JP2001105512A - 罫線形成用部材及び罫線形成装置 - Google Patents

罫線形成用部材及び罫線形成装置

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JP2001105512A
JP2001105512A JP28358499A JP28358499A JP2001105512A JP 2001105512 A JP2001105512 A JP 2001105512A JP 28358499 A JP28358499 A JP 28358499A JP 28358499 A JP28358499 A JP 28358499A JP 2001105512 A JP2001105512 A JP 2001105512A
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JP28358499A
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English (en)
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Shigeki Oshitani
茂樹 押谷
Kunihiko Oshitani
邦彦 押谷
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OSHITANI SEISAKUSHO KK
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OSHITANI SEISAKUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 雄型罫線リングと雌型罫線リング間の距離の
微妙な調整を必要とすることなく、罫線を、段ボール材
が破れることなく、かつ、しっかりと形成することがで
きる罫線形成用部材を提供する。 【解決手段】 雄型罫線リングAは、基台部12と立設
部14とを有する本体部10と、該基台部12の外周側
に設けられた弾性部20、22とを有し、一方、雌型罫
線リングBは、溝部32を有する本体部30と、該溝部
32内に設けられた弾性部40とを有している。上記本
体部10、30は鉄製であり、弾性部20、22、40
はウレタンゴム製である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、罫線形成用部材に
関するものであり、特に、罫線入れ装置等に使用する罫
線リングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、罫線入れ装置(フレキソプリ
ンタスロッタ等)には、そのクリーザ部分に罫線を形成
するための罫線リングが設けられている。このフレキソ
プリンタスロッタとは、段ボール材を箱体に組立て可能
とするために、スリットや罫線を形成するとともに、印
刷を行うことができる装置である。
【0003】この罫線リングは、雄型罫線リングA’と
雌型罫線リングB’とが、図9に示すように、それぞれ
が取付け台110、112に取り付けられて、回転駆動
される。つまり、この取付け台110はシャフト120
により回転され、また、取付け台112はシャフト12
2により回転される。この雄型罫線リングA’と雌型罫
線リングB’とで罫線リングP’が構成される。
【0004】この雄型罫線リングA’の外周には、図
9、図10に示すように、凸状の罫線刃130が連続し
て設けられ、この罫線刃130で罫線を形成する。つま
り、図9に示すように、段ボール材100を該雄型罫線
リングA’と雌型罫線リングB’間を通過させることに
より、段ボール材100に罫線が形成されるのである。
例えば、図11において、ハッチングに示す位置に罫線
を形成したい場合には、罫線リングP’1、P’2、
P’3というように各罫線リングを設けることになる。
ここで、従来においては、上記雄型罫線リングA’につ
いては、その全体がスチール製(鉄製)であるのが一般
的であり、また、雌型罫線リングB’については、スチ
ール製の本体部150の外周にゴム(ウレタンゴム)製
の弾性部140が設けられているのが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の罫
線リングにおいては、上記のように構成されていること
から、段ボール材に対して、罫線をしっかりと形成する
とともに、段ボール材が破れることなく罫線を形成する
ことが困難であった。
【0006】すなわち、上記従来の罫線リングにおいて
は、雄型罫線リングA’がその全体がスチール製である
ため、罫線をしっかりと入れようとして、雄型罫線リン
グA’と雌型罫線リングB’間の隙間を小さくすると、
