JP2006137680A - コラーゲン産生促進剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 安全かつ安定性に優れたより強いコラーゲン産生促進作用を発揮する素材を提供する。
【解決手段】 ハナビラタケの子実体及び/又は菌糸体を60℃で6時間熱風乾燥して得た乾燥粉末をイオン交換水で懸濁し、121℃、2時間、成分抽出を行ない、その後、遠心分離し、得られた上清にエタノールを加えて25%溶液とし、この溶液を−20℃に24時間放置し、遠心分離後沈殿物を凍結乾燥し乾燥物としたコラーゲン産生促進剤および該コラーゲン産生促進剤を含有する化粧料、飲食品。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ハナビラタケから得られるコラーゲン産生促進剤に関する。
女性にとって美容上最も多い悩みの一つに皮膚のしわ、たるみがある。かかるしわ、たるみを特徴とする皮膚の老化は、皮膚繊維芽細胞のコラーゲン産生の低下、ヒアルロン酸合成の低下、紫外線によるコラゲナーゼ活性の増大、紫外線や環境から生じる活性酸素による障害などによるものと考えられている。このようなしわ、たるみの改善には、レチノールやレチノイン酸等が使用されている(例えば、特許文献1参照)。その他、コラーゲン、植物エキス等の産生促進作用を有するものも用いられている(例えば、特許文献2及び3参照)。
一方、キノコ類は古くから食用として利用されているが、最近その成分の生理活性が明らかにされ、クレスチン、レンチナン、シゾフィラン(いずれも商品名)などは、医薬品としてその有用性が認められており、アガリクス、メシマコブ、霊芝などは免疫腑活作用や抗腫瘍作用を期待して、子実体や菌糸体の乾燥物や抽出物を健康食品素材として利用することが試みられている(例えば、特許文献4、5及び6参照)。
このようなキノコ類に属するハナビラタケは、カラマツに生えるキノコであって、非常に僅少なキノコである。歯ごたえがよく、その純白の色合いと葉牡丹のような形態が特徴である食用キノコである。これまで、このハナビラタケは成長が遅く人工栽培は非常に困難であるとされてきたが、最近になって、比較的短期間で栽培可能な新しい栽培法が確立され、商業規模での供給が可能となってきている。
このハナビラタケの子実体について溶媒でβ−グルカンを抽出する方法が提案され、その抽出物について医薬品分野での用途が提案されている(例えば、特許文献7参照)。
一方、キノコ類由来のコラーゲン産生促進効果を有する素材としては、キコブタケ科フスコポリア属に属するカバアナタケ(Fuscoporia obliqua)の抽出物が知られている(例えば、特許文献8参照)。
しかし、ハナビラタケの抽出物がコラーゲン産生促進効果を有することはこれまで知られていなかった。
特開平08−073338号公報 特開2002−053427号公報 特開2001−348338号公報 特開2001−10970号公報 特開2001−131083号公報 特開2003−183176号公報 特開2000−217543号公報 特開2004−203777号公報
しわやたるみの改善効果のある物質としては、前記のようにレチノールやレチノイン酸等が知られているが、不安定であったり、刺激が起きる可能性があった。その他、コラーゲン、植物エキス等は実用上十分な効果を示さないものが多かった。
特許文献8記載のキコブタケ科フスコポリア属に属するカバアナタケの抽出物は、高いコラーゲン産生促進効果を持った素材であるが、その用途は化粧料に限られているのが現状である。
