JP2002045321A - 清掃用ウエットシート - Google Patents

清掃用ウエットシート

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JP2002045321A JP2000237565A JP2000237565A JP2002045321A JP 2002045321 A JP2002045321 A JP 2002045321A JP 2000237565 A JP2000237565 A JP 2000237565A JP 2000237565 A JP2000237565 A JP 2000237565A JP 2002045321 A JP2002045321 A JP 2002045321A
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Taeko Hayase
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多量の水性液を保持でき、該水性液を均一に
徐放し得る清掃用ウエットシートを提供すること。 【解決手段】 水性液を含有する高分子物質を有する水
性液保持層4と、前記高分子物質から前記水性液を放出
させる作用を有する薬剤を有する薬剤含有層2,9とを
備え、水性液保持層4及び薬剤含有層2,9はそれぞ
れ、無荷重下では前記高分子物質と前記薬剤とが実質的
に接触せず、且つ所定の荷重下において前記高分子物質
と前記薬剤とが接触し、該薬剤の作用によって該高分子
物質から前記水性液が徐放されるような状態に形成及び
/又は配置されている清掃用ウエットシート1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多量の水性液を保
持でき、該水性液が徐放されて広面積の清掃対象面を拭
くことができる清掃用ウエットシートに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】特開平
5−15481号公報には、超極細繊維や分割繊維等か
らなる除汚性繊維層と吸液性繊維層とを有する清拭布
に、溶剤を含有する清拭剤を含浸させてなる平滑面クリ
ーナーが記載されている。しかしながら、この平滑面ク
リーナーでは、含浸された清拭布の徐放性が考慮されて
いないので、一回の洗浄で必要量以上の清拭剤が被洗浄
面に放出されてしまい、広面積を洗浄することが困難で
ある。また、この平滑面クリーナーは、使用時まで密封
しておかないと溶剤等が蒸発してしまうので、保管や取
り扱いに注意を払う必要がある。
【0003】従って、本発明は、多量の水性液を保持で
き、該水性液を均一に徐放し得る清掃用ウエットシート
を提供することを目的とする。また本発明は、液の蒸発
に大きな注意を払う必要がなく、保管や取り扱いが容易
な清掃用ウエットシートを提供することを目的とする。
更に本発明は、別途水や洗浄液を使うことなく広面積の
清掃対象面を清掃し得る清掃用ウエットシートを提供す
ることを目的とする。また更に本発明は、広面積の床の
清掃やつや出し(ワックスがけ)ができる清掃用ウエッ
トシートを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、水性液を含有
する高分子物質を有する水性液保持層と、前記高分子物
質から前記水性液を放出させる作用を有する薬剤を有す
る薬剤含有層とを備えた清掃用ウエットシートであっ
て、前記清掃用ウエットシート内において前記水性液保
持層及び前記薬剤含有層はそれぞれ、無荷重下では前記
高分子物質と前記薬剤とが実質的に接触せず、且つ所定
の荷重下において前記高分子物質と前記薬剤とが接触
し、該薬剤の作用によって該高分子物質から前記水性液
が徐放されるような状態に形成及び/又は配置されてい
る清掃用ウエットシートを提供することにより前記目的
を達成したものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下本発明を、その好ましい実施
形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1(a)
及び図1(b)には、本発明の清掃用ウエットシートの
一実施形態の構造が模式的に示されている。尚、図1
(b)においては、便宜上図1(a)と上下面が逆にな
っている。
【0006】図1(a)及び図1(b)に示す清掃用ウ
エットシート(以下、単にウエットシートという)1
は、水性液を保持したウエットタイプのシート材であ
り、第1の外層2及び第2の外層3を有している。第1
の外層2と第2の外層3との間には、水性液保持層4が
介在配置されている。水性液保持層4と第1の外層2と
の間には通液性の隔離層5が介在配置されている。
【0007】第1の外層2はウエットシート1における
清掃面となる部分であり、所定の薬剤を有する薬剤含有
層となっている。この層は、薬剤が担持シート6に保持
