JP2003167344A - ポリイミド及びその前駆体、感光性樹脂組成物、パターンの製造法 - Google Patents

ポリイミド及びその前駆体、感光性樹脂組成物、パターンの製造法

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JP2003167344A
JP2003167344A JP2001366255A JP2001366255A JP2003167344A JP 2003167344 A JP2003167344 A JP 2003167344A JP 2001366255 A JP2001366255 A JP 2001366255A JP 2001366255 A JP2001366255 A JP 2001366255A JP 2003167344 A JP2003167344 A JP 2003167344A
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範 佐々木
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寿紀 田鎖
Atsushi Ueda
篤 上田
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範幸 山崎
Masahiko Ko
昌彦 廣
Akihiro Sasaki
顕浩 佐々木
Masahiro Miyasaka
昌宏 宮坂
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、良好なi線透過性とイミド化後の低
熱膨張性を両立するポリイミド及びその前駆体、優れた
耐熱性のパターンを形成できる感光性樹脂組成物及びパ
ターンの製造法を提供する。 【解決手段】ポリイミド及びその前駆体,感光性樹脂組
成物,パターンの製造法 一般式(1) 【化6】 一般式(2) 【化7】 一般式(3) 【化8】 一般式(4) 【化9】 (式中、R及びRは各々独立に水素原子又は一価の
有機基である。R〜R 10は各々独立に水素原子又は
炭化水素基であって少なくとも1つは炭化水素基であ
る。R11〜R18は各々独立に水素原子又はフッ素原
子を含む基であって少なくとも1つはフッ素原子を含む
基である。Xはエーテル結合,カルボニル結合,スルホ
キシド結合又はスルホン結合の中のいずれかである。)
で表される繰り返し構造単位を含むことを特徴とするポ
リイミド前駆体,ポリイミド,パターンの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れたi線透過性
を示し、かつ低応力を与えるポリイミド及びその前駆
体、これを用いた感光性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大規模集積回路(LSI)や多層
配線基板等の層間絶縁膜材料として、ポリイミド樹脂等
の耐熱性に優れた有機物が使用されている。しかし、半
導体集積回路やプリント基板上の回路パターン形成は、
ポリイミド樹脂系レジスト材の基材表面への塗布・造膜
工程,露光,現像工程,エッチング工程及び洗浄工程等
の煩雑で多岐にわたる方法を経て行われる。このため
に、工程の簡略化が可能な耐熱感光材料の開発が望まれ
ている。
【0003】耐熱感光材料としては、例えば、エッチン
グ工程を用いないで必要な部分のレジストを絶縁材料と
してそのまま残して用いることができる感光性ポリイミ
ド,環化ポリブタジエン等が提案されている。感光性ポ
リイミドは耐熱性に優れ、不純物を除去し易いため注目
されている。該感光性ポリイミドとして、特公昭49−
17374号公報にはポリイミド前駆体と重クロム酸塩
を含む感光性樹脂組成物、特開昭56−24343号公
報及び特開昭60−100143号公報にはポリイミド
前駆体中の官能基と感光基を有する化合物の官能基とを
反応させてポリイミド前駆体に感光基を付与させる方法
の開示がある。しかし、これらの感光性ポリイミド前駆
体の化学構造の基本骨格は耐熱性,機械特性に優れた芳
香族系モノマを用いて形成されている。このために、ポ
リイミド前駆体自体の光吸収帯が紫外領域で透明性が低
く、露光部の光化学反応を高感度で行うことができず、
パターン形状の高精細化を図る上で障害となっている。
また、LSIの高集積化に伴い、回路の配線間及び配線
幅がサブミクロンオーダまで微小化されている。このた
めに、これを実現できる高い解像度を持った感光性樹脂
材料が求められている。
【0004】従来、露光用の光源は平行光線を用いるコ
ンタクト/プロキシミティ露光機,1:1投影露光機
(ミラープロジェクション),縮小投影露光機(ステッ
パ)等が用いられている。この中で、ステッパは超高圧
水銀灯の高出力発信線,エシキマレーザの単色光を利用
する。従来、ステッパの主流は、超高圧水銀灯のg線
(波長:435nm)を使ったg線ステッパであった
が、さらに加工ルールの微細化に対応するため、短波長
化できるi線ステッパ(波長:365nm)に移行しつ
つある。しかし、従来のポリイミド感光性樹脂材料は透
明性が低く、特にi線の波長領域で透過率が殆どなく、
i線ステッパでは良好なパターン形状が得られない。ま
た、半導体素子の高密度実装方式であるリードオンチッ
プ(LOC)の表面保護膜にはさらに厚膜のポリイミド
膜が用いられる。このような厚膜の表面保護膜にもi線
透過率が高く、i線ステッパにより良好なパターン形状
の得られる感光性ポリイミドが求められている。また、
シリコンウエハの直径の拡大に伴い、表面保護膜のポリ
イミドとシリコンウエハの熱膨張率の差が拡大して、シ
リコンウエハの反りが大きくなる問題がある。そのた
め、更に低熱膨張率の感光性ポリイミドが求められてい
る。一般にポリマーの熱膨張率は分子構造を剛直な結合
部を導入することにより達成できるが、剛直な構造の場
合にはi線を殆ど透過せず目的の感光性を得ることが難
しい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、良好なi線
