JP3464079B2 - ベンゼン含有炭化水素油の水素化異性化方法 - Google Patents

ベンゼン含有炭化水素油の水素化異性化方法

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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特にガソリンのオクタン
価向上用の材源である接触改質油に含まれるベンゼン濃
度を低減し、なおかつオクタン価を維持する方法、及び
軽質ナフサ中のベンゼンを低減し、かつオクタン価を維
持または向上する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ベンゼンを含有する炭化水素油は、高オ
クタン価ガソリン材源として有効なものであるが、最近
の環境問題の意識の高まりにより、その低減策が求めら
れており、オクタン価を低減させないでベンゼン含有量
の低減を図る方法が種々検討されている。
【0003】その方法の一つとして、ベンゼンを水素化
異性化し、シクロヘキサンとメチルシクロペンタンにす
る方法がある。この考え方で既にプロセスとして上市さ
れている方法としては、例えばUOP社のPenex−
Plus法、IFP社のHydroisomeriza
tion法等がある(JPI PetroleumCo
nference ’94 ゛Recent Prog
ress in Petroleum Refinin
g Process Technology゛P156
〜P188、P189〜P201)。しかしこれらの方
法はいずれも水素化反応と異性化反応を別々の反応器で
実施する、いわゆる2段法と呼ばれるものである。
【0004】両プロセスにみられるように水素化反応と
異性化反応は、従来それぞれ別個に研究開発されてき
た。ここでベンゼンの水素化反応は、既にシクロヘキサ
ンを製造する技術として工業的に確立されており、ラネ
ーニッケル触媒、ニッケル担持固体触媒等を用いて実施
されている。
【0005】通常、このようなベンゼン(オクタン価1
05)の水素化反応による生成物は、リサーチオクタン
価83のシクロヘキサンである。ところで、シクロヘキ
サンの異性体であるメチルシクロペンタンのリサーチオ
クタン価は91であるためオクタン価の維持を目指すた
めにはシクロヘキサンをさらにメチルシクロペンタンへ
異性化させることが望ましい。シクロヘキサンのメチル
シクロペンタンへの異性化反応は、塩素修飾アルミナ等
の触媒やHYゼオライト、Hモルデナイト、白金担持モ
ルデナイト、パラジウム担持モルデナイト等のゼオライ
ト触媒を用いた多くの研究例がある。
【0006】また別に、ベンゼン含有ノルマルヘキサン
を貴金属担持ゼオライト触媒で反応した例があるが、こ
の例は、ノルマルヘキサンの異性化が主目的の反応であ
り、芳香族はパラフィン異性化反応を阻害する物質とし
てとらえられており、またメチルシクロペンタンが高選
択率で生成することは述べられていない(Ind.En
g.Chem.Res.,Vol.27,No.3,P
401〜P414,(1988),同誌,Vol.2
8,No.11,P1613〜P1618,(198
9))。
【0007】また、Mobil社も2段法プロセスを提
案している。この方法では1段目の反応でゼオライト触
媒を用いてベンゼンを水素化し、生成したナフテンを開
環させパラフィンとすることを目的とするものである。
さらに2段目で異性化反応を行い、2,2−ジメチルブ
タンを得る事を主目的としている方法である(米国特許
第5380730,5380731)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術は、確立さ
れた2つの反応、即ちベンゼンの水素化反応とそれによ
る生成物の異性化反応とを組み合わせて実施しており、
反応条件の異なる2基の反応器を必要とし、装置構成は
複雑で設備費も高い。本発明の方法は、水素化反応と異
性化反応を同一反応器内で同時に行い、設備建設費及び
運転費の低減を図るものである。
【0009】水素化異性化反応においては、ベンゼンの
水素化によるオクタン価の低下を極力軽減するためメチ
