JP2001214373A - エアバッグ用基布及びエアバッグ - Google Patents
エアバッグ用基布及びエアバッグInfo
- Publication number
- JP2001214373A JP2001214373A JP2000022397A JP2000022397A JP2001214373A JP 2001214373 A JP2001214373 A JP 2001214373A JP 2000022397 A JP2000022397 A JP 2000022397A JP 2000022397 A JP2000022397 A JP 2000022397A JP 2001214373 A JP2001214373 A JP 2001214373A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fabric
- airbag
- air bag
- weaving
- base fabric
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Air Bags (AREA)
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
- Woven Fabrics (AREA)
Abstract
優れ、裁断時のほつれ止め効果を有すると共に、難燃性
能に優れたエアバッグ用基布、及びその基布を用いたエ
アバッグを提供する。 【解決手段】 カバーファクターが2100以上である
ポリアミド繊維の織物にポリウレタン樹脂が付着してい
る基布であって、該織物に油剤が0.2wt%以上付着
していることを特徴とするエアバッグ用基布、及びこの
基布を用いたエアバッグ。
Description
全のために設置されるエアバッグ用の基布に関するもの
であり、更に詳しくは、軽量性、柔軟性、低通気性、コ
ンパクト性に優れ、裁断時のホツレ止め効果を有すると
共に、難燃性能に優れたエアバッグ用基布に関するもの
である。
ッグの装着が進みつつある。このエアバッグは、通常ス
テアリングホイールやインストルメントパネルなどの狭
い場所にインフレーターケースを含めたモジュールとし
て装着されており、このバッグの収納容積は小さいこと
が望ましく、以前より、収納容積をコンパクトにするた
めに織物に使用する繊維として細い繊度のものを使用す
ることや、バッグの機密性保持のため基布に被覆するエ
ラストマーの種別を変更することなどが行われている。
exから470dtexの基布へ、且つ、被覆するエラ
ストマーもクロロプレンゴムを90〜120g/m2 塗
布からシリコーン樹脂40〜60g/m2 塗布に変更さ
れて、現在は470dtexのシリコーンコーテングタ
イプの基布が、更にコーテング加工経費の経済性から微
少通気性を持たせたノンコートタイプのものも使用され
ている。
の空隙スペースを大きくして速度パネル等の計器を見や
すくしたり、車内空間を大きくするために、エアバッグ
の収納容積を極力小さくするコンパクト性、風合いのソ
フト化が、基布に対して強く要求されている。このコン
パクト性と風合いソフト化に対応するには、織物に使用
する繊維の全繊度や単糸繊度を更に細くすることや、樹
脂をコーテングする場合は付着量を如何に軽減するかと
いうこと等が課題である。但し、全繊度を低くすると織
物の初期抵抗は低くなり、高圧下では組織ズレにより動
的通気度が高くなる現象がある。また、ノンコート基布
では縫製時に基布切断面のホツレ現象もある。
するために、種々の検討がなされれており、ウレタン樹
脂を使用する技術としては、特開平7−42043号公
報、特開平7−40798号公報、特開平11−222
778号公報等がある。特開平7−42043号公報で
は、布帛に30wt%以下の樹脂を部分的に積層するか
又は布帛内部の交絡部に付与する方法で、実施例2に
は、難燃性付与のために、臭素化芳香族系化合物を水系
ポリウレタン樹脂に混合することが記載されており、特
開平7−40798号公報でも、ポリウレタン樹脂中に
