JP2001182054A - 場所打ち杭の杭頭余盛部の除去方法及び除去用具 - Google Patents

場所打ち杭の杭頭余盛部の除去方法及び除去用具

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JP2001182054A JP37239199A JP37239199A JP2001182054A JP 2001182054 A JP2001182054 A JP 2001182054A JP 37239199 A JP37239199 A JP 37239199A JP 37239199 A JP37239199 A JP 37239199A JP 2001182054 A JP2001182054 A JP 2001182054A
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正明 中原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃棄処分時に環境問題が生じない除去具を、
複数回リサイクル使用することにより、場所打ち杭の杭
頭処理作業の効率化とコストの低減を図った場所打ち杭
の杭頭余盛部の除去方法を提供する。 【解決手段】 鉄筋篭12の杭頭余盛部15となる各主筋13
の頭部に、柔軟なプラスチックス製板材の一方の側縁部
分に主筋被覆部2を形成し、他方の側縁側は主筋被覆部
より長く伸ばしてウイング片3とした各スリーブ部材1の
ウイング片3を同じ方向に向けて主筋被覆部2をかぶせ、
各スリーブ部材1のウイング片3を隣接スリーブ部材1の
主筋被覆部2の外側に順次重ね合わせて主筋13を被覆し
たスリーブ筒5を形成する。該スリーブ筒5の外周面の複
数位置に、鉄筋篭12の外側に打設したコンクリートを複
数片に分割するための、柔軟なプラスチックス製のT型
セパレーター6を配設する。前記鉄筋篭12を縦孔に挿入
しコンクリートを打設してコンクリートが固化した後、
杭頭余盛部15のコンクリートを除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、構造物の基礎で
ある場所打ち杭の余盛部の除去方法及びその除去具に関
する。
【0002】
【従来の技術】構造物の基礎として場所打ち杭が使用さ
れている。場所打ち杭の工法は、通常泥水を満たしなが
ら縦孔を掘削し、この縦孔内に鉄筋篭(複数の主筋を円
形・角形等の任意形状に周配設し、上下方向の複数箇所
をフープ筋で結束した鉄筋)を挿入した状態で、コンク
リートを打設して構築される。このような工法で構築さ
れた場所打ち杭の杭頭のコンクリートは、掘削土砂等が
混入して欠陥部となる。この杭頭の欠陥部分は杭頭余盛
部と称し、構築後に除去される。
【0003】前記場所打ち杭の杭頭余盛部の除去方法として
は、従来ピック、ブレーカー等による「はつり作業」で
行われていた。しかし、このような作業は、主筋にコン
クリートが固く付着しているため、手間がかかり能率が
上がらない欠点がある。
【0004】このような欠点を取り除くため、従来から各種
の改良された場所打ち杭の余盛部の除去方法が提案され
ている。例えば、コンクリートを打設する前に、鉄筋篭
の余盛部に相等する位置に、吸水膨張性のシート状物を
縦筋の内外周に沿って環状に取付ける方法(特許第25932
48号公報)、鉄筋篭の余盛部に相等する位置(杭頭の鉄筋
の所要範囲)の縦筋に、砂糖水などの適量の糖質分を浸
透させた被覆具(紙製、布製、合成樹脂製等の筒状体)を
かぶせた後、コンクリートを打設する方法(特公平8-317
5号公報)、場所打ち杭の頭部の余盛部の境界に破砕剤
(時間の経過とともに、膨張する材料で構成する。例え
ばカルシウム・アルミノ・フェライトと遊離酸化カルシ
ウム及び酸化マグネシウムを基本成分とし、遅延剤とし
てホウ酸塩を加えたもの)の充填注入管を配置し、余盛
部の縦筋を上方に引き抜き可能な覆い部材(発泡スチロ
ール等からなり、縦筋を挿入する孔があけられ、かつ隣
接する覆い部材を互いに当接して円筒帯を形成する)で
覆ってコンクリートを打設する方法(特開平5-59721号公
報)、杭頭鉄筋嵌合用袋状部(余盛部の縦筋に被せる袋
孔)を所定間隔ごとに設けたシート状片の前記袋状部を
余盛コンクリート杭頭部に嵌めて、該シート状片で内外
側のコンクリートを縁切りする方法(特開平7-138946号
公報)、場所打ち杭の余盛部との境界を仕切り板で遮断
し、余盛部の縦筋に被嵌した発泡スチール製等の角柱か
らなる覆い部材で鉄筋篭の内側と外側を分断する構成か
らなる。前記角柱は縦筋を挿入する縦方向の透孔を有
し、両側側面に翼片を突出させたもの(図7)、縦筋を挿
入する縦方向の透孔を有し、両側側面に翼片のないもの
(図8)、縦筋を挿入する縦方向の透孔を有し、場所打ち
杭が挿入される削孔(杭孔)の内周面に当接する長さの仕
切り突出片を設けたもの(図9)からなり、図7のものと図
8のものを交互に組合せ、かつ任意間隔ごとに図9のもの
を挿入して、鉄筋篭の外側に打設したコンクリートを複
数に分割するように設けたもの(特公平7-30549号公報)
等がある。
【0005】前記いずれの方法も縦筋(主筋)にコンクリート
が付着固化するのを防ぐか、あるいは縦筋への付着を防
ぐと共に、打設したコンクリートを鉄筋篭の内外で分割
できる効果があるが、それぞれ次のような欠点がある。
特許第2593248号公報に記載された方法では、シート状
として吸水膨張性の不織布、織布、編地を使用するの
で、内外周各1枚を必要とし、かつ再使用ができないの
で不経済である。特公平8-3175号公報に記載された方法
では、適量の糖質分を浸透させた特別な被覆具が必要で
あり、かつ再使用ができないので不経済である。特開平
5-59721号公報に記載された方法では、発泡スチロール
等の覆い部材を組み合せて構成されるから、再使用がで
きない上、施工後の廃材処理に手間がかかる。特開平7-
138946号公報に記載された方法では、シート状片の縦筋
を挿入する袋状部は所定間隔ごとに設けられており、隣
接縦筋の間隔が大きく食い違う場合には対応できないの
で、袋状部の間隔の異なる多種類のシート状片を準備す
る必要があり不経済である。特公平7-30549号公報に記
載された方法では、角柱からなる覆い部材は、3種類の
ものを使い分けして組み合せるから、組立て作業に手間
がかかるばかりか、多種類の部材を多く準備する必要が
あり、不経済である。また、縦筋を挿入する透孔は縦に
一部が切開されてはいるが、選択し得る縦筋径の範囲は
狭い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記のごとく、従来の
改良された場所打ち杭の杭頭余盛部の除去方法には、種
々の欠点がある。この発明は、リサイクルして複数回使
用することができ、かつ廃棄処分する場合に環境問題が
生じない素材からなる除去具により、場所打ち杭の杭頭
処理作業の効率化を図り、除去具のリサイクルにより杭
頭余盛部の除去作業コストを低減し、かつ環境問題を考
慮した場所打ち杭の杭頭余盛部の除去方法を提供するも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、この発明の場所打ち杭の杭頭余盛部の除去方法は、
次の手段により行われる。すなわち、場所打ち杭を構築
するための縦孔に挿入される鉄筋篭は、複数の主筋を円
形・角形等の任意形状に周配設し、上下方向の複数箇所