本発明は、安全かつ安定性に優れたより強いコラーゲン産生促進作用を発揮する素材を提供するとともに、そのようなコラーゲン産生促進剤を含有した化粧料および摂取することによってもコラーゲン産生促進効果を十分発揮することができる飲食品を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意研究を行った結果、ハナビラタケ子実体及び/又は菌糸体、さらにはそれらからの抽出物がコラーゲン産生促進効果を有していることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ハナビラタケの子実体及び/又は菌糸体、もしくはそれらから抽出される画分を有効成分として含有することを特徴とするコラーゲン産生促進剤を要旨とするものであり、好ましくは、経口投与剤であるものである。
また、別の本発明は、前記のコラーゲン産生促進剤を含有することを特徴とする化粧料を要旨とするものである。
さらに、別の本発明は、前記のコラーゲン産生促進剤を含有することを特徴とする飲食品を要旨とするものである。
本発明によれば、コラーゲン産生促進作用に優れたコラーゲン産生促進剤を提供できる。また、食用キノコであるハナビラタケを原料としているため、極めて安全性が高いことから、化粧料に含ませて用いることができる他、経口投与剤として、あるいは飲食品に含ませて用いることもできる。
以下、本発明を詳細に説明する。
ハナビラタケは、標高1千メートル以上のカラマツ等の針葉樹に特異的に発生するキノコで、発見することが難しいために「幻のキノコ」と言われてきた。これまで、その栽培は難しく、一般にはあまり知られていなかったが、近年、人工栽培方法が確立され、量産されるに至った。
本発明で用いられるハナビラタケ子実体は、天然のものでも人工栽培されたものでもよい。人工栽培の方法としては、従来から知られている人工栽培用の菌床を作成することにより行うことができる(詳細は、例えば、特開平11−56098号公報、特開2002−369621号公報、特開2002−125460号公報参照)。
また、本発明においては、ハナビラタケの菌糸体も用いることができる。菌糸体は液体培養法によって得ることができる。培地に使用する炭素源としては、グルコースなどの単糖の他、デキストリン、グリセロールなど通常用いられる炭素源が使用できる。また、窒素源としては無機又は有機窒素源が使用できるが、生育速度の観点からは有機窒素源を用いるほうが好ましい。また、必要に応じて微量元素やビタミン等の生育因子を添加することは通常の培養と何ら変わりはない。培養温度は15℃〜30℃、好ましくは18℃〜28℃、20℃〜25℃が最も好ましい。pHは2.5〜8.0、好ましくは3.0〜7.0、3.5〜5.0が最も好ましい。培地成分には不溶成分を添加することが均一に生育させることができることから好ましい。培養期間は菌株により、数日から数週間程度に設定されうる。
このようにして得られたハナビラタケの子実体あるいは菌糸体は、生のままで次の抽出工程に移してもよいし、乾燥し、必要により粉末化などの加工をしてから抽出工程に移してもよい。
本発明における有効成分はハナビラタケに含まれており、生のハナビラタケでも効果を得ることができるが、さらに効果を高めるためには、有効成分を抽出、濃縮することが望ましい。その際、有機溶剤又は水溶液による抽出操作によって活性物質を得ることができる。有機溶剤としてはアルコール、アセトニトリル、酢酸エステル、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジオキサン、グリコール、エーテル、THF、アセトン、塩化メチレン、クロロホルム、ヘキサン、シクロヘキサンなどが挙げられる。また、水溶液は純水、酸水溶液、アルカリ水溶液、塩溶液などを用いることができる。これらの中で水溶液が抽出効率の観点より好ましい。抽出にはこれら溶剤を単独で又は2種類以上を混合して用いることができる。
抽出に用いる溶剤の量に特に制限はないが、ハナビラタケ重量に対して2〜20倍量を用いることが好ましい。2倍量以下では操作性が、20倍量以上では作業効率が悪い。