されて構成されている。担持シート6は、ウエットシー
ト1の内部に保持されている水性液を徐々に放出し得る
材料から形成されていることが好ましい。
【0008】担持シート6としては、紙、湿式及び乾式
不織布、織布及び編布などの繊維集合体、並びに多数の
開孔部を有するフィルム等を用いることができる。特に
紙及び不織布を用いることが清掃性及び経済性の点から
好ましい。担持シート6が繊維集合体からなる場合、該
繊維集合体を構成する繊維は適度に親水性を有している
ことが、土ボコリや汚れの捕集性の点から好ましい。そ
のような親水性繊維としては、セルロース系繊維、例え
ば木材系パルプや綿、麻等の天然繊維、及びビスコース
レーヨン、テンセルやアセテート等のセルロース系化学
繊維が挙げられる。また、疎水性の合成繊維の表面を親
水化処理して親水性となした繊維を用いることもでき
る。
【0009】担持シート6として、繊維集合体の一種で
ある親水性繊維を主体として形成された不織布を用いる
場合は、コットン、レーヨン、パルプ等のセルロース繊
維を単独又は混合して製造された様々な不織布(湿式不
織布の他、サーマルボンド、ケミカルボンド、ニードル
パンチ、スパンレース等の乾式不織布)を使用すること
ができる。一方、担持シート6として、繊維集合体の一
種である親水性繊維を主体として形成された紙を用いる
場合は、パルプから抄紙方式で製造される湿式パルプシ
ートの他、抄紙後、バインダーを用いて湿潤強度を高め
た湿式バインダーシートや、解繊・積層されたパルプ繊
維をバインダーで接着し、シート状に形成した乾式パル
プシート等、いずれのものも使用できる。
【0010】本発明のウエットシートの清掃時における
髪の毛や綿ボコリの絡み取り性を向上させたい場合に
は、担持シート6として、繊維長20mm以上、特に3
0〜100mm、とりわけ35〜65mmの繊維から構
成される低交絡不織布を使用することが好ましい。その
ような低交絡不織布としては、スパンレース不織布、エ
アースルー等のサーマルボンド不織布、スパンボンド不
織布、立体起毛不織布等が挙げられる。この場合、繊維
長20mm以上の繊維から構成される低交絡不織布は、
そのすべての構成繊維の繊維長が20mm以上であるこ
とを要せず、該不織布の原料中に及び/又は製造工程に
て不可避的に混入及び/又は発生する繊維長20mm未
満の繊維が含まれることは許容される。担持シート6
に、熱エンボス加工によって、その表面に多数の凹凸を
形成することも、清掃時の操作性を向上(摩擦抵抗を低
減)させる点で好ましい。
【0011】担持シート6は、清掃に十分な量の水性液
を徐々に放出させる点から、その密度(嵩密度)が3.
0gf/cm2 荷重下で0.01〜1.0g/cm3
あることが好ましく、0.05〜0.5g/cm3 であ
ることが更に好ましく、0.1〜0.3g/cm3 であ
ることが一層好ましい。
【0012】担持シート6は、清掃時において清掃対象
面に対して十分な強度を確保する点、及び清掃に十分な
量の水性液を徐々に放出させる点から、その坪量が5〜
150g/m2 であることが好ましく、10〜100g
/m2 であることが更に好ましく、20〜70g/m2
であることが一層好ましい。
【0013】担持シート6に保持される薬剤の量は、そ
の種類及び後述する水性液保持層4に含まれている高分
子物質の量にもよるが、1〜100g/m2 、特に5〜
60g/m2 であることが、水性液の徐放性と、清掃面
の仕上り性とを両立させる点から好ましい。
【0014】担持シート6に保持されている薬剤として
は、後述する水性液保持層4に含まれている高分子物質
(この高分子物質は、後述するように水性液を含有して
いる)から該水性液を放出させる作用を有するものが用
いられる。前記薬剤は、前記高分子物質から前記水性液
を放出させる作用機構に応じて適切なものが選択され
る。例えば、前記薬剤として電解質又は酸性物質若しく
は塩基性物質が用いられる。
【0015】前記薬剤として前記電解質を用いる場合に
は、該電解質による浸透圧平衡、架橋又は塩析の作用に
よって前記高分子物質から前記水性液が徐放される。例
えば、前記高分子物質としてイオン性高吸水性樹脂であ
るポリアクリル酸ナトリウム架橋体を用い、該架橋体が
水性液を含有して膨潤している場合には、該架橋体に前
記電解質を作用させることで、浸透圧差の低減によって
該架橋体から前記水性液が放出される。また電解質の種
類によっては(例えば多価金属イオンの塩を用いる場
合)、カルボキシル基が該多価金属イオンによって架橋
されて前記架橋体のゲル収縮が起こり該架橋体から前記
水性液が放出される。さらに、例えば前記高分子物質と
して、ノニオン性のメチルセルロースを用い、該高分子
物質が前記水性液を含有して膨潤している場合には、該
高分子物質に前記電解質を多量に作用させて該高分子物
質を塩析させることによって、前記水性液が放出され
る。
【0016】前記電解質としては、例えば塩化ナトリウ
