JP2001162510A - 研磨方法並びに磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法及び磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

研磨方法並びに磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法及び磁気記録媒体の製造方法

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JP2001162510A
JP2001162510A JP2000298918A JP2000298918A JP2001162510A JP 2001162510 A JP2001162510 A JP 2001162510A JP 2000298918 A JP2000298918 A JP 2000298918A JP 2000298918 A JP2000298918 A JP 2000298918A JP 2001162510 A JP2001162510 A JP 2001162510A
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polishing
glass substrate
peripheral end
face
substrate
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JP2000298918A
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English (en)
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Shozo Iwabuchi
省蔵 岩渕
Masahiro Katagiri
誠宏 片桐
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Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス基板等の内周端面及び外周端面の表面
状態を低コストで効率よく高いレベルで平滑にでき、そ
の結果、基板表面の高清浄化を高いレベルで達成磁気記
録媒体用ガラス基板ガラス基板等を提供する。 【解決手段】 円板状の基板の端面に、遊離砥粒を含有
した研磨液を接触させた状態で、研磨ブラシ又は研磨パ
ッドを回転接触させて基板の端面を研磨する研磨方法で
あって、複数枚の基板1を該基板の主表面方向に例えば
スペーサ6等を介して離間して積層して研磨を行うこと
を特徴とする研磨方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板端面の研磨方
法等に関し、特に磁気記録媒体用ガラス基板等の内周・
外周端面等の研磨に好適に使用できる研磨方法等に関す
る。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク等の磁気記録媒体用基板と
しては、アルミニウム基板が広く用いられてきたが、磁
気ディスクの小型・薄板化と、高密度記録化に伴い、ア
ルミニウム基板に比べ基板表面の平坦性及び基板強度に
優れたガラス基板に徐々に置き換わりつつある。この磁
気記録媒体用ガラス基板には、一般に基板強度を上げる
ため、化学強化されたガラス基板や、結晶化によって基
板強度を上げた結晶化ガラス基板が用いられている。
【0003】また、磁気ヘッドの方も高密度記録化に伴
って、薄膜ヘッドから、磁気抵抗型ヘッド(MRヘッ
ド)、巨大(大型)磁気抵抗型ヘッド(GMRヘッド)
へと推移してきている。したがって、ガラス基板を用い
た磁気記録媒体を磁気抵抗型ヘッドで再生することが、
これからの大きな潮流となることが予想されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように磁気ディス
クは高密度記録化のため種々の改良が加えられており、
このような磁気ディスクの進歩に伴って、磁気記録媒体
用ガラス基板にも次々に新しい課題が発生してきてい
る。その一つにガラス基板表面の高清浄化がある。これ
は、ガラス基板表面に異物が付着していると、ガラス基
板表面上に形成する薄膜の膜欠陥の原因となったり、薄
膜表面の凸部となって、適正なグライド・ハイトが得ら
れないといった問題を引き起こす。また、ガラス基板を
用いた磁気記録媒体を磁気抵抗型ヘッドで再生する際、
記録密度の向上を求めてヘッドのフライングハイト(浮
上高さ)を下げると、再生の誤動作、あるいは、再生が
不可能になる現象に遭遇することがあり、問題となって
いる。この原因は、磁気ディスク表面にガラス基板上の
パーティクルによって形成された凸部が、サーマル・ア
スペリティ(Thermal Asperity)となって、磁気抵抗型
ヘッドに熱が発生し、ヘッドの抵抗値を変動させ、電磁
変換に悪影響を与えていることがその原因である。
【0005】上述したような磁気記録媒体用ガラス基板
表面の異物の原因は、ガラス基板の端面の表面状態が平
滑でないため、この端面が樹脂製ケースの壁面と擦過
し、この擦過によって発生する樹脂やガラスのパーティ
クルや、ガラス基板の内周端面及び外周端面部に補足さ
れるその他のパーティクルが、表面に付着することが大
きな要因となっている。特に、ガラス基板の内周端面は
外周端面に比べ表面状態が粗いもしくは同等なのでパー
ティクルを補足しやすく、ガラス基板表面の高清浄化の
障害になっていることを本発明者らは突き止めた。ま
た、ガラス基板を化学強化する化学強化ガラス基板は、
加熱された化学強化溶液にガラス基板を浸漬して化学強
化を行うが、浸漬の際に、ガラス基板の表面全体が化学
強化されるようにするため、複数のガラス基板を端面で
保持されるように(例えば、3点支持)ホルダーに収納
して行なわれる。その際、ガラス基板の端面、特にガラ
ス基板が保持される外周端面の表面状態が平滑でない場
合は、化学強化溶液からガラス基板を引き上げる際、外
周端面を保持する箇所に化学強化溶液の液だまりが発生
しやすくなり、化学強化溶液中に含まれる異物等のパー
ティクルがガラス基板の主表面や端面に残ってサーマル
・アスペリティが発生するという問題があった。
【0006】ガラス基板の内周端面及び外周端面の研磨
方法及び装置としては、特開平11−33886号公報
や特開平11−28649号公報などが知られている。
これらの研磨方法は、回転テーブル上に複数枚のガラス
基板(ガラスディスク)を積層し、研磨剤を混合したス
ラリーを適時供給しながら研磨ブラシとガラス基板とを
互いに逆方向に回転させるとともに、研磨ブラシをガラ
ス基板の積層方向に往復運動させてガラス基板の内周端
面や外周端面を研磨するものである。ここで、ガラス基
板の端面研磨は一般に化学強化前に行われるが、ガラス
基板同士を直接積層した状態で、薄板のガラス基板を端
面研磨した場合、研磨ブラシによる圧力が積層されたガ
ラス基板同士に直接加わるため、ガラス基板の破損が起
こることがある。これを避けるため、ある程度ガラス基
板の板厚が厚い状態(最終ラッピング工程前)で端面研
磨を行う必要があった。しかし、最終ラッピング工程前
に端面研磨を行った場合、ラッピング工程のキャリアに
干渉しキャリアとガラス基板との間の研磨剤によって外
周端面部等が擦られ、一度鏡面仕上げされた端面が、ラ
ッピング工程における砥粒によって荒らされてしまうと
いう問題がある。一度荒らされた端面状態は、その後の
ポリッシング工程において、鏡面になることはなく最終
製品に反映され、サーマル・アスペリティーが発生し、
また、端面が荒れた状態であると抗折強度の点で劣ると
いう問題がある。また、ガラス基板同士を離間させずに
直接積層させた場合、図6に示すように、研磨ブラシの
ブラシ毛43の線径h1による研磨の限界があるので、
基板1の端面の面取部におけるブラシ毛が届かない部分
に研磨残りが発生するという問題点がある。研磨による
主表面の取り代h2が、前述の研磨残りの厚みよりも小
さい場合、研磨残りが存在したまま最終製品に反映され
るので、サーマル・アスペリティーが発生し、抗折強度
の点で劣るという問題点がある。
【0007】本発明は上述した背景の下になされたもの
であり、基板の板厚が薄い場合であってもガラス基板等
が破損することがなく、端面研磨工程によって得られた
端面の表面状態が後の工程で悪化することがなく、しか
も端面の面取部において研磨残りが生じることがなく、
したがって、ガラス基板等の内周端面及び外周端面の表
面状態を低コストで効率よく高いレベルで平滑にでき、
その結果、基板表面の高清浄化を高いレベルで達成しう
る研磨方法の提供を第一の目的とする。また、ガラス基
板表面の高清浄化を高いレベルで達成した磁気記録媒体
用ガラス基板の提供を第二の目的とする。さらに、基板
表面の異物に起因するトラブルを極力抑えた磁気記録媒
体の提供を第三の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は以下の構成としてある。
【0009】(構成1)円板状の基板の端面に、研磨ブ
ラシ又は研磨パッドを回転接触させて基板の端面を研磨
する研磨方法であって、複数枚の基板を該基板の主表面
方向に離間して積層した状態で研磨を行うことを特徴と
する研磨方法。
【0010】(構成2)中心部に円孔を有する円板状の
ガラス基板の主表面を研削加工するラッピング工程と、
研削加工した前記ガラス基板の主表面を研磨するポリッ
シング工程と、円板状のガラス基板の内周端面及び/又
は外周端面に、研磨ブラシ又は研磨パッドを回転接触さ
せて基板の端面を研磨する端面研磨工程と、を有する研
磨方法であって、複数枚のガラス基板を該基板の主表面
方向に離間して積層した状態で研磨を行うことを特徴と
する研磨方法。
【0011】(構成3)前記複数枚の基板同士を、円板
状のスペーサを介在させて離間することを特徴とする構
成1又は2記載の研磨方法。
【0012】(構成4)前記スぺーサは、研磨ブラシ又
は研磨パッドからの圧力によって発生するガラス基板の
破壊を阻止しうる程度に軟質な材料からなることを特徴
とする構成3記載の研磨方法。
【0013】(構成5)前記端面研磨工程は、ラッピン
グ工程の後に行うことを特徴とする構成2乃至4の何れ
か一に記載の研磨方法。
【0014】(構成6)前記端面研磨工程が、基板の内
周端面及び外周端面を研磨するものであって、内周端面
を研磨した後、外周端面を研磨する工程、又は外周端面
を研磨した後、内周端面を研磨する工程、又は内周端面
の研磨と外周端面の研磨を同時に行う工程、の何れかで
あることを特徴とする構成1乃至5の何れか一に記載の
研磨方法。
【0015】(構成7)構成1乃至6記載の研磨方法に
よりガラス基板の内周端面及び/又は外周端面を研磨す
る工程を有することを特徴とする磁気記録媒体用ガラス
基板の製造方法。
【0016】(構成8)構成7記載の磁気記録媒体用ガ
ラス基板上に、少なくとも磁性層を形成する工程を有す
ることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
【0017】(構成9)磁気抵抗型ヘッド(MRヘッ
ド)又は巨大磁気抵抗型ヘッド(GMRヘッド)対応の
磁気記録媒体であることを特徴とする構成8記載の磁気
記録媒体の製造方法。
【0018】(構成10)磁性層が、CoPt系の磁性
層であることを特徴とする構成8又は9記載の磁気記録
媒体の製造方法。
【0019】(構成11) ガラス基板の主表面と、ガ
ラス基板の側壁部と、前記主表面と前記側壁部との間に
面取りによる面取部とを有する端面を設けた磁気記録媒
体用ガラス基板であって、前記ガラス基板の外周端面及
び内周端面はともに端面研磨されたものであって、前記
外周端面の表面粗さが前記内周端面の表面粗さよりも小
さいことを特徴とする磁気記録媒体用ガラス基板。
【0020】(構成12) 前記外周端面における側壁
部の表面粗さが前記内周端面における側壁部の表面粗さ
よりも小さいことを特徴とする構成11記載の磁気記録
媒体用ガラス基板。
【0021】(構成13) 前記端面の表面粗さは、最
大高さRmaxで1μm以下であることを特徴とする構
成11又は12記載の磁気記録媒体用ガラス基板。
【0022】(構成14) 端面研磨した後、化学強化
処理が施されたものであることを特徴とする構成11乃
至13の何れか一に記載の磁気記録媒体用ガラス基板。
【0023】他の発明を構成15〜構成18に示す。 (構成15) ガラス基板の主表面と、ガラス基板の側
壁部と、前記主表面と前記側壁部との間に面取りによる
面取部とを有する端面を設けた磁気記録媒体用ガラス基
板であって、前記ガラス基板の外周端面及び内周端面は
ともに端面研磨されたものであって、前記内周端面の表
面粗さが前記外周端面の表面粗さよりも小さく、かつ、
前記内周端面における前記側壁部の表面粗さが前記面取
部の表面粗さよりも小さいことを特徴とする磁気記録媒
体用ガラス基板。
【0024】(構成16) 前記外周端面の表面粗さR
aが1μm以下、前記内周端面の表面粗さRaが0.5
μm以下であって、前記内周端面における前記側壁部の
表面粗さRaが0.001〜0.3μmであることを特
徴とする構成15記載の磁気記録媒体用ガラス基板。
【0025】(構成17) 前記外周端面の表面粗さR
aが0.5μm以下、前記内周端面の表面粗さRaが
0.3μm以下であって、前記内周端面における前記側
壁部の表面粗さRaが0.001〜0.1μmであるこ
とを特徴とする構成15記載の磁気記録媒体用ガラス基
板。
【0026】(構成18)構成15乃至17の何れか一
に記載の磁気記録媒体用ガラス基板上に、少なくとも磁
性層を形成することを特徴とする磁気記録媒体。
【0027】なお、本発明でいう内周端面及び外周端面
には、図2に示すように、面取りした面取部1b、1
b’と、側壁部1a、1a’とをそれぞれ含む。
【作用】
【0028】構成1によれば、端面研磨するガラス基板
などの基板を、基板の主表面方向に離間して積層してい
るので、端面研磨の際、研磨ブラシ又はパッドによる圧
力がガラス基板同士(ガラス基板間)に加わらないた
め、基板の板厚を薄くした場合においても、ガラス基板
等が破損することがない。従って、ラッピング工程後の
基板の板厚が薄い状態(例えば0.5〜1.3mm)で
端面研磨することができ、端面研磨工程の後は、端面研
磨工程で使用する研磨砥粒よりも小さい砥粒を使うポリ
ッシング工程しか行われないので、端面研磨工程によっ
て得られた端面の表面状態より悪くなることはない。ま
た、基板を離間して積層しているので、端面の面取部に
おいて研磨残りが生じることもない。基板を離間して
(媒介物等を介して)積層させる方法としては、基板の
間にスペーサを介在させる方法、基板同士を一旦熱硬化
性接着剤などで固定させる方法、又は、積層する複数の
基板の外周端面近傍のみを一定の間隔で保持(固定)す
る治具(一例を図12に示す)を用いる方法などがあ
る。なお、接着剤で固定する方法は、溶剤などで容易に
取り除くことができるものを使用する。基板の破損を確
実に防止し、又、基板同士を切り離す工程を必要とせず
基板同士を平行に積層させる方法としては、スペーサを
介在させる方法が良い。以上のことから、本発明の研磨
方法によれば、ガラス基板等の内周端面及び/又は外周
端面の表面状態を低コストで効率よく高いレベルで平滑
にできる。したがって、基板表面の高清浄度化ととも
に、抗折強度の向上を図ることができる。なお、基板の
端面(内周端面及び/又は外周端面)を研磨する方法と
しては、ガラス基板の内周端面及び/又は外周端面に、
遊離砥粒を含有した研磨液を接触させて行う方法があ
り、ガラス基板を遊離砥粒を含有した研磨液に浸漬する
方法や、ガラス基板の内周端面及び/又は外周端面に吹
掛けなどによって直接研磨液を供給する方法などがあ
り、何れの方法を用いても良い。研磨液に浸漬する方法
の場合、研磨液の液切れの心配がない。また、研磨ブラ
シや研磨パッドに研磨砥粒を固着させ、水などの液体を
供給するなどして端面(内周端面及び/又は外周端面)
を研磨しても良い。本発明の研磨方法によれば、ガラス
基板の内周端面及び外周端面の表面粗さが、サーマル・
アスペリティーを防止しうる程度、即ち、Raで0.2
μm以下、Rmaxで1.0μm以下、であるガラス基
板を再現性良く得ることができる。
【0029】構成2によれば、本発明の研磨方法は、上
述した理由から、ガラス基板の主表面を研削加工するラ
ッピング工程と、ガラス基板の主表面を研磨するポリッ
シング工程と、端面研磨工程とを有するガラス基板の製
造方法において特に有用であり、これらの工程を経る研
磨方法において端面研磨工程によって得られた端面状態
を維持(又は、より平滑な状態に)することができ、ま
た、このような工程を経ることによって高いレベルで平
滑な表面(主表面及び端面)を有するガラス基板を得る
ことができる。
【0030】構成3によれば、ガラス基板同士を、円板
状のスペーサを介在させて離間させているので、研磨時
におけるガラス基板等の破損を確実に防止でき、また、
内周及び外周端面の面取部の研磨ブラシによる研磨残り
を確実に防止することができる。スペーサは、ガラス基
