,6. 02,7.09,13〕ペンタデカ−3,10−ジエン、ペンタシクロ〔7.4.0. 13,6.110,13.02,7〕−ペンタデカ−4,11−ジエンのごときノルボル ネン系単量体;
【0020】
シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、3,4−ジメチルシクロペンテン、3−メチルシクロヘキセン、2−(2−メチルブチル)−1−シクロヘキセン、シクロオクテン、3a,5,6,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデン、シクロヘプテンのごとき単環のシクロアルケン;ビニルシクロヘキセンやビニルシクロヘキサンのごときビニル系脂環式炭化水素系単量体;シクロペンタジエン、シクロヘキサジエンのごとき脂環式共役ジエン系モノマー;などが挙げられる。
芳香族オレフィンとしては、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼンなどが挙げられる。
【0021】
脂環式オレフィン及び/又は芳香族オレフィンは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
脂環式オレフィン重合体は、前記脂環式オレフィン及び/又は芳香族オレフィンと、これら共重合可能な単量体とを共重合して得られるものであってもよい。脂環式オレフィン又は芳香族オレフィンと共重合可能な単量体としては、エチレン;プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどの炭素数3〜20のα−オレフィン;1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエンなどの非共役ジエン;等が挙げられる。これらの単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0022】
脂環式オレフィンや芳香族オレフィンの重合方法、及び必要に応じて行われる水素添加の方法は、格別な制限はなく、公知の方法に従って行うことができる。脂環式オレフィン重合体の具体例としては、ノルボルネン系単量体の開環重合体及びその水素添加物、ノルボルネン系単量体の付加重合体、ノルボルネン系単量体とビニル化合物との付加重合体、単環シクロアルケン重合体、脂環式共役ジエン重合体、ビニル系脂環式炭化水素重合体及びその水素添加物、芳香族オレフィン重合体の芳香環水素添加物などが挙げられる。これらの中でも、ノルボルネン系単量体の開環重合体及びその水素添加物、ノルボルネン系単量体の付加重合体、ノルボルネン系単量体とビニル化合物との付加重合体、芳香族オレフィン重合体の芳香環水素添加物が好ましく、特にノルボルネン系単量体の開環重合体の水素添加物が好ましい。
【0023】
前記の脂環式オレフィン重合体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、脂環式オレフィン重合体のなかでも、ノルボルネン系単量体の開環重合体及びその水素添加物は、その構造の違いから、CnH2nで表されるオレフィン を共重合して得られるポリオレフィン樹脂とは異種のポリマーに分類されるものである。
脂環式オレフィン重合体のMwを調整する方法としては、例えば、チタン系又はタングステン系触媒を用いた脂環式オレフィンの開環重合に際して、ビニル化合物又はジエン化合物のような分子量調整剤を、単量体全量に対して0.1〜10モル%程度を添加する方法が挙げられる。このとき分子量調整剤の量を少な目に用いると比較的高いMwの重合体が得られ、多めに用いると比較的低いMwの重合体が得られる。
【0024】
分子量調整剤として用いるビニル化合物としては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどのα−オレフィン化合物;スチレン、ビニルトルエンなどのスチレン化合物;エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、アリルグリシジルエーテルなどのエーテル化合物;アリルクロライドなどのハロゲン含有ビニル化合物;酢酸アリル、アリルアルコール、グリシジルメタクリレートなどの酸素含有ビニル化合物;アクリルアミドなどの窒素含有ビニル化合物;などが挙げられる。ジエン化合物としては、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、2−メチル−1,4−ペンタジエン、2,5−ジメチル−1,5−ヘキサジエンなどの非共役ジエン化合物;1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンなどの共役ジエン化合物;が挙げられる。
