JP4207420B2 - 感光性樹脂組成物およびパターンの製造方法 - Google Patents

感光性樹脂組成物およびパターンの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、優れたi線透過性を示し、かつ低応力を与えるポリイミド前駆体を用いた感光性樹脂組成物およびパターンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、大規模集積回路(LSI)や多層配線基板等の層間絶縁膜材料として、ポリイミド樹脂等の耐熱性に優れた有機物が使用されている。
しかし、半導体集積回路やプリント基板上の回路パターン形成は、ポリイミド樹脂系レジスト材の基材表面への塗布・造膜工程,露光,現像工程,エッチング工程及び洗浄工程等の煩雑で多岐にわたる方法を経て行われる。このために、工程の簡略化が可能な耐熱感光材料の開発が望まれている。
【0003】
耐熱感光材料としては、例えば、エッチング工程を用いないで必要な部分のレジストを絶縁材料としてそのまま残して用いることができる感光性ポリイミド,環化ポリブタジエン等が提案されている。
感光性ポリイミドは耐熱性に優れ、不純物を除去し易いため注目されている。
該感光性ポリイミドとして、特公昭49−17374号公報にはポリイミド前駆体と重クロム酸塩を含む感光性樹脂組成物、特開昭56−24343号公報及び特開昭60−100143号公報にはポリイミド前駆体中の官能基と感光基を有する化合物の官能基とを反応させてポリイミド前駆体に感光基を付与させる方法の開示がある。
しかし、これらの感光性ポリイミド前駆体の化学構造の基本骨格は耐熱性,機械特性に優れた芳香族系モノマを用いて形成されている。このために、ポリイミド前駆体自体の光吸収帯が紫外領域で透明性が低く、露光部の光化学反応を高感度で行うことができず、パターン形状の高精細化を図る上で障害となっている。
また、LSIの高集積化に伴い、回路の配線間及び配線幅がサブミクロンオーダまで微小化されている。このために、これを実現できる高い解像度を持った感光性樹脂材料が求められている。
【0004】
従来、露光用の光源は平行光線を用いるコンタクト/プロキシミティ露光機,1:1投影露光機(ミラープロジェクション),縮小投影露光機(ステッパ)等が用いられている。
この中で、ステッパは超高圧水銀灯の高出力発信線,エシキマレーザの単色光を利用する。
従来、ステッパの主流は、超高圧水銀灯のg線(波長:435nm)を使ったg線ステッパであったが、さらに加工ルールの微細化に対応するため、短波長化できるi線ステッパ(波長:365nm)に移行しつつある。
しかし、従来のポリイミド感光性樹脂材料は透明性が低く、特にi線の波長領域で透過率が殆どなく、i線ステッパでは良好なパターン形状が得られない。
また、半導体素子の高密度実装方式であるリードオンチップ(LOC)の表面保護膜にはさらに厚膜のポリイミド膜が用いられる。このような厚膜の表面保護膜にもi線透過率が高く、i線ステッパにより良好なパターン形状の得られる感光性ポリイミドが求められている。
また、シリコンウエハの直径の拡大に伴い、表面保護膜のポリイミドとシリコンウエハの熱膨張率の差が拡大して、シリコンウエハの反りが大きくなる問題がある。そのため、更に低熱膨張率の感光性ポリイミドが求められている。
一般にポリマーの低熱膨張率化は分子構造中に剛直な結合部を導入することにより達成できるが、剛直な構造の場合にはi線を殆ど透過せず目的の感光性を得ることが難しい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、良好なi線透過性とイミド化後の低熱膨張性を両立し、優れた耐熱性のパターンを形成できる感光性樹脂組成物を提供する。
また本発明は、良好なi線透過性とイミド化後の低熱膨張性を両立し、優れた耐熱性のパターンを形成できるパターンの製造法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
[1]一般式(a)
【化1】
Figure 0004207420
(式中、Aは4価の有機基、Bは2価の有機基であり、R及びRは各々独立に水素原子又は一価の有機基である。)で示される繰り返し単位を複数有し、Aの少なくとも一部は一般式(b)
【化2】
Figure 0004207420
であり、Aの少なくとも一部は一般式(c)
【化3】
Figure 0004207420
(但しXはエーテル結合である。)であり、Bの少なくとも一部は一般式(d)
【化4】
Figure 0004207420
であり、Bの少なくとも一部は一般式(e)
【化5】
Figure 0004207420
であり、感光性が付与されたポリイミド前駆体と、重合開始剤とを含み、前記感光性の付与が、前記一般式(a)中のR及びRを構成する前記一価の有機基が(メタ)アクリロイルオキシアルキル基であるか、前記R及びRを構成する水素を介してアミノ基を有するアクリル化合物がイオン結合されることにより得られていることを特徴とするネガ型感光性樹脂組成物である。
【0007】
[2]前項[1]において、ポリイミド前駆体の構成要素である一般式(b)と一般式(c)のモル比(前者/後者)が5/5〜9/1であり、一般式(d)と一般式(e)のモル比(前者/後者)が5/5〜9/1であることを特徴とするネガ型感光性樹脂組成物である。
