JP2001213812A - ベンゼン含有炭化水素油を水素化し同時に異性化する方法 - Google Patents

ベンゼン含有炭化水素油を水素化し同時に異性化する方法

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JP2001213812A JP2000027736A JP2000027736A JP2001213812A JP 2001213812 A JP2001213812 A JP 2001213812A JP 2000027736 A JP2000027736 A JP 2000027736A JP 2000027736 A JP2000027736 A JP 2000027736A JP 2001213812 A JP2001213812 A JP 2001213812A
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catalyst
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hydrogenating
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Yuuki Kanai
勇樹 金井
Takashi Matsuda
高志 松田
Eiji Yokozuka
英治 横塚
Toshio Yamaguchi
敏男 山口
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水素化反応と異性化反応を同一反応器内で同
時に行うことができ、設備建設費および運転費の低減を
図ることが可能なベンゼン含有炭化水素油を水素化し同
時に異性化する方法を提供する。 【解決手段】 ベンゼンを含有する炭化水素油を原料油
として、加圧水素の下で水素化し、かつ異性化して、シ
クロヘキサンとメチルシクロペンタンを含有する生成油
を製造する方法において、ケイ素とマグネシウムを主成
分とする実質的に非晶質の金属酸化物担体に周期律表第
VIII族貴金属の中から選ばれた少なくとも1種の活性成
分を含有してなる触媒を360℃以下の反応温度で用い
るベンゼン含有炭化水素油を水素化し同時に異性化する
方法を特徴とするものであり、前記周期律表第VIII族貴
金属は、白金および/またはパラジウムであり、また前
記水素の圧力は0.5MPa〜5MPaで、また反応温
度は250℃〜360℃であり、さらに前記原料油は沸
点範囲が30℃〜100℃である接触改質油または軽質
ナフサであることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はベンゼンを含有する
炭化水素油を原料として、ベンゼンの濃度を低減させ、
かつオクタン価を向上させるベンゼン含有炭化水素油を
水素化し、同時に異性化する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ベンゼンはガンリンのオクタン価を高め
る成分であるが、一方で人体に有害な物質であり、また
環境問題に対する関心の高まりに伴って米国を初めとし
て幾つかの国々でガソリン中のベンゼン含有量が規制さ
れている。我国においても1999年末までにガソリン
に含まれるベンゼン量が1%以下に規制され、このよう
な状況下でオクタン価を低下させないでベンゼン含有量
を低減させる方法が種々検討されている。
【0003】その方法の1つとして、べンゼンを水素化
してシクロヘキサンにし、さらに異性化してメチルシク
ロペンタンに変換する方法が提案されている。シクロヘ
キサンのオクタン価は83で、メチルシクロペンタンは
91であるので、シクロヘキサンを異性化すればオクタ
ン価を高めることができる。この方法は既にプロセスと
して実用化されており、例えばUOP社のPenex−
Plus法、IFP社のHydroisomeriza
tion法などが知られているが、これらの方法はいず
れも水素化反応と異性化反応を別々の反応器で実施する
