JP3349125B2 - 床用清掃シート - Google Patents

床用清掃シート

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JP3349125B2
JP3349125B2 JP2000012648A JP2000012648A JP3349125B2 JP 3349125 B2 JP3349125 B2 JP 3349125B2 JP 2000012648 A JP2000012648 A JP 2000012648A JP 2000012648 A JP2000012648 A JP 2000012648A JP 3349125 B2 JP3349125 B2 JP 3349125B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モップ状の掃除具
に装着されて用いられる取り替え式の清掃シートに関
し、更に詳しくは、床上のほこり、髪の毛、固形ゴミ、
しみ汚れ等の除去や、床の保護・つや出し等の床の清掃
・手入れに用いられる家庭用又は業務用の湿式の床用清
掃シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】床の土
ボコリや綿ボコリ等を除去する乾式清掃の分野では、繊
維を油剤処理した房状モップタイプ又は取り替え式シー
トタイプのモップ状掃除具が、手軽に広面積の床を清掃
できる掃除具として知られている。しかし、このタイプ
の掃除具では床のしみ汚れは除去できず、また土ボコリ
の除去も充分なものではなかった。
【0003】従来、床のしみ汚れ、土ボコリ等に対する
清掃は、絞った濡れ雑巾を用い、腰をかがめて行われて
いた。また、床の保護・つや出しも、乾いた雑巾、タオ
ル等にワックス剤を含ませて、前記の床の清掃と同様に
腰をかがめて行われていた。例えば実用新案登録第25
16320号明細書に記載されているように、洗浄剤を
含浸させて手で直接拭くタイプの清掃シートが知られて
いる。しかし、これをモップ状の掃除具に装着して清掃
しても、床のシミ汚れの清掃性と片手で軽く拭ける操作
性とを両立させることが困難であった。
【0004】また、特表平11−508256号公報に
も洗浄剤を含浸させて手で直接拭くタイプの清掃シート
が記載されている。この清掃シートは、こすり動作の結
果、シート表面から突出することができる長繊維を具備
している。しかし、この清掃シートをモップ状の掃除具
に装着して清掃すると、該長繊維が床の突起等に引っか
かってシートが破れることがある。さらに、前記公報に
は、水性洗浄剤を含浸させる場合にはシートが疎水性の
繊維から構成されることが好適であると記載されている
が、その場合、モップ状の掃除具に装着して清掃する
と、拭き始めに洗浄剤が出過ぎて広い面積を清掃する持
続性がない。さらにシミ汚れや土ボコリの除去も充分で
ない。
【0005】そのため、特に使い捨ての取り替えシート
タイプの製品では、特開平10−262883号公報、
特開平10−286206号公報および特許第2915
840号明細書に記載のように、シート又は床の被清掃
面に洗浄剤や水等を供給しながら清掃を行う方法が一般
的となっている。しかし、そのような清掃方法は、モッ
プ状の掃除具以外に洗浄剤を手に持ったり、清掃途中で
シートを掃除具から外して水に濡らすなど、非常に手間
の掛かるものである。また、水に濡らした後のしぼり加
減が弱い場合には、清掃初期に水が床に出過ぎて逆に汚
れを塗り広げることがある。また、乾式清掃用のモップ
のように柄の強度が弱いと、その操作性が悪くなること
もある。さらに、一部の木質系の床に対してはクラック
等の亀裂損傷を与えることもある。
【0006】特開平10−287899号公報には、平
均粒径0.01〜15μmの球状粒子を含み、且つ2〜
500mPa・sの粘度を有する洗浄剤を含浸したシー
トが開示されている。この清掃シートは、清掃面の汚れ
を研磨・除去し、汚れを清掃面から浮き上がらせる作用
に優れている。しかし、乾いたシート等によって浮き上
がらせた汚れを球状粒子とともに拭き取る操作が必要で
ある。
【0007】従って、本発明は、モップ状の掃除具に装
着されて用いられ、二度拭きせずに床のシミ汚れや土ボ
コリが除去でき、安価であり、また髪の毛や綿ボコリも
捕集できる湿式の床用清掃シートを提供することを目的
とする。また、本発明は、広い面積を清掃することがで
き、さらにモップ状の掃除具に装着して用いる場合に片
手で軽く操作できる床用清掃シートを提供することを目
的とする。更に本発明は、床の保護・つや出し、除菌が
できる床用清掃シートを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、清掃部と該清
掃部に連結された棒状の把手とを具備した掃除具におけ
る該清掃部に装着されて用いられる、水性洗浄剤の含浸
された床用清掃シートであって、前記水性洗浄剤は、水
不溶性の固体粒子を実質的に含有せず、シート重量(乾
