JP4496451B2 - 高密度織物の製織方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車用安全装置の一つであるエアバッグ用織物に関するものであり、更に詳しくは、必要な機械的特性を保持しつつ、耳端部の耳たぶりの少ない高密度織物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車安全部品の一つとしてのエアバックは乗員の安全意識の向上に伴い、急速に装着率が向上している。エアバックは自動車の衝突事故の際、衝撃をセンサーが感知し、インフレーターから高温、高圧のガスを発生させ、このガスによってエアバッグを急激に展開させ、乗員保護に役立つものである。
【0003】
従来、エアバックにはクロロプレン、クロルスルフォン化オレフィン、シリコーンなどの合成ゴムが塗布された基布が、耐熱性、空気遮断性(通気度)、難燃性の目的から使用されていた。
【0004】
しかしながら、これらのコーティング基布は基布重量の増加、柔軟性の低下、製造コストの増加 、リサイクル不可のため、エアバック用基布に使用するには不具合な点が多かった。現在でも一部で使用されているシリコーンコーティング基布は上記不具合点がかなり改善されてはきたが、まだ満足できるものではない。
【0005】
そこで、最近はコーティングを施さないノンコートエアバック用基布が主流になっており、軽量化、良好な収納性、低通気度化のために様々な提案がなされている。このような現状において、コート布ではより少なく均一にコートされることが要求され、ノンコートエアバック基布では、加工時及び裁断時のトラブルを避けるため耳端部の耳たぶりの少ない高密度織物が望まれている。特開平9−302549号公報や特開平9−302550号公報に耳端部の織密度が他本体より高くすることや耳端部に増糸が打ち込まれていることを特徴とする耳たぶりを改善する方法が開示されているが十分なものではない。また、特開平2000−64148号公報には、地絡み糸に紡績糸を用いる方法が開示されているが、紡績糸にするだけでは十分なものではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の方法では解決できていない耳たぶりを改善し、精錬加工工程で皺の発生や捲き取り時の不良及び/またはコート工程で均一にコートできるエアバッグに適した高密度織物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段、すなわち本発明の第1は、ワーパービーム整経に際し、捲き幅中央部の捲きテンションを平均値が、0.07〜0.15g/dtexの範囲に調節し、一方、両端部の端部から3〜20cmの範囲の平均捲きテンションを、中央部の捲きテンションの平均値より0.01〜0.05/dtx高く調節して捲きとり、該ワーパービームを用いてウィーバースビームを整経し、次いで製織することを特徴とする高密度織物の製織方法であり、その第2は、ウィーバースビームの平均捲きテンションが0.2〜0.4g/dtexである請求項1記載の高密度織物の製織方法であり、その第3は、高密度織物がエアバック用高密度織物である請求項1記載の高密度織物の製織方法である。
【0008】
ここで本発明のエアバッグに適した高密度織物の製織方法の特徴を詳細に説明すると、ワーパービームの整経時の中央部の捲きテンションの平均値が、0.07〜0.15g/dtexであることが望ましい。ワ―パービームの捲きテンションが0.07g/dtex以下では捲き形状が良くなく、ウィーバースビームの整経時にトラブル原因となる。ワ―パービームの捲きテンションが0.15g/dtex以上になると捲き締りの発生により、ウィーバースビームの整経時単糸切れ等が発生するため良くない。また、ワーパービームの整経時にビームの捲きテンションが両端部で端部から3〜20cmの捲きテンションが0.01〜0.05g/dtex中央部より高く捲かれていることが必要である。製織後の高密度織物の耳たぶりは、両端部の緯糸が緩み両端部の経糸の織縮みが中央部より小さくなりそのため耳たぶりが大きくなると考えられる。捲きテンションの差が、0.01g/dtexより小さいと耳たぶりが改善されず、0.05g/dtexより大きいと端部の毛羽の発生を促進するので良くない。また、ウィーバースビームの捲きテンションは、0.2〜0.4g/dtexで捲かれいるのものが良い、0.2g/dtex未満で捲かれると整経時の形態が安定しないので良くない。0.4g/dtexを越えて捲かれると製織時に毛羽の発生等でトラブルの原因になる。このような整経条件で捲かれたウィーバースビームの平均硬度は、硬度計(アスカーC型:高分子計器株式会社)で測定した時70〜90°であり、好ましくは75〜85°である。硬度が70°に満たない時は形態維持が難しく、90°を超えると捲き締り等で単糸切れが発生し、毛羽の発生因となり良くない。
【0009】