防撚剤として有機リン・ハロゲン化合物、または臭素系
芳香族化合物・無機複合物を含有させることが記載され
ており、特開平11−222778号公報には、ウレタ
ンの主鎖中にハロゲンを含有するポリウレタン樹脂を基
布に付着させる方法が記載されている。また、これらポ
リウレタン樹脂に含有させる難燃剤としては、ハロゲン
系が有効であると記載されている。
系難燃剤を使用しないで難燃性にする要求が強くなって
おり、これについての検討が行われている。
畳み性、コンパクト性、軽量性に優れ、かつ低通気性、
裁断時のホツレ止め効果を有すると共に、FMVSS3
02法燃焼試験で燃焼性が合格する高密度織物のエアバ
ッグ用基布を提供することにある。
を重ねた結果、ハロゲン系難燃剤を使用しない処方のウ
レタン樹脂を織物に付着させることで、低通気度で、組
織ズレ、ホツレがなく難燃性の優れたものが得られるこ
とを見出し、本発明をなすに至った。即ち、本発明は下
記の通りである。
るポリアミド繊維の織物にポリウレタン樹脂が付着して
いる基布であって、該織物に油剤が0.2wt%以上付
着していることを特徴とするエアバッグ用基布。 2)ポリウレタン樹脂の付着量が20g/m2 以下であ
ることを特徴とする上記1記載のエアバッグ用基布。
を含有していることを特徴とする上記1又は2記載のエ
アバッグ用基布。 4)ポリアミド繊維が、銅含有率10〜200ppm、
硫酸相対粘度(ηr)2.5〜3.3、全繊度67〜2
50dtex、引張強度5.7cN/dtex以上であ
ることを特徴とする上記1、2又は3記載のエアバッグ
用基布。
バッグ用基布を用いてなるエアバッグ。 以下、本発明を詳細に説明する。本発明のエアバッグ用
基布は、軽量性、柔軟性、収納性に優れ、かつウレタン
樹脂塗布で、低通気度であり、燃焼性能の基準をクリア
ーすることを特徴とするものである。
アミド繊維としては、アミド結合を有するものであれば
特に限定はないが、ポリヘキサメチレンアジパミドを主
体とする繊維が好ましく、特に融点が215℃以上であ
るポリヘキサメチレンアジパミド (以下、ナイロン66
という)繊維、ナイロン66コポリマー(ナイロン66
/6、ナイロン66/6I、ナイロン66/610)を
含むナイロン66繊維、及びポリアミド系ポリマー(ナ
イロン6(ポリカプラミド)、ナイロン610(ポリヘ
キサメチレンセバカミド))を含むナイロン66繊維な
どが耐熱性の点で特に好ましい。
相対粘度(ηr)は2.5〜3.3が望ましい。ηr
2.5未満では高強度を安定的に得ることが難しくなる
傾向があり、硫酸相対粘度ηr3.3を越えると高粘性
による流動性の低下に伴うゲル化進行により紡糸性が低
下し使用が難しくなる傾向がある。なお、硫酸相対粘度
(ηr)の測定方法は、95.5%硫酸100ccに油
剤が付着していない繊維1gを溶解して25℃恒温槽内
でオストワルド粘度計にて測定して求める。
含有率が10〜200ppmであることが、繊維自身の
高温、高湿、オゾン等の長期間暴露された時の性能低下
を抑制するために有効であり、より好ましくは20〜8
0ppmである。銅含有率が10ppm未満では耐熱強
度保持率が低下し、200ppmを越えると溶解したナ
イロン66を主体としたポリマー中に不溶化した銅化合
物が析出し易くなり、析出した銅化合物が濾過フィルタ
ー上に堆積してパック交換周期を早め、生産性を阻害す
る傾向がある。なお、銅含有率は、繊維中の銅成分を原
子吸光や比色法で測定したものである。
銅、塩化第一銅及び塩化第二銅等の有機銅錯塩やハロゲ
ン化銅塩が挙げられる。また、銅塩及び金属ハロゲン化
合物との併用が好ましい。金属ハロゲン化合物として
は、例えば、沃化カリウム、臭化カリウム及び塩化カリ
ウム等が挙げられる。最も好ましい組み合わせの具体例
としては、沃化第一銅と沃化カリウム、酢酸銅と沃化カ
リウムであり、沃素/銅の添加モル比で銅による耐熱性
効果も変化するので、添加モル比は8〜50、好ましく
は10〜40である。
おいては、エアバッグの軽量性、コンパクト性と引張や
引裂強力等の機械特性を満足させるために、エアバッグ
用基布を構成する繊維の全繊度、単糸繊度、織物のカバ
ーファクターなどもまた重要である。カバーファクター
とは、織物を構成している糸条総繊度の平方根と1イン
チ(2.54cm)当たりの糸条数(織密度)との積の
経と緯の和をいう。すなわち、次式により算出されるも
のである。
tex)、N1は経糸織密度(本/2.54cm)、D
2は緯糸総繊度(dtex)、N2は緯糸織密度(本/
2.54cm)を表す。) 本発明においては、織物のカバーファクターは、210
0以上が必要である。カバーファクターが2100未満
では得られる基布の引張機械特性が低くなり、バッグ作
動時の機械特性を満足させない恐れがある。また、製織
性の観点から、カバーファクターは2600以下である
ことが好ましい。
する経方向、緯方向の繊維の1本単位当たり合計繊度を
指すもので、1ヤーンでもよいし複数のヤーンを撚糸、
合糸、引き揃え糸とした状態でもよい。本発明において
は、総繊度は250dtex以下、より好ましくは67
〜250dtexである。総繊度が250dtexを越
えると、軽量性、コンパクト性が悪くなる傾向があり、
総繊度を小さくすると軽量性、コンパクト性は良くなる
が、67dtex未満では、エアバッグ用基布として
は、バッグ作動時の機械特性を満足させない場合があ
る。その理由は、使用する繊維の強度が繊度に関係なく
限界があるため、基布にしても引張や引裂機械特性が低
くなるからである。
3.3dtexが好ましい。単糸繊度が3.3dtex
を越えると基布が硬くなり収納性が劣る傾向があり、
1.1dtex未満では繊維製造時の毛羽や高密度製織
時に停台等による製織稼働率低下を発生し易くなる。ま
た、繊維の引張強度も、エアバッグ用基布のバッグ作動
時の耐圧機械特性に影響する。繊維の引張強度は5.7
cN /dtex以上、好ましく引張強度は6.2cN /
dtex以上であり、繊維の糸長方向の物性均一性から
強度の上限は繊維製造時に糸切れが許容される範囲とし
て9.7cN /dtex以下が好ましい。
度が3.3dtex以下でカバーファクター2100以
上の高密度織物を製織する場合は、経糸毛羽による製織
停台等の製織性が問題となる。この為に、製織に使用す
る経糸は交絡数が多いほど製織性は向上して、特に繊度
160dtex以下の繊維でノンサイジングエアージェ
ットルームで製織する場合は交絡数は25ケ/m以上が
好ましく、より好ましくは30〜55ケ/mである。交
絡数25ケ/m未満では製織時の経毛羽が発生し易く、
製織停台が多く製織継続が困難となる傾向がある。また
交絡数55ケ/mを越える場合は製糸段階で高圧圧気で
付与することが難しい。
糸ほど綜絖や筬によるしごき抵抗を受けないので、経糸
の交絡数と同等以下でよいが、下限は原糸捲形態からの
解舒を阻害させないためには5ケ/m以上欲しい。しか
し、交絡数は特に限定されるものではない。なお、交絡
数の測定は、繊維を水上に置いた時に、非交絡部分はフ
ィラメントが開繊するが、交絡部分はフィラメントが収
束されるので、フィラメントの95%以上が収束された
節部が直線1m上に何個あるかを数えたものである。
平織、斜子、格子のいずれでもよい。織物の製織は、ウ
オータージェット製織、エアジェット製織、レピア製織
等が行われ、どの製織方法でもよいが、ウレタン樹脂加
工を行う前の織物に油剤を付着させる為には、製織中に
油剤の脱落が少ないエアジェット製織やレピア製織が望
ましい。ウオータージェット製織の場合は、製織性を向
上させるために経糸にアクリル糊剤を付着させるが、こ
のアクリル糊剤はエアバッグ基布としては難燃性に悪影
響を与えるので、製織後に精練で織物に付着した糊剤や
油剤を除去した後に、再度難燃性付与として油剤をデッ
プ加工して使用することが出来る。
物の組織ズレや切断面のホツレ防止としてウレタン樹脂
を織物に付着させる場合、ウレタン樹脂のみを付着させ
ると難燃性が劣る為に、難燃対策として樹脂内にハロゲ
ン系難燃剤が加えられている場合が多い。これに対し、
本発明では、ウレタン樹脂を用い、難燃対策として、ハ
ロゲン系難燃剤以外を検討した結果、織物に油剤を0.