【0008】
[3]前項[1]または[2]において、i線露光用であることを特徴とするネガ型感光性樹脂組成物である。
【0009】
[4]前項[1]〜[3]のいずれか1項に記載のネガ型感光性樹脂組成物を支持基板上に塗布し乾燥して塗膜を形成する工程、前記工程で得た塗膜上に活性光線又は化学線を照射してパターン状に露光する工程、前記支持基板上の塗膜の未露光部を現像する工程、及び前記工程で得られたパターンを加熱処理してポリイミドパターンを得る工程を含むことを特徴とするパターンの製造法である。
【0010】
[5]前項[4]において、活性光線がi線(波長が365nm)であることを特徴とするパターンの製造法である。
【0011】
【発明を実施の形態】
本発明の感光性樹脂組成物に用いられるポリイミド前駆体は、上記一般式(a)で表される構造単位を含有する。
一般式(a)において、R1及びR2の1価の有機基としては、炭素原子数が1〜20の炭化水素基(アルキル基,シクロアルキル基,アリール基,アリル基,アラルキル基等),炭素不飽和二重結合を有する基(例えば、アクリロキシアルキル基(アルキル基の炭素原子数1〜10),メタクリロキシアルキル基(アルキル基の炭素原子数1〜10)等)等の感光性基が挙げられる。
【0012】
本発明において一般式(a)の構造単位を含むポリイミド前駆体は、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物を付加重合して合成することができる。
一般式(b)の構造を与えるテトラカルボン酸二無水物としてはピロメリット酸二無水物が挙げられる。
一般式(c)の構造を与えるテトラカルボン酸二無水物としては4,4′−オキシジフタル酸二無水物、4,4′−スルホニルジフタル酸二無水物が挙げられる。
【0013】
i線透過率,低応力性及び耐熱性等を低下させない程度に一般式(b)、(c)以外の構造を与えるテトラカルボン酸二無水物を使用することができる。例えば、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、m−ターフェニル−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸二無水物、p−ターフェニル−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス{4′−(2,3−ジカルボキシフェノキシ)フェニル}プロパン二無水物、2,2−ビス{4′−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル}プロパン二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2′−ビス{4′−(2,3−ジカルボキシフェノキシ)フェニル}プロパン二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2′−ビス{4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル}プロパン二無水物等が挙げられ、これらは単独で又は2種類以上の組み合わせで使用される。
【0014】
一般式(d)の構造を与えるジアミン化合物としては2,2′−ジメチル−4,4′−ジアミノビフェニルが挙げられる。
一般式(e)の構造を与えるジアミン化合物としては2,2′−ビス(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノビフェニル、4,4′−ジアミノオクタフルオロビフェニルが挙げられる。
【0015】
i線透過率,低応力性及び耐熱性等を低下させない程度に一般式(d),(e)以外の構造を与えるジアミン化合物を使用することができる。例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−キシリレンジアミン、m−キシリレンジアミン、1,5−ジアミノナフタレン、ベンジジン、4,4′−(又は3,4′−、3,3′−、2,4′−、2,2′−)ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−(又は3,4′−、3,3′−、2,4′−、2,2′−)ジアミノジフェニルスルフォン、4,4′−(又は3,4′−、3,3′−、2,4′−、2,2′−)ジアミノジフェニルスルフィド、o−トリジン、o−トリジンスルホン、4,4′−メチレン−ビス−(2,6−ジエチルアニリン)、4,4′−メチレン−ビス−(2,6−ジイソプロピルアニリン)、2,4−ジアミノメシチレン、1,5−ジアミノナフタレン、4,4′−ベンゾフェノンジアミン、ビス−{4−(4′−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン、2,2−ビス{4−(4′−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、ビス{4−(3′−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン,ジアミノポリシロキサン等の脂肪族ジアミン等が挙げられ、これらは単独で又は2種類以上の組み合わせで使用される。