板同士の平行度が保てるようにすれば、形状や大きさは
特に制限はない。形状としては、中心部に円孔を有する
ドーナッ状の態様(図7(a))、中心部に円孔を有す
るドーナッ状のスペーサにおける任意の箇所に開放部を
設けた態様(図7(b))、任意の形状の複数のスペー
サを基板上に配置する態様(図7(b))、などが挙げ
られる。スペーサの大きさは、ガラス基板の主表面と同
一か又は、小さい大きさで、ガラス基板の面取部からは
み出さないように、各ガラス基板の間に介在させる。ス
ペーサの厚さは使用するブラシの線径によって適宜調整
される。その厚さは、0.1〜0.3mm程度が好まし
い。なお、本発明の研磨方法は中心部に円孔を有しない
基板の外周端面の研磨に適用できることはいうまでもな
く、この場合はスペーサの中心部に円孔を設ける必要は
ない。
【0031】構成4によれば、構成3のスペーサの材料
を、研磨ブラシ又は研磨パッドからの圧力によってガラ
ス基板の破壊を阻止しうる程度に軟質な材料とすること
によって、板厚が薄いガラス基板であってもガラス基板
を破壊することなく端面研磨することができる。従っ
て、端面研磨工程を、ガラス基板のラッピング工程より
後の工程ですることができるので、端面研磨した状態を
維持したままのガラス基板を得ることができる。特に、
極最近、携帯電話、デジタルカメラ、ナビゲーション装
置等における記憶装置向けなどに、2.5インチ以下の
例えば1インチ基板が登場し、基板の板厚が薄いので、
ガラス基板を破壊することなく端面研磨できること、及
び、端面研磨工程後に端面研磨した状態を維持できるこ
とは重要である。スペーサの材質は、特に制限されな
い。スペーサの材質としては、例えば、ポリウレタン、
アクリル、プラスチック、ゴムなどが挙げられる。例え
ば、研磨パッドをスペーサの材料とする場合、その硬度
は、ショアA硬度で15°〜90°の範囲で選定するこ
とができる。
【0032】構成5によれば、端面研磨工程は、ラッピ
ング工程の後に行うことが好ましい。なぜなら、上述し
たように、端面研磨の状態を維持できるからである。使
用する砥粒の粒径は、ラッピング工程の場合、0.5μ
m以上、好ましくは0.5〜2μm、端面研磨工程の場
合、サーマル・アスペリティーを防止できる程度の表面
粗さにするには1〜4μmのものを使用することが好ま
しい。
【0033】構成6によれば、端面研磨工程が、内周端
面及び外周端面を研磨するものであるときには、内周端
面を研磨した後、外周端面を研磨することにより、外周
端面のみを研磨する工程及び装置をそのまま流用できる
という観点からは好ましい。つまり、外周端面を先に研
磨する場合は、内周端面研磨されていないので、若干ガ
ラス基板の内孔の径が小さく、ガラス基板を装着する際
の外周端面研磨用の治具と、内周端面研磨用の治具を別
々に準備しなければならないが、内周端面研磨を先に行
う場合は、内周端面研磨用の治具を外周端面研磨用の治
具としてそのまま流用できるということである。また、
内周端面及び外周端面を同時に研磨する場合は、治具及
び装置を改良する必要はあるが、比較的数の少ない基板
を端面研磨する場合は、コストが低減できるので好まし
い。外周端面を研磨した後、内周端面を研磨する場合、
外周端面を研磨するときよりも、内周端面を研磨すると
きの方が、研磨ブラシ又は研磨パッドのガラス基板に対
する当接力(圧力)を小さくすることから、内周端面研
磨時の基板の割れ等による歩留まり低下を防止できるの
で好ましい。
【0034】また、研磨ブラシ又は研磨パッドのガラス
基板に対する当接力(圧力)を、外周端面の研磨工程よ
りも内周端面研磨工程の方を小さくすることで、内周端
面研磨用の研磨ブラシ又は研磨パッドの軸振れの発生を
防ぐことができるので、内周端面の形状、状態を高精度
に制御することができる(態様1)。具体的には、研磨
ブラシ又は研磨パッドのガラス基板に対す当接力は、内
周端面研磨工程では、0.05〜0.3MPa、外周端
面研磨工程では、0.05〜0.5MPaの範囲で行う
とよい。
【0035】また、前記当接力をコントロールするもの
として、研磨ブラシを使用する場合、内周端面研磨に使
用する研磨ブラシのブラシ毛の線径は、外周端面研磨に
使用する研磨ブラシのブラシ毛の線径よりも細くするこ
とで、上記態様1による効果がさらに顕著になる(態様
2)。具体的なブラシ毛の線径は、(面取部の長さ)に
よって0.05〜1.0mmφの範囲内で適宜選定され
る。例えば、ガラス基板の厚さ0.9mm(面取部長
さ:0.28)の場合、外周端面研磨に使用する研磨ブ
ラシのブラシ毛の線径は、0.08〜0.3mmφ(好
ましくは0.2〜0.3mmφ)、内周端面研磨に使用
する研磨ブラシのブラシ毛の線径は、0.08〜0.3
mmφ(好ましくは0.1〜0.3mmφ)とすること
が好ましい。また、研磨パッドを使用する場合は、研磨
パッドの硬さを調整する。具体的には、外周端面研磨に
使用する研磨パッドのショアA硬度は50°〜90°、
内周端面研磨に使用する研磨パッドのショアA硬度は2
5°〜90°とする。なお、本発明の研磨方法におい
て、上記態様2とは異なる観点から、外周端面研磨に使
用する研磨ブラシのブラシ毛の線径と、内周端面研磨に
使用する研磨ブラシのブラシ毛の線径とを、自由に選択
できることはいうまでもない。
【0036】構成7によれば、構成1乃至6記載の研磨
方法を用いることによって、ガラス基板表面の高清浄化
を高いレベルで達成しうるとともに、抗折強度に優れた
磁気記録媒体用ガラス基板を製造できる。
【0037】構成8によれば、ガラス基板表面の高清浄
化及び抗折強度の向上が図られた磁気記録媒体用ガラス
基板を用いているので、磁気記録媒体とした場合、ガラ
ス基板表面に端面に起因する異物が付着することがない
のでガラス基板表面上に形成する薄膜の膜欠陥がなく、
また、グライド・ハイトを低くできる。
【0038】構成9によれば、構成8と同様の効果に加
え、ヘッドのフライングハイトを下げても、サーマル・
アスペリティに起因する再生の誤動作や、再生が不可能
になることがなく、したがって、磁気抵抗型ヘッド(M
Rヘッド)又は巨大磁気抵抗型ヘッド(GMRヘッド)
対応の磁気記録媒体が得られる。
【0039】構成10によれば、上記構成8及び9の効
果に加え、磁気特性に優れた磁気記録媒体が得られる。
【0040】構成11によれば、磁気記録媒体用ガラス
基板の外周端面及び内周端面はともに端面研磨されたも
のとし、外周端面(具体的には構成12にあるように側
壁部)の表面粗さを内周端面の表面粗さよりも小さくす
る(具体的には構成13にあるように最大高さRmax
で1μm以下にする)ことで、特に、化学強化処理され
るガラス基板にあっては、化学強化溶液からガラス基板
を引き上げる際に、外周端面を保持する箇所に化学強化
溶液の液だまりが生じるのを効果的に防止することがで
き、化学強化溶液中に含まれる異物等のパーティクルに
よるサーマル・アスペリティの発生を防止することがで
きる。
【0041】構成15〜18の趣旨を説明する。洗浄工
程は、複数のガラス基板を基板収納カセットに収納した
状態で、純水や薬液(洗剤、酸、アルカリなど)等の洗
浄槽に浸漬して行われる。洗浄工程は、一般に、後工程
に異物やパーティクルを持ち込まないようにするため複
数の洗浄槽を経て行われる。ガラス基板を洗浄槽から引
き上げる際、ガラス基板の外周端面の洗浄液は外周端面
に沿って洗浄槽に落ちるが、図11に示すように、ガラ
ス基板の内周端面の洗浄液は、内周端面にたまりやす
く、内周端面の洗浄液はガラス基板の面内を通って洗浄
槽に落ちる。内周端面の表面粗さが大きいとそこに異物
や汚染物がたまりやすくなり、内周端面にたまった異物
や汚染物が内周端面から落ちる洗浄液によってガラス基
板に付着することがわかった。そこで、このような観点
から、構成15のように、ガラス基板の外周端面及び内
周端面をともに端面研磨し、内周端面の表面粗さが外周
端面の表面粗さよりも小さく、かつ、内周端面におけ
る、側壁部の表面粗さが面取部の表面粗さよりも小さく
ることによって、内周端面の特に側壁部に異物や汚染物
がたまりにくくなり、洗浄工程の際に、内周端面から落
ちる洗浄液によってガラス基板に異物や汚染物が付着す
ることを防止できる。構成15の効果を発揮させるため
には、構成16のように、具体的表面粗さを、外周端面
の表面粗さRaを1μm以下、内周端面の表面粗さRa
を0.5μm以下とし、内周端面における側壁部の表面
粗さRaを0.001〜0.3μmとすればよい。好ま
しくは、構成17のように、具体的表面粗さを、外周端
面の表面粗さRaを0.5μm以下、内周端面の表面粗
さRaを0.3μm以下とし、内周端面における側壁部
