JP2001214057A - 感光性樹脂組成物、パターンの製造法及びこれを用いた電子部品 - Google Patents

感光性樹脂組成物、パターンの製造法及びこれを用いた電子部品

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JP2001214057A
JP2001214057A JP2000027311A JP2000027311A JP2001214057A JP 2001214057 A JP2001214057 A JP 2001214057A JP 2000027311 A JP2000027311 A JP 2000027311A JP 2000027311 A JP2000027311 A JP 2000027311A JP 2001214057 A JP2001214057 A JP 2001214057A
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photosensitive resin
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JP2000027311A
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Masahiro Miyasaka
昌宏 宮坂
Akihiro Sasaki
顕浩 佐々木
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Hitachi Chemical DuPont Microsystems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】ポリイミド前駆体における良好なi線透過性、
イミド化後の低熱膨張性を両立し、かつ、基板との接着
性が良好で、良好なパターンが形成可能な感光性樹脂組
成物、前記特徴を有し、かつ、溶剤現像又はアルカリ現
像可能なネガ型の感光性樹脂組成物の提供。 【解決手段】一般式(1) (式中、XとYは、各々独立に、各々の結合するベンゼ
ン環と共役しない2価の基又は単結合を示し、Zは二価
の有機基であり、個々のRは各々独立に水素原子、炭
素数1〜10の炭化水素基又は光重合性基を示す)で表
される繰り返し単位を有するポリイミド前駆体であっ
て、Zで示される二価の有機基の少なくとも一部が一般
式(2) (式中、個々のR11、R12、R13及びR14は独
立に一価の有機基であり、R15及びR16は独立に二
価の有機基であり、nは1〜10の整数である)で表さ
れる基であるポリイミド前駆体を含有してなる感光性樹
脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、i線透過性かつ低
応力を与えるポリイミド前駆体を用い、かつ、基板への
接着性にも優れ、良好なパターンが形成可能な感光性樹
脂組成物、これを用いたパターン製造法及び電子部品に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体工業にあっては、従来より
無機材料を用いて行われていた層間絶縁材料として、ポ
リイミド樹脂等のような耐熱性に優れた有機物が、その
特性を活かして使用されてきている。しかし、半導体集
積回路やプリント基板上の回路パターン形成は、基材表
面へのレジスト材の造膜、所定箇所への露光、エッチン
グ等により不要箇所の除去、基板表面の洗浄作業等の煩
雑で多岐に亘工程を経てパターン形成が行われることか
ら、露光、現像によるパターン形成後も必要な部分のレ
ジストを絶縁材料としてそのまま残して用いることがで
きる耐熱感光材料の開発が望まれている。
【0003】これらの材料として、例えば、感光性ポリ
イミド、環化ポリブタジエン等をベースポリマとした耐
熱感光材料が提案されており、特に感光性ポリイミド
は、その耐熱性が優れていることや不純物の排除が容易
であること等の点から特に注目されている。また、この
ような感光性ポリイミドとしては、ポリイミド前駆体と
重クロム酸塩からなる系(特公昭49−17374号公
報)が最初に提案されたが、この材料は、実用的な光感
度を有するとともに膜形成能が高い等の長所を有する反
面、保存安定性に欠け、ポリイミド中にクロムイオンが
残存すること等の欠点があり、実用には至らなかった。
【0004】このような問題を回避するために、例え
ば、ポリイミド前駆体に感光基を有する化合物を混合す
る方法(特開昭54−109828号公報)、ポリイミ
ド前駆体中の官能基と感光基を有する化合物の官能基と
を反応させて感光基を付与させる方法(特開昭56−2
4343号公報、特開昭60−100143号公報等)
などが提案されている。しかし、これらの感光性ポリイ
ミド前駆体は耐熱性、機械特性に優れる芳香族系モノマ
に基本骨格を用いており、そのポリイミド前駆体自体の
吸収のため、紫外領域での透光性が低く、露光部におけ
る光化学反応を充分効果的に行うことができず、低感度
であったり、パターンの形状が悪化するという問題があ
った。また、最近では、半導体の高集積化に伴い、加工
ルールが益々小さくなり、より高い解像度が求められる
傾向にある。
【0005】そのため、従来の平行光線を用いるコンタ
クト/プロキシミテイ露光機から、ミラープロジェクシ
ョンと呼ばれる1:1投影露光機、さらにステッパと呼
ばれる縮小投影露光機が用いられるようになってきてい
る。ステッパは、超高圧水銀灯の高出力発振線、エキシ
マレーザのような単色光を利用するものである。これま
でステッパとしては、超高圧水銀灯のg−lineと呼
ばれる可視光(波長:436nm)を使ったg線ステッ
パが主流であったが、さらに加工ルール微細化の要求に
対応するため、使用するステッパの波長を短くすること
が必要である。そのため、使用する露光機は、g線ステ
ッパ(波長:436nm)からi線ステッパ(波長:3
65nm)に移行しつつある。
【0006】しかし、コンタクト/プロキシミテイ露光
機、ミラープロジェクション投影露光機、g線ステッパ