ム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、リン酸水素2ナトリウム、リン酸水素2
カリウム、クエン酸ナトリウムのような一価金属イオン
の塩、及び硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸亜
鉛のような二価金属イオンの塩等の多価金属イオンの塩
を用いることが、前記高分子物質からの前記水性液の放
出が良好になる点から好ましい。
【0017】一方、前記薬剤として前記酸性物質又は前
記塩基性物質を用いる場合には、該酸性物質又は該塩基
性物質による脱イオン化の作用によって前記高分子物質
から前記水性液が徐放される。例えば、前記高分子物質
としてイオン性高吸水性樹脂であるポリアクリル酸ナト
リウム架橋体を用い、該架橋体が水性液を含有して膨潤
している場合には、該架橋体に前記酸性物質を作用させ
ることで、カルボキシル基の脱イオン化(イオン交換)
が起こり、該架橋体から前記水性液が放出される。
【0018】前記酸性物質としては、その第1解離層の
pKa値(25℃)が0〜12、特に2〜5であること
が、前述した脱イオン化が良好に起こる点から好まし
い。一方、前記塩基性物質としては、そのpKb値(2
5℃)が1〜10特に1〜7、とりわけ2〜7であるこ
とが、同様の理由から好ましい。
【0019】前記酸性物質の具体例としては、クエン
酸、リンゴ酸、酒石酸、L−アスコルビン酸のような有
機酸、及びホウ酸、リン酸、トリポリリン酸のような無
機酸が挙げられる。特に、安全性等の点から、クエン
酸、リンゴ酸、L−アスコルビン酸を用いることが好ま
しい。
【0020】一方、前記塩基性物質の具体例としては、
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノ
ールのような有機塩基、及びリン酸水素2ナトリウム、
ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢
酸ナトリウムのような無機塩基が挙げられる。特に、安
全性等の点から、リン酸水素2ナトリウム、炭酸ナトリ
ウム、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、モ
ノエタノールアミンを用いることが好ましい。
【0021】担持シート6に前記薬剤を保持させる方法
としては、例えば、前記薬剤の粉末を散布する、或いは
前記薬剤を水に一度溶解させ、その後、その水溶液をス
プレー若しくは塗工するか又はその水溶液に担持シート
6を浸漬する方法等が挙げられる。何れの方法を用いる
場合においても、添加後に乾燥させて担持シート6を得
ることが好ましい。
【0022】第2の外層3はウエットシート1における
清掃面とは反対側に位置する面であり、シート材(以
下、裏面シートという)7によって構成されている。裏
面シート7は、ウエットシート1の使用時に、使用者の
手や清掃具と当接する部材であり、液不透過性となって
いる。裏面シート7を構成するシート材としては、ポリ
エチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンのよう
な熱可塑性樹脂のフィルム等が好適に用いられる。裏面
シート7は、その坪量が、10〜100g/m2、特に
20〜50g/m2 であることが、経済性、使用時の強
度の確保、及び十分な液不透過性の発現などの点から好
ましい。
【0023】水性液保持層4は、水性液を含有する高分
子物質(以下、水性液含有高分子という)を有する層で
ある。水性液保持層4は、水性液含有高分子そのものか
ら構成されていてもよく、或いは水性液含有高分子が所
定の担体に保持されて構成されていてもよい。水性液含
有高分子が所定の担体に保持されて水性液保持層4が構
成されている場合、該担体としては、不織布、織布、編
物等の繊維集合体、スポンジ等の多孔質体などを用いる
ことができる。
【0024】水性液保持層4における水性液含有高分子
の量は、それを構成する高分子物質の種類等にもよる
が、ウエットシート1の1枚あたり10〜200g、特
に20〜100gであることが、広面積の清掃対象面の
清掃性と、清掃時の操作性とを両立する点から好まし
い。
【0025】水性液含有高分子としては、多量の水性液
を取り込んで保持し得るものが好ましく用いられる。そ
のような高分子物質の例としては、水性液が吸収された
イオン性高吸水性樹脂、水性液を含有し且つ25℃での
粘度が10000mPa・s以上である低流動性イオン
性高分子、低流動性非イオン性高分子が挙げられ、特に
少量の電解質の作用によって前記水性液を放出させる点
から、水性液が吸収されたイオン性高吸水性樹脂、又は
水性液を含有し且つ25℃での粘度が10000mPa
・s以上である低流動性イオン性高分子を用いることが
好ましい。前記粘度は、ブルックフィールド型粘度計を
用いて測定される。使用ローター及び回転数は、適宜粘
度に応じて選択される。
【0026】前記イオン性高吸水性樹脂としては、天然