ルシクロペンタンの生成をできるだけ多くするよう転化
率を高める必要があり、またそのとき分解反応による液
収率の低下を極力抑え、メチルシクロペンタンの選択率
も高い必要がある。さらに工業化のためには、触媒寿命
の極力長い触媒が求められる。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ベンゼン
含有炭化水素油の水素化異性化反応を1段の反応で高選
択率にて実施する方法を鋭意検討した結果、β型ゼオラ
イトに、第VIII族金属を担持した触媒を用いて、300
℃以下の反応温度で反応を実施することにより、ベンゼ
ンの水素化異性化反応が、高選択率で遂行することを見
いだしたものである。以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】産業上、大量に得られるベンゼンを含有す
る炭化水素油としては、接触改質油、軽質ナフサ、分解
軽油、コークス乾留油等がある。ベンゼン含有炭化水素
油のうち、ガソリン混合材源として最も重要なのは、接
触改質油である。接触改質油は重質ナフサを接触改質す
る事により製造される。
【0012】特に本発明にとって望ましい原料油は、接
触改質油中のベンゼン留分を多く含む軽質接触改質油で
ある。軽質接触改質油は、接触改質生成物の炭素数4以
下の留分を除去した炭素数5以上の液生成物をさらに蒸
留分離することで製造できる。即ち、ベンゼンの沸点は
約80℃なので、沸点範囲約30〜100℃の接触改質
油留分が好ましい原料である。沸点範囲約30〜100
℃では、炭素数5〜7の炭化水素が含まれ、ベンゼン濃
度は10〜40モル%程度である。原料油は水素化異性
化反応後、ガソリン材源となる。また、ベンゼンの水素
化反応は発熱反応であるためベンゼン濃度は、特に高く
する必要はない。
【0013】さらに、石油の軽質ナフサを原料油とする
こともできる。軽質ナフサは、炭素数4〜6の炭化水素
を主体とし、ベンゼンを0.5〜2%程度含有する。こ
の中には、直鎖のパラフィンが多く、オクタン価50〜
75であるが異性化反応によりオクタン価を高めること
が出来る。本発明の触媒は、水素化能と異性化能を合わ
せもつのでベンゼンを水素化異性化し、除去すると共
に、直鎖パラフィンを分岐パラフィンに異性化し、オク
タン価を高めることが出来る。
【0014】さらに、軽質ナフサと軽質接触改質油の任
意の混合油も本発明において適した原料油となり得る。
【0015】その他のベンゼンを含有する原料油とし
て、例えばエチレン製造の副生成物である分解軽油、石
炭の乾留油であるガス軽油がある。分解軽油やガス軽油
の場合は、硫黄分、窒素分、金属分等の触媒毒となる不
純物を含むので、本水素化異性化反応の前に水素化精製
等の前処理が必要である。
【0016】β型ゼオライトの代表例としては、例えば
米国特許第3308069に示される方法で合成され
る。β型ゼオライトは細孔の入口が酸素の12員環で構
成されており、X線解析では2θ=20〜32゜に固有
のピークを有する。また天然に存在するTschern
ichiteもβ型ゼオライト類似の鉱物と言われてお
り、同様のX線解析を示すことが知られている(J.C
atal.,Vol.148,P91〜P99,(19
94))。
【0017】β型ゼオライトは、その他にも多くの合成
方法が提案されており、本反応では、いずれの方法も使
用できる。合成された触媒は周知のアンモニウム塩イオ
ン交換法でプロトン化され活性化される。
【0018】β型ゼオライトはSiO2 /Al2 3
で特徴づけられる。SiO2 /Al2 3 比が小さいと
酸量が多く高活性になるが、分解反応も多くなり、液収
率やメチルシクロペンタン選択率が低下すると共に、コ
ークが生成しやすく触媒寿命が低下する。SiO2 /A
2 3 比が大きいと逆の傾向になり酸量が減少し、活
性も低下する。活性が低下すると高温を必要とするた
め、やはり分解が増え触媒寿命も低下する。従ってSi
2 /Al2 3 比は適当な範囲があり、10〜100
が適当であり、より好ましくは12〜50である。
【0019】担持される第VIII族金属としては、Fe、
Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt等が挙げら
れる。より好ましくはPdとPtである。金属は、金属
表面上でベンゼンを水素化するとともに、水素分子を活
性化させる。この活性化した水素種は、酸性点における
異性化反応を促進、または分解反応を抑制する作用を持
つといわれる。
【0020】β型ゼオライトへのVIII族の金属の担持方
法としては、その成分がβ型ゼオライトに均一に分散さ
れる方法ならば特に制限はない。例えばβ型ゼオライト
をこれらの金属塩溶液に含浸するか、またはイオン交換
させる方法、β型ゼオライト合成時にこれらの金属塩溶
液を同時に添加する方法、混練する方法等種々の方法を
用いることができる。
【0021】β型ゼオライトへのVIII族の金属の担持量
は、金属分として、0.01〜10重量%、好ましく
は、0.05〜5.0重量%である。それより少ない場
合には水素化能や異性化能が十分でなく、ベンゼンから
メチルシクロペンタンへの反応転化率が小さくなる。ま
たそれよりも多い場合には、高価な金属を大量に使用す
ることになり実用的ではない。
【0022】β型ゼオライトに白金、パラジウムを担持
する場合には、例えば白金源として、水やアルコール、
ケトン、エーテルなどの適当な溶媒に溶解した塩化白
金、硝酸白金、酢酸白金、塩化白金酸、塩化白金ナトリ
ウム、塩化白金カリウム、テトラアンミン白金錯体など
が好適に使用される。また、パラジウム源として、水や
アルコール、ケトン、エーテルなどの適当な溶媒に溶解
した塩化パラジウム、硝酸パラジウム、酢酸パラジウ
ム、塩化パラジウム酸、塩化パラジウムナトリウム、塩
化パラジウムカリウム、テトラアンミンパラジウム錯体
などが好適に使用される。
【0023】以上のごとく調製された触媒前駆体混合物
は、乾燥、焼成、成型、還元処理などの処理を行い、本
発明の触媒とする。乾燥は、室温以上好ましくは、60
〜150℃、1〜100時間で行い、焼成を行う場合に
は空気または不活性ガス雰囲気下300〜800℃好ま
しくは400〜700℃で2時間〜1週間行われる。
【0024】成型の場合には打錠成型、押し出し成型な
どの方法が採られる。押し出し成型をする場合には、ク
レーや酸化物をバインダーとして使用することが出来
る。
【0025】還元処理法としては、300〜700℃で
水素処理する方法、水素化ホウ素ナトリウムやヒドラジ
ンなどの還元剤で処理する方法が採られる。
【0026】本発明を行うに際し、その反応方法はバッ
チ式、連続式のどちらでもかまわない。しかし、開環及
び分解反応を抑制するためには連続式の方が望ましい。
連続式の方法として固定床流通式反応器、流動床式反応
器、連続式槽型反応器、固定床式反応蒸留型反応器、沸
騰床式反応器等様々な反応器形式が考えられるが、これ
らのいずれの方法も適用可能である。
【0027】固定床流通式反応器で反応する場合、反応
圧力は常圧、加圧のいずれの圧力でもかまわないが、ベ
ンゼンの水素化は低温高圧の方が有利であるため好まし
くは5〜50Kg/cm2 である。反応温度は、100
〜350℃好ましくは150〜300℃である。液空間
速度は、WHSVが0.1〜20.0h-1好ましくは
0.3〜10.0h-1である。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0029】
【実施例1】 (1)β型ゼオライトの合成 β型ゼオライトを次のようにして合成した。イオン交換
水に水酸化テトラエチルアンモニウム40%水溶液27
0gとアルミン酸ナトリウム21gを加え撹拌する。こ
の水溶液にコロイダルシリカ(スノーテックス40)を
300g加え、激しく撹拌する。ここでβ型ゼオライト
のSiO2 /Al2 3 比は仕込時で20である。この
混合物をステンレス鋼製1Lオートクレーブにいれ、1
60℃48時間反応させる。反応後、生成物をろ別し、
イオン交換水で洗浄する。洗浄後110℃16時間乾
燥、530℃3時間焼成する。焼成後のβ型ゼオライト
の20gをプロトン型にするため1規定硝酸アンモニウ
ム水溶液300ml中に浸漬し、90℃8時間保った
後、同溶液を交換し、これを4回繰り返す。溶液をろ別
