JP2001205424A - 生型と鋳物素材の分離方法およびその装置 - Google Patents
生型と鋳物素材の分離方法およびその装置Info
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- JP2001205424A JP2001205424A JP2000019772A JP2000019772A JP2001205424A JP 2001205424 A JP2001205424 A JP 2001205424A JP 2000019772 A JP2000019772 A JP 2000019772A JP 2000019772 A JP2000019772 A JP 2000019772A JP 2001205424 A JP2001205424 A JP 2001205424A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】鋳物素材と生型との分離および生型の崩壊を確
実に成し得るようにする。 【解決手段】注湯済みの鋳枠無しの生型の表面に傷を付
ける。傷を付けられた生型を気密に包囲する。生型を気
密に包囲する構造体の内部を急激に吸引減圧して負圧状
態にし、生型内の鋳物素材の周囲に形成された水分凝縮
層の水分を含む生型全体の水分の沸騰点を下げてこの水
分を沸騰させる。これにより生型を崩壊させて鋳物素材
から分離する。生型を気密に包囲する状態を解いた後鋳
物素材を取り出す。
実に成し得るようにする。 【解決手段】注湯済みの鋳枠無しの生型の表面に傷を付
ける。傷を付けられた生型を気密に包囲する。生型を気
密に包囲する構造体の内部を急激に吸引減圧して負圧状
態にし、生型内の鋳物素材の周囲に形成された水分凝縮
層の水分を含む生型全体の水分の沸騰点を下げてこの水
分を沸騰させる。これにより生型を崩壊させて鋳物素材
から分離する。生型を気密に包囲する状態を解いた後鋳
物素材を取り出す。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、注湯済みの生型から鋳
物素材を分離するのに好適な方法およびその装置に関す
る。
物素材を分離するのに好適な方法およびその装置に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】従来、注湯済み鋳枠付生型を崩壊させて
生型と鋳物素材を分離する方法としては、鋳枠内から
生型を抜き出すとともに、生型を重力落下させることに
よる落下衝撃や振動機を使用して生型の重量と振動によ
り生型を崩壊し、分離するもの、鋳枠内から生型を抜
き出す際、クサビ状の突起物を生型に差し込む等、機械
的な外力を加えるなどの衝撃を利用して生型を崩壊し、
分離するもの、鋳枠内から生型を抜き出し、その後、
生型を回転ドラム又は振動ドラムに投入して生型の重量
と落差あるいは振動および鋳物素材の熱を利用して崩壊
させ、分離するもの、などが一般に知られている。
生型と鋳物素材を分離する方法としては、鋳枠内から
生型を抜き出すとともに、生型を重力落下させることに
よる落下衝撃や振動機を使用して生型の重量と振動によ
り生型を崩壊し、分離するもの、鋳枠内から生型を抜
き出す際、クサビ状の突起物を生型に差し込む等、機械
的な外力を加えるなどの衝撃を利用して生型を崩壊し、
分離するもの、鋳枠内から生型を抜き出し、その後、
生型を回転ドラム又は振動ドラムに投入して生型の重量
と落差あるいは振動および鋳物素材の熱を利用して崩壊
させ、分離するもの、などが一般に知られている。
【０００３】
【発明が解決しょうとする課題】しかし、これら従来の
方法は、どれも生型や鋳物素材に大きな衝撃を加えて分
離を行うものであり、また他の鋳物素材との接触も重な
って、鋳物素材に割れ、欠け、打痕、変形等の不良を発
生させる原因となっている。また、近年、鋳物素材の形
状の複雑化や寸法の高精度化等の要求から、高硬度で高
強度の生型が造型されて鋳造が行われるため、より大き
な力により生型と鋳物素材を分離する必要性が出てきて
いる。
