JP2006137680A - コラーゲン産生促進剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ハナビラタケの子実体及び/又は菌糸体を60℃で6時間熱風乾燥して得た乾燥粉末をイオン交換水で懸濁し、121℃、2時間、成分抽出を行ない、その後、遠心分離し、得られた上清にエタノールを加えて25%溶液とし、この溶液を−20℃に24時間放置し、遠心分離後沈殿物を凍結乾燥し乾燥物としたコラーゲン産生促進剤および該コラーゲン産生促進剤を含有する化粧料、飲食品。
【選択図】 なし
Description
ハナビラタケ子実体を以下のようにして製造した。
カラマツの大鋸屑、小麦粉、栄養分(バナナ、蜂蜜、エビオス、ペプトン、塩化カルシウム及びハイポネックスを含み、これらの質量比は、順に10、15、1.5、0.5、0.25、0.25である。)及び水を、大鋸屑:小麦粉:栄養分:水=100:11.5:1.9:51の質量比で含む菌床基材を準備した。この菌床基材(520g)を、850ccのポリプロピレン製の培養瓶に入れ、常法に従って培養瓶を滅菌した後に、ハナビラタケの種菌(16g)を接種した。その後、この培養瓶を、23℃の温度下で、56日間放置することによりハナビラタケ子実体を収穫した。子実体の重量は培養瓶1本当たり140gであった。
ハナビラタケ菌糸体を以下のようにして製造した。
イーストエキス0.4%、グルコース2%、リン酸2水素カリウム0.1%、リン酸水素2ナトリウム0.1%となるように水に溶解し、1Nの塩化水素でpH5.0に調製し、500mL容三角フラスコに200mL入れ、常法に従って滅菌した。この液体培地にハナビラタケの種菌を生育させた平板培地から径6mmの寒天片を打ち抜き、その一片を接種し、24℃の暗黒下で、21日間振とう培養(100rpm)することによりハナビラタケ菌糸体を収穫した。菌糸体の乾燥重量は三角フラスコ1本当たり2gであった。
製造例1で得たハナビラタケ子実体を60℃で6時間熱風乾燥して得た乾燥粉末をイオン交換水で懸濁し、121℃、2時間、成分抽出を行った。遠心分離し、得られた上清を凍結乾燥して乾燥物を得た(コラーゲン産生促進剤1)。コラーゲン産生促進効果を検討するために、コラーゲン産生促進剤1を10mg/mLとなるようにPBS(−)に溶解させ、フィルター濾過により滅菌した。
実施例1で得られた上清にエタノールを加えて25%エタノール溶液とし、この溶液を−20℃に24時間静置した。遠心分離後、沈殿物を凍結乾燥し乾燥物を得た(コラーゲン産生促進剤2)。コラーゲン産生促進効果を検討するために、コラーゲン産生促進剤2を10mg/mLとなるようにPBS(−)に溶解させ、フィルター濾過により滅菌した。
実施例2で得られた上清にエタノールを加えて50%エタノール溶液とし、この溶液を−20℃に24時間静置した。遠心分離後、沈殿物を凍結乾燥し乾燥物を得た(コラーゲン産生促進剤3)。コラーゲン産生促進効果を検討するために、コラーゲン産生促進剤3を10mg/mLとなるようにPBS(−)に溶解させ、フィルター濾過により滅菌した。
実施例3で得られた上清にエタノールを加えて75%エタノール溶液とし、この溶液を−20℃に24時間静置した。遠心分離後、沈殿物を凍結乾燥し乾燥物を得た(コラーゲン産生促進剤4)。コラーゲン産生促進効果を検討するために、コラーゲン産生促進剤4を10mg/mLとなるようにPBS(−)に溶解させ、フィルター濾過により滅菌した。
実施例4で得られた上清を凍結乾燥し乾燥物を得た(コラーゲン産生促進剤5)。コラーゲン産生促進効果を検討するために、コラーゲン産生促進剤5を10mg/mLとなるようにPBS(−)に溶解させ、フィルター濾過により滅菌した。
製造例1で得たハナビラタケ子実体を凍結乾燥して得た乾燥粉末をヘキサンを用いて脱脂し、その残渣を減圧乾燥後、121℃、2時間熱水抽出した。この熱水抽出残渣に2.5N NaOH(5%尿素含有)を加え、5℃で48時間抽出を行った。遠心分離後、上清を酢酸により中和、透析を行い、凍結乾燥して乾燥物を得た(コラーゲン産生促進剤6)。コラーゲン産生促進効果を検討するために、コラーゲン産生促進剤6を1mg/mLとなるようにPBS(−)に溶解させ、フィルター濾過により滅菌した。
陽性対象として、リン酸L−アスコルビルマグネシウム(ニッコーケミカル)を145μg/mLとなるようにPBS(−)に溶解させ、フィルター濾過により滅菌した。