2wt%以上、好ましくは0.5wt%以上付着させる
と、難燃剤を添加しなくても難燃性は合格することを見
出した。また、油剤を0.8wt%以上付着さた織物に
ウレタン樹脂等を付着させると、ウレタン樹脂付着によ
る基布の引裂低下を防止するという効果も有する。例え
ば、油剤付着のない基布の引裂低下率は55%であるの
に対し、1.0wt%油剤を付着させた場合は、引裂低
下率が17%と著しい効果も示す。油剤の付着量の上限
は10wt%程度で、これ以上では基布の表面がベタツ
キ感が強くなる。
難燃剤として有機硫黄化合物を樹脂に加えてもよい。有
機硫黄化合物としては、チオ尿素、チオ尿素のホルムア
ルデヒド縮合物、縮合硫酸カルバメート等があるが、安
価な点で、チオ尿素がよく、ウレタン樹脂の溶剤である
ジメチルホルムアミド(DMF)に溶解させ、ウレタン
樹脂固形分に対して45wt%以下添加することが好ま
しい。
織した後に、織物に付着した糊剤や油剤を精練して乾燥
し、次いで再度油剤溶液にデップ、マングル、乾燥処理
をしてウレタン樹脂加工に供するか、精練処理をしない
で、織物製織前の経糸(原糸には、製糸時に原糸油剤が
0.5〜3.0wt%付着しているもの)に撚糸や整経
油剤等で収束性を付与したノンサイジングで製織を行
い、無セット又はセット処理をしてウレタン樹脂加工に
供する。
ジアルキルチオジプロピオネート平滑剤を主成分とする
もので、プロピレンオキサイド(PO)/エチレンオキ
サイド(EO)アルキルポリエーテルと、ポリオキシエ
チレン(POE)硬化ヒマシ油トリアルキルエステルの
乳化剤との組み合わせが有効であり、混合比率は、特に
限定されるものではないが、主成分が40wt%以上で
あり、乳化剤は乳化性を考慮して等量程度が適当であ
る。
時の自動車の窓ガラス曇り防止も含めて加熱減量率差が
2%以下の耐熱油剤で、高引火点鉱物油や合成パラフィ
ン及びグリセリンエステルを主成分とするものが有効で
ある。なお、整経油剤の加熱減量率差は、直径6cmの
アルミ皿に油剤1gを精秤して、120℃及び150℃
の各々のホットプレート上で10分間加熱した後の重量
を測定し、150℃と120℃の減量率差を算出して求
める。
止として、整経油剤中に抗菌剤を添加することが好まし
く、抗菌剤としては抗菌効果があり、更に整経油剤の安
定性に阻害を与えないものであれば、種別、添加量に制
限はないが、例えば、塩化イソチアゾロン、イソチアゾ
ロン、ブロモニトリルアルコールの混合物等を整経油剤
に対して0.02〜0.5wt%添加するのが好まし
い。
する場合は、織物の皺を修正する為に100〜180℃
で約20〜60秒間ヒートセット処理を行うことが好ま
しいが、織物に皺等が少なければヒートセット処理を省
略することも出来る。本発明で用いられるウレタン樹脂
としては、ポリエステル系ポリウレタン樹脂、ポリエー
テル系ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート系ポリウレ
タン樹脂などが挙げられる。ウレタン樹脂には、エポキ
シ、メラミン、多官能イソシアネート等からなる架橋
剤、カルボジイミド系加水分解防止剤、フェノール類、
芳香族アミン酸化防止剤やサリチル酸系、ベンゾフェノ
ン系、ベンゾトリアゾール系誘導体等の紫外線吸収剤、
チオ尿素等の難燃剤を添加してもよい。
量は20g/m2 以下、好ましくは0.5〜20g/m
2 が望ましい。付着量が0.5g/m2 未満では基布裁
断面のホツレ止め効果が十分とはいえず、付着量が20
g/m2 を越えると、基布が硬くなり折り畳み時のコン
パクト性が劣る傾向が生じると共に、不粘着性評価をす
ると貼り付きを示すので、樹脂表面にタルクを微量付着
させて貼り付き防止を施すのが好ましい。なお、不粘着
性評価は、3kgf荷重下で70℃×24時間処理し
て、貼り付き性を評価する。
ナイフコーター法、エアードクター法、グラビアコ−タ
ー法、キスコーター法、リバースロールコーター法、デ
ップ法等が代表的であるが、均一付着出来ればどの様な
方法でもよい。上記の方法で付着させた後に、反応を進
めるために120℃〜180℃で乾燥させる。基布の通
気度は、ウレタン樹脂を付着させることにより、フラジ
ール法(水柱12.7mm下)で、0.5cc/cm2
/秒以下の低通気度もしくは非通気度となる。
とにより未処理よりも過酷になるので、120℃×40
0時間熱処理を施した基布での水平燃焼法で、基布端面
より着火して1.5インチ(38mm)以内のA評線未
満で消火した時、もしくは、A評線を越えてもA評線か
ら50mm未満で且つ燃焼時間が60秒以内で消火した
時は「自己消火性」、またはA評線から50mm以上燃
焼した時は燃焼速度を測定して燃焼速度100mm/分
未満であれば遅燃3級として燃焼合格とし、燃焼速度1
00mm/分以上は燃焼不合格とした。