燥基準)当たり100〜1000重量%含浸されてお
り、25℃での粘度が20〜30000mPa・sであ
る床用清掃シートを提供することにより前記目的を達成
したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明を、その好ましい実施
形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、
本発明の床用清掃シート(以下、単に清掃シートとい
う)の一実施形態の模式的な斜視図が示されている。
【0010】本実施形態の清掃シート1は、内層2と、
これを上下から挟持する一対の外層3,3とが一体化さ
れた積層シートに水性洗浄剤が含浸されて構成されてい
る湿式シートである。
【0011】水性洗浄剤は、積層シート重量〔即ち、未
含浸状態(乾燥状態)の清掃シート1の重量基準〕あた
り100〜1000重量%含浸されている。含浸率が1
00重量%に満たないと、シミ汚れや土ボコリに対する
十分な清掃性能が得られなくなる。1000重量%を超
えると床への洗浄剤の放出量が多くなりすぎて床に汚れ
や土ボコリが残留してしまい、さらに一部の木質系の床
に対して悪影響を及ぼす。清掃性の一層の向上の点か
ら、水性洗浄剤の含浸率は150〜350重量%、特に
200〜300重量%であることが好ましい。水性洗浄
剤の前記積層シートへの含浸率は、水性洗浄剤を積層シ
ートに含浸させてそのままの状態またはマングル処理等
で過剰の水性洗浄剤を除去した後、該積層シートの重量
に対して無荷重下で測定される。
【0012】積層シート(即ち、水性洗浄剤が含浸され
る前の清掃シート1)は、その坪量が40〜200g/
2 であることが好適である。積層シートの坪量が40
g/m2 未満であると、広い面積の床を拭くのに必要な
量の洗浄剤を含浸しづらくなる。200g/m2 を超え
ると重量増加で操作性が劣る場合があり、またコストア
ップにもなる。前記坪量は50〜150g/m2 、特に
55〜100g/m2であることがより好ましい。ま
た、その厚みは乾燥状態において3g/m2 の荷重下
で、0.2〜10mmが好ましく、凹凸の床への追従性
やコストの点から0.4〜5mm、特に0.6〜2mm
であることがより好ましい。
【0013】積層シートを構成する外層3は、本実施形
態の清掃シート1の表面層を構成し、清掃シート1の使
用時に床に接触する部位である。外層3は、繊維長20
mm以上、特に30〜100mm、とりわけ35〜65
mmの繊維から構成される不織布で構成されることが、
清掃シート1の表面強度が十分に発現する面で好まし
い。繊維長20mm以上の繊維から構成される不織布
は、そのすべての構成繊維の繊維長が20mm以上であ
ることを要せず、該不織布の原料中に及び/又は製造工
程にて不可避的に混入及び/又は発生する繊維長20m
m未満の繊維が含まれることは許容される。尚、本実施
形態においては外層3が表面層に相当するが、洗浄剤の
含浸されるシートが単一の層構造のものである場合に
は、該シートにおける表面層とは、該シートの表面及び
その近傍の領域をいう。
【0014】図1に示すように、積層シートには菱形格
子状の熱エンボス加工が施されており、その表面にエン
ボス加工によって形成された多数の凸部4,4,・・と
各凸部4を区切る直線状の凹部5とを有している。凹部
5は熱エンボス加工による熱及び圧力の適用によって凸
部4よりも圧密化している。凸部4の面積は、清掃シー
ト1の清掃面の見掛けの面積に対して30〜95%、特
に40〜85%、とりわけ50〜80%であることが清
掃時における髪の毛・綿ボコリの捕集性とモップの操作
性とを両立する観点から好ましい。ここで、清掃シート
1の清掃面の見掛けの面積とは、清掃シート1の清掃面
を平面視したときの面積をいう。
【0015】凸部4の面積は以下のようにして測定され
る。即ち、水性洗浄剤が所定量含浸された清掃シート
(10cm×10cm)を1枚に広げて、水に濡れた部
分が黒く濃色化されるお習字練習用半紙〔(株)呉竹精
昇堂社製、KN37−10〕の上に置く。清掃シートの
上に10cm×10cmのアクリル板(25g)を載
せ、さらにその上に2000gの重りを載せて60秒間
荷重をかけた。その後、すばやく重り及びアクリル板を
取り除き、半紙の黒く濃色化された部分の面積を画像解
析装置〔(株)ネクサス社製、New Qube〕を用
いて求め、この値を凸部4の面積とした。さらに凸部4
の面積を100cm2 (清掃シートの清掃面の見掛けの
面積)で除した値を凸部4の面積率とした。
【0016】前記エンボス加工によって形成される凹部
5のパターン形状は、図1に示すものに特に限定されな
いが、連続した直線状、曲線状あるいはその両方を一部
に有するパターンであることが好ましい。特に連続した
線状の凹部5が相互に交わり、該凹部5によって閉鎖さ
れた凸部4が形成されることが、清掃シート1の表面強
度を維持する面から好ましい。凹部5が直線状又は曲線
