JP2001172348A - フェノール樹脂の製造方法 - Google Patents

フェノール樹脂の製造方法

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JP2001172348A
JP2001172348A JP36232899A JP36232899A JP2001172348A JP 2001172348 A JP2001172348 A JP 2001172348A JP 36232899 A JP36232899 A JP 36232899A JP 36232899 A JP36232899 A JP 36232899A JP 2001172348 A JP2001172348 A JP 2001172348A
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JP
Japan
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resin
acid
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novolak
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JP36232899A
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Masakatsu Asami
昌克 浅見
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Sumitomo Durez Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Durez Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2核体などの低分子量成分を少なくしたノボ
ラック型フェノール樹脂を高収率で得ること。 【解決手段】 フェノール類とアルデヒド類とを酸性触
媒下で反応して得られたノボラック型フェノール樹脂
に、触媒として有機ホスホン酸を添加して、さらに反応
することを特徴とするノボラック型フェノール樹脂の製
造方法であり、有機ホスホン酸は、一般式(1)で示さ
れるものが好ましい。 R−PO(OH)2 (1) (Rは、炭素原子を含み、かつ、−COOH及び又は−
PO(OH)2 を含む基である)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2核体以下の低分
子量成分を少なくしたノボラック型フェノール樹脂を高
収率に得る製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】2核体以下の低分子量成分を減らしたノ
ボラック型フェノール樹脂は、フェノール類とアルデヒ
ド類とを塩酸、硫酸、リン酸、亜リン酸、蓚酸、p−ト
ルエンスルホン酸といった無機酸あるいは有機酸を触媒
として反応させた後、水蒸気蒸留や、溶剤洗浄によって
低分子量成分を取り除くことによって製造していた。し
かし、このような方法では、低分子量成分を取り除くた
め、収率が大きく低下する欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、2核体以下
の低分子量成分の少ないノボラック型フェノール樹脂を
高収率に製造することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するために鋭意研究を行った結果、フェノール類と
アルデヒド類とを酸性触媒下で反応して得られたノボラ
ック型フェノール樹脂に有機ホスホン酸を添加して、さ
らに反応することを特徴とするノボラック型フェノール
樹脂の製造方法を見出した。
【0005】本発明に用いられるノボラック型フェノー
ル樹脂としては、フェノール類とアルデヒド類とを塩
酸、硫酸、リン酸、亜リン酸、蓚酸、p−トルエンスル
ホン酸などの酸触媒の存在下で反応して得られたノボラ
ック型フェノール樹脂であり、ノボラック型のフェノー
ル−ホルムアルデヒド樹脂、オルソクレゾール−ホルム
アルデヒド樹脂、メタクレゾール−ホルムアルデヒド樹
脂、パラクレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、キシレノ
ール−ホルムアルデヒド樹脂、パラターシャリーブチル
フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、パラオクチルフェ
ノール−ホルムアルデヒド樹脂、パラフェニルフェノー
ル−ホルムアルデヒド樹脂、ビスフェノールA−ホルム
アルデヒド樹脂、ビスフェノールF−ホルムアルデヒド
樹脂、レゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂などがある。
ノボラック型フェノール樹脂を得るためのフェノール類
やアルデヒド類、及びノボラック型フェノール樹脂の製
造方法は特に限定しない。さらには、本発明において、
前記ノボラック型フェノール樹脂として、有機ホスホン
酸を触媒として製造されたものも含まれる。
【0006】触媒として使用する有機ホスホン酸は、ホ
スホン酸基−PO(OH)2 を含む有機化合物であり、い
かなるものも使用可能であるが、一般式(1)で示され
るホスホン酸が、2核体以下の低分子量成分の少ないノ
ボラック型フェノール樹脂を高収率に得るために好まし
い。 R−PO(OH)2 (1) (Rは、炭素原子を含み、かつ、−COOH及び又は−
PO(OH)2 を含む基である)
【0007】一般式(1)で示される有機ホスホン酸と
しては、アミノポリホスホン酸類であるエチレンジアミ
ンテトラキスメチレンホスホン酸、エチレンジアミンビ
スメチレンホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン
酸、及び1−ヒドロキシエチリデン−1,1’−ジホス
ホン酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボ
ン酸等がある。本発明の目的、及び工業的に大量生産さ
れ安価である点から、アミノトリメチレンホスホン酸、
1−ヒドロキシエチリデン−1,1’−ジホスホン酸、
2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸が好
