JP4502671B2 - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

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本発明は、特定の多層構造重合体粒子と熱可塑性エラストマーとからなる耐光性と柔軟性に優れた熱可塑性エラストマー組成物に関する。
近年、ゴム弾性を有する軟質材料であって、加硫工程を必要とせず、熱可塑性樹脂と同様に成形加工およびリサイクルが可能な熱可塑性エラストマーが、自動車部品、家電部品、電線被覆、医療用部品、雑貨、履物等の分野で多用されている。このような熱可塑性エラストマーは、全般に耐光性が不十分であり使用範囲が限定されているのが現状であり、その改良が望まれている。
一方、アクリル樹脂は耐光性に優れると共に、美しい外観と透明性を有するうえに、成形が容易であることから、電機部品、車両部品、光学用部品、装飾品、看板などの用途に幅広く用いられ、拡大する用途に応じたさらなる性能向上のための検討が行われてきている。この中で、近年、コストの低減を意識したフィルムやシートなどの薄物成形品の用途においては、廃棄焼却時の環境への負荷等の問題から軟質塩化ビニル系樹脂の代替として、アクリル樹脂への展開が積極的に図られようとしている。しかしながら、アクリル系樹脂は硬度が高く、使用用途が限定されているのが現状であり、改良が望まれていた。そのような改良としては、多層構造重合体粒子を配合することが知られている(例えば、特許文献1参照。)が、該多層構造重合体粒子は、硬質の樹脂の薄物成形性の改良を目的としたものであり、エラストマーに配合すると、その柔軟性が失われるという問題があった。
特開2002−241445号公報(特許請求の範囲)
本発明の目的は、耐光性、柔軟性に優れた熱可塑性エラストマー組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために種々の検討を行った結果、熱可塑性エラストマーに特定の多層構造重合体粒子を溶融混錬することによって、熱可塑性エラストマーの柔軟性や弾性回復性を維持しつつ耐光性を改良できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、
(1)多層構造重合体粒子(A)100質量部とポリウレタン系またはポリエステル系の熱可塑性エラストマー(B)100〜2000質量部とを含有する熱可塑性エラストマー組成物であって、
(イ)該多層構造重合体粒子(A)が、最内部に単量体混合物(ia)から形成されるゴム成分層(Ia)を有し、該ゴム成分層(Ia)の外部表面を覆う状態で位置する隣接部に単量体混合物(ib)からなるゴム成分層(Ib)を有し、かつ最外部に単量体(混合物)(ii)から形成される熱可塑性樹脂成分層(II)を有する3層からなり、
(ロ)ゴム成分層(Ia)および(Ib)が、アクリル酸エステル50〜99.99質量%、該アクリル酸エステルと共重合可能な他の単官能性単量体49.99〜0質量%及び多官能性単量体0.01〜10質量%からなる単量体混合物(ia)または(ib)の共重合によって形成される重合体層であり、
単量体混合物(ia)におけるアクリル酸エステルの含有率(質量%)と単量体混合物(ib)におけるアクリル酸エステルの含有率(質量%)との差〔(ib)−(ia)〕が3質量%以上であり、
ゴム成分層(Ia)とゴム成分層(Ib)との質量比〔(Ia)/(Ib)〕が、20/80〜80/20であり、
(ハ)該熱可塑性樹脂成分層(II)が、メタクリル酸エステル40〜100質量%及び該メタクリル酸エステルと共重合可能な他の単量体60〜0質量%からなる単量体(ii)の重合によって形成される重合体層であり、
(ニ)該熱可塑性樹脂成分層(II)のうち、最外層の重合体の数平均分子量がGPC法で30,000以下であり、
(ホ)該ゴム成分層(I)と該熱可塑性樹脂成分層(II)の総質量比〔(I)/(II)〕が30/70〜90/10であり、
(ヘ)該多層構造重合体粒子(A)の平均粒子径が150nm以下、
であることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物、
)前記(1)に記載の熱可塑性エラストマー組成物からなる成形品、並びに
)前記(1)に記載の熱可塑性エラストマー組成物からなるフィルム又はシート、
に関する。
本発明により、耐光性、柔軟性に優れた熱可塑性エラストマー組成物が提供される。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を説明するが、本発明は以下の説明に限定されるものではない。
本発明で使用する多層構造重合体粒子(A)は、ゴム成分層(I)を内部に少なくとも1層有し、かつ熱可塑性樹脂成分層(II)を少なくとも1層は最外層として有する(以下それぞれ層(I)、層(II)と略記する場合がある。)。本発明で使用する多層構造重合体粒子(A)を構成する層の数は、2層以上であればよく、3層で構成されていても4層以上で構成されていてもよい。2層構造の場合は、〔層(I)(中心層)/層(II)(最外層)〕の構成であり、3層構造の場合は、〔層(I)(最内層)/層(I)(中間層)/層(II)(最外層)〕、〔層(I)(最内層)/層(II)(中間層)/層(II)(最外層)〕又は〔層(II)(最内層)/層(I)(中間層)/層(II)(最外層)〕の構成であり、4層構造の場合には、例えば、〔層(I)(最内層)/層(II)(中間層)/層(I)(中間層)/層(II)(最外層)〕の構成を有することができる。これらの中でも、取扱い性に優れる点において、〔層(I)(中心層)/層(II)(最外層)〕の2層構造;又は〔層(I)(最内層)/層(I)(中間層)/層(II)(最外層)〕、若しくは〔層(II)(最内層)/層(I)(中間層)/層(II)(最外層)〕の3層構造が好ましい。