状である場合は、その線幅は0.5〜3mmが好まし
い。また、凹部5間の距離は清掃シート1に要求される
特性等に応じて適宜調整される。また、上記の連続した
線状のパターンと非連続の点状のパターンとを組み合わ
せたエンボスパターンも好適に使用される。
【0017】積層シートの外層3は、前述の通り不織布
から構成されていることが好ましい。不織布としては、
シートの風合い及び髪の毛・綿ボコリの絡み取り性の観
点から、低い繊維交絡状態を発現できるスパンレース不
織布が好ましい。
【0018】外層3を構成する繊維は、親水性セルロー
ス繊維及び低融点の熱可塑性繊維を含むことが、清掃
性、操作性及びシート強度を維持する面から好ましい。
【0019】前記親水性セルロース繊維は、外層3の重
量当たり30〜98重量%、特に50〜90重量%含ま
れていることが、シミ汚れや土ボコリを効率良く除去し
得る点から好ましい。これは親水性セルロース繊維が汚
れや土ボコリが溶解・分散した汚液を再吸収する特性に
優れていることに起因している。前記親水性セルロース
繊維としては、レーヨン、コットン繊維等が挙げられ
る。
【0020】前記低融点の熱可塑性繊維は、外層3の重
量当たり2〜70重量%、特に10〜50重量%含まれ
ていることが、熱エンボスされた後のシート強度が向上
し、また操作性が良好になる点から好ましい。
【0021】前記低融点の熱可塑性繊維としては、融点
200℃以下のものが好ましく、特に170℃以下のも
のが好ましい。具体的には、ポリエチレン系繊維、ポリ
プロピレン系繊維、低融点タイプのポリエチレンテレフ
タレート系繊維、ポリビニルアルコール繊維及びこれら
の繊維の低融点繊維を鞘成分、高融点繊維を芯成分とし
た芯鞘状繊維や、低融点繊維と高融点繊維とのサイドバ
イサイド繊維が挙げられる。
【0022】清掃性、操作性、シートの風合いを良好に
する観点から、外層3は、前記親水性セルロース繊維及
び前記低融点の熱可塑性繊維に加えて、その他の合成繊
維を含むことができる。その他の合成繊維としては、ポ
リエステル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ナイ
ロン繊維、アセテート系繊維、ポリビニルアルコール繊
維、ポリ塩化ビニル系繊維等が挙げられる。
【0023】外層3を構成する繊維の繊維径に特に制限
は無いが、3.3dtex以下のものが好ましく、特に
0.5〜2.0dtexのものが髪の毛・綿ボコリの絡
み取り性の面から更に好ましい。また、該繊維の繊維長
にも特に制限は無く、長繊維フィラメント及び短繊維ス
テープルファイバの何れも用いることができる。
【0024】外層3の坪量は、積層シートに関して前述
した坪量との関係で、8〜70g/m2 、特に15〜3
0g/m2 であることが好ましい。また、その厚み(そ
れぞれの外層3の厚み)は、0.05〜5mmが好まし
く、髪の毛・綿ボコリの捕集性とコストの点から0.1
〜2mm、特に0.2〜1mmであることがより好まし
い。
【0025】積層シートを構成する内層2は、紙、不織
布、織物、樹脂製ネット等の種々のシート材料を用いる
ことができる。これらシート材料は、清掃シートの強度
を維持する点から高強度、例えば破断強度が200cN
/25mm以上であることが好ましい。積層シートの坪
量を100g/m2 以下にする場合には、水性洗浄剤を
保持し、且つ積層シートの強度、厚み感及びクッション
性を発現させる点から、内層2は低密度で嵩高であるこ
とが好ましい。そのような特性を有する内層2の構成材
料としては、例えばサーマルボンド(エアスルー)不織
布、スパンレース不織布、エアーレイド不織布等の不織
布が好ましい。前記破断強度は高い程好ましいが、現実
的には100N/25mm程度が上限値となる。
【0026】内層2が繊維から構成されている場合、該
繊維としては、レーヨン、コットン、パルプ、ポリビニ
ルアルコール繊維等の親水性繊維を用いることができ
る。また、内層2の厚みを増し、且つクッション性を高
める観点から、疎水性繊維を主に用いることも好まし
い。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオ
レフィン系繊維、ポリエステル繊維、ナイロン等のポリ
アミド系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維及びこれら
の繊維の芯鞘型繊維やサイドバイサイド型繊維等の複合
繊維が挙げられる。これらの繊維には立体クリンプがか
かっていることが、内層2の厚みが増し、またクッショ
ン性が良好になる点から好ましい。また、熱処理加工に
よって積層シートの表面に凹凸部を形成する場合には、
熱収縮性繊維や熱捲縮性繊維が用いられる。
【0027】内層2が繊維から構成されている場合、該
繊維の繊維径に特に制限は無いが、1〜7dtexであ
ることが、厚みやクッション性を高める点から好まし
い。また、該繊維の繊維長にも特に制限は無く、長繊維
フィラメント及び短繊維ステープルファイバの何れも用
