JP2001168392A - 半導体素子及びその製造方法 - Google Patents

半導体素子及びその製造方法

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JP2001168392A
JP2001168392A JP35105199A JP35105199A JP2001168392A JP 2001168392 A JP2001168392 A JP 2001168392A JP 35105199 A JP35105199 A JP 35105199A JP 35105199 A JP35105199 A JP 35105199A JP 2001168392 A JP2001168392 A JP 2001168392A
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和弘 宮本
Hiroaki Saotome
博明 五月女
Hiroyuki Sato
弘之 佐藤
Kenichi Morikawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 p型ZnO系単結晶層に対して良好なオーミ
ック電極を有する半導体素子を形成する。 【解決手段】 p型ZnO系単結晶層107と、それに
接触し、Ni、Rh、Pt、Pdおよびこれらの合金の
群から選択された少なくとも1種を含む第1金属層10
8aと、その上に形成され、第1金属層108aとは異
なる金属、又はそれらの合金を含む第2金属層108b
とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ZnO系の半導体
素子に関し、より詳細には、p形ZnO系単結晶に対し
て低抵抗なオーミック接触が得られる電極構造を含む半
導体素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】II−VI族化合物半導体の一種である
ZnO結晶は、発光素子や受光素子などの光半導体素子
への応用が期待されている。ZnO結晶は、広いバンド
ギャップを有する半導体であるため(Eg=3.4e
V)、バンドギャップに対応した発光波長は360nm
から400nmの紫外光となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ZnOは、
単極性と呼ばれる性質を有している。ZnOを用いてn
型半導体(n−ZnO)を実現することは比較的容易で
あるが、p型半導体(p−ZnO)を実現することは難
しかった。
【0004】従って、ZnOを用いてp−n接合を形成
することが難しく、ZnO系の半導体素子、特にp−n
接合を有する光半導体素子を実現することは困難であっ
た。
【0005】最近、ZnO中にp型不純物である窒素
(N)とn型不純物であるガリウム(Ga)を共ドープ
(co−dope)する技術を用いることにより、p型
ZnO結晶が得られた旨の報告がなされている。より具
体的には、パルスレーザーデポジション法により、Zn
O中にp型不純物である窒素(N)とn型不純物である
ガリウム(Ga)を共ドープ(co−dope)しつ
つ、p型ZnO単結晶を成長する方法が用いられてい
る。
【0006】ところで、n型ZnO結晶に対するオーミ
ック電極としては、一般的にはAlが用いられている
が、前述のような事情から、p型ZnO結晶に適したオ
ーミック電極に関する知見がなかった。
【0007】本発明は、p型ZnO系結晶に適したオー
ミック電極構造を有する半導体素子及びその製造方法を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の一観点によれ
ば、p型ZnO系単結晶層と、前記p型ZnO系単結晶
層に接触し、Ni、Rh、Pt、Pdおよびこれらの合
金の群から選択された少なくとも1種を含む第1金属層
と、前記第1金属層の上に形成され、前記第1金属層と
は異なる金属、又はそれらの合金を含む第2金属層とを
含む半導体素子が提供される。
【0009】本発明の他の観点によれば、表面が露出さ
れたp型ZnO系単結晶層を準備する工程と、前記p型
ZnO系単結晶層の表面上に、Ni、Rh、Pt、Pd
およびこれらの合金の群から選択された少なくとも1種
を含む第1金属層を形成する工程と、前記第1金属層の
上に、前記第1金属層とは異なる金属、又はそれらの合
金を含む第2金属層と形成する工程とを含む半導体素子
の製造方法が提供される。
【0010】本発明の他の観点によれば、基板と、前記
基板上に形成されたZnO系バッファ層と、前記ZnO
系バッファ層上に形成された第1導電型又は第2導電型
ZnO系単結晶層のいずれかを含む第1半導体層と、前
記第1導電型又は第2導電型ZnO系単結晶層上に形成
され、前記第1導電型又は第2導電型ZnO系単結晶層
と逆の導電型を有する第2半導体層とを含み、前記第1
半導体層又は前記第2半導体層のうちp型の半導体層に
接触し、Ni、Rh、Pt、Pdおよびこれらの合金の
群から選択された少なくとも1種を含む第1金属層と、
前記第1金属層の上に形成され、前記第1金属層とは異
なる金属、又はそれらの合金を含む第2金属層とを含む
半導体素子が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本明細書において用いる、
p型ZnO系単結晶との用語は、p型ZnO単結晶のみ
ではなく、例えば、ZnOとZnTeとの超格子構造の
ように、ZnOを主要成分として含み、ZnOと同様の
広いバンドギャップを有する半導体単結晶層をも含むも
のとする。
【0012】また、本明細書中において定義される「低
温成長ZnOの成長温度」とは、例えば200℃から6
00℃程度の、一般的にZnO単結晶を成長するための
結晶成長の温度よりも100℃から400℃程度低い温
度である。「高温成長単結晶ZnO層の成長温度」と
は、一般的にZnO単結晶を成長する際に適した成長温
度であり、上記の「低温成長ZnOの成長温度」よりも
高く、かつ、800℃よりも低い温度であり、例えば6
50℃である。
【0013】発明者は、まず、p型ZnO半導体結晶用
の電極についての検討を行った。
【0014】金属(電極)と半導体とを接合させた際
に、半導体側からみたバリア高さeVdは、eVd=φ
m−φsで表される。ここで、Vdは半導体層の拡散電
位、φmは金属(電極)の仕事関数、φsは半導体の仕
事関数である。
【0015】p型半導体と金属とを接触させた場合に、
良好なオーミック接合が得られる条件は、φm>φs
(p)で表される。
【0016】ところで、p型ZnO半導体結晶の仕事関
数φs(p)は、6.25eV程度(真性半導体を仮定
すると)と大きい。尚、p型不純物のドープ量を1018
cm -3と仮定すると、仕事関数φs7.9eV程度とな
る。従って、p型ZnO系単結晶用のオーミック電極材
料としては、仕事関数(φm)の比較的大きい金属を選
択するのが、金属−半導体間のコンタクト抵抗を低減す
るという観点からも望ましいと考えられる。
【0017】p型ZnO系単結晶用のオーミック電極材
料として具体的には、Ni(φm=5.15)、Ge
(φm=5.0)、Se(φm=5.9)、Rh(φm
=4.98)、Te(φm=4.95)、Re(φm=
4.96)、Ir(φm=5.27)、Pt(φm=
5.65)、Au(φm=5.1)、C(φm=5.
0)、Pd(φm=5.12)などの材料は、仕事関数
が比較的大きいため望ましいと考えられる。
【0018】尚、本明細書において、「仕事関数が5.