物由来では、ヒドロキシエチルセルロース、デンプン、
カルボキシメチルセルロース、アルギン酸(塩)、ヒア
ルロン酸(塩)、ポリグルタンミン酸(塩)、キトサ
ン、ポリリジンなどの架橋物が挙げられる。化学合成物
では、アニオン系のものとして、ポリアクリル酸
(塩)、ポリ〔イソブチレン−マレイン酸(塩)〕、ポ
リ〔2−アクリルアミド−2−メチルプロパン−スルホ
ン酸(塩)〕、ポリ〔アクリロキシプロパンスルホン酸
(塩)〕、ポリビニルホスホン酸(塩)等の架橋物;カ
チオン系のものとして、ポリ〔メタクリロイロキシエチ
ル四級アンモニウムクロリド〕、ポリビニルピリジン、
ポリエチレンイミンなどの架橋物;ベタイン系のものと
して、N,N−ジメチル−N−(3−アクリリアミドプ
ロピル)−N−(カルボキシメチル)アンモニウム塩な
どの架橋物が挙げられる。また、〔デンプン−アクリル
酸(塩)〕グラフト共重合体、〔デンプン−アクリロニ
トリル〕共重合体のケン化物、アクリル酸(塩)共重合
体などが挙げられる。更にこれらの繊維状物も用いるこ
とができる。特に、架橋による網目状構造を有するカル
ボン酸系高分子が好ましい。
【0027】前記低流動性イオン性高分子としては、カ
ルボン酸イオン、スルホン酸イオン等を側鎖に有するセ
ルロース系、デンプン系、アクリル系、ビニル系等のア
ニオン性高分子、アミノ基やアンモニウムイオン等を側
鎖に有するセルロース系、デンプン系、アクリル系、ビ
ニル系のカチオン性高分子、またベタイン性高分子など
が挙げられ、特にベタツキ感やヌルツキ感が低い等の点
から、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸−メタク
リル酸アルキル共重合体のナトリウム塩等のアクリル酸
系高分子、又は架橋アクリル酸系高分子などの架橋によ
る網目状構造を有するカルボン酸系高分子を用いること
が好ましい。
【0028】前記低流動性イオン性高分子は、前述の通
り、その25℃での粘度が好ましくは10000mPa
・s以上である。水性液の保持性を更に高める点から前
記粘度は、更に好ましくは30,000〜1,000,
000mPa・s、一層好ましくは50,000〜70
0,000mPa・sである。
【0029】水性液と高分子物質とから水性液含有高分
子を得るには、例えば該高分子物質として前記イオン性
高吸水性樹脂を用いる場合には、前記水性液中に前記イ
オン性高吸水性樹脂を添加し撹拌して、前記水性液を前
記高吸水性樹脂に吸収させゲル状態とすればよい。一
方、前記高分子物質として前記低流動性イオン性高分子
を用いる場合には、前記水性液中に前記低流動性イオン
性高分子を添加し撹拌して、前記水性液を前記低流動性
イオン性高分子に吸収させてゲル状態とすればよい。
【0030】前記高分子物質に含有される前記水性液と
しては、例えば水又は水性洗浄剤が用いられる。前記高
分子物質に対する前記水性液の含有量は、前記高分子物
質の重量に対して10〜1000倍量、特に50〜50
0倍量%であることが、良好な感触、仕上がり性の点か
ら好ましい。
【0031】前記水性液として水性洗浄剤を用いる場
合、該水性洗浄剤としては、水を媒体とし、界面活性
剤、水溶性溶剤、アルカリ剤、酸、つや出し剤、ワック
ス剤、除菌剤、防腐剤、金属塩、香料、色素等が配合さ
れたものが例示される。水の配合率は60重量%以上で
あることが、良好な清掃性と仕上がり性の点で好まし
く、70〜95重量%が更に好ましい。
【0032】界面活性剤としては、陰イオン界面活性
剤、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤及び両性
界面活性剤の何れも用いられ、特に洗浄性と仕上がり性
との両立の点から、ポリオキシアルキレン(アルキレン
オキサイド付加モル数1〜20)アルキル(炭素数8〜
22の直鎖又は分岐鎖)エーテル、アルキル(炭素数8
〜22の直鎖又は分岐鎖)グリコシド(平均糖縮合度1
〜5)ソルビタン脂肪酸(炭素数8〜22の直鎖又は分
岐鎖)エステル、及びアルキル(炭素数6〜22の直鎖
又は分岐鎖)グリセリルエーテル等の非イオン活性剤な
らびにアルキルカルボキシベタイン、アルキルスルホベ
タイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン、アルキル
アミドカルボキシベタイン、アルキルアミドスルホベタ
イン、アルキルアミドヒドロキシスルホベタイン等のア
ルキル炭素数8〜24の両性界面活性剤が好適に用いら
れる。界面活性剤は、水性洗浄剤中に0.01〜5.0
重量%、特に0.05〜2.0重量%含有されること
が、洗浄性及び仕上がり性の点から好ましい。
【0033】水溶性溶剤としては、1価アルコール、多
価アルコール及びその誘導体から選ばれる1種以上のも
のが好適であり、特に仕上がり性の点から蒸気圧2mm
Hg以上のものが好ましい。例えば、エタノール、イソ
プロピルアルコール、プロパノール、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテル等が好ましい。水溶性溶剤は水性洗浄剤中
