JP2001142254A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents
静電荷像現像用トナーInfo
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- JP2001142254A JP2001142254A JP32415699A JP32415699A JP2001142254A JP 2001142254 A JP2001142254 A JP 2001142254A JP 32415699 A JP32415699 A JP 32415699A JP 32415699 A JP32415699 A JP 32415699A JP 2001142254 A JP2001142254 A JP 2001142254A
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Abstract
に優れ、かつ、連続印刷した際も安定な帯電挙動を示
し、良好な高画質画像が得られる静電荷像現像用トナー
を提供する。 【解決手段】 少なくともバインダー樹脂と着色剤を含
有してなるトナーであって、前記バインダー樹脂が、 (1)成分として、1分子中に2個以上のエポキシ基を
有するエポキシ化合物 (2)成分として、全酸成分に対して1モル%以上の化
学式(I)で表されるジカルボン酸、及び/またはその
低級アルキルエステル、及び/またはその酸無水物 (3)成分として、2価以上の多価アルコール を反応して得られるポリエステル樹脂であることを特徴
とする。 【化1】化学式(I) X;炭素数0〜20の飽和もしくは不飽和の炭化水素基 R1 ;水素もしくは炭素数1〜4の飽和もしくは不飽和
の炭化水素基 R2 、R3 ;水素もしくは炭素数4〜20の飽和もしく
は不飽和の炭化水素基
Description
記録法、あるいは静電印刷法に用いる静電荷像現像用ト
ナーに関するものである。
97,691号、特公昭42−23910号公報及び特
公昭43−24748号公報などに各種の方法が記載さ
れているが、通常は、光導電性感光体等の静電潜像担持
体上に帯電、露光により静電潜像を形成し、次いでこの
静電潜像を、バインダー樹脂中に着色剤を含有するトナ
ー組成物によって現像し、得られたトナー像を転写紙な
どの支持体に転写、定着して可視画像を形成する方法が
一般的である。
は多くの方法が知られているが、大別すると、鉄粉、フ
ェライト、ニッケル、ガラス等の微粒子(20〜500
μm)からなるキャリアとトナーとの混合物を現像剤と
して用いる二成分現像法と、トナーのみからなる現像剤
を用いる一成分現像法とがある。
第2,618,552号記載のカスケード法、及び米国
特許2,874,063号記載の磁気ブラシ法がある。
これらの方法はキャリアが現像剤の攪拌、搬送、帯電な
どの機能を分担しておりキャリアとトナーの機能分離が
明確になっている。そのためトナーの帯電制御や現像剤
層の形成が比較的容易で、高速化にも対応可能なことか
ら現在広く用いられている。
に伴い、電子写真、静電記録、静電印刷の各分野におい
ても印刷画像の高品質化、記録の高速化、高密度化、長
期保存安定性等の要求が高まり、静電潜像を非印刷媒体
上に記録するトナーに対する要求特性は非常に高度にな
ってきている。特に、高速印刷に適した二成分現像剤用
トナーにおいては、キャリアとの摩擦に耐える力学的強
度、ヒートロール定着方式における広い温度領域での安
定した定着挙動、多部数印刷における安定した帯電挙
動、長期間の使用においてもマシン内部を汚染しない飛
散トナーの解消等が重要な課題であり、これらの課題は
トナーに用いられるバインダー樹脂の特性に負うところ
が非常に大きい。
縁性磁性トナーを用いて現像する磁性一成分現像方法と
トナーに磁気特性を必要としない非磁性一成分現像方法
とがあるが、いずれにしても二成分現像方式に用いられ
るトナーと同様に、用いられるバインダー樹脂には帯電
の安定性、連続印字の際の耐久性、及び幅広い温度領域
における安定した定着挙動等が求められている。特に、
最近ではトナーの熱定着における省エネルギー化あるい
は高速印刷に適した、短時間かつ低エネルギーで定着し
うる低融点トナーの要求が強まっている。
スチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、ス
チレン−ブタジエン共重合体、ポリエステル、エポキシ
樹脂、ポリブチラール樹脂、キシレン樹脂、クマロンイ
ンデン樹脂等が研究使用され、これらの樹脂の設計にお
いては、用途に応じて種々の提案が為されている。
ートロール定着用樹脂として用い得ることは広く知られ
ている。たとえば、特公昭52−25420号公報、同
53−17496号公報、同55−49305号公報、
特開昭55−38524号公報、同57−37353号
公報、同58−11952号公報等がある。
の発明では、現在求められている低温領域から高温領域
までの広い温度範囲での耐オフセット性能、定着性能を
十分に満足するトナー用のポリエステル樹脂は得られて
いない。
は特定のジカルボン酸を用いることにより定着・耐オフ
セット性能が改善されたトナー用のポリエステル樹脂が
提案されているが、現在求められている広範囲での定着
・耐オフセット性能を満たすものではないことは前記の
各公報と同様である。
オフセット性に優れ、かつ、連続印刷した際も安定な帯
電挙動を示し、良好な高画質画像が得られる耐久性に優
れた静電荷像現像用トナーを提供することを目的とす
る。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達し
た。
に、少なくもともバインダー樹脂と着色剤とを含有して
なるトナーであって、前記バインダー樹脂が、 (1)成分として、1分子中に2個以上のエポキシ基を
有するエポキシ化合物 (2)成分として、全酸成分に対して1モル%以上の化
学式(I)で表されるジカルボン酸、及び/またはその
低級アルキルエステル、及び/またはその酸無水物 (3)成分として、2価以上の多価アルコール を反応して得られるポリエステル樹脂であることを特徴
とする静電荷像現像用トナーを提供するものである。
の炭化水素基 R1 ;水素もしくは炭素数1〜4の飽和もしくは不飽和
の炭化水素基 R2 、R3 ;水素もしくは炭素数4〜20の飽和もしく
は不飽和の炭化水素基
と着色剤を含有してなるトナーであって、前記バインダ
ー樹脂が、 (1)成分として、1分子中に2個以上のエポキシ基を
有するエポキシ化合物 (4)成分として、2価以上の多塩基酸、酸無水物、及
びこれらの低級アルキルエステルから選ばれる1種又は
それ以上の多塩基酸化合物 (5)成分として、全アルコール成分に対して1モル%
以上の化学式(II)で表されるジオール を反応して得られるポリエステル樹脂であることを特徴
とする静電荷像現像用トナーを提供するものである。
は不飽和の炭化水素基
のエポキシ基を有するエポキシ化合物としては、例え
ば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノール
F型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、
エチレングリコールジグリシジルエーテル、ハイドロキ
ノンジグリシジルエーテル、N,N−ジグリシジルアニ
リン、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロ
ールプロパントリグリシジルエーテル、トリメチロール
エタントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトール
テトラグリシジルエーテル、テトラキス1,1,2,2
(p−ヒドロキシフェニル)エタンテトラグリシジルエ
ーテル、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノ
ールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ基を有するビ
ニル化合物の重合体、あるいは共重合体、エポキシ化レ
ゾルシノール−アセトン縮合物、部分エポキシ化ポリブ
タジエン、エポキシ基を有するビニル化合物の重合体、
あるいは共重合体、半乾性もしくは乾性脂肪酸エステル
エポキシ化合物の一種以上のもの等が挙げられる。
キシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールS型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリ
セリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパ
ントリグリシジルエーテル、トリメチロールエタントリ
グリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリ
シジルエーテルがより好適に用いられる。
樹脂の例として大日本インキ化学工業(株)製エピクロ
ン850、エピクロン1050、エピクロン2055、
エピクロン3050等が、ビスフェノールF型エポキシ
樹脂の例として大日本インキ化学工業(株)製エピクロ
ン830、エピクロン520等が、オルソクレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂の例として大日本インキ化学工
業(株)製エピクロンN−660、N−665、N−6
67、N−670、N−673、N−680、N−69
0、N−695等が、フェノールノボラック型エポキシ
樹脂の例としては大日本インキ化学工業(株)製エピク
ロンN−740、N−770、N−775、N−865
等が挙げられる。エポキシ基を有するビニル化合物の重
合体、あるいは共重合体としてはグリシジル(メタ)ア
クリレートのホモポリマー、あるいはアクリル共重合
体、スチレンとの共重合体が挙げられる。
のエポキシ基を有するエポキシ化合物を含んだ、クレゾ
ールノボラック型エポキシ樹脂、およびフェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂がより好適に用いられる。
して用いることもでき、さらに、以下に記載するモノエ
ポキシ化合物を併せて用いることもできる。同時に使用
しうるモノエポキシ化合物としては、例えばフェニルグ
リシジルエーテル、アルキルフェニルグリシジルエーテ
ル、アルキルグリシジルエーテル、アルキルグリシジル
エステル、アルキルフェノールアルキレンオキサイド付
加物のグリシジルエーテル、α−オレフィンオキサイ
ド、モノエポキシ脂肪酸アルキルエステル等が挙げられ
る。
とにより定着性、高温での耐オフセット性が向上する。
これらの中でも、特にアルキルグリシジルエステルがよ
り好適に用いられる。
ボン酸及び化学式(II)のジオールとしては種々の化
合物がある。例えば直鎖状の分子構造の化合物として
1,4−ブタンジカルボン酸、アジピン酸、1,10−
デカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン
酸、1,20−エイコサンジカルボン酸、1,22−ド
コサンジカルボン酸、1,4−ブタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、1,
12−ドデカンジオール、1,20−エイコサンジオー
ル、1,22−ドコサンジオール等がある。
セニル琥珀酸、ジドデセニル琥珀酸及び/またはその低
級アルキルエステルがあるが、本発明においては炭素数
が8以上の化合物、特に分岐構造の化合物を用いるのが
好ましい。そのような例としてはn−ドデセニル琥珀
酸、iso−ドデセニル琥珀酸、n−ドデシル琥珀酸、
iso−ドデシル琥珀酸、n−オクチル琥珀酸、iso
−オクチル琥珀酸、n−ブチル琥珀酸、iso−ブチル
琥珀酸、及びそれらの酸無水物、低級アルキルエステ
ル、1,2−ヘキサンジオール、1,2−デカンジオー
ル、1,2−ドデカンジオール、1,2−エイコサンジ
オール、1,2−ドコサンジオール等がある。
ルコール成分の1モル%以上を用いることが必要であ
り、より好ましくは5〜50モル%である。
び(II)の化合物はポリエステル樹脂を軟質化するの
に効果があり、比較的低い温度で紙等の被印刷媒体に定
着する。特に分岐状のドデセニル琥珀酸等を用いるとポ
リエステル樹脂の側鎖に軟質の分子鎖を持つとようにな
り、より低温定着性の優れた樹脂となる。
物と併せて用いることができる2価以上の多塩基酸化合
物としては、例えば無水フタル酸、テレフタル酸、イソ
フタル酸、オルソフタル酸、アジピン酸、マレイン酸、
無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン
酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタ
ル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、マロン
酸、グルタル酸、アゼライン酸、セバシン酸、ナフタレ
ンジカルボン酸等のジカルボン酸等が、また、例えばト
リメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、
無水ピロメリット酸等の三官能以上の多価カルボン酸、
又はその誘導体、又はその酸無水物、又はそのエステル
化物が挙げられる。
上の多価アルコールには芳香族系多価アルコールと脂肪
族系多価アルコールがある。
アルコールには次の3タイプに分類される各化合物があ
る。
ド付加物(本発明ではポリオキシエチレン−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパンと称する)として、ポリ
オキシエチレン−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン−
(2.2)−ポリオキシエチレン−(2.0)−2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキ
シエチレン−(6.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン−(2.
