JP2001167637A - 透明被膜付基材、透明被膜形成用塗布液、および表示装置 - Google Patents

透明被膜付基材、透明被膜形成用塗布液、および表示装置

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JP2001167637A JP35245099A JP35245099A JP2001167637A JP 2001167637 A JP2001167637 A JP 2001167637A JP 35245099 A JP35245099 A JP 35245099A JP 35245099 A JP35245099 A JP 35245099A JP 2001167637 A JP2001167637 A JP 2001167637A
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Toshiharu Hirai
井 俊 晴 平
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Abstract

(57)【要約】 【課題】屈折率が低く、透明導電性被膜との密着性およ
び膜強度に優れた透明被膜が形成された透明被膜付基材
を提供する。またこのような透明被膜形成用に好適な透
明被膜形成用塗布液を提供する。 【解決手段】 基材と、該基材表面に設けられた透明導
電層と、該透明導電層表面に設けられた透明被膜とから
なり、該透明被膜が、マトリックスと無機化合物粒子と
を含み、無機化合物粒子が、(i)多孔質粒子と該多孔質
粒子表面に設けられた被被覆とからなる複合粒子、また
は(ii)内部に空洞を有し、かつ内容物が溶媒、気体また
は多孔質物質で充填された空洞粒子である透明被膜付基
材。マトリックス前駆体と無機化合物粒子とを含み、該
無機化合物粒子が、(i)多孔質粒子と該多孔質粒子表面
に設けられた被覆層とからなる複合粒子、または(ii)内
部に空洞を有し、かつ内容物が溶媒、気体または多孔質
物質で充填された空洞粒子である透明被膜形成用塗布
液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、透明被膜付基材、透明被
膜形成用塗布液、および透明被膜付基材を備えた表示装
置に関し、さらに詳しくは、透明被膜の屈折率が低く、
反射防止性能、帯電防止性能、電磁波遮蔽性能等に優れ
るとともに耐久性に優れた透明被膜付基材、および該透
明被膜付基材形成用に好適な被膜形成用塗布液、該透明
被膜付基材で構成された前面板を備えた表示装置に関す
る。
【0002】
【発明の技術的背景】従来より、陰極線管、蛍光表示
管、液晶表示板などの表示パネルに使用される透明基材
では、透明基材表面の帯電防止および反射防止を目的と
して、基材表面に帯電防止機能および反射防止機能を有
する被膜を形成することが行われていた。
【0003】たとえば、帯電防止機能を有する被膜とし
ては、概ね102〜1012Ω/□程度の表面抵抗を有す
る導電性被膜を形成することが知られていた。また、陰
極線管などからは電磁波が放出されていることが知られ
ており、前記した帯電防止、反射防止機能の他にこれら
の電磁波および電磁波の放出に伴って形成される電磁場
を遮蔽することも望まれていた。この電磁波を遮蔽する
方法として、陰極線管などの表示パネルの表面に電磁波
遮断用の導電性被膜を形成する方法が知られており、こ
のような電磁遮蔽用の導電性被膜として102〜104Ω
/□のような低い表面抵抗を有するものが形成されてい
た。
【0004】上記のような帯電防止機能を有する被膜を
形成する方法として、ITOなどの導電性金属酸化物微
粒子を含む導電性被膜形成用塗布液を用いて基材の表面
に導電性金属酸化物微粒子を含む導電性被膜を形成する
方法が知られていた。この方法ではコロイド状の導電性
金属酸化物微粒子が極性溶媒に分散したものが用いられ
ていた。なお、本発明者等は、透明被膜形成用に多孔質
の微粒子の表面をシリカで被覆した低屈折率の複合酸化
物微粒子が、低反射用被膜形成用に好適に使用できるこ
とを提案している(特開平7−133105号公報)。
【0005】また、電磁遮蔽用の低表面抵抗導電性被膜
を形成する方法として、Agなどの金属微粒子を含む導
電性被膜形成用塗布液を用いて基材の表面に金属微粒子
含有被膜を形成する方法が知られていた。この方法で
は、金属微粒子含有被膜形成用塗布液として、コロイド
状の金属微粒子が極性溶媒に分散したものが用いられて
いた。
【0006】しかしながら、Ag等の金属微粒子を含む
透明導電性被膜では、金属が酸化されたり、金属のイオ
ン化による金属微粒子が粒子成長したり、また場合によ
っては金属微粒子の腐食が発生することがあり、塗膜の
導電性や光透過率が低下し、表示装置が信頼性を欠くと
いう問題があった。また、これらの導電性酸化物粒子お
よび金属微粒子は、屈折率が大きいので、照射した光を
反射してしまうという欠点があった。
【0007】このため、この導電性被膜上にさらに導電
性被膜よりも屈折率の低い透明被膜を設けて反射防止を
行うとともに、導電性被膜を保護することが行われてい
た。しかしながら、従来の透明被膜を、ITOなどの導
電性金属酸化物微粒子を含む導電性被膜表面に形成する
と、可視光(波長域:400nm〜700nm)域の中
央500〜600nm付近の波長域では反射率が1%程
度になるが、400nmおよび700nm付近の波長域
になると、反射率が高くなり、ボトム反射率(波長50
0nm付近における反射率)および視感反射率(可視光
全域にわたる平均反射率)の低減が求められていた。
【0008】また、導電性被膜が金属微粒子を含む導電
層では、ボトム反射が0.2%程度と低いものの、40
0nmおよび700nm付近の反射率が高く、また視感
反射率も0.5〜1%程度の大きさであるため、目で感
じる反射(映り込み)が強く感じられことがあり、この
ため透明被膜には、さらなる反射防止性能の向上が求め
られていた。
【0009】また、このような反射防止性能に優れた透
明被膜として、MgF2などの低屈折率膜が知られてい
るが、この低屈折率膜は気相法で導電性被膜表面に設け
られるので、この方法では設備コストが高く、このため
経済性が低く、さらには形成した低屈折率膜の化学的な
耐久性が不充分であるという問題があった。そこで、本
発明者等は、導電性被膜表面に形成する低屈折率膜につ
いて、さらに検討した結果、(i)多孔質粒子と該多孔質
粒子表面に設けられた被覆層とからなる複合粒子、また
は(ii)内部に空洞を有し、かつ内容物が溶媒、気体また
は多孔質物質で充填された空洞粒子で含む透明被膜は極
めて屈折率が低く、またこのような透明被膜は、透明導
電性被膜との密着性および膜強度に優れることを見出し
た。しかもこのような透明被膜が形成された透明被膜付
基材は、耐久性、反射防止性能に優れ、帯電防止性、電
磁波遮蔽性に優れるとともに、かつ視感反射率が低く、
このため映り込みが少なく、表示性能に優れた表示装置
が形成可能であることを見いだし、本発明を完成するに
至った。
【0010】
【発明の目的】本発明は、屈折率が低く、透明導電性被
膜との密着性および膜強度に優れた透明被膜が形成され
た透明被膜付基材、およびこのような透明被膜形成用に
好適に使用される被膜形成用塗布液、および該透明被膜
付基材を備えた表示装置を提供することを目的としてい
る。
【0011】
【発明の概要】本発明に係る透明被膜付基材は、基材
と、該基材表面に設けられた透明導電層と、該透明導電
層表面に設けられた透明被膜とからなり、該透明被膜
が、マトリックスと無機化合物粒子とを含み、無機化合
物粒子が、(i)多孔質粒子と該多孔質粒子表面に設けら
れた被覆層とからなる複合粒子、または(ii)内部に空洞
を有し、かつ内容物が溶媒、気体または多孔質物質で充
填された空洞粒子であることを特徴としている。
【0012】前記無機化合物粒子の平均粒子径は、5〜
300nmの範囲にあることが好ましい。また、前記複
合粒子の被覆層の厚さまたは空洞粒子の粒子壁の厚さ
は、1〜20nmの範囲にあることが好ましい。このよ
うな複合粒子の被覆層または空洞粒子の粒子壁は、シリ
カを主成分とすることが好ましい。
【0013】前記複合粒子が、シリカとシリカ以外の無
機化合物とからなり、シリカをSiO2で表し、シリカ以
外の無機化合物を酸化物換算(MOX)で表したときの
モル比MOX /SiO2が、0.0001〜1.0の範囲
にあることが好ましい。本発明に係る透明被膜形成用塗
布液は、マトリックス前駆体と無機化合物粒子とを含
み、該無機化合物粒子が、(i)多孔質粒子と該多孔質粒
子表面に設けられた被覆層とからなる複合粒子、または
(ii)内部に空洞を有し、かつ内容物が溶媒、気体または
多孔質物質で充填された空洞粒子であることを特徴とし
ている。
【0014】本発明に係る表示装置は、前記透明被膜付
基材で構成された前面板を備え、透明被膜が該前面板の
外表面に形成されていることを特徴としている。
【0015】
【発明の具体的説明】以下、本発明について具体的に説
明する。本発明に係る透明被膜付基材は、基材と、該基
材表面に設けられた透明導電層と、該透明導電層表面に
設けられた透明被膜とからなる。
【0016】本発明に用いる基材としては、ガラス、プ
ラスチック、金属、セラミックなどからなる平板、フィ
ルム、シートあるいはその他の成形体などの基材が挙げ
られる。本発明では、このような基材上に透明導電層が
形成されている。[透明導電層]透明導電層としては、
1012Ω/□以下の表面抵抗を有するものであれば、と
くに、制限されるものではなく、公知の透明導電材料を
使用することができる。