に、1〜40重量%、特に1〜20重量%含有されるこ
とが、臭い及び皮膚刺激性の低減の点から好ましい。
【0034】アルカリ剤としては、水酸化ナトリウム等
の水酸化物、炭酸ナトリウム等の炭酸塩、硫酸水素ナト
リウム等のアルカリ性の硫酸塩、第1リン酸ナトリウム
等のリン酸塩、酢酸ナトリウム、コハク酸ナトリウム等
の有機アルカリ金属塩、アンモニア、モノ、ジ又はトリ
エタノールアミン等のアルカノールアミン、2−アミノ
−2−メチル−1−プロパノール等のβ−アミノアルカ
ノール並びにモルホリン等が挙げられる。特に感触とp
Hの緩衝性の点で、モノ、ジ又はトリエターノルアミン
等のアルカノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1
−プロパノール等のβ−アミノアルカノール並びにモル
ホリンが好ましい。アルカリ剤は0.01〜5重量%、
特に0.05〜1重量%含有されることが洗浄性及び感
触の面で好ましい。
【0035】隔離層5は、水性液含有高分子に含有され
ている水性液を清掃面に徐々に放出させるために、水性
液保持層4と第1の外層2との間に配設されるものであ
る。
【0036】隔離層5は、通液性を有するシート材(以
下、隔離シートという)8から構成されている。隔離シ
ート8は、ウエットシート1の使用前までは薬剤含有層
である第1の外層2と水性液保持層4とを隔離させてお
き、且つウエットシート1の使用時には薬剤含有層であ
る第1の外層2に含まれている前記薬剤と水性液保持層
4に含まれている水性液含有高分子とを徐々に接触させ
て、該水性液含有高分子から水性液(水あるいは水性洗
浄剤)を放出させるために用いられる。
【0037】隔離シート8としては、前述した担持シー
ト6と同様のものを用いることができる。隔離シート8
の坪量は、第1の外層2と水性液保持層4との隔離を十
分なものとし、また第1の外層2に含まれている前記薬
剤と水性液保持層4に含まれている前記水性液含有高分
子との接触速度を制御する点から、5〜200g/
2 、特に20〜100g/m2 であることが好まし
い。同様の点から、その厚みは0.1〜10mm、特に
0.2〜5mmであることが好ましい。
【0038】隔離シート8は、100〜4000Pa、
特に200〜2000Paの荷重下で初めて、第1の外
層2に含まれている前記薬剤と水性液保持層4に含まれ
ている前記水性液含有高分子とが接触する程度の隔離性
を有していることが、水性液保持層4から一定量ずつ水
性液を放出させて、広範囲の清掃面を清掃可能とする点
から好ましい。
【0039】図1(b)に示すように、第1の外層2、
第2の外層3、水性液保持層4及び隔離層5は、略同幅
となっている。また水性液保持層4及び隔離層5は略同
じ長さとなっている。これらの前後端から第1の外層2
及び第2の外層3が延出しており、当該延出部分におい
てこれら二層(第1の外層2及び第2の外層3)は、所
定の接合手段によって一体的に接合固定されている。接
合固定の手段としては、圧着、融着、接着又はこれらの
任意の組み合わせ等が用いられる。
【0040】以上の構成を有する本実施形態のウエット
シート1においては、水性液保持層4における前記水性
液含有高分子が多量の水性液(水あるいは水性洗浄液)
を保持できるので、水性液の保持容量が極めて高いもの
となる。
【0041】本実施形態のウエットシート1において
は、その使用前の無荷重下においては、薬剤含有層であ
る第1の外層2と水性液保持層4とが隔離シート8によ
って隔離されており、第1の外層2に含まれている前記
薬剤と水性液保持層4に含まれている前記水性液含有高
分子とが実質的に接触しない状態となっている。実質的
に接触しないとは、前記薬剤と前記水性液含有高分子と
が全く接触しないこと、及び前記薬剤と前記水性液含有
高分子とが不可避的に接触して微量の水性液が放出する
ことは許容されることを意味する。一方、ウエットシー
ト1の使用時における所定加重下においては、隔離シー
ト8を通じて第1の外層2に含まれている前記薬剤と水
性液保持層4に含まれている前記水性液含有高分子とが
接触するようになされている。この接触で前記薬剤の作
用により前記水性液含有高分子から水性液が放出され
る。放出された水性液は、それぞれ通水性を有する隔離
シート8及び担持シート6を経て、清掃対象面に施され
る。放出される水性液は、前記の如く水あるいは水性洗
浄剤からなる。水性液には、前記水性液含有高分子の調
製時に添加されている各種成分が少量含まれている。
【0042】所定加重下における前記薬剤と前記水性液
含有高分子との接触は、隔離シート8を介しての間接的
なものなので、該接触に起因する前記水性液含有高分子
からの水性液の放出は徐々に起こる。つまり、前記水性
液含有高分子中に大量に含有されている水性液が徐々に
放出され、広面積の清掃対象面を清掃することができ
る。また、別途水や洗浄液を用いることなく清掃対象面