次のような製法により、本発明の化粧料の一態様である液状皮膚外用剤を製造した。
(1)グリセリン 5.0(重量%)
(2)プロピレングリコール 4.0
(3)エタノール 10.0
(4)実施例2で得られたコラーゲン産生促進剤2
2.0
(5)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(6)水 78.9
製法:(5)を(3)に溶解して(6)に加え、(1)、(2)、(4)を順次添加し、混合、均一化した。
次のような製法により、本発明の化粧料の一態様であるO/W型乳剤性軟膏を製造した。
(1)白色ワセリン 25.0(質量%)
(2)ステアリルアルコール 15.0
(3)ラウリル硫酸ナトリウム 1.0
(4)パラオキシ安息香酸ブチル 0.1
(5)実施例2で得られたコラーゲン産生促進剤2
2.0
(6)精製水 56.9
製法:(1)〜(4)の油相成分を混合し75℃に加熱して溶解、均一化した。75℃に加熱した(6)に油相成分を添加して乳化し、冷却後40℃にて(5)を添加、混合、均一化した。
上記実施例7、8の液状皮膚外用剤とO/W型乳剤性軟膏において、コラーゲン産生促進剤2を配合しないものを比較例2、3としてそれぞれ調製した。
ハナビラタケ子実体(ユニチカ製)を熱風乾燥後破砕したハナビラタケ粉末(粒径66μm)に還元麦芽糖を全体の20%量添加して顆粒化し、顆粒状のものとした。
市販小麦粉に還元麦芽糖を20%量添加して顆粒化した。
次の製法により、本発明の飲食品の一態様であるコラーゲン産生促進飲料を製造した。
成分 配合量(100mL中)
(1)実施例1で得られたコラーゲン産生促進剤1
2000mg
(2)ハチミツ 320mg
(3)環状オリゴ糖 600mg
(4)甘味料 適量
(5)酸味料 適量
(6)保存料 適量
(7)香料 適量
(8)水 残余
製法:(8)に(1)から(7)を順次添加する。
実施例10において、コラーゲン産生促進剤1を含まない飲料を調製した。
実施例1〜6で得られたコラーゲン産生促進剤及び陽性対照として比較例1をサンプルとして、以下の方法によりコラーゲン産生促進効果を調べた。
顔面皮膚のしわを主な症状として有する34歳乃至57歳の男女30名を15名ずつランダムに2群にふり分けた。各群にそれぞれ実施例7及び比較例2の液状皮膚外用剤をブラインドにて顔面に一日二回適量を使用させ、しわの状態を評価した。使用期間は2ヶ月間とした。
顔面皮膚のしわを主な症状として有する34歳乃至57歳の男女30名を15名ずつランダムに2群にふり分けた。各群にそれぞれ実施例8及び比較例3のO/W型乳剤性軟膏をブラインドにて顔面に一日二回適量を使用させ、しわたるみの状態を評価した。使用期間は2ヶ月間とした。
顔面皮膚のしわを主な症状として有する34歳乃至57歳の男女30名を15名ずつランダムに2群にふり分け、実施例9の「白幻鳳凰」、比較例4をそれぞれ1日当たり1.9g摂取させた。摂取開始2ヶ月後における症状の改善効果について評価した。しわに対する改善効果は、目尻のしわの状態を目視で観察し、「改善:しわがかなり目立たなくなった」、「やや改善:しわが以前より目立たなくなった」、「効果なし:変化なし」の3段階で評価した。各評価を得た被験者数を表4に示す。
顔面皮膚のしわを主な症状として有する34歳乃至57歳の男女30名を15名ずつランダムに2群にふり分け、実施例10のコラーゲン産生促進飲料、比較例5をそれぞれ1日当たり100mL飲用させた。摂取開始2ヶ月後における症状の改善効果について評価した。しわに対する改善効果は、目尻のしわの状態を目視で観察し、「改善:しわがかなり目立たなくなった」、「やや改善:しわが以前より目立たなくなった」、「効果なし:変化なし」」の3段階で評価した。各評価を得た被験者数を表5に示す。
Claims (5)
- ハナビラタケの子実体及び/又は菌糸体を含有することを特徴とするコラーゲン産生促進剤。
- ハナビラタケの子実体及び/又は菌糸体から1種類又は2種類以上の有機溶媒又は水系溶媒によって抽出される画分を有効成分として含有することを特徴とするコラーゲン産生促進剤。
- 経口投与剤である請求項1又は2記載のコラーゲン産生促進剤。
- 請求項2記載のコラーゲン産生促進剤を含有することを特徴とする化粧料。
- 請求項1又は2記載のコラーゲン産生促進剤を含有することを特徴とする飲食品。
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