透過性とイミド化後の低熱膨張性を両立するポリイミド
及びその前駆体を提供する。また本発明は、良好なi線
透過性とイミド化後の低熱膨張性を両立し、優れた耐熱
性のパターンを形成できる感光性樹脂組成物を提供す
る。また本発明は、良好なi線透過性とイミド化後の低
熱膨張性を両立し、優れた耐熱性のパターンを形成でき
るパターンの製造法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】[1]一般式(a)
【化1】 (式中、Aは4価の有機基、Bは2価の有機基であり、
及びRは各々独立に水素原子又は一価の有機基で
ある。)で示される繰り返し単位を複数有し、Aの少な
くとも一部は一般式(b)
【化2】 であり、Aの少なくとも一部は一般式(c)
【化3】 (但しXはエーテル結合,カルボニル結合,スルホキシ
ド結合又はスルホン結合の中のいずれかである。)であ
り、Bの少なくとも一部は一般式(d)
【化4】 (但しR〜R10は各々独立に水素原子又は炭化水素
基であって少なくとも1つは炭化水素基である。)であ
り、Bの少なくとも一部は一般式(e)
【化5】 (但しR11〜R18は各々独立に水素原子又はフッ素
原子を含む基であって少なくとも1つはフッ素原子を含
む基である。)であるポリイミド前駆体である。
【0007】[2]前項[1]において、一般式(b)
と一般式(c)のモル比(前者/後者)が5/5〜9/
1であり、一般式(d)と一般式(e)のモル比(前者
/後者)が5/5〜9/1であるポリイミド前駆体であ
る。
【0008】[3]一般式(1)
【化6】 一般式(2)
【化7】 一般式(3)
【化8】 一般式(4)
【化9】 (式中、R及びRは各々独立に水素原子又は一価の
有機基である。R〜R 10は各々独立に水素原子又は
炭化水素基であって少なくとも1つは炭化水素基であ
る。R11〜R18は各々独立に水素原子又はフッ素原
子を含む基であって少なくとも1つはフッ素原子を含む
基である。Xはエーテル結合,カルボニル結合,スルホ
キシド結合又はスルホン結合の中のいずれかである。)
で表される繰り返し構造単位を含むことを特徴とするポ
リイミド前駆体である。
【0009】[4]前項[3]において、一般式(1)
〜(4)で表される繰り返し構造単位の比(モル比)が
(1)/(2)/(3)/(4)=25/25/25/
25〜81/9/9/1の範囲であることを特徴とする
ポリイミド前駆体である。
【0010】[5]前項[1]〜[4]のいずれか記載
のポリイミド前駆体を含むことを特徴とする感光性樹脂
組成物である。
【0011】[6]前項[5]において、感光性樹脂組
成物を用いて得られる塗膜は、膜厚20μmにおいて、
i線(波長が365nm)透過率が20%以上であっ
て、かつこれを硬化して得られるポリイミド膜の残留応
力が30Mpa以下であることを特徴とする感光性樹脂
組成物である。
【0012】[7]一般式(f)
【化10】 (式中、Aは4価の有機基、Bは2価の有機基であり、
及びRは各々独立に水素原子又は一価の有機基で
ある。)で示される繰り返し単位を複数有し、Aの少な
くとも一部は一般式(g)
【化11】 であり、Aの少なくとも一部は一般式(h)
【化12】 (但しXはエーテル結合,カルボニル結合,スルホキシ
ド結合又はスルホン結合の中のいずれかである。)であ
り、Bの少なくとも一部は一般式(i)
【化13】 (但しR〜R10は各々独立に水素原子又は炭化水素
基であって少なくとも1つは炭化水素基である。)であ
り、Bの少なくとも一部は一般式(j)
【化14】 (但しR11〜R18は各々独立に水素原子又はフッ素
原子を含む基であって少なくとも1つはフッ素原子を含
む基である。)であるポリイミド前駆体である。
【0013】[8]前項[1]において、一般式(g)
と一般式(h)のモル比(前者/後者)が5/5〜9/
1であり、一般式(i)と一般式(j)のモル比(前者
/後者)が5/5〜9/1であるポリイミド前駆体であ
る。
【0014】[9]一般式(5)
【化15】 一般式(6)
【化16】 一般式(7)
【化17】 一般式(8)
【化18】 (式中、R〜R10は各々独立に水素原子又は炭化水
素基であって少なくとも1つは炭化水素基である。R
11〜R18は各々独立に水素原子又はフッ素原子を含
む基であって少なくとも1つはフッ素原子を含む基であ
る。Xはエーテル結合,カルボニル結合,スルホキシド
結合又はスルホン結合の中のいずれかである。)で表さ
れる繰り返し構造単位を含むことを特徴とするポリイミ
ドである。
【0015】[10]前項[5]又は[6]記載の感光
性樹脂組成物を支持基板上に塗布し乾燥して塗膜を形成
する工程、前記工程で得た塗膜上に活性光線又は化学線
を照射してパターン状に露光する工程、前記支持基板上
の塗膜の未露光部を現像する工程、及び前記工程で得ら
れたパターンを加熱処理してポリイミドパターンを得る
工程を含むことを特徴とするパターンの製造法である。
【0016】[11]前項[10]において、活性光線
がi線(波長が365nm)であることを特徴とするパ
ターンの製造法である。
【0017】[12]導電性膜とポリイミド系樹脂絶縁
膜で形成された回路パターンを有する半導体集積回路に
おいて、前記ポリイミド系樹脂絶縁膜が請求項9記載の
ポリイミドであることを特徴とする半導体集積回路であ
る。
【0018】[13]導電性膜とポリイミド系樹脂絶縁
膜で形成された回路パターンを有するプリント基板にお
いて、前記ポリイミド系樹脂絶縁膜が請求項9記載のポ
リイミドであることを特徴とするプリント基板である。
(式中、R及びRは各々独立に水素原子又は一価の
有機基である。R〜R 10は各々独立に水素原子又は
炭化水素基であって少なくとも1つは炭化水素基であ
る。R11〜R18は各々独立に水素原子又はフッ素原
子を含む基であって少なくとも1つはフッ素原子を含む
基である。Xはエーテル結合,カルボニル結合,スルホ
キシド結合又はスルホン結合の中のいずれかである。)
で表される繰り返し構造単位を含むことを特徴とするポ
リイミド前駆体である。
【0019】[14]前記項[1]において、一般式
