JP2001192350A - スクアリリウム系化合物、これを用いたプラズマディスプレイパネル用フィルター及びプラズマディスプレイパネル表示装置 - Google Patents

スクアリリウム系化合物、これを用いたプラズマディスプレイパネル用フィルター及びプラズマディスプレイパネル表示装置

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JP2001192350A
JP2001192350A JP2000058233A JP2000058233A JP2001192350A JP 2001192350 A JP2001192350 A JP 2001192350A JP 2000058233 A JP2000058233 A JP 2000058233A JP 2000058233 A JP2000058233 A JP 2000058233A JP 2001192350 A JP2001192350 A JP 2001192350A
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plasma display
filter
display panel
layer
squarylium
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JP2000058233A
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Tetsuo Ozawa
鉄男 尾澤
Tetsuo Murayama
徹郎 村山
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラズマディスプレイパネルから放射される
ネオン発光を有効に遮蔽することができる優れた色素及
びプラズマディスプレイパネル用フィルターを提供す
る。 【解決手段】 下記一般式(I) 【化1】 〔式(I) 中、Rは、ハロゲン原子、置換基を有してい
ても良いアルキル基、置換基を有していても良いアルコ
キシ基又は置換基を有していても良いアルケニル基を表
し、mは1〜4の整数を、nは1〜4の整数を表す。〕
で表されるスクアリリウム系化合物、及びこれを含有す
る層と紫外線吸収剤を含有する層とを積層し、必要に応
じて近赤外線カット層、反射防止層、ノングレア層をさ
らに設けたプラズマディスプレイパネル用フィルター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スクアリリウム系
化合物、及びこれを用いたプラズマディスプレイパネル
用フィルター及びプラズマディスプレイパネル表示装置
に関する。詳しくは特定のスクアリリウム系化合物を含
有する層を有することを特徴とするプラズマディスプレ
イパネル用フィルターに関するもので、プラズマディス
プレイパネルから放射されるネオン発光を有効に遮蔽す
ることができるプラズマディスプレイパネル用フィルタ
ーである。
【0002】
【従来の技術】近年、大型の壁掛けテレビをはじめ種々
の電子機器の表示パネルとしてプラズマディスプレイパ
ネルが使用され、その需要が増大し、今後もその数は益
々増加するものと考えられる。プラズマディスプレイで
は、放電によりキセノンとネオンの混合ガスが励起され
真空紫外線を放射し、その真空紫外線励起による赤、
青、緑のそれぞれの蛍光体の発光を利用して3原色発光
を得ている。その際、ネオン原子が励起された後基底状
態に戻る際に600nm付近を中心とするいわゆるネオ
ンオレンジ光を発光する(映像情報メディア学会誌 Vo
l.51 NO.4 P.459-463 (1997) )。この為、プラズマ
ディスプレイでは、赤色にオレンジ色が混ざり鮮やかな
赤色が得られない欠点がある。例えば、特開平10−2
04304号公報には、スクアリリウム系化合物におい
て、ベンゼン環上の置換基としてOH基のみを有する化
合物が記載されているが、これらはネオンオレンジ光の
波長領域からずれたところに吸収を有するため、ネオン
オレンジ光をカットするには不十分であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はネオン発光を
有効にカットすることができるプラズマディスプレイパ
ネル用フィルターを提供することにある。特に、耐光性
に優れるプラズマディスプレイパネル用フィルターを提
供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明等は、種々検討を
重ね、水酸基を有する特定のスクアリリウム系化合物を
含有する層を使用することにより上記目的が達成される
ことを見出した。即ち本発明の要旨は、下記一般式
(I)で表されるスクアリリウム系化合物、透明基板上
にこれを含有する層を有することを特徴とするプラズマ
ディスプレイパネル用フィルター及びプラズマディスプ
レイパネル表示装置に存する。
【0005】
【化3】
【0006】〔式(I) 中、Rは、ハロゲン原子、置換
基を有していても良いアルキル基、置換基を有していて
も良いアルコキシ基又は置換基を有していても良いアル
ケニル基を表し、mは1〜4の整数を、nは1〜4の整
数を表す。〕
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のスクアリリウム系化合物は、前記一般式(I)
で示される。一般式(I) において、置換基Rの好まし
いものとしては、次の(i) 〜(vii)のようなものが例示
できる。 (i) フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原