2段法を採っている。ベンゼンの水素化反応はすでにシ
クロヘキサンを製造する技術として工業的に確立されて
おり、ラネーニッケル触媒、担持ニッケル触媒、貴金属
系触媒などを用いて実施されている。
【0004】一方シクロヘキサンのメチルシクロペンタ
ンへの異性化反応は、HYゼオライト、Hモルデナイ
ト、白金担持モルデナイト、パラジウム担持モルデナイ
トなどの各種ゼオライトや塩素修飾アルミナなどの触媒
を用いた多くの研究例がある。しかしながら従来の技術
では前記した通り2つの反応、すなわちベンゼンの水素
化反応とシクロヘキサンの異性化反応を別々の反応器で
行い、それを組み合わせることによって水素化反応と異
性化反応とを実施しており、その場合には反応条件の異
なる2基の反応器を必要とするために、装置の構成は複
雑となり設備費も高くなるといった問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで水素化反応と
異性化反応においては、ベンゼンの水素化によるオクタ
ン価の低下を極力軽減するため、メチルシクロペンタン
の生成量をできるだけ多くするように転化率を高める必
要があり、またその時分解反応による液収率低下を極力
抑えてメチルシクロペンタンの選択率も高いことが要求
され、さらに工業化のためには寿命の極力長い触媒が求
められている。
【0006】本発明の目的は、水素化反応と異性化反応
を同一反応器内で同時に行うことができ、設備建設費お
よび運転費の低減を図ることが可能なベンゼン含有炭化
水素油を水素化し同時に異性化する方法を提供すること
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明に係るベンゼン含有炭化水素油を水素化し同時に
異性化する方法は、ベンゼンを含有する炭化水素油を原
料油として、加圧水素の下で水素化しかつ異性化して、
シクロヘキサンとメチルシクロペンタンを含有する生成
油を製造する方法において、ケイ素とマグネシウムを主
成分とする実質的に非晶質の金属酸化物担体に周期律表
第VIII族貴金属の中から選ばれた少なくとも1種の活性
成分を含有してなる触媒を360℃以下の反応温度で用
いることを特徴とするものであり、前記周期律表第VIII
族貴金属は、白金および/またはパラジウムであり、ま
た前記水素の圧力は0.5MPa〜5MPaで、また反
応温度は250℃〜360℃であり、さらに前記原料油
は沸点範囲が30℃〜100℃である接触改質油または
軽質ナフサであることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
産業上大量に得られるべンゼンを含有する炭化水素油と
しては、接触改質油、軽質ナフサ、分解軽油、コークス
乾留油などが挙げられる。ベンゼン含有炭化水素油の
内、ガソリン混合材源として最も重要なのは接触改質油
であり、接触改質油は重質ナフサを接触改質することに
より製造される。本発明にとって特に望ましい原料油
は、接触改質油中のベンゼン留分を多く含む軽質接触改
質油であり、軽質接触改質油は接触改質生成物の炭素数
4以下の留分を除去した炭素数5以上の液生成物をさら
に蒸留分離することによって製造できる。
【0009】すなわちべンゼンの沸点は80℃なので、
沸点範囲が30℃〜100℃の接触改質油留分は好まし
い原料油である。そして沸点範囲が30℃〜100℃で
は、炭素数5〜7の炭化水素が含まれ、またベンゼン濃
度は10%〜40%程度である。原料油は水素化反応お
よび異性化反応後にガソリン材源となるため、またベン
ゼンの水素化反応による発熱を避けるために、ベンゼン
濃度はあまり高い必要はなく、20%〜30%程度が適
当である。
【0010】さらに石油の軽質ナフサを原料油とするこ
とも好ましい。すなわち軽質ナフサは、炭素数4〜6の
炭化水素を主体としべンゼンを0.5%〜2%程度含有
する。この中には直鎖のパラフィンが多く、オクタン価
は50〜75であるが、異性化反応によりオクタン価を