また、多層構造重合体粒子(A)の層(I)と層(II)との総質量比〔(I)/(II)〕は、30/70〜90/10の範囲内にあることが必要である。層(I)の割合が30質量%未満であると、得られる熱可塑性エラストマー組成物からなる成形品の弾性回復性が不十分となり、一方、層(I)の割合が90質量%を超えると、多層構造重合体粒子(A)が層構造を完全な形態では形成しにくくなって溶融流動性が極端に低下し、熱可塑性エラストマー(B)等の他の成分との溶融混練及び成形が困難となる。なお、層(I)の総質量とは、多層構造重合体粒子(A)中の層(I)が1層のみの場合には該層の質量であり、層(I)が2層以上の場合にはそれらの層の各質量の和である。同様に、層(II)の総質量とは、多層構造重合体粒子(A)中の層(II)が1層のみの場合には該層の質量であり、層(II)が2層以上の場合にはそれらの層の各質量の和である。層(I)と層(II)との総質量比〔(I)/(II)〕は、50/50〜90/10の範囲内にあることが好ましく、60/40〜90/10の範囲内にあることがより好ましい。
本発明で使用する多層構造重合体粒子(A)の層(I)は、アクリル酸エステル50〜99.99質量%、該アクリル酸エステルと共重合可能な他の単官能性単量体49.99〜0質量%、及び多官能性単量体0.01〜10質量%よりなる単量体混合物(i)の共重合体であることが必要である。該単量体混合物(i)の組成割合は、アクリル酸エステル55〜99.9質量%、該アクリル酸エステルと共重合可能な他の単官能性単量体44.9〜0質量%、及び多官能性単量体0.1〜2質量%であることが好ましい。アクリル酸エステルの量が50質量%未満であると、多層構造重合体粒子(A)のゴム弾性や得られる熱可塑性エラストマー組成物の耐光性が低下し、99.99質量%を超えると多層構造重合体粒子(A)が層構造を完全な形態では形成しにくくなって溶融流動性が極端に低下し、熱可塑性エラストマー(B)等の他の成分との溶融混練及び成形が困難となる。また、多官能性単量体の量が10質量%を超えると、多層構造重合体粒子(A)がゴム弾性を示さなくなって弾性回復性が不十分となり、0.01質量%未満であると、層(I)が粒子構造として形成されなくなる。
なお、多層構造重合体粒子(A)が2以上の層(I)を有する場合、各層(I)を構成する各単量体混合物(i)の多官能性単量体の混合割合は、原則としてそれぞれ0.01〜10質量%であることが必要である。
層(I)を形成するために用いられるアクリル酸エステルの具体例としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、s−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート等のアクリル酸とC〜C18の飽和脂肪族アルコールとのエステル;シクロヘキシルアクリレート等のアクリル酸とC又はCの脂環式アルコールとのエステル;フェニルアクリレート等のアクリル酸とフェノール類とのエステル;ベンジルアクリレート等のアクリル酸と芳香族アルコールとのエステルなどが挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ、目的や用途に応じて適宜選択することができる。
層(I)を形成するために用いられるアクリル酸エステルと共重合可能な他の単官能性単量体としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、ペンチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、ミリスチルメタクリレート、パルミチルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ベヘニルメタクリレート等のメタクリル酸とC〜C22の飽和脂肪族アルコールとのエステル;シクロヘキシルメタクリレート等のメタクリル酸とC又はCの脂環式アルコールとのエステル;フェニルメタクリレート等のメタクリル酸とフェノール類とのエステル、ベンジルメタクリレート等のメタクリル酸と芳香族アルコールとのエステルなどのメタクリル酸エステルが代表的であるが、他にも、スチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、3−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレン、ハロゲン化スチレン等の芳香族ビニル系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン系単量体等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ、目的や用途に応じて適宜選択することができる。
層(I)を形成するために用いられる多官能性単量体とは、分子内に炭素−炭素二重結合を2個以上有する単量体のことであり、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、桂皮酸等の不飽和モノカルボン酸とアリルアルコール、メタリルアルコール等の不飽和アルコールとのエステル;前記の不飽和モノカルボン酸とエチレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール等のジオールとのジエステル;フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、マレイン酸等のジカルボン酸と前記の不飽和アルコールとのエステル等が包含され、具体的には、アクリル酸アリル、アクリル酸メタリル、メタクリル酸アリル、メタクリル酸メタリル、桂皮酸アリル、桂皮酸メタリル、マレイン酸ジアリル、フタル酸ジアリル、テレフタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ、目的や用途に応じて適宜選択することもできるが、中でも、メタクリル酸アリルが特に好ましい。なお、前記の「ジ(メタ)アクリレート」は、「ジアクリレート」と「ジメタクリレート」との総称を意味する。
本発明で使用する多層構造重合体粒子(A)における層(II)は、メタクリル酸エステル40〜100質量%及び該メタクリル酸エステルと共重合可能な他の単量体60〜0質量%からなる単量体(混合物)(ii)の重合によって形成される必要がある。該単量体(混合物)(ii)のメタクリル酸エステルの割合は、60〜99質量%が好ましく、80〜99質量%がさらに好ましい。メタクリル酸エステルの割合が40質量%未満であると多層構造重合体粒子(A)の耐光性が不十分となる。