0eV近傍である」との記載は、例えば、仕事関数が、
4.5から6.0までの範囲内であり、好ましくは、仕
事関数が4.9から5.2までの範囲内であることを意
味する。
【0019】発明者による理論的考察及び実験結果によ
れば、特にNi(1層目:p型ZnO結晶と直接接触す
る金属)/Au(2層目:1層目の金属上に堆積される
金属)の積層構造が好ましい。
【0020】Ti/Auの積層構造に熱処理を行った構
造の他に、Rh/Au、Pt/Rh、Pd/Au、Pt
/Au、Ni/Rh、Ni/Pt、Ni/Pd、Ni/
Ir、Ir/Au、Ir/Rh、Ir/Pdの積層構造
に熱処理を行ったものなどが有望であることがわかっ
た。
【0021】以上の知見に基づき、p型ZnO系単結晶
に対するオーミック電極として上記のような電極構造を
有する半導体素子について以下に説明する。
【0022】本発明の第1の実施の形態による半導体素
子について図面を参照して説明する。
【0023】図1に、半導体素子を構成するZnO系結
晶構造を成長するための成長装置の一例として、ラジカ
ルソース分子線エピタキシー(RS−MBE)法を用い
た結晶成長装置(以下「RS−MBE装置」という。)
の構造を示す。
【0024】RS−MBE装置Aは、結晶成長が行われ
るチャンバ1と、チャンバ1を超高真空状態に保つ真空
ポンプPとを含む。
【0025】チャンバ1は、Znを蒸発させるためのZ
n用ポート11と、Gaを蒸発させるためのGa用ポー
ト21と、Oラジカルを照射するためのOラジカルポー
ト31と、Nラジカルを照射するためのNラジカルポー
ト41とを含む。
【0026】Zn用ポート11は、Zn(純度7N)原
料15を収容するとともに加熱・蒸発させるクヌーセン
セル(Knudsen cell:以下Kセルと呼
ぶ。)17とシャッターS1とを備えている。
【0027】Ga用ポート21は、Ga原料25を収容
するとともに加熱、蒸発させるKセル27とシャッタS
2とを備えるOラジカルポート31は、無電極放電管内
に原料ガスである酸素ガスを導入し、高周波(13.5
6MHz)を用いて生成したOラジカルを、MBEチャ
ンバ1内に噴出する。Oラジカルのビームに対してオリ
フィス33とシャッタS3とが設けられている。
【0028】Nラジカルポート41は、無電極放電管内
に原料ガスである窒素ガスを導入し、高周波(13.5
6MHz)を用いて生成したNラジカルをMBEチャン
バ1内に噴出する。Nラジカルのビームに対してシャッ
ターS4が設けられている。
【0029】ラジカルポート31、41の構造は、外側
シールド管内に設けられている放電管の外側に誘導コイ
ルが巻かれている構造である。
【0030】チャンバ1内には、結晶成長の下地となる
サファイヤ基板Sを保持する基板ホルダー3と、基板ホ
ルダー3を加熱するためのヒータ3aとが設けられてい
る。
【0031】サファイヤ基板Sの温度はヒーターに設置
された熱電対5によって間接的に測定可能である。基板
ホルダー3の位置は、ベローズを用いたマニュピュレー
タ7によって移動可能である。
【0032】チャンバ1は、成長した結晶層をモニタリ
ングするために設けられた反射電子線回折装置(RHE
ED装置)のガン51とRHEED装置のスクリーン5
5とを含む。RHEED装置のガン51とRHEED装
置のスクリーン55とを用いて、MBE装置A内での結
晶成長の様子(成長量、成長した結晶層の質)をモニタ
リングしながら成長を行うことができる。
【0033】結晶成長の温度、結晶成長膜の厚さ、チャ
ンバ内の真空度等は、制御装置Cによって適宜制御され
る。
【0034】以下に、サファイヤ基板S上に、ZnOを
成長する工程について、詳細に説明する。
【0035】結晶成長はRS−MBE法によりシャッタ
ーS1からS4までを適宜開閉することにより行う。
【0036】ラジカルソースを発生させる方法として
は、RFを用いたRF−MBE法が用いられる。13.
56MHzの高周波を用いて、無電極放電管内に原料ガ
スであるO2を導入することによりOラジカルを生成す
る。Oラジカルを高真空状態のMBEチャンバ1内に吹
き出させることにより、Oラジカルビームとなる。Oラ
ジカルビームとKセルからのZnビームとをサファイヤ
基板S上に同時に照射することにより、ZnO薄膜の成
長を行う。
【0037】図2は、本実施の形態による半導体素子の
構造を示す断面図である。
【0038】以下に、図2に示される半導体素子を形成
するための工程について説明する。
【0039】1)表面処理: (0001)面を有する
サファイヤ基板S表面を、110℃に加熱したH3
4:H2SO4=1:3の溶液中で60分ウェットエッ
チングした。
【0040】上記の表面処理を行った後、サファイヤ基
板Sを基板ホルダー3(図1)に装着した。
【0041】基板温度600℃、酸素の流量を2scc
m、RFパワーを150Wの条件下で、MBE装置中に
おいて1時間酸素プラズマによる表面処理を行った。M
BE装置内においてサファイヤ基板Sの表面を処理する
ことにより、サファイヤ基板S表面が清浄化される。
【0042】2)低温成長ZnOバッファ層成長: 上
記の基板表面処理の後、まずバッファ層101を成長す
る。通常の単結晶ZnO基板の成長条件と異なり低温か
つZnリッチの条件下での成長を行う(低温成長ZnO
層)。Znのビーム量は、4.0×10-7Torrであ
る。
【0043】酸素ビームの供給源としてOのRFプラズ
マソースを用いる。Oラジカルポート21に純酸素(純
度6N)ガスを導入し、高周波発振源を用いてラジカル
化する。
【0044】ガスソースである酸素の流量は、チャンバ
内の酸素の分圧として流量2.0sccmにおいて5×
10-5Torr、RFパワーは300Wである。成長温
度は500℃で行った。尚、成長は、200℃から60
0℃の間で行うのが好ましい。
【0045】ZnOバッファ層101の厚みは、10n
mとした。尚、厚さは、10から100nmの範囲が好
ましい。
【0046】ここで、上記の圧力の値は、基板ホルダー
位置(成長位置)に取り付けたヌードイオンゲージの指
示値を示したものである。
【0047】3)平坦化処理: 低温成長ZnOバッフ
ァ層101を成長した後、ZnOバッファ層101の表
面の平坦化処理を行った。平坦化処理としては単結晶を
成長させるような高温、例えば600℃において10分
間の熱処理を行った。尚、熱処理時間は、2分間から6
0分間までの間の時間から選択される。
【0048】低い成長温度で成長を終えた低温成長Zn
Oバッファ層101は粒界を有する単結晶で、各グレイ
ンが同じ異方性を示すようにエピタキシャル成長してい
ると考えられる。主にそのグレイン間の粒界に起因して
凹凸が観察される。低温成長ZnOバッファ層101に
上記の熱処理を施すことで、各グレインの単結晶が固相
成長してグレインサイズが大型化して表面を平坦化する
ものと考えられる。
【0049】特にZnリッチの条件で成長させた場合に
は、酸素リッチの条件で成長させた場合に比べて当初の
表面凹凸が小さいので、平坦化処理により優れた平坦表
面が得られやすい。優れた平面表面を有する低温成長Z
nOバッファ層の上に高温でZnO層を成長すると、良