をフープ筋にて結束した鉄筋よりなる。この鉄筋篭は、
打設したコンクリートを余盛部として除去する杭頭部分
の各主筋に、柔軟なプラスチックス製板材の一方の側縁
部分に主筋被覆部を形成し、他方の側縁側は主筋被覆部
より長く伸ばしてウイング片とした各スリーブ部材のウ
イング片を同じ方向に向けて主筋被覆部をかぶせ、各ス
リーブ部材のウイング片を隣接スリーブ部材の主筋被覆
部の外側に順次重ね合わせて主筋を被覆したスリーブ筒
を形成する。次いで、該スリーブ筒の外周面の複数位置
に、鉄筋篭の外側に打設したコンクリートを複数片に分
割するための、柔軟なプラスチックス製のセパレーター
を配設する。そして、前記鉄筋篭を縦孔に挿入しコンク
リートを打設してコンクリートが固化した後、杭頭余盛
部のコンクリートを除去する。
【0008】この発明による場所打ち杭の杭頭余盛部の除去
用具は、杭頭余盛部のコンクリートを鉄筋篭の内部と外
周部に分割するスリーブ筒を形成するためのスリーブ部
材と、鉄筋篭の外側に打設したコンクリートを分割する
ためのT型セパレーターで構成される。前記スリーブ部
材は、柔軟なプラスチックス製板材の一方の側縁部分
を、側縁を接合することなく円筒状に丸め、筒径を可変
とした主筋被覆部を形成し、他方の側縁側は主筋被覆部
より長く伸ばしたウイング片とし、かつ一対の短い支え
片を主筋被覆部の中心線上の外周面にハ字形に対設して
なる。またT型セパレーターは、柔軟なプラスチックス
製で当接片と分割片をT型に組み合せた部材の前記分割
片の基端から左右に伸びた当接片をスリーブ筒の外面に
当て、当接片の中央から直角外向きに伸びる分割片の付
け根部分の上下方向の複数箇所に締結バンドを通すため
の長孔を設けてなる。
【0009】また、前記場所打ち杭の杭頭余盛部の除去用具
において、スリーブ部材が、主筋被覆部の円筒状内周面
に、先端を円筒中心に向けて縦向きに配設した複数の突
条を有するスリーブ部材とすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】構造物の基礎である場所打ち杭
は、その構造物の大きさにより、断面形状、大きさ等が
異なる。したがって、コンクリート杭の鉄筋となる鉄筋
篭、すなわち複数の主筋を円形・角形等の任意の断面形
状に周配設し、上下方向の複数箇所をフープ筋にて結束
した鉄筋篭の大きさも異なる。そして、鉄筋篭の大きさ
により、主筋は通常直径19〜51mmの異形棒鋼が使用され
る。また、この鉄筋篭は、杭頭余盛部となる上部はフー
プ筋がなく縦向きの主筋だけからなる。この杭頭余盛部
に設置してコンクリートの除去を容易にするための除去
用具は、主筋にかぶせてスリーブ筒を形成するための多
数のスリーブ部材と鉄筋篭の外側に打設したコンクリー
トを分割するためのT型セパレーターで構成される。
【0011】杭頭余盛部の除去用具は、図4に示すように、
柔軟なプラスチックス製板材の一方の側縁部分を、側縁
を接合することなく円筒状に丸め、筒径を可変とした主
筋被覆部2を形成し、他方の側縁側は主筋被覆部2より長
く伸ばしたウイング片3とし、かつ一対の短い支え片4を
主筋被覆部2の中心線上の外周面にハ字形に対設してな
るスリーブ部材1と、図5に示すように、柔軟なプラスチ
ックス製で当接片7と分割片8をT型に組み合せた部材の
上記分割片8の付け根部分の上下方向の複数箇所に締結
バンド10を通すための長孔9を設けたT型セパレーター6
からなる。
【0012】スリーブ部材1は、一方の側縁部分は円筒状に
丸めて形成した主筋被覆部2と、主筋被覆部2から伸びた
ウイング片3は隣接する主筋にかぶせたスリーブ部材1に
当接させるため、曲げやすいように厚さ2〜6mm程度の柔
