JP2000045875A - フロートレス型気化器 - Google Patents
フロートレス型気化器Info
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Abstract
ら吐出された燃料に燃料蒸気が発生した場合には,これ
を微細化して燃料と共に定圧燃料室に導入することによ
り,多量の燃料蒸気が一挙に燃料ノズルから噴出するの
を防止して,混合気空燃比の変動を小さく抑える。 【解決手段】 脈動圧力発生源Pの脈動圧力に応動する
燃料ポンプ24と定圧燃料室26の入口孔36とを結ぶ
下流燃料通路23bに,前記入口孔36の手前に位置す
る燃料蒸気処理室51を設け,該室51に燃料蒸気を微
細化する多孔質体52を装填する。
Description
化器に関し,特に,燃料ノズルの下端に燃料ジェット及
びチェック弁を介して出口孔を連通する定圧燃料室と,
この定圧燃料室の入口孔及び燃料タンク間を連通する燃
料通路に介裝され,脈動圧力発生源の脈動圧力に応動し
て燃料を前記定圧燃料室に送る燃料ポンプと,前記定圧
燃料室の入口孔を開閉して該室への燃料導入を制御する
燃料導入制御弁とを備え,その燃料導入制御弁には,前
記定圧燃料室の上壁に設けられ,前記入口孔を上端に有
する円筒状の弁座部材と,この弁座部材内を昇降して入
口孔を開閉する弁体とを備えたものゝ改良に関する。
特開平1−151758号公報に開示されているよう
に,既に知られている。
イヤフラムポンプの作動により定圧燃料室側へ送られる
燃料は,ダイヤフラムポンプから受ける圧力脈動や,エ
ンジンから受ける熱,振動等により多量の燃料蒸気を発
生することが屡ある。そして,この多量の燃料蒸気が一
挙に定圧燃料室に導入され,燃料ノズルから噴出する
と,混合気の空燃比を極端に希薄にするため,エンジン
の運転に不調を来すことになる。
ので,ダイヤフラムポンプから吐出された燃料に燃料蒸
気が発生した場合には,これを微細化して燃料と共に定
圧燃料室に導入することにより,多量の燃料蒸気が一挙
に燃料ノズルから噴出するのを防止して,混合気空燃比
の変動を小さく抑えることができる,前記フロートレス
型気化器を提供することを目的とする。
に,本発明は,燃料ノズルの下端に燃料ジェット及びチ
ェック弁を介して出口孔を連通する定圧燃料室と,この
定圧燃料室の入口孔及び燃料タンク間を連通する燃料通
路に介裝され,脈動圧力発生源の脈動圧力に応動して燃
料を前記定圧燃料室に送る燃料ポンプと,前記定圧燃料
室の入口孔を開閉して該室への燃料導入を制御する燃料
導入制御弁とを備え,その燃料導入制御弁には,前記定
圧燃料室の上壁に設けられ,前記入口孔を上端に有する
円筒状の弁座部材と,この弁座部材内を昇降して入口孔
を開閉する弁体とを備えた,フロートレス型気化器にお
いて,前記燃料通路に,前記入口孔の手前で燃料蒸気を
微細化する燃料蒸気処理室を設けたことを第1の特徴と
する。
燃料蒸気が発生すると,この燃料蒸気は,燃料蒸気処理
室で微細化されて燃料と共に弁座部材の入口孔を通過
し,定圧燃料室に導入されるので,微細化された燃料蒸
気は定圧燃料室に停滞することなく,燃料と共に燃料ノ
ズルへスムーズに移行して,それから噴出することがで
きる。したがって,単位時間当たり燃料ノズルから噴出
する燃料蒸気は比較的少なくなり,混合気の空燃比の希
薄化を小さく抑えることができる。
料蒸気処理室に,多数の気孔を有する多孔質体を装填し
たことを第2の特徴とする。
するという簡単な構成により,燃料蒸気を微細化するこ
とができる。
付図面に示す本発明の実施例に基づいて説明する。
図,図2は図1の2−2線断面図である。
Cは,例えば刈り払い機など全方向姿勢で使用される携
帯作業機に搭載されるハンドヘルド型エンジンに装着さ
れる。その気化器本体1は,エンジンの吸気ポート(図
示せず)に接続される水平方向の吸気道2と,この吸気
道2と直交して鉛直方向に延びる有底円筒状の弁案内孔
3とを有する。弁案内孔3には,ロータリ型のスロット
ル弁4が回転及び摺動可能に嵌装されると共に,弁案内
孔3を閉じるキャップ5が気化器本体1に固着され,こ
れらスロットル弁4及びキャップ5間には,スロットル
弁4を弁案内孔3の底部側に付勢するばね6は縮設され
る。スロットル弁4は,その開度増方向の回転に応じて
吸気道2との連通面積を増加させる絞り孔9を有する。
弁軸4aを有し,これに操作アーム7が,弁軸4aの中
空部に嵌着されるスリーブ8により固着される。
るボス10が突設されており,このボス10に絞り孔9
に起立する燃料ノズル11が取付けられ,この燃料ノズ
ル11内に挿入されるニードル弁12が前記スリーブ8
に螺着される。
面に付設したボール13により支承される環状の斜面7
aが形成され,操作アーム7がスロットル弁4の開き方