用に設計された従来の感光性ポリイミドのベースポリマ
では、先に述べた理由により透明性が低く、特にi線
(波長:365nm)での透過率はほとんどないため、
i線ステッパでは、まともなパターンが得られない。ま
た、半導体素子の高密度実装方式であるLOC(リード
オンチップ)に対応して表面保護用ポリイミド膜はさら
に厚膜のものが求められているが、厚膜の場合には、透
過性が低い問題はさらに深刻になる。このため、i線透
過率の高く、i線ステッパにより良好なパターン形状を
有するポリイミドパターンの得られる感光性ポリイミド
が強く求められている。
【0007】また、基板となるシリコンウエハの径は、
年々大きくなり、ポリイミドとシリコンウエハの熱膨張
係数差により、表面保護膜としてのポリイミドを形成し
たシリコンウエハの反りが以前より大きくなるという問
題が発生している。そのため、従来のポリイミドよりも
更に低熱膨張性を有する感光性ポリイミドが強く求めら
れている。一般に分子構造を剛直にすることにより低熱
膨張性は達成できるが、剛直構造の場合i線をほとんど
透過しないため感光性特性が低下する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリイミド
前駆体における良好なi線透過性、イミド化後の低熱膨
張性を両立し、かつ、基板との接着性が良好で、良好な
パターンが形成可能な感光性樹脂組成物を提供するもの
である。また本発明は、前記特徴を有し、かつ、溶剤現
像又はアルカリ現像可能なネガ型の感光性樹脂組成物を
提供するものである。また本発明は、前記特徴を有し、
かつ、アルカリ現像可能なポジ型感光性樹脂組成物を提
供するものである。
【0009】また本発明は、高i線透過性により、i線
露光により高感度、高解像度で、形状も良好なパターン
を製造でき、イミド化後に低応力で、接着性に優れ、耐
熱性等を示すポリイミドの膜を形成できるパターンの製
造法を提供するものである。また本発明は、高解像度
で、形状も良好なパターンであり、接着性及び耐熱性に
優れたポリイミド膜を有し、しかも残留応力が極めて小
さいため、信頼性に優れる電子部品を提供するものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(1)
【化4】 (式中、XとYは、各々独立に、各々の結合するベンゼ
ン環と共役しない2価の基又は単結合を示し、Zは二価
の有機基であり、個々のRは各々独立に水素原子、炭
素数1〜10の炭化水素基又は光重合性基を示す)で表
される繰り返し単位を有するポリイミド前駆体であっ
て、Zで示される二価の有機基の少なくとも
【化5】 (式中、個々のR11、R12、R13及びR14は独
立に一価の有機基であり、R15及びR16は独立に二
価の有機基であり、nは1〜10の整数である)で表さ
れる基であるポリイミド前駆体を含有してなる感光性樹
脂組成物に関する。
【0011】また本発明は、前記一般式(1)のX及び
Yが、各々独立に単結合,O,CH,C=O,Si
(CH,C(CH,C(CF,C
(CH)(CF),Si(OCH,C(OC
,C(OCF,C(OCH)(OCF
)、S、SO、CH(CH)、CH(CF)、
CH(OCH)、CH(OCF)、SiH(C
)、SiH(OCH)から選択される基である前
記の感光性樹脂組成物に関する。
【0012】また本発明は、前記一般式(1)の繰り返
し単位におけるZにおいて、繰り返し単位総数の1〜2
0モル%が前記一般式(3)で表される基であり、80
〜99モル%が
【化6】 (式中、R10は単結合、O、CH、S又はSO
示し、R、R、R、R、R、R、R及び
は各々独立に各々独立に、水素原子又はその他の1
価の基を示す)で示される基である感光性樹脂組成物に
関する。
【0013】また本発明は、前記一般式(1)のR
少なくとも一部が感光性基であり、さらに光重合開始剤
を含むものであるネガ型の感光性樹脂組成物に関する。
また本発明は、前記一般式(1)のRが炭素数1〜1
0のアルキル基であり、さらに光により酸を発生する化
合物を含むものであるポジ型の感光性樹脂組成物に関す
る。
【0014】また本発明は、前記の各感光性樹脂組成物
を支持基板上に塗布し乾燥する工程、露光する工程、現
像する工程及び加熱処理する工程を含むパターンの製造
法に関する。また本発明は、前記露光する工程が、露光
光源としてi線を用いて行うものであるパターンの製造
法に関する。
【0015】また本発明は、前記の製造法により得られ
るパターンの層を有してなる電子部品に関する。さらに
本発明は、前記電子部品が半導体装置であり、パターン
の層が表面保護膜又は層間絶縁膜である電子部品に関す
る。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の感光性樹脂組成物に用い
られるポリイミド前駆体は、前記一般式(1)で表され
る繰り返し単位を有するものである。前記一般式(1)
において、X及びYは、各々が結合する2つのベンゼン
環と共役しない二価の基又は単結合であるが、単結合,
O,CH,C=O,Si(CH,C(CH
,C(CF,C(CH)(CF),Si
(OCH,C(OCH,C(OC
,C(OCH)(OCF)から選択される
基であることがi線透過性及び耐熱性の点で好ましく、
高i線透過性を発現するためには単結合以外の結合が好
ましい。
【0017】なお、前記一般式(1)の繰り返し単位
は、便宜上、上記のように記載されているが、この構造
は、次の2つの構造異性体を含むものである。
【化7】
【0018】また一般式(1)において、Zは、一般に
原料として用いられるジアミンの残基であり、本発明で
は、少なくともその一部は前記一般式(2)で示される
基である。この構造により、基板への接着性、i線透過
性、解像度等の効果に優れたポリイミド前駆体を得るこ
とができる。一般式(2)において、R11〜R14
一価の有機基であるが、メチル基、エチル基、プロピル
基等の炭素数1〜10のアルキル基やフェニル基などが
挙げられ、中でも炭素数1〜5のアルキル基好ましい。
