JP2001181357A - 多層構造重合体粒子並びにその製造方法及び用途 - Google Patents

多層構造重合体粒子並びにその製造方法及び用途

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和俊 寺田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弾性回復性及び透明性に優れ、柔軟性、機械
的物性等にも優れる低硬度の成形品を与え、単独で容易
に成形できる多層構造重合体粒子の提供。 【解決手段】 アクリル酸エステル及び多官能性単量体
を含む単量体混合物の共重合によって形成される相互に
隣接する少なくとも2つのゴム成分層(I)並びにメタ
クリル酸エステル及び他の単量体からなる単量体混合物
の共重合によって形成される熱可塑性樹脂成分層(II)
を有し、以下の条件(1)〜(5)を満足する多層構造
重合体粒子。 (1)最外層を構成する熱可塑性樹脂成分の数平均分子
量は30,000以下。 (2)層(I)/層(II)の重量比は30/70〜80
/20。 (3)隣接する層(I)のうち、n層目とn+1層目と
を形成する各単量体混合物の水に対する溶解度に特定の
関係が成り立つ。 (4)層(I)の屈折率と層(II)の屈折率との間に特
定の関係が成り立つ。 (5)平均粒子径は150nm以下。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層構造重合体粒
子に関し、さらには該多層構造重合体粒子の製造方法及
びその用途に関するものである。さらに詳細には、本発
明は、内部に相互に隣接し相互に単量体組成が異なる少
なくとも2つのゴム成分層(I)を含有し、少なくとも
最外部に熱可塑性を有する樹脂層(II)を含有する多層
構造重合体粒子であって、ゴム成分層(I)を形成する
単量体混合物(i)が特定の条件を満たすことなどによ
って、柔軟性に優れるのみならず、透明性にきわめて優
れ、弾性回復性(低永久ひずみ特性)にも優れるという
特異な性能を発現させることが可能となった多層構造重
合体粒子及びその製造方法、並びに該多層構造重合体粒
子からなる成形用材料及びフィルム又はシートに関す
る。
【0002】
【従来の技術】多層構造重合体粒子は、コア−シェル
(core−shell)型重合体とも称され、内部に
ゴム成分からなる層を含有し、最外部に熱可塑性樹脂成
分からなる層を含有する構造を有しており、ポリ塩化ビ
ニル、ポリエステル、アクリル樹脂などの熱可塑性樹脂
の改質などに用いられている。中でも靭性付与の改質剤
として有用であることが知られている(特開昭62−2
30841号公報、米国特許第3808180号明細
書、米国特許第3843753号明細書、特開平5−1
7654号公報)。
【0003】しかし、靭性付与を目的として使用される
これらの多層構造重合体粒子は、それを単独で成形した
場合、柔軟性に優れる成形品が得られるが、最外層を構
成する熱可塑性樹脂成分が少ないために成形性が悪く、
実用性に欠けたものとなる。また、該多層構造重合体粒
子の熱可塑性樹脂成分を多くすることで、成形性を良好
なものとした場合、柔軟性を犠牲にすることになり、弾
性回復性(低永久ひずみ特性)が低下する。さらに、多
層構造重合体粒子においては、透明性を良好なものとす
る目的から、該多層構造重合体粒子を形成する各層の屈
折率を一致させるのが一般的であるが、犠牲となった柔
軟性を回復する目的でゴム成分層のガラス転移点を低く
すると各層の屈折率を一致させるのが困難となり、透明
性の良好なものが得られなくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、良好
な成形性を維持しつつ、そのもの自体を成形品とした場
合、弾性回復性(低永久ひずみ特性)及び透明性に優れ
た成形品を与えることが可能な、多層構造重合体粒子を
提供することにある。本発明の他の目的は、該多層構造
重合体粒子の製造方法を提供することにある。本発明の
他の目的は、該多層構造重合体粒子の成形用途を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために種々の検討を行い、多層構造重合体粒
子の最外層を構成する熱可塑性樹脂成分の分子量、該粒
子の平均粒子径及びゴム成分層を構成する単量体の水に
対する溶解度などが特定条件を満たした場合、優れた弾
性回復性及び透明性が発揮されることを見出し、さらに
検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
【0006】本発明によれば、上記の目的の一つは、
【0007】(1)少なくとも2つの下記ゴム成分層
(I)を内部に有し、かつ少なくとも1つの下記熱可塑
性樹脂成分層(II)を少なくとも最外部に有する、3つ
以上の層からなる多層構造重合体粒子であって;
【0008】(2)ゴム成分層(I)は、アクリル酸エ
ステル50〜99.99重量%、該アクリル酸エステル
と共重合可能な他の単官能性単量体49.99〜0重量
%及び多官能性単量体0.01〜10重量%からなる単
量体混合物(i)の共重合によって形成される重合体層
であって、ゴム成分層(I)のうち少なくとも2つは相
互に隣接し、相互に単量体単位の組成が異なり;
【0009】(3)熱可塑性樹脂成分層(II)は、メタ
クリル酸エステル40〜99重量%及び該メタクリル酸
エステルと共重合可能な他の単量体60〜1重量%から
なる単量体混合物(ii)の共重合によって形成される重
合体層であり;
【0010】(4)熱可塑性樹脂成分層(II)のうち最
外部に位置する層を構成する重合体について、GPC法
で測定された数平均分子量は30,000以下であり;
【0011】(5)ゴム成分層(I)の総重量と熱可塑
性樹脂成分層(II)の総重量との比は、層(I)/層
(II)において30/70〜80/20の範囲内であ
り;
【0012】(6)平均粒子径が150nm以下であ
り;
【0013】(7)ゴム成分層(I)に包含される層の
うち、相互に隣接しているすべての層について、最内部
よりn番目の層を形成する単量体混合物の水に対する溶
解度A 及びこれと隣接するn+1番目の層を形成する
単量体混合物の水に対する溶解度An+1の差の絶対値
が、0.36以下であり;(但し、Aはn番目の層を
形成する単量体混合物を構成する各単量体における重量
分率と20℃での水に対する溶解度(g/100gH
O)との積の総和を表し、An+1はn+1番目の層を
形成する単量体混合物を構成する各単量体における重量
分率と20℃での水に対する溶解度(g/100gH
O)との積の総和を表す。)
【0014】(8)ゴム成分層(I)に包含される任意
の1つの層の屈折率n(I)及び熱可塑性樹脂成分層
(II)に包含される任意の1つの層の屈折率n(II)