(1)〜(4)で表される繰り返し構造単位の比(モル
比)が(1)/(2)/(3)/(4)=25/25/
25/25〜81/9/9/1であることが好ましい。
【0020】[15]前記項[1]又は[2]に記載の
ポリイミド前駆体を含む感光性樹脂組成物である。
【0021】[16]前記項[4]に記載の感光性樹脂
組成物を用いて得られる塗膜は、膜厚20μmにおいて
i線(波長が365nm)透過率が20%以上であっ
て、かつこれを硬化して得られるポリイミド膜の残留応
力が30Mpa以下である感光性樹脂組成物である。
【0022】[17]一般式(a)
【化19】 (式中、Aは4価の有機基、Bは2価の有機基であり、
及びRは各々独立に水素原子又は一価の有機基で
ある。)で示される繰り返し単位を複数有し、Aの少な
くとも一部は一般式(b)
【化20】 であり、Aの少なくとも一部は一般式(c)
【化21】 (但しXはエーテル結合,カルボニル結合,スルホキシ
ド結合又はスルホン結合の中のいずれかである。)であ
り、Bの少なくとも一部は一般式(d)
【化22】 (但しR〜R10は各々独立に水素原子又は炭化水素
基であって少なくとも1つは炭化水素基である。)であ
り、Bの少なくとも一部は一般式(e)
【化23】 (但しR11〜R18は各々独立に水素原子又はフッ素
原子を含む基であって少なくとも1つはフッ素原子を含
む基である。)であるポリイミド前駆体である。
【0023】[18]前項[1]において、一般式
(b)と一般式(c)のモル比(前者/後者)が5/5
〜9/1であり、一般式(d)と一般式(e)のモル比
(前者/後者)が5/5〜9/1であるポリイミド前駆
体である。
【0024】[19]一般式(1)
【化24】 一般式(2)
【化25】 一般式(3)
【化26】 一般式(4)
【化27】 (式中、R及びRは各々独立に水素原子又は一価の
有機基である。R〜R 10は各々独立に水素原子又は
炭化水素基であって少なくとも1つは炭化水素基であ
る。R11〜R18は各々独立に水素原子又はフッ素原
子を含む基であって少なくとも1つはフッ素原子を含む
基である。Xはエーテル結合,カルボニル結合,スルホ
キシド結合又はスルホン結合の中のいずれかである。)
で表される繰り返し構造単位を含むことを特徴とするポ
リイミド前駆体である。
【0025】[20]前項[3]において、一般式
(1)〜(4)で表される繰り返し構造単位の比(モル
比)が(1)/(2)/(3)/(4)=25/25/
25/25〜81/9/9/1の範囲であることを特徴
とするポリイミド前駆体である。
【0026】[21]前項[1]〜[4]のいずれか記
載のポリイミド前駆体を含むことを特徴とする感光性樹
脂組成物である。
【0027】[22]前項[5]において、感光性樹脂
組成物を用いて得られる塗膜は、膜厚20μmにおい
て、i線(波長が365nm)透過率が20%以上であ
って、かつこれを硬化して得られるポリイミド膜の残留
応力が30Mpa以下であることを特徴とする感光性樹
脂組成物である。
【0028】[23]一般式(f)
【化28】 (式中、Aは4価の有機基、Bは2価の有機基であり、
及びRは各々独立に水素原子又は一価の有機基で
ある。)で示される繰り返し単位を複数有し、Aの少な
くとも一部は一般式(g)
【化29】 であり、Aの少なくとも一部は一般式(h)
【化30】 (但しXはエーテル結合,カルボニル結合,スルホキシ
ド結合又はスルホン結合の中のいずれかである。)であ
り、Bの少なくとも一部は一般式(i)
【化31】 (但しR〜R10は各々独立に水素原子又は炭化水素
基であって少なくとも1つは炭化水素基である。)であ
り、Bの少なくとも一部は一般式(j)
【化32】 (但しR11〜R18は各々独立に水素原子又はフッ素
原子を含む基であって少なくとも1つはフッ素原子を含
む基である。)であるポリイミド前駆体である。
【0029】[24]前項[1]において、一般式
(g)と一般式(h)のモル比(前者/後者)が5/5
〜9/1であり、一般式(i)と一般式(j)のモル比
(前者/後者)が5/5〜9/1であるポリイミド前駆
体である。
【0030】[25]一般式(5)
【化33】 一般式(6)
【化34】 一般式(7)
【化35】 一般式(8)
【化36】 (式中、R〜R10は各々独立に水素原子又は炭化水
素基であって少なくとも1つは炭化水素基である。R
11〜R18は各々独立に水素原子又はフッ素原子を含
む基であって少なくとも1つはフッ素原子を含む基であ
る。Xはエーテル結合,カルボニル結合,スルホキシド
結合又はスルホン結合の中のいずれかである。)で表さ
れる繰り返し構造単位を含むことを特徴とするポリイミ
ドである。
【0031】[26]前項[5]又は[6]記載の感光
性樹脂組成物を支持基板上に塗布し乾燥して塗膜を形成
する工程、前記工程で得た塗膜上に活性光線又は化学線
を照射してパターン状に露光する工程、前記支持基板上
の塗膜の未露光部を現像する工程、及び前記工程で得ら
れたパターンを加熱処理してポリイミドパターンを得る
工程を含むことを特徴とするパターンの製造法である。
【0032】[27]前項[10]において、活性光線
がi線(波長が365nm)であることを特徴とするパ
ターンの製造法である。
【0033】[28]導電性膜とポリイミド系樹脂絶縁
膜で形成された回路パターンを有する半導体集積回路に
おいて、前記ポリイミド系樹脂絶縁膜が請求項9記載の
ポリイミドであることを特徴とする半導体集積回路であ
る。
【0034】[29]導電性膜とポリイミド系樹脂絶縁
膜で形成された回路パターンを有するプリント基板にお
いて、前記ポリイミド系樹脂絶縁膜が請求項9記載のポ
リイミドであることを特徴とするプリント基板である。
(式中、R〜R10は各々独立に水素原子又は炭化水
素基であって少なくとも1つは炭化水素基である。R
11〜R18は各々独立に水素原子又はフッ素原子を含
む基であって少なくとも1つはフッ素原子を含む基であ
る。Xはエーテル結合,カルボニル結合,スルホキシド
結合又はスルホン結合の中のいずれかである。)で表さ