2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、ポリオキシエチレン−(2.4)−2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチ
レン−(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン及びその誘導体、等。
イド付加物(本発明ではポリオキシプロピレン−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパンと称する)とし
て、ポリオキシプロピレン−(6.0)−2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロ
ピレン−(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(2.4)
−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
ポリオキシプロピレン−(3.3)−2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン及びその誘導体、等。
として、1,3,5−トリメチロールベンゼン等があ
る。
族系ジオールとして、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、トリプロピレングリコール、ブタン
ジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチ
レンオキサイド−プロピレンオキサイドランダム共重合
体ジオール、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイ
ドブロック共重合体ジオール、エチレンオキサイド−テ
トラハイドロフラン共重合体ジオール、ポリカプロラク
トンジオール等が、また、3価以上の脂肪族系多価アル
コールとして、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサ
ンテトラオール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリ
トール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−
ペンタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパン
トリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオー
ル、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、
等が挙げられる。
の存在下で上記の原料成分を用いて脱水縮合反応或いは
エステル交換反応を行うことにより得ることができる。
この際の反応温度及び反応時間は、特に限定されるもの
ではないが、通常150〜300゜Cで2〜24時間で
ある。
テトラブチルチタネート、酸化亜鉛、酸化第一錫、ジブ
チル錫オキサイド、ジブチル錫ジラウレート、パラトル
エンスルホン酸等を適宜使用する事が出来る。
ば下記タイプ1〜3の反応工程により製造することがで
きる。 <タイプ1>;(1)の成分、(2)の成分、(3)の
成分の各成分を一括で仕込み反応させる、あるいは、
(1)の成分、(4)の成分、(5)の成分の各成分を
一括で仕込み反応させる(一括反応)。 <タイプ2>;(1)の成分と(2)の成分を反応させ
た後、(3)の成分を反応させる、または(1)の成分
と(3)の成分を反応させた後、(2)の成分を反応さ
せる、あるいは、(1)の成分と(4)の成分を反応さ
せた後、(5)の成分を反応させる、または(1)の成
分と(5)の成分を反応させた後、(4)の成分を反応
させる(二段反応)。 <タイプ3>;(2)の成分と(3)の成分を反応させ
てポリエステル主鎖を形成させた後に、(1)の成分を
反応させる、あるいは、(4)の成分と(5)の成分を
反応させてポリエステル主鎖を形成させた後に、(1)
の成分を反応させる(二段反応)。
樹脂の骨格は若干異なる。タイプ1においては架橋剤で
あるエポキシ化合物は酸との反応速度が非常に早いた
め、カルボン酸とアルコールによる主鎖延長反応に優先
してエポキシ化合物とカルボン酸単量体との反応が起き
る。タイプ2ではエポキシ化合物と酸、あるいはアルコ
ールの反応が主鎖延長の前に起きる。したがって、タイ
プ1、およびタイプ2では主鎖延長の反応が起きる前
に、カルボン酸、あるいはアルコール単量体の1分子
と、これら単量体の価数に応じた分子数、つまり2分子
以上のエポキシ架橋剤が反応するケースが生じる。極端
なケースではこのような反応が連鎖的に起きることによ
り非常に高密度にエポキシ架橋剤が存在する部分が生じ
ることになる。
は1ヶのエポキシ基がカルボキシル基あるいは水酸基と
反応することにより2級水酸基が発生し、この水酸基が
さらに他のカルボキシル基と反応する。つまり1ヶのエ
ポキシ基は2価の基として作用するので、タイプ1、及
びタイプ2の反応におけるポリエステル樹脂は非常に高
い密度の架橋構造を採ることになる。
と言うことは、逆に、その後の主鎖延長反応において架
橋密度が疎の部分を生じることになる。つまり、タイプ
1、およびタイプ2においては樹脂中に高架橋密度部分
と低架橋密度部分が生じて架橋密度のばらつきが発生す
ることになる。
子量成分が溶融して紙に浸透、あるいは隣接トナー粒子
と融着することにより定着する。また、バインダー樹脂
の高分子量成分が高温時においても弾性を保持して定着
ロールへのオフセットを防止する。したがって、バイン
ダー樹脂中に架橋密度の疎密を持つと言うことは分子量
分布が非常に広くなることを意味し、より広範囲な温度
領域において良好な定着特性、耐オフセット性が得られ
ることになる。また、高架橋密度成分を保有するトナー
は現像装置内でのキャリアとの摩擦に十分耐える力学的
強度を有している。
アルコールを反応させて主鎖を形成してからエポキシ架
橋剤を反応させる方法である。この場合、ポリエステル
主鎖の両末端にエポキシ化合物が反応することになるの
で、タイプ1、およびタイプ2において生じたエポキシ
架橋剤が非常に近接した構造をとる確率は非常に低くな
る。
有するエポキシ化合物が必須であるので、この方法でも
かなりの架橋密度が得られ、分子量分布が広くなるが、
タイプ1、およびタイプ2には及ばない。
脂の製造に際しては上記タイプ1、およびタイプ2の反
応方式を用いることがより好ましい。また、特に製造工
程の短縮、簡略化の観点からタイプ1の反応形式を用い
ることが最も好ましい。
は、ジカルボン酸成分の一部または全部に不飽和二塩基
酸を用いることにより、エポキシ化合物による架橋と不
飽和二重結合による架橋の両方が起きている状態の架橋
ポリエステルとすることもできる。この場合、通常は、
不飽和二塩基酸の不飽和二重結合が解裂しない様に、分
子内二重結合を含む前駆体のポリエステル樹脂を製造し
てから、この分子内二重結合を解裂させるようにして重
合し架橋せしめる方法が用いられる。
水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、メサコン酸、
シトラコン酸等が挙げられる。
ポリエステル主鎖製造後に、さらに加熱又は重合開始剤
を用いることにより行う。加熱の場合は230〜260
゜Cの温度で3〜15時間位行い、重合開始剤の存在下
では130〜250゜Cの温度で0.5〜15時間位反
応させる。
リーブチルハイドロパーオキサイド、キュメンハイドロ
パーオキサイド、ジターシャリーブチルパーオキサイ
ド、ターシャリーブチルパーオキシベンゾエート、ジク
ミルパーオキサイド、ターシャリーブチルクミルパーオ
キサイド等が挙げられる。重合開始剤の量としては、ポ
リエステル樹脂の0.01〜5質量%、好ましくは0.
02〜2質量%の範囲である。
ラス転移温度(Tg)は55゜C以上のものが好ましい
が、なかでも、そのTgが55〜85゜Cのものが特に
好ましい。Tgが55゜C以下ではトナーが保存、運
搬、あるいはマシンの現像装置内部で高温下に晒された
場合にブロッキング現象(熱凝集)を生じやすい。
脂の軟化点としては、90゜C以上、なかでも、90〜
180゜Cの範囲のものが好ましく、110〜150゜
Cの範囲が特に好ましい。軟化点が90゜C未満の場合
は、トナーが凝集現象を生じやすく、保存時や印字の際
にトラブルになりやすく、180゜Cを越える場合には
定着性が悪くなることが多い。
は、20mgKOH/g以下であることが、トナーの耐
湿性が良好となる点で好ましい。
ては、周知のものがあげられる。黒の着色剤としては製
法により分類されるファーネスブラック、チャンネルブ
ラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ラン
プブラック、等のカーボンブラックが、青系の着色剤と
してはフタロシアニン系のC.I.PigmentBl
ue 15−3、インダンスロン系のC.I.Pigm
ent Blue 60等が、赤系の着色剤としてはキナ
クリドン系のC.I.Pigment Red 122、
アゾ系のC.I.Pigment Red 22、C.
I.Pigment Red 48:1、C.I.Pig
ment Red 48:3、C.I.Pigment
Red 57:1等が、黄系の着色剤としてはアゾ系の
C.I.Pigment Yellow 12、C.I.
Pigment Yellow 13、C.I.Pigm
ent Yellow 14、C.I.Pigment
Yellow 17、C.I.Pigment Yell
ow 97、C.I.Pigment Yellow 1
55、イソインドリノン系のC.I.Pigment
Yellow 110、ベンズイミダゾロン系のC.
I.Pigment Yellow 151、C.I.P
igment Yellow 154、C.I.Pigm
ent Yellow 180、等がある。着色剤の含有
量は、バインダー樹脂100質量部に対して1質量部か
ら20質量部の範囲内が好ましい。これらの着色剤は1
種又は2種以上の組み合わせで使用することができる。
ができる。例えば正帯電制御剤としてニグロシン系染
料、トリフェニルメタン系染料、4級アンモニウム塩、
4級アンモニウム基及び/又はアミノ基を含有する樹脂
等が、負帯電制御剤としてトリメチルエタン系染料、サ
リチル酸の金属錯塩、ベンジル酸の金属錯塩、銅フタロ
シアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、金属
錯塩アゾ系染料、アゾクロムコンプレックス等の重金属
含有酸性染料、カリックスアレン型のフェノール系縮合
物、環状ポリサッカライド、カルボキシル基及び/又は
スルホニル基を含有する樹脂、等がある。
には正帯電性電荷制御剤として、ニグロシン系染料、ま
たは4級アンモニウム塩を用いるのが好ましく、特に両
者を併用するのがより望ましい。
構造で示される化合物(III)または(IV)の中か
ら選ばれる少なくとも一種であることが特に好ましい。
構造式(III)の化合物にはボントロンP−51;
(オリエント化学製)が、構造式(IV)の化合物には
TP−302、TP−415、TP−610;(保土谷
化学製)がある。
1〜10の整数を示す。また、R1 〜R3 は同じであっ
ても異なっていてもよい。)
水素原子、炭素数1〜22個のアルキル基あるいはアル
ケニル基、炭素数1〜20個の未置換あるいは置換芳香
族基、炭素数7〜20個のアラルキル基を表し、A- は
モリブデン酸アニオンあるいはタングステン酸アニオ
ン、モリブデンあるいはタングステン原子を含むヘテロ
ポリ酸アニオンを表す。)
級アンモニウム塩系の正帯電性電荷制御剤として、コピ
ーチャージPSY(クラリアントジャパン製)も同様、
好適に用いることが出来る。
合物を併用する場合の使用比率は1/9〜9/1(質量
比)であることが好ましく、2/8〜8/2(質量比)
であることがより好ましい。ニグロシン系染料は一般に
正帯電付与能力が高いが、帯電の均一性・安定性が劣
り、単独で使用するとカブリが発生しやすくシャープネ
スが不足した印刷画像となりやすい。
付与能力が低く所期の帯電量が得られにくい。しかしな
がら、両者を併用することにより帯電の均一性・安定性
が得られ、連続印刷時にカブリのない鮮明な印刷画像が
安定して得られる。
とトナーに十分な帯電が得られにくく、ベタ部が不均一
で画線の輪郭が不鮮明な低画質画像となりやすい。ま
た、使用比率が9より多いと帯電量が高くなりすぎ、不
安定な帯電挙動を示す現像剤となりやすい。
ても目的の帯電量が得られず、結果として低濃度・低画
質の印刷となりトナー飛散が多く発生する現像剤とな
る。両者の比率を適宜調節する事により最適の帯電量が
得られ、かぶりが無く、画線の輪郭がはっきりとした高
濃度かつ高品位の印刷が可能な、トナー飛散の無い長寿
命の現像剤を得ることができる。
100質量部当たり0.3〜10質量部用いることが好
ましく、より好ましくは1〜5質量部である。
電性電荷制御剤として、アゾクロム錯体を用いるのが好
ましい。アゾクロム錯体としては、特に次の2種類の化
合物を併用するのが望ましい。
は、NH4,Na,Hのいずれかであることを示す。
制御剤のトナー中の質量割合は特に制限されるものでは
ないが、バインダー樹脂100質量部当たり、これらを
合計で0.5〜3質量部用いる事が望ましい。また、化
合物(V)及び(VI)の配合比率は、2種の電荷制御
剤の合計質量を100とした時、40/60〜60/4
0(質量比)で用いる事が望ましい。
性改良などトナーの表面改質のために種々の添加剤(外
添剤と呼ぶ)を用いることができる。本発明で用いるこ
とのできる外添剤としては、例えば二酸化珪素、酸化チ
タン、酸化アルミ、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化錫、
酸化ジルコニウム等の無機微粉体及びそれらをシリコー
ンオイル、シランカップリング剤などの疎水化処理剤で
表面処理したもの、ポリスチレン、アクリル、スチレン
アクリル、ポリエステル、ポリオレフィン、セルロー
ス、ポリウレタン、ベンゾグアナミン、メラミン、ナイ
ロン、シリコン、フェノール、フッ化ビニリデン、テフ
ロン等の樹脂微粉体等が用いられる。
サンやシランカップリング剤等で表面を疎水化処理した
二酸化珪素(シリカ)が特に好適に用いることができ
る。そのようなものとして、例えば、次のような商品名
で市販されているものがある。
下であることが望ましく、特に好適には1/10以下で
ある。また、これらの外添剤は、異なる平均粒子径の2
種以上を併用してもよい。
は、粒子径大のものと粒子径小のものとを併用すること
により、トナー流動性及び現像耐久性を向上させ、現像
機のブレードへの固着及びカブリの防止、ランニング時
における帯電の長期安定性等が得られ、好ましい。
対して、0.05〜5質量%、好ましくは0.1〜3質
量%である。
エステル樹脂からなるバインダー樹脂、着色剤を必須成
分として構成されるが、離型剤、電荷制御剤等のその他
の添加剤をトナー粒子内部に含める様にしても良い。
酸亜鉛等の滑剤が、研磨剤として、例えば酸化セリウ
ム、炭化ケイ素等が使用できる。
に置き換えた場合には磁性一成分現像用トナーとして用
いることができる。磁性粉としては、鉄、コバルト、ニ
ッケルなどの強磁性金属、もしくはマグネタイト、ヘマ
タイト、フェライトなどの合金や化合物の粉末が用いら
れる。これらの磁性粉は、必要に応じて有機珪素あるい
はチタン化合物等により疎水化処理したものも好適に用
いられる。磁性粉の含有量はトナー質量に対して15〜
70質量%が良い。
種々のワックスを用いることができる。例えばポリプロ
ピレンワックス、ポリエチレンワックス、ポリアミド系
ワックス、フィッシャートロプシュワックス、合成エス
テル系ワックス、各種天然ワックス等を適宜用いること
ができるが、中でもカルナバワックス、モンタン系エス
テルワックス、ライスワックス及び/又はカイガラムシ
ワックスを用いることが特に好ましい。これらのワック
スは本発明による構造のポリエステル樹脂に最も良好な
分散性を示し、定着性、耐オフセット性の改善が顕著で
ある。
脂肪酸を除去した脱遊離脂肪酸型カルナバワックスを用
いることが好ましい。脱遊離脂肪酸型カルナウバワック
スの酸価としては8以下が好ましく、より好ましくは酸
価5以下である。脱遊離脂肪酸型カルナバワックスは従
来のカルナバワックスより微結晶となりポリエステル樹
脂中での分散性が向上する。
製されたものであり、精製によりカルナバワックスと同
様に微結晶となりポリエステル樹脂中での分散性が向上
する。モンタン系エステルワックスでは酸価として特に
30以下であることが好ましい。
したものであり、酸価は13以下であることが好まし
い。
名イボタロウムシ)の幼虫が分泌する蝋状成分を、例え
ば、熱湯に溶かし、上層を分離後冷却固化して、あるい
はそれを繰り返すことにより得ることができる。このよ
うな手段により精製されたカイガラムシワックスは固体
状態において白色であり、極めてシャープな融点を示し
本発明におけるトナー用ワックスとして適している。精
製により酸価は10以下となり、トナー用として好ましい
のは5以下である。
て用いても良く、バインダー樹脂に対して0.3〜15
質量部、好ましくは1〜5質量部含有させることにより
良好な定着オフセット性能が得られる。0.3質量部よ
り少ないと耐オフセット性が損なわれ、15質量部より
多いとトナーの流動性が悪くなり、また、キャリア表面
に付着することによりスペントキャリアが発生し、トナ
ーの帯電特性に悪影響を与えることになる。
ステルワックスも好適に使用できる。例えば市販品では
エルクトールWEP−5(日本油脂製)がある。なお、
ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、合成
エステル系ワックス等の合成ワックス等は本発明の趣旨
を損なわない範囲で必要に応じて併用して用いることが
できる。
によらず極めて一般的な製造方法に依って得る事ができ
るが、例えば樹脂と着色剤と帯電制御剤とを、樹脂の融
点(軟化点)以上で溶融混練した後、粉砕し、分級する
ことにより得ることが出来る。
2本ロール、3本ロール、加圧ニーダー、又は2軸押し
出し機等の混練手段により混合する。この際、樹脂中
に、着色剤等が均一に分散すればよく、その溶融混練の
条件は特に限定されるものではないが、通常80〜18
0゜Cで30秒〜2時間である。着色剤は樹脂中に均一
に分散するようにあらかじめフラッシング処理、あるい
は樹脂と高濃度で溶融混練したマスターバッチを用いて
も良い。
粉砕機で微粉砕し、風力分級機等により分級するという
方法が挙げられる。
制限されないが、通常5〜15μmとなる様に調整され
る。
対しては、トナー母体よりも小さい粒径の微粒子(以
下、外添剤と呼ぶ)が、例えばヘンシェルミキサー等の
混合機を用いて混合される。
合することにより二成分現像剤としても用いることがで
きる。この場合、磁性キャリアの表面は樹脂により被覆
されたものであることが望ましい。表面を樹脂で被覆す
ることにより現像剤の帯電が安定する。
製するキャリアとしては、通常の二成分現像方式に用い
られる鉄粉キャリア、マグネタイトキャリア、フェライ
トキャリアが使用できるが、中でも真比重が低く、高抵
抗であり、環境安定性に優れ、球形にし易いため流動性
が良好なフェライト、またはマグネタイトキャリアが好
適に用いられる。キャリアの形状は球形、不定形等、特
に差し支えなく使用できる。平均粒径は一般的には10
〜500μmであるが、高解像度画像を印刷するために
は30〜80μmが好ましい。
コーティングキャリアも好適に使用でき、被覆樹脂とし
ては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチ
レン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、
ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩
化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテ
ルポリビニルケトン、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合
体、スチレン/アクリル共重合体、オルガノシロキサン
結合からなるストレートシリコン樹脂あるいはその変性
品、フッ素樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリエステ
ル、ポリウレタン、ポリカーボネート、フェノール樹
脂、アミノ樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹
脂、ユリア樹脂、アミド樹脂、エポキシ樹脂等が使用で
きる。これらの中でも、特にシリコン樹脂、フッ素樹
脂、(メタ)アクリル樹脂が帯電安定性、被覆強度等に
優れ、より好適に使用し得る。つまり本発明では、磁性
キャリアが、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、(メタ)ア
クリル樹脂から選ばれる1種以上の樹脂で被覆された樹
脂被覆磁性キャリアであることが好ましい。
に手段を選ぶものではないが、被覆樹脂の溶液中に浸漬
する浸漬法、被覆樹脂溶液をキャリア芯材表面へ噴霧す
るスプレー法、あるいはキャリアを流動エアーにより浮
遊させた状態で噴霧する流動床法、ニーダーコーター中
でキャリア芯材と被覆樹脂溶液を混合し、溶剤を除去す
るニーダーコーター法などが挙げられる。
脂を溶解するものであれば特に限定されるものではない
が、例えば、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエ
チルケトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が使用
できる。キャリア表面への被覆層の厚さは、通常0.1
〜3.0μmである。
割合は特に制限されるものではないが、通常キャリア1
00質量部当たり、トナー0.5〜10質量部である。
トナー及びそれを用いた現像剤は、公知慣用の方法で被
記録媒体上に現像され定着されるが、定着方式として
は、ヒートロール定着方式を採用するのが好ましい。
しうる温度に加熱できる円筒体の表面を、例えばシリコ
ーン樹脂やフッ素樹脂等の離型性と耐熱性を兼備するコ
ーティング樹脂で被覆したものが用いられる。
ヒートロールを少なくとも一つ有する適当な圧力にて押
圧された二つのロール間を被印刷媒体が通過することに
よりトナーの定着が行われる。
な技術的効果は、より高速で現像され、ヒートロール定
着が行われる現像定着装置において発揮される。より高
速の現像定着装置においては現像装置内部での現像剤の
攪拌速度が非常に高速となり、トナーとキャリアとの間
に相当なシェアが生じる。また、現像後の被印刷媒体が
より短時間で定着装置を通過することになることから、
強固なトナーの定着画像を得るために定着ロール間の押
圧をより強く設定する必要が生じる。その際にトナーは
短時間で溶融して定着可能な粘度になり、なおかつ適度
な弾性を維持してオフセット現象の発生を防がねばなら
ない。さらに、印刷速度の高速化により被印刷媒体上に
定着したトナー画像はトナー画像同志、あるいはマシン
内部の搬送部材と擦れ、その際の摩擦に耐えねばならな
い。
な力学的強度、弾性、耐摩耗性を保有しているところか
ら、以上のような条件下での使用、つまり、より高速で
現像定着が行われる装置に最適である。
ートロール定着の速度は、特に制限されないが、200
〜20m/分、好ましくは180〜30m/分である。
この範囲であると、本発明の静電荷像現像剤と従来のそ
れとの優位差は、より顕著に発現する。上記した好まし
い定着速度は、A4版枚葉紙への印字速度に換算すれ
ば、600〜100枚/分に相当する。
慣用のものがいずれも使用できるが、例えば、普通紙、
樹脂コート紙等の紙類、PETフィルム、OHPシート
等の合成樹脂フィルムやシート等が挙げられる。また、
非磁性トナーを用いる一成分現像方法としては、現像剤
を担持した現像スリーブを、静電潜像を有する感光体ド
ラムと接触させて現像する、接触型の非磁性一成分現像
方法がある。
成分現像用トナーとして用いる場合は、現像スリーブと
それに圧接された帯電部材との間にトナーを通過せし
め、トナーを摩擦帯電させることにより、感光体の表面
に形成された静電潜像を現像するような接触型の非磁性
一成分現像法に特に有効に使用することが出来る。
更に詳細に説明する。なお、以下において、組成表内の
数値は『質量部』を表わす。最初にトナーを調製するに
あたって用いたバインダー樹脂の合成例を下記に示す。
フラスコに入れ温度計、攪拌棒及び窒素導入管を取り付
け、電熱マントルヒーター中で、常圧窒素気流下にて2
40゜Cで10時間反応後、順次減圧し、1330Pa
(10mmHg)で反応を続行した。反応はASTM・
E28−517に準じる軟化点により追跡し、軟化点が
138゜Cに達した時反応を終了した。
価6、DSC測定法によるガラス転移温度64゜C、軟
化点が140゜Cであった。
7g、テレフタル酸282g、エピクロンN−695を
7g、テトラブチルチタネート2.5gをガラス製2リ
ットルの四ツ口フラスコに入れ温度計、攪拌棒及び窒素
導入管を取り付け、電熱マントルヒーター中で、常圧窒
素気流下にて240゜Cで5時間反応後、ポリオキシプ
ロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン720gを添加してさらに10時間反
応を行った。その後順次減圧し、1330Pa(10m
mHg)で反応を続行した。反応はASTM・E28−
517に準じる軟化点により追跡し、軟化点が137゜
Cに達した時点で反応を終了した。
価4KOHmg、DSC測定法ガラス転移温度64゜
C、軟化点が139゜Cであった。
(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパン720g、テレフタル酸282g、テトラブチ
ルチタネート2.5gをガラス製2リットルの四ツ口フ
ラスコに入れ温度計、攪拌棒及び窒素導入管を取り付
け、電熱マントルヒーター中で、常圧窒素気流下にて2
40゜Cで10時間反応後、エピクロンN−695を7
g添加してさらに5時間反応を行った。その後順次減圧
し、1330Pa(10mmHg)で反応を続行した。
反応はASTM・E28−517に準じる軟化点により
追跡し、軟化点が135゜Cに達した時反応を終了し
た。
価6KOHmg、DSC測定法ガラス転移温度63゜
C、軟化点が141゜Cであった。
とめた。
製 *1分子中に有するエポキシ基の数に分布があり、1分
子中に有するエポキシ基の数が2個以上であり、平均が
5個以上である多官能クレゾールノボラック型エポキシ
樹脂(エポキシ当量:220) ・エピクロン850:大日本インキ化学工業(株)製 *ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ポキシ当量19
0) ・DSA:n−ドデセニル琥珀酸 ・TPA:テレフタル酸 ・TMA:無水トリメリット酸 ・BPA(2.2)PO:ビスフェノールAプロピレン
オキサイド2.2モル付加物 ・DOD:1,12−ドデカンジオール ・DEC:1,2−デカンジオール ・NPG:ネオペンチルグリコール ・EG:エチレングリコール ・DEG:ジエチレングリコール ・CHDM:シクロヘキサンジメタノール 反応 ・タイプ1;(1)の成分、(2)の成分、(3)の成
分の各成分を一括で仕込み反応させる、あるいは、
(1)の成分、(4)の成分、(5)の成分の各成分を
一括で仕込み反応させる(一括反応) ・タイプ2;(1)の成分と(2)の成分を反応させた
後、(3)の成分を反応させる、または(1)の成分と
(3)の成分を反応させた後、(2)の成分を反応させ
る、あるいは、(1)の成分と(4)の成分を反応させ
た後、(5)の成分を反応させる、または(1)の成分
と(5)の成分を反応させた後、(4)の成分を反応さ
せる(二段反応) ・タイプ3;(2)の成分と(3)の成分を反応させて
ポリエステル主鎖を形成させた後に、(1)の成分を反
応させる、あるいは、(4)の成分と(5)の成分を反
応させてポリエステル主鎖を形成させた後に、(1)の
成分を反応させる(二段反応)
る。このようにして得た混練物を粉砕、分級して体積平
均粒子径10.1μmの「トナー原体A」を得た。
「トナーA」を得た。
現像剤A(実施例1)〜現像剤G(実施例7)、及び現
像剤H(比較例1)〜現像剤I(比較例2)を製造し
た。
−200(チタン工業製)40部を使用。また、キャリ
ア(シリコン樹脂被覆フェライトキャリア)と混合せず
に磁性一成分現像剤とした。
くすべての現像剤に着色剤としてブラックパールズ46
0(キャボット・スペシャルティー・ケミカルズ・イン
ク製)を5質量部配合。 ・カルナバワックス ;カルナバワックスNo.1(酸価5) セラリカNODA(株)製 ・モンタンワックス ;ヘキストワックスE(酸価20) クラリアントジャパン(株)製 ・ライスワックス ;ライスワックスF−1(酸価8) セラリカNODA(株)製 ・カイガラムシワックス;精製雪ロウNo.1(酸価2) セラリカNODA(株)製
及び印刷テスト>上記実施例及び比較例で得られた現像
剤について、定着開始温度、ホットオフセット開始温
度、耐熱凝集テスト、印刷テストを以下の通り行った。
テスト)市販の二成分現像方式の複写機を改造したテス
ト機にてA4紙に幅2cm、長さ20cmの帯状の未定
着画像サンプルを作成し、下記仕様のヒートロール定着
ユニットを用いて、ホットオフセット現象の有無を確認
した。実施例7のトナーについては、市販の磁性一成分
現像方式のプリンタを改造して未定着画像サンプルを作
製した。
り計算される画像濃度残存比率を求めた。 画像濃度残存比率=堅牢度試験後画像濃度/同左試験前
画像濃度 *画像濃度はマクベス画像濃度計RD−918にて測定
した。 *堅牢度試験後画像濃度とは、学振型摩擦堅牢度試験機
(荷重:200g,擦り操作:5ストローク)を用いて
定着画像を擦った後の画像濃度である。
ないレベルとし、その最低温度を定着開始温度とした。
オフセット開始温度は定着画像サンプルを観察し、目視
にてオフセット現象が認められる温度とした。
ンター(セレン感光体搭載)を用いて連続プリントによる
印字品質を評価すると共に、現像剤の帯電量を測定し
た。連続プリント時のトナーの補給はシリカ添加後のト
ナーをマシンの補給トナー用ホッパーに充填することに
より自動で行われるようにした。なお、帯電量はブロー
オフ帯電量測定機で測定した。画像濃度はマクベス濃度
計RD−918で測定、地汚れは白地部濃度からプリン
ト前白紙濃度を差し引いて求めた。実施例7のトナーに
ついては、市販の磁性一成分現像用プリンタを改造して
試験を行った。帯電量については各印字枚数毎にトナー
を現像装置内部から採取して、トナー/キャリア(シリ
コン樹脂被覆フェライトキャリア)=5/95(質量
比)にてデベロッパーを作製して他の二成分現像剤と同
様に測定した。
機で作製した未定着画像サンプルを、前記の定着装置に
より160゜Cにて定着させ、定着画像を下記の方法で
摩擦した際の画像濃度残存比率を求めることで耐摩耗性
の指標とした。 画像濃度残存比率=堅牢度試験後画像濃度/同左試験前
画像濃度 *画像濃度はマクベス画像濃度計RD−918にて測定
した。 *堅牢度試験後画像濃度とは、学振型摩擦堅牢度試験機
(荷重:200g,擦り操作:10ストローク)を用い
て定着画像を擦った後の画像濃度である。
○、90%未満〜70%を△、70%未満を×とした。
後のマシン内部を観察し感光体、現像装置周辺部等に飛
散トナーによる汚れがほとんどない場合を○、やや汚れ
が発生した場合を△、激しい汚れが発生した場合を×と
した。以上の評価結果を表3−1、3−2に示す。
×:0.03以上 *「トナー飛散」;50KP(5万枚)印刷後の目視観
察 ○:飛散ほとんどなし △:やや飛散による汚れが発生 ×:激しい飛散が発生
機で混練する。このようにして得た混練物を粉砕、分級
して「トナー原体J」を得る。
けをして、非磁性一成分現像剤として「現像剤J」を得
た。
樹脂の替わりに比較合成例2の樹脂を用いた以外は、実
施例8と同様な方法で比較例3の現像剤Kを作製した。
施例1と同様のテストを行った。ただし、印刷テストは
市販の非磁性一成分現像方式のプリンターのカートリッ
ジから専用トナーを抜き、洗浄したカートリッジに実施
例8のトナーを充填し、10時間の連続印字を行い、現
像スリーブ上のトナー層が均一であり、なんら欠陥の発
生が無い状態を現像耐久性が○と判定し、スジ等の不均
一部分が発生した場合を×と判定した。
観察 ○:飛散ほとんどなし △:やや飛散による汚れが発生 ×:激しい飛散が発生
り、本発明によるポリエステル樹脂を用いた現像剤で
は、n−ドデセニル琥珀酸を含まない比較例1、及びエ
ポキシ架橋剤を含まないポリエステル樹脂を用いた比較
例2の現像剤と比較して、より低温で定着し、高温での
耐オフセット性も優れている。
るポリエステル樹脂を用いた二成分及び磁性一成分現像
剤は安定した帯電挙動を示し、地汚れが無く十分な画像
濃度の印刷が可能であった。一方、比較例2の現像剤で
は印刷枚数の増加と共に帯電量が低下し、画像濃度の低
下、地汚れの発生が確認された。さらに、比較例2の二
成分現像剤においては50KP(5万枚)印刷後のキャ
リア表面にはトナーのバインダー成分が付着し、スペン
トキャリアの発生が認められ、マシン内部には感光体及
び現像装置周辺部等にトナー飛散による汚れが観察され
た。
る実施例ではバインダー樹脂としてエポキシ化合物を用
いて架橋したポリエステル樹脂を使用するため、定着
性、耐オフセット性、現像耐久性に優れていた。
荷像現像用トナーは、定着性、耐オフセット性、及び耐
熱凝集性に優れ、かつ、連続印刷した際も安定な帯電挙
動を示し、良好な高画質画像が得られる。
Claims (3)
- 【請求項1】 少なくともバインダー樹脂と着色剤を含
有してなるトナーであって、前記バインダー樹脂が、 (1)成分として、1分子中に2個以上のエポキシ基を
有するエポキシ化合物 (2)成分として、全酸成分に対して1モル%以上の化
学式(I)で表されるジカルボン酸、及び/またはその
低級アルキルエステル、及び/またはその酸無水物 (3)成分として、2価以上の多価アルコール を反応して得られるポリエステル樹脂であることを特徴
とする静電荷像現像用トナー。 【化1】化学式(I) X;炭素数0〜20の飽和もしくは不飽和の炭化水素基 R1 ;水素もしくは炭素数1〜4の飽和もしくは不飽和
の炭化水素基 R2 、R3 ;水素もしくは炭素数4〜20の飽和もしく
は不飽和の炭化水素基 - 【請求項2】 少なくともバインダー樹脂と着色剤を含
有してなるトナーであって、前記バインダー樹脂が、 (1)成分として、1分子中に2個以上のエポキシ基を
有するエポキシ化合物 (4)成分として、2価以上の多塩基酸、酸無水物、及
びこれらの低級アルキルエステルから選ばれる1種又は
それ以上の多塩基酸化合物 (5)成分として、全アルコール成分に対して1モル%
以上の化学式(II)で表されるジオール を反応して得られるポリエステル樹脂であることを特徴
とする静電荷像現像用トナー。 【化2】化学式(II) X;炭素数0〜20の飽和もしくは不飽和の炭化水素基 R2 、R3 ;水素もしくは炭素数4〜20の飽和もしく
は不飽和の炭化水素基 - 【請求項3】 前記バインダー樹脂のガラス転移温度が
55゜C〜95゜Cで、かつ軟化点が90゜C〜180
゜Cであることを特徴とする請求項1または2記載の静
電荷像現像用トナー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32415699A JP2001142254A (ja) | 1999-11-15 | 1999-11-15 | 静電荷像現像用トナー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32415699A JP2001142254A (ja) | 1999-11-15 | 1999-11-15 | 静電荷像現像用トナー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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JP32415699A Pending JP2001142254A (ja) | 1999-11-15 | 1999-11-15 | 静電荷像現像用トナー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001142254A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008241844A (ja) * | 2007-03-26 | 2008-10-09 | Dic Corp | トナー用樹脂組成物 |
-
1999
- 1999-11-15 JP JP32415699A patent/JP2001142254A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008241844A (ja) * | 2007-03-26 | 2008-10-09 | Dic Corp | トナー用樹脂組成物 |
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