JPS631751A - ダイヤフラム式気化器における燃料プライミング装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は機関へ供給する混合気量及び濃度を制御する気
化器、特に気化器本体に設けたダイヤフラムによって燃
料レギュレター室と大気室とに区分され、ダイヤフラム
に作用する吸気道負圧に応じて燃料流入路の端部に設け
た燃料弁座を燃料弁をして開閉制御し、もって機関へ混
合気を供給するダイヤフラム式気化器に関するもので、
特に当該気化器の始動に際して燃料レギュレター室内に
燃料タンクに貯溜される燃料を供給する燃料プライミン
グ装置に関するものである。

〔従来の技術〕

かかるダイヤフラム式気化器における始動時においては
、始動操作を行なう前に燃料レギュレター室内に事前に
燃料を供給する必要がある。この為に従来プライミング
用燃料ポンプをもってその燃料の供給が行なわれるが、
この供給方法として燃料レギュレター室内へ燃料を吐出
圧送する加圧型のものと、燃料レギュレター室内へ負圧
をかけて燃料を循環させる吸引型のものと二種類ある。

前者の加圧型のものは実開昭５７−１５７７４６号公報
等によって開示される如く、予めティクラーレバーを回
動操作させ燃料弁を開放するとともに、燃料リターン通
路に配置されるリターン開閉弁を開放し、次いでプライ
ミング用燃料ポンプを作動させて該燃料ポンプより燃料
レギュレター室内へ燃料を供給するものである。また後
者の吸引型のものは燃料レギュレター室と大気とを連絡
するパイプ内に燃料ポンプを配置し、燃料ポンプを動作
することにより燃料レギュレター室内に負圧を生起せし
め、もって燃料弁を開放して燃料レギュレター室内に燃
料を吸引、貯溜させたものである。

（発明が解決しようとする問題点〕 かかる前者の方法によると、始動の準備段階において、
ティクラーレバーを回動操作すること、及びプライミン
グ用燃料ポンプを操作すること、の二動作を必要とする
ものである。これによると始動操作が複雑であること、
及びティクラーレバーを押しつづけるか、もしくは操作
状態にティクラーレバーを保持するための係止機構が必
要となり操作性が劣ったり、あるいは部品点数の増加傾
向を招来し好ましくない。

また後者によると、操作としては燃料ポンプの動作だけ
でよいことからその操作性は良好なるものであるが燃料
レギュレター室内を負圧状態に保持する必要があり吸気
道内に燃料レギュレター室より開口するメーンノズルに
逆止弁を配置することが要求される。これによると逆止
弁の閉塞性は長期に渡って安定して保持される必要があ
り、燃料中に含まれるゴミ等がかかる逆止弁の弁座部分
に噛み込んだ状態、あるいは逆止弁が摩耗した状態にお
いて充分な性能を発揮できない。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明になるダイヤフラム式気化器における燃料プライ
ミング装置はかかる不具合点に鑑みなされたもので、そ
の目的とするところは始動操作性が良好で、特に閉塞性
を長期に渡って安定保持させる必要のある逆上弁を不要
とする首記燃料プライミング装置を提供することにあり
、前記目的達成の為に燃料レギュレター室と大気とを連
絡する燃料リターン通路を設けるとともに該燃料リター
ン通路内には制御杆の他端に間隙をもって対応配置され
る常閉型のリターン開閉弁を配置し、さらに制御杆に対
応して、プライミング用燃料ポンプの燃料吐出動作時に
おいてのみ前記制御杆に対して燃料弁の燃料弁座に対す
る閉方向付勢力を解除するとともにリターン開閉弁に対
して開放作動力を付与する操作部材を配置したものであ
る。