また、抽出は1種又は複数種の溶剤を用いて、複数回行うこともできる。複数回行う場合は、ハナビラタケからの抽出でもよいし、ハナビラタケから得られた抽出画分をさらに抽出もしくは分画してもよい。また、それらを組み合わせて行うことができる。
抽出操作の際の温度は特に制限はなく、溶媒の種類等により、適宜−20〜121℃程度まで適用することができる。抽出時間にも特に制限はないが、1時間〜3日間程度が好ましい。1時間以下では抽出量が少なく、3日間以上では作業効率が低い。また、抽出は静置のまま行うこともできるが、撹拌又は振盪などすることによって抽出効率を高めることができる。
本発明のコラーゲン産生促進剤は、以上のように、ハナビラタケの子実体及び/又は菌糸体または以上のようにして得られた抽出画分を有効成分として含有するものである。本発明においては、以上のようにして得られた抽出画分をさらに分画、濃縮して含ませることも可能である。分画、濃縮の方法としては、溶媒分画、溶媒抽出などの周知の分離手段を、用いることができる。
本発明のコラーゲン産生促進剤は、通常、ハナビラタケの子実体及び/又は菌糸体もしくはそれらの抽出画分を0.005〜100質量%配合するのが好ましい。さらに好ましくは、0.01〜90質量%配合するのが好ましい。この範囲であれば製剤化が容易であり、また生体が効率よく有効成分を吸収することができる。
本発明のコラーゲン産生促進剤の形態は、適用の仕方に応じて種々の形態にすることができる。経口投与する場合には、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、丸剤、液剤、乳剤、懸濁剤、溶液剤、酒精剤、シロップ剤、エキス剤、エリキシル剤とすることができ、皮膚に直接塗り込む場合には、ローション、乳剤、クリーム、軟膏等とすることができる。これらのうち、経口投与剤とすることが労力を要することなく簡単に服用することが可能であるため好ましい。
製剤には薬剤的に許容できる種々の担体を加えることができる。例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着香剤、着色剤、甘味剤、矯味剤、溶解補助剤、懸濁化剤、乳化剤、コーティング剤を含むことができるが、これらに限定されない。本発明のコラーゲン産生促進剤を持続性、徐放性のものとしてもよい。
本発明のコラーゲン産生促進剤の有効成分は、ハナビラタケ子実体又は菌糸体に由来するものであり、ハナビラタケ子実体は食経験があり極めて安全なキノコである。この点から、本発明のコラーゲン産生促進剤の服用量は厳しく制限されるものではないと考えられるが、概ね、下限は予防又は治療という目的に応じた効果を発揮しうる最低量を、上限は服用のしやすさ、経済性等の観点から実際的な量を基準とし、通常、乾燥物に換算して成人1日あたり約5mg〜約50g、好ましくは約50mg〜約5gを服用すればよい。もちろん、服用する者の年齢、体重、症状、服用期間、治療経過等に応じて変化させることもできる。1日あたりの量を数回に分けて投与することもできる。また、他のコラーゲン産生促進剤と組み合わせて服用することもできる。
本発明の化粧料は、上記したコラーゲン産生促進剤を含有するものである。コラーゲン産生促進剤の配合量としては、0.001〜80質量%が好ましい。配合量が0.001質量%以下であると十分な効果が得られなくなり、80質量%以上であると化粧料の安定性に影響を及ぼすことがある。