子; (ii)メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
ンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシ
ル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、ペン
タデシル基等の炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐鎖ア
ルキル基;
【0008】(iii) 置換基としてヒドロキシ基、メトキ
シカルボニル基、エトキシカルボニル基、ブトキシカル
ボニル基等のアルキコキシカルボニル基、アセチルオキ
シ基カルボニル基、プロピオニルオキシカルボニル基等
のアシルオキシカルボニル基、メトキシカルボニルオキ
シ基、エトキシカルボニルオキシ基、ブトキシカルボニ
ルオキシ基等のアルコキシカルボニルオキシ基、シクロ
ヘキシル基、フェニル基等を有する前記炭素数1〜20
の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基; (iv)メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ
基、ペンンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチル
オキシ基、オクチルオキシ基、デシオキシ基、ウンデシ
ルオキシ基、ドデシルオキシ基、トリデシルオキシ基、
ペンタデシルオキシ基等の炭素数1〜20の直鎖もしく
は分岐鎖アルコキシ基;
【0009】(v) 置換基としてメトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンンチルオキシ基、
ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ
基等の炭素数1〜8のアルコキシ基を有する前記炭素数
1〜20の直鎖もしくは分岐鎖アルコキシ基; (vi)エテニル基などのアルケニル基; (vii) 置換基としてメチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、ペンンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オ
クチル基、デシル基等のアルキル基、フェニル基、4−
ヒドロキシフェニル基、4−アルコキシ(例えば、炭素
数1〜10のアルコキシ基)フェニル基、3,4−ビス
アルコキシ(例えば、炭素数1〜10のアルコキシ基)
フェニル基、3,5−ビスアルコキシ(例えば、炭素数
1〜10のアルコキシ基)フェニル基、3,4,5−ト
リスアルコキシ(例えば、炭素数1〜10のアルコキシ
基)フェニル基で置換されたエテニル基等のアルケニル
基。
【0010】これらのうち、Rは炭素数1〜6の直鎖も
しくは分岐鎖のアルキル基;水酸基もしくはアルコキシ
カルボニル基で置換された炭素数1〜6の直鎖もしくは
分岐鎖のアルキル基;炭素数1〜6のアルコキシ基;ま
たは置換基を有するエテニル基が特に好ましい。又、m
=3である場合、400〜500nm付近に透過率の極
小値を有さないことから400〜500nmの透過率が
良好であること、又、合成時の収率、純度等が良好であ
ることから、より好ましい。最も好ましくはm=3であ
り、n=1である場合が望ましく、中でもRは置換を有
していてもよいアルキル基であるのがより望ましい。一
般式(I) のスクアリリウム系化合物は、例えば、Ange
w.Chem.77 680-681 (1965) 記載の方法あるいはそれ
らに準じて製造することが出来る。即ち、下記一般式
(II)
【0011】
【化4】
【0012】〔式中、R、m、nは、前記一般式(I)
と同じ定義を示す。〕で表されるフェノール系化合物2
モルに対し、スクアリック酸1モルをエタノール、酢
酸、n−ブチルアルコール−トルエン混合溶媒、n−ブ
チルアルコール−ベンゼン混合溶媒等の中で、70〜1
50℃程度に加熱しながら脱水縮合させることにより合
成することが出来る。一般式(I)の代表例を次に示
す。
【0013】
【化5】
【0014】
【化6】
【0015】一般式(I)の好ましい具体例としては、
以下のものを挙げることが出来る。
【0016】
【化7】
【0017】本発明のフィルターの一般式(I)で表さ
れるスクアリリウム系化合物を含有する層は、フィルム
あるいはシート等に成形された透明基板に、一般式
(I)のスクアリリウム系化合物を含む塗工液を塗布す
ることにより、容易に製造される。塗工液は、一般式
(I)のスクアリリウム系化合物をバインダーと共に有
機溶剤に溶解させる方法、又は粒径0.1 〜3μm に微粒
化したスクアリリウム系化合物を、必要に応じ分散剤を
用い、バインダーと共に溶剤に分散させる方法により調
製される。このとき溶剤に溶解、又は分散されるスクア
リリウム系化合物、バインダー、分散剤等の塗工液に対
する含有量は0.5 〜5 0 重量% で、スクアリリウム系化
合物、バインダー、分散剤の中でスクアリリウム系化合
物が占める割合は0.05〜50重量% 、好ましくは0.1 〜20
重量% である。必要に応じて使用される分散剤として
は、ポリビニルブチラール樹脂、フェノキシ樹脂、ロジ
ン変性フェノール樹脂、石油樹脂、硬化ロジン、ロジン
エステル、マレイン化ロジン、ポリウレタン樹脂等が挙
げられる。その使用量は、スクアリリウム系化合物に対
して0.5 〜150 重量倍、好ましくは0.5〜20重量倍
である。
【0018】使用されるバインダーとしては、ポリメチ
ルメタクリレート樹脂、ポリエチルアクリレート樹脂等
