JP2001198066A - 床用清掃シート - Google Patents

床用清掃シート

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JP2001198066A JP2000012650A JP2000012650A JP2001198066A JP 2001198066 A JP2001198066 A JP 2001198066A JP 2000012650 A JP2000012650 A JP 2000012650A JP 2000012650 A JP2000012650 A JP 2000012650A JP 2001198066 A JP2001198066 A JP 2001198066A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モップ状の掃除具に装着されて用いられ、二
度拭きせずに床のシミ汚れや土ボコリが除去でき、安価
であり、また髪の毛や綿ボコリも捕集できる湿式の床用
清掃シートを提供すること。 【解決手段】 清掃部11と該清掃部11に連結された
棒状の把手12とを具備した掃除具10における該清掃
部11に装着されて用いられる、水性洗浄剤の含浸され
た床用清掃シート1であって、前記床用清掃シート1
は、400g/100cm2 荷重下での前記水性洗浄剤
の放出量が0.004〜0.04g/100cm2 であ
り且つ表面に多数の凹凸部を有しており、前記水性洗浄
剤は、シート重量(乾燥基準)当たり100〜500重
量%含浸されている床用清掃シート1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モップ状の掃除具
に装着されて用いられる取り替え式の清掃シートに関
し、更に詳しくは、床上のほこり、髪の毛、固形ゴミ、
しみ汚れ等の除去や、床の保護・つや出し等の床の清掃
・手入れに用いられる家庭用又は業務用の湿式の床用清
掃シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】床の土
ボコリや綿ボコリ等を除去する乾式清掃の分野では、繊
維を油剤処理した房状モップタイプ又は取り替え式シー
トタイプのモップ状掃除具が、手軽に広面積の床を清掃
できる掃除具として知られている。しかし、このタイプ
の掃除具では床のしみ汚れは除去できず、また土ボコリ
の除去も充分なものではなかった。
【0003】従来、床のしみ汚れ、土ボコリ等に対する
清掃は、絞った濡れ雑巾を用い、腰をかがめて行われて
いた。また、床の保護・つや出しも、乾いた雑巾、タオ
ル等にワックス剤を含ませて、前記の床の清掃と同様に
腰をかがめて行われていた。例えば実用新案登録第25
16320号明細書に記載されているように、洗浄剤を
含浸させて手で直接拭くタイプの清掃シートが知られて
いる。しかし、これをモップ状の掃除具に装着して清掃
しても、床のシミ汚れの清掃性と片手で軽く拭ける操作
性とを両立させることが困難であった。
【0004】また、特表平11−508256号公報に
も洗浄剤を含浸させて手で直接拭くタイプの清掃シート
が記載されている。この清掃シートは、こすり動作の結
果、シート表面から突出することができる長繊維を具備
している。しかし、この清掃シートをモップ状の掃除具
に装着して清掃すると、該長繊維が床の突起等に引っか
かってシートが破れることがある。さらに、前記公報に
は、水性洗浄剤を含浸させる場合にはシートが疎水性の
繊維から構成されることが好適であると記載されている
が、その場合、モップ状の掃除具に装着して清掃する
と、拭き始めに洗浄剤が出過ぎて広い面積を清掃する持
続性がない。さらにシミ汚れや土ボコリの除去も充分で
ない。
【0005】そのため、特に使い捨ての取り替えシート
タイプの製品では、特開平10−262883号公報、
特開平10−286206号公報および特許第2915
840号明細書に記載のように、シート又は床の被清掃
面に洗浄剤や水等を供給しながら清掃を行う方法が一般
的となっている。しかし、そのような清掃方法は、モッ
プ状の掃除具以外に洗浄剤を手に持ったり、清掃途中で
シートを掃除具から外して水に濡らすなど、非常に手間
の掛かるものである。また、水に濡らした後のしぼり加
減が弱い場合には、清掃初期に水が床に出過ぎて逆に汚
れを塗り広げることがある。また、乾式清掃用のモップ
のように柄の強度が弱いと、その操作性が悪くなること
もある。さらに、一部の木質系の床に対してはクラック
等の亀裂損傷を与えることもある。
【0006】従って、本発明は、モップ状の掃除具に装
着されて用いられ、二度拭きせずに床のシミ汚れや土ボ
コリが除去でき、安価であり、また髪の毛や綿ボコリも
捕集できる湿式の床用清掃シートを提供することを目的
とする。また、本発明は、広い面積を清掃することがで
き、さらにモップ状の掃除具に装着して用いる場合に片
手で軽く操作できる床用清掃シートを提供することを目
的とする。更に本発明は、床の保護・つや出し、除菌が
できる床用清掃シートを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、清掃部と該清
掃部に連結された棒状の把手とを具備した掃除具におけ
る該清掃部に装着されて用いられる、水性洗浄剤の含浸
された床用清掃シートであって、前記床用清掃シート
