JP2001195997A - 陰極線管 - Google Patents

陰極線管

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JP2001195997A JP2000006163A JP2000006163A JP2001195997A JP 2001195997 A JP2001195997 A JP 2001195997A JP 2000006163 A JP2000006163 A JP 2000006163A JP 2000006163 A JP2000006163 A JP 2000006163A JP 2001195997 A JP2001195997 A JP 2001195997A
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幸生 小泉
Hisafumi Komiya
寿文 小宮
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則夫 岩村
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    • HELECTRICITY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ヒータと陰極間の漏洩電流を防止する構造の傍
熱型陰極構体を得る。 【解決手段】電子銃を構成する傍熱型陰極構体における
ヒータの発熱芯線を被覆する黒色の塗布膜全体を陰極ス
リーブ内に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、傍熱型陰極を有す
る電子銃を具備した陰極線管に係り、特に傍熱型陰極の
陰極スリーブとヒータ間の絶縁特性の向上を図って漏洩
電流の発生を防止した信頼性の高い長寿命の陰極線管に
関する。
【0002】
【従来の技術】カラーテレビジョンセットやデイスプレ
ーモニター等に用いられる陰極線管は、その精細な画像
再現性を有していることから、あらゆる分野で表示手段
として広く用いられている。
【0003】この種の陰極線管は、内面に蛍光体を塗布
してなる蛍光面を形成したパネル部と、傍熱型陰極と制
御電極および加速電極等の複数の電極を有し前記蛍光面
に向けて電子ビームを出射する電子銃を収容したネック
部と、前記パネル部とネック部を連接し前記電子銃から
発射される電子ビームを蛍光面上で走査させるための偏
向ヨークを外装したファンネル部で構成した真空外囲器
を備えている。
【0004】一方、前記電子銃は陰極としては通常は傍
熱型陰極を使用している。
【0005】図5は、従来の陰極線管の傍熱型陰極とそ
の近傍の構成を示す要部断面図である。図5において、
符号51は傍熱型陰極構体であり、この傍熱型陰極構体
51は、筒状の陰極スリーブ52と、この陰極スリーブ
52の一端側に固定された帽状のカソードキャップ53
と、このカソードキャップ53の天頂面に被着された電
子放射物質層54と、前記陰極スリ−ブ52内にその一
部が配置された加熱用のヒータ55とを有している。
【0006】このヒータ55は、螺旋状に巻かれた発熱
芯線55aの一部をアルミナを主成分とする絶縁膜55
bとアルミナとタングステン微粉末とを含む塗布膜55
cで被覆されている。すなわち、前記絶縁膜55bと塗
布膜55cのうち絶縁膜55bはヒ−タ55の発熱芯線
55aの溶接端部55dを除き端部55e迄を被覆して
おり、塗布膜55cは絶縁膜55bの外側で前記溶接端
部55dの近傍を除くほぼ全体を覆うように頂部側のコ
イル部55fから前記陰極スリーブ52のつば拡げされ
た下端52aより更に外側に位置する端部55g迄被着
している。
【0007】この塗布膜55cは、前述のように少量の
タングステン粉末を含んで黒色を呈する黒色塗布膜であ
り、絶縁膜55bはアルミナを主成分としていることか
ら白色を呈する白色絶縁膜であるが、ヒータ全体を眺め
た場合外観が黒色を呈することから一般にはダークヒー
タと呼称されている。
【0008】一方、前記ヒータ55はヒータサポート5
6と溶接端部55dで溶接固定されており、又陰極スリ
ーブ52は筒状のカソードサポ−トアイレット57及び
小径部を前記陰極スリーブ52と固定し大径部を前記カ
