JP3670340B2 - 埋め込み工法 - Google Patents

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、オーガマシン等で拡底掘削され、根固め液、杭周固定液等のセメント材が注入された竪杭内に、予め上部にスぺーサが挿設された中空パイルを沈設して、中空パイル内にセメント材を上昇させて満たし、その硬化後、スぺーサ内で硬化したセメント材をその下方で硬化したセメント材から分離して取り出すことで、この中空パイルとその後に形成される地中梁を一体に連結するためのかご状の鉄筋を挿設する空間を中空パイル上端部に形成する埋め込み工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
建物等の基礎工事の施工法として埋め込み工法が知られており、この埋め込み工法は、例えばプレボーリング、中掘り、回転等の工法に更に分類されている。埋め込み工法は、オーガマシン等で掘削した竪杭内にセメント材を注入した後、当該竪杭に中空パイルを沈設して、当該セメント材を硬化させる工法である。この埋め込み工法における中空パイルの沈設時には、竪杭に注入されたセメント材が中空パイル内を上昇して満たし、更に余剰のセメント材は中空パイルから溢れ出ることになる。
【0003】
ところで、竪杭内に沈設された中空パイルの上部には、この中空パイルと地中梁を一体に連結して形成するため、かご状の鉄筋が挿設されるので、養生後、当該上部を満たして硬化したセメント材を除去し、このかご状の鉄筋を入れる空間を中空パイル上部に形成し直す必要がある。従って、埋め込み工法においては、上記中空パイルの上部を満たして硬化したセメント材の除去をしやすくするために、沈設前に、中空パイルの上部にスぺーサを挿設することが行われている。
【0004】
上記用途のスペーサとしては、間隔保持部材を介して組み合わせた内外二重の厚紙製の円筒状スペーサと、合成樹脂発泡体製の円筒状で、縦方向に切欠部が形成されたスペーサとが知られている(特開平4−371610号公報)。いずれも当初から筒状をなすもので、そのまま中空パイル上部に挿入されるものである。また、いずれのスぺーサを用いる場合でも、スぺーサの挿入後、かご状の支持材を、その把持部を上方に露出させた状態でスぺーサ内に挿設するものである。この支持材は、スペーサ内で硬化したセメント材と一体となるもので、支持材の把持部を介してバックホウ等の重機で上方に引きながら左右に振ることで、スぺーサ内で硬化したセメント材をその下方で中空パイルと一体化して硬化したセメント材から分断して除去できるようにするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、厚紙製の円筒状スペーサを用いた埋め込み工法は、上記公開公報でも指摘されているように、スぺーサが固い厚紙製でしかも円筒状であるので、特に外筒を中空パイル内にぴったり挿入しにくい問題がある。特にセメント材パイルの内面は不規則な凹凸が付いていることが多く、その内径精度もさほど高くないので、内面の凹凸や多少の内径の相違によらず挿入を可能にするためには、外筒の径をやや小さめにしておく必要があり、外筒と中空パイル内面間にある程度の隙間を生じるのが避けられない。このため、外筒と中空パイル内面間にセメント材が浸入し、外筒を強固に中空パイル内面に付着させてしまい、外筒が中空パイル内に残留しがちであると共に、外筒が除去できたとしても、外筒と中空パイル内面との間に浸入したセメント材が残留することになる。厳格に工事を行うためにはその除去が必要となり、除去作業に多大な手間がかかる問題がある。
【0006】
一方、合成樹脂発泡体製の円筒状で、縦方向に切欠部が形成されたスペーサを用いた埋め込み工法は、スぺーサが材質的にある程度の柔軟性を有し、しかも切欠部を狭めることで縮径できるので、スぺーサをやや大きめの径としておくことで、内面の凹凸や多少の内径の相違によらず中空パイル内面にフィットした状態でスぺーサを挿入しやすい利点がある。