いることができる。
【0028】内層2の坪量は、積層シートに関して前述
した坪量との関係で、20〜150g/m2 、特に25
〜80g/m2 であることが好ましい。また、その厚み
は、0.2〜4.8mmであることが好ましく、厚みや
クッション性を高める点及び使い捨てに抵抗感のないコ
ストを満足する点から0.4〜3mm、特に0.6〜2
mmであることがより好ましい。
【0029】前述の内層2及び外層3から構成される積
層シートは、例えば以下の方法により好ましく製造され
る。先ず、外層3となる低交絡で繊維自由度の高いスパ
ンレース不織布を製造する。これとは別に内層2となる
低密度で嵩高なサーマルボンド不織布を製造する。内層
2の両面に外層3を配して熱エンボス加工を施し三者を
一体化させて積層シートを形成する。
【0030】別の好ましい製造法としては、先ず内層2
となるサーマルボンド不織布の両面にカード法等によっ
て作製した繊維ウエブを重ね合わせた状態とした後、高
圧水流を用いた絡合処理(ウォーターニードリング処
理)を施して該繊維ウエブの繊維間を絡合させて外層3
を構成するスパンレース不織布を形成すると共に該繊維
ウエブがサーマルボンド不織布からなる内層2に対して
も絡合状態で一体化した低交絡複合スパンレース不織布
を製造する。このようにして得られた不織布はシート材
料であるサーマルボンド不織布の両面に、繊維ウエブの
繊維絡合で形成された不織布状の繊維集合体(スパンレ
ース不織布)が、その構成繊維の絡合と共に前記シート
材料に対しても絡合状態で一体化している。次いでこれ
に熱エンボス加工を施して積層シートを形成する。
【0031】どのような製造方法を用いる場合でも、髪
の毛や綿ボコリを効果的に絡み取る観点から、使用時に
床に接触する表面層の繊維1本1本の自由度を上げるこ
と、即ち、表面層を低い繊維交絡状態にすることが好適
である。
【0032】本実施形態の清掃シート1における表面層
の繊維交絡状態の指標として、静摩擦抵抗値を採用する
ことができる。静摩擦抵抗値は、図3に示す方法で測定
される。即ち、サンドペーパー(3M社製耐水ペーパー
Techno sander 粒度1200番)20を張り付けた、
底面が10cm×10cmの重り(サンドペーパーを含
む全重量400g)21を、水平な台23上にしっかり
と固定された、水性洗浄剤の含浸された清掃シート22
(200mm×280mm)表面に、サンドペーパーの
サンド面が清掃シートに対面するように載置する。重り
の側面に糸24を取り付け、この糸24の他端を滑車2
5を介して引張試験機(オリエンティック社製、RTM
−25)のロードセル26に取り付ける。引張試験機を
作動させ、重り21を500mm/minの速度で 水
平に30mm移動させ、その際の初期の最大静摩擦抵抗
値を測定し、これを表面層の繊維交絡度の指標とする。
測定は、清掃シートの製造工程におけるシートの流れ方
向(MD)と幅方向(CD)について実施する。サンド
ペーパーは1回の測定ごとに新しいものに交換する。
【0033】水性洗浄剤の含浸された清掃シートの表面
層においては、繊維が低交絡状態、即ち、繊維1本1本
の自由度が高い状態である程、繊維がサンドペーパーに
引っかかるために、静摩擦抵抗値は高い値を示す傾向が
認められる。
【0034】繊維交絡状態の指標となる清掃シート1に
おける表面層の静摩擦抵抗値は、900〜2500cN
であることが好ましい。900cN未満であると、髪の
毛や綿ボコリの良好な絡み取り性が得られにくくなる。
2500cNを超えるとシートの表面強度が弱くなって
繊維が床板のバリ等に引っかかることがあり、またモッ
プの操作性が重くなることもある。より好ましい静摩擦
抵抗値は1100〜2200cN、特に1200〜20
00cNの範囲である。清掃シート1のMD及びCDの
何れの方向においても静摩擦抵抗値が前記範囲内である
ことが最も好ましいが、少なくとも何れか一方の方向に
おける静摩擦抵抗値が前記範囲内であれば十分である。
【0035】積層シートは、その破断強度が200cN
/25mm以上、特に300〜8000cN/25mm
であることが、表面層からの繊維の脱落を抑制すること
と、髪の毛・綿ボコリの絡み取り性とを両立する点から
好ましい。前記破断強度は、積層シートの流れ方向(M
D)及び幅方向(CD)の少なくとも何れか一方が前記
の値を満たしている。
【0036】積層シートには水性洗浄剤が含浸されて本
実施形態の清掃シート1が形成される。これにより、湿
式シートとしての特性が発現する。水性洗浄剤として
は、25℃での粘度が20〜30000mPa・sのも
のが用いられる。この範囲の粘度の水性洗浄剤を用いる
ことにより、(1)清掃初期に床に放出される水性洗浄
剤の量が低減されて、清掃の最初から最後までの水性洗
浄剤の放出量が均一になり、(2)広い面積の被清掃面
に対する清掃持続性が向上し、(3)清掃初期でも水性
洗浄剤の放出量が低いので、清掃シートの被清掃面に対
