JP3341998B2 - 生砂型と鋳物素材の分離方法およびその装置 - Google Patents
生砂型と鋳物素材の分離方法およびその装置Info
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- JP3341998B2 JP3341998B2 JP23053099A JP23053099A JP3341998B2 JP 3341998 B2 JP3341998 B2 JP 3341998B2 JP 23053099 A JP23053099 A JP 23053099A JP 23053099 A JP23053099 A JP 23053099A JP 3341998 B2 JP3341998 B2 JP 3341998B2
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- Japan
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- separating
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、注湯済みの生砂型から
鋳物素材を分離するのに好適な方法およびその装置に関
する。
鋳物素材を分離するのに好適な方法およびその装置に関
する。
【０００２】
【従来の技術】従来、例えば、注湯済み鋳枠付生砂型を
崩壊させて生砂型と鋳物素材を分離する方法としては、
鋳枠内から生砂型を抜き出すとともに、生砂型を重力
落下させることによる落下衝撃や振動機を使用して生砂
型の重量と振動により生砂型を崩壊し、分離するもの、
鋳枠内から生砂型を抜き出す際、クサビ状の突起物を
生砂型に差し込む等、機械的な外力を加えるなどの衝撃
を利用して生砂型を崩壊し、分離するもの、鋳枠内か
ら生砂型を抜き出し、その後、生砂型を回転ドラム又は
振動ドラムに投入して生砂型の重量と落差あるいは振動
および鋳物素材の熱を利用して崩壊させ、分離するもの
などが一般に知られている。
崩壊させて生砂型と鋳物素材を分離する方法としては、
鋳枠内から生砂型を抜き出すとともに、生砂型を重力
落下させることによる落下衝撃や振動機を使用して生砂
型の重量と振動により生砂型を崩壊し、分離するもの、
鋳枠内から生砂型を抜き出す際、クサビ状の突起物を
生砂型に差し込む等、機械的な外力を加えるなどの衝撃
を利用して生砂型を崩壊し、分離するもの、鋳枠内か
ら生砂型を抜き出し、その後、生砂型を回転ドラム又は
振動ドラムに投入して生砂型の重量と落差あるいは振動
および鋳物素材の熱を利用して崩壊させ、分離するもの
などが一般に知られている。
【０００３】
【発明が解決しょうとする課題】しかし、これら従来の
方法は、どれも生砂型や鋳物素材に大きな衝撃を加えて
分離を行うものであり、また他の鋳物素材との接触も重
なって、鋳物素材に割れ、欠け、打痕、変形等の不良を
発生させる原因となっている。また、近年、鋳物素材の
形状の複雑化や寸法の高精度化等の要求から、高硬度で
高強度の生砂型が造型されて鋳造が行われるため、より
大きな力により生砂型と鋳物素材を分離する必要性が出
てきている。
方法は、どれも生砂型や鋳物素材に大きな衝撃を加えて
分離を行うものであり、また他の鋳物素材との接触も重
なって、鋳物素材に割れ、欠け、打痕、変形等の不良を
発生させる原因となっている。また、近年、鋳物素材の
形状の複雑化や寸法の高精度化等の要求から、高硬度で
高強度の生砂型が造型されて鋳造が行われるため、より
大きな力により生砂型と鋳物素材を分離する必要性が出
てきている。
【０００４】しかも、上記のような高強度の生砂型は崩
壊性が悪いため、鋳物素材は、生砂との分離が十分に成
されず生砂を付着させたまま後工程へ送り出されること
になり、このため、生砂を繰り返し使用する生砂型鋳造
プラントでの砂回収が悪くなる。しかも、生砂に関係す
る費用の増大や回収砂の中に中子砂が混入してしまうこ
とから、砂処理工程が困難である。また複数の鋳物素材
が同時に後処理工程に流れていくため、各鋳物素材の履
歴が不明確になる。このため、鋳物素材に不良が発生し
た場合、各種条件の特定が難しく、対策を十分に実行す
