JP2001139814A - シリコーンゴム組成物およびその製造方法 - Google Patents

シリコーンゴム組成物およびその製造方法

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JP2001139814A JP32056299A JP32056299A JP2001139814A JP 2001139814 A JP2001139814 A JP 2001139814A JP 32056299 A JP32056299 A JP 32056299A JP 32056299 A JP32056299 A JP 32056299A JP 2001139814 A JP2001139814 A JP 2001139814A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 保存安定性に優れ、硬化後は機械的強度に優
れたシリコーンゴムとなり得るシリコーンゴム組成物お
よびその製造方法を提供する。 【解決手段】 オルガノポリシロキサン環状体により表
面処理された乾式法シリカであって、BET法比表面積
が50〜300m2/g嵩密度が80〜200kg/m3
であり、炭素原子含有量が1.6〜4.0重量%であ
り、カールフィッシャー法で測定された水酸基含有量量
が0.26重量%以下であり、ヘキサン抽出量が2重量
%以下である乾式法シリカを、10〜50重量%含有す
ることを特徴とする、シリコーンゴム組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシリコーンゴム組成
物およびその製造方法に関し、詳しくは、保存安定性に
優れ、硬化後は機械的強度に優れたシリコ―ンゴムにな
り得る、シリコーンゴム組成物およびその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、シリコーンゴムの機械的強度を高
めるために、補強性充填剤として乾式法シリカを配合す
ることは周知である。ところが、一般に、多量の乾式法
シリカをシリコーンゴム組成物に均一に混合することは
難しいとされている。即ち、シリコーンゴム組成物は高
重合度のジオルガノポリシロキサン(オルガノポリシロ
キサン生ゴム)と補強性充填剤と必要に応じてシリコー
ンゴム組成物の物性向上剤としての各種添加剤とを混合
してシリコーンゴムベースコンパウンドを造り、このシ
リコーンゴムベースコンパウンドを保管しておき、シリ
コーンゴム成形品を成形する時に、硬化剤を添加配合し
て硬化可能なシリコーンゴム組成物とするのであるが、
このシリコーンゴムベースコンパウンドを製造する段階
で、オルガノポリシロキサン生ゴム中に多量の乾式法シ
リカを均一に配合することは難しかった。そのため、シ
リコーンゴムベースコンパウンドを製造するに際して
は、高温度条件下(180〜250℃)で加熱し、長時
間混練する方法が採用されているが、このような加熱処
理を行なっても、多量の乾式法シリカをオルガノポリシ
ロキサン生ゴム中に均一配合することはかなり難しかっ
た。またこの種の乾式法シリカを配合したシリコーンゴ
ムベースコンパウンドは、保存安定性に劣り、このもの
を長時間保存しておくと経時変化(この経時変化は、ク
レープハードニング現象とか、可塑化戻りと呼ばれてい
る。)を起こすという問題点があった。
【0003】従来、かかる問題点を解消するために数多
くの方法が提案されている。例えば、特公昭36−15
938号公報においては、乾式法シリカの表面を予めオ
クタメチルシクロテトラシロキサン、ヘキサメチルシク
ロテトラシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン等の低
重合度のジメチルポリシロキサンで処理した乾式法シリ
カが提案されており、このものはオルガノポリシロキサ
ン生ゴムへの混練性に優れているといわれている。ま
た、特公昭52−3829号公報においては、通常の乾
式法シリカに機械的外力を加えて嵩密度120〜500
g/Lまで高めた乾式法シリカが提案されてている。そ
してこれらの方法で得られた嵩密度の高い乾式法シリカ
は、オルガノポリシロキサン生ゴム中に大量に配合する
ことができると言われている。また、特開平7−415
62号公報では、嵩密度の比較的高い乾式法シリカ(嵩
密度100〜200g/L)を配合した液状シリコーン
ゴムベースコンパウンドが提案されており、このもの
は、シリコーンゴムベースコンパウンドの経時変化が小
さいとされている。しかし、これらの方法で得られたシ
リコーンゴムベースコンパウンドといえども保存中に経
時変化を起こすことがあり、必ずしも満足できるもので
はなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記問
題点を解消するために鋭意検討した結果、特定の乾式法
シリカを使用すれば比較的低温度条件下でシリコーンゴ
ムベースコンパウンドを製造でき、また、得られたシリ
コーンゴムベースコンパウンドは経時変化が少なく保存
安定性に優れており、しかも、このシリコーンゴムベー
スコンパウンドから得られるシリコーンゴム組成物は、
硬化後、優れた機械的強度を有することを見出し、本発
明を為すに至った。即ち、本発明の目的は、硬化前は保
存安定性に優れ、硬化後は機械的強度に優れたシリコー
ンゴムになり得るシリコーンゴム組成物およびその製造
方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、「オルガノ
ポリシロキサン環状体により表面処理された乾式法シリ
カであって、BET法比表面積50〜300m2/gで
あり、嵩密度が80〜200kg/m3 であり、炭素原
子含有量が1.6〜4.0重量%であり、カールフィッ
シャー法で測定された水酸基含有量量が0.26重量%