好な結晶性の単結晶ZnO層が得られやすい。
【0050】低温成長ZnOバッファ層101は、成長
したまま(as−grown)の状態ではグレインサイ
ズが小さく粒界が観察されるため、(tomic
rceicroscopy:AFM)観察では多結晶
のようにも見える。しかしながら、X線回折やRHEE
D法による解析を行うと単結晶の特性を示す。
【0051】この現象は、GaNやZnOでの成長にお
いて観察される。低温成長ZnOバッファ層101を高
温熱処理することにより、粒界等に起因する凹凸が固相
成長の場合と同様に成長し、表面が平坦化するものと考
えられる。平坦でないZnO表面上に単結晶ZnOを成
長しようとしても、経験上、その結晶性は良くならな
い。
【0052】4)アンドープZnO単結晶層の成長:
次いで平坦化した低温成長ZnOバッファ層101上
に、アンドープのZnOの単結晶(高温成長ZnO単結
晶層)103を成長した。厚さは1μmである。
【0053】成長条件として、基板温度は、600℃で
ある。Kセルの温度は320℃である。この場合のZn
の蒸発速度は、1.6オングストローム/秒である。
【0054】酸素の流量は、2.0sccmである。こ
の場合、酸素の分圧は5×10-5Torrである。RF
パワーは300Wである。
【0055】尚、高温成長ZnO単結晶層103の成長
条件としては、600℃から800℃の間の温度で、1
μm程度成長する。
【0056】低温成長ZnOバッファ層101を設け、
かつ、その表面の平坦化処理を行った後に、その上に高
い成長温度で高温成長アンドープのZnO単結晶層10
3を成長することにより、アンドープのZnO単結晶層
103の結晶性が向上した。
【0057】ZnO結晶中に多くの結晶欠陥が導入され
ると、不純物を導入しない状態においても、強いn型の
導電性を示す。上記の結晶成長法を用いて成長した高温
成長アンドープZnO単結晶層103は、結晶欠陥が非
常に少ない。従来の結晶成長方法によって成長したZn
O単結晶では困難であったp型の導電性を示すZnOを
実現することも可能となる。非発光センターを形成する
ような結晶欠陥が大幅に低減されるため、発光効率も非
常に高くなったものと考えられる。
【0058】5)p型ZnO単結晶層の成長: 次に、
p型ZnO単結晶層107を成長した。
【0059】p型ZnO単結晶層107の成長条件は、
上記のアンドープZnO単結晶層103の成長条件とほ
ぼ同様である。
【0060】但し、結晶成長は550℃で行った。尚、
成長温度としては、500℃から700℃の範囲が好ま
しい。
【0061】ドーパントとして、通常はn型ZnO用の
ドーパントであるGaに加えて、Nを用いた。GaのK
セル温度は、600℃である。ZnO結晶の成長中に、
Nプラズマをチャンバ内に導入してNをドーピングし
た。Nプラズマを発生させる際のN2ガスの流量は0.
1sccm、RFパワー300Wである。膜厚は1μm
である。
【0062】成長したp型ZnO単結晶107に関して
ホール測定による評価を行った。実際にp型の導電性を
示すことが確認された。抵抗率は1.78Ωcmであ
る。p型不純物濃度は、5.47×1017cm-3であ
る。
【0063】結晶成長条件を最適化することにより、よ
り高い不純物濃度、例えば1019cm-3程度の不純物濃
度のp型ZnO単結晶層が得られるものと期待される。
【0064】6)オーミック電極の形成: 次いで、p
型ZnO単結晶層107の上に、電極を形成する工程に
ついて説明する。
【0065】まず、pZnO単結晶層107まで成長し
た後に、サファイヤ基板SをMBEチャンバ1(図1)
から取り出す。蒸着用のマスクパターンを形成した後、
サファイヤ基板Sを蒸着装置内に取り付ける。
【0066】蒸着装置内において、p型ZnO単結晶の
上に、第1金属層108aとしてNiを70Åの厚さで
蒸着する。次いで、第2金属層108bとしてAuを3
500Å形成する。所定距離だけ離れた位置に複数のN
i/Au電極108が形成される。
【0067】蒸着装置内からNi/Au電極108が形
成された基板を取り出し、窒素雰囲気内において基板を
ランプ加熱により熱処理を施した。加熱温度は500
℃、加熱時間は20秒である。
【0068】なお、上記の電極材料として単独の材料、
例えばAuのみを用いることも可能である。
【0069】熱処理を行う場合、加熱条件は、200℃
から600℃の範囲で行うことができる。300℃から
500℃の範囲が好適である。熱処理は、窒素
(N2)、アルゴン(Ar)、などの不活性ガスの雰囲
気下で行うことが望ましい。
【0070】尚、ZnOを結晶材料としているため、大
気中や酸素ガス雰囲気下など、酸素ガスの存在下におい
て熱処理を行うことも可能である。酸素ガスの存在下に
おいて熱処理すれば、ZnO結晶からの酸素の解離が防
止できる。
【0071】熱処理を行う場合の加熱時間は、1秒から
10分までの間である。実用的には、1秒から3分間、
好ましくは1分以内であることが好ましい。
【0072】図3に、上記の工程により形成されたp型
ZnO結晶層107上に形成されたNi/Au電極10
8の電気的特性を測定器109(図2)を用いて評価し
た結果を示す。
【0073】サファイヤ基板のサイズは、10mm×1
2mm程度である。このサファイヤ基板上に、5mmピ
ッチで縦方向及び横方向に整列した複数のNi/Au電
極108(図2)を形成した。
【0074】各電極のサイズは、φ0.1mmである。
これらの電極のうち、一対の電極を用いて電極間の電流
―電圧特性を評価した。図3は、この時に得られた電流
―電圧特性を示す。結果としてほぼリニアなオーミック
特性が得られた。
【0075】またこの時に実測されたコンタクト抵抗の
値は、約3.3kΩ程度である。求められたコンタクト
抵抗率は、約1×10-2Ωcm2である。
【0076】上述のように、p型ZnO単結晶層107
の成長条件を最適化することによりp型不純物濃度を高
くすれば、p型ZnO単結晶層107のシート抵抗がさ
らに低くなる。加えて、p型ZnO単結晶層107とN
i/Au電極108との間のコンタクト抵抗が一層低減
される。
【0077】上記の本発明の第1の実施の形態による半
導体素子においては、p型ZnO単結晶用のオーミック
電極としてNi/Auの2層の積層構造を用いたが、電
極形成後の熱処理によって、Ni/Auの電極構造は渾
然一体の合金膜を形成していても良く、積層構造が維持
されていても良い。渾然一体となった合金膜とは、p型
ZnO系単結晶や熱処理時の雰囲気ガスと反応して、こ
れらを一部構成要素に含む合金膜を含んでいても良い。
例えば、積層構造が、何らかの要因(例えば熱処理時に
加えられた熱エネルギー)によって一方拡散又は相互拡
散し、積層構造としての秩序性を失っている場合も含ま
れる。
【0078】また、上述のように、p型ZnO単結晶上
のオーミック電極材料としては、Rh/Au、Pt/R
h、Pd/Au、Pt/Au、Ni/Rh、Ni/P
t、Ni/Pd、Ni/Ir、Ir/Au、Ir/R
h、Ir/Pdの積層構造に熱処理を行ったものなども
用いることができる。
【0079】また、上記の第1領域の電極材料中に、次