【0007】
しかしながら、上記利点を有するものの、スぺーサの縮径はできても拡径はできないので、中空パイルの内径が予想以上に大きい場合には対応することができないばかりか、異なる径の中空パイル毎に対応する径のスペーサを用意しなければならず、現場作業が煩雑になる問題がある。また、縦方向に切欠部を有するので、そのままでは、スペーサ内に上昇したセメント材がこの切欠部を介して中空パイル内面と一体化してしまい、このスペーサ内の硬化セメント材を分断除去する妨げとなる。従って、外周又は内周に合成樹脂フィルム等を巻き付けて挿設するか、切欠部の位置をずらせて内外二重に組み合わせて挿設する必要があり、これも現場作業を煩雑にする原因となる。
【0008】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、中空パイル内面の凹凸や径大小に拘わらず中空パイル内面にスぺーサをフィットさせることができ、しかも現場でのスぺーサの挿設作業が容易な埋め込み工法とすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このために本発明では、図1〜図3に示されるように、上部にスペーサ3を挿設した中空パイル2をセメント材を注入した竪杭内に沈設し、中空パイル2内をセメント材で満たして、前記スペーサ内3で硬化したセメント材部分を当該部分より下方で硬化したセメント材部分から分離して取り出す埋め込み工法において、ポリオレフィン系合成樹脂発泡体製の板状をなす本体部分の横方向の一縁に、横方向に丸めた時に他側縁に重ねられる薄肉の重ね合わせ片9が設けられたスペーサ3を横方向に丸め、弾性復帰力によって中空パイル2内面に密着可能な状態で中空パイル2の上部に挿入して弾性復帰させ、このスペーサ3を挿入した中空パイル2を、セメント材を注入した竪杭内に沈設する埋め込み工法としているものである。
【0010】
【実施例及び作用】
図1ないし図6に基づいて、本発明の第1の実施例を説明する。
【0011】
本第1の実施例に用いるスペーサ3は、ポリオレフィン系合成樹脂発泡体製の板状体で、図1に明示されるように、片面に多数の縦溝1が並列して形成されている。この縦溝1は、次に述べるように、スペーサ3を中空パイル2(図2参照)内面に沿った円筒形に丸めやすくするためのもので、湾曲させにくい本スペーサ3の両側部のみ縦溝1を設け、本スペーサ3の中央部の縦溝1を省略して、加工の手間及びコストを軽減することもできる。
【0012】
縦溝1は、図2及び図3に示されるように、スペーサ3をこの縦溝1の形成面を内側にして横方向(縦溝1の並列方向)に丸めて中空パイル2内に挿入できるようにするためのものである。縦溝1の断面形状は、方形や半円形でもよいが、丸めやすくなることから、図示されるような逆三角形状であることが好ましい。縦溝1の幅、間隔及び深さは、丸めやすく、しかも丸めた後の適度な弾性復帰力が得られるよう調整することが好ましい。
【0013】
スペーサ3のほぼ中央部には、縦方向(縦溝1と同方向)に、図3に示される支持材4の縦材5を収容して保持する縦材保持溝6が形成されている。また、スペーサ3の上部と下部には、夫々横方向に、支持材4の横材7を収容して保持する横材保持溝8が形成されている。この縦材保持溝6と横材保持溝8は必須ではないが、これらを設けておくと、スペーサ3内の一定位置に支持材4を内包させやすく、スペーサ3の使用時に支持材4を包み込む作業が容易となる。特に横材保持溝8を設けて、これに支持材4の横材7をしっかり保持させると、丸めたスペーサ3内で硬化したセメントの分離除去時に、スぺーサ3を支持材4に引っ掛けて同時に除去することができる。尚、図1では縦材保持溝6は1本であるが、これを複数本設けてもよい。
【0014】