方法は、どれも生型や鋳物素材に大きな衝撃を加えて分
離を行うものであり、また他の鋳物素材との接触も重な
って、鋳物素材に割れ、欠け、打痕、変形等の不良を発
生させる原因となっている。また、近年、鋳物素材の形
状の複雑化や寸法の高精度化等の要求から、高硬度で高
強度の生型が造型されて鋳造が行われるため、より大き
な力により生型と鋳物素材を分離する必要性が出てきて
いる。
【０００４】しかも、上記のような高強度の生型は崩壊
性が悪いため、鋳物素材は、生砂との分離が十分に成さ
れず生砂を付着させたまま後工程へ送り出されることに
なり、このため、生砂を繰り返し使用する生型鋳造プラ
ントでの砂回収が悪くなる。また、複数の鋳物素材が同
時に後処理工程に流れていくため、各鋳物素材の履歴が
不明確になる。このため、鋳物素材に不良が発生した場
合、各種条件の特定が難しく、対策を十分に実行するこ
とが困難である。
性が悪いため、鋳物素材は、生砂との分離が十分に成さ
れず生砂を付着させたまま後工程へ送り出されることに
なり、このため、生砂を繰り返し使用する生型鋳造プラ
ントでの砂回収が悪くなる。また、複数の鋳物素材が同
時に後処理工程に流れていくため、各鋳物素材の履歴が
不明確になる。このため、鋳物素材に不良が発生した場
合、各種条件の特定が難しく、対策を十分に実行するこ
とが困難である。
【０００５】本発明は上記の事情に鑑みて成されたもの
で、その目的は、鋳物素材と生型との分離および生型の
崩壊を確実に成し得る方法およびその装置を提供するこ
とにある。
で、その目的は、鋳物素材と生型との分離および生型の
崩壊を確実に成し得る方法およびその装置を提供するこ
とにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに請求項１における生型と鋳物素材の分離方法は、注
湯済みの生型から鋳物素材を分離する方法であって、注
湯済みの鋳枠無しの生型の表面に傷を付ける工程と、傷
を付けられた前記生型を気密に包囲する工程と、この生
型を気密に包囲する構造体の内部を急激に吸引減圧して
負圧状態にし前記生型内の鋳物素材の周囲に形成された
水分凝縮層の水分を含む前記生型全体の水分の沸騰点を
下げてこの水分を沸騰させ、これにより前記生型を崩壊
させて鋳物素材から分離する工程と、前記生型を気密に
包囲する状態を解いた後鋳物素材を取り出す工程と、を
有することを特徴とする。
めに請求項１における生型と鋳物素材の分離方法は、注
湯済みの生型から鋳物素材を分離する方法であって、注
湯済みの鋳枠無しの生型の表面に傷を付ける工程と、傷
を付けられた前記生型を気密に包囲する工程と、この生
型を気密に包囲する構造体の内部を急激に吸引減圧して
負圧状態にし前記生型内の鋳物素材の周囲に形成された
水分凝縮層の水分を含む前記生型全体の水分の沸騰点を
下げてこの水分を沸騰させ、これにより前記生型を崩壊
させて鋳物素材から分離する工程と、前記生型を気密に
包囲する状態を解いた後鋳物素材を取り出す工程と、を
有することを特徴とする。
【０００７】一般に、生型における鋳物素材の周囲に
は、鋳物素材の熱により生型において他の個所よりも高
温で水分が多量に集まった層、いわゆる水分凝縮層が形
成され、この水分凝縮層は強度が弱い。このため、本発
明において、注湯済みの鋳枠無しの生型の表面に傷を付
けた後この生型を気密に包囲し、この生型を気密に包囲
する構造体の内部を急激に吸引減圧して負圧状態にする
と、前記した水分の沸騰点が下がるため、鋳物素材に加
熱された高温状態の水分は沸騰し、この結果、生型は崩
壊させるとともに鋳物素材から分離されることになる。
その後、負圧状態を解き、鋳物素材を取り出す。
は、鋳物素材の熱により生型において他の個所よりも高
温で水分が多量に集まった層、いわゆる水分凝縮層が形
成され、この水分凝縮層は強度が弱い。このため、本発
明において、注湯済みの鋳枠無しの生型の表面に傷を付
けた後この生型を気密に包囲し、この生型を気密に包囲
する構造体の内部を急激に吸引減圧して負圧状態にする
と、前記した水分の沸騰点が下がるため、鋳物素材に加
熱された高温状態の水分は沸騰し、この結果、生型は崩
壊させるとともに鋳物素材から分離されることになる。
その後、負圧状態を解き、鋳物素材を取り出す。
【０００８】
【発明の実施の形態】なお、請求項１の生型と鋳物素材
の分離方法において、注湯済みの鋳枠無しの生型とは、
造型直後の状態が鋳枠付きである鋳枠付き生型の鋳枠内
から分離されたもの、または造型直後の状態が鋳枠無し
であるものをいう。また、生型の表面に付けられた傷
は、鋳物素材に接触しない程度の深さのもので、生型の
崩壊に寄与するものである。また、気密に包囲する構造
体の内部の負圧度は、水分凝縮層の水分を含む生型全体
の水分の沸騰点を下げてこの水分を沸騰させ、これによ
り生型を崩壊させるとともに鋳物素材から分離させるこ
とが可能な高さにする。
の分離方法において、注湯済みの鋳枠無しの生型とは、
造型直後の状態が鋳枠付きである鋳枠付き生型の鋳枠内
から分離されたもの、または造型直後の状態が鋳枠無し
であるものをいう。また、生型の表面に付けられた傷
は、鋳物素材に接触しない程度の深さのもので、生型の
崩壊に寄与するものである。また、気密に包囲する構造
体の内部の負圧度は、水分凝縮層の水分を含む生型全体
の水分の沸騰点を下げてこの水分を沸騰させ、これによ
り生型を崩壊させるとともに鋳物素材から分離させるこ
とが可能な高さにする。
【０００９】
【実施例】以下、本発明の実施例について図１〜図３に
基づき詳細に説明する。図１示すように、注湯済みの生
型から鋳物素材を分離する装置は、注湯済みの鋳枠無し
の生型の表面に崩壊起点となる傷を付ける傷付け手段１
と、傷を付けられた前記生型を気密に包囲する気密包囲
手段２と、気密包囲手段２で画成された空間の内部を吸
引減圧して負圧状態にする吸引手段３と、負圧状態が解
かれるとともに崩壊した生型から鋳物素材を取り出す鋳
物素材取り出し手段４と、で構成してある。
基づき詳細に説明する。図１示すように、注湯済みの生
型から鋳物素材を分離する装置は、注湯済みの鋳枠無し
の生型の表面に崩壊起点となる傷を付ける傷付け手段１
と、傷を付けられた前記生型を気密に包囲する気密包囲
手段２と、気密包囲手段２で画成された空間の内部を吸
引減圧して負圧状態にする吸引手段３と、負圧状態が解
かれるとともに崩壊した生型から鋳物素材を取り出す鋳
物素材取り出し手段４と、で構成してある。
【００１０】前記傷付け手段１は、図１に示すように、
上下鋳枠５から上下生型６を抜き出す抜枠装置７の真上
に配設してあって、図２に示すように、枠体８の内面に
適宜の間隔をおいて突設されて枠体８内を通過する上下
生型に縦向きの傷を付ける多数の縦突起部材９・９と、
図３に示すように、枠体１０の内面に適宜の間隔をおい
て突設されて枠体１０内を通過する上下生型に横向きの
傷を付ける多数の横突起部材１１・１１と、で構成して
ある。そして、前記抜枠装置７は、図１に示すように、
上下鋳枠５を載せる枠状の鋳枠載せ台１２と、上下生型
６を上下鋳枠５から抜き出す抜出機構１３と、で構成し
てある。
上下鋳枠５から上下生型６を抜き出す抜枠装置７の真上
に配設してあって、図２に示すように、枠体８の内面に
適宜の間隔をおいて突設されて枠体８内を通過する上下
生型に縦向きの傷を付ける多数の縦突起部材９・９と、
図３に示すように、枠体１０の内面に適宜の間隔をおい
て突設されて枠体１０内を通過する上下生型に横向きの
傷を付ける多数の横突起部材１１・１１と、で構成して
ある。そして、前記抜枠装置７は、図１に示すように、
上下鋳枠５を載せる枠状の鋳枠載せ台１２と、上下生型
６を上下鋳枠５から抜き出す抜出機構１３と、で構成し
てある。
【００１１】また、前記気密包囲手段２は、図１に示す
ように、上向きのシリンダ１４により昇降可能に構成さ
れた箱状のトレイ１５と、このトレイ１５の真上に固定
配設された逆置箱状のカバー１６とで構成してある。そ
して、前記トレイ１５内には、左右方向へ伸びる複数の
帯板材１７・１７がシリンダ１８により昇降可能して装
着してあり、さらに、複数の棒部材１９が立設してあ