【0017】なお、帯電防止機能を有する透明導電層の
場合、概ね107〜1012Ω/□程度の表面抵抗を有
し、電磁遮蔽用の透明導電層では102〜104Ω/□の
ような低い表面抵抗を有するものが形成される。透明導
電材料としては、金属、導電性無機酸化物、導電性カー
ボンなどの無機系導電材料、ポリアセチレン、ポリピロ
ール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリイソチアナ
フテン、ポリアズレン、ポリフェニレン、ポリ-p-フェ
ニレン、ポリ-p-フェニレンビニレン、ポリ-2,5-チエニ
レンビニレン、ポリアセチレン、ポリアセン、ポリペリ
ナフタレンなどの導電性高分子が使用される。
【0018】上記導電性高分子には、必要に応じてこれ
らにドーパントイオンをドーピングされていてもよい。
本発明では、導電材料としては、金属、導電性無機酸化
物、導電性カーボンなどの無機系導電材料が望ましい。
透明導電層は、通常、金属微粒子または導電性無機微粒
子(本明細書では、これらを単に導電性微粒子というこ
ともある)から構成される。
【0019】本発明に用いられる「金属微粒子」として
は、従来公知の金属微粒子を用いることができ、この金
属微粒子は単一成分からなる金属微粒子であってもよ
く、2種以上の金属成分を含む複合金属微粒子であって
もよい。前記複合金属微粒子を構成する2種以上の金属
は、固溶状態にある合金であっても、固溶状態にない共
晶体であってもよく、合金と共晶体が共存していてもよ
い。このような複合金属微粒子は、金属の酸化やイオン
化が抑制されるため、複合金属微粒子の粒子成長等が抑
制され、複合金属微粒子の耐腐食性が高く、導電性、光
透過率の低下が小さいなど信頼性に優れている。
【0020】このような金属微粒子としては、Au,Ag,
Pd,Pt,Rh,Ru,Cu,Fe,Ni,Co,Sn,Ti,In,Al,T
a,Sbなどの金属から選ばれる金属の微粒子が挙げられ
る。また、複合金属微粒子としては、Au,Ag,Pd,Pt,
Rh,Ru,Cu,Fe,Ni,Co,Sn,Ti,In,Al,Ta,Sbな
どの金属から選ばれる少なくとも2種以上の金属からな
る複合金属微粒子が挙げられる。好ましい2種以上の金
属の組合せとしては、Au-Cu,Ag-Pt,Ag-Pd,Au-P
d,Au-Rh,Pt-Pd,Pt-Rh,Fe-Ni,Ni-Pd,Fe-Co,
Cu-Co,Ru-Ag,Au-Cu-Ag,Ag-Cu-Pt,Ag-Cu-P
d,Ag-Au-Pd,Au-Rh-Pd,Ag-Pt-Pd,Ag-Pt-Rh,
Fe-Ni-Pd,Fe-Co-Pd,Cu-Co-Pdなどが挙げられ
る。
【0021】また、Au,Ag,Pd,Pt,Rh,Cu,Co,Sn,
In,Taなどの金属からなる金属微粒子を用いる場合
は、その一部が酸化状態にあってもよく、該金属の酸化
物を含んでいてもよい。さらに、PやB原子が結合して
含有していてもよい。このような金属微粒子は、たとえ
ば以下のような公知の方法(特開平10−188681
号公報)によって得ることができる。
【0022】(i)たとえば、アルコール・水混合溶媒中
で、1種の金属塩を、あるいは2種以上の金属塩を同時
にあるいは別々に還元する方法が挙げられる。この方法
では、必要に応じて還元剤を添加してもよい。還元剤と
しては、硫酸第1鉄、クエン酸3ナトリウム、酒石酸、
水素化ホウ素ナトリウム、次亜リン酸ナトリウムなどが
挙げられる。また、圧力容器中で約100℃以上の温度
で加熱処理してもよい。 (ii)また、単一成分金属微粒子または合金微粒子の分散
液に、金属微粒子または合金微粒子よりも標準水素電極
電位が高い金属の微粒子またはイオンを存在させて、金
属微粒子または/および合金微粒子上に標準水素電極電
位が高い金属を析出させる方法も採用することができ
る。この方法では、得られた複合金属微粒子上に、さら
に標準水素電極電位が高い金属を析出させてもよい。ま
た、このような標準水素電極電位の最も高い金属は、複
合金属微粒子表面層に多く存在していることが好まし
い。このように、標準水素電極電位の最も高い金属が複
合金属微粒子の表面層に多く存在すると、複合金属微粒
子の酸化およびイオン化が抑えられ、イオンマイグレー
ション等による粒子成長の抑制が可能となる。さらに、
このような複合金属微粒子は、耐腐食性が高いので、導
電性、光透過率の低下を抑制することができる。
【0023】使用される金属微粒子の平均粒径は、1〜
200nm、好ましくは2〜70nmの範囲にあることが望
ましい。金属微粒子の平均粒径が200nmを越えると、
金属による光の吸収が大きくなり、粒子層の光透過率が
低下するとともにへーズが大きくなる。このため被膜付
基材を、たとえば陰極線管の前面板として用いると、表
示画像の解像度が低下することがある。また、金属微粒
子の平均粒径が1nm未満の場合には粒子層の表面抵抗が
急激に大きくなるため、本発明の目的を達成しうる程度
の低抵抗値を有する被膜を得ることができないこともあ
る。
【0024】また、導電性無機微粒子としては、公知の
透明導電性無機酸化物微粒子あるいは微粒子カーボンな
どを用いることができる。透明導電性無機酸化物微粒子
としては、たとえば酸化錫、Sb、FまたはPがドーピ
ングざれた酸化錫、酸化インジウム、SnまたはFがド
ーピングされた酸化インジウム、酸化アンチモン、低次
酸化チタンなどが挙げられる。
【0025】これらの導電性無機微粒子の平均粒径は、
1〜200nm、好ましくは2〜150nmの範囲にあるこ
とが好ましい。このような透明導電層は、透明導電性被
膜形成用塗布液を使用して作製することができる。透明
導電性被膜形成用塗布液は、上記導電性微粒子と極性溶
媒とを含んでいる。
【0026】透明導電性被膜形成用塗布液に用いられる
極性溶媒としては、水;メタノール、エタノール、プロ
パノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、フルフ
リルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、
エチレングリコール、ヘキシレングリコールなどのアル
コール類;酢酸メチルエステル、酢酸エチルエステルな
どのエステル類;ジエチルエーテル、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレング
リコールモノエチルエーテルなどのエーテル類;アセト
ン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、アセト酢
酸エステルなどのケトン類などが挙げられる。これらは
単独で使用してもよく、また2種以上混合して使用して
もよい。
【0027】なお、金属微粒子を含む塗布液を使用する
と、電磁波遮蔽効果が発現される102〜104Ω/□程
度の表面抵抗を有する透明導電性被膜を形成することが
できる。金属微粒子を使用して電磁遮蔽用の透明導電層
を形成する場合、金属微粒子は、透明導電性被膜形成用
塗布液中に0.05〜5重量%、好ましくは0.1〜2重
量%の量で含まれていることが望ましい。
【0028】透明導電性被膜形成用塗布液中の金属微粒
子の量が、0.05重量%未満の場合は、得られる被膜
の膜厚が薄くなり、このため充分な導電性が得られない
ことがある。また、金属微粒子が5重量%を越えると、
膜厚が厚くなり、光透過率が低下して透明性が悪化する
とともに外観も悪くなる。また、透明導電性被膜形成用
塗布液には、金属微粒子とともに、前記した導電性無機
微粒子が含まれていてもよく、電磁波遮蔽効果が得られ
る102〜104Ω/□程度の表面抵抗を有する透明導電
性被膜を得ようとする場合は、前記金属微粒子1重量部
当たり、前記した導電性無機微粒子は4重量部以下の量
で含まれていればよい。導電性無機微粒子が4重量部を
超える場合は、導電性が低下し電磁波遮蔽効果が低下す
ることがあるので好ましくない。
【0029】このような金属微粒子とともに導電性無機
微粒子を含有していると、金属微粒子のみで透明導電性
微粒子層を形成した場合と比較して、より透明性に優れ
た透明導電性微粒子層を形成することができる。また導
電性無機微粒子を含有することによって、安価に透明導
電性被膜を形成することもできる。さらに、透明導電層
が、帯電防止機能を有する107〜1012Ω/□程度の
表面抵抗を有するものの場合は、通常、導電性無機微粒
子のみが透明導電性被膜形成用塗布液に含まれていれば
よい。透明導電性被膜形成用塗布液中には、導電性微粒
子が、0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%
の量で含まれていることが望ましい。 透明導電性被膜
形成用塗布液中の導電性無機微粒子の量が0.1重量%
未満の場合は、得られる被膜の膜厚が薄く、このため充
分な帯電防止性能が得られないことがある。また、導電
性微粒子の量が10重量%を越えると、膜厚が厚くな
り、光透過率が低下して透明性が悪化するとともに外観
も悪くなる。
【0030】さらに、これらの透明導電性被膜形成用塗
布液には、可視光の広い波長領域において可視光の透過
率が一定になるように、染料、顔料などが添加されてい
てもよい。本発明で用いられる透明導電性被膜形成用塗
布液中の固形分濃度(金属微粒子および/または金属微
粒子以外の導電性微粒子と、必要に応じて添加される染
料、顔料などの添加剤の総量)は、液の流動性、塗布液
中の金属微粒子などの粒状成分の分散性の点から、15
重量%以下、好ましくは0.15〜5重量%であること
が好ましい。
【0031】本発明に用いる透明導電性被膜形成用塗布
液には、被膜形成後の金属微粒子、金属微粒子以外の導