以下であり、ヘキサン抽出量が2重量%以下である乾式
法シリカを、10〜50重量%含有することを特徴とす
る、シリコーンゴム組成物」、および「(A)アルケニ
ル基含有ジオルガノポリシロキサン100重量部と
(B)オルガノポリシロキサン環状体により表面処理さ
れた乾式法シリカであって、BET法比表面積が50〜
300m2/gであり、嵩密度が80〜200kg/m3
であり、炭素原子含有量が1.6〜4.0重量%であ
り、カールフィッシャー法で測定された水酸基含有量量
が0.26重量%以下であり、ヘキサン抽出量が2重量
%以下である乾式法シリカ(本組成物中の含有量が10
〜50重量%となる量)を混練してシリコーンゴムベー
スコンパウンドを造り、該シリコーンゴムベースコンパ
ウンドに(C)硬化剤(本発明の組成物を硬化させるの
に十分な量)を配合することを特徴とするシリコーンゴ
ム組成物の製造方法」により達成される。
【0006】
【発明の実施の形態】これを説明するに、本発明のシリ
コーンゴム組成物に使用される乾式法シリカは、オルガ
ノポリシロキサン環状体により表面処理されたものであ
る。ここで、オルガノポリシロキサン環状体としては、
オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルペン
タシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサンが例
示される。かかるオルガノポリシロキサン環状体により
乾式法シリカを表面処理する方法は知られている(例え
ば、特公昭36−15938号公報、米国特許公報第2
938009号公報参照)。また、乾式法シリカとして
は、四塩化ケイ素の分解により製造された乾式法シリ
カ、けい砂とコークスとの混合物をアークにより加熱し
て製造された乾式法シリカが知られている(昭和55年
5月15日付けで大成社から発行の合成ゴム加工技術全
書第11巻、フッ素ゴム/シリコーンゴムの第98頁参
照)。そしてこの乾式法シリカは、BET法比表面積が
50〜300m2/gであることが必要であり、100
〜200m2/gであることが好ましい。また、その嵩
密度が80〜200kg/m3であることが必要であ
り、好ましくは100〜150kg/m3である。これ
は嵩密度が80kg/m3未満であると混練性が低下
し、200kg/m3を超えると(A)成分への分散性
不良が発生し易くなるからである。また、その炭素原子
含有量が1.6〜4.0重量%であることが必要であ
り、好ましくは1.8〜2.2重量%である。これは炭
素原子含有量が1.6重量%未満であると本発明のシリ
コーンゴムベースコンパウンドの保存安定性が悪くなる
からであり、一方、4.0重量%を超えると処理剤であ
るオルガノポリシロキサン環状体の使用量が多くなり経
済的でないからである。また、そのカールフィッシャー
法で測定された水酸基含有量量が0.26重量%以下で
あることが必要である。これは水酸基量が0.26重量
%を超えると保存安定性が悪くなるからである。また、
そのヘキサン抽出量が2重量%以下であることが必要で
ある。これはヘキサン抽出量が2重量%を超えるとシリ
コーンゴムベースコンパウンドおよびシリコーンゴム組
成物の経時変化を引き起こすからである。
【0007】かかる乾式法シリカにおいて、嵩密度は、
例えば、特開平7−41562号公報に記載された方法
で測定できる。例えば、乾式法シリカを1L(1000
cc)のメスシリンダーに1000ccの目盛りまで投
入する。この際、乾式法シリカは沈降するため投入後3
分間はその体積が1000ccを保持するように乾式法
シリカを補充する。その後、3分間経過後、メスシリン
ダー中の乾式法シリカの重量(g数)を測定する。その
測定値をg/Lで表して嵩密度とする。また、炭素原子
含有量は特開平9−71411号公報に記載された方法
で測定できる。例えば、シリカの表面修飾基が含有する
炭素を1000℃、酸素雰囲気下中にて炭酸ガスに熱分
解した後、微量炭素分析装置により分析できる。カール
フィッシャー法による水酸基含有量は、例えば、乾式法
シリカを150℃で10時間加熱オーブン中で乾燥後、
この乾燥後の乾式法シリカの水分量をカールフィッシャ
ー法で測定し、この水分量から水酸基量を計算すること
によって測定できる。ヘキサン抽出量は、例えば、攪拌
機付き500ccのフラスコに乾式法シリカ20gとヘ
キサン150gを入れ、24時間攪拌した後、遠心分離
機にかけ乾式法シリカを分離し、分離されたヘキサン中
に溶出した成分の量を定量することによって測定でき
る。ヘキサン中に溶出した成分の量は、例えば、分離さ
れたヘキサンをナスフラスコに入れ、エバポレーターに
よりヘキサンを除去した後、残渣を秤量することによっ
て定量できる。なお、炭素原子含有量およびカールフィ
ッシャー法による水酸基量は、乾式法シリカ表面の処理
度合いあるいは疎水化度合いを示している。また、ヘキ
サン抽出量は、処理剤の付着強度を示している。
【0008】本発明の組成物は、上記のような乾式法シ
リカを10〜50重量%含有するシリコーンゴム組成物
であるが、ここで使用されるシリコーンゴム組成物とし
ては、従来公知のシリコーンゴム組成物が使用できる。
その硬化機構は特に限定されず、有機過酸化物硬化型シ
リコーンゴム組成物、付加反応硬化型シリコーンゴム組
成物、縮合反応硬化型シリコーンゴム組成物が例示され
る。これらの中でも次に示すシリコーンゴム組成物が好
ましい。 (A)アルケニル基含有ジオルガノポリシロキサン 100重量部、 (B)オルガノポリシロキサン環状体により表面処理さ
れた乾式法シリカであって、BET法比表面積50〜3
00m2/gであり、嵩密度が80〜200kg/m3
あり、炭素原子含有量が1.6〜4.0重量%であり、
カールフィッシャー法で測定された水酸基含有量が0.