する摩擦抵抗値が低下し、(4)清掃初期でも水性洗浄
剤の放出量が低いので、清掃シート表面の繊維自由度が
大きく、髪の毛や綿ボコリを繊維によって絡み取って保
持するという利点がある。水性洗浄剤の粘度が20mP
a・s未満であると、清掃初期に床に放出される水性洗
浄剤の量を低減させにくい。30000Pa・sを超え
ると、水性洗浄剤を積層シートに含浸することが困難に
なってしまう。清掃初期の水性洗浄剤放出量の低減及び
積層シートへの水性洗浄剤の含浸工程でのハンドリング
性を一層向上させる点から、前記粘度は100〜100
0mPa・s、特に300〜800mPa・sであるこ
とが好ましい。
【0037】前記粘度はブルックフィールド型粘度計を
用いて測定される。使用ローター及び回転数は、水性洗
浄剤の粘度に応じて適宜変更する。
【0038】水性洗浄剤は、水不溶性の固体粒子を実質
的に含んでいない。水性洗浄剤に水不溶性の固体粒子が
配合された場合、被清掃面にその固体粒子が残留し、二
度拭きを要する。ただし、不純物等として微量、例えば
0.1重量%程度まで含まれていても差し支えはない。
【0039】水性洗浄剤は水を媒体とし、界面活性剤、
アルカリ剤、増粘剤及び水溶性溶剤を含有することが好
ましい。水性洗浄剤に含有される各成分はすべて実質的
に水溶性であることが好ましい。水性洗浄剤中に含有さ
れる不揮発残留成分については、10重量%以下である
ことが清掃後の仕上がり性の面で好ましく、特に5重量
%以下、とりわけ1重量%以下であることが好ましい。
【0040】界面活性剤としては、陰イオン界面活性
剤、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤及び両性
界面活性剤の何れもが用いられ、特に洗浄性と仕上がり
性の両立の面から、ポリオキシアルキレン(アルキレン
オキサイド付加モル数1〜20)アルキル(炭素数8〜
22の直鎖又は分岐鎖)エーテル、アルキル(炭素数8
〜22の直鎖又は分岐鎖)グリコシド(平均糖縮合度1
〜5)、ソルビタン脂肪酸(炭素数8〜22の直鎖又は
分岐鎖)エステル、及びアルキル(炭素数6〜22の直
鎖又は分岐鎖)グリセリルエーテル等の非イオン活性剤
並びにアルキルカルボキシベタイン、アルキルスルホベ
タイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン、アルキル
アミドカルボキシベタイン、アルキルアミドスルホベタ
イン、アルキルアミドヒドロキシスルホベタイン等のア
ルキル炭素数8〜24の両性界面活性剤が好適に用いら
れる。界面活性剤は、水性洗浄剤中に、0.01〜1.
0重量%、特に0.05〜0.5重量%含有されること
が、洗浄性及び被清掃面の仕上がり性の面で好ましい。
【0041】アルカリ剤としては、水酸化ナトリウム等
の水酸化物、炭酸ナトリウム等の炭酸塩、硫酸水素ナト
リウム等のアルカリ性の硫酸塩、第1リン酸ナトリウム
等のリン酸塩、酢酸ナトリウム、コハク酸ナトリウム等
の有機アルカリ金属塩、アンモニア、モノ、ジ又はトリ
エタノールアミン等のアルカノールアミン、2−アミノ
−2−メチル−1−プロパノール等のβ−アミノアルカ
ノール並びにモルホリン等が挙げられ、特に感触とpH
の緩衝性の点でモノ、ジ又はトリエタノールアミン等の
アルカノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プ
ロパノール等のβ−アミノアルカノール並びにモルホリ
ンが好ましい。アルカリ剤は、水性洗浄剤中に、0.0
1〜1重量%、特に0.05〜0.5重量%含有される
ことが、洗浄性及び感触の面で好ましい。
【0042】増粘剤としては、天然多糖類、セルロース
系高分子及びデンプン系高分子等の半合成高分子、ビニ
ル系高分子及びポリエチレンオキシド等のその他合成高
分子、粘土鉱物等の水溶性高分子が挙げられる。特にベ
タツキ感、ヌルツキ感の低いポリアクリル酸系増粘剤若
しくはアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体系増
粘剤又はこれらの混合物が好ましい。これらアクリル酸
系増粘剤は、ナトリウム塩の状態で粘性を発現するのが
好ましい。増粘剤は、水性洗浄剤中に、0.01〜2重
量%、特に0.02〜1重量%含有されることが、被清
掃面の仕上がり性の点で好ましい。
【0043】水溶性溶剤としては、1価アルコール、多
価アルコール及びその誘導体から選ばれる1種以上のも
のが好適である。特に仕上がり性の点から蒸気圧267
Pa(2mmHg)以上のものが好ましい。例えば、エ
タノール、イソプロピルアルコール、プロパノール、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリ
コールモノメチルエーテル等が好ましい。水溶性溶剤
は、水性洗浄剤中に、1〜50重量%、特に1〜20重
量%含有されることが、臭い及び皮膚刺激性の低減の点
から好ましい。
【0044】水性洗浄剤には、前述の成分に加えて除菌
