JP2001131083A - 鹿角霊芝抽出物活性物質及びそれを含む医薬、健康食品、化粧料 - Google Patents

鹿角霊芝抽出物活性物質及びそれを含む医薬、健康食品、化粧料

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Abstract

(57)【要約】 【課題】血糖低下作用等を有し医薬、健康食品、化粧料
として有用な物質を提供すること。 【解決手段】鹿角霊芝の水又は低級アルコール抽出物か
ら得られる活性物質及びそれを含む医薬、健康食品又は
化粧料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鹿角霊芝の抽出
物、特に水又は有機溶媒による抽出物、更に好ましくは
水又は低級アルコール抽出物から得られる活性物質及び
それ含む医薬、健康食品及び化粧料に関する。
【0002】
【発明の実施の形態】本発明は、鹿角霊芝の抽出物、特
に水又は有機溶媒による抽出物、更に好ましくは水又は
低級アルコール抽出物である鹿角霊芝抽出物から得られ
る活性物質に関する。また、本発明は、その鹿角霊芝抽
出物から得られる活性物質を含む医薬、特に、血糖低下
用、血圧低下用、癌等の腫瘍の予防又は治療用である医
薬、免疫増強用組成物及び健康食品に関する。さらに、
本発明は、その鹿角霊芝抽出物から得られる活性物質を
含む化粧料、特に、メラニン生成抑制用である化粧料に
関する。
【0003】万年茸(霊芝)は、サルノコシカケ科に属
する担子菌であり、古くから不老不死の妙薬として珍重
されてきている。鹿角霊芝は霊芝の1種であるが、鹿の
角のような形状を有する、笠をもたないで枝状に伸びた
ものである。また、β−D−グルカンを含む、その他の
物質が霊芝より高濃度で含まれているという報告もされ
ている。鹿角霊芝は、市販されている。鹿角霊芝は、特
公昭57−39605号公報、特開平11−14672
8号公報に記載されている方法にしたがって、栽培する
こともできる。但し、これらの方法に限られるわけでは
ないし、これらの方法が最善というわけでもない。
【0004】特公昭57−39605号公報記載の栽培
方法は、「キノコの人工栽培において、子実体の生育時
に、生長完了時の子実体より丈の高い透明なフードを用
いて、該フードを子実体茎部下部でくびらせて培養基表
面を覆うと共に、茎部下部から上のフードは上方に拡径
して子実体上部側方を囲み、子実体の上方に上面のみ開
放された子実体生育空間を設けることを特徴とする観賞
用キノコの栽培方法」(特許請求の範囲)である。すな
わち、万年茸の生育時に万年茸の側方を透明なフードで
囲み、この囲んだ空間内を万年茸の生育環境にし、フー
ドの上方を開放してその空気交換を良好なものにするこ
とによって、万年茸を上の方に伸張させる。培養基とし
ては、ブナ、ナラ材のオガ屑の混合物を主体としてい
る。培養基を充填した容器を殺菌処理した後、冷却し
て、種菌を接種し菌糸体の培養を行なう。温度及び湿度
条件を調整して子実体を発芽させる。子実体の発芽が完
了した時点で、上記のようなフードを用いて、温度を調
節し、自然光を取り入れ、適宜水分を補給して、子実体
を生育させる。
【0005】特開平11−146728号公報記載の栽
培方法は、「気密性シートを素材とする袋体に鋸屑を充
填し前記袋体の上部に筒状キャップを装着することによ
り開口部を有する栽培容器を形成し、滅菌処理を施した
前記栽培容器内に万年茸種菌を植菌した後、前記開口部
を綿状体で閉塞した前記栽培容器を直射日光および外気
を遮断した状態に保持し、前記種菌から発生した菌糸が
前記栽培容器内に蔓延したとき前記綿状体を除去し、前
記栽培容器を気密性シートで覆って外気を遮断した状態
に保持し、前記開口部から外へ万年茸を伸長させること
を特徴とする万年茸栽培方法。」(特許請求の範囲請求
項1)である。
【0006】鋸屑としては、コナラ、クヌギ、ウメ、サ
クラ等から発生するものが好適なものとして挙げられ、
これらに、米糠、フスマ、大豆カス、砂糖、水を添加し