る。また、前記トレイ１５は反時計回り方向へ回動して
生型等が滑降する角度まで傾動するようになっている。
また、前記カバー１６の下端にはシール部材２７が埋設
してある。また、前記カバー１６には前記吸引手段３が
連通接続してあり、吸引手段３は開閉弁２０と、導管２
１と、真空源２２とで構成してある。
ように、上向きのシリンダ１４により昇降可能に構成さ
れた箱状のトレイ１５と、このトレイ１５の真上に固定
配設された逆置箱状のカバー１６とで構成してある。そ
して、前記トレイ１５内には、左右方向へ伸びる複数の
帯板材１７・１７がシリンダ１８により昇降可能して装
着してあり、さらに、複数の棒部材１９が立設してあ
る。また、前記トレイ１５は反時計回り方向へ回動して
生型等が滑降する角度まで傾動するようになっている。
また、前記カバー１６の下端にはシール部材２７が埋設
してある。また、前記カバー１６には前記吸引手段３が
連通接続してあり、吸引手段３は開閉弁２０と、導管２
１と、真空源２２とで構成してある。
【００１２】また、前記鋳物素材取り出し手段４は、左
右動可能、昇降可能および水平回転可能に構成されたフ
ォーク部材２３と、フォーク部材２３を左右動、昇降お
よび水平回転させる駆動機構２４と、で構成してある。
なお、図中符号２５は生型押出し装置、２６は回収シュ
ートである。
右動可能、昇降可能および水平回転可能に構成されたフ
ォーク部材２３と、フォーク部材２３を左右動、昇降お
よび水平回転させる駆動機構２４と、で構成してある。
なお、図中符号２５は生型押出し装置、２６は回収シュ
ートである。
【００１３】次に、このように構成した装置の作用につ
いて説明する。抜枠き装置７の抜出機構１３により鋳物
素材を含んだ上下生型６を上下鋳枠５内から抜き出すと
ともに傷付け手段１の枠体８内を通過させる。そして、
枠体８内の通過により傷付け手段１の縦突起部材９・９
によって上下生型６の表面に縦向きの傷を付ける。次い
で、押出装置２５により上下生型６を抜出機構１３から
押し出すとともに傷付け手段１の枠体１０内を通過させ
た後、気密包囲手段２の複数の帯板材１７・１７および
棒部材１９先端上に載せる。そして、枠体１０内の通過
により傷付け手段１の横突起部材１１・１１によって上
下生型６の表面に横向きの傷を付ける。その後、シリン
ダ１８の収縮動作により複数の帯板材１７・１７を下降
させて上下生型６を棒部材１９先端上に載せる。
いて説明する。抜枠き装置７の抜出機構１３により鋳物
素材を含んだ上下生型６を上下鋳枠５内から抜き出すと
ともに傷付け手段１の枠体８内を通過させる。そして、
枠体８内の通過により傷付け手段１の縦突起部材９・９
によって上下生型６の表面に縦向きの傷を付ける。次い
で、押出装置２５により上下生型６を抜出機構１３から
押し出すとともに傷付け手段１の枠体１０内を通過させ
た後、気密包囲手段２の複数の帯板材１７・１７および
棒部材１９先端上に載せる。そして、枠体１０内の通過
により傷付け手段１の横突起部材１１・１１によって上
下生型６の表面に横向きの傷を付ける。その後、シリン
ダ１８の収縮動作により複数の帯板材１７・１７を下降
させて上下生型６を棒部材１９先端上に載せる。
【００１４】次いで、気密包囲手段２のシリンダ１４を
伸長作動して上下生型６の載った帯板材１７等を上昇さ
せ、シール部材２７をトレイ１５に当接させて上下生型
６をトレイ１５とカバー１６とで気密に包囲する。
伸長作動して上下生型６の載った帯板材１７等を上昇さ
せ、シール部材２７をトレイ１５に当接させて上下生型
６をトレイ１５とカバー１６とで気密に包囲する。
【００１５】ところで、一般に、上下生型６内の鋳物素
材の周囲には、鋳物素材の熱により上下生型６において
他の個所よりも高温であって水分が多量に集まった層
（水分凝縮層）が形成されており、この水分凝縮層は強
度が弱い。このため、吸引手段３の開閉弁２０を開き、
トレイ１５とカバー１６とで画成する気密状態の空間か
ら急激に吸引減圧してその空間を負圧状態にすると、水
分凝縮層の水分を含む上下生型６全体の水分の沸騰点が
下がってこの水分が沸騰し、さらに、縦突起部材９・９
と横突起部材１１・１１による傷によって、上下生型６
は容易に崩壊さるとともに鋳物素材から分離されること
となる。崩壊した生型片はトレイ１５および帯板材１７
・１７上に堆積する。なお、中子は、水分の沸騰による
崩壊が生じないため、鋳物素材内に残留していて生型片
に混入することはない。
材の周囲には、鋳物素材の熱により上下生型６において
他の個所よりも高温であって水分が多量に集まった層
（水分凝縮層）が形成されており、この水分凝縮層は強
度が弱い。このため、吸引手段３の開閉弁２０を開き、
トレイ１５とカバー１６とで画成する気密状態の空間か
ら急激に吸引減圧してその空間を負圧状態にすると、水
分凝縮層の水分を含む上下生型６全体の水分の沸騰点が
下がってこの水分が沸騰し、さらに、縦突起部材９・９
と横突起部材１１・１１による傷によって、上下生型６
は容易に崩壊さるとともに鋳物素材から分離されること
となる。崩壊した生型片はトレイ１５および帯板材１７
・１７上に堆積する。なお、中子は、水分の沸騰による
崩壊が生じないため、鋳物素材内に残留していて生型片
に混入することはない。
【００１６】次いで、開閉弁２０を閉じた後、カバー１
６に付設された図示しない大気圧復帰バルブを開放して
カバー１６等内を大気圧に復帰させ、続いて、シリンダ
１４を収縮作動してトレイ１５、上下生型６・鋳物素材
２８等を下降させる。次いで、鋳物素材取り出し手段４
の駆動機構２４を駆動してフォーク部材２３を左方へ移
動させ、フォーク部材２３を鋳物素材の下に進入させ
る。次いで、駆動機構２４を駆動してフォーク部材２３
を上昇させ鋳物素材２８を棒部材１９から持ち上げ、続
いて、駆動機構２４を駆動してフォーク部材２３により
鋳物素材２８を右方へ移動させ。次いで、鋳物素材を後
処理工程に搬送する。そして、トレイ１５および帯板材
１７・１７を傾動させてトレイ１５および帯板材１７・
１７上に堆積した生型片を回収シュート２６上に排出し
て砂処理ラインに搬送する。
６に付設された図示しない大気圧復帰バルブを開放して
カバー１６等内を大気圧に復帰させ、続いて、シリンダ
１４を収縮作動してトレイ１５、上下生型６・鋳物素材
２８等を下降させる。次いで、鋳物素材取り出し手段４
の駆動機構２４を駆動してフォーク部材２３を左方へ移
動させ、フォーク部材２３を鋳物素材の下に進入させ
る。次いで、駆動機構２４を駆動してフォーク部材２３
を上昇させ鋳物素材２８を棒部材１９から持ち上げ、続
いて、駆動機構２４を駆動してフォーク部材２３により
鋳物素材２８を右方へ移動させ。次いで、鋳物素材を後
処理工程に搬送する。そして、トレイ１５および帯板材
１７・１７を傾動させてトレイ１５および帯板材１７・
１７上に堆積した生型片を回収シュート２６上に排出し
て砂処理ラインに搬送する。
【００１７】なお、上記の実施例では、注湯済みの鋳枠
無しの生型は、造型直後の状態が鋳枠付きであって、注
湯後に、上下鋳枠付き上下生型が上下鋳枠内から抜き出
されて分離されることにより、製造されるが、これに限
定されるものではなく、例えば、いわゆる無枠式鋳型造
型機により造型されて造型直後の状態が鋳枠無しである
生型でも、同様の作用効果を得ることができる。この場
合、上下生型は、一般に注湯時にジャケットが装着され
る。また、上記の実施例では、注湯済みの鋳枠無しの生
型は、水平割の上下生型であるが、これに限定されるも
のではなく、例えば、上述の上下生型を立てた状態にし
て注湯を行うように構成されたものでも同様の作用効果
が得られる。また、上記の実施例では、上下生型６の前
面に傷を付けたが、この傷は１面または複数面につける
ようにしてもよい。また、崩壊起点となる傷は、上記実
施例のような線状のものではなく、鋳型の搬送時に付く
引っ掻き傷のようなものや、棒状体を鋳型に突き刺して
作成するものや、刃物により無作為に付けるものや、錐
状の物体で鋳型に明けた孔のようなものでも同様の効果
が得られる。
無しの生型は、造型直後の状態が鋳枠付きであって、注
湯後に、上下鋳枠付き上下生型が上下鋳枠内から抜き出