電性微粒子のバインダーとして作用するマトリックス形
成成分が含まれていてもよい。このようなマトリックス
形成成分としては、従来公知のものを用いることができ
るが、本発明ではシリカ、シリカ系複合酸化物、ジルコ
ニア、酸化アンチモンから選ばれる1種または2種以上
の酸化物の前駆体からなるものが好ましく、特に、アル
コキシシランなどの有機ケイ素化合物の加水分解重縮合
物またはアルカリ金属ケイ酸塩水溶液を脱アルカリして
得られるケイ酸が好ましく用いられる。この他、塗料用
樹脂などを用いることもできる。
【0032】このようなマトリックス形成成分は、酸化
物としてあるいは樹脂として、前記金属微粒子1重量部
当たり、0.01〜0.5重量部、好ましくは0.03〜
0.3重量部の量で含まれていればよい。また、前記導
電性微粒子の分散性を向上させるため、透明導電性被膜
形成用塗布液中に有機系安定剤が含まれていてもよい。
このような有機系安定剤として具体的には、ゼラチン、
ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、シュウ
酸、マロン酸、コハク酸、グルタール酸、アジピン酸、
セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、クエン
酸などの多価カルボン酸およびその塩、スルホン酸塩、
有機スルホン酸塩、リン酸塩、有機リン酸塩、複素環化
合物あるいはこれらの混合物などが挙げられる。
【0033】このような有機系安定剤は、有機系安定剤
の種類、導電性微粒子の粒子径等によっても異なるが、
微粒子1重量部に対し、0.005〜0.5重量部、好ま
しくは0.01〜0.2重量部の量で含まれていればよ
い。有機系安定剤の量が0.005重量部未満の場合は
充分な分散性が得られず、0.5重量部を超えて高い場
合は導電性が阻害されることがある。
【0034】さらに本発明で用いられる透明導電性被膜
形成用塗布液は、塗布液中に存在するアルカリ金属イオ
ン、アンモニウムイオンおよび多価金属イオンならびに
鉱酸などの無機陰イオン、酢酸、蟻酸などの有機陰イオ
ン粒子から遊離したイオンなどのイオン濃度の合計量
が、塗布液中の固形分100g当り10ミリモル以下の
量であることが望ましい。特に鉱酸などの無機陰イオン
は、微粒子の安定性、分散性を阻害するので、塗布液中
に含まれる量は低い方が好ましい。イオン濃度が低くな
ると、透明導電性被膜形成用塗布液中に含まれている粒
状成分、特に金属微粒子の分散状態が良好となり、凝集
粒子をほとんど含んでいない塗布液が得られる。この塗
布液中での粒状成分の単分散状態は、透明導電層の形成
過程でも維持される。このため、イオン濃度の低い透明
導電性被膜形成用塗布液から透明導電層を形成すると、
透明導電層中に凝集粒子は観察されない。
【0035】また上記のようなイオン濃度の低い塗布液
から形成された透明導電層では金属微粒子などの導電性
微粒子を良好に分散させ配列させることができるので、
透明導電層中で導電性微粒子が凝集している場合に比較
して、より少ない導電性微粒子で同等の導電性を有する
透明導電層を作製することが可能である。さらに粒状成
分同士の凝集に起因すると思われる点欠陥および厚さむ
らのない透明導電層を基材上に形成することが可能であ
る。
【0036】上記のようなイオン濃度の低い塗布液を得
るための脱イオン処理の方法は、最終的に塗布液中に含
まれているイオン濃度が上記のような範囲になるような
方法であれば特に制限されないが、好ましい脱イオン処
理の方法としては、塗布液の原料として用いられる粒状
成分の分散液、または前記分散液から調製された塗布液
を陽イオン交換樹脂および/または陰イオン交換樹脂と
接触させる方法、あるいはこれらの液を限外濾過膜を用
いて洗浄処理する方法などが挙げられる。
【0037】透明導電層の形成 透明導電層は、前記透明導電性被膜形成用塗布液を基材
上に塗布し、乾燥して、形成される。具体的には、たと
えば、前記透明導電性被膜形成用塗布液をディッピング
法、スピナー法、スプレー法、ロールコーター法、フレ
キソ印刷法などの方法で、基材上に塗布したのち、常温
〜約90℃の範囲の温度で乾燥する。
【0038】透明導電性被膜形成用塗布液中に上記のよ
うなマトリックス形成成分が含まれている場合には、マ
トリックス形成成分の硬化処理を行ってもよい。硬化処
理としては、以下のような方法が挙げられる。 加熱硬化 乾燥後の塗膜を加熱して、マトリックス成分を硬化させ
る。このときの加熱処理温度は、100℃以上、好まし
くは150〜300℃であることが望ましい。100℃
未満ではマトリックス形成成分が充分硬化しないことが
ある。また加熱処理温度の上限は基材の種類によって異
なるが、基材の転移点以下であればよい。
【0039】電磁波硬化 塗布工程または乾燥工程の後に、あるいは乾燥工程中
に、塗膜に可視光線よりも波長の短い電磁波を照射し
て、マトリックス成分を硬化させる。このようなマトリ
ックス形成成分の硬化を促進するために照射する電磁波
としては、マトリックス形成成分の種類に応じて紫外
線、電子線、X線、γ線などが用いられる。例えば紫外
線硬化性マトリックス形成成分の硬化を促進するために
は、例えば、発光強度が約250nmおよび360nmにお
いて極大となり、光強度が10mW/m2以上である高圧水
銀ランプを紫外線源として用い、100mJ/cm2以上の
エネルギー量の紫外線が照射される。
【0040】ガス硬化 塗布工程または乾燥工程の後に、あるいは乾燥工程中
に、塗膜をマトリックス形成成分の硬化反応を促進する
ガス雰囲気中に晒すことによって、マトリックス形成成
分を硬化させる。マトリックス形成成分のなかには、ア
ンモニアなどの活性ガスで硬化が促進されるマトリック
ス形成成分があり、このようなマトリックス形成成分を
含む透明導電性微粒子層を、ガス濃度が100〜100
000ppm、好ましくは1000〜10000ppmである
ような硬化促進性ガス雰囲気下で1〜60分処理するこ
とによってマトリックス形成成分の硬化を大幅に促進す
ることができる。
【0041】[透明被膜]本発明では、以上のような透
明導電層表面に、透明被膜が形成されている。透明被膜
は、以下のようなマトリックスと無機化合物粒子とを含
む。無機化合物粒子 無機化合物粒子は、(i)多孔質粒子と該多孔質粒子表面
に設けられた被覆層とからなる複合粒子、または(ii)内
部に空洞を有し、かつ内容物が溶媒、気体または多孔質
物質で充填された空洞粒子である。なお、透明被膜には
(i)複合粒子または(ii)重合粒子のいずれかが含まれて
いればよく、また双方が含まれていてもよい。
【0042】なお、空洞粒子は、内部に空洞を有する粒
子であり、空洞は粒子壁で囲まれている。空洞内には、
調製時に使用した溶媒、気体または多孔質物質などの内
容物で充填されている。このような空洞粒子は、たとえ
ば図1に示される。図1は後述する調製例8で調製した
粒子(P-8)のTEM写真(10万倍)である。このよう
な無機化合物粒子の平均粒子径が5〜300nm、好ま
しくは10〜200nmの範囲にあることが望ましい。
使用される無機化合物粒子は、形成される透明被膜の厚
さに応じて適宜選択され、形成される透明被膜の膜厚の
2/3〜1/10の範囲にあることが望ましい。
【0043】複合粒子の被覆層の厚さまたは空洞粒子の
粒子壁の厚さは、1〜20nm、好ましくは2〜15n
mの範囲にあることが望ましい。複合粒子の場合、被覆
層の厚さが1nm未満の場合は、粒子を完全に被覆する
ことができないことがあり、後述する塗布液成分である
無機酸化物前駆体のうちで、重合度の低い珪酸モノマ
ー、オリゴマーなどが容易に複合粒子の内部に内部に進
入して内部の多孔性が減少し、低屈折率の効果が充分得
られないことがある。また、被覆層の厚さが20nmを
越えると、無機酸化物前駆体が内部に進入することはな
いが、複合粒子の多孔性(細孔容積)が低下し低屈折率
の効果が充分得られなくなることがある。また空洞粒子
の場合、粒子壁の厚さが1nm未満の場合は、粒子形状
を維持できないことがあり、また厚さが20nmを越え
ても、低屈折率の効果が充分に現れないことがある。
【0044】前記複合粒子の被覆層または空洞粒子の粒
子壁は、シリカを主成分とすることが好ましい。また複
合粒子の被覆層または空洞粒子の粒子壁には、シリカ以
外の成分が含まれていてもよく、具体的には、Al
23、B23、TiO2、ZrO2、SnO2、CeO2、P2
3、Sb23、MoO3、ZnO2、WO3などが挙げられ
る。複合粒子を構成する多孔質粒子としては、シリカか
らなるもの、シリカとシリカ以外の無機化合物とからな
るもの、CaF2、NaF、NaAlF6、MgFなどからな
るものが挙げられる。このうち特にシリカとシリカ以外
の無機化合物との複合酸化物からなる多孔質粒子が好適
である。シリカ以外の無機化合物としては、Al23
23、TiO2、ZrO2、SnO2、CeO2、P23、S
b23、MoO3、ZnO2、WO3等との1種または2種以
上を挙げることができる。このような多孔質粒子では、
シリカをSiO2で表し、シリカ以外の無機化合物を酸化
物換算(MOX)で表したときのモル比MOX /SiO2
が、0.0001〜1.0、好ましくは0.001〜0.
3の範囲にあることが望ましい。多孔質粒子のモル比M
X /SiO2 が0.0001未満のものは得ることが困
難であり、得られたとしてもさらに屈折率が低いものを
得ることはない。また、多孔質粒子のモル比MOX/Si
2 が、1.0を越えると、シリカの比率が少なくなる
ので、細孔容積が小さく、かつ屈折率の低い粒子を得ら
れないことがある。
【0045】このような多孔質粒子の細孔容積は、0.