ソードサポートアイレット57と固定した陰極ディスク
58とで保持され、さらに前記カソードサポートアイレ
ット57はビードサポート59を介して、また前記ヒー
タサポート56はヒータリードストラップ60を介して
それぞれマルチフォームガラス61に固定されている。
符号62は制御電極で前記電子放射物質層54と所定の
間隔を保持してマルチフォームガラス61に固定されて
いる。
【0009】このようなダークヒータを用いる技術に関
しては、例えば特公平8−3976号公報に、ヒータの
絶縁用アルミナの平均粒径を特定して、変形やクラック
を防止し耐電圧特性を向上することが開示されている。
また、特開平7−161282号公報には、ダークヒー
タと陰極スリーブ内面に炭化珪素薄膜を持つものとを組
み合わせてヒータと陰極間の漏洩電流を抑制しようとす
る技術が開示されている。そして、特開平11−213
859号公報には、スリーブの内面とヒータ表面の少な
くとも一方の表面にタングステンとアルミナの混合物層
にニオブ又はタンタルの少なくとも一方を分散してヒー
タと陰極間の漏洩電流を抑制しようとする技術が開示さ
れている。さらに、特開平11−273549号公報に
は、ヒータの絶縁に用いるアルミナの純度を向上して、
アルミナ自体の電気抵抗を大きくしてヒ−タと陰極間の
漏洩電流を抑制しようとする技術が開示されている。ま
たさらに、実公昭60−3483号公報には、ダークコ
ートをヒータ足部の3重巻き部に重なるまで長くし、ア
ルミナクラックを防止する技術が開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このようなダークヒ−
タを用いた陰極線管では、ヒータの外表面が黒色化され
ているためヒータ表面の放射率を大きくして、ヒータか
らの熱放射を効率良く行うことが出来、信頼性を向上出
来るという特徴を有している。
【0011】しかしながら、前述した図5の構造のよう
な従来技術及び前記各公報に開示された技術ではヒータ
と陰極間の漏洩電流を防止する上でまだ不十分な点があ
り、このため、カラ−テレビジョンセットやデイスプレ
−モニタ−で用いられているオ−トカットオフ回路で
は、予め設定して制御している陰極電流に前記漏洩電流
が重畳される。そのため、R,G,B3色のカットオフ
電圧を制御することができず、3色のバランスが崩れて
白色がとれなくなり、オートカットオフ回路が使用不能
となって、セットの調整が困難となる問題がある。
【0012】また、前記ヒータと陰極間の漏洩電流が流
れ始めると、ヒータの絶縁膜であるアルミナが漏洩電流
で加熱され、この熱でアルミナから酸素が抜け、酸素の
欠乏したアルミナ(Al2 2.99)には導電性が生じ
る。このため、漏洩電流が更に増加してヒータ断線に至
る場合もある、など種々の問題があり、ヒータと陰極間
の漏洩電流を防止することが陰極線管の信頼性を確保す
る上から重要である。
【0013】このヒータと陰極間の漏洩電流発生の要因
を調べてみると、まず、ヒータと陰極間の漏洩電流不良
の陰極線管では、ヒータの白色を呈すべき絶縁膜55b
が灰色に変色しているものが多い事が判った。この前記
灰色に変色した原因は、分析の結果タングステンである
ことが確認できた。
【0014】一方、管球内に存在するタングステンは、
ヒータ55の発熱芯線55aと、前記塗布膜55cの2
個所に使用されている。この両者を見た場合、後者、す
なわち塗布膜55c中のタングステンは粒径が約1.0
μmと小さく、前者、すなわち発熱芯線55aに較べて
化学的に活性である。
【0015】又、陰極線管の真空度は、製造工程中のゲ
ッター飛散直後が最も悪く、10-2Pa程度である。ゲ
ッター飛散後、電子ビームによる管内残留ガスの分解と
ゲッター膜への吸収等の工程により、最終的な管内真空
度は10-5Pa程度に向上する。最も真空度が悪い(1
-2Pa程度)状態においても前記残留ガスの平均自由
工程は数10cmであり、残留ガスが管内に直接露出し
ているタングステンを含む部分と反応する事が判った。
【0016】これらの事実から、黒色を呈する塗布膜5
5c中の特に前記陰極スリーブ52のつば拡げされた下
端52aより更に外側に位置する端部55g迄のタング
ステン微粉末に前記残留ガスが遭遇し、前記タングステ
ンがウオーターサイクル〔例えば、東京大学出版会:堀