に挙げる金属材料をドープすることもできる。例えば、
III族化合物、V族化合物であるB、Al、Ga、I
n、Y、P、As、Sb、Bi、V、Nb、Taなどが
挙げられる。
【0080】上記のような電極を用いた構造も、本発明
の範囲に入るものとする。
【0081】さらに、反射率の高い金属材料として、A
gやAlを用いることもできる。
【0082】p型ZnO系単結晶用のオーミック電極
は、p型ZnO系単結晶層の上に、例えばNi/Au等
の電極が接触していれば良い。
【0083】オーミック電極の形態が、例えば、層状、
島状、合金など、いずれの形態を有していても良い。特
に、熱処理後には、オーミック電極は、島状や合金のよ
うな形態になっている場合が多い。実際には、各電極材
料の膜厚自体も正確には定義しにくくなる。
【0084】量産性等も考慮に入れると、発明者が行っ
た実験の範囲内において最も好適なプロセス条件は、N
iを200Å程度蒸着し、その後にAuを3000Å程
度蒸着し、その後に熱処理を行った場合である。
【0085】必要に応じて、熱処理前又は熱処理後に、
ボンディングパッド用の金属材料としてTi又はW等の
金属材料を介してAuなどの金属材料を形成する構造を
用いることもできる。
【0086】熱処理前に上記の金属材料(Ti/Au又
はW/Au)を堆積した場合には、その後に行われる熱
処理により、ボンディングパッド用の金属材料とオーミ
ック電極材料とが相互に拡散し、さらに複雑な合金を形
成することも考えられる。
【0087】本明細書においては、p型ZnO系単結晶
に接する材料(例えば上記の実施の形態におけるNi)
を第1金属層と称し、その上に形成される金属材料を第
2金属層と称する。
【0088】第1金属層は、それを構成する金属材料が
p型ZnO系単結晶層と直接接触している。従って、オ
ーミック電極を形成する場合において、第1金属層がオ
ーミック特性等に最も重要な役割を果たす。
【0089】但し、上述のように、第1層目の金属材料
は、実際には層状の形態を有するものに限られない。例
えば、蒸着機中において第1層目の金属材料を蒸着する
場合に、その予定される膜厚が薄い場合には、必ずしも
金属材料が、ZnO表面の全面にわたって層状に堆積す
るわけではない。むしろ、金属材料がアイランド状に形
成される場合が多い。
【0090】第一層目の金属材料の厚みは薄いことが重
要で、仕事関数の大きな金属材料と高いホールキャリア
密度のp型−ZnO層とを接触させて、トンネル的な働
きでオーミック接触が形成されるものと推定している。
【0091】第1金属層として薄い金属材料を用いる場
合には、実用上、第1金属層の上に、ある程度の厚みを
持った第2金属層が必要となる。第2金属層を形成する
金属材料がオーミック特性に与える影響は、第1金属層
を形成する金属材料に比べて大きくはない。但し、実際
上、上述の金属材料を用いることが好ましい。
【0092】尚、p型ZnO単結晶上に、上記の第1金
属層を形成する金属材料と上記の第2金属層を形成する
金属材料との合金(Ni−Au合金など)を、例えばス
パッタリング法により堆積する方法も有効である。
【0093】上述の実施例では、ZnO系単結晶を成長
している途中で、GaとNとの共ドープする方法によ
り、p型ZnO系単結晶を形成した。
【0094】その他、以下に説明する方法を用いて、p
型ZnO単結晶とほぼ同等の特性を有するp型ZnO系
単結晶を形成することができる。
【0095】p型ZnO系単結晶の成長に用いた結晶成
長装置は、上記のRS−MBE装置(図1)と同様の装
置である。但し、図1におけるGa用ポート21中にG
aの代わりにTeを入れる。Teの純度は6Nである。
RS−MBE装置は、原料Te(25)を収容するとと
もにTeを加熱蒸発させるKセル27とシャッタS2
備えている。MBE装置内に取り付けられたRHEED
ガン51とRHEEDスクリーン55とを用いて、MB
E装置A内での結晶成長の様子(成長量、成長した結晶
層の質)をモニタリングしながら成長を行うことができ
る。
【0096】結晶成長の温度、結晶成長膜の厚さ、チャ
ンバ内の真空度等は、制御装置Cによって適宜制御され
る。
【0097】以下に、ZnO基板上に、p型ZnO系単
結晶層を成長する工程について説明する。
【0098】結晶成長は全てMBE法により行う。
【0099】Znのビーム量は、1.0×10-7Tor
rであり、Teのビーム量は5.0×10-7Torrで
ある。
【0100】酸素ビームの供給源としては、OのRFプ
ラズマソースが用いられる。Oラジカルポート31に純
酸素(純度6N)ガスを導入し、高周波発振源を用いて
ラジカル化する。
【0101】窒素ビームの供給源としては、NのRFプ
ラズマソースが用いられる。Nラジカルポート41に純
窒素(純度6N)ガスを導入し、高周波発振源を用いて
ラジカル化する。
【0102】ガスソースである酸素、窒素のポート3
1,41内の圧力は、各々、酸素(流量2sccm)が
5×10-5Torr、窒素(流量0.03sccm)が
2×10-6Torrである。成長温度は600℃であ
る。
【0103】ここで、上記の圧力の値は、基板ホルダー
位置(成長位置)に取り付けたヌードイオンゲージの指
示値を示したものである。
【0104】また、上記のガスソースの流量としては、
sccmの単位を用いたが、これは、周知のように25
℃、1気圧での流量を示したものである。
【0105】図4は、ZnO結晶を成長するための2通
りの成長プロセス((a)及び(b))を、シャッタS
1からS4の開閉シーケンスにより示したものである。
【0106】図4(a)は、2通りの成長プロセスのう
ちの、第1の成長プロセスを示すものである。時間t1
に、ZnのシャッターS1とOのシャッターS3とを開
く。Zn元素とO元素とが基板100表面上に飛来し、
ZnO結晶層が成長する。Zn供給量、O供給量等の成
長パラメータを制御することによりZnO結晶が分子層
単位で成長する。
【0107】なお、本明細書で1分子層とは、Znの1
原子層とOの1原子層とで構成される結晶単位を意味す
る。10分子層の結晶が成長するまでシャッターS1
3を開く。
【0108】時間t2においてOのシャッターS3を閉じ
て、時間t3までの間、Znのみを供給する。Zn供給
の結果、アンドープのZnO層101a最表面にZnの
終端面が形成される。過剰のZnを脱離するために、t
3からt4までの間、全てのシャッターを閉じる。時間t
4において、TeのシャッターS2とNのシャッターS 4
を開にして、Znの終端面上にTeとNとを供給する。
Zn終端面とTe、Nが結合することにより、Nがドー
ピングされたZnTe層が1分子層成長する。
【0109】尚、時刻t4で、ZnTe層のRHEED
パターンは、(2×1)でありTeリッチの状態を示
す。
【0110】t5からt6までの間、全てのシャッターを
閉じ、余分の原子を脱離、排気する。その後、再びZn
のシャッターS1を開け、ZnTeの終端面の修正を行
う。Teリッチになっている表面を、Znリッチの表面
に変える。これにより、表面のモホロジー及び極性の改
善を行う。
【0111】次に、OのシャッターS3を開にして