本発明の化粧料は、化粧品、医薬部外品、医薬品に用いられる水性成分、油性成分、植物抽出液、動物抽出液、粉末、界面活性剤、油剤、アルコール、pH調整剤、防腐剤、酸化防止剤、増粘剤、色素、香料等を必要に応じて適宜配合することにより調整される。形態としては、ローション(液状皮膚外用剤、化粧水など)、乳剤(乳液状ファンデーション、O/W乳化型美容液など)、クリーム(O/W乳化型クリーム、メイクアップベースクリーム、ハンドクリームなど)、軟膏(O/W型乳剤性軟膏など)、粉末(入浴化粧料など)等の形態をとることができる。また本発明の化粧料は、既存の柔軟性化粧水、収れん性化粧水、洗浄用化粧水等の化粧水類、エモリエントクリーム、モイスチュアクリーム、マッサージクリーム、クレンジングクリーム、メイクアップクリーム等のクリーム類、エモリエント乳液、モイスチュア乳液、ナリシング乳液、クレンジング乳液等の乳液類、ゼリー状パック、ピールオフパック、洗い流しパック、粉末パック等のパック類、美容液、及び洗顔料といった、種々の製剤形態の化粧料に、上記した本発明のコラーゲン産生促進剤を含ませることによっても得ることができる。
さらに本発明の化粧料は、上記した本発明のコラーゲン産生促進剤のほかに、他のコラーゲン産生促進成分や、美白剤、保湿剤、抗炎症剤、紫外線吸収剤等、他の有効成分を含ませるものであってもよく、そうすることで、コラーゲン産生促進作用に加え、美白作用、日焼け止め作用、皮膚保護作用、荒れ肌改善作用を併せ持った化粧料とすることができる。他のコラーゲン産生促進成分としては、レチノールやレチノイン酸、コラーゲン、植物エキス等が挙げられる。美白剤としては、アスコルビン酸およびその誘導体、アルブチン、コウジ酸、ハイドロキノン誘導体等が挙げられる。保湿剤としてはアミノ酸、加水分解ペプチド、乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイ、トリメチルグリシン等が挙げられる。抗炎症剤としては、ε−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β−グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコールチゾン等が挙げられる。紫外線吸収剤としては、パラアミノ安息香酸、サリチル酸エチレングリコール、ケイ皮酸ベンジル、ウロカニン酸、ヒドロキシメトキシベンゾフェノン、ブチルメトキソジベンソイルメタン、4−(3,4−ジメトキシフェニルメチレン)−2,5−ジオキソ−1−イミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル等、およびこれらの高分子誘導体やシラン誘導体等が挙げられる。他の成分としては、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンD、パントテン酸カルシウム、ビオチン、ニコチン酸アミド等のビタミン類、γ−オリザノール等の血行促進剤等を挙げることができる。
本発明の化粧料の使用量は厳密に定義されるものではないが、概ね、下限は使用目的に応じた効果を発揮しうる最低量を、上限は使用のしやすさ、経済性等の観点から実際的な量を選択すればよい。すなわち、通常の化粧品と同様に、しわ、たるみ等が生じている領域を含めた範囲の皮膚に適量を塗り込めばよい。また、入浴化粧料として使用する場合にも、従来の入浴化粧料と同様に適量を浴槽中の湯に溶かしてよく攪拌した上で使用すればよい。
本発明の飲食品は、上記した本発明のコラーゲン産生促進剤を含有するものである。ハナビラタケ子実体は食経験があり極めて安全なキノコである。この点から、本発明のコラーゲン産生促進剤の含有量は厳しく制限されるものではないと考えられるが、概ね、下限は予防又は治療という目的に応じた効果を発揮しうる最低量を、上限は摂取のしやすさ、経済性等の観点から実際的な量を基準とし、通常、乾燥物に換算して成人1日あたり約5mg〜約50g、好ましくは約50mg〜約5gを摂取すればよい。もちろん、摂取する者の年齢、体重、症状、投与期間、治療経過等に応じて変化させることもできる。1日あたりの量を数回に分けて摂取することもできる。また、他のコラーゲン産生促進剤と組み合わせて摂取することもできる。