1〜1.5ml/g、好ましくは0.2〜1.5ml/g
の範囲であることが望ましい。細孔容積が0.1ml/
g未満では、充分に屈折率の低下した粒子が得られず、
1.5ml/gを越えると微粒子の強度が低下し、得ら
れる被膜の強度が低下することがある。
【0046】なお、このような多孔質粒子の細孔容積は
水銀圧入法によって求めることができる。また、空洞粒
子の内容物としては、粒子調製時に使用した溶媒、気
体、多孔質物質などが挙げられる。溶媒中には空洞粒子
調製する際に使用される粒子前駆体の未反応物、使用し
た触媒などが含まれていてもよい。また多孔質物質とし
ては、前記多孔質粒子で例示した化合物からなるものが
挙げられる。これらの内容物は、単一の成分からなるも
のであってもよいが、複数成分の混合物であってもよ
い。
【0047】無機化合物粒子の調製 このような無機化合物粒子の製造方法としては、たとえ
ば本願出願人の出願による特開平7−133105号公
報に開示された複合酸化物コロイド粒子の調製方法が好
適に採用される。具体的に、複合粒子が、シリカ、シリ
カ以外の無機化合物とからなる場合、以下の第1〜第3
工程から無機化合物粒子は製造される。
【0048】第1工程:多孔質粒子前駆体の調製 第1工程では、予め、シリカ原料とシリカ以外の無機化
合物原料のアルカリ水溶液を個別に調製するか、また
は、シリカ原料とシリカ以外の無機化合物原料との混合
水溶液を調製しておき、この水溶液を目的とする複合酸
化物の複合割合に応じて、pH10以上のアルカリ水溶
液中に攪拌しながら徐々に添加して多孔質粒子前駆体を
調製する。
【0049】シリカ原料としては、アルカリ金属、アン
モニウムまたは有機塩基の珪酸塩を用いる。アルカリ金
属の珪酸塩としては、珪酸ナトリウム(水ガラス)や珪
酸カリウムが用いられる。有機塩基としては、テトラエ
チルアンモニウム塩などの第4級アンモニウム塩、モノ
エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミンなどのアミン類を挙げることができる。なお、
アンモニウムの珪酸塩または有機塩基の珪酸塩には、珪
酸液にアンモニア、第4級アンモニウム水酸化物、アミ
ン化合物などを添加したアルカリ性溶液も含まれる。
【0050】また、シリカ以外の無機化合物の原料とし
ては、アルカリ可溶の無機化合物を用いられる。具体的
には、Al、B、Ti、Zr、Sn、Ce、P、Sb、Mo、
Zn、Wなどから選ばれる元素のオキソ酸、該オキソ酸
のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、アンモニ
ウム塩、第4級アンモニウム塩を挙げることができる。
より具体的には、アルミン酸ナトリウム、四硼酸ナトリ
ウム、炭酸ジルコニルアンモニウム、アンチモン酸カリ
ウム、錫酸カリウム、アルミノ珪酸ナトリウム、モリブ
デン酸ナトリウム、硝酸セリウムアンモニウム、燐酸ナ
トリウムが適当である。
【0051】これらの水溶液の添加と同時に混合水溶液
のpH値は変化するが、このpH値を所定の範囲に制御
するような操作は特に必要ない。水溶液は、最終的に、
無機酸化物の種類およびその混合割合によって定まるp
H値となる。このときの水溶液の添加速度にはとくに制
限はない。また、複合酸化物粒子の製造するに際して、
シード粒子の分散液を出発原料と使用することも可能で
ある。当該シード粒子としては、特に制限はないが、S
iO2、Al23、TiO2またはZrO2等の無機酸化物ま
たはこれらの複合酸化物の微粒子が用いられ、通常、こ
れらのゾルを用いることができる。さらに前記の製造方
法によって得られた多孔質粒子前駆体分散液をシード粒
子分散液としてもよい。シード粒子分散液を使用する場
合、シード粒子分散液のpHを10以上に調整したの
ち、該シード粒子分散液中に前記化合物の水溶液を、上
記したアルカリ水溶液中に攪拌しながら添加する。この
場合も、必ずしも分散液のpH制御を行う必要はない。
このようにして、シード粒子を用いると、調製する多孔
質粒子の粒径コントロールが容易であり、粒度の揃った
ものを得ることができる。
【0052】上記したシリカ原料および無機化合物原料
はアルカリ側で高い溶解度を有する。しかしながら、こ
の溶解度の大きいpH領域で両者を混合すると、珪酸イ
オンおよびアルミン酸イオンなどのオキソ酸イオンの溶
解度が低下し、これらの複合物が析出して微粒子に成長
したり、あるいは、シード粒子上に析出して粒子成長が
起こる。従って、微粒子の析出、成長に際して、従来法
のようなpH制御は必ずしも行う必要がない。
【0053】第1工程におけるシリカとシリカ以外の無
機化合物との複合割合は、シリカに対する無機化合物を
酸化物(MOx)に換算し、MOx/SiO2のモル比が、
0.05〜2.0、好ましくは0.2〜2.0の範囲内にあ
ることが望ましい。この範囲内において、シリカの割合
が少なくなる程、多孔質粒子の細孔容積が増大する。し
かしながら、モル比が2.0を越えても、多孔質粒子の
細孔の容積はほとんど増加しない。他方、モル比が0.
05未満の場合は、細孔容積が小さくなる。空洞粒子を
調製する場合、MOx/SiO2のモル比は、0.25〜
2.0の範囲内にあることが望ましい。
【0054】第2工程:多孔質粒子からのシリカ以外の
無機化合物の除去 第2工程では、前記第1工程で得られた多孔質粒子前駆
体から、シリカ以外の無機化合物(珪素と酸素以外の元
素)の少なくとも一部を選択的に除去する。具体的な除
去方法としては、多孔質粒子前駆体中の無機化合物を鉱
酸や有機酸を用いて溶解除去したり、あるいは、陽イオ
ン交換樹脂と接触させてイオン交換除去する。
【0055】なお、第1工程で得られる多孔質粒子前駆
体は、珪素と無機化合物構成元素が酸素を介して結合し
た網目構造の粒子である。このような多孔質粒子前駆体
から無機化合物(珪素と酸素以外の元素)を除去するこ
とにより、一層多孔質で細孔容積の大きい多孔質粒子が
得られる。また、多孔質粒子前駆体から無機酸化物(珪
素と酸素以外の元素)を除去する量が多くすれば、空洞
粒子を調製することができる。
【0056】また、多孔質粒子前駆体からシリカ以外の
無機化合物を除去するに先立って、第1工程で得られる
多孔質粒子前駆体分散液に、シリカのアルカリ金属塩を
脱アルカリして得られる珪酸液あるいは加水分解性の有
機ケイ素化合物を添加してシリカ保護膜を形成すること
が好ましい。シリカ保護膜の厚さは0.5〜15nmの
厚さであればよい。なおシリカ保護膜を形成しても、こ
の工程での保護膜は多孔質であり厚さが薄いので、前記
したシリカ以外の無機化合物を、多孔質粒子前駆体から
除去することは可能である。
【0057】このようにシリカ保護膜を形成することに
よって、粒子形状を保持したまま、前記したシリカ以外
の無機化合物を、多孔質粒子前駆体から除去することが
できる。また、後述するシリカ被覆層を形成する際に、
多孔質粒子の細孔が被覆層によって閉塞されてしまうこ
とがなく、このため細孔容積を低下させることなく後述
するシリカ被覆層を形成することができる。なお、除去
する無機化合物の量が少ない場合は粒子が壊れることが
ないので必ずしも保護膜を形成する必要はない。
【0058】また空洞粒子を調製する場合は、このシリ
カ保護膜を形成しておくことが望ましい。空洞粒子を調
製する際には、無機化合物を除去すると、シリカ保護膜
と、該シリカ保護膜内の溶媒、未溶解の多孔質固形分と
からなる空洞粒子の前駆体が得られ、該空洞粒子の前駆
体に後述の被覆層を形成すると、形成された被覆層が、
粒子壁となり空洞粒子が形成される。
【0059】上記シリカ保護膜形成のために添加するシ
リカ源の量は、粒子形状を保持できる範囲で少ないこと
が好ましい。シリカ源の量が多すぎると、シリカ保護膜
が厚くなりすぎるので、多孔質粒子前駆体からシリカ以
外の無機化合物を除去することが困難となることがあ
る。シリカ保護膜形成用に使用される加水分解性の有機
ケイ素化合物としては、一般式RnSi(OR')
4-n 〔R、R':アルキル基、アリール基、ビニル基、
アクリル基等の炭化水素基、n=0、1、2または3〕
で表されるアルコキシシランを用いることができる。特
に、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テ
トライソプロポキシシラン等のテトラアルコキシシラン
が好ましく用いられる。
【0060】添加方法としては、これらのアルコキシシ
ラン、純水、およびアルコールの混合溶液に触媒として
の少量のアルカリ又は酸を添加した溶液を、前記多孔質
粒子の分散液に加え、アルコキシシランを加水分解して
生成したケイ酸重合物を無機酸化物粒子の表面に沈着さ
せる。このとき、アルコキシシラン、アルコール、触媒
を同時に分散液中に添加してもよい。アルカリ触媒とし
ては、アンモニア、アルカリ金属の水酸化物、アミン類
を用いることができる。また、酸触媒としては、各種の
無機酸と有機酸を用いることができる。
【0061】多孔質粒子前駆体の分散媒が、水単独、ま
たは有機溶媒に対する水の比率が高い場合には、ケイ酸
液を用いてシリカ保護膜を形成することも可能である。
ケイ酸液を用いる場合には、分散液中にケイ酸液を所定
