JP2000181136A - 静電荷像現像剤 - Google Patents
静電荷像現像剤Info
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Abstract
セット性に優れ、かつ、連続印刷においても安定な帯電
挙動を示し、良好な高画質画像が得られる耐久性に優れ
た静電荷像現像剤を提供する。 【解決手段】前記バインダー樹脂として、1価のエポキ
シ化合物と不飽和2塩基酸とを原料モノマーとして含む
ポリエステル樹脂を加熱又は重合開始剤の存在下で更に
重合せしめてなるポリエステル樹脂を含むことを特徴と
する静電荷像現像剤。
Description
記録法、あるいは静電印刷法に用いる静電荷像現像剤に
関するものである。
97,691号、特公昭42−23910号公報及び特
公昭43−24748号公報などに各種の方法が記載さ
れているが、通常は、光導電性感光体等の静電潜像担持
体上に帯電、露光により静電潜像を形成し、次いでこの
静電潜像を、バインダー樹脂中に着色剤を含有するトナ
ー組成物によって現像し、得られたトナー像を転写紙な
どの支持体に転写、定着して可視画像を形成する方法が
一般的である。
は多くの方法が知られているが、大別すると、鉄粉、フ
ェライト、ニッケル、ガラス等の微粒子(20〜500
μm)からなるキャリアとトナーとの混合物を現像剤と
して用いる二成分現像法と、トナーのみからなる現像剤
を用いる一成分現像法とがある。
第2,618,552号記載のカスケード法、及び米国
特許2,874,063号記載の磁気ブラシ法がある。
これらの方法はキャリアが現像剤の攪拌、搬送、帯電な
どの機能を分担しておりキャリアとトナーの機能分離が
明確になっている。そのためトナーの帯電制御や現像剤
層の形成が比較的容易で、高速化にも対応可能なことか
ら現在広く用いられている。
に伴い、電子写真、静電記録、静電印刷の各分野におい
ても印刷画像の高品質化、記録の高速化、高密度化、長
期保存安定性等の要求が高まり、静電潜像を非印刷媒体
上に記録するトナーの特性改善に寄せられる期待は多大
なものとなっている。特に、高速印刷に適した二成分現
像剤におけるトナーにおいては、キャリアとの摩擦に耐
える強度、ヒートロール定着方式における広い温度領域
での安定した定着挙動等が重要な特性であり、これらの
特性はトナー組成物に用いられるバインダー樹脂の特性
に負うところが非常に大きい。
は、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重
合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリエステル、
エポキシ樹脂、ポリブチラール樹脂、キシレン樹脂、ク
マロンインデン樹脂等が研究使用され、これらの樹脂の
設計においては、用途に応じて種々の提案が為されてい
る。
特性としては、帯電、定着特性等、種々の特性がある
が、特に、ヒートロール定着用途のトナーに用いられる
バインダー樹脂には、転写紙への定着性能と耐オフセッ
ト性能の向上が要求されている。ヒートロール定着で
は、転写紙上に静電的に付着したトナー粒子は、加圧、
加熱された熱ロール間を通過することにより溶融して転
写紙に定着する。ところが、その際にロールの表面温度
が低すぎると、トナー粒子層全体が充分に加熱されず、
加熱ロールに接触した面のみが軟化して加熱ロールに付
着する。転写紙側のトナーは軟化していないため付着力
が生じず、結局、転写紙上のトナー層は転写紙に定着す
ることなく、ほとんどが定着ロール側に移行する。これ
をコールドオフセットと呼んでいる。
融したトナーの粘度が低下する。それに伴い、溶融した
トナー層の内部凝集力も急激に低下して加熱ロールへの
付着力を下回る。その結果、溶融したトナー層は破断し
て転写紙、及び定着ロール双方に移行する。これをホッ
トオフセットと呼び加熱ロールの汚染の原因となってい
る。ヒートロールに付着したトナーは転写紙に再転写し
て非画像部を汚し、印刷品質の低下をもたらす。
においてコールドオフセット、あるいはホットオフセッ
トを生じない能力を有することを意味し、トナー用のバ
インダー樹脂には広い温度領域で耐オフセット性能を有
し、なおかつ優れた定着特性を有することが求められて
いる。
が提唱されており、中でも加熱溶融時の粘弾性を維持す
る目的で、あるいは温度変動に対する粘度変化を抑える
目的で、分子量分布の拡大、架橋構造の付与、ゴム弾性
材料の適用等の手段が施された技術が検討されてきた。
これまでの研究でポリエステル樹脂がヒートロール定着
用樹脂として用い得ることは広く知られている。
53−17496号、同55−49305号、特開昭5
5−38524号、同57−37353号、同58−1
1952号等の各公報がある。
の発明では、現在求められている広い温度領域での耐オ
フセット性能、定着性能を十分に満足し、さらには高速
印刷における現像装置内でのシェアに耐えるポリエステ
ル樹脂は得られていない。
剥離性を付与し、オフセットの発生を防止するためにト
ナー中に離型剤を含有させる技術も並行して研究されて
きた。使用される離型剤としてはモンタンワックス、カ
ルナバワックス、キャンデリラワックス、ライスワック
ス等の天然ワックス、ポリプロピレンワックス、ポリエ
チレンワックス等の合成ワックスが公知である。これら
のワックスが離型効果を発揮するためにはポリエステル
樹脂中に微細、かつ均一に分散することが必要である。
テル樹脂との相溶性が悪く、通常の混練条件ではポリエ
ステル樹脂中に大きなドメインとして存在することにな
る。このような状態で粉砕を行うと表面にワックスが大
きく露出した状態のトナー粒子が発生し、また、トナー
粒子中に遊離状態のワックス粒子が発生することにな
る。このようなトナーを用いた二成分現像剤をマシンの
現像装置内で攪拌すると、ワックスがキャリアの表面に
付着して帯電性能の劣化したスペントキャリアが発生
し、現像剤の寿命は大変短いものとなる。これまで種々
検討されているが未だかつてワックスの分散性に優れた
ポリエステル樹脂は見出されていない。
耐オフセット性に優れ、かつ、連続印刷した際も安定な
帯電挙動を示し、良好な高画質画像が得られる耐久性に
優れた静電荷像現像剤を提供することを目的とする。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達し
た。
に、少なくとも、バインダー樹脂と着色剤と帯電制御剤
とを含有してなる着色樹脂粒子及び磁性キャリアからな
る静電荷像現像剤であって、前記バインダー樹脂とし
て、1価のエポキシ化合物と不飽和2塩基酸とを原料と
して含むポリエステル樹脂を加熱又は重合開始剤の存在
下で更に重合せしめてなるポリエステル樹脂を含むこと
を特徴とする静電荷像現像剤を提供するものである。
ー樹脂と着色剤と帯電制御剤とを含有してなる着色樹脂
粒子を用いる。
は、例えばフェニルグリシジルエーテル、アルキルフェ
ニルグリシジルエーテル、アルキルグリシジルエーテ
ル、アルキルグリシジルエステル、アルキルフェノール
アルキレンオキサイド付加物のグリシジルエーテル、α
−オレフィンオキサイド、モノエポキシ脂肪酸アルキル
エステル等が挙げられる。
ては、例えばクレジルグリシジルエーテル、ブチルグリ
シジルエーテル、ノニルグリシジルエーテル等が挙げら
れる。アキルグリシジルエーテルとしては、例えばブチ
ルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジル
エーテルである。アルキルグリシジルエステルとして
は、次の化学構造式のものが挙げられる。
5)
付加物のグリシジルエーテルとしては、例えばブチルフ
ェノール等の低級アルキルフェノールにエチレンオキサ
イド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイド
の付加物のグリシジルエーテルであり、エチレングリコ
ールモノフェニルエーテルのグリシジルエーテル、ポリ
エチレングリコールモノフェニルエーテルのグリシジル
エーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル
のグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールモノ
フェニルエーテルのグリシジルエーテル、エチレングリ
コールモノ(p-t-ブチル)フェニルエーテルのグリシジ
ルエーテル、エチレングリコールモノノニルフェニルエ
ーテルのグリシジルエーテル等が挙げられる。
ばアルファオレフィンオキサイド−168(アデカアー
ガス化学(株)製品)、アルファオレフィンオキサイド
-124(アデカアーガス化学(株)製品)等のオレフ
ィン類をオキシ化した化合物が挙げられる。
ては、不飽和脂肪酸のアルコールエステルの不飽和基を
エポキシ化した化合物で、例えば以下の式で表されるエ
ポキシ化オレイン酸ブチルエステルや、エポキシ化オレ
イン酸オクチルエステル等が挙げられる。
基、アルキル基、またはアルケニル基を含む1価のエポ
キシ化合物を用いることが好ましい。炭素数6以上の置
換基を持つエポキシ化合物を用いることにより耐オフセ
ット性能が向上し、スペントキャリアを発生することな
く現像剤の長寿命化が図れる。詳しいメカニズムは不明
であるが炭素数6以上の置換基を有するエポキシ化合物
を用いることにより樹脂中にワックスが均一に微分散す
ることが原因であると考えられる。
化合物を併用して用いることが出来る。2価以上のエポ
キシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェ
ノールノボラック型エポキシ樹脂、エチレングリコール
ジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエー
テル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテ
ル、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、ペ
ンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ハイド
ロキノンジグリシジルエーテル、N,N−ジグリシジル
アニリン、テトラキス1,1,2,2(p−ヒドロキシ
フェニル)エタンテトラグリシジルエーテル、エポキシ
基を有するビニル化合物の重合体、あるいは共重合体、
エポキシ化レゾルシノール−アセトン縮合物、部分エポ
キシ化ポリブタジエン、半乾性もしくは乾性脂肪酸エス
テルエポキシ化合物の一種以上のものが挙げられる。
樹脂の例としては、例えば、大日本インキ化学工業
(株)製エピクロン840,850,855,857,D-591,860,900,10
50,1055,2055,3050,4050,4055,7050,7051,HM-091,HM-10
1などが挙げられる。オルソクレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂の例としては、大日本インキ化学工業(株)
製エピクロンN-660,N-665,N-667,N-670,N-673,N-680,N
-690,N-695等が挙げられる。フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂の例としては、例えば大日本インキ化学工業
(株)製エピクロンN-740,N-770,N-775,N-865等が挙げ
られる。
ヶのエポキシ基がカルボキシル基あるいは水酸基と反応
することにより2級水酸基が発生し、この水酸基がさら
に他のカルボキシル基と反応する。つまり1ヶのエポキ
シ基は2価の基として作用する。したがって、上記のエ
ポキシ化合物の中でも樹脂の架橋密度が高まることか
ら、一分子中に3個以上のエポキシ基を有する多価エポ
キシ化合物を1価のエポキシ化合物と併用することが好
ましい。
素−炭素二重結合を有するもので、例えばマレイン酸、
無水マレイン酸、フマール酸、テトラヒドロフタール
酸、無水テトラヒドロフタール酸、イタコン酸、メサコ
ン酸、シトラコン酸等が挙げられる。
は、少なくとも1価のエポキシ基を有するモノエポキシ
化合物と二塩基酸とポリオールとを重縮合して得られる
ポリエステル樹脂であって、かつ、二塩基酸の一部又は
全部に不飽和二塩基酸を含有するポリエステル樹脂であ
る。
は、非付加重合性の二塩基酸があり、例えばオルソフタ
ル酸、イソフタ−ル酸、テレフタール酸、無水フタール
酸、コハク酸、アジピン酸、シュウ酸、マロン酸、セバ
シン酸等が挙げられる。
ングリコール、1,2プロピレングリコール、1,3プロピレ
ングリコール、1,3ブチレングリコール、1,4ブチレング
リコール、1,6ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコ
ール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコー
ル、水添ビスフェノールA、ビスフェノールAエチレン
オキサイド付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサ
イド付加物等が挙げられる。
例えば無水トリメリット酸、グリセリン、トリメチロー
ルエタン、トリメチロールプロパンなどの三官能化合物
やピロメリット酸、無水ピロメリット酸、ペンタエリス
リトール、ソルビトール、フェノールノボラックのエチ
レンオキサイド付加物、フェノールノボラックのプロピ
レンオキサイド付加物等の4価以上の多官能化合物を併
用することもできる。
のエポキシ化合物と、不飽和二塩基酸と、二価のアルコ
ールを、必要に応じて非付加重合性の二塩基酸を含ませ
た上で反応させることにより得ることが出来る。通常
は、不飽和二塩基酸の不飽和二重結合が解裂しない様
に、分子内二重結合を含む前駆体のポリエステル樹脂を
製造してから、この分子内二重結合を解裂させるように
して重合し架橋せしめることにより架橋ポリエステル樹
脂を得ることが出来る。
て用いるポリエステル樹脂のポリエステル化の反応は、
従来公知の重縮合反応法により任意に製造されるもので
ある。例えば、エステル化触媒(ジブチル錫オキサイ
ド、テトラブチルチタネート、パラトルエンスルホン酸
等)の存在下やエステル交換触媒(鉛化合物、錫化合
物、テトラプロピルチタネート等)の存在下に、ジカル
ボン酸メチルエステル等の低級アルキルエステル使用の
エステル交換反応、常圧脱水反応、溶液重縮合法、固相
重縮合反応法等いずれの製造法にて実施しても良い。
は、更に、加熱又は重合開始剤の存在下に重合反応を進
行させる。加熱の場合は230〜260℃の温度で3〜15時間
位行い、重合開始剤の存在下では130℃〜250℃の温度で
0.5〜15時間位反応させる。
リーブチルハイドロパーオキサイド、キュメンハイドロ
パーオキサイド、ジターシャリーブチルパーオキサイ
ド、ターシャリーブチルパーオキシベンゾエート、ジク
ミルパーオキサイド、ターシャリーブチルクミルパーオ
キサイド等が挙げられる。重合開始剤の量としては、ポ
リエステル樹脂の0.01〜5重量%、好ましくは0.02〜2重
量%の範囲である。
は、20mgKOH/g以下であることが、トナーの耐
湿性が良好となる点で好ましい。
ラス転移温度(Tg)は55℃以上のものが好ましい
が、なかでも、そのTgが55〜85℃のものが特に好
ましい。また、本発明に使用されるポリエステル樹脂の
軟化点としては、90℃以上、なかでも、90℃〜18
0℃の範囲のものが好ましい、より好ましくは、110
℃〜150℃の範囲である。軟化点が90℃未満の場合
は、トナーが凝集現象を生じやすく、保存時や印字の際
にトラブルになりやすく、180℃を越える場合には定
着性が悪くなることが多い。
85℃で、かつ軟化点90℃〜180℃の範囲のもので
ある。
ては、周知のものがあげられる。黒の着色剤としては製
法により分類されるファーネスブラック、チャンネルブ
ラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ラン
プブラック、等のカーボンブラックが、青系の着色剤と
してはフタロシアニン系のC.I.PigmentBl
ue 15−3、インダンスロン系のC.I.Pigm
ent Blue 60等が、赤系の着色剤としてはキナ
クリドン系のC.I.Pigment Red 122、
アゾ系のC.I.Pigment Red 22、C.
I.Pigment Red 48:1、C.I.Pig
ment Red 48:3、C.I.Pigment
Red 57:1等が、黄系の着色剤としてはアゾ系の
C.I.Pigment Yellow 12、C.I.
Pigment Yellow 13、C.I.Pigm
ent Yellow 14、C.I.Pigment
Yellow 17、C.I.Pigment Yell
ow 97、C.I.Pigment Yellow 1
55、イソインドリノン系のC.I.Pigment
Yellow 110、ベンズイミダゾロン系のC.
I.Pigment Yellow 151、C.I.P
igment Yellow 154、C.I.Pigm
ent Yellow 180、等がある。着色剤の含有
量は、1重量部から20重量部の範囲内にある。これら
の着色剤は1種又は2種以上の組み合わせで使用するこ
とができる。
公知慣用の正負いずれの帯電制御剤を用いることも出来
るが、例えば正帯電制御剤としてニグロシン系染料、4
級アンモニウム塩、4級アンモニウム塩及び/又はアミ
ノ基を含有する樹脂、負帯電制御剤としてトリメチルエ
タン系染料、サリチル酸の金属錯塩、ベンジル酸の金属
錯塩、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、ア
ゾ系顔料、金属錯塩アゾ系染料、アゾクロムコンプレッ
クス等の重金属含有酸性染料、カリックスアレン型のフ
ェノール系縮合物、環状ポリサッカライド、カルボキシ
ル基及び/又はスルホニル基を含有する樹脂、等が必要
に応じて用いられる。
を含めるのがよい。これらの帯電制御剤はバインダー樹
脂100重量部当たり0.5〜5重量部用いる事が望ま
しい。
して機能し、上記の様なポリエステル樹脂からなるバイ
ンダー樹脂、着色剤、帯電制御剤を必須成分として構成
されるが、着色樹脂粒子には、その他の添加剤を含める
様にしても良い。
ヒートロール付着汚れ(オフセット)によるトラブル防
止を目的として、離型効果を高める助剤として、種々の
ワックス類が必要に応じて使用され、例えばカルナバワ
ックス、モンタンワックス、ライスワックスの如き天然
ワックス、高圧法ポリエチレン、ポリプロピレンの如き
ポリオレフィン系ワックスが使用出来る。
ン酸亜鉛等が、研磨剤としては、例えば酸化セリウム、
炭化ケイ素等も使用できる。
ず極めて一般的な製造方法に依って得る事ができるが、
例えば樹脂と着色剤と帯電制御剤とを、樹脂の融点(軟
化点)以上で溶融混練した後、粉砕し、分級することに
より得ることが出来る。
帯電制御剤とを必須成分として、2本ロール、3本ロー
ル、加圧ニーダー、又は2軸押し出し機等の混練手段に
より混合する。この際、樹脂中に、着色剤等が均一に分
散すればよく、その溶融混練の条件は特に限定されるも
のではないが、通常80〜180℃で30秒〜2時間で
ある。着色剤は樹脂中に均一に分散するようにあらかじ
めフラッシング処理、あるいは樹脂と高濃度で溶融混練
したマスターバッチを用いても良い。
粉砕機で微粉砕し、風力分級機等により分級するという
方法が挙げられる。
特に制限されないが、通常5〜15μmとなる様に調整
される。
対しては、外添剤が、例えばヘンシェルミキサー等の混
合機を用いて混合される。
電特性改良などトナー母体の表面改質のために用いられ
るもので、二酸化珪素、酸化チタン、アルミナ等の無機
微粉体及びそれらをシリコーンオイルなどの疎水化処理
剤で表面処理したもの、樹脂微粉体等が用いられる。
性等を有するものが挙げられ、二酸化珪素を各種のポリ
オルガノシロキサンやシランカップリング剤等で表面処
理したものが挙げられる。例えば、次のような商品名で
市販されているものがある。
202,R805,R812,RX200,RY20
0、 R809,RX50〔日本アエロジル(株)〕 WACKER HDK H2000、H2050EP
〔ワッカーケミカルズイーストアジア(株)〕 Nipsil SS−10、SS−15,SS−20,
SS−50,SS−60,SS−100、SS−50
B,SS−50F,SS−10F、SS−40、SS−
70,SS−72F、〔日本シリカ工業(株)〕
上を併用するのが好ましい場合が多い。また、シリカの
使用割合はトナー母体に対して、通常0.05〜5重量
%、好ましくは0.1〜3重量%である。
を含むトナーと、磁性キャリアとからなる。
二成分現像方式に用いられる鉄粉キャリア、マグネタイ
トキャリア、フェライトキャリアが使用できるが、中で
も真比重が低く、高抵抗であり、環境安定性に優れ、球
形にし易いため流動性が良好なフェライト、またはマグ
ネタイトキャリアが好適に用いられる。キャリアの形状
は球形、不定形等、特に差し支えなく使用できる。平均
粒径は一般的には10〜500μであるが、高解像度画
像を印刷するためには30〜80μが好ましい。
コーティングキャリアも好適に使用でき、被覆樹脂とし
ては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチ
レン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、
ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩
化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテ
ルポリビニルケトン、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合
体、スチレン/アクリル共重合体、オルガノシロキサン
結合からなるストレートシリコン樹脂あるいはその変性
品、フッ素樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリエステ
ル、ポリウレタン、ポリカーボネート、フェノール樹
脂、アミノ樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹
脂、ユリア樹脂、アミド樹脂、エポキシ樹脂等が使用で
きる。これらの中でも、特にシリコン樹脂、フッ素樹
脂、(メタ)アクリル樹脂が帯電安定性、被覆強度等に
優れ、より好適に使用し得る。つまり本発明では、磁性
キャリアが、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、(メタ)ア
クリル樹脂から選ばれる1種以上の樹脂で被覆された樹
脂被覆磁性キャリアであることが好ましい。
に手段を選ぶものではないが、被覆樹脂の溶液中に浸漬
する浸漬法、被覆樹脂溶液をキャリア芯材表面へ噴霧す
るスプレー法、あるいはキャリアを流動エアーにより浮
遊させた状態で噴霧する流動床法、ニーダーコーター中
でキャリア芯材と被覆樹脂溶液を混合し、溶剤を除去す
るニーダーコーター法などが挙げられる。
脂を溶解するものであれば特に限定されるものではない
が、例えば、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエ
チルケトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が使用
できる。キャリア表面への被覆層の厚さは、通常0.1
〜3.0μである。
性キャリアとの重量割合は特に制限されるものではない
が、通常キャリア100重量部当たり、トナー0.5〜
5重量部である。
剤と帯電制御剤とを含有してなる着色樹脂粒子及び磁性
キャリアからなる静電荷像現像剤であって、前記バイン
ダー樹脂として、1価のエポキシ化合物と不飽和2塩基
酸とを原料として含むポリエステル樹脂を加熱又は重合
開始剤の存在下で更に重合せしめてなるポリエステル樹
脂を含むことを特徴とする静電荷像現像剤。
温度が55℃〜85℃で、かつ軟化点が90℃〜180
℃であることを特徴とする上記1記載の静電荷像現像
剤。
上記1、または2記載の静電荷像現像剤。
フッ素樹脂、(メタ)アクリル樹脂から選ばれる1種以
上の樹脂で被覆された樹脂被覆磁性キャリアである上記
1、2または3記載の静電荷像現像剤。
更に詳細に説明する。なお、以下において、組成表内の
数値は『重量部』を表わす。最初にトナーを調製するに
あたって用いたバインダー樹脂の合成例を下記に示す。
(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパン956重量部、カージュラE(シェルジャパン製
品、アルキルグリシジルエステル)150重量部、テレフ
タル酸448重量部、無水マレイン酸29重量部、ジブチル
錫オキサイド1.6重量部をガラス製2リットルの四ツ口フ
ラスコに入れ、窒素気流下にて徐々に昇温し、240℃で1
0時間反応させた。このポリエステル樹脂は酸価10で数
平均分子量は4300であった。
シャリーブチルパーオキサイド5重量部を添加し30分攪
拌後、温度を240℃に昇温し、3時間攪拌して更に重合
せしめてトナー用樹脂を得た。得られた樹脂は、常温固
体で、酸価4、DSC測定法ガラス転移温度64℃、軟化
点(環球法)130℃であった。又、分子量分布を測定し
た結果は、Mw=123000、Mn=4400、Mw
/Mn=28であった。
示した配合により、バインダー樹脂を合成した。
に、それと同モルの無水フタール酸を使用した以外は合
成例1と全く同様にしてバインダー樹脂を合成した。得
られた樹脂は、酸価5、ガラス転移温度63℃、軟化点
113℃で、Mw=13760、Mn=4300、Mw
/Mn=3.2であった。
に、それの当モル分だけポリオキシプロピレン(2,
2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ンを増やした以外は合成例1と全く同様にしてバインダ
ー樹脂を合成した。得られた樹脂は、酸価4、ガラス転
移温度65℃、軟化点132℃で、Mw=13760
0、Mn=4300、Mw/Mn=32であった。
ルを使用せずに、それの当モル分だけエチレングリコー
ルを増やした以外は合成例4と全く同様にしてバインダ
ー樹脂を合成した。得られた樹脂は、酸価6、ガラス転
移温度58℃、軟化点120℃で、Mw=52000、
Mn=4300、Mw/Mn=12であった。
る。このようにして得た混練物を粉砕、分級してトナー
原体A’を得た。
ナーA”得た。
樹脂の代わりに、合成例2の樹脂を用いた以外は、実施
例1と同様にして現像剤Bを得た。
樹脂の代わりに、合成例3の樹脂を用いた以外は、実施
例1と同様にして現像剤Cを得た。
樹脂の代わりに、合成例4の樹脂を用いた以外は、実施
例1と同様にして現像剤Dを得た。
樹脂の代わりに、合成例5の樹脂を用いた以外は、実施
例1と同様にして現像剤Eを得た。
ー樹脂として合成例1の樹脂の代わりに、比較合成例1
の樹脂を用いた以外は、実施例1と同様にしてトナーを
製造し、比較用トナー1を得た。
ー樹脂として合成例1の樹脂の代わりに、比較合成例2
の樹脂を用いた以外は、実施例1と同様にしてトナーを
製造し、比較用トナー2を得た。
ー樹脂として合成例1の樹脂の代わりに、比較合成例3
の樹脂を用いた以外は、実施例1と同様にしてトナーを
製造し、比較用トナー3を得た。
ついて、定着開始温度、ホットオフセット開始温度、印
刷テストを以下の通り行った。
価)市販複写機改造機にてA−4紙サイズの未定着画像
サンプルを作成し、下記仕様のヒートロール定着ユニッ
トを用いて、定着開始温度、およびオフセット現象の有
無を確認した。
比率で判定した。画像濃度はマクベス画像濃度計RD−
918にて測定した。
/同左試験前画像濃度 ここで、堅牢度試験後画像濃度とは、学振型摩擦堅牢度
試験機(荷重:200g,擦り操作:5ストローク)を用い
て測定した。
用上問題ないレベルとし、その最低温度を定着開始温度
とした。オフセット開始温度は定着画像サンプルを観察
し、目視にてオフセット現象が認められる温度とした。
ンター(セレン感光体搭載)を用いて連続プリントによる
印字品質を評価すると共に、現像剤の帯電量を測定し
た。なお、帯電量はブローオフ帯電量測定機で測定し
た。画像濃度はマクベス濃度計RD−918で測定、地
汚れは白地部濃度からプリント前白紙濃度を差し引いて
求めた。
×:0.03以上
エステル樹脂を用いた現像剤では、不飽和二塩基酸を含
まない比較例1の現像剤と比較して高温での耐オフセッ
ト性が優れている。また、比較例1、及びモノエポキシ
化合物を含まない比較例2、比較例3の現像剤と比較し
て連続印刷テストにおける帯電性能に優れ、地汚れが無
く十分な画像濃度の印刷が可能であった。比較例1、及
び比較例2の現像剤では50KP印刷後にスペントキャ
リアの発生が認められた。特に比較例2及び比較例3の
キャリア表面にはワックス成分の付着が多く認められ
た。
子の前記バインダー樹脂として、1価のエポキシ化合物
と不飽和2塩基酸とを原料として含むポリエステル樹脂
を加熱又は重合開始剤の存在下で更に重合せしめてなる
ポリエステル樹脂を含むので、それと磁性キャリアとを
組み合わせた現像剤では、高温領域での耐オフセット性
に優れ、同時に現像装置内でのキャリアとの摩擦に耐
え、スペントキャリアを発生することなく高濃度の高品
位画像の連続印刷が可能となる。
Claims (4)
- 【請求項1】少なくとも、バインダー樹脂と着色剤と帯
電制御剤とを含有してなる着色樹脂粒子及び磁性キャリ
アからなる静電荷像現像剤であって、前記バインダー樹
脂として、1価のエポキシ化合物と不飽和2塩基酸とを
原料として含むポリエステル樹脂を加熱又は重合開始剤
の存在下で更に重合せしめてなるポリエステル樹脂を含
むことを特徴とする静電荷像現像剤。 - 【請求項2】前記ポリエステル樹脂のガラス転移温度が
55℃〜85℃で、かつ軟化点が90℃〜180℃であ
ることを特徴とする請求項1記載の静電荷像現像剤。 - 【請求項3】帯電制御剤が、正帯電制御剤である請求項
1、または2記載の静電荷像現像剤。 - 【請求項4】磁性キャリアが、シリコーン樹脂、フッ素
樹脂、(メタ)アクリル樹脂から選ばれる1種以上の樹
脂で被覆された樹脂被覆磁性キャリアである請求項1、
2または3記載の静電荷像現像剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36251598A JP2000181136A (ja) | 1998-12-21 | 1998-12-21 | 静電荷像現像剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36251598A JP2000181136A (ja) | 1998-12-21 | 1998-12-21 | 静電荷像現像剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000181136A true JP2000181136A (ja) | 2000-06-30 |
Family
ID=18477053
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36251598A Pending JP2000181136A (ja) | 1998-12-21 | 1998-12-21 | 静電荷像現像剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000181136A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004198658A (ja) * | 2002-12-17 | 2004-07-15 | Ricoh Co Ltd | 静電荷像現像用トナー、現像剤及び定着方法 |
US7541128B2 (en) | 2002-09-26 | 2009-06-02 | Ricoh Company Limited | Toner, developer including the toner, and method for fixing toner image |
JP2010066763A (ja) * | 2008-09-10 | 2010-03-25 | Xerox Corp | ポリエステル合成 |
-
1998
- 1998-12-21 JP JP36251598A patent/JP2000181136A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7541128B2 (en) | 2002-09-26 | 2009-06-02 | Ricoh Company Limited | Toner, developer including the toner, and method for fixing toner image |
JP2004198658A (ja) * | 2002-12-17 | 2004-07-15 | Ricoh Co Ltd | 静電荷像現像用トナー、現像剤及び定着方法 |
JP2010066763A (ja) * | 2008-09-10 | 2010-03-25 | Xerox Corp | ポリエステル合成 |
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