てもよいことが記載されている。栽培容器を保持する温
度、湿度は、万年茸の発生初期段階においては温度18
〜21℃、湿度70〜80%、成長段階においては、温
度23〜28℃、湿度70〜90%とすることが望まし
いとされている。発生初期段階においては、真綿のよう
な綿状体によって栽培容器の開口部は閉塞され、内部が
外気と遮断された状態となっている。菌糸が蔓延した
ら、綿状体を取り外し、直射日光が当たらない条件下
で、栽培容器をビニールシートで覆って外気から遮断し
て酸素供給のない状態で保持される。
【0007】鹿角霊芝の水抽出物は、鹿角霊芝を刻み、
それを水に加えて煮沸して煮詰めることにより製造する
ことができる。また、鹿角霊芝の水抽出物は、鹿角霊芝
を蒸留水に加えて放置すること、鹿角霊芝を蒸留水に加
え煮立たせた後放置することにより製造することができ
る。鹿角霊芝の低級アルコール抽出物は、鹿角霊芝をメ
タノールやエタノールのような低級アルコールに加えて
放置することにより製造することができる。これらの溶
液から、遠心分離等により不溶成分を除去することがで
きる。さらに、溶液を凍結乾燥して、粉末にすることが
できる。しかし鹿角霊芝の抽出物を抽出する方法は水又
は低級アルコールを溶媒として抽出されたものに限ら
ず、水と他の物質の混合水溶液、高級アルコール、アル
コールと他の物質の混合液その他の有機溶媒、その他一
切の溶媒による抽出、その他の方法による抽出を含む。
これらには、本発明の活性物質が含まれていた。この活
性物質は、鹿角霊芝の抽出物から、ゲルろ過カラムクロ
マトグラフィー、液体クロマトグラフィーのような、公
知の分離精製手段を用いて取得することができる。
【0008】本発明の鹿角霊芝の抽出物、特に水又は有
機溶媒による抽出物、更に好ましくは水又は低級アルコ
ール抽出物から得られる活性物質は、医薬、健康食品、
化粧料に用いることができる。血糖低下作用を有し、糖
尿病の治療薬や成人病予防のための健康食品として用い
ることができる。また、免疫増強作用、抗癌等の抗腫瘍
作用を有しており、免疫増強用組成物、癌等の腫瘍の予
防・治療用医薬に用いることができるとともに、免疫増
強用として、健康食品に用いることもできる。さらに、
血圧低下作用を有していて、高血圧症治療薬や成人病予
防のための健康食品として用いることができる。
【0009】本発明の鹿角霊芝の抽出物、特に水又は有
機溶媒による抽出物、更に好ましくは水又は低級アルコ
ール抽出物から得られる活性物質は、メラニン生成抑制
作用を有しており、美白用の皮膚化粧料、入浴剤等の化
粧料に使用することができる。
【0010】本発明医薬は、経口投与、非経口投与する
ことができ、それぞれに適した医薬製剤の形態とするこ
とができる。医薬製剤としては、シロップ剤、注射剤、
吸入剤又は乳剤等の液剤、錠剤、粉剤、顆粒剤又はカプ
セル剤等の固形剤、坐剤等の外用剤等を挙げることがで
きる。医薬製剤には、賦形剤、安定剤、湿潤剤、乳化
剤、吸収促進剤、pH調整剤又は界面活性剤等の種々の
添加成分を用いることができる。これらの添加成分とし
ては、例えば、でん粉、乳糖のような糖類、硫酸マグネ
シウム、タルク、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロ
ースのようなセルロース誘導体、大豆油、ゴマ油のよう
な植物油、動物油若しくは合成油、ゴム、水又はポリア
ルキレングリコールのようなアルコール類等を挙げるこ
とができる。
【0011】医薬製剤は、0.01〜100質量%の活
性成分を含有させることができ、好ましくは、注射液で
は、0.1〜30質量%、錠剤等では、25〜98質量
%の活性成分含量である。投与量は、患者の年齢及び体
重、適用経路、疾病の進行度及び並行して行われている
処置に基づいて適宜変えられるものである。1日に1回
又は2〜3回に分けて投与することができるが、これに
限られるものではない。
【0012】健康食品は、例えば、菓子、清涼飲料等の
飲料、野菜又は果実加工品、畜肉製品、調味料等として