量添加し、同時にアルカリを加えてケイ酸液を多孔質粒
子表面に沈着させる。なお、ケイ酸液と上記アルコキシ
シランを併用してシリカ保護膜を作製してもよい。
【0062】第3工程:シリカ被覆層の形成 第3工程では、第2工程で調製した多孔質粒子分散液
(空洞粒子の場合は空洞粒子前駆体分散液)に加水分解
性の有機ケイ素化合物またはケイ酸液等を加えることに
より、粒子の表面を加水分解性有機ケイ素化合物または
ケイ酸液等の重合物で被覆してシリカ被覆層を形成す
る。
【0063】シリカ被覆層形成用に使用される加水分解
性の有機ケイ素化合物としては、前記したような一般式
nSi(OR')4-n 〔R、R':アルキル基、アリール
基、ビニル基、アクリル基等の炭化水素基、n=0、
1、2または3〕で表されるアルコキシシランを用いる
ことができる。特に、テトラメトキシシラン、テトラエ
トキシシラン、テトライソプロポキシシラン等のテトラ
アルコキシシランが好ましく用いられる。
【0064】添加方法としては、これらのアルコキシシ
ラン、純水、およびアルコールの混合溶液に触媒として
の少量のアルカリ又は酸を添加した溶液を、前記多孔質
粒子(空洞粒子の場合は空洞粒子前駆体)分散液に加
え、アルコキシシランを加水分解して生成したケイ酸重
合物を多孔質粒子(空洞粒子の場合は空洞粒子前駆体)
の表面に沈着させる。このとき、アルコキシシラン、ア
ルコール、触媒を同時に分散液中に添加してもよい。ア
ルカリ触媒としては、アンモニア、アルカリ金属の水酸
化物、アミン類を用いることができる。また、酸触媒と
しては、各種の無機酸と有機酸を用いることができる。
【0065】多孔質粒子(空洞粒子の場合は空洞粒子前
駆体)の分散媒が水単独、または有機溶媒との混合溶媒
であって、有機溶媒に対する水の比率が高い混合溶媒の
場合には、ケイ酸液を用いて被覆層を形成してもよい。
ケイ酸液とは、水ガラス等のアルカリ金属ケイ酸塩の水
溶液をイオン交換処理して脱アルカリしたケイ酸の低重
合物の水溶液である。
【0066】ケイ酸液は、多孔質粒子(空洞粒子の場合
は空洞粒子前駆体)分散液中に添加され、同時にアルカ
リを加えてケイ酸低重合物を多孔質粒子(空洞粒子の場
合は空洞粒子前駆体)表面に沈着させる。なお、ケイ酸
液を上記アルコキシシランと併用して被覆層形成用に使
用してもよい。被覆層形成用に使用される有機ケイ素化
合物またはケイ酸液の添加量は、コロイド粒子の表面を
充分被覆できる程度であればよく、最終的に得られるシ
リカ被覆層の厚さが1〜20nmとなるように量で、多
孔質粒子(空洞粒子の場合は空洞粒子前駆体)分散液中
で添加される。また前記シリカ保護膜を形成した場合は
シリカ保護膜とシリカ被覆層の合計の厚さが1〜20n
mの範囲となるような量で、有機ケイ素化合物またはケ
イ酸液は添加される。
【0067】ついで、被覆層が形成された粒子の分散液
を加熱処理する。加熱処理によって、多孔質粒子の場合
は、多孔質粒子表面を被覆したシリカ被覆層が緻密化
し、多孔質粒子がシリカ被覆層によって被覆された複合
粒子の分散液が得られる。また空洞粒子前駆体の場合、
形成された被覆層が緻密化して空洞粒子壁となり、内部
が溶媒、気体または多孔質固形分で充填された空洞を有
する空洞粒子の分散液が得られる。
【0068】このときの加熱処理温度は、シリカ被覆層
の微細孔を閉塞できる程度であれば特に制限はなく、8
0〜300℃の範囲が好ましい。加熱処理温度が80℃
未満ではシリカ被覆層の微細孔を完全に閉塞して緻密化
できないことがあり、また処理時間に長時間を要してし
まうことがある。また加熱処理温度が300℃を越えて
長時間処理すると緻密な粒子となることがあり、低屈折
率の効果が得られないことがある。
【0069】このようにして得られた無機化合物粒子の
屈折率は、1.44未満と低い。このような無機化合物
粒子は、多孔質粒子内部の多孔性が保持されているか、
内部が空洞であるので、屈折率が低くなるものと推察さ
れる。マトリックス マトリックスとしては、シリカ、ジルコニア、チタニア
などの無機酸化物、およびこれらの複合酸化物などが挙
げられ、これらのうちでもとくにシリカを主成分とする
ものが望ましい。このようなマトリックスとしては、屈
折率が1.6以下のものが好ましい。
【0070】透明膜中のマトリックスと無機化合物粒子
との重量比は、マトリックス/無機化合物粒子が0.1
〜10、好ましくは0.2〜5の範囲にあることが望ま
しい。透明被膜形成用塗布液 このような透明被膜は、たとえばマトリックス前駆体と
前記無機化合物粒子を含む透明被膜形成用塗布液を用い
て形成される。
【0071】マトリックス前駆体としては、透明性を有
し、基材より屈折率が低く、反射防止性能を有する被膜
を形成できるものであれば特に制限はないが、シリカ、
チタニア、ジルコニアなどの無機酸化物の前駆体、また
はこれらの複合酸化物の前駆体が挙げられる。このよう
な前駆体とは、ケイ素化合物、チタニウム化合物、ジル
コニウム化合物の塩またはこれらの加水分解物から選ば
れる1種または2種以上を意味している。
【0072】本発明では、マトリックス前駆体として、
シリカ前駆体が好ましく、とくに、加水分解性有機ケイ
素化合物の部分加水分解物、加水分解重縮合物、または
アルカリ金属ケイ酸塩水溶液を脱アルカリして得られる
ケイ酸液、特に下記一般式[1]で表されるアルコキシ
シランの加水分解重縮合物であるシリカ前駆体が好まし
い。
【0073】RaSi(OR')4-a [1] (式中、Rはビニル基、アリール基、アクリル基、炭素
数1〜8のアルキル基、水素原子またはハロゲン原子で
あり、R'はビニル基、アリール基、アクリル基、炭系
数1〜8のアルキル基、−C24OCn2n+1(n=1
〜4)または水素原子であり、aは1〜3の整数であ
る。) このようなアルコキシランとしては、テトラメトキシシ
ラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシ
ラン、テトラブトキシシラン、テトラオクチルシラン、
メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラ
ン、エチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポ
キシシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリ
メトキシシラン、ジメチルジメトキシシランなどが挙げ
られる。
【0074】さらに、前記シリカ前駆体は、分子量がポ
リスチレン換算の分子量で500〜10000の範囲に
あることが好ましく、特に好ましい範囲は700〜25
00である。シリカ前駆体のポリスチレン換算の分子量
で500未満の場合は、塗布液中に未加水分解物が存在
することがあり、透明被膜形成用塗布液を導電層に均一
に塗布できないことがあり、また仮に塗布できたとして
も導電層と透明被膜との密着性に劣ることがある。シリ
カ前駆体のポリスチレン換算の分子量で10000を越
えると被膜の強度が低下する傾向にある。
【0075】これらのマトリックス前駆体を含む塗布液
から形成される透明被膜は、基材上に形成された導電層
よりも屈折率が小さく、得られる透明被膜付基材は反射
防止性に優れている。また、上記のアルコキシシランの
1種または2種以上を、たとえば水−アルコール混合溶
媒中で酸触媒の存在下、加水分解すると、アルコキシシ
ランの加水分解重縮合物からなるマトリックス前駆体分
散液が得られる。
【0076】このマトリックス前駆体分散液に前記無機
化合物粒子が混合されて、透明被膜形成用塗布液が調製
される。透明被膜形成用塗布液中に含まれる前記無機化
合物粒子の濃度は、酸化物換算で0.05〜3重量%の
範囲にあることが好ましい。特に好ましくは0.2〜2
重量%の範囲である。
【0077】塗布液に含まれる無機化合物粒子の濃度が
0.05重量%未満の場合では、無機化合物粒子の量が
少なすぎて、得られる透明被膜が反射防止性能に劣るこ
とがあり、無機化合物粒子の濃度が3重量%を越えると
得られる膜にクラックが生じたり、膜の強度が低下する
ことがある。また、塗布液中に含まれるマトリックス前
駆体の濃度は、酸化物換算で0.05〜10重量%の範
囲にあることが好ましい。特に好ましくは0.1〜5.0
重量%の範囲である。
【0078】塗布液に含まれるマトリックス前駆体の濃
度が0.05重量%未満の場合は、得られる膜の膜厚が
薄いために耐久性や反射防止性能に劣ることがあり、ま
た1回の塗布で充分な膜厚の膜を得られないことがあ
り、塗布を繰り返して行った場合は均一な膜厚の膜が得
られないことがある。マトリックス前駆体の濃度が10
重量%を越えると得られる膜にクラックが生じたり、膜
の強度が低下することがある。また膜が厚過ぎて反射防
止性能が不充分となることがある。
【0079】さらにまた、透明被膜形成用塗布液には、
フッ化マグネシウムなどの低屈折率材料で構成された微
粒子、透明被膜の透明度および反射防止性能を阻害しな
い程度に少量の導電性微粒子および/または染料または
顔料などの添加剤が含まれていてもよい。透明被膜の形成 透明被膜の形成方法としては、特に制限はなく、前記し
た塗布液を、基材等の材質に応じて、ディッピング法、