ることが困難であるなどの問題があった。
壊性が悪いため、鋳物素材は、生砂との分離が十分に成
されず生砂を付着させたまま後工程へ送り出されること
になり、このため、生砂を繰り返し使用する生砂型鋳造
プラントでの砂回収が悪くなる。しかも、生砂に関係す
る費用の増大や回収砂の中に中子砂が混入してしまうこ
とから、砂処理工程が困難である。また複数の鋳物素材
が同時に後処理工程に流れていくため、各鋳物素材の履
歴が不明確になる。このため、鋳物素材に不良が発生し
た場合、各種条件の特定が難しく、対策を十分に実行す
ることが困難であるなどの問題があった。
【０００５】本発明は上記の事情に鑑みて成されたもの
で、その目的は、鋳物素材と生砂型との分離および生砂
型の崩壊を確実に成し得る方法およびその装置を提供す
ることにある。
で、その目的は、鋳物素材と生砂型との分離および生砂
型の崩壊を確実に成し得る方法およびその装置を提供す
ることにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに請求項１における生砂型と鋳物素材の分離方法は、
注湯済みの生砂型から鋳物素材を分離する方法であっ
て、注湯済みの生砂型を上下方向へ伸びる複数本の棒部
材の先端上に載せて支持して気密に包囲する工程と、こ
の気密に包囲する構造体の内部を急激に吸引減圧して負
圧状態にすることにより前記生砂型内の鋳物素材の周囲
に形成された水分凝縮層の水分を含む前記生砂型全体の
水分の沸騰点を下げてこの水分を沸騰させ、これにより
前記生砂型を崩壊させて鋳物素材から分離する工程と、
前記気密に包囲された状態を解いた後鋳物素材を取り出
す工程と、を有することを特徴とする。
めに請求項１における生砂型と鋳物素材の分離方法は、
注湯済みの生砂型から鋳物素材を分離する方法であっ
て、注湯済みの生砂型を上下方向へ伸びる複数本の棒部
材の先端上に載せて支持して気密に包囲する工程と、こ
の気密に包囲する構造体の内部を急激に吸引減圧して負
圧状態にすることにより前記生砂型内の鋳物素材の周囲
に形成された水分凝縮層の水分を含む前記生砂型全体の
水分の沸騰点を下げてこの水分を沸騰させ、これにより
前記生砂型を崩壊させて鋳物素材から分離する工程と、
前記気密に包囲された状態を解いた後鋳物素材を取り出
す工程と、を有することを特徴とする。
【０００７】一般に、生砂型における鋳物素材の周囲に
は、鋳物素材の熱により生砂型の他の個所よりも高温な
水分が多量に集まった層、いわゆる水分凝縮層が形成さ
れ、この水分凝縮層は強度が弱い。このため、本発明に
おいて、注湯済みの生砂型を、上下方向へ伸びる複数本
の棒部材の先端上に載せて支持して気密に包囲し、この
気密に包囲する構造体の内部を急激に吸引減圧して負圧
状態にすることにより、前記した水分の沸騰点が下がる
ため、鋳物素材に加熱された高温状態の水分は沸騰し、
しかも、注湯済みの生砂型は、複数本の棒部材で支持さ
れてこれとの接触面積をできるだけ少なくした状態で支
持されているため、下側の生砂型は、崩壊し易い状態で
支持されることとなり、この結果、生砂型は、全体的に
容易に崩壊されるとともに鋳物素材から分離されること
になる。その後、負圧状態を解き、鋳物素材を取り出
す。
は、鋳物素材の熱により生砂型の他の個所よりも高温な
水分が多量に集まった層、いわゆる水分凝縮層が形成さ
れ、この水分凝縮層は強度が弱い。このため、本発明に
おいて、注湯済みの生砂型を、上下方向へ伸びる複数本
の棒部材の先端上に載せて支持して気密に包囲し、この
気密に包囲する構造体の内部を急激に吸引減圧して負圧
状態にすることにより、前記した水分の沸騰点が下がる
ため、鋳物素材に加熱された高温状態の水分は沸騰し、
しかも、注湯済みの生砂型は、複数本の棒部材で支持さ
れてこれとの接触面積をできるだけ少なくした状態で支
持されているため、下側の生砂型は、崩壊し易い状態で
支持されることとなり、この結果、生砂型は、全体的に
容易に崩壊されるとともに鋳物素材から分離されること
になる。その後、負圧状態を解き、鋳物素材を取り出
す。
【０００８】
【発明の実施の形態】なお、請求項１の生砂型と鋳物素
材の分離方法において、気密に包囲する構造体の内部の