軟なプラスチックス製薄板の使用が望ましい。前記柔軟
なプラスチックス素材としては、廃棄処分時の環境問題
を考慮して、例えばポリプロピレン等のオリフィン系フ
ェラストマが使用される。
【0013】また、主筋被覆部2の筒径を可変としたのは、
同じスリーブ部材を、図7aに示すように径の細い主筋19
に巻く場合や、図7bに示すように径の太い主筋20に巻く
場合等のごとく、径の異なる多種類の主筋に適用するの
に有効であり、例えば主筋の径が35mm以下のものに適用
し得る径の主筋被覆部を有するもの、主筋の径が35mm以
上のものに適用し得る径の主筋被覆部を有するもの、あ
るいは主筋の径が25mm〜40mmのものに適用し得る径の主
筋被覆部を有するものなど、多様に構成できる。ウイン
グ片3は隣接する主筋13の間を遮断するのに必要な長さ
が要求されるが、通常200〜350mm程度あれば十分であ
る。
【0014】なお、支え片4は、図6に示すように、スリーブ
筒5を形成する際に隣接するスリーブ部材間の隙間を小
さくすることにより、コンクリート骨材の侵入を防止す
るのに有効である。
【0015】T型セパレーター6は、前記スリーブ部材1と同
じ材質の柔軟なプラスチックス製で厚さ数mmの当接片7
と、付け根側を厚く(例えば6mm)先端側を薄く(例えば1m
m)した分割片8をT型に組み合せた部材の、前記分割片8
の付け根部分の上下方向の複数箇所に締結バンド10を通
すための長孔9を設けてなる。前記分割片8は、鉄筋篭12
の外側に打設したコンクリートを複数片に分割するため
のものであり、先端部分を縦孔の内周面に当接させる必
要があるため、孔径の異なる種々の縦孔に適応するよう
に十分な長さ(例えば160〜170mm)を有し、かつ先端部分
を屈曲自在となるように薄く(例えば1mm)構成する。
【0016】前記の施工により、できた場所打ち杭21は、杭
頭処理により杭頭余盛部15が除去される。例えば、埋設
されている場所打ち杭21の上部の土砂を取り除き杭頭部
分を露出させ、鉄筋篭の外側に打設した外側コンクリー
トの杭頭余盛部15の下端部を余盛部切断面18としてカッ
ターで切り込み22を入れ、T型セパレーター6で分割され
た杭頭余盛部15の各外側コンクリート片16を取り除き、
更に締結バンド10を抜取って全てのT型セパレーター6を
取り外す。引続き、スリーブ筒5を形成している各スリ
ーブ部材1を全て主筋13から抜取り、図8eに示す状態と
する。そして、杭頭余盛部15の内側コンクリート柱17の
下端部の複数箇所を削岩機で穿孔し、楔を打ち込んで杭
頭余盛部の内側コンクリート柱17を取り除いて作業が終
了する。
【0017】なお、図9に示すように、スリーブ部材1は、主
筋被覆部2の円筒条内周面に複数の縦向き突条11を、そ
の先端を円筒状中心に向けて配設することにより、主筋
12を円筒状の中央に位置させることができる。このよう
に主筋12を偏倚させることなく主筋被覆部2に組み込む
ことにより、主筋被覆部2と主筋13との間の隙間を最小
限に保ち、コンクリート骨材の侵入を防止できる。
【0018】
【実施例】この出願に係る発明の実施による杭頭余盛部
除去用具を使って、場所打ち杭の杭頭余盛部を除去する
場合を図面に基づいて説明する。場所打ち杭を構築する
ための縦孔に挿入される鉄筋篭12は、図1に示すよう
に、複数の主筋13を円形・角形等の任意形状に周配設
し、上下方向の複数箇所をフープ筋14にて結束した鉄筋
よりなる。なお、コンクリートを打設した後、杭頭余盛
部15となる篭頭部はフープ筋14が省略され主筋13のみか
らなる。
【0019】上記篭頭部の各主筋13には、図2に示すよう
に、スリーブ部材1を取付け、全てのスリーブ部材1で主
筋13を含むスリーブ筒5を形成し、このスリーブ筒5によ
り打設されたコンクリートを内外に分割するように構成
する。そして、図3に示すように、スリーブ筒5の外周面
の複数位置にT型セパレーター6を配置し、スリーブ筒5
の外側に形成されるコンクリート筒16を複数個に分割す
るように構成する。
【0020】上記スリーブ部材1は、図4に示すように、柔軟
なプラスチックス製板材の一方の側縁部分を、側縁を接
合することなく円筒状に丸め、筒径を可変とした主筋被
覆部2を形成し、他方の側縁側は主筋被覆部2より長く伸
ばしたウイング片3とし、かつ一対の短い支え片4を主筋
被覆部2の中心線上の外周面にハ字形に対設してなる。
【0021】また、上記T型セパレーター6は、図5に示すよ
うに、柔軟なプラスチックス製で当接片7と分割片8をT
型に組み合せた部材の上記分割片8の付け根部分の上下
方向の複数箇所に締結バンド10を通すための長孔9を設
けてなる。
【0022】上記スリーブ部材1を各主筋1にかぶせてスリー
ブ筒5を形成する際は、図6に示すように、各スリーブ部
材1のウイング片3を同じ方向に向けて、主筋被覆部2を
主筋13にかぶせ、各スリーブ部材1のウイング片3を隣接
スリーブ部材1の主筋被覆部2の外側に順次重ね合わせて
主筋13を被覆し、図2に示すように、鉄筋篭12の頭部に
スリーブ筒5を形成する。
【0023】そして、図3に示すように、スリーブ筒5の外周
面の複数位置に、それぞれT型セパレーター6の当接片7
を当て、分割片8を外向きに突出して配置し、分割片8の
付け根に設けた上下方向の各長孔9に、それぞれ締結バ
ンド10を通して締め付け、各T型セパレーター6をスリー
ブ筒5に取り付ける。
【0024】上記のごとく、頭部に杭頭余盛部15の除去具を
取り付けた鉄筋篭12を、各T型セパレーター6の分割片7
の先端を孔内壁に接触させて縦孔に挿入し、コンクリー
トを打設する。そして、養生後にできた場所打ち杭21の
杭頭余盛部15のコンクリートを図8に示す要領により取
り除くのである。
【0025】図8aに示す場所打ち杭21の杭頭余盛部15の底面
を切断面18とし、深さがスリーブ筒5に達する輪切り状
の切り込み22を入れる。すると図8bに示すように、杭頭
余盛部15のスリーブ筒5の外側に打設された外側コンク
リート筒16はT型セパレータ6の分割片8により複数個の
円弧状コンクリート片に分割される。この分割された円
弧状コンクリート片は、図8b及び図8cに示すように、主
筋13に固着することなくスリーブ筒5に接しているか
ら、簡単に剥ぎ取ることができる。
【0026】引続き、全てのT型セパレーター6を取り外し、
図8dに示すように、スリーブ筒5を露出させる。そし
て、図8eに示すように、スリーブ筒5を構成している各
スリーブ部材1を取り除き、むき出しの主筋13群の中に
内側コンクリート柱17を残した状態とする。
【0027】上記杭頭余盛部の内側コンクリート柱17部分
は、杭頭余盛部15の下端部の複数箇所を削岩機で穿孔
し、楔を打ち込んで余盛部の内側コンクリート柱17を取
り除くのである。
【0028】
【発明の効果】この発明の実施によれば、場所打ち杭の
杭頭処理作業の効率化を図り、除去具のリサイクルによ
り杭頭余盛部の除去作業コストを低減し、かつ廃棄処分
時の環境問題を考慮した場所打ち杭の杭頭余盛部の除去
作業ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鉄筋篭の上部の斜視図である。
【図2】図1の鉄筋篭の杭頭余盛部に、この発明の実施に
よる多数のスリーブ部材でスリーブ筒を形成した状態の
斜視図である。
【図3】図2に示すスリーブ筒の外周にT型セパレーター
を配置した状態の斜視図である。
【図4】この発明の実施によるスリーブ部材の詳細を示
す部分拡大斜視図である。
【図5】この発明の実施によるT型セパレーターの詳細を
示す部分拡大斜視図である。
【図6】この発明の実施により各主筋にスリーブ部材を
かぶせてスリーブ筒を形成する際の詳細を示す部分拡大
斜視図である。
【図7】この発明の実施によるスリーブ部材を異径の主
筋に使用した場合の主筋被覆部の拡開状態を示す説明図
で、aは小径主筋に被覆した場合、bは大径主筋に使用し
た場合である。
【図8】この発明の実施による場所打ち杭の杭頭余盛部
の除去作業の手順を示した説明図で、aは作業前の杭頭
余盛部で底面に切断面を示す、bは杭頭余盛部の底面の
切断面に輪切り状の切り込みを入れ外側コンクリート筒
を分割し、その1片を取り除いた状態、cはすべての外側
コンクリート片を取り除いた状態、dは図8cの外側コン
クリート片を取り除いた後、引続きT型セパレーターを
取り外した状態、eはスリーブ筒を形成した全てのスリ
ーブ部材を取り除いた状態を示す。
【図9】この発明の実施によるスリーブ部材で主筋被覆
部の円筒状内周面に複数の突条を設けた場合の説明図で
ある。
【符号の説明】
1 スリーブ部材 2 主筋被覆部 3 ウイング片 4 支え片 5 スリーブ筒 6 T型セパレーター 7 当接片 8 分割片 9 長孔 10 締結バンド 11 縦向き突条 12 鉄筋篭 13 主筋 14 フープ筋 15 杭頭余盛部 16 外側コンクリート筒 17 内側コンクリート柱 18 余盛部切断面 19 細い主筋 20 太い主筋 21 場所打ち杭 22 切り込み

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 掘削された縦孔に鉄筋篭を挿入しコンク
    リートを打設して構築される場所打ち杭の杭頭余盛部の
    除去方法において、柔軟なプラスチックス製板材の一方
    の側縁部分に主筋被覆部を形成し、他方の側縁側は主筋
    被覆部より長く伸ばしてウイング片としたスリーブ部材
    の複数を、鉄筋篭の杭頭余盛部の各主筋に、それぞれス
    リーブ部材の主筋被覆部をかぶせ、各スリーブ部材のウ
    イング片を隣接スリーブ部材の主筋被覆部の外側に順次
    重ね合わせて主筋を被覆してスリーブ筒を形成し、該ス
    リーブ筒の外周面の複数位置に、鉄筋篭の外側に打設し
    たコンクリートを複数片に分割するための柔軟なプラス
    チックス製のセパレーターを配設する場所打ち杭の杭頭
    余盛部の除去方法。
  2. 【請求項2】 柔軟なプラスチックス製板材の一方の側
    縁部分を、側縁を接合することなく円筒状に丸め、筒径
    を可変とした主筋被覆部を形成し、他方の側縁側は主筋
    被覆部より長く伸ばしてウイング片とし、かつ一対の短
    い支え片を主筋被覆部の中心線上の外周面にハ字形に対
    設してなるスリーブ部材と、該スリーブ部材の複数個で
    形成したスリーブ筒の外周面の複数箇所に配設し、鉄筋
    篭の外側に打設したコンクリートを分割するものであっ
    て、柔軟なプラスチックス製で当接片と分割片をT型に
    組み合せた部材の前記分割片の付け根部分の上下方向の
    複数箇所に締結バンドを通すための長孔を設けたT型セ
    パレーターからなる場所打ち杭の杭頭余盛部の除去用
    具。
  3. 【請求項3】 スリーブ部材が、主筋被覆部の円筒状内
    周面に、先端を円筒中心に向けて縦向きに配設した複数
    の突条を有するスリーブ部材からなる請求項2記載の場
    所打ち杭の杭頭余盛部の除去用具。
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