越源一著:真空技術(第2版)第85頁参照〕現象によ
り前記絶縁膜55bのアルミナ中に拡散してアルミナが
半導体状態になり、導電性が生じて前記ヒータと陰極間
の漏洩電流を増大させる原因となっていることを確認し
た。
【0017】また、別の要因としてヒータと陰極スリー
ブとの物理的接触に伴う漏洩電流の発生がある。これ
は、ヒータ55とヒータサポート56との溶接固定に伴
ってヒータが外側に押し拡げられ、陰極スリーブ52の
つば拡げされた下端52a近傍で両者の接触面積が大き
くなることに起因している。
【0018】本発明の目的は、前述した従来技術の問題
を解決し、ヒータと陰極間の漏洩電流を防止した優れた
陰極線管を提供する事にある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は陰極線管の電子銃を構成する傍熱型陰極の
陰極スリーブと、この陰極スリーブ内に挿入するヒータ
の塗布膜の塗布長さを特定し、管内残留ガスとヒータの
塗布膜との遭遇、反応を防止すると共に、ヒータと陰極
スリーブとの接触面積を小さくしてヒータと陰極間の漏
洩電流を防止した優れた陰極線管を提供するものであ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につ
き、実施例の図面を参照して詳細に説明する。
【0021】図1は本発明の陰極線管の一実施例の傍熱
型陰極とその近傍の構成を示す要部断面図である。図1
において、符号1は傍熱型陰極構体であり、この傍熱型
陰極構体1は、筒状の陰極スリーブ2と、この陰極スリ
ーブ2の一端側に固定された帽状のカソードキャップ3
と、このカソードキャップ3の天頂面に被着された電子
放射物質層4と、前記陰極スリーブ2内にその一部が配
置された加熱用のヒータ5とを有している。このヒータ
5は螺旋状に巻かれた発熱芯線5aの一部をアルミナを
主成分とする絶縁膜5bとアルミナとタングステン微粉
末を含む塗布膜5cの2層で被覆している。
【0022】すなわち、前記絶縁膜5bと塗布膜5cの
うち、絶縁膜5bはヒータ5の発熱芯線5aの溶接端部
5dを除き端部5eから頂部側のコイル部5f迄を被覆
している。一方、塗布膜5cは、絶縁膜5bの外側で頂
部の前記コイル部5fから前記陰極スリーブ2のつば拡
げされた下端2aより内側の端部5g迄被着している。
すなわち、塗布膜5cは前記陰極スリーブ2内にその全
体が配置されるように、前記絶縁膜5bの前記溶接端部
5d側の端部5eから前記コイル部5f寄りで更に前記
陰極スリーブ2のつば拡げされた下端2aより内側、す
なわち下端2aより電子放射物質層4側に前記端部5g
が位置する構成となっている。
【0023】この塗布膜5cは、前述のように、アルミ
ナとタングステン粉末とを含んで黒色を呈する黒色塗布
膜であり、一方、絶縁膜5bはアルミナを主成分として
いることから白色を呈する白色絶縁膜である。
【0024】この構造によれば、陰極スリーブ内にヒー
タの黒色塗布膜全体が配置されるため、管内残留ガスと
黒色塗布膜の接触、反応が無くなり、タングステンがア
ルミナ中に拡散しなくなり、アルミナの絶縁特性が劣化
せず、漏洩電流を防止出来る。また、陰極スリーブのつ
ば拡げ部分の絶縁膜厚さが小さくなるため、陰極スリー
ブとヒータとの接触面積が小さくなり、漏洩電流の防止
につながる。
【0025】ここで、前記絶縁膜5bと塗布膜5cは、
それぞれが例えばアルミナ粒径、タングステン含有量等
の異なる多層膜であってもよい。また、前記端部5gの
位置は、前記陰極スリーブ2のつば拡げされた下端2a
と同じか、またはそれより内側で有れば良く、更に、つ
ば拡げの始端より内側であればより好ましい。
【0026】一方、前記ヒータ5はヒータサポート6と
溶接端部5dで溶接固定されており、又陰極スリーブ2
は筒状のカソードサポートアイレット7及び小径部を前
記陰極スリーブ2と固定し大径部を前記カソードサポー
トアイレット7と固定した陰極ディスク8とで保持さ
れ、さらに前記カソードサポ−トアイレット7はビード
サポート9を介して、また前記ヒータサポート6はヒー
タリードストラップ10を介してそれぞれマルチフォー
ムガラス11に固定されている。なお、符号12は制御
電極であり、前記電子放射物質層4と所定の間隔を保持