26重量%以下であり、ヘキサン抽出量が2重量%以下
である乾式法シリカ(本組成物中の含有量が10〜50
重量部となる量)および (C)硬化剤(本発明の組成物を硬化させるのに十分な
量)からなるシリコーンゴム組成物。
【0009】この組成物について説明すると、(A)成
分のアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンは本発
明組成物の主成分であり、通常は、1分子中にケイ素原
子結合アルケニル基を少なくとも2個を有する。アルケ
ニル基としてはビニル基、アリル基、ヘキセニル基が例
示される。この(A)成分の分子構造は、実質的に直鎖
状であるが、分子鎖の一部が少し分岐していてもよい。
このジオルガノポリシロキサン中のケイ素原子結合有機
基としては、上記アルケニル基以外にメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、オクチル基等のアルキル
基;フェニル基、トリル基等のアリール基で例示される
一価炭化水素基;3,3,3−トリフルオロプロピル
基、3−クロルプロピル基等のハロゲン化アルキル基が
例示される。かかるジオルガノポリシロキサンとしては
ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサ
ン、ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン
・メチルビニルシロキサン共重合体、ジメチルビニルシ
ロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロ
キサン共重合体、ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチ
ルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニ
ルシロキサン共重合体、ジメチルビニルシロキシ基封鎖
ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、
ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メ
チルビニルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合
体、ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン
・メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキ
サン共重合体、ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチル
シロキサン・メチルビニルシロキサン・メチル(3,
3,3−トリフルオロプロピル)シロキサン共重合体、
トリメチルシロキシ基封鎖メチルビニルポリシロキサ
ン、トリメチルシロキシ基封鎖鎖ジメチルシロキサン・
メチルビニルシロキサン共重合体、トリメチルシロキシ
基封鎖メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキ
サン共重合体、トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロ
キサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロ
キサン共重合体、トリメチルシロキシ基封鎖メチルビニ
ルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、トリメ
チルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニル
シロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、トリメチ
ルシロキシ基封鎖メチルビニルシロキサン・メチル
(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサン共重
合体、トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・
メチルビニルシロキサン・メチル(3,3,3−トリフ
ルオロプロピル)シロキサン共重合体が例示される。な
お、(A)成分の重合度は、通常は、100〜15,0
00の範囲にある。
【0010】(B)成分は、オルガノポリシロキサン環
状体により表面処理された乾式法シリカであって、BE
T法比表面積が50〜300m2/gであり、嵩密度が
80〜200kg/m3であり、炭素原子含有量が1.
