JP2001156158A - 薄膜作成装置 - Google Patents

薄膜作成装置

Info

Publication number
JP2001156158A
JP2001156158A JP33287499A JP33287499A JP2001156158A JP 2001156158 A JP2001156158 A JP 2001156158A JP 33287499 A JP33287499 A JP 33287499A JP 33287499 A JP33287499 A JP 33287499A JP 2001156158 A JP2001156158 A JP 2001156158A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
film
chamber
substrate holder
holder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP33287499A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4550959B2 (ja
Inventor
Koji Maeda
幸治 前田
Yoshiki Ariga
芳樹 有賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Anelva Corp
Original Assignee
Anelva Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Anelva Corp filed Critical Anelva Corp
Priority to JP33287499A priority Critical patent/JP4550959B2/ja
Priority to TW089102793A priority patent/TW552306B/zh
Priority to US09/453,886 priority patent/US6251232B1/en
Priority to KR10-2000-0014456A priority patent/KR100367340B1/ko
Publication of JP2001156158A publication Critical patent/JP2001156158A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4550959B2 publication Critical patent/JP4550959B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板保持具に堆積した薄膜が剥離してパーテ
ィクルとなって基板に付着する問題を効果的に解決す
る。 【解決手段】 成膜済みの基板9を基板保持具90から
回収するアンロードロックチャンバー2と、未成膜の基
板9を基板保持具90に搭載するロードロックチャンバ
ー1との間のリターン移動路上には、膜除去チャンバー
70がアンロードロックチャンバー2及びロードロック
チャンバー1に対して気密に接続されている。膜除去チ
ャンバー70内には、基板保持具90の表面の堆積膜を
イオン衝撃によりスパッタエッチングにより除去する膜
除去機構が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願の発明は、基板の表面に
所定の薄膜を作成する薄膜作成装置に関するものであ
り、特に、そのような装置において基板を保持する基板
保持具の表面に堆積した膜の除去に関するものである。
【0002】
【従来の技術】基板の表面に所定の薄膜を作成する薄膜
作成装置は、LSI等の半導体デバイスや液晶ディスプ
レイ等の表示装置、ハードディスク等の情報記録ディス
クの製造において盛んに使用されている。このような薄
膜作成装置は、成膜を行う成膜チャンバー内の所定位置
に基板を保持するため、特定の構成の基板保持具を備え
ている。薄膜は、本来は基板のみに堆積させるべきであ
るが、薄膜を堆積させる粒子は基板の表面のみならず基
板保持具の表面にも付着してしまう。このため、基板保
持具の表面にも薄膜が堆積してしまう。このような基板
保持面への膜堆積が原因で、処理の品質を損ねる等の問
題が生じている。以下、この点について、情報記録ディ
スク製造用の薄膜作成装置を例にして説明する。
【0003】図9は、従来の情報記録ディスク製造用の
薄膜作成装置の概略構成を示す平面図である。図9に示
す装置は、移動路80に沿って気密に縦設された複数の
真空チャンバー1,2,501から成る構成である。ま
た、基板9を保持する基板保持具90と、基板保持具9
0を移動路80に沿って移動させる不図示の移動機構が
設けられている。
【0004】図10は、図9に示す基板保持具90の構
成を示す正面概略図である。基板保持具90は、板状の
保持具本体92と、保持具本体92に取り付けられた保
持爪91とから主に構成されている。保持爪91は、三
つが一組となって一枚の基板9を保持するようになって
いる。各保持爪91はL字状に折り曲げられた金属製の
板バネである。保持具本体92は、図10に示すよう
に、基板9より少し大きな円形の開口を二つ有してい
る。保持具本体92は、円形の開口から延びるようにし
てほぼL字状の開口を有しており、この開口内に各保持
爪91が位置している。保持爪91は、ネジ止めによっ
て保持具本体92に固定されており、その先端に基板9
の縁が係止されるようになっている。保持爪91の先端
は、V字状になっている。そして、基板9の縁がこのV
字状の先端に落とし込まれるようになっている。
【0005】このような三つの保持爪91のうち、下側
に位置する保持爪91は可動保持爪となっている。即
ち、この保持爪91をその弾性に逆らって押し下げるレ
バー93が設けられている。基板9を基板保持具90に
搭載する際には、レバー93によって下側の保持爪91
を押し下げ、基板9を保持具本体92の中央の円形の開
口内に位置させる。そして、レバー93を戻して下側の
保持爪91をその弾性によって元の姿勢に復帰させる。
この結果、基板9が三つの保持爪91によって係止さ
れ、基板保持具90によって二枚の基板9が保持された
状態となる。基板保持具90から基板9を回収する場合
には、これと全く逆の動作となる。尚、図10から分か
るように、基板9は垂直に立った姿勢で基板保持具90
に保持される。そして、基板保持具90に保持された基
板9の板面は移動路80の側方に向くようになってい
る。
【0006】一方、図9に示す複数の真空チャンバーの
うちの一つは、基板保持具90に基板9を搭載するロー
ドロックチャンバー1になっており、別の一つは、基板
保持具90から基板9を回収するアンロードロックチャ
ンバー2になっている。また、さらに別の真空チャンバ
ー501の一つは、基板9の表面に所定の薄膜を作成す
る成膜チャンバーになっている。尚、残りの真空チャン
バー501は、成膜に先だって基板9を加熱する加熱チ
ャンバーとして構成されたり、多層膜を形成する場合に
は第二の成膜チャンバーとして構成されたりする。
【0007】尚、図9に示す装置では、アンロードロッ
クチャンバー2で基板9が回収された機構をロードロッ
クチャンバー1に戻す不図示のリターン機構が大気側に
設けられている。従って、基板保持具90は、複数の真
空チャンバー1,2,501とリターン機構とを通って
循環し、何回も基板9の保持に使用されるようになって
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の薄膜作
成装置において、基板9は基板保持具90に保持された
状態で成膜チャンバー501に移動し、基板9の表面が
成膜される。このため、薄膜は、基板9の表面のみなら
ず、基板保持具90の表面にも堆積する。このため、次
のような問題があった。この点を図11を使用して説明
する。図11は、従来の技術の問題点を説明した図であ
る。
【0009】図11には、図10に示す保持爪91の先
端と、その先端に係止された基板9の周縁が示されてい
る。まず、図11(1)に示すように、薄膜94は、基
板9の表面のみならず、保持爪91の表面にも堆積す
る。より具体的には、薄膜94は、保持爪91から基板
9の周縁にまたがって堆積する。従って、成膜後に基板
9が基板保持具90から回収されると、図11(2)に
示すように、保持爪91の先端のV字状の表面のうち、
基板9が位置していた部分を除いて薄膜94が残った状
態となる。基板保持具90は、前述したように何回も基
板9の保持に使用されるが、次に基板9が搭載される際
には、前回の位置と全く同じ位置に保持されることは殆
ど無い。即ち、図3(3)に示すように、基板9の周縁
が、堆積している薄膜94の上に載ってしまう。
【0010】この際、基板9が載る衝撃で薄膜94は剥
離し、剥離した薄膜94は、ある程度の大きさの粒子
(以下、パーティクル)95となって飛散する。このパ
ーティクル95が基板9の表面に付着すると、局所的な
膜厚異常を生じる。局所的な膜厚異常は、ハードディス
クのような情報記録ディスクの場合には、セクタ不良な
どの欠陥を生じ易い。
【0011】特に、最近の情報記録ディスクは、記録容
量の向上のため、基板9の表面のうち、周縁付近のぎり
ぎりの領域まで使用するようになってきている。上述し
たパーティクルは、周縁から限られた距離の隅の部分に
付着することが多く、中央よりの部分に付着することは
少ない。このため、周縁付近の部分を使用しなかった以
前ではあまり問題とならなかったが、周縁付近のぎりぎ
りまで使用する最近では、深刻な問題となってきてい
る。
【0012】さらに、最近の情報記録ディスクは、記録
密度の向上のため、セクタ間距離が狭くなってきてい
る。このため、僅かな膜厚異常(例えば突起の形成)で
も、記録エラーとなり易い。例えば、20ギガビット/
平方インチ程度の高密度記録のハードディスクの場合、
直径がわずか0.2μm程度の小さなパーティクルが付
着しただけでも、記録エラーとなってしまう。
【0013】このような問題を解決する手段としては、
基板保持具90の表面に堆積した薄膜94が剥離しにく
くなるようにすることが考えられる。例えば、保持爪9
1の表面をブラスト処理(砂等の微粒子を吹き付ける処
理)を行って表面に細かな凹凸を形成するようにする。
堆積する薄膜が凹凸に食い込んだ状態となるので、薄膜
が剥がれにくくなる。別の方法としては、融解金属等を
熔射して表面に凹凸を形成する方法もある。
【0014】しかしながら、ブラスト処理や熔射処理等
を行うと、保持爪91が傷み易い。保持爪91は、成膜
の際に基板9の表面に対する成膜材料の到達を遮蔽しな
いよう、できるだけ薄いものが採用される。従って、ブ
ラスト処理や熔射処理のような処理を行うと、保持爪9
1が変形したり、弾性が無くなってしまったりする問題
がある。
【0015】本願の発明は、このような課題を解決する
ために成されたものであり、基板保持具に堆積した薄膜
の剥離に起因した問題を効果的に解決する技術的意義を
有する。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本願の請求項1記載の発明は、真空中で基板の表面
に所定の薄膜を作成する成膜チャンバーに対して大気側
から未成膜の基板が成膜チャンバーに搬入される際に一
時的に当該基板が位置するロードロックチャンバーと、
大気側に成膜済みの基板が取り出される際に当該基板が
一時的に位置するアンロードロックチャンバーとが、真
空が連通するようにして気密に接続されており、基板を
保持した基板保持具をロードロックチャンバー、成膜チ
ャンバー、アンロードロックチャンバーの順に移動させ
る移動機構が設けられた薄膜作成装置において、前記ア
ンロードロックチャンバーで成膜済みの基板が回収され
た基板保持具を前記ロードロックチャンバーに戻すリタ
ーン移動路が設定されており、このリターン移動路上に
は、基板保持具の表面に堆積した膜を除去する膜除去機
構が設けられているという構成を有する。また、上記課
題を解決するため、請求項2記載の発明は、前記請求項
1の構成において、前記膜除去機構を有した膜除去チャ
ンバーが前記リターン移動路上に設けられていて基板保
持具の表面に堆積した膜の除去が真空中で行えるように
なっており、当該膜除去チャンバーは、前記アンロード
ロックチャンバー及び前記ロードロックチャンバーに対
して真空が連通するようにして気密に接続されていると
いう構成を有する。また、上記課題を解決するため、請
求項3記載の発明は、前記請求項1又は2の構成におい
て、前記膜除去機構は、前記堆積膜にイオンを入射さ
せ、イオン衝撃により前記堆積膜をスパッタエッチング
して前記除去を行うものであるという構成を有する。ま
た、上記課題を解決するため、請求項4記載の発明は、
前記請求項1、2又は3の構成において、前記基板は、
情報記録ディスク用基板であるという構成を有する。ま
た、上記課題を解決するため、請求項5記載の発明は、
前記請求項4の構成において、前記基板保持具は、前記
基板の周縁を係止する保持爪と、保持爪を固定した保持
具本体とより成るものであり、前記膜除去機構は保持爪
の表面の堆積膜の除去を行うものであるという構成を有
する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態につ
いて説明する。以下の説明では、薄膜作成装置の一例と
して、同様に情報記録ディスク製造用の薄膜作成装置を
採り上げて説明する。図1は、本願発明の実施形態に係
る薄膜作成装置の概略構成を示す平面図である。本実施
形態の装置では、複数の真空チャンバーが方形の輪郭に
沿って縦設されている。各真空チャンバーは、専用又は
兼用の排気系によって排気される真空容器である。各真
空チャンバーの境界部分には、ゲートバルブ10が設け
られている。基板9は、基板保持具90に保持されて搬
送されるようになっている。複数の縦設された真空チャ
ンバーに沿って方形の移動路80が設定されており、こ
の移動路80に沿って基板保持具90を移動させる移動
機構が設けられている。基板保持具90は、移動機構に
よる移動の途中で基板9を保持して搬送するようになっ
ている。
【0018】複数の真空チャンバーのうち、方形の一辺
に配置された二つの真空チャンバーが、基板保持具90
への基板9の搭載を行うロードロックチャンバー1及び
基板保持具90からの基板9の回収を行うアンロードロ
ックチャンバー2になっている。尚、方形の移動路80
のうち、ロードロックチャンバー1とアンロードロック
チャンバー2との間の部分は、アンロードロックチャン
バー2からロードロックチャンバー1に基板保持具90
を戻すリターン移動路になっている。
【0019】また、方形の他の三辺に配置された真空チ
ャンバーは、各種処理を行う真空チャンバーになってい
る。方形の角の部分の真空チャンバーは、基板9の搬送
方向を90度転換する方向転換機構を備えた方向転換チ
ャンバー31,32,33,34になっている。
【0020】基板保持具90に保持された基板9が一番
最初に搬送される処理用の真空チャンバーは、成膜に先
だって基板9を所定温度に予備加熱するプリヒートチャ
ンバー4となっている。プリヒートチャンバー4での予
備加熱の後に基板9が順次搬送される真空チャンバー
が、基板9の表面に所定の薄膜を作成する成膜チャンバ
ー51,52,53,54,50となっている。
【0021】本実施形態の装置では、移動機構は、基板
9を保持した基板保持具90を移動路80に沿って時計
回りに移動させて基板9が順次処理されるようにしてい
る。移動機構は、基板保持具90を直線移動させる直線
移動機構と、前述した方向転換機構によって主に構成さ
れている。基板保持具90を直線移動させる直線移動機
構等について、図2及び図3を使用して説明する。図2
及び図3は、図1に示す装置における基板保持具90及
び移動機構の構成を説明する図であり、図2はその正面
概略図、図3は側断面概略図である。
【0022】基板保持具90の構成は、図10に示すも
のとほぼ同様であり、保持具本体92と保持具本体92
に設けられた保持爪91とからなる構成である。保持爪
91は合計で六つ設けられており、三つが一組となって
一枚の基板9を保持する。従って、基板保持具90は同
時に二枚の基板9を保持するようになっている。本実施
形態における基板保持具90は、図2に示すように、そ
の下端部には小さな磁石(以下、保持具側磁石)96を
多数備えている。各保持具側磁石96は、上下の面に磁
極を有している。そしてこの保持具側磁石96は、図2
に示すように、配列方向に交互に逆の磁極になってい
る。
【0023】また、基板保持具90の下側には、隔壁8
3を挟んで磁気結合ローラ81が設けられている。磁気
結合ローラ81は丸棒状の部材であり、図2に示すよう
に、螺旋状に延びる細長い磁石(以下、ローラ側磁石)
82を有している。このローラ側磁石82は互いに異な
る磁極で二つ設けられており、二重螺旋状になってい
る。磁気結合ローラ81は、ローラ側磁石82が隔壁8
3を挟んで保持具側磁石96に向かい合うよう配置され
ている。隔壁83は、透磁率の高い材料で形成されてお
り、保持具側磁石96とローラ側磁石82とは、隔壁8
3を通して磁気結合している。尚、隔壁83の基板保持
具90側の空間は真空側(各真空チャンバーの内部側)
であり、磁気結合ローラ81側の空間は大気側である。
このような磁気結合ローラ81は、図1に示す方形の移
動路80に沿って設けられている。
【0024】また、図3に示すように、基板保持具90
は、水平な回転軸の回りに回転する主プーリ84の上に
載せられている。主プーリ84は、基板保持具90の移
動方向に沿って多数設けられている。また、基板保持具
90の下端部分には、垂直な回転軸の回りに回転する一
対の副プーリ85,85が当接している。この副プーリ
85,85は、基板保持具90の下端部分を両側から挟
むように押さえて基板保持具90の転倒を防止してい
る。この副プーリ85,85も基板保持具90の移動方
向に多数設けられている。図3に示すように、磁気結合
ローラ81には傘歯車を介して駆動棒86が連結されて
いる。そして、駆動棒86には移動用モータ87が接続
されており、駆動棒86を介して磁気結合ローラ81を
その中心軸の周りに回転させるようになっている。
【0025】磁気結合ローラ81が回転すると、図2に
示す二重螺旋状のローラ側磁石82も回転する。この
際、ローラ側磁石82が回転する状態は、保持具側磁石
96から見ると、交互に異なる磁極の複数の小さな磁石
が一列に並んでその並びの方向に沿って一体に直線移動
しているのと等価な状態となる。従って、ローラ側磁石
82に結合している保持具側磁石96は、ローラ側磁石
82の回転とともに直線移動し、この結果、基板保持具
90が全体に直線移動することになる。この際、図3に
示す主プーリ84及び副プーリ85,85は従動する。
【0026】さて、本実施形態の薄膜作成装置の大きな
特徴点は、基板保持具90の表面の堆積膜の除去を真空
中で行う膜除去機構が設けられており、この膜除去機構
を備えた膜除去チャンバー70が設けられている点であ
る。図1に示すように、膜除去チャンバー70は、ロー
ドロックチャンバー1とアンロードロックチャンバー2
との間に設けられている。膜除去チャンバー70は、排
気系(図1中不図示)を備えた真空チャンバーである。
この膜除去チャンバー70は、ロードロックチャンバー
1及びアンロードロックチャンバー2に対して真空が連
通するようにして気密に接続されている。ロードロック
チャンバー1と膜除去チャンバーの間、及び、膜除去チ
ャンバーとアンロードロックチャンバー2の間には、そ
れぞれゲートバルブ10が設けられている。
【0027】膜除去チャンバー70及び膜除去機構の構
成について、図4を使用してさらに詳しく説明する。図
4は、図1に示す装置に設けられた膜除去チャンバー7
0の構成について説明する側断面概略図である。膜除去
チャンバー70も、上述した処理チャンバー等と同様に
気密な真空チャンバーである。膜除去チャンバー70
は、排気系71を有している。排気系71は、クライオ
ポンプ又はターボ分子ポンプ等の真空ポンプから構成さ
れており、膜除去チャンバー70内を10-6Pa程度
まで排気できるようになっている。
【0028】膜除去機構は、膜除去チャンバー70内に
高周波放電を生じさせ、スパッタエッチングにより基板
保持具90の表面の堆積膜を除去するようになってい
る。具体的には、膜除去機構は、膜除去チャンバー70
内に所定のガスを導入するガス導入系72と、導入され
たガスに高周波放電を生じさせる高周波電源73等から
構成されている。
【0029】ガス導入系72は、アルゴンのように化学
的に不活性で放電を生じさせ易くかつスパッタ率の高い
ガスを導入するようになっている。ガス導入系72は、
不図示の流量調整器を備えており、所定の流量でガス導
入できるようになっている。高周波電源73としては、
周波数13.56MHz、出力100W〜300W程度
のものが使用できる。一方、膜除去チャンバー70内に
は、可動電極74が設けられており、整合器731を介
して高周波電源73と可動電極74とをつなぐようにし
て伝送線732が設けられている。伝送線732として
は、例えば同軸ケーブルが使用される。
【0030】可動電極74は、先端が基板保持具90の
保持具本体92に接触する電極ロッド741と、電極ロ
ッド741を保持した電極ホルダー742と、絶縁材を
介して電極ホルダー742を先端に取り付けた電極駆動
棒743と、電極駆動棒743に連結された電極駆動源
744とから主に構成されている。電極ロッド741は
ほぼ円柱状であり、電極ホルダー742は内部に電極ロ
ッド741を収容した円筒状である。電極ロッド741
の先端は電極ホルダー742の先端から少し突出してい
る。また、電極ホルダー742内には電極ロッド741
の後端と電極ホルダー742の内面との間には挟まれる
ようにしてコイルスプリング745が設けられている。
【0031】また、電極駆動棒743は、膜除去チャン
バー70に設けられた貫通孔を貫通している。電極駆動
棒743は、膜除去チャンバー70の外側(大気側)に
位置する部分にフランジ部746を有する。そして、こ
のフランジ部746と膜除去チャンバー70の外壁面と
の間にはベローズ748が設けられている。ベローズ7
48は、電極駆動棒743の貫通部分等からの真空リー
クを防止している。また、電極駆動棒743は中空とな
っており、内部に絶縁性の緩衝材を介して高周波導入棒
747が設けられている。高周波導入棒747の先端
は、電極ロッド741に固定されている。そして、電極
駆動棒743のベローズ748内に位置する部分には、
開口が設けられている。高周波電源73につながる伝送
線732は、フランジ部746を気密に貫通するととも
にこの開口を通して高周波導入棒747に接続されてい
る。尚、電極駆動源744には、例えばエアシリングが
使用されており、電極駆動棒743を所定のストローク
で前後運動させるようになっている。
【0032】次に、上記構成に係る膜除去チャンバー7
0及び膜除去機構の動作について説明する。基板9を保
持しながら成膜チャンバー51,52,53,54,5
0内に移動し、成膜に利用された基板保持具90は、前
述したように保持爪91の表面に薄膜が堆積している。
この基板保持具90から、アンロードロックチャンバー
2で成膜済みの基板9が回収され、この基板保持具90
は基板9を保持しない状態で、移動機構により膜除去チ
ャンバー70内に移動させられる。基板保持具90が膜
除去チャンバー70に移動した後、ゲートバルブ10は
閉じられる。
【0033】膜除去チャンバー70内は、排気系71に
よって予め所定の真空圧力まで排気され、その圧力が維
持される。そして、電極駆動源744が駆動され、電極
駆動棒743が所定のストロークだけ前進する。この結
果、電極ホルダー742を介して電極ロッド741も前
進し、図4に示すように保持具本体92の側面に接触す
る。この際、コイルスプリング745は、電極ロッド7
41が保持具本体92に接触することによる衝撃を吸収
する。このため、電極ロッド741の摩耗等が抑制され
る。また、コイルスプリング745による弾性のため、
保持具本体92への電極ロッド741の接触が確実に維
持される。この状態で、高周波電源73が動作し、電極
ロッド741、高周波導入棒747及び伝送線732を
介して高周波電圧が保持具本体92に印加される。尚、
保持具本体92と同様に保持爪91も金属製であり、保
持具本体92を介して保持爪91にも高周波電圧が印加
される。
【0034】保持具本体92や保持爪91に高周波電圧
が印加されると、接地電位に維持されている膜除去チャ
ンバー70の器壁等との間に電界が設定され、導入され
ているガスに高周波放電が生じ、高周波放電プラズマが
形成される。この際、プラズマと高周波電源73との間
には、整合器731に含まれるコンデンサ又は別途設け
られる不図示のコンデンサ等によるキャパシタンスが存
在する。プラズマが形成されている空間にキャパシタン
スを介して高周波電界を設定すると、キャパシタンスの
充放電にプラズマ中の電子とイオンが作用する。この結
果、電子とイオンとの移動度の違いから保持爪91の表
面に自己バイアス電圧と呼ばれる負の直流分の電圧が重
畳される。尚、主プーリ84や副プーリ85,85の表
面は絶縁物となっており、従って、基板保持具90は接
地電位から絶縁されて絶縁電位となっている。
【0035】プラズマ中のイオンは、この自己バイアス
電圧によって加速されて保持爪91の表面の堆積膜に入
射して堆積膜を衝撃する。これにより、堆積膜がスパッ
タエッチングされ、保持爪91から除去される。スパッ
タエッチングを所定時間行った後、高周波電源73の動
作を停止する。その後、電極駆動源744を駆動して電
極ロッド741を保持具本体92から引き離す。そし
て、膜除去チャンバー70内を再度排気した後、基板保
持具90を膜除去チャンバー70から搬出する。尚、膜
除去チャンバー70内には、エッチングにより弾き出さ
れた堆積膜の粒子を付着させて集める不図示の集着板が
設けられている。集着板に集められた量がある程度の量
に達すると、膜除去チャンバー70を大気圧に戻して開
放し、集着板を交換する。
【0036】より具体的な条件について説明する。情報
記録ディスク用基板の成膜では、基板9の表面に磁性膜
や保護膜を作成する。従って、保持爪91の表面にはこ
れらの薄膜が堆積しており、これらの薄膜を除去するこ
とを想定して説明する。尚、保持爪91の材料はインコ
ネル等である。ガス導入系72からはアルゴンガスが導
入され、その流量は50〜100cm /分に設定され
る。排気系71の排気速度調整器を制御して、膜除去チ
ャンバー70内の圧力は5〜10Pa程度に維持され
る。高周波電源73は、周波数13.56MHz出力2
00W程度に設定される。このような条件で高周波放電
プラズマを形成し、スパッタエッチングを行う。この条
件で堆積膜の除去を行うと、4nm/分程度のエッチン
グ速度で除去が可能であり、一日に一回程度の頻度でこ
の作業を行うことで、問題となる基板9の表面へのパー
ティクルの付着を充分に抑制することができる。
【0037】次に、膜除去機構の別の構成について説明
する。図5は、膜除去機構の別の構成について説明する
側断面概略図である。この例の膜除去機構は、保持爪9
1の表面の堆積膜に光照射して堆積膜を除去するように
なっている。具体的に説明すると、膜除去チャンバー7
0の器壁には光導入窓751が気密に設けられている。
膜除去機構は、所定の波長の光を放つ光源752と、光
源752からの光を膜除去チャンバー70内の各保持爪
91に所定のパターンで照射するように導く光学系75
3とから構成されている。光学系753は、レーザー等
の光源752からの光を分割し、各保持爪91の先端部
分よりも少し大きなパターンになるよう光をレンズで集
光する構成となっている。
【0038】この例では、光照射を熱エネルギーを与え
る手段として用いている。保持爪91の表面の堆積膜
は、大きな内部応力を持って堆積する場合が多い。これ
は、保持爪91が前述したように複雑な形状であるとい
う理由によるとも考えられる。このように内部応力が高
い薄膜は、急激な加熱によって熱歪みを生じて剥離す
る。従って、光源752に赤外線レーザーや赤外線ラン
プを採用し、光学系によって集光して保持爪91に照射
するようにすれば、急激な加熱により表面の堆積膜が剥
離する。
【0039】尚、光エネルギーそのものを利用する例も
考えられる。例えば、光アッシング等のように、紫外線
の照射により堆積膜を分解することで保持爪91から堆
積膜を剥離するようにする場合もあり得る。いずれにし
ても、剥離した堆積膜は、同様に不図示の集着板を介し
て膜除去チャンバー70から排出される。もしくは、排
気系71により排出される。
【0040】膜除去機構のさらに別の例について、図6
を使用して説明する。図6は、膜除去機構のさらに別の
例について説明する平面断面概略図である。この例で
は、保持爪91の表面の堆積膜は、反応性ガスの作用に
よって除去されるようになっている。即ち、膜除去機構
は、反応性ガスを導入するガス導入系761によって構
成されている。反応性ガスとしては、例えば酸素ガスが
使用される。磁性薄膜等の金属系の薄膜は、酸素ガス、
フッ素ガス又は塩素ガス等の活性の高い反応性ガスに触
れると急激に反応し(腐食し)、ぼろぼろになって保持
爪91から剥離する。尚、保持爪91や保持具本体92
には、そのような反応性ガスによって化学的に損傷を受
けないよう、保護膜で覆われている。
【0041】尚、反応性ガスの導入だけて薄膜を除去す
る場合もあるが、除去を短時間に行うため、薄膜にエネ
ルギーを与える構成が採用されている。具体的には、膜
除去チャンバー70内に放電を形成し、放電による衝撃
を利用して膜を除去する構成となっている。膜除去チャ
ンバー70内には、高周波電極762が設けられてい
る。高周波電極762は、膜除去チャンバー7に気密に
填め込まれた絶縁ブロック763に取り付けられてい
る。高周波電極762は内部が中空であり、前面にガス
吹き出し孔を有する。ガス導入系761は、この高周波
電極762の内部空間を経由して膜除去チャンバー4内
に反応性ガスを導入する。
【0042】そして、高周波電極762に高周波電圧を
印加して高周波放電を生じさせる高周波電源764が設
けられている。反応性ガスと反応した薄膜は、高周波放
電の衝撃によって容易に剥離する。尚、図6に示す構成
は、図1に示す保護膜作成チャンバー50の構成として
も応用が可能である。ガス導入系761がCH4 等の有
機化合物ガスと水素ガスとの混合ガスを導入するよう構
成すれば、有機化合物ガスの分解により基板9の表面に
カーボン保護膜が作成される。
【0043】膜除去機構の構成としては、電気エネルギ
ーを利用するものも考えられる。例えば、保持爪91の
表面の薄膜が導電性である場合、瞬間的に大きな電流を
薄膜に流し、通電による衝撃により薄膜を剥離させる構
成が考えられる。薄膜は前述した通り内部応力が高いの
で、瞬間的な大電流の通電により容易に剥離する。この
構成では、膜除去チャンバー70内に自動的に移動する
一対のプローブを設ける。一対のプローブの先端を保持
爪91に接触させ、両者に電圧を印加して保持爪91を
通電するように構成する。
【0044】この他、超音波によって薄膜を除去する構
成も考えられる。例えば、保持爪91の両側を一対の超
音波振動子で挟み、超音波を印加して薄膜を振動させて
剥離させるようにする。上記いずれの構成によっても、
保持爪91の表面の堆積膜を膜除去チャンバー70内と
いう真空中で除去することができる。このように堆積膜
を真空中で除去することは、次のような技術的意義を有
する。
【0045】即ち、基板保持具90の表面の堆積膜を除
去するには、基板保持具90を大気側に取り出し、手作
業にて堆積膜を削り取る方法が考えられる。しかしなが
ら、基板保持具90を大気側に取り出すと、大気中の酸
素、水分、ゴミ等が基板保持具90に付着し、そのまま
基板保持具90を装置内に搬入すると、基板保持具90
を介してこれらの物質が装置内に持ち込まれてしまう。
この結果、基板9の表面が酸化等によって汚染された
り、作成される薄膜が酸化されてしまったり、薄膜が水
分やゴミ等を異物を含んだものとなってしまったりする
問題が生ずる。
【0046】このような問題を防止するため、大気側に
基板保持具90を取り出して堆積膜を削除した後、表面
のクリーニング等の処理を行った後に装置に搬入しなけ
ればならない。このため、非常に手間がかかり、生産性
が著しく低下してしまう。その上、基板保持具90を搬
入した後、真空チャンバーを再度排気し、真空チャンバ
ーが所定の圧力に維持されていることを確認した後に処
理を再開する必要があり、処理の再開まで非常に長い時
間を要してしまう。この点も、生産性を著しく低下させ
る原因となる。一方、本実施形態の方法のように、堆積
膜を真空中で除去するようにすれば、除去後の基板保持
具90のクリーニングや大気圧からの再度排気等の手順
が不要になる。このため、生産性を著しく低下させるこ
とがない。
【0047】次に、薄膜作成装置の実施形態の各部の構
成について、再び図1を使用して説明する。まず、ロー
ドロックチャンバー1内には、搭載用ロボット11が設
けられている。搭載用ロボット11は、そのアームによ
って搭載用補助チャンバー12から基板9を一枚ずつ保
持して基板保持具90に搭載するよう構成されている。
また、アンロードロックチャンバー2には、搭載用ロボ
ット11と同様の構成の回収用ロボット21が設けられ
ている。回収用ロボット21は、そのアームによって基
板保持具90から基板9を一枚ずつ保持して回収用補助
チャンバー22内に搬入するよう構成されている。
【0048】方形の角の部分の四つの方向転換チャンバ
ー3は、基板9の搬送方向を90度転換する不図示の方
向転換機構を備えている。図7を使用して、この方向転
換機構について説明する。図7は、図1に示す方向転換
チャンバー31,32,33,34に設けられた方向転
換機構の構成を説明する側面概略図である。図7に示す
方向転換機構は、上述した構成と同様の磁気結合ローラ
(図7中不図示)等を含む直線移動機構を全体に保持し
た保持体61と、この保持体61を回転させて保持体6
1全体を回転させる回転用モータ62とから主に構成さ
れている。
【0049】まず、図7中不図示の磁気結合ローラの軸
には、駆動棒86が傘歯車等の運動転換機構を介して連
結されている。この駆動棒86の後端には、図7に示す
ように別の傘歯車861が設けられている。この別の傘
歯車861には、鉛直な姿勢の動力伝達棒88が連結さ
れている。即ち、動力伝達棒88の先端には傘歯車88
1が設けられて駆動棒86の後端の傘歯車861に螺合
している。動力伝達棒88の後端は、移動用モータ87
の出力軸が連結されている。
【0050】一方、方向転換機構を構成する保持体61
は、円柱状又は円筒状の部材であり、その軸方向を鉛直
にして配置されている。保持体61は、図7に示すよう
に、鉛直方向に長い貫通孔を有し、この貫通孔に挿通さ
れた状態で上記動力伝達棒88が配置されている。貫通
孔の内面と動力伝達棒88との間の間隙部分には、ベア
リング882が配置され、動力伝達棒88の回転を許容
しつつ貫通孔の部分に動力伝達棒88を保持している。
上記保持体61は、より大きな径のほぼ円筒状の保持具
カバー62の内側に配置されている。この保持具カバー
62は、内側に保持体61を収納して保持するとともに
方向転換機構が配置された方向転換チャンバー31,3
2,33,34の底板部分300に取り付けられてい
る。即ち、方向転換チャンバー31,32,33,34
の底板部分300には、保持具カバー62の外径に適合
する大きさの円形の開口を有し、この開口に保持具カバ
ー62をはめ込んで固定している。保持具カバー62と
底板部分300との接触面にはOリング等のシール材が
設けられている。
【0051】また、保持具カバー62とその内側の保持
体61との間の間隙には、上下に並べて設けた四つのベ
アリング63と、上側の二つのベアリング63の間に挟
み込むようにして設けたメカニカルシール64とが設け
られている。メカニカルシール64は、保持体61の回
転を許容しつつ保持体61と保持具カバー62との間の
間隙を真空シールするためのものであり、磁性流体を使
用したシール機構等が好適に使用できる。
【0052】また一方、保持体61の下面にはプーリ取
付具651が設けられており、このプーリ取付具651
の下端に保持具側プーリ65が固定されている。保持具
側プーリ65は、保持体61の中心軸と同心状に配置さ
れたものである。さらに、保持具側プーリ65と同じ高
さの位置には、モータ側プーリ66が配置されている。
このモータ側プーリ66には、上方に突出させた回転用
モータ62の出力軸が連結されている。また、モータ側
プーリ66と保持具側プーリ65とを連結するようにし
て、ベルト67が張架されている。具体的には、保持具
側プーリ65及びモータ側プーリ66はタイミングプー
リから構成され、ベルトはタイミングベルトから構成さ
れている。
【0053】また、保持体61の上面には、図7に示す
ような保持枠68が固定されている。保持枠68は、図
2に示す基板保持具90や磁気結合ローラ81等を全体
に保持するためのものである。保持枠68の下側部分の
先端には、図7に示すように支柱681が数本配置され
ており、この支柱681によって前述した主プーリ84
や一対の副プーリ85,85が保持されている。そし
て、保持枠68と保持体61との間は真空シールされて
おり、保持枠68の内部からの方向転換チャンバー3
1,32,33,34内のリークを防止している。
【0054】このような方向転換チャンバーの方向転換
機構の動作について説明する。まず、移動用モータ87
が駆動されると、動力伝達棒88及び駆動棒86を介し
て図7中不図示の磁気結合ローラに回転駆動が伝達さ
れ、磁気結合ローラが回転する。これによって、上方の
基板保持具90が直線移動する。基板保持具90が移動
して方向転換チャンバー31,32,33,34内の所
定位置に達すると、回転用モータ62が駆動される。回
転用モータ62の動力は、モータ側プーリ66からベル
ト67によって保持具側プーリ65に伝えられ、保持具
側プーリ65を回転させる。これによって、上方の保持
体61が回転し、保持体61上に保持されていた直線移
動機構が全体に回転する。この結果、基板保持具90も
回転する。回転角度が90度に達すると回転用モータ6
2は駆動を停止し、基板保持具90の回転も停止する。
これによって、基板保持具90の搬送の向きが90度曲
げられる。
【0055】次に、所定の制御信号を受けた後さらに直
線移動機構が駆動され、90度曲げられた移動路80に
沿って基板保持具90を移動させ、次の真空室チャンバ
ーまで基板保持具90を搬送させる。従って、曲げられ
た後の移動路80においても、基板9の板面は搬送方向
の側方に向くようになっている。上記構成に係る方向転
換機構の構成において、90度等の所定角度の回転の制
御は、回転用モータ62の制御によって行っても良い
し、保持体61が所定角度回転したのを検出する不図示
のセンサ機構等によって行ってもよい。尚、本実施形態
の装置は、装置全体を制御する不図示の制御部を備えて
いる。制御部は、前述した移動機構、搭載用ロボット1
1、回収用ロボット21等を制御するようになってい
る。
【0056】次に、プリヒートチャンバー4の構成につ
いて説明する。プリヒートチャンバー4におけるプリヒ
ートは、脱ガス即ち基板9の吸蔵ガスを放出させる目的
で行われる。脱ガスを行わないで成膜を行うと、成膜時
の熱による吸蔵ガスの放出によって膜中に気泡が形成さ
れたり、発泡によって膜の表面が粗くなったりする問題
がある。このため、プリヒートチャンバー4で、基板9
を100〜300℃程度まで予め加熱するようになって
いる。プリヒートチャンバー4は、内部に窒素などの不
活性ガスを導入する不図示のガス導入系と、搬入された
基板9を加熱する加熱手段が設けられている。加熱手段
としては、通常、赤外線ランプ等の輻射加熱手段が採用
される。
【0057】各成膜チャンバー51,52,53,5
4,50は、スパッタリング又はCVD(化学蒸着)に
より所定の薄膜を作成するようになっている。一例とし
て、最初に基板9が搬送される成膜チャンバーである第
一下地膜作成チャンバー51を例にして説明する。図8
は、第一下地膜作成チャンバー51の構成を示す平面断
面概略図である。第一下地膜作成チャンバー51は、ス
パッタリングにより下地膜を作成するようになってい
る。第一下地膜作成チャンバー51は、内部を排気する
排気系55と、内部にプロセスガスを導入するガス導入
系56と、内部の空間に被スパッタ面を露出させて設け
たターゲット57と、ターゲット57にスパッタ放電用
の電圧を印加するスパッタ電源58と、ターゲット57
の背後に設けられた磁石機構59とから主に構成されて
いる。
【0058】排気系55は、クライオポンプ等の真空ポ
ンプを備えて第一下地膜作成チャンバー内を10−6
a程度まで排気可能に構成される。ガス導入系56は、
プロセスガスとしてアルゴン等のガスを所定の流量で導
入できるよう構成される。スパッタ電源58は、ターゲ
ット57に−300V〜−500V程度の負の高電圧を
印加できるよう構成される。磁石機構59は、マグネト
ロン放電を達成するためのものであり、中心磁石591
と、この中心磁石591を取り囲むリング状の周辺磁石
592と、中心磁石591と周辺磁石592とをつなぐ
板状のヨーク593とから構成される。尚、ターゲット
57や磁石機構59は、絶縁ブロック571を介して第
一下地膜作成チャンバー51に固定されている。第一下
地膜作成チャンバー51は、電気的には接地されてい
る。
【0059】ガス導入系56によってプロセスガスを導
入しながら排気系55によって第一下地膜作成チャンバ
ー51内を所定の圧力に保ち、この状態でスパッタ電源
58を動作させる。この結果、スパッタ放電が生じてタ
ーゲット57がスパッタされ、スパッタされたターゲッ
ト57の材料が基板9に達して基板9の表面に所定の下
地膜が作成される。尚、図8から分かるように、ターゲ
ット57、磁石機構59及びスパッタ電源58の組は、
第一下地膜作成チャンバー51内の基板9の配置位置を
挟んで両側に設けられており、基板9の両面に同時に下
地膜が作成されるようになっている。
【0060】また、図8に示すように、各ターゲット5
7の大きさは、一枚の基板9よりも少し大きい程度とな
っている。二枚の基板9を保持した基板保持具90は、
第一下地膜作成チャンバー51内で移動し、二枚の基板
9が順次ターゲット57の正面に位置するようになって
いる。即ち、最初は搬送方向前方の基板9がターゲット
57の正面に位置する状態となってこの基板9に成膜が
行われる。そして、その後、所定距離前進して搬送方向
後方の基板9がターゲット57の正面に位置する状態と
なり、この基板9への成膜が行われる。
【0061】各成膜チャンバー51,52,53,5
4,50のより具体的な構成例について、基板9の搬送
順に説明する。前述した第一下地膜作成チャンバー51
は、下地膜としてCr膜が作成されるようになってい
る。また、第一下地膜作成チャンバー51の次に基板9
が搬送される成膜チャンバーは、スパッタリングにより
磁性膜を作成する第一磁性膜作成チャンバー52になっ
ている。磁性膜としては、本実施形態では、CoCrT
a膜が作成されるようになっている。
【0062】本実施形態の装置では、下地膜と磁性膜と
を二層にわたって形成できるようになっている。即ち、
第一磁性膜作成チャンバー52の次に基板9が搬送され
る成膜チャンバーは第二下地膜作成チャンバー53にな
っており、その次に基板9が搬送される成膜チャンバー
は第二磁性膜作成チャンバー54になっている。第二下
地膜作成チャンバー53は、第一下地膜作成チャンバー
51と同様にCr膜を下地膜として作成するチャンバー
であり、第二磁性膜作成チャンバー54は、同様にCo
CrTa膜を磁性膜として作成するチャンバーである。
【0063】そして、第二磁性膜作成チャンバー54の
次に基板9が搬送される成膜チャンバーは、CVDによ
りカーボン保護膜を作成する保護膜作成チャンバー50
である。保護膜作成チャンバー50は二つ設けられてい
る。最初に基板9が搬送される保護膜作成チャンバー5
0で必要な厚さの半分の厚さの保護膜が作成され、次の
保護膜作成チャンバー50で残りの半分の厚さの保護膜
が作成されるようになっている。
【0064】保護膜作成チャンバー50は、CH等の
有機化合物ガスを内部に導入する不図示のプロセスガス
導入系と、プロセスガスに高周波エネルギーを与えてプ
ラズマを形成する不図示のプラズマ形成手段等を備えて
いる。有機化合物ガスがプラズマ中で分解し、基板9の
表面にカーボンの薄膜が堆積するようになっている。
【0065】また、保護膜作成チャンバー50の次に基
板9が搬送される真空チャンバーは、予備チャンバー5
00となっている。この予備チャンバー500は、必要
に応じて基板9を冷却したりするチャンバーとして構成
される。この予備チャンバー500を経た後、最後の方
向転換チャンバー34を経て基板9がアンロードロック
チャンバー2に達するようになっている。
【0066】次に、上記構成に係る本実施形態の装置の
全体の動作について説明する。本実施形態の装置では、
すべての真空チャンバーに基板保持具90が常に位置し
ている。そして、最も時間のかかる作業を行う真空チャ
ンバー(律速チャンバー)での作業時間で決まるタクト
タイムごとに、各真空チャンバー内の基板保持具90は
次の真空チャンバーに同時に移動する。特定の基板9の
動きに注目すると、一つの基板9は、ロードロックチャ
ンバー1で基板保持具90に搭載された後、プリヒート
チャンバー4で予備加熱される。その後、第一下地膜作
成チャンバー51、第一磁性膜作成チャンバー52、第
二下地膜作成チャンバー53、第二磁性膜作成チャンバ
ー54を経て、下地膜と磁性膜との積層膜が二層にわた
って作成される。その後、基板9は保護膜作成チャンバ
ー50で保護膜が作成され、補助チャンバー500を経
てアンロードロックチャンバー2に達する。そして、ア
ンロードロックチャンバー2で基板保持具90から回収
される。
【0067】基板保持具90は、アンロードロックチャ
ンバー2で空(基板9を保持しない状態)となった後、
リターン移動路を通ってロードロックチャンバー1に戻
る。より具体的には、空になった基板保持具90は、次
のタクトタイムで膜除去チャンバー70に移動する。そ
して、その次のタクトタイムで、ロードロックチャンバ
ー1に移動して、未成膜の基板9の搭載動作が行われ
る。このようにして、基板保持具90は、図1に示す方
形の移動路80を周回して、成膜処理に何回も使用され
る。
【0068】このようにして移動路80を所定回数周回
して所定回数の成膜処理に利用された基板保持具90が
膜除去チャンバー70に移動すると、前述したように膜
除去機構が動作し、保持爪91の表面の堆積膜の除去が
行われる。どの程度の周回を繰り返した後に膜除去が行
われるべきかは、基板9に作成する薄膜の厚さ等による
ので一概に決められないが、例えば2〜4回程度周回し
た後に膜除去が行われるようにする。勿論、毎回の周回
毎に膜除去を行うようにしてもよい。
【0069】上述した構成及び動作に係る本実施形態の
装置では、アンロードロックチャンバー2からロードロ
ックチャンバー1に戻すリターン移動路上に膜除去機構
が設けられているので、装置の構成が簡略化されるメリ
ットがある。即ち、前述した通り、膜除去の動作を行う
際、基板9の損傷等を防止する観点から、基板保持具9
0が基板9を保持しない状態(空の状態)とすることが
好ましい。この場合、膜除去機構がリターン移動路上に
配置されていない場合、例えばロードロックチャンバー
1とプリヒートチャンバー4との間の移動路上にある場
合、膜除去を行う基板保持具90については、ロードロ
ックチャンバー1で基板9の搭載動作を行わないよう構
成することになる。この場合、ロードロックチャンバー
1内の搭載用ロボット11の駆動プログラムを修正する
ことが必要になる。
【0070】また、基板9を保持しない基板保持具90
が成膜チャンバー51,52,53,54,50内に位
置する際に成膜が行われると、保持爪91の表面領域の
うち基板9が陰になって本来は堆積しない領域にまで膜
が堆積してしまう。このため、基板9を保持しない基板
保持具90が成膜チャンバー51,52,53,54,
50に達した場合には、成膜動作が行われないよう成膜
チャンバー51,52,53,54,50内の各部の動
作を制御することが好ましい。しかし、これについても
制御プログラムの修正が必要であり、また装置全体の動
作が複雑になる欠点がある。さらに、リターン移動路以
外の移動路上に膜除去機構を配置する構成では、膜除去
が行われた後に基板保持具90が空の状態でロードロッ
クチャンバー1まで移動してから基板9の搭載動作が行
われる。この部分の移動は、無駄な動きである。
【0071】一方、本実施形態のように、アンロードロ
ックチャンバー2からロードロックチャンバー1へのリ
ターン移動路上に膜除去機構があると、成膜済みの基板
9を回収した後に直ちに膜除去を行うことが可能で、膜
除去後直ちに未成膜の基板9の搭載を行うことが可能で
ある。このため、基板保持具90の移動に無駄がなく、
制御のためのプログラムの修正も非常に少ない。さら
に、基板保持具90が空の状態で処理チャンバーを移動
することがないため、処理用の真空チャンバー4,50
〜54の制御プログラムの修正も不要である。このよう
なことから、本実施形態では、装置の構成が簡略となっ
ており、既存の装置への適用が容易である。尚、「リタ
ーン移動路」とは、成膜済みの基板が回収された基板保
持具が、次の未成膜の基板の保持のために移動する際の
経路の意味であって、その移動のための特別な機構の有
無を問わない。
【0072】また、膜除去機構が膜除去チャンバー70
に設けられていて膜除去チャンバー70がロードロック
チャンバー1及びアンロードロックチャンバー2に対し
て真空が連通するようにして気密に接続されている点
は、基板保持具90の大気による汚損を防止するという
技術的意義を有する。即ち、基板保持具90が大気に晒
されると、前述したように、基板保持具90の表面に大
気中の塵埃や酸素,水分等が付着することがある。この
ような汚損物質が基板保持具90を介して装置内に持ち
込まれると、基板9を汚損したり、作成される薄膜の品
質を損なう恐れがある。しかしながら、本実施形態で
は、膜除去が真空中で行われる上、アンロードロックチ
ャンバー2からロードロックチャンバー1に戻るまでの
過程で基板保持具90が大気に晒されることがないの
で、このような汚損の恐れはない。
【0073】尚、このような大気中の汚損物質が基板保
持具90の表面に付着した場合でも、膜除去機構による
膜除去の際、汚損物質も一緒に除去できる場合がある。
従って、アンロードロックチャンバー2から膜除去チャ
ンバー70までの間では基板保持具90が大気に晒され
ても良い場合がある。
【0074】また、本実施形態の装置は、リターン移動
路の部分以外の移動路の部分でも、基板保持具90は大
気に晒されず、常に真空中で移動して成膜が行われるた
め、大気中の汚損物質が基板保持具90を介して装置内
に持ち込まれることがない。この点でも、基板9の汚損
や薄膜の品質低下が低減されている。
【0075】さらに、表面に薄膜が堆積した基板保持具
90が大気側に取り出されると、薄膜の表面が酸化した
り異物が付着したりする。そして、次の基板9が保持さ
れて表面に薄膜が作成されると、そのような表面が酸化
したり異物が付着したりした薄膜の上にさらに薄膜が堆
積することになる。このような性質の異なる薄膜が積層
されると、応力が高く、剥離し易い。従って、上記パー
ティクルの発生の恐れが高くなる。しかしながら、本実
施形態の薄膜作成装置は、基板保持具90が大気側には
取り出されないので、このような問題はない。
【0076】上述した各実施形態では、保持爪91の表
面の堆積膜の除去について主に説明したが、保持具本体
92の表面の堆積膜も同様に除去されており、保持具本
体92の表面から放出されるパーティクルも低減されて
いる。
【0077】また、上記各実施形態では、膜除去機構を
備えた専用の膜除去チャンバー70が設けられたが、こ
れは必須の条件ではない。例えば、アンロードロックチ
ャンバー2又はロードロックチャンバー1内に膜除去機
構を設けるようにしてもよい。プラズマを形成して除去
する構成の場合、搭載用ロボット11又は回収用ロボッ
ト21がプラズマに晒される恐れがあるので難しいが、
光又は超音波等により除去する構成の場合、充分に実現
性がある。但し、専用の膜除去チャンバー70を用意す
ると、プラズマを形成したり、反応性ガスを使用したり
というような構成を自由に選択できるメリットがある。
尚、膜除去チャンバー70は、ロードロックチャンバー
1及びアンロードロックチャンバー2に直接隣接して設
けられている必要はなく、間に別の真空チャンバーが介
在していてもよい。要は、真空が連通するようになって
いればよい。
【0078】以上の説明では、基板保持具90は、保持
爪91によって基板9の周縁を係止するものであった
が、情報記録ディスク用基板のように中央に円形の開口
がある基板については、その中央の開口の縁を係止する
ようにしてもよい。但し、保持爪が中央の開口の縁を係
止する構成では、保持爪を設ける構造上、基板の両面を
同時に成膜することはできない。また、最近では、ノー
トパソコン用ハードディスクのように非常に小型の情報
記録ディスクも多くなっているが、小型の基板について
は、中央の開口の縁で係止するのは困難である。従っ
て、基板9の周縁で係止する構成は、基板9の両面同時
成膜を可能にし、小型の基板にも対応できるというメリ
ットがある。
【0079】尚、膜除去チャンバー70において、複数
の基板保持具90が滞留する構成を採用することも可能
である。即ち、膜除去を行う必要がある基板保持具90
を複数収容した後、膜除去機構を動作させ、複数の基板
保持具90に対して一括して膜除去を行うようにしても
よい。
【0080】
【発明の効果】以上説明した通り、本願の各請求項の発
明によれば、基板保持具の表面の堆積膜が除去されるの
で、堆積膜の剥離に起因したパーティクルの発生などの
問題が抑制される。そして、膜除去機構がアンロードロ
ックチャンバーからロードロックチャンバーへのリター
ン移動路上に設けられているので、基板保持具の移動に
無駄がなく、装置の構成が簡略化される。また、請求項
2の発明によれば、上記効果に加え、基板保持具を大気
側に取り出すことなくその表面の堆積膜が除去されるの
で、基板保持具を介して大気中の汚損物質が装置内に持
ち込まれることが無い。このため、基板の汚損や作成さ
れる薄膜の汚損が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施形態に係る薄膜作成装置の概略
構成を示す平面図である。
【図2】図1に示す装置における基板保持具90及び移
動機構の構成を説明する正面概略図である。
【図3】図1に示す装置における基板保持具90及び移
動機構の構成を説明する側断面概略図である。
【図4】図1に示す装置に設けられた膜除去チャンバー
70の構成について説明する側断面概略図である。
【図5】膜除去機構の別の構成について説明する側断面
概略図である。
【図6】膜除去機構のさらに別の例について説明する平
面断面概略図である。
【図7】図1に示す方向転換チャンバー31,32,3
3,34に設けられた方向転換機構の構成を説明する側
面概略図である。
【図8】第一下地膜作成チャンバー51の構成を示す平
面断面概略図である。
【図9】従来の情報記録ディスク製造用の薄膜作成装置
の概略構成を示す平面図である。
【図10】図9に示す基板保持具90の構成を示す正面
概略図である。
【図11】従来の技術の問題点を説明した図である。
【符号の説明】
10 ゲートバルブ 1 ロードロックチャンバー 2 アンロードロックチャンバー 31 方向転換チャンバー 32 方向転換チャンバー 33 方向転換チャンバー 34 方向転換チャンバー 4 プリヒートチャンバー 51 第一下地膜作成チャンバー 52 第一磁性膜作成チャンバー 53 第二下地膜作成チャンバー 54 第二磁性膜作成チャンバー 50 保護膜作成チャンバー 70 膜除去チャンバー 71 排気系 72 ガス導入系 73 高周波電源 74 可動電極 9 基板 90 基板保持具 91 保持爪 92 保持具本体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B116 AA47 AB13 AB42 BC00 4G075 AA24 AA37 AA57 BA05 BC02 BC06 CA02 CA05 CA63 ED04 4K029 DA09 FA00 JA01 5F004 AA15 AA16 BB15 BC06 BD05 5F031 CA01 CA02 CA05 GA43 HA24 HA29 HA45 MA06 MA09 MA29 MA31 NA05 NA08 PA26

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空中で基板の表面に所定の薄膜を作成
    する成膜チャンバーに対して大気側から未成膜の基板が
    成膜チャンバーに搬入される際に一時的に当該基板が位
    置するロードロックチャンバーと、大気側に成膜済みの
    基板が取り出される際に当該基板が一時的に位置するア
    ンロードロックチャンバーとが、真空が連通するように
    して気密に接続されており、基板を保持した基板保持具
    をロードロックチャンバー、成膜チャンバー、アンロー
    ドロックチャンバーの順に移動させる移動機構が設けら
    れた薄膜作成装置において、 前記アンロードロックチャンバーで成膜済みの基板が回
    収された基板保持具を前記ロードロックチャンバーに戻
    すリターン移動路が設定されており、このリターン移動
    路上には、基板保持具の表面に堆積した膜を除去する膜
    除去機構が設けられていることを特徴とする薄膜作成装
    置。
  2. 【請求項2】 前記膜除去機構を有した膜除去チャンバ
    ーが前記リターン移動路上に設けられていて基板保持具
    の表面に堆積した膜の除去が真空中で行えるようになっ
    ており、当該膜除去チャンバーは、前記アンロードロッ
    クチャンバー及び前記ロードロックチャンバーに対して
    真空が連通するようにして気密に接続されていることを
    特徴とする請求項1記載の薄膜作成装置。
  3. 【請求項3】 前記膜除去機構は、前記堆積膜にイオン
    を入射させ、イオン衝撃により前記堆積膜をスパッタエ
    ッチングして前記除去を行うものであることを特徴とす
    る請求項1又は2記載の薄膜作成装置。
  4. 【請求項4】 前記基板は、情報記録ディスク用基板で
    あることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の薄膜
    作成装置。
  5. 【請求項5】 前記基板保持具は、前記基板の周縁を係
    止する保持爪と、保持爪を固定した保持具本体とより成
    るものであり、前記膜除去機構は保持爪の表面の堆積膜
    の除去を行うものであることを特徴とする請求項4記載
    の薄膜作成装置。
JP33287499A 1999-03-26 1999-11-24 薄膜作成装置 Expired - Fee Related JP4550959B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33287499A JP4550959B2 (ja) 1999-11-24 1999-11-24 薄膜作成装置
TW089102793A TW552306B (en) 1999-03-26 2000-02-18 Method of removing accumulated films from the surfaces of substrate holders in film deposition apparatus, and film deposition apparatus
US09/453,886 US6251232B1 (en) 1999-03-26 2000-02-22 Method of removing accumulated films from the surface of substrate holders in film deposition apparatus, and film deposition apparatus
KR10-2000-0014456A KR100367340B1 (ko) 1999-03-26 2000-03-22 성막장치에 있어서의 기판유지구의 표면의 퇴적막의제거방법 및 성막장치 그리고 박막작성장치

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33287499A JP4550959B2 (ja) 1999-11-24 1999-11-24 薄膜作成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001156158A true JP2001156158A (ja) 2001-06-08
JP4550959B2 JP4550959B2 (ja) 2010-09-22

Family

ID=18259781

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33287499A Expired - Fee Related JP4550959B2 (ja) 1999-03-26 1999-11-24 薄膜作成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4550959B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004319473A (ja) * 2003-04-04 2004-11-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd プラズマディスプレイパネルの製造方法
JP2006049168A (ja) * 2004-08-06 2006-02-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd プラズマディスプレイパネルの製造方法
WO2009034610A1 (ja) * 2007-09-11 2009-03-19 Canon Anelva Corporation 薄膜作成装置における基板保持具上の堆積膜の剥離防止方法及び薄膜作成装置
US7625450B2 (en) 2003-10-15 2009-12-01 Canon Anelva Corporation Film forming apparatus
JP2010176781A (ja) * 2009-02-02 2010-08-12 Showa Denko Kk 成膜装置及び磁気記録媒体の製造方法
JP2011137242A (ja) * 2011-03-29 2011-07-14 Canon Anelva Corp 成膜装置及び成膜装置用ストックチャンバー
US8574366B2 (en) 2005-07-29 2013-11-05 Ulvac, Inc. Vacuum processing apparatus
US8658048B2 (en) 2010-11-02 2014-02-25 Canon Anelva Corporation Method of manufacturing magnetic recording medium

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63161636A (ja) * 1986-12-25 1988-07-05 Toshiba Corp プラズマ気相成長システム
JPH03166373A (ja) * 1989-11-24 1991-07-18 Ulvac Japan Ltd インライン型cvd装置
JPH04254349A (ja) * 1991-02-06 1992-09-09 Sony Corp マルチチャンバプロセス装置
JPH06173000A (ja) * 1992-12-07 1994-06-21 Hitachi Ltd 連続式成膜装置
JPH08236456A (ja) * 1995-02-28 1996-09-13 Sanyo Electric Co Ltd 半導体薄膜の製造装置
JPH08274142A (ja) * 1995-03-30 1996-10-18 Anelva Corp インライン式成膜装置
JPH09165683A (ja) * 1995-12-14 1997-06-24 Ulvac Japan Ltd 枚葉式真空処理装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63161636A (ja) * 1986-12-25 1988-07-05 Toshiba Corp プラズマ気相成長システム
JPH03166373A (ja) * 1989-11-24 1991-07-18 Ulvac Japan Ltd インライン型cvd装置
JPH04254349A (ja) * 1991-02-06 1992-09-09 Sony Corp マルチチャンバプロセス装置
JPH06173000A (ja) * 1992-12-07 1994-06-21 Hitachi Ltd 連続式成膜装置
JPH08236456A (ja) * 1995-02-28 1996-09-13 Sanyo Electric Co Ltd 半導体薄膜の製造装置
JPH08274142A (ja) * 1995-03-30 1996-10-18 Anelva Corp インライン式成膜装置
JPH09165683A (ja) * 1995-12-14 1997-06-24 Ulvac Japan Ltd 枚葉式真空処理装置

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004319473A (ja) * 2003-04-04 2004-11-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd プラズマディスプレイパネルの製造方法
JP4691896B2 (ja) * 2003-04-04 2011-06-01 パナソニック株式会社 プラズマディスプレイパネルの製造方法
US7625450B2 (en) 2003-10-15 2009-12-01 Canon Anelva Corporation Film forming apparatus
US7935187B2 (en) 2003-10-15 2011-05-03 Anelva Corporation Film forming apparatus
US8377210B2 (en) 2003-10-15 2013-02-19 Anelva Corporation Film forming apparatus
US8715417B2 (en) 2003-10-15 2014-05-06 Canon Anelva Corporation Film forming apparatus
JP2006049168A (ja) * 2004-08-06 2006-02-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd プラズマディスプレイパネルの製造方法
JP4706203B2 (ja) * 2004-08-06 2011-06-22 パナソニック株式会社 プラズマディスプレイパネルの製造方法
US8574366B2 (en) 2005-07-29 2013-11-05 Ulvac, Inc. Vacuum processing apparatus
WO2009034610A1 (ja) * 2007-09-11 2009-03-19 Canon Anelva Corporation 薄膜作成装置における基板保持具上の堆積膜の剥離防止方法及び薄膜作成装置
JP2010176781A (ja) * 2009-02-02 2010-08-12 Showa Denko Kk 成膜装置及び磁気記録媒体の製造方法
US8658048B2 (en) 2010-11-02 2014-02-25 Canon Anelva Corporation Method of manufacturing magnetic recording medium
JP2011137242A (ja) * 2011-03-29 2011-07-14 Canon Anelva Corp 成膜装置及び成膜装置用ストックチャンバー

Also Published As

Publication number Publication date
JP4550959B2 (ja) 2010-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100367340B1 (ko) 성막장치에 있어서의 기판유지구의 표면의 퇴적막의제거방법 및 성막장치 그리고 박막작성장치
US6176932B1 (en) Thin film deposition apparatus
JP2859632B2 (ja) 成膜装置及び成膜方法
JP3700793B2 (ja) 真空処理装置、真空処理装置の中で基板を処理する方法、及び、真空処理装置用のロック
US6455101B1 (en) Method for depositing a protective carbon coating on a data recording disk
JPH03120362A (ja) プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法
JPH0345455B2 (ja)
WO2010044257A1 (ja) スパッタリング装置、薄膜形成方法及び電界効果型トランジスタの製造方法
JP4482170B2 (ja) 成膜装置及び成膜方法
JP4268234B2 (ja) 情報記録ディスク用成膜装置
JP2010077483A (ja) 光学フィルターの製造方法
JP4550959B2 (ja) 薄膜作成装置
JP4473410B2 (ja) スパッタリング装置及び成膜方法
JPH09111453A (ja) 真空基板搬送装置及び真空基板搬送方法
KR102520358B1 (ko) 성막 장치 및 성막 장치의 수분 제거 방법
JP4364335B2 (ja) スパッタリング装置
JPH0586475A (ja) 真空成膜装置
JP3905584B2 (ja) スパッタ装置及びコリメータ付着物の処理方法
JP2001185598A (ja) 基板処理装置
JP2004504495A (ja) 基板にコーティングを施すための真空モジュール(及びその変形)とモジュールシステム
JP2009194360A (ja) 薄膜作成装置における基板保持具上の堆積膜の剥離防止方法及び薄膜作成装置
JP2002008226A (ja) 情報記録ディスク製造装置及び製造方法並びにプラズマアッシング方法
JPS60249329A (ja) スパッタエッチング装置
JP2895505B2 (ja) スパッタリング成膜装置
JP2002302764A (ja) スパッタリング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061018

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090127

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090330

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090507

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090706

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100119

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100414

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100507

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20100527

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100615

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100709

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4550959

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130716

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees