JP2013256567A - 洗浄剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】硬質表面の洗浄に用いられる洗浄剤である。洗浄剤は、界面活性剤、増粘剤として乳化作用を有する水溶性のアニオン性ポリマー及び香料を含有する乳化液からなる。香料は乳化液中に0.1質量%以上2質量%以下含有されている。洗浄剤は、硬質表面に施された該洗浄剤によって該硬質表面を洗浄した後、該硬質表面を洗い流さず、該洗浄剤が該硬質表面に残留するように用いられるものである。
【選択図】なし
Description
前記洗浄剤は、界面活性剤、増粘剤として乳化作用を有する水溶性のアニオン性ポリマー及び香料を含有する乳化液からなり、
前記香料は前記乳化液中に0.1質量%以上2質量%以下含有され、
前記洗浄剤は、硬質表面に施された該洗浄剤によって該硬質表面を洗浄した後、該硬質表面を洗い流さず、該洗浄剤が該硬質表面に残留するように用いられるものである洗浄剤を提供するものである。
<3>前記アニオン性ポリマーは、構成単量体としてアクリル酸又はその塩、及びメタクリル酸アルキルエステルのみを含み、その上でアクリル酸又はその塩100質量部に対して、0.01質量部以上の、エチレン性不飽和基を少なくとも2個有する化合物を架橋剤として使用して得られる架橋型アクリル酸/メタクリル酸アルキルエステルコポリマーである前記<2>に記載の洗浄剤。
<4>前記アニオン性ポリマーは、該アニオン性ポリマーを0.2質量%含有し水酸化ナトリウムでpH7.0に調整した水溶液の20℃における粘度が、好ましくは500mPa・s以上、更に好ましくは1000mPa・s以上、一層好ましくは1500mPa・s以上であり、好ましくは50,000mPa・s以下、更に好ましくは40,000mPa・s以下である前記<1>ないし<3>のいずれか1に記載の洗浄剤。
<6>25℃における粘度が好ましくは20mPa・s以上、更に好ましくは50mPa・s以上、一層好ましくは100mPa・s以上であり、好ましくは300,000mPa・s以下、更に好ましくは100,000mPa・s以下、一層好ましくは10,000mPa・s以下である前記<1>ないし<5>のいずれか1に記載の洗浄剤。
<7>前記香料を、好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上、そして好ましくは1.7質量%以下、更に好ましくは1.5質量%以下含有する前記<1>ないし<6>のいずれか1に記載の洗浄剤。
<8>前記界面活性剤を好ましくは0.01質量%以上、更に好ましくは0.03質量%以上、一層好ましくは0.05質量%以上含有し、好ましくは5質量%以下、更に好ましくは3.0質量%以下、一層好ましくは1.0質量%以下含有し、前記水溶性のアニオン性ポリマーを好ましくは0.01質量%以上、更に好ましくは0.03質量%以上、一層好ましくは0.05質量%以上含有し、好ましくは2質量%以下、更に好ましくは1.5質量%以下、一層好ましくは1.0質量%以下含有する前記<1>ないし<7>のいずれか一項に記載の洗浄剤。
<9>前記界面活性剤が、両性界面活性剤である前記<1>ないし<8>のいずれか1に記載の洗浄剤。
<11>前記香料が、γ−ウンデカラクトン、1−(2,6,6−トリメチル−1,3−シクロヘキサジエン−1−イル)−2−ブテン−1−オン、7−アセチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−1,1,6,7−テトラメチルナフタレン、セドリルメチルケトン、3,7−ジメチル−7−メトキシオクタン−2−オール、ドデカヒドロ−3a,6,6,9a−テトラメチルナフト[2,1−b]フランのいずれかを含む前記<1>ないし<10>のいずれか1に記載の洗浄剤。
<12>前記界面活性剤として、両性界面活性剤を用いる前記<1>ないし<11>のいずれか1に記載の洗浄剤。
<13>前記界面活性剤として、炭素数8〜24のアルキル基を有するアルキルジメチルアミンオキサイドを用いる前記<12>に記載の洗浄剤。
<14>25℃におけるpHが、好ましくは7.0以上、更に好ましくは7.5以上であり、好ましくは10.0以下、更に好ましくは9.5以下である前記<1>ないし<13>のいずれか1に記載の洗浄剤。
<16>基材シートに含浸される洗浄剤の割合が、基材シートの質量に対して、好ましくは100質量%以上、更に好ましは200質量%以上であり、好ましくは1000質量%以下、更に好ましは800質量%以下である前記<15>に記載の硬質表面洗浄用ウエットシート。
以下の表1に示す成分を混合して水中油型の乳化液からなる洗浄剤を調製した。この洗浄剤を基材シートに含浸させて硬質表面清掃用ウエットシートを得た。同表に示すアクリル酸・メタクリル酸アルキル重合体は、その水溶液の粘度(0.2%水溶液、20℃、pH7.0)が29744mPa・sであった。洗浄剤の含浸率は、基材シートの質量に対して350%とした。基材シートは以下の方法で製造した。
特開2007−154359号公報の実施例1に記載の方法で基材シートを製造した。すなわち、特開2007−154359号公報の図4に示す製造装置を用いて、同公報の図1に示す坪量30g/m2の嵩高シートを製造した。用いた原料はポリエチレンテレフタレート繊維(繊維長44mm)60%、アクリル繊維(繊維長51mm)20%、及びレーヨン繊維(繊維長25mm)20%である。得られた基材シートは、繊維密度が大きくかつ厚みの小さい第1区域と、第1区域よりも繊維密度が小さくかつ第1区域よりも厚みの大きい第2区域とを有していた。第1区域及び第2区域の形状は同公報の図1に示すとおりであり、第1区域の面積率は44%であり、第2区域の面積率は56%であった。
実施例1において香料の配合割合を表1に示す値とする以外は実施例1と同様にして洗浄剤を調製した。得られた洗浄剤を、実施例1と同様の基材シートに含浸させてウエットシートを得た。
実施例2において、増粘剤を配合しない以外は実施例2と同様にして洗浄剤を調製した。得られた洗浄剤を、実施例1と同様の基材シートに含浸させてウエットシートを得た。
実施例及び比較例で得られた洗浄剤について、その粘度を測定した。測定は、25℃で行った。測定に用いた粘度計は、ブルックフィールド型粘度計であり、使用ローターはNo.2、回転数は60rpmとした。
また、実施例及び比較例で得られたウエットシートについて、これを用いて清掃対象面を清拭した後の該清掃対象面の香りの強さ、ウエットシートからの香料の放出のされやすさ、皮脂汚れの洗浄性、髪の毛の捕集率、及び清掃後の床の感触を以下の方法で評価した。それらの結果を以下の表1に示す。
清掃対象面を清拭した後の該清掃対象面の香りの強さを経時的に官能評価した。具体的には、ウエットシートを、花王(株)製の清掃道具であるクイックルワイパー(登録商標)のヘッド部に取り付け、20℃、65%RHの部屋において、30cm×30cm四方のフローリング材(Panasonic電工製 ウッディA)上を3往復清拭した。清拭後にフローリングは水等で洗い流さなかった。清拭直後、10分後、20分後、30分後、60分後において、フローリングから生じる香りの強さを4名のパネラーに評価させた。パネラーとフローリング材の距離は30cmとした。評価後、次の評価までの間は、パネラーは部屋の外に出ていた。4名のパネラーの評価の平均をもって、評価結果とした。評価の平均は下記の数値基準から求めた。
6:強く匂う
5:はっきりと匂う
4:匂いが楽にわかる