本発明の飲食品は、本発明のコラーゲン産生促進剤を飲食品の原材料に前記の配合量となるよう配合することにより、麺類、パン、キャンディー、ゼリー、クッキー、スープ、コラーゲン産生促進飲料の形態とすることができる。本発明の飲食品には、さらに、鉄、カルシウム等の無機成分、種々のビタミン類、オリゴ糖、キトサン等の食物繊維、大豆抽出物等のタンパク質、レシチンなどの脂質、ショ糖、乳糖等の糖類を加えることができる。
本発明のコラーゲン産生促進剤のコラーゲン産生促進作用は、皮膚繊維芽細胞に作用して、そのコラーゲン産生を増進させるものであると推察される。
以下、本発明の実施例およびその効果を説明するための試験例を挙げるが、これらは本発明を何ら限定するものではない。
製造例1〔ハナビラタケ子実体の製造〕
ハナビラタケ子実体を以下のようにして製造した。
カラマツの大鋸屑、小麦粉、栄養分(バナナ、蜂蜜、エビオス、ペプトン、塩化カルシウム及びハイポネックスを含み、これらの質量比は、順に10、15、1.5、0.5、0.25、0.25である。)及び水を、大鋸屑:小麦粉:栄養分:水=100:11.5:1.9:51の質量比で含む菌床基材を準備した。この菌床基材(520g)を、850ccのポリプロピレン製の培養瓶に入れ、常法に従って培養瓶を滅菌した後に、ハナビラタケの種菌(16g)を接種した。その後、この培養瓶を、23℃の温度下で、56日間放置することによりハナビラタケ子実体を収穫した。子実体の重量は培養瓶1本当たり140gであった。
製造例2〔ハナビラタケ菌糸体の製造〕
ハナビラタケ菌糸体を以下のようにして製造した。
イーストエキス0.4%、グルコース2%、リン酸2水素カリウム0.1%、リン酸水素2ナトリウム0.1%となるように水に溶解し、1Nの塩化水素でpH5.0に調製し、500mL容三角フラスコに200mL入れ、常法に従って滅菌した。この液体培地にハナビラタケの種菌を生育させた平板培地から径6mmの寒天片を打ち抜き、その一片を接種し、24℃の暗黒下で、21日間振とう培養(100rpm)することによりハナビラタケ菌糸体を収穫した。菌糸体の乾燥重量は三角フラスコ1本当たり2gであった。
実施例1〔コラーゲン産生促進剤1の製造〕
製造例1で得たハナビラタケ子実体を60℃で6時間熱風乾燥して得た乾燥粉末をイオン交換水で懸濁し、121℃、2時間、成分抽出を行った。遠心分離し、得られた上清を凍結乾燥して乾燥物を得た(コラーゲン産生促進剤1)。コラーゲン産生促進効果を検討するために、コラーゲン産生促進剤1を10mg/mLとなるようにPBS(−)に溶解させ、フィルター濾過により滅菌した。
実施例2〔コラーゲン産生促進剤2の製造〕
実施例1で得られた上清にエタノールを加えて25%エタノール溶液とし、この溶液を−20℃に24時間静置した。遠心分離後、沈殿物を凍結乾燥し乾燥物を得た(コラーゲン産生促進剤2)。コラーゲン産生促進効果を検討するために、コラーゲン産生促進剤2を10mg/mLとなるようにPBS(−)に溶解させ、フィルター濾過により滅菌した。
実施例3〔コラーゲン産生促進剤3の製造〕
実施例2で得られた上清にエタノールを加えて50%エタノール溶液とし、この溶液を−20℃に24時間静置した。遠心分離後、沈殿物を凍結乾燥し乾燥物を得た(コラーゲン産生促進剤3)。コラーゲン産生促進効果を検討するために、コラーゲン産生促進剤3を10mg/mLとなるようにPBS(−)に溶解させ、フィルター濾過により滅菌した。
実施例4〔コラーゲン産生促進剤4の製造〕
実施例3で得られた上清にエタノールを加えて75%エタノール溶液とし、この溶液を−20℃に24時間静置した。遠心分離後、沈殿物を凍結乾燥し乾燥物を得た(コラーゲン産生促進剤4)。コラーゲン産生促進効果を検討するために、コラーゲン産生促進剤4を10mg/mLとなるようにPBS(−)に溶解させ、フィルター濾過により滅菌した。