また、R15及びR16で示される二価の有機基として
は、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン
基等の炭素数1〜10のアルキレン基、フェニレン基な
どが挙げられ、中でも炭素数1〜5のアルキレン基が好
ましい。nは1〜10の整数である。このポリシロキサ
ン骨格を有する繰り返し単位は、繰り返し単位の総数に
対して1〜20モル%が好ましい。
【0019】また、前記一般式(1)において、Zの残
りの部分は、前記一般式(3)で示されるものが好まし
く、中でもR10は低熱膨張性の点から単結合であるも
のが好ましい。また、R〜Rで示される1価の基と
しては、水素原子の他、炭素数1〜10のアルキル基、
CF、フッ素、塩素、臭素、沃素等のハロゲン原子、
COOH,OHなどが好ましいものとしてあげられる。
ポリイミド前駆体に良好なアルカリ可溶性を付与する場
合にはR〜RのいずれかにCOOH又はOHを有す
ることが好ましい。この前記一般式(3)で示されるZ
を有する繰り返し単位は、繰り返し単位の総数に対して
80〜99モル%が好ましい。
【0020】また、前記一般式(1)において、個々の
は水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基又は光重
合性基を示す。アルカリ現像用とする場合、一部に水素
原子を有するようにすることが好ましい。ネガ型の感光
性樹脂組成物である場合は、パターン性の点からR
光重合性基を有することが好ましい。また、ポジ型感光
性樹脂組成物である場合は、パターン性の点からR
炭素数1〜10の炭化水素基(好ましくはアルキル基)
とすることが好ましい。
【0021】前記光重合性基としては、光の照射により
二量化又は重合が可能な、炭素炭素二重結合を有する基
が好ましく、具体的には、ビニル基やアリル基を含む1
価の有機基やアクリロキシアルキル基、メタクリロキシ
アルキル基などが挙げられるが、中でも良好な光重合性
を示す、アルキル部分の炭素原子数が1〜10のアクリ
ロキシアルキル基又はメタクリロキシアルキル基が好ま
しい。
【0022】本発明のポリイミド前駆体は、テトラカル
ボン酸又はその誘導体とジアミンとを、必要に応じて用
いる有機溶媒中で、反応させることにより合成すること
ができる。テトラカルボン酸成分として、例えば、
【化8】 等が挙げられる。
【0023】i線透過率、低応力性及び耐熱性等を低下
させない程度に上記以外のテトラカルボン酸又はその誘
導体を使用することができる。例えば、オキシジフタル
酸、ピロメリット酸、3,3',4,4'−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸、3,3',4,4'−ビフェニルテ
トラカルボン酸、1,2,5,6−ナフタレンテトラカ
ルボン酸、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン
酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸、
2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸、3,4,
9,10−ペリレンテトラカルボン酸、スルホニルジフ
タル酸、m−ターフェニル−3,3',4,4'−テトラ
カルボン酸、p−ターフェニル−3,3',4,4'−テ
トラカルボン酸、1,1,1,3,3,3−ヘキサフル
オロ−2,2−ビス(2,3−又は3,4−ジカルボキ
シフェニル)プロパン、2,2−ビス(2,3−又は
3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビ
ス[4'−(2,3−又は3,4−ジカルボキシフェノ
キシ)フェニル]プロパン、1,1,1,3,3,3−
ヘキサフルオロ−2,2−ビス[4'−(2,3−又は
3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン
等の芳香族テトラカルボン酸が挙げられ、これらは単独
で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0024】テトラカルボン酸の誘導体としては、例え
ば、テトラカルボン酸、テトラカルボン酸二無水物、テ
トラカルボン酸塩化物等が挙げられる。ジアミンの反応
の相手としては、反応性等の点から、ポリアミド酸を合
成する場合はテトラカルボン酸二無水物が好ましく、ポ
リアミド酸エステルを合成する場合はテトラカルボン酸
塩化物が好ましい。
【0025】ジアミン成分として一般式(3)の残基を
与えるものとしては、例えば、
【化9】 等が好ましいものとして挙げられる。
【0026】ジアミン成分としてi線透過率、低応力性
及び耐熱性等を低下させない程度に上記一般式(2)及
び(3)の残基を与えるジアミン以外のジアミンを使用
することができる。このようなジアミンとしては、特に
制限はなく、例えば、4,4'−(又は3,4'−,3,
3'−,2,4'−,2,2'−)ジアミノジフェニルエ
ーテル、4,4'−(又は3,4'−,3,3'−,2,
4'−,2,2'−)ジアミノジフェニルメタン、4,
4'−(又は3,4'−,3,3'−,2,4'−,2,
2'−)ジアミノジフェニルスルホン、4,4'−(又は
3,4'−,3,3'−,2,4'−,2,2'−)ジアミ
ノジフェニルスルフィド、パラフェニレンジアミン、メ
タフェニレンジアミン、p−キシリレンジアミン、m−
キシリレンジアミン、o−トリジン,o−トリジンスル
ホン、4,4'−メチレン−ビス(2,6−ジエチルア
ニリン)、4,4'−メチレン−ビス(2,6−ジイソ
プロピルアニリン)、2,4−ジアミノメシチレン、
1,5−ジアミノナフタレン、4,4'−ベンゾフェノ
ンジアミン、ビス[4−(4'−アミノフェノキシ)フ
ェニル]スルホン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフ
ルオロ−2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス[4−(4'−アミノフェノキシ)フ
ェニル]プロパン、3,3'−ジメチル−4,4'−ジア
ミノジフェニルメタン、3,3',5,5'−テトラメチ
ル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン、ビス[4−
(3'−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,
2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン等が挙げら
れ、これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用
される。
【0027】側鎖のエステルを構成するために用いられ
るアルコール化合物としては、ネガ型の感光性樹脂組成
物を製造するためにポリアミド酸エステルに光重合性基
を付与する場合は、ヒドロキシメチルアクリレート、ヒ
ドロキシメチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアク
リレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキ
シプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリ
レート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブ
チルメタクリレートなどの不飽和アルコール化合物が好
ましく、中でもアルキル鎖の炭素数が1〜10のヒドロ
キシアルキルアクリレート又はメタクリレートが好まし
いものとして用いられる。
【0028】また、前記アルコール化合物としては、ポ
ジ型の感光性樹脂組成物を製造するために用いられるも
のとしては、飽和アルコール化合物が挙げられ、メタノ
ール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロ
ピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチ
ルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチ
ルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、
3−ペンタノール、イソアミルアルコール、1−ヘキサ
ノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノールなどの炭
素原子数1〜10のアルキルアルコールが挙げられ、こ
れらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用すること
ができる。
【0029】各成分の反応は、周知の方法によることが
できる。即ち、塩化チオニル法、DCC法、イソイミド
法等が知られている。反応に使用する有機溶媒として
は、生成するポリイミド前駆体を完全に溶解する極性溶
媒が好ましく、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、
ヘキサメチルリン酸トリアミド、γ−ブチロラクトン等
が挙げられる。
【0030】また、この極性溶媒以外にケトン類、エス
テル類、ラクトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素
類、炭化水素類等も使用することができ、例えば、アセ
トン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸
エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエ
チル、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチル
エーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロ
エタン、1,4−ジクロロブタン、トリクロロエタン、
クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、ヘキサン、ヘ
プタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等が
挙げられる。これらの有機溶媒は、単独で又は2種類以
上を組み合わせて使用される。
【0031】本発明で用いるポリイミド前駆体の分子量
に特に制限はないが、重量平均分子量で10,000〜
200,000であることが好ましい。なお、分子量
は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ法により測
定し、標準ポリスチレン換算して求めることができる。
【0032】本発明のネガ型感光性樹脂組成物には、一
般に、光重合開始剤を含有することができる。光重合開
始剤としては、例えば、ミヒラーズケトン、ベンゾイン
メチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイ
ンイソプロピルエーテル、2−t−ブチルアントラキノ
ン、2−エチルアントラキノン、4,4,−ビス(ジエ
チルアミノ)ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾ
フェノン、チオキサントン、2,2−ジメトキシ−2−
フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシ
ルフェニルケトン、2−メチル−[4−(メチルチオ)
フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、ベン
ジル、ジフェニルジスルフィド、フェナンスレンキノ
ン、2−イソプロピルチオキサントン、リボフラビンテ
トラブチレート、2,6−ビス(p−ジエチルアミノベ