80〜90に高めることができる。本発明の触媒は水素
化能と異性化能を合わせ持つので、ベンゼンを水素化し
て除去するとともに、直鎖パラフィンを分枝パラフィン
に異性化し、オクタン価を高めることができる。その他
のベンゼンを含有する原料油として、例えばエチレン製
造の副生成物である分解軽油、石炭の乾留油であるガス
軽油などがある。分解軽油やガス軽油の場合は、不飽和
分や硫黄分、窒素分などの触媒毒となる不純物を含む
が、本発明の水素化反応と異性化反応に用いられる触媒
は硫黄分や窒素分が存在していても活性が劣化し難いの
で、それらの原料油をそのまま使用することもできる。
【0011】つぎに本発明に係る触媒について詳述する
と、該触媒の担体成分は、ケイ素とマグネシウムを主成
分とする実質的に非晶質の金属酸化物からなるものであ
る。ここでケイ素とマグネシウムを主成分とする実質的
に非晶質の金属酸化物とは、該金属酸化物を構成する元
素のうち常に最も多い酸素および水や水酸基として多く
存在する水素は除外して、原子数を基準として最も多い
上位2つの元素がケイ素とマグネシウムである実質的に
非晶質の金属酸化物のことを意味するものとする。そし
て触媒担体の主成分であるケイ素とマグネシウムは、ケ
イ素が多くてマグネシウムが少なくても、あるいは逆に
ケイ素が少なくてマグネシウムが多くてもよいが、Mg
/Siの原子比は0.45〜1.5の範囲とすることが
好ましい。その理由はMg/Siの原子比が0.45未
満か、あるいは1.5を超えると芳香族炭化水素の水素
化活性が低下するからである。なお非晶質金属酸化物
は、ケイ素とマグネシウム以外の少量成分、例えば遷移
金属、典型金属などを含んでいてもよい。
【0012】またケイ素とマグネシウムを主成分とする
金属酸化物には、「結晶質」のものと「非晶質」のもの
が存在するが、「結晶質」の金属酸化物は本発明の範囲
に含まれない。なおケイ素とマグネシウムを主成分とす
る結晶質の金属酸化物としては、スチブンサイト、ヘク
トライト、サポナイト、緑泥石群、タルク、バーミキュ
ライト、蛇紋石、アンチゴライト、セピオライト、アタ
パルジャイト、パリゴルスカイト、エンスタタイト、フ
ァルステライト、プロトエンスタタイトなどが知られて
いるが、これらの金属酸化物は「結晶質」であるので本
発明の範囲外である。また本発明で用いられる触媒の担
体として、非晶質金属酸化物に限定した理由は、非晶質
の金属酸化物が水素化反応と異性化反応に必要な固体酸
性を有しているためである。
【0013】そして本発明に係る触媒担体には必須成分
ではないが、成型の必要に応じてバインダーを用いても
よい。バインダーとしては特に制限はないが、例えばア
ルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、その他の金属酸化
物が挙げられる。バインダーを用いる場合は、担体中の
SiOとMgOの合計量は60重量%以上、好ましく
は70重量%以上、より好ましくは80重量%以上であ
る。成型法は通常行われる任意の方法で行うことがで
き、例えば押出し成型、打錠成型が挙げられる。また触
媒担体の形状は粒状、錠剤状、円柱形(断面形状が三つ
葉型、四つ葉型のものも含む)のいずれでもよく、成型
後の触媒担体は焼成することが好ましい。この際の焼成
温度は300℃以上で800℃以下が好ましく、400
℃以上で700℃以下がより好ましい。
【0014】つぎに触媒担体に活性成分として担持され
る周期律表第VIII族貴金属は、好ましくはRu、Rh、
Pd、Ptであり、より好ましくはPd、Ptである。
これらの貴金属は単独で用いてもよく、また2種以上を
混合して用いてもよい。特にPtとPdを混合して用い
ることが好ましい。また周期律表第VIII族貴金属の担持
量は好ましくは0.05重量%以上で5重量%以下であ
り、通常行われる任意の方法で担持できる。具体的には
イオン交換法、含浸法、気相担持法などが挙げられる。
好ましい原料は担持法によって異なるが、イオン交換
法、含浸法の場合は、例えば塩化物、硝酸塩、酢酸塩、