後110℃16時間乾燥、530℃3時間焼成する。
【0030】(2)白金水溶液の調製 テトラアンミン白金クロライド855mgをイオン交換
水250mlに溶解させ、白金重量濃度が2mg/ml
となるような水溶液を調製した。
【0031】(3)触媒Aの調製 上記β型ゼオライト10.0gを蒸留水100mlに加
え、室温で静かに撹拌する。これに白金水溶液25ml
をゆっくりと滴下する。これを室温で20時間静置させ
十分にイオン交換させる。この後吸引ろ過及び水洗し、
130℃で3時間乾燥し、530℃で3時間空気焼成を
行った。このように0.5重量%白金担持したβ型ゼオ
ライトを触媒Aとする。
【0032】(4)ベンゼン含有炭化水素油の水素化異
性化反応 固定床流通式反応器として円筒状のステンレス鋼反応器
(長さ60cm、内径10mm)を使用して、20/4
0メッシュにそろえた触媒Aを4.0g充填した。触媒
層を450℃に保ち水素気流中1時間の還元処理を行
い、この後触媒層の温度を降温させた。表1に示すよう
な80モル%n−ペンタン、20モル%ベンゼンの溶液
を調製し、この溶液を6.0g/時間で200℃の予熱
層を通して気化し、水素ガス200cc/分と共に触媒
層に供給し、触媒層の平均反応温度230℃、反応圧力
5.0kg/cm2 の条件下で水素化異性化反応を行っ
た。反応生成物はガス分と液分とに分けて採取し、それ
ぞれをTCD、FIDガスクロ分析を行った。反応結果
を表2に示す。
【0033】
【実施例2】 (1)触媒Bの調製 実施例1と同様にアルミン酸ナトリウム35.2gを用
いてSiO2 /Al23 比が仕込時で12のβ型ゼオ
ライトを合成した。さらに白金水溶液を用いて0.5重
量%白金担持したβ型ゼオライトを調整した。これを触
媒Bとする。
【0034】(2)ベンゼン含有炭化水素油の水素化異
性化反応 触媒Bを20/40メッシュにそろえ、固定床流通式反
応器に4.0g充填し、
【実施例1】と同様の反応を行った。反応結果を表2に
示す。
【0035】
【実施例3】 (1)触媒Cの調製 実施例1と同様にアルミン酸ナトリウム8.5gを用い
てSiO2 /Al2 3 比が仕込時で50のβ型ゼオラ
イトを合成した。さらに白金水溶液を用いて0.5重量
%白金担持したβ型ゼオライトを調整した。これを触媒
Cとする。
【0036】(2)ベンゼン含有炭化水素油の水素化異
性化反応 触媒Cを20/40メッシュにそろえ、固定床流通式反
応器に4.0g充填し、
【実施例1】と同様の反応を行った。反応結果を表2に
示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【比較例1】 (1)ZSM5型ゼオライトの合成 ZSM5を次のようにして合成した。イオン交換水18
0gと硫酸アルミニウム17g、硫酸18.6g、テト
ラプロピルアンモニウムブロミド26.5gを混合し、
溶液Aとする。イオン交換水133gと水ガラス(JI
S3号)207gを混合し、溶液Bとする。イオン交換
水313gと塩化ナトリウム78.8gを混合し、溶液
Cとする。溶液A及び溶液Bをそれぞれ滴下ロートにい
れ、30分かけて激しく撹拌しながら溶液C中に滴下す
る。この混合液をステンレス製1Lオートクレーブにい
れ、160℃48時間反応させる。反応後、生成物をろ
別し、ろ液のpHが8となるまでイオン交換水で洗浄す
る。洗浄後110℃16時間乾燥、530℃3時間焼成
する。焼成後のZSM5の50gをプロトン型にするた
め1規定硝酸アンモニウム水溶液300ml中に浸漬
し、90℃8時間保った後、同溶液を交換し、これを4
回繰り返す。溶液をろ別後110℃16時間乾燥、53
0℃3時間焼成する。このZSM5のSiO2 /Al2
3 比は38である。
【0040】(2)触媒Dの調製 実施例1と同様に白金水溶液を用いて0.5重量%白金
担持したZSM5型ゼオライトを調整した。これを触媒
Dとする。
【0041】(3)ベンゼン含有炭化水素油の水素化異
性化反応 触媒Dを20/40メッシュにそろえ、固定床流通式反
応器に4.0g充填し、
【実施例1】と同様の反応を行った。反応結果を表3に
示す。
【0042】