スペーサ3の横方向の一縁には、スペーサ3を丸めた時に他端縁に重ねられる薄肉の重ね合わせ片9が設けられている。重ね合わせ片9は、この重ね合わせ片9以外の部分である本体部分と一体に形成もしくは本体部分に溶着又は接着で設けられているものである。重ね合わせ片9を設けておくと、スペーサ3を丸めた時の両端縁部を、外面側に大きな段差を発生させることなく重ね合わせることができ、スペーサ3の全外周をパイル2の内面に密着させやすくなる。
【0015】
スペーサ3は、少なくとも上記重ね合わせ片9以外の部分である本体部分がポリオレフィン系合成樹脂発泡体製であることが必要である。ポリオレフィン系合成樹脂発泡体は、例えばポリスチレン発泡体等に比して腰が強くかつ可撓性及び弾性に優れ、割れや欠けを生じることなくパイル2の内面に密着させやすいと共に、セメント材が付着しにくい利点がある。ポリオレフィン系合成樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、これらを10重量%以上、好ましくは50重量%以上含む共重合体を挙げることができ、好ましくはポリエチレンである。
【0016】
上記本体部分を構成するポリオレフィン系合成樹脂発泡体の発泡倍率は、必要な強度、弾性等を得る上で、5〜100倍であることが好ましく、更に好ましくは20〜50倍である。また、このポリオレフィン系合成樹脂発泡体で構成されるスペーサ3の本体部分の厚みは、後述する硬化セメント材の分断除去時に左右に揺すりやすいよう、20〜50mmであることが好ましい。
【0017】
前記重ね合わせ片9も上記のようなポリオレフィン系合成樹脂製であることが好ましい。また、この重ね合わせ片9は、薄く形成されているものの、腰が強い部分となっていると、スペーサ3を丸めた時の重ね合わせ作業が行いやすいので、非発泡のポリオレフィン系合成樹脂若しくは発泡倍率が50倍以下のポリオレフィン系合成樹脂発泡体であることが好ましい。ポリオレフィン系合成樹脂発泡体とする場合、特に発泡倍率が5〜50倍であることが好ましい。
【0018】
次に、上述のスペーサ3を用いた埋め込み工法を図2〜図6で説明する。
【0019】
まず、スペーサ3を図2に示されるように丸める。スぺーサ3が縦材保持溝6や横材保持溝8を有さず、これらによる支持材4の保持を行わない場合、丸めたスぺーサ3を図3に示されるように中空パイル2の上部に挿入した後、従来と同様にこのスぺーサ3内に吊り下げるようにして支持材4を挿設すればよい。
【0020】
しかし、前述のようにスぺーサ3に縦材保持溝6や横材保持溝を設け、これらによる支持材4の保持を行う場合、スぺーサ3で支持材4を包み込むようにして丸める。この時、支持材4の縦材5をスペーサ3の縦材保持溝6に合わせ、横材7を横材保持溝8に合わせる。
【0021】
ここで支持材4について説明すると、支持材4は、スペーサ3に内包された状態でパイル2の上部に挿設されるもので、通常鉄筋材料で構成され、略長円形状に屈曲させて端部同志を熔接した縦材5と、縦材5の周囲に取り付けられた環状の横材7とからなるかご状をなす部材である。支持材4の上部は、バックホウ等の重機で上方に引っ張るための把持部10となっている。支持材4は、この把持部10が上方に露出した状態でスペーサ3に内包され、しかもパイル2内に挿設されるものである。
【0022】
支持材4の上部には、支持材4を中空パイル2の上端から吊っておくための支持環13が設けられている。また、支持材4の下端部には装着環12が設けられており、その下面側に仕切り板11が粘着テープや針金等の手段で取付けられている。この装着環12は必須のものではなく、これを介在させることなく、図2中点線で示すように支持材4の下端部に直接仕切り板11を取り付けてもよい。また、装着環12の有無に拘わらず、支持材4の取付位置は丸めたスペーサ3に内包される位置でも、下端に露出した位置でもよい。
【0023】