のアクリレート系樹脂、ポリカーボネート樹脂、エチレ
ンービニルアルコール共重合樹脂、エチレンー酢酸ビニ
ル共重合樹脂、AS樹脂、ポリエステル樹脂、塩酢ビ樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂、PVPA、ポリスチレ
ン系樹脂、フェノール系樹脂、フェノキシ系樹脂、ポリ
スルフォン、ナイロン、セルロース系樹脂、酢酸セルロ
ース系樹脂等が挙げられる。その使用量はスクアリリウ
ム系化合物に対して、10〜500 重量倍、好ましくは50〜
350 重量倍である。
【0019】本発明のスクアリリウム系化合物を含有す
る層の透過率曲線の最小値における波長は、使用するバ
インダーにより異なる値を示すので、600nm付近の
ネオン発光を有効にカットする為には、スクアリリウム
系化合物の種類に応じたバインダー樹脂を選ぶことが好
ましい。その際、600nm付近のネオン発光を効率的
にカットする様にスクアリリウム系化合物とバインダー
樹脂の組み合わせを選択することが好ましい。この為に
は、スクアリリウム系化合物の透過率曲線はシャープな
バレー型(谷型)を有しているほうが良く、スクアリリ
ウム系化合物の透過率曲線の最小値における波長は、5
80〜600nmが好ましい。特開昭10−20430
4号記載のスクアリリウム系化合物は、透過率曲線の最
小値が570nm台でネオン発光を有効にカット出来な
い。透過率曲線の最小値としてはネオン発光をを抑える
ことを目的にしていることから好ましくは20%以下、
更に好ましくは15%以下であり、シャープなバレー型
(谷型)を有しているほうが良いことから、最小透過率
が10%の場合、50%透過率における幅は、60nm
以下が好ましい。又、視野の明るさを確保する為、60
0m付近の透過率曲線の最小値以外には、スクアリリウ
ム系化合物は、透過率曲線の極小値を有さないことが好
ましいが、有したとしても70%以上、より好ましくは
80%以上であり、可視光透過率は好ましくは40%以
上であり、より好ましくは、50%以上である。また、
本発明のスクアリリウム系化合物の耐光性はバインダー
樹脂により異なる。バインダー樹脂の内、ポリエステル
樹脂を用いた場合、スクアリリウム系化合物の耐光性
が、より良好である。又、本発明の色素は紫色〜青色の
領域に吸収を有するので本発明のフィルターは色温度調
整用フィルターとしても使用出来る。
【0020】スクアリリウム系化合物を含む塗工液のコ
ーティングは、ディッピング法、フローコート法、スプ
レー法、バーコート法、グラビアコート法、ロールコー
ト法、プレードコート法及びエアーナイフコート法等の
公知の塗工方法でコーティングされる。このとき膜厚
は、0.1 〜30μm 、好ましくは0.5 〜10μm となるよう
コーティングされる。本発明のプラズマディスプレイパ
ネル用のフィルターを構成する透明基板の材質として
は、実質的に透明であって、吸収、散乱が大きくない材
料であれば特に制限はない。具体的な例としては、ガラ
ス、ポリオレフィン樹脂、非晶質ポリオレフィン樹脂、
ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ( メ
タ) アクリル酸エステル樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化
ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアリレート樹脂、ポリエ
ーテルサルホン樹脂等を挙げることができる。これらの
中では、特に非晶質ポリオレフィン樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ( メタ) アクリル酸
エステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルサル
ホン樹脂等が好ましい。
【0021】上記の樹脂には、一般的に公知である添加
剤、例えばフェノール系、燐系などの酸化防止剤、ハロ
ゲン系、燐酸系等の難燃剤、耐熱老化防止剤、紫外線吸
収剤、滑剤、帯電防止剤等を配合することができる。ま
た上記樹脂は、公知の射出成形、T ダイ成形、カレンダ
ー成形、圧縮成形等の方法や、有機溶剤に溶融させてキ
ャスティングする方法などを用い、フィルムまたはシー
ト( 板) に成形される。その厚みとしては、目的に応じ
て10μm 〜5mm の範囲が望ましい。かかる透明基板を構
成する基材は、未延伸でも延伸されていても良い。ま
た、他の基材と積層されていても良い。更に、該透明基
板は、コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理、グロ
ー放電処理、粗面化処理、薬品処理等の従来公知の方法
による表面処理や、アンカーコート剤やプライマー等の
コーティングを施しても良い。
【0022】本発明のプラズマディスプレイパネル用フ
ィルターは、前記一般式( I) で表わされるスクアリリ
ウム系化合物を透明基板を構成する各種樹脂あるいは他
の樹脂に直接溶解あるいは分散させて、得られたスクア
リリウム系化合物を含有する樹脂を、射出成形、T ダイ
成形、カレンダー成形あるいは圧縮成形などの成形技術
を用いて成形、フィルム化し、必要に応じて他の透明基
板と張り合わせて製造することもできる。更に、前記塗
工液のコーティング法に代えて、前記一般式( I) 表わ
されるスクアリリウム系化合物を透明基板を構成する樹
脂シートあるいはフィルムその他の樹脂シート( 板) ま
たはフィルムに染着させ、必要に応じて他の透明基板と
張り合わせて製造することもできる。
【0023】また本発明では、フィルターの耐光性を上