ンザル)−4−メチル−4−アザシクロヘキサノン、N
−エチル−N−(p−クロロフェニル)グリシン、N−
フェニルジエタノールアミン、2−(o−エトキシカル
ボニル)オキシイミノ−1,3−ジフェニルプロパンジ
オン、1−フェニル−2−(o−エトキシカルボニル)
オキシイミノプロパン−1−オン、3,3,4,4,−
テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェ
ノン、3,3,−カルボニルビス(7−ジエチルアミノ
クマリン)、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス−
[2,6−ジフルオロ−3− (ピリ−1−イル)フェ
ニル]チタン、アジド化合物等が挙げられる。これらは
単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0033】光重合開始剤の使用量は、ポリイミド前駆
体100重量部に対して、0.01〜30重量部とする
ことが好ましく、0.05〜10重量部とすることがよ
り好ましい。この使用量が、0.01重量部未満では、
光感度が劣る傾向があり、30重量部を超えると、フィ
ルムの機械特性が劣る傾向がある。
【0034】また、本発明のネガ型感光性樹脂組成物に
は、必要に応じて、付加重合性化合物を含有することが
できる。付加重合性化合物としては、例えば、ジエチレ
ングリコールジアクリレート、トリエチレングリコール
ジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレ
ート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエ
チレングリコールジメタクリレート、テトラエチレング
リコールジメタクリレート、トリメチロールプロパンジ
アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、トリメチロールプロパンジメタクリレート、トリメ
チロールプロパントリメタクリレート、1,4−ブタン
ジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
アクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールメタクリレート、ペンタ
エリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトー
ルテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタ
クリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレー
ト、スチレン、ジビニルベンゼン、4−ビニルトルエ
ン、4−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、2−
ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチル
メタクリレート、1,3−アクリロイルオキシ−2−ヒ
ドロキシプロパン、1,3−メタクリロイルオキシ−2
−ヒドロキシプロパン、メチレンビスアクリルアミド、
N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロールアク
リルアミド等が挙げられる。これらは単独で又は2種類
以上を組み合わせて使用される。
【0035】付加重合性化合物の使用量は、ポリイミド
前駆体100重量部に対して、1〜200重量部とする
ことが好ましい。この使用量が、1重量部未満では、現
像液への溶解性も含んだ感光特性が劣る傾向があり、2
00重量部を超えると、フィルムの機械特性が劣る傾向
がある。
【0036】また、本発明のネガ型感光性樹脂組成物に
は、保存時の安定性を高めるために、ラジカル重合禁止
剤又はラジカル重合抑制剤を含有することができる。ラ
ジカル重合禁止剤又はラジカル重合抑制剤としては、例
えば、p−メトキシフェノール、ジフェニル−p−ベン
ゾキノン、ベンゾキノン、ハイドロキノン、ピロガロー
ル、フェノチアジン、レソルシノール、オルトジニトロ
ベンゼン、パラジニトロベンゼン、メタジニトロベンゼ
ン、フェナントラキノン、N−フェニル−1−ナフチル
アミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、クペロ
ン、フェノチアジン、2,5−トルキノン、タンニン
酸、パラベンジルアミノフェノール、ニトロソアミン類
等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み
合わせて使用される。
【0037】ラジカル重合禁止剤又はラジカル重合抑制
剤の使用量は、ポリイミド前駆体100重量部に対し
て、0.01〜30重量部とすることが好ましく、0.
05〜10重量部とすることがより好ましい。この使用
量が、0.01重量部未満であると、保存時の安定性が
劣る傾向があり、30重量部を超えると、光感度及びフ
ィルムの機械特性が劣る傾向がある。
【0038】本発明の感光性樹脂組成物は、浸漬法、ス
プレー法、スクリーン印刷法、回転塗布法等によってシ
リコンウエハー、金属基板、セラミック基板等の基材上
に塗布され、溶剤の大部分を加熱乾燥することにより粘
着性のない塗膜とすることができる。この塗膜の膜厚に
は特に制限はないが、回路特性等の点から、4〜50μ
mであることが好ましく、6〜40μmであることがよ
り好ましく、10〜40μmであることが特に好まし
く、20〜35μmであることが極めて好ましい。この
塗膜上に、所望のパターンが描かれたマスクを通して活
性光線又は化学線を照射する等してパターン状に露光
後、未露光部を適当な現像液で現像して溶解し、除去す
ることにより、所望のレリーフパターンを得ることがで
きる。
【0039】一方、ポジ型の感光性樹脂組成物を製造す
る場合、ポリイミド前駆体と共に、光により酸を発生す