本発明に用いられる熱可塑性繊維の沸水収縮率は、5〜15%で有ることが必要である。沸水収縮率が、5%より小さいと低通気度が得られず、15%より大きいと収縮後の織物の厚さが厚くなりコンパクト性を損ねることとなり良くない。沸水収縮率の値は、5〜15%程度の物を用いるのが好ましいが、さらに好ましくは、8〜12%である。本発明における加熱処理温度は特に規定するものではなく、通常100〜200℃で実施する、好ましくは、160℃以下で処理をするのが低通気性を得るのにはよい。処理は、ヒートセッター、沸水バス等特に規定はしないが、縦及び横のオーバーフィードが、2〜15%程度可能な加工機を用いることができる。
【0010】
製織の仕方としては特に限定するものではないが、基布物性の均一性を勘案すると平織りが良く、織機は、エアージェットルーム、レピアルーム、ウオータージェットルーム等特に限定するものでない。
【0011】
本発明におけるエアバッグを構成する熱可塑性繊維としては、特に素材を限定するものではないが、特にナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン12等の脂肪族ポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートなどのホモポリエステルが使用されるが特に限定するものではない。ただし、経済性や耐衝撃性を勘案するとナイロン66、ナイロン46、ナイロン6が好ましく、特にナイロン66がよい。また、これらの合成繊維には原糸製造工程や後加工工程での工程通過性を向上させるために、各種添加剤を含有または付与していても何ら問題はない。例えば、酸化防止剤、熱安定剤、平滑剤、帯電防止剤、難燃剤等である。
【0012】
また、使用する原糸の総繊度および単糸繊度は総繊度が100〜550dtex、単糸繊度が6dtex以下が好ましい。更に好ましくは総繊度200dtex〜470dtex、単糸繊度4.4dtex以下である。すなわち、総繊度が100dtex未満場合にはその部分での引張強力及び引裂強力が不足し、550dtexを超える場合には織物の柔軟性が損なわれ、収納性にとって不利になる。単糸繊度が6dtexを超える場合には、これも織物の柔軟性が損なわれ、収納性にとって不利になる。
【0013】
また、原糸は実質的に無撚あるいは甘撚が好ましく、更に好ましくは無撚が使用される。これは低単糸繊度糸を使用して低通気度織物を得ようとした場合、撚りを加えると単糸の拡がりを阻害し、低通気度化が困難になるためである。
【0014】
【実施例】
次に実施例により、本発明を更に詳しく説明する。なお、実施例中の物性は下記の方法で測定した。
【0015】
毛羽発生評価:加工反検反時毛羽の数で以下の4段階で評価した。
◎ :毛羽がほとんどない
○ :毛羽が少し見られる。
△ :毛羽がある。
× :毛羽がかなりある。
【0016】
耳たぶり評価:加工反を目視評価で以下の5段階で階評価した。
◎ :耳たぶりがない
○ :耳たぶりが少し有る。
△ :耳たぶりがある
× :耳たぶりがかなりある
××:耳たぶりが非常にきつい
【0017】
沸水収縮率:JISL1013 熱水収縮率B法 100℃
【0018】
織密度:JISL1096 6.6
【0019】
実施例1〜実施例3及び比較例1〜比較例2
経糸に無撚の470dtex/72f(単糸繊度6.5dtex)、沸水収縮率=6.5%、緯糸には無撚の470dtex/72f、沸水収縮率=6.5%を平織にて製織後、沸水にて収縮加工し、140℃で乾燥仕上げし経密度54本/in、緯密度54本/inのノンコートエアバッグ織物を得にあたり表1の条件で整経したウィーバースビームで製織した。
このエアバッグ織物の耳部の状態及び毛羽の発生評価結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
Figure 0004496451
【0021】
実施例4〜実施例6及び比較例3〜比較例4
経糸に無撚の350dtex/72f(単糸繊度4.9dtex)沸水収縮率=9.0%、緯糸は無撚の350d/72f、沸水収縮率=9.0%を平織にて製織後、沸水にて収縮加工し、130℃で乾燥セット仕上げし、経密度62本/in、緯密度62本/inのノンコートエアバッグ織物を得るにあたり表2の条件で製織した。
このエアバッグ織物の耳部の状態及び毛羽の発生評価結果を表2に示す。
【0022】
【表2】
Figure 0004496451
【0023】
【発明の効果】
本発明は、エアバッグ用織物として必要な特性を保持しつつ、両端部の耳たぶりが少ない高密度エアバッグ用織物を提供することができる製織方法である。

Claims (3)

  1. ワーパービーム整経に際し、捲き幅中央部の捲きテンションを平均値が、0.07〜0.15g/dtexの範囲に調節し、一方、両端部の端部から3〜20cmの範囲の平均捲きテンションを、中央部の捲きテンションの平均値より0.01〜0.05/dtx高く調節して捲きとり、該ワーパービームを用いてウィーバースビームを整経し、次いで製織することを特徴とする高密度織物の製織方法。
  2. ウィーバースビームの平均捲きテンションが0.2〜0.4g/dtexである請求項1記載の高密度織物の製織方法。
  3. 高密度織物がエアバック用高密度織物である請求項1記載の高密度織物の製織方法。
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