は、400g/100cm2 荷重下での前記水性洗浄剤
の放出量が0.004〜0.04g/100cm2 であ
り且つ表面に多数の凹凸部を有しており、前記水性洗浄
剤は、シート重量(乾燥基準)当たり100〜500重
量%含浸されている床用清掃シートを提供することによ
り前記目的を達成したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明を、その好ましい実施
形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、
本発明の床用清掃シート(以下、単に清掃シートとい
う)の一実施形態の模式的な斜視図が示されている。
【0009】本実施形態の清掃シート1は、内層2と、
これを上下から挟持する一対の外層3,3とが一体化さ
れた積層シートに水性洗浄剤が含浸されて構成されてい
る湿式シートである。
【0010】水性洗浄剤は、積層シート重量〔即ち、未
含浸状態(乾燥状態)の清掃シート1の重量基準〕あた
り100〜500重量%含浸されている。含浸率が10
0重量%に満たないと、シミ汚れや土ボコリに対する十
分な清掃性能が得られなくなる。500重量%を超える
と床への洗浄剤の放出量が多くなりすぎて床に汚れや土
ボコリが残留してしまい、さらに一部の木質系の床に対
して悪影響を及ぼす。清掃性の一層の向上の点から、水
性洗浄剤の含浸率は180〜350重量%、特に200
〜300重量%であることが好ましい。水性洗浄剤の前
記積層シートへの含浸率は、水性洗浄剤を積層シートに
含浸させてそのままの状態またはマングル処理等で過剰
の水性洗浄剤を除去した後、該積層シートの重量に対し
て無荷重下で測定される。
【0011】清掃シート1は、400g/100cm2
荷重下での水性洗浄剤の放出量(以下、洗浄剤放出量と
いう)が0.004〜0.04g/100cm2 であ
る。洗浄剤放出量が0.004g/100cm2 未満で
あると、シミ汚れの除去性に劣り、0.04g/100
cm2 超であると、モップ状の掃除具に清掃シート1を
装着して清掃するときの操作性が悪くなる。シミ汚れの
除去性及び操作性を一層良好にするためには、洗浄剤放
出量は0.005〜0.03g/100cm2 、特に
0.006〜0.02g/100cm2 であることが好
ましい。
【0012】清掃シート1の洗浄剤放出量を前記範囲内
とするためには、例えば後述する、清掃シート1の凸部
の面積率、凸部と凹部との高低差、水性洗浄剤の含浸
率、水性洗浄剤が含浸されるシート(本実施形態では積
層シート)の親水性の度合いや嵩高さ等をコントロール
すればよい。
【0013】洗浄剤放出量は、図2に示す方法で測定さ
れる。即ち、水性洗浄剤が所定量含浸されてなる清掃シ
ートを、圧縮すること無く100×100mmの大きさ
に裁断する。110×110mmの大きさのアクリル板
40の上に、この清掃シート1を載置する。底面が10
0×100mmの大きさの重り41(400g)を清掃
シート1の上に載せて1分間放置した後、重り41及び
清掃シート1を取り去って、アクリル板40の上に放出
された洗浄剤の量を天秤で速やかに測定する。
【0014】積層シート(即ち、水性洗浄剤が含浸され
る前の清掃シート1)は、その坪量が40〜200g/
2 であることが好適である。積層シートの坪量が40
g/m2 未満であると、広い面積の床を拭くのに必要な
量の洗浄剤を含浸しづらくなる。200g/m2 を超え
ると重量増加で操作性が劣る場合があり、またコストア
ップにもなる。前記坪量は50〜150g/m2 、特に
55〜100g/m2であることがより好ましい。ま
た、その厚みは、乾燥状態において3g/cm2の荷重
下で、0.4〜5mm、特に0.6〜2mmであること
が、洗浄剤の保持性並びに清掃シート1の操作性及びシ
ート強度の面から好ましい。
【0015】積層シートを構成する外層3は、本実施形
態の清掃シート1の表面層を構成し、清掃シート1の使
用時に床に接触する部位である。外層3は、繊維長20
mm以上、特に30〜100mm、とりわけ35〜65
mmの繊維から構成される不織布で構成されることが、
清掃シート1の表面強度が十分に発現する面で好まし
い。繊維長20mm以上の繊維から構成される不織布
は、そのすべての構成繊維の繊維長が20mm以上であ
ることを要せず、該不織布の原料中に及び/又は製造工
程にて不可避的に混入及び/又は発生する繊維長20m
m未満の繊維が含まれることは許容される。尚、本実施
形態においては外層3が表面層に相当するが、洗浄剤の
含浸されるシートが単一の層構造のものである場合に
は、該シートにおける表面層とは、該シートの表面及び
その近傍の領域をいう。
【0016】図1に示すように、積層シートには菱形格
子状の熱エンボス加工が施されており、その表面にエン
ボス加工によって形成された多数の凸部4,4,・・と
各凸部4を区切る直線状の凹部5とを有している。これ
により、清掃時における清掃シート1と床との摩擦抵抗
値が低減し、また水性洗浄剤の放出量を容易に前記範囲
内にコントロールできる。凹部5は熱エンボス加工によ
る熱及び圧力の適用によって凸部4よりも圧密化してい
る。凸部4の面積は、清掃シート1の清掃面の見掛けの
面積に対して30〜95%、特に40〜85%、とりわ
け50〜80%であることが、洗浄剤放出量のコントロ
ール、清掃時における髪の毛・綿ボコリの捕集性、モッ