上記仕切り板11は、中空パイル2内に挿設されたスペーサ3内にその下方から上昇して入り込むセメント材の流入口を狭め、中空パイル2内のセメント材が硬化した後、スペーサ3内の硬化セメント材と、その下方の硬化セメント材との間の連結箇所を上記流入口のみに仕切って、両者を分断しやすくするためのものである。この仕切り板11の設置は必須ではないが、これを設けると、スペーサ3内の硬化セメント材と、その下方の硬化セメント材との間の分離が容易となるので好ましい。また、この仕切り板11の取り付けは、支持材4を中空パイル2内に挿設する前であれば、支持材4にスぺーサ3を巻き付ける前でも後でもよい。
【0024】
仕切り板11の具体例としては、図4(a)に示されるように、例えばゴムや合成樹脂等の可撓性を有する材料で構成された円板の中央部に十字形もしくは放射状に切れ目14を入れて複数の舌片15を形成し、この舌片15がまくれ上がることでセメント材の流入を許容するもの、図4(b)に示されるように、セメント材の流入口となる細幅のスリット16を形成したもの、図4(c)に示されるように、丸められたスペーサ3との間にセメント材の流入口となる隙間17を残すもの等が挙げられる。また、仕切り板11として半円形のものを2つ設け、スぺーサ3を丸めた時にこの2つの半円形の仕切り板11が向き合って円形の仕切り板11となるようにすることも可能である。この場合、両半円形の仕切り板11が向き合った時にその一部が重なり合うようにしておくと、スぺーサ3内の硬化セメント材とその下方の硬化セメント材との仕切りがより完全となるので好ましい。
【0025】
支持材4をスペーサ3でくるんだ後、これを中空パイル2内に挿設する。また、セメント材を注入した竪杭内に当該中空パイル2を沈設した時に、中空パイル2内を上昇するセメント材によってスペーサ3が浮き上がらないよう、スペーサ3を押え具(図示されていない)で止めておく。スペーサ3の浮き上がり防止のためには、鉄線で止めておくことも、また支持材4の上端を横断して、かんざし筋と称される鉄筋材を固定しておき、通常鉄枠が嵌め込まれている中空パイル2の上端に、このかんざし筋を仮熔接止めしておくことで行うこともできる。この場合支持環13は省略できる。
【0026】
スペーサ3を丸めて中空パイル2内に挿入するに際し、丸めたスペーサ3の挿入先端側(下端側)から中央部分の1〜2箇所を例えば紐、テープファスナー付テープ等で仮止めし、ある程度挿入した後にこの仮止めを外すようにすると、挿入作業が容易となる。
【0027】
スペーサ3は、単に丸められた状態で挿設されるもので、丸め方によって径を自在に調整できるので、中空パイル2内面の凹凸や内径の誤差はもとより、同じスペーサ3を径の異なる異種類の中空パイル2に対して使用することが可能である。また、中空パイル2内に挿入されたスペーサ3は弾性復帰して拡径すると共に、スペーサ3の表面は適度な弾力性を有するので、中空パイル2内面の凹凸や内径の相違に拘わらず、中空パイル2の内面に密着しやすく、中空パイル2の内面との間にほとんど隙間が残らない。従って、中空パイル2内を上昇するセメント材が、中空パイル2の内面とスペーサ3の間にほとんど浸入しないことに加え、スペーサ3がセメント材が付着しにくいポリオレフィン系合成樹脂発泡体製であるので、養生後のスペーサ3の除去が容易である。
【0028】
ところで、スペーサ3が重ね合わせ片9を有する場合、中空パイル2の内径が小さいと、丸めたスペーサ3の端縁部がこの重ね合わせ片9を越えて重ね合わされる場合がある。このような場合、スペーサ3を適宜切断して長さ調節すればよいが、スペーサ3は多数の縦溝1を有するので、適宜の位置の縦溝1を介して手で引き裂いて長さ調節することができ、現場での作業が容易である。特に、縦溝1が図1に示されるような断面逆三角形状であると、この手での引き裂きが行いやすい利点がある。
【0029】