層(II)を形成するために用いられるメタクリル酸エステルの具体例としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、ペンチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、ミリスチルメタクリレート、パルミチルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ベヘニルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート等が挙げられ、好ましくはメチルメタクリレートである。
層(II)を形成するために用いられる該メタクリル酸エステルと共重合可能な他の単量体の具体例としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、s−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート等のアクリル酸とC〜C18の飽和脂肪族アルコールとのエステル;シクロヘキシルアクリレート等のアクリル酸とC又はCの脂環式アルコールとのエステル;スチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、3−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレン、ハロゲン化スチレン等の芳香族ビニル系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体;マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(p−ブロモフェニル)マレイミド、N−(クロロフェニル)マレイミド等のマレイミド系単量体;前記例で示した多官能性単量体等が挙げられる。これらの中でも、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート等のアクリル酸アルキルエステルが好ましい。
本発明で使用する多層構造重合体粒子(A)においては、層(I)はゴム弾性を有する重合体成分から構成され、層(II)は熱可塑性を有する重合体成分から構成されるように、それぞれ、上記した単量体の種類及び使用割合の範囲内で適宜条件を選択すればよい。
本発明で使用する多層構造重合体粒子(A)においては、その中に含有される層(II)のうち少なくとも粒子の最外層を構成する共重合体の数平均分子量がGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法での測定に基づいて30,000以下であることが必要である。数平均分子量が30,000を超える場合、多層構造重合体粒子(A)を成形して得た成形品における弾性回復性が不十分となり、さらに溶融流動性が低下する場合もある。数平均分子量の下限については、必ずしも厳密な制限はないが、生産工程における多層構造重合体粒子(A)の通過性の点からは、数平均分子量は1,000を下回らないことが好ましい。弾性回復性及び生産工程での通過性の両立の点からは、数平均分子量を3,000〜20,000の範囲内とすることが特に好ましい。
本発明で使用する多層構造重合体粒子(A)の平均粒子径は、150nm以下であることが必要である。多層構造重合体粒子(A)の平均粒子径が150nmを超えると弾性回復性が不十分となる。また、溶融流動性が良くない場合もある。平均粒子径の下限値については特に限定されるものではないが、多層構造重合体粒子(A)の所定の層構造を形成させやすい観点からは、平均粒子径は30nm以上であることが好ましい。平均粒子径は80〜120nmであることがさらに好ましい。
本発明で使用する多層構造重合体粒子(A)としては、特に物性面および製造の簡便性の点から最内部に単量体混合物(ia)から形成されるゴム成分層(Ia)を有し、該ゴム成分層(Ia)の外部表面を覆う状態で位置する隣接部に単量体混合物(ib)からなるゴム成分層(Ib)を有し、かつ最外部に単量体(混合物)(ii)から形成される熱可塑性樹脂成分層(II)を有する3層構造が好ましい。層(Ia)及び(Ib)を形成するために用いられるアクリル酸エステル、多官能性単量体及び該アクリル酸エステルと共重合可能な他の単官能性単量体としては、前述の層(I)を形成するために用いられるのと同じ単量体を使用することができる。
本発明の好ましい態様の熱可塑性エラストマー組成物を成形して得た成形品において、優れた弾性回復性と良好な柔軟性及び他の機械的物性とを両立させるには、単量体混合物(ia)におけるアクリル酸エステルの含有率(質量%)と単量体混合物(ib)におけるアクリル酸エステルの含有率(質量%)との差〔(ia)(単位:質量%)−(ib)(単位:質量%)又は(ib)(単位:質量%)−(ia)(単位:質量%)〕が3質量%以上の値となることが好ましく、〔(ia)(単位:質量%)−(ib)(単位:質量%)〕が3質量%以上の値となることがより好ましい。
また、本発明の好ましい態様の多層構造重合体粒子(A)においては、ゴム成分層(Ia)とゴム成分層(Ib)との質量比〔(Ia)/(Ib)〕が5/95〜95/5であることが好ましく、20/80〜80/20であることがより好ましい。質量比〔(Ia)/(Ib)〕が5/95〜95/5の範囲内である場合、一般に、優れた弾性回復性と適度な柔軟性及びこれ以外の機械的物性とを両立させることができる。
なお、本発明の好ましい態様の多層構造重合体粒子(A)は、最内部のゴム成分層(Ia)、その隣接部のゴム成分層(Ib)及び最外部の熱可塑性樹脂成分層(II)の3層を基本構成とするが、層(Ib)と層(II)との間に1つ以上の任意の重合体層が介在していてもよい。ただし、本発明の効果を特に顕著に発揮させる目的においては、ゴム成分層(Ia)、ゴム成分層(Ib)及び熱可塑性樹脂成分層(II)の質量の和が多層構造重合体粒子(A)全体の質量に対して80質量%以上であることが好ましく、多層構造重合体粒子(A)がゴム成分層(Ia)、ゴム成分層(Ib)及び熱可塑性樹脂成分層(II)のみから構成されることがより好ましい。
また、前述のように、本発明の好ましい態様の多層構造重合体粒子(A)は、最内部のゴム成分層(Ia)、その隣接部のゴム成分層(Ib)及び最外部の熱可塑性樹脂成分層(II)の3層を基本構成とするが、層(Ib)のアクリル酸エステルの割合は、層(Ia)のアクリル酸エステルの割合より多い値になるように単量体の種類及び量を適宜設定することが得られた熱可塑性エラストマー組成物の柔軟性および弾性回復性の点から好ましい。