れる繰り返し構造単位を含むことを特徴とするポリイミ
ドである。
【0035】[30]前記項[3]又は[4]に記載の
感光性樹脂組成物を支持基板上に塗布し乾燥して塗膜を
形成する工程、前記工程で得た塗膜上に活性光線又は化
学線を照射してパターン状に露光する工程、前記支持基
板上の塗膜の未露光部を現像する工程、及び前記工程で
得られたパターンを加熱してポリイミドパターンを得る
工程を含むことを特徴とするパターンの製造法である。
【0036】[31]前記項[6]において、活性光線
がi線(波長が365nm)であることを特徴とするパ
ターンの製造法である。
【0037】[32]導電性膜とポリイミド系樹脂絶縁
膜で形成された回路パターンを有する半導体集積回路に
おいて、前記ポリイミド系樹脂絶縁膜が前記項[9]記
載のポリイミドであることを特徴とする半導体集積回路
である。
【0038】[33]導電性膜とポリイミド系樹脂絶縁
膜で形成された回路パターンを有するプリント基板にお
いて、前記ポリイミド系樹脂絶縁膜が前記項[9]記載
のポリイミドであることを特徴とするプリント基板であ
る。
【0039】
【発明の実施の形態】本発明のポリイミド前駆体は、上
記一般式(a)又は上記一般式(1)〜(4)で表され
る構造単位を含有する。一般式(a)〜(e)及び一般
式(1)〜(4)において、R及びRの1価の有機
基としては、炭素原子数が1〜20の炭化水素基(アル
キル基,シクロアルキル基,アリール基,アリル基,ア
ラルキル基等),炭素不飽和二重結合を有する基(例え
ば、アクリロキシアルキル基(アルキル基の炭素原子数
1〜10),メタクリロキシアルキル基(アルキル基の
炭素原子数1〜10)等)等の感光性基が挙げられる。
一般式(d)、一般式(1)及び(3)においてR
10は、水素原子の他、フェニル基,アルキル基,ベ
ンジル基等が挙げられるが、i線透過性と低残留応力の
点から、アルキル基が好ましく、炭素数1〜5のアルキ
ル基がより好ましく、低残留応力となるためにはメチル
基が最も好ましい。一般式(e)、一般式(2)及び
(4)において、R11〜R18はi線透過性,溶解性
の点から、これらの少なくとも1つにフッ素原子を含む
基であるが、2つ以上がフッ素原子を含む基であること
が好ましい。フッ素原子を含む基としてはフッ素原子,
トリフルオロメチル基等のフルオロアルキル基が好まし
く、その炭素数は1〜5が好ましい。その中でもトリフ
ルオロメチル基が特に好ましい。
【0040】本発明の一般式(a)又は一般式(1)〜
(4)の構造単位を含むポリイミド前駆体は、テトラカ
ルボン酸二無水物とドアミン化合物を付加重合して合成
することができる。一般式(b)、一般式(1)及び
(2)の構造を与えるテトラカルボン酸二無水物として
はピロメリット酸二無水物が挙げられる。一般式
(c)、一般式(3)及び(4)の構造を与えるテトラ
カルボン酸二無水物としては4,4′−オキシジフタル
酸二無水物、4,4′−スルホニルジフタル酸二無水物
が挙げられる。
【0041】i線透過率,低応力性及び耐熱性等を低下
させない程度に一般式(b)、(c)、一般式(1)〜
(4)以外の構造を与えるテトラカルボン酸二無水物を
使用することができる。例えば、3,3′,4,4′−
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3′,
4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,
2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、
2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水
物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸二無水
物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無
水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二
無水物、m−ターフェニル−3,3′,4,4′−テト
ラカルボン酸二無水物、p−ターフェニル−3,3′,
4,4′−テトラカルボン酸二無水物、1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス(2,3−
ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1,
1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス(3,
4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2
−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無
水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)
プロパン二無水物、2,2−ビス{4′−(2,3−ジ
カルボキシフェノキシ)フェニル}プロパン二無水物、
2,2−ビス{4′−(3,4−ジカルボキシフェノキ
シ)フェニル}プロパン二無水物、1,1,1,3,
3,3−ヘキサフルオロ−2,2′−ビス{4′−
(2,3−ジカルボキシフェノキシ)フェニル}プロパ
ン二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ
−2,2′−ビス{4−(3,4−ジカルボキシフェノ
キシ)フェニル}プロパン二無水物等が挙げられ、これ
らは単独で又は2種類以上の組み合わせで使用される。
【0042】一般式(d),(1)及び(3)の構造を
与えるジアミン化合物としては2,2′−ジメチル−
4,4′−ジアミノビフェニルが挙げられる。一般式
(e),(2)及び(4)の構造を与えるジアミン化合
物としては2,2′−ビス(トリフルオロメチル)−
4,4′−ジアミノビフェニル、4,4′−ジアミノオ
クタフルオロビフェニルが挙げられる。