げるために紫外線吸収剤をスクアリリウム系化合物含有
層に含有させるか、又は紫外線吸収剤をを含有した透明
樹脂層を外側に積層することが出来る。透明樹脂層に使
用する樹脂としては、前記のスクアリリウム系化合物の
バインダーとして挙げた樹脂を使用することが出来る。
この場合、特開昭10−204304号公報に記載され
ているようなスクアリリウム系化合物と同じ層内に紫外
線吸収剤を含有する方法より、紫外線吸収層を積層する
方が、スクアリリウム系化合物の耐光性向上効果が大で
ある。積層方法としては、スクアリリウム系化合物を含
有する層に接して積層しても良いし、スクアリリウム系
化合物を含有する層を塗布した透明基板のスクアリリウ
ム系化合物を含有する層と反対側に積層しても良い。こ
のとき紫外線吸収剤を含有層の膜厚は、0.1 〜30μm 、
好ましくは0.5 〜10μm となるように積層する。又、紫
外線吸収剤含有層を塗布して形成する代わりに、市販の
紫外線カットフィルターを積層して使用しても良い。こ
の様なフィルターとしては、シャープカットフィルター
SC−38、SC−39、SC−40(富士写真フィル
ム(株)製)等を挙げることが出来る。
【0024】紫外線吸収剤としては、有機系紫外線吸収
剤と無機系紫外線吸収剤が使用出来る。有機系紫外線吸
収剤としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブ
チルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒド
ロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾ
トリアゾール等のベンゾトリアゾール系化合物、2−ヒ
ドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキ
シ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン等のベンゾ
フェノン系化合物、フェニルサルシレート、4−t−ブ
チルフェニルサルシレート、2,5−t−ブチル−4−
ヒドロキシ安息香酸n−ヘキサデシルエステル、2,4
−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−ブチ
ル−4’−ヒドロキシベンゾーエート等のヒドロキシベ
ンゾエート系化合物等を挙げることが出来る。無機系紫
外線吸収剤としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリ
ウム、酸化鉄、硫酸バリウム等を挙げることが出来る。
紫外線吸収剤としては、50%透過率での波長が350
〜420nmが好ましく、より好ましくは360nm〜
400nmであり、350nmより低波長では、紫外線
遮断能が弱く、420nmより高波長では着色が強くな
り好ましくない。
【0025】本発明のプラズマディスプレイパネル用フ
ィルターは、近赤外線カット層や電磁波カット層を設け
たり、表面への蛍光灯などの外光の写り込みを防止する
反射防止層、ぎらつき防止( ノングレア) 層を設けるこ
とができる。これらの層の膜厚は、それぞれ、0.1 〜30
μm 、好ましくは0.5 〜10μm となるように積層する。
【0026】近赤外線カット層は、プラズマディスプレ
ーから放射される近赤外線によるリモコンや伝送系光通
信における誤動作を防止する目的でディスプレーの前面
に設置する。近赤外線光のカット領域は特に問題になる
波長としてリモコンや伝送系光通信に、800 〜1000nmで
あり、その領域に吸収を有する近赤外線吸収物質を使用
する。この近赤外線吸収物質しては、ニトロソ化合物及
びその金属錯塩、シアニン系化合物、ジチオールニッケ
ル錯塩系化合物、アミノチオールニッケル錯塩系化合
物、フタロシアニン系化合物、トリアリルメタン系化合
物、イモニウム系化合物、ジイモニウム系化合物、ナフ
トキノン系化合物、アントラキノン系化合物、アミノ化
合物、アミニウム塩系化合物の近赤外線吸収色素、ある
いは、カーボンブラックや、酸化インジウムスズ、酸化
アンチモンスズなどの近赤外線吸収化合物を、単独又は
組み合わせて使うことができる。
【0027】電磁波カット層は、金属酸化物等の蒸着あ
るいはスパッタリング方法等が利用できる。通常は酸化
インジウムスズ(ITO) が一般的であるが、誘電体層と金
属層を基材上に交互にスパッタリング等で積層させるこ
とで1000nm以上の光をカットすることもできる。誘電体
層としては酸化インジウム、酸化亜鉛などの透明な金属
酸化物等であり、金属層としては銀あるいは銀- パラジ
ウム合金が一般的であり、通常、誘電体層よりはじまり
3 層、5 層、7 層あるいは11層程度積層する。基材は、
該フィルターをそのまま利用しても良いし、樹脂フィル
ムあるいはガラス上に蒸着あるいはスパッタリング後
に、該フィルターと貼り合わせても良い。
【0028】反射防止層は、表面の反射を抑えてフィル
ターの透過率を向上させるために、金属酸化物、フッ化
物、ケイ化物、ホウ化物、炭化物、至化物、硫化物等の
無機物を、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ
−ティング法、イオンビームアシスト法等で単層あるい
は多層に積層させる方法、アクリル樹脂、フッ素樹脂な
どの屈折率の異なる樹脂を単層あるいは多層に積層させ
る方法等がある。また、反射防止処理を施したフィルム
を該フィルター上に貼り付けることもできる。また、ぎ
らつき防止層(ノングレア層)も設けることもできる。
ノングレア層は、フィルターの視野角を広げる目的で、
透過光を散乱させるために、シリカ、メラミン、アクリ
ル等の徴粉体をインキ化して、表面にコーティングする
方法などを用いることができる。インキの硬化は、熱硬
化あるいは光硬化を用いることができる。また、ノング
レア処理をしたフィルムを該フィルター上に貼り付ける
こともできる。更に必要であればハードコート層を設け
ることもできる。
【0029】本発明のプラズマディスプレイ用フィルタ
ーには最外層に粘着剤層を設けても良い。この粘着剤層
によりプラズマディスプレイの製造工程の途中、または
プラズマディスプレイの製造後、プラズマディスプレイ
の前面にこのフィルターを貼着する。このようにするこ
とにより、プラズマディスプレイ自体の前面に順番に近
赤外線吸収層、電磁波シールド層や他の層を設ける必要
がなくなり、またフィルターがプラズマディスプレイと
一体形成されるので、プラズマディスプレイの薄肉化が
可能となる。粘着剤層を構成する粘着剤としては、スチ
レンブタジエンラバー、ポリイソブチレン、天然ゴム、
ネオプレン、ブチルゴム等のゴム類やポリアクリル酸メ
チル、ボリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等
のポリアクリル酸アルキルエステル等の低重合度ポリマ
- 単独もしくはこれらに粘着付与剤としてピッコライ
ト、ポリベール、ロジンエステル等を添加したもの等が
挙げられる。プラズマディスプレイにフィルターを貼着
時、プラズマディスプレイの表面とフィルターとの間に
気泡が入ると画像が歪んだり、見にくくなったりする
等、実用上の大きな問題となるので気泡の巻き込みには
十分に注意する必要がある。
【0030】また、プラズマディスプレイ自体、その表
面が高温になるので、加熱によりガスが発生するような
粘着剤は避けるべきである。ガスの発生が考えられる場
合には吸収剤等の添加を考慮するのがよい。このような
理由から、3mm のガラス板に30μm のポリエステルフィ
ルムを、3 0 μm の粘着剤で貼り合わせ、8 0 ℃で10日
間保持後における180度剥離強度が300g/cm 以上、好
ましくは400g/cm 以上の粘着剤を用いるのが望ましい。
【0031】具体的には、ポリアクリル酸アルキルエス
テル系等のポリマー系粘着剤、又はスチレンブタジエン
ラバー、天然ゴム等のゴム系粘着剤を、ハロゲン系、ア
ルコール系、ケトン系、エステル系、エ- テル系、脂肪
族炭化水素系、芳香族炭化水素系等の有機溶剤を単独又
は複数混合した溶剤系に分散又は溶解して粘度を調整し
たものをディッピング法、フロ- コート法、スプレー
法、バーコート法、グラビアコート法、ロールコート
法、プレードコート法及びエアーナイフコ- ト法等の塗
工方法で塗工し、その後溶剤を乾燥させ、粘着剤層とす
る。
【0032】この際の粘着剤層の厚みは、通常、5 〜10
0 μm 、好ましくは10〜50μm である。粘着剤層の表面
に剥離フィルムを設け、粘着剤層にゴミ等が付着しない
ように、プラズマディスプレイの表面に張り付けるまで
粘着剤層を保護するのも良い。この場合、フィルターの
縁綾部の粘着剤層と剥離フィルムとの間に、粘着剤層を
設けない部分を形成したり、非粘着性のフィルムを挟む
等して非粘着部分を形成し、剥離開始部とすれば貼着時
の作業がやりやすい。更に、このプラズマディスプレイ
パネル用フィルターは単独はもちろん透明のガラスや他
の透明樹脂板等と貼り合わせた積層体として用いること
ができる。
【0033】本願のプラズマディスプレイパネル用フィ
ルターをプラズマディスプレイパネルの画面上に設ける
ことにより、プラズマディスプレイパネル表示装置を得
ることができ、このようなプラズマディスプレイパネル
表示装置として、公知の表示装置あるいは市販品であれ
ば特に限定なく用いることができる。そのようなプラズ
マディスプレイパネル表示装置とは、次のような原理に
よってカラー画像の表示を行う装置である。前面ガラス
板と背面ガラス板との間に表示電極対と、2枚のガラス
板の間に設けた各画素(R(赤)、G(緑)、B
(青))に対応するセルを設け、セルの中にキセノンガ
スやネオンガスを封入し、一方セル内の背面ガラス板側
に各画素に対応する蛍光体を塗布しておく。表示電極間
の放電によって、セル中のキセノンガスおよびネオンガ
スの励起発光し、紫外線が発生する。そしてこの紫外線
を蛍光体に照射することによって、各画素に対応する可
視光が発生する。そして、背面ガラス板にアドレス用電
極を設け、このアドレス用電極に信号を印加することに
より、どの放電セルを表示するかを制御し、カラー画像
の表示を行うものである。
【0034】
【実施例】以下に、実施例により本発明の実施態様を説
明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。 実施例1 一般式(I)において、R=メチル基、n=1(置換位
置 3位)、m=3(置換位置 2、4、6位)のスク
アリリウム系化合物の合成 2,4,6−トリヒドロキシトルエン 0.45g、
3,4−ジヒドロキシ−3−シクロブテン−1,2−ジ
オン 0.18g、及び酢酸 15mlを反応容器に加
え、4時間加熱還流させる。反応終了後、反応混合物を
放冷し、沈殿物を濾過、メタノールと水の1:1混合溶
媒で洗浄、乾燥し、目的の化合物0.32gを得た。 可視部吸収 λmax :576nm(テトラヒドロフラ
ン) マススペクトル MALDI法(NEGA) :m/z =357
(M−H)
【0035】実施例2 一般式(I)において、R=n−プロピル、n=1(置
換位置 3位)、m=3(置換位置 2、4、6位)の
スクアリリウム系化合物の合成 実施例1の2,4,6−トリヒドロキシトルエン 0.