負圧度は、水分凝縮層の水分を含む生砂型全体の水分の
沸騰点を下げてこの水分を沸騰させ、これにより生砂型
を崩壊させるとともに鋳物素材から分離させることが可
能な高さにする。
材の分離方法において、気密に包囲する構造体の内部の
負圧度は、水分凝縮層の水分を含む生砂型全体の水分の
沸騰点を下げてこの水分を沸騰させ、これにより生砂型
を崩壊させるとともに鋳物素材から分離させることが可
能な高さにする。
【０００９】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図１〜図４
に基づき詳細に説明する。図１に示すように、注湯済み
の生砂型から鋳物素材を分離する装置は、注湯済みの生
砂型をこれとの接触面積をできるだけ少なくした状態で
支持する支持手段１と、支持手段１で支持された注湯済
みの生砂型を気密に包囲する気密包囲手段２と、気密包
囲手段２で画成された空間の内部を吸引減圧して負圧状
態にする吸引手段３と、負圧状態を解かれるとともに崩
壊した生砂型から鋳物素材を取り出す鋳物素材取り出し
手段４と、で構成してある。
に基づき詳細に説明する。図１に示すように、注湯済み
の生砂型から鋳物素材を分離する装置は、注湯済みの生
砂型をこれとの接触面積をできるだけ少なくした状態で
支持する支持手段１と、支持手段１で支持された注湯済
みの生砂型を気密に包囲する気密包囲手段２と、気密包
囲手段２で画成された空間の内部を吸引減圧して負圧状
態にする吸引手段３と、負圧状態を解かれるとともに崩
壊した生砂型から鋳物素材を取り出す鋳物素材取り出し
手段４と、で構成してある。
【００１０】そして、前記支持手段１としては、後述す
る箱状のトレイ７の上面上に立設された複数本の棒部材
５・５で構成してある。また、図３に示すように、これ
ら複数本の棒部材５・５のうち前記トレイ７の中央部お
よび周辺部に位置するもの５ａ・５ａは、一番長く（図
３の（イ）参照）、これら５ａ・５ａは少なくとも３本
あれば、生砂型を載せて支持することができる。また、
前記複数本の棒部材５・５のうち残りのもの５ｂ・５ｂ
は、前記棒部材５ａ・５ａより若干短くなっていて生砂
型が崩壊した後に鋳物素材を上端部に載せて支持するこ
とができるようになっている（図３の（ロ）参照）。
る箱状のトレイ７の上面上に立設された複数本の棒部材
５・５で構成してある。また、図３に示すように、これ
ら複数本の棒部材５・５のうち前記トレイ７の中央部お
よび周辺部に位置するもの５ａ・５ａは、一番長く（図
３の（イ）参照）、これら５ａ・５ａは少なくとも３本
あれば、生砂型を載せて支持することができる。また、
前記複数本の棒部材５・５のうち残りのもの５ｂ・５ｂ
は、前記棒部材５ａ・５ａより若干短くなっていて生砂
型が崩壊した後に鋳物素材を上端部に載せて支持するこ
とができるようになっている（図３の（ロ）参照）。
【００１１】なお、前記支持手段１には、生砂型を支持
手段１に送り込む際に生砂型を受けて一時支持する支持
補助機構３０が付設してあり、支持補助機構３０は、前
記棒部材５・５の間を縫って左右方向へ延びる支持部材
３１と、支持部材３１を昇降させる上向きのシリンダ３
２・３２とで構成してある。そして、前記支持部材３１
は、シリンダ３２・３２の伸縮作動により、複数本の前
記棒部材５・５の上端部が成す水平レベルに対して出没
できるようになっている。
手段１に送り込む際に生砂型を受けて一時支持する支持
補助機構３０が付設してあり、支持補助機構３０は、前
記棒部材５・５の間を縫って左右方向へ延びる支持部材
３１と、支持部材３１を昇降させる上向きのシリンダ３
２・３２とで構成してある。そして、前記支持部材３１
は、シリンダ３２・３２の伸縮作動により、複数本の前
記棒部材５・５の上端部が成す水平レベルに対して出没
できるようになっている。
【００１２】また、前記気密包囲手段２は、図１に示す
ように、上向きのシリンダ６により昇降可能に構成され
た箱状のトレイ７と、このトレイ７の真上に固定配設さ
れた逆置箱状のカバー８とで構成してある。そして、ト
レイ７および棒部材５・５は反時計回り方向へ回動して
生砂型等が滑降する角度まで傾動するようになってい
る。また、前記カバー８の下端にはシール部材９が埋設