る化合物を用いることが好ましい。光により酸を発生す
る化合物は、酸を発生させ、光の照射部の現像液(アル
カリ水溶液)への可溶性を増大させる機能を有するもの
である。その種類としては、o−キノンジアジド化合
物、アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム
塩、トリアリールスルホニウム塩などが挙げられ、特に
制限はないが、o−キノンジアジド化合物が感度が高く
好ましいものとして挙げられる。o−キノンジアジド化
合物は、例えば、o−キノンジアジドスルホニルクロリ
ド類とヒドロキシ化合物、アミノ化合物などとを脱塩酸
性触媒の存在下で縮合反応させることで得られる。光に
より酸を発生する化合物は、現像後の膜厚及び感度の点
から、ポリイミド前駆体100重量部に対して、好まし
くは5〜100重量部、より好ましくは10〜40重量
部用いられる。
【0040】本発明の感光性樹脂組成物は、前記ポリイ
ミド前駆体及び他の成分を溶剤に溶解して、溶液状態で
得ることができる。前記溶剤としては、例えば、N−メ
チル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキ
シド、ヘキサメチルホスホルアミド、テトラメチレンス
ルホン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、シク
ロペンタノン等の非プロトン性極性溶剤が単独で又は2
種以上併用して用いられる。
【0041】本発明の感光性樹脂組成物は、硬化膜の基
板との接着性を高めるために、さらに有機シラン化合
物、アルミキレート化合物、ケイ素含有ポリアミド酸な
どを含むことができる。有機シラン化合物としては、例
えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランな
どが挙げられる。アルミキレート化合物としては、例え
ば、トリス(アセチルアセトネート)アルミニウム、ア
セチルアセテートアルミニウムジイソプロピレートなど
が挙げられる。
【0042】本発明の感光性樹脂組成物は、浸漬法、ス
プレー法、スクリーン印刷法、回転塗布法等によってシ
リコンウエハー、金属基板、セラミック基板等の基材上
に塗布され、溶剤の大部分を加熱乾燥することにより粘
着性のない塗膜とすることができる。この塗膜の膜厚に
は特に制限はないが、回路特性等の点から、4〜50μ
mであることが好ましく、6〜40μmであることがよ
り好ましく、10〜40μmであることが特に好まし
い。
【0043】また、本発明の感光性樹脂組成物は、低残
留応力の膜を形成できるので、直径が12インチ以上の
シリコンウエハ等の大径のウエハへの適用に好適であ
る。この塗膜上に、所望のパターンが描かれたマスクを
通して活性光線又は化学線を照射する等してパターン状
に露光後、未露光部又は露光部を適当な現像液で現像し
て溶解し、除去することにより、所望のパターンを得る
ことができる。
【0044】本発明の感光性樹脂組成物は、i線ステッ
パ等を用いたi線露光用に好適なものであるが、照射す
る活性光線又は化学線としては、i線以外に、例えば、
超高圧水銀灯を用いるコンタクト/プロキシミテイ露光
機、ミラープロジェクション露光機、g線ステッパ、そ
の他の紫外線、可視光源、X線、電子線等も使用するこ
とができる。
【0045】現像液としては、例えば、有機溶媒現像液
として、良溶媒(N,N−ジメチルホルムアミド、N,
N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリド
ン等)、前記良溶媒と貧溶媒(低級アルコール、ケト
ン、水、芳香族炭化水素等)との混合溶媒、アルカリ水
溶液が挙げられるが、アルカリ水溶液を用いることが好
ましい。前記アルカリ水溶液としては、例えば、トリエ
タノールアミン水溶液、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、ケイ酸ナトリウム、水酸化テトラメチルアンモニ
ウム等の5重量%以下の水溶液、好ましくは1.5〜
3.0重量%の水溶液などが用いられるが、より好まし
い現像液は水酸化テトラメチルアンモニウムの1.5〜
3.0重量%の水溶液である。
【0046】さらに上記現像液に界面活性剤等を添加し
て使用することもできる。これらはそれぞれ、現像液1
00重量部に対して、好ましくは0.01〜10重量
部、より好ましくは0.1〜5重量部の範囲で配合す
る。
【0047】現像後は、必要に応じて、水又は貧溶媒で
リンスを行い、100℃前後で乾燥し、パターンを安定
なものとすることが好ましい。得られるパターンは、加
熱することにより高耐熱性で低応力のパターンの膜とす
ることができる。この時の加熱温度は、150〜500
℃とすることが好ましく、200〜400℃とすること
がより好ましい。この加熱温度が、150℃未満である
と、得られる膜の機械特性及び熱特性が低下する傾向が
あり、500℃を超えると、膜の機械特性及び熱特性が
低下する傾向がある。
【0048】また、この時の加熱時間は、0.05〜1
0時間とすることが好ましい。この加熱時間が、0.0
5時間未満であると、ポリイミド膜の機械特性及び熱特
性が低下する傾向があり、10時間を超えると、ポリイ
ミド膜の機械特性及び熱特性が低下する傾向がある。
【0049】本発明の感光性樹脂組成物は、半導体装置
や多層配線板等の電子部品に使用することができ、具体
的には、半導体装置の表面保護膜や層間絶縁膜、多層配
線板の層間絶縁膜等の形成に使用することができる。本
発明の電子部品は、前記組成物を用いて形成される表面
保護膜や層間絶縁膜を有すること以外は特に制限され
ず、様々な構造をとることができる。
【0050】本発明の電子部品の一例として、半導体装
置の製造工程の一例を以下に説明する。図1は多層配線
構造の半導体装置の製造工程図である。図において、回
路素子を有するSi基板等の半導体基板は、回路素子の
所定部分を除いてシリコン酸化膜等の保護膜2で被覆さ
れ、露出した回路素子上に第1導体層が形成されてい
