JP2001183522A - プラズマディスプレイパネル用フィルター - Google Patents

プラズマディスプレイパネル用フィルター

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JP2001183522A
JP2001183522A JP36890999A JP36890999A JP2001183522A JP 2001183522 A JP2001183522 A JP 2001183522A JP 36890999 A JP36890999 A JP 36890999A JP 36890999 A JP36890999 A JP 36890999A JP 2001183522 A JP2001183522 A JP 2001183522A
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filter
plasma display
layer
display panel
squarylium
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Tetsuo Ozawa
鉄男 尾澤
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラズマディスプレイパネルから放出される
ネオン発光を有効に遮蔽することができるプラズマデヂ
ィスプレイパネル用フィルターを提供する。 【解決手段】 下記一般式(I) 【化1】 〔式(I) 中、各々のR1,R2は同じでも異なっていて
もよく、各々独立に任意の置換基を表し、nは0〜3の
整数を表す。〕で表されるスクアリリウム系化合物を含
有する層を有するプラズマディスプレイパネル用フィル
ター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイパネル用フィルターに関する。詳しくは特定のスク
アリリウム系化合物を含有する層を有することを特徴と
するプラズマディスプレイパネルから放射されるネオン
発光を有効に遮蔽することができるプラズマディスプレ
イパネル用フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大型の壁掛けテレビをはじめ種々
の電子機器の表示パネルとしてプラズマディスプレイパ
ネルが使用され、その需要が増大し、今後もその数は益
々増加するものと考えられる。プラズマディスプレイで
は、放電によりキセノンとネオンの混合ガスが励起され
真空紫外線を放射し、その真空紫外線励起による赤、
青、緑のそれぞれの蛍光体の発光を利用して3原色発光
を得ている。その際、ネオン原子が励起された後基底状
態に戻る際に600nm付近を中心とするいわゆるネオ
ンオレンジ光を発光する(映像情報メディア学会誌 Vo
l.51 NO.4 P.459-463 (1997) )。この為、プラズマ
ディスプレイでは、赤色にオレンジ色が混ざり鮮やかな
赤色が得られない欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はネオン発光を
有効にカットすることができるプラズマディスプレイパ
ネル用フィルターを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明等は、種々検討を
重ね、ピロール環を有する特定のスクアリリウム系化合
物を含有する層を形成することにより上記目的が達成さ
れることを見出した。即ち本発明の要旨は、下記一般式
(I)で表されるスクアリリウム系化合物を含有する層
を有することを特徴とするプラズマディスプレイパネル
用フィルターに存する。
【0005】
【化2】
【0006】〔式(I) 中、各々のR1,R2は同じでも
異なっていてもよく、各々独立に任意の置換基を表し、
nは各々独立に0〜3の整数を表す。〕
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のプラズマディスプレイパネル用フィルターは、
前記一般式(I)で表されるスクアリリウム系化合物を
含有することを特徴とする。一般式(I)において、R
1,R2は任意の置換基を表わし、特に限定されないが、
例えば、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基
を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していて
もよいアルコキシカルボニル基、または置換基を有して
いてもよいフェニル基が好ましい。かかるアルキル基と
しては、直鎖あるいは分岐のアルキル基でもよく、中で
も炭素数1〜6のアルキル基であることが好ましく、特