〔作用〕

本発明になるダイヤフラム式気化器における燃料プライ
ミング装置によると１機関の始動にあたり、プライミン
グ燃料ポンプを操作する。これによると、プライミング
燃料ポンプのポンプ押圧部材の動作と同期して操作部材
がダイヤフラムを介して制御杆を移動させるもので、こ
れによると制御杆によって燃料弁の燃料弁座に対する閉
方向付勢力を解除するとともに、リターン開閉弁が燃料
リターン通路を開放する。かかる状態において前記プラ
イミング燃料ポンプの動作によって燃料流入路より燃料
が燃料レギュレター室内に導入し、燃料レギュレター室
内に燃料を貯溜し、一方余剰の燃料は燃料リターン通路
より大気へ排出され、もって燃料レギュレター室内に燃
料が貯溜され機関始動操作に備えることができるもので
ある。

〔実施例〕

以下１本発明になるダイヤフラム式気化器における燃料
プライミング装置の一実施例を図により説明する。

ｌは内部を吸気道２が貫通し、吸気道２内に図示せぬ絞
り弁が配置された気化器本体であり、気化器本体ｌの一
側部に配置せるダイヤフラム３にて気化器本体１側に燃
料レギュレター室４及びその対向側に大気連通孔５を有
する大気室６が形成される。燃料レギュレター室４内に
は一端が燃料タンクＴ内に開口する燃料流入路７に連ら
なる燃料弁座８と、一端が大気に開口される燃料リター
ン通路９に連らなる燃料リターン弁座１０とが開口し、
前記燃料弁座８に対応して該弁座を開閉する燃料弁１１
がまた燃料リターン弁座１０に対応して該弁座を開閉す
る常閉型のリターン開閉弁１２が配置される。さらにま
た燃料レギュレター室４内にはピン１３によって回動自
在に軸支される制御杆１４が回動自在に配置されるもの
で、この制御杆１４の一端１４Ａには前記燃料弁１１が
対応配置され、他端１４Ｂにはリターン開閉弁１２が間
隙Ａをもって対応配置される。また制御杆１４の他端１
４Ｂはダイヤフラム３に係止される。

尚、１５は一端が燃料レギュレター室４に開口し他端が
吸気道２に開口された燃料ノズル、１Ｂはリターン開閉
弁１２を燃料リターン弁座１０に押圧して該弁座を閉塞
保持するためのスプリング、１７は制御杆１４に対して
反時計方向の回動力を付与し燃料弁１１を燃料弁座８へ
押圧付勢するスプリング等の弾性部材である。１８は大
気室６の外側に配置されたプライミング用燃料ポンプで
あり、ポンプ室Ｐを形成するゴム等の弾性部材よりなる
ポンプ押圧部材１９及びポンプ室Ｐかも燃料弁座８に至
る燃料流入路７内に配置される吐出側逆止弁２０、ポン
プ室Ｐから燃料タンクＴに至る燃料流入路７内に配置さ
れる吸入側逆上弁２１よりなる。そして特に前記目的達
成のためにプライミング用燃料ポンプ１日内には次の構
成が付加される。

即ち、２２は操作部材であって開口部２３を介してポン
プ室Ｐ、大気室６内に移動自在に配置されるもので、操
作部材２２の下部２２Ａはポンプ押圧部材ＩＢに係止さ
れ、その上部の鍔部２２Ｂは大気室６内の段部６Ａに係
止される。尚、操作部材２２のダイヤフラム３への対向
突部２２Ｃはポンプ押圧部材１９の非動作時において、
スプリング２３によって下方に押圧され、鍔部２２Ｂが
段部６Ｂに係止した状態で保持され、かかる状態°にお
いて対向突部２２Ｃとダイヤフラム３との間に間隙Ｂが
形成される。

また２４は機関の脈動圧力を駆動源として燃料の吸引、
吐出を行なうダイヤフラム式の一般的な燃料ポンプであ
り、プライミング用燃料ポンプ１８の吐出側逆止弁２０
と燃料弁座８との間の燃料流入路７内に配置される。

次にその作用について説明する。

まず、機関の始動操作に先立ちプライミング用燃料ポン
プを操作する。具体的にはポンプ押圧部材１８をスプリ
ング２３のバネ力に抗して図において上方に動作させる
。これによると操作部材２２も同期して上方向へ移動す
るものであり、操作部材２２の対向突部２２Ｃはダイヤ
フラム３を介して制御杆１４に対して時計方向の回動を
与える。これによると制御杆１４の他端１４Ｂは間隙Ａ
をこえてリターン開閉弁１２をスプリング１６のバネ力
に抗して燃料リターン弁座ｌＯを開放する。また制御杆
１４の一端１４Ａにおいても同様に時計方向に回動する
ので燃料、弁１１の燃料弁座８に対する閉方向付勢力を
減少する。

尚、燃料弁１１と燃料弁座８との間にスプリングを縮設
するか、制御杆１４の一端１４Ａと燃料弁１１とを係合
させれば、かかる制御杆１４の動作時において燃料弁１
１を燃料弁座８より積極的に開放し得るものである。

一方、前記ポンプ押圧部材１８の押圧動作によると、ポ
ンプ室Ｐ内の容積が減少してポンプ室Ｐ内の圧力が上昇
するので吐出側逆止弁２０を開放して燃料ポンプ２４を
介して燃料流入路７、燃料弁座８より燃料レギュレター
室４内に燃料を供給する。

そしてこのプライミング用燃料ポンプ１８のポンプ押圧
部材１９の押圧動作を数回繰り返すことによって燃料レ
ギュレター室４内に燃料は貯溜され、−定量以上にその
貯溜量が達すると燃料リターン弁座ｌＯ１燃料すターン
通路９を介して余剰燃料が外部へ排出される。尚、かか
る余剰燃料は燃料タンクＴへ還流させれば燃料経済、汚
染の点より好ましいものである。

このように燃料レギュレター室４内に燃料が貯溜された
状態において機関のクランキング操作を行なうと吸気道
２内に生起する吸気道負圧によって燃料レギュレター室
４内の燃料が燃料ノズル１５より吸気道２内へ吸出され
、もって機関の始動を容易ならしめたものである。そし
て機関が運転された状態においては燃料ポンプ２４は機
関の運転によづ゛て生起される脈動圧力によってポンプ
作用を成すもので燃料タンクＴ内の燃料はプライミング
用燃料ポンプ１８のポンプ室Ｐ、燃料ポンプ２４を介し
て燃料流入路７、燃料弁座８より燃料レギュレター室４
内に所望量供給される。

尚、かかる機関の運転時においては、プライミング用燃
料ポンプ１８の操作部材２２は不作動状態にあるので操
作部材２２の対向突部２２Ｃとダイヤフラム３との間隙
Ｂ及び制御杆１４の他端１４Ｂとリターン開閉弁１２と
の間隙Ａが確保できるので通常運転時における制御杆１
４の動作に影響を与えることはなく、′ａ関性能に対し
阻害することはない。

〔発明の効果〕

以上の如き作用をなす本発明のダイヤフラム式気化器に
おける燃料プライミング装置によると次の効果を奏し得
るものである。

■機関の始動操作に先立つ燃料レギュレター室内への始
動燃料の供給は単にプライミング用燃料ポンプのポンプ
押圧部材を押圧することによる単一操作でよいので始動
操作が容易となり、特に汎用機関の如く運転者年令層の
広い機関用の気化器の始動装置として最適である。

■特に燃料ノズルに逆止弁を設ける必要がないので、燃
料ノズルに至る燃料通路の通路抵抗を減少させることが
なく、通路の燃料流下速度を高められ燃料微粒化が向上
し機関の燃焼性を向上できる。

■燃料レギュレター室内への始動燃料の供給時において
、燃料弁、リターン開閉弁は開放されるもので、且つそ
の開放は制御杆にて機械的に開放されるので確実に始動
燃料の供給が可能となる。

一方、機関運転時においてリターン開閉弁は確実に燃料
リターン弁座を閉塞されることが要求されるが前述の如
きリターン開閉弁は制御杆にて機械的に開放されるので
リターン開閉弁を燃料リターン弁座に押圧するスプリン
グ力は比較的大なる力で押圧できるので閉塞性は確実に
保持しうるちのである。

【図面の簡単な説明】

図は本発明になるダイヤフラム式気化器における燃料プ
ライミング装置の一実施例を示す燃料系統図を含む縦断
面図である。 １４０．気化器本体、　３８０．ダイヤフラム、　　　
４．、、燃料レギュレター室、６１１．大気室、　１１
．、、燃料弁。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）気化器本体の一側に配置したダイヤフラムによっ
   て燃料レギュレター室と大気室とに区分し、燃料レギュ
   レター室には、前記ダイヤフラムに対応し回動自在に支
   持された制御杆を配置するとともに前記制御杆の一端に
   は燃料タンクに連らなる燃料流入路の端部に配置した燃
   料弁座を開閉制御する燃料弁を配置し、他端には燃料弁
   に対して燃料弁座を閉方向に付勢する弾性部材を備え、
   さらに燃料を吸入、吐出する機能を備えるプライミング
   用燃料ポンプ及び機関運転時において燃料を吸入、吐出
   する機能を備える燃料ポンプを前記燃料流入路内に直列
   に配置してなるダイヤフラム式気化器において； 燃料レギュレター室と大気とを連絡する燃料リターン通
   路を設けるとともに該燃料リターン通路内には制御杆の
   他端に間隙Ａをもって対応配置される常閉型のリターン
   開閉弁を配置し、さらに制御杆に対応して、プライミン
   グ用燃料ポンプの燃料吐出動作時においてのみ前記制御
   杆に対して燃料弁の燃料弁座に対する閉方向付勢力を解
   除するとともにリターン開閉弁に対して開放動作力を付
   与する操作部材を配置してなるダイヤフラム式気化器に
   おける燃料プライミング装置。
2. （２）気化器本体の一側に配置したダイヤフラムによっ
   て燃料レギュレター室と大気室とに区分し、燃料レギュ
   レター室には、前記ダイヤフラムに対応し回動自在に支
   持された制御杆を配置するとともに前記制御杆の一端に
   は燃料タンクに連らなる燃料流入路の端部に配置した燃
   料弁座を開閉制御する燃料弁を配置し、他端には燃料弁
   に対して燃料弁座を閉方向に付勢する弾性部材を備え、
   さらに燃料を吸入、吐出する機能を備えるプライミング
   用燃料ポンプ及び機関運転時において燃料を吸入、吐出
   する機能を備える燃料ポンプを前記燃料流入路内に直列
   に配置してなるダイヤフラム式気化器において； 燃料レギュレター室と大気とを連絡する燃料リターン通
   路を設けるとともに該燃料リターン通路内には制御杆の
   他端に間隙をもって対応配置される常用型、リターン開
   閉弁を配置し、一方、ダイヤフラムと大気室に対応して
   プライミング用燃料ポンプを配置し、該プライミング用
   燃料ポンプのポンプ室内には、一端がプライミング用燃
   料ポンプのポンプ押圧部材に係止され、他端が大気室の
   段部に係止されるとともに、大気室を介してダイヤフラ
   ムに対応され、プライミング用燃料ポンプのポンプ押圧
   部材の非作動時においてダイヤフラムと間隙を有する操
   作部材を配置し、プライミング用燃料ポンプのポンプ押
   圧部材の作動による燃料吐出動作時においてのみ操作部
   材をして前記制御杆に対して燃料弁の燃料弁座に対する
   閉方向付勢力を解除するとともにリターン開閉弁に対し
   て開放動作力を付与してなるダイヤフラム式気化器にお
   ける燃料プライミング装置。