の表面粗さRaを0.001〜0.1μmとするとよ
い。構成18によれば、内周端面から落ちる洗浄液によ
ってガラス基板に異物や汚染物が付着することによって
発生する不良や欠陥等を低減した磁気記録媒体が得られ
る。
【0042】
【実施例】以下、実施例にもとづき本発明をさらに具体
的に説明する。
【0043】実施例1 図1は本発明の研磨方法に使用する研磨装置の一例を示
す断面図、図2は磁気ディスク用ガラス基板を切断して
見たときの斜視図である。以下、これらの図面を参照し
て、本発明の研磨方法を、磁気ディスク用ガラス基板の
内周端面の研磨に適用した場合の一例について説明す
る。
【0044】まず、本発明の研磨方法に使用する研磨装
置の一例について説明する。図1において、1は研磨対
象である磁気ディスク用ガラス基板(以下MD基板とい
う)、2は多数のMD基板1を研磨液中に浸漬させつつ
収納する基板ケース、3は基板ケース2を回動自在に固
定保持する回転保持台、4は多数積層されたMD基板1
の内周穴部に挿入された回転ブラシ、5は研磨液を収容
する研磨液収容部、6は各MD基板を離間するためのス
ペーサである。
【0045】基板ケース2は、軸方向上部からカラー2
1を介して締め付けカバー22を締め込むことで、MD
基板1とスペーサ6との主表面間の摩擦係数により、基
板ケース2や回転ブラシ4の回転に影響されることなく
MD基板1を保持する機構を有する。なお、この基板ケ
ース2には、ケース内外部の研磨液が流通できるように
適当な部位に研磨液流通孔23が設けてある。
【0046】回転保持台3は、研磨液収容部5の底板5
1の中心部に気密的に取り付けられた回転軸部31の回
転軸32に結合され、その回転軸32を正逆の双方向に
回転駆動する回転駆動装置34によって回転できるよう
になっている。なお、この回転駆動装置34はその回転
数を可変できるようになっており、研磨目的に応じた適
切な回転数を選定できるようになっている。また、回転
軸部31における回転軸カバー33に設けられたエアー
供給口35からエアー供給路36を通じてエアーを供給
することにより、エアーシール層37を形成して、研磨
液が回転軸32に流入するのを防ぐ。研磨液収容部5
は、円板状の底板51の外周部に筒状の側壁52が気密
的に取り付けられたもので、研磨液50を収容する。
【0047】回転ブラシ4は、回転駆動装置41の回転
軸42に接続されており、正逆の双方向に回転可能に構
成されている。回転ブラシ4は、初期状態においては回
転ブラシ4の回転中心の位置が、基板ケース2の回転中
心と一致するように設定されている。また、回転ブラシ
4は、ブラシ毛43のMD基板1への接触長さを加減す
るため、エアシリンダ等を利用した機構(図示せず)に
よって、MD基板1の内周端面への押しつけ、つまりブ
ラシの回転軸方向に対し垂直方向への押しつけ量が調整
可能に構成されている。回転ブラシ4は、カム機構(図
示せず)によって、上記内周端面への押しつけと同時に
ブラシの回転軸方向に沿って往復しつつ揺動運動ができ
るように構成されている。なお、揺動運動によって、ブ
ラシ先端の方向を変化させ、端面の表面状態をより向上
させることができる。
【0048】回転ブラシ4のブラシ毛43としては、蛇
行形にカールさせたナイロン繊維(例えば、直径0.1
〜0.3mm、長さ5〜120mm)が使用されている
が、ナイロン繊維の代わりに塩化ビニル繊維、豚毛、ピ
アノ線、ステンレス製繊維などを用いてもよい。硬度が
低い繊維、あるいは柔軟性の高い繊維を利用すれば、ブ
ラシ毛の弾性変形によって擦る力が過大になることを防
止でき、スクラッチなどの傷の発生をより良好に防止で
きる。また、カールさせた繊維は、窪み等に対する接触
性がよく、例えば、図2に示すMD基板1の面取部1b
をより効率よく研磨することが可能になるが、面取部1
bの研磨の効率をそれ程考慮しなければカールのない直
線状の繊維を利用してもよい。なお、ブラシ毛43とし
て、樹脂に研磨剤を混入しこれを成形したブラシ毛(研
磨剤を含有したブラシ毛)を用いれば、研磨速度をさら
に高めることができる。
【0049】研磨剤としては、酸化セリウムが使用され
ているが、他にも酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化ジル
コニウム、酸化マンガン、コロイダルシリカ等の研磨剤
を用いることもできる。好ましくは、被研磨物の材料
(例えばMD基板)に近い硬さのものが望ましく、ガラ
ス基板の場合、酸化セリウムが望ましい。研磨剤が硬す
ぎるとガラス基板端面に傷を与えることになってしまい
好ましくなく、又研磨剤が軟らかすぎるとガラス基板端
面を鏡面にすることができなくなるので好ましくない。
研磨剤の平均粒径としては、1〜4μmが好ましい。1
μm未満の場合、研磨剤がガラス基板を研削する力が弱
く、回転ブラシの先端が直接ガラス基板端面に接触した
状態で研磨されることが多くなるので、MD基板の面取
形状を制御することが難しく、側壁部1aと面取部1b
との間の箇所が、だれてしまうので好ましくなく、4μ
mを越える場合、研磨剤の粒径が大きいので表面粗さが
大きくなるとともに、研磨液収容部の底に研磨剤が沈殿
しやすくなるので、研磨中に回転ブラシとガラス基板と
の間に研磨剤が介在されることなく研磨される場合が発
生してしまうこともあり、望ましい表面粗さが得られな
いので好ましくない。研磨パッドとしては、例えば、ス
ウェード、ベロアを素材とする軟質ポリシャや、硬質ベ
ロア、ウレタン発泡、ピッチ含浸スウェード等の硬質ポ
リシャなどが挙げられる。また、研磨剤を含有した研磨
パッドを使用することができる。
【0050】スペーサ6は、MD基板の内周端面及び外
周端面の面取部の研磨ブラシによる研磨残りを確実に防
止するため、及び、研磨時におけるガラス基板等の破損
を確実に防止するために設けられたもので、その形状
は、MD基板と同じく中心部に円孔を有する円板状であ
る。具体的には、装着した際、図3に示すように、スペ
ーサの端部(側面)6a、6a’がMD基板の面取部1
b、1b’の終端1c、1c’から0〜2mm程度内側
(好ましくは0.5〜2mm程度内側)になるように、
MD基板の大きさにしたがって調整される。スペーサの
端部6a、6a’をMD基板の面取部の終端1c、1
c’から内側にした場合、スペーサの厚さとブラシ毛の
線径にもよるが、ブラシ毛がMD基板の主表面の領域ま
で入り込むことによって、主表面と面取部の間の稜線部
が丸味を帯びる傾向になる。また、スペーサの端部6
a、6a’をMD基板の面取部の終端1c、1c’と一
致させた場合、MD基板の主表面の領域までブラシ毛が
入り込むことはなく、主表面と面取部の間の稜線部が丸
味を帯びることはないが、それらの端部を一致させなけ
ればならないので、スペーサを装着することが難しくな
る。ただし、スペーサの端部がMD基板の面取部の終端
から内側にある場合であっても、主表面は研磨工程によ
って除去されるので、上述の丸味は問題とならない。な
お、図3はMD基板の中心部の円孔から片側半分だけを
部分的に示している。また、スペーサの厚さは、使用す
るブラシ毛の線径によって適宜調整される。その厚さ
は、0.1〜0.3mm程度が好ましい。また、スペー
サの材質としては、ポリウレタン、アクリル、プラスチ
ック、ゴム、研磨工程で使用する研磨パッドと同じ材料
などMD基板より軟質な材料からなることが好ましい。
具体的には、研磨ブラシ又は研磨パッドからの圧力によ
って生じるMD基板の破壊を阻止しうる程度に軟質な材
料からなることが望ましい。例えば、研磨パッドをスペ
ーサの材料とする場合、その硬度は、ショアA硬度で1
5°〜90°の範囲で選定することができる。
【0051】次に上記研磨装置を用いた本発明の研磨方
法の一例について説明する。まず、回転ブラシ4を基板
ケース2の上から適当量退避させておき、基板ケース2
にMD基板1とスペーサ6(材質:ポリウレタン、厚
さ:0.1mm)とを交互に多数配置した後、カラー2
1を上下に配置して締め付けカバー22を締め込むこと
によりクランプする。このとき、MD基板1の内周穴部
の芯ずれは、基板ケース2の内周部とMD基板1の外周
部との寸法差によるクリアランスで決定される。このク
リアランスについては、作業性、基板ケース内周部の真
円度により調整が必要だが、JIS B 0401(1
986)における、はめあいのすきまばめから中間ばめ
の範囲が適正である。スペーサ6の内周穴部の芯ずれ
は、装着時の作業方法によって決定される。
【0052】上記MD基板1を多数セットした基板ケー
ス2を、回転保持台3にセットする。ここで、セットす
るMD基板1は既に内外周の面取り加工等が済んだもの
である。
【0053】次いで、基板ケース2の回転中心と同一線
上にある回転ブラシ4を図1のようにMD基板1の内周
部に挿入する。回転ブラシ4の停止位置はセットされた
MD基板1の最下部1’から最上部1”までの範囲が回
転ブラシ4のブラシ毛43の植毛範囲内に収まる位置と
する。
【0054】続いて、研磨液収容部5に研磨液50を適
当量だけ満たす。ここで、適当量とは、MD基板1の締
め付けカバー22の上端面が僅かに液面下に位置するよ
うになる量である。この量は研磨目的に応じて適宜決定
される。研磨液を満たす時期は、回転ブラシ4をMD基
板1の内周穴部に挿入する前、あるいは挿入と同時期で
もよい。次に、回転ブラシ4のブラシ毛43がMD基板
1の内周端面に当接するように、回転ブラシ4の押し付
け量を調整する。この調整は、ブラシ毛43がカールし
たナイロン繊維の場合にあっては、ブラシ毛43の先端
位置がMD基板1の被研磨面に1〜2mm程度押しつけ
られた位置とする。なお、エアシリンダ等を使用した機
構によって、MD基板1の内周端面への押しつけによる
ブラシの接触圧を調整することが好ましい。具体的に
は、例えば、強いブラシ毛ではエアシリンダの空気圧を
0.05〜0.1MPaの範囲とすることが好ましく、
弱いブラシ毛ではエアシリンダの空気圧を0.05〜
0.3MPaの範囲とすることが好ましい。
【0055】次に、回転保持台3と回転ブラシ4とを互
いに逆方向に回転させた状態で、研磨を行う。この場
合、好ましい回転ブラシの回転数は空転時で1000〜
20000rpmである。本実施例では、回転保持台3
の回転数は60rpmとし、回転ブラシ4の研磨液中で
の回転数は6000rpm(空転時は10000rp
m)とし、研磨時間は約10分とした。そして、所定量
の研磨が終了したら、装置を止め、研磨液50を基盤ケ
ース2が取り外せる量まで抜き取り、基板ケース2を取
り出す。なお、この基板ケース2の取り外しの際は、回
転ブラシ4を基板ケース2の脱着に干渉しない位置へ移
動させておく必要がある。最後に、取り出した基板ケー
ス2からMD基板1をセットしたときと逆の順番で取り
出す。
【0056】評価 上記で得られたガラス基板の内周端面(面取部1b及び
側壁部1a)の表面粗さは、Rmax:0.69μm、
Ra:0.08μm(サーフテストSV−600:ミツ
トヨ社製で測定)であった。電子顕微鏡(4000倍)
で、端面表面を観察したところ研磨残りはなく鏡面状態
であった。
【0057】実施例2 以下の工程を経て磁気記録媒体用ガラス基板及び磁気記
録媒体を製造した。
【0058】(1)粗ラッピング工程 まず、溶融ガラスを、上型、下型、胴型を用いてダイレ
クト・プレスして、直径66mmφ、厚さ1.2mm
(2.5インチ)、及び直径96mmφ、厚さ1.5m
m(3.5インチ)の円板状のガラス体を成形した。こ
の場合、ダイレクト・プレス法の代わりに、ダウンドロ
ー法やフロート法で形成したシートガラスから、研削砥
石で切り出して円板状のガラス体を得てもよい。
【0059】なお、ガラスとしては、モル%表示で、S
iO2を57〜74%、ZrO2を0〜2.8%、Al2
3を3〜15%、LiO2を7〜16%、Na2Oを4
〜14%、を主成分として含有する化学強化用のアルミ
ノシリケイトガラスを使用した。
【0060】次いで、ガラス基板にラッピング加工を施
した。このラッピング工程は、寸法精度及び形状精度の
向上を目的としている。ラッピング加工は、ラッピング
装置を用いて行い、砥粒の粒度を#400として行っ
た。
【0061】詳しくは、粒度#400のアルミナ砥粒を
用い、荷重Lを100kg程度に設定して、内転ギアと
外転ギアを回転させることによって、キャリア内に収納
したガラス基板の両面を面精度0〜1μm、表面粗さ
(Rmax)(JISB0601で測定)6μm程度に
ラッピングした。
【0062】(2)形状加工工程 次に、円筒状の砥石を用いてガラス基板の中心部に円孔
(直径20mmφ)を開けるとともに、外周端面及び内
周端面に所定の面取り加工を施した。このときのガラス
基板の内外周端面の表面粗さは、Rmaxで4μm程度
であった。
【0063】(3)第二ラッピング工程 次に、ラッピング装置を用い、粒度#1000のアルミ
ナ砥粒を使用し、荷重Lを100kg程度に設定して、
内転ギアと外転ギアを回転させることによって、ラッピ
ングを行い、平坦度3μm、ガラス基板の両面の表面粗
さRmaxが2μm程度、Raが0.2μm程度とした
(Rmax、RaはAFMで測定)。なお、ラッピング
工程によって得られた2.5インチ用MD基板、3.5
インチ用MD基板の厚さは、それぞれ0.68mm、
1.03mmであった。
【0064】以上のラッピング工程を終えたガラス基板
を、中性洗剤、水の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄し
た。
【0065】(4)端面研磨工程 次いで、実施例1に示す研磨装置及び研磨方法を用いて
ガラス基板の内周端面を研磨した。この内周端面研磨の
際、MD基板の破損はなく、特に、2.5インチ用の薄
いMD基板についても破損は生じなかった。なお、この
端面研磨工程は、ガラス基板を重ね合わせて端面研磨す
る際にガラス基板の主表面にキズ等が付くことをより以
上に避けるため、端面研磨工程で使用する砥粒の粒径が
後述する第一ポリッシング工程又は第二ポリッシング工
程で使用する砥粒の粒径よりも小さい場合は、第一ポリ
ッシング工程の後、あるいは、第二ポリッシング工程の
後に行ってもよい。なお、後工程にいくほど仕上板厚に
近くなり、表面キズが問題となる。
【0066】上記端面研磨を終えたガラス基板を水洗浄
した。
【0067】(5)第一ポリッシング工程 次に、第一ポリッシング工程を施した。このポリッシン
グ工程は、上述した砂掛け工程で残留したキズや歪みの
除去を目的とするもので、研磨装置を用いて行った。
【0068】許しくは、ポリシャ(研磨布)として硬質
ポリシャ(LP66:丸石産業社製)を用い、以下の研
磨条件で第一ポリッシング工程を実施した。
【0069】研磨液:酸化セリウム+水 荷重:300g/cm2(L=238kg) 研磨時間;15分 除去量:30μm 下定盤回転数:40rpm 上定盤回転数:35rpm 内ギア回転数:14rpm 外ギア回転教:29rpm
【0070】上記第一ポリッシング工程を終えたガラス
基板を、中性洗剤、純水、純水、IPA(イソプロピル
アルコール)、IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸
漬して、洗浄した。
【0071】(6)第二ポリッシング工程 次に、第一ポリッシング工程で使用した研磨装置を用
い、ポリシャを硬質ポリシャから軟質ポリシャ(#19
00W:第一レース社製)に替えて、第二ポリッシング
工程を実施した。研磨条件は、荷重を100g/c
2、研磨時間を5分、除去量を5μmとしたこと以外
は、第一ポリッシング工程と同様とした。
【0072】上記第二ポリッシング工程を終えたガラス
基板を、ケイフッ酸、中性洗剤、純水、純水、IPA
(イソプロピルアルコール)、IPA(蒸気乾燥)の各
洗浄槽に順次浸漬して、洗浄した。なお、各洗浄槽には
超音波を印加した。
【0073】(7)化学強化工程 次に、上記研削、ポリッシング(研磨)工程を終えたガ
ラス基板に化学強化を施した。化学強化は、硝酸カリウ
ム(60%)と硝酸ナトリウム(40%)を混合した化
学強化溶液を用意し、この化学強化溶液を400℃に加
熱し、300℃に予熟された洗浄済みのガラス基板を約
8時間浸漬して行った。この浸漬の際に、ガラス基板の
表面全体が化学強化されるようにするため、複数のガラ
ス基板が端面で保持されるようにホルダーに収納した状
態で行った。
【0074】このように、化学強化溶液に浸漬処理する
ことによって、ガラス基板表層のリチウムイオン、ナト
リウムイオンは、化学強化溶液中のナトリウムイオン、
カリウムイオンにそれぞれ置換されガラス基板は強化さ
れる。ガラス基板の表層に形成された圧縮応力層の厚さ
は、約100〜200μmであった。上記化学強化を終
えたガラス基板を、20℃の水槽に浸漬して急冷し約1
0分間維持した。
【0075】上記急冷を終えたガラス基板を、約40℃
に加熱した濃硫酸に浸漬して洗浄を行った。さらに上記
硫酸洗浄を終えたガラス基板を、純水、純水、IPA
(イソプロピルアルコール)、IPA(蒸気乾燥)の各
洗浄槽に順次浸漬して、洗浄した。なお、各洗浄槽には
超音波を印加した。
【0076】評価 上記の工程を経て得られた磁気記録媒体用ガラス基板の
内周端面の表面粗さRaは図2に示す面取部1bで0.
028μm、側壁部laで0.030μmであった。ま
た、ガラス基板の主表面の表面粗さRaは0.3〜0.
7nm(AFMで測定)であった。電子顕微鏡(400
0倍)で端面表面を観察したところ研磨残りはなく鏡面
状態であった。また、磁気記録媒体用ガラス基板の内周
端面に異物やクラックは認められず、ガラス表面につい
ても異物やサーマル・アスペリテイの原因となるパーテ
ィクルは認められなかった。さらに、図4に示す抗折強
度試験機(島津オートグラフDDS−2000)を用
い、抗折強度を測定したところ、12〜20kgであっ
た。なお、化学強化レベルを変化させて同様に抗折強度
を測定したところ、約10〜25kgであった。
【0077】(8)磁気ディスク製造工程 上述した工程を経て得られた磁気ディスク用ガラス基板
の両面に、インライン式のスパッタリング装置を用い
て、NiAlのシード層、CrMo下地層、CoPtC
rTa磁性層、水素化カーボン保護層を順次成膜した
後、ディップ法によりパーフルオロポリエーテル潤滑層
を成膜してMRヘッド用磁気ディスクを得た。
【0078】得られた磁気ディスクについて異物により
磁性層等の膜に欠陥が発生していないことを確認した。
また、グライドテストを実施したところ、ヒット(ヘッ
ドが磁気ディスク表面の突起にかすること)やクラッシ
ュ(ヘッドが磁気ディスク表面の突起に衝突すること)
は認められなかった。さらに、磁気抵抗型ヘッドで再生
試験を行ったところ、サーマル・アスペリティによる再
生の誤動作は認められなかった。
【0079】実施例3 実施例2における内周端面の研磨後に、図5に示すよう
に、直径500mmφの回転ブラシ4(毛足10〜30
mm、線径0.1〜0.3mmφ)を700〜1000
rpmで回転させ、スペーサを介して積層したMD基板
1(700枚)を60rpmで回転させて、30分間基
板外周端面の研磨(研磨液は吹き付け、又は浸漬)を行
った後、実施例2と同様にして磁気記録媒体用ガラス基
板及び磁気記録媒体を得た。
【0080】その結果、電子顕微鏡(4000倍)で内
外周端面の表面を観察したところ研磨残りはなく、外周
端面の表面粗さはRmax:0.51μm、Ra:0.
08μm、内周端面の表面粗さはRmax:0.69μ
m、Ra:0.08μmであった。内外周端面研磨を行
う利点は、外周のみならず、内周端面部からの発塵を防
止し洗浄性及び清浄性を高めることにある。また、図4
に示す抗折強度試験機(島津オートグラフDDS−20
00)を用い、抗折強度を測定したところ、約18〜2
2.5kgであった。なお、化学強化レベルを変化させ
て同様に抗折強度を測定したところ、約10〜25kg
であった。なお、内外周端面の研磨を行わない場合につ
いて同様に抗折強度を測定したところ抗折強度は約5k
g以下であり、外周端面のみを研磨した場合について同
様に坑折強度を測定したところ抗折強度は約5〜9kg
以下であった。以上のように、内周端面の研磨を行った
場合、抗折強度の値が向上することから、内周端面の状
態が抗折強度に強く影響を及ぼすと考えることができ
る。また、抗折強度の値は、化学強化レベルによって調
整できることが判る。
【0081】実施例4 回転ブラシの代わりに、ショアA硬度で50°の研磨パ
ッドを用いて内外周端面の研磨を行ったこと以外は実施
例3と同様にして磁気記録媒体用ガラス基板及び磁気記
録媒体を得た。その結果、面取部において研磨残りは発
生しておらず、外周端面における表面粗さRaは面取部
で0.03μm、側壁部で0.01μmであり、また、
内周端面における表面粗さRaは面取部で0.03μ
m、側壁部で0.01μmであった。
【0082】実施例5 ガラス基板の外周端面研磨を行った後、内周端面の研磨
を行った他は、実施例3と同様にして磁気記録媒体用ガ
ラス基板、及び磁気記録媒体を作製した。
【0083】その結果、電子顕微鏡(4000倍)で内
外周端面の表面を観察したところ研磨残りはなく、外周
端面の表面粗さは側壁部でRmax:0.17μm、R
a:0.02μm、面取部でRmax:0.63μm、
Ra:0.12μm、内周端面の表面粗さは側壁部でR
max:0.25μm、Ra:0.03μm、面取部で
Rmax:0.70μm、Ra:0.10μmであっ
た。また、化学強化処理によるガラス基板保持部付近の
化学強化溶液の液だまりによる異物の付着は観察されな
かった。得られた磁気ディスクについて異物により磁性
層等の膜に欠陥が発生していないことを確認した。ま
た、グライドテストを実施したところ、ヒット(ヘッド
が磁気ディスク表面の突起にかすること)やクラッシュ
(ヘッドが磁気ディスク表面の突起に衝突すること)は
認められなかった。さらに、磁気抵抗型ヘッドで再生試
験を行ったところ、サーマル・アスペリティーによる再
生の誤動作は認められなかった。
【0084】比較例1 上述の端面研磨工程において、スペーサ6を設けず、第
二ラッピング工程前に端面研磨を行ったこと以外は実施
例2及び3と同様にして磁気記録媒体用ガラス基板及び
磁気記録媒体を得た。なお、端面研磨工程を行う前のM
D基板の厚さは、端面研磨工程時の研磨ブラシによるM
D基板の破壊を阻止するため、2.5インチ用MD基板
は0.9mm、3.5インチMD基板は1.27mmと
した。その結果、端面研磨工程直後の内周端面(側壁部
1a及び面取部1b)の表面を電子顕微鏡(4000
倍)及びマイクロスコープ(200倍)で観察したとこ
ろ、側壁部1aにおいては実施例2における表面粗さと
同程度であったが、面取部1bにおいては基板主表面側
で研磨残りと見られる表面粗さが粗い領域があることが
確認された。また、ポリッシング工程後の外周端面(側
壁1a’部及び面取部1b’)の表面を電子顕微鏡(4
000倍)で観察したところ、側壁部1a’及び面取部
1b’において第二ラッピング工程での砥粒によって表
面粗さがRmax:1.87μm、Ra:0.33μm
まで低下していた。また、グライドテストを実施したと
ころ、ヘッドクラッシュが発生したものがあり、また、
磁気抵抗型ヘッドによる再生試験においても、サーマル
・アスペリティーによる再生の誤動作が確認されるもの
があった。
【0085】比較例2 上述の端面研磨工程において、スぺーサ6を設けなかっ
たこと以外は実施例2と同様にして磁気記録媒体用ガラ
ス基板を製造したが、2.5インチ用MD基板におい
て、板厚が薄いために、端面研磨工程を行う際の締め付
け過ぎによるクランプ時の事故(MD基板の破壊)や、
端面研磨時の研磨ブラシからの圧力によってMD基板が
破壊されるという事故が発生した。
【0086】実施例6〜7 アルミノシリケートガラスの代わりにソーダライムガラ
ス(実施例6)、ソーダアルミノケイ酸ガラス(実施例
7)を用いたこと以外は実施例2及び3と同様にして、
磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスクを得た。
【0087】その結果、ソーダライムガラスの場合、ガ
ラス基板の外周端面と内周端面の表面粗さは、アルミノ
シリケートガラスに比べやや粗面ではあったが、実用上
問題はなかった。
【0088】実施例8 実施例2及び3で得られた磁気ディスク用ガラス基板の
両面に、Al(膜厚50オングストローム)/Cr(1
000オングストローム)/CrMo(100オングス
トローム)からなる下地層、CoPtCr(120オン
グストローム)/CrMo(50オングストローム)/
CoPtCr(120オングストローム)からなる磁性
層、Cr(50オングストローム)保護層をインライン
型スパッタ装置で形成した。
【0089】上記基板を、シリカ微粒子(粒径100オ
ングストローム)を分散した有機ケイ素化合物溶液(水
とIPAとテトラエトキシシランとの混合液)に浸し、
焼成することによってSiO2からなるテクスチャー機
能を持った保護層を形成し、さらに、この保護層上をパ
ーフロロポリエーテルからなる潤滑剤でディップ処理し
て潤滑層を形成して、MRヘッド用磁気ディスクを得
た。
【0090】上記磁気ディスクについて実施例2及び3
と同様のことが確認された。
【0091】実施例9 下地層をAl/Cr/Crとし、磁性層をCoNiCr
Taとしたこと以外は実施例8と同様にして薄膜ヘッド
用磁気ディスクを得た。
【0092】上記磁気ディスクについて実施例8と同様
のことが確認された。
【0093】実施例10 以下に、各ガラス基板の間にスペーサーを介在させる例
を示す。なお、磁気記録媒体用ガラス基板及び磁気記録
媒体を製造する工程は実施例2と同様である。ここで
は、第二ラッピング工程から端面研磨工程に至るまでの
過程について説明する。図8は、各ガラス基板の間にス
ペーサーを介在させる自動機の一例である。第二ラッピ
ング工程を終え、洗浄・乾燥されたガラス基板は、例え
ば図10のようなディスクケース60に複数枚収納され
ている(例えば25枚)。その一方で、この収納された
ガラス基板の枚数よりも1枚少ない枚数(例えば24
枚)のスペーサーが収納された他のディスクケースを用
意する。自動機のステージ70には端面研磨装置に装着
する研磨治具71が予め載置されている。ガラス基板用
ロボットハンド81は、ディスクケース61に収納され
ているガラス基板1を1枚取り出し、ステージ70上に
載置された研磨治具71上、又はスペーサー6上にガラ
ス基板1を搬送する機能を有する。また、スペーサー用
ロボットハンド82は、ディスクケース62に収納され
ているスペーサー6を1枚取り出し、ステージ70上に
載置されたガラス基板1上にスペーサー6を搬送する機
能を有する。これらのロボットハンドは、ステージ上に
ガラス基板/スペーサー/ガラス基板…と交互に積層で
きるように互いにガラス基板又はスペーサーがステージ
上に載置されたことを確認した後、ガラス基板又はスペ
ーサーを搬送するように制御している。なお、ステージ
70は、床面より一定高さ位置でガラス基板及びスペー
サーを載置できるようにするため、ロボットハンドによ
って搬送されるガラス基板又はスペーサーが一枚載置さ
れる毎に、ガラス基板又はスペーサーの厚さ分だけ下降
するように構成されている。このようにすることで、各
ロボットハンドがガラス基板又はスペーサーを載置する
たびに位置を確認する必要がなく、各ロボットハンドは
床面より一定高さ位置で水平移動するように構成すれば
足りるので装置を簡略化できる。ガラス基板とスペーサ
ーの厚さを同じにすることによって、ステージの移動ピ
ッチを同じにできるので好ましい。各ロボットハンドへ
のガラス基板又はスペーサーの供給は、例えば、各ディ
スクケースを縦置(ガラス基板又はスペーサーが床面に
対し水平となる置き方)とし、ガラス基板又はスペーサ
ー同士の隙間にロボットハンドを挿入後ディスクケース
を降下させることでハンド上にガラス基板又はスペーサ
ーを供給できる。ガラス基板1とスペーサー6のセッテ
ィングがすべて完了したら、ガラス基板用ロボットハン
ド81及びスペーサー用ロボットハンド82をステージ
外に退避させ、ステージ70の上方より研磨治具72を
セッティングする。研磨治具71、72にガラス基板/
スペーサー/ガラス基板…と交互に積層されたものを内
周端面研磨装置にセッティングし、内周端面研磨を行
う。その結果、実施例2と同等の磁気記録媒体用ガラス
基板、及び磁気記録媒体が得られた。
【0094】実施例11 ガラス基板の内周端面における側壁部の表面粗さに留意
して、研磨を行った他は、実施例3と同様にして磁気記
録媒体用ガラス基板、及び磁気記録媒体を作製した。得
られた磁気記録媒体用ガラス基板は、外周端面の表面粗
さは側壁部でRa:0.03μm、面取部でRa:0.
12μm、内周端面の表面粗さは側壁部でRa:0.0
2μm、面取部でRa:0.10μmであった。このよ
うに、ガラス基板の内周端面における側壁部の表面粗さ
に留意してその表面粗さを小さくしたところ、洗浄工程
において内周端面から落ちる洗浄液によってガラス基板
に付着したと思われる異物や汚染物は観察されなかっ
た。
【0095】比較例3 ガラス基板の硝種をソーダライムに替え、ガラス基板の
外周端面のみを研磨した他は、実施例3と同様にして磁
気記録媒体用ガラス基板、及び磁気記録媒体を作製し
た。得られた磁気記録媒体用ガラス基板は、外周端面の
表面粗さは側壁部でRa:0.02μm、面取部でR
a:0.24μm、内周端面の表面粗さは側壁部でR
a:0.42μm、面取部でRa:0.08μmであっ
た。ガラス基板を観察したところ、図11に示すような
洗浄工程において内周端面から落ちる洗浄液によってガ
ラス基板に付着したと思われる異物や汚染物がガラス基
板の主表面に観察された。また、内周端面を研磨してい
ないことによって内周端面から発塵したと考えられる比
較的大きい異物がガラス基板の主表面に確認された。
【0096】比較例4 端面研磨工程における研磨条件を変えた他は、実施例3
と同様にして磁気記録媒体用ガラス基板、及び磁気記録
媒体を作製した。得られた磁気記録媒体用ガラス基板
は、外周端面の表面粗さは側壁部でRa:0.51μ
m、面取部でRa:0.43μm、内周端面の表面粗さ
は側壁部でRa:0.45μm、面取部でRa:0.3
2μmであった。ガラス基板を観察したところ、内周端
面から発塵したと考えられる比較的大きい異物は確認さ
れなかったが、図11に示すような洗浄工程において内
周端面から落ちる洗浄液によってガラス基板に付着した
と思われる異物や汚染物がガラス基板の主表面に観察さ
れた。
【0097】実施例12 ガラス基板を結晶化ガラスに替え、化学強化工程に替え
てガラス基板表面を結晶化させる結晶化工程を実施した
他は、実施例3と同様にして磁気記録媒体用ガラス基
板、及び磁気記録媒体を作製した。得られた磁気記録媒
体用ガラス基板は、外周端面の表面粗さは側壁部でR
a:0.11μm、面取部でRa:0.23μm、内周
端面の表面粗さは側壁部でRa:0.04μm、面取部
でRa:0.23μmであった。ガラス基板を観察した
ところ、洗浄工程において内周端面から落ちる洗浄液に
よってガラス基板に付着したと思われる異物や汚染物は
観察されなかった。
【0098】以上好ましい実施例を挙げて本発明を説明
したが、本発明は必ずしも上記実施例に限定されるもの
ではない。
【0099】例えば、ガラス基板の種類や磁性層の種類
は実施例のものに限定されない。
【0100】ガラス基板の材質としては、例えば、アル
ミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ソーダア
ルミノケイ酸ガラス、アルミノボロシリケートガラス、
ボロシリケートガラス、石英ガラス、チェーンシリケー
トガラス、又は結晶化ガラス等のガラスセラミックや、
セラミックなどが挙げられる。
【0101】アルミノシリケートガラスとしては、Si
2:62〜75重量%、Al23:5〜15重量%、
LiO2:4〜10重量%、Na2O:4〜12重量%、
ZrO2:5.5〜15重量%を主成分として含有する
とともに、Na2O/ZrO2の重量比が0.5〜2.
0、Al23/ZrO2の重量比が0.4〜2.5であ
る化学強化用ガラス等が好ましい。また、ZrO2の未
溶解物が原因で生じるガラス基板表面の突起をなくすた
めには、モル%表示で、SiO2を57〜74%、Zn
2を0〜2.8%、Al23を3〜15%、LiO2
7〜16%、Na2Oを4〜14%含有する化学強化用
ガラス等を使用することが好ましい。このような組成の
アルミノシリケートガラス等は、化学強化することによ
って、抗折強度が増加し、圧縮応力層の深さも深く、ヌ
ープ硬度にも優れる。
【0102】磁性層としては、例えば、Coを主成分と
するCoPt、CoCr、CoNi、CoNiCr、C
oCrTa、CoPtCr、CoNiPtや、CoNi
CrPt、CoNiCrTa、CoCrTaPt、Co
CrPtB、CoCrPtSiOなどの磁性薄膜が挙げ
られる。磁性層は、磁性膜を非磁性膜(例えば、Cr、
CrMo、CrVなど)で分割してノイズの低減を図っ
た多層構成(例えば、CoPtCr/CrMo/CoP
tCr、CoCrTaPt/CrMo/CoCrTaP
tなど)としてもよい。
【0103】磁気抵抗型ヘッド(MRヘッド)又は巨大
磁気抵抗型ヘッド(GMRヘッド)対応の磁性層として
は、Co系合金に、Y、Si、希土類元素、Hf、G
e、Sn、Znから選択される不純物元素、又はこれら
の不純物元素の酸化物を含有させたものなども含まれ
る。
【0104】また、磁性層としては、上記の他、フェラ
イト系、鉄一希土類系や、SiO2、BNなどからなる
非磁性膜中にFe、Co、FeCo、CoNiPt等の
磁性粒子が分散された構造のグラニュラーなどであって
もよい。また、磁性層は、内面型、垂直型のいずれの記
録形式であってもよい。
【0105】本発明の磁気記録媒体用ガラス基板は、ガ
ラス基板端面から発生する微細なパーティクルを嫌う光
磁気ディスク用のガラス基板や、光ディスクなどの電子
光学用ディスク基板としても利用できる。また、本発明
の研磨方法及び研磨装置は、ガラス状カーボン、結晶材
料(単結晶材料を含む)、セラミック材料などの脆性材
料や、金属材料等の研磨方法及び研磨装置としても利用
できる。
【0106】また、各ガラス基板の間にスペーサーを介
在させる方法は、実施例で記載した方法に限定されな
い。例えば、手作業によってガラス基板/スペーサー/
ガラス基板…と交互に積層させる方法でもよい。また、
図9(a)〜図9(b)に示すように、まず、複数枚の
ガラス基板1、スペーサー6を収納したディスクケース
61、62をそれぞれ用意する。この場合スペーサー6
の形状は、ドーナッ状のスペーサにおけるディスクケー
スの上方部分に開口部を設けた形状とする。次に、図9
(a)に示すように、ガラス基板1の円孔にガラス基板
の間隔と同じ間隔でV溝が形成されている棒状の搬送手
段83を挿入し、ディスクケースに収納されているすべ
てのガラス基板を取り出す。取り出したガラス基板は、
スペーサーが収納されているディスクケース62におけ
るスペーサー6の間に、ディスクケース62の上方から
挿入することによって、図9(c)に示すように、ガラ
ス基板/スペーサー/ガラス基板のようにガラス基板と
スペーサーとを交互に並べることができる。上記の方法
でセッティングされた積層したガラス基板を用い、上述
した実施例と同様に磁気ディスク用ガラス基板を作製し
たところ、セッティングが簡略化され、生産時間を短縮
化することができた。また、実施例9では、ディスクケ
ースに収納するスペーサーの枚数が、ガラス基板の枚数
よりも少ない例を示したが、研磨治具とガラス基板とを
接触させないようにするため、スペーサー/ガラス基板
/スペーサーのように、スペーサーの枚数をガラス基板
の枚数よりも多くしても構わない。
【0107】
【発明の効果】以上説明したように本発明の研磨方法に
よれば、基板の板厚が薄い場合であってもガラス基板等
が破損することがなく、端面研磨工程によって得られた
端面の表面状態が後の工程で悪化することがなく、しか
も端面の面取部において研磨残りが生じることがない。
したがって、ガラス基板等の内周端面及び外周端面の表
面状態を低コストで効率よく高いレベルで平滑にでき、
その結果、基板表面の高清浄化を高いレベルで達成しう
る。また、ガラス基板表面の高清浄化を高いレベルで達
成した磁気記録媒体用ガラス基板が得られる。さらに、
基板表面の異物に起因するトラブルを極力抑えた磁気記
録媒体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る研磨装置を示す断面図
である。
【図2】磁気ディスク用ガラス基板を切断して見たとき
の斜視図である。
【図3】スペーサを介して積層された基板を示す部分断
面図である。
【図4】抗折強度試験機を示す断面図である。
【図5】外周端面の研磨の様子を示す平面図である。
【図6】回転ブラシのブラシ毛の線径による研磨の限界
を説明するための部分断面図である。
【図7】スペーサーの態様を示す正面図である。
【図8】ガラス基板間にスペーサーを介在させる自動機
の一態様を示す模式図である。
【図9】ガラス基板間にスペーサーを介在させる他の態
様を説明するための正面図である。
【図10】ディクケース一態様を示す斜視図である。
【図11】内周端面から流れ落ちる洗浄液の様子を説明
するための斜視図である。
【図12】基板を一定の間隔で保持(固定)する治具を
説明するための部分断面図である。
【符号の説明】
1 基板 1a 側壁部 1b 面取部 2 基板ケース 3 回転保持台 4 回転ブラシ 5 研磨液収容部 6 スペーサ 31 回転軸部 50 研磨液 60 ディスクケース 61 ディスクケース 62 ディスクケース 70 ステージ 71 研磨治具 72 研磨治具 81 ガラス基板用ロボットハンド 82 スペーサー用ロボットハンド 83 棒状の搬送手段

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円板状の基板の端面に、研磨ブラシ又は
    研磨パッドを回転接触させて基板の端面を研磨する研磨
    方法であって、 複数枚の基板を該基板の主表面方向に離間して積層した
    状態で研磨を行うことを特徴とする研磨方法。
  2. 【請求項2】 中心部に円孔を有する円板状のガラス基
    板の主表面を研削加工するラッピング工程と、研削加工
    した前記ガラス基板の主表面を研磨するポリッシング工
    程と、円板状のガラス基板の内周端面及び/又は外周端
    面に、研磨ブラシ又は研磨パッドを回転接触させて基板
    の端面を研磨する端面研磨工程と、を有する研磨方法で
    あって、 複数枚のガラス基板を該基板の主表面方向に離間して積
    層した状態で研磨を行うことを特徴とする研磨方法。
  3. 【請求項3】 前記複数枚の基板同士を、円板状のスペ
    ーサを介在させて離間することを特徴とする請求項1又
    は2記載の研磨方法。
  4. 【請求項4】 前記スぺーサは、研磨ブラシ又は研磨パ
    ッドからの圧力によって発生するガラス基板の破壊を阻
    止しうる程度に軟質な材料からなることを特徴とする請
    求項3記載の研磨方法。
  5. 【請求項5】 前記端面研磨工程は、ラッピング工程の
    後に行うことを特徴とする請求項2乃至4の何れか一に
    記載の研磨方法。
  6. 【請求項6】 前記端面研磨工程が、基板の内周端面及
    び外周端面を研磨するものであって、内周端面を研磨し
    た後、外周端面を研磨する工程、又は外周端面を研磨し
    た後、内周端面を研磨する工程、又は内周端面の研磨と
    外周端面の研磨を同時に行う工程、の何れかであること
    を特徴とする請求項1乃至5の何れか一に記載の研磨方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6記載の研磨方法によりガ
    ラス基板の内周端面及び/又は外周端面を研磨する工程
    を有することを特徴とする磁気記録媒体用ガラス基板の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の磁気記録媒体用ガラス基
    板上に、少なくとも磁性層を形成する工程を有すること
    を特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  9. 【請求項9】 磁気抵抗型ヘッド(MRヘッド)又は巨
    大磁気抵抗型ヘッド(GMRヘッド)対応の磁気記録媒
    体であることを特徴とする請求項8記載の磁気記録媒体
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 磁性層が、CoPt系の磁性層である
    ことを特徴とする請求項8又は9記載の磁気記録媒体の
    製造方法。
  11. 【請求項11】 ガラス基板の主表面と、 ガラス基板の側壁部と、前記主表面と前記側壁部との間
    に面取りによる面取部とを有する端面を設けた磁気記録
    媒体用ガラス基板であって、 前記ガラス基板の外周端面及び内周端面はともに端面研
    磨されたものであって、前記外周端面の表面粗さが前記
    内周端面の表面粗さよりも小さいことを特徴とする磁気
    記録媒体用ガラス基板。
  12. 【請求項12】 前記外周端面における側壁部の表面粗
    さが前記内周端面における側壁部の表面粗さよりも小さ
    いことを特徴とする請求項11記載の磁気記録媒体用ガ
    ラス基板。
  13. 【請求項13】 前記端面の表面粗さは、最大高さRm
    axで1μm以下であることを特徴とする請求項11又
    は12記載の磁気記録媒体用ガラス基板。
  14. 【請求項14】 端面研磨した後、化学強化処理が施さ
    れたものであることを特徴とする請求項11乃至13の
    何れか一に記載の磁気記録媒体用ガラス基板。
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