ましい。
【0008】ノボラック型フェノール樹脂に有機ホスホ
ン酸を添加して反応したとき、2核体以下の低分子量成
分の少ないノボラック型フェノール樹脂を高収率で得ら
れる理由は、以下のように考えられる。有機ホスホン酸
は弱酸であり、比較的分子量が大きく、特に一般式
(1)で示される有機ホスホン酸は、分子量が大きく立
体的に特異な構造をしている。分子量が大きくなると酸
触媒として働きにくく、2核体以下の低分子量成分に選
択的に触媒として作用し、2核体以下の成分を高分子量
化させることによるものと考えられる。
【0009】有機ホスホン酸の添加量としては、ノボラ
ック型フェノール樹脂100重量部に対して通常1〜5
0重量部であり、好ましくは1〜20重量部である。触
媒添加量が50重量部を越えても、2核体以下の低分子
量成分の含有量に変化がなく、1重量部未満では、触媒
としての効果が小さくなる。反応させる温度域として
は、通常100〜250℃であり、好ましくは130〜
180℃である。250℃を越えると、長時間の反応で
は、有機ホスホン酸の分解が起こり、亜リン酸が生じる
ため、ノボラック型フェノール樹脂が再配列を起こし、
分子量の増大が起こるため、分子量を増大させずに低分
子量成分を低減することが困難となる。100℃未満で
は、反応速度が遅く、所期の目的のためには時間がかか
るため実用的ではない。
【0010】ノボラック型フェノール樹脂は、上記温度
域で溶融状態であり、反応溶媒なしでも反応するが、反
応溶媒を用いてもよい。また、反応時間の効率化のた
め、常圧蒸留、真空蒸留、水蒸気蒸留等を行って、低分
子量成分の除去を同時に行うこともできる。さらに、反
応終了後、触媒を取り除くため、水洗や、中和などを行
ってもよい。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。ここで記載されている「部」及び「%」は全て「重
量部」及び「重量%」を示す。
【0012】(実施例1)3Lの三口フラスコ中にフェ
ノール1000部、1−ヒドロキシエチリデン−1,
1’−ジホスホン酸60%水溶液(フェリオックス11
5、(株)ライオン製)を200部添加し、100℃に
昇温し、35%ホルムアルデヒド水溶液699.7部を
30分間かけて逐次添加し、100℃で1時間還流させ
ながら反応した。その後、常圧蒸留を行い130℃まで
昇温し、5000Paの減圧度で減圧蒸留を行って15
0℃まで昇温し、樹脂Aを得た。次いで、樹脂Aを3L
の三口フラスコ中に1000部を仕込んで昇温し、常圧
にて150℃6時間反応し樹脂B1000部を得た。
【0013】(実施例2)3Lの三口フラスコ中にフェ
ノール1000部、蓚酸10部を添加し、100℃に昇
温し、35%ホルムアルデヒド水溶液699.7部を3
0分間かけて逐添し、100℃で1時間還流させながら
反応させた。その後、常圧蒸留を行い130℃まで昇温
し、5000Paの減圧度で減圧蒸留を行って150℃
まで昇温し、樹脂Cを得た。次いで、樹脂Cを3Lの三
口フラスコ中に1000部と水500部を仕込み、10
0℃まで昇温させた。その後、1−ヒドロキシエチリデ
ン−1,1’−ジホスホン酸60%水溶液(フェリオッ
クス115、(株)ライオン製)を200部添加し、常
圧蒸留を行いつつ150℃まで昇温し、そのまま常圧に
て6時間反応させ樹脂D1120部を得た。
【0014】(比較例1)実施例2で得られた樹脂Cを
3Lの三口フラスコ中に1000部仕込んで昇温し、常
圧にて150℃、6時間反応させて樹脂Eを1000部
得た。
【0015】(比較例2)実施例2で得られた樹脂Cを
3Lの三口フラスコ中に1000部仕込んで220℃ま
で昇温させ、15000Paの減圧下、1000部/時
間の水蒸気を吹き込み、水蒸気蒸留を5時間行い、その
後、5000Paの減圧度で減圧蒸留を30分間行って
樹脂Fを920部得た。
【0016】これら得られた樹脂の特性について表1に
示す。表1の結果から明らかなように、実施例で得られ
た樹脂B及びDは、樹脂Eに比較して2核体成分が少な
くなっており、水蒸気蒸留により低分子量成分を除去し
た樹脂Fと同等である。しかし樹脂Fは収率がかなり低
下している。
【表1】
【0017】(測定方法) 1.数平均分子量、重量平均分子量、及び2核体成分:
液体クロマトグラフィーで測定 ・液体クロマトグラフィー:東ソー製GPCカラム(G
1000HXL:1本、G2000HXL:2本、G3
000HXL:1本)を用い、流量1.0ml/分、溶
出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条
件で示差屈折計を検出器として用いてGPC測定し、分
子量は標準ポリスチレンにより換算した。 2.遊離フェノール:ガスクロマトグラフィーで測定 ・ガスクロマトグラフィー:JIS K0114に準
じ、2,5−キシレノールを内部標準として内部標準法
で測定した。 3.収率:樹脂Aに対する樹脂Bの量、及び樹脂Cに対
する樹脂D,E及びFの量(%)である。触媒である1
−ヒドロキシエチリデン−1,1’−ジホスホン酸が樹
脂中に存在するが、これを除いて計算した。
【0018】
【発明の効果】以上の説明の通り、本発明の製造方法で
得られたノボラック型フェノール樹脂は、2核体成分を
選択的に反応させることにより、同成分を減らすことが
できる。従って、水蒸気蒸留や溶剤洗浄によって2核体
成分を取り除いていた従来の製造方法に比べ、短時間で
行うことができ、樹脂の収率も高い。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノール類とアルデヒド類とを酸性触
    媒下で反応して得られたノボラック型フェノール樹脂
    に、触媒として有機ホスホン酸を添加して、さらに反応
    することを特徴とするノボラック型フェノール樹脂の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 有機ホスホン酸が、一般式(1)で示さ
    れるものである請求項1記載のノボラック型フェノール
    樹脂の製造方法。 R−PO(OH)2 (1) (Rは、炭素原子を含み、かつ、−COOH及び又は−
    PO(OH)2 を含む基である)
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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