的に説明する。なお、使用繊維及びエアバッグ用基布
は、次に示す方法で評価した。 1.引張強度(cN/dtex):JIS L−101
3に従った。 2.引張伸度(%):JIS L−1013に従った。
L−1096に従った。 4.重さ(gf/cm2 ):JIS L−6328に従
った。 5.厚さ(mm):JIS L−6328に従った。 6.通気度(cc/cm2 /秒):フラジール法(差圧
12.7mm水柱)に従った。
96に準じ、溶媒としてヘキサンを使用した。 8.燃焼性(mm/分):120℃×400時間フリー
状態で熱処理した基布をFMVSS302法に従い評価
した。 9.裁断面ホツレ状態:鋏で裁断した基布面を指先で軽
く擦って、糸のホツレ状態を目視で判断した。
ウムを添加比率1:12でポリマー中に銅として70p
pm含有し、95.5%硫酸相対粘度(ηr)2.95
であるヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)チッ
プを用い、該チップをエクストルダー型紡糸機で溶融紡
糸し、原糸油剤を付着させた後に熱延伸して、強度6.
9cN/dtex、伸度25%、沸水収縮率7.3%、
交絡数34ケ/m、油剤付着率0.9wt%、155d
tex/48フィラメント(単糸繊度3.2dtex)
のナイロン66糸を得た。
チオジプロピネート:60質量部、PO/EOアルキル
ポリエーテル:20質量部、POE硬化ヒマシ油トリア
ルキルエステル:20質量部」の30wt%ストレート
希釈液(希釈剤:鉱物油28秒)としてノズルオイリン
グ方法で給油した。この糸5600本を整経する時に、
整経油剤S560〔鉱物油27質量部、天然油脂28質
量部、脂肪酸エステル28質量部、高級アルコール12
質量部、アニオン活性剤5質量部(互応化学工業株式会
社製で150℃と120℃の加熱減量率差1.3%〕
を、常温でキスロール方式で原糸に対して油剤付着率
1.0wt%付着させて、ビーミング等の経準備を行
い、緯糸は上記物性で交絡数が11ケ/mを使用して、
エアージェットルーム製織機で、織密度(経×緯)89
×89本/2.54cmの織物を製織した。
ット仕上加工を行い、織密度91×90本/2.54c
mの織物を得た後、ポリエーテル系ウレタン樹脂(ME
−8115LP;大日精化工業株式会社製)100質量
部と架橋剤(DN−950;大日本インキ株式会社製)
3質量部をDMF溶剤で溶液粘度を4500cpsに調
整した液を、ナイフコーターで塗布し、130℃で30
秒間乾燥の1回塗布を行い、塗布量7g/m2 、基布の
織密度(経×緯)91×88本/2.54cm、通気度
0.05cc/cm2 /秒、残留油脂分1.2wt%の
基布を得た。
し、基布を裁断して運転席用バッグを作成したが、裁断
面のホツレもなく作業性が容易であった。また、基布の
厚みが0.195mmと薄く、バッグに折り畳むとコン
パクト性に優れたものであった。 比較例1 実施例1で使用した原糸を用い、経原糸に対してアクリ
ル糊剤を5wt%付着させて、ビーミング等の経準備を
行い、緯糸は上記物性で交絡数が11ケ/mの糸を使用
して、ウオータージェット製織機で、織密度(経×緯)
87×89本/2.54cmの織物を製織した。
リ精練、水洗、乾燥、ヒートセットを行って、織密度9
0×90本/2.54cmの基布を得た。次いで、実施
例1で用いたウレタン樹脂加工処方で加工を行い、塗布
量7g/m2 、通気度0.04cc/cm2 /秒、残留
油脂分0.1wt%の基布を得た。この基布の水平燃焼
性は、燃焼速度287mm/分で燃焼性不合格であっ
た。
を作成したが、裁断面のホツレもなく作業性が容易であ
った。 比較例2 実施例1で使用した原糸及び製織方法で、無精練で15
0℃で30秒間の熱セット加工のみを行って表2に示す
ようなノンコート基布を得た。この基布は、残留油脂分
が1.3wt%で、通気度が0.4cc/cm2 /秒と
高い通気性を有する基布であった。
し、基布を裁断して運転席バッグを作成すると、裁断面
を手でしごくと糸が簡単にホツレ現象を示し、縫製部を
裁断面より広く取る必要があった。 実施例2 ウレタン樹脂の塗布・乾燥操作を2回行い、塗布量14
g/m2 としたこと以外は、実施例1と同様にして基布
を得た。
/秒で、水平燃焼性も自己消火性を示した。また、この
基布を裁断して運転席用バッグを作成したが、裁断面の
ホツレもなく作業性が容易であった。 実施例3 ウレタン樹脂溶液中にチオ尿素(全固形分に対しチオ尿
素濃度25wt%)を加え、溶液粘度11500cps
の溶液を1回塗布して塗布量9g/m2 としたこと以外
は、実施例1と同様にして基布を得た。
/秒で、水平燃焼性も自己消火性を示した。また、この
基布を裁断して運転席用バッグを作成したが、裁断面の