の差の絶対値が、すべての層の組合せにおいて、いずれ
も0.005未満である;
【0015】ことを特徴とする多層構造重合体粒子(以
下、かかる多層構造重合体粒子を「多層構造重合体粒子
(A)」と称する場合がある)を提供することによって
達成される。
【0016】本発明によれば、上記の目的の一つは、
【0017】(1)ゴム成分層(I)を形成させるため
の重合反応工程(a)と熱可塑性樹脂成分層(II)を形
成させるための重合反応工程(b)とを所定の順序で行
うことによって、中心部から外部に向かって順次層を形
成させることからなる、相互に隣接し相互に単量体単位
の組成が異なる少なくとも2つのゴム成分層(I)を内
部に有し、かつ少なくとも1つの熱可塑性樹脂成分層
(II)を少なくとも最外部に有する、3つ以上の層から
なる多層構造重合体粒子の製造方法であって;
【0018】(2)該重合反応工程(a)において、ア
クリル酸エステル50〜99.99重量%、該アクリル
酸エステルと共重合可能な他の単官能性単量体49.9
9〜0重量%及び多官能性単量体0.01〜10重量%
からなる単量体混合物(i)を共重合させるが、少なく
とも2つの重合反応工程(a)は、相互に異なる単量体
混合物(i)を用いる一連の重合工程であり;
【0019】(3)該重合反応工程(a)において、ゴ
ム成分層(I)に包含される層のうち、相互に隣接して
いるすべての層について、最内部よりn番目の層を形成
する単量体混合物の水に対する溶解度A及びこれと隣
接するn+1番目の層を形成する単量体混合物の水に対
する溶解度An+1の差の絶対値が、0.36以下とな
るよう単量体混合物を構成する単量体の種類及び量を選
択し;(但し、Aはn番目の層を形成する単量体混合
物を構成する各単量体における重量分率と該単量体の2
0℃での水に対する溶解度(g/100gHO)との
積の総和を表し、An+1はn+1番目の層を形成する
単量体混合物を構成する各単量体における重量分率と該
単量体の20℃での水に対する溶解度(g/100gH
O)との積の総和を表す。)
【0020】(4)該重合反応工程(b)において、メ
タクリル酸エステル40〜99重量%及び該メタクリル
酸エステルと共重合可能な他の単量体60〜1重量%か
らなる単量体混合物(ii)を共重合させ;
【0021】(5)該重合反応工程(b)のうち、少な
くとも、最外部の熱可塑性樹脂成分層(II)を形成させ
るための重合反応工程において、分子量調節剤を単量体
混合物(ii)に対して0.4〜10重量%の範囲内とな
る割合で使用して重合反応を行い;
【0022】(6)ゴム成分層(I)に包含される任意
の1つの層の屈折率n(I)及び熱可塑性樹脂成分層
(II)に包含される任意の1つの層の屈折率n(II)
の差の絶対値が、すべての層の組合せにおいて、いずれ
も0.005未満となるよう単量体混合物を構成する単
量体の種類及び量を選択し;
【0023】(7)全重合反応工程で使用する単量体混
合物(i)の総重量と単量体混合物(ii)の総重量との
比を、単量体混合物(i)/単量体混合物(ii)におい
て30/70〜80/20の範囲内とし;
【0024】(8)全ての重合反応工程が終了した時点
における多層構造重合体粒子の平均粒子径を150nm
以下とする;
【0025】ことを特徴とする多層構造重合体粒子の製
造方法を提供することによって達成される。
【0026】本発明によれば、上記の目的の一つは、上
記の製造方法で得られる多層構造重合体粒子(以下、か
かる多層構造重合体粒子を「多層構造重合体粒子
(A’)」と称する場合がある)を提供することによっ
て達成される。
【0027】本発明によれば、上記の目的の一つは、上
記の多層構造重合体粒子(A)又は(A’)からなる成
形用材料;及び上記の多層構造重合体粒子(A)又は
(A’)からなるフィルム又はシートをそれぞれ提供す
ることによって達成される。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳しく説明
する。なお、本発明の多層構造重合体粒子(A)は、上
記の製造方法によって製造することができるので、多く
の場合、上記の多層構造重合体粒子(A’)と重複す
る。したがって、以下に説明する本発明の多層構造重合
体粒子とは、特に断りのない限り、多層構造重合体粒子
(A)及び(A’)を総称するものとする。
【0029】本発明の多層構造重合体粒子は、内部に、
相互に隣接し相互に組成が異なる少なくとも2層のゴム
成分層(I)を有し、かつ少なくとも最外部に少なくと
も1層の熱可塑性樹脂成分層(II)を有する。該多層構
造重合体粒子を構成する層の数は、少なくとも3層であ
ればよく、4層以上で構成されていてもよい。3層構造
の場合は、層(I)(最内層)/層(I)(中間層)/
層(II)(最外層)の構成であり、4層構造の場合に
は、例えば、層(I)(最内層)/層(I)(中間層)
/層(II)(中間層)/層(II)(最外層)、又は層
(II)(最内層)/層(I)(中間層)/層(I)(中
間層)/層(II)(最外層)などの構成を有することが
できる。これらの中でも、取扱い性に優れる点におい
て、層(I)(最内層)/層(I)(中間層)/層(I
I)(最外層)の3層構造が好ましい。
【0030】また、層(I)と層(II)の総重量比は、
(I)/(II)において30/70〜80/20の範囲
内である。層(I)の割合がこの範囲より小さいと多層
構造重合体粒子を成形して得られる成形品における弾性
回復性が不十分となり、反対に層(I)の割合がこの範
囲より大きいと溶融流動性が極端に低下してしまうため
成形性が悪化する。
【0031】上記の多層構造重合体粒子における層
(I)は、アクリル酸エステル50〜99.99重量
%、該アクリル酸エステルと共重合可能な他の単官能性
単量体49.99〜0重量%及び多官能性単量体0.0
1〜10重量%からなる単量体混合物(i)の共重合に
よって形成されるゴム弾性を有する重合体層である。
【0032】層(I)を形成するために用いられるアク
リル酸エステルの具体例としては、メチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、
イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、
イソブチルアクリレート、s−ブチルアクリレート、t
−ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシ
ルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘ
キシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ド
デシルアクリレート、オクタデシルアクリレート等のア