本発明で使用する多層構造重合体粒子(A)は、ゴム成分層を形成させるための重合反応工程と熱可塑性樹脂成分層を形成させるための重合反応工程とを所定の順序で行うことによって、中心部から外部に向かって順次層を形成させることからなる、少なくとも1つのゴム成分層を内部に有し、かつ少なくとも1つの熱可塑性樹脂成分層を最外部に有する、2以上の層からなる多層構造重合体粒子を製造するための公知の製造方法に準じて製造することができる。その際、以下の点に留意する。
(1)ゴム成分層(I)を形成させるための重合反応工程(a)において、
アクリル酸エステル50〜99.99質量%、該アクリル酸エステルと共重合可能な他の単官能性単量体49.99〜0質量%及び多官能性単量体0.01〜10質量%よりなる単量体混合物(i)を共重合させること。
(2)熱可塑性樹脂成分層(II)を形成させるための重合反応工程(b)において、メタクリル酸エステル40〜100質量%及び該メタクリル酸エステルと共重合可能な他の単量体60〜0質量%からなる単量体(混合物)(ii)を重合させること。
(3)該重合反応工程(b)のうち、少なくとも最外部の熱可塑性樹脂成分層(II)を形成させるための重合反応工程においては、分子量調節剤を単量体(混合物)(ii)に対して好ましくは0.4〜10質量%の割合で使用して重合反応を行うこと。
(4)全重合反応工程で使用する単量体混合物(i)と単量体(混合物)(ii)の総質量比〔(i)/(ii)〕を、30/70〜90/10の範囲内とすること。
(5)全ての重合反応工程が終了した時点における多層構造重合体粒子(A)の平均粒子径が150nm以下となるように制御すること。
なお、通常の多層構造重合体粒子を製造する場合、最外部の熱可塑性樹脂成分層を形成させるために使用される分子量調節剤の使用割合は、単量体混合物に対して0〜0.3質量%程度である。しかし、本発明の多層構造重合体粒子(A)を製造する場合、分子量調節剤の使用割合が0.4質量%未満であると、その層を構成する熱可塑性樹脂成分の数平均分子量が高くなり過ぎ、本発明の熱可塑性エラストマー組成物を成形して得られる成形品の弾性回復性や成形流動性が不十分となる場合がある。また、本発明の多層構造重合体粒子(A)を製造する場合において、分子量調節剤の割合は単量体混合物に対して高々10質量%もあれば十分であり、むしろそれ以上を使用しても、弾性回復性付与効果の向上はなく、かえって多層構造重合体粒子(A)内の分子量調節剤の残存割合が高くなるので望ましくない。分子量調節剤の割合は、単量体(混合物)(ii)に対して0.4〜5質量%の範囲内であるのが好ましく、0.6〜2質量%の範囲内であるのがより好ましい。
分子量調節剤の具体例としては、n−オクチルメルカプタン、t−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、メルカプトエタノール等のメルカプタン類;ターピノーレン、ジペンテン、t−テルピネン及び少量の他の環状テルペン類よりなるテルペン混合物;クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素などが挙げられる。これらの中でも、n−オクチルメルカプタン等のアルキルメルカプタンが好ましい。
本発明で使用する多層構造重合体粒子(A)を製造するための重合法については特に制限はなく、例えば、通常の多層構造重合体粒子(A)を製造するための公知の重合法に準じて、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、又はこれらの組み合わせを採用することができる。
例えば、乳化重合では公知の手段に従い、各層を形成させるための重合を行うことにより、多層構造重合体粒子(A)が得られる。乳化重合時の温度は、必ずしも限定されないが一般的な範囲は0〜100℃である。ここで使用する乳化剤としては、オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム等の脂肪酸のアルカリ金属塩;ラウリル硫酸ナトリウム等の脂肪酸アルコールの硫酸エステル塩;ロジン酸カリウム等のロジン酸塩;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルアリールスルホン酸塩等;ポリオキシエチレンアルキルリン酸ナトリウム等のリン酸エステル塩が挙げられ、これらは、1種類ないし2種類以上の組合せで用いられる。
乳化重合で使用する重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤が一般的である。ラジカル重合開始剤の具体例としては、過硫酸塩、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド等の過酸化物を単独で用いることができる。また、ラジカル重合開始剤として、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド等の有機ハイドロパーオキサイド類と、遷移金属塩等の還元剤との組合せによるレドックス系重合開始剤も使用することができる。
また、乳化重合後、生成した多層構造重合体粒子(A)を重合反応系から分離取得する方法についても、公知の手法に従って行うことができ、例えば、酸析法、塩析法、スプレードライ法、凍結凝固法などを採用することができる。なお、分離取得された多層構造重合体粒子(A)は、熱可塑性樹脂成分からなる最外層において粒子間相互で部分的に融着していても差し支えない。
本発明において、熱可塑性エラストマー(B)の含有量は、多層構造重合体粒子(A)100質量部に対して1〜2000質量部であることが必要であり、100〜2000質量部であることが好ましい。熱可塑性エラストマー(B)の含有量が1質量部未満の場合は、熱可塑性エラストマー(B)が本来有する性能を発揮されず、2000質量部を超えると柔軟性および耐光性が悪化するので好ましくない。さらに上記した多層構造重合体粒子(A)を熱可塑性エラストマー用の改質剤として使用した場合、多層構造重合体粒子(A)の含有量は、多層構造重合体粒子(A)と熱可塑性エラストマー(B)の総質量〔(A)+(B)〕に対して、10〜50質量%〔多層構造重合体粒子(A)100質量部に対し、熱可塑性エラストマー(B)100〜900質量部〕であることが好ましく、20〜50質量%〔多層構造重合体粒子(A)100質量部に対し、熱可塑性エラストマー(B)100〜400質量部〕であることがより好ましい。
本発明で使用する熱可塑性エラストマー(B)は、本発明の効果を損うものでなければ特に限定するものではないが、中でも、該エラストマー(B)がポリオレフィン系、ポリウレタン系、及びポリエステル系のうちのいずれかであることが本発明の効果を奏する上で好ましい。以下に該エラストマー(B)の詳細を示す。
1.〔熱可塑性ポリオレフィン系エラストマー〕
熱可塑性ポリオレフィン系エラストマーとしては、ポリオレフィンブロックと架橋されたオレフィン系ゴムブロックとを含むものが好ましく用いられる。
該ポリオレフィンブロックとしては炭素数2〜7のオレフィンモノマーからなるポリオレフィン、もしくはこれらのポリオレフィンにα−オレフィンモノマーを共重合したα−オレフィン共重合体等が好ましく、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−1−オクテン共重合体等を挙げることができる。
該オレフィン系ゴムブロックとしては、例えば、EPDM、EPR、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、NR、NBR、ポリクロロプレン等の単独または2種以上の混合物が挙げられるが、EPDM、NBRが好ましい。オレフィン系ゴムブロックはその一部もしくは全てが架橋されたゴムであることが好ましい。
これらのゴムの架橋方法としては、熱、過酸化物、架橋剤等を用いた通常の架橋方法を用いることができるが、ポリオレフィンとの混合時に動的架橋することがさらに好ましい。また、ポリオレフィンとの混合は押出機やバンバリーミキサー等を用いた一般的な混合方法を用いることができる。
上記の熱可塑性オレフィン系エラストマーは、上記のポリオレフィンブロックやオレフィン系ゴムブロック以外に物性を改良する目的などとして例えばパラフィンオイル等の軟化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤等の添加剤類を含むことができる。具体的には、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、滑剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤、架橋剤、架橋助剤、着色剤、難燃剤、分散剤、帯電防止剤等の各種添加物を添加することができる。
2.〔熱可塑性ポリウレタン系エラストマー〕
熱可塑性ポリウレタン系エラストマーとは、高分子ジオール、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤の反応により得られる熱可塑性ポリウレタンである。
該高分子ジオールの数平均分子量は、1,000〜6,000であることが、本発明の熱可塑性重合体組成物の力学的特性、耐熱性、耐寒性、弾性回復性などが良好になる点から好ましい。ここで、本明細書でいう高分子ジオールの数平均分子量は、JIS K1557に準拠して測定した水酸基価に基づいて算出した数平均分子量である。
該高分子ジオールの例としては、ポリエステルジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルエーテルジオール、ポリカーボネートジオール、ポリエステルポリカーボネートジオールなどを挙げることができ、これらを単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
該有機ジイソシアネートの種類は特に限定されないが、分子量500以下の芳香族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネートおよび脂肪族ジイソシアネートの1種または2種以上が好ましく用いられる。
該有機ジイソシアネートの具体例としては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トルイレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、水素化4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート)、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどを挙げることができ、これらの有機ジイソシアネートのうちでも4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートが好ましく用いられる。
該鎖伸長剤としては、熱可塑性ポリウレタン系エラストマーの製造に従来から用いられているもののいずれもが使用でき、その種類は特に限定されない。中でも、脂肪族ジオール、脂環式ジオールおよび芳香族ジオールのうちの1種または2種以上が好ましく用いられる。
該鎖伸長剤の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,9−ノナンジオール、シクロヘキサンジオール、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンなどのジオールを挙げることができ、中でも、炭素数2〜6の脂肪族ジオールが好ましく、1,4−ブタンジオールが更に好ましい。
熱可塑性ポリウレタン系エラストマーの製造方法は特に限定されず、上記した高分子ジオール、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を使用して、公知のウレタン化反応を利用し、プレポリマー法、ワンショット法のいずれで製造してもよい。そのうちでも、実質的に溶剤の不存在下に溶融重合することが好ましく、特に多軸スクリュー型押出機を用いて連続溶融重合により製造することが好ましい。
3.〔熱可塑性ポリエステル系エラストマー〕
熱可塑性ポリエステル系エラストマーとしては、芳香族ポリエステルブロック(X)と非芳香族ポリエステルブロック(Y)とからなるブロック共重合体、芳香族ポリエステルブロック(X)とポリエーテルブロック(Z)とからなるブロック共重合体、芳香族ポリエステルブロック(X)と前記ポリエステルブロック(Y)と前記ポリエーテルブロック(Z)とからなるブロック共重合体等が挙げられる。
該芳香族ポリエステルブロック(X)とは、芳香族ジカルボン酸又はそのアルキルエステルと炭素数2〜12の脂肪族及び/又は脂環式ジオールとがエステル化反応、又は、エステル交換反応により得られるポリエステルオリゴマーである。