製造する。その形態としては、粉末、固形製品、溶液等
である。活性成分の含有量は、目的や製品形態等に応じ
て適宜変更することができる。
【0013】化粧料は、例えば、ローション、乳液、ク
リーム等の皮膚化粧料、パック料、入浴剤として製造さ
れる。活性成分の添加量は、目的や製品形態等に応じて
適宜変更することができる。その他の添加成分として、
ワセリンのような炭化水素類、ホホバ油、オリーブ油、
セタノール等の高級アルコール、トコフェロール、没食
子酸プロピル、ブチルヒドロキシトルエン等の酸化防止
剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、香料、エタノール等の
低級アルコール類、水、着色剤、クエン酸等の有機酸や
リン酸等の無機酸、増粘剤、金属イオン封鎖剤、水溶性
高分子物質等を用いることができる。紫外線吸収剤とし
て、パラメトキシケイ皮酸−2−エトキシエチル、パラ
メトキシケイ皮酸エチルへキシル、サリチル酸−2−エ
チルヘキシル、パラアミノ安息香酸等を用いることがで
きる。他の美白成分をさらに添加してもよく、その例と
して、アスコルビン酸又はその誘導体、コウジ酸又はそ
の誘導体、甘草エキス、ハイドロキノン誘導体、グルタ
チオン等を挙げることができる。
【0014】
【実施例】鹿角霊芝抽出物から得られる活性物質の製造 以下の例1〜7において、鹿角霊芝として、「王角霊
芝」(商標、有限会社坂本バイオファーム社製)を用い
た。 例1 鹿角霊芝10gを刻んで、200mlの水に加え、約1
〜2時間煮沸して100mlになるまで煮詰めた。遠心
分離により不溶成分を除き、活性物質を含有する鹿角霊
芝抽出液を得た。 例2 鹿角霊芝10gを刻んで、200mlの水に加え、約1
〜2時間煮沸して100mlになるまで煮詰めた。遠心
分離により不溶成分を除き、得られた鹿角霊芝抽出液を
凍結乾燥して水分を除去し、活性物質を含有する粉末を
得た。
【0015】例3 鹿角霊芝2gを刻んで、200mlの水に加え、約1〜
2時間煮沸して100mlになるまで煮詰めた。遠心分
離により不溶成分を除き、活性物質を含有する鹿角霊芝
抽出液を得た。 例4 鹿角霊芝10gを秤り取り、それに30mlの蒸留水を
加え30分間放置した。この溶液を遠心分離し(400
0rpm、20分間)、上澄みをろ紙でろ過して不溶成
分を除き、活性物質を含有する鹿角霊芝抽出物を得た。 例5 鹿角霊芝10gを秤り取り、それに30mlの蒸留水を
加えひと煮立ちさせた後、30分間放置した。この溶液
を遠心分離し(4000rpm、20分間)、上澄みを
ろ紙でろ過して不溶成分を除き、活性物質を含有する鹿
角霊芝抽出物を得た。
【0016】例6 鹿角霊芝10gを秤り取り、それに30mlのエタノー
ルを加え30分間放置した。この溶液を遠心分離し(4
000rpm、20分間)、上澄みをろ紙でろ過して不
溶成分を除き、活性物質を含有する鹿角霊芝抽出物を得
た。 例7 鹿角霊芝10gを秤り取り、それに30mlのメタノー
ルを加え30分間放置した。この溶液を遠心分離し(4
000rpm、20分間)、上澄みをろ紙でろ過して不
溶成分を除き、鹿角霊芝抽出物を得た。上記例で得た鹿
角霊芝抽出液、抽出物(粉末)からゲルろ過カラムクロ
マトグラフィー、逆相クロマトグラフィーにより分離精
製を行なって、活性物質をそれぞれ得ることができる。
【0017】試験例1 血糖低下作用 例1で製造した活性物質を含有する鹿角霊芝抽出液の血
糖低下作用を、ラット(ウィスター種、1群5匹、体重
250〜400g、平均体重300g)を用いて試験し
た。鹿角霊芝抽出液3mlとグルコースの50%溶液を
1.2ml(血糖値を上昇させるため)をラットに経口
投与し、投与前及びそれから2時間後までの血糖値の経
時変化を測定した。血糖値の測定は、採血して血中グル
コースを血糖値測定装置「アントセン」(商標:三共株
式会社製)により測定した。対照群には、鹿角霊芝抽出
物を含まない水を投与した。結果は、図1に示す。図1
から明らかなように、本発明の活性物質含有鹿角霊芝抽