る。前記半導体基板上にスピンコート法等で層間絶縁膜
としての樹脂等の膜4が形成される(工程(a))。
【0051】次に塩化ゴム系、フェノールノボラック系
等の感光性樹脂層5が前記層間絶縁膜4上にスピンコー
ト法で形成され、公知の写真食刻技術によって所定部分
の層間絶縁膜4が露出するように窓6Aが設けられてい
る(工程(b))。前記窓6Aの層間絶縁膜4は、酸
素、四フッ化炭素等のガスを用いるドライエッチング手
段によって選択的にエッチングされ、窓6Bがあけられ
ている。ついで窓6Bから露出した第1導体層3を腐食
することなく、感光樹脂層5のみを腐食するようなエッ
チング溶液を用いて感光樹脂層5が完全に除去される
(工程(c))。
【0052】さらに公知の写真食刻技術を用いて、第2
導体層7を形成させ、第1導体層3との電気的接続が完
全に行われる(工程(d))。3層以上の多層配線構造
を形成する場合は、上記の工程を繰り返して行い各層を
形成することができる。
【0053】次に表面保護膜8が形成される。この図の
例では、この表面保護膜を前記感光性樹脂組成物をスピ
ンコート法にて塗布、乾燥し、所定部分に窓6Cを形成
するパターンを描いたマスク上から光を照射した後、現
像してパターンを形成し、加熱して樹脂膜とする。この
樹脂膜は、導体層を外部からの応力、α線などから保護
するものであり、得られる半導体装置は信頼性に優れ
る。なお、上記例において、層間絶縁膜を本発明の感光
性樹脂組成物を用いて形成することも可能である。
【0054】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。 合成例 攪拌機及び温度計を備えた100mlのフラスコに、表
1に示した酸成分及びN−メチルピロリドン(NMP)
を加え、室温で攪拌溶解した。次に表1に示したジアミ
ン成分のNMP溶液を添加し、1時間攪拌し、ポリアミ
ド酸とした。この溶液にトリフルオロメチル無水酢酸を
添加し、15分間攪拌した後、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート(HEMA)を加え、50℃で10時間攪
拌し、ポリアミド酸部分エステルとした。この溶液を水
で再沈した後、真空乾燥させ、ポリマ粉末を得た。この
ポリマ粉末をNMPに溶解し、粘度を80ポイズに調節
し、ポリイミド前駆体溶液とした。
【0055】なお、粘度は、E型粘度計 (東機産業
(株)製、EHD型)を使用し、温度が25℃、回転数
が2.5rpmで測定した。また、得られたポリイミド
前駆体の溶液(PAE−1〜PAE−4)を乾燥させた
ものを、KBr法により、赤外吸収スペクトル (日本
電子(株)製、JIR−100型)を測定したところ、
いずれも、1600cm−1付近にアミド基のC=Oの
吸収と、3300cm−1付近にN−Hの吸収が確認さ
れた。
【0056】実施例1 合成例で示したポリイミド前駆体溶液PAE−1をガラ
スプレート上に滴下スピンコートした。ホットプレート
を用いて、85℃で100秒間、95℃で100秒間加
熱し、20μmの塗布膜を形成した。この膜のi線透過
率を紫外可視分光光度計で測定したところ40%であっ
た。次に、ポリマ1に対する重量比でミヒラーズケトン
を0.008、1,3−ジフェニル−1,2,3−プロ
パントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシ
ム0.06、2−メルカプトベンゾオキサゾール0.0
2を加えて溶解後、均一な感光性樹脂組成物溶液を得
た。
【0057】得られた感光性樹脂組成物溶液をフィルタ
濾過し、シリコンウエハ上に滴下スピンコートした。ホ
ットプレートを用いて、85℃で100秒間、95℃で
100秒間加熱し、それぞれ20μmの塗布膜を形成し
た。この塗布膜をパターンマスクし、i線ステッパで露
光した後、γ−ブチロラクトンを主成分とする有機溶剤
を用いてパドル現像し、これを、窒素雰囲気下350℃
で60分間加熱して、ポリイミドのレリーフパターンを
得た。
【0058】得られたポリイミドのレリーフパターンの
一部について、KBr法により、赤外吸収スペクトルを
測定したところ、1780cm−1付近にイミドの特性
吸収が確認された。レリーフパターンは解像度4μm、
PCT(120℃、2気圧)500時間を満たした。さ
らに、シリコンウエハ上の残留応力をテンコール社製応
力測定装置(FLX−2320型)で測定したところ1
7Mpaであった。
【0059】実施例2 酸成分をPSDAに変えた以外は実施例1と同様の方法
で行った。ポリイミド前駆体溶液PAE−2の塗布膜の
i線透過率は16%であった。感光性樹脂組成物溶液を
シリコンウエハ上に塗布、露光、現像、加熱して得たレ
リーフパターンは解像度4μm、PCT(120℃、2
気圧)500時間を満たした。さらに、シリコンウエハ
上の残留応力をテンコール社製応力測定装置 (FLX
−2320型)で測定したところ18Mpaであった。
【0060】実施例3 ジアミン成分のモル比を変えた以外は実施例1と同様の
方法で行った。ポリイミド前駆体溶液PAE−3の塗布
膜のi線透過率は45%であった。感光性樹脂組成物溶
液をシリコンウエハ上に塗布、露光、現像、加熱して得
たレリーフパターンは解像度4μm、PCT(120
℃、2気圧)500時間を満たした。さらに、シリコン
ウエハ上の残留応力をテンコール社製応力測定装置
(FLX−2320型)で測定したところ20Mpaで
あった。
【0061】比較例1 ジアミン成分のモル比を変えた以外は実施例1と同様の
方法で行った。ポリイミド前駆体溶液PAE−4の塗布
膜のi線透過率は36%であった。感光性樹脂組成物溶
液をシリコンウエハ上に塗布、露光、現像、加熱して得
たレリーフパターンは解像度4μmを満たしたものの接
着性が悪く、PCT(120℃、2気圧)は100時間
未満であった。
【表1】
【0063】
【化10】
【0064】
【発明の効果】本発明の感光性樹脂組成物は、ポリイミ
ド前駆体における良好なi線透過性、イミド化後の低熱
膨張性を両立し、かつ、基板との接着性が良好で、良好