該芳香族ポリエステルブロック(X)の例としては、ポリエチレンテレフタレートオリゴマー、ポリプロピレンテレフタレートオリゴマー、ポリブチレンテレフタレートオリゴマー(ポリテトラメチレンテレフタレートオリゴマー)、ポリペンタメチレンテレフタレートオリゴマー等を挙げることができる。
該芳香族ポリエステルブロック(X)を構成する芳香族ジカルボン酸単位としては、ポリエステルの原料、特にポリエステルエラストマーの原料として知られるものを使用することができる。具体的には、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等からなる単位を挙げることができる。これらの中でも、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸からなる単位を用いることが好ましく、テレフタル酸を主成分とする単位を用いることが特に好ましい。これらは2種以上を併用して使用することもできる。
該芳香族ポリエステルブロック(X)を構成する炭素数2〜12の脂肪族及び/又は脂環式ジオール単位としては、ポリエステルの原料、特にポリエステルエラストマーの原料として公知のものを用いることができる。具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等からなる単位を挙げることができる。これらの中でも、1,4−ブタンジオール、エチレングリコールからなる単位を用いることが好ましく、1,4−ブタンジオールからなる単位を主成分とするものを用いることが特に好ましい。これらは2種以上を併用して使用することもできる。また、上記以外に三官能性のジオール、その他のジオールや他のジカルボン酸及びそのエステルからなる単位を少量程度であれば共重合しても良く、更に、アジピン酸等の脂肪族又は脂環式のジカルボン酸、又は、そのアルキルエステル等からなる単位も共重合成分として使用しても良い。
非芳香族ポリエステルブロック(Y)とは、脂肪族又は脂環式ジカルボン酸と脂肪族ジオールとを縮合することにより得られるポリエステルオリゴマー、脂肪族ラクトン又は脂肪族モノオールカルボン酸から合成されたポリエステルオリゴマーである。
前者のポリエステルオリゴマーの具体例としては、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、ジシクロヘキシル−4,4’−ジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸又は琥珀酸、蓚酸、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸のうちの一種以上と、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール等のジオールのうちの一種以上と、を縮合させて得られる構造のポリエステルオリゴマーを挙げることができる。
また、後者のポリエステルオリゴマーの具体例としては、ε−カプロラクトン、ω−オキシカプロン酸等から合成されたポリカプロラクトン系ポリエステルオリゴマーを挙げることができる。
ポリエーテルブロック(Z)としては、例えば、ポリ(アルキレンオキシド)グリコール等の平均分子量が400〜6,000、好ましくは500〜4,000、特に好ましくは600〜3,000のポリエーテルオリゴマーを挙げることができる。
該ポリ(アルキレンオキシド)グリコールの具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリ(1,2及び1,3−プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック又はランダム共重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランのブロック又はランダム共重合体等を挙げることができる。
非芳香族ポリエステルブロック(Y)及びポリエーテルブロック(Z)の含有割合は、生成するブロック共重合体中の5〜95質量%であることが好ましく、20〜80質量%であることが好ましい。上記含有割合が5質量%以上であると共重合体としての特徴が得られ、95質量%以下では共重合体を得ることが容易となる。
熱可塑性ポリエステル系エラストマーの製造方法としては特に限定されず、例えば、2種以上のオリゴマーを別々に合成した後、これらのオリゴマーのブロック間をエステル結合させる方法が挙げられる。また、別の方法としては、例えば、あるブロックを先に重合しておいて、更に別のブロックの成分単量体と混合して縮合する方法等もとり得ることができる。
本発明における熱可塑性エラストマー組成物には、本発明の効果を損なわない範囲でそれを成形して得られる成形品、フィルムまたはシートの物性を改良する目的などとして、例えば、ポリプロピレンやポリエチレン、エチレン系共重合体等の他樹脂を含有させることができる。
本発明で用いる熱可塑性エラストマー組成物には、本発明の効果を損なわない範囲でそれを成形して得られる成形品、フィルムまたはシートの物性を改善するための種々の物性改善剤の1種又は2種以上を、所望に応じて配合してもよい。かかる物性改善剤としては、特に制限はなく、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤等の添加剤類を含むことができる。具体的には、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、滑剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、パラフィンオイル、スリップ剤、架橋剤、架橋助剤、着色剤、難燃剤、分散剤、帯電防止剤等などが挙げられる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、多層構造重合体粒子(A)と熱可塑性エラストマー(B)を、又はこれらに所望に応じて他の樹脂や物性改善剤等を、添加、混合、および/または混練することにより製造することができるが、混合してから混練することが好ましい。この際、混合機としてはタンブラー、ミキサー、ブレンダー等、混練機としてはスクリュー押出機等を用いることができる。