スピナー法、スプレー法、ロールコーター法、フレキソ
印刷法など方法で塗布した後、乾燥する湿式薄膜形成方
法を採用することができる。
【0080】また、形成する透明被膜の膜厚は、50〜
300nm、好ましくは80〜200nmの範囲であること
が好ましく、このような範囲の膜厚であると優れた耐久
性を発揮するとともにボトム反射率および視感反射率が
低く優れた反射防止性能を発揮する。透明被膜の膜厚が
50nm未満の場合は、膜の強度、耐久性、反射防止性
能等が劣ることがある。
【0081】透明被膜の膜厚が300nmを越えると、
膜にクラックが発生したり膜の強度が低下することがあ
り、また膜が厚過ぎて反射防止性能が不充分となること
がある。本発明では、このような透明被膜形成用塗布液
を塗布して形成した被膜を、乾燥時、または乾燥後に、
100℃以上で加熱するか、未硬化の被膜に可視光線よ
りも波長の短い紫外線、電子線、X線、γ線などの電磁
波を照射するか、あるいはアンモニアなどの活性ガス雰
囲気中に晒してもよい。このようにすると、被膜形成成
分の硬化が促進され、得られる透明被膜の硬度が高くな
る。
【0082】さらに、透明被膜形成用塗布液を塗布して
被膜を形成する際に、導電層が設けられた基材を約40
〜90℃に保持しながら透明被膜形成用塗布液をスプレ
ー法で塗布して、前記のような処理を行うと、透明被膜
の表面にリング状の凹凸が形成され、ギラツキの少ない
アンチグレアの透明被膜付基材が得られる。このときの
透明導電層と透明被膜の屈折率の差は概ね0.3以上あ
ることが好ましい。さらに好ましくは0.6以上あるこ
とが望ましい。屈折率の差が0.3未満の場合は反射防
止性能が不充分となる。
【0083】表示装置 本発明に係る透明導電性被膜付基材は、1012Ω/□以
下の表面抵抗を有し、かつ可視光領域および近赤外領域
で充分な反射防止性能を有する透明導電性被膜付基材
は、表示装置の前面板として好適に用いられる。本発明
に係る表示装置は、ブラウン管(CRT)、蛍光表示管
(FIP)、プラズマディスプレイ(PDP)、液晶用
ディスプレイ(LCD)などのような電気的に画像を表
示する装置であり、上記のような透明導電性被膜付基材
で構成された前面板を備えている。
【0084】従来の前面板を備えた表示装置を作動させ
ると、前面板に埃等が付着したり、前面板に画像が表示
されると同時に電磁波が前面板から放出されることがあ
るが、本発明に係る表示装置では、前面板が1012Ω/
□以下の表面抵抗を有する透明導電性被膜付基材で構成
されているので、埃等が付着しにくく、特に、前面板が
102〜104Ω/□の表面抵抗を有する透明導電性被膜
付基材で構成されている場合には、このような電磁波、
およびこの電磁波の放出に伴って生じる電磁場を効果的
に遮蔽することができる。
【0085】また、表示装置の前面板で反射光が生じる
と、この反射光によって表示画像が見にくくなるが、本
発明に係る表示装置では、前面板が透明導電性被膜およ
び定屈折率の透明被膜付基材から構成されておりボトム
反射率および視感反射率がともに低いので、このような
反射光を可視光領域および近赤外領域にわたって効果的
に防止することができる。
【0086】さらに、ブラウン管の前面板が、本発明に
係る透明導電性被膜付基材で構成され、この透明導電性
被膜のうち、透明導電性微粒子層、その上に形成された
透明被膜の少なくとも一方に少量の染料または顔料が含
まれている場合には、これらの染料または顔料がそれぞ
れ固有な波長の光を吸収し、これによりブラウン管から
放映される表示画像のコントラストを向上させることが
できる。
【0087】また、ブラウン管の前面板が、本発明に係
る低屈折率の無機化合物粒子を含む低屈折率透明被膜付
基材で構成されているので反射防止性能に優れ、可視光
の散乱もなく鮮明な表示画像が得られる。また、透明被
膜は導電層との密着性に優れ、このため保護膜としての
性能に優れるため、優れた表示性能を長期にわたって維
持することができ、さらに導電性を長期にわたって維持
することができるので帯電防止性能、電磁波遮蔽性能が
低下することもない。
【0088】
【発明の効果】本発明に係る、透明被膜付基材は、低屈
折率の無機化合物粒子を含む透明被膜が導電層表面に形
成されているため、耐久性に優れるとともにボトム反射
率が低くかつ視感反射率の低い上に、反射防止性能にも
優れている。本発明に係る表示装置は、反射防止性能に
も優れるとともに耐久性に優れるため、可視光の散乱も
なく鮮明な表示画像が得られ、また優れた表示性能を長
期にわたって維持することができる。さらに導電性を長
期にわたって維持することができるので帯電防止性能、
電磁波遮蔽性能が低下することもない。
【0089】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0090】
【調製例1】複合粒子(P-1)の調製 平均粒径5nm、SiO2濃度20重量%のシリカゾル
100gと純水1900gとを混合して反応母液を調製
し、80℃に加温した。この反応母液のpHは10.5
であり、同母液にSiO2として1.5重量%の珪酸ナ
トリウム水溶液9000gとAl23として0.5重量
%のアルミン酸ナトリウム水溶液9000gとを同時に
添加した。その間、反応液の温度を80℃に保持した。
反応液のpHは、珪酸ナトリウムとアルミン酸ナトリウ
ムの添加直後、12.5に上昇し、その後、殆ど変化し
なかった。添加終了後、反応液を室温まで冷却し、限外
濾過膜で洗浄して固形分濃度20重量%のSiO2・A
23多孔質粒子前駆体の分散液(A)を調製した。
(第1工程) この多孔質粒子前駆体の分散液(A)500gに純水
1,700gを加えて98℃に加温し、この温度を保持
しながら、ケイ酸ナトリウム水溶液を陽イオン交換樹脂
で脱アルカリして得られたケイ酸液(SiO2 濃度3.
5重量%)3,000gを添加して多孔質粒子前駆体表
面にシリカ保護膜を形成した。得られた多孔質粒子前駆
体の分散液を、限外濾過膜で洗浄して固形分濃度13重
量%に調整したのち、多孔質粒子前駆体の分散液500
gに純水1,125gを加え、さらに濃塩酸(35.5
%)を滴下してpH1.0とし、脱アルミニウム処理を
行った。
【0091】次いで、pH3の塩酸水溶液10Lと純水
5Lを加えながら限外濾過膜で溶解したアルミニウム塩
を分離し、一部のアルミニウムが除去されたSiO2
Al 2 3 多孔質粒子の分散液(B)を調製した。(第
2工程) 上記多孔質粒子の分散液(B)1500gと、純水50
0g、エタノール1,750gおよび28%アンモニア
水626gとの混合液を35℃に加温した後、エチルシ
リケート(SiO2 28重量%)104gを添加し、多
孔質粒子の表面をエチルシリケートの加水分解重縮合物
で被覆した。次いで、エバポレーターで固形分濃度5重
量%まで濃縮した後、濃度15重量%のアンモニア水を
加えてpH10とし、オートクレーブで180℃、2時
間加熱処理し、限外濾過膜を用いて溶媒をエタノールに
置換した固形分濃度20重量%の複合粒子(P-1)の分
散液を調製した。(第3工程) この複合粒子(P-1)の平均粒径、SiO2/MOx(モ
ル比)、および屈折率を表1に示す。ここで、平均粒径
は動的光散乱法により測定し、屈折率は標準屈折液とし
てCARGILL 製のSeriesA、AAを用い、以下の方法で測
定した。
【0092】粒子の屈折率の測定方法 (1)粒子分散液をエバポレーターに採り、分散媒を蒸
発させる。 (2)これを120℃で乾燥し、粉末とする。 (3)屈折率が既知の標準屈折液を2、3滴ガラス板上
に滴下し、これに上記粉末を混合する。 (4)上記(3)の操作を種々の標準屈折液で行い、混
合液が透明になったときの標準屈折液の屈折率をコロイ
ド粒子の屈折率とする。
【0093】
【調製例2】複合粒子(P-2)の調製 上記で得られた多孔質粒子前駆体の分散液(A)100
gに純水1,900gを加えて95℃に加温し、この温
度を保持しながら、ケイ酸ナトリウム水溶液(SiO2
として1.5g重量%)27,000gおよびアルミン
酸ナトリウム水溶液(Al2 3 として0.5重量%)
27,000gを同時に徐々に添加し、多孔質粒子前駆
体の分散液(A)の粒子をシード粒子として粒子成長を
行った。添加終了後、室温まで冷却した後、限外濾過膜
で洗浄、濃縮して、固形分濃度20重量%のSiO2
Al23多孔質粒子前駆体の分散液(C)を得た。(第
1工程) この多孔質粒子前駆体の分散液(C)500gを採り、
調製例1と同様の方法により、第2工程のシリカ保護膜
を形成したのち、脱アルミニウム処理を行い、さらに第
3工程のエチルシリケートの加水分解物による被覆処理
等を行い、表1に示す複合粒子(P-2)の分散液を調製
した。
【0094】
【調製例3】複合粒子(P-3)の調製 上記で得られたSiO2・Al23多孔質粒子前駆体の
分散液(C)100gに純水1,900gを加えて95
℃に加温し、この温度を保持しながら、ケイ酸ナトリウ
ム水溶液(SiO2として1.5g重量%)7,000
gおよびアルミン酸ナトリウム水溶液(Al23として
0.5重量%)7,000gを同時に徐々に添加し、粒
子成長を行わせた。添加終了後、室温まで冷却した後、