【0043】i線透過率,低応力性及び耐熱性等を低下
させない程度に一般式(d),(e)、一般式(1)〜
(4)以外の構造を与えるジアミン化合物を使用するこ
とができる。例えば、p−フェニレンジアミン、m−フ
ェニレンジアミン、p−キシリレンジアミン、m−キシ
リレンジアミン、1,5−ジアミノナフタレン、ベンジ
ジン、4,4′−(又は3,4′−、3,3′−、2,
4′−、2,2′−)ジアミノジフェニルエーテル、
4,4′−(又は3,4′−、3,3′−、2,4′
−、2,2′−)ジアミノジフェニルスルフォン、4,
4′−(又は3,4′−、3,3′−、2,4′−、
2,2′−)ジアミノジフェニルスルフィド、o−トリ
ジン、o−トリジンスルホン、4,4′−メチレン−ビ
ス−(2,6−ジエチルアニリン)、4,4′−メチレ
ン−ビス−(2,6−ジイソプロピルアニリン)、2,
4−ジアミノメシチレン、1,5−ジアミノナフタレ
ン、4,4′−ベンゾフェノンジアミン、ビス−{4−
(4′−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン、2,
2−ビス{4−(4′−アミノフェノキシ)フェニル}
プロパン、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノジ
フェニルメタン、3,3′,5,5′−テトラメチル−
4,4′−ジアミノジフェニルメタン、ビス{4−
(3′−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン、2,
2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン,ジアミノポ
リシロキサン等の脂肪族ジアミン等が挙げられ、これら
は単独で又は2種類以上の組み合わせで使用される。
【0044】前記の付加重合反応は有機溶媒中で行われ
ることが好ましい。使用する有機溶媒としては、生成す
るポリイミド前駆体を完全に溶解する極性溶媒が好まし
く、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジ
メチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ヘキサメチ
ルリン酸トリアミド、γ−ブチロラクトン等が挙げられ
る。
【0045】また、この極性溶媒以外にケトン類,エス
テル類,ラクトン類,エーテル類,ハロゲン化炭化水素
類,炭化水素類等も使用することができる。例えば、ア
セトン,ジエチルケトン,メチルエチルケトン,メチル
イソブチルケトン,シクロヘキサノン,酢酸メチル,酢
酸エチル,酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジ
エチル,ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル,
テトラヒドロフラン,ジクロロエタン、1,2−ジクロ
ロエタン、1,4−ジクロロブタン、トリクロロエタ
ン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等が挙げられる。これらの有機溶媒は、単独又は2種
類以上を組み合わせて使用される。
【0046】本発明のポリイミド前駆体において、一般
式(a)の繰り返し単位は、i線透過性と低応力性の点
から、一般式(b)と一般式(c)のモル比(前者/後
者)が5/5〜9/1であり、一般式(d)と一般式
(e)のモル比(前者/後者)が5/5〜9/1である
ことが好ましく、ともに6/4〜8/2であることがよ
り好ましい。また、本発明のポリイミド前駆体におい
て、前記一般式(1)〜(4)で示される構造単位の比
は、i線透過性と低応力性の点から、前記の一般式
(1)/(2)/(3)/(4)の構造単位の比(モル
比)が、25/25/25/25〜81/9/9/1の
範囲であることが好ましく、36/24/24/16〜
64/16/16/4がより好ましい。
【0047】また、前記一般式(b)〜(e)又は一般
式(1)〜(4)で表される構造単位以外の構造単位
は、i線透過性と低応力性の点から全構造単位中、10
%以下とすることが好ましく、5%以下がより好まし
い。ポリイミド前駆体の分子量は特に制限されないが、
重量平均分子量で1万〜10万であることが感光特性の
面,膜強度の面などで好ましい。なお、分子量はゲルパ
ーミェーションクロマトグラフィー法により測定し標準
ポリスチレン検量線を用いて換算して求めることができ
る。
【0048】本発明のポリイミドは、前記ポリイミド前
駆体を閉環させることにより提供できる。閉環は80〜
450℃で加熱することが好ましい。加熱温度が80℃
未満では閉環反応が遅くなり、450℃を超えると生成
するポリマーが劣化する傾向がある。本発明の感光性樹
脂組成物は、前記ポリイミド前駆体の組成物に感光性を
付与することにより提供できる。感光性の付与は、ポリ
イミド前駆体のR 及びR が水素原子の場合、その
カルボキシル基にアミノ基を有するアクリル化合物をイ
オン結合で導入する方法等の公知の方法が挙げられる。
【0049】アミノ基を有するアクリル化合物として
は、例えば、ジメチルアミノエチルアクリレート,ジメ
チルアミノエチルメタクリレート,ジエチルアミノエチ
ルアクリレート,ジエチルアミノエチルメタクリレー
ト,ジメチルアミノプロピルアクリレート,ジメチルア
ミノプロピルメタクリレート,ジエチルアミノプロピル
アクリレート,ジメチルアミノプロピルメタクリレー
ト,ジメチルアミノブチルアクリレート,ジメチルアミ
ノブチルメタクリレート,ジエチルアミノブチルアクリ
レート,ジエチルアミノブチルメタクリレートなどのジ
アルキルアミノアルキルアルキレート又はメタクリレー
トが好ましく、これらの中でもアミノ基上のアルキル基
が炭素数1〜10、アルキル基が炭素数1〜10のジア
ルキルアミノアルキルアクリレート又はメタクリレート
が好ましい。アミノ基を有するアクリル化合物は、ポリ
イミド前駆体のカルボキシル基のモル数に対して50〜
200モル%配合することが好ましい。また、R及び