図12(a)に示される段ボール材に対して、図12
(b)に示すように罫線Kが深く入ってしまう。する
と、罫線形成側の紙材(ライナー)では、図12(c)
に示すように、長さL1の部分が長さL2にまで伸びよ
うとする。そして、この長さL1と長さL2の差が大き
いために、罫線形成側の紙材が破れてしまう。
【0007】また、上記従来の雄型罫線リングA’によ
れば、全体がスチール製の雄型罫線リングが段ボール材
を強く押えつけるために、波形の中芯が不自然に折れ曲
がり、そのため中芯やライナーが破れてしまう。すなわ
ち、段ボール材に罫線を形成した際に、図13(a)に
示すように段ボール材100に罫線Kが入った場合には
問題ないが、図13(b)に示すように、中芯同士が重
なった状態になると、紙材4枚分以上の厚みとなってし
まう。つまり、図13(b)の例で、G−G線上におい
ては、表側のライナーの紙材(1枚分)と、裏側のライ
ナーの紙材(1枚分)と、中芯が折れ曲がった紙材(3
枚分)とで計5枚分となる。この状態で罫線Kが入れら
れると、上記従来の構成の場合には、雄型罫線リング
A’は全体がスチール製であるので、多くの枚数分の紙
材がある部分には強い力が加わることになり、段ボール
材が破れることになる。この場合には、特に、裏側のラ
イナーや中芯が破れる。
【0008】一方、上記のような段ボール材の破れを防
ぐために雄型罫線リングA’と雌型罫線リングB’間の
隙間を大きくすると、しっかりと罫線が入らない。この
ように、破れの生じた段ボール材では、製函精度が低下
し、また、箱強度が低下して、結果として商品価値が低
下してしまう。また、罫線がしっかりと入っていない段
ボール材では、製函精度が低下して、商品価値が低下し
てしまう。商品価値の低下した段ボール材は廃棄せざる
を得ない。以上のことからすると、雄型罫線リングA’
と雌型罫線リングB’間の隙間については、厳格に吟味
する必要があり、その微妙な調整は困難であった。特
に、段ボール材は、季節や、段ボール材製造後の経過時
間による段ボール材の含有水分量や、段ボール材の材質
等によって、その罫線圧の条件は変化するので、上記雄
型罫線リングA’と雌型罫線リングB’間の隙間の調整
は非常に困難となる。
【0009】そこで、本発明は、雄型罫線リングと雌型
罫線リング間の距離の微妙な調整を必要とすることな
く、罫線を、段ボール材が破れることなく、かつ、しっ
かりと形成することができる罫線形成用部材を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するために創作されたものであって、第1には、紙材
に罫線を形成するための罫線形成用部材であって、雄型
罫線形成用部材と雌型罫線形成用部材とからなる一対の
罫線形成用部材を有し、該雄型罫線形成用部材が、略リ
ング形状又は略リング形状の少なくとも一部の形状に形
成された基台部と、該基台部の外周面から立設して設け
られた立設部と、を有する本体部と、該本体部の外周側
で、かつ、該立設部の両側に設けられた弾性部であっ
て、該本体部の材質よりも軟質の材質により形成された
弾性部と、を有するとともに、該立設部の先端部が、該
外周部よりも突出しており、一方、該雌型罫線形成用部
材が、略リング形状又は略リング形状の少なくとも一部
の形状に形成され、その外周側における上記立設部の先
端部に対応する位置を含む領域に設けられた溝部を有す
る本体部と、該本体部に設けられた溝部内に設けられた
弾性部であって、該本体部の材質よりも軟質の材質によ
り形成された弾性部と、を有することを特徴とする。
【0011】この第1の構成の罫線形成用部材において
は、上記雄型罫線形成用部材と雌型罫線形成用部材とを
対向させて回転駆動させ、該雄型罫線形成用部材と雌型
罫線形成用部材間に段ボール材等の紙材を通過させる。
すると、雄型罫線形成用部材の上記罫線刃により罫線が
形成される。この第1の構成の罫線形成用部材によれ
ば、雄型罫線リングにおいては、弾性部が形成されてお
り、外周側における立設部の先端部以外の部分はゴムに
より形成されているため、段ボール材の破れを防止する
ことができる。また、上記雌型罫線リングにおいては、
その外周側の上記立設部に対応する位置を含む領域に設
けられた溝部には弾性部が設けられ、それ以外は該弾性
部よりも硬質の部材により形成されているので、雄型罫
線リングと雌型罫線リングの対向する部分においては、
全体としては、概ね、硬質の部材と軟質の部材との組み
合わせが上下に配置されるので、適切に罫線を形成する
ことが可能となる。よって、雄型罫線リングと雌型罫線
リング間の隙間を小さくしても、段ボール材が破れるこ
とがなく、よって、雄型罫線リングと雌型罫線リング間
の距離の微妙な調整を必要とすることなく、罫線を、段
ボール材が破れることなく、かつ、しっかりと形成する
ことができる。