プの操作性の点から好ましい。ここで、清掃シート1の
清掃面の見掛けの面積とは、清掃シート1の清掃面を平
面視したときの面積をいう。
【0017】積層シートの表面に凹凸部を形成する方法
は、前述の熱エンボス加工に限られず、他の方法、例え
ば熱捲縮性繊維ウェブ又は熱収縮性繊維ウェブに非熱捲
縮性繊維ウェブ又は非熱収縮性繊維ウェブを積層一体化
した後、熱処理して起伏を発現させる加工法、熱収縮性
のフィルムと繊維ウェブとを所定の部分で一体化した
後、熱処理して凹凸を発現させる加工法、ウォータージ
ェット等により熱収縮性の網状ネットと繊維ウェブとを
一体化した後、熱処理して凹凸を発現させる加工法、ス
パンレース不織布の製造時に、搬送ワイヤーのパターン
を該不織布に刻印して凹凸を発現させる加工法、繊維ウ
ェブをパターンネット上に保持した状態で吸引し、該パ
ターンネットのパターンを該繊維ウェブに刻印して凹凸
を発現させる加工法等を用いることもできる。
【0018】凸部4の面積は以下のようにして測定され
る。即ち、水性洗浄剤が所定量含浸された清掃シート
(10cm×10cm)を1枚に広げて、水に濡れた部
分が黒く濃色化されるお習字練習用半紙〔(株)呉竹精
昇堂社製、KN37−10〕の上に置く。清掃シートの
上に10cm×10cmのアクリル板(25g)を載
せ、さらにその上に2000gの重りを載せて60秒間
荷重をかけた。その後、すばやく重り及びアクリル板を
取り除き、半紙の黒く濃色化された部分の面積を画像解
析装置〔(株)ネクサス社製、New Qube〕を用
いて求め、この値を凸部4の面積とした。さらに凸部4
の面積を100cm2 (清掃シートの清掃面の見掛けの
面積)で除した値を凸部4の面積率とした。
【0019】前記エンボス加工によって形成される凹部
5のパターン形状は、図1に示すものに特に限定されな
いが、連続した直線状、曲線状あるいはその両方を一部
に有するパターンであることが好ましい。また、連続し
た直線状あるいは曲線状のパターンと、非連続の点状パ
ターンとを組み合わせたパターンも好適に使用される。
特に連続した線状の凹部5が相互に交わり、該凹部5に
よって閉鎖された凸部4が形成されることが、清掃シー
ト1の表面強度を維持する面から好ましい。凹部5が直
線状又は曲線状である場合は、その線幅は0.5〜3m
mが好ましい。また、凹部5間の距離は清掃シート1に
要求される特性等に応じて適宜調整される。
【0020】清掃シート1における凸部4と凹部5との
高低差は、洗浄剤放出量が前記範囲内となるようにコン
トロールされることが好ましく、具体的には0.02〜
1mm、特に0.04〜0.7mmであることが好まし
い。この高低差は、清掃シート1の断面をマイクロスコ
ープ等を用いて観察することにより測定できる。
【0021】積層シートの外層3は、前述の通り不織布
から構成されていることが好ましい。不織布としては、
シートの風合い及び髪の毛・綿ボコリの絡み取り性の観
点から、低い繊維交絡状態を発現できるスパンレース不
織布が好ましい。
【0022】外層3を構成する繊維は、親水性セルロー
ス繊維及び低融点の熱可塑性繊維を含むことが、清掃
性、操作性及びシート強度を維持する面から好ましい。
【0023】前記親水性セルロース繊維は、外層3の重
量当たり30〜98重量%、特に50〜90重量%含ま
れていることが、シミ汚れや土ボコリを効率良く除去し
得る点から好ましい。これは親水性セルロース繊維が汚
れや土ボコリが溶解・分散した汚液を再吸収する特性に
優れていることに起因している。前記親水性セルロース
繊維としては、レーヨン、コットン繊維等が挙げられ
る。
【0024】前記低融点の熱可塑性繊維は、外層3の重
量当たり2〜70重量%、特に10〜50重量%含まれ
ていることが、熱エンボスされた後のシート強度が向上
し、また操作性が良好になる点から好ましい。
【0025】前記低融点の熱可塑性繊維としては、融点
200℃以下のものが好ましく、特に170℃以下のも
のが好ましい。具体的には、ポリエチレン系繊維、ポリ
プロピレン系繊維、低融点タイプのポリエチレンテレフ
タレート系繊維、ポリビニルアルコール繊維及びこれら
の繊維の低融点繊維を鞘成分、高融点繊維を芯成分とし
た芯鞘状繊維や、低融点繊維と高融点繊維とのサイドバ
イサイド繊維が挙げられる。
【0026】清掃性、操作性、シートの風合いを良好に
する観点から、外層3は、前記親水性セルロース繊維及
び前記低融点の熱可塑性繊維に加えて、その他の合成繊
維を含むことができる。その他の合成繊維としては、ポ
リエステル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ナイ
ロン繊維、アセテート系繊維、ポリビニルアルコール繊
維、ポリ塩化ビニル系繊維等が挙げられる。
【0027】外層3を構成する繊維の繊維径に特に制限
は無いが、3.3dtex以下のものが好ましく、特に
0.5〜2.0dtexのものが髪の毛・綿ボコリの絡
み取り性の面から更に好ましい。また、該繊維の繊維長
にも特に制限は無く、長繊維フィラメント及び短繊維ス
テープルファイバの何れも用いることができる。
【0028】外層3の坪量は、積層シートに関して前述
した坪量との関係で、8〜70g/m2 、特に15〜3
0g/m2 であることが好ましい。また、その厚み(そ
れぞれの外層3の厚み)は、0.05〜5mmが好まし
く、髪の毛・綿ボコリの捕集性及びコストの点から0.