してマルチフォームガラス11に固定されている。
【0027】図2は図1に示すヒータの一例の詳細を示
すもので、(a)は平面図、(b)は側面図及び(c)
は図(a)のA部拡大断面図をそれぞれ示しており、か
つ図1と同じ部分には同一記号を付してある。
【0028】図2(a)〜(c)において、ヒータ5は
その全長L1 の溶接端部5dを除く残部L2 を絶縁膜5
bで被覆し、更にこの絶縁膜5bの外側を、コイル部5
fから溶接端部5d側へ向かって単膜部L3 を除いて端
部5g迄を覆うように塗布膜5cで被覆している。L4
はこの絶縁膜5bと塗布膜5cの両膜の重畳した積層塗
布長を、またL5 は発熱芯線5aの単巻部、L6 は発熱
芯線5aの多重巻部をそれぞれ示し、この発熱芯線5a
の巻線形状は実公昭57−34671号公報で公知の3
重巻の構造が採られている。また、Dは中空部で溶解さ
れた心線の直径、dは発熱芯線5aの直径、pは発熱芯
線5aの巻線ピッチ、t1 は絶縁膜5bの被覆厚さ、t
2 は塗布膜5cの被覆厚さを示している。
【0029】次に、前記ヒータ5の製造方法の一例を説
明する。まず、発熱芯線5aとして直径0.032mm
のタングステン線を用い、これを直径0.15mmのモ
リブデン線からなる心線に15ターン/mmのピッチで
前記実公昭57−34671号公報で公知の3重巻構造
とする。巻線後、所定の長さに切断し2重螺旋構造に整
形した後、全長L1 の溶接端部5dを除く残部L2 に絶
縁膜5bを電着によって被覆する。被覆厚さは約160
0°Cで焼結後約80μmとなるようにする。この絶縁
膜5b用の電着液1リットルの組成は、純度99.85
%の粉砕アルミナ(平均粒径4.4μm)670g、変
性アルコ−ル440ミリリットル、蒸留水440ミリリ
ットル及び電解溶液として硝酸マグネシウムと硝酸アル
ミニウムを各々14g添加している。
【0030】電着はヒータをマイナス側として70Vの
電圧で行った。アルミナの塗布厚は電着時間を調整して
設定する。その後、特公平6−22095号公報に開示
された方法で黒色膜の塗布膜5cを絶縁膜5b上の単層
膜部L3 を除く積層塗布長L4 に約10μmの厚さに浸
漬塗布して被覆する。この塗布膜5c用の黒色液1リッ
トルの概略組成は、前記絶縁膜5b用の電着液で用いた
と同じ粉砕アルミナ450g、平均粒径1μmのタング
ステン微粉末220g、メチルイソブチルケトン700
g、エチルエーテル110ミリリットル及びバインダー
としてニトロセルロース17gを添加したものを用い
た。浸漬塗布後、エチルアルコールで洗浄することによ
り10μmの被覆厚さを制御している。この塗布膜5c
の被覆長さは、浸漬する長さで容易に制御できる。その
後、所定の乾燥工程を経た後、前記心線を酸で溶解する
ことで、図2(c)に直径Dで示した中空部が形成され
る。
【0031】このような製造方法で得られたヒータ5の
具体例は次の通りである。すなわち、全長L1 :13m
m、絶縁膜5bの被覆長L2 :9.5mm、塗布膜5c
の被覆長L4 :6mm、被覆厚t1 、t2 は前述のよう
にそれぞれ80μmと10μmとした。
【0032】図3は図1に示した傍熱型陰極構体を有す
る本発明の陰極線管に用いられる電子銃の構成例を説明
する側面図で、図1と同じ部分には同一記号を付してあ
る。図3に示す電子銃は、制御電極(第1グリッド電
極:G1)12、加速電極(第2グリッド電極:G2)
22、集束電極(第3グリッド電極:G3、第4グリッ
ド電極:G4、第5グリッド電極:G5)23,24,
25、陽極(第6グリッド電極:G6)26、およびシ
ールドカップ27を管軸方向に所定の間隔と位置関係で
配列し、マルチフォームガラス11で固定支持すると共
に、ステム28に植立したステムピン28aに各電極に
設けたタブあるいはリード線を溶接して構成される。
【0033】また、この電子銃は、制御電極12のステ
ム28側に傍熱型陰極構体1が近接配置されており、当
該傍熱型陰極構体1には電子放出部を加熱する前述した
図2に示すヒータ5が内蔵されている。
【0034】なお、符号29はバルブスペーサコンタク
トで、ネック部の内壁に弾接して電子銃の中心軸を管軸
に一致させる機能を有すると共に、ファンネルとネック
の内壁に塗布された内部導電膜から電子銃に陽極電圧を
導入する機能を有する。