限外濾過膜で洗浄、濃縮して、固形分濃度13重量%の
SiO2・Al23多孔質粒子前駆体の分散液(D)を
得た。
【0095】この多孔質粒子前駆体分散液(D)500
gを採り、これに純水1,125gを加え、さらに濃塩
酸(35.5%)を滴下してpH1.0とし、脱アルミ
ニウム処理を行った。次いで、pH3の塩酸水溶液10
Lと純水5Lを加えながら限外濾過膜で溶解したアルミ
ニウム塩を分離し、一部のアルミニウムが除去されたS
iO2・Al23多孔質粒子の分散液(E)を調製し
た。
【0096】上記多孔質粒子の分散液(E)1500g
と、純水500g、エタノール1,750gおよび濃度
28重量%のアンモニア水626gとの混合液を35℃
に加温した後、エチルシリケート(SiO2 28重量
%)210gを添加し、多孔質粒子の表面をエチルシリ
ケートの加水分解重縮合物で被覆してシリカ被覆層を形
成した。次いで、エバポレーターで固形分濃度5重量%
まで濃縮した後、濃度15重量%のアンモニア水を加え
てpH10とし、オートクレーブで180℃、2時間加
熱処理し、限外濾過膜を用いて溶媒をエタノールに置換
して表1に示す複合粒子(P-3)の分散液(固形分濃度
20重量%)を調製した。
【0097】
【調製例4】複合粒子(P-4)の調製 前記複合粒子(P-1)を調製する際のアルミン酸ナトリ
ウムの代わりに、SnO 2として0.5重量%の錫酸カリ
ウム水溶液9,000gを用いた以外は、複合粒子(P-
1)と同様の方法で、固形分濃度20重量%のSiO2
SnO2多孔質粒子前駆体を得、更に複合粒子(P-1)と
同様の方法で、シリカ保護膜を形成したのち、脱Sn処
理(調製例1の脱アルミニウム処理と同じ処理)および
被覆層の形成を行い、表1に示す複合粒子(P-4)の分
散液を調製した。
【0098】
【調製例5】複合粒子(P-5)の調製 複合粒子(P-1)の調製と同様にして、平均粒径5n
m、SiO2 濃度20重量%のシリカゾル100gと純
水1900gの混合物を80℃に加温した。この反応液
のpHは10.5であり、該反応液にSiO2 として
1.5重量%の珪酸ナトリウム水溶液9000gとAl
2 3 として0.5重量%のアルミン酸ナトリウム水溶
液9000gとを同時に添加した。その間、反応液の温
度を80℃に保持した。反応液のpHは添加直後、1
2.5に上昇し、その後、殆ど変化しなかった。添加終
了後、反応液を室温まで冷却し、限外濾過膜で洗浄した
後、溶媒をエタノールに置換して表1に示すSiO2
Al23複合粒子(P-5)の分散液(固形分濃度20重
量%)を調製した。
【0099】
【調製例6】無機化合物粒子(P-6)の調製 無機化合物粒子(P-6)として、シリカゾル(触媒化成
工業(株)製:カタロイド SI−45P、濃度40重
量%)をエタノールで希釈し、ついで限外濾過膜を用い
て溶媒をエタノールに置換して表1に示す非孔質シリカ
粒子(P-6)の分散液(固形分濃度20重量%)を調製
した。
【0100】
【調製例7】無機化合物粒子(P-7)の調製 メチルシリケート(SiO239重量%)100gとメ
タノール530gとの混合液に、濃度28重量%のアン
モニア水を添加し、35℃で24時間撹拌した後、限外
濾過膜を用いて洗浄した後、溶媒をエタノールに置換し
て表1に示す多孔質シリカ粒子(P-7)の分散液(固形
分濃度20重量%)を調製した。
【0101】
【調製例8】空洞粒子(P-8)の調製 平均粒径5nm、SiO2濃度20重量%のシリカゾル
10gと純水190gとを混合して反応母液を調製し、
95℃に加温した。この反応母液のpHは10.5であ
り、同母液にSiO2として1.5重量%の珪酸ナトリ
ウム水溶液24,900gと、Al23として0.5重
量%のアルミン酸ナトリウム水溶液36,800gとを
同時に添加した。その間、反応液の温度を95℃に保持
した。反応液のpHは、珪酸ナトリウムおよびアルミン
酸ナトリウムの添加直後、12.5に上昇し、その後、
殆ど変化しなかった。添加終了後、反応液を室温まで冷
却し、限外濾過膜で洗浄して固形分濃度20重量%のS
iO2・Al23多孔質粒子前駆体の分散液(F)を調
製した。(第1工程) 次いで、この多孔質粒子前駆体の分散液(F)500g
を採取し、純水1,700gを加えて98℃に加温し、
この温度を保持しながら、ケイ酸ナトリウム水溶液を陽
イオン交換樹脂で脱アルカリして得られたケイ酸液(S
iO2 濃度3.5重量%)3,000gを添加して多孔
質粒子前駆体表面にシリカ保護膜を形成した。得られた
多孔質粒子前駆体の分散液を、限外濾過膜で洗浄して固
形分濃度13重量%に調整したのち、多孔質粒子前駆体
の分散液500gに純水1,125gを加え、さらに濃
塩酸(35.5%)を滴下してpH1.0とし、脱アル
ミニウム処理を行ったのち、pH3の塩酸水溶液10L
と純水5Lを加えながら限外濾過膜で溶解したアルミニ
ウム塩を分離し、空洞粒子の前駆体分散液を調製した。
(第2工程) 上記空洞粒子の前駆体分散液1500gと、純水500
g、エタノール1,750gおよび28%アンモニア水
626gとの混合液を35℃に加温した後、エチルシリ
ケート(SiO2 28重量%)104gを添加し、空洞
粒子の前駆体表面にエチルシリケートの加水分解重縮合
物でシリカ被覆層を形成することによって、空洞粒子の
粒子壁を形成した。次いで、エバポレーターで固形分濃
度5重量%まで濃縮した後、濃度15重量%のアンモニ
ア水を加えてpH10とし、オートクレーブで180
℃、2時間加熱処理し、限外濾過膜を用いて溶媒をエタ
ノールに置換した固形分濃度20重量%の複合粒子(P-
8)の分散液を調製した。(第3工程)
【0102】
【表1】
【0103】
【調製例9】導電性微粒子分散液の調製 複合金属微粒子(Q-1、Q-4)の分散液(S-1、S-4)は、以
下の方法で調製した。純水100gに、あらかじめクエ
ン酸3ナトリウムを金属微粒子1重量部当たり0.01
重量部となるように加え、これに金属換算で濃度が10
重量%となり、金属種が表2の重量比となるように硝酸
銀および硝酸パラジウム水溶液を加え、さらに硝酸銀お
よび硝酸パラジウムの合計モル数と等モル数の硫酸第一
鉄の水溶液を添加し、窒素雰囲気下で1時間攪拌して表
2に示す組成の複合金属微粒子の分散液を得た。得られ
た分散液は遠心分離器により水洗して不純物を除去した
後、水に分散させ、ついで表3に示した溶媒(1−エト
キシ−2プロパノール)を混合した後ロータリーエバポ
レーターにて水分を除去するとともに濃縮して表2に示
す固形分濃度の金属微粒子分散液(S-1、S-4)を調製し
た。
【0104】金属微粒子(Q-2,Q-3)の分散液(S-2,S-3)
は、以下の方法で調製した。 純水100gに、あらかじめクエン酸3ナトリウムを金
属微粒子1重量部当たり0.1重量部となるように加
え、これに金属換算で濃度が1重量%となるように表2
の金属種の金属塩水溶液(塩化金酸水溶液、塩化ルテニ
ウム水溶液)を加えて溶解し、さらに溶解した金属塩の
合計モル数と等モル数の濃度5重量%の水素化ホウ素ナ
トリウム水溶液を添加して表2に示す金属微粒子(Q-1,Q
-4)の分散液を得た。ついで、この分散液を限外濾過装
置で洗浄しついで濃縮した。その後、表3に示した溶媒
(1−エトキシ−2プロパノール、イソブタノール)を
混合した後ロータリーエバポレーターにて水分を除去す
るとともに濃縮して表2に示す固形分濃度の金属微粒子
分散液(S-2,S-3)を調製した。
【0105】導電性カーボン微粒子(Q-5)の分散液(S-
5)は、以下の方法で調製した。 1−エトキシ−2プロパノール100gに、導電性カー
ボン微粒子(Q-5)(三菱化学(株)製 平均粒子径60
nm)を濃度20重量%になるように加えて導電性カー
ボン微粒子分散液(S-5)を調製した。導電性無機酸
化物微粒子(Q-6)の分散液(S-6)は以下のようにして調製
した。
【0106】硝酸インジウム79.9gを水686gに
溶解して得られた溶液と、錫酸カリウム12.7gを濃
度10重量%の水酸化カリウム溶液に溶解して得られた
溶液とを調製し、これらの溶液を、50℃に保持された
1000gの純水に2時間かけて添加した。この間、系
内のpHを11に保持した。得られたSnドープ酸化イ
ンジウム水和物分散液からSnドープ酸化インジウム水
和物を濾別・洗浄した後、乾燥し、次いで空気中で35
0℃の温度で3時間焼成し、さらに空気中で600℃の
温度で2時間焼成することによりSnドープ酸化インジ
ウム微粒子(Q-6)を得た。これを濃度が30重量%とな
るように純水に分散させ、さらに硝酸水溶液でpHを
3.5に調製した後、この混合液を30℃に保持しなが
らサンドミルで、3時 間粉砕してゾルを調製した。次
に、このゾルをイオン交換樹脂で処理して硝酸イオンを
除去し、純水を加えて表2に示す濃度のスズをドープし
た酸化インジウム(ITO)微粒子の分散液(S-6)を調
製した。
【0107】
【調製例10】c)マトリックス形成成分液(M)の調製 正珪酸エチル(TEOS)(SiO2:28重量%)50
g、エタノール194.6g、濃硝 酸1.4gおよび純
水34gの混合溶液を室温で5時間攪拌してSiO2濃度
5重量%のマトリックス形成成分を含む液(M)を調製し