【0012】また、第2には、紙材に罫線を形成するた
めの罫線形成用部材であって、該罫線形成用部材が略リ
ング形状又は略リング形状の少なくとも一部の形状に形
成されており、その外周側には、罫線刃が突出して設け
られ、該罫線形成用部材の外周部分は、該罫線刃を除
き、該罫線刃の材質よりも軟質の材質により形成されて
いることを特徴とする。この第2の構成の罫線形成用部
材においても、該罫線形成用部材の外周部分は、該罫線
刃を除き、該罫線刃の材質よりも軟質の材質により形成
されているので、段ボール材の破れを防止することがで
きる。また、上記第1の構成の雌型罫線形成用部材と併
用することにより、適切に罫線を形成することが可能と
なる。
【0013】また、第3には、上記第2の構成におい
て、上記罫線刃の材質が鉄であり、一方、該軟質の材質
がゴムであることを特徴とする。
【0014】また、第4には、紙材に罫線を形成するた
めの罫線形成用部材であって、略リング形状又は略リン
グ形状の少なくとも一部の形状に形成された基台部と、
該基台部の外周面から立設して設けられた立設部と、を
有する本体部と、該本体部の外周側で、かつ、該立設部
の両側に設けられた弾性部であって、該本体部の材質よ
りも軟質の材質により形成された弾性部と、を有し、該
立設部の先端部が、該外周部よりも突出していることを
特徴とする。この第4の構成の罫線形成用部材において
も、該罫線形成用部材の外周部分には、該立設部の先端
部を除き、弾性部が形成され、本体部の材質よりも軟質
の材質により形成されているので、段ボール材の破れを
防止することができる。また、上記第1の構成の雌型罫
線形成用部材と併用することにより、適切に罫線を形成
することが可能となる。
【0015】また、第5には、紙材に罫線を形成するた
めの罫線形成用部材であって、略リング形状又は略リン
グ形状の少なくとも一部の形状に形成され、その外周側
に溝部を有する本体部と、該本体部に設けられた溝部内
に設けられた弾性部であって、該本体部の材質よりも軟
質の材質により形成された弾性部と、を有することを特
徴とする。
【0016】この第5の構成の罫線形成用部材において
は、該溝部の部分以外は硬質の部材により形成されてい
るので、上記第1の構成の雄型罫線形成用部材と併用す
ることにより、概ね、硬質の部材と軟質の部材との組み
合わせを上下に配置できて、適切に罫線を形成すること
が可能となる。
【0017】また、第6には、上記第1又は第4又は第
5の構成において、上記本体部の材質が鉄であり、一
方、上記弾性部の材質がゴムであることを特徴とする。
【0018】また、第7には、上記第1から第6までの
いずれかの構成において、罫線形成用部材の外周側の角
部は、アール状に形成されていることを特徴とする。よ
って、罫線形成用部材の外周側の角部によって、段ボー
ル材等の紙材が折れ曲がるのを防止することができる。
【0019】また、第8には、上記第1から第7までの
いずれかの構成において、上記罫線形成用部材が、略リ
ング形状を該リング形状の中心を通る面により半分に分
割した形状を呈することを特徴とする。
【0020】また、第9には、紙材に罫線を形成する罫
線形成装置であって、上記第1又は第2又は第3又は第
4又は第5又は第6又は第7又は第8に記載の罫線形成
用部材を有することを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態としての実施
例を図面を利用して説明する。本発明に基づく罫線形成
用部材としての罫線リングPは、図1〜図3に示される
ように、雄型罫線リングAと、雌型罫線リングBとを有
している。この雄型罫線リングAと、雌型罫線リングB
は、図5、図6に示すように、ともにリング状形状を半
分に欠切した形状、すなわち、略リング形状を該リング
形状の中心を通る面により半分に分割した形状を呈して
おり、雄型罫線リングAについては、該雄型罫線リング
Aの一対を図2、図3、図4に示すように取付け台50
に取り付けるようになっている。また、同様に、雌型罫
線リングBについても、該雌型罫線リングBの一対を図
2、図3、図4に示すように取付け台52に取り付ける
ようになっている。なお、図1は、雄型罫線リングAと
雌型罫線リングBとを取付け台に取り付けた状態におけ
る雄型罫線リングAと雌型罫線リングBとが対向する部
分の断面図となる。つまり、図1は、図2において雄型
罫線リングAと雌型罫線リングBとが対向する部分の拡
大図となる。
【0022】ここで、上記雄型罫線リングAの構成をさ
らに詳しく説明すると、その横断面形状は図1、図2に
示すように形成されている。つまり、雄型罫線リングA
は、本体部10と、該本体部10の外周に設けられた弾
性部20とを有している。
【0023】この本体部10は、全体にはリング形状を
半分に欠切した形状を呈しており、断面略方形状の基台