クロロアンミン錯体などが挙げられ、気相担持法では蒸
気圧を持つカルボニル化合物が好ましく用いられる。ま
た前記貴金属の担持は担体の成型後に行ってもよく、成
型前に行ってもよい。
【0015】上記周期律表第VIII族貴金属を担持された
触媒は通常は焼成処理を行うが、その焼成温度は300
℃以上で700℃以下が好ましく、400℃以上で60
0℃以下がより好ましい。また前処理として水素気流中
で水素還元を行うことが好ましく、還元温度は200℃
以上で500℃以下が好ましく、250℃以上で450
℃以下がより好ましい。
【0016】本発明による水素化反応と異性化反応では
水素雰囲気下における温度と圧力が重要であり、ベンゼ
ンの水素化反応は、発熱反応で分子数の減少する反応で
あるため、低温、高圧の方が望ましく、温度360℃以
下、圧力0.5MPa以上で平衡的にはほぼ100%水
素化される。一方シクロヘキサンの異性化反応は熱力的
平衡的には、高温ほどメチルシクロペンタンが多くなる
が、温度依存性は小さく高温ほど分解反応が多くなるの
で、やはり360℃以下が望ましく、一方250℃未満
では反応速度が小さいので、結果として異性化反応の温
度は250℃〜360℃が好ましい範囲である。そして
圧力は高い方が分解反応が抑制され、触媒寿命が長くな
るが、設備費や加圧動力費が高くなるので5MPa以下
が望ましい。すなわち好ましい圧力範囲は、0.5MP
a〜5MPa、より好ましくは0.5MPa〜3MPa
である。なお圧力が0.5MPa未満では実用上支障な
い程度には水素化を実施することができない。
【0017】
【実施例】以下本発明を実施例および比較例を用いて詳
細に説明する。ただし本発明は実施例の範囲に限定され
るものではない。 [参考例1]3号水ガラス2727gに水酸化ナトリウ
ム(粒状、純度95%)192gを添加し、イオン交換
水を添加して全量を6リットルとしたものをA液とし、
一方塩化マグネシウム六水和物(純度98%)1234
gにイオン交換水を加えて全量を6リットルとしたもの
をB液とした。ついで60℃に保持されたイオン交換水
8リットルを30リットルの容器内に張っておき、それ
に前記A液とB液を強い撹拌下、定速度(毎分100ミ
リリットル)で添加しながら水和物沈殿を生成させた。
つぎにこの沈殿物を十分に水洗いした後押出し成型し、
110℃で12時間乾燥した後、600℃で3時間焼成
してシリカ−マグネシア担体aを調製した。得られた担
体aの化学組成はシリカ77重量%、マグネシア23重
量%であった。この担体aにテトラアンミン白金塩化物
水溶液を含浸し、110℃で12時間乾燥した後、50
0℃で3時間焼成を行って触媒Aを調製した。なお触媒
AにおけるPtの担持量は0.5重量%であった。
【0018】[参考例2]3号水ガラスの使用量を22
66g、水酸化ナトリウム(粒状、純度95%)の使用
量を564g、塩化マグネシウム六水和物(純度98
%)の使用量を1932gとした以外は、参考例1と同
様にして担体bを調製した。得られた担体bの化学組成
はシリカ64重量%、マグネシア36重量%であった。
この担体bにテトラアンミン白金塩化物水溶液を含浸
し、110℃で12時間乾燥した後、500℃で3時間
焼成を行って触媒Bを調製した。なお触媒BにおけるP
tの担持量は0.5重量%であった。
【0019】[参考例3]触媒Aの調製において、テト
ラアンミン白金塩化物水溶液の替わりにテトラアンミン
パラジウム塩化物水溶液を用いた以外は、参考例1と同
様にして触媒Cを調製した。なお触媒CにおけるPdの
担持量は0.5重量%であった。
【0020】[参考例4]触媒Bの調製において、テト
ラアンミン白金塩化物水溶液の替わりにテトラアンミン
パラジウム塩化物水溶液を用いた以外は、参考例2と同
様にして触媒Dを調製した。なお触媒DにおけるPdの
担持量は0.5重量%であった。
【0021】[参考例5]ケイ素とマグネシウムを構成
金属成分とする結晶性層状粘土鉱物であるスチブンサイ
トを担体原料として用いた。用いたスチブンサイトは、