を清掃できるので、清掃が至極簡便である。更に、ウエ
ットシート1はその使用前までは水性液がその表面に滲
出していないので、水性液の蒸発等に大きな注意を払う
必要がなく、保管や取り扱いが容易である。
【0043】このように、本実施形態のウエットシート
1は、自から水性液を放出するものであり、各種硬質表
面、例えばフローリング、ビニル(クッションフロア)
やタイル等からなる床、壁、天井、リビング家具、浴
槽、洗面台等の清掃に好適に用いられる。また水性液は
少量が徐々に放出されるので、従来かたく絞った濡れ雑
巾等で清掃せざるを得なかった畳なども容易に清掃でき
る。
【0044】本実施形態のウエットシート1は、これを
手で拭くこともでき、また所定の清掃具に装着させて拭
くこともできる。例えば、平坦面を有する扁平形状のヘ
ッド部、及び該ヘッド部と自在継手を介して連結した棒
状の柄から構成された清掃具における該ヘッド部の平坦
面に、第2の外層3が当接するようにウエットシート1
を装着させれば、フローリング等の広面積の清掃対象面
も容易に清掃できる。この場合、ウエットシート1にお
ける一方の外層である第2の外層3が液不透過性の材料
から構成されているので、第2の外層3側に手を当てて
清掃すれば手が濡れることがない。同様に、第2の外層
3側に清掃具を装着すれば清掃具に水性液が付着するこ
ともない。
【0045】本発明は前記実施形態に制限されない。例
えば、前記実施形態においては第1の外層2が薬剤含有
層を兼ねていたが、これに代えて、図2(a)及び図2
(b)に示す構成とすることもできる。即ち、第1の外
層2を親水性不織布等の通液性のシート材から構成し、
これとは別に前記薬剤を担持シート6に保持させて薬剤
含有層9を構成して、図2(a)に示すように、薬剤含
有層9を、第1の外層2と水性液保持層4との間に介在
配置させたり、或いは図2(b)に示すように、薬剤含
有層9を第2の外層3と水性液保持層4との間に介在配
置させてもよい。この場合、図2(a)及び図2(b)
に示すように、薬剤含有層9と水性液保持層4との間
に、隔離シート8からなる隔離層5を介在配置させるこ
とも好ましい。
【0046】また、図1並びに図2(a)及び図2
(b)に示す実施形態において、隔離シート8として液
不透過性のシートを用い、ウエットシート1の使用前ま
では隔離シート8によって薬剤含有層2,9と水性液保
持層4とを隔離しておき、使用に際して隔離シート8を
引き抜くことで薬剤含有層9と水性液保持層4とが接触
するような構成としてもよい。
【0047】また前記実施形態においては、第2の外層
3は液不透過性のシート材であったが、これに代えて第
2の外層3として、第1の外層2と同様のものを用い、
ウエットシート1の両面を清掃可能とさせることも好ま
しい。
【0048】また前記実施形態においては、界面活性剤
等の洗浄成分を、前記水性液含有高分子中に保持させた
が、これに代えて隔離シート8や担持シート6に保持さ
せることもできる。
【0049】また前記実施形態においては、前記薬剤と
前記水性液含有高分子とを隔離層5によって隔離した
が、これに代えて、前記薬剤を、所定荷重下で破裂する
マイクロカプセルに封入することで両者を隔離してもよ
い。
【0050】
【実施例】以下の実施例中、特に断らない限り「%」は
「重量%」を意味する。
【0051】〔実施例1〜5〕 (1)水性液含有高分子の調製 低流動性アクリル酸系高分子であるカーボポール Ultre
z 10 (BF Goodrich 製)を水中に分散させ、更にアルキ
ルグルコシド、エタノール、2−アミノ−2−メチル−
1−プロパノールを以下の比率で添加して、ゲル状態の
水性液含有高分子を調製した。調製後の水性液高分子の
粘度をブルックフィールド型粘度計で測定したところ、
180000mPa・s(25℃)であった。
【0052】水性液含有高分子の組成:水/カーボポー
ル Ultrez 10/アルキルグルコシド/エタノール/2−
アミノ−2−メチル−1−プロパノール=92.2/
0.8/0.1/6.0/0.9
【0053】(2)第1、2の外層の製造 レーヨン繊維(1.7dtex×40mm)と、アクリ
ル繊維(0.9dtex×51mm)と、芯がポリプロ
ピレンで鞘がポリエチレンからなる芯鞘繊維(1.0d
tex×38mm)とを重量比で50/25/25の比
率で混合した坪量40g/m2 の繊維ウエブを常法のカ
ード機で作製した。この繊維ウエブに低エネルギー条件
でウォーターニードリング処理を施してスパンレース不
織布を作製した。このスパンレース不織布に、ヒートエ
ンボス(ロール温度130℃)加工を施して格子状のパ
ターン形成した。このようにして得られた不織布(22
cm×28cm、3.0gf/cm2 荷重下の嵩密度
0.15g/cm3 )の両面全体に、8.7%塩化ナト
リウム水溶液11.5gをスプレーした後乾燥させて、
第1の外層(薬剤含有層)としての塩化ナトリウム含有
シートを製造した(塩化ナトリウムの添加量0.001