に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、t-ブチ
ル基など無置換のものが好ましい。また、アルケニル基
としては、直鎖または分岐のいずれでもよく、中でも炭
素数1〜6のアルケニル基であるのが好ましく、特にビ
ニル基、アリル基、3−ブテン−1−イル基等の無置換
のアルケニル基が望ましい。アルコキシカルボニル基と
しては、上記のようなアルキル基を有する基であるのが
好ましい。なお、アルキル基、アルケニル基、アルコキ
シカルボニル基等の置換基としては特に限定されない
が、例えば上記のようなアルキル基を有するアルコキシ
基、塩素、フッ素等のハロゲン原子が挙げられる。ま
た、フェニル基については、その置換基については特に
限定されないが、置換基としては上記のようなアルキル
基、アルコキシ基、ハロゲン原子が挙げられ、好ましく
は無置換のフェニル基である。nは各々独立に0〜3の
整数を表わすが、中でも2〜3であるのが好ましい。ま
た、本発明のスクアリリウム系化合物は、2個のピロー
ル環を有する基は同じであっても、異なっていてもよい
が、好ましくは2個のピロール環を有する基が同一であ
り、左右対称のスクアリリウム系化合物であるのが好ま
しい。一般式(I)のスクアリリウム系化合物は、例え
ば、Ann. 741 101-108 (1970) 記載の方法、あるいは
それらに準じて製造することが出来る。即ち、下記一般
式(II)
【0008】
【化3】
【0009】〔式中、R1、R2、nは、前記と同じ定義
を示す。〕で表されるピロール系化合物2モルに対し、
スクアリック酸1モルをエタノール、酢酸、n−ブチル
アルコール−トルエン混合溶媒、n−ブチルアルコール
−ベンゼン混合溶媒等の中で、70〜150℃程度に加
熱しながら脱水縮合させることにより合成することが出
来る。一般式(II)の具体例としては、2,4-ジメチルピ
ロール、2,5-ジメチルピロール、2,3,5-トリメチルピロ
ール、1,2,3,5-テトラメチルピロール、2,4-ジメチル-3
-エチルピロール、1-フェニル-2,5-ジメチルピロール、
2-メチル-4-フェニルピロール、2-メチル-5-フェニルピ
ロール等をあげることが出来る。一般式(I)の代表例
を次の表−1に示す。
【0010】
【表1】
【0011】本発明のフィルターの一般式(I)で表さ
れるスクアリリウム系化合物を含有する層は、フィルム
あるいはシート等に成形された透明基板に、一般式
(I)のスクアリリウム系化合物を含む塗工液を塗布す
ることにより、容易に製造される。塗工液は、一般式
(I)のスクアリリウム系化合物をバインダーと共に有
機溶剤に溶解させる方法、又は粒径0.1 〜3μm に微粒
化したスクアリリウム系化合物を、必要に応じ分散剤を
用い、バインダーと共に溶剤に分散させる方法により調
製される。このとき溶剤に溶解、又は分散されるスクア
リリウム系化合物、バインダー、分散剤等の塗工液に対
する含有量は0.5 〜5 0 重量% で、スクアリリウム系化
合物、バインダー、分散剤の中でスクアリリウム系化合
物が占める割合は0.05〜50重量% 、好ましくは0.1 〜20
重量% である。必要に応じて使用される分散剤として
は、ポリビニルブチラール樹脂、フェノキシ樹脂、ロジ
ン変性フェノール樹脂、石油樹脂、硬化ロジン、ロジン
エステル、マレイン化ロジン、ポリウレタン樹脂等が挙
げられる。その使用量は、スクアリリウム系化合物に対
して0.5 〜150 重量倍、好ましくは100 〜100 重量倍で
ある。
【0012】使用されるバインダーとしては、ポリメチ
ルメタクリレート樹脂、ポリエチルアクリレート樹脂等
のアクリレート系樹脂、ポリカーボネート樹脂、エチレ
ンービニルアルコール共重合樹脂、エチレンー酢酸ビニ
ル共重合樹脂、AS樹脂、ポリエステル樹脂、塩酢ビ樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂、PVPA、ポリスチレ
ン系樹脂、フェノール系樹脂、フェノキシ系樹脂、ポリ
スルフォン、ナイロン、セルロース系樹脂、酢酸セルロ
ース系樹脂等が挙げられる。その使用量はスクアリリウ
ム系化合物に対して、10〜500 重量倍、好ましくは50〜
350 重量倍である。
【0013】本発明のスクアリリウム系化合物を含有す
る層の透過率曲線の最小値における波長は、使用するバ
インダーにより異なる値を示すので、580〜600n
m付近のネオン発光を有効にカットする為には、スクア
リリウム系化合物の種類に応じたバインダー樹脂を選ぶ
ことが好ましい。その際、580〜600nm付近のネ
オン発光を効率的にカットし、蛍光体の発光色である5
00〜530nm付近の緑色発光及び600nmより長
波長の赤色発光はカットしない様にスクアリリウム系化
合物とバインダー樹脂の組み合わせを選択することが好