(t7)、再び、ZnOを成長する。この状態は、時刻
1の状態と同等である。以上の工程を30回繰り返
す。
【0112】以上の工程を経ることにより、p型ZnO
系単結晶を成長することができる。
【0113】図4(b)には、第二の成長プロセスを示
す。成長プロセスの概略を以下に示す。
【0114】ZnのシャッターS1を開き、基板上にZ
n元素を継続的に供給した状態にする。 時間t2でO
のシャッターS3を開き、O元素を供給して積極的には
不純物ドーピングされていないZnOを成長する。
【0115】次いで、時間t2でOのシャッターS3を閉
じてO元素の供給を停止した後、時間t4でTeのシャ
ッターS2とNのシャッターS4を開き、Te元素とN元
素とを供給してNがドーピングされたZnTe層を成長
する。
【0116】時間t5からt6までの間、シャッターS3
とS4を閉じ、ZnTeの終端面の修正を行う。
【0117】次に、OのシャッターS3を開にして
(t7)、再び、ZnOを成長する。この状態は、時刻
1の状態と同等である。以上の工程を30回繰り返
す。
【0118】尚、ZnOバッファ層101を設ける場合
には、予め基板100上にZnとOとを供給し、所望厚
のZnO層を成長した後、上記のプロセスを行う。
【0119】以上の2工程のいずれかを経た後に形成さ
れるp型ZnO系単結晶層は、ZnOが10分子層に対
してZnTeが1分子層の割合で積層されたものであ
る。積層された超格子層のバンドギャップはZnOとほ
ぼ同じである。ZnTeは、Nを不純物としてドーピン
グすることでp型の導電性を示す。NドープのZnTe
層からのNの不純物拡散およびホールの移動は、ZnO
層のうち10分子層にわたって生じる。
【0120】このようにして成長したZnO/ZnTe
超格子層は、全体としてp型の導電層としての性質を示
す。
【0121】ZnTeの厚さは1分子層にとどめた。臨
界膜厚以下の厚さであり、成長層中で発生する歪を小さ
く抑えることができる。成長層の表面モホロジーを良好
にすることができる。
【0122】ZnTeへのNの流量を、上記の成長条件
において0.05ccm以下にすると、ZnTe中への
Nのドーピング量は、1×1020cm-3以下に抑えられ
る。
【0123】好ましくは、拡散等によりZnOにドーピ
ングされているN濃度は、ZnTeにドーピングされて
いるNのドーピング濃度よりも低く抑えられる。
【0124】上記のp型ZnO系単結晶層の製造技術及
びp型系ZnO単結晶に対するオーミック電極の形成技
術を用いて、p−n接合を有するダイオードを作成する
ことができる。
【0125】ZnO系単結晶を用いてp−n接合を有す
るダイオードを形成するために、上述の工程1)から工
程6)までのうち、工程4)の高温成長ノンドープZn
O単結晶層を成長する工程と、5)のp型ZnO単結晶
層を形成する工程との間に、n型ZnO単結晶層を形成
する工程を行う。高温成長ノンドープZnO単結晶層の
代わりにn型ZnO単結晶を成長しても良い。Gaポー
ト21を用いてZnO単結晶の成長中に、n型不純物の
ドーパントとして用いられるGaをドーピングする。
【0126】形成されたn型ZnO単結晶層は、厚さ1
μmである。Gaのドープ量は、1×1018cm-3であ
る。
【0127】n型ZnO単結晶層上に、p型ZnO単結
晶層を形成する。
【0128】結晶成長終了後、液相エッチング法又は気
相エッチング法により、p型ZnO単結晶層をエッチン
グして、n型ZnO単結晶層の表面を露出する。
【0129】露出されたn型ZnO単結晶層の表面上
に、例えばAlなどの材料を用いて第1電極を形成す
る。
【0130】その後に上述の6)の工程と同様の工程に
より、例えば、Ni/Auなどの材料を用いて第2電極
を形成する。
【0131】上記の工程により、ZnO単結晶を用いた
p−n接合ダイオードが形成される。
【0132】上記構造において、第1電極に対し第2電
極にプラスの電圧を印加すると、p−n接合に順方向電
流が流れる。p型ZnO単結晶層中に注入された少数キ
ャリア(電子)とp型ZnO単結晶層中の多数キャリア
(正孔)とが発光性再結合する。電子と正孔との再結合
の際に、ほぼ禁制帯のエネルギーギャップに等しいエネ
ルギーを有する光が発生する。すなわち、電気的エネル
ギーを光のエネルギーに変換する。
【0133】上記のp−n接合ダイオード構造を用いて
光半導体素子を作る。
【0134】本発明の第2の実施の形態による半導体素
子(光半導体素子)について説明する。
【0135】図5に、p型ZnO単結晶層とn型ZnO
単結晶層とのp−n接合を用いたLED(ight
mitting iode)の断面構造を示す。
【0136】図5に示すLEDは、サファイヤ基板30
1と、その上に低温成長された厚さ10nmのノンドー
プの低温成長ZnOバッファ層305と、その上に成長
された厚さ1μmの高温成長ノンドープZnO単結晶層
307と、その上に成長された厚さ1μmのn型(Ga
ドープ:1×1018cm-3)高温成長ZnO単結晶層3
11と、その上に形成された厚さ100nmのNとGa
とを共ドープした上述のp型のZnO系単結晶層315
とを含む。
【0137】n型ZnO単結晶層311は、Alからな
る第1電極321とコンタクトされている。
【0138】尚、n型ZnO層を形成するためには、G
aの代わりにAlなどの他の3族元素をドーピングして
も良い。
【0139】共ドープ(N、Ga)により形成されたp
型ZnO系単結晶層315は島状に加工されている。
【0140】島状に加工されたp型ZnO単結晶層31
5は、例えばSi34からなる絶縁膜318により被覆
される。p型ZnO単結晶層315の上部表面には、例
えば略円形の開口が絶縁膜318を貫通して形成され
る。
【0141】p型ZnO単結晶層315の上面周辺部上
に、リング状の第2電極325(第1金属層325a
(Ni)と第2金属層325b(Au))が形成され
る。リング状の第2電極は、その下面の少なくとも一部
がp型ZnO層315の上部表面の周辺部と接触する。
リング状の第2電極235の径方向外方の部分は、絶縁
膜318上に乗り上げた構造となっている。
【0142】上記の構造において、第1電極321に対
し第2電極325(325a、325b)にプラスの電
圧を印加すると、p−n接合に順方向電流が流れる。p
型ZnO単結晶層315中に注入された少数キャリア
(電子)とp型ZnO単結晶層315中の多数キャリア
(正孔)とが発光性の再結合をする。電子と正孔との再
結合の際に、ZnOの禁制帯のエネルギーギャップに等
しいエネルギーを有する光が開口327から出射する。
出射光の波長は約370nmである。
【0143】図6は、本発明の第2の実施の形態による
半導体素子の第1の変形例を示す断面図である。
【0144】図6(a)は、ZnO/NドープのZnT
eからなる超格子をp型半導体として用い、Gaドープ
のZnOをn型半導体として用いたp―n接合ダイオー
ドを含むLED(ight mitting
ode)の構造を示す断面図である。
【0145】図6(b)は、ZnO/ZnTeからなる
超格子構造を示す断面図である。
【0146】図6(a)に示すように、LEDは、サフ
