JP2008241844A - トナー用樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低温定着性、耐ホットオフセット、ワックス分散性に優れ、更に、保存安定性も良好な電子写真トナーを容易に得ることができるトナー用ポリエステル樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】 炭素原子数が10以上の脂肪族カルボン酸と、多塩基酸と、多価アルコールとを、該脂肪族カルボン酸の使用量が多塩基酸と、多価アルコールの合計100重量部に対して1〜80重量部となるように重縮合して得られるポリエステル樹脂、該ポリエステル樹脂以外のポリエステル樹脂およびワックスを含有するトナー用樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、低温定着性、耐ホットオフセット及び保存安定性に優れるヒ−トロ−ル定着方式用の電子写真トナー用樹脂組成物に関する。
感光体上に形成された静電気潜像を電子写真トナーにより可視化し、さらに転写等の工程を経て媒体上に情報を定着させるいわゆる電子写真印刷方式において、印刷速度の高速化が図れることからヒ−トロ−ル(熱ロ−ル)によって電子写真トナーを媒体上に融着させる方式(ヒートロール定着方式)が現在の主流となっている。
このヒートロール定着方式において、近年の環境保全意識の高まりからできるだけ使用する熱エネルギ−を低減しようとする傾向が顕著となっている。すなわち、より低温で定着させることができる電子写真トナーが求められている。
しかしながら、ヒートロール定着方式に用いる電子写真トナーには定着ロールにオフセット(高温オフセット)しない性能が求められるため、電子写真トナーに使用されてきた結着樹脂(バインダ−)は高分子量の熱可塑性樹脂や、部分的に架橋した熱可塑性樹脂が主に使用されてきた。これらの樹脂の溶融は高温で行わなければならず、そのため、これらの樹脂を用いた電子写真トナーを用いて印刷を行うには該電子写真トナーを溶融し定着させる温度(定着温度)を高く設定する必要がある。その結果として、近時の省エネルギ−指向という社会的要請を十分満足させるに至っていないのが現状である。
ところで、小型プリンターなどに代表されるオイルレス定着器を装備した印刷機に用いる電子写真用トナーは、ヒートロールからの離型剤として電子写真ナー中にワックスを含ませるのが主流である。具体的には、結着樹脂、顔料、ワックス及び必要に応じて他の添加剤を溶融混練し、粉砕・分級して電子写真トナーを得ている。しかしながら、ポリエステル樹脂を初めとするバインダー樹脂はワックスとの相溶性が悪く溶融混練工程において、ワックスを樹脂中に均一に分散させることが困難である。このようなワックス分散が不均一な電子写真トナーは定着ロールにオフセットしやすい。また、保存安定性も良好でない。
電子写真トナーを製造する際に結着樹脂と離形剤としてのワックスとを均一に分散させる為、このワックスとの相溶性に優れる部分を化学的手段により結合させた樹脂を結着樹脂に用いることが知られている。具体的には、例えば、相溶性に優れる部分として長鎖脂肪族モノカルボン酸を原料の一つとして用いて得られる結着樹脂を用いる電子写真トナーが知られており、例えば、少なくともポリエステル樹脂を主成分とする結着樹脂及び着色剤からなる静電荷現像用トナーにおいて、該ポリエステル樹脂中に該樹脂の低分子量体と長鎖脂肪族ジカルボン酸または長鎖脂肪族モノカルボン酸の少なくとも一方とを反応させた構造体を含有することを特徴とする静電荷現像用トナーが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、前記特許文献1では架橋密度が高い高分子量の結着樹脂が得にくく、その結果、耐ホットオフセット性に優れる電子写真トナーが得にくい。
特開平7−333891公報
本発明の課題は、低温定着性、耐ホットオフセット、ワックス分散性に優れ、更に、保存安定性も良好なヒ−トロ−ル定着方式用の電子写真トナーを容易に得ることができるトナー用ポリエステル樹脂組成物を提供することである。
本発明者らは鋭意検討した結果、下記の知見を見出した。
(1)炭素原子数が10以上の脂肪族モノカルボン酸を多塩基酸及び多価アルコールと共に重縮合することにより電子写真トナー用のバインダ樹脂とワックスの両方への相溶性に優れる相溶化剤が得られる。
(2)相溶化剤の製造時に脂肪族モノカルボン酸の使用量を多塩基酸と、多価アルコールの合計100重量部に対して1〜80重量部と多く用いてもゲル化することなく相溶化剤を得ることができる。
(4)前記相溶化剤と前記相溶化剤以外のポリエステル樹脂とワックスとを含有する樹脂組成物を用いて得られる電子写真トナーは、トナー中にワックスが均一に分散されているので、低温定着性、耐ホットオフセット及び保存安定性に優れる。
本発明は上記知見により完成したものである。
即ち、本発明は、炭素原子数が10以上の脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)とを、該脂肪族カルボン酸(a1)の使用量が脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)との合計100重量部に対して1〜80重量部となるように重縮合して得られるポリエステル樹脂(A)、該ポリエステル樹脂(A)以外のポリエステル樹脂(B)およびワックス(C)を含有することを特徴とするトナー用樹脂組成物を提供するものである。
本発明によれば、低温定着性、耐ホットオフセット、ワックス分散性に優れ、更に、保存安定性も良好なヒ−トロ−ル定着方式用の電子写真トナーを好適に得ることができるトナー用樹脂組成物を容易に提供できる。
本発明で用いるポリエステル樹脂(A)は炭素原子数が10以上の脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)とを、該カルボン酸(a1)の使用量が多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)の合計100重量部に対して1〜80重量部となるように重縮合して得られることを特徴としている。即ち、本発明のトナー用樹脂組成物は用いるポリステル樹脂(A)として、炭素原子数が10以上の脂肪族カルボン酸(a1)の使用量を前記範囲に調製したものを用いることにより、該ポリエステル樹脂(A)の使用量をポリエステル樹脂(B)に対して比較的少量に抑えることができ、その結果、従来の樹脂組成物では提供できない、低温定着性、耐ホットオフセット、ワックス分散性に優れ、更に、保存安定性も良好な電子写真トナーが得られるトナー用樹脂組成物を容易に提供できたものである。
本発明で用いるポリエステル樹脂(A)は脂肪族カルボン酸(a1)として炭素原子数が10以上の脂肪族カルボン酸を用いる必要がある。炭素原子数が10より小さい脂肪族カルボン酸を用いてもワックス分散性が劣るという問題が生じる。脂肪族カルボン酸(a1)の使用量としては多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)の合計100重量部に対して10〜60重量部となる範囲がより好ましい。
ポリエステル樹脂(A)は重量平均分子量(Mw)が1,000〜500,000であるポリエステル樹脂が低温定着性、耐ホットオフセット等のバインダー樹脂の特性を低下させず低温からの定着ができるという理由から好ましく、3,000〜100,000がより好ましい。また、ポリエステル樹脂(A)は数平均分子量(Mn)が500〜15,000であるポリエステル樹脂が低温定着性、耐ホットオフセットに優れるトナーが得られることから好ましく、1,000〜15,000がより好ましい。
