JPH05164001A - エンジンの始動燃料供給装置 - Google Patents
エンジンの始動燃料供給装置Info
- Publication number
- JPH05164001A JPH05164001A JP35321591A JP35321591A JPH05164001A JP H05164001 A JPH05164001 A JP H05164001A JP 35321591 A JP35321591 A JP 35321591A JP 35321591 A JP35321591 A JP 35321591A JP H05164001 A JPH05164001 A JP H05164001A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fuel
- pump
- engine
- starting
- chamber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Means For Warming Up And Starting Carburetors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 エンジンの低温始動性を向上させるための余
分の燃料のみを気化器の定燃料室から吸気系に所定量を
正確に導入させる。 【構成】 気化器の定燃料室22からエアボックス7の
内部に至る補助通路51に二つの手動の始動ポンプ3
1、41を直列に設置し、下流側の第二始動ポンプ41
のポンプ胴体42の少なくとも一部を透明とするととも
にその内部のポンプ室45の低所に上流側の第一始動ポ
ンプ31から延びる補助通路部分53を接続し高所にエ
アボックス7に開口した補助通路部分54を接続し、ポ
ンプ室55で燃料から空気が分離され燃料のみが第二始
動ポンプ41からエアボックス7に導入されるようにし
た。
分の燃料のみを気化器の定燃料室から吸気系に所定量を
正確に導入させる。 【構成】 気化器の定燃料室22からエアボックス7の
内部に至る補助通路51に二つの手動の始動ポンプ3
1、41を直列に設置し、下流側の第二始動ポンプ41
のポンプ胴体42の少なくとも一部を透明とするととも
にその内部のポンプ室45の低所に上流側の第一始動ポ
ンプ31から延びる補助通路部分53を接続し高所にエ
アボックス7に開口した補助通路部分54を接続し、ポ
ンプ室55で燃料から空気が分離され燃料のみが第二始
動ポンプ41からエアボックス7に導入されるようにし
た。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンジン始動前に始動燃
料を吸気系に供給するための装置に関するものであっ
て、主に汎用2サイクルエンジンの始動性を高めるため
に利用される。
料を吸気系に供給するための装置に関するものであっ
て、主に汎用2サイクルエンジンの始動性を高めるため
に利用される。
【0002】
【従来の技術】農芸用、林業用の機械、小形車両などの
駆動源に用いられる汎用2サイクルエンジンに燃料を供
給する気化器の多くは、大気からダイヤフラムによって
隔てられた定燃料室によって燃料を制御する膜式気化器
が用いられており、通常はエンジンのクランクケースの
脈圧によって駆動されるダイヤフラム式の燃料ポンプに
よって燃料を定燃料室に送入している。
駆動源に用いられる汎用2サイクルエンジンに燃料を供
給する気化器の多くは、大気からダイヤフラムによって
隔てられた定燃料室によって燃料を制御する膜式気化器
が用いられており、通常はエンジンのクランクケースの
脈圧によって駆動されるダイヤフラム式の燃料ポンプに
よって燃料を定燃料室に送入している。
【0003】このような気化器によって燃料の供給を受
けるエンジンが停止状態から始動するとき、特に低温の
場合は始動性を高めるために始動に先立って燃料を補給
しておく必要がある。そこで、燃料を定燃料室に通常よ
りも大量に溜めて主ノズルから吸出されやすくすること
に加えて、更に余分の燃料を気化器内の吸気路に導入し
低温時の高濃度混合気供給に役立たせようとする技術が
実公昭57−52374号公報に開示されている。
けるエンジンが停止状態から始動するとき、特に低温の
場合は始動性を高めるために始動に先立って燃料を補給
しておく必要がある。そこで、燃料を定燃料室に通常よ
りも大量に溜めて主ノズルから吸出されやすくすること
に加えて、更に余分の燃料を気化器内の吸気路に導入し
低温時の高濃度混合気供給に役立たせようとする技術が
実公昭57−52374号公報に開示されている。
【0004】即ち、前記公報に開示されている技術で
は、定燃料室から気化器内の吸気路の殊に絞り弁上流側
に至る補助通路を設けてそこに始動ポンプを設置し、定
燃料室を経て吸気路に導入された燃料を吸気負圧により
少しずつエンジンに吸引させる構成としたことによって
高濃度混合気を作るものである。
は、定燃料室から気化器内の吸気路の殊に絞り弁上流側
に至る補助通路を設けてそこに始動ポンプを設置し、定
燃料室を経て吸気路に導入された燃料を吸気負圧により
少しずつエンジンに吸引させる構成としたことによって
高濃度混合気を作るものである。
【0005】しかしながら、始動ポンプの入口弁および
出口弁はともに吸気路へ向かって開く逆止弁であるの
で、エンジン回転速度の上昇に伴って吸気負圧が高くな
ると定燃料室の燃料が補助通路を通って吸出され、主ノ
ズルからの規定の燃料に加わって混合気を必要以上に濃
くして燃料経済性、排気状態、エンジン運転性を悪化さ
せるという不都合を生じる。
出口弁はともに吸気路へ向かって開く逆止弁であるの
で、エンジン回転速度の上昇に伴って吸気負圧が高くな
ると定燃料室の燃料が補助通路を通って吸出され、主ノ
ズルからの規定の燃料に加わって混合気を必要以上に濃
くして燃料経済性、排気状態、エンジン運転性を悪化さ
せるという不都合を生じる。
【0006】その対策として、本願の特許出願人は特願
平1−312176号(特開平3−172564号)に
おいて、補助通路を気化器入口に設置されているエアボ
ックス内のエンジン運転中もほぼ大気圧に保たれるフイ
ルタエレメント上流側にそのまま接続するか、または補
助通路をエアボックス内のフイルタエレメント下流側に
接続するとともにチョーク弁全閉時以外は閉鎖するとい
う改善案を提示した。これにより、エンジン運転中に定
燃料室の燃料が補助通路を通って吸出されるという不都
合が解消される。
平1−312176号(特開平3−172564号)に
おいて、補助通路を気化器入口に設置されているエアボ
ックス内のエンジン運転中もほぼ大気圧に保たれるフイ
ルタエレメント上流側にそのまま接続するか、または補
助通路をエアボックス内のフイルタエレメント下流側に
接続するとともにチョーク弁全閉時以外は閉鎖するとい
う改善案を提示した。これにより、エンジン運転中に定
燃料室の燃料が補助通路を通って吸出されるという不都
合が解消される。
【0007】しかしながら、定燃料室から始動ポンプを
設置した補助通路によって気化器内の吸気路やエアボッ
クス内に余分の燃料を導入されるようにした前記構成で
は、始動ポンプを手動操作したとき定燃料室の空気が補
助通路を通って排出されることにより燃料が定燃料室に
送入され更に気化器内の吸気路やエアボックス内に導入
されるので、補助通路は空気と燃料との混合物が流れる
こととなる。従って、燃料導入量は始動ポンプを予定回
数操作したとき不足しているとともに導入量が著しく不
正確であり、そのため始動時の温度に応じて始動ポンプ
の操作回数を調節しても所定量の燃料が導入されず、所
定濃度に達しない混合気で始動することが多く始動性を
向上させることができないばかりか、却って始動不能の
場合がある。
設置した補助通路によって気化器内の吸気路やエアボッ
クス内に余分の燃料を導入されるようにした前記構成で
は、始動ポンプを手動操作したとき定燃料室の空気が補
助通路を通って排出されることにより燃料が定燃料室に
送入され更に気化器内の吸気路やエアボックス内に導入
されるので、補助通路は空気と燃料との混合物が流れる
こととなる。従って、燃料導入量は始動ポンプを予定回
数操作したとき不足しているとともに導入量が著しく不
正確であり、そのため始動時の温度に応じて始動ポンプ
の操作回数を調節しても所定量の燃料が導入されず、所
定濃度に達しない混合気で始動することが多く始動性を