1〜2mm、特に0.2〜1mmであることがより好ま
しい。
【0029】積層シートを構成する内層2は、紙、不織
布、織物、樹脂製ネット等の種々のシート材料を用いる
ことができる。これらシート材料は、清掃シートの強度
を維持する点から高強度、例えば破断強度が200cN
/25mm以上であることが好ましい。積層シートの坪
量を100g/m2 以下にする場合には、水性洗浄剤を
保持し、且つ積層シートの強度、厚み感及びクッション
性を発現させる点から、内層2は低密度で嵩高であるこ
とが好ましい。そのような特性を有する内層2の構成材
料としては、例えばサーマルボンド(エアスルー)不織
布、スパンレース不織布、エアーレイド不織布等の不織
布が好ましい。前記破断強度は高い程好ましいが、現実
的には100N/25mm程度が上限値となる。
【0030】内層2が繊維から構成されている場合、該
繊維としては、レーヨン、コットン、パルプ、ポリビニ
ルアルコール繊維等の親水性繊維を用いることができ
る。また、内層2の厚みを増し、且つクッション性を高
める観点から、疎水性繊維を主に用いることも好まし
い。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオ
レフィン系繊維、ポリエステル繊維、ナイロン等のポリ
アミド系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維及びこれら
の繊維の芯鞘型繊維やサイドバイサイド型繊維等の複合
繊維が挙げられる。これらの繊維には立体クリンプがか
かっていることが、内層2の厚みが増し、またクッショ
ン性が良好になる点から好ましい。また、熱処理加工に
よって積層シートの表面に凹凸部を形成する場合には、
熱収縮性繊維や熱捲縮性繊維が用いられる。
【0031】内層2が繊維から構成されている場合、該
繊維の繊維径に特に制限は無いが、1.0〜7.0dt
exであることが、厚みやクッション性を高める点から
好ましい。また、該繊維の繊維長にも特に制限は無く、
長繊維フィラメント及び短繊維ステープルファイバの何
れも用いることができる。
【0032】内層2の坪量は、積層シートに関して前述
した坪量との関係で、20〜150g/m2 、特に25
〜80g/m2 であることが好ましい。また、その厚み
は、0.2〜4.8mmであることが好ましく、厚みや
クッション性を高める点及び使い捨てに抵抗感のないコ
ストを満足する点から0.4〜3mm、特に0.6〜2
mmであることがより好ましい。
【0033】前述の内層2及び外層3から構成される積
層シートは、例えば以下の方法により好ましく製造され
る。先ず、外層3となる低交絡で繊維自由度の高いスパ
ンレース不織布を製造する。これとは別に内層2となる
低密度で嵩高なサーマルボンド不織布を製造する。内層
2の両面に外層3を配して熱エンボス加工を施し三者を
一体化させて積層シートを形成する。
【0034】別の好ましい製造法としては、先ず内層2
となるサーマルボンド不織布の両面にカード法等によっ
て作製した繊維ウエブを重ね合わせた状態とした後、高
圧水流を用いた絡合処理(ウォーターニードリング処
理)を施して該繊維ウエブの繊維間を絡合させて外層3
を構成するスパンレース不織布を形成すると共に該繊維
ウエブがサーマルボンド不織布からなる内層2に対して
も絡合状態で一体化した低交絡複合スパンレース不織布
を製造する。このようにして得られた不織布はシート材
料であるサーマルボンド不織布の両面に、繊維ウエブの
繊維絡合で形成された不織布状の繊維集合体(スパンレ
ース不織布)が、その構成繊維の絡合と共に前記シート
材料に対しても絡合状態で一体化している。次いでこれ
に熱エンボス加工を施して積層シートを形成する。
【0035】どのような製造方法を用いる場合でも、髪
の毛や綿ボコリを効果的に絡み取る観点から、使用時に
床に接触する表面層の繊維1本1本の自由度を上げるこ
と、即ち、表面層を低い繊維交絡状態にすることが好適
である。
【0036】本実施形態の清掃シート1における表面層
の繊維交絡状態の指標として、静摩擦抵抗値を採用する
ことができる。静摩擦抵抗値は、図3に示す方法で測定
される。即ち、サンドペーパー(3M社製耐水ペーパー
Techno sander 粒度1200番)20を張り付けた、
底面が10cm×10cmの重り(サンドペーパーを含
む全重量400g)21を、水平な台23上にしっかり
と固定された、水性洗浄剤の含浸された清掃シート22
(200mm×280mm)表面に、サンドペーパーの
サンド面が清掃シートに対面するように載置する。重り
の側面に糸24を取り付け、この糸24の他端を滑車2
5を介して引張試験機(オリエンティック社製、RTM
−25)のロードセル26に取り付ける。引張試験機を
作動させ、重り21を500mm/minの速度で 水
平に30mm移動させ、その際の初期の最大静摩擦抵抗
値を測定し、これを表面層の繊維交絡度の指標とする。