クリル酸アルキルエステル;フェニルアクリレート等の
アクリル酸とフェノール類とのエステル;ベンジルアク
リレート等のアクリル酸と芳香族アルコールとのエステ
ルなどが挙げられる。アクリル酸エステルは、層(I)
(多層構造重合体粒子が有する2以上の層(I))を形
成するために用いられる単量体混合物(i)に対して5
0〜99.99重量%の範囲において、単独で又は2種
以上混合して用いられる。アクリル酸エステルの量が5
0重量%より少ないと多層構造重合体粒子のゴム弾性が
低下することになり、また、99.99重量%を超える
と多層構造重合体粒子の層構造が形成されなくなるの
で、いずれも好ましくない。
【0033】層(I)を形成するために用いられる多官
能性単量体は、分子内に炭素−炭素二重結合を2個以上
有する単量体であり、例えば、アクリル酸、メタクリル
酸、桂皮酸等の不飽和カルボン酸とアリルアルコール、
メタリルアルコール等の不飽和アルコール又はエチレン
グリコール、ブタンジオール等のグリコールとのエステ
ル;フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、マレイン
酸等のジカルボン酸と前記の不飽和アルコールとのエス
テル等が包含され、具体的には、アクリル酸アリル、ア
クリル酸メタリル、メタクリル酸アリル、メタクリル酸
メタリル、桂皮酸アリル、桂皮酸メタリル、マレイン酸
ジアリル、フタル酸ジアリル、テレフタル酸ジアリル、
イソフタル酸ジアリル、ジビニルベンゼン、エチレンジ
(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アク
リレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等
が挙げられる。これらの多官能性単量体の中でも、メタ
クリル酸アリルが特に好ましい。なお、前記の「ジ(メ
タ)アクリレート」は、「ジアクリレート」と「ジメタ
クリレート」との総称を意味する。多官能性単量体は、
層(I)を形成するために用いられる単量体混合物
(i)に対して0.01〜10重量%の範囲において、
単独で又は二種以上を組合せて用いられる。多官能性単
量体の量が、10重量%より多いと、多層構造重合体粒
子がゴム弾性を示さなくなり、弾性回復性が不十分とな
るので好ましくない。また、多官能性単量体の量が0.
01重量%より少ないと、層(I)が粒子構造として形
成されなくなるので好ましくない。
【0034】層(I)を形成するためには、アクリル酸
エステル及び多官能性単量体以外に、アクリル酸エステ
ルと共重合可能な他の単官能性単量体を併用することが
できる。該他の単官能性単量体としては、メチルメタク
リレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタク
リレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメ
タクリレート、イソブチルメタクリレート、ペンチルメ
タクリレート、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタ
クリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、シク
ロヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、
ミリスチルメタクリレート、パルミチルメタクリレー
ト、ステアリルメタクリレート、ベヘニルメタクリレー
ト、オクタデシルメタクリレート等のメタクリル酸アル
キルエステル;フェニルメタクリレート等のメタクリル
酸とフェノール類とのエステル、ベンジルメタクリレー
ト等のメタクリル酸と芳香族アルコールとのエステルな
どのメタクリル酸エステルが代表的であるが、他にも、
スチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレ
ン、3−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−
シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−
エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェニルブチ
ル)スチレン、ハロゲン化スチレン等の芳香族ビニル系
単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシ
アン化ビニル系単量体;ブタジエン、イソプレン、2,
3−ジメチルブタジエン、2−メチル−3−エチルブタ
ジエン、1,3−ペンタジエン、3−メチル−1,3−
ペンタジエン、2−エチル−1,3−ペンタジエン、
1,3−ヘキサジエン、2−メチル−1,3−ヘキサジ
エン、3,4−ジメチル−1,3−ヘキサジエン、1,
3−ヘプタジエン、3−メチル−1,3−ヘプタジエ
ン、1,3−オクタジエン、シクロペンタジエン、クロ
ロプレン、ミルセン等の共役ジエン系単量体等が挙げら
れる。これらの単量体は、必要に応じて、層(I)を形
成するために用いられる単量体混合物(i)に対して4
9.99重量%以下の割合において、単独で又は2種以
上を混合して用いることができる。上記の他の単官能性
単量体の割合が49.99重量%を超える場合は、多層
構造重合体粒子の耐候性が不十分となるので好ましくな
い。本発明の多層構造重合体粒子(A)においては、ゴ
ム成分層(I)のうち少なくとも2つは相互に隣接し相
互に異なる単量体組成を有する。ここで「単量体組成」
とは、ゴム成分層を構成する共重合体を形成させる単量
体の種類および量的割合を意味する。
【0035】多層構造重合体粒子における層(II)は、
メタクリル酸エステル40〜99重量%及びそれと共重
合可能な他の単量体60〜1重量%からなる単量体混合
物(ii)の共重合によって形成される熱可塑性を有する
重合体層である。メタクリル酸エステルの量が40重量
%未満であると多層構造重合体粒子の耐候性が不十分と
なり、99重量%より大きいと熱安定性が不十分とな
る。
【0036】層(II)を形成するために用いられるメタ
クリル酸エステルの具体例としては、メチルメタクリレ
ート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレ
ート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタク
リレート、イソブチルメタクリレート、ペンチルメタク
リレート、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリ
レート、2−エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘ
キシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、ミリ
スチルメタクリレート、パルミチルメタクリレート、ス
テアリルメタクリレート、ベヘニルメタクリレート、オ
クタデシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、
ベンジルメタクリレート等が挙げられ、好ましくはメチ
ルメタクリレートである。
【0037】層(II)を形成するために用いられる共重
合可能な他の単量体の具体例としては、メチルアクリレ
ート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレー
ト、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレー
ト、イソブチルアクリレート、s−ブチルアクリレー
ト、t−ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、
ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エ
チルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレー
ト、ドデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート
等のアクリル酸アルキルエステル;スチレン、α−メチ
ルスチレン、1−ビニルナフタレン、3−メチルスチレ
ン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレ
ン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジル
スチレン、4−(フェニルブチル)スチレン、ハロゲン
化スチレン等の芳香族ビニル系単量体;アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体;
マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイ
ミド、N−プロピルマレイミド、N−イソプロピルマレ
イミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニル
マレイミド、N−(p−ブロモフェニル)マレイミド、
N−(クロロフェニル)マレイミド等のマレイミド系単
量体;前記例で示した多官能性単量体等が挙げられる。
これらの中でも、メチルアクリレート、エチルアクリレ
ート、n−ブチルアクリレート等のアクリル酸アルキル
エステルが好ましい。
【0038】本発明の多層構造重合体粒子(A)におい
ては、その中に含有される層(II)のうち少なくとも粒
子の最外層を構成する共重合体の数平均分子量がGPC
(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法での測
定に基づいて30,000以下であることが重要であ
る。数平均分子量が30,000を超える場合、多層構
造重合体粒子を成形して得た成形品における弾性回復性
が不十分となり、さらに溶融流動性が低下する場合もあ
る。数平均分子量の下限については、必ずしも厳密な制
限はないが、生産工程の通過性の点からは、数平均分子
量は1,000を下回らないことが好ましい。弾性回復
性及び生産工程の通過性の両立の点からは、数平均分子
量を3,000〜20,000の範囲内とすることが特
に好ましい。
【0039】本発明の多層構造重合体粒子の平均粒子径
は、150nm以下である。150nmより大きいと弾
性回復性が不十分となる。平均粒子径の下限値について
は特に限定されるものではないが、多層構造重合体粒子
の所定の層構造を形成させやすい観点からは、平均粒子
径は30nm以上であることが好ましい。
【0040】本発明の多層構造重合体粒子(A)におい
ては、その中に含有されるゴム成分層(I)に包含され
るすべての層について、n層目の単量体混合物の水に対
する溶解度A及びこれと隣接するn+1層目の単量体
混合物の水に対する溶解度A n+1の差の絶対値が、
0.36以下となるよう単量体混合物を構成する単量体
の種類及び重量分率を選択することが重要である。但
し、Aはn番目の層を形成する単量体混合物を構成す
る各単量体における重量分率と該単量体の20℃での水
に対する溶解度(g/100gHO)との積の総和を
表し、An+1はn+1番目の層を形成する単量体混合
物を構成する各単量体における重量分率と該単量体の2
0℃での水に対する溶解度(g/100gHO)との
積の総和を表す。A−An+1の絶対値が0.36を
超える場合、多層構造重合体粒子を成形して得た成形品
における透明性が低下する。
【0041】本発明の多層構造重合体粒子(A)におい
ては、その中に含有される任意の1つの層(I)を構成
する共重合体の屈折率n(I)と任意の1つの層(I
I)を構成する共重合体の屈折率n(II)との差の絶
対値が、層(I)と層(II)とのすべての組合せにおい
て、いずれも0.005未満となるよう各層を形成する
単量体混合物を構成する単量体の種類及び重量分率を選
択することが重要である。n(I)−n(II)の絶
対値は、0.001以下であるのが好ましい。n
(I)−n(II)の絶対値が0.005以上である
場合、多層構造重合体粒子単独を成形して得た成形品に
おける透明性が低下する。
【0042】層(I)及び層(II)を形成する単量体の
組成は、層(I)がゴム弾性を有する重合体成分から構
成され、層(II)が熱可塑性を有する重合体成分から構
成され、かつ上記条件が満足されるように、それぞれ、
上記した単量体の種類及び使用割合の範囲内で適宜実験
的に容易に条件を選択することができる。また、層
(I)に包含される相互に隣接し相互に組成が異なる少
なくとも2層のゴム成分層については、該隣接し合った
一群のゴム成分層のうちの最外部に存在するゴム成分層
の屈折率を、その内側に隣接するゴム成分層の屈折率と
該最外部のゴム成分層の外側に隣接する熱可塑性樹脂成
分層の屈折率との中間になるように、形成する単量体の
種類及び量を調整しておくことが、多層構造重合体粒子
の透明性の点から好ましい。また、相互に隣接する2つ
のゴム成分層(I)においては、内側のゴム成分層を構
成する単量体混合物中のアクリル酸エステルの重量分率
が、外側のゴム成分層を構成する単量体混合物中のアク
リル酸エステルの重量分率より低いことが、得られる成
形品の引張強度を高くすることができる点から好まし
い。
【0043】本発明の多層構造重合体粒子を製造するに
は、ゴム成分層を形成させるための重合反応工程と熱可
塑性樹脂成分層を形成させるための重合反応工程とを所