なパターンが形成可能なものである。また本発明の感光
性樹脂組成物は、前記特徴を有し、かつ、溶剤現像又は
アルカリ現像可能なネガ型のものである。また本発明の
感光性樹脂組成物、前記特徴を有し、かつ、アルカリ現
像可能なポジ型のものでもある。
【0065】また本発明のパターンの製造法によれば、
高i線透過性により、i線露光により高感度、高解像度
で、形状も良好なパターンを製造でき、イミド化後に低
応力で、接着性に優れ、耐熱性等を示すポリイミドの膜
を形成できる。また本発明の電子部品は、高解像度で、
形状も良好なパターンであり、接着性及び耐熱性に優れ
たポリイミド膜を有し、しかも残留応力が極めて小さい
ため、信頼性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 多層配線構造の半導体装置の製造工程図であ
る。
【符号の説明】 1…半導体基板、2…保護膜、3…第1導体層、4…層
間絶縁膜層、5…感光樹脂層、6A、6B、6C…窓、
7…第2導体層、8…表面保護膜層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/075 511 G03F 7/075 511 H01L 21/027 H01L 21/312 D 21/312 21/30 502R Fターム(参考) 2H025 AA03 AA10 AA14 AB15 AB17 AC01 AD01 AD03 BC01 BC13 BC69 BC78 BE00 BE01 BE07 CA00 CB25 CB33 FA17 4J002 CM041 EE036 EE056 EH036 EK066 EN026 EN106 EQ037 EV046 EV116 EV297 EZ006 GQ05 4J043 PA02 PA04 PA19 PC015 PC016 PC035 PC145 PC146 QB15 QB26 QB31 RA06 RA35 SA06 SA54 SA62 SA71 SB01 SB03 TA14 TA22 TB01 TB03 UA121 UA131 UA132 UA142 UA151 UA152 UA232 UA252 UA261 UA262 UA312 UA362 UA662 UB011 UB021 UB022 UB061 UB062 UB121 UB122 UB131 UB132 UB152 UB281 UB301 UB302 UB401 UB402 VA021 VA041 VA051 VA081 VA091 WA09 WA16 XA16 XA19 YB07 YB19 ZA60 ZB22 5F058 AA08 AC02 AC07 AF04 AF06 AG01 AH01 AH02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) 【化1】 (式中、XとYは、各々独立に、各々の結合するベンゼ
    ン環と共役しない2価の基又は単結合を示し、Zは二価
    の有機基であり、個々のRは各々独立に水素原子、炭
    素数1〜10の炭化水素基又は光重合性基を示す)で表
    される繰り返し単位を有するポリイミド前駆体であっ
    て、Zで示される二価の有機基の少なくとも一部が一般
    式(2) 【化2】 (式中、個々のR11、R12、R13及びR14は独
    立に一価の有機基であり、R15及びR16は独立に二
    価の有機基であり、nは1〜10の整数である)で表さ
    れる基であるポリイミド前駆体を含有してなる感光性樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】一般式(1)のX及びYが、各々独立に単
    結合,O,CH,C=O,Si(CH,C(C
    ,C(CF,C(CH)(CF),
    Si(OCH,C(OCH,C(OC
    ,C(OCH)(OCF)、S、SO
    CH(CH)、CH(CF)、CH(OCH)、
    CH(OCF)、SiH(CH)、SiH(OCH
    )から選択される基である請求項1記載の感光性樹脂
    組成物。
  3. 【請求項3】一般式(1)の繰り返し単位におけるZに
    おいて、繰り返し単位総数の1〜20モル%が前記一般
    式(3)で表される基であり、80〜99モル%が 【化3】 (式中、R10は単結合、O、CH、S又はSO
    示し、R、R、R、R、R、R、R及び
    は各々独立に各々独立に、水素原子又はその他の1
    価の基を示す)で示される基である請求項1又は2記載
    の感光性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】一般式(1)のRの少なくとも一部が感
    光性基であり、さらに光重合開始剤を含むものであるネ
    ガ型の請求項1、2又は3記載の感光性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】一般式(1)のRが炭素数1〜10のア
    ルキル基であり、さらに光により酸を発生する化合物を
    含むものであるポジ型の請求項1,2又は3記載の感光
    性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】請求項1、2,3、4又は5に記載の感光
    性樹脂組成物を支持基板上に塗布し乾燥する工程、露光
    する工程、現像する工程及び加熱処理する工程を含むパ
    ターンの製造法。
  7. 【請求項7】露光する工程が、露光光源としてi線を用
    いて行うものである請求項6記載のパターンの製造法。
  8. 【請求項8】請求項6又は7記載の製造法により得られ
    るパターンの層を有してなる電子部品。
  9. 【請求項9】電子部品が半導体装置であり、パターンの
    層が表面保護膜又は層間絶縁膜である請求項8記載の電
    子部品。
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