測定は、清掃シートの製造工程におけるシートの流れ方
向(MD)と幅方向(CD)について実施する。サンド
ペーパーは1回の測定ごとに新しいものに交換する。
【0037】水性洗浄剤の含浸された清掃シートの表面
層においては、繊維が低交絡状態、即ち、繊維1本1本
の自由度が高い状態である程、繊維がサンドペーパーに
引っかかるために、静摩擦抵抗値は高い値を示す傾向が
認められる。
【0038】繊維交絡状態の指標となる清掃シート1に
おける表面層の静摩擦抵抗値は、900〜2500cN
であることが好ましい。900cN未満であると、髪の
毛や綿ボコリの良好な絡み取り性が得られにくくなる。
2500cNを超えるとシートの表面強度が弱くなって
繊維が床板のバリ等に引っかかることがあり、またモッ
プの操作性が重くなることもある。髪の毛・綿ボコリの
絡み取り性と清掃シートの表面強度、モップの操作性を
両立する観点からは、静摩擦抵抗値は1100〜220
0cN、特に1200〜2000cNの範囲が好まし
い。清掃シート1のMD及びCDの何れの方向において
も静摩擦抵抗値が前記範囲内であることが最も好ましい
が、少なくとも何れか一方の方向における静摩擦抵抗値
が前記範囲内であれば十分である。
【0039】積層シートは、その破断強度が200cN
/25mm以上、特に300〜8000cN/25mm
であることが、清掃時に要求されるシート強度が十分と
なることと髪の毛・綿ボコリの絡み取り性とを両立させ
る点から好ましい。前記破断強度は、積層シートの流れ
方向(MD)及び幅方向(CD)の少なくとも何れか一
方が前記の値を満たしていれば十分である。
【0040】積層シートには水性洗浄剤が含浸されて本
実施形態の清掃シート1が形成される。これにより、湿
式シートとしての特性が発現する。水性洗浄剤として
は、25℃での粘度が20〜30000mPa・sのも
のを用いることが好ましい。この範囲の粘度の水性洗浄
剤を用いることにより、(1)清掃初期に床に放出され
る水性洗浄剤の量が低減されて、清掃の最初から最後ま
での水性洗浄剤の放出量が均一になり、(2)広い面積
の被清掃面に対する清掃持続性が向上し、(3)清掃初
期でも水性洗浄剤の放出量が低いので、清掃シートの被
清掃面に対する摩擦抵抗値が低下し、(4)清掃初期で
も水性洗浄剤の放出量が低いので、清掃シート表面の繊
維自由度が大きく、髪の毛や綿ボコリを繊維によって絡
み取って保持するという利点がある。詳細には、水性洗
浄剤の粘度が20mPa・s未満であると、清掃初期に
床に放出される水性洗浄剤の量を低減させにくいことが
ある。30000Pa・sを超えると、水性洗浄剤を積
層シートに含浸することが困難になる場合がある。清掃
初期の水性洗浄剤放出量の低減及び積層シートへの水性
洗浄剤の含浸工程でのハンドリング性を一層向上させる
点から、前記粘度は100〜1000mPa・s、特に
300〜800mPa・sであることがより好ましい。
【0041】前記粘度はブルックフィールド型粘度計を
用いて測定される。使用ローター及び回転数は、水性洗
浄剤の粘度に応じて適宜変更する。
【0042】水性洗浄剤は、水不溶性の固体粒子を実質
的に含んでいないことが好ましい。水性洗浄剤に水不溶
性の固体粒子が配合された場合、被清掃面にその固体粒
子が残留し、二度拭きを要することがある。ただし、不
純物等として微量、例えば0.1重量%程度まで含まれ
ていても差し支えはない。
【0043】水性洗浄剤は水を媒体とし、界面活性剤、
アルカリ剤、増粘剤及び水溶性溶剤を含有することが好
ましい。水性洗浄剤に含有される各成分はすべて実質的
に水溶性であることが好ましい。水性洗浄剤中に含有さ
れる不揮発残留成分については、10重量%以下である
ことが清掃後の仕上がり性の面で好ましく、特に5重量
%以下、とりわけ1重量%以下であることが好ましい。
【0044】界面活性剤としては、陰イオン界面活性
剤、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤及び両性
界面活性剤の何れもが用いられ、特に洗浄性と仕上がり
性の両立の面から、ポリオキシアルキレン(アルキレン
オキサイド付加モル数1〜20)アルキル(炭素数8〜
22の直鎖又は分岐鎖)エーテル、アルキル(炭素数8
〜22の直鎖又は分岐鎖)グリコシド(平均糖縮合度1
〜5)、ソルビタン脂肪酸(炭素数8〜22の直鎖又は
分岐鎖)エステル、及びアルキル(炭素数6〜22の直
鎖又は分岐鎖)グリセリルエーテル等の非イオン活性剤
並びにアルキルカルボキシベタイン、アルキルスルホベ
タイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン、アルキル
アミドカルボキシベタイン、アルキルアミドスルホベタ
イン、アルキルアミドヒドロキシスルホベタイン等のア
ルキル炭素数8〜24の両性界面活性剤が好適に用いら
れる。界面活性剤は、水性洗浄剤中に、0.01〜1.