【0025】
脂環式オレフィン重合体のガラス転移温度は、使用目的に応じて適宜選択できるが、通常50℃以上、好ましくは70℃以上、より好ましくは100℃以上、最も好ましくは125℃以上である。
本発明に用いる硬化剤に格別な限定はなく、例えば、イオン性硬化剤、ラジカル性硬化剤又はイオン性とラジカル性とを兼ね備えた硬化剤等が用いられる。たとえば、1−アリル−3,5−ジグリシジルイソシアヌレート、1,3−ジアリル−5−グリシジルイソシアヌレートのごときアリル基とエポキシ基とを含有するハロゲン不含のイソシアヌレート系硬化剤などの窒素系硬化剤;ビスフェノールAビス(エチレングリコールグリシジルエーテル)エーテル、ビスフェノールAビス(ジエチレングリコールグリシジルエーテル)エーテル、ビスフェノールAビス(トリエチレングリコールグリシジルエーテル)エーテル、ビスフェノールAビス(プロピレングリコールグリシジルエーテル)エーテルなどのビスフェノールA系グリシジルエーテル型エポキシ化合物のようなグリシジルエーテル型エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、グリシジルエステル型エポキシ化合物などの多価エポキシ化合物;酸無水物やジカルボン酸化合物などのジカルボン酸誘導体;ジオール化合物、トリオール化合物、多価フェノール化合物などのポリオール化合物;等の硬化剤があげられる。これらの中でも、多価エポキシ化合物が好ましく、特に耐クラック性を高める観点からグリシジルエーテル型エポキシ化合物が好ましい。
【0026】
脂環式オレフィン重合体と硬化剤との硬化反応を促進させるために、硬化促進剤や硬化助剤を使用することもできる。
硬化促進剤は、特に限定されない。硬化剤が、例えば多価エポキシ化合物の場合には、第3級アミン系化合物や三弗化ホウ素錯化合物などが好適である。なかでも、第3級アミン系化合物を使用すると、微細配線に対する積層性、絶縁抵抗性、耐熱性、耐薬品性が向上する。
第3級アミン系化合物の具体例としては、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリベンジルアミン、ジメチルホルムアミドなどの鎖状3級アミン化合物;ピラゾール類、ピリジン類、ピラジン類、ピリミジン類、インダゾール類、キノリン類、イソキノリン類、イミダゾール類、トリアゾール類などの化合物が挙げられる。これらの中でも、イミダゾール類、特に置換基を有する置換イミダゾール化合物が好ましい。
【0027】
置換イミダゾール化合物の具体例としては、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、ビス−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−メチル−2−エチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾールなどのアルキル置換イミダゾール化合物;2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール,1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−エチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、ベンズイミダゾール、2−エチル−4−メチル−1−(2’−シアノエチル)イミダゾール、2−エチル−4−メチル−1−[2’−(3”,5”−ジアミノトリアジニル)エチル]イミダゾールなどのアリール基やアラルキル基などの環構造を含有する炭化水素基で置換されたイミダゾール化合物などが挙げられる。これらの中でも、環構造含有の置換基を有するイミダゾールが脂環式オレフィン重合体との相溶性の観点から好ましく、特に、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾールが好ましい。
【0028】
硬化促進剤は、単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いられる。硬化促進剤の配合量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、絶縁性重合体100重量部に対して、通常0.001〜30重量部、好ましくは0.01〜10重量部、より好ましくは0.03〜5重量部である。
硬化助剤は、必要に応じて使用される。硬化助剤としては、例えば、キノンジオキシム、ベンゾキノンジオキシム、p−ニトロソフェノール等のオキシム・ニトロソ系硬化助剤;N,N−m−フェニレンビスマレイミド等のマレイミド系硬化助剤;ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート等のアリル系硬化助剤;エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等のメタクリレート系硬化助剤;ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、ジビニルベンゼンなどのビニル系硬化助剤;1−ベンジル−2−フェニルイミダゾールなどの第3級アミン系化合物等が挙げられる。この他、アリル基を有する硬化剤に対して硬化助剤として機能する過酸化物を用いることもできる。
【0029】
本発明に係る硬化性組成物には、所望に応じて、その他の成分を配合することができる。例えば、ビアホールや層間接続体などの孔を形成するときに使用されるレーザー光線の波長領域に吸収を持つ化合物を配合するのが良い。炭酸ガスレーザを用いる場合シリカなどが用いられ、紫外線レーザー(例えばUV−YAGレーザなど)を用いる場合、紫外線吸収剤が用いられる。レーザー光線の波長領域に吸収を持つ化合物を含有する組成物を用いた場合にはレーザーによる孔形成が容易で、スミアの発生なども少なくなる。
このほか、難燃剤、軟質重合体、耐熱安定剤、耐候安定剤、老化防止剤、レベリング剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然油、合成油、ワックス、乳剤、充填剤などをその他の成分として用いることができる。その配合割合は、本発明の目的を損ねない範囲で適宜選択される。
【0030】
本発明においては、絶縁層は、通常、硬化性組成物のフィルム状又はシート状成形体を基板に加熱圧着して形成される。硬化性組成物のフィルム状又はシート状成形体(以下、単にシート材と言うことがある)として用いるシート材は、通常、溶液キャスト法や溶融キャスト法などにより硬化性組成物がフィルム又はシート状に成形されたものである。溶液キャスト法により成形する場合は、ワニスを支持体に塗布した後に、有機溶剤を乾燥除去する。
溶液キャスト法に使用する支持体として、樹脂フィルム(キャリアフィルム)や金属箔などが挙げられる。樹脂フィルムとしては、通常、熱可塑性樹脂フィルムが用いられ、具体的には、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリカーボネイトフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリアリレートフィルム、ナイロンフィルムなどが挙げられる。これら樹脂フィルムの中、耐熱性や耐薬品性、積層後の剥離性などの観点からポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルムが好ましい。金属箔としては、例えば、銅箔、アルミ箔、ニッケル箔、クロム箔、金箔、銀箔などが挙げられる。導電性が良好で安価である点から、銅箔、特に電解銅箔や圧延銅箔が好適である。支持体の厚さは特に制限されないが、作業性等の観点から、通常1μm〜150μm、好ましくは2μm〜100μm、より好ましくは3〜50μmである。
【0031】
塗布方法として、デイップコート、ロールコート、カーテンコート、ダイコート、スリットコートなどの方法が挙げられる。また有機溶剤の除去乾燥の条件は、有機溶剤の種類により適宜選択され、乾燥温度は、通常20〜300℃、好ましくは30〜200℃であり、乾燥時間は、通常30秒〜1時間、好ましくは1分〜30分である。
フィルム又はシートの厚みは、通常0.1〜150μm、好ましくは0.5〜100μm、より好ましくは1.0〜80μmである。なお、フィルム又はシートを単独で得たい場合には、支持体上にフィルム又はシートを形成した後、支持体から剥離する。
【0032】
ワニスを得る方法に格別な制限はなく、例えば、硬化性組成物を構成する各成分と有機溶媒とを混合することにより得られる。各成分の混合方法は、常法に従えばよく、例えば、攪拌子とマグネチックスターラーを使用した攪拌、高速ホモジナイザー、遊星攪拌機、二軸攪拌機、ボールミル、三本ロールなどを使用した方法などで行うことができる。これらを混合する際の温度は、硬化剤による反応が作業性に影響を及ぼさない範囲であり、さらには安全性の点から混合時に使用する有機溶剤の沸点以下が好ましい。
【0033】
有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼンなどの芳香族炭化水素系有機溶剤;n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系有機溶剤;シクロペンタン、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素系有機溶剤;クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素系有機溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどのケトン系有機溶剤などを挙げることができる。これらの有機溶剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0034】
これら有機溶剤のなかでも、微細配線への埋め込み性に優れ、気泡等を生じさせないものとして、芳香族炭化水素系有機溶剤や脂環式炭化水素系有機溶剤のような非極性有機溶剤とケトン系有機溶剤のような極性有機溶剤とを混合した混合有機溶剤が好ましい。これらの非極性有機溶剤と極性有機溶剤との混合比は適宜選択できるが、重量比で、通常5:95〜95:5、好ましくは10:90〜90:10、より好ましくは20:80〜80:20の範囲である。
有機溶剤の使用量は、厚みの制御や平坦性向上などの目的に応じて適宜選択されるが、ワニスの固形分濃度が、通常5〜70重量%、好ましくは10〜65重量%、より好ましくは20〜60重量%になる範囲である。
【0035】
<微細パターン抵抗素子の形成>
抵抗素子を形成するには、前述したように基板上に、先に説明したような樹脂材料を用いて絶縁層を形成し、その表面をプラズマエッチングして活性化させ、その後、絶縁層上に抵抗素子形成のための抵抗層を形成する。このプラズマエッチング条件(印加電力、ガス種、エッチング 時間など)の最適化により、抵抗 層の下地の絶縁層の表面粗さRaを、0μm〜1μmとする。また、表面粗さRaは小さい程好ましい。尚、プラズマエッチング条件はアルゴン及び酸素プラズマにて200W,1分間,10Paの条件で行った。
この絶縁層の表面粗さが小さいと抵抗素子のパターニング精度がよく、また微細なパターンの形成も容易である。実際、後述する実施例で示す、いわゆるセミアディティブ法を用いた場合、めっき導電層厚=10μmにおいて、抵抗層のパターン幅及びパターン長をそれぞれ30μmに精度よく形成することができた。なお、抵抗素子のパターン幅やパターン長が大きくなるとチップ部品を実装する場合との優位性がなくなるため、パターン幅及びパターン長はそれぞれ最大で2000μmである。
【0036】
また、絶縁層の表面粗さが大きいと実際の表面積が設計値よりも大きくなり、抵抗層の実効膜厚も薄くなるため、設計値と実測値のズレが生じたり、抵抗値の精度が悪くなるといった問題があったが、本発明ではその問題も解決することができた。また、さらに多層化することで抵抗素子を基板に内蔵したり、各層に形成することが可能である。
さらに、絶縁層の表面粗さRaが0μm〜1μmと小さいと、高周波特性、特にGHz帯において変化の少ない、安定したが抵抗素子を得ることができる。
【0037】
<金属−金属接合>
また、本発明では抵抗層として、例えばNiやCrなどの金属材料(合金も含む)を用いることができる。抵抗層として金属材料を用いた場合には、薄膜の抵抗素子と電極パッド(銅)とは金属−金属結合であるためオーミックコンタクトとなり、その結果、接触抵抗は極めて小さい。従って、電極パッドとの接触抵抗の影響を受けることなく、設計値通りの薄膜の抵抗素子を形成することができる。
以下に、具体的な実施例について説明する。
<サブトラクティブ法による微細薄膜の抵抗素子の形成>
図1及び図2は、サブトラクティブ法による微細薄膜抵抗素子の形成の工程フローを示す。尚、ここではコア材の両面側に抵抗素子を積層する場合について説明するが、コア材の片面のみに形成してもよい。
【0038】
まず、図1(A)に示すように、銅張板または銅張積層板等のコア材20の導電層(Cu)22にパターニングを施して内層パターン24を形成する。この銅張板は、樹脂板の表面に銅箔を形成したものであり、また、銅張積層板は銅箔と樹脂板とを多層に形成して、内部に必要に応じて回路パターンが形成されているものである。そして、上記内層パターン24の表面を黒化処理、αプレップ処理、CZ処理などの化学的表面処理を施し、その上に絶縁層26を形成する。この絶縁層26の形成の詳細については後述する。今回はCZ処理(メック株式会社製メックエッチボンドCZ−8100を使用)を行った。
【0039】
次に、図1(B)に示すように、プラズマエッチングによって絶縁層26の表面の粗化・活性化を行う。この絶縁層26の粗化・活性化の最適条件は、樹脂の硬化条件やプラズマエッチング条件によって異なる。ここで表面粗さRaは、プラズマパワー、処理圧力、処理時間を適宜選択することにより制御する。本実施例では、脂環式オレフィン重合体と硬化剤とを含有する硬化性組成物を硬化して得た熱硬化性樹脂のシート材(厚さ30〜50μm)を真空ラミネーターで100〜130℃、0.5〜1.0MPaにて塗工し、150〜180℃で2時間の熱硬化処理を行った。尚、シート材の厚さ、塗工時の温度、圧力、熱硬化処理の温度は、それぞれ上記範囲内にて変化させて種々形成した。また、プラズマエッチング条件はアルゴン及び酸素プラズマにて200W,1分間,10Paの条件で行った。このときの絶縁層26の表面粗さRaは、0.2〜0.3μmの範囲内で変化させて種々形成した。なお、表面粗さRaは原子間力顕微鏡(Digital Instrument製、Nanoscope 3a)にてSi単結晶短冊型カンチレバー(バネ定数=20N/m、長さ125μm)を使用し大気中タッピングモードで測定して評価した。ここでRa:平均粗さ(Ra)は中心平面からの算術平均を表す。
【0040】
次に、図1(C)に示すように、樹脂と銅のそれぞれと密着性がよく、かつ抵抗材料としても使用可能な材料(例えば、少なくともNi,Cr,Tiのいずれか1種類以上を含む金属材料)をスパッタ、蒸着、イオンプレーティングなどのドライプロセスで成膜し、抵抗層28を形成する。この抵抗層28は大気中に晒されると表面酸化を起こしたり、次工程の電気銅めっき及びその前処理工程でダメージを受けるため、抵抗層28とその上のめっき銅層との密着性が取りにくくなる。そこで、抵抗層28の成膜後、真空状態を保持したまま連続で導電層30となる銅の成膜を行う。この層を保護導電層と呼ぶ。保護導電層30の厚みは、次工程の電気銅めっきの前処理工程に耐え得る厚さが必要である。本実施例では抵抗層28の厚みを1000Å(材料Ni/Cr=80/20wt%)、保護導電層30の厚 みを1000Åで形成した。いずれもスパッタ法で行い、条件はアルゴンプラズマで400W,0.4 Paにて実施した。抵抗層28厚みが500Åよりも薄くなると熱ストレスや機械的ストレスによる耐性が不足するため、500Å以上が必要である。また、抵抗層28の厚さの上限は、10000Å程度であり、これ以上厚くなると、プリント基板形成の上から現実的でない。
【0041】
次に、図1(D)に示すように、電気銅めっきを行ってめっき導電層32を形成する。本実施例ではめっき導電層32の厚みを20〜30μmで形成した。
次に、図1(E)に示すように、フォトリソを行った後、塩化第二銅溶液や塩化第二鉄溶液等のエッチング液を用いてめっき導電層32、導電層30及び抵抗層28の3層のパターニングを行い、配線パターン34を形成する。例えば抵抗層28の材料がNiCrの場合、上記エッチング液を用いれば抵抗層28と導電層30とを同時にエッチングすることが可能である。上記エッチング液ではエッチングできない材料についてはそれぞれに合ったエッチング液にてさらにエッチングを行う。エッチングレジストはインクやドライフィルム、または電着(Electro Deposition:ED)膜などがあり、使用するエッチング液に対し耐性のあるものを使用する。本実施例では旭化成社製AQ−4038(厚さ40μm)を使用した。次にエッチングレジストを苛性ソーダ溶液等で除去する。
【0042】
次に、図1(F)に示すように、フォトリソ後、配線パターン34の一部のめっき導電層32及び導電層30のみを選択的にエッチングすることによって、その下層の抵抗層28を薄膜の抵抗素子36として利用する。この時の選択エッチング液は、銅をエッチングし、かつできるだけ下地の抵抗層28にダメージを与えないものを選定しなければならない。選択エッチング液には、アンモニア系やギ酸系のものを使用するとよい。例えばメック株式会社製メックエッチボンドCZ−8100が有効である。本実施例では液温30℃で「ジャストエッチング+α」(めっき導電層32の厚さによってエッチング時間は異なる)行った時の抵抗層ダメージは抵抗値変化率で見るとおよそ2%の上昇で収まっている。選択エッチング後、エッチングレジストを除去する。エッチングレジストは図1(E)で示した工程と同じものでよいが、アンモニア系エッチング液(例えばメルテックス株式会社製エープロセス)を使用する場合は耐アルカリタイプのレジストを使用しなければならない。次にエッチングレジストを苛性ソーダ溶液等で除去する。
【0043】
次に、図2(A)に示すように、さらにビルドアップする場合、配線パターンの表面処理を施し、その上に絶縁層38を形成する。本実施例は、表面処理液としてメック株式会社製メックエッチボンドCZ−8100を使用した。
このようにして、図1(B)〜図1(F)の工程を必要に応じて繰り返すことにより、図2(B)に示すように内部に抵抗素子36が埋め込まれた積層型のプリント基板を作る。