スペーサ3を図3に示されるように中空パイル2上部にセットした後、中空パイル2を建て込み、図5に示されるように、セメント材を注入した竪杭内に沈設する。そして、養生の後、図6に示されるように、スペーサー3内の硬化セメント材をその下方の硬化セメント材から分断して除去する。
【0030】
上記分断除去は、支持材4の把持部10をバックホウ等の重機に接続し、引き上げることで、または引き上げると共に左右に揺することで、スペーサ3内で硬化して支持材4と一体化したセメント材と、その下方で中空パイル2と一体となった硬化セメント材を分断することで行うことができる。
【0031】
上記分断は、前述の仕切り板11を設けておかなくても可能ではあるが、前述した通り、この仕切り板11を設けておくと、スペーサ3内の硬化セメント材とその下方の硬化セメント材間がこれで仕切られ、分断しやすくなるので好ましい。また、スペーサ3は、前述のように中空パイル2の内面との間にセメント材が浸入しにくく、しかもセメント材が付着しにくいので、スペーサ3内の硬化セメント材と共に抜き出されやすく、その残留を防止しやすい。また、仮に硬化セメント材のみが抜き出され、スペーサ3が残留したとしても、これを再度引っ張ることで容易に抜き取ることができ、抜き取りに手間がかからない。
【0032】
このようにして、スペーサ3及びスペーサ3内の硬化セメント材を除去した後は、これによって開けられた中空パイル2上部の空間にかご状の鉄筋を挿設し、地中梁の構築が進められることになる。
【0033】
次に、図7〜図11に基づいて、本発明の第2の実施例を説明する。
【0034】
本第2の実施例で用いるスぺーサ3も、前述の第1の実施例におけるスぺーサ3と同様に、ポリオレフィン系合成樹脂発泡体製の板状体からなるもので、図1に明示されるように、片面には多数の縦溝1が並列して形成されている。この縦溝1の役割は前述の第1の実施例で説明したものと同様で、スぺーサ3の両側部にのみ縦溝1を設け、スぺーサ3の中央部の縦溝1を省略できることも前述と同様である。例えば、図7における2本の支持板19間の縦溝1は省略してもよい。
【0035】
スぺーサ3の縦溝1形成面側には、上下2箇所、横方向に弾性帯板18が取り付けられている。この弾性帯板18は、例えば鉄板等、セメント材が付着しやすく、しかも強固で弾性的に湾曲可能な帯板で、スぺーサ3を丸めた時に共に弾性的に丸まり、スぺーサ3が広がって復帰しようとする力を高める働きをなす。また、後述する支持板19とスぺーサ3の接合を補強すると共に、丸めたスぺーサ3内で硬化したセメント材と一体化して、当該セメント材を支持板19及びスぺーサ3と共に引き抜きやすくするものでもある。
【0036】
スぺーサ3の縦溝1形成面側の表面は、スぺーサ3を丸めた時の内面側であって、スぺーサ3を丸めた時に圧縮されることから、弾性帯板18の長さはスぺーサ3の横方向長さに比して短くて足る。また、このスぺーサ3を丸めた時の内面側の圧縮を許容するよう、弾性帯板18はスぺーサ3に対して全体を固着せずに、弾性帯板18が、スぺーサ3に対して横方向にずれることができる状態で取り付けられていることが好ましい。
【0037】
弾性帯板18は、図示されるように2条設けなければならないものではなく、1条のみとしたり、3条以上とすることもできる。
【0038】
スぺーサ3の縦溝1形成面側には、左右2箇所、縦方向に支持板19が取り付けられている。この支持板19は、例えば鉄板等、セメント材が付着しやすく、しかも強固な材料で構成されているもので、丸めたスぺーサ3内で硬化したセメント材をスぺーサ3と共に引き抜く際に、バックホウ等の重機で外力を加える部材である。従って、支持板19の一端は、図示されるようにスぺーサ3より突出していて、そこにバックホウ等の重機を接続するための把持部10を設けておくことが好ましい。
【0039】