ァイヤ基板301と、その上に低温成長された厚さ10
nmのノンドープのZnOバッファ層305と、その上
に成長された厚さ1μmの高温成長ノンドープZnO単
結晶層307と、その上に成長され厚さ1μmのn型
(Gaドープ:1×1018cm-3)ZnO層311と、
その上に形成された30層のZnOとZnTe(N)と
が交互に積層された超格子層316(総厚として約10
0nm)とを含む。
【0147】図6(b)に示すように、共ドープp型Z
nO単結晶315(図5)の代わりに、p型ZnO系単
結晶層として超格子層が用いられる。n型ZnO層31
1上にアンドープのZnO層とNドープのZnTe層と
の超格子層316が用いられている。
【0148】超格子層316は、ZnO層331a、3
31b、・・・331zと、ZnTe層333a、33
3b、・・・、333zとの交互積層で形成される。Z
nO層331a、331b、・・・331Zの各々は、
たとえば10分子層であり、ZnTe層333a、33
3b、・・・333zの各々は、たとえば1分子層であ
る。
【0149】超格子層316の総厚は、たとえば100
nm程度である。ZnOが10分子層に対してZnTe
が1分子層の割合で積層される。積層された超格子層の
バンドギャップはZnOとほぼ同じである。ZnTe
は、Nを不純物としてドーピングすることでp型の導電
性を示す。Nの不純物拡散およびホールの移動がNドー
プのZnTe層からZnO層へZnO層10分子層にわ
たって生じる。
【0150】p型の導電性を示すZnO/ZnTe超格
子層の上に、上記第1の実施の形態によるp型ZnO単
結晶用オーミック電極と同様の方法により、例えば、N
i/Auからなる電極を形成することにより、p型Zn
O/ZnTe超格子層に対してオーミック接合を得るこ
とができる。
【0151】n型ZnO層311(図6(a))は、第
1電極321(Al)とコンタクトされている。
【0152】n型ZnO層を形成するためには、Gaの
代わりにAlなどの他の3族元素をドーピングしても良
い。
【0153】超格子層316は島状に加工されている。
島状に加工された超格子層316は、例えばSiNから
なる絶縁膜318によりその外側部が被覆される。絶縁
膜318のうち超格子層316の上部表面には、例えば
略円形の開口が形成される。島状に加工された超格子層
316のうち少なくともその側面は、絶縁膜318によ
り被覆保護される。
【0154】超格子層316の周辺部には、開口を有す
る例えばリング状の第2電極325(325a、325
b)が形成される。リング状の第2電極は、その内周側
の下面が超格子層316の上部表面の周辺部と接触す
る。第2電極のうちその外周部は、絶縁膜318上に乗
り上げた構造となっている。
【0155】上記構造において、第1電極321に対し
第2電極325にプラスの電圧を印加すると、p−n接
合に順方向電流が流れる。p型の超格子層316中に注
入された少数キャリア(電子)とp型の超格子層316
中の多数キャリア(正孔)とが発光性再結合する。電子
と正孔との再結合の際に、ほぼ禁制帯のエネルギーギャ
ップに等しいエネルギーを有する光が前記開口から発す
る。すなわち、電気的エネルギーを光のエネルギーに変
換する。
【0156】図7に第2の実施の形態による半導体装置
(LED)の第2の変形例を示す。
【0157】図7に示すLEDは、サファイヤ基板40
1と、その上に低温成長された厚さ10nmのノンドー
プの低温成長ZnOバッファ層405と、その上に成長
された厚さ1μmの高温成長ノンドープZnO単結晶層
407と、その上に成長された厚さ1μmのn型(Ga
ドープ:1×1018cm-3)高温成長ZnO単結晶層4
11と、その上に形成された厚さ100nmのNとGa
とを共ドープしたp型ZnO系単結晶層415とを含
む。
【0158】n型ZnO単結晶層411は、Alからな
る第1電極421とコンタクトされている。
【0159】尚、n型ZnO層を形成するためには、G
aの代わりにAlなどの他の3族元素をドーピングして
も良い。
【0160】共ドープ(N、Ga)により形成されたp
型ZnO系単結晶層415は、島状に加工されている。
【0161】島状に加工されたp型ZnO系単結晶層4
15は、例えばSi34からなる絶縁膜418により被
覆される。p型ZnO単結晶層415の上部表面には、
例えば略円形の開口が絶縁膜418を貫通して形成され
る。
【0162】p型ZnO系単結晶層415の表面上に、
第2電極425(第1金属層425a、例えばNi、第
2金属層425b、例えばAu)が形成される。第2電
極425は、その下面の少なくとも一部がp型ZnO系
単結晶層415の表面と接触する。リング状に形成され
た第2電極425(425a、425b)の径方向外方
の部分は、絶縁膜418上に乗り上げた構造となってい
る。第2電極425(425a、425b)は、例え
ば、Ni/Auの電極構造を有している。
【0163】第2電極425(425a、425b)の
上には、上記第2電極425(425a、425b)に
形成されている開口をも覆うように反射電極427が形
成されている。反射電極427は、例えばAl又はAg
のような反射率の高い金属材料により形成されている。
【0164】上記の構造において、第1電極421に対
し第2電極425(425a、425b)にプラスの電
圧を印加すると、p−n接合に順方向電流が流れる。p
型ZnO系単結晶層415中に注入された少数キャリア
(電子)とp型ZnO系単結晶層415中の多数キャリ
ア(正孔)とが発光性の再結合をする。電子と正孔との
再結合の際に、ほぼ禁制帯のエネルギーギャップに等し
いエネルギーを有する光が発生する。すなわち、電気的
エネルギーを光のエネルギーに変換する。
【0165】発生した光は、サファイヤ基板401を透
過する。サファイヤ基板401と逆側に出射される光
は、反射電極427により反射されて、最終的にサファ
イヤ基板401を透過する。サファイヤ基板401を透
過する光の波長は、約370nmである。
【0166】図8に、上記第2の実施の形態による半導
体装置(LED)の第3の変形例を示す。
【0167】図8に示すLEDは、フリップチップタイ
プのLEDである。
【0168】このフリップチップタイプのLEDは、図
5に示すLEDの構造と同様の構造を有している。
【0169】より詳細には、サファイヤ基板301と、
その上に低温成長された厚さ10nmのノンドープの低
温成長ZnOバッファ層305と、その上に成長された
厚さ1μmの高温成長ノンドープZnO単結晶層307
と、その上に成長された厚さ1μmのn型(Gaドー
プ:1×1018cm-3)高温成長ZnO単結晶層311
と、その上に形成された厚さ100nmのNとGaとを
共ドープした上述のp型ZnO系単結晶層315とを含
む。
【0170】n型ZnO単結晶層311は、Alからな
る第1電極321とコンタクトされている。
【0171】共ドープ(N、Ga)により形成されたp
型ZnO系単結晶層315は島状に加工されている。
【0172】p型ZnO系単結晶層315の一部領域上
に、第2電極325(325a、325b)が形成され