【比較例2】 (1)触媒Eの調製 市販モルデナイト型触媒(東ソー製、SiO2 /Al2
3 =15.1)のプロトン型を実施例1と同様に白金
水溶液を用いて0.5重量%白金担持したモルデナイト
型ゼオライトを調整した。これを触媒Eとする。
【0043】(2)ベンゼン含有炭化水素油の水素化異
性化反応 触媒Eを20/40メッシュにそろえ、固定床流通式反
応器に4.0g充填し、
【実施例1】と同様の反応を行った。反応結果を表3に
示す。
【0044】
【比較例3】 (1)触媒Fの調製 市販USY型触媒(東ソー製、SiO2 /Al2 3
13.7)のプロトン型を実施例1と同様に白金水溶液
を用いて0.5重量%白金担持したUSY型ゼオライト
を調整した。これを触媒Fとする。
【0045】(2)ベンゼン含有炭化水素油の水素化異
性化反応 触媒Fを20/40メッシュにそろえ、固定床流通式反
応器に4.0g充填し、
【実施例1】と同様の反応を行った。反応結果を表3に
示す。
【0046】
【表3】
【0047】実施例1〜3及び比較例1〜3より低Si
2 /Al2 3 比の白金担持β型ゼオライトがベンゼ
ンを高選択率でメチルシクロペンタンに水素化異性化さ
せることが分かる。さらにこの触媒は、同時にn−ペン
タンの異性化活性も高いことが分かる。
【0048】
【実施例4】触媒Aを用いて、ベンゼンを約40モル%
含む原料油で
【実施例1】と同様の反応を行った。原料油と生成油の
組成を表4に示す。
【0049】
【表4】
【0050】
【実施例5】触媒Aを用いて、ベンゼンを約13モル%
含む原料油で、触媒層の平均反応温度を250℃に変更
したこと以外は、
【実施例1】と同様の反応を行った。原料油と生成油の
組成を表5に示す。
【0051】
【表5】
【0052】
【実施例4】と
【実施例5】より、白金担持β型ゼオライトを用いてベ
ンゼン含有炭化水素油の水素化異性化反応を行った場
合、生成油の体積変化を最少にして、オクタン価の維
持、または向上させるのに適した触媒である。
【0053】
【発明の効果】本発明の方法によれば、ベンゼンを高選
択的にメチルシクロペンタンに水素化異性化させ、ベン
ゼン含有炭化水素油中のベンゼンを低減し、かつオクタ
ン価を維持または向上させることが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−82176(JP,A) 特開 昭49−88906(JP,A) 特開 昭64−38143(JP,A) 特表 平7−500854(JP,A) 米国特許3864421(US,A) 米国特許5210348(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10G 35/095 C10G 45/64 C10G 45/46 C07C 5/10 - 5/13 B01J 29/068 CA(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベンゼンを含有する炭化水素油を原料油
    として、メチルシクロペンタンを含有する生成油を一段
    の反応で製造する方法において、β型ゼオライトに第VI
    II族金属を担持した触媒を用いることを特徴とするベン
    ゼン含有炭化水素油の水素化異性化方法。
  2. 【請求項2】 β型ゼオライトのSiO2 /Al2 3
    比が12〜50である請求項1記載のベンゼン含有炭化
    水素油の水素化異性化方法。
  3. 【請求項3】 第VIII族金属がパラジウム、白金である
    請求項1記載のベンゼン含有炭化水素油の水素化異性化
    方法。
  4. 【請求項4】 水素圧力5〜50Kg/cm2 、反応温
    度150〜300℃である請求項1,2又は3記載のベ
    ンゼン含有炭化水素油の水素化異性化方法。
  5. 【請求項5】 原料油が沸点範囲約30〜100℃の接
    触改質油または軽質ナフサ、またはこれら任意の混合油
    である請求項1,2,3又は4記載のベンゼン含有炭化
    水素油の水素化異性化方法。
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