部12と、断面略三角形状の立設部14とを有し、該立
設部14の先端には、立設部14の先端部としての罫線
刃16が設けられている。この本体部10は、スチール
製である。この本体部10には、図5に示すように、取
付け台50にネジにより取付けを行うための孔部65が
設けられている。
【0024】また、弾性部20は、弾性部22と弾性部
24とを有し、該弾性部22は、該基台部12の外周面
であって、上記立設部14の一方の側に設けられてお
り、外周面22a、つまり、雌型罫線リングBと対向す
る面は略平面状に形成され、また、角部22bはアール
状に形成されている。一方、弾性部24は、該基台部1
2の外周面であって、上記立設部14の他方の側に設け
られており、外周面24a、つまり、雌型罫線リングB
と対向する面は略平面状に形成され、また、角部24b
はアール状に形成されている。なお、上記外周面22a
と外周面24aとは略面一に形成されている。この弾性
部20、つまり、弾性部22と弾性部24は、ゴム、具
体的には、ウレタンゴムにより形成されており、本体部
10に対して接着剤等により固定されている。また、上
記罫線刃16は、該弾性部20から突出している。つま
り、該罫線刃16は、弾性部22の外周面22a及び弾
性部24の外周面24aからは突出して形成されてい
る。なお、上記外周面22a及び外周面24aは、略平
面状に形成されているものとして説明したが、図9に示
すように、外周面22aが角部22bに向けてなだらか
な曲面となり、かつ、外周面24aが角部24bに向け
てなだらかな曲面となるように構成してもよい。
【0025】次に、上記雌型罫線リングBの構成をさら
に詳しく説明すると、その横断面形状は図1、図2に示
すように形成されている。つまり、雌型罫線リングB
は、本体部30と、該本体部30の外周側に埋設して設
けられた弾性部40とを有している。
【0026】この本体部30は、全体にはリング形状を
半分に欠切した形状を呈しており、略方形状の断面形状
を有し、その外周面30aには、溝部32が形成されて
いる。この溝部32は、雌型罫線リングBの外周側の上
記立設部14における罫線刃16に対応する位置を含む
領域に設けられている。つまり、該罫線刃16の上方向
には、溝部32が設けられることになる。また、該本体
部30の角部30b、30cはアール状に形成されてい
る。この本体部30は、スチール製である。この本体部
30には、図6に示すように、取付け台52にネジによ
り取付けを行うための孔部65が設けられている。
【0027】また、上記弾性部40は、上記本体部30
に設けられた溝部32内に設けられ、その一面は外部に
露出している。なお、雌型罫線リングBの外周面、つま
り、雄型罫線リングAと対向する面は略平面状に形成さ
れている。すなわち、本体部30の外周面30aと弾性
部40の露出面とはともに略平面状に形成され、略面一
に形成されている。この弾性部40は、上記弾性部2
0、22と同様にゴム製、具体的には、ウレタンゴム製
である。この弾性部40は、上記本体部30に対して接
着剤等により固定されている。
【0028】上記構成の罫線リングPの使用状態につい
て説明する。この罫線リングPは上記従来の罫線リング
の場合と同様に、取付け台に取り付けて使用する。つま
り、図2、図3、図4に示すように、一対の雄型罫線リ
ングAを、シャフト60に取り付けられた取付け台50
に固定する。つまり、2つの雄型罫線リングAを向かい
合わせてリング状として取付け台50に取り付け、ネジ
70により該取付け台50に固定する。また、雌型罫線
リングBについても、一対の雌型罫線リングBを、シャ
フト62に固定された取付け台52に固定する。つま
り、2つの雌型罫線リングBを向かい合わせてリング状
として取付け台52に取り付け、ネジ70により該取付
け台52に固定する。
【0029】そして、雄型罫線リングA、雌型罫線リン
グBともに回転駆動させた状態で、段ボール材を雄型罫
線リングAと雌型罫線リングBの間に通過させて、該段
ボール材に罫線を形成する。なお、このシャフト60、
62等は、フレキソプリンタスロッタ等に設けられてい
る。
【0030】本実施例の罫線リングPによれば、雄型罫
線リングAにおいては、弾性部20、22が形成されて
おり、雌型罫線リングBに対向する部分における罫線刃
16以外の部分はゴムにより形成されているため、段ボ
ール材の破れを防止することができる。つまり、図7
(a)の状態の段ボール材に対して、本実施例の罫線リ
ングPにより罫線入れを行った場合に、段ボール材の罫
線形成側の面は図7(b)に示すように押しつぶされ
る。この場合に、罫線形成側の紙材(ライナー)では、
図7(c)に示すように、長さL1の部分が長さL2に
まで伸びようとするが、この長さL1と長さL2の差は