出物は、血糖値の上昇を抑制する作用を有していること
が確認された。
【0018】試験例2 免疫増強作用及び抗癌作用 例2で製造した活性物質を含有する鹿角霊芝抽出物につ
いて、ラット(ウィスター種)由来のマクロファージを
用いて抗癌作用を試験した。すなわち、癌細胞であるL
929細胞に対する、マクロファージの抗癌作用につい
て試験した。マクロファージの抗癌作用は、抗癌作用を
有する物質であるTNFαの生成によるものと考えられ
ている。マクロファージは、ラットの大腿骨から取り出
した骨髄をRPMI1640(FBS5%)で培養し、
培養フラスコに付着する細胞を分離することによって得
た。鹿角霊芝抽出物を1mg/ml、ポジティブコント
ロールとして抗癌剤であるピシバニール(マクロファー
ジのTNFα生成増強作用物質)を0.1mg/mlと
なるように培地で希釈し、マクロファージと6時間反応
させた培地上清をそれぞれサンプルとした。ネガティブ
コントロールとしては、水を同じ量培地に加え、マクロ
ファージと6時間反応させた培地上清をコントロールと
した。
【0019】L929細胞は、アクチノマイシンDで処
理することにより悪性の細胞を選択し、E−MEM(5
%FBS)で培養した。サンプル及びコントロールを希
釈(4倍、16倍、64倍、256倍及び1024倍希
釈)し、悪性の細胞を選択したL929細胞に反応させ
た。18時間後にL929細胞の生細胞をクリスタルバ
イオレットにより染色し、染色された色素量で、その生
細胞量を評価した。抗癌作用は、サンプル及びコントロ
ールの希釈率と、L929細胞の生細胞量とのグラフの
曲線に基づいて、50%の細胞が死滅する希釈率の値を
計算によって求めて、ED50とした。その結果を、表
1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】表1から明らかなように、活性物質を含有
する鹿角霊芝抽出物は、癌細胞に対してピシバニールと
同程度の抗癌活性を有している。この効果は、マクロフ
ァージが培地中に生産するTNFαによるものと考えら
れ、この抗癌作用は、マクロファージの機能を高めるこ
とによるといえるから、免疫増強作用及び抗腫瘍作用も
有していると理解できる。
【0022】試験例3 血圧低下作用 例3で得られた活性物質を含有する鹿角霊芝抽出液を用
いて、血圧低下作用を試験した。ラット(SHR種、1
群10匹、体重250〜400g、平均体重300g)
を用いて、上記鹿角霊芝抽出液3mlを経口投与し、投与
前及び投与から2時間後までの血圧の経時変化を測定し
た。血圧は、KN−210ラット尾動脈、脈拍測定装置
(夏目製作所製)により、尾動脈で測定した。その測定
値の平均値を血圧の値とした。対照群には水を投与し
た。結果を、図2に示す。図2から明らかなように、本
発明の活性物質を含有する鹿角霊芝抽出物が血圧低下作
用を有することが確認された。
【0023】試験例4 メラニン生成抑制作用 例4〜7で得られた活性物質を含有する鹿角霊芝抽出物
について、メラニン生成細胞であるB−16細胞を用い
てメラニン生成抑制効果を試験した。B−16細胞を鹿
角霊芝抽出物と反応させ、そのメラニン生成を観察し
た。B−16細胞は、70%コンフルエントの細胞をP
BSで洗浄しトリプシンを加えて剥離し、トリプシンと
同量の血清入培地(E−MEM+10%FBS)を加え
細胞を集めて遠心した(800rpm、5分)。細胞数を
カウントし、約104cells/ml(E−MEM+10%F
BS)に調製し、細胞浮遊液とした。サンプル(それぞ
れ、例4〜7の水抽出液、熱水抽出液、エタノール抽出
液、メタノール抽出液)の希釈は、細胞培養プレート
(接着細胞用)に20μlの滅菌PBSを分注し、各抽
出液を20μl取り、倍々希釈した(抽出液10%/5
%/2.5%/1.25%/0.625%/0.313
%/0.156%/0.078%)。コントロールとし
て、アルブチン(500μM)、PBS、エタノール、
メタノールも同様に希釈した。この希釈液の入ったプレ