してある。また、前記カバー８には前記吸引手段３が連
通接続してあり、吸引手段３は、開閉弁１０と、導管１
１と、真空源１２とで構成してある。
ように、上向きのシリンダ６により昇降可能に構成され
た箱状のトレイ７と、このトレイ７の真上に固定配設さ
れた逆置箱状のカバー８とで構成してある。そして、ト
レイ７および棒部材５・５は反時計回り方向へ回動して
生砂型等が滑降する角度まで傾動するようになってい
る。また、前記カバー８の下端にはシール部材９が埋設
してある。また、前記カバー８には前記吸引手段３が連
通接続してあり、吸引手段３は、開閉弁１０と、導管１
１と、真空源１２とで構成してある。
【００１３】また、前記鋳物素材取り出し手段４は、左
右動可能、昇降可能および水平回転可能に構成されたフ
ォーク部材１３と、フォーク部材１３を左右動、昇降お
よび水平回転させる駆動機構１４と、で構成してある。
右動可能、昇降可能および水平回転可能に構成されたフ
ォーク部材１３と、フォーク部材１３を左右動、昇降お
よび水平回転させる駆動機構１４と、で構成してある。
【００１４】なお、図中、符号１５は上下鋳枠１６から
上下生砂型１７を抜き出す抜枠装置であって、上下鋳枠
１６を載せる枠状の鋳枠載せ台１８と、上下生砂型１７
を上下鋳枠１６から抜き出す抜出機構１９と、上下鋳枠
１６の上昇を阻止するストッパ２０と、で構成してあ
る。また、２１は押し出し装置である。
上下生砂型１７を抜き出す抜枠装置であって、上下鋳枠
１６を載せる枠状の鋳枠載せ台１８と、上下生砂型１７
を上下鋳枠１６から抜き出す抜出機構１９と、上下鋳枠
１６の上昇を阻止するストッパ２０と、で構成してあ
る。また、２１は押し出し装置である。
【００１５】次に、このように構成したものの作用につ
いて説明する。図１に示すように、支持補助機構３０の
シリンダ３２・３２を伸長作動して、支持部材３１を棒
部材５・５の上端部が成す水平レベルより上方に上昇さ
せた状態の下に、抜枠装置１５の抜出機構１９により鋳
物素材２２を含んだ上下生砂型１７を上下鋳枠１６内か
ら抜き出す。
いて説明する。図１に示すように、支持補助機構３０の
シリンダ３２・３２を伸長作動して、支持部材３１を棒
部材５・５の上端部が成す水平レベルより上方に上昇さ
せた状態の下に、抜枠装置１５の抜出機構１９により鋳
物素材２２を含んだ上下生砂型１７を上下鋳枠１６内か
ら抜き出す。
【００１６】次いで、上下鋳枠１６から抜き出された上
下生砂型１７を押出装置２１により支持部材３１上に押
し出し、続いて、シリンダ３２・３２を収縮作動して上
下生砂型１７、支持部材３１等を下降させ、上下生砂型
１７を棒部材５・５の上端部上に載せる。次いで、気密
包囲手段２のシリンダ６を伸長作動して上下生砂型１７
の載った棒部材５・５等を上昇させ、シール部材９をト
レイ７に当接させて、図２に示すように、上下生砂型１
７をトレイ７とカバー８とで気密に包囲する。
下生砂型１７を押出装置２１により支持部材３１上に押
し出し、続いて、シリンダ３２・３２を収縮作動して上
下生砂型１７、支持部材３１等を下降させ、上下生砂型
１７を棒部材５・５の上端部上に載せる。次いで、気密
包囲手段２のシリンダ６を伸長作動して上下生砂型１７
の載った棒部材５・５等を上昇させ、シール部材９をト
レイ７に当接させて、図２に示すように、上下生砂型１
７をトレイ７とカバー８とで気密に包囲する。
【００１７】ところで、一般に、図４の（イ）に示すよ
うに、上下生砂型１７内の鋳物素材２２の周囲には、鋳
物素材２２の熱により上下生砂型１７の他の個所よりも
高温な水分が多量に集まった層（水分凝縮層）２３が形
成されており、この水分凝縮層２３は強度が弱い。この
ため、吸引手段３の開閉弁１０を開き、トレイ７とカバ
ー８とで画成する気密状態の空間から急激に吸引減圧し
てその空間を負圧状態にすると、水分凝縮層２３の水分
を含む生砂型１７全体の水分の沸騰点が下がってこの水
分が沸騰し、しかも、上下生砂型１７は、これとの接触
面積をできるだけ少なくした状態で支持されているた
め、下生砂型は、崩壊し易い状態で支持されることとな
り、この結果、生砂型１７は容易かつ確実に崩壊さると
ともに鋳物素材２２から分離される（図４の（ロ）参
照）。崩壊した生砂型片はトレイ７上に堆積する。な
