JP2001192769A - 均一な微細スパングルを有する溶融Zn−Al系合金めっき鋼板 - Google Patents

均一な微細スパングルを有する溶融Zn−Al系合金めっき鋼板

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JP2001192769A
JP2001192769A JP2000002420A JP2000002420A JP2001192769A JP 2001192769 A JP2001192769 A JP 2001192769A JP 2000002420 A JP2000002420 A JP 2000002420A JP 2000002420 A JP2000002420 A JP 2000002420A JP 2001192769 A JP2001192769 A JP 2001192769A
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steel sheet
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spangles
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JP2000002420A
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English (en)
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Shogo Sato
省吾 佐藤
Hiroyuki Araya
博幸 新家
Kazumi Jiromaru
和三 治郎丸
Norifumi Sugawara
憲文 菅原
Makoto Tokotsume
真 床爪
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常使用されている設備でめっきを行い、め
っき皮膜や鋼板の加工性を損なうことなく、微細で均一
なスパングルを有する溶融Zn−Al系合金めっき鋼板
を容易に提供できるようにする。 【解決手段】 重量%で、C:0.06%以下、Si:
0.10%以下、Mn:0.50%以下、P:0.03
0%以下、B:0.0003〜0.0050%を含有
し、残部が実質的にFe及び不可避不純物からなる母材
鋼板の表面に、Al:40〜75%を含むZn−Al系
溶融めっき層を形成してなる均一な微細スパングルを有
する溶融Zn−Al系合金めっき鋼板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、均一な微細スパン
グルを有する溶融Zn−Al系合金めっき鋼板に関す
る。
【0002】
【従来の技術】めっき皮膜中に約55重量%のAlを含
む所謂Zn−55%Al系合金めっき鋼板は、優れた耐
食性に加えて、めっき表面が銀白色の特徴的なスパング
ル模様を呈しており、意匠性にも優れた鋼板である。こ
の意匠性を重視して使用される場合、同一平面内のスパ
ングル径のばらつきが問題になったり、建築物(屋根、
壁等)で張り合わ使用される場合にスパングル径の差が
問題になることがある。意匠性を確保するためには安定
したスパングル径を得ることが必要である。スパングル
を微細化することにより安定したスパングル径を得るこ
とが行われている。
【0003】例えば、Zn−Al系合金めっき鋼板のス
パングルを微細化する方法として、溶融めっき後の冷
却風量を増加して凝固速度を高める方法、めっき直後
の表面に固体あるいは液体の微粒子を吹付けることによ
り凝固核を均一に発生させる方法(特開平6−2642
08号公報)、Al:3〜10重量%含むZn−Al
合金めっき浴中にTi、Mg等を添加する方法(特開平
6−158256号公報、特開平6−158257号公
報等)がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】の方法では、板厚の
変化に対して適正な冷却風量の迅速な調整が困難であ
り、均一なスパングルが得られない。また、冷却速度を
高めて急冷すると、めっき皮膜が脆くなり加工性が劣化
するだけでなく、母材自体の加工性への悪影響もある。
【0005】の方法では、微細なスパングルを得るこ
とができるが、固体あるいは液体の微粒子吹付け装置が
必要になり、設備コストのアップとなる。
【0006】の方法は、Al:3〜10重量%含むZ
n−Al合金めっき鋼板、所謂Zn−5%Zn−Al合
金めっき鋼板を対象とするものであり、本発明が対象と
する約55重量%のAlを含む所謂Zn−55%Al系
合金めっき鋼板を対象とするものではない。
【0007】所謂Zn−55%Al系合金めっき鋼板
は、用途によっては微細なスパングルが好まれない場合
もある。前記のようにめっき浴成分を変更する方法の
場合、微細なスパングルと微細でないスパングルの作り
分けができないという問題もある。
【0008】本発明は、前記事情を考慮して、通常使用
されている設備でめっきを行い、めっき皮膜や鋼板の加
工性を損なうことなく、微細で均一なスパングルを有す
る溶融Zn−Al系合金めっき鋼板を容易に提供できる
ようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本発明の手段は、重量%で、C:0.06%以下、S
i:0.10%以下、Mn:0.50%以下、P:0.
030%以下、B:0.0003〜0.0050%を含
有し、残部が実質的にFe及び不可避不純物からなる母
材鋼板の表面に、Al:40〜75%を含むZn−Al
系溶融めっき層を形成してなる均一な微細スパングルを
有する溶融Zn−Al系合金めっき鋼板である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の母材鋼板成分の限定理由
について説明する。Cは含有量が増えるほど鋼板材質が
硬化する。本発明は、一般加工用に使用する鋼板を前提
としており、そのために必要な加工性を考慮して、C含
有量を0.06%以下に限定した。絞り加工等の良好な
加工性が要求される鋼板の場合、C含有量は0.01%
以下が好ましい。
【0011】Siは含有量が増えると、鋼板材質を硬化
させるだけでなく、不めっき等のめっき性欠陥を発生さ
せる恐れがあるので、0.10%以下に限定した。
【0012】Mn、Pは含有量が増えるほど鋼板材質が
硬化するため、Mnは0.50%以下、Pは0.030
%以下とする必要である。
【0013】Bは本発明においては非常に重要な元素で