た。
【0108】
【調製例11】d)透明導電性被膜形成用塗布液の調製 以上のような(S-1)〜(S-6)の分散液と、マトリックス形
成成分液(M)、エタノール、イソプロピルアルコール、t
-ブタノール、1-エトキシ-2-プロパノールから表3に示
す組成となるように混合して、透明導電性被膜形成用塗
布液(CS-1)〜(CS-5)を調製した。
【0109】
【表2】
【0110】
【表3】
【0111】
【実施例1】透明被膜形成用塗布液(B-1)の調製 上記マトリックス形成成分を含む(M)液に、エタノール
/ブタノール/ジアセトンアルコール/イソプロピルア
ルコール(2:1:1:5重量混合比)の混合溶媒を加
え、上記で調製した複合粒子(P-1)の分散液を複合粒
子の濃度が表4に示す濃度となるように添加して、Si
2 濃度1重量%の透明被膜形成用塗布液(B-1)を調製
した。
【0112】透明被膜付パネルガラスの製造 ブラウン管用パネルガラス(14")の表面を40℃で保
持しながら、スピナー法で100rpm、90秒の条件で
上記透明導電性被膜形成用塗布液(CS-1)を透明導電性被
膜の膜厚が20nmとなるように塗布し乾燥した。次い
で、このようにして形成された各透明導電性被膜上に、
同じように、スピナー法で100rpm、90秒の条件で
透明被膜形成用塗布液(B-1)を透明被膜の膜厚が80n
mとなるように塗布・乾燥し、160℃で30分間焼成
して透明被膜付基材を得た。
【0113】上記で得た各透明導電性被膜付基材の表面
抵抗を表面抵抗計(三菱油化(株)製:LORESTA)で測定
し、ヘーズをへーズコンピューター(日本電色(株)製:3
000A)で測定した。反射率は反射率計(大塚電子(株)
製:MCPD-2000)を用いて測定し、波長400〜700nm
の範囲で反射率が最も低い波長での反射率としこれをボ
トム反射率として、また波長400〜700nmの範囲
における平均反射率を視感反射率として表示した。微粒
子の粒子径は、マイクロトラック粒度分析計((株)日機
装製)を使用した。
【0114】密着性は、透明被膜の表面にナイフで縦横
それぞれ1mmの間隔で11本の傷を付け100個の升
目を作り、これに粘着テープを接着し、ついで粘着テー
プを剥離したときに、被膜が剥離せず残存している升目
の多少を以下の2段階で評価した。 残存升目の数95個以上:○ 残存升目の数94個以下:× また、上記で得た透明被膜付基材を用いて、表示装置を
組立て、表示性能として画像および画像面から5mの距
離にある蛍光灯の反射の程度(映り込み)および着色程
度を観察し、以下の基準で評価した。
【0115】 反射(映り込み)および着色が弱く、画像が鮮明であるもの :◎ 反射(映り込み)は弱いが着色が認められものの画像は鮮明であるもの :○ 反射(映り込み)および着色が強く、画像の一部が不鮮明であるもの :△ 反射(映り込み)および着色が強く、映り込みが画像より鮮明であるもの:× さらに、上記で得た透明被膜付基材について以下の耐久
性の評価を実施した。
【0116】結果を表4に示す。耐久性の評価 透明被膜付基材を、100℃の沸騰蒸留水に30分間浸
漬した後、前記と同様に表面抵抗、反射率、ヘーズを測
定した。結果を表4に示す。
【0117】
【実施例2〜6】透明被膜形成用塗布液(B-2〜B-5、B-
9)の調製 上記マトリックス形成成分を含む(M)液に、エタノール
/ブタノール/ジアセトンアルコール/イソプロピルア
ルコール(2:1:1:5重量混合比)の混合溶媒を加
え、上記で調製した複合粒子(P-2〜P-4)または空洞粒
子(P-8)の分散液を粒子の濃度が表4に示す濃度となる
ように添加して、SiO2 濃度1重量%の透明被膜形成
用塗布液(B-2〜B-5、B-9)を調製した。
【0118】透明被膜付パネルガラスの製造 表4に示す透明導電性被膜形成用塗布液(CS-2〜CS-5)を
使用して、実施例1と同様に透明導電性被膜(CS-2〜CS-
4)では膜厚20nm、CS-5では膜厚100nm)を形成した
のち、上記透明被膜形成用塗布液(B-2〜B-5、B-9)を用
い実施例1と同様にして透明被膜付基材を得た。得られ
た透明被膜付基材の表面抵抗、ヘーズ、反射率、密着性
および表示性能を評価し、結果を表4に示す。また、実
施例1と同様に耐久性を評価した。結果を表4に示す。
【0119】
【比較例1〜5】透明被膜形成用塗布液(B-6〜B-8)の調
上記マトリックス形成成分を含む(M)液に、エタノール
/ブタノール/ジアセトンアルコール/イソプロピルア
ルコール(2:1:1:5重量混合比)の混合溶媒を加
え、上記で調製した粒子(P-5〜P-7)分散液を粒子の濃
度が表4に示す濃度となるように添加して、SiO2
度1重量%の透明被膜形成用塗布液(B-5〜B-8)を調製し
た。なお、比較例3では無機化合物粒子を含まずマトリ
ックス前駆体のみを含む塗布液を使用して評価した。
【0120】透明被膜付パネルガラスの製造 実施例1と同様にして透明導電性被膜形成用塗布液(CS-
1)を用いて透明導電性被膜(膜厚20nm)を形成したの
ち(なお、比較例5は透明導電性被膜形成用塗布液(CS-
5)を用いて膜厚100nmの被膜)、透明被膜形成用塗布
液(B-6〜B-8)を用いた以外は実施例1と同様にして透明
被膜付基材を得た。得られた透明被膜付基材の表面抵
抗、ヘーズ、反射率、密着性および表示性能を評価し、
結果を表4に示す。また、実施例1と同様に耐久性を評
価した。結果を表4に示す。
【0121】
【表4】
【図面の簡単な説明】
【図1】空洞粒子のTEM写真を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 9/00 309 G09F 9/00 309A H01B 13/00 503 H01B 13/00 503C (72)発明者 平 井 俊 晴 福岡県北九州市若松区北湊町13番2号 触 媒化成工業株式会社若松工場内 (72)発明者 桜 井 千 尋 福岡県北九州市若松区北湊町13番2号 触 媒化成工業株式会社若松工場内 (72)発明者 小 松 通 郎 福岡県北九州市若松区北湊町13番2号 触 媒化成工業株式会社若松工場内 Fターム(参考) 2H090 JA07 JC07 JD11 JD12 4F100 AA01C AA19 AA20 AA33 AB11 AB11C AG00A AR00B AR00C AT00A BA03 BA10A BA10C DD24C DD25C DE01C DE04C DJ10C EH31C GB41 JG01 JG01B JK01 JN01 JN01B JN01C JN18 4J038 AA011 HA211 HA441 KA20 KA21 NA19 NA20 5G307 FA01 FA02 FB01 FB02 FC02 FC08 5G435 AA01 AA14 AA16 BB02 BB03 BB12 GG32 GG33 HH03 HH05 KK07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材と、 該基材表面に設けられた透明導電層と、 該透明導電層表面に設けられた透明被膜とからなり、 該透明被膜が、マトリックスと無機化合物粒子とを含
    み、 無機化合物粒子が、(i)多孔質粒子と該多孔質粒子表面
    に設けられた被覆層とからなる複合粒子、または(ii)内
    部に空洞を有し、かつ内容物が溶媒、気体または多孔質
    物質で充填された空洞粒子であることを特徴とする透明
    被膜付基材。
  2. 【請求項2】前記無機化合物粒子の平均粒子径が5〜3
    00nmの範囲にあることを特徴とする請求項1に記載
    の透明被膜付基材。
  3. 【請求項3】前記複合粒子の被覆層の厚さまたは空洞粒
    子の粒子壁の厚さが1〜20nmの範囲にあることを特
    徴とする請求項1に記載の透明被膜付基材。
  4. 【請求項4】前記複合粒子の被覆層または空洞粒子の粒
    子壁が、シリカを主成分とすることを特徴とする請求項
    1に記載の透明被膜付基材。
  5. 【請求項5】前記複合粒子が、シリカとシリカ以外の無
    機化合物とからなり、シリカをSiO2で表し、シリカ以
    外の無機化合物を酸化物換算(MOX)で表したときの
    モル比MOX /SiO2が、0.0001〜1.0の範囲
    にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    の透明被膜付基材。
  6. 【請求項6】マトリックス前駆体と無機化合物粒子とを
    含み、該無機化合物粒子が、(i)多孔質粒子と該多孔質
    粒子表面に設けられた被覆層とからなる複合粒子、また
    は(ii)内部に空洞を有し、かつ内容物が溶媒、気体また
    は多孔質物質で充填された空洞粒子であることを特徴と
    する透明被膜形成用塗布液。
  7. 【請求項7】請求項1〜5のいずれかに記載の透明被膜
    付基材で構成された前面板を備え、透明被膜が該前面板
    の外表面に形成されていることを特徴とする表示装置。
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