る。第2電極325(325a、325b)は、例え
ば、Ni/Auの電極構造を有している。サファイヤ基
板301の裏面に、例えばAlやAgなどの反射率の高
い金属材料よりなる反射電極331が形成されている。
【0173】上記の構造を有するLEDのサファイヤ基
板301の裏面(反射電極331が形成されている側)
を上にして、別途用意されているガラス基板341上に
搭載する。
【0174】より詳細には、ガラス基板341上の所定
の領域に、例えばTi/Auにより形成された第1及び
第2の配線パターン345a、345bが形成されてい
る。
【0175】第1の配線パターン345aは、バンプ3
47を介して第1電極311と電気的に接続されてい
る。
【0176】第2の配線パターン345bは、第2電極
325(325a、325b)と直接電気的に接続され
ている。
【0177】上記の構造において、第1電極321に対
し第2電極325(325a、325b)にプラスの電
圧が印加されるように第1及び第2の配線パターン34
5a、345b間に電圧を印加すると、p−n接合に順
方向電流が流れる。p型ZnO系単結晶層315中に注
入された少数キャリア(電子)とp型ZnO系単結晶層
315中の多数キャリア(正孔)とが発光性の再結合を
する。電子と正孔との再結合の際に、ZnOの禁制帯の
エネルギーギャップに等しいエネルギーを有する光が出
射し、ガラス基板341を透過する。ガラス基板341
と逆側に出射される光は、反射電極331により反射さ
れて、最終的にガラス基板341を透過する。ガラス基
板341を透過する光の波長は、約370nmである。
【0178】尚、上記の本実施の形態においては、p型
ZnO系単結晶層とn型ZnO単結晶層とのp−n接合
を利用した半導体素子の例としてLEDについて説明し
たが、p型ZnO系単結晶層とn型ZnO単結晶層とを
組み合わせてレーザー素子を形成することも可能であ
る。その他、p型ZnO単結晶層と組み合わせて、FE
Tやバイポーラトランジスタ等の電子デバイスや、他の
光デバイス及びこれらを組み合わせた半導体装置を製造
することも可能であることは言うまでもない。
【0179】以上、実施の形態に沿って本発明を説明し
たが、本発明はこれらに制限されるものではない。結晶
成長の条件その他のプロセスパラメータも種々選択する
ことができる。その他、種々の変更、改良、組み合わせ
等が可能なことは当業者には自明あろう。
【0180】
【発明の効果】p型ZnO系単結晶層に対して良好なオ
ーミック電極を有する半導体素子を形成することができ
る。
【0181】半導体素子を形成した場合に、動作電圧を
下げることができ、低消費電力化が可能となる。オーミ
ック電極に起因する寄生抵抗を低減できるため、半導体
素子における発熱の影響を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態による半導体素子
に含まれる結晶構造を成長するためのMBE装置の概略
を示す断面図である。
【図2】 本発明の第1の実施の形態による半導体素子
の構造を示す断面図である。
【図3】 本発明の第1の実施の形態による半導体素子
の電流−電圧特性を示す図である。
【図4】 本発明の第1の実施の形態の第1変形例によ
る半導体素子に含まれる結晶構造を成長するためのシャ
ッターのシーケンス方法を示すタイミングチャートであ
る。
【図5】 本発明の第2の実施の形態による半導体素子
であり、上記第1の実施の形態による半導体素子をLE
Dに適用した構造を示す断面図である。
【図6】 本発明の第2の実施の形態による半導体素子
の第1変形例による結晶構造の断面図である。図6
(a)は全体の構造を示す断面図である。図6(b)は
超格子層の構造を示す断面図である。
【図7】 本発明の第2の実施の形態の第2変形例によ
る半導体素子をLEDに適用した構造を示す断面図であ
る。
【図8】 本発明の第2の実施の形態の第3変形例によ
る半導体素子をLEDに適用した構造を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
A RS−MBE装置 C 制御装置 P 真空ポンプ S 基板 1 チャンバ 3 基板ホルダー 3a ヒータ 5 熱電対 7 マニピュレータ 11 Zn用ポート 15 Zn原料 17 クヌーセンセル 21 Oラジカルポート 31 Nラジカルポート 100 ZnO基板 101 ZnOバッファ層(低温成長ZnOバッファ
層) 103 ZnO単結晶層(高温成長ZnO単結晶層) 105 n型ZnO系単結晶層 107 p型ZnO系単結晶層 108 電極 108a 第1金属層 108b 第2金属層 301 サファイヤ基板 305 ZnOバッファ層(低温成長ZnOバッファ
層) 307 アンドープZnO単結晶層(高温成長ZnO単
結晶層) 311 n型ZnO単結晶層(高温成長ZnO単結晶
層) 315 p型ZnO系単結晶層(高温成長ZnO単結晶
層) 318 絶縁膜 321 第1電極 325 第2電極
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年1月19日(2000.1.1
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図7】
【図6】
【図8】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 弘之 神奈川県横浜市青葉区荏田西1−3−1 スタンレー電気株式会社技術研究所内 (72)発明者 森川 謙一 神奈川県横浜市青葉区荏田西1−3−1 スタンレー電気株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 4M104 AA06 BB02 BB04 BB05 BB06 BB07 BB09 BB39 CC01 DD34 DD37 DD79 DD80 FF13 GG04 GG05 HH15 5F041 AA21 CA05 CA41 CA46 CA55 CA57 CA66 CA83 CA92 CA98 5F103 AA01 AA04 BB07 BB08 DD28 DD30 HH04 KK03 KK10 LL02 PP12 PP13 RR05

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 p型ZnO系単結晶層と、 前記p型ZnO系単結晶層に接触し、Ni、Rh、P
    t、Pdおよびこれらの合金の群から選択された少なく
    とも1種を含む第1金属層と、 前記第1金属層の上に形成され、前記第1金属層とは異
    なる金属、又はそれらの合金を含む第2金属層とを含む
    半導体素子。
  2. 【請求項2】 p型ZnO系単結晶層と、 前記p型ZnO系単結晶層に接触し、仕事関数が5.0
    eV近傍の金属を含む第1金属層と、 前記第1金属層の上に形成され、仕事関数が5.0eV
    近傍であり、前記第1金属層を形成する金属とは異なる
    金属の1種又はこれらの金属を含む合金からなる第2金
    属層と、 前記第2の金属層の上に形成され、その仕事関数が前記