3:ほのかに匂う
2:ごくかすかに匂う
1:匂いを感じない。
実施例2で用いた洗浄剤について、分光光度計を用いて吸光特性を測定した。その結果、320nm及び290nmの波長で吸光度のピークを有することが確認された。
次に、実施例2と比較例2で得たウエットシートについて、24時間密閉容器内に保管した後、マングルを用いて洗浄剤を基材シートから搾り出し、分光光度計を用いて320nm及び290nmの吸光度をそれぞれ測定した。この値を「洗浄剤吸光度」と言う。
次に、同様にして香料を配合しない以外は表1に示す成分と同じ成分を混合してなる洗浄剤を調製し、基材シートに350%含浸させた後搾り出した液の320nm及び290nmの吸光度を測定した。この値を「対照吸光度」と言う。
洗浄剤吸光度から対照吸光度を差し引いた値(この値を「放出洗浄剤吸光度」と言う。)を求め、この値をウエットシートからの香料の放出のされやすさの尺度とする。放出洗浄剤吸光度は、その数値が高いほど香料が多量に放出されたことを意味する。
30cm×30cmのフローリング(Panasonic電工製 ウッディA)上を裸足で歩き、20℃,65%環境下で12時間放置する。ウエットシートを、花王(株)製の清掃道具であるクイックルワイパー(登録商標)のヘッド部に取り付け、20℃、65%RHの部屋において、2往復清拭した。清拭後にフローリングは水等で洗い流さなかった。乾燥後後ニンヒドリンスプレー(和光純薬製)を塗布し、乾燥後の発色度合いを観察し、以下の基準で評価した。
3:発色しない
2:一部発色する
1:足跡が明らかに分かる
クイックルワイパー〔花王(株)製〕に、凹凸形状が外方を向くようにウエットシートを装着した。20℃、65%RHの環境下で、90cm×90cmのフローリング(Panasonic電工製 ウッディA)上にシートを乗せて一定のストローク(60cm)で4往復清掃した。床が乾いた後、パネラーに床を手で触らせて評価を行った。以下の基準にてパネラー4人で評価を行い、平均値を求めた。
3:べたつきやぬるつきを感じない
2:べたつきやぬるつきをやや感じる
1:非常にべたつく、又は非常にぬるつく
また、実施例及び比較例は、皮脂汚れの洗浄性、清掃後の床の感触についていずれも問題がなく、ウエットシートに含浸させ硬質表面洗浄用ウエットシートとして用いた場合に適していることが判る。
Claims (7)
- 硬質表面の洗浄に用いられる洗浄剤において、
前記洗浄剤は、界面活性剤、増粘剤として乳化作用を有する水溶性のアニオン性ポリマー及び香料を含有する乳化液からなり、
前記香料は前記乳化液中に0.1質量%以上2質量%以下含有され、
前記洗浄剤は、硬質表面に施された該洗浄剤によって該硬質表面を洗浄した後、該硬質表面を洗い流さず、該洗浄剤が該硬質表面に残留するように用いられるものである洗浄剤。 - 前記アニオン性ポリマーは、繰り返し単位としてアクリル酸若しくはメタクリル酸又はそれらの塩若しくはそれらのアルキルエステルを含むものである請求項1に記載の洗浄剤。
- 前記洗浄剤は、水中油型の乳化液からなる請求項1又は2に記載の洗浄剤。
- 25℃における粘度が20〜300,000mPa・sである請求項1ないし3のいずれか一項に記載の洗浄剤。
- 前記界面活性剤を0.01質量%以上5質量%以下含有し、前記水溶性のアニオン性ポリマーを0.01質量%以上2質量%以下含有する請求項1ないし4のいずれか一項に記載の洗浄剤。
- 前記界面活性剤が、両性界面活性剤である請求項1ないし5のいずれか一項に記載の洗浄剤。
- 請求項1ないし6のいずれか一項に記載の洗浄剤が基材シートに含浸されてなる硬質表面洗浄用ウエットシート。
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