あまり大きくないために、罫線形成側の紙材が破れてし
まうことがない。
【0031】また、本実施例の雄型罫線リングAによれ
ば、雄型罫線リングAの外周に弾性部20が設けられて
いるため、図13(b)のように中芯が重なる状態で折
れ曲がって紙材の枚数が多い箇所が形成されても、その
紙材の枚数が多い箇所に掛かろうとする力が、弾性部2
0が沈み込むことにより該弾性部20に吸収されるの
で、段ボール材が破れることがない。
【0032】また、上記雌型罫線リングBにおいては、
雄型罫線リングAの外周面の罫線刃16以外の部分がゴ
ムにより形成されていることに対応して、該雄型罫線リ
ングAにおいてゴムで形成されている部分に対応する雌
型罫線リングBの部分は、スチールで形成され、また、
罫線刃16に対応する雌型罫線リングBの部分、すなわ
ち、雌型罫線リングBの外周の略中央部分は、ゴムで形
成されているため、雄型罫線リングAと雌型罫線リング
Bの対向する部分においては、全体としては、概ね、硬
質のスチールと軟質のゴムとの組み合わせが上下に配置
されるので、適切に罫線を形成することが可能となる。
【0033】よって、雄型罫線リングAと雌型罫線リン
グB間の隙間を小さくしても、段ボール材が破れること
がなく、よって、雄型罫線リングと雌型罫線リング間の
距離の微妙な調整を必要とすることなく、罫線を、段ボ
ール材が破れることなく、かつ、しっかりと形成するこ
とができる。
【0034】また、雄型罫線リングA及び雌型罫線リン
グBともに、その角部がアール状に形成されていること
から、段ボール材の折れや破れを防止することが可能と
なる。
【0035】また、上記各雄型罫線リングA及び雌型罫
線リングBは、略リング形状を半分に分割した形状を呈
しているが、これには限らず、例えば、略リング形状、
又は、略リング形状を3以上の整数分に分割した形状、
すなわち、略リング形状の少なくとも一部の形状であっ
てもよい。
【0036】また、上記の説明においては、弾性部2
0、40の材質としてウレタンゴムを例に取って説明し
たが、他のゴムでもよい。また、ゴムに限られず、雄型
罫線リングAの本体部10や雌型罫線リングBの本体部
30の材質よりも軟質の材質であればよい。また、該本
体部10、30の材質としてスチールを例に取って説明
したが、これには限られず、弾性部20、40の材質よ
りも硬質の材質であればよい。また、上記の例では、雄
型罫線リングAが下側で、雌型罫線リングBが上側に配
設されるものとして説明したが、逆の場合もある。
【0037】
【発明の効果】本発明に基づく罫線形成用部材によれ
ば、雄型罫線リングにおいては、弾性部が形成されてお
り、外周側における立設部の先端部以外の部分はゴムに
より形成されているため、段ボール材の破れを防止する
ことができる。また、上記雌型罫線リングにおいては、
その外周側の上記立設部に対応する位置を含む領域に設
けられた溝部には弾性部が設けられ、それ以外は該弾性
部よりも硬質の部材により形成されているので、雄型罫
線リングと雌型罫線リングの対向する部分においては、
全体としては、概ね、硬質の部材と軟質の部材との組み
合わせが上下に配置されるので、適切に罫線を形成する
ことが可能となる。よって、雄型罫線リングと雌型罫線
リング間の隙間を小さくしても、段ボール材が破れるこ
とがなく、よって、雄型罫線リングと雌型罫線リング間
の距離の微妙な調整を必要とすることなく、罫線を、段
ボール材が破れることなく、かつ、しっかりと形成する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に基づく雄型罫線リングと雌型
罫線リングの構成を示す断面図である。
【図2】雄型罫線リングと雌型罫線リングの取付け状態
を示す要部正面断面図である。
【図3】雄型罫線リングと雌型罫線リングの取付け状態
を示す側面図である。
【図4】雄型罫線リングと雌型罫線リングの取付け状態
を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施例に基づく雄型罫線リングの構成
を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施例に基づく雌型罫線リングの構成
を示す斜視図である。
【図7】本実施例の罫線リングで罫線を形成する場合の
状態を説明する図であり、(a)は罫線形成前の段ボー
ル材の断面図であり、(b)は罫線形成後の段ボール材
の断面図であり、(c)は罫線形成部分の状態を拡大し
て説明する説明図である。
【図8】本発明の他の実施例に基づく雄型罫線リングと
雌型罫線リングの構成を示す断面図である。
【図9】従来における罫線リングとその取付け状態を示
す斜視図である。
【図10】従来における雄型罫線リングと雌型罫線リン
グの構成を示す断面図である。