6〜4.0重量%であり、カールフィッシャー法で測定
された水酸基含有量量が0.26重量%以下であり、ヘ
キサン抽出量が2重量%以下である乾式法シリカであ
る。この(B)成分は、前記乾式法シリカを10〜50
重量%含有するシリコーンゴム組成物の説明の項で使用
される乾式法シリカと同じものであり、同様なものが例
示される。
【0011】(C)成分の硬化剤としては有機過酸化物
があり、また白金系触媒とケイ素原子結合水素原子含有
オルガノポリシロキサンとを併用したものがある。前者
の有機過酸化物としては、シリコーンゴム組成物を硬化
させるために使用されている従来公知の有機過酸化物が
使用される。このような有機過酸化物としては、オルト
ーメチルベンゾイルパーオキサイド、メターメチルベン
ゾイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジ
クミルパーオキサイド、クミル-t-ブチルパーオキサイ
ド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)
ヘキサン、ジ-t-ブチルパーオキサイド等が例示され
る。なお、これらの有機過酸化物は、1種または2種以上
の混合物として用いられる。本成分の配合量は(A)成
分100重量部に対して0.05〜15重量部の範囲内
であり、好ましくは、0.05〜5重量部の範囲内であ
る。
【0012】また、後者の白金系触媒とケイ素原子結合
水素原子含有オルガノポリシロキサンとを併用したもの
の内、白金系触媒としては、白金黒、白金担持のアルミ
ナ粉末、白金担持のシリカ粉末、塩化白金酸、塩化白金
酸のアルコール溶液、塩化白金酸とオレフィンとの錯
体、塩化白金酸とジビニルテトラメチルジシロキサンと
の錯体、これらの白金系触媒を含有する熱可塑性樹脂微
粒子触媒等が例示される。この白金系触媒の添加量は、
通常、(A)成分に対して白金金属として、1〜1,0
00ppm(重量)であり、好ましくは、1〜500p
pm(重量)である。また、ケイ素原子結合水素原子含
有オルガノポリシロキサンは前記白金系触媒の存在下に
架橋剤として働くものであり、1分子中に少なくとも2
個のケイ素原子結合水素原子を有することが必要であ
る。かかるケイ素原子結合水素原子含有オルガノポリシ
ロキサンとしては、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メ
チルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチル
シロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジ
ェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェ
ンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメ
チルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン
・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、テトラメ
チルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサンが例
示される。本成分の配合量は、(A)成分中のアルケニ
ル基のモル数と、本成分のケイ素原子結合水素原子のモ
ル数の比が、(1.0:0.5)〜(1.0〜4.0)
の範囲内にある量が好ましい。
【0013】このシリコーンゴム組成物は、上記のよう
な(A)成分〜(C)成分からなるが、これらの成分に
加えて、シリコ―ンゴム組成物に添加配合することが公
知とされる各種添加剤を添加配合することは、本発明の
目的を損なわない限り差し支えない。このような添加剤
としては、例えば、両末端水酸基封鎖ジメチルシロキサ
ンオリゴマー、両末端水酸基封鎖ジメチルシロキサン・
メチルフェニルシロキサン共重合オリゴマー、ジフェニ
ルシランジオール等の可塑剤;石英微粉末、ケイソウ
土、マイカ、クレイ、ガラスビーズ、酸化アルミニウム
等の増量充填剤;酸化亜鉛、酸化鉄、炭酸亜鉛、炭酸マ
ンガン、カーボンブラック、ベンガラ等の顔料、難燃性
付与剤ないし耐熱性向上剤;各種付加反応遅延剤等が例
示される。
【0014】本発明のシリコーンゴム組成物は、(A)
アルケニル基含有ジオルガノポリシロキサン100重量
部と(B)オルガノポリシロキサン環状体により表面処
理された乾式法シリカであって、BET法比表面積が5
0〜300m2/gであり、嵩密度が80〜200kg
/m3であり、炭素原子含有量が1.6〜4.0重量%
であり、カールフィッシャー法で測定された水酸基含有
量が0.26重量%以下であり、ヘキサン抽出量が2重
量%以下である乾式法シリカ100重量部とを混練して
シリコーンゴムベースコンパウンドを造り、該シリコー
ンゴムベースコンパウンドに(C)硬化剤(本発明の組
成物を硬化させるのに十分な量)を配合することを特徴
とする。この製造方法に使用される(A)成分、(B)
成分および(C)成分は上記した(A)成分、(B)成
分および(C)成分と同じものであり、同様なものが例
示される。ここで、シリコーンゴムベースコンパウンド
を製造するときの混練温度は、好ましくは、室温〜17
0℃であり、より好ましくは、室温〜150℃である。
また、混練手段としては、ニーダーミキサーや2本ロー
ルのようなバッチ式混合機が挙げられる。また、2軸連
続混練押出機のような連続混練機を用いて製造すること
も可能である。
【0015】以上のような本発明のシリコーンゴム組成
物は、保存安定性に優れており、硬化後は、機械的強度
に優れたシリコーンゴムとなり得る。したがって、本発
明のシリコーンゴム組成物は、かかる特性の要求される
用途、例えば、自動車のエンジン周辺部で使用されるゴ
ム部品、電子写真複写機の定着ロールや加圧ロールに使
用されるゴム、電線被覆用ゴム等高温条件下で使用され
るゴム用として好適である。
【0016】
【実施例】次に、本発明を実施例にて説明する。実施例
中、部とあるのは重量部のことであり、粘度は25℃に
おける測定値である。また、シリコーンゴムベースコン
パウンドの物理特性と可塑化戻りは次のようにして測定
した。また、実施例で使用した乾式法シリカは、下記表
1に示す特性を有するものであった。 ○シリコーンゴムの物理特性 硬さ:JIS K−6253 加硫ゴム及び熱可塑性ゴ
ムの硬さ試験方法にしたがって測定した。引張り強さ及
び伸びは、JIS K 6251 加硫ゴムの試験方法
にしたがって測定した。引裂き強さはJISK−525
1 加硫ゴムの引裂き試験方法にしたがって測定した。 ○可塑化戻り 特開平6−313046号に記載の方法に準じて測定し
た。即ち、シリコーンゴムベースコンパウンドを製造
し、そのまま室温にて6ヶ月間放置した。その後、この
6ヶ月間放置した1.5kgのシリコーンゴムベースコ
ンパウンドを2本ロールを使用して混練し、ファースト
ロールに巻き付くまでの秒数を測定した。ここで、2本
ロールの直径は8インチ、ファーストロールの回転速度
は25.2rpm、スローロールの回転速度は18rp
m、ロール間隙は1.5mmであった。測定値は、○可
塑化戻り良好(30秒以内にファーストロールに巻き付
いた)、△可塑化戻りやや不良(混練時間1分〜2分で
ファーストロールに巻き付いた)、×可塑化戻り不良
(クレープハードニングを起こし、混練時間2分でファ
ーストロールに巻き付かなかった。)
【0017】
【表1】
【0018】
【実施例1】ジメチルシロキサン単位99.82モル%
とメチルビニルシロキサン単位0.18モル%からな
り、両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジ
メチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体生
ゴム100部、処理シリカ1を40部、可塑剤(粘度5
0mPa・sの両末端ジメチルヒドロキシ基封鎖ジメチ
ルシロキサンオリゴマー)1.6部をニーダーミキサー
に投入し均一に混合して、シリコーンゴムベースコンパ
ウンド1を得た。この際、加熱は行なわなかったが、混
練時温度は剪断発熱により60℃まで上昇した。ここ
で、40部の処理シリカ1を練り込むのに要した時間は
およそ45分であった。このシリコーンゴムベースコン
パウンド1の100部に、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンの50重量%シリ
コーンオイルペーストマスターバッチ0.8部を添加
し、2本ロール上で、均一に混練してシリコーンゴム組
成物1を製造した。次いで上記で得られたシリコーンゴ
ム組成物を170℃で10分間プレス加硫し、200℃
で4時間2次加硫し、厚さ2mmのシリコーンゴムシー
トを作成した。このシリコーンゴムシートの物理特性を
測定した。また上記シリコーンゴムベースコンパウンド
1を室温にて6ヶ月間放置し、この6ヶ月間放置後のシ
リコーンゴムベースコンパウンド1の可塑化戻りを測定
した。これらの測定結果を後記する表2に示した。
【0019】
【実施例2】ジメチルシロキサン単位99.82モル%
とメチルビニルシロキサン単位0.18モル%からな
り、両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジ
メチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体生
ゴム100部、処理シリカ2を40部、可塑剤(粘度5
0mPa・sの両末端ジメチルヒドロキシ基封鎖ジメチ
ルシロキサンオリゴマー)1.6部をニーダーミキサー
に投入し均一に混合して、シリコーンゴムベースコンパ
ウンド2を得た。この際、積極的な加熱は行なわなかっ
たが、混練温度は剪断発熱により60℃まで上昇した。
ここで、40部の処理シリカ1を練り込むのに要した時
間は45分間であった。このシリコーンゴムベースコン
パウンド2の100部に、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンの50重量%シリ
コーンオイルペーストマスターバッチ0.8部を添加
し、2本ロール上で、均一に混練してシリコーンゴム組
成物2を得た。次いで上記で得られたシリコーンゴム組
成物2を170℃で10分間プレス加硫し、200℃で
4時間2次加硫し、厚さ2mmのシリコーンゴムシート
を作成した。このシリコーンゴムシートの物理特性を測
定した。また上記シリコーンゴムベースコンパウンド2
を室温にて6ヶ月間放置し、この6ヶ月間放置後のシリ
コーンゴムベースコンパウンド2の可塑化戻りを測定し
た。これらの測定結果を後記する表2に示した。
【0020】
【比較例1】実施例1において、処理シリカ1の替わり
に、処理シリカ3を配合した以外は、実施例1と同様に
してシリコーンゴムベースコンパウンド3を製造した。
この時、処理シリカ3を練り込むのに要した時間は50
分であり、また、混練時温度は60℃まで上昇した。こ
のシリコーンゴムベースコンパウンド3の100部に
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサンの50重量%シリコーンオイルペーストマ
スターバッチ0.8部を添加し、2本ロール上で、均一
に混練してシリコーンゴム組成物3を製造した。次いで
上記で得られたシリコーンゴム組成物3を170℃で1
0分間プレス加硫し、200℃で4時間2次加硫し、厚
さ2mmのシリコーンゴムシートを作成した。このシリ
コーンゴムシートの物理特性を測定した。また上記シリ
コーンゴムベースコンパウンド3を室温にて6ヶ月間放
置し、この6ヶ月間放置後のシリコーンゴムベースコン
パウンド1の可塑化戻りを測定した。これらの測定結果
を後記する表2に示した。
【0021】
【比較例2】実施例1において、処理シリカ1の替わり
に、処理シリカ4を配合した以外は実施例1と同様にし
てシリコーンゴムベースコンパウンド4を製造した。こ
の時、シリカを練り込むのに要した時間は45分であ
り、混練時温度は60℃まで上昇した。このシリコーン
ゴムベースコンパウンド4の100部に2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンの5
0重量%シリコーンオイルペーストマスターバッチ0.
8部を添加し、2本ロール上で、均一に混練してシリコ
ーンゴム組成物4を製造した。次いで上記で得られたシ
リコーンゴム組成物を170℃で10分間プレス加硫
し、200℃で4時間2次加硫し、厚さ2mmのシリコ
ーンゴムシートを作成した。このシリコーンゴムシート
の物理特性を測定した。また上記シリコーンゴムベース
コンパウンド4を室温にて6ヶ月間放置し、この6ヶ月
間放置後のシリコーンゴムベースコンパウンド4の可塑
化戻りを測定した。これらの測定結果を後記する表2に
示した。
【0022】
【比較例3】実施例1において、処理シリカ1の替わり
に、処理シリカ5を配合した以外は実施例1と同様にし
てシリコーンゴムベースコンパウンド5を得た。この
時、処理シリカ5を練り込むのに要した時間は70分
で、混練時温度は80℃まで上昇した。このシリコーン
ゴムベースコンパウンド5の100部に2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンの5
0重量%シリコーンオイルペーストマスターバッチ0.
8部を添加し、2本ロール上で、均一に混練してシリコ
ーンゴム組成物5を製造した。次いで上記で得られたシ
リコーンゴム組成物を170℃で10分間プレス加硫
し、200℃で4時間2次加硫し、厚さ2mmのシリコ
ーンゴムシートを作成した。このシリコーンゴムシート
の物理特性を測定した。また上記シリコーンゴムベース
コンパウンド5を室温にて6ヶ月間放置し、この6ヶ月
間放置後のシリコーンゴムベースコンパウンド5の可塑
化戻りを測定した。これらの測定結果を後記する表2に
示した。
【0023】
【表2】
【0024】
【実施例3】実施例1で使用したオルガノポリシロキサ
ン生ゴム1を100部と処理シリカ1を40部と可塑剤
1.6部を同方向2軸連続混合押出機「ウェルナーフレ
イドラー社製、ZSK58」に連続供給し、回転数30
0rpm、温度170℃、吐出量35kg/hrの条件
下で連続混合した。吐出されたシリコーンゴムベースコ
ンパウンドは剪断により200℃まで温度が上昇してい
た。このシリコーンゴムベースコンパウンドを放置して
室温まで冷却した後、2ロール上で素練りを行い、シリ
コーンゴムベースコンパウンド6を製造した。この時の
ロール作業性は良好であった。このシリコーンゴムベー
スコンパウンド6の100部に2,5−ジメチル−2,
5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンの50重量%
シリコーンオイルペーストマスターバッチ0.8部を添
加し、2本ロール上で、均一に混練してシリコーンゴム
組成物1を製造した。次いで上記で得られたシリコーン
ゴム組成物を170℃で10分間プレス加硫し、200
℃で4時間2次加硫し、厚さ2mmのシリコーンゴムシ
ートを作成した。このシリコーンゴムシートの物理特性
を測定した。また上記シリコーンゴムベースコンパウン
ド6を室温にて6ヶ月間放置し、この6ヶ月間放置後の
シリコーンゴムベースコンパウンド6の可塑化戻りを測
定した。これらの測定結果を後記する表3に示した。
【0025】
【実施例4】実施例1で使用した生ゴム100部と処理
シリカ1の40部と可塑剤1.6部を同方向2軸連続混
合押出機「ウェルナーフレイドラー社製、ZSK58」
に連続供給し、回転数300rpm、温度170℃、吐
出量40kg/hrの条件下で連続混合した。この時の
シリコーンゴムベースコンパウンドの吐出温度は195
℃であった。このシリコーンゴムベースコンパウンドを
室温まで放置冷却した後、2ロール上で素練りを行い、
シリコーンゴムベースコンパウンドを製造した。この時
のロール作業性は良好であった。このシリコーンゴムベ
ースコンパウンドを放置して室温まで冷却した後、2ロ
ール上で素練りを行い、シリコーンゴムベースコンパウ
ンド7を得た。この時ののロール作業性は良好であっ
た。このシリコーンゴムベースコンパウンド7の100
部に2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキサンの50重量%シリコーンオイルペースト
マスターバッチ0.8部を添加し、2本ロール上で、均
一に混練してシリコーンゴム組成物7を製造した。次い
で上記で得られたシリコーンゴム組成物を170℃で1
0分間プレス加硫し、200℃で4時間2次加硫し、厚
さ2mmのシリコーンゴムシートを作成した。このシリ
コーンゴムシートの物理特性を測定した。また上記シリ
コーンゴムベースコンパウンド7を室温にて6ヶ月間放
置し、この6ヶ月間放置後のシリコーンゴムベースコン
パウンド7の可塑化戻りを測定した。これらの測定結果
を後記する表3に示した。。
【0026】
【実施例5】実施例1で使用した生ゴム100部と処理
シリカ1の45部と可塑剤1.8部を同方向2軸連続混
合押出機「ウェルナーフレイドラー社製、ZSK58」
に連続供給し、回転数300rpm、温度170℃、吐
出量35kg/hrの条件下で連続混合した。この時の
シリコーンゴムベースコンパウンドの吐出温度は195
℃であった。この時のシリコーンゴムベースコンパウン
ドの吐出温度は225℃であった。このシリコーンゴム
ベースコンパウンドを放置して室温まで冷却し、2ロー
ルで素練りを行い、シリコーンゴムベースコンパウンド
8を得た。この時のロール作業性は良好であった。この
シリコーンゴムベースコンパウンド8の100部に2,
5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘ
キサンの50重量%シリコーンオイルペーストマスター
バッチ0.8部を添加し、2本ロール上で、均一に混練
してシリコーンゴム組成物8を製造した。次いで上記で
得られたシリコーンゴム組成物8を170℃で10分間
プレス加硫し、200℃で4時間2次加硫し、厚さ2m
mのシリコーンゴムシートを作成した。このシリコーン
ゴムシートの物理特性を測定した。また上記シリコーン
ゴムベースコンパウンド8を室温にて6ヶ月間放置し、
この6ヶ月間放置後のシリコーンゴムベースコンパウン
ド8の可塑化戻りを測定した。これらの測定結果を後記
する表3に示した。
【0027】
【実施例6】実施例3において、処理シリカ1の替わり
に処理シリカ2を40部使い、吐出量を40kg/hr
にした以外は、実施例3と同様にしてシリコーンゴムベ
ースコンパウンドを製造した。ここで、シリコーンゴム
ベースコンパウンドの吐出温度は185℃であった。こ
のシリコーンゴムベースコンパウンドを放置して室温ま
で冷却し、2ロール上で素練りを行いシリコーンゴムベ
ースコンパウンド9を得た。この時のロール作業性の良
好であった。このシリコーンゴムベースコンパウンド9
の100部に2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキサンの50重量%シリコーンオイル
ペーストマスターバッチ0.8部を添加し、2本ロール
上で、均一に混練してシリコーンゴム組成物9を製造し
た。次いで上記で得られたシリコーンゴム組成物9を1
70℃で10分間プレス加硫し、200℃で4時間2次
加硫し、厚さ2mmのシリコーンゴムシートを作成し
た。このシリコーンゴムシートの物理特性を測定した。
また上記シリコーンゴムベースコンパウンド9を室温に
て6ヶ月間放置し、この6ヶ月間放置後のシリコーンゴ
ムベースコンパウンド9の可塑化戻りを測定した。これ
らの測定結果を後記する表3に示した。
【0028】
【実施例7】実施例6において、吐出量を40kg/h
rを吐出量を50kg/hrに増やした以外は、実施例
6と同様にしてシリコーンゴムベースコンパウンドを製
造した。ここで、シリコーンゴムベースコンパウンドの
吐出温度は200℃であった。このシリコーンゴムベー
スコンパウンドを放置して室温まで冷却した後、2ロー
ルで素練りを行い、シリコーンゴムベースコンパウンド
10を得た。この時のロール作業性は良好であった。こ
のシリコーンゴムベースコンパウンド10の100部
に、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキサンの50重量%シリコーンオイルペースト
マスターバッチ0.8部を添加し、2本ロール上で、均
一に混練してシリコーンゴム組成物10を製造した。次
いで上記で得られたシリコーンゴム組成物10を170
℃で10分間プレス加硫し、200℃で4時間2次加硫
し、厚さ2mmのシリコーンゴムシートを作成した。こ
のシリコーンゴムシートの物理特性を測定した。また上
記シリコーンゴムベースコンパウンド10を室温にて6
ヶ月間放置し、この6ヶ月間放置後のシリコーンゴムベ
ースコンパウンド10の可塑化戻りを測定した。これら
の測定結果を後記する表3に示した。
【0029】
【実施例8】実施例6において、処理シリカ2の添加量
を50部、可塑剤1の添加量を2.0部に増量した以外
は、実施例6と同様にしてシリコーンゴムベースコンパ
ウンドを製造した。シリコーンゴムベースコンパウンド
の吐出温度は200℃であった。このシリコーンゴムベ
ースコンパウンドを室温まで放置冷却した後、2ロール
上で素練りを行い、シリコーンゴムベースコンパウンド
11を得た。この時のロール作業性の良好であった。こ
のシリコーンゴムベースコンパウンド11の100部に
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサンの50重量%シリコーンオイルペーストマ
スターバッチ0.8部を添加し、2本ロール上で、均一
に混練してシリコーンゴム組成物11を製造した。次い
で上記で得られたシリコーンゴム組成物11を170℃
で10分間プレス加硫し、200℃で4時間2次加硫
し、厚さ2mmのシリコーンゴムシートを作成した。こ
のシリコーンゴムシートの物理特性を測定した。また上
記シリコーンゴムベースコンパウンド11を室温にて6
ヶ月間放置し、この6ヶ月間放置後のシリコーンゴムベ
ースコンパウンド11の可塑化戻りを測定した。これら
の測定結果を後記する表3に示した。
【0030】
【比較例4】実施例3において、処理シリカ1の替わり
に処理シリカ3を配合した以外は、実施例3と同様にし
てシリコーンゴムベースコンパウンドを製造した。この
シリコーンゴムベースコンパウンドの吐出温度は200
℃であった。このシリコーンゴムベースコンパウンドを
放置して室温まで冷却した後、2ロール上で素練りを行
い、シリコーンゴムベースコンパウンド12を得た。こ
のシリコーンゴムベースコンパウンド12はロール作業
において、滑らかな端部にならず耳割れを起こした。次
いで、このシリコーンゴムベースコンパウンド12の1
00部に2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパ
ーオキシ)ヘキサンの50重量%シリコーンオイルペー
ストマスターバッチ0.8部を添加し、2本ロール上
で、均一に混練してシリコーンゴム組成物12を製造し
た。次いで上記で得られたシリコーンゴム組成物12を
170℃で10分間プレス加硫し、200℃で4時間2
次加硫し、厚さ2mmのシリコーンゴムシートを作成し
た。このシリコーンゴムシートの物理特性を測定した。
また上記シリコーンゴムベースコンパウンド6を室温に
て12ヶ月間放置し、この6ヶ月間放置後のシリコーン
ゴムベースコンパウンド12の可塑化戻りを測定した。
これらの測定結果を後記する表3に示した。
【0031】
【比較例5】実施例3において、処理シリカ1の替わり
に処理シリカ5を配合した以外は、実施例3と同様にし
てシリコーンゴムベースコンパウンドを製造した。しか
し、得られたシリコーンゴムベースコンパウンドは混合
が不十分で均質なシリコーンゴムベースコンパウンドで
はなかった。
【0032】
【表3】
【0033】
【発明の効果】本発明のシリコーンゴム組成物は、オル
ガノポリシロキサン環状体で表面処理された特殊な乾式
法シリカを10〜50重量%含有しているので、保存安
定性に優れ、硬化後は機械的強度に優れたシリコーンゴ
ムとなり得るという特徴を有し、また、本発明のシリコ
ーンゴム組成物の製造方法はかかるシリコーンゴム組成
物を効率よく製造することができるという特徴を有す
る。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 CP031 CP081 DA117 DD077 DJ016 EK037 EK047 FB096 FD016 FD020 FD090 FD147 GM00 GQ00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オルガノポリシロキサン環状体により表
    面処理された乾式法シリカであって、BET法比表面積
    が50〜300m2/gであり、嵩密度が80〜200
    kg/m3であり、炭素原子含有量が1.6〜4.0重
    量%であり、カールフィッシャー法で測定された水酸基
    含有量が0.26重量%以下であり、ヘキサン抽出量が
    2重量%以下である乾式法シリカを、10〜50重量%
    含有することを特徴とする、シリコーンゴム組成物。
  2. 【請求項2】 シリコーンゴム組成物が下記の組成を有
    することを特徴とする、請求項1記載のシリコーンゴム
    組成物。 (A)アルケニル基含有ジオルガノポリシロキサン 100重量部、 (B)オルガノポリシロキサン環状体により表面処理さ
    れた乾式法シリカであって、BET法比表面積が50〜
    300m2/gであり、嵩密度が80〜200kg/m3
    であり、炭素原子含有量が1.6〜4.0重量%であ
    り、カールフィッシャー法で測定された水酸基含有量が
    0.26重量%以下であり、ヘキサン抽出量が2重量%
    以下である乾式法シリカ(本組成物中の含有量が10〜
    50重量%となる量)および (C)硬化剤(本発明の組成物を硬化させるのに十分な
    量)からなるシリコーンゴム組成物。
  3. 【請求項3】 (C)成分が有機過酸化物である請求項
    2に記載のシリコーンゴム組成物。
  4. 【請求項4】 (A)アルケニル基含有ジオルガノポリ
    シロキサン100重量部と(B)オルガノポリシロキサ
    ン環状体により表面処理された乾式法シリカであって、
    BET法比表面積が50〜300m2/gであり、嵩密
    度が80〜200kg/m3であり、炭素原子含有量が
    1.6〜4.0重量%であり、カールフィッシャー法で
    測定された水酸基含有量が0.26重量%以下であり、
    ヘキサン抽出量が2重量%以下である乾式法シリカ(本
    組成物中の含有量が10〜50重量%となる量)とを混
    練してシリコーンゴムベースコンパウンドを造り、該シ
    リコーンゴムベースコンパウンドに(C)硬化剤(本発
    明の組成物を硬化させるのに十分な量)を配合すること
    を特徴とするシリコーンゴム組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】 混練時の温度が室温〜170℃である請
    求項4に記載の製造方法
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