    第1金属層の仕事関数よりも低い金属からなる表面金属
    層とを含む半導体素子。
  3. 【請求項3】 前記表面金属層は、前記第2金属層より
    も高い反射率を有する請求項2記載の半導体素子。
  4. 【請求項4】 前記表面金属層は、Ag又はAgを含む
    合金、若しくはAl又はAlを含む合金を含む請求項2
    記載の半導体素子。
  5. 【請求項5】 前記仕事関数が5.0eV近傍の金属
    は、 Ni、Au、C、Pdのうちから選択される元素又はこ
    れらの元素を含む化合物又は合金を含む請求項2から4
    までのいずれかに記載の半導体素子。
  6. 【請求項6】 前記第1金属層は、厚さが50nm以下
    の層状又は高さが50nm以下の島状の領域である請求
    項1から5までのいずれかに記載の半導体素子。
  7. 【請求項7】 前記第1金属層がNiであり、前記第2
    金属層がAuである請求項1から6までのいずれかに記
    載の半導体素子。
  8. 【請求項8】 前記第1金属層と前記第2金属層とが固
    融状態である請求項1から7までのいずれかに記載の半
    導体素子。
  9. 【請求項9】 前記p型ZnO系単結晶は、ZnO層と
    ZnTe層とが交互に積層された積層構造であって、少
    なくとも前記ZnTe層にはNがドーピングされている
    請求項1から8までのいずれかに記載の半導体素子。
  10. 【請求項10】 前記p型ZnO系単結晶は、p型不純
    物とn型不純物とが共ドーピングされている請求項1か
    ら8までのいずれかに記載の半導体素子。
  11. 【請求項11】 前記p型不純物はNであり、前記n型
    不純物はGaである請求項10記載の半導体素子。
  12. 【請求項12】 表面が露出されたp型ZnO系単結晶
    層を準備する工程と、 前記p型ZnO系単結晶層の表面上に、Ni、Rh、P
    t、Pdおよびこれらの合金の群から選択された少なく
    とも1種を含む第1金属層を形成する工程と、 前記第1金属層の上に、前記第1金属層とは異なる金
    属、又はそれらの合金を含む第2金属層とを形成する工
    程とを含む半導体素子の製造方法。
  13. 【請求項13】 表面が露出されたp型ZnO系単結晶
    層を準備する工程と、 前記p型ZnO系単結晶層の表面上に、仕事関数が5.
    0eV近傍の金属を含む第1金属層を形成する工程と、 前記第1金属層の上に、仕事関数が5.0eV近傍であ
    り、仕事関数が前記第1金属層の仕事関数よりも低い金
    属であって前記第1金属層を形成する金属とは異なる金
    属又はこれらの金属を含む合金からなる第2金属層を形
    成する工程とを含む半導体素子の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記第1及び第2金属層を形成する工
    程の後に、熱処理を行う工程を含む請求項12又は13
    に記載の半導体素子の製造方法。
  15. 【請求項15】 基板と、 前記基板上に形成されたZnO系バッファ層と、 前記ZnO系バッファ層上に形成された第1導電型又は
    第2導電型ZnO系単結晶層を含む第1半導体層と、 前記第1導電型又は第2導電型ZnO系単結晶層上に形
    成され、前記第1導電型又は第2導電型ZnO系単結晶
    層と逆の導電型を有する第2半導体層と、 前記第1半導体層又は前記第2半導体層のうちp型の半
    導体層に接触し、Ni、Rh、Pt、Pdおよびこれら
    の合金の群から選択された少なくとも1種を含む第1金
    属層と、前記第1金属層の上に形成され、前記第1金属
    層とは異なる金属、又はそれらの合金を含む第2金属層
    とを含む半導体素子。
  16. 【請求項16】 基板と、 前記基板上に形成されたZnO系バッファ層と、 前記ZnO系バッファ層上に形成された第1導電型又は
    第2導電型ZnO系単結晶層のいずれかを含む第1半導
    体層と、 前記第1導電型又は第2導電型ZnO系単結晶層上に形
    成され、前記第1導電型又は第2導電型ZnO系単結晶
    層と逆の導電型を有する第2半導体層とを含み、 前記第1半導体層又は前記第2半導体層のうちp型の半
    導体層に接触し、仕事関数が5.0eV近傍の金属を含
    む第1金属層と、 前記第1金属層の上に形成され、仕事関数が5.0eV
    近傍であり、前記第1金属層を形成する金属とは異なる
    金属又はこれらの金属を含む合金の一種からなる第2金
    属層と、 前記第2の金属層の上に形成され、仕事関数が前記第1
    金属層の仕事関数よりも低い金属からなる表面金属層と
    を含む半導体素子。
  17. 【請求項17】 基板と、 前記基板上に形成されたZnO系バッファ層と、 前記ZnO系バッファ層上に形成されたn型ZnO系単
    結晶層と、 前記n型ZnO系単結晶層上に形成されたp型ZnO系
    単結晶層と、 前記n型ZnO系単結晶層に接触する第1電極と、 前記p型ZnO系単結晶層に接触し、Ni、Rh、P
    t、Pdおよびこれらの合金の群から選択された少なく
    とも1種を含む第1金属層と、前記第1金属層の上に形
    成され、前記第1金属層とは異なる金属、又はそれらの
    合金を含む第2金属層とを含む第2電極と、 前記第1電極および又は前記第2電極に形成された開口
    とを含む光半導体素子。
  18. 【請求項18】 基板と、 前記基板上に形成されたZnO系バッファ層と、 前記ZnO系バッファ層上に形成されたn型ZnO系単
    結晶層と、 前記n型ZnO系単結晶層上に形成されたp型ZnO系
    単結晶層と、 前記n型ZnO系単結晶層に接触する第1電極と、 前記p型ZnO系単結晶層に接触し、仕事関数が5.0
    eV近傍の金属を含む第1金属層と、前記第1金属層の
    上に形成され、仕事関数が5.0eV近傍であり、前記
    第1金属層を形成する金属とは異なる金属又はこれらの
    金属を含む合金からなる第2金属層と、前記第2の金属
    層の上に形成され、仕事関数が前記第1金属層の仕事関
    数よりも低い金属からなる表面金属層とを含む第2電極
    と、 前記第1電極及び前記第2電極に形成された開口とを含
    む光半導体素子。
  19. 【請求項19】 前記基板は透明基板であり、 前記開口上に、前記開口から出射される光を前記基板側
    へ反射する反射電極が設けられている請求項17又は1
    8に記載の光半導体素子。
  20. 【請求項20】 さらに、前記基板の裏面側には、前記
    基板に向けて進む光を反射する反射部が設けられるとと
    もに、前記基板の表面側には、前記第1電極、前記第2
    電極とそれぞれ電気的に接触する第1配線部、第2配線
    部が形成された第2の透明基板が配置されている請求項
    17又は18に記載の光半導体素子。
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