45gの代わりに等モル量の1−n−プロピル−2,
4,6−トリヒドロキベンゼンを使用し、他は同様に処
理して目的の化合物0.32gを得た。 可視部吸収 λmax :577nm(テトラヒドロフラ
ン) マススペクトル MALDI法(NEGA) :m/z =413
(M−H)
【0036】実施例3 一般式(I)において、R=メチル基、n=1(置換位
置 3位)、m=2(置換位置 2、4位)のスクアリ
リウム系化合物の合成 実施例1の2,4,6−トリヒドロキシトルエン 0.
45gの代わりに等モル量の2−メチルレゾルシノール
を使用し、酢酸 15mlの代わりにn−ブタノール2
0ccとトルエン20ccの混合溶媒を使用し、ジーン
スターク装置を備えた反応容器に加え、4時間加熱還流
させる。反応終了後、反応混合物を放冷し、沈殿物を濾
過、シリカゲルを使用し、クロロホルムを分離溶媒とす
るカラムクロマトグラフィーにより精製して、乾燥し、
目的の化合物0.17gを得た。 可視部吸収 λmax :575nm(シクロヘキサノン) マススペクトル MALDI法(NEGA) :m/z =325
(M−H)
【0037】実施例4 一般式(I)において、R=エチル基、n=1(置換位
置 5位)、m=2(置換位置 2、4位)のスクアリ
リウム系化合物の合成 実施例3の2−メチルレゾルシノールをの代わりに等モ
ル量の4−エチルレゾルシノールを使用し、ジーンスタ
ーク装置を備えた反応容器に加え、4時間加熱還流させ
る。反応終了後、反応混合物を放冷し、沈殿物を濾過、
メタノールと水の1:1混合溶媒で洗浄、乾燥し、目的
の化合物を0.1gを得た。 可視部吸収 λmax :593nm(テトラヒドロフラ
ン) マススペクトル MALDI法(NEGA) :m/z =353
(M−H)
【0038】実施例5 1)ポリエチレンテレフタレート製フィルム(ダイヤホ
イルヘキスト社製PETフィルム「T 100E 」、厚み1
00μm )に、実施例1で合成したスクアリリウム系化
合物の0.63%ジメトキシエタン溶液0.36g、ポ
リエステル系樹脂(バイロン200;東洋紡(株)製)
の20%ジメトキシエタン溶液3gを混合し、バーコー
ターで塗工し、乾燥して、膜厚6μm のでコーティング
膜を得た。このコーティングフィルムの透過率を日立分
光光度計(U−3500)で測定した。透過率曲線を図
−1に示す。透過率の最小値における波長は584nm
で透過率14.5%であった。また、この場合、透過率
50%における波長幅は56nmであった。又、このネ
オン発光カットフィルターの可視光線透過率は54.0
%であり、透過率の高い明るいフィルターであった。
【0039】2)上記1)のコーティングフィルムのス
クアリリウム系化合物含有層面と反対側のポリエステル
樹脂面上に、シャープカットフィルターSC−39(富
士写真フィルム(株)製)を積層して、耐光性の良好な
プラズマディスプレイパネル用フィルター得た。この紫
外線吸収層の50%透過率での波長は386nmであっ
た。キセノンフェードメーター(スガ試験機(株)製
FAL-25AX-HC.B.EC)で上記のネオン発光カットフィルタ
ーの紫外線吸収層を積層した場合としない場合の耐光性
の評価を行った(80Hr露光)。日立分光光度計(U
−3500)の吸光度で色素残存率(%)を測定した
所、前者は、91.4%であるのに対し、後者は、7
5.0%であった。尚、前者は、紫外線吸収層面より露
光し、後者は、スクアリリウム系化合物含有層面より露
光した。
【0040】比較例1 ポリエチレンテレフタレート製フィルム(ダイヤホイル
ヘキスト社製PET フィルム「T 100E 」、厚み100
μm )に、一般式(I)において、m=3(置換位置は
2、4、6位)、n=0であるスクアリリウム系化合物
の0.63%ジメトキシエタン溶液0.36g、ポリエ
ステル系樹脂(バイロン200;東洋紡績(株)製)の
20%ジメトキシエタン溶液3gを混合し、バーコータ
ーで塗工し、乾燥して、膜厚6μm のコーティング膜を
得た。このコーティングフィルムの透過率を日立分光光
度計(U−3500)で測定した。透過率曲線を図−1
に示す。透過率の最小値における波長は576nmで透
過率は8.2%であり、透過率の最小値の波長がネオン