剤を含有させることもできる。これによって、水性洗浄
剤に、洗浄効果に加えて除菌効果を付与することができ
る。除菌剤としては、過酸化水素、次亜塩素酸、次亜塩
素酸ナトリウム、第4級アンモニウム塩、安息香酸ナト
リウム、パラオキシ安息香酸ナトリウム、ポリリジンの
ような天然除菌剤等が挙げられ、特に第4級アンモニウ
ム塩、ポリリジン等の天然除菌剤が配合安定性及び除菌
性能の点から好ましく用いられる。除菌剤は、水性洗浄
剤中に、0.005〜2重量%、特に0.01〜1重量
%含有されることが、除菌効果と皮膚刺激性低減とのバ
ランスの点から好ましい。
【0045】更に、水性洗浄剤には必要に応じ、香料、
防黴剤、色素(染料、顔料)、キレート剤、ワックス剤
等を含有させることもできる。
【0046】水性洗浄剤の媒体である水は、水性洗浄剤
中に、50〜99.9重量%、特に80〜99重量%含
有されることが、被清掃面の仕上がり性の点から好まし
い。
【0047】本実施形態の清掃シート1は、図2に示す
ように、清掃部11と該清掃部11に連結された棒状の
把手12とを具備した掃除具10における該清掃部11
に装着されて床の清掃に用いられる。詳細には、清掃具
10は、清掃シート1が装着可能である平坦な清掃部1
1、及び清掃部11と自在継手13を介して連結した棒
状の把手12から構成されており、清掃シート1は、清
掃部11に設けられた放射状のスリットを形成する可撓
性の複数の片部14によって固定されるようになされて
いる。
【0048】本発明は前記実施形態に制限されない。例
えば、前記実施形態における清掃シート1は、三層構造
の積層シートに水性洗浄剤が含浸されてなるものである
が、該積層シートに代えて、単層、二層又は四層以上の
構造のシートを用いてもよい。例えば、前記実施形態に
おいて、内層2の片面にのみ外層3を積層してもよい。
【0049】また、前記実施形態における清掃シート1
の表面における凸部の形状は、シートの製造のし易さ
や、清掃シート1の操作性等に応じて種々の形状とする
ことができる。
【0050】
【実施例】次に、実施例に基づいて本発明を更に具体的
に説明する。尚、本発明は、以下の実施例に何ら限定さ
れない。実施例及び比較例に先立ち、評価試験の方法を
説明する。
【0051】1)洗浄剤放出量 清掃シートをクイックルワイパー〔花王(株)製〕に装
着してフローリングを6畳拭き続けた時の1畳あたりに
放出される洗浄液量を測定した。1畳拭くごとに清掃シ
ートを清掃部ヘッドから外してその重量を測定すること
で洗浄液量を測定した。清掃方法は約90cmの距離を
1往復拭くのを1ストロークとし、それを1畳の長手方
向(180cm)に2列、短手方向(90cm)に4列
拭いて1畳の清掃を完結した。
【0052】2)清掃シートの表面層の繊維自由度の指
標となる静摩擦抵抗値 前述した方法に従い測定した。尚、400gの荷重は、
クイックルワイパー〔花王(株)製〕に、清掃シートを
装着して床を清掃した場合にシートにかかる平均荷重に
ほぼ相当する。
【0053】3)凸部の面積率 前述の方法に従い測定した。
【0054】4)髪の毛の捕集率 クイックルワイパー〔花王(株)製〕に、清掃シートを
装着した。30cm×60cmのフローリング(松下電
工製、ウッディタイルMT613T)上に約10cmの
髪の毛を5本散布し、その上に清掃シートを乗せて一定
のストローク(60cm)で2往復清掃して清掃シート
に捕集された髪の毛の本数を測定した。この操作を連続
6回実施して、30本中何本の髪の毛が捕集されたかを
測定した。捕集された髪の毛の数を30で除し、これに
100を乗じて、その値を髪の毛の捕集率(%)とし
た。
【0055】5)ダスト(土ぼこり)の捕集性 クイックルワイパー〔花王(株)製〕に、清掃シートを
装着した。100cm×100cmのフローリング(松
下電工製、ウッディタイルMT613T)上にJIS試
験用ダスト7種(関東ローム層、細粒)を0.1g散布
し(ハケを用いて全面に均一散布)、フローリングを1
往復で4列清掃した。この操作を連続6回した後、汚れ
た清掃シートを乾燥させて重量(シート+洗浄剤不揮発
成分+ダスト)を測定し、含浸前に測定したシート重量
と理論上残留する洗浄剤不揮発成分重量を差し引いてダ
ストの捕集量を算出した。捕集されたダストの重量を、
散布した全ダスト重量(0.6g=0.1g×6回)で
除し、これに100を乗じて、その値をダストの捕集率
(%)とした。
【0056】6)6畳目の醤油乾燥汚れの除去性 フローリング(面積:1畳)上に市販の醤油を1滴
(0.02g)たらして、ドライヤーで乾燥させた。ク
イックルワイパー〔花王(株)製〕に、清掃シートを装
着して別のきれいなフローリングを5畳分連続して清掃
した後に、乾燥した醤油汚れが付着したフローリング1
畳を清掃して以下の基準で評価を行った。尚、先に清掃
する5畳分のフローリングは洗浄剤放出量の測定時と同
様な方法で清掃し、醤油汚れの付着したフローリングは