【0016】
前記の付加重合反応は有機溶媒中で行われることが好ましい。使用する有機溶媒としては、生成するポリイミド前駆体を完全に溶解する極性溶媒が好ましく、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ヘキサメチルリン酸トリアミド、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。
【0017】
また、この極性溶媒以外にケトン類,エステル類,ラクトン類,エーテル類,ハロゲン化炭化水素類,炭化水素類等も使用することができる。例えば、アセトン,ジエチルケトン,メチルエチルケトン,メチルイソブチルケトン,シクロヘキサノン,酢酸メチル,酢酸エチル,酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル,ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル,テトラヒドロフラン,ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられる。これらの有機溶媒は、単独又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0018】
本発明の感光性樹脂組成物に用いられるポリイミド前駆体において、一般式(a)の繰り返し単位は、i線透過性と低応力性の点から、一般式(b)と一般式(c)のモル比(前者/後者)が5/5〜9/1であり、一般式(d)と一般式(e)のモル比(前者/後者)が5/5〜9/1であることが好ましく、ともに6/4〜8/2であることがより好ましい。
【0019】
また、前記一般式(b)〜(e)で表される構造単位以外の構造単位は、i線透過性と低応力性の点から全構造単位中、10%以下とすることが好ましく、5%以下がより好ましい。
ポリイミド前駆体の分子量は特に制限されないが、重量平均分子量で1万〜10万であることが感光特性の面,膜強度の面などで好ましい。なお、分子量はゲルパーミェーションクロマトグラフィー法により測定し標準ポリスチレン検量線を用いて換算して求めることができる。
【0019】
本発明の感光性樹脂組成物を用いて得られる硬化膜は、前記ポリイミド前駆体を閉環させることにより提供できる。
閉環は80〜450℃で加熱することが好ましい。加熱温度が80℃未満では閉環反応が遅くなり、450℃を超えると生成するポリマーが劣化する傾向がある。
本発明の感光性樹脂組成物は、前記ポリイミド前駆体の組成物に感光性を付与することにより提供できる。
感光性の付与は、ポリイミド前駆体のR1 及びR2 が水素原子の場合、そのカルボキシル基にアミノ基を有するアクリル化合物をイオン結合で導入する方法等の公知の方法が挙げられる。
【0020】
アミノ基を有するアクリル化合物としては、例えば、ジメチルアミノエチルアクリレート,ジメチルアミノエチルメタクリレート,ジエチルアミノエチルアクリレート,ジエチルアミノエチルメタクリレート,ジメチルアミノプロピルアクリレート,ジメチルアミノプロピルメタクリレート,ジエチルアミノプロピルアクリレート,ジメチルアミノプロピルメタクリレート,ジメチルアミノブチルアクリレート,ジメチルアミノブチルメタクリレート,ジエチルアミノブチルアクリレート,ジエチルアミノブチルメタクリレートなどのジアルキルアミノアルキルアルキレート又はメタクリレートが好ましく、これらの中でもアミノ基上のアルキル基が炭素数1〜10、アルキル基が炭素数1〜10のジアルキルアミノアルキルアクリレート又はメタクリレートが好ましい。アミノ基を有するアクリル化合物は、ポリイミド前駆体のカルボキシル基のモル数に対して50〜200モル%配合することが好ましい。
また、R1及びR2をアクリロイル基又はメタクロイル基を有する一価の有機基とすることで感光性を付与することもできる。具体的には、(メタ)アクリロイルオキシアルキル基(アルキル基の炭素数1〜10)が好ましいものとして挙げられる。
【0021】
本発明の感光性樹脂組成物において、ネガ型の感光性樹脂組成物とするには光重合開始剤を含有させる。
光重合開始剤としては、例えば、ミヒラーズケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、2−t−ブチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、チオキサントン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、ベンジル、ジフェニルジスルフィド、フェナンスレンキノン、2−イソプロピルチオキサントン、リボフラビンテトラブチレート、2,6−ビス−(p−ジエチルアミノベンザル)−4−メチル−4−アザシクロヘキサノン、N−エチル−N−(p−クロロフェニル)グリシン、N−フェニルジエタノールアミン、2−(o−エトキシカルボニル)オキシイミノ−1,3−ジフェニルプロパンジオン、1−フェニル−2−(o−エトキシカルボニル)オキシイミノプロパン−1−オン、3,3,4,4−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′−カルボニルビス(7−ジアミノクマリン)、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(ピリ−1−イル)フェニル]チタン、1,3−ジフェニル−1,2,3−プロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム等が挙げられる。これらは単独又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0022】