また、ポリエステル樹脂(A)は軟化点60℃〜180℃のポリエステル樹脂が低温定着性、耐ホットオフセットに優れるトナーが得られることから好ましく、軟化点80℃〜150℃のポリエステル樹脂がより好ましい。
更に、ポリエステル樹脂(A)はガラス転移温度30℃〜150℃のポリエステル樹脂が低温定着性、耐ホットオフセットに優れるトナーが得られることから好ましく、ガラス転移温度45℃〜150℃のポリエステル樹脂がより好ましい。
本発明では、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)の測定は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用い、下記の条件により求めた。尚、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)はポリスチレン換算である。
測定装置 ; 東ソー株式会社製 HLC−8220
カラム ; 東ソー株式会社製ガードカラムHXL−H
+東ソー株式会社製 TSKgel G5000HXL
+東ソー株式会社製 TSKgel G4000HXL
+東ソー株式会社製 TSKgel G3000HXL
+東ソー株式会社製 TSKgel G2000HXL
検出器 ; RI(示差屈折計)
データ処理:東ソー株式会社製 SC−8010
測定条件: カラム温度 40℃
溶媒 テトラヒドロフラン
流速 1.0ml/分
標準 ;ポリスチレン
試料 ;樹脂固形分換算で0.4重量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(100μl)
また、本発明では、ガラス転移温度及び軟化点は下記の条件より求めた。
・ガラス転移温度の測定条件
測定機器:セイコー電子工業(株)製DSC220C
測定条件:10℃/min,試料:アルミ容器に試料を10mg程度入れ、ふたをする。
測定方法:DSC(示唆走査熱量分析)法
軟化点の測定条件
測定機器:メイテック(株)製 環球式自動軟化点測定装置 ASP−MG
測定条件:3℃/min
加熱媒体:グリセリン
本発明で用いるポリエステル樹脂(A)の製造に用いる炭素原子数が10以上の脂肪族カルボン酸(a1)としては、例えば、デカン酸、ラウリン酸、カプリン酸、カプロン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘニン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、グリチルリチン酸が挙げられる。
また、本発明で用いる脂肪族カルボン酸(a1)はカルボキシル基以外の反応性基を有していてもよい。そのような化合物としては、例えば、ヒドロキシカプリン酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシミリスチン酸、ヒドロキシペンタデシル酸、ヒドロキシパルミチン酸、ヒドロキシマーガリン酸、ヒドロキシステアリン酸、ヒドロキシアラキン酸、ヒドロキシベヘニン酸、ヒドロキシナフタレンカルボン酸、グリチルリチン酸等が挙げられる。
本発明で用いる脂肪族カルボン酸(a1)としては、炭素原子数が10〜50の脂肪族カルボン酸が低温定着性、耐ホットオフセットに優れるトナーが得られることから好ましく、炭素原子数が15〜35の脂肪族カルボン酸がより好ましく、ステアリン酸、ベヘニン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸からなる群から選ばれる1種以上のカルボン酸が更に好ましい。
本発明で用いるポリエステル樹脂(A)の調製に用いる多塩基酸(a2)としては、例えば、例えば、ジカルボン酸等の多塩基酸およびその無水物あるいはそのアルキルエステルの如き反応性誘導体等が挙げられる。
前記多塩基酸(a2)の具体例としては、例えば、ジカルボン酸としては、例えばマレイン酸、無水マレイン酸、フマ−ル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、修酸、マロン酸、コハク酸、無水コハク酸、ドデシルコハク酸、ドデシル無水コハク酸、ドデセニルコハク酸、ドデセニル無水コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、デカン−1,10−ジカルボン酸等の脂肪族二塩基酸;
フタル酸、無水フタル酸、テトラヒドロフタル酸およびその無水物、ヘキサヒドロフタル酸およびその無水物、テトラブロムフタル酸およびその無水物、テトラクロルフタル酸およびその無水物、ヘット酸およびその無水物、ハイミック酸およびその無水物、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、トリシクロデカンジカルボン酸2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族または脂環族の二塩基酸類等が挙げられる。
前記多塩基酸のアルキルエステルが有するアルキル基としては、例えば、炭素数1〜4のアルキル基等が挙げられる。
さらに、3官能以上の多塩基酸として、1分子中に3個以上のカルボキシル基を有するカルボン酸およびその反応性誘導体も使用することができる。これらの代表的なものを挙げると、トリメリット酸、無水トリメリット酸、メチルシクロヘキセントリカルボン酸、メチルシクロヘキセントリカルボン酸無水物、ピロメリット酸、無水ピロメリット酸等が挙げられる。
さらに、上記した多塩基酸類は、そのカルボキシル基の一部または全部がアルキルエステル、アルケニルエステルまたはアリ−ルエステルとなっているものも使用できる。
また、ポリエステル樹脂を調製する際に、原料成分として、たとえばジメチロ−ルプロピオン酸あるいはジメチロ−ルブタン酸の如き3官能の原料成分としてのヒドロキシ酸あるいは6−ヒドロキシヘキサン酸のような、1分子中に水酸基とカルボキシル基を併有する化合物あるいはそれらの反応性誘導体も使用できる。
前記した多塩基酸類はそれぞれ単独で使用してもよいし、2種以上のものを併用してもよい。
本発明で用いる多塩基酸(a2)としては、2〜4価の多塩基酸、その酸無水物、及びこれらのアルキルエステルからなる群から選ばれる1種以上の多塩基酸が好ましく、テレフタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸及びそれらのアルキルエステル化合物がより好ましい。
さらに、安息香酸、p−tert−ブチル安息香酸のような一塩基酸も本発明の効果を損なわない範囲内で併用することができる。
本発明で用いるポリエステル樹脂(A)の調製に用いる多価アルコール(a3)としては、例えば、2価のアルコールとしては、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物などに代表されるビスフェノ−ルAのポリアルキレンオキサイド付加物やビスフェノ−ルA等のビスフェノ−ルAの誘導体類;エチレングリコ−ル、1,2−プロピレングリコ−ル等のプロピレングリコール、1,4−ブタンジオ−ル等のブタンジオール、1,5−ペンタンジオ−ル等のペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ−ル等のヘキサンジオール、ジエチレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、トリエチレングリコ−ル、ネオペンチルグリコ−ル等の脂肪族ジオ−ル類;シクロヘキサンジメタノ−ル等の脂環族のジオ−ル類等が挙げられる。
3官能以上のアルコールとしては、3個以上の水酸基を有する化合物も使用することができ、その代表的なものとして、グリセリン、ジグリセリン、トリメチロ−ルエタン、トリメチロ−ルプロパン、ソルビト−ル、1,2,3,6−ヘキサンテトロ−ル、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリト−ル、ジグリセリン、ジペンタエリスリト−ル、2−メチルプロパントリオ−ル、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレ−ト、ジトリメチロールプロパン等が挙げられる。
本発明で用いる多価アルコール成分(a3)としては低温定着性、耐ホットオフセットに優れるトナーが得られることから2〜6価の脂肪族アルコールが好ましく、2〜6価の低級脂肪族アルコールがより好ましく、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン、ジグリセリン、ジペンタエリスリトール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物およびビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物からなる群から選ばれる1種以上の多価アルコールが更に好ましい。
本発明で用いるポリエステル樹脂(A)としては、脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)とエポキシ基含有化合物(a4)とを重縮合して得られるポリエステル樹脂が低温定着性、耐ホットオフセットに優れるトナーが得られることから好ましい。
前記エポキシ基含有化合物(a4)としては、例えば、例えば、分子中にエポキシ基を1個有するモノエポキシ化合物や、分子中にエポキシ基を2個以上有するポリエポキシ化合物等が挙げられる。
前記モノエポキシ化合物としては、例えば、フェニルグリシジルエーテル、アルキルフェニルグリシジルエーテル、アルキルグリシジルエーテル、アルキルグリシジルエステル、アルキルフェノールアルキレンオキサイド付加物のグリシジルエーテル、αーオレフィンオキサイド、モノエポキシ脂肪酸アルキルエステル等が挙げられる。
前記アルキルフェニルグリシジルエーテルとしては、例えばクレジルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ノニルグリシジルエーテル等が挙げられる。アルキルグリシジルエ−テルとしては、例えばブチルグリシジルエーテル、2ーエチルヘキシルグリシジルエーテルである。
前記アルキルグリシジルエステルとしては、例えば、下記一般式で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2008241844
前記一般式において、R〜Rはそれぞれ炭素原子数1〜25のアルキル基を表す。R〜Rは好ましくは、それぞれ炭素原子数1〜10のアルキル基である。
前記アルキルフェノールアルキレンオキサイド付加物のグリシジルエーテルとしては、例えばブチルフェノール等の低級アルキルフェノールにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの付加物のグリシジルエーテルである。具体的には、例えば、エチレングリコールモノフェニルエーテルのグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールモノフェニルエーテルのグリシジルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテルのグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールモノフェニルエーテルのグリシジルエーテル、プロピレングリコールモノ(p−t−ブチル)フェニルエーテルのグリシジルエーテル、エチレングリコールモノノニルフェニルエーテルのグリシジルエーテル等が挙げられる。
前記モノエポキシ化合物の中でも、アルキルグリシジルエステルが好ましく、炭素原子数4〜20のアルキルグリシジルエステルがより好ましく、ネオデカン酸のグリシジルエステルが更に好ましい。このネオデカンサン酸のグリシジルエステルは、例えば、「カ−ジュラE10」の商品名でシェルケミカル社製から入手できる。
前記分子中にエポキシ基を2個以上有するポリエポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂、ビスフェノ−ルS型エポキシ樹脂、ビスフェノ−ルF型エポキシ樹脂、フェノ−ルノボラック型エポキシ樹脂、クレゾ−ルノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。また、グリシジルメタアクリレ−ト(GMA)を共重合して得られるビニル系重合体もエポキシ基含有化合物(b4)として使用することができる。
更に下記に示す化合物もエポキシ基含有化合物(b4)として使用することができる。具体的には、例えば、エチレングリコール、1,6−ヘキサンジオ−ル、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトールまたは水添ビスフェノールAの如き、各種の脂肪族ないしは脂環式ポリオールのポリグリシジルエーテル類;
ヒドロキノン、カテコール、レゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールSもしくはビスフェノールFの如き、各種の芳香族系ジオールのポリグリシジルエーテル類;上掲したような芳香族系ジオール類のエチレンオキシドもしくはプロピレンオキシド付加体の如き、該芳香族系ジオール誘導体類のジグリシジルエーテル類;
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールもしくはポリテトラメチレングリコールの如き、各種のポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル類;トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレ−トのポリグリシジルエーテル類;アジピン酸、ブタンテトラカルボン酸、プロパントリカルボン酸、フタル酸、テレフタル酸もしくはトリメリット酸の如き、各種の脂肪族ないしは芳香族ポリカルボン酸のポリグリシジルエステル類;
ブタジエン、ヘキサジエン、オクタジエン、ドデカジエン、シクロオクタジエン、α−ピネンもしくはビニルシクロヘキセンの如き、各種の炭化水素系ジエンの種々のビスエポキシド類;ビス(3,4ーエポキシシクロヘキシルメチル)アジペートもしくは3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレートの如き、各種の脂環式ポリエポキシ化合物;またはポリブタジエンもしくはポリイソプレンの如き、各種のジエンポリマーの種々のエポキシ化物;
各種のエポキシ基含有ビニル単量体の種々の単独重合体またはエポキシ基含有ビニル単量体と、(メタ)アクリル系ビニル単量体類、ビニルエステル系ビニル単量体類、ビニルエーテル系ビニル単量体類、芳香族ビニル系ビニル単量体類、フルオロオレフィン系ビニル単量体類等のエポキシ基含有ビニル単量体と共重合可能な単量体とを共重合させることによって得られる、エポキシ基含有のアクリル系共重合体、ビニルエステル系共重合体、フルオロオレフィン系共重合体等の種々のビニル系共重合体類等が挙げられる。
前記ポリエポキシ化合物の中でも、エポキシ基を2〜10個有するエポキシ化合物が好ましく、エポキシ基を2〜8個有するエポキシ化合物がより好ましく、エポキシ基を2〜4個有するエポキシ化合物が更に好ましい。これらのエポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂、ビスフェノ−ルS型エポキシ樹脂、ビスフェノ−ルF型エポキシ樹脂、フェノ−ルノボラック型エポキシ樹脂、クレゾ−ルノボラック型エポキシ樹脂からなる群から選ばれる1種以上のポリエポキシ化合物を好ましく使用できる。
本発明で用いるエポキシ基含有化合物a4の中でも、モノエポキシ化合物とポリエポキシ化合物の混合物が低温定着性、耐ホットオフセットに優れるトナーが得られることからから好ましい。中でも、モノエポキシ化合物とエポキシ基を2〜10個有するエポキシ化合物との混合物が好ましく、モノエポキシ化合物とエポキシ基を2〜8個有するエポキシ化合物との混合物がより好ましく、モノエポキシ化合物とエポキシ基を2〜4個有するエポキシ化合物との混合物が更に好ましい。そして、モノエポキシ化合物としてネオデカン酸のグリシジルエステルと、2〜4個のエポキシ基を有するエポキシ化合物としてビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂、ビスフェノ−ルS型エポキシ樹脂、ビスフェノ−ルF型エポキシ樹脂、フェノ−ルノボラック型エポキシ樹脂、クレゾ−ルノボラック型エポキシ樹脂からなる群から選ばれる1種以上のポリエポキシ化合物とを含有する混合物が最も好ましい。尚、混合物中のモノエポキシ化合物とポリエポキシ化合物の割合としては重量比で(モノエポキシ化合物)/(ポリエポキシ化合物)が10/90〜70/30が好ましい。
本発明で用いるポリエステル樹脂(A)は、例えば、脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)と、必要に応じてエポキシ基含有化合物(a4)とを、該カルボン酸(a1)の使用量が多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)の合計100重量部に対して1〜80重量部となるようにそれぞれ反応系内へ仕込み重縮合することにより製造することができる。具体的には、例えば、前記脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)と、必要に応じてエポキシ基含有化合物(a4)とを窒素雰囲気中で加熱下に脱水縮合させる方法等が挙げられる。この際使用される装置としては、窒素導入口、温度計、攪拌装置、精留塔等を備えた反応容器の如き回分式の製造装置が好適に使用できるほか、脱気口を備えた押し出し機や連続式の反応装置、混練機等も使用できる。また、上記脱水縮合の際、必要に応じて反応系を減圧することによって、エステル化反応を促進することもできる。さらに、エステル化反応の促進のために、種々の触媒を添加することもできる。
原料の添加順序は特に定める必要はないが、脂肪族カルボン酸(a1)は反応途中で入れた方が脱水をスムーズに行わせることができる為に好ましい。
本発明において重縮合する際の温度は、例えば50〜300℃であり、100〜260℃がより好ましい。
本発明において重縮合する重合時間としては、例えば、重合温度が50〜250℃のときは通常5〜50時間である。
本発明で用いるポリエステル樹脂(A)としては、高化式フロ−テスタ−による流動開始温度(Tfb)が60〜150℃となるポリエステル樹脂が低温定着性に優れるトナーが得られることから好ましく、70〜130℃℃となるポリエステル樹脂がより好ましい。
本発明で用いるポリエステル樹脂(A)としては、高化式フロ−テスタ−によるによるプランジャ−の1/2降下温度(T1/2)が100〜250℃℃となるポリエステル樹脂が耐オフセット性に優れるトナーが得られることから好ましく、120〜230℃となるポリエステル樹脂がより好ましい。
前記Tfbとは高化式フロ−テスタ−〔島津製作所(株)製CFT−500D〕において、温度/ピストンストロ−ク曲線の流出開始点の温度で表示される温度を言う。測定の際の荷重10Kg、昇温速度6℃/分である。また、T1/2とは高化式フロ−テスタ−〔島津製作所(株)製CFT−500D〕においてプランジャ−(ピストン)が流出開始から流出終了までの工程において中間点にきたときの温度をいう。
ここで、本発明のトナー用樹脂組成物は、ポリエステル樹脂(A)の含有量が後述するポリエステル樹脂(B)100重量部に対して1〜80重量部である必要がある。ポリエステル樹脂(A)の含有量がポリエステル樹脂(B)100重量部に対して1よりも小さいと相溶化剤としての効果を発揮しないこと理由から好ましくない。ポリエステル樹脂(A)の含有量がポリエステル樹脂(B)100重量部に対して80よりも大きいと低温定着性、耐ホットオフセットに等のバインダー樹脂の特性を低下させる理由から好ましくない。本発明のトナー用樹脂組成物としてはポリエステル樹脂(A)の含有量がポリエステル樹脂(B)100重量部に対して10〜70重量部であるトナー用樹脂組成物が好ましく、ポリエステル樹脂(A)の含有量がポリエステル樹脂(B)100重量部に対して20〜60重量部であるトナー用樹脂組成物がより好ましい。
本願発明で用いるポリエステル樹脂(B)は、例えば、多塩基酸(b2)と、多価アルコール(b3)とを、重縮合することによりえることができる。多塩基酸(b2)としては、例えば、前記多塩基酸(a2)として例示したもの等を使用することができる。ポリエステル樹脂(B)としては、多塩基酸(b2)として2〜4価の多塩基酸、その酸無水物、及びこれらのアルキルエステルからなる群から選ばれる1種以上の多塩基酸を用いて得られるポリエステル樹脂が低温定着性や耐オフセット性に優れるトナーが得られることから好ましく、多塩基酸(b2)としてテレフタル酸、イソフタル酸及びそれらのアルキルエステル化合物からなる群から選ばれる1種以上の多塩基酸を用いて得られるポリエステル樹脂がより好ましい。尚、多塩基酸(b2)は多塩基酸(a2)とは同じでも異なっていても良い。
多価アルコール(b3)としては、例えば、前記多価アルコール(a3)として例示したものを使用することができる。ポリエステル樹脂(B)としては、多価アルコール(b3)として2〜6価の脂肪族多価アルコールを用いて得られるポリエステル樹脂が低温定着性や耐オフセット性に優れるトナーが得られることから好ましく、多価アルコール(b3)としてエチレングリコール、プロピレングリコールおよびネオペンチルグリコールからなる群から選ばれる1種以上の多価アルコールを用いて得られるポリエステル樹脂より好ましい。尚、多価アルコール(b3)と多価アルコール(a3)も同じでも異なっていても良い。
ポリエステル樹脂(B)は前記多塩基酸(b2)と、多価アルコール(a3)と、エポキシ基含有化合物(b4)とを重縮合して得られるポリエステル樹脂が低温定着性や耐オフセット性に優れるトナーが得られることから好ましい。エポキシ基含有化合物(b4)としては、例えば、エポキシ基含有化合物(a4)として例示したもの等を使用することができる。尚、エポキシ基含有化合物(a4)とエポキシ基含有化合物(b4)も同じでも異なっていても良い。
本発明で用いるポリエステル樹脂(B)としては、重量平均分子量(Mw)が1,000〜500,000のポリエステル樹脂が、耐オフセット性に優れるトナーが得られることからから好ましく、3,000〜100,000ポリエステル樹脂がより好ましい。また、本発明で用いるポリエステル樹脂(B)としては、数平均分子量(Mn)が500〜15,000のポリエステル樹脂が、耐オフセット性に優れるトナーが得られることから好ましく、1,000〜15,000のポリエステル樹脂がより好ましい。
本発明で用いるポリエステル樹脂(B)としては、高化式フロ−テスタ−による流動開始温度(Tfb)が60〜150℃となるポリエステル樹脂が低温定着に優れるトナーが得られることから好ましく、60〜130℃となるポリエステル樹脂がより好ましい。
本発明で用いるポリエステル樹脂(B)としては、高化式フロ−テスタ−によるによるプランジャ−の1/2降下温度(T1/2)が100〜250℃となるポリエステル樹脂が耐オフセット性に優れるトナーが得られることから好ましく、120〜230℃となるポリエステル樹脂がより好ましい。
本発明で用いるポリエステル樹脂(B)は、例えば、多塩基酸(b2)と、多価アルコール(b3)と、必要に応じてエポキシ基含有化合物(b4)を反応系内へ仕込み、重縮合することにより製造することができる。具体的には、例えば、前記多塩基酸(b2)と、多価アルコール(b3)と、必要に応じてエポキシ基含有化合物(b4)を窒素雰囲気中で加熱下に脱水縮合させる方法等が挙げられる。この際使用される装置としては、例えば、前記ポリエステル樹脂(A)の製造に用いる装置等を使用することができる。また、上記脱水縮合の際、必要に応じて反応系を減圧することによって、エステル化反応を促進することもできる。さらに、エステル化反応の促進のために、種々の触媒を添加することもできる。
本発明において重縮合する際の温度は、例えば180〜280℃であり、210〜260℃がより好ましい。
本発明において重縮合する重合時間としては、例えば、重合温度が50〜250℃のときは通常7〜15時間である。
本発明で用いるワックス(C)としては、例えば、カルボキシル基を有するワックス、水酸基を有するワックス、アルキルエステル基を有するワックス等が挙げられる。
前記カルボキシル基を有するワックスとしては、例えば、酸化ポリエチレンワックス、酸化ポリプロピレンワックス、マレイン酸変性ポリエチレンワックス、マレイン酸変性ポリプロピレンワックス、カルナウバワックス等が挙げられる。前記水酸基を有するワックスとしては、例えば、水酸基含有ポリエチレンワックス、水酸基含有ポリプロピレンワックス等が挙げられる。
また、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、ポリアミド系ワックス、フィッシャートロプシュワックス、合成エステル系ワックス、各種天然ワックス等もワックス(C)として使用することができる。ワックス(C)としては、カルナウバワックス、モンタン系エステルワックス、ライスワックス、カイガラムシワックス、ポリプロピレンワックスが好ましい。
本発明のトナー用樹脂組成物は、例えば、ポリエステル樹脂(A)、ポリエステル樹脂(B)およびワックス(C)を溶融混練することにより得られる。
本発明で得られるトナー用ポリエステル樹脂組成物を用いて電子写真トナーを調製する方法としては、以下の工程を含む調製方法が挙げられる。まず、本発明で得られるトナー用樹脂組成物と着色剤と必要に応じて帯電制御剤、流動調整剤等をヘンシェルミキサ−などで予備混合して混合物を調製した後、この混合物を3本ロ−ル、加圧ニ−ダ−、2軸押し出し機等の装置で溶融混練し、混練物を得る。ついで、この混練物を冷却し、粗粉砕した後タ−ボミル等を用いた機械粉砕法あるいはジェットミルを用いたエア−式粉砕法等の方法によって所定の粒子径のトナ−粒子を得る。さらに必要に応じてこのトナ−粒子を風力分級機等により分級することが一般的である。通常は体積平均粒子径として、5〜15μmとなるように調製される。また、このように調製されたトナ−粒子に対し、粉体の流動性改良や帯電特性の改良のため外添剤としてシリカ粉末、酸化チタン、アルミナ等の微粒子が混合されるのが一般的である。
前記着色剤としては、例えば、黒色トナ−の場合サ−マルブラック法、アセチレンブラック法、チャンネルブラック法、ファ−ネスブラック法、ランプブラック法等により製造される各種のカ−ボンブラックが挙げられる。カラ−トナ−の場合、フタロシアニンブル−、アニリンブル−、カルコオイルブル−、ウルトラマリンブル−、メチレンブル−クロライド、マラカイトグリ−ンオクサレ−ト、クロムイエロ−、キノリンイエロ−、デュポンオイルレッド、ロ−ズベンガル等の顔料やニグロシン系またはロ−ダミン系染料などがあり、これらは、それぞれ単独で使用できるし、2種以上を併用してもよい。
前記帯電制御剤としては低分子化合物から高分子化合物まで種々の物質が使用できるが、代表的なものを挙げると、ニグロシン染料、4級アンモニウム塩化合物、アミノ基を有するモノマ−を単独重合あるいは共重合してなる高分子化合物や、有機金属錯体、キレ−ト化合物等がある。
前記流動調整剤はトナ−の流動性を向上させるために添加されるが、例えばフッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末、湿式法若しくは乾式法のシリカ微粉末等を使用することができる。
本発明のトナー用樹脂組成物を用いて得られる電子写真トナーは2成分現像剤あるいは非磁性1成分現像剤などとして使用した場合、従来の電子写真トナ−と比較して飛躍的に低い定着温度で印刷が可能となり、しかも電子写真トナ−の熱安定性も良好であり、さらに結着樹脂自体の弾性の低下がなくオフセット現象のない優れた電子写真トナ−を得ることができる。
本発明を合成例、実施例、比較例により詳細に説明する。例中、「部」、「%」は特に断りの無い限り重量基準である。
合成例1〔ポリエステル樹脂(A)の調製〕
精留塔、撹拌装置、窒素ガス導入口、温度計を備えた内容積5Lのフラスコに、ビスフェノ−ルAのポリエチレンオキサイド付加物3000g、トリメチロールプロパン500g、テレフタル酸1500g及びジブチル錫オキサイド1.0gを仕込み、2時間を要して245℃に昇温し、そのまま245℃で5時間反応させ酸価が2以下になったところで反応を終了させた。反応終了後得られたポリエステル樹脂にデカン酸を20000g〔脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)との合計100部に対して80部〕を追加し酸価が3以下になるまで245℃で6時間反応を進めてポリエステル樹脂(A1)を得た。得られたポリエステル樹脂(A1)は最終酸価が2.5mgKOH/g、示差走査熱量分析(DSC)法による融点(mp)が31℃、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によるテトラヒドロフラン(THF)可溶分の数平均分子量(Mn)が2,800、重量平均分子量(Mw)が7,000であった。ポリエステル樹脂(A1)の特性値を第1表に示す。
合成例2(同上)
デカン酸を20000g用いる代わりにデカン酸を1700g〔脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)との合計100部に対して25部〕用いた以外は合成例1と同様にしてポリエステル樹脂(A2)を得た。得られたポリエステル樹脂(A2)は最終酸価が2.5mgKOH/g、DSC法によるmpが28℃、GPC法によるTHF可溶分のMnが2,900、Mwが7,600であった。ポリエステル樹脂(A2)の特性値を第1表に示す。
合成例3(同上)
デカン酸を20000g用いる代わりにデカン酸を555g〔脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)との合計100部に対して1部〕用いた以外は合成例1と同様にしてポリエステル樹脂(A3)を得た。得られたポリエステル樹脂(A3)は最終酸価が2.5mgKOH/g、DSC法によるmpが26℃、GPC法によるTHF可溶分のMnが2,900、Mwが7,600であった。ポリエステル樹脂(A3)の特性値を第1表に示す。
合成例4(同上)
デカン酸を20000g用いる代わりにベヘニン酸を20000g〔脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)との合計100部に対して80部〕用いた以外は合成例1と同様にしてポリエステル樹脂(A4)を得た。得られたポリエステル樹脂(A4)は最終酸価が3.0mgKOH/g、DSC法によるmpが62℃、GPC法によるTHF可溶分のMnが3,300、Mwが7,500であった。ポリエステル樹脂(A4)の特性値を第1表に示す。
合成例5(同上)
デカン酸を20000g用いる代わりにベヘニン酸を1700g〔脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)との合計100部に対して25部〕用いた以外は合成例1と同様にしてポリエステル樹脂(A5)を得た。得られたポリエステル樹脂(A5)は最終酸価が2.5mgKOH/g、DSC法によるmpが56℃、GPC法によるTHF可溶分のMnが3,000、Mwが8,500であった。ポリエステル樹脂(A5)の特性値を第1表に示す。
合成例6(同上)
デカン酸を20000g用いる代わりにベヘニン酸を555g〔脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)との合計100部に対して1部〕用いた以外は合成例1と同様にしてポリエステル樹脂(A6)を得た。得られたポリエステル樹脂(A6)は最終酸価が2.5mgKOH/g、DSC法によるTgが50℃、GPC法によるTHF可溶分のMnが3,300、Mwが7,900であった。ポリエステル樹脂(A6)の特性値を第2表に示す。
合成例7(同上)
デカン酸を20000g用いる代わりにグリチルリチン酸を20000g〔脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)との合計100部に対して80部〕用いた以外は合成例1と同様にしてポリエステル樹脂(A7)を得た。得られたポリエステル樹脂(A7)は最終酸価が2.5mgKOH/g、DSC法によるmpが56℃、GPC法によるTHF可溶分の数平均分子量(Mn)が3,000、重量平均分子量(Mw)が8,500であった。ポリエステル樹脂(A5)の特性値を第1表に示す。最終酸価が2.5mgKOH/g、DSC法によるmpが80℃、GPC法によるTHF可溶分のMnが3,200、Mwが8,100であった。ポリエステル樹脂(A7)の特性値を第2表に示す。
合成例8(同上)
デカン酸を20000g用いる代わりにグリチルリチン酸を1700g〔脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)との合計100部に対して25部〕用いた以外は合成例1と同様にしてポリエステル樹脂(A8)を得た。得られたポリエステル樹脂(A8)は最終酸価が2.5mgKOH/g、DSC法によるmpが65℃、GPC法によるTHF可溶分のMnが3,600、Mwが7,900であった。ポリエステル樹脂(A8)の特性値を第2表に示す。
合成例9(同上)
デカン酸を20000g用いる代わりにグリチルリチン酸を555g〔脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)との合計100部に対して1部〕用いた以外は合成例1と同様にしてポリエステル樹脂(A9)を得た。得られたポリエステル樹脂(A9)は最終酸価が2.5mgKOH/g、DSC法によるTgが50℃、GPC法によるTHF可溶分のMnが3,500、Mwが7,900であった。ポリエステル樹脂(A9)の特性値を第2表に示す。
合成例10〔比較対照用ポリエステル樹脂(a)の調製〕
デカン酸を20000g用いる代わりにオクチル酸を20000g〔脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)との合計100部に対して80部〕用いた以外は合成例1と同様にして比較対照用ポリエステル樹脂(a1)を得た。得られたポリエステル樹脂(a1)は最終酸価が2.5mgKOH/g、DSC法によるmpが40℃、GPC法によるTHF可溶分のMnが3,100、Mwが7,100であった。ポリエステル樹脂(a1)の特性値を第3表に示す。
合成例11(同上)
デカン酸を20000g用いる代わりにオクチル酸を1700g〔脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)との合計100部に対して25部〕用いた以外は合成例1と同様にして比較対照用ポリエステル樹脂(a2)を得た。得られたポリエステル樹脂(a2)は最終酸価が2.5mgKOH/g、DSC法によるmpが44℃、GPC法によるTHF可溶分のMnが3,400、Mwが7,700であった。ポリエステル樹脂(a2)の特性値を第3表に示す。
合成例12(同上)
デカン酸を20000g用いる代わりにオクチル酸を555g〔脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)との合計100部に対して1部〕)用いた以外は合成例1と同様にして比較対照用ポリエステル樹脂(a3)を得た。得られたポリエステル樹脂(a3)は最終酸価が2.5mgKOH/g、DSC法によるTgが48℃、GPC法によるTHF可溶分のMnが2,800、Mwが8,000であった。ポリエステル樹脂(a3)の特性値を第3表に示す。
合成例13(同上)
デカン酸を20000g用いる代わりにエイコサン二酸を25g〔脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)との合計100部に対して0.5部)用いた以外は合成例1と同様にして比較対照用ポリエステル樹脂(a4)を得た。得られたポリエステル樹脂(a4)は最終酸価が2.5mgKOH/g、DSC法によるTgが45℃、GPC法によるTHF可溶分のMnが2,600、Mwが7,900であった。ポリエステル樹脂(a4)の特性値を第3表に示す。ポリエステル樹脂(a4)の特性値を第3表に示す。
合成例14(同上)
デカン酸を20000g用いる代わりにデカン酸を26000g〔脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)との合計100部に対して84部)用いた以外は合成例1と同様にして比較対照用ポリエステル樹脂(a5)を得た。得られたポリエステル樹脂(a5)は最終酸価が2.5mgKOH/g、DSC法によるTmが32℃、GPC法によるTHF可溶分のMnが2,300、Mwが6,900であった。ポリエステル樹脂(a5)の特性値を第3表に示す。
合成例15(同上)
デカン酸を20000g用いる代わりにデカン酸を350g〔脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)との合計100部に対して0.7部〕用いた以外は合成例1と同様にして比較対照用ポリエステル樹脂(a6)を得た。得られたポリエステル樹脂(a6)は最終酸価が2.5mgKOH/g、DSC法によるTgが44℃、GPC法によるTHF可溶分のMnが2,200、Mwが6,500であった。ポリエステル樹脂(a6)の特性値を第4表に示す。
合成例16(同上)
デカン酸を20000g用いる代わりにベヘニン酸を26000g〔脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)との合計100部に対して84部〕用いた以外は合成例1と同様にして比較対照用ポリエステル樹脂(a7)を得た。得られたポリエステル樹脂(a7)は最終酸価が2.5mgKOH/g、DSC法によるTmが59℃、GPC法によるTHF可溶分のMnが3,200、Mwが8,300であった。ポリエステル樹脂(a7)の特性値を第4表に示す。
合成例17(同上)
デカン酸を20000g用いる代わりにベヘニン酸を350g〔脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)との合計100重に対して0.7部〕用いた以外は合成例1と同様にして比較対照用ポリエステル樹脂(a8)を得た。得られたポリエステル樹脂(a8)は最終酸価が2.5mgKOH/g、DSC法によるTgが43℃、GPC法によるTHF可溶分のMnが3,300、Mwが7,900であった。ポリエステル樹脂(a8)の特性値を第4表に示す。
合成例18(同上)
デカン酸を20000g用いる代わりにグリチルリチン酸を26000g〔脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)との合計100部に対して84部〕用いた以外は合成例1と同様にして比較対照用ポリエステル樹脂(a9)を得た。得られたポリエステル樹脂(a9)は最終酸価が2.5mgKOH/g、DSC法によるTmが82℃、GPC法によるTHF可溶分のMnが3,800、Mwが8,900であった。ポリエステル樹脂(a9)の特性値を第4表に示す。
合成例19(同上)
デカン酸を20000g用いる代わりにグリチルリチン酸を350g〔脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)との合計100部に対して0.7部)用いた以外は合成例1と同様にして比較対照用ポリエステル樹脂(a10)を得た。得られたポリエステル樹脂(a10)は最終酸価が2.5mgKOH/g、DSC法によるTmが48℃、GPC法によるTHF可溶分のMnが3,100、Mwが7,200であった。ポリエステル樹脂(a10)の特性値を第4表に示す。
合成例20〔ポリエステル樹脂(B)の調製〕
エチレングリコール290g、ネオペンチルグリコール705.9g、ジエチレングリコール110g、エピクロン830〔大日本インキ化学工業(株)製のビスフェノ−ルF型エポキシ樹脂(エポキシ基当量171〕9g、エピクロンN−695〔大日本インキ化学工業(株)製のフェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ基当量213)40g、カ−ジュラE10〔シェルケミカル社製 分岐脂肪酸のモノグリシジルエステル〕25gを5リットルの4つ口フラスコに入れ、加熱溶解させた後、テレフタル酸2000gを加え、ジブチル錫オキサイド2.0gを投入し窒素気流下にて徐々に昇温させ255℃で15時間反応させ取り出し、ポリエステル樹脂(B1)を得た。GPC法によるポリエステル樹脂(B1)のMwが250,000、Mnが4,000、軟化点が136℃、ガラス転移温度が59℃であった。ポリエステル樹脂(B1)の特性値を第5表に示す。
実施例1
ポリエステル樹脂(B1)、ポリエステル樹脂(A1)、着色剤、ワックス及び帯電制御剤を第6表に示す割合で配合し、ヘンシェルミキサ−で混合後、2軸押し出し機によって溶融混練して混練物(本発明のトナー用樹脂組成物)を得た。その後混練物を冷却・粗粉砕し、更にジェットミルを用いて微粉砕した。ついで微粉砕物を分級し体積平均粒子径が10μmとなるように調製し、樹脂微粒子を調整した。
この樹脂微粒子100重量部に、シリカHDK3050EP〔ワッカ−ケミカルズ(株)製のシリカ粉末〕1重量部を添加しヘンシェルミキサ−にて混合し電子写真トナーを得た。これを電子写真トナー1と略記する。電子写真トナー1の低温定着性、定着強度、耐ホットオフセット性及び保存安定性の評価を下記方法に従って評価した。評価結果をプランジャーの1/2降下温度(T1/2)と共に第10表に示す。
<低温定着性の評価方法>
熱ロ−ルの設定温度を5℃きざみに80℃から210℃まで変化させ、ベタ印刷部分にメンディングテ−プ(住友スリ−M株式会社製)を貼り付け、さらに同テ−プを一定速度で一定方向に剥離させたときの剥離前後の画像濃度をマクベス濃度計(RD−918)で測定し、その剥離前の値に対する剥離後の濃度値の比率を%で表示した場合に、その値が80%以上となる温度を定着開始温度とした。この温度が低いほど低温定着性の良好な電子写真トナ−である。
<定着強度の評価方法>
熱ロ−ルの設定温度を120℃としてベタ印刷を行い、得られたベタ印刷面の画像濃度をマクベス濃度計で測定した。ベタ印刷面にメンディングテ−プを貼り付け、同テ−プを一定速度で一定方向に剥離させたときの剥離前後の画像濃度をマクベス濃度計で測定し、その剥離前の値に対する剥離後の濃度値の比率を%で表示した。この値が大きいほど定着強度が強い電子写真トナ−である。
<耐ホットオフセット性の評価方法>
熱ロ−ルの設定温度を5℃きざみに80℃から210℃まで変化させたときに、ホットオフセット現象が目視で確認できる最低の温度をホットオフセット発生温度とした。この温度が高いほど耐オフセット性が良好な電子写真トナ−である。
<保存安定性の評価方法>
50gの電子写真トナ−1を100ccのポリエチレン製容器(内蓋あり)に入れ密封し、50℃で相対湿度50%に調整された恒温機で7日間保存した後のトナ−粉の凝集状態で評価した。評価基準は以下のとおりである。
◎:保存前と変化なく流動性も良好である。
○:容器から出して手で触ってみるとわずかに凝集した微小な塊があり手でほぐれる。
△:容器から紙の上に出してみると容器の形状が約半分程度保たれた状態で出るが、塊を手でほぐすとほぐれる。
×:容器から紙の上に出してみると容器の形状がそのまま保たれた状態で出、手でほぐしてみると固い凝集塊がある。
尚、上記評価試験において定着ロ−ル等の条件設定は以下のとおりである。
ロ−ル材質:上;ポリテトラフルオロエチレン、下;シリコ−ン
上ロ−ル荷重:20Kg
ニップ幅:10mm
紙送り速度:80cm/sec
実施例2〜9及び比較例1〜10
第6表〜第9表に示した配合割合を用いる以外は実施例1と同様にして電子写真トナー2〜9及び比較対象用電子写真トナー1´〜4´を得た。実施例1と同様の評価を行い、その結果を第10表〜第13表に示す。
参考例1(ワックス分散性の評価)
ポリエステル樹脂(B1)94部、ポリエステル樹脂(A1)8部、及びTOWAX−1PF(東亜化成株式会社製のカルナバワックス)3部を第4表に示す割合で配合し、ラボプラストミル(東洋精機株式会社製の混練機)により125℃で10分間混練した。その後混練物を冷却・粗粉砕し、ワックス分散ポリエステル樹脂を得た。得られたワックス分散ポリエステル樹脂をテトラヒドロフランに溶解させて、ワックス粒子が分散した分散液を得た。その後、ワックス粒子の粒度分布を遠心型粒度分布測定装置〔(株)HORIBA製作所製「堀場超遠心自動粒度分布測定装置CAPA−700」〕を用いて測定し、ワックスの平均分散粒径を求めた。この平均粒径をワックス分散性の評価結果とした。平均粒径が小さいほど電子写真トナーを調製する際に添加するワックスの分散性が良好で、ポリエステル樹脂とワックスが均一に混合することを表す。測定結果を第14表に示す。尚、ポリエステル樹脂にワックスが均一に分散することにより、保存安定性と耐ホットオフセット性に優れる電子写真トナーが得られると考えている。
参考例2〜9及び比較参考例1〜10
第14表〜第17表に示す配合割合を用いた以外は参考例1と同様にしてワックス粒子が分散した分散液を得た。参考例1と同様にしてワックスの平均粒径を求め、その結果を第14表〜第17表に示す。
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第6表〜第9表の脚注
Elf8:エルフテックス8(米国キャボット社製カ−ボンブラックの商品名)
1PF :TOWAX1PF(東亜化成(株)製カルバナワックス)
650P:ビスコ−ル650P〔三洋化成(株)製ポリプロピレンワックス〕
E−84:ボントロンE−84〔オリエント化学(株)製サリチル酸金属錯体〕
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Claims (23)

  1. 炭素原子数が10以上の脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)とを、該脂肪族カルボン酸(a1)の使用量が脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)との合計100重量部に対して1〜80重量部となるように重縮合して得られるポリエステル樹脂(A)、該ポリエステル樹脂(A)以外のポリエステル樹脂(B)およびワックス(C)を含有することを特徴とするトナー用樹脂組成物。
  2. 前記ポリエステル樹脂(A)が脂肪族カルボン酸(a1)として炭素原子数が10〜50の脂肪族カルボン酸を用いて得られるポリエステル樹脂である請求項1記載のトナー用ポリエステル樹脂組成物。
  3. 前記ポリエステル樹脂(A)が脂肪族カルボン酸(a1)としてラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、およびグリチルリチン酸等からなる群から選ばれる1種以上の脂肪族カルボン酸を用いて得られるポリエステル樹脂である請求項1記載のトナー用ポリエステル樹脂組成物。
  4. 前記ポリエステル樹脂(A)が多塩基酸(a2)として2〜4価の多塩基酸、その酸無水物、及びこれらのアルキルエステルからなる群から選ばれる1種以上の多塩基酸を用いて得られるポリエステル樹脂である請求項1記載のトナー用樹脂組成物。
  5. 前記ポリエステル樹脂(A)が多塩基酸(a2)としてテレフタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸およびそれらのアルキルエステル化合物からなる群から選ばれる1種以上の多塩基酸を用いて得られるポリエステル樹脂である請求項1記載のトナー用樹脂組成物。
  6. 前記ポリエステル樹脂(A)が多価アルコール(a3)として2〜6価のアルコールを用いて得られるポリエステル樹脂である請求項1記載のトナー用樹脂組成物。
  7. 前記ポリエステル樹脂(A)が多価アルコール成分(a3)としてエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン、ジグリセリン、ジペンタエリルリトール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物およびビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物からなる群から選ばれる1種以上の多価アルコールを用いて得られるポリエステル樹脂である請求項1記載のトナー用樹脂組成物。
  8. 前記ポリエステル樹脂(A)が脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)とエポキシ基含有化合物(a4)とを重縮合して得られるポリエステル樹脂である請求項1記載のトナー用樹脂組成物。
  9. 前記ポリエステル樹脂(A)がエポキシ基含有化合物(b4)としてモノエポキシ化合物と2〜4個のエポキシ基を有するエポキシ化合物との混合物を用いて得られるポリエステル樹脂である請求項8記載のトナー用ポリエステル樹脂組成物。
  10. 前記ポリエステル樹脂(A)がエポキシ基含有化合物(a4)としてモノエポキシ化合物としてネオデカン酸のグリシジルエステルと、2〜4個のエポキシ基を有するエポキシ化合物としてビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂、ビスフェノ−ルS型エポキシ樹脂、ビスフェノ−ルF型エポキシ樹脂、フェノ−ルノボラック型エポキシ樹脂、クレゾ−ルノボラック型エポキシ樹脂からなる群から選ばれる1種以上のポリエポキシ化合物とを含有する混合物を用いて得られるポリエステル樹脂である請求項8記載のトナー用ポリエステル樹脂組成物。
  11. 前記ポリエステル樹脂(A)が軟化点ガラス転移温度30〜150℃で、且つ、軟化点60〜180℃のポリエステル樹脂である請求項1記載のトナー用樹脂組成物。
  12. 前記ポリエステル樹脂(A)が脂肪族カルボン酸(a1)と、多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)とを、該脂肪族カルボン酸(a1)の使用量が多塩基酸(a2)と、多価アルコール(a3)の合計100重量部に対して10〜60重量部となるように重縮合して得られるポリエステル樹脂である請求項1記載のトナー用樹脂組成物。
  13. 前記ポリエステル樹脂(A)の含有量がポリエステル樹脂(B)100重量部に対して10〜70重量部である請求項1記載のトナー用樹脂組成物。
  14. 前記ポリエステル樹脂(B)が多塩基酸(b2)と、多価アルコール(b3)と、エポキシ基含有化合物(b4)とを重縮合して得られるポリエステル樹脂である請求項1記載のトナー用ポリエステル樹脂組成物。
  15. 前記ポリエステル樹脂(B)が多塩基酸(b2)として2〜4価の多塩基酸、その酸無水物、及びこれらのアルキルエステルからなる群から選ばれる1種以上の多塩基酸を用いて得られるポリエステル樹脂である請求項14記載のトナー用ポリエステル樹脂組成物。
  16. 前記ポリエステル樹脂(B)が多塩基酸(b2)としてテレフタル酸、イソフタル酸及びそれらのアルキルエステル化合物からなる群から選ばれる1種以上の多塩基酸を用いて得られるポリエステル樹脂である請求項14記載のトナー用ポリエステル樹脂組成物。
  17. 前記ポリエステル樹脂(B)が多価アルコール(b3)として2〜6価の脂肪族多価アルコールを用いて得られるポリエステル樹脂である請求項14記載のトナー用ポリエステル樹脂組成物。
  18. 前記ポリエステル樹脂(B)が多価アルコール(b3)としてエチレングリコール、プロピレングリコールおよびネオペンチルグリコールからなる群から選ばれる1種以上の多価アルコールを用いて得られるポリエステル樹脂である請求項14記載のトナー用ポリエステル樹脂組成物。
  19. 前記ポリエステル樹脂(B)がエポキシ基含有化合物(b4)としてモノエポキシ化合物と2〜4個のエポキシ基を有するエポキシ化合物との混合物を用いて得られるポリエステル樹脂である請求項14記載のトナー用ポリエステル樹脂組成物。
  20. 前記ポリエステル樹脂(B)がエポキシ基含有化合物(b4)としてモノエポキシ化合物としてネオデカン酸のグリシジルエステルと、2〜4個のエポキシ基を有するエポキシ化合物としてビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂、ビスフェノ−ルS型エポキシ樹脂、ビスフェノ−ルF型エポキシ樹脂、フェノ−ルノボラック型エポキシ樹脂、クレゾ−ルノボラック型エポキシ樹脂からなる群から選ばれる1種以上のポリエポキシ化合物とを含有する混合物を用いて得られるポリエステル樹脂である請求項14記載のトナー用ポリエステル樹脂組成物。
  21. 前記ポリエステル樹脂(B)がガラス転移温度30〜150℃で、軟化点60〜200℃のポリエステル樹脂である請求項14記載のトナー用ポリエステル樹脂組成物。
  22. 前記ポリエステル樹脂(B)が数平均分子量500〜15,000で、重量平均分子量1000〜500,000のポリエステル樹脂である請求項14記載のトナー用ポリエステル樹脂組成物。
  23. ワックス(C)がカルボキシル基を有するワックス、水酸基を有するワックス、アルキルエステル基を有するワックスからなる群から選ばれる1種以上を含有する混合物を用いて得られる請求項1のトナー用樹脂組成物。
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