されて分離されることにより、製造されるが、これに限
定されるものではなく、例えば、いわゆる無枠式鋳型造
型機により造型されて造型直後の状態が鋳枠無しである
生型でも、同様の作用効果を得ることができる。この場
合、上下生型は、一般に注湯時にジャケットが装着され
る。また、上記の実施例では、注湯済みの鋳枠無しの生
型は、水平割の上下生型であるが、これに限定されるも
のではなく、例えば、上述の上下生型を立てた状態にし
て注湯を行うように構成されたものでも同様の作用効果
が得られる。また、上記の実施例では、上下生型６の前
面に傷を付けたが、この傷は１面または複数面につける
ようにしてもよい。また、崩壊起点となる傷は、上記実
施例のような線状のものではなく、鋳型の搬送時に付く
引っ掻き傷のようなものや、棒状体を鋳型に突き刺して
作成するものや、刃物により無作為に付けるものや、錐
状の物体で鋳型に明けた孔のようなものでも同様の効果
が得られる。
【００１８】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように請求項１
の発明は、注湯済みの生型から鋳物素材を分離する方法
であって、注湯済みの鋳枠無しの生型の表面に傷を付け
る工程と、傷を付けられた前記生型を気密に包囲する工
程と、この気密に包囲する構造体の内部を急激に吸引減
圧して負圧状態にし、前記生型内の鋳物素材の周囲に形
成された水分凝縮層の水分を含む前記生型全体の水分の
沸騰点を下げてこの水分を沸騰させ、これにより前記生
型を崩壊させて鋳物素材から分離する工程と、前記生型
を気密に包囲する状態を解いた後鋳物素材を取り出す工
程と、を有するから、鋳物素材に打痕等を生じさせたり
することなく、鋳物素材と生型との分離および生型の崩
壊を容易にして確実に行うことができるなどの優れた効
果を奏する。
の発明は、注湯済みの生型から鋳物素材を分離する方法
であって、注湯済みの鋳枠無しの生型の表面に傷を付け
る工程と、傷を付けられた前記生型を気密に包囲する工
程と、この気密に包囲する構造体の内部を急激に吸引減
圧して負圧状態にし、前記生型内の鋳物素材の周囲に形
成された水分凝縮層の水分を含む前記生型全体の水分の
沸騰点を下げてこの水分を沸騰させ、これにより前記生
型を崩壊させて鋳物素材から分離する工程と、前記生型
を気密に包囲する状態を解いた後鋳物素材を取り出す工
程と、を有するから、鋳物素材に打痕等を生じさせたり
することなく、鋳物素材と生型との分離および生型の崩
壊を容易にして確実に行うことができるなどの優れた効
果を奏する。
【図１】本発明の一実施例を示す概略正面図である。
【図２】図１のＡ−Ａ矢視の拡大図である。
【図３】図１のＢ−Ｂ矢視の拡大図である。
１ 傷付け手段 ２ 気密包囲手段 ３ 吸引手段 ４ 鋳物素材取り出し手段 ６ 上下生型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉本 和男 愛知県豊川市穂ノ原３−１ 新東工業株式 会社豊川製作所内 (72)発明者 松本 武彦 愛知県豊川市穂ノ原３−１ 新東工業株式 会社豊川製作所内 (72)発明者 牧野 泰育 愛知県豊川市穂ノ原３−１ 新東工業株式 会社豊川製作所内 (72)発明者 吉田 恭典 愛知県豊川市穂ノ原３−１ 新東工業株式 会社豊川製作所内
Claims (4)
- 【請求項１】 注湯済みの生型から鋳物素材を分離する
方法であって、注湯済みの鋳枠無しの生型の表面に傷を
付ける工程と、傷を付けられた前記生型を気密に包囲す
る工程と、この生型を気密に包囲する構造体の内部を急
激に吸引減圧して負圧状態にし、前記生型内の鋳物素材
の周囲に形成された水分凝縮層の水分を含む前記生型全
体の水分の沸騰点を下げてこの水分を沸騰させ、これに
より前記生型を崩壊させて鋳物素材から分離する工程
と、前記生型を気密に包囲する状態を解いた後鋳物素材
を取り出す工程と、を有することを特徴とする生型と鋳
物素材の分離方法。 - 【請求項２】 請求項１に記載の生型と鋳物素材の分離
方法において、前記注湯済みの鋳枠無しの生型は、造型