6g/cm2 )。また、第2の外層として坪量40g/
2 の液不透過性ポリエチレンフィルム(22cm×2
8cm)を準備した。
【0054】同様にして第1の外層(薬剤含有層)とし
ての硫酸マグネシウム含有シート(実施例2、硫酸マグ
ネシウムの添加量0.0018g/cm2 )、塩化カル
シウム含有シート(実施例3、塩化カルシウムの添加量
0.0016g/cm2 )、硫酸亜鉛含有シート(実施
例4、硫酸亜鉛の添加量0.0016g/cm2 )、及
びクエン酸含有シート(実施例5、クエン酸の添加量
0.0016g/cm2)を製造した。
【0055】(3)隔離層の製造 芯がポリエステルで鞘がポリエチレンからなる芯鞘構造
でクリンプ形状をもつ低融点繊維(6.6dtex×5
1mm、鞘成分の融点110℃)と、レーヨン繊維
(5.5dtex×51mm)とを重量比70/30で
混合した坪量40g/m2 の繊維ウエブを常法のカード
機で作製した。この繊維ウエブを130℃で乾燥させ、
隔離層としてのエアースルー不織布(坪量40g/
2 )を作製した。
【0056】(4)ウエットシートの製造 薬剤含有層としての第1の外層(22cm×28cm)
中央上に隔離層(10cm×28cm)を重ね、隔離層
上に水性液含有高分子を塗布して、隔離層と同形の水性
液保持層を形成した。水性液含有高分子の塗布量は40
gとした。水性液保持層上に第2の外層を重ねて、隔離
層及び水性液保持層の前後端から延出する第1の外層と
第2の外層とをヒートシールして図1(a)及び図1
(b)に示す構造のウエットシートを製造した。
【0057】〔実施例6〕 (1)水性液含有高分子の調製 架橋ポリアクリル酸ナトリウムからなるイオン性高吸水
性樹脂アクアキープ10SH(住友精化製)に対して水
を150倍量添加し(対樹脂重量)、水性液含有高分子
を調製した。
【0058】(2)薬剤含有層の製造 実施例1で用いた第1の外層を構成する不織布を10c
m×28cmの大きさに裁断し、該不織布の片面全体に
0.435%塩化カルシウム水溶液5.2gをスプレー
した後、乾燥させて薬剤含有層としての塩化カルシウム
含有シート(塩化カルシウムの添加量8.1×10-5
/cm2 )を製造した。
【0059】(3)第1の外層の製造 実施例1で用いた第1の外層を構成する不織布と同じ繊
維組成で、低エネルギー条件でウォーターニードリング
処理を施した坪量70g/m2 のスパンレース不織布を
製造した。
【0060】(4)ウェットシートの製造 第1の外層(22cm×28cm)中央上に水性液含有
高分子を塗布して、薬剤含有層と同形の水性液保持層
(10cm×28cm)を形成した。水性液含有高分子
の塗布量は40gとした。該水性液保持層上に薬剤含有
層の非スプレー面を水性液保持層側に向けて重ね、その
上に実施例1と同様の第2の外層を重ねて、薬剤含有層
及び水性液保持層の前後端から延出する第1の外層と第
2の外層とをヒートシールして、図2(b)に示す構造
で且つ隔離層5を有さないウェットシートを製造した。
【0061】〔実施例7〕実施例1で用いた第1の外層
を構成する不織布を10cm×28cmの大きさに裁断
し、該不織布に0.87%クエン酸水溶液5.2gを全
面にスプレーした後、乾燥させて薬剤含有層としてのク
エン酸含有シート(クエン酸の添加量1.6×10-4
/cm2 )を製造した。これ以外は実施例6と同様にし
てウェットシートを製造した。
【0062】〔比較例1及び2〕第1の外層に塩化ナト
リウムを含有させない以外(比較例1)は実施例1と同
様、また塩化カルシウムを含有させない以外(比較例
2)は実施例6と同様にしてウエットシートをそれぞれ
製造した。
【0063】〔性能評価〕実施例及び比較例で得られた
ウエットシートについて、以下の方法で水性液の平均放
出量及び放出性、並びに水性液の徐放性を評価した。結
果を表1に示す。
【0064】〔水性液の平均放出量及び放出性〕実施例
及び比較例で得られたウェットシートを、花王(株)製
のクイックルワイパーに装着させてフローリングを10
畳拭き続けた時の1畳あたりに放出される水性液量を測
定した。1畳拭くごとにウェットシートを清掃部ヘッド
から外し、その重量を測定することで、放出される水性
液量を算出した。約90cmの距離を1往復を拭く動作
を1ストロークとし、この動作を1畳の長手方向(18
0cm)に2列、短手方向(90cm)に4列行い1畳
の清掃を完結した。その後、1畳あたりの平均放出量を
算出した。その結果に基づき、下記の基準で水性液の放
出性を評価した。 ◎;1畳目から10畳目までの各水性液の放出量が1畳
あたり0.5g以上であるもの ○;1畳目から8畳目までの各水性液の放出量が1畳あ
たり0.5g以上であるもの △〜○;1畳目から6畳目までの各水性液の放出量が1
畳あたり0.5g以上であるもの △;1畳目から4畳目までの各水性液の放出量が1畳あ
たり0.5g以上であるもの ×;1畳目から4畳目までの各水性液の放出量が1畳あ
たり0.5g以上にないもの