定の順序で行うことによって、中心部から外部に向かっ
て順次層を形成させることからなる、相互に隣接し相互
に組成が異なる少なくとも2つのゴム成分層を内部に有
し、かつ少なくとも1つの熱可塑性樹脂成分層を少なく
とも最外部に有する、3つ以上の層からなる多層構造重
合体粒子を製造するための公知の製造方法に準じること
ができる。ただし、その際、以下の点に留意する必要が
ある。
【0044】(1)ゴム成分層(I)を形成させるため
の重合反応工程(a)において、アクリル酸エステル5
0〜99.99重量%、該アクリル酸エステルと共重合
可能な他の単官能性単量体49.99〜0重量%及び多
官能性単量体0.01〜10重量%からなる単量体混合
物(i)を共重合させるが、少なくとも2つの重合反応
工程(a)は相互に単量体組成が異なる単量体混合物
(i)を用いる一連の重合工程であること。
【0045】(2)ゴム成分層(I)を形成させるため
の重合反応工程(a)において、ゴム成分層(I)に包
含される層のうち、相互に隣接しているすべての層につ
いて、最内部よりn番目の層を形成する単量体混合物の
水に対する溶解度A及びこれと隣接するn+1番目の
層を形成する単量体混合物の水に対する溶解度An+1
の差の絶対値が、0.36以下となるよう単量体混合物
の種類及び量を選択すること。但し、Aはn番目の層
を形成する単量体混合物を構成する各単量体における重
量分率と該単量体の20℃での水に対する溶解度(g/
100gHO)との積の総和を表し、An+1はn+
1番目の層を形成する単量体混合物を構成する各単量体
における重量分率と該単量体の20℃での水に対する溶
解度(g/100gHO)との積の総和を表す。
【0046】(3)熱可塑性樹脂成分層(II)を形成さ
せるための重合反応工程(b)において、メタクリル酸
エステル40〜99重量%及び該メタクリル酸エステル
と共重合可能な他の単量体60〜1重量%からなる単量
体混合物(ii)を共重合させること。
【0047】(4)該重合反応工程(b)のうち、少な
くとも、最外部の熱可塑性樹脂成分層(II)を形成させ
るための重合反応工程において、分子量調節剤を単量体
混合物(ii)に対して0.4〜10重量%の範囲内とな
る割合で使用して重合反応を行うこと。
【0048】(5)ゴム成分層(I)に包含される任意
の1つの層の屈折率n(I)及び熱可塑性樹脂成分層
(II)に包含される任意の1つの層の屈折率n(II)
の差の絶対値が、すべての層の組合せにおいて、いずれ
も0.005未満となるよう単量体混合物を構成する単
量体の種類及び量を選択すること。
【0049】(6)全重合反応工程で使用する単量体混
合物(i)の総重量と単量体混合物(ii)の総重量との
比を、単量体混合物(i)/単量体混合物(ii)におい
て30/70〜80/20の範囲内とすること。
【0050】(7)全ての重合反応工程が終了した時点
における多層構造重合体粒子の平均粒子径が150nm
以下となるように制御すること。
【0051】上記の重合法については特に制限はなく、
例えば、通常の多層構造重合体粒子を製造するための公
知の重合法に準じて、乳化重合法、ソープフリー乳化重
合法、プレエマルジョン重合法、懸濁重合法、塊状重合
法、溶液重合法、又はこれらの組合せを採用することが
できる。
【0052】例えば、乳化重合では公知の手段に従い、
各層を形成させるための重合を行うことにより、多層構
造重合体粒子を得ることができる。乳化重合の温度とし
ては、必ずしも限定されないが一般的な範囲は0〜10
0℃である。ここで使用する乳化剤としては、オレイン
酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、及びステアリン
酸ナトリウム等の脂肪酸のアルカリ金属塩;ラウリル硫
酸ナトリウム等の脂肪族アルコールの硫酸エステル塩;
ロジン酸カリウム等のロジン酸塩;ドデシルベンゼンス
ルホン酸等のアルキルアリールスルホン酸;ポリオキシ
エチレンアルキル燐酸ナトリウム等の燐酸エステル塩が
挙げられ、これらは、1種類ないし2種類以上の組合せ
で用いられる。乳化重合で使用する重合開始剤として
は、ラジカル重合開始剤が一般的である。ラジカル重合
開始剤の具体例としては、過硫酸塩、アゾビスイソブチ
ロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド等の過酸化物を
単独で用いることができる。また、ラジカル重合開始剤
として、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピ
ルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイ
ドロパーオキサイド等の有機ハイドロパーオキサイド類
と、遷移金属塩等の還元剤との組合せによるレドックス
系開始剤を使用することができる。
【0053】上記のとおり、公知の乳化重合法に従って
所定の単量体混合物の所定量を順次重合させることによ
り、所定の重合体層を、粒子の中心部から外部に向かっ
て段階的に形成させることができるが、本発明の多層構
造重合体粒子を製造するためには、少なくとも最外層を
形成させるための重合反応工程において、分子量調節剤
を、その工程で使用する単量体混合物(ii)に対して
0.4〜10重量%の範囲内となる割合で使用すること
が重要である。通常の多層構造重合体粒子を製造する場
合、最外部の熱可塑性樹脂成分層を形成させるための重
合反応において使用される分子量調節剤の使用量は、一
般に単量体に対して0〜0.3重量%程度であるが、こ
のように0.4重量%未満の場合には、その層を構成す
る熱可塑性樹脂成分の数平均分子量が高くなり過ぎ、多
層構造重合体粒子を成形して得られる成形品の弾性回復
性が不十分となり、さらに成形流動性が不十分となる場
合もある。本発明の目的においては分子量調節剤の量は
上記基準において高々10重量%あれば十分であり、そ
れ以上の量を使用しても、もはやそれ以上の弾性回復性
付与効果の向上はなく、むしろ多層構造重合体粒子にお
ける分子量調節剤の残存量が多くなるので望ましくな
い。
【0054】分子量調節剤の具体例としては、n−オク
チルメルカプタン、t−オクチルメルカプタン、n−ド
デシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、メル
カプトエタノール等のメルカプタン類;ターピノーレ
ン、ジペンテン、t−テルピネン及び少量の他の環状テ
ルペン類よりなるテルペン混合物;クロロホルム、四塩
化炭素などのハロゲン化炭化水素などが挙げられる。こ
れらの中でも、n−オクチルメルカプタン等のアルキル
メルカプタンが好ましい。
【0055】乳化重合によって得られる多層構造重合体