お、中子は、水分の沸騰による崩壊が生じないため、鋳
物素材２２内に残留していて生砂型片に混入することは
ない。
うに、上下生砂型１７内の鋳物素材２２の周囲には、鋳
物素材２２の熱により上下生砂型１７の他の個所よりも
高温な水分が多量に集まった層（水分凝縮層）２３が形
成されており、この水分凝縮層２３は強度が弱い。この
ため、吸引手段３の開閉弁１０を開き、トレイ７とカバ
ー８とで画成する気密状態の空間から急激に吸引減圧し
てその空間を負圧状態にすると、水分凝縮層２３の水分
を含む生砂型１７全体の水分の沸騰点が下がってこの水
分が沸騰し、しかも、上下生砂型１７は、これとの接触
面積をできるだけ少なくした状態で支持されているた
め、下生砂型は、崩壊し易い状態で支持されることとな
り、この結果、生砂型１７は容易かつ確実に崩壊さると
ともに鋳物素材２２から分離される（図４の（ロ）参
照）。崩壊した生砂型片はトレイ７上に堆積する。な
お、中子は、水分の沸騰による崩壊が生じないため、鋳
物素材２２内に残留していて生砂型片に混入することは
ない。
【００１８】次いで、開閉弁１０を閉じた後、カバー８
に付設された図示しない大気圧復帰バルブを開放してカ
バー８等内を大気圧に復帰させ、続いて、シリンダ６を
収縮作動してトレイ７、上下生砂型１７・鋳物素材２２
等を下降させる。次いで、鋳物素材取り出し手段４の駆
動機構１４を駆動してフォーク部材１３を左方へ移動さ
せ、フォーク部材１３を鋳物素材２２の下に進入させ、
続いて、駆動機構１４を駆動してフォーク部材１３を上
昇させ鋳物素材２２を棒部材５から持ち上げる。次い
で、駆動機構１４を駆動してフォーク部材１３により鋳
物素材２２を右方へ移動させ、続いて、鋳物素材２２を
後処理工程に搬送する。そして、トレイ７および棒部材
７を傾動させてトレイ７上に堆積した生砂型片を排出し
て砂処理ラインに搬送する。
に付設された図示しない大気圧復帰バルブを開放してカ
バー８等内を大気圧に復帰させ、続いて、シリンダ６を
収縮作動してトレイ７、上下生砂型１７・鋳物素材２２
等を下降させる。次いで、鋳物素材取り出し手段４の駆
動機構１４を駆動してフォーク部材１３を左方へ移動さ
せ、フォーク部材１３を鋳物素材２２の下に進入させ、
続いて、駆動機構１４を駆動してフォーク部材１３を上
昇させ鋳物素材２２を棒部材５から持ち上げる。次い
で、駆動機構１４を駆動してフォーク部材１３により鋳
物素材２２を右方へ移動させ、続いて、鋳物素材２２を
後処理工程に搬送する。そして、トレイ７および棒部材
７を傾動させてトレイ７上に堆積した生砂型片を排出し
て砂処理ラインに搬送する。
【００１９】なお、上記の実施例では、注湯済みの生砂
型１７は、注湯後に上下鋳枠２０内から抜き出されて鋳
枠無し状態になっているが、これに限定されるものでは
なく鋳枠付き状態でも、同様の作用効果を得ることがで
きる。また、上記の実施例では、注湯済みの鋳枠無しの
生砂型１７は、上型と下型で成る鋳型であるが、これに
限定されるものではなく、下型を分離した上型でも同様
の作用効果が得られる。
型１７は、注湯後に上下鋳枠２０内から抜き出されて鋳
枠無し状態になっているが、これに限定されるものでは
なく鋳枠付き状態でも、同様の作用効果を得ることがで
きる。また、上記の実施例では、注湯済みの鋳枠無しの
生砂型１７は、上型と下型で成る鋳型であるが、これに
限定されるものではなく、下型を分離した上型でも同様
の作用効果が得られる。
【００２０】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように請求項１
の発明は、注湯済みの生砂型から鋳物素材を分離する方
法であって、注湯済みの生砂型を上下方向へ伸びる複数
本の棒部材の先端上に載せて支持して気密に包囲する工
程と、この気密に包囲する構造体の内部を急激に吸引減
圧して負圧状態にして前記生砂型内の鋳物素材の周囲に
形成された水分凝縮層の水分を含む前記生砂型全体の水
分の沸騰点を下げてこの水分を沸騰させ、これにより前
記生砂型を崩壊させて鋳物素材から分離する工程と、前
記気密に包囲された状態を解いた後鋳物素材を取り出す
工程と、を有するから、鋳物素材に打痕等を生じさせた
りすることなく、鋳物素材と生砂型との分離および生砂
型の崩壊を全体的にして容易かつ確実に行うことができ
るなどの優れた効果を奏する。
の発明は、注湯済みの生砂型から鋳物素材を分離する方
法であって、注湯済みの生砂型を上下方向へ伸びる複数
本の棒部材の先端上に載せて支持して気密に包囲する工
程と、この気密に包囲する構造体の内部を急激に吸引減
圧して負圧状態にして前記生砂型内の鋳物素材の周囲に
形成された水分凝縮層の水分を含む前記生砂型全体の水
分の沸騰点を下げてこの水分を沸騰させ、これにより前
記生砂型を崩壊させて鋳物素材から分離する工程と、前
記気密に包囲された状態を解いた後鋳物素材を取り出す
工程と、を有するから、鋳物素材に打痕等を生じさせた
りすることなく、鋳物素材と生砂型との分離および生砂
型の崩壊を全体的にして容易かつ確実に行うことができ
るなどの優れた効果を奏する。
【図１】本発明の一実施例を示す正面図である。
【図２】図１における作動説明図である。
【図３】図１における主要部の拡大詳細図であって、
（イ）は平面図、（ロ）は正面図である。
（イ）は平面図、（ロ）は正面図である。
【図４】図２における作動説明図である。
支持手段 気密包囲手段 吸引手段 鋳物素材取り出し手段 ，５ａ，５ｂ 棒部材 １７ 上下生砂型 ２２ 鋳物素材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉本 和男 愛知県豊川市穂ノ原３−１ 新東工業株 式会社 豊川製作所内 (72)発明者 松本 武彦 愛知県豊川市穂ノ原３−１ 新東工業株 式会社 豊川製作所内 (72)発明者 吉田 恭典 愛知県豊川市穂ノ原３−１ 新東工業株 式会社 豊川製作所内 (56)参考文献 特開 昭53−93118（ＪＰ，Ａ) 特開 昭53−125935（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−262339（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−85363（ＪＰ，Ａ) 実開 昭63−170066（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B22D 29/04 B22D 29/00 B22C 5/00
Claims (2)
- 【請求項１】 注湯済みの生砂型から鋳物素材を分離す
る方法であって、注湯済みの生砂型を上下方向へ伸びる複数本の棒部材の
先端上に載せて 支持して気密に包囲する工程と、 この気密に包囲する構造体の内部を急激に吸引減圧して
負圧状態にすることにより前記生砂型内の鋳物素材の周
囲に形成された水分凝縮層の水分を含む前記生砂型全体
の水分の沸騰点を下げてこの水分を沸騰させ、これによ
り前記生砂型を崩壊させて鋳物素材から分離する工程
と、 前記気密に包囲された状態を解いた後鋳物素材を取り出
す工程と、 を有することを特徴とする生砂型と鋳物素材の分離方
法。 - 【請求項２】 注湯済みの生砂型から鋳物素材を分離す
る装置であって、上下方向へ伸びて注湯済みの生砂型を、先端上に載せて
支持することがてきる複数本の棒部材と 、これら複数本の棒部材 で支持された注湯済みの生砂型を
気密に包囲する気密包囲手段と、 気密包囲手段で画成された空間の内部を吸引減圧して負
圧状態にする吸引手段と、 負圧状態が解かれるとともに崩壊した生砂型から鋳物素
材を取り出す鋳物素材取り出し手段と、 を具備したことを特徴とする生砂型と鋳物素材の分離装
置。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23053099A JP3341998B2 (ja) | 1999-08-17 | 1999-08-17 | 生砂型と鋳物素材の分離方法およびその装置 |
| EP00913044A EP1092491A4 (en) | 1999-04-01 | 2000-03-31 | METHOD AND DEVICE FOR SEPARATING A MOLD FROM A CAST PIECE |
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