【0065】〔水性液の徐放性〕前記の水性液の平均放
出量の測定結果に基づき以下の基準で水性液の徐放性を
評価した。 ◎;1畳目から10畳目までの各水性液の放出量がその
平均値の±50%の範囲に入るもの ○;1畳目から8畳目までの各水性液の放出量がその平
均値の±50%の範囲に入るもの △〜○;1畳目から6畳目までの各水性液の放出量がそ
の平均値の±50%の範囲に入るもの △;1畳目から4畳目までの各水性液の放出量がその平
均値の±50%の範囲に入るもの ×;1畳目から4畳目までの各水性液の放出量がその平
均値の±50%の範囲に入らないもの
【0066】
【表1】
【0067】表1に示す結果から明らかなように、各実
施例(本発明品)のウエットシートは、水性液の放出量
が一定量以上で、かつ水性液が徐々に放出されて広面積
の清掃対象面を清掃できることが判る。また、表には示
していないが、各実施例におけるウエットシートの隔離
層は、約500Paの荷重下で初めて、塩化ナトリウム
等の薬剤と水性液含有高分子とが接触する程度の隔離性
を有していた。
【0068】
【発明の効果】本発明の清掃用ウエットシートによれ
ば、多量の水性液を保持でき、該水性液を均一に徐放さ
せることができる。また本発明の清掃用ウエットシート
によれば、別途水や洗浄液を使うことなく広面積の清掃
対象面を清掃することができる。更に本発明の清掃用ウ
エットシートによれば、その使用前までは水性液がその
表面に滲出していないので、水性液の蒸発等に大きな注
意を払う必要がなく、保管や取り扱いが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の清掃用ウエットシートの
一実施形態の構造を示す模式図であり、図1(b)は図
1に示す清掃用ウエットシートの斜視図である。
【図2】図2(a)及び図2(b)はそれぞれ本発明の
清掃用ウエットシートの別の実施形態の構造を示す模式
図である。
【符号の説明】
1 清掃用ウエットシート 2 第1の外層 3 第2の外層 4 水性液保持層 5 隔離層 6 担持シート 7 裏面シート 8 隔離シート 9 薬剤含有層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性液を含有する高分子物質を有する水
    性液保持層と、前記高分子物質から前記水性液を放出さ
    せる作用を有する薬剤を有する薬剤含有層とを備えた清
    掃用ウエットシートであって、 前記清掃用ウエットシート内において前記水性液保持層
    及び前記薬剤含有層はそれぞれ、無荷重下では前記高分
    子物質と前記薬剤とが実質的に接触せず、且つ所定の荷
    重下において前記高分子物質と前記薬剤とが接触し、該
    薬剤の作用によって該高分子物質から前記水性液が徐放
    されるような状態に形成及び/又は配置されている清掃
    用ウエットシート。
  2. 【請求項2】 水性液を含有する前記高分子物質が、水
    性液を含有し且つ25℃での粘度が10000mPa・
    s以上である低流動性イオン性高分子からなるか、又は
    水性液が吸収されたイオン性高吸水性樹脂からなる請求
    項1記載の清掃用ウエットシート。
  3. 【請求項3】 前記薬剤が、電解質又は酸性物質若しく
    は塩基性物質からなり、前記電解質による浸透圧平衡又
    は架橋の作用によって前記高分子物質から前記水性液が
    徐放されるか、又は前記酸性物質若しくは前記塩基性物
    質による脱イオン化の作用によって前記高分子物質から
    前記水性液が徐放される請求項1又は2記載の清掃用ウ
    エットシート。
  4. 【請求項4】 前記水性液保持層と前記薬剤含有層との
    間に通液性の隔離層が介在配置されている請求項1〜3
    の何れかに記載の清掃用ウエットシート。
  5. 【請求項5】 前記薬剤含有層は、前記薬剤が担持シー
    トに保持されて構成されており、 前記薬剤含有層が前記清掃用ウエットシートにおける一
    方の外層を構成し、他方の外層が液不透過性の裏面シー
    トから構成されており、 前記薬剤含有層と前記裏面シートとの間に前記水性液保
    持層が配置されている請求項1〜4の何れかに記載の清
    掃用ウエットシート。
  6. 【請求項6】 前記低流動性イオン性高分子又はイオン
    性高吸水性樹脂が、架橋による網目状構造を有するカル
    ボン酸系高分子からなる請求項1〜5の何れかに記載の
    清掃用ウエットシート。
  7. 【請求項7】 前記電解質が一価又は二価の金属イオン
    の塩からなり、前記酸性物質は、その第1解離層のpK
    a値(25℃)が0〜12であり、前記塩基性物質は、
    そのpKb値(25℃)が1〜10である請求項1〜6
    の何れかに記載の清掃用ウエットシート。
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