粒子の平均粒子径は乳化剤の添加量等の重合条件によっ
て影響されるので、それらの条件を適宜選択することに
よって、容易に最終的な多層構造重合体粒子の平均粒子
径を150nm以下に制御することができる。
【0056】乳化重合後、生成した多層構造重合体粒子
の重合反応系からの分離取得も、公知の手法に従って行
うことができ、例えば、酸析法、塩析法、スプレードラ
イ法、凍結凝固法などを採用することができる。なお、
分離取得された多層構造重合体粒子は、熱可塑性樹脂成
分からなる最外層において粒子間相互で部分的に融着し
ていても差し支えない。
【0057】本発明の多層構造重合体粒子は、最外層が
熱可塑性を有し、かつ溶融流動性に優れるために熱的な
成形に付することが可能であり、例えば、180〜28
0℃で、押出成形、異型押出成形、射出成形、中空成
形、カレンダー成形、圧縮成形、真空成形、発泡成形、
他種の樹脂との二色成形、複層成形、複合成形等の成形
法により、粉末状、ペレット状、板状、フィルム又はシ
ート状、パイプ状、中空状、箱状、他種材料の表面被覆
等の任意の形状の成形品に成形することができる。成形
品は弾性回復性及び透明性に優れるため、透明軟質材料
として、自動車内装用の軟質部材;スイッチカバー、タ
ッチパネル等の電気部品;三次元シート、再帰反射シー
ト等のレンズまたはプリズムパターンを賦形した光学シ
ート;包装用フィルム;デスクマット;屋内用のドアパ
ッキンや階段の手すりを覆うクッションなどの用途に好
適に使用される。
【0058】本発明の多層構造重合体粒子は、最外層が
熱可塑性を有するため、該多層構造重合体粒子と合成樹
脂との樹脂組成物を形成したり、合成樹脂に対する耐衝
撃性改良剤などの樹脂改質剤として使用することも可能
である。
【0059】本発明の多層構造重合体粒子を成形に付す
る際には、本発明の効果を損なわない範囲内で、公知の
各種添加剤(例えば、ゴム、滑剤、酸化防止剤、可塑
剤、光安定剤、着色剤、帯電防止剤、難燃剤など)、フ
ィラー(ガラス繊維等の繊維補強材、無機充填材等)等
を含有させてもよい。該ゴムとしては、例えばアクリル
系ゴム;シリコーン系ゴム;SEPS、SEBS、SI
S等のスチレン系TPE(熱可塑性エラストマー);I
R、EPR、EPDM等のオレフィン系ゴム等を使用す
ることができる。該滑剤としては、例えば、ステアリン
酸、ベヘニン酸、ステアロアミド酸、メチレンビスステ
アロアミド、ヒドロキシステアリン酸トリグリセリド、
パラフィンワックス、ケトンワックス、オクチルアルコ
ール、硬化油等を使用することができる。酸化防止剤と
しては、例えば2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフ
ェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、トリエチ
レングリコール−ビス−3−(3−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート等のフ
ェノール系化合物;N,N−ジ−2−ナフチル−p−フ
ェニレンジアミン等のアミン系化合物等を使用すること
ができる。可塑剤としては、例えば、フタル酸ジ−2−
エチルヘキシル、フタル酸ジブチルなどのフタル酸系エ
ステル;燐酸系エステル;アジピン酸系エステル;ポリ
エチレングリコール等を使用することができる。光安定
剤としては、例えば、p−t−ブチルフェニルサリシレ
ート、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフ
ェノン、2−(2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシフ
ェニル)ベンゾトリアゾール等を使用することができ
る。着色剤としては、例えば、酸化チタン、カーボンブ
ラック、その他の無機、有機顔料等を使用することがで
きる。帯電防止剤としては、例えば、ステアロアミドプ
ロピルジメチル−β−ヒドロキシエチルアンモニウムニ
トレート等を用いることができる。難燃剤としては、例
えば、テトラブロモビスフェノールA、デカブロモジフ
ェニルオキシド、臭素化ポリカーボネート等の有機ハロ
ゲン系難燃剤;酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、
ホウ酸亜鉛、トリクレジルホスフェート等の非ハロゲン
系難燃剤などを使用することができる。
【0060】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、実施例の中の各測定値は以下の評価法に従った。
【0061】多層構造重合体粒子の平均粒子径は、重合
完了後のラテックスから採取した試料を用いて、レーザ
ー粒径解析装置PAR−III(大塚電子製)を用いて動
的光散乱法により測定し、キュムラント法により解析し
求めた。
【0062】引張破断強度、引張破断伸度、100%伸
長時の応力(100%モジュラス)及び引張永久伸び
は、オートグラフAG−2000B(島津製作所製)を
用いて、JIS K 6301に準じて測定した。
【0063】硬度は、A型硬度計(オスカー製)を用い
て、JIS K 6301に準じて測定した。
【0064】最外層を構成する重合体成分の数平均分子
量は、多層構造重合体粒子の試料を室温下にトルエン中
で十分に攪拌した後、遠心分離して得られた溶液を用い
て、GPC法により測定した。
【0065】ゴム成分層(I)を形成する各単量体混合
物(i)中の単量体の20℃における水に対する溶解度
としては、メチルメタクリレート1.6g/100gH
O、n−ブチルアクリレート0.08g/100gH
O、スチレン0.04g/100gHOを使用し
た。各層の屈折率は、「POLYMER HANDBO
OK 3rd Edition」,6/453〜457
頁,Wiley Interscience,New
York,1989)から、20℃または23℃におけ
るホモポリマーの値(ポリメチルメタクリレート1.4
893、ポリn−ブチルアクリレート1.466、ポリ
スチレン1.59、ポリメチルアクリレート1.47
2)を引用し、共重合組成割合に応じて加成則により計
算した。
【0066】ヘイズ及び全光線透過率は、JIS K
7105に準じて測定した。
【0067】<実施例1>窒素雰囲気下、攪拌翼、冷却
管及び滴下ロートを装着した重合器に、蒸留水2800
重量部、乳化剤としてのドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム8.4重量部、炭酸ナトリウム1.7重量部を
加え、80℃に加熱して均一に溶解させた。次いで、同
温度において、ペルオキソ二硫酸カリウム0.7重量部
を加えた後、n−ブチルアクリレート420重量部、メ
チルメタクリレート192.5重量部、スチレン87.