ある。Bを添加することにより、母材鋼板の結晶粒が細
かくなり、溶融Zn−Al合金めっきを施した際に、母
材鋼板のめっき界面の粒界が多くなり、スパングルの核
発生が促進されるため均一で微細なスパングルが得られ
るものと考えられる。Bによる母材鋼板の細粒化効果
は、B含有量が0.0003%以上で発現される。確実
に前記効果を得るには、B含有量を0.0010%以上
とすることが好ましい。B含有量があまり多くなると母
材材質を硬化するので、含有量は0.0050%以下と
する必要がある。
【0014】めっき層のAl含有量を40〜75%に限
定したのは、40%未満ではAlデンドライト相が減少
してスパングルが不明瞭になってしまい、本発明が目的
とする微細で均一なスパングルが得られなくなり、75
%を超えるとめっき浴温が高くなり、スナウト内のZn
蒸発に伴うめっき欠陥やめっき浴中のドロス欠陥が増加
して鋼板の表面外観を損ない、またAlリッチ相が増加
するためZnの犠牲防食作用が小さくなり、耐食性が低
下することによる。
【0015】本発明の母材鋼板は、熱延鋼板、冷延鋼板
の何れでもよく、前記成分組成の鋼を溶製し、通常の方
法で熱間圧延、酸洗して、熱延鋼板を得る。また更に通
常の方法で冷間圧延して冷延鋼板を得る。
【0016】前記で得た熱延鋼板又は冷延鋼板を溶融め
っきラインに通板し、N2+H2ガス雰囲気中で再結晶焼
鈍した後、Al:40〜75%を含むZn−Al系溶融
めっき浴に浸漬してめっきを施し、その後通常の空冷に
より冷却し、溶融Zn−Al合金めっき鋼板を得る。
【0017】
【実施例】(実施例1)表1に示す成分組成と残部がF
e及び不可避不純物からなるB含有量の異なる鋼を、熱
間圧延、酸洗、冷間圧延を施して、板厚0.8mm×幅
914mmの冷延鋼板を得た。この冷延鋼板を連続溶融
めっきラインに通板し、N2+H2ガス雰囲気中で再結晶
焼鈍した後、Al:55wt%、Si:1.6wt%を
含む溶融Zn−Al合金めっき浴に浸漬して片面当たり
80g/m2のめっきを施し、その後通常の空冷により
冷却し、溶融Zn−Al合金めっき鋼板を製造した。
【0018】前記で得ためっき鋼板のスパングルのばら
つきを調査した。スパングルのばらつきは、めっき外観
を目視観察し、スパングルのばらつきの程度に応じて以
下のように評価した。調査結果を表2に記載する。 ○:スパングルが微細で、ばらつきがないもの又はあっ
ても目立たないもの △:スパングルがある程度微細化されているが、スパン
グルがのばらつきがやや目立つもの ×:スパングルが微細化されていないもの
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】B含有量が本発明範囲を外れる比較例の鋼
板は、スパングルが微細でないが、鋼成分組成が本発明
範囲内にある発明例の鋼板は、いずれも比較例の鋼板に
比べてスパングルが微細でバラツキが少なく、また、B
量が10ppm以上の発明例の鋼板では、微細でより均
一なスパングルが得られている。
【0022】(実施例2)実施例1に示した表1のD
(発明鋼)、G(比較鋼)を、それぞれ熱間圧延、酸
洗、冷間圧延を施して得た種々のサイズの冷延鋼板を連
続溶融めっきラインに通板し、N2+H2ガス雰囲気中で
再結晶焼鈍した後、Al:55wt%、Si:1.6w
t%を含む溶融Zn−Al合金めっき浴に浸漬して片面
当たり80g/m2のめっきを施し、その後通常の空冷
により冷却し、溶融Zn−Al合金めっき鋼板を製造し
た。
【0023】前記で得ためっき鋼板のスパングルのばら
つきを実施例1と同様にして調査した。調査結果を表3
に示す。
【0024】
【表3】
【0025】鋼成分組成が本発明範囲内にある発明例の
鋼板は、鋼成分組成が本発明範囲を外れる比較例の鋼板
に比べて、何れもスパングルが微細で均一である。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、めっき皮膜や鋼板の加
工性を損なうことなく、微細で均一なスパングルを有す
る溶融Zn−Al系合金めっき鋼板を得ることができ
る。建築物(屋根、壁等)で張り合わ使用された場合に
も、スパングル径の差が問題になることがない。
【0027】また、固体微粒子等の吹付け装置等を設置
することなく、既存の設備を使用して前記鋼板を製造で
きるので、設備コストの上昇もない。
【0028】また、母材鋼板の鋼成分の選択によって、
微細なスパングル又は微細でないスパングルのめっき鋼
板の作り分けを行うことができるので、微細なスパング
ルが好まれない用途、微細で均一なスパングルが要求さ
れる用途の何れにも容易に対応することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 治郎丸 和三 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 菅原 憲文 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 床爪 真 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4K027 AA02 AA05 AA23 AB15 AB44 AB48 AE11 AE25

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、C:0.06%以下、Si:
    0.10%以下、Mn:0.50%以下、P:0.03
    0%以下、B:0.0003〜0.0050%を含有
    し、残部が実質的にFe及び不可避不純物からなる母材
    鋼板の表面に、Al:40〜75%を含むZn−Al系
    溶融めっき層を形成してなる均一な微細スパングルを有
    する溶融Zn−Al系合金めっき鋼板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006070326A (ja) * 2004-09-02 2006-03-16 Nittetsu Steel Sheet Corp 溶融アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板の製造方法
KR101185924B1 (ko) 2010-02-26 2012-09-25 현대제철 주식회사 도금강판에 균일한 스팽글이 형성되도록 하는 성분을 갖는 열연강판

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Effective date: 20040615