向上させることができないばかりか、却って始動不能の
場合がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、定燃料室の燃料を始動ポンプを設置した補
助通路によって吸気負圧の影響を受けることなくエアボ
ックス内に導入しエンジン回転中に必要以上の燃料が供
給されないようにしても、始動ポンプを手動操作したと
き定燃料室の空気を混入した燃料がエアボックスに導入
され適正量の始動燃料をエンジンに供給することができ
ず、従って始動性を向上させるという本来の目的が達成
されない、という点である。
する課題は、定燃料室の燃料を始動ポンプを設置した補
助通路によって吸気負圧の影響を受けることなくエアボ
ックス内に導入しエンジン回転中に必要以上の燃料が供
給されないようにしても、始動ポンプを手動操作したと
き定燃料室の空気を混入した燃料がエアボックスに導入
され適正量の始動燃料をエンジンに供給することができ
ず、従って始動性を向上させるという本来の目的が達成
されない、という点である。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は定燃料室からエアボックスの内部に至る補
助通路に二つの手動の始動ポンプを直列に設置し、下流
側の第二始動ポンプのポンプ胴体の少なくとも一部を透
明とするとともにその内部のポンプ室の低所に上流側の
第一始動ポンプから延びる補助通路部分を接続し高所に
エアボックスに開口した補助通路部分を接続する、とい
う手段、およびこれに加えて第二始動ポンプにポンプ室
内の燃料量を表示する目盛を設ける、という手段とし
た。
に、本発明は定燃料室からエアボックスの内部に至る補
助通路に二つの手動の始動ポンプを直列に設置し、下流
側の第二始動ポンプのポンプ胴体の少なくとも一部を透
明とするとともにその内部のポンプ室の低所に上流側の
第一始動ポンプから延びる補助通路部分を接続し高所に
エアボックスに開口した補助通路部分を接続する、とい
う手段、およびこれに加えて第二始動ポンプにポンプ室
内の燃料量を表示する目盛を設ける、という手段とし
た。
【0010】
【作用】第一始動ポンプを手動操作すると燃料タンクの
燃料が定燃料室に送入され始動に必要な量が溜められ、
続いて補助通路を通り第一始動ポンプを経て第二始動ポ
ンプのポンプ室に送られる。この燃料は定燃料室の空気
を混入しているが、この空気はポンプ室で分離して高所
の補助通路部分からエアボックスに排出されるので、ポ
ンプ胴体の透明部分によってポンプ室の燃料量を目視し
て温度に応じた適量となったとき第一始動ポンプの操作
を停止する。そして、第二始動ポンプを手動操作するこ
とによってポンプ室の燃料がエアボックス内に導入さ
れ、始動時に要求される所定の高濃度混合気をエンジン
に供給するものである。
燃料が定燃料室に送入され始動に必要な量が溜められ、
続いて補助通路を通り第一始動ポンプを経て第二始動ポ
ンプのポンプ室に送られる。この燃料は定燃料室の空気
を混入しているが、この空気はポンプ室で分離して高所
の補助通路部分からエアボックスに排出されるので、ポ
ンプ胴体の透明部分によってポンプ室の燃料量を目視し
て温度に応じた適量となったとき第一始動ポンプの操作
を停止する。そして、第二始動ポンプを手動操作するこ
とによってポンプ室の燃料がエアボックス内に導入さ
れ、始動時に要求される所定の高濃度混合気をエンジン
に供給するものである。
【0011】
【実施例】図面を参照して本発明の実施例を説明する
と、図1において、チョーク弁2、ベンチュリ3、絞り
弁4を順に具えた吸気路5を有する気化器本体1の吸気
路5の入口にフイルタエレメント6を内蔵したエアボッ
クス(エアクリーナ)7が設置されているとともに、気
化器本体1の外周に燃料ポンプ11、定燃料機構21、
第一始動ポンプ31、第二始動ポンプ41が付設されて
いる。
と、図1において、チョーク弁2、ベンチュリ3、絞り
弁4を順に具えた吸気路5を有する気化器本体1の吸気
路5の入口にフイルタエレメント6を内蔵したエアボッ
クス(エアクリーナ)7が設置されているとともに、気
化器本体1の外周に燃料ポンプ11、定燃料機構21、
第一始動ポンプ31、第二始動ポンプ41が付設されて