【図11】罫線リングによる段ボール材への罫線の形成
の仕方を示す説明図である。
【図12】従来における罫線リングで罫線を形成する場
合の状態を説明する図であり、(a)は罫線形成前の段
ボール材の断面図であり、(b)は罫線形成後の段ボー
ル材の断面図であり、(c)は罫線形成部分の状態を拡
大して説明する説明図である。
【図13】従来における罫線リングで罫線を形成する場
合の状態を説明する説明図である。
【符号の説明】
P 罫線リング A 雄型罫線リング B 雌型罫線リング 10、30 本体部 12 基台部 14 立設部 16 罫線刃 20、22、24、40 弾性部 32 溝部 50、52 取付け台 60、62 シャフト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3C027 TT03 3E075 AA10 BA02 CA02 DA04 DB02 DB23 GA02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙材に罫線を形成するための罫線形成用
    部材であって、 雄型罫線形成用部材と雌型罫線形成用部材とからなる一
    対の罫線形成用部材を有し、 該雄型罫線形成用部材が、 略リング形状又は略リング形状の少なくとも一部の形状
    に形成された基台部と、該基台部の外周面から立設して
    設けられた立設部と、を有する本体部と、 該本体部の外周側で、かつ、該立設部の両側に設けられ
    た弾性部であって、該本体部の材質よりも軟質の材質に
    より形成された弾性部と、を有するとともに、該立設部
    の先端部が、該外周部よりも突出しており、 一方、該雌型罫線形成用部材が、 略リング形状又は略リング形状の少なくとも一部の形状
    に形成され、その外周側における上記立設部の先端部に
    対応する位置を含む領域に設けられた溝部を有する本体
    部と、 該本体部に設けられた溝部内に設けられた弾性部であっ
    て、該本体部の材質よりも軟質の材質により形成された
    弾性部と、を有することを特徴とする罫線形成用部材。
  2. 【請求項2】 紙材に罫線を形成するための罫線形成用
    部材であって、 該罫線形成用部材が略リング形状又は略リング形状の少
    なくとも一部の形状に形成されており、その外周側に
    は、罫線刃が突出して設けられ、 該罫線形成用部材の外周部分は、該罫線刃を除き、該罫
    線刃の材質よりも軟質の材質により形成されていること
    を特徴とする罫線形成用部材。
  3. 【請求項3】 上記罫線刃の材質が鉄であり、一方、該
    軟質の材質がゴムであることを特徴とする請求項2に記
    載の罫線形成用部材。
  4. 【請求項4】 紙材に罫線を形成するための罫線形成用
    部材であって、 略リング形状又は略リング形状の少なくとも一部の形状
    に形成された基台部と、該基台部の外周面から立設して
    設けられた立設部と、を有する本体部と、 該本体部の外周側で、かつ、該立設部の両側に設けられ
    た弾性部であって、該本体部の材質よりも軟質の材質に
    より形成された弾性部と、を有し、 該立設部の先端部が、該外周部よりも突出していること
    を特徴とする罫線形成用部材。
  5. 【請求項5】 紙材に罫線を形成するための罫線形成用
    部材であって、 略リング形状又は略リング形状の少なくとも一部の形状
    に形成され、その外周側に溝部を有する本体部と、 該本体部に設けられた溝部内に設けられた弾性部であっ
    て、該本体部の材質よりも軟質の材質により形成された
    弾性部と、を有することを特徴とする罫線形成用部材。
  6. 【請求項6】 上記本体部の材質が鉄であり、一方、上
    記弾性部の材質がゴムであることを特徴とする請求項1
    又は4又は5に記載の罫線形成用部材。
  7. 【請求項7】 罫線形成用部材の外周側の角部は、アー
    ル状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2
    又は3又は4又は5又は6に記載の罫線形成用部材。
  8. 【請求項8】 上記罫線形成用部材が、略リング形状を
    該リング形状の中心を通る面により半分に分割した形状
    を呈することを特徴とする請求項1又は2又は3又は4
    又は5又は6又は7に記載の罫線形成用部材。
  9. 【請求項9】 紙材に罫線を形成する罫線形成装置であ
    って、 上記請求項1又は2又は3又は4又は5又は6又は7又
    は8に記載の罫線形成用部材を有することを特徴とする
    罫線形成装置。
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