5重量部、アリルメタクリレート2.8重量部及びポリ
オキシエチレンアルキル燐酸ナトリウム3.5重量部か
らなる単量体混合物を滴下ロートより60分かけて滴下
し、滴下終了後、80℃で1時間反応を続けて1層目を
形成した。さらに、ガスクロマトグラフィーで各単量体
が99%以上消費されたことを確認した。
【0068】次いで、得られた共重合体ラテックスにペ
ルオキソ二硫酸カリウム0.35重量部を加えた後、n
−ブチルアクリレート280重量部、メチルメタクリレ
ート14重量部、スチレン56重量部、アリルメタクリ
レート1.4重量部及びポリオキシエチレンアルキル燐
酸ナトリウム1.8重量部からなる単量体混合物を滴下
ロートより30分かけて滴下し、滴下終了後、80℃で
1時間反応を続けて2層目を形成した。、単量体が99
%以上消費されたことをガスクロマトグラフィーで確認
した。
【0069】次いで、得られた共重合体ラテックスにペ
ルオキソ二硫酸カリウム0.35重量部を加えた後、メ
チルメタクリレート332.5重量部、メチルアクリレ
ート17.5重量部、n−オクチルメルカプタン3.5
重量部及びポリオキシエチレンアルキル燐酸ナトリウム
1.8重量部を滴下ロートより30分かけて滴下し、滴
下終了後、80℃で、さらに1時間反応を続け、単量体
が99.9%以上消費されたことをガスクロマトグラフ
ィーで確認して重合を終了し、3層目を形成した。得ら
れたラテックスにおける粒子の平均粒子径は100nm
であった。
【0070】該多層構造重合体粒子の1層目に使用した
単量体混合物の水に対する溶解度について、Aは、
0.6×0.08(n−ブチルアクリレート)+0.2
75×1.6(メチルメタクリレート)+0.125×
0.04(スチレン)=0.493であり、2層目に使
用した単量体混合物について、Aは、0.8×0.0
8(n−ブチルアクリレート)+0.04×1.6(メ
チルメタクリレート)+0.16×0.04(スチレ
ン)=0.134であり、|A−A|(AとA
との差の絶対値)は0.359であった。該多層構造重
合体粒子の1層目と3層目の屈折率の差は、0.000
5であり、2層目と3層目の屈折率の差は、0.001
7であった。
【0071】このラテックスを−30℃に24時間冷却
して凍結凝集させた後、凝集物を融解させて取り出し
た。50℃で2日間減圧乾燥して、凝集粉末状の3層型
の重合体粒子〔A−1〕を得た。得られた粉末状のA−
1から、圧縮成形機を用いて、200℃にて厚さ3.0
mmのシートを作製し、各種測定を行った。得られた測
定結果を表2及び表3に示す。
【0072】<実施例2〜4、比較例1〜5>重合反応
系に添加するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの
量および各層を形成させるための単量体混合物の組成を
表1に示したものに変更した以外は、上記実施例1と同
様にして、重合反応、凝集及び乾燥の各操作を行うこと
によって、凝集粉末状の3層型の重合体粒子〔A−2〕
〜〔A−4〕および〔B−1〕〜〔B−5〕を得た。得
られた各粉末状の重合体粒子から、圧縮成形機を用い
て、200℃にて厚さ3.0mmのシートを作製し、各
種測定を行った。得られた測定結果を表2及び表3に示
す。
【0073】
【表1】
【0074】なお、上記の表1中の略語は下記の通りで
ある。 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム DBS メチルメタクリレート MMA メチルアクリレート MA n−ブチルアクリレート BA スチレン St アリルメタクリレート ALMA n−オクチルメルカプタン n−OM
【0075】
【表2】
【0076】
【表3】
【0077】なお、上記表2中、「多層構造重合体粒
子」の「最外層の数平均分子量」における「測定不可」
は、分子量が高すぎて本条件下でのGPC法では数平均
分子量が測定できなかったことを表す。
【0078】上記の表3から、実施例1〜4で隣接し合
ったゴム成分層(I)を形成する各単量体混合物の水に
対する溶解度差およびゴム成分層(I)と熱可塑性樹脂
成分層(II)との間での屈折率差が特定の条件を満たし
た場合に得られた本発明に従う多層構造重合体粒子は、
該特定の条件を満たしていない比較例1及び2の多層構
造重合体粒子に比べ透明性が大幅に改良されていること
が分かる。また特定量の分子量調節剤を使用した場合に
得られた本発明に従う多層構造重合体粒子は、最外層を
構成する重合体成分の数平均分子量又は平均粒子径にお
いて本発明とは相違する比較例3〜5の多層構造重合体
粒子に比べ、引張永久伸びが小さいことから弾性回復性
が大幅に改良されていることが分かる。また、実施例1
〜4で得られた本発明に従う多層構造重合体粒子は柔軟
性にも優れており、引張強度が小さく、引張伸度が大き
いこと等から機械的物性も良好であることが分かる。
【0079】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、特に弾
性回復性及び透明性に優れ、柔軟性、機械的物性等にも
優れる低硬度の多層構造重合体粒子が提供される。該多
層構造重合体粒子は、単独で容易に成形でき、得られる
成形品は上記の優れた性能を発揮することから、透明軟
質材料を与える成形用材料として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 隆 茨城県つくば市御幸が丘41番地 株式会社 クラレ内 (72)発明者 加藤 雄一 茨城県つくば市御幸が丘41番地 株式会社 クラレ内 Fターム(参考) 4F071 AA33 AA33X AA77 AA81 AD02 AF31 AF31Y AH04 AH11 AH12 BA01 BB03 BC01 4J011 NB04 4J026 AA16 AA17 AA45 AA46 AA49 AA67 AA68 AA69 AC09 AC15 AC18 AC32 BA04 BA05 BA06 BA27 BA28 BA31 BA32 BB03 BB04 DA04 DA07 DA14 DB04 DB08 DB14 DB24 DB26 FA03 FA07 GA01 GA02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)少なくとも2つの下記ゴム成分層
    (I)を内部に有し、かつ少なくとも1つの下記熱可塑