汚れの上のみを拭いて、その清掃回数と汚れ落ちの関係
を評価した。 ○:10往復以下の清掃で完全に汚れが除去できた。 ○〜△:15往復の清掃で完全に汚れが除去できた。 △:20往復の清掃で完全に汚れが除去できた。 △〜×:30往復の清掃で完全に汚れが除去できた。 ×:30往復を超えても完全に汚れは除去できなかっ
た。
【0057】7)仕上がり性 クイックルワイパー〔花王(株)製〕に、清掃シートを
装着して、100×100cmのきれいなフローリング
を清掃した。乾燥後のフローリングの仕上がり性を、蛍
光灯にかざして以下の3段階で目視評価した。 ○:洗浄剤成分の残留痕(拭き筋等)がない。 △:洗浄剤成分の残留痕(拭き筋等)が若干ある。 ×:洗浄剤成分の残留痕(拭き筋等)がある。
【0058】8)1畳目清掃時のワイパーの操作性及び
拭き始めのワイパー操作荷重 クイックルワイパー〔花王(株)製〕に、清掃シートを
装着して、フローリング板(松下電工製 ウッデイタイ
ルEタイプ KER501)を片手で拭き始める時のワ
イパーの操作性を以下の4段階で目視評価した。 ○:ほとんど抵抗感を感じない。 ○〜△:やや抵抗感を感じるが、片手で拭ける。 △:抵抗感を感じるが、片手で拭ける。 ×:大きな抵抗感があり、片手で拭いた時にワイパーの
柄がたわむ。 また、図4に示すようにクイックルワイパー30の清掃
ヘッド部31と柄32の間に圧縮荷重測定用のロードセ
ル33を装着し、このクイックルワイパー30を用い
て、前記フローリング34を拭き始めた時の圧縮荷重を
測定した。
【0059】〔実施例1〜5〕芯がポリプロピレンから
なり鞘がポリエチレンからなる芯鞘構造で、立体クリン
プ形状をもつ低融点繊維(2.8dtex×51mm、
鞘成分の融点130℃)を用いて坪量27g/m2 のエ
アースルー不織布を作製した。繊維同士を温度140℃
で熱接着させた。このエアスルー不織布の破断強度は、
流れ方向(MD)が1660cN/25mm、幅方向
(CD)が220cN/25mmであった。
【0060】一方、レーヨン繊維(1.7dtex×4
0mm)と、アクリル繊維(0.9dtex×51m
m)と、芯がポリプロピレンからなり鞘がポリエチレン
からなる芯鞘繊維(1.0dtex×38mm)とを、
重量比50/25/25の比率で混合し、常法のカード
機で作製した坪量19g/m2 の繊維ウエブを、前記エ
アースルー不織布の上下に積層した。次いで、低エネル
ギー条件でウォーターニードリング処理を施し、エアー
スルー不織布と繊維ウエブとを交絡させて繊維自由度の
高い表面層を有する坪量65g/m2 の複合スパンレー
ス不織布を調製した。超音波エンボス機を用い、調製し
た不織布の全面にダイヤ柄の凹凸模様からなるエンボス
加工を施した。
【0061】水/エタノール/2−アミノ−2−メチル
−1−プロパノール/ドデシルグルコシド(縮合度1.
4)/増粘剤(カーボポールETD2020、日光ケミ
カル社製)=93.73/6/0.1/0.1/0.0
(重量比)からなる水性洗浄剤(粘度:25mPa・
s/25℃)を、得られた不織布に含浸させて床用清掃
シートを調製した。水性洗浄剤の含浸率は、不織布重量
に対して250%であった。尚、カーボポールETD2
020はアクリル酸・メタクリル酸アルキル(炭素数1
0〜30)共重合体である。水性洗浄剤を含浸した状態
での清掃シートの破断強度は、流れ方向(MD)が31
20cN/25mm、幅方向(CD)が410cN/2
5mmであった。
【0062】前記と同様の洗浄剤組成で増粘剤及び水の
配合量のみを適宜変更して、25℃での粘度が60mP
a・s(実施例2)、500mPa・s(実施例3)、
5000mPa・s(実施例4)、25000mPa・
s(実施例5)の洗浄剤を更に調製し、それらを前記不
織布と同様の不織布に含浸率250%で含浸させて床用
清掃シートを調製した。
【0063】〔比較例1〕 前記と同様の洗浄剤組成で増粘剤を配合しない(水/エ
タノール/2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール
/ドデシルグルコシド(縮合度1.4)=93./6
/0.1/0.1)以外は、実施例1と同様にして床用
清掃シートを調製した。
【0064】〔比較例2〕前述の複合スパンレース不織
布の製造方法において、高エネルギー条件でウォーター
ニードリング処理を施してエアースルー不織布と繊維ウ
エブとを交絡させて相対的に繊維自由度の低い複合スパ
ンレース不織布を調製した。得られた不織布に対して実
施例1と同じエンボス加工を施し、次いで比較例1で用
いた洗浄剤と同様の洗浄剤を含浸させて床用清掃シート
を調製した。
【0065】〔比較例3〕比較例2で調製した相対的に
繊維自由度の低い複合スパンレース不織布に対して実施
例1と同じエンボス加工を施し、次いで以下の組成の固
体粒子を含有する洗浄剤を不織布重量に対して250%
の比率で含浸させて床用清掃シートを調製した。 洗浄剤組成:球状シリコーンレジン(平均粒径3μmの