該光重合開光剤の使用量は、ポリイミド前駆体の総量100重量部に対して、0.01〜30重量部とすることが好ましく、0.05〜10重量部がより好ましい。該使用量が、0.01重量部未満では光感度が劣り、30重量部を超えるとフィルムの機械特性が劣る傾向がある。
【0023】
本発明の感光性樹脂組成物は、イエロールームでの安定性の点から必要に応じて450〜600nmに吸収を持つ色素化合物を含むこともできる。該色素化合物としては、450〜600nmに吸収をもつものであれば特に制限はなく、例えば、フェノールフタレイン、フェノールレッド、ニールレッド、ピロガロールレッド、ピロガロールバイオレット、ディスパースレッド1、ディスパースレッド13、ディスパースレッド19、ディスパースオレンジ1、ディスパースオレンジ3、ディスパースオレンジ13、ディスパースオレンジ25、ディスパースブルー3、ディスパースブルー14、エオシンB、ロダミンB、キナリザリン、5−(4−ジメチルアミノベンジリデン)ロダニン、アウリントリカルボキシアシド、アルミノン、アリザリン、パラローザニリン、エモジン、チオニン、メチレンバイオレット等が好ましい。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。
前記色素化合物の使用量は、ポリイミド前駆体の総量100重量部に対して、30重量部以下とすることが好ましく、10重量部以下がより好ましい。この使用量が30重量部を超えると光感度が劣る傾向がある。
【0024】
また、本発明の感光性樹脂組成物は、保存時の安定性を高めるために、ラジカル重合禁止剤又はラジカル重合抑制剤を含むこともできる。該ラジカル重合禁止剤又はラジカル重合抑制剤としては、例えば、P−メトキシフェノール、ジフェニル−p−ベンゾキノン、ベンゾキノン、ハイドロキノン、ピロガロール、フェノチアジン、レソルシノール、オルトジニトロベンゼン、メタジニトロベンゼン、パラジニトロベンゼン、フェナントラキノン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、クロペン、フェノチアジン、2,5−トルキノン、タンニン酸、パラベンジルアミノフェノール、ニトロソアミン類等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
前記のラジカル重合禁止剤又はラジカル重合抑制剤の使用量は、ポリイミド前駆体の総量100重量部に対して、0.01〜30重量部とすることが好ましく、0.05〜10重量部がより好ましい。この使用量が、0.01重量部未満では保存時の安定性が劣る傾向があり、30重量部を超えると光感度及びフィルムの機械特性が劣る傾向がある。
本発明の感光性樹脂組成物は、硬化膜の基板との接着性を高めるために、有機シラン化合物,アルミキレート化合物,ケイ素含有ポリアミド酸等を含むことができる。
【0025】
前記有機シラン化合物としては、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。また、アルミキレート化合物としては、例えば、トリス(アセチルアセテート)アルミニウム,アセチルアセテートアルミニウムジイソプロピレート等が挙げられる。
【0026】
本発明の感光性樹脂組成物は、これを用いて得られる乾燥塗膜のi線透過率が膜厚20μmあたり20%以上であり、これを硬化して得られるポリイミド膜の残留応力が30MPa以下となるものが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は、浸漬法,スプレー法,スクリーン印刷法,回転塗布法等によってシリコンウエハ,金属基板,セラミック基板等の基材上に塗布され、溶剤の大部分を加熱乾燥することにより粘着性のない塗膜ができる。
【0027】
該塗膜上に、所望のパターンが描かれたマスクを通して活性光線又は化学線を照射してパターン状に露光後、未露光部を適当な現像液で現像して溶解除去することにより所望のパターンを提供できる。
本発明の感光性樹脂組成物は、i線ステッパ等を用いたi線単色光の露光用に好適なものである。本発明において、照射する活性光線又は化学線としては、i線以外に、例えば、超高圧水銀灯を用いるコンタクト/プロキシミティ露光機,ミラープロジェクション露光機,g線ステッパ,その他の紫外線,可視光線,X線,電子線等も使用できる。
また、本発明の感光性樹脂組成物は、低残留応力の膜を形成できるので、直径が200mm以上、特に300mm以上のシリコンウエハ等の大径のウエハの適用に好適である。また、バックグラインド処理などによりウエハ厚が薄くなるデバイスへの適用に好適である。
【0028】