実施例5〔コラーゲン産生促進剤5の製造〕
実施例4で得られた上清を凍結乾燥し乾燥物を得た(コラーゲン産生促進剤5)。コラーゲン産生促進効果を検討するために、コラーゲン産生促進剤5を10mg/mLとなるようにPBS(−)に溶解させ、フィルター濾過により滅菌した。
実施例6〔コラーゲン産生促進剤6の製造〕
製造例1で得たハナビラタケ子実体を凍結乾燥して得た乾燥粉末をヘキサンを用いて脱脂し、その残渣を減圧乾燥後、121℃、2時間熱水抽出した。この熱水抽出残渣に2.5N NaOH(5%尿素含有)を加え、5℃で48時間抽出を行った。遠心分離後、上清を酢酸により中和、透析を行い、凍結乾燥して乾燥物を得た(コラーゲン産生促進剤6)。コラーゲン産生促進効果を検討するために、コラーゲン産生促進剤6を1mg/mLとなるようにPBS(−)に溶解させ、フィルター濾過により滅菌した。
比較例1
陽性対象として、リン酸L−アスコルビルマグネシウム(ニッコーケミカル)を145μg/mLとなるようにPBS(−)に溶解させ、フィルター濾過により滅菌した。
実施例7〔液状皮膚外用剤の製造〕
次のような製法により、本発明の化粧料の一態様である液状皮膚外用剤を製造した。
(1)グリセリン 5.0(重量%)
(2)プロピレングリコール 4.0
(3)エタノール 10.0
(4)実施例2で得られたコラーゲン産生促進剤2
2.0
(5)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(6)水 78.9
製法:(5)を(3)に溶解して(6)に加え、(1)、(2)、(4)を順次添加し、混合、均一化した。
実施例8〔O/W型乳剤性軟膏の製造〕
次のような製法により、本発明の化粧料の一態様であるO/W型乳剤性軟膏を製造した。
(1)白色ワセリン 25.0(質量%)
(2)ステアリルアルコール 15.0
(3)ラウリル硫酸ナトリウム 1.0
(4)パラオキシ安息香酸ブチル 0.1
(5)実施例2で得られたコラーゲン産生促進剤2
2.0
(6)精製水 56.9
製法:(1)〜(4)の油相成分を混合し75℃に加熱して溶解、均一化した。75℃に加熱した(6)に油相成分を添加して乳化し、冷却後40℃にて(5)を添加、混合、均一化した。
比較例2〜3
上記実施例7、8の液状皮膚外用剤とO/W型乳剤性軟膏において、コラーゲン産生促進剤2を配合しないものを比較例2、3としてそれぞれ調製した。
実施例9(顆粒状物の製造)
ハナビラタケ子実体(ユニチカ製)を熱風乾燥後破砕したハナビラタケ粉末(粒径66μm)に還元麦芽糖を全体の20%量添加して顆粒化し、顆粒状のものとした。
比較例4
市販小麦粉に還元麦芽糖を20%量添加して顆粒化した。
実施例10〔コラーゲン産生促進飲料の製造〕
次の製法により、本発明の飲食品の一態様であるコラーゲン産生促進飲料を製造した。
成分 配合量(100mL中)
(1)実施例1で得られたコラーゲン産生促進剤1
2000mg
(2)ハチミツ 320mg
(3)環状オリゴ糖 600mg
(4)甘味料 適量
(5)酸味料 適量
(6)保存料 適量
(7)香料 適量
(8)水 残余
製法:(8)に(1)から(7)を順次添加する。
比較例5
実施例10において、コラーゲン産生促進剤1を含まない飲料を調製した。
試験例1〔コラーゲン産生促進作用の評価〕
実施例1〜6で得られたコラーゲン産生促進剤及び陽性対照として比較例1をサンプルとして、以下の方法によりコラーゲン産生促進効果を調べた。
正常ヒト皮膚繊維芽細胞(NHDF:クラボウ社製)を、96穴プレートに2×104個/穴ずつ播種し、37℃、5%炭酸ガス下、2%ウシ胎児血清(FBS)を含む専用培地にて24時間培養した。24時間培養後、PBS(−)にて2回洗浄し、サンプルを1/10容添加したFBSを含まない専用培地にて66時間同条件にて培養した。培養上清中のコラーゲン量を、Procollagen typec−peptide(PIP)EIA Kit(TAKARA)で測定した。コントロールのPBS(−)添加の場合のコラーゲン産生量を100%とした割合にて評価した。