【0035】制御電極12と加速電極22および傍熱型
陰極構体1とで電子ビーム発生部(3極部)を構成す
る。また、集束電極23〜25は電子ビーム発生部から
出射する電子ビームを加速集束し、集束電極25と陽極
26の間に形成される主レンズで所定の収束されて蛍光
面方向に指向される。
【0036】ステム28は真空外囲器のネック部開放端
に溶着され外部からの信号あるいは電圧をステムピン2
8aを介して各電極に印加する。
【0037】図4は本発明の陰極線管の一実施例として
のシャドウマスク型カラー陰極線管の概略構造を説明す
る模式断面図である。図4において、符号31はパネル
部、32はネック部、33はファンネル部、34は蛍光
膜、35は多数の電子ビーム通過孔を有する色選択電極
であるシャドウマスクで、このシャドウマスク35は前
記蛍光膜34と同軸で、かつ所定の間隔を隔てて配置さ
れている。符号36はマスクフレームであり、後述する
構造でシャドウマスク35等を固定保持している。37
はスプリング、38はパネルピン、39は外部磁界(地
磁気)を遮蔽する磁気シールドで、地磁気によって電子
ビームの軌道が変化するのを防止する。また、40はア
ノードボタン、41は内装導電膜、42は電子ビームを
水平と垂直に偏向する偏向ヨーク、43は電子ビームを
出射する傍熱型陰極を備えた電子銃で、3本の電子ビー
ム44(センター電子ビーム及び2本のサイド電子ビー
ム)を発射する。また、符号45は外部磁気補正装置
(マグネット組立て)で、この外部磁気補正装置45は
電子銃とパネル部・ファンネル部・シャドウマスクの微
妙な軸ずれあるいは回転ずれによる電子ビームと蛍光体
の不一致を補正する機能を有する。
【0038】同図において、蛍光膜34を内面に有する
パネル部31と、ファンネル部33とは、パネル部31
とファンネル部33で形成されるバルブ内部にシャドウ
マスク35および磁気シールド39等を固定したマスク
フレーム36をスプリング37でパネルピン38に装架
し、パネル部31と、ファンネル部33とをフリットガ
ラスで溶着固定し、ネック部32に電子銃43を封入し
て真空封止する。
【0039】電子銃43から発射された電子ビーム44
は図示しない外部信号処理回路からの映像信号で変調さ
れ、蛍光面34に向けて出射し、ネック部32とファン
ネル部33の遷移部分に装着された偏向ヨーク42で水
平と垂直の2方向に偏向を受け、色選択電極であるシャ
ドウマスク35の電子ビーム通過孔を通して蛍光膜34
に射突することにより画像を形成する。
【0040】一方、最近フラット画面タイプのカラーテ
レビやカラーディスプレイモニターの普及に伴い、これ
らに使用されるカラー陰極線管においても、フェースプ
レート(パネルガラス)がフラット化される傾向にあ
る。
【0041】上記図4の本発明の一実施例は、フラット
タイプのシャドウマスク形カラー陰極線管を示してい
る。図4において、パネル部31は、その外面が略平坦
であり、内面は凹面状に湾曲している。シャドウマスク
35は、シャドウマスク原板がプレス成形によって所定
の曲面に整形されたもので、パネル部31の内面に合わ
せて湾曲している。このように、パネル部31の外面が
略平坦であるにもかかわらず、パネル部31の内面及び
シャドウマスク35を湾曲させているのは、プレス成形
技術によるシャドウマスク35の製作方法が簡単かつ低
コストであるためである。
【0042】このシャドウマスク35は、多数の電子ビ
ーム通過孔が形成された有孔領域を含む主面が略長方形
であり、長軸沿い、短軸沿いおよび対角線沿いで各々曲
率半径が異なっている。これは、カラー陰極線管として
の画面のフラット感と整形されたシャドウマスクの機械
的強度維持の両立を図るためである。
【0043】本実施例におけるカラー陰極線管のシャド
ウマスク35の曲面形状は、曲率半径が長軸沿い、短軸
沿いおよび対角線沿いの各々で主面の中央から周辺に向
かって徐々に減少した非球面である。長軸沿いの曲率半
径Rxは1450mmから1250mmの間で、短軸沿
いの曲率半径Ryは2000mmから1300mmの間
で、対角線沿いの曲率半径Rdは1600mmから12
50mmの範囲で変化している。
【0044】この非球面形状のシャドウマスクの曲率
は、等価曲率半径Reとして次のように定義することが
できる。