ホツレもなく作業性が容易であった。 実施例4 ウレタン樹脂をポリエステル系ウレタン樹脂(ME−4
4ELP;大日精化工業株式会社製)100質量部に変
更して、溶液粘度6000cpsで塗布を行い塗布量7
g/m2 としたこと以外は、実施例1と同様にして基布
を得た。
/秒で、水平燃焼性も自己消火性を示した。また、この
基布を裁断して運転席用バッグを作成したが、裁断面の
ホツレもなく作業性が容易であった。 比較例3 実施例1で用いたヘキサメチレンアジパミド(ナイロン
66)チップを用いて溶融紡糸を行い、強度8.2cN
/dtex、伸度20%、油剤付着率1.0wt%、4
70dtex/140フィラメントのナイロン66糸を
得た。この糸条を用いて、経糸にアクリル糊剤を4wt
%付着させ、織密度(経×緯)43×45本/2.54
cmの織物をウオータージェット織機で製織し、オープ
ンソーパーにてアルカリ精練、水洗、乾燥した。
タン樹脂エマルジョン(MELUSI−520;トーヨ
ーポリマー株式会社製;固形分64wt%)と架橋剤
(芳香族イソシアネート/オキシムブロック体;固形分
1wt%)、デカブロモジフェニールオキサイド(固形
分32wt%)とを含む溶液粘度5500cpsの液
を、ナイフコーターで塗布し、120℃で3分間乾燥後
に150℃で2分間熱処理を行い、更にタルクを1g/
m2 以下付着させて、ウレタン樹脂塗布量40g/m2
で、基布の織密度(経×緯)45×46本/2.54c
m、通気度が0.04cc/cm2 /秒、残留油脂分
0.1wt%の基布を得た。
断面の糸ホツレもないが、基布厚みが0.320mmと
厚く、バッグに折り畳むとコンパクト性が劣るものであ
った。以上の実施例1〜4の結果を表1に、比較例1〜
3の結果を表2に示す。比較例1は、精練セット加工が
施され油剤が付着されていない織物にウレタン樹脂加工
した基布であり、非通気性や基布裁断面のホツレは問題
ないが、燃焼性がアウト(不合格)である。
せた織物でウレタン樹脂を付着させていない基布であ
り、樹脂による織物の目止め効果がないので、基布裁断
面が簡単にホツレを示す。比較例3は、原糸470dt
exでハロゲン系難燃剤のウレタン樹脂を用いたもので
あり、燃焼性や裁断面のホツレは問題ないが、基布厚み
が厚く、バッグに折り畳むと実施例1〜4に比べてコン
パクト性が劣るものである。
コンパクト性に優れ、基布裁断面からのホツレが殆どな
く、ハロゲン系難燃剤を用いていないにもかかわらず、
燃焼試験でも燃焼性の規格に合格する基布である。従っ
て、この基布を用いることにより優れたエアバッグが得
られる。
Claims (5)
- 【請求項1】 カバーファクターが2100以上である
ポリアミド繊維の織物にポリウレタン樹脂が付着してい
る基布であって、該織物に油剤が0.2wt%以上付着
していることを特徴とするエアバッグ用基布。 - 【請求項2】 ポリウレタン樹脂の付着量が20g/m
2 以下であることを特徴とする請求項1記載のエアバッ
グ用基布。 - 【請求項3】 ポリウレタン樹脂が、有機硫黄化合物を
含有していることを特徴とする請求項1又は2記載のエ
アバッグ用基布。 - 【請求項4】 ポリアミド繊維が、銅含有率10〜20
0ppm、硫酸相対粘度(ηr)2.5〜3.3、全繊
度67〜250dtex、引張強度5.7cN/dte
x以上であることを特徴とする請求項1、2又は3記載
のエアバッグ用基布。 - 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載のエア
バッグ用基布を用いてなるエアバッグ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000022397A JP4404427B2 (ja) | 2000-01-31 | 2000-01-31 | エアバッグ用基布及びエアバッグ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000022397A JP4404427B2 (ja) | 2000-01-31 | 2000-01-31 | エアバッグ用基布及びエアバッグ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001214373A true JP2001214373A (ja) | 2001-08-07 |
JP4404427B2 JP4404427B2 (ja) | 2010-01-27 |
Family
ID=18548706