発光の波長領域である580〜600nmから外れてお
りネオン発光カットフィルターとして好ましくないフィ
ルターであった。
【0041】実施例6 1)ポリエチレンテレフタレート製フィルム(ダイヤホ
イルヘキスト社製PETフィルム「T 100E 」、厚み1
00μm )に、実施例2で合成したスクアリリウム系化
合物の0.81%ジメトキシエタン溶液0.36g、ポ
リエステル系樹脂(バイロン200;東洋紡(株)製)
の20%ジメトキシエタン溶液3gを混合し、バーコー
ターで塗工し、乾燥して、膜厚6μm のでコーティング
膜を得た。このコーティングフィルムの透過率を日立分
光光度計(U−3500)で測定した。透過率曲線を図
−2に示す。透過率の最小値における波長は585nm
で透過率13.7%であった。また、この場合、透過率
50%における波長幅は58nmであった。又、このネ
オン発光カットフィルターの可視光線透過率は52.5
%であり、透過率の高い明るいフィルターであった。
【0042】2)上記1)のコーティングフィルムのス
クアリリウム系化合物含有層面と反対側のポリエステル
樹脂面上に、シャープカットフィルターSC−39(富
士写真フィルム(株)製)を積層して、耐光性の良好な
プラズマディスプレイパネル用フィルター得た。この紫
外線吸収層の50%透過率での波長は386nmであっ
た。キセノンフェードメーター(スガ試験機(株)製
FAL-25AX-HC.B.EC)で上記のネオン発光カットフィルタ
ーの紫外線吸収層を積層した場合としない場合の耐光性
の評価を行った(80Hr露光)。日立分光光度計(U
−3500)の吸光度で色素残存率(%)を測定した
所、前者は、88.9%であるのに対し、後者は、6
9.4%であった。尚、前者は、紫外線吸収層面より露
光し、後者は、スクアリリウム系化合物含有層面より露
光した。
【0043】実施例7 ポリエチレンテレフタレート製フィルム(ダイヤホイル
ヘキスト社製PET フィルム「T 100E 」、厚み100
μm )に、実施例3で合成したスクアリリウム系化合物
の0.63%ジメトキシエタン溶液0.36g、ポリエ
ステル系樹脂(バイロン200;東洋紡(株)製)の2
0%ジメトキシエタン溶液3gを混合し、バーコーター
で塗工し、乾燥して、膜厚6μm のでコーティング膜を
得た。このコーティングフィルムの透過率を日立分光光
度計(U−3500)で測定した。透過率の最小値にお
ける波長は584nmで透過率は16.4%であった。
また、この場合、透過率50%における波長幅は41n
mであった。又、このネオン発光カットフィルターの可
視光線透過率は59%であり、透過率の高い明るいフィ
ルターであった。
【0044】2)上記1)のコーティングフィルムのス
クアリリウム系化合物含有層面と反対側のポリエテレン
テレフタレート樹脂面上に、イソシアネート樹脂をバイ
ンダーとし、酸化亜鉛を紫外線吸収剤として含有する紫
外線吸収コート液(住友大阪セメント(株)製 ZR−
133(硬化剤4.9重量%添加))をバーコーターで
コーティングし、乾燥して、膜厚3μm の紫外線吸収層
を形成し、耐光性の良好なプラズマディスプレイパネル
用フィルター得た。この紫外線吸収層の50%透過率で
の波長は383nmであった。キセノンフェードメータ
ーで上記のネオン発光カットフィルターの紫外線吸収層
を形成した場合としない場合の耐光性の評価を行った
(40Hr露光)。日立分光光度計(U−3500)の
吸光度で色素残存率(%)を測定した所、前者は、9
7.5%であるのに対し、後者は82.1%であった。
尚、前者は、紫外線吸収層面より露光し、後者は、スク
アリリウム系化合物含有層面より露光した。
【0045】実施例8 1)ポリエチレンテレフタレート製フィルム(ダイヤホ
イルヘキスト社製PETフィルム「T 100E 」、厚み1
00μm )に、実施例4で合成したスクアリリウム系化
合物の0.63%ジメトキシエタン溶液0.36g、ポ
リエテレンテレフタレート樹脂(バイロン200;東洋
紡(株)製)の20%ジメトキシエタン溶液3gを混合
し、バーコーターで塗工し、乾燥して、膜厚6μm ので
コーティング膜を得た。このコーティングフィルムの透
過率を日立分光光度計(U−3500)で測定した。透
過率の最小値における波長は599nmで透過率は6.