本発明の多層構造重合体粒子(A)と熱可塑性エラストマー(B)からなる熱可塑性エラストマー組成物の成形・加工方法としては、例えば異形押出成形や押出シート成形などの押出成形、射出成形、インフレーション法、ブロー成形、プレス成形、カレンダー成形、溶融積層成形、中空成形、圧縮成形、真空成形、発泡成形等の成形法により、粉末状、ペレット状、板状、フィルム又はシート状、パイプ状、中空状、箱状等の任意の形状の成形品に成形することができる。成形品は、一般に、弾性回復に優れるため、自動車部品、家電部品、電線被覆、医療用部品、雑貨、履物等の分野の軟質部材に好適に使用される。また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は他樹脂との接着性にも優れるので、積層体の軟質層や複合成形体の軟質層部材としても使うことが出来る。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物から得られるフィルムやシートの厚さについては、特に制限はないが、1000〜20μm程度であるのが通常であり、特に300〜20μm程度の薄い厚さのものを容易に得ることができる。
以下に本発明を製造例、実施例および比較例により具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。なお、製造例、実施例および比較例の中の各測定値は以下の評価法に従った。
(1)多層構造重合体粒子(A)の平均粒子径
多層構造重合体粒子(A)の平均粒子径は、重合完了後のラテックスから採取した試料を用いて、レーザー粒径解析装置PAR−III〔大塚電子(株)製〕を用いて動的光散乱法により測定し、キュムラント法により解析し求めた。
(2)多層構造重合体粒子(A)の最外層の数平均分子量
多層構造重合体粒子(A)の最外層を構成する重合体成分の数平均分子量は、多層構造重合体粒子(A)の試料を室温下にトルエン中で十分に攪拌した後、遠心分離して得られた溶液を用いて、GPC法により測定し、これにより得られた値を本発明においては最外層を構成する重合体の数平均分子量とみなした。
(3)硬度測定
A型硬度計(オスカー社製)を用いて、JIS K6253に準じて測定した。
(4)耐光性
アトラス社製の蛍光UV−濃縮型試験機(UVCON)を用い、60℃で96時間UV暴露を実施した。
(5)色測定
スガ試験機(株)製カラーコンピューターSM−4を用い、C光源、反射方式で試験前に対する試験後のΔEを測定した。
製造例中に用いた単量体名及びその略称〔( )内〕を下記に示す。
メタクリル酸メチル(MMA)、アクリル酸n−ブチル(BA)、アクリル酸メチル(MA)、スチレン(St)、メタクリル酸アリル(ALMA)。
また、以下の実施例および比較例において、熱可塑性エラストマー(B)としては次のものを使用した。
1.〔熱可塑性ポリオレフィン系エラストマー(以下、TPOと略記する。)〕
(株)アドバンスド・エラストマー・システム社製の「サントプレーン」を使用した。該製品は、EPDMとPPの2種以上を混練しながら有機過酸化物処理した動的架橋オレフィン系エラストマーである。
2.〔熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(以下、TPUと略記する。)〕
(株)クラレ製の「クラミロンU 9180」を使用した。該製品は、ポリ(テトラメチレングリコール)をソフトセグメントとする熱可塑性ポリウレタン系エラストマーである。
3.〔熱可塑性ポリエステル系エラストマー(以下、TPEEと略記する。)〕
(株)東洋紡製の「ペルプレンS−2001」を使用した。該製品は、ハードセグメント及びソフトセグメントがポリエステルからなる熱可塑性ポリエステル系エラストマーである。
《製造例1》〔多層構造重合体粒子(A−1)の製造〕
窒素雰囲気下、攪拌翼、冷却管及び滴下ロートを装着した重合器に、蒸留水200質量部、乳化剤としてネオペレックスF−25〔花王(株)製〕0.6質量部、及び炭酸ナトリウム0.1質量部を加え、80℃に加熱して均一に溶解させた。次いで、同温度において、ペルオキソ二硫酸カリウム0.05質量部を加えた後、BA29.8質量部、MMA13.5質量部、St6.5質量部、ALMA0.2質量部、及び乳化剤としてアデカコールCS−141E〔旭電化(株)製〕0.25質量部からなる混合物を滴下ロートより1時間かけて滴下し、1層目を形成した。滴下終了後、同温度でさらに1時間反応を続け、ガスクロマトグラフィーで各単量体がすべて消費されたことを確認した。
次いで、得られた共重合体ラテックスにペルオキソ二硫酸カリウム0.025質量部を加えた後、BA19.9質量部、MMA0.5質量部、St4.5質量部、ALMA0.1質量部、及び乳化剤としてアデカコールCS−141E〔旭電化(株)製〕0.125質量部からなる混合物を滴下ロートより30分間かけて滴下し、2層目を形成した。滴下終了後さらに80℃で1時間反応を続け、ガスクロマトグラフィーで各単量体がすべて消費されたことを確認した。
さらに、得られた共重合体ラテックスにペルオキソ二硫酸カリウム0.025質量部を加えた後、MMA23.75質量部、MA1.25質量部、n−オクチルメルカプタン0.25質量部、及び乳化剤としてアデカコールCS−141E[旭電化(株)製]0.125質量部からなる混合物を滴下ロートより30分間かけて滴下し、3層目を形成した。滴下終了後さらに80℃で1時間反応を続け、ガスクロマトグラフィーで各単量体がすべて消費されたことを確認し、重合を終了した。得られたラテックスにおける多層構造重合体粒子(A−1)の平均粒子径は104nmであった。
このラテックスを−20℃に5時間冷却して凝集させた後、凝集物を取り出し、40℃の熱水で3回洗浄した。60℃で2日間減圧乾燥して、凝集粉末状の3層型多層構造重合体粒子(A−1)を得た。なお、最外層を構成する重合体成分の数平均分子量は、18,000であった。概要を表1に示す。
《製造例2》〔多層構造重合体粒子(A−2)の製造〕
窒素雰囲気下、攪拌翼、冷却管及び滴下ロートを装着した重合器に、蒸留水200質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1質量部および炭酸ナトリウム0.05質量部を仕込み、80℃に加熱して均一に溶解させた。次いで、ペルオキソ二硫酸カリウム0.01質量部を加えた後、MMA9.48質量部、BA0.5質量部およびALMA0.02質量部からなる単量体混合物を滴下ロートより20分かけて連続的に滴下し、1層目を形成した。滴下終了後、同温度でさらに30分間反応を続け、ガスクロマトグラフィーで各単量体がすべて消費されたことを確認した。