0重量%、特に0.05〜0.5重量%含有されること
が、洗浄性及び被清掃面の仕上がり性の面で好ましい。
【0045】アルカリ剤としては、水酸化ナトリウム等
の水酸化物、炭酸ナトリウム等の炭酸塩、硫酸水素ナト
リウム等のアルカリ性の硫酸塩、第1リン酸ナトリウム
等のリン酸塩、酢酸ナトリウム、コハク酸ナトリウム等
の有機アルカリ金属塩、アンモニア、モノ、ジ又はトリ
エタノールアミン等のアルカノールアミン、2−アミノ
−2−メチル−1−プロパノール等のβ−アミノアルカ
ノール並びにモルホリン等が挙げられ、特に感触とpH
の緩衝性の点でモノ、ジ又はトリエタノールアミン等の
アルカノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プ
ロパノール等のβ−アミノアルカノール並びにモルホリ
ンが好ましい。アルカリ剤は、水性洗浄剤中に、0.0
1〜1重量%、特に0.05〜0.5重量%含有される
ことが、洗浄性及び感触の面で好ましい。
【0046】増粘剤としては、天然多糖類、セルロース
系高分子及びデンプン系高分子等の半合成高分子、ビニ
ル系高分子及びポリエチレンオキシド等のその他合成高
分子、粘土鉱物等の水溶性高分子が挙げられる。特にベ
タツキ感、ヌルツキ感の低いポリアクリル酸系増粘剤若
しくはアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体系増
粘剤又はこれらの混合物が好ましい。これらアクリル酸
系増粘剤は、ナトリウム塩の状態で粘性を発現するのが
好ましい。増粘剤は、水性洗浄剤中に、0.01〜2重
量%、特に0.02〜1重量%含有されることが、被清
掃面の仕上がり性の点で好ましい。
【0047】水溶性溶剤としては、1価アルコール、多
価アルコール及びその誘導体から選ばれる1種以上のも
のが好適である。特に仕上がり性の点から蒸気圧267
Pa(2mmHg)以上のものが好ましい。例えば、エ
タノール、イソプロピルアルコール、プロパノール、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリ
コールモノメチルエーテル等が好ましい。水溶性溶剤
は、水性洗浄剤中に、1〜50重量%、特に1〜20重
量%含有されることが、臭い及び皮膚刺激性の低減の点
から好ましい。
【0048】水性洗浄剤には、前述の成分に加えて除菌
剤を含有させることもできる。これによって、水性洗浄
剤に、洗浄効果に加えて除菌効果を付与することができ
る。除菌剤としては、過酸化水素、次亜塩素酸、次亜塩
素酸ナトリウム、第4級アンモニウム塩、安息香酸ナト
リウム、パラオキシ安息香酸ナトリウム、ポリリジンの
ような天然除菌剤等が挙げられ、特に第4級アンモニウ
ム塩、ポリリジン等の天然除菌剤が配合安定性及び除菌
性能の点から好ましく用いられる。除菌剤は、水性洗浄
剤中に、0.005〜2重量%、特に0.01〜1重量
%含有されることが、除菌効果と皮膚刺激性低減とのバ
ランスの点から好ましい。
【0049】更に、水性洗浄剤には必要に応じ、香料、
防黴剤、色素(染料、顔料)、キレート剤、ワックス剤
等を含有させることもできる。
【0050】水性洗浄剤の媒体である水は、水性洗浄剤
中に、50〜99.9重量%、特に80〜99重量%含
有されることが、被清掃面の仕上がり性の点から好まし
い。
【0051】本実施形態の清掃シート1は、図4に示す
ように、清掃部11と該清掃部11に連結された棒状の
把手12とを具備した掃除具10における該清掃部11
に装着されて床の清掃に用いられる。詳細には、清掃具
10は、清掃シート1が装着可能である平坦な清掃部1
1、及び清掃部11と自在継手13を介して連結した棒
状の把手12から構成されており、清掃シート1は、清
掃部11に設けられた放射状のスリットを形成する可撓
性の複数の片部14によって固定されるようになされて
いる。
【0052】本発明は前記実施形態に制限されない。例
えば、前記実施形態における清掃シート1は、三層構造
の積層シートに水性洗浄剤が含浸されてなるものである
が、該積層シートに代えて、単層、二層又は四層以上の
構造のシートを用いてもよい。例えば、前記実施形態に
おいて、内層2の片面にのみ外層3を積層してもよい。
【0053】また、前記実施形態における清掃シート1
の表面における凸部の形状は、シートの製造のし易さ
や、清掃シート1の操作性等に応じて種々の形状とする
ことができる。
【0054】
【実施例】次に、実施例に基づいて本発明を更に具体的
に説明する。尚、本発明は、以下の実施例に何ら限定さ
れない。実施例及び比較例に先立ち、評価試験の方法を
説明する。
【0055】1)洗浄剤放出量 前述の方法に従い測定した。
【0056】2)清掃シートの表面層の繊維自由度の指
標となる静摩擦抵抗値 前述した方法に従い測定した。尚、400gの荷重は、
クイックルワイパー〔花王(株)製〕に、清掃シートを
装着して床を清掃した場合にシートにかかる平均荷重に
ほぼ相当する。
【0057】3)凸部の面積率及び凸部と凹部との高低
差 前述の方法に従い測定した。