をアクリロイル基又はメタクロイル基を有する一価
の有機基とすることで感光性を付与することもできる。
具体的には、(メタ)アクリロイルオキシアルキル基
(アルキル基の炭素数1〜10)が好ましいものとして
挙げられる。
【0050】本発明の感光性樹脂組成物において、ネガ
型の感光性樹脂組成物とするには光重合開始剤を含有さ
せる。光重合開始剤としては、例えば、ミヒラーズケト
ン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、ベンゾインイソプロピルエーテル、2−t−ブチ
ルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、4,4
−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、アセトフェ
ノン、ベンゾフェノン、チオキサントン、2,2−ジメ
トキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシ
シクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−[4−
(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プ
ロパノン、ベンジル、ジフェニルジスルフィド、フェナ
ンスレンキノン、2−イソプロピルチオキサントン、リ
ボフラビンテトラブチレート、2,6−ビス−(p−ジ
エチルアミノベンザル)−4−メチル−4−アザシクロ
ヘキサノン、N−エチル−N−(p−クロロフェニル)
グリシン、N−フェニルジエタノールアミン、2−(o
−エトキシカルボニル)オキシイミノ−1,3−ジフェ
ニルプロパンジオン、1−フェニル−2−(o−エトキ
シカルボニル)オキシイミノプロパン−1−オン、3,
3,4,4−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニ
ル)ベンゾフェノン、3,3′−カルボニルビス(7−
ジアミノクマリン)、ビス(シクロペンタジエニル)−
ビス[2,6−ジフルオロ−3−(ピリ−1−イル)フ
ェニル]チタン、1,3−ジフェニル−1,2,3−プ
ロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキ
シム等が挙げられる。これらは単独又は2種類以上を組
み合わせて使用される。
【0051】該光重合開光剤の使用量は、ポリイミド前
駆体の総量100重量部に対して、0.01〜30重量
部とすることが好ましく、0.05〜10重量部がより
好ましい。該使用量が、0.01重量部未満では光感度
が劣り、30重量部を超えるとフィルムの機械特性が劣
る傾向がある。
【0052】本発明の感光性樹脂組成物は、イエロール
ームでの安定性の点から必要に応じて450〜600n
mに吸収を持つ色素化合物を含むこともできる。該色素
化合物としては、450〜600nmに吸収をもつもの
であれば特に制限はなく、例えば、フェノールフタレイ
ン、フェノールレッド、ニールレッド、ピロガロールレ
ッド、ピロガロールバイオレット、ディスパースレッド
1、ディスパースレッド13、ディスパースレッド1
9、ディスパースオレンジ1、ディスパースオレンジ
3、ディスパースオレンジ13、ディスパースオレンジ
25、ディスパースブルー3、ディスパースブルー1
4、エオシンB、ロダミンB、キナリザリン、5−(4
−ジメチルアミノベンジリデン)ロダニン、アウリント
リカルボキシアシド、アルミノン、アリザリン、パラロ
ーザニリン、エモジン、チオニン、メチレンバイオレッ
ト等が好ましい。これらは単独で又は2種以上を組み合
わせて使用される。前記色素化合物の使用量は、ポリイ
ミド前駆体の総量100重量部に対して、30重量部以
下とすることが好ましく、10重量部以下がより好まし
い。この使用量が30重量部を超えると光感度が劣る傾
向がある。
【0053】また、本発明の感光性樹脂組成物は、保存
時の安定性を高めるために、ラジカル重合禁止剤又はラ
ジカル重合抑制剤を含むこともできる。該ラジカル重合
禁止剤又はラジカル重合抑制剤としては、例えば、P−
メトキシフェノール、ジフェニル−p−ベンゾキノン、
ベンゾキノン、ハイドロキノン、ピロガロール、フェノ
チアジン、レソルシノール、オルトジニトロベンゼン、
メタジニトロベンゼン、パラジニトロベンゼン、フェナ
ントラキノン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N
−フェニル−2−ナフチルアミン、クロペン、フェノチ
アジン、2,5−トルキノン、タンニン酸、パラベンジ
ルアミノフェノール、ニトロソアミン類等が挙げられ
る。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用
される。前記のラジカル重合禁止剤又はラジカル重合抑
制剤の使用量は、ポリイミド前駆体の総量100重量部
に対して、0.01〜30重量部とすることが好まし
く、0.05〜10重量部がより好ましい。この使用量
が、0.01重量部未満では保存時の安定性が劣る傾向
があり、30重量部を超えると光感度及びフィルムの機
械特性が劣る傾向がある。本発明の感光性樹脂組成物
は、硬化膜の基板との接着性を高めるために、有機シラ
ン化合物,アルミキレート化合物,ケイ素含有ポリアミ
ド酸等を含むことができる。
【0054】前記有機シラン化合物としては、例えば、
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン等が挙げられる。また、アルミキ
レート化合物としては、例えば、トリス(アセチルアセ
テート)アルミニウム,アセチルアセテートアルミニウ
ムジイソプロピレート等が挙げられる。
【0055】本発明の感光性樹脂組成物は、これを用い
て得られる乾燥塗膜のi線透過率が膜厚20μmあたり
20%以上であり、これを硬化して得られるポリイミド
膜の残留応力が30MPa以下となるものが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は、浸漬法,スプレー法,ス