ートに細胞浮遊液を80μlずつ分注した。さらに、3
7℃、CO2インキュベーターにて72時間培養し、顕
微鏡によりB−16細胞におけるメラニン生成を観察し
た。メラニンが生成されている場合、B−16細胞は黒
色に見える。この結果の顕微鏡写真を、図3〜5に示
す。
【0024】図3〜5に示されるように、活性物質を含
有する鹿角霊芝抽出物は、B−16細胞に対してメラニ
ン生成阻害作用を有している。活性物質を含有する鹿角
霊芝抽出の場合には、図3〜5の顕微鏡写真に示される
ように、アルブチンの場合よりB−16細胞の黒色が抑
えられており、優れたメラニン生成阻害効果を有してい
ることがわかった。
【0025】
【発明の効果】本発明により医薬、健康食品、化粧料と
して有用な、鹿角霊芝の抽出物、特に水又は有機溶媒に
よる抽出物、更に好ましくは水又は低級アルコール抽出
物から得られる活性物質が提供される。本発明の鹿角霊
芝抽出物から得られる活性物質は、血糖低下作用、免疫
増強作用、抗癌を含む抗腫瘍作用、血圧低下作用、メラ
ニン生成抑制作用を有し、糖尿病治療薬、免疫増強剤、
癌の予防・治療剤、血圧低下剤、免疫増強健康食品、成
人病予防健康食品、美白化粧料、入浴剤等として有用で
ある。
【0026】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の活性物質含有鹿角霊芝抽出物を用いた
ラットにおける血糖低下試験結果である。
【図2】本発明の活性物質含有鹿角霊芝抽出物を用いた
ラットにおける血圧低下試験結果である。
【図3】コントロール(メタノール0.6%)としての
B−16細胞メラニン生成抑制試験結果の顕微鏡写真で
ある。
【図4】本発明の活性物質含有鹿角霊芝抽出物(鹿角霊
芝メタノール抽出液0.6%)を用いたB−16細胞の
メラニン生成抑制試験結果の顕微鏡写真である。
【図5】アルブチンを用いたB−16細胞のメラニン生
成抑制試験結果の顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 3/10 A61P 3/10 9/12 9/12 35/00 35/00 37/04 37/04

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鹿角霊芝又は鹿角霊芝の抽出物または鹿
    角霊芝の溶媒抽出物からそれぞれ得られる活性物質。
  2. 【請求項2】 溶媒が、水または有機溶媒である請求項
    1記載の活性物質。
  3. 【請求項3】 有機溶媒がアルコールである請求項2記
    載の活性物質。
  4. 【請求項4】 アルコールが低級アルコールである請求
    項3記載の活性物質。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4記載の活性物質を含む
    医薬。
  6. 【請求項6】 血糖低下用である、請求項5記載の医
    薬。
  7. 【請求項7】 癌を含む腫瘍の予防又は治療用である、
    請求項5記載の医薬。
  8. 【請求項8】 血圧低下用である、請求項5記載の医
    薬。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし4記載の活性物質を含む
    免疫増強用組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし4記載の活性物質を含
    む健康食品。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし4記載の活性物質を含
    む化粧料。
  12. 【請求項12】 メラニン生成抑制用である、請求項1
    1記載の化粧料。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし4の活性物質を構成す
    る1ないし複数の物質。
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