ましい。この為には、スクアリリウム系化合物の透過率
曲線はシャープなバレー型(谷型)を有しているほうが
良く、スクアリリウム系化合物の透過率曲線の最小値に
おける波長は、560nm〜600nmが好ましい。透
過率曲線の最小値としてはネオン発光をを抑えることを
目的にしていることから好ましくは70%以下、更に好
ましくは55%以下である。又、視野の明るさを確保す
る為、600m付近の透過率曲線の最小値以外には、ス
クアリリウム系化合物は、透過率曲線の極小値を有さな
いことが好ましいが、有したとしても75%以上、より
好ましくは80%以上であり、可視光透過率は好ましく
は40%以上であり、より好ましくは、50%以上であ
る。また、本発明のスクアリリウム系化合物の耐光性は
バインダー樹脂により異なる。バインダー樹脂の中で
も、特にポリエステル樹脂を用いた場合、スクアリリウ
ム系化合物の耐光性がより良好となり、好ましい。
【0014】スクアリリウム系化合物を含む塗工液のコ
ーティングは、ディッピング法、フローコート法、スプ
レー法、バーコート法、グラビアコート法、ロールコー
ト法、プレードコート法及びエアーナイフコート法等の
公知の塗工方法でコーティングされる。このとき乾燥後
の膜厚は、0.1 〜30μm 、好ましくは0.5 〜10μm とな
るようコーティングされる。本発明のプラズマディスプ
レイパネル用のフィルターを構成する透明樹脂シートの
材質としては、実質的に透明であって、吸収、散乱が大
きくない材料であれば特に制限はない。具体的な例とし
ては、ポリオレフィン樹脂、非晶質ポリオレフィン樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ(
メタ) アクリル酸エステル樹脂、ポリスチレン、ポリ塩
化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアリレート樹脂、ポリ
エーテルサルホン樹脂等を挙げることができる。これら
の中では、特に非晶質ポリオレフィン樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ( メタ) アクリル
酸エステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルサ
ルホン樹脂等が好ましい。
【0015】上記の樹脂には、一般的に公知である添加
剤、例えばフェノール系、燐系などの酸化防止剤、ハロ
ゲン系、燐酸系等の難燃剤、耐熱老化防止剤、紫外線吸
収剤、滑剤、帯電防止剤等を配合することができる。ま
た上記樹脂は、公知の射出成形、T ダイ成形、カレンダ
ー成形、圧縮成形等の方法や、有機溶剤に溶融させてキ
ャスティングする方法などを用い、シート(フィルムを
含む) に成形される。その厚みとしては、目的に応じて
10μm 〜5mmの範囲が望ましい。かかる透明基板を構成
する基材は、未延伸でも延伸されていても良い。また、
他の基材と積層されていても良い。更に、該透明シート
は、コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理、グロー
放電処理、粗面化処理、薬品処理等の従来公知の方法に
よる表面処理や、アンカーコート剤やプライマー等のコ
ーティングを施しても良い。
【0016】本発明のプラズマディスプレイパネル用フ
ィルターは、前記一般式( I) で表わされるスクアリリ
ウム系化合物を透明シートを構成する各種樹脂あるいは
他の樹脂に直接溶解あるいは分散させて、得られたスク
アリリウム系化合物を含有する樹脂を、射出成形、T ダ
イ成形、カレンダー成形あるいは圧縮成形などの成形技
術を用いて成形、シート化し、必要に応じて他の透明シ
ートと貼り合わせて製造することもできる。更に、前記
塗工液のコーティング法に代えて、前記一般式( I) 表
わされるスクアリリウム系化合物を透明基板を構成する
樹脂シートあるいはフィルムその他の樹脂シート( 板)
またはフィルムに染着させ、必要に応じて他の透明基板
と張り合わせて製造することもできる。
【0017】また本発明では、フィルターの耐光性を上
げるために紫外線吸収剤をスクアリリウム系化合物含有
層に含有させるか、又は紫外線吸収剤をを含有した透明
樹脂層を外側に積層することが出来る。透明樹脂層に使
用する樹脂としては、前記のスクアリリウム系化合物の
バインダーとして挙げた樹脂を使用することが出来る。
この場合、スクアリリウム系化合物と同じ層内に紫外線
吸収剤を含有する方法より、紫外線吸収層を積層する方
が、スクアリリウム系化合物の耐光性向上効果が大であ
る。積層方法としては、スクアリリウム系化合物を含有
する層に接して積層しても良いし、スクアリリウム系化
合物を含有する層を塗布した透明基板のスクアリリウム