クリーン印刷法,回転塗布法等によってシリコンウエ
ハ,金属基板,セラミック基板等の基材上に塗布され、
溶剤の大部分を加熱乾燥することにより粘着性のない塗
膜ができる。
【0056】該塗膜上に、所望のパターンが描かれたマ
スクを通して活性光線又は化学線を照射してパターン状
に露光後、未露光部を適当な現像液で現像して溶解除去
することにより所望のパターンを提供できる。本発明の
感光性樹脂組成物は、i線ステッパ等を用いたi線単色
光の露光用に好適なものである。本発明において、照射
する活性光線又は化学線としては、i線以外に、例え
ば、超高圧水銀灯を用いるコンタクト/プロキシミティ
露光機,ミラープロジェクション露光機,g線ステッ
パ,その他の紫外線,可視光線,X線,電子線等も使用
できる。また、本発明の感光性樹脂組成物は、低残留応
力の膜を形成できるので、直径が200mm以上、特に3
00mm以上のシリコンウエハ等の大径のウエハの適用に
好適である。また、バックグラインド処理などによりウ
エハ厚が薄くなるデバイスへの適用に好適である。
【0057】上記の現像工程で用いる現像液としては、
例えば、1,1,1−トリクロロエタン等の難燃性溶
媒、炭酸ナトリウム水溶液等のアルカリ水溶液、N,N
−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N−メチル−2−ピロリドン等の良溶媒及びこれら
良溶媒と低級アルコール,水,芳香族炭化水素等の貧溶
媒との混合溶媒等が用いられる。前記現像後は必要に応
じて貧溶媒等でリンスを行い、100℃前後で乾燥して
パターンを安定化できる。上記で得られたレリーフパタ
ーンを、例えば、80〜400℃で5〜300分間加熱
して、イミド閉環させてポリイミドパターンを得ること
ができる。本発明の感光性樹脂組成物は、半導体装置や
多層配線板等の電子部品に使用することができる。具体
的には、半導体装置の表面保護層や層間絶縁膜,多層配
線板の層間絶縁膜等の形成に使用することができる。
【0058】(実施例)以下、本発明を実施例を用いて
説明する。 [実施例1]表1に示す酸無水物成分とジアミン成分と
を等モルで反応させて得られたポリアミド酸のN−メチ
ル−2−ピロリドン溶液10g、(固形分20重量
%),ジエチルアミノエチルメタクリレート1.8g、
ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフル
オロ−3−(ピリ−1−イル)フェニル]チタン0.1
g、4,4′−ビスアジド−3,3′−ビフェニル0.
02g、ハイドロキノン0.01g、ディスパースレッ
ド1,0.1g、γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン0.01gを配合した後、混合攪拌し、フィルタでろ
過して感光性樹脂組成物を得た。得られた感光性樹脂組
成物(溶液)を、シリコンウエハ上に滴下しスピンコー
トし、次にホットプレートを用いて、100℃で150
秒間加熱し、23μmの塗膜とした。
【0059】該塗膜上にフォトマスクを介しi線ステッ
パで露光した。次いで、N−メチル−2−ピロリドンと
メチルアルコールの混合溶液(容積比:4/1)で浸漬
現像を行った後、イソプロパノールでリンスした。そし
て、スルホールテストパターンを用いて、解像度を現像
可能なスルホールの最小の大きさとして評価した。また
透過率は感光性樹脂組成物溶液をスピンコートし、85
℃で2分間、さらに105℃で2分間乾燥して得られた
塗膜(厚さが20μm)を分光光度計で評価した。ま
た、残留応力は5インチウエハ上に膜厚10μmのポリ
イミド膜を形成し、23℃でテンコール株式会社製応力
測定装置(FLX−2320型)で測定した。表2にそ
の評価結果を示した。
【0060】
【表1】
【0061】
【表2】
【0062】
【発明の効果】本発明のポリイミド及びその前駆体は、
良好なi線透過性とイミド化後の低残留応力を両立す
る。本発明の感光性樹脂組成物は、ポリイミド前駆体に
おける良好なi線透過性,イミド化後の低熱膨張性を両
立し、かつ、ポリイミド膜を形成したシリコンウエハが
低残留応力となる良好なパターンが形成可能である。ま
た本発明のパターンの製造法によれば、高i線透過率に
より、i線露光により高感度,高解像度で形状も良好な
パターンを製造でき、低応力で耐熱性等に優れたポリイ
ミド膜を提供できる。
フロントページの続き (72)発明者 田鎖 寿紀 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成デュポンマイクロシステムズ株式会社山 崎開発センタ内 (72)発明者 上田 篤 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成デュポンマイクロシステムズ株式会社山 崎開発センタ内 (72)発明者 山崎 範幸 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成デュポンマイクロシステムズ株式会社山 崎開発センタ内 (72)発明者 廣 昌彦 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社総合研究所内 (72)発明者 佐々木 顕浩 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社総合研究所内 (72)発明者 宮坂 昌宏 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 2H025 AA01 AA02 AA03 AA10 AB15 AB16 AC01 AD01 BC13 BC69 BC83 CA00 CB25 CB41 4J043 PA06 PC145 PC146 QB26 QB31 RA35 SA06 SB03 TA14 TA22 TB03 UA122 UA131 UA132 UB122 UB152 UB292 UB302 ZB22 5F058 AA10 AC02 AC07 AF04 AG01 AH02 AH03