【0058】4)髪の毛の捕集率 クイックルワイパー〔花王(株)製〕に、清掃シートを
装着した。30cm×60cmのフローリング(松下電
工製 ウッディタイルMT613T)上に約10cmの
髪の毛を5本散布し、その上に清掃シートを乗せて一定
のストローク(60cm)で2往復清掃して清掃シート
に捕集された髪の毛の本数を測定した。この操作を連続
6回実施して、30本中何本の髪の毛が捕集されたかを
測定した。捕集された髪の毛の数を30で除し、これに
100を乗じて、その値を髪の毛の捕集率(%)とし
た。
【0059】5)ダスト(土ぼこり)の捕集性 クイックルワイパー〔花王(株)製〕に、清掃シートを
装着した。100cm×100cmのフローリング(松
下電工製 ウッディタイルMT613T)上にJIS試
験用ダスト7種(関東ローム層、細粒)を0.1g散布
し(ハケを用いて全面に均一散布)、フローリングを1
往復で4列清掃した。この操作を連続6回した後、汚れ
た清掃シートを乾燥させて重量(シート+洗浄剤不揮発
成分+ダスト)を測定し、含浸前に測定したシート重量
と理論上残留する洗浄剤不揮発成分重量を差し引いてダ
ストの捕集量を算出した。捕集されたダストの重量を、
散布した全ダスト重量(0.6g=0.1g×6回)で
除し、これに100を乗じて、その値をダストの捕集率
(%)とした。
【0060】6)6畳目の醤油乾燥汚れの除去性 フローリング(面積:1畳)上に市販の醤油を1滴
(0.02g)たらして、ドライヤーで乾燥させた。ク
イックルワイパー〔花王(株)製〕に、清掃シートを装
着して別のきれいなフローリングを5畳分連続して清掃
した後に、乾燥した醤油汚れが付着したフローリング1
畳を清掃して以下の基準で評価を行った。尚、先に清掃
する5畳分のフローリングは約90cmの距離を1往復
拭くのを1ストロークとし、それを1畳の長手方向(1
80cm)に2列、短手方向(90cm)に4列拭いて
1畳分の清掃とした。醤油汚れの付着したフローリング
は汚れの上のみを拭いて、その清掃回数と汚れ落ちの関
係を評価した。 ○:10往復以下の清掃で完全に汚れが除去できた。 ○〜△:15往復の清掃で完全に汚れが除去できた。 △:20往復の清掃で完全に汚れが除去できた。 △〜×:30往復の清掃で完全に汚れが除去できた。 ×:30往復を超えても完全に汚れは除去できなかっ
た。
【0061】7)ワイパーの操作性及び拭き始めのワイ
パー操作荷重 クイックルワイパー〔花王(株)製〕に、清掃シートを
装着して、フローリング板(松下電工製 ウッデイタイ
ルEタイプ KER501)を片手で拭き始める時のワ
イパーの操作性を以下の基準で目視評価した。 ○:ほとんど抵抗感を感じない。 ○〜△:やや抵抗感を感じるが、片手で拭ける。 △:抵抗感を感じるが、片手で拭ける。 ×:大きな抵抗感があり、片手で拭いた時にワイパーの
柄がたわむ。
【0062】8)摩擦抵抗値 水平な台23上に置かれたフローリング板27(松下電
工製 ウッディフロアシート KER601)の上に1
0cm×10cmに裁断した清掃シートを載置する。こ
の清掃シート上に、サンドペーパー(3M社製耐水ペー
パー Techno sander 粒度1200番)20を張り付け
た底面が10cm×10cmの重り(サンドペーパーを
含む全重量400g)21を、サンドペーパーのサンド
面が清掃シートに対面するように載置する。重りの側面
に糸24を取り付け、この糸24の他端を滑車25を介
して引張試験機(オリエンティック社製、RTM−2
5)のロードセル26に取り付ける。引張試験機を作動
させ、重り21を500mm/minの速度で 水平に
30mm移動させ、その際の初期の最大静摩擦抵抗値を
測定し、この値を摩擦抵抗値とする。測定は、シートの
製造工程におけるシートの流れ方向(MD)と幅方向
(CD)との双方について実施し、その平均値を採用し
た。
【0063】〔実施例1〜5〕芯がポリプロピレンから
なり鞘がポリエチレンからなる芯鞘構造で、立体クリン
プ形状をもつ低融点繊維(2.8dtex×51mm、
鞘成分の融点130℃)を用いて坪量27g/m2 のエ
アースルー不織布を作製した。繊維同士を温度140℃
で熱接着させた。このエアスルー不織布の破断強度は流
れ方向(MD)が1790cN/25mm、幅方向(C
D)が240cN/25mmであった。
【0064】一方、レーヨン繊維(1.7dtex×4
0mm)と、アクリル繊維(0.9dtex×51m
m)と、芯がポリプロピレンからなり鞘がポリエチレン
からなる芯鞘繊維(1.0dtex×38mm)とを、
重量比50/25/25の比率で混合し、常法のカード
機で作製した坪量19g/m2 の繊維ウエブを、前記エ
アースルー不織布の上下に積層した。次いで、低エネル
ギー条件でウォーターニードリング処理を施し、エアー
スルー不織布と繊維ウエブとを交絡させて繊維自由度の
高い表面層を有する坪量65g/m2 の複合スパンレー
ス不織布を調製した。超音波エンボス機を用い、調製し
た不織布の全面にダイヤ柄の凹凸模様からなるエンボス
加工を施した。
【0065】水/エタノール/2−アミノ−2−メチル
−1−プロパノール/ドデシルグルコシド(縮合度1.