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000022397A Expired - Fee Related JP4404427B2 (ja) | 2000-01-31 | 2000-01-31 | エアバッグ用基布及びエアバッグ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4404427B2 (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004232153A (ja) * | 2003-01-31 | 2004-08-19 | Toyota Motor Corp | 生分解性樹脂からなる繊維複合材 |
JP2006160102A (ja) * | 2004-12-08 | 2006-06-22 | Toray Ind Inc | エアバッグカバーおよびエアバッグカバーの製造方法。 |
US7187494B2 (en) | 2003-10-15 | 2007-03-06 | Olympus Corporation | Laser microscope |
JP2009518551A (ja) * | 2005-12-06 | 2009-05-07 | ネクシス ファイバーズ アーゲー | 安全エアバッグ用コーティング織布または編布 |
JP2012097366A (ja) * | 2010-10-29 | 2012-05-24 | Toyobo Co Ltd | 低通気度織物の製造方法 |
JP5051559B1 (ja) * | 2011-06-27 | 2012-10-17 | 株式会社ヒガシ化学 | 交通機関用難燃性内装材 |
WO2013168728A1 (ja) * | 2012-05-11 | 2013-11-14 | 東洋紡株式会社 | 衝突時に底着きしにくいエアバッグ用基布 |
US8745789B2 (en) | 2004-04-06 | 2014-06-10 | Accuray Incorporated | Robotic arm for patient positioning assembly |
-
2000
- 2000-01-31 JP JP2000022397A patent/JP4404427B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004232153A (ja) * | 2003-01-31 | 2004-08-19 | Toyota Motor Corp | 生分解性樹脂からなる繊維複合材 |
US7187494B2 (en) | 2003-10-15 | 2007-03-06 | Olympus Corporation | Laser microscope |
US8745789B2 (en) | 2004-04-06 | 2014-06-10 | Accuray Incorporated | Robotic arm for patient positioning assembly |
US10745253B2 (en) | 2004-04-06 | 2020-08-18 | Accuray Incorporated | Robotic arm for patient positioning assembly |
JP2006160102A (ja) * | 2004-12-08 | 2006-06-22 | Toray Ind Inc | エアバッグカバーおよびエアバッグカバーの製造方法。 |
JP2009518551A (ja) * | 2005-12-06 | 2009-05-07 | ネクシス ファイバーズ アーゲー | 安全エアバッグ用コーティング織布または編布 |
JP2012097366A (ja) * | 2010-10-29 | 2012-05-24 | Toyobo Co Ltd | 低通気度織物の製造方法 |
JP5051559B1 (ja) * | 2011-06-27 | 2012-10-17 | 株式会社ヒガシ化学 | 交通機関用難燃性内装材 |
WO2013001567A1 (ja) * | 2011-06-27 | 2013-01-03 | 株式会社ヒガシ化学 | 交通機関用難燃性内装材 |
WO2013168728A1 (ja) * | 2012-05-11 | 2013-11-14 | 東洋紡株式会社 | 衝突時に底着きしにくいエアバッグ用基布 |
JP5413761B1 (ja) * | 2012-05-11 | 2014-02-12 | 東洋紡株式会社 | 衝突時に底着きしにくいエアバッグ用基布 |
US9279200B2 (en) | 2012-05-11 | 2016-03-08 | Toyobo Co., Ltd. | Base fabric for air bag which hardly causes “bottoming” upon collision |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4404427B2 (ja) | 2010-01-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4566490B2 (ja) | エアーバッグ用基布及びエアーバッグ | |