次に、図2(C)に示すように、最後にソルダーレジスト40を形成し、パターニングして、プリフラックス処理や金めっき処理などを行って金めっきよりなる電極パッド42を形成する。
上記したような、サブトラクティブ法による薄膜の抵抗素子36の形成は、配線パターンの一部を選択的にエッチングして形成するため、電極パッド42とのズレを生じないメリットがある。
【0044】
<セミアディティブ法による微細薄膜の抵抗素子の形成>
図3及び図4は、セミアディティブ法による微細薄膜抵抗素子の形成の工程フローを示す。
このセミアディティブ法を用いた形成方法では、先の図1(A)〜図1(C)にて説明した方法がここでも全く同様に適用されるので、この部分の説明については省略する。
まず、図1(C)に示すような工程まで処理を行ったならば、次に図3(A)に示すように、めっきレジスト44を塗工し、フォトリソにてパターニングを行う。
次に、図3(B)に示すように、上記めっきレジスト44をマスクとして電気銅めっきを行って、めっき導電層46を選択的に形成する。本実施例ではめっき導電層46の厚みを20〜30μmで形成した。
【0045】
次に、図3(C)に示すように、上記めっきレジスト44を除去する。
次に、図3(D)に示すように、抵抗素子を形成するためのレジスト48を塗工し、パターニングを行う。
次に、図3(E)に示すように、露出している保護導電層30及び抵抗層28をエッチングする。この場合、例えば塩化第二銅溶液や塩化第二鉄溶液等のエッチング液を用いる。例えば抵抗層28の材料がNiCrの場合、上記エッチング液を用いれば抵抗層28と導電層30とを同時にエッチングすることが可能である。
【0046】
次に図3(F)に示すように、苛性ソーダ溶液等でレジスト48を除去した後、その下部の保護導電層30のみを選択的にエッチングして抵抗層28を残し、ここに抵抗素子16を形成する。ここではエッチング液としてメック株式会社製メックエッチボンドCZ−8100を使用した。
さらにビルドアップする場合には、図4(A)に示すように、配線パターンの表面処理を施し、その上に絶縁層38を形成する。そして、図1(B)、図1(C)、図2(A)〜図2(F)の工程を必要に応じて繰り返すことにより、図4(B)に示すように内部に抵抗素子16が埋め込まれた積層型のプリント基板を作る。
【0047】
次に、図4(C)に示すように、ソルダーレジスト40を形成し、パターンニングしてプリフラックス処理や金めっき処理などを行って金めっきよりなる金属パッド42を形成する。
このセミアディティブ法による薄膜の抵抗素子は、保護導電層30のみのエッチングで形成できるため精度がよく、且つファインな薄膜の抵抗素子を形成できるといったメリットがある。実際、めっき導電層厚=10μmにおいて、抵抗層のパターン幅及びパターン長をそれぞれ30μmに精度よく形成することができた。なお、抵抗素子の各部の寸法は、図5に示すように定義される。図5は抵抗素子の一例を示す拡大斜視図であり、上記抵抗素子16の2つのめっき導電層46間の長さLがパターン長であり、抵抗層28の横幅Wがパターン幅であり、抵抗層28の厚さtがパターン厚である。
【0048】
ここで、絶縁層26の表面粗さを種々変更して抵抗素子の抵抗値の評価を行ったので、その評価結果について説明する。
図6は絶縁層の表面粗さRaと抵抗値バラツキ率との関係を示す図である。図6(A)はRa=2μm、図6(B)はRa=1μm、図6(C)はRa=0.5μmの場合をそれぞれ示す。
ここではそれぞれ表面粗さの異なる絶縁層上にパターン幅50μm、パターン長1mm、パターン厚1000Åの抵抗素子を形成し、その抵抗値の精度を調べた。分布エリアは150mm角である。
図6によれば、表面粗さRaが2μmの時(図6(A)参照)は、抵抗値のバラツキは±9〜12程度まであり、あまり好ましくなかった。これに対して、表面粗さRaが1μmの時(図6(B)参照)及び0.5μmの時(図6(C)参照)は、抵抗値のバラツキは一応の目安である±5%以内に納まっており、良好な特性を示していることが確認できた。
また、絶縁層として本発明で説明した材料と一般的なエポキシ樹脂を用いた場合の高周波特性を測定したので、その評価結果について説明する。
【0049】
図7は絶縁層の材料が高周波特性に及ぼす影響を示すグラフであり、図7(A)は絶縁層として一般的なエポキシ樹脂を用いた場合を示し、図7(B)は絶縁層として本発明の材料を用いた場合を示す。また、抵抗素子の抵抗値として10Ω、100Ω、1kΩの3種類を用意した。