4)/増粘剤(カーボポールETD2020、日光ケミ
カル社製)=93.73/6/0.1/0.07(重量
比)からなる水性洗浄剤(粘度:500mPa・s/2
5℃)を、得られた不織布に含浸させて床用清掃シート
を調製した。水性洗浄剤の含浸率は、不織布重量に対し
て150%(実施例1)、250%(実施例2)、30
0%(実施例3)、350%(実施例4)であった。
尚、カーボポールETD2020はアクリル酸・メタク
リル酸アルキル(炭素数10〜30)共重合体である。
【0066】前記と同様の洗浄剤組成で増粘剤を配合せ
ずに調製した水性洗浄剤(25℃での粘度が4mPa・
s)を更に調製し、これを前記不織布と同様の不織布に
含浸率250%で含浸させて床用清掃シートを調製した
(実施例5)。
【0067】〔比較例1〕実施例1において、水性洗浄
剤(25℃での粘度が500mPa・s)を、含浸率が
400%となるように含浸させて床用清掃シートを調製
した。
【0068】〔比較例2〕実施例1で得られたスパンレ
ース不織布を再度実施例1よりも高いエネルギーでウォ
ーターニードリング処理して、実施例1よりも繊維自由
度の低い複合スパンレース不織布を作製した。その後
は、実施例1と同様にエンボス加工を施し、水性洗浄剤
を不織布重量に対して100%含浸させて床用清掃シー
トを調製した。
【0069】〔比較例3〕実施例1において、複合スパ
ンレース不織布にエンボス加工を施さない以外は実施例
1と同様にして床用清掃シートを調製した。
【0070】実施例及び比較例で得られた床用清掃シー
トについて、前述した1)〜8)の評価を行った。その
結果を以下の表1に示す。
【0071】
【表1】
【0072】表1に示す結果から明らかな通り、実施例
1〜5の床用清掃シート(本発明品)によれば、適度な
量の洗浄剤が放出されることにより床のシミ汚れの除去
性に優れることが判る。また、ワイパーの操作性も良好
であり、小さいな力で清掃が出来ることが判る。更に、
表面の繊維自由度が高く、髪の毛及びダストの捕集性が
優れることが判る。
【0073】
【発明の効果】本発明によれば、モップ状の掃除具に装
着されて用いられ、操作性よく、床のシミ汚れを効果的
に清掃することができる安価な湿式の床用清掃シートが
提供される。また本発明によれば、乾式及び湿式のシー
トの特性を兼備しており、床上のほこり、髪の毛、固形
ゴミと共にしみ汚れも除去できるから拭き不要の床用清
掃シートが提供される。更に本発明によれば、床の保護
・つや出し、除菌ができる床用清掃シートが提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の床用清掃シートの一実施形態を模式的
に示す斜視図である。
【図2】洗浄剤放出量の測定方法を示す模式図である。
【図3】静摩擦抵抗値の測定方法を示す模式図である。
【図4】本発明の床用清掃シートが掃除具に装着された
状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の床用清掃シートを用いてフローリング
を清掃したときの摩擦抵抗値の測定方法を示す模式図で
ある。
【符号の説明】
1 床用清掃シート 2 内層 3 外層 4 凸部 10 掃除具 11 清掃部 12 把手
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早瀬 妙子 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 Fターム(参考) 3B074 AA02 AA08 AB01 AC00 CC03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 清掃部と該清掃部に連結された棒状の把
    手とを具備した掃除具における該清掃部に装着されて用
    いられる、水性洗浄剤の含浸された床用清掃シートであ
    って、 前記床用清掃シートは、400g/100cm2 荷重下
    での前記水性洗浄剤の放出量が0.004〜0.04g
    /100cm2 であり且つ表面に多数の凹凸部を有して
    おり、 前記水性洗浄剤は、シート重量(乾燥基準)当たり10
    0〜500重量%含浸されている床用清掃シート。
  2. 【請求項2】 前記水性洗浄剤が含浸される前記床用清
    掃シートは、その坪量が40〜200g/m2 で、且つ
    使用時において床に接触する表面層が繊維長20mm以
    上の繊維からなる不織布で構成されており、且つ多数の
    凸部及び熱及び圧力の適用によって圧密化した多数の凹
    部を有している請求項1記載の床用清掃シート。
  3. 【請求項3】 前記表面層は、該表面層の重量(乾燥基
    準)当り親水性セルロース繊維30〜98重量%及び低
    融点の熱可塑性繊維2〜70重量%を含んでおり、前記
    凸部の面積が、前記清掃シートの清掃面の見掛けの面積
    に対して30〜95%である請求項1又は2記載の床用
    清掃シート。
  4. 【請求項4】 前記床用清掃シートは、高強度を有する
    シート材料の片面あるいは両面に、繊維ウェブの繊維絡
    合で形成された不織布状の繊維集合体が、その構成繊維
    間の絡合と共に該シート材料に対しても絡合状態で一体
    化された積層シートに前記水性洗浄剤が含浸されてな
    り、該積層シートの破断強度が200cN/25mm以
    上であって、前記不織布状の繊維集合体の坪量がそれぞ
    れ8〜70g/m2 である請求項1〜3の何れかに記載
    の床用清掃シート。
  5. 【請求項5】 前記水性洗浄剤の含浸された前記清掃シ
    ートにおける前記表面層の、サンドペーパー(粒度12
    00番)に対する静摩擦抵抗値が900〜2500cN
    である請求項1〜4の何れかに記載の床用清掃シート。
  6. 【請求項6】 前記水性洗浄剤の25℃での粘度が20
    〜30000mPa・sである請求項1〜5の何れかに
    記載の床用清掃シート。
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