系化合物を含有する層と反対側に積層しても良し、ある
いは、両側に積層しても良い。このとき紫外線吸収剤を
含有層の膜厚は、0.1 〜30μm 、好ましくは0.5 〜10μ
m となるように積層する。又、紫外線吸収剤含有層を塗
布して形成する代わりに、市販の紫外線カットフィルタ
ーを積層して使用しても良い。この様なフィルターとし
ては、シャープカットフィルターSC−38、SC−3
9、SC−40(富士写真フィルム(株)製)等を挙げ
ることが出来る。
【0018】紫外線吸収剤としては、有機系紫外線吸収
剤と無機系紫外線吸収剤が使用出来る。有機系紫外線吸
収剤としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブ
チルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒド
ロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾ
トリアゾール等のベンゾトリアゾール系化合物、2−ヒ
ドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキ
シ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン等のベンゾ
フェノン系化合物、フェニルサルシレート、4−t−ブ
チルフェニルサルシレート、2,5−t−ブチル−4−
ヒドロキシ安息香酸n−ヘキサデシルエステル、2,4
−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−ブチ
ル−4’−ヒドロキシベンゾーエート等のヒドロキシベ
ンゾエート系化合物等を挙げることが出来る。無機系紫
外線吸収剤としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリ
ウム、酸化鉄、硫酸バリウム等を挙げることが出来る。
紫外線吸収剤としては、50%透過率での波長が350
〜420nmが好ましく、より好ましくは360nm〜
400nmであり、350nmより低波長では、紫外線
遮断能が弱く、420nmより高波長では着色が強くな
り好ましくない。
【0019】本発明のプラズマディスプレイパネル用フ
ィルターは、近赤外線カット層や電磁波カット層を設け
たり、表面への蛍光灯などの外光の写り込みを防止する
反射防止層、ぎらつき防止(ノングレア) 層を設けるこ
とができる。これらの層の膜厚は、それぞれ、0.1 〜30
μm 、好ましくは0.5 〜10μm となるように積層する。
【0020】近赤外線カット層は、プラズマディスプレ
ーから放射される近赤外線によるリモコンや伝送系光通
信における誤動作を防止する目的でディスプレーの前面
に設置する。近赤外線光のカット領域は特に問題になる
波長としてリモコンや伝送系光通信に、800 〜1000nmで
あり、その領域に吸収を有する近赤外線吸収物質を使用
する。この近赤外線吸収物質しては、ニトロソ化合物及
びその金属錯塩、シアニン系化合物、ジチオールニッケ
ル錯塩系化合物、アミノチオールニッケル錯塩系化合
物、フタロシアニン系化合物、トリアリルメタン系化合
物、イモニウム系化合物、ジイモニウム系化合物、ナフ
トキノン系化合物、アントラキノン系化合物、アミノ化
合物、アミニウム塩系化合物の近赤外線吸収色素、ある
いは、カーボンブラックや、酸化インジウムスズ、酸化
アンチモンスズなどの近赤外線吸収化合物を、単独又は
組み合わせて使うことができる。
【0021】電磁波カット層は、金属酸化物等の蒸着あ
るいはスパッタリング方法等が利用できる。通常は酸化
インジウムスズ(ITO) が一般的であるが、誘電体層と金
属層を基材上に交互にスパッタリング等で積層させるこ
とで1000nm以上の光をカットすることもできる。誘電体
層としては酸化インジウム、酸化亜鉛などの透明な金属
酸化物等であり、金属層としては銀あるいは銀- パラジ
ウム合金が一般的であり、通常、誘電体層よりはじまり
3 層、5 層、7 層あるいは11層程度積層する。基材は、
該フィルターをそのまま利用しても良いし、樹脂フィル
ムあるいはガラス上に蒸着あるいはスパッタリング後
に、該フィルターと貼り合わせても良い。
【0022】反射防止層は、表面の反射を抑えてフィル
ターの透過率を向上させるために、金属酸化物、フッ化
物、ケイ化物、ホウ化物、炭化物、窒化物、硫化物等の
無機物を、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ
−ティング法、イオンビームアシスト法等で単層あるい
は多層に積層する方法、アクリル樹脂、フッ素樹脂など
の屈折率の異なる樹脂を単層あるいは多層に積層させる
方法等がある。また、反射防止処理を施したフィルムを