直後の状態が鋳枠付きである鋳枠付き生型の鋳枠内から
分離されたものであることを特徴とする生型と鋳物素材
の分離方法。 - 【請求項３】 請求項１に記載の生型と鋳物素材の分離
方法において、前記注湯済みの鋳枠無しの生型は、造型
直後の状態が鋳枠の付かないものであることを特徴とす
る生型と鋳物素材の分離方法。 - 【請求項４】 注湯済みの生型から鋳物素材を分離する
装置であって、注湯済みの鋳枠無しの生型の表面に傷を
付ける傷付け手段と、傷を付けられた前記生型を気密に
包囲する気密包囲手段と、気密包囲手段で画成された空
間の内部を吸引減圧して負圧状態にする吸引手段と、負
圧状態が解かれるとともに崩壊した生型から鋳物素材を
取り出す鋳物素材取り出し手段と、を具備したことを特
徴とする生型と鋳物素材の分離装置。
Priority Applications (6)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000019772A JP2001205424A (ja) | 2000-01-28 | 2000-01-28 | 生型と鋳物素材の分離方法およびその装置 |
| EP01901530A EP1205270A4 (en) | 2000-01-28 | 2001-01-24 | METHOD AND DEVICE FOR DISASSEMBLING AND SEPARATING CHILLER MATERIAL AND WET SAND FROM WET SAND CHOCOLATE |
| KR1020017012446A KR20010113871A (ko) | 2000-01-28 | 2001-01-24 | 생사 주형으로부터 주형 재료와 주형 생사를 붕괴하고분리시키는 방법 및 장치 |
| PCT/JP2001/000444 WO2001054845A1 (fr) | 2000-01-28 | 2001-01-24 | Procede et dispositif permettant l'affaissement et la separation du materiau de moulage et du sable vert du moule en sable vert |
| BR0104248-3A BR0104248A (pt) | 2000-01-28 | 2001-01-24 | Método e mecanismo para colapsar moldes de areia glauconìtica e separar material de modelação e areia glauconìtica |
| CN01800143A CN1362901A (zh) | 2000-01-28 | 2001-01-24 | 破碎湿砂铸型以及分离造型材料和湿砂的方法和装置 |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000019772A JP2001205424A (ja) | 2000-01-28 | 2000-01-28 | 生型と鋳物素材の分離方法およびその装置 |
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Family Applications (1)
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| JP2000019772A Pending JP2001205424A (ja) | 2000-01-28 | 2000-01-28 | 生型と鋳物素材の分離方法およびその装置 |
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-
2000
- 2000-01-28 JP JP2000019772A patent/JP2001205424A/ja active Pending
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