26%であった。また、この場合、透過率50%におけ
る波長幅は58nmであった。又、このネオン発光カッ
トフィルターの可視光線透過率は57%であり、透過率
の高い明るいフィルターであった。
【0046】2)上記1)のコーティングフィルムのス
クアリリウム系化合物含有層面と反対側のポリエテレン
テレフタレート樹脂面上に、実施例1と同様に処理し
て、膜厚3μm の酸化亜鉛含有紫外線吸収層を形成し、
耐光性の良好なプラズマディスプレイパネル用フィルタ
ー得た。この紫外線吸収層の50%透過率での波長は3
83nmであった。キセノンフェードメーターで上記の
ネオン発光カットフィルターの紫外線吸収層を形成した
場合としない場合の耐光性の評価を行った(40Hr露
光)。日立分光光度計(U−3500)の吸光度で色素
残存率(%)を測定した所、前者は、87.0%である
のに対し、後者は61.0%であった。尚、前者は、紫
外線吸収層面より露光し、後者は、スクアリリウム系化
合物含有層面より露光した。
【0047】実施例9 (近赤外線カット層の形成例) 実施例1 で作成したフィルターのスクアリリウム系化合
物含有層面と反対側のポリエテレンテレフタレート樹脂
面上に、ジイモニウム系近赤外線吸収色素(N,N,
N’,N’−テトラキス(p−ジブチルアミノフェニ
ル)−p−フェニレンジイモニウムの六フッ化アンチモ
ン酸塩)の0.63%シクロヘキサノン溶液0.36
g、ポリエステル系樹脂(バイロン200;東洋紡
(株)製)の20%シクロヘキサノン溶液3gを混合
し、バーコーターで塗工し、乾燥して、膜厚6μm ので
コーティング膜を得た。このコーティングフィルムを日
立分光光度計(U−3500)で測定した。透過率の最
小値における波長は1100nmであった。
【0048】実施例10 (電磁波カット層、ノングレ
ア層の形成例) 実施例9で作成したフィルターのジイモニウム系化合物
含有層面上に、酸化インジウム一酸化スズ競結体を用
い、アルゴンガス、酸素ガスを用いて、ITO 薄膜を積層
した。更に反対面上にアンチグレア層を有する厚み3mm
のPMMA板( 三菱レーヨン社製アクリルフィルターMR-NG)
のノングレア層の形成されていない面と上記フィルター
のITO面を貼り合わせて、プラズマディスプレイパネ
ル用フィルターを作成し、良好なフィルターを作成する
ことができた。
【0049】
【発明の効果】本発明の、一般式(I) で示されるスク
アリリウム系化合物を含有する層を有するプラズマディ
スプレイパネル用フィルターは、ネオン発光カット性
能、近赤外線遮蔽性能、可視光線透過性能、電磁波カッ
ト性能、反射防止能、ぎらつき防止能及び耐光性に優れ
ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1(実線)及び比較例1(点線)で得ら
れたコーティングフィルムの透過率曲線
【図2】実施例2で得られたコーティングフィルムの透
過率曲線

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 〔式(I) 中、Rは、ハロゲン原子、置換基を有してい
    ても良いアルキル基、置換基を有していても良いアルコ
    キシ基又は置換基を有していても良いアルケニル基を表
    し、mは1〜4の整数を、nは1〜4の整数を表す。〕
    で表されるスクアリリウム系化合物。
  2. 【請求項2】 下記一般式(I) 【化2】 〔式(I) 中、Rは、ハロゲン原子、置換基を有してい
    ても良いアルキル基、置換基を有していても良いアルコ
    キシ基又は置換基を有していても良いアルケニル基を表
    し、mは1〜4の整数を、nは1〜4の整数を表す。〕
    で表されるスクアリリウム系化合物を含有する層を有す
    ることを特徴とするプラズマディスプレイパネル用フィ
    ルター。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のスクアリリウム系化合
    物を含有する層に、さらに紫外線吸収剤を含有する層と
    を積層したことを特徴とするプラズマディスプレイパネ
    ル用フィルター。
  4. 【請求項4】 一般式(I)において、Rが置換基を有
    していても良いアルキルであることを特徴とする請求項
    2又は3に記載のプラズマディスプレイパネル用フィル
    ター。
  5. 【請求項5】 一般式(I)において、mが3であり、
    かつnが1であるスクアリリウム化合物であることを特
    徴とする請求項2〜4に記載のプラズマディスプレイパ
    ネル用フィルター。
  6. 【請求項6】 可視光線の透過率が40%以上であるこ
    とを特徴とする請求項2〜5に記載のプラズマディスプ
    レイパネル用フィルター。
  7. 【請求項7】 さらに近赤外線カット層を設けたことを
    特徴とする請求項2〜6に記載のプラズマディスプレイ
    パネル用フィルター。
  8. 【請求項8】 さらに電磁波カット層を設けたことを特
    徴とする請求項2〜7に記載のプラズマディスプレイパ
    ネル用フィルター。
  9. 【請求項9】 さらに反射防止層を設けたことを特徴と
    する請求項2〜8に記載のプラズマディスプレイパネル
    用フィルター。
  10. 【請求項10】 ぎらつき防止( ノングレア) 層を設け
    たことを特徴とする請求項2〜9に記載のプラズマディ
    スプレイパネル用フィルター。
  11. 【請求項11】 請求項2〜10に記載のプラズマディ
    スプレイパネル用フィルターをプラズマディスプレイパ
    ネルの画面上に有することを特徴とするプラズマディス
    プレイパネル表示装置。
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