該フィルター上に貼り付けることもできる。反射防止層
のベースとなる樹脂シートとしては、前記の色素を含有
する層で例示した樹脂が適宜用いられる。また、ぎらつ
き防止層(ノングレア層)も設けることもできる。ノン
グレア層は、フィルターの視野角を広げる目的で、透過
光を散乱させるために、シリカ、メラミン、アクリル等
の徴粉体をインキ化して、表面にコーティングする方法
などを用いることができる。インキの硬化は、熱硬化あ
るいは光硬化を用いることができる。また、ノングレア
処理をしたフィルムを該フィルター上に貼り付けること
もできる。更に必要であればハードコート層を設けるこ
ともできる。
【0023】本発明のプラズマディスプレイ用フィルタ
ーには最外層に粘着剤層を設けても良い。この粘着剤層
によりプラズマディスプレイの製造工程の途中、または
プラズマディスプレイの製造後、プラズマディスプレイ
の前面にこのフィルターを貼着する。このようにするこ
とにより、プラズマディスプレイ自体の前面に順番に近
赤外線吸収層、電磁波シールド層や他の層を設ける必要
がなくなり、またフィルターがプラズマディスプレイと
一体形成されるので、プラズマディスプレイの薄肉化が
可能となる。粘着剤層を構成する粘着剤としては、スチ
レンブタジエンラバー、ポリイソブチレン、天然ゴム、
ネオプレン、ブチルゴム等のゴム類やポリアクリル酸メ
チル、ボリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等
のポリアクリル酸アルキルエステル等の低重合度ポリマ
-単独もしくはこれらに粘着付与剤としてピッコライ
ト、ポリベール、ロジンエステル等を添加したもの等が
挙げられる。プラズマディスプレイにフィルターを貼着
時、プラズマディスプレイの表面とフィルターとの間に
気泡が入ると画像が歪んだり、見にくくなったりする
等、実用上の大きな問題となるので気泡の巻き込みには
十分に注意する必要がある。
【0024】また、プラズマディスプレイ自体、その表
面が高温になるので、加熱によりガスが発生するような
粘着剤は避けるべきである。ガスの発生が考えられる場
合には吸収剤等の添加を考慮するのがよい。このような
理由から、3mmのガラス板に30μmのポリエステルフィル
ムを、3 0μmの粘着剤で貼り合わせ、8 0℃で10日間保
持後における180度剥離強度が3 0 0g/cm以上、好ま
しくは4 0 0g/cm以上の粘着剤を用いるのが望ましい。
具体的には、ポリアクリル酸アルキルエステル系等のポ
リマー系粘着剤、又はスチレンブタジエンラバー、天然
ゴム等のゴム系粘着剤を、ハロゲン系、アルコール系、
ケトン系、エステル系、エ-テル系、脂肪族炭化水素
系、芳香族炭化水素系等の有機溶剤を単独又は複数混合
した溶剤系に分散又は溶解して粘度を調整したものをデ
ィッピング法、フロ-コート法、スプレー法、バーコー
ト法、グラビアコート法、ロールコート法、プレードコ
ート法及びエアーナイフコート法等の塗工方法で塗工
し、その後溶剤を乾燥させ、粘着剤層とする。この際の
粘着剤層の厚みは、通常、5〜10 0μm、好ましくは1 0
〜5 0μmである。粘着剤層の表面に剥離フィルムを設
け、粘着剤層にゴミ等が付着しないように、プラズマデ
ィスプレイの表面に張り付けるまで粘着剤層を保護する
のも良い。この場合、フィルターの縁綾部の粘着剤層と
剥離フィルムとの間に、粘着剤層を設けない部分を形成
したり、非粘着性のフィルムを挟む等して非粘着部分を
形成し、剥離開始部とすれば貼着時の作業がやりやす
い。更に、このプラズマディスプレイパネル用フィルタ
ーは単独はもちろん透明のガラスや他の透明樹脂板等と
貼り合わせた積層体として用いることができる。
【0025】
【実施例】以下に、実施例により本発明の実施態様を説
明する。 実施例1 ポリエチレンテレフタレート製フィルム(ダイヤホイル
ヘキスト社製PET フィルム「T 100E 」、厚み100
μm )に、表−1のNO.1Aで表されるピロール環を
2個有するスクアリリウム系化合物の0.36%ジメト
キシエタン溶液0.18g、ポリエステル系樹脂(バイ
ロン200;東洋紡績(株)製)の20%ジメトキシエ
タン溶液1.5gを混合し、バーコーターで塗工し、乾
燥して、膜厚6μm のコーティング膜を得た。このコー
ティングフィルムの透過率を日立分光光度計(U−35
00)で測定した。透過率曲線を図−1に示す。透過率
の最小値における波長は573nmで透過率は16.3
9%であった。また、このネオン発光カットフィルムの
可視光線透過率は69.13%であり、透過率の高い明
るいフィルターであった。
【0026】実施例2 (紫外線吸収層積層膜) 実施例1のコーティングフィルムのスクアリリウム系化
合物含有層面と反対側のポリエテレンテレフタレート樹