上記の現像工程で用いる現像液としては、例えば、1,1,1−トリクロロエタン等の難燃性溶媒、炭酸ナトリウム水溶液等のアルカリ水溶液、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等の良溶媒及びこれら良溶媒と低級アルコール,水,芳香族炭化水素等の貧溶媒との混合溶媒等が用いられる。前記現像後は必要に応じて貧溶媒等でリンスを行い、100℃前後で乾燥してパターンを安定化できる。
上記で得られたレリーフパターンを、例えば、80〜400℃で5〜300分間加熱して、イミド閉環させてポリイミドパターンを得ることができる。 本発明の感光性樹脂組成物は、半導体装置や多層配線板等の電子部品に使用することができる。具体的には、半導体装置の表面保護層や層間絶縁膜,多層配線板の層間絶縁膜等の形成に使用することができる。
【0029】
【実施例】
以下、本発明を実施例を用いて説明する。
[実施例1]
表1に示す酸無水物成分とジアミン成分とを等モルで反応させて得られたポリアミド酸のN−メチル−2−ピロリドン溶液10g、(固形分20重量%),ジエチルアミノエチルメタクリレート1.8g、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(ピリ−1−イル)フェニル]チタン0.1g、4,4′−ビスアジド−3,3′−ビフェニル0.02g、ハイドロキノン0.01g、ディスパースレッド1,0.1g、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.01gを配合した後、混合攪拌し、フィルタでろ過して感光性樹脂組成物を得た。
得られた感光性樹脂組成物(溶液)を、シリコンウエハ上に滴下しスピンコートし、次にホットプレートを用いて、100℃で150秒間加熱し、23μmの塗膜とした。
【0030】
該塗膜上にフォトマスクを介しi線ステッパで露光した。
次いで、N−メチル−2−ピロリドンとメチルアルコールの混合溶液(容積比:4/1)で浸漬現像を行った後、イソプロパノールでリンスした。
そして、スルホールテストパターンを用いて、解像度を現像可能なスルホールの最小の大きさとして評価した。
また透過率は感光性樹脂組成物溶液をスピンコートし、85℃で2分間、さらに105℃で2分間乾燥して得られた塗膜(厚さが20μm)を分光光度計で評価した。
また、残留応力は5インチウエハ上に膜厚10μmのポリイミド膜を形成し、23℃でテンコール株式会社製応力測定装置(FLX−2320型)で測定した。
表2にその評価結果を示した。
【0031】
【表1】
Figure 0004207420
【0032】
【表2】
Figure 0004207420
【0033】
【発明の効果】
本発明の感光性樹脂組成物は、ポリイミド前駆体における良好なi線透過性,イミド化後の低熱膨張性を両立し、かつ、ポリイミド膜を形成したシリコンウエハが低残留応力となる良好なパターンが形成可能である。
また本発明のパターンの製造法によれば、高i線透過率により、i線露光により高感度,高解像度で形状も良好なパターンを製造でき、低応力で耐熱性等に優れたポリイミド膜を提供できる。

Claims (5)

  1. 一般式(a)
    Figure 0004207420
    (式中、Aは4価の有機基、Bは2価の有機基であり、R及びRは各々独立に水素原子又は一価の有機基である。)で示される繰り返し単位を複数有し、Aの少なくとも一部は一般式(b)
    Figure 0004207420
    であり、Aの少なくとも一部は一般式(c)
    Figure 0004207420
    (但しXはエーテル結合である。)であり、Bの少なくとも一部は一般式(d)
    Figure 0004207420
    であり、Bの少なくとも一部は一般式(e)
    Figure 0004207420
    であり、感光性が付与されたポリイミド前駆体と、重合開始剤とを含み、前記感光性の付与が、前記一般式(a)中のR及びRを構成する前記一価の有機基が(メタ)アクリロイルオキシアルキル基であるか、前記R及びRを構成する水素を介してアミノ基を有するアクリル化合物がイオン結合されることにより得られていることを特徴とするネガ型感光性樹脂組成物。
  2. 請求項1において、ポリイミド前駆体の構成要素である一般式(b)と一般式(c)のモル比(前者/後者)が5/5〜9/1であり、一般式(d)と一般式(e)のモル比(前者/後者)が5/5〜9/1であることを特徴とするネガ型感光性樹脂組成物。
  3. 請求項1または2において、i線露光用であることを特徴とするネガ型感光性樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のネガ型感光性樹脂組成物を支持基板上に塗布し乾燥して塗膜を形成する工程、前記工程で得た塗膜上に活性光線又は化学線を照射してパターン状に露光する工程、前記支持基板上の塗膜の未露光部を現像する工程、及び前記工程で得られたパターンを加熱処理してポリイミドパターンを得る工程を含むことを特徴とするパターンの製造法。
  5. 請求項4において、活性光線がi線(波長が365nm)であることを特徴とするパターンの製造法。
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