【0045】Re=(z2 +e2 )/(2z) 但し、e:シャドウマスク主面の中央から任意の周辺位
置までの管軸に垂直な方向の距離(mm) z:上記任意の周辺位置におけるシャドウマスク主面の
中央から管軸方向の落ち込み量(mm) 上述のように、長軸沿いについては、短軸に比べて多少
曲率半径が小さくてもフラット感が損なわれることがな
く、等価曲率半径として1250mm以上であれば良
い。
【0046】この図4に示す本発明の一実施例のカラー
陰極線管と、図5に示す従来のカラー陰極線管とのヒー
タと陰極間の漏洩電流、ヒータ温度及び陰極温度等の諸
特性を比較した結果、前記漏洩電流は本発明のものが従
来のものに比べて約30%低減して大きな効果が得られ
たのに対し、ヒータ温度及び陰極温度は両者の差は認め
られず、エミッション特性等の問題の無いことが確認で
きた。また、陰極スリーブのつば拡げされた下端近傍で
のヒータとの接触状態を見ると、本発明のものでは膜の
重畳した積層塗布長の端部が陰極スリーブ内で前記下端
から離れた所に有るため、従来のものに比べて接触面積
が小さくなっており、これも前記漏洩電流の低減に寄与
しているものと考えられる。
【0047】なお、本発明は、上記の構造に限定される
ものではなく、本発明の思想を逸脱しない範囲で、種々
の変更が可能である。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
陰極線管に用いる電子銃の傍熱型陰極構体を構成するヒ
ータの絶縁膜もしくは塗布膜と陰極スリーブとの位置関
係を特定することにより、ヒータと陰極間の漏洩電流を
防止して、モニターセット等のオートカットオフ回路の
使用が可能と成ってセットの調整が容易と成ると共に、
ヒータ断線やヒータと陰極間の導通不良を防止でき、信
頼性に優れた陰極線管を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の陰極線管の一実施例の傍熱型陰極構体
とその近傍の構成を示す要部断面図である。
【図2】図1に示すヒータの一例の詳細を示し、(a)
は平面図、(b)は側面図及び(c)は図(a)のA部
拡大断面図である。
【図3】本発明のシャドウマスク型カラー陰極線管に用
いられる電子銃の構成例を説明する側面図である。
【図4】本発明の陰極線管の一実施例のシャドウマスク
型カラー陰極線管の概略構造を説明する模式断面図であ
る。
【図5】従来の陰極線管の傍熱型陰極構体とその近傍の
構成を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 傍熱型陰極 2 陰極スリーブ 5 ヒータ 5a 発熱芯線 5b 絶縁膜 5c 塗布膜 5e,5g 端部 31 パネル部 32 ネック部 33 ファンネル部 43 電子銃。
フロントページの続き (72)発明者 岩村 則夫 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所ディスプレイグループ内 Fターム(参考) 5C031 DD05 DD07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内面に蛍光体を塗布してなる蛍光面を形成
    したパネル部と、傍熱型陰極構体と複数の電極を備え前
    記蛍光面に向けて電子ビームを出射する電子銃を収容し
    たネック部と、前記パネル部とネック部を連接し前記電
    子銃から発射される電子ビームを蛍光面上で走査させる
    ための偏向ヨークを外装したファンネル部で構成した真
    空外囲器を有する陰極線管であって、 前記電子銃の傍熱型陰極構体の陰極スリーブ内にその一
    部を配置するヒータが、発熱芯線の溶接端部近傍を残し
    て絶縁膜で覆われ、更にこの絶縁膜の一部を塗布膜が覆
    っており、かつこの塗布膜全体が前記陰極スリーブ内に
    配置されていることを特徴とする陰極線管。
  2. 【請求項2】前記絶縁膜が白色膜で、塗布膜が黒色膜で
    あることを特徴とする請求項1に記載の陰極線管。
  3. 【請求項3】前記黒色塗布膜がタングステンを含むこと
    を特徴とする請求項2に記載の陰極線管。
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