脂面上に、2−(2' −ヒドロキシ−3' ,5' −ジ−
t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾールの0.63%
シクロヘキサノン溶液0.36g、ポリエステル系樹脂
(バイロン200;東洋紡(株)製)の20%シクロヘ
キサノン溶液3gを混合し、バーコーターで塗工し、乾
燥して、膜厚6μm のコーティング膜を得た(紫外線吸
収層積層膜)。この紫外線吸収層の50%透過率での波
長は390nmであった。 実施例3 (近赤外線カット層の形成例) 実施例1で作成したフィルターのスクアリリウム系化合
物含有層面と反対側のポリエテレンテレフタレート樹脂
面上に、ジイモニウム系近赤外線吸収色素(N,N,
N’,N’−テトラキス(p−ジブチルアミノフェニ
ル)−p−フェニレンジイモニウムの六フッ化アンチモ
ン酸塩)の0.63%シクロヘキサノン溶液0.36
g、ポリエステル系樹脂(バイロン200;東洋紡
(株)製)の20%シクロヘキサノン溶液3gを混合
し、バーコーターで塗工し、乾燥して、膜厚6μm ので
コーティング膜を得た。このコーティングフィルムを日
立分光光度計(U−3500)で測定した。透過率の最
小値における波長は1100nmであった。
【0027】実施例4 (電磁波カット層、ノングレア
層の形成例) 実施例3で作成したフィルターのジイモニウム系化合物
含有層面上に、酸化インジウム一酸化スズ競結体を用
い、アルゴンガス、酸素ガスを用いて、ITO 薄膜を積層
した。更に反対面上にアンチグレア層を有する厚み3mm
のPMMA板( 三菱レーヨン社製アクリルフィルターMR-NG)
のノングレア層の形成されていない面と上記フィルター
のITO面を貼り合わせて、プラズマディスプレイパネ
ル用フィルターを作成し、良好なフィルターを作成する
ことができた。
【0028】
【発明の効果】本発明の、一般式(I) で示されるスク
アリリウム系化合物を含有する層を有するプラズマディ
スプレイパネル用フィルターは、ネオン発光カット性
能、近赤外線遮蔽性能、可視光線透過性能、電磁波カッ
ト性能、反射防止能、ぎらつき防止能及び耐光性に優れ
ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたコーティングフィルムの透
過率曲線

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 〔式(I) 中、各々のR1,R2は同じでも異なっていて
    もよく、各々独立に任意の置換基を表し、nは0〜3の
    整数を表す。〕で表されるスクアリリウム系化合物を含
    有する層を有することを特徴とするプラズマディスプレ
    イパネル用フィルター。
  2. 【請求項2】 上記一般式(I)において、各々の
    1,R2は同じでも異なっていてもよく、各々独立に置
    換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有してい
    てもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアル
    コキシカルボニル基、または置換基を有していてもよい
    フェニル基であることを特徴とする請求項1に記載のプ
    ラズマディスプレイパネル用フィルター。
  3. 【請求項3】 スクアリリウム系化合物を含有する層と
    紫外線吸収剤を含有する層とを積層したことを特徴とす
    る請求項1乃至2のいずれかに記載のプラズマディスプ
    レイパネル用フィルター。
  4. 【請求項4】 さらに近赤外線カット層を設けたことを
    特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプラ
    ズマディスプレイパネル用フィルター。
  5. 【請求項5】 さらに電磁波カット層を設けたことを特
    徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のプラズ
    マディスプレイパネル用フィルター。
  6. 【請求項6】 さらに反射防止層を設けたことを特徴と
    する請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプラズマデ
    ィスプレイパネル用フィルター。
  7. 【請求項7】 さらにぎらつき防止( ノングレア) 層を
    設けたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項
    に記載のプラズマディスプレイパネル用フィルター。
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