図7(A)に示すエポキシ樹脂の場合には、特に周波数100MHz以上において100Ω及び1kΩの抵抗値の変化率が大きく変化して好ましくない。これに対して、図7(B)に示す本発明の材料の場合は、周波数200MHz以上でも抵抗値の変化率はそれ程大きくなく、良好な高周波特性を示していることが判明した。
【0050】
また、絶縁層の表面粗さRaを1μmにした抵抗素子を用いてこの抵抗層と絶縁層との密着性を測定したところ、エポキシ樹脂の場合は、密着性は不十分であったが、本発明の材料の場合には十分な密着性を得ることができた。
尚、上記実施例で説明した抵抗素子を含むプリント基板の積層構造は、単に一例を示したに過ぎず、これに限定されないのは勿論である。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のプリント基板及びその製造方法によれば、次のように優れた作用効果を発揮することができる。
絶縁層の表面粗さを最適化して抵抗層を積層することにより、密着性を高く維持しつつ微細パターン化及び抵抗値の精度の向上を図ることができる。
また、抵抗層をスパッタ等のドライプロセスで形成するため、抵抗材料の制約を受けにくいため、高抵抗化が容易である。
しかも、スパッタ条件等により、最も仕様に合ったシート抵抗値を自在に得ることができる。更には、膜厚精度がよいため、抵抗値の精度がよい。
また更に、抵抗層と導電層を真空中で連続スパッタにより形成するため、抵抗層/導電層間が純粋に金属−金属結合であるため、接触抵抗を極めて小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のプリント基板の第1の製造工程(サブトラクティブ法)を説明するための工程図である。
【図2】 本発明のプリント基板の第1の製造工程(サブトラクティブ法)を説明するための工程図である。
【図3】 本発明のプリント基板の第2の製造工程(セミアディティブ法)を説明するための工程図である。
【図4】 本発明のプリント基板の第2の製造工程(セミアディティブ法)を説明するための工程図である。
【図5】 抵抗素子の一例を示す拡大斜視図である。
【図6】 絶縁層の表面粗さRaと抵抗値バラツキ率との関係を示す図である。
【図7】 絶縁層の材料が高周波特性に及ぼす影響を示すグラフである。
【図8】 従来のペースト印刷法を用いて抵抗素子を形成する工程を示す図である。
【図9】 従来のCu箔に抵抗膜をめっきで形成して抵抗素子を形成する工程を示す図である。
【符号の説明】
20…コア材、26…絶縁層、28…抵抗層、30…導電層、32…めっき導電層、34…配線パターン、36…抵抗素子、38…絶縁層、42…電極パッド。
Claims (2)
- 基板と、
該基板上に形成された絶縁層と、
該絶縁層上に形成された抵抗素子と、
前記絶縁層上に形成され前記抵抗素子と電気的に接続する配線パターンとを有するプリント基板であって、
前記絶縁層は、脂環式オレフィン重合体と、硬化剤と、特定波長領域に対して吸収性を有する化合物とを含む硬化性樹脂組成物が硬化してなるものであり、
前記特定波長領域は、前記絶縁層にビアを形成するときに使用されるレーザー光線の波長領域であり、
前記抵抗素子は、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)及びチタン(Ti)の少なくともいずれかを含み、厚さを500Å〜10000Åの範囲とされた抵抗層からなり、
前記配線パターンは、前記抵抗層と、保護導電層と、めっき導電層とが順次積層された積層構造を有することを特徴とするプリント基板。 - プリント基板の製造方法において、
脂環式オレフィン重合体と、硬化剤と、特定波長領域に対して吸収性を有する化合物と、非極性有機溶剤と極性有機溶剤とを混合した混合有機溶剤と、を含むワニスを支持体に塗布し、乾燥して硬化性樹脂組成物のフィルム状又はシート状成形体を得る工程と、
得られたフィルム状又はシート状成形体を硬化して基板上に絶縁層を形成する工程と、
前記絶縁層の表面をアルゴン及び酸素プラズマで活性化すると共に、その表面粗さを0μm〜1μmの範囲内とする工程と、
前記活性化された絶縁層の表面上に、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)及びチタン(Ti)の少なくともいずれかを含み、厚さを500Å〜10000Åの範囲とされた抵抗層と、保護導電層とを真空成膜法を用いて順次成膜する工程と、
前記保護導電層上に、めっき法を用いて、めっき導電層を形成するめっき工程と、
を有すると共に、
前記特定波長領域を、前記絶縁層にビアを形成するときに使用されるレーザー光線の波長領域とすることを特徴とするプリント基板の製造方法。
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