固体粒子)/ドデシルグルコシド(縮合度1.4)/キ
サンタンガム/エタノール/水=3/0.5/0.13
/20/76.37(重量比) 25℃での粘度:46mPa・s
【0066】実施例及び比較例で得られた床用清掃シー
トについて、前述した1)〜8)の評価を行った。その
結果を以下の表1に示す。
【0067】
【表1】
【0068】表1に示す結果から明らかな通り、実施例
1〜5の床用清掃シート(本発明品)によれば、拭き始
めに洗浄剤が出過ぎず広い面積を清掃できる持続性があ
ることが判る。また、表面の繊維自由度が高く、髪の毛
及びダストの捕集性が優れることが判る。また床のシミ
汚れの除去性に優れ、清掃後の仕上がりが良好であるこ
とが判る。更に、ワイパーの操作性も良好であることが
判る。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、モップ状の掃除具に装
着されて用いられ、特に、安定した徐放性が得られ、操
作性が良く、広面積を清掃することができる安価な湿式
の床用清掃シートが提供される。また本発明によれば、
乾式及び湿式のシートの特性を兼備しており、乾拭きが
不要で、床上のほこり、髪の毛、固形ゴミと共にしみ汚
れも除去できる床用清掃シートが提供される。更に本発
明によれば、床の保護・つや出し、除菌ができる床用清
掃シートが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の床用清掃シートの一実施形態を模式的
に示す斜視図である。
【図2】本発明の床用清掃シートが掃除具に装着された
状態を示す斜視図である。
【図3】静摩擦抵抗値の測定方法を示す模式図である。
【図4】拭き始めのワイパー操作荷重の測定方法を示す
模式図である。
【符号の説明】
1 床用清掃シート 2 内層 3 外層 4 凸部 10 掃除具 11 清掃部 12 把手
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47L 13/17

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 清掃部と該清掃部に連結された棒状の把
    手とを具備した掃除具における該清掃部に装着されて用
    いられる、水性洗浄剤の含浸された床用清掃シートであ
    って、 前記水性洗浄剤は、水不溶性の固体粒子を実質的に含有
    せず、シート重量(乾燥基準)当たり100〜1000
    重量%含浸されており、25℃での粘度が20〜300
    00mPa・sである床用清掃シート。
  2. 【請求項2】 前記水性洗浄剤中に含まれる成分が実質
    的に水溶性であり、且つ該水性洗浄剤中に含まれる不揮
    発残留成分が10重量%以下である請求項1記載の床用
    清掃シート。
  3. 【請求項3】 前記水性洗浄剤が含浸される前記床用清
    掃シートは、その坪量が40〜200g/m2 で、且つ
    使用時において床に接触する表面層が繊維長20mm以
    上の繊維からなる不織布で構成されており、表面に多数
    の凹凸部を有している請求項1又は2記載の床用清掃シ
    ート。
  4. 【請求項4】 前記表面層は、該表面層の重量(乾燥基
    準)当り親水性セルロース繊維30〜98重量%及び低
    融点の熱可塑性繊維2〜70重量%を含んでおり、且つ
    多数の凸部及び熱及び圧力の適用によって圧密化した多
    数の凹部を有しており、該凸部の面積が、前記清掃シー
    トの清掃面の見掛けの面積に対して30〜95%である
    請求項1〜3の何れかに記載の床用清掃シート。
  5. 【請求項5】 前記床用清掃シートは、高強度を有する
    シート材料の片面あるいは両面に、繊維ウェブの繊維絡
    合で形成された不織布状の繊維集合体が、その構成繊維
    間の絡合と共に該シート材料に対しても絡合状態で一体
    化された積層シートに前記水性洗浄剤が含浸されてな
    り、該積層シートの破断強度が200cN/25mm以
    上であって、前記不織布状の繊維集合体の坪量がそれぞ
    れ8〜70g/m2 である請求項1〜4の何れかに記載
    の床用清掃シート。
  6. 【請求項6】 前記水性洗浄剤の含浸された前記清掃シ
    ートにおける前記表面層の、サンドペーパー(粒度12
    00番)に対する静摩擦抵抗値が900〜2500cN
    である請求項1〜5の何れかに記載の床用清掃シート。
  7. 【請求項7】 前記水性洗浄剤が、ポリアクリル酸系増
    粘剤若しくはアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合
    体系増粘剤又はこれらの混合物を含有している請求項1
    〜6の何れかに記載の床用清掃シート。
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