EP3279377B1 (en) | Coated base fabric for airbag, airbag, and method for producing coated base fabric for airbag | |
US8211813B2 (en) | Coated base fabric for air bags and air bags | |
JPWO2006043517A1 (ja) | 拘束装置用布帛およびその製造方法 | |
JP4419378B2 (ja) | エアバッグ用基布およびその製造方法 | |
JP2001214373A (ja) | エアバッグ用基布及びエアバッグ | |
JPH0559632A (ja) | 合成フイラメント糸から成る無被覆織物、該織物から成るエアバツグ及びエアバツグ系 | |
JP3850234B2 (ja) | エアバッグ用基布およびエアバッグ | |
JP3849818B2 (ja) | エアバッグ用基布およびエアバッグとその製造方法 | |
JP2004183152A (ja) | エアバッグ用基布およびエアバッグ | |
JP3830332B2 (ja) | エアバッグ用基布およびエアバッグ | |
JP3830333B2 (ja) | エアバッグ用基布及びエアバッグ | |
JPH1060750A (ja) | ノンコートエアーバッグ用基布 | |
JP3319589B2 (ja) | ノンコートエアバッグ用織物 | |
JPH08269870A (ja) | エアーバッグ用ポリエステルマルチフィラメント糸及びエアーバッグ用ポリエステル織物の製造方法 | |
JP2004218138A (ja) | エアバッグ用基布、エアバッグおよびエアバッグ装置 | |
JP4496451B2 (ja) | 高密度織物の製織方法 | |
JP3278968B2 (ja) | エアバッグ用基布の製造方法 | |
JP4629882B2 (ja) | エアバッグ | |
JP4830210B2 (ja) | 高密度織物 | |
JP4898021B2 (ja) | シリコーンコーティング布およびその製造方法 | |
JP2003183983A (ja) | エアバッグ用基布 | |
JP2002220760A (ja) | 高密度織物の製織法 | |
JP2000064148A (ja) | エアバッグ用基布およびエアバッグ | |
JP4593307B2 (ja) | 袋織エアバッグ用基布の製織方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20040109 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20060810 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20061215 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20090410 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090421 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090526 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090727 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090811 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091007 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20091027 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20091102 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121113 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121113 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131113 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |