JP2001132545A - 膜型気化器の燃料調整機構 - Google Patents

膜型気化器の燃料調整機構

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JP2001132545A JP31384899A JP31384899A JP2001132545A JP 2001132545 A JP2001132545 A JP 2001132545A JP 31384899 A JP31384899 A JP 31384899A JP 31384899 A JP31384899 A JP 31384899A JP 2001132545 A JP2001132545 A JP 2001132545A
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Hitoshi Terakado
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Nippon Walbro KK
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  • Control Of The Air-Fuel Ratio Of Carburetors (AREA)
  • Means For Warming Up And Starting Carburetors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レバーの流入弁に対する組付けが容易であ
り、組付け後はレバーから流入弁が脱落することがなく
動作が安定な膜型気化器の燃料調整機構を得る。 【解決手段】 膜41により区画される定圧燃料室35
にレバー34を揺動可能に軸支持する。レバー34の一
端をばね31の力により膜41へ当接し、レバー34の
他端を流入弁70に係合して定圧燃料室35の入口通路
10を開閉するようにする。定圧燃料室35の燃料を燃
料供給路を経て吸気路へ吸引させる。レバー34の一端
を軸孔63aを有するボス部63から垂直方向に突出す
る左右1対の板状の腕64から形成する。1対の腕64
の間の天壁面75に、流入弁70の環状の組付溝72を
係合する開口68と、弾性的に拡開して組付溝72を開
口68へ受け入れかつ流入弁70の抜けを防止する左右
1対の弾性爪片65とを一体に備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主として動力鋸、刈
払機などの携帯作業機に搭載される小型内燃機関の膜型
気化器の定圧燃料室の燃料をほぼ一定に保つ燃料調整機
構、特に定圧燃料室を区画する膜の上下動に関連して回
動するレバーと流入弁との安定な係合を得るようにし
た、膜型気化器の燃料調整機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】膜型気化器では膜の上下動に対応して流
入弁を開閉し、定圧燃料室の燃料をほぼ一定のレベルに
保つようになつている。このため、定圧燃料室にはレバ
ーが揺動可能に軸支持され、レバーの一端はばねの力に
より膜に当接され、他端は流入弁に係合される。従来の
膜型気化器では、図5に示すように、レバー(ベルクラ
ンク)66の端部に設けた切欠80により形成された左
右1対の腕の間隔が、流入弁の環状の組付溝72(図2
を参照)の外径よりも大きく、レバーが傾くと流入弁が
外れやすく、レバーに流入弁を組み付けたものを気化器
本体の定圧燃料室へ組み込む場合に、一度組み付けたも
のが外れてしまうなど組付け性に問題があつた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は上述の
問題に鑑み、レバーの流入弁に対する組付けが容易であ
り、組付け後はレバーから流入弁が脱落することがな
く、動作が安定な膜型気化器の燃料調整機構を提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の構成は膜により区画される定圧燃料室にレ
バーを揺動可能に軸支持し、前記レバーの一端をばねの
力により前記膜へ当接し、前記レバーの他端を流入弁に
係合して前記定圧燃料室の入口通路を開閉するように
し、前記定圧燃料室の燃料が燃料供給路を経て吸気路へ
吸引される膜型気化器において、前記レバーの一端は軸
孔を有するボス部から垂直方向に突出する左右1対の板
状の腕からなり、該1対の腕の間の天壁面に流入弁の環
状の組付溝を係合する開口と、弾性的に拡開して前記組
付溝を前記開口へ受け入れかつ流入弁の抜けを防止する
左右1対の弾性爪片とを一体に備えたことを特徴とす
る。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明ではレバーの端部に弾性的
に拡開可能の1対の弾性爪片を備え、1対の弾性爪片を
押し開いてレバーの開口へ流入弁の組付溝を係合するよ
うにする。詳しくは、1対の弾性爪片の先端部の間隔を
内奥部つまり円弧状の開口よりも狭くし、流入弁を組み
付ける時に1対の弾性爪片を押し拡げて開口へ係合す
る。したがつて、組付け後は流入弁がレバーから脱落す
る恐れはなく、かつレバーの開口では流入弁の組付溝と
の間に適度の隙間が備えられるので、レバーの回動に対
して流入弁の上下動に無理がなく、非常に安定で円滑な
動作が得られる。
【0006】
【実施例】図1に示すように、膜型気化器は気化器本体
17の弁室としての円筒部19に、スロツトル孔22を
有するロータリ絞り弁20が回動可能かつ昇降可能に嵌
合される。ロータリ絞り弁20の上端の軸部15は円筒
部19を閉鎖する蓋板16に支持され、かつ軸部15に
結合したスロツトルレバー12の下面のカム面13が、
蓋板16に支持したボール14に戻しばね18の力によ
り付勢係合される。軸部15に調整可能に螺合支持した
棒弁21がロータリ絞り弁20のスロツトル孔22へ突
出され、かつ燃料供給管39へ嵌挿される。
【0007】図示してないトリガレバーにより遠隔的に
スロツトルレバー12を回動すると、図示してない吸気
通路に対するスロツトル孔22の開度が変化し、同時に
ロータリ絞り弁20と一緒に棒弁21が昇降し、燃料供
給管39の燃料噴孔39aの開口面積が加減される。燃
料供給管39は円筒部19の底部中心に設けた円筒部2
3に嵌合支持される。燃料供給管39は燃料ジエツト5
1、逆止弁36を経て定圧燃料供給機構Bの定圧燃料室
35へ連通可能とされる。
【0008】定圧燃料室35を備える定圧燃料供給機構
Bは、中間壁体49とカバー50との間に膜41を挟ん
で、定圧燃料室35と大気室42を区画される。定圧燃
料室35に支軸33によりレバー34が支持され、レバ
ー34の一端が膜41の突片にばね31の力により付勢
される一方、レバー34の他端に支持したポペツト型の
流入弁70が、燃料ポンプAの吐出通路9の端部に配設
される。
【0009】定圧燃料室35は通路43、茸弁の周縁部
に形成された逆止弁45、プライマポンプ44のスポイ
ド48の内空部、茸弁の軸部に形成された逆止弁46、
通路47を経て燃料タンク2へ連通される。機関の始動
時、プライマポンプ44の操作により定圧燃料室35の
空気が燃料タンク2へ排除され、燃料タンク2の燃料が
通路3、燃料ポンプA、流入弁70を経て定圧燃料室3
5へ吸引される。
【0010】燃料ポンプAは気化器本体17と中間壁体
49の間に膜25を挟んで、機関のクランク室(または
吸気路の絞り弁よりも下流側部分)に連通する脈動圧導
入室24とポンプ室7を区画される。膜25が上下に振
動すると、燃料タンク2の燃料が通路3、逆止弁5、通
路6を経てポンプ室7へ吸い込まれ、さらにポンプ室7
から逆止弁8、吐出通路9、入口通路10、流入弁70
を経て定圧燃料室35へ吐き出される。定圧燃料室35
に燃料が満されると、膜41が下降し、レバー34によ
り流入弁70が押し上げられ、入口通路10の端部が閉
鎖される。こうして、定圧燃料室35に一定圧下の燃料
が貯留される。
【0011】図2に示すように、膜型気化器の燃料調整
機構のレバー34は、前述した支軸33を係合するため
の軸孔63aを有するボス部63に、軸方向に間隔を存
して左右1対の板状の腕64からなるレバー片66が一
体に形成され、腕64の基端部はボス部63と交差して
おり、腕64の基端部にレバー片61が一体に結合され
る。レバー片61には裏面から表面へ半球状の突起62
が押し出され、突起62がばね31の端部をずれないよ
うに案内する。1対の腕64の間には天壁面75が形成
され、天壁面75の内奥部に流入弁70の環状の組付溝
72を係合する円弧状の開口68が形成される。
【0012】図3に示すように、円弧状の開口68は、
腕64の端部に設けた天壁面75と一体をなす左右1対
の弾性爪片65の間の隙間に連通する。弾性爪片65の
相互の隙間は開口68の内径よりも狭くなつている。換
言すれば、流入弁70の組付溝72の外径よりも狭くな
つている。
【0013】流入弁70は先端部に気化器本体17の入
口通路10の端部に離接して入口通路10を開閉するた
めのテーパ状の弁体74を、中央部に円柱の一部周面を
平坦に削除され、かつ中間壁体49の円筒状の弁室へ嵌
挿される摺動部73を、基端部に環状の組付溝72と円
柱状の抜止め端部71とをそれぞれ形成される。上述の
レバー34は合成樹脂または金属から一体に成形するこ
とができる。流入弁70をレバー34に組み込むには、
組付溝72を1対の弾性爪片65の間へ押し付けながら
開口68へ係合する。この時、1対の弾性爪片65は弾
性的に押し拡げられて流入弁70の開口68への通過を
許す。1対の弾性爪片65は通常の間隔に復元するか
ら、流入弁70とレバー34との組立体を気化器本体1
7の定圧燃料室35から円筒形の弁室へ挿入し、かつ支
軸33により気化器本体17に支持する際に、レバー3
4が流入弁70から脱落することはなく、組付け作業が
簡単になる。
【0014】本発明ではレバー34の端部に弾性的に拡
開可能の1対の弾性爪片65を備え、1対の弾性爪片6
5を押し開いて開口68へ流入弁70の組付溝72を係
合するようにする。詳しくは、1対の弾性爪片65の先
端部の間隔を内奥の開口68の内径よりも狭くし、流入
弁70を組み付ける時に1対の弾性爪片65を押し拡げ
て開口68へ係合する。したがつて、組付け後は流入弁
70がレバー34から脱落する恐れはなく、かつレバー
34の開口68では流入弁70との組付溝72との間に
適度の隙間が備えられるので、レバー34の回動に対し
て流入弁70の上下動に無理がなく、非常に安定で円滑
な動作が得られる。
【0015】図4はレバー34の端部を二股状にしない
で、レバー34の先端に流入弁70の抜止め端部71よ
りも僅かに小径の円孔67を設けたものである。円孔6
7を弾性的に拡開しながら流入弁70の抜止め端部71
を円孔67へ押し込めば、レバー34は流入弁70の組
付溝72へ係合され、脱落することがない。
【0016】
【発明の効果】本発明は上述のように、膜により区画さ
れる定圧燃料室にレバーを揺動可能に軸支持し、前記レ
バーの一端をばねの力により前記膜へ当接し、前記レバ
ーの他端を流入弁に係合して前記定圧燃料室の入口通路
を開閉するようにし、前記定圧燃料室の燃料が燃料供給
路を経て吸気路へ吸引される膜型気化器において、前記
レバーの一端は軸孔を有するボス部から垂直方向に突出
する左右1対の板状の腕からなり、該1対の腕の間の天
壁面に流入弁の環状の組付溝を係合する開口と、弾性的
に拡開して前記組付溝を前記開口へ受け入れかつ流入弁
の抜けを防止する左右1対の弾性爪片とを一体に備えた
ものであり、レバーを流入弁の組付溝へ組み付けるとレ
バーが脱落することがないので、レバーと流入弁との組
立体を気化器本体の定圧燃料室へ組み込む作業が簡単に
なる。
【0017】レバーの開口と流入弁の組付溝との間には
適度の隙間が備えられるので、レバーの回動に対して流
入弁の上下動に無理がなく、非常に安定で円滑な動作が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による燃料調整機構が適用される気化器
の正面断面図である。
【図2】同膜型気化器の燃料調整機構のレバーと流入弁
との組立体の斜視図である。
【図3】同膜型気化器の燃料調整機構のレバーの底面図
である。
【図4】本発明の第2実施例に係る膜型気化器の燃料調
整機構の要部の斜視図である。
【図5】従来の膜型気化器の燃料調整機構の要部の斜視
図である。
【符号の説明】
A:燃料ポンプ B:定圧燃料供給機構 7:ポンプ室
10:入口通路 12:スロツトルレバー 13:カ
ム面 16:蓋板 17:気化器本体 18:戻しばね
19:円筒部 20:ロータリ絞り弁 21:棒弁
22:スロツトル孔 24:脈動圧導入室 25:膜
31:ばね 33:支軸 34:レバー 35:定圧燃料室 39:燃料供給管 41:膜 4
2:大気室 49:中間壁体 51:燃料ジエツト 6
1:レバー片 62:突起 63:ボス部 63a:軸
孔 64:腕 65:弾性爪片 66:レバー片 6
7:円孔 68:開口 70:流入弁 71:抜止め端部 72:組付溝 7
3:摺動部 74:弁体 75:天壁面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】膜により区画される定圧燃料室にレバーを
    揺動可能に軸支持し、前記レバーの一端をばねの力によ
    り前記膜へ当接し、前記レバーの他端を流入弁に係合し
    て前記定圧燃料室の入口通路を開閉するようにし、前記
    定圧燃料室の燃料が燃料供給路を経て吸気路へ吸引され
    る膜型気化器において、前記レバーの一端は軸孔を有す
    るボス部から垂直方向に突出する左右1対の板状の腕か
    らなり、該1対の腕の間の天壁面に流入弁の環状の組付
    溝を係合する開口と、弾性的に拡開して前記組付溝を前
    記開口へ受け入れかつ流入弁の抜けを防止する左右1対
    の弾性爪片とを一体に備えたことを特徴とする、膜型気
    化器の燃料調整機構。
  2. 【請求項2】膜により区画される定圧燃料室にレバーを
    揺動可能に軸支持し、前記レバーの一端をばねの力によ
    り前記膜へ当接し、前記レバーの他端を流入弁に係合し
    て前記定圧燃料室の入口通路を開閉するようにし、前記
    定圧燃料室の燃料が燃料供給路を経て吸気路へ吸引され
    る膜型気化器において、前記レバーの他端に流入弁の抜
    止め端部よりも僅かに小径の円孔を設け、該円孔を弾性
    的に拡開して流入弁の抜止め端部を円孔へ押し込み、前
    記円孔に前記流入弁の組付溝を係合した、請求項2に記
    載の膜型気化器の燃料調整機構。
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