ケイ素26.5重量%、マグネシウム16.6重量%、
ナトリウム5.1重量%を含有しており、イオン交換容
量は54ミリ当量/100gであった。このスチブンサ
イトを1N−酢酸アンモニウム水溶液中に入れ、撹拌し
ながら80℃で1時間イオン交換し、濾過洗浄したもの
をアルミナ水和物と混合してよく練って押出し成型し
た。つぎに110℃で12時間乾燥した後、600℃で
3時間焼成して担体cを調製した。得られた担体c中の
スチブンサイトの量は80重量%であった。この担体c
にテトラアンミン白金塩化物水溶液を含浸し、110℃
で12時間乾燥した後、500℃で3時間焼成を行って
触媒Eを調製した。なお触媒EにおけるPtの担持量は
0.5重量%であった。
【0022】[参考例6]シリカ/アルミナ比が50、
そしてNa含有量が0.05重量%であるZSM−5型
ゼオライト(CBV5024:PQ社製)を原料とし、
それを1N−酢酸アンモニウム水溶液に浸漬して90℃
で3時間イオン交換してプロトン型に変換した。酢酸ア
ンモニウム水溶液をろ別、乾燥後、得られたプロトン型
ZSM−5をアルミナ水和物と混合し、よく練って押出
し成型した。つぎに110℃で12時間乾燥した後、5
50℃で3時間焼成して担体dを調製した。得られた担
体d中のΖSM−5の量は80重量%であった。この担
体dにテトラアンミン白金塩化物水溶液を含浸し、11
0℃で12時間乾燥した後、500℃で3時間焼成を行
って触媒Fを調製した。なお触媒FにおけるPtの担持
量は0.5重量%であった。
【0023】[参考例7]シリカ/アルミナ比が22、
そしてNa含有量が0.05重量%であるβ−型ゼオラ
イト(CP814E−22:PQ社製)を原料とし、そ
れを1N一酢酸アンモニウム水溶液に浸漬して90℃で
3時間イオン交換してプロトン型に変換した。酢酸アン
モニウム水溶液をろ別、乾燥後、得られたプロトン型β
−型ゼオライトをアルミナ水和物と混合し、よく練って
押出し成型した。つぎに110℃で12時間乾燥した
後、550℃で3時間焼成して担体eを調製した。得ら
れた担体e中のβ−型ゼオライトの量は80重量%であ
った。この担体eにテトラアンミン白金塩化物水溶液を
含浸し、110℃で12時間乾燥した後、500℃で3
時間焼成を行って触媒Gを調製した。なお触媒Gにおけ
るPtの担持量は0.5重量%であった。
【0024】[参考例8]シリカ/アルミナ比が11、
そしてNa含有量が7.3重量%であるNa−型モルデ
ナイト(CP500C−11:PQ社製)を原料とし、
それを1N−酢酸アンモニウム水溶液に浸漬して90℃
で3時間イオン交換してプロトン型に変換した。酢酸ア
ンモニウム水溶液をろ別、乾燥後、得られたプロトン型
Na−型モルデナイトをアルミナ水和物と混合し、よく
練って押出し成型した。つぎに110℃で12時間乾燥
した後、550℃で3時間焼成して担体fを調製した。
得られた担体f中のモルデナイトの量は80重量%であ
った。この担体fにテトラアンミン白金塩化物水溶液を
含浸し、110℃で12時間乾燥した後、500℃で3
時間焼成を行って触媒Hを調製した。なお触媒Hにおけ
るPtの担持量は0.5重量%であった。
【0025】[実施例1]触媒Aを用いて、ベンゼンと
ノルマルペンタンとノルマルヘキサンとノルマルヘプタ
ンを混合した炭化水素油を原料油として反応させた結果
を下記する表1に示す。なお反応条件は、温度350
℃、圧力1MPa、液空間速度(LHSV)=10、水
素/油比(Nl/l)=600とした。
【0026】[実施例2]触媒Bを用いて、実施例1と
同様の炭化水素油を原料油とし、かつ実施例1と同様な
条件で反応させた結果を下記する表1に併せて示す。
【0027】[実施例3]触媒Cを用いて、実施例1と
同様の炭化水素油を原料油とし、かつ実施例1と同様な
条件で反応させた結果を下記する表1に併せて示す。
【0028】[実施例4]触媒Dを用いて、実施例1と
同様の炭化水素油を原料油とし、かつ実施例1と同様な
条件で反応させた結果を下記する表1に併せて示す。
【0029】[比較例1]触媒Eを用いて、実施例1と
同様の炭化水素油を原料油とし、かつ実施例1と同様な
条件で反応させた結果を下記する表1に併せて示す。
【0030】[比較例2]触媒Fを用いて、実施例1と
同様の炭化水素油を原料油とし、かつ実施例1と同様な
条件で反応させた結果を下記する表1に併せて示す。
【0031】[比較例3]触媒Gを用いて、実施例1と
同様の炭化水素油を原料油とし、かつ実施例1と同様な
条件で反応させた結果を下記する表1に併せて示す。
【0032】[比較例4]触媒Hを用いて、実施例1と
同様の炭化水素油を原料油とし、かつ実施例1と同様な
条件で反応させた結果を下記する表1に併せて示す。
【0033】
【表1】
【0034】表1から分る通り本発明に係る実施例1〜
4によれば、比較例1〜4に比べて原料油の水素化反応
によりベンゼンの含有量が著しく低下するとともに、異
性化反応によりシクロヘキサンやメチルシクロペンタン
の生成率が向上した。
【0035】
【発明の効果】以上述べた通り本発明によれば、従来2
段反応法で実施されたべンゼン含有炭化水素油の水素化
反応と異性化反応が1段反応法で経済的に実施すること
が可能となり、しかもベンゼン以外の炭化水素も異性化
されるので、軽質ナフサを原料油とした場合はオクタン
価が向上し、また軽質接触改質油を原料とした場合はオ
クタン価の低下が小さく、さらにゼオライト触媒でみら
れるような炭素析出による水素化活性および異性化活性
の劣化がみられないので長期間安定した水素化活性と異
性化活性が得られることになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 横塚 英治 千葉県市川市中国分3−18−5 住友金属 鉱山株式会社中央研究所内 (72)発明者 山口 敏男 千葉県市川市中国分3−18−5 住友金属 鉱山株式会社中央研究所内 Fターム(参考) 4G069 AA03 BA02A BA02B BA06A BA06B BA10A BA10B BA20A BB02A BB02B BC69A BC72A BC72B BC75A BC75B CB03 CC02 CC14 DA06 EA02Y EC26 4H006 AA02 AC11 AC27 BA25 BA26 BA55 BC10 BC11 4H029 CA00 DA00 4H039 CA11 CA40 CB10 CJ10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベンゼンを含有する炭化水素油を原料油
    として、加圧水素の下で水素化し、かつ異性化して、シ
    クロヘキサンとメチルシクロペンタンを含有する生成油
    を製造する方法において、ケイ素とマグネシウムを主成
    分とする実質的に非晶質の金属酸化物担体に周期律表第
    VIII族貴金属の中から選ばれた少なくとも1種の活性成
    分を含有してなる触媒を360℃以下の反応温度で用い
    ることを特徴とするベンゼン含有炭化水素油を水素化し
    同時に異性化する方法。
  2. 【請求項2】 前記周期律表第VIII族貴金属は、白金お
    よび/またはパラジウムであることを特徴とする請求項
    1記載のベンゼン含有炭化水素油を水素化し同時に異性
    化する方法。
  3. 【請求項3】 前記水素の圧力は0.5MPa〜5MP
    aで、また反応温度は250℃〜360℃であることを
    特徴とする請求項1または2記載のベンゼン含有炭化水
    素油を水素化し同時に異性化する方法。
  4. 【請求項4】 前記原料油は沸点範囲が30℃〜100
    ℃である接触改質油または軽質ナフサであることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれか1項記載のべンゼン含有
    炭化水素油を水素化し同時に異性化する方法。
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