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(a) 【化1】 (式中、Aは4価の有機基、Bは2価の有機基であり、
    及びRは各々独立に水素原子又は一価の有機基で
    ある。)で示される繰り返し単位を複数有し、Aの少な
    くとも一部は一般式(b) 【化2】 であり、Aの少なくとも一部は一般式(c) 【化3】 (但しXはエーテル結合,カルボニル結合,スルホキシ
    ド結合又はスルホン結合の中のいずれかである。)であ
    り、Bの少なくとも一部は一般式(d) 【化4】 (但しR〜R10は各々独立に水素原子又は炭化水素
    基であって少なくとも1つは炭化水素基である。)であ
    り、 Bの少なくとも一部は一般式(e) 【化5】 (但しR11〜R18は各々独立に水素原子又はフッ素
    原子を含む基であって少なくとも1つはフッ素原子を含
    む基である。)であるポリイミド前駆体。
  2. 【請求項2】請求項1において、一般式(b)と一般式
    (c)のモル比(前者/後者)が5/5〜9/1であ
    り、一般式(d)と一般式(e)のモル比(前者/後
    者)が5/5〜9/1であるポリイミド前駆体。
  3. 【請求項3】一般式(1) 【化6】 一般式(2) 【化7】 一般式(3) 【化8】 一般式(4) 【化9】 (式中、R及びRは各々独立に水素原子又は一価の
    有機基である。R〜R 10は各々独立に水素原子又は
    炭化水素基であって少なくとも1つは炭化水素基であ
    る。R11〜R18は各々独立に水素原子又はフッ素原
    子を含む基であって少なくとも1つはフッ素原子を含む
    基である。Xはエーテル結合,カルボニル結合,スルホ
    キシド結合又はスルホン結合の中のいずれかである。)
    で表される繰り返し構造単位を含むことを特徴とするポ
    リイミド前駆体。
  4. 【請求項4】請求項3において、一般式(1)〜(4)
    で表される繰り返し構造単位の比(モル比)が(1)/
    (2)/(3)/(4)=25/25/25/25〜8
    1/9/9/1の範囲であることを特徴とするポリイミ
    ド前駆体。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか記載のポリイミド
    前駆体を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】請求項5において、感光性樹脂組成物を用
    いて得られる塗膜は、膜厚20μmにおいて、i線(波
    長が365nm)透過率が20%以上であって、かつこ
    れを硬化して得られるポリイミド膜の残留応力が30M
    pa以下であることを特徴とする感光性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】一般式(f) 【化10】 (式中、Aは4価の有機基、Bは2価の有機基であり、
    及びRは各々独立に水素原子又は一価の有機基で
    ある。)で示される繰り返し単位を複数有し、Aの少な
    くとも一部は一般式(g) 【化11】 であり、Aの少なくとも一部は一般式(h) 【化12】 (但しXはエーテル結合,カルボニル結合,スルホキシ
    ド結合又はスルホン結合の中のいずれかである。)であ
    り、 Bの少なくとも一部は一般式(i) 【化13】 (但しR〜R10は各々独立に水素原子又は炭化水素
    基であって少なくとも1つは炭化水素基である。)であ
    り、 Bの少なくとも一部は一般式(j) 【化14】 (但しR11〜R18は各々独立に水素原子又はフッ素
    原子を含む基であって少なくとも1つはフッ素原子を含
    む基である。)であるポリイミド前駆体。
  8. 【請求項8】請求項1において、一般式(g)と一般式
    (h)のモル比(前者/後者)が5/5〜9/1であ
    り、一般式(i)と一般式(j)のモル比(前者/後
    者)が5/5〜9/1であるポリイミド前駆体。
  9. 【請求項9】一般式(5) 【化15】 一般式(6) 【化16】 一般式(7) 【化17】 一般式(8) 【化18】 (式中、R〜R10は各々独立に水素原子又は炭化水
    素基であって少なくとも1つは炭化水素基である。R
    11〜R18は各々独立に水素原子又はフッ素原子を含
    む基であって少なくとも1つはフッ素原子を含む基であ
    る。Xはエーテル結合,カルボニル結合,スルホキシド
    結合又はスルホン結合の中のいずれかである。)で表さ
    れる繰り返し構造単位を含むことを特徴とするポリイミ
    ド。
  10. 【請求項10】請求項5又は6記載の感光性樹脂組成物
    を支持基板上に塗布し乾燥して塗膜を形成する工程、前
    記工程で得た塗膜上に活性光線又は化学線を照射してパ
    ターン状に露光する工程、前記支持基板上の塗膜の未露
    光部を現像する工程、及び前記工程で得られたパターン
    を加熱処理してポリイミドパターンを得る工程を含むこ
    とを特徴とするパターンの製造法。
  11. 【請求項11】請求項10において、活性光線がi線
    (波長が365nm)であることを特徴とするパターン
    の製造法。
  12. 【請求項12】導電性膜とポリイミド系樹脂絶縁膜で形
    成された回路パターンを有する半導体集積回路におい
    て、前記ポリイミド系樹脂絶縁膜が請求項9記載のポリ
    イミドであることを特徴とする半導体集積回路。
  13. 【請求項13】導電性膜とポリイミド系樹脂絶縁膜で形
    成された回路パターンを有するプリント基板において、
    前記ポリイミド系樹脂絶縁膜が請求項9記載のポリイミ
    ドであることを特徴とするプリント基板。
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