支持板19の把持部10とは反対側の端部は、丸めたスぺーサ3内で硬化したセメント材をしっかり支持して抜き取ることができるよう、スぺーサ3を丸めた時の径方向に突出した支持片20となっていることが好ましい。この支持片20を設ける位置は、図示されるようにややスぺーサ3の内側としてもよいが、本体から若干突出した位置であってもよい。また、丸めたスぺーサ3内で硬化したセメント材との一体性を高めるために、この支持板19の表面に、図7に点線で示すような突起部21を設けておくことが好ましい。また、このような突起部21は弾性帯板4の表面に設けることもできる。
【0040】
支持板19と前記弾性帯板18は交差しており、この交差部においてボルト22によってスぺーサ3、弾性帯板18及び支持板19の一体化が図られている。但し、弾性帯板18は、前述のように、スぺーサ3に対して横方向にずれることができる状態で取り付けられていることが好ましいことから、ボルト22の貫通箇所に溝23が形成されており、この溝23を介して横方向への自由度が維持されている。尚、図7においては、左右の支持板19と弾性帯板18の夫々の交差部に溝23が形成されているが、左右のいずれか一方の支持板19(一般的には反重ね合わせ片9側の支持板19)と弾性帯板18の交差部にだけ溝23を形成してもよい。
【0041】
支持板19は、図示されるように2本設けなければならないものではなく、1本のみとしたり、3本以上とすることもできるが、引き抜く時の安定性とスぺーサ3の丸めやすさの維持の点から、スぺーサ3を丸めた時にほぼ相対向する位置に2本設けることが好ましい。
【0042】
支持板19と弾性帯板18の交差部におけるボルト22の連結は、通常ワッシャー(図示されていない)を介在させて行われるが、特にスぺーサ3の外面側(丸めた時の外周面側)に位置するワッシャーは、例えばポリオレフィン系合成樹脂成形品等、セメント材が付着しにくい材質のものとすることが好ましい。
【0043】
スぺーサ3の横方向の一縁には、スぺーサ3を丸めた時に他端縁に重ねられる薄肉の重ね合わせ片9が設けられている。この重ね合わせ片9は前述の第1の実施例において説明した通りのものである。また、スぺーサ3の材質及びこの重ね合わせ片9の材質も前述の第1の実施例と同様である。
【0044】
次に、上述のスぺーサ3を用いた埋め込み工法を図8〜図11で説明する。
【0045】
まず、スぺーサ3を図8に示されるように丸める。また、この丸める前又は丸めた後に支持片20の下面側に仕切り板11を粘着テープ、針金、ボルト・ナット、テープファスナー等の手段で取り付ける。支持片20が設けられていない場合等においては、仕切り板11を支持板19の下端付近に取り付けることもできる。この仕切り板11は前述の第1の実施例で説明した通りのもので、これを設けずに施工を進めることもできる。
【0046】
上述のような仕切り板11を必要に応じて取り付け、スぺーサ3を丸めた後、これを中空パイル2内に挿設する。また、セメント材を注入した竪杭内に当該中空パイル2を沈設した時に、中空パイル2内を上昇するセメント材によって本スぺーサが浮き上がらないよう、本スぺーサを把持部10に通した押え棒24で止めておく。
【0047】
スぺーサ3を丸めて中空パイル2内に挿入するに際し、紐、テープファスナー付テープ等による仮止めを利用できることは前述の第1の実施例と同様である。
【0048】
スぺーサ3は、単に丸めた状態で挿設されるもので、丸め方によって径を自在に調整できるので、中空パイル2内面の凹凸や内径の誤差はもとより、同じスぺーサを径の異なる異種類の中空パイル2に対して使用することが可能である。また、中空パイル2内に挿入されたスぺーサ3が弾性復帰して拡径する時に、弾性帯板18の弾性復帰力が加わるので、前述の第1の実施例に比して一層中空パイル2の内面に密着しやすく、スぺーサ3と中空パイル2の内面との間にほとんど隙間が残らない。従って、中空パイル2内を上昇するセメント材が、中空パイル2の内面とスぺーサ3の間にほとんど浸入しないことに加え、スぺーサ3がセメント材が付着しにくいポリオレフィン系合成樹脂発泡体製であるので、養生後に行われるスぺーサ3の除去が容易である。
【0049】
スぺーサ3を図9に示されるように中空パイル2にセットした後、中空パイル2を建て込み、図10に示されるように、セメント材を注入した竪杭内に沈設する。そして、養生の後、図11図に示されるように、スぺーサ3内の硬化セメント材をその下方の硬化セメント材から分断して除去する。
【0050】
上記分断除去は、支持板19を、例えば把持部10を介してバックホウ等の重機に接続し、引き上げると共に左右に揺することで、スぺーサ3内の硬化セメント材と、その下方で中空パイル2と一体となった硬化セメント材を分断することで行うことができる。
【0051】
スぺーサ3は、前述のようにスぺーサ3と中空パイル2の内面との間にセメント材が浸入しにくく、しかもスぺーサ3にはセメント材が付着しにくいので、スぺーサ3と中空パイル2が強く接合されることがない。その反面、スぺーサ3の内面側にはセメント材が付着しやすい弾性帯板18及び支持板19が取り付けられているので、スぺーサ3共々その内側の硬化セメント材を抜き出すことができる。
【0052】
このようにして、スぺーサ3及びスぺーサ3内の硬化セメント材を除去した後は、これによって開けられた中空パイル2上部の空間にかご状の鉄筋を挿設し、地中梁を構築が進められることになる。
【0053】
図12は、支持片20を設ける場合の他の実施例を示すもので、支持片20が、スぺーサ3を丸めた時の径方向に前後に突出し、しかもスぺーサ3側に突出した部分がスぺーサ3の下端面に当接されている。
【0054】
このような支持片20を設けておくと、丸めたスぺーサ3内で硬化したセメント材を引き抜く時に、この支持片20に引っ掛けることでスぺーサ3も確実に引き抜くことが可能となる。尚、11は仕切り板である。
【0055】
図13は、本発明に用いるスぺーサ3の他の例を示すもので、スぺーサ3の下端部内縁がテーパ面25となっている。
【0056】
このようなスぺーサ3を用いると、セメント材が注入された竪杭内に中空パイル2を沈設したときに上昇して来るセメント材は、図13中矢印で示されるようにテーパ面25に沿って流れ、スぺーサ3の下端部を中空パイル2の内面に押し付けることになる。従って、スぺーサ3と中空パイル2の内面間にセメント材が侵入しにくくなる。
【0057】
【発明の効果】
本発明は、以上説明した通りのものであり、次の効果を奏するものである。
【0058】
(1)スぺーサ3を現場で丸めて中空パイル2に挿入し、中空パイル2内で弾性復帰させることでスぺーサ3と中空パイル2内面を密着させるので、中空パイル2内面の凹凸や、中空パイル2の内径誤差に拘わらず、スぺーサ3を中空パイル2の内面に密着させることができる。
【0059】
(2)上記と同じ理由から、径の異なる異種の中空パイル2に対して同じスぺーサ3を使用でき、現場で中空パイル2の径に合わせてスぺーサ3を選択する手間がかからない。
【0060】
(3)スぺーサ3が弾性復帰力によって中空パイル2の内面に密着するので、スぺーサ3と中空パイル2の内面間にセメント材が浸入しにくいと共に、スぺーサ3がセメント材が付着しにくいポリオレフィン系合成樹脂発泡体製であるので、除去が容易で、はつり等の後処理の手間を省略できる。
【0061】
(4)別々の複数の部品を現場で組み合わせてスぺーサ3を構成する必要がないので、現場での作業性がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いるスぺーサの一例を示す斜視図である。
【図2】図1のスぺーサを丸めた状態を示す斜視図である。
【図3】図1のスぺーサに支持材を内包させて中空パイル上部にセットした状態を示す断面図である。
【図4】仕切り板を示す図である。
【図5】図1のスぺーサをセットした中空パイルを、セメント材を注入した竪杭に沈設した状態の断面図である。
【図6】スぺーサ内の硬化セメント材をその下方の硬化セメント材から分断して抜き出す途中状態の断面図である。
【図7】本発明に用いるスぺーサの他の例を示す斜視図である。
【図8】図7のスぺーサを丸めた状態を示す斜視図である。
【図9】図7のスぺーサに支持材を内包させて中空パイル上部にセットした状態を示す断面図である。
【図10】図7のスぺーサをセットした中空パイルを、セメント材を注入した竪杭に沈設した状態の断面図である。
【図11】スぺーサ内の硬化セメント材をその下方の硬化セメント材から分断して抜き出す途中状態の断面図である。
【図12】支持片を設ける場合の他の例を示す縦断面図である。
【図13】本発明に用いるスぺーサの他の例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 縦溝
2 中空パイル
3 スぺーサ
4 支持材
5 縦材
6 縦材保持溝
7 横材
8 横材保持溝
9 重ね合わせ片
10 把持部
11 仕切り板
12 装着環
13 支持環
14 切れ目
15 舌片
16 スリット
17 隙間
18 弾性帯板
19 支持板
20 支持片
21 突起部
22 ボルト
23 溝
24 押え棒
25 テーパ面

Claims (7)

  1. 上部にスペーサを挿設した中空パイルをセメント材を注入した竪杭内に沈設し、中空パイル内をセメント材で満たして、前記スペーサ内で硬化したセメント材部分を当該部分より下方で硬化したセメント材部分から分離して取り出す埋め込み工法において、ポリオレフィン系合成樹脂発泡体製の板状をなす本体部分の横方向の一縁に、横方向に丸めた時に他側縁に重ねられる薄肉の重ね合わせ片が設けられたスペーサを横方向に丸め、弾性復帰力によって中空パイル内面に密着可能な状態で中空パイルの上部に挿入して弾性復帰させ、このスペーサを挿入した中空パイルを、セメント材を注入した竪杭内に沈設することを特徴とする埋め込み工法。
  2. スぺーサを、スぺーサ内で硬化するセメント材部分と一体化する支持材に巻き付けて中空パイルの上部に挿入し、セメント材の硬化後、この支持材を介して外力を加えることで、スぺーサ内で硬化したセメント材部分を当該部分より下方で硬化したセメント材部分から分離して取り出すことを特徴とする請求項1の埋め込み工法。
  3. スぺーサを中空パイルの上部に挿入する前に、支持材の下部に、スぺーサ内で硬化するセメント材部分と当該部分より下方で硬化するセメント材部分との間の連結箇所を狭める仕切り板を取り付けることを特徴とする請求項2の埋め込み工法。
  4. 支持材の少なくとも一部を、スぺーサ内面に設けた溝部に挿入しておき、スぺーサ内で硬化したセメント材の取り出し時に、スぺーサを支持材に引っ掛けて同時に取り出すことを特徴とする請求項2又は3の埋め込み工法。
  5. スぺーサの内面側横方向に弾性帯板を設けておき、スぺーサの中空パイル内面への密着にこの弾性帯板の弾性復帰力も利用することを特徴とする請求項1の埋め込み工法。
  6. スぺーサの内面側縦方向に、スぺーサ内で硬化するセメント材部分と一体化する引き抜き支持板を取り付けておき、セメント材の硬化後、この引き抜き支持板を介して外力を加えることで、スぺーサ内で硬化したセメント材部分を当該部分より下方で硬化したセメント材部分から分離して取り出すと同時にスぺーサも取り出すことを特徴とする請求項1又は5の埋め込み工法。
  7. スぺーサを中空パイルの上部に挿入する前に、引き抜き支持板の下部に、スぺーサ内で硬化するセメント材部分と当該部分より下方で硬化するセメント材部分との間の連結箇所を狭める仕切り板を取り付けることを特徴とする請求項6の埋め込み工法。
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