いる。
【0012】燃料ポンプ11はよく知られた脈動式ダイ
ヤフラムポンプであって、エンジンのクランクケースに
発生するパルス圧を脈圧導入管12により導いてダイヤ
フラムを脈動させ、燃料タンク13の燃料を燃料導入管
14より吸引し加圧して燃料通路15を経て定燃料機構
21の定燃料室22に送る。
ヤフラムポンプであって、エンジンのクランクケースに
発生するパルス圧を脈圧導入管12により導いてダイヤ
フラムを脈動させ、燃料タンク13の燃料を燃料導入管
14より吸引し加圧して燃料通路15を経て定燃料機構
21の定燃料室22に送る。
【0013】定燃料機構21も一般的な構成であって、
定燃料室22と大気室23とを区画したダイヤフラム2
4にばね25の力で接触させたレバー26に係合してい
る燃料弁27がダイヤフラム24の動きに応じて燃料通
路15を開閉することにより定燃料室22に所定量の燃
料を保有させる。この燃料は主ノズル16によってベン
チュリ3の最狭部に吸出され、空気と混合してエンジン
に供給される。
定燃料室22と大気室23とを区画したダイヤフラム2
4にばね25の力で接触させたレバー26に係合してい
る燃料弁27がダイヤフラム24の動きに応じて燃料通
路15を開閉することにより定燃料室22に所定量の燃
料を保有させる。この燃料は主ノズル16によってベン
チュリ3の最狭部に吸出され、空気と混合してエンジン
に供給される。
【0014】第一始動ポンプ31もまた一般に使用され
ている構成であるが、定燃料機構21のダイヤフラムカ
バー28にポンプ基台33が重ねられていて、弾性材料
で作られたドーム形のポンプ胴体32とポンプ基台33
とに囲まれたポンプ室34が定燃料室22と補助通路5
1の第一の補助通路部分52である吸込路によって接続
されているとともに、後述する第二始動ポンプ41のポ
ンプ室44と補助通路51の第二の補助通路部分53に
よって接続されている。二つの補助通路部分52、53
は気化器本体1とポンプ基台33とに挟んだ可撓膜を切
込むことによって形成した入口弁35、出口弁36を有
し、これらはエアボックス7へ向かって開く逆止弁であ
る。
ている構成であるが、定燃料機構21のダイヤフラムカ
バー28にポンプ基台33が重ねられていて、弾性材料
で作られたドーム形のポンプ胴体32とポンプ基台33
とに囲まれたポンプ室34が定燃料室22と補助通路5
1の第一の補助通路部分52である吸込路によって接続
されているとともに、後述する第二始動ポンプ41のポ
ンプ室44と補助通路51の第二の補助通路部分53に
よって接続されている。二つの補助通路部分52、53
は気化器本体1とポンプ基台33とに挟んだ可撓膜を切
込むことによって形成した入口弁35、出口弁36を有
し、これらはエアボックス7へ向かって開く逆止弁であ
る。
【0015】更に、第二始動ポンプ41も一般に使用さ
れている構成であるが、気化器本体1のエアボックス7
と向かい合った端部に形成したフランジからなるポンプ
基台43と弾性材料で作られたドーム形のポンプ胴体4
2とに囲まれたポンプ室44の低所に第二の補助通路部
分53が接続されているとともに、高所にエアボックス
7のフイルタエレメント6の上流側部分へ開口させた第
三の補助通路部分54である吐出路が接続されている。
れている構成であるが、気化器本体1のエアボックス7
と向かい合った端部に形成したフランジからなるポンプ
基台43と弾性材料で作られたドーム形のポンプ胴体4
2とに囲まれたポンプ室44の低所に第二の補助通路部
分53が接続されているとともに、高所にエアボックス
7のフイルタエレメント6の上流側部分へ開口させた第
三の補助通路部分54である吐出路が接続されている。
【0016】ポンプ胴体42は全体が透明であり、図2
を参照してその側方に位置させてポンプ基台43に目盛
45が設けられており、ポンプ室44に溜められた燃料
量を表示するようになっている。尚、この第二始動ポン
プ41は入口弁および出口弁を有していない。
を参照してその側方に位置させてポンプ基台43に目盛
45が設けられており、ポンプ室44に溜められた燃料
量を表示するようになっている。尚、この第二始動ポン
プ41は入口弁および出口弁を有していない。