向に回転されると,操作アーム7がボール13により押
上げられ,それに伴いスロットル弁4もばね6の付勢力
に抗してニードル弁12と共に上方へ変位し,燃料ノズ
ル11の開度を増加させるようになっている。
してスロットル弁4のアイドル開度を規定するストッパ
ボルト14が進退調節可能に螺着される。
弾性パッキン16及び底板17が順次重ねられて接合さ
れる。底板17の一側部下面には,燃料タンクTに連な
る燃料管21を接続するジョイント22が突設される。
また気化器本体1及び底板17には,ジョイント22に
連なる上流燃料通路23aと,この上流燃料通路23a
が連通するポンプ室29を有するダイヤフラム式燃料ポ
ンプ24とが設けられる。上記ポンプ室29に連なる下
流燃料通路23bは気化器本体1に設けられ,この下流
燃料通路23bに連なる定圧燃料室26は底板17に設
けられる。
ッキング16の一部をダイヤフラム27とするもので,
このダイヤフラム27の上面及び下面がそれぞれ臨む作
動室28及びポンプ室29が気化器本体1及び底板17
にそれぞれ形成される。そして上流燃料通路23aに
は,パッキング16の一部を利用した吸入弁30と,そ
の上流側に位置する燃料フィルタ31が設けられ,また
下流燃料通路23bには,同じくパッキング16の一部
を利用した吐出弁32が設けられる。作動室28は,脈
動圧力発生源P,例えばエンジンのクランク室又は吸気
管の内部に導管34を介して連通される。
6には,下流燃料通路23bから該室25への燃料導入
を制御する燃料導入制御弁35が設けられる。この燃料
導入制御弁35は,定圧燃料室26の一側部において底
板17に嵌着されて上端壁の入口孔36を下流燃料通路
23bに望ませる円筒状の弁座部材37と,この弁座部
材37内に入口孔36を開閉すべく上下動可能に嵌装さ
れる弁体38と,底板17に支持された支軸39に揺動
自在に支持されて一端を弁体38の下端に係合する作動
レバー40と,この作動レバー40を弁体38の閉じ方
向へ付勢する弁ばね41と,定圧燃料室26の底面を形
成するように底板17の下面に張設されるダイヤフラム
42とから構成され,このダイヤフラム42の中心部に
は,前記作動レバー40の他端に離間可能に当接する押
圧子42aが設けられる。ダイヤフラム42は,これを
覆うカバー43と共に周縁部を底板17に締結される。
カバー43には,ダイヤフラム42の下面に大気圧を作
用させる通気孔44が設けられる。
入口孔36の手前に燃料蒸気処理室51が設けられ,該
室52に,多数の気孔を有する多孔質体52が装填され
る。多孔質体52は,例えば耐ガソリン性の,連続気孔
を持つ発泡樹脂や焼結体で構成される。
部上方に位置する燃料ウェル45が形成され,この燃料
ウェル45の下部は出口孔47を介して定圧燃料室26
に連通し,その上部は,チェック弁48及び燃料ジェッ
ト49を介して燃料ノズル11の下端に連通する。
方を通って前記弁座部材37の下端部を燃料ウェル45
に連通するバイパス路50が設けられる。
る。
Pの脈動圧力が燃料ポンプ24の作動室28に作用して
ダイヤフラム27を振動させるもので,このダイヤフラ
ム27が作動室28側に撓むとき,ポンプ室29は,そ
の容積を拡大させることにより吸入弁30及び上流燃料
通路23aを介して燃料タンクTの燃料を吸い上げ,ダ
イヤフラム27がポンプ室29側に撓むとき,ポンプ室
29は,その容積を縮小さることにより,該室29の燃
料を吐出弁32を介して下流燃料通路23bへ送り出
す。
達していなければ,ダイヤフラム42が大気圧により上
方に変位して,弁ばね41の付勢力に抗して作動レバー
40を図1で時計方向に揺動し,これにより弁体38を
引き下げて入口孔36を開くので,下流燃料通路23b
の燃料は定圧燃料室26に導入される。そして,定圧燃
料室26の導入燃料が規定量に達すると,ダイヤフラム
42は下降して押圧子42aを作動レバー40から引き
離す。すると,作動レバー40は弁ばね41の付勢力を
もって弁体38を押し上げ,入口孔36を閉じるので,
定圧燃料室26への燃料導入は止められる。こうして,
定圧燃料室26には,エンジンの運転中,常に規定量の
燃料が貯留されると共に,出口孔47を通して燃料ウェ
ル45を満たすことになる。
ンに吸入される空気が通過することにより,燃料ノズル
11周りに負圧が生じ,この負圧の作用により,燃料ウ
ェル45の燃料がチェック弁48,燃料ジェット49及
び燃料ノズル11を順次上昇し,絞り孔9に噴出する。
この噴出燃料は,吸気道2及び絞り孔9を通過する空気
と混合して混合気を生成しながらエンジンに吸入され
る。この混合気のエンジンへの供給量は,スロットル弁
4の開度の増減により調節される。
路23bに送り出された燃料が,ダイヤフラム42の振
動による圧力脈動や,エンジンからの熱,振動等を受け
ることにより燃料蒸気を発生すると,その燃料蒸気は,
燃料蒸気処理室51において多孔質体52の多数の気孔
により燃料と共に微細化されてから,燃料と共に弁座部
材37の入口孔36を通過し,定圧燃料室26に導入さ
れるので,微細化された燃料蒸気は定圧燃料室に停滞す
ることなく,燃料と共に出口孔47から燃料ウェル45
にスムーズに移行する。
は,定圧燃料室26の上方を通るバイパス路50を介し
て燃料ウェル45に連通しているから,燃料蒸気は,弁
座部材37を通過すると,即座にバイパス路50を浮上
して燃料ウェル45に移行することができる。そして燃
料ウェル45の燃料と共に燃料ノズル11から速やかに
噴出していく。したがって,燃料ノズル11から噴出す
る単位時間当たりの燃料蒸気は微量となり,混合気の空
燃比を殆ど変動させないので,エンジンの正常な運転を
確保することができる。
料蒸気を微細化する構成は,燃料蒸気処理室51に多孔
質体52を装填するという簡単なものであるから,これ
によるコスト増は僅かで済む。
はなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が
可能である。例えば,スロットル弁4をバタフライ型に
構成することもできる。
ば,燃料ノズルの下端に燃料ジェット及びチェック弁を
介して出口孔を連通する定圧燃料室と,この定圧燃料室
の入口孔及び燃料タンク間を連通する燃料通路に介裝さ
れ,脈動圧力発生源の脈動圧力に応動して燃料を前記定
圧燃料室に送る燃料ポンプと,前記定圧燃料室の入口孔
を開閉して該室への燃料導入を制御する燃料導入制御弁
とを備え,その燃料導入制御弁には,前記定圧燃料室の
上壁に設けられ,前記入口孔を上端に有する円筒状の弁
座部材と,この弁座部材内を昇降して入口孔を開閉する
弁体とを備えた,フロートレス型気化器において,前記
燃料通路に,前記入口孔の手前で燃料蒸気を微細化する
燃料蒸気処理室を設けたので,燃料ポンプから吐出され
た燃料に燃料蒸気が発生しても,この燃料蒸気を燃料蒸
気処理室で微細化して定圧燃料室に導入し,定圧燃料室
に停滞させることなく,燃料と共に燃料ノズルへスムー
ズに移行させ,それから噴出することができ,したがっ
て,単位時間当たり燃料ノズルから噴出する燃料蒸気は
比較的少なくなり,混合気の空燃比の希薄化を小さく抑
え,エンジンの正常な運転を確保することができる。
料蒸気処理室に,多数の気孔を有する多孔質体を装填し
たので,簡単な構成により,燃料蒸気を微細化すること
ができ,これを安価に提供することができる。
の縦断正面図。
Claims (2)
- 【請求項1】 燃料ノズル(11)の下端に燃料ジェッ
ト(49)及びチェック弁(48)を介して出口孔(4
7)を連通する定圧燃料室(26)と,この定圧燃料室
(26)の入口孔(36)及び燃料タンク(T)間を連
通する燃料通路(23a,23b)に介裝され,脈動圧
力発生源(P)の脈動圧力に応動して燃料を前記定圧燃
料室(26)に送る燃料ポンプ(24)と,前記定圧燃
料室(26)の入口孔(36)を開閉して該室(26)
への燃料導入を制御する燃料導入制御弁(35)とを備
え,その燃料導入制御弁(35)には,前記定圧燃料室
(26)の上壁に設けられ,前記入口孔(36)を上端
に有する円筒状の弁座部材(37)と,この弁座部材
(37)内を昇降して入口孔(36)を開閉する弁体
(36)とを備えた,フロートレス型気化器において,
前記燃料通路(23a,23b)に,前記入口孔(3
6)の手前で燃料蒸気を微細化する燃料蒸気処理室(5
1)を設けたことを特徴とする,フロートレス型気化
器。 - 【請求項2】 請求項1記載のフロートレス型気化器に
おいて,前記燃料蒸気処理室(51)に,多数の気孔を
有する多孔質体(52)を装填したことを特徴とする,
フロートレス型気化器。
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JP21221098A JP3730785B2 (ja) | 1998-07-28 | 1998-07-28 | フロートレス型気化器 |
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Family
ID=16618762
Family Applications (1)
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Country Status (2)
Country | Link |
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JP (1) | JP3730785B2 (ja) |
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