表1から明らかなように、本発明のコラーゲン産生促進剤は、陽性対照であるリン酸L−アスコルビルマグネシウムと同等もしくはそれ以上のコラーゲン産生促進作用を示した。
試験例2〔ヒトにおけるしわの改善効果1)〕
顔面皮膚のしわを主な症状として有する34歳乃至57歳の男女30名を15名ずつランダムに2群にふり分けた。各群にそれぞれ実施例7及び比較例2の液状皮膚外用剤をブラインドにて顔面に一日二回適量を使用させ、しわの状態を評価した。使用期間は2ヶ月間とした。
しわに対する改善効果は、目尻のしわの状態を目視で観察し、「改善:しわがかなり目立たなくなった」、「やや改善:しわが以前より目立たなくなった」、「効果なし:変化なし」の3段階で評価した。各評価を得た被験者数を表2に示す。
表2の結果から明らかなように、本発明の化粧料は、しわの改善に顕著な効果を示した。
試験例3〔ヒトにおけるしわの改善効果2)〕
顔面皮膚のしわを主な症状として有する34歳乃至57歳の男女30名を15名ずつランダムに2群にふり分けた。各群にそれぞれ実施例8及び比較例3のO/W型乳剤性軟膏をブラインドにて顔面に一日二回適量を使用させ、しわたるみの状態を評価した。使用期間は2ヶ月間とした。
しわに対する改善効果は、目尻のしわの状態を目視で観察し、「改善:しわがかなり目立たなくなった」、「やや改善:しわが以前より目立たなくなった」、「効果なし:変化なし」の3段階で評価した。各評価を得た被験者数を表3に示す。
表3の結果から明らかなように、本発明の化粧料は、しわの改善に顕著な効果を示した。
試験例4〔ヒトにおけるしわの改善効果3)〕
顔面皮膚のしわを主な症状として有する34歳乃至57歳の男女30名を15名ずつランダムに2群にふり分け、実施例9の「白幻鳳凰」、比較例4をそれぞれ1日当たり1.9g摂取させた。摂取開始2ヶ月後における症状の改善効果について評価した。しわに対する改善効果は、目尻のしわの状態を目視で観察し、「改善:しわがかなり目立たなくなった」、「やや改善:しわが以前より目立たなくなった」、「効果なし:変化なし」の3段階で評価した。各評価を得た被験者数を表4に示す。
表4の結果から明らかなように、本発明の食品の摂取は、しわの改善に顕著な効果を示した。
試験例5〔ヒトにおけるしわの改善効果4)〕
顔面皮膚のしわを主な症状として有する34歳乃至57歳の男女30名を15名ずつランダムに2群にふり分け、実施例10のコラーゲン産生促進飲料、比較例5をそれぞれ1日当たり100mL飲用させた。摂取開始2ヶ月後における症状の改善効果について評価した。しわに対する改善効果は、目尻のしわの状態を目視で観察し、「改善:しわがかなり目立たなくなった」、「やや改善:しわが以前より目立たなくなった」、「効果なし:変化なし」」の3段階で評価した。各評価を得た被験者数を表5に示す。
表5の結果から明らかなように、本発明の飲料の摂取は、しわの改善に顕著な効果を示した。

Claims (5)

  1. ハナビラタケの子実体及び/又は菌糸体を含有することを特徴とするコラーゲン産生促進剤。
  2. ハナビラタケの子実体及び/又は菌糸体から1種類又は2種類以上の有機溶媒又は水系溶媒によって抽出される画分を有効成分として含有することを特徴とするコラーゲン産生促進剤。
  3. 経口投与剤である請求項1又は2記載のコラーゲン産生促進剤。
  4. 請求項2記載のコラーゲン産生促進剤を含有することを特徴とする化粧料。
  5. 請求項1又は2記載のコラーゲン産生促進剤を含有することを特徴とする飲食品。
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