    性樹脂成分層(II)を少なくとも最外部に有する、3つ
    以上の層からなる多層構造重合体粒子であって; (2)ゴム成分層(I)は、アクリル酸エステル50〜
    99.99重量%、該アクリル酸エステルと共重合可能
    な他の単官能性単量体49.99〜0重量%及び多官能
    性単量体0.01〜10重量%からなる単量体混合物
    (i)の共重合によって形成される重合体層であって、
    ゴム成分層(I)のうち少なくとも2つは相互に隣接
    し、相互に単量体単位の組成が異なり; (3)熱可塑性樹脂成分層(II)は、メタクリル酸エス
    テル40〜99重量%及び該メタクリル酸エステルと共
    重合可能な他の単量体60〜1重量%からなる単量体混
    合物(ii)の共重合によって形成される重合体層であ
    り; (4)熱可塑性樹脂成分層(II)のうち最外部に位置す
    る層を構成する重合体について、GPC法で測定された
    数平均分子量は30,000以下であり; (5)ゴム成分層(I)の総重量と熱可塑性樹脂成分層
    (II)の総重量との比は、層(I)/層(II)において
    30/70〜80/20の範囲内であり; (6)平均粒子径が150nm以下であり; (7)ゴム成分層(I)に包含される層のうち、相互に
    隣接しているすべての層について、最内部よりn番目の
    層を形成する単量体混合物の水に対する溶解度A 及び
    これと隣接するn+1番目の層を形成する単量体混合物
    の水に対する溶解度An+1の差の絶対値が、0.36
    以下であり; (但し、Aはn番目の層を形成する単量体混合物を構
    成する各単量体における重量分率と20℃での水に対す
    る溶解度(g/100gHO)との積の総和を表し、
    n+1はn+1番目の層を形成する単量体混合物を構
    成する各単量体における重量分率と20℃での水に対す
    る溶解度(g/100gHO)との積の総和を表
    す。) (8)ゴム成分層(I)に包含される任意の1つの層の
    屈折率n(I)及び熱可塑性樹脂成分層(II)に包含
    される任意の1つの層の屈折率n(II)の差の絶対値
    が、すべての層の組合せにおいて、いずれも0.005
    未満である;ことを特徴とする多層構造重合体粒子。
  2. 【請求項2】 層(I)(最内層)/層(I)(中間
    層)/層(II)(最外層)の3層構造を有する請求項1
    に記載の多層構造重合体粒子。
  3. 【請求項3】 (1)ゴム成分層(I)を形成させるた
    めの重合反応工程(a)と熱可塑性樹脂成分層(II)を
    形成させるための重合反応工程(b)とを所定の順序で
    行うことによって、中心部から外部に向かって順次層を
    形成させることからなる、相互に隣接し相互に単量体単
    位の組成が異なる少なくとも2つのゴム成分層(I)を
    内部に有し、かつ少なくとも1つの熱可塑性樹脂成分層
    (II)を少なくとも最外部に有する、3つ以上の層から
    なる多層構造重合体粒子の製造方法であって; (2)該重合反応工程(a)において、アクリル酸エス
    テル50〜99.99重量%、該アクリル酸エステルと
    共重合可能な他の単官能性単量体49.99〜0重量%
    及び多官能性単量体0.01〜10重量%からなる単量
    体混合物(i)を共重合させるが、少なくとも2つの重
    合反応工程(a)は、相互に異なる単量体混合物(i)
    を用いる一連の重合工程であり; (3)該重合反応工程(a)において、ゴム成分層
    (I)に包含される層のうち、相互に隣接しているすべ
    ての層について、最内部よりn番目の層を形成する単量
    体混合物の水に対する溶解度A及びこれと隣接するn
    +1番目の層を形成する単量体混合物の水に対する溶解
    度An+1の差の絶対値が、0.36以下となるよう単
    量体混合物を構成する単量体の種類及び量を選択し; (但し、Aはn番目の層を形成する単量体混合物を構
    成する各単量体における重量分率と該単量体の20℃で
    の水に対する溶解度(g/100gHO)との積の総
    和を表し、An+1はn+1番目の層を形成する単量体
    混合物を構成する各単量体における重量分率と該単量体
    の20℃での水に対する溶解度(g/100gHO)
    との積の総和を表す。) (4)該重合反応工程(b)において、メタクリル酸エ
    ステル40〜99重量%及び該メタクリル酸エステルと
    共重合可能な他の単量体60〜1重量%からなる単量体
    混合物(ii)を共重合させ; (5)該重合反応工程(b)のうち、少なくとも、最外
    部の熱可塑性樹脂成分層(II)を形成させるための重合
    反応工程において、分子量調節剤を単量体混合物(ii)
    に対して0.4〜10重量%の範囲内となる割合で使用
    して重合反応を行い; (6)ゴム成分層(I)に包含される任意の1つの層の
    屈折率n(I)及び熱可塑性樹脂成分層(II)に包含
    される任意の1つの層の屈折率n(II)の差の絶対値
    が、すべての層の組合せにおいて、いずれも0.005
    未満となるよう単量体混合物を構成する単量体の種類及
    び量を選択し; (7)全重合反応工程で使用する単量体混合物(i)の
    総重量と単量体混合物(ii)の総重量との比を、単量体
    混合物(i)/単量体混合物(ii)において30/70
    〜80/20の範囲内とし; (8)全ての重合反応工程が終了した時点における多層
    構造重合体粒子の平均粒子径を150nm以下とする;
    ことを特徴とする多層構造重合体粒子の製造方法。
  4. 【請求項4】 分子量調節剤がアルキルメルカプタンで
    ある請求項3に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4に記載の製造方法で得ら
    れる多層構造重合体粒子。
  6. 【請求項6】 請求項1、2又は5に記載の多層構造重
    合体粒子からなる成形用材料。
  7. 【請求項7】 請求項1、2又は5に記載の多層構造重
    合体粒子からなるフィルム又はシート。
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