次いで、得られた共重合体ラテックスにペルオキソ二硫酸カリウム0.03質量部を加えた後、MMA1.45質量部、BA27.67質量部およびALMA0.88質量部からなる混合物を40分間かけて連続的に滴下し、2層目を形成した。滴下終了後さらに80℃で30分間反応を続け、ガスクロマトグラフィーで各単量体がすべて消費されたことを確認した。
さらに、得られた共重合体ラテックスにペルオキソ二硫酸カリウム0.06質量部を加えた後、MMA54.0質量部、BA6.0質量部およびn−オクチルメルカプタン0.3質量部からなる混合物を滴下ロートより100分間かけて滴下供給し、3層目を形成した。滴下終了後さらに80℃で1時間反応を続け、ガスクロマトグラフィーで各単量体がすべて消費されたことを確認し、重合を終了した。得られたラテックスにおける多層構造重合体粒子(A−2)の平均粒子径は99nmであった。
このラテックスを−20℃に5時間冷却して凝集させた後、凝集物を取り出し、80℃の熱水で3回洗浄した。70℃で2日間減圧乾燥して、凝集粉末状の3層型多層構造重合体粒子(A−2)を得た。なお、最外層を構成する重合体成分の数平均分子量は、98,000であった。概要を表1に示す。
Figure 0004502671
参考例1、実施例2および3》
製造例1で得られた粉末状の3層型多層構造重合体粒子(A−1)と表2記載の熱可塑性エラストマー(B)を表2記載の量だけ混合し、25φベント付き2軸押出し機を用い、200℃にてペレット化した。得られたペレットを圧縮成形機を用いて、200℃にて厚さ1mmのシートを作製し、各種測定を行った。得られた測定結果を表2に示す。
《比較例1》
製造例2で得られた粉末状の3層型多層構造重合体粒子(A−2)に変更する以外は実施例1と同様にしてシートを作製し、各種測定を行った。得られた測定結果を表2に示す。
《比較例2》
製造例2で得られた粉末状の3層型多層構造重合体粒子(A−2)を25φベント付き2軸押出し機を用い、200℃にてペレット化した。得られたペレットを圧縮成形機を用いて、200℃にてシートを作製し、各種測定を行った。得られた測定結果を表2に示す。
《比較例3〜5》
実施例1において、3層型多層構造重合体粒子(A−1)を配合せず、表2記載の熱可塑性エラストマー(B)を用いる以外は実施例1と同様にしてシートを作製し、各種測定を行った。得られた測定結果を表2に示す。
Figure 0004502671
表2の結果から、本発明の規定範囲を全て満たす多層構造重合体粒子(A−1)を含有する実施例2および3の熱可塑性エラストマー組成物は、多層構造重合体粒子(A−1)を含有しない比較例3〜5と比較して、耐光性試験後のΔEの変化量が小さくなっていることがわかる。
また、表2の結果から、本発明の規定範囲を全て満たす多層構造重合体粒子(A−1)を含有する参考例1の熱可塑性エラストマー組成物は、アクリル酸エステルと共重合可能な他の単官能性単量体の含有量、および熱可塑性樹脂成分層(II)のうちの最外層の重合体の数平均分子量が本発明の規定範囲を満たしていない多層構造重合体粒子(A−2)を含有する比較例1の熱可塑性エラストマー組成物と比較して柔軟性が付与されていることがわかる。
さらに、表2の比較例2の結果から、最外層の数平均分子量が本発明の規定範囲を満たしていない多層構造重合体粒子(A−2)は、柔軟性に欠けていることがわかる。
本発明により、耐光性、柔軟性に優れた熱可塑性エラストマー組成物が提供される。該組成物を成形した成形品、フィルムまたはシートは、自動車部品、家電部品、電線被覆、医療用部品、雑貨、履物等の分野の軟質部材に好適に使用される。また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は他樹脂との接着性にも優れるので、積層体の軟質層や複合成形体の軟質層部材としても使うことが出来る。

Claims (3)

  1. 多層構造重合体粒子(A)100質量部とポリウレタン系またはポリエステル系の熱可塑性エラストマー(B)100〜2000質量部とを含有する熱可塑性エラストマー組成物であって、
    (イ)該多層構造重合体粒子(A)が、最内部に単量体混合物(ia)から形成されるゴム成分層(Ia)を有し、該ゴム成分層(Ia)の外部表面を覆う状態で位置する隣接部に単量体混合物(ib)からなるゴム成分層(Ib)を有し、かつ最外部に単量体(混合物)(ii)から形成される熱可塑性樹脂成分層(II)を有する3層からなり、
    (ロ)ゴム成分層(Ia)および(Ib)が、アクリル酸エステル50〜99.99質量%、該アクリル酸エステルと共重合可能な他の単官能性単量体49.99〜0質量%及び多官能性単量体0.01〜10質量%からなる単量体混合物(ia)または(ib)の共重合によって形成される重合体層であり、
    単量体混合物(ia)におけるアクリル酸エステルの含有率(質量%)と単量体混合物(ib)におけるアクリル酸エステルの含有率(質量%)との差〔(ib)−(ia)〕が3質量%以上であり、
    ゴム成分層(Ia)とゴム成分層(Ib)との質量比〔(Ia)/(Ib)〕が、20/80〜80/20であり、
    (ハ)該熱可塑性樹脂成分層(II)が、メタクリル酸エステル40〜100質量%及び該メタクリル酸エステルと共重合可能な他の単量体60〜0質量%からなる単量体(ii)の重合によって形成される重合体層であり、
    (ニ)該熱可塑性樹脂成分層(II)のうち、最外層の重合体の数平均分子量がGPC法で30,000以下であり、
    (ホ)該ゴム成分層(I)と該熱可塑性樹脂成分層(II)の総質量比〔(I)/(II)〕が30/70〜90/10であり、
    (ヘ)該多層構造重合体粒子(A)の平均粒子径が150nm以下、
    であることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
  2. 請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物からなる成形品。
  3. 請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物からなるフィルム又はシート。
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