【0017】定燃料室22の燃料を空にしてエンジンを
停止させた場合、或いは燃料切れでエンジンが停止した
場合は、エンジン始動に先立って定燃料室22に所要量
の燃料を補給し、更に低温のときは始動性を高めるため
余分の始動燃料を送入しておくことが必要である。その
ために第一始動ポンプ31のポンプ胴体32を指先で押
圧し次で釈放する操作を繰返して定燃料室22を負圧状
態とし、燃料を燃料タンク13から燃料ポンプ21を経
て吸引送入させる。ダイヤフラム24は負圧によって定
燃料室22の方へ引張られ燃料弁27を開いたままとす
るので始動燃料を充分な量だけ溜めることができる。
停止させた場合、或いは燃料切れでエンジンが停止した
場合は、エンジン始動に先立って定燃料室22に所要量
の燃料を補給し、更に低温のときは始動性を高めるため
余分の始動燃料を送入しておくことが必要である。その
ために第一始動ポンプ31のポンプ胴体32を指先で押
圧し次で釈放する操作を繰返して定燃料室22を負圧状
態とし、燃料を燃料タンク13から燃料ポンプ21を経
て吸引送入させる。ダイヤフラム24は負圧によって定
燃料室22の方へ引張られ燃料弁27を開いたままとす
るので始動燃料を充分な量だけ溜めることができる。
【0018】所要量の始動燃料が定燃料室22に溜めら
れた後も更に第一始動ポンプ31を操作すると、以後の
燃料は第一の補助通路部分52からポンプ室34を経て
第二の補助通路部分53を通り第二始動ポンプ41のポ
ンプ室44に送り込まれる。このとき、定燃料室22の
空気も燃料と一緒にポンプ室44に送られるが、燃料に
混入した空気はここで上昇分離して高所に接続された第
三の補助通路部分54を通ってエアボックス7に排出さ
れる。
れた後も更に第一始動ポンプ31を操作すると、以後の
燃料は第一の補助通路部分52からポンプ室34を経て
第二の補助通路部分53を通り第二始動ポンプ41のポ
ンプ室44に送り込まれる。このとき、定燃料室22の
空気も燃料と一緒にポンプ室44に送られるが、燃料に
混入した空気はここで上昇分離して高所に接続された第
三の補助通路部分54を通ってエアボックス7に排出さ
れる。
【0019】透明なポンプ胴体42を通してポンプ室4
4に溜められる燃料を目視して温度に応じた適量となっ
たことを目盛45によって確認したとき、第一始動ポン
プ31の操作を停止して第二始動ポンプ41のポンプ胴
体42を指先で押し、燃料を第三の補助通路部分54よ
りエアボックス7の内部に導入する。このとき、出口弁
36が閉弁するため燃料は第一始動ポンプ31の方へ逆
流しない。
4に溜められる燃料を目視して温度に応じた適量となっ
たことを目盛45によって確認したとき、第一始動ポン
プ31の操作を停止して第二始動ポンプ41のポンプ胴
体42を指先で押し、燃料を第三の補助通路部分54よ
りエアボックス7の内部に導入する。このとき、出口弁
36が閉弁するため燃料は第一始動ポンプ31の方へ逆
流しない。
【0020】図1の実施例では、エアボックス7に導入
された燃料はフイルタエレメント6の上方の横壁8に落
下し、その先端縁から流下してフイルタエレメント6に
付着する。この付着燃料はエンジンのクランキングによ
って発生する吸入空気に連行されて吸気路5を流れ、こ
れらの燃料と空気とによる高濃度混合気がエンジンに供
給されるのである。もっとも、第二始動ポンプ41を操
作するのとほぼ同時にエンジンをクランキングさせるこ
とにより、導入された燃料はそのまま吸入空気に連行さ
れる。
された燃料はフイルタエレメント6の上方の横壁8に落
下し、その先端縁から流下してフイルタエレメント6に
付着する。この付着燃料はエンジンのクランキングによ
って発生する吸入空気に連行されて吸気路5を流れ、こ
れらの燃料と空気とによる高濃度混合気がエンジンに供
給されるのである。もっとも、第二始動ポンプ41を操
作するのとほぼ同時にエンジンをクランキングさせるこ
とにより、導入された燃料はそのまま吸入空気に連行さ
れる。
【0021】エンジンが始動して吸気路5に一定以上の
吸気負圧が発生すると定燃料室22の燃料は主ノズル1
6からベンチュリ3に吸出されるが、エアボックス7の
フイルタエレメント6の上流側部分はエンジンの如何な
る運転状態のときもほぼ大気圧であるので補助通路51
に負圧が作用しない。従って、定燃料室22の燃料がエ
アボックス7に吸出されるということはない。また、前
記操作の際に燃料の一部がエアボックス7の底部に流下
して残留していてもエンジンに一挙に吸引されることは
なく、蒸発分が徐々にエンジンに送られるだけであるの
で混合気を殆んど濃くしない。
吸気負圧が発生すると定燃料室22の燃料は主ノズル1
6からベンチュリ3に吸出されるが、エアボックス7の
フイルタエレメント6の上流側部分はエンジンの如何な
る運転状態のときもほぼ大気圧であるので補助通路51
に負圧が作用しない。従って、定燃料室22の燃料がエ
アボックス7に吸出されるということはない。また、前
記操作の際に燃料の一部がエアボックス7の底部に流下
して残留していてもエンジンに一挙に吸引されることは
なく、蒸発分が徐々にエンジンに送られるだけであるの
で混合気を殆んど濃くしない。
【0022】尚、補助通路51をエアボックス7のフイ
ルタエレメント6よりも下流側に開口させることもある
が、この場合はエンジン回転に伴う吸気負圧の影響を受
けるので、先に述べた特開平3−172564号公報に
開示されているものと同じ開閉弁を設けてチョーク弁2
の全閉時以外は補助通路51を閉鎖させる構成を採用す
ればよい。
ルタエレメント6よりも下流側に開口させることもある
が、この場合はエンジン回転に伴う吸気負圧の影響を受
けるので、先に述べた特開平3−172564号公報に
開示されているものと同じ開閉弁を設けてチョーク弁2
の全閉時以外は補助通路51を閉鎖させる構成を採用す
ればよい。
【0023】尚また、本発明は定燃料室22が浮子式の
もの、絞り弁4が可変ベンチュリを兼ねた回転式円柱形
のもの、燃料ポンプ11および二つの始動ポンプ31、
41が気化器本体1から離れて設置されているもの、な
どさまざまな形式のものに利用できることは言うまでも
ない。
もの、絞り弁4が可変ベンチュリを兼ねた回転式円柱形
のもの、燃料ポンプ11および二つの始動ポンプ31、
41が気化器本体1から離れて設置されているもの、な
どさまざまな形式のものに利用できることは言うまでも
ない。
【0024】
【発明の効果】本発明によると、第一始動ポンプの操作
のみで定燃料室に始動に必要な燃料を補給できるばかり
か低温時の始動に要求される高濃度混合気のための余分
の燃料を吸気系に導入することができる。殊に、第一始
動ポンプを通った燃料を第二始動ポンプのポンプ室に溜
める構成としたので定燃料室の空気が混入していてもポ
ンプ室で分離され、ポンプ胴体の外部から燃料量を目視
確認し目盛を設けたときは正確に知ることができること
と相俟って温度に応じた適正量の燃料を導入し始動性を
確実に向上できるものである。また、第二始動ポンプを
操作することによって余分の燃料をエアボックス内に導
入する構成であるから、エンジン回転に応じて発生する
吸気負圧による燃料吸出しが容易に防止され、エンジン
回転中の混合気を必要以上に濃くするという不都合を生
じさせない。
のみで定燃料室に始動に必要な燃料を補給できるばかり
か低温時の始動に要求される高濃度混合気のための余分
の燃料を吸気系に導入することができる。殊に、第一始
動ポンプを通った燃料を第二始動ポンプのポンプ室に溜
める構成としたので定燃料室の空気が混入していてもポ
ンプ室で分離され、ポンプ胴体の外部から燃料量を目視
確認し目盛を設けたときは正確に知ることができること
と相俟って温度に応じた適正量の燃料を導入し始動性を
確実に向上できるものである。また、第二始動ポンプを
操作することによって余分の燃料をエアボックス内に導
入する構成であるから、エンジン回転に応じて発生する
吸気負圧による燃料吸出しが容易に防止され、エンジン
回転中の混合気を必要以上に濃くするという不都合を生
じさせない。
【図1】本発明の実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1の矢視A方向に見た部分図である。
7 エアボックス 11 燃料ポンプ 21 定燃料機構 22 定燃料室 31 第一始動ポンプ 41 第二始動ポンプ 42 ポンプ胴体 44 ポンプ室 51 補助通路 53、54 補助通路部分
Claims (2)
- 【請求項1】 気化器が設置された吸気系にエンジンの
始動燃料を供給する装置であって、気化器の定燃料室か
ら気化器入口に設置されたエアボックスの内部に至る補
助通路と、前記補助通路に直列に設置された二つの手動
の始動ポンプとを具え、前記二つの始動ポンプの内で下
流側の第二始動ポンプのポンプ胴体は少なくとも一部が
透明であるとともにその内部のポンプ室の低所に上流側
の第一始動ポンプから延びる補助通路部分が接続され高
所に前記エアボックス内に開口した補助通路部分が接続
されていることを特徴とするエンジンの始動燃料供給装
置。 - 【請求項2】 請求項1記載の構成に加えて、前記第二
始動ポンプはポンプ室内の燃料量を表示する目盛を有し
ているエンジンの始動燃料供給装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35321591A JPH05164001A (ja) | 1991-12-17 | 1991-12-17 | エンジンの始動燃料供給装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35321591A JPH05164001A (ja) | 1991-12-17 | 1991-12-17 | エンジンの始動燃料供給装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05164001A true JPH05164001A (ja) | 1993-06-29 |
Family
ID=18429340
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35321591A Withdrawn JPH05164001A (ja) | 1991-12-17 | 1991-12-17 | エンジンの始動燃料供給装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05164001A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6938884B2 (en) * | 2003-09-10 | 2005-09-06 | Andreas Stihl Ag & Co. Kg | Carburetor arrangement of a portable handheld work apparatus |
US7364138B2 (en) * | 2006-02-08 | 2008-04-29 | Andreas Stihl Ag & Co. Kg | Membrane carburetor |
US20110068487A1 (en) * | 2009-09-22 | 2011-03-24 | Andreas Stihl Ag & Co. Kg | Carburetor |
-
1991
- 1991-12-17 JP JP35321591A patent/JPH05164001A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6938884B2 (en) * | 2003-09-10 | 2005-09-06 | Andreas Stihl Ag & Co. Kg | Carburetor arrangement of a portable handheld work apparatus |
US7364138B2 (en) * | 2006-02-08 | 2008-04-29 | Andreas Stihl Ag & Co. Kg | Membrane carburetor |
US20110068487A1 (en) * | 2009-09-22 | 2011-03-24 | Andreas Stihl Ag & Co. Kg | Carburetor |
US8444119B2 (en) * | 2009-09-22 | 2013-05-21 | Andreas Stihl Ag & Co. Kg | Carburetor |
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