JP2004025311A - 罫線形成具 - Google Patents
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Abstract
【課題】段ボール等の紙材に罫線を形成するための罫線形成具であって、段ボール材の罫線割れを防止することにより、罫線割れのない段ボール材を歩留りよく製造することができる罫線形成具を提供する。
【解決手段】罫線形成具Aは、全体に細長い略板状を呈し、板状の本体部10と、波形形状の罫線刃12とを有している。この罫線刃12により形成される罫線は、波形形状となる。また、罫線リングにおける罫線刃についても、波形形状に形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】罫線形成具Aは、全体に細長い略板状を呈し、板状の本体部10と、波形形状の罫線刃12とを有している。この罫線刃12により形成される罫線は、波形形状となる。また、罫線リングにおける罫線刃についても、波形形状に形成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、段ボール材の断裁及び罫線の加工に関するものであり、特に、罫線を形成するための部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、段ボール材を所定の形状に打ち抜くとともに、罫線を形成する場合には、ベニヤ等により形成された型枠部材に、断裁線を形成するための断裁刃と、罫線を形成するための罫線形成具とを所定の位置に配設した、いわゆる平板ダイの上面に段ボール材を載置し、該段ボール材を加圧することにより行っていた。
【0003】
ここで、従来の平板ダイ等に用いられる罫線形成具X1は、図17に示すように、細長い板状に形成されており、短手方向の一方の端部が、罫線を形成するための罫線刃となっている。つまり、罫線刃は一直線状に形成されている。すなわち、該罫線形成具X1は、図2に示す構成と同様の構成の型枠部材に取り付けて使用する。この型枠部材に取り付けた状態の拡大図は図18に示すようになる。つまり、罫線形成具X1は、型枠部材に設けられた基台部622に設けられた溝部622aに嵌着されるようにして配設され、さらに、型枠部材の上面に段ボール材を載置して、その上方からプレスすることにより、段ボール材に罫線を形成するものである。この場合、形成される罫線は直線状となる。
【0004】
また、上記の打ち抜き処理とは異なる手法としては、罫線リングを用いる方法がある。この罫線リングを用いる方法は、フレキソプリンタスロッタ等に適用されるものである。すなわち、このフレキソプリンタスロッタは、段ボール材を箱体に組立て可能とするために、罫線を形成するとともに印刷を行うことができる装置である。
【0005】
すなわち、図19、図20に示すように、一対で1つのリング状形状をなす罫線リング(雄型罫線リング)642を、シャフト660に固定された取付け台650に取り付けるとともに、同じく2つで1つのリング状形状をなす罫線リング(雌型罫線リング)644を、シャフト662に固定された取付け台652に取り付ける。ここで、図19に示すように、罫線リング642には、凸条を呈する罫線刃643が罫線リングの周囲に直線状に設けられていて、罫線リング642と罫線リング644間に段ボール材を搬送させることにより、該罫線刃643により罫線が形成されるようになっている。ここで、罫線刃643が罫線リングの周囲に直線状に設けられているので、形成される罫線は直線状となる。なお、図20に示す例では、罫線リング642と罫線リング644が3組設けられているので、3本の罫線が形成されることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の罫線の形成においては、ライナーに罫線を入れるために段ボール材に対して直線状に圧力が加えられるので、ライナーが破断する、いわゆる罫線割れが発生する可能性があった。特に、罫線が段ボール材における中芯の段に沿った方向に入れられる場合に、罫線が中芯の谷部、つまり、頂部と頂部の間の位置に形成される場合には、該罫線に沿って段ボール材のライナーが破れてしまうおそれがある。具体的には、図21に示すように、罫線刃が中芯B2における谷部に対応する位置に来た場合には、ライナーB1における罫線形成位置が破れてしまうおそれがある。
【0007】
そこで、本発明は、段ボール材の罫線割れを防止することにより罫線割れのない段ボール材を歩留りよく製造することができる罫線形成具を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記問題点を解決するために創作されたものであって、第1には、段ボール等の紙材に罫線を形成するための罫線形成具であって、波形形状の罫線を形成するための罫線刃であって、波形形状(「波形状」としてもよい。以下においても同じ)に形成された罫線刃を有することを特徴とする。
【0009】
この第1の構成の罫線形成具によれば、形成される罫線は波形形状となる。よって、罫線割れを防止することができる。特に、罫線刃の中心が段ボール材の中芯の谷位置に来た場合、つまり、段頂部間に来た場合でも、中芯の谷位置に直線状に罫線が入らないので、罫線割れの発生を防止することが可能となる。よって、罫線割れのない段ボール材を歩留まりよく製造することが可能となる。
【0010】
また、第2には、上記第1の構成において、上記罫線形成具が細長板状に形成され、上記罫線刃が、長手辺に沿って端部に形成されていることを特徴とする。よって、プレス方式により罫線を形成する場合に、波形形状の罫線が形成できるので、罫線割れのない段ボール材を歩留まりよく製造することが可能となる。
【0011】
また、第3には、上記第1の構成において、上記罫線形成具がリング状又はリング状の少なくとも一部の形状を呈していて円弧状の周面を有し、上記罫線刃が、該円弧状の周面に沿って設けられていることを特徴とする。よって、罫線リングの方式により罫線を形成する場合に、波形形状の罫線が形成できるので、罫線割れのない段ボール材を歩留まりよく製造することが可能となる。
【0012】
また、第4には、上記第1の構成において、上記罫線形成具が扇状に形成されており、円弧状の配設位置に対して配設可能となっていることを特徴とする。これにより、ロータリーダイカッタにも適用することが可能となる。なお、第4の構成を次のようにしてもよい。つまり、「上記第1の構成において、上記罫線形成具における側面形状が扇状を呈し、上記罫線刃が該扇状における外側円弧部に配設されていて、該罫線形成具が、円弧状の配設位置に対して配設可能となっていることを特徴とする。」とする。
【0013】
また、第5には、上記第1の構成において、上記罫線形成具が合成樹脂により形成されており、該罫線形成具が帯板状の本体部を有し、罫線刃が該本体部の上面に設けられていることを特徴とする。この第5の構成の罫線形成具は、ロータリーダイカッタに適用することができる。
【0014】
また、第6には、上記第1から第5までのいずれかの構成において、上記波形形状が正弦波形状であることを特徴とする。
【0015】
また、第7には、段ボール等の紙材に罫線を形成するための罫線形成具であって、単位構成部が複数連続してなる罫線刃で、該単位構成部の一部を構成する構成部分の厚み方向の中心が、罫線刃の平面視における中心線で、罫線刃の長手方向を向いた中心線に対してずれた位置にある罫線刃を有することを特徴とする。
【0016】
つまり、この第7の構成の罫線形成具における罫線刃においては、該構成部分の厚み方向の中心が、罫線刃の平面視における長手方向を向いている中心線で、罫線刃の平面視における幅方向の中心位置を通る中心線に対してずれた位置にある。よって、この第7の構成の罫線形成具によれば、罫線刃が直線状ではないので、罫線形成具により罫線を形成した場合に、中芯の谷位置に直線状に罫線が入らない。これにより、罫線割れの発生を防止することが可能となり、よって、罫線割れのない段ボール材を歩留まりよく製造することが可能となる。
【0017】
この第7の構成において、罫線刃の側面が曲面状部を有するものとしてもよい。また、この第7の構成において、罫線刃の側面が平面状部を有するものとしてもよい。
【0018】
また、第8には、上記第7の構成において、上記単位構成部が波形形状であることを特徴とする。
【0019】
また、第9には、上記第7の構成において、上記単位構成部が、上記中心線に対して傾斜した板状を呈する第1片部と、該第1片部に連設された第2片部で、該第1片部とは逆方向に傾斜した板状を呈する第2片部とを有し、該単位構成部が全体で山形形状を呈することを特徴とする。
【0020】
また、第10には、段ボール等の紙材に罫線を形成するための罫線形成具であって、単位構成部が複数連続してなる罫線刃で、上記単位構成部が、平板状を呈する第1片部と、該第1片部に連設され、平板状を呈する第2片部とを有し、該第1片部と該第2片部とで山形形状を呈している罫線刃を有することを特徴とする。
【0021】
この第10の構成の罫線形成具においては、罫線刃が山形形状が連続した形状であるので、罫線形成具により罫線を形成した場合に、中芯の谷位置に直線状に罫線が入らない。これにより、罫線割れの発生を防止することが可能となり、よって、罫線割れのない段ボール材を歩留まりよく製造することが可能となる。
【0022】
また、第11には、段ボール等の紙材に罫線を形成するための罫線形成具であって、単位構成部が複数連続してなる罫線刃で、上記単位構成部が、罫線刃の平面視における中心線で、罫線刃の長手方向を向いた中心線に対して傾斜した板状を呈する第1片部と、該第1片部に連設された第2片部で、該第1片部とは逆方向に傾斜した板状を呈する第2片部とを有し、該単位構成部が全体で山形形状を呈している罫線刃を有することを特徴とする。
【0023】
この第11の構成の罫線形成具においては、罫線刃が山形形状が連続した形状であるので、罫線形成具により罫線を形成した場合に、中芯の谷位置に直線状に罫線が入らない。これにより、罫線割れの発生を防止することが可能となり、よって、罫線割れのない段ボール材を歩留まりよく製造することが可能となる。
【0024】
また、第12には、上記第1から第11までのいずれかの構成において、上記罫線刃における波形形状のピッチ長が10.0mmであり、形成された罫線の幅を規定する刃幅が3.5mmであることを特徴とする。
【0025】
また、第13には、上記第1から第11までのいずれかの構成において、上記罫線刃における波形形状のピッチ長が7.0mmであり、形成された罫線の幅を規定する刃幅が3.0mmであることを特徴とする。
【0026】
また、第14には、上記第1から第11までのいずれかの構成において、上記罫線刃における波形形状のピッチ長が6.0mmであり、形成された罫線の幅を規定する刃幅が2.7mmであることを特徴とする。
【0027】
また、第15には、上記第1から第11までのいずれかの構成において、上記罫線刃における波形形状のピッチ長が4.0mmであり、形成された罫線の幅を規定する刃幅が2.5mmであることを特徴とする。
【0028】
また、第16には、段ボール等の紙材に罫線を形成するための罫線形成具であって、該罫線形成具が波形形状を有し、該罫線形成具により、波形形状の罫線が形成可能であることを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態としての第1実施例を図面を利用して説明する。本発明の罫線形成具Aは、図1(a)に示すように、細長い平板状の鋼板により形成されている。この罫線形成具Aには、鋼板の本体部10の短手方向の一方の側に略波形状を呈する罫線刃12が設けられている。すなわち、この罫線形成具Aは、該罫線刃12の形成されている側の端部を段ボール材に押し付けることにより、該段ボール材に所定の罫線を形成するためのものである。つまり、この罫線刃12は、プレス方式により罫線を形成するのに用いられるものである。
【0030】
ここで、上記罫線形成具Aの構成についてさらに詳しく説明すると、上記本体部10は、板状、特に、細長い直線板状を呈し、また、罫線刃12は、図1(a)に示すように、波形形状を呈している。より具体的には、この罫線刃12は、正弦波形状を呈している。つまり、罫線形成具Aを罫線刃12を上側にして横方向に配置した場合に、罫線刃12の上端を上方から視認した場合には波形形状を呈し、また、該罫線刃12の横断面形状も、波形形状を呈している。なお、罫線刃12における各部の厚みは同一となっている。つまり、刃の厚みγ(図1(b)参照)は同一となっている。また、罫線刃12における高さも同一に形成されている。また、この罫線刃12の横断面形状は、略方形状を呈している。つまり、上端が円弧状に湾曲した方形状を呈している。なお、罫線刃12は波形形状に形成されているので、その側面は、曲面状となっている。また、罫線刃12の平面視における長手方向の中心線(つまり、この中心線は、罫線刃12の平面視における長手方向を向いていて、罫線刃12の平面視における幅方向の中心位置を通る)は、本体部10の平面視における長手方向の中心線(つまり、この中心線は、本体部10の平面視における長手方向を向いていて、本体部10の平面視における幅方向の中心位置を通る)と平面視において一致するように構成されている。ここで、平面視とは、図1(b)の状態をいう。つまり、罫線刃12は、本体部10上の均等の位置に設けられている。なお、本実施例を含む各実施例において、「罫線刃の平面視における長手方向の中心線」とは、「罫線刃の平面視における中心線で、罫線刃の長手方向を向いた中心線」と同義である。また、同様に、「本体部の平面視における長手方向の中心線」とは、「本体部の平面視における中心線で、本体部の長手方向を向いた中心線」と同義である。
【0031】
ここで、罫線刃12における寸法は、種々の値に設定可能であるが、具体的には、以下の数値が考えられる。つまり、第1の例としては、罫線刃12のピッチ長αが10.0mm、刃幅βが3.5mm、刃の厚みγが1.4mmである。また、第2の例としては、罫線刃12のピッチ長αが7.0mm、刃幅βが3.0mm、刃の厚みγが0.9mmである。また、第3の例としては、罫線刃12のピッチ長αが6.0mm、刃幅βが2.7mm、刃の厚みγが0.9mmである。また、第4の例としては、罫線刃12のピッチ長αが4.0mm、刃幅βが2.5mm、刃の厚みγが0.9mmである。
【0032】
また、罫線刃12の刃幅βは、罫線を形成する段ボール材における中芯のピッチ幅以上の大きさであることが好ましい。つまり、このようにすることにより、罫線刃12の中心軸が段ボール材の中芯の谷部、つまり、頂部と頂部の間の位置に来た場合でも、罫線は中芯を頂部に掛かることになり、ライナーが破れるのをより防止することが可能となる。
【0033】
この罫線形成具Aの製造方法としては、平板状の鋼板をプレス成形する方法や、本体部10の部分と罫線刃12の部分とをそれぞれ形成した後に、本体部10と罫線刃12とを接着する方法や、鋳型成形する方法等が考えられる。
【0034】
上記構成の罫線形成具Aの使用状態について説明する。上記罫線形成具Aは、図2に示すように、型枠部材20に配設する等して使用される。この型枠部材20は、全体的にベニヤ板等の木製合板にて形成されている。すなわち、この型枠部材20は、略方形状で所定の厚みを有する基台部22と、該基台部22の端部に設けられた枠状部24とから形成されている。この型枠部材20は、段ボール材Bを上面に載置して、ロールダイカッタC(図4参照)や、ダイプレスD(図5参照)等を用いて打ち抜き処理を行う際に、段ボール材Bの断裁と、罫線付与とを同時に行うための型枠として用いられるものである。つまり、この型枠部材20には、該罫線形成具Aとともに、段ボール材Bを断裁するための断裁線形成具30も設けられている。この断裁線形成具30は、該罫線形成具Aと同様に、細長い略板状の鋼板により形成されており、短手方向の一方の端部には、該罫線形成具Aの罫線刃12に該当する位置に段ボール材Bを断裁するための断裁刃(図示省略)が設けられている。つまり、図3に示すように、複数の罫線形成具Aを型枠部材20の基台部22に設けられている溝部22aに嵌着させるようにして配設する。この時、断裁線形成具30も同様に、溝部22aに嵌着させるようにして配設する。そして、型枠部材20の罫線形成具A等が配設されている側の上面に、枠状部24に合わせて段ボール材Bを載置する。
【0035】
次に、図4に示すように、段ボール材Bが載置された型枠部材20をロールダイカッタCの所定位置に投入する。そして、ロールダイカッタCを起動させると、ローラ部C1が、型枠部材20の上面に圧着された状態で輪転することにより、段ボール材Bが下方に押されることから、段ボール材Bに所定の断裁線と罫線とが形成される。
【0036】
また、罫線形成具AをダイプレスDにおいて使用する場合には、図5に示すように、ロールダイカッタCの場合と同様に、段ボール材Bが載置された型枠部材20をダイプレスDの所定位置に投入する。そして、ダイプレスDを起動させると、プレス部D1が型枠部材20の全面を所定の圧力にて加圧することにより、段ボール材Bに断裁線と罫線とが形成される。
【0037】
本実施例の罫線形成具Aを用いた場合に形成される罫線は、波形形状、具体的には正弦波形状となる。よって、罫線刃12の中心が段ボール材の中芯の谷位置に来た場合でも、中芯の谷位置に直線状に罫線が入らないので、罫線割れの発生を防止することが可能となる。これにより、罫線割れのない段ボール材Bを歩留りよく製造することができる。また、段ボール材Bに設けられる罫線が略波形状となるので、罫線に沿って幾度か折曲してもライナーB1が破断することを防止することができる。また、正弦波形状の罫線が形成されるので、整った形状の罫線を形成でき、段ボールを罫線に沿って折曲した際に整った稜線を形成することができる。
【0038】
なお、罫線形成具は上記の構成であるとして説明したが、図6の罫線形成具A’のような構成としてもよい。つまり、図6に示す罫線形成具A’は、図1に示す罫線形成具Aに比べて罫線刃の上下方向の幅を短くし、本体部の上下方向の幅を長くしたものである。つまり、罫線形成具A’は、本体部10’と、罫線刃12’とを有しているが、本体部10’の上下方向の幅が、罫線刃12’の上下方向の幅よりも4倍以上大きく形成されている。なお、この罫線形成具の形成方法としては、平板状の鋼板の上端部分をプレス加工することにより、プレス加工した部分が上記罫線刃12’となる。
【0039】
次に、第2実施例の罫線形成具について図面を利用して説明することとする。第2実施例の罫線形成具は、図7に示すように、罫線リングに適用される例を示すものである。
【0040】
つまり、本実施例における罫線リング40は、図7に示すように、雄型罫線リング42と、雌型罫線リング44とを有している。雄型罫線リング42は、一対で1つのリング状形状をなす罫線リングであり、1つの雄型罫線リング42は、リング形状を半分に欠切した形状を呈している。すなわち、雄型罫線リング42は、シャフト60に固定された取付け台50に取付け可能に構成されている。つまり、この取付け台50もリング状を呈しており、一対の雄型罫線リング42が該取付け台50にリング状に取り付けられるようになっている。
【0041】
この雄型罫線リング42の外周の周面には、罫線刃43が設けられている。つまり、雄型罫線リング42においては、リング状のリング本体41の外周に、罫線刃43が設けられている。この罫線刃43は、図7、図9に示すように、波形形状を呈している。より具体的には、この罫線刃43は、正弦波形状を呈している。なお、罫線刃43における各部の厚みは同一となっている。つまり、刃の厚みγ(図9参照)は同一となっている。また、罫線刃43における高さも同一に形成されている。また、この罫線刃43の横断面形状は、略方形状を呈している。つまり、上端が円弧状に湾曲した方形状を呈している。なお、罫線刃43は波形形状に形成されているので、その側面は、曲面状となっている。また、この罫線刃43の平面視(この場合には、外周側から内周側を見た場合となる)における長手方向の中心線(つまり、この中心線は、罫線刃43の平面視における長手方向を向いていて、罫線刃43の平面視における幅方向の中心位置を通る)は、リング本体41の幅方向の中心位置と平面視において一致するように構成されている。
【0042】
ここで、罫線刃43における寸法は、種々の値に設定可能であるが、具体的には、以下の数値が考えられる。つまり、第1の例としては、罫線刃43のピッチ長αが10.0mm、刃幅βが3.5mm、刃の厚みγが1.4mmである。また、第2の例としては、罫線刃43のピッチ長αが7.0mm、刃幅βが3.0mm、刃の厚みγが0.9mmである。また、第3の例としては、罫線刃43のピッチ長αが6.0mm、刃幅βが2.7mm、刃の厚みγが0.9mmである。また、第4の例としては、罫線刃43のピッチ長αが4.0mm、刃幅βが2.5mm、刃の厚みγが0.9mmである。なお、罫線刃43は、円弧状の周面の上に形成されているので、上記の数値におけるピッチ長は、罫線刃43の上端における円弧に沿って測定された値である。なお、本実施例では、雄型罫線リング42が、本発明における罫線形成具であるといえる。すなわち、雄型罫線リング42は、リング状の少なくとも一部の形状を呈していて円弧状の周面を有し、上記罫線刃43が該円弧状の周面に沿って設けられているといえる。
【0043】
また、雌型罫線リング44は、上記雄型罫線リング42と同様に、一対で1つのリング状形状をなす罫線リングであり、1つの雌型罫線リング44は、リング形状を半分に欠切した形状を呈している。この雌型罫線リング44は、シャフト62に固定された取付け台52に取付け可能に構成されている。つまり、この取付け台52もリング状を呈しており、一対の雌型罫線リング44が該取付け台52にリング状に取り付けられるようになっている。
【0044】
上記雄型罫線リング42と雌型罫線リング44とは、鉄、鋼等の金属製である。
【0045】
なお、上記雄型罫線リング42と雌型罫線リング44とが設置された状態、すなわち、雄型罫線リング42が取付け台50に取り付けられ、また、雌型罫線リング44が取付け台52に取り付けられた状態では、雄型罫線リング42と雌型罫線リング44とは所定の間隔を介して対向するように配設される。
【0046】
なお、上記取付け台50、52や、シャフト60、62は、フレキソプリンタスロッタ等に設けられるものである。
【0047】
本実施例における罫線形成具としての雄型罫線リング42及び雌型罫線リング44の使用状態について説明する。上記雄型罫線リング42と雌型罫線リング44は、フレキソプリンタスロッタ等において、互いに所定の間隔を介して対向して配設される。つまり、上記のように、雄型罫線リング42は、シャフト60に固定された取付け台50に取り付け、また、雌型罫線リング44は、シャフト62に固定された取付け台52に取り付ける。
【0048】
そして、該雄型罫線リング42と雌型罫線リング44との間に段ボール材B(図7参照)を通過させる。つまり、雄型罫線リング42と雌型罫線リング44とを図7における矢印方向に回転駆動させた状態で、段ボール材Bを雄型罫線リング42と雌型罫線リング44との間に通過させることにより、段ボール材Bの雄型罫線リング42側の面に罫線が形成される。
【0049】
本実施例の雄型罫線リング42を用いた場合に形成される罫線は、波形形状、具体的には正弦波形状となる。よって、罫線刃43の中心が段ボール材の中芯の谷位置に来た場合でも、中芯の谷位置に直線状に罫線が入らないので、罫線割れの発生を防止することが可能となる。これにより、罫線割れのない段ボール材Bを歩留りよく製造することができる。また、段ボール材Bに設けられる罫線が略波形状となるので、罫線に沿って幾度か折曲してもライナーが破断することを防止することができる。
【0050】
なお、上記の説明において、雄型罫線リング42及び雌型罫線リング44は、ともにリング形状を半分に分割した形状を呈しているとして説明したが、これには限られず、例えば、雄型罫線リング42や雌型罫線リング44をリング形状としてもよく、また、雄型罫線リング42や雌型罫線リング44を、リング形状を3以上の整数分に分割した形状としてもよい。
【0051】
次に、第3実施例について説明する。この第3実施例における罫線形成具は、ロータリーダイカッタに適用される例を示している。
【0052】
つまり、図10、図11に示すように、本実施例におけるロータリーダイカッタPには、ダイシリンダ100と、アンビルシリンダ150とが対向して設けられていて、ともにローラ形状を呈している。
【0053】
そして、ダイシリンダ100には、罫線形成具120や断裁線形成具130を取り付けるための型ベース110が取り付けられている。この型ベース110は、板状形状を円弧状に湾曲させた形状を呈していて、罫線形成具120や断裁線形成具130を取り付けるための溝部が形成されている。
【0054】
また、上記アンビルシリンダ150は、上記ダイシリンダ100及び型ベース110と所定の間隔を介して配設されている。つまり、型ベース110に取り付けられた罫線形成具120や断裁線形成具130がアンビルシリンダ150と向き合った際に、ダイシリンダ100とアンビルシリンダ150間を通過する段ボール材が、断裁線形成具130により断裁されるとともに、罫線形成具120により罫線が形成されるように所定の間隔を介して配設されている。なお、このアンビルシリンダ150の外周には、ウレタンゴムが設けられる。
【0055】
ここで、罫線形成具120は、横方向の罫線形成具(以下「横方向罫線形成具」とする)120aと、縦方向の罫線形成具(以下「縦方向罫線形成具」とする)120bとを有している。
【0056】
ここで、横方向罫線形成具120aは、従来の構成の罫線形成具である。つまり、横方向罫線形成具120aは、図17に示すような直線状の罫線形成具となっていて、縦方向罫線形成具120bのような波形とはなっていない。
【0057】
また、縦方向罫線形成具120bは、本体部と、波形形状の罫線刃とを有する構成となっているが、型ベース110の曲面形状に適合するように、扇状に湾曲して形成されている。
【0058】
つまり、縦方向罫線形成具120bは、図11(b)、(c)に示すように、本体部122と、罫線刃124とを有している。
【0059】
この本体部122は、扇状を呈していて、特に、細長板状形状を扇状に湾曲させた形状を呈している。また、この本体部122には、所定間隔ごとに隙間123が設けられている。
【0060】
また、罫線刃124は、上記本体部122の上端部、すなわち、外側円弧状側に連設されていて、波形形状に形成されている。より具体的には、罫線刃124は、正弦波形状を呈している。なお、罫線刃124における各部の厚みは同一となっている。つまり、刃の厚みγ(図11(c)参照)は同一となっている。また、罫線刃124における高さも同一に形成されている。また、この罫線刃124の横断面形状は、略方形状を呈している。つまり、上端が円弧状に湾曲した方形状を呈している。なお、罫線刃124は波形形状に形成されているので、その側面は、曲面状となっている。また、罫線刃124の平面視(この場合には、外周側から内周側を見た場合となる)における長手方向の中心線(つまり、この中心線は、罫線刃124の平面視における長手方向を向いていて、罫線刃124の平面視における幅方向の中心位置を通る)は、本体部122の平面視における長手方向の中心線(つまり、この中心線は、本体部122の平面視における長手方向を向いていて、本体部122の平面視における幅方向の中心位置を通る)と平面視において一致するように構成されている。つまり、罫線刃124は、本体部122上の均等の位置に設けられている。
【0061】
ここで、罫線刃124における寸法は、種々の値に設定可能であるが、具体的には、以下の数値が考えられる。つまり、第1の例としては、罫線刃124のピッチ長αが10.0mm、刃幅βが3.5mm、刃の厚みγが1.4mmである。また、第2の例としては、罫線刃124のピッチ長αが7.0mm、刃幅βが3.0mm、刃の厚みγが0.9mmである。また、第3の例としては、罫線刃124のピッチ長αが6.0mm、刃幅βが2.7mm、刃の厚みγが0.9mmである。また、第4の例としては、罫線刃124のピッチ長αが4.0mm、刃幅βが2.5mm、刃の厚みγが0.9mmである。なお、罫線刃124は、円弧状の周面の上に形成されているので、上記の数値におけるピッチ長αは、罫線刃124の上端における円弧に沿って測定された値である。なお、本実施例においては、縦方向罫線形成具120bが、本発明における罫線形成具に当たる。
【0062】
なお、この縦方向罫線形成具120bの製造方法としては、以下のようにする。つまり、まず、図11(a)に示すような縦方向罫線形成具120bの素体を製造する。この素体には、図11(a)に示すように、隙間123が形成されていて、櫛歯状に形成されているが、これは後に曲げ加工可能とするためである。この素体の製造方法としては、平板状の鋼板をプレス成形する方法や、鋳型成形する方法や、本体部122の部分と罫線刃124の部分とをそれぞれ形成した後に、本体部122と罫線刃124とを接着する方法が考えられる。そして、該素体をベンダー等により円弧状に曲げ加工して、縦方向罫線形成具120bを製造するのである。
【0063】
上記構成のロータリーダイカッタPの使用状態について説明する。すなわち、段ボール材をダイシリンダ100とアンビルシリンダ150との間に通過させる。つまり、ダイシリンダ100とアンビルシリンダ150とを回転駆動させた状態で、段ボール材Bをダイシリンダ100とアンビルシリンダ150との間に通過させることにより、段ボール材Bが裁断されるとともに、罫線が形成される。なお、横方向罫線形成具120aが直線状に形成されているが、ロータリーダイカッタPへ投入する段ボール材Bの向きを、中芯の段に沿った方向を投入方向(図10における黒矢印の方向)と一致させた方向とすることによって、罫線割れを防止することができる。つまり、中芯の段に沿った方向を投入方向と一致させた方向とすることにより、横方向罫線形成具120aは、中芯の段に沿った方向とは直角の方向となるので、罫線割れを防止することができる。
【0064】
本実施例の縦方向罫線形成具120bを用いた場合に形成される罫線は、波形形状、具体的には正弦波形状となる。よって、縦方向罫線形成具120bにおける罫線刃の中心が段ボール材の中芯の谷位置に来た場合でも、中芯の谷位置に直線状に罫線が入らないので、罫線割れの発生を防止することが可能となる。これにより、罫線割れのない段ボール材Bを歩留りよく製造することができる。また、段ボール材Bに設けられる罫線が略波形状となるので、罫線に沿って幾度か折曲してもライナーが破断することを防止することができる。
【0065】
次に、第4実施例について説明する。この第4実施例における罫線形成具は、主として、ロータリーダイカッタに適用されるものである。
【0066】
つまり、第4実施例における罫線形成具200は、図12に示すように構成され、本体部210と、罫線刃220とを有している。この罫線形成具200は、全体に合成樹脂により一体に形成されていて、罫線形成具200は、可撓性を有している。
【0067】
ここで、本体部210は、帯板状部212と、突状部214とを有している。この帯板状部212は、帯板状を呈し、長手方向に沿った両側の上側角部にはアールが形成されていて、長手方向に沿った両側の上側角部は、丸みを持った形状となっている。また、帯状板部212の表側の面と裏側の面とは、平面状に形成されている。また、突状部214は、帯板状部212の裏側に設けられている。つまり、突状部214は、帯状板部212の裏側で、帯状板部212の長手方向の軸線の位置に設けられている。すなわち、帯状板部212の短手方向(つまり、幅方向)における中心位置に設けられている。そして、この突状部214については、複数の突状部214が所定の間隔を介して設けられている。この突状部214は、方形状(具体的には、長方形状)を呈する片部である。
【0068】
また、罫線刃220は、本体部210の表側の面に設けられていて、波形形状に形成されている。より具体的には、罫線刃220は、正弦波形状を呈している。この罫線刃220の平面視における長手方向の中心線(つまり、この中心線は、罫線刃220の平面視における長手方向を向いていて、罫線刃220の平面視における幅方向の中心位置を通る)は、本体部210の平面視における長手方向の中心線(つまり、この中心線は、本体部210の平面視における長手方向を向いていて、本体部210の平面視における幅方向の中心位置を通る)と平面視において一致するように構成されている。つまり、この罫線刃220は、本体部210の短手方向の中心に設けられている。また、罫線刃220における各部の厚みは同一となっている。つまり、刃の厚みγ(図12(a)参照)は同一となっている。また、罫線刃220における高さも同一に形成されている。また、この罫線刃220の横断面形状は、略方形状を呈している。つまり、上端が円弧状に湾曲した方形状を呈している。なお、罫線刃220は波形形状に形成されているので、その側面は、曲面状となっている。
【0069】
ここで、罫線刃220における寸法は、種々の値に設定可能であるが、具体的には、以下の数値が考えられる。つまり、第1の例としては、罫線刃220のピッチ長αが10.0mm、刃幅βが3.5mm、刃の厚みγが1.4mmである。また、第2の例としては、罫線刃220のピッチ長αが7.0mm、刃幅βが3.0mm、刃の厚みγが0.9mmである。また、第3の例としては、罫線刃220のピッチ長αが6.0mm、刃幅βが2.7mm、刃の厚みγが0.9mmである。また、第4の例としては、罫線刃220のピッチ長αが4.0mm、刃幅βが2.5mm、刃の厚みγが0.9mmである。
【0070】
この罫線形成具200の製造方法としては、型成形等により成形する。
【0071】
上記構成の罫線形成具200の使用状態について説明すると、上記第3実施例と同様に、ロータリーダイカッタに使用する。つまり、ダイシリンダとアンビルシリンダとを有するロータリーダイカッタにおいて、ダイシリンダの外周に取り付けられた型ベース110に取り付けて使用する。つまり、図13に示すように、型ベース110の外周面に釘等の固定具Fにより固定する。例えば、罫線形成具200の表側から釘を型ベース110に打ち付けることにより固定させる。なお、突状部214については、型ベース110に予め設けられた溝部に挿入されることになる。本実施例の罫線形成具200は、合成樹脂により形成されていて可撓性を有しているので、図13に示すように、湾曲させて固定することも可能である。この図13の場合には、罫線形成具200は、上記第3実施例における縦方向罫線形成具120bと同様な機能を果たすことになる。なお、横方向罫線形成具としては、従来と同様の罫線形成具を用いればよい。つまり、直線状の罫線形成具を用いればよい。
【0072】
該罫線形成具200が設けられたダイシリンダを有するロータリーダイカッタを使用する場合には、上記第3実施例と同様に、段ボール材をダイシリンダとアンビルシリンダとの間に通過させる。つまり、ダイシリンダとアンビルシリンダとを回転駆動させた状態で、段ボール材をダイシリンダとアンビルシリンダとの間に通過させることにより、段ボール材が裁断されるとともに、罫線が形成される。なお、横方向罫線形成具が直線状に形成されている場合でも、ロータリーダイカッタへ投入する段ボール材の向きを、中芯の段に沿った方向を投入方向と一致させた方向とすることによって、罫線割れを防止することができる。つまり、中芯の段に沿った方向を投入方向と一致させた方向とすることにより、横方向罫線形成具は、中芯の段に沿った方向とは直角の方向となるので、罫線割れを防止することができる。
【0073】
また、本実施例の罫線形成具200を用いた場合に形成される罫線は、波形形状、具体的には正弦波形状となる。よって、罫線形成具200における罫線刃の中心が段ボール材の中芯の谷位置に来た場合でも、中芯の谷位置に直線状に罫線が入らないので、罫線割れの発生を防止することが可能となる。これにより、罫線割れのない段ボール材を歩留りよく製造することができる。また、段ボール材Bに設けられる罫線が略波形状となるので、罫線に沿って幾度か折曲してもライナーが破断することを防止することができる。
【0074】
なお、上記の説明では、本実施例の罫線形成具200はロータリーダイカッタに使用するとして説明したが、図2に示すような型枠部材20に取り付けて使用することも可能である。つまり、罫線形成具200が取り付けられた型枠部材20に段ボール材を載置した後、該型枠部材20をロールダイカッタに投入して使用することができる。また、罫線形成具200が取り付けられた型枠部材20に段ボール材を載置した後、該型枠部材20をダイプレスに投入して使用することもできる。
【0075】
上記第1実施例から第4実施例までの罫線形成具においては、罫線刃が波形形状となっているので、該罫線刃は、1つの山状部と谷状部とからなる単位構成部が複数連続して構成されているといえる。また、該単位構成部の一部を構成する構成部分の厚み方向の中心が、罫線刃の平面視における長手方向の中心線に対してずれた位置にある。つまり、図14を例に説明すると、罫線刃は単位構成部Tが複数連続して構成されていて、この単位構成部Tは、山状部T1と谷状部T2とから構成されている。そして、罫線刃において、中心線Jを通る部分以外の構成部分においては、厚み方向の中心が、該中心線に対してずれた位置にある。なお、該中心線Jとは、罫線刃の平面視における長手方向の中心線である。また、罫線刃の側面は曲面状になっているので、罫線刃の側面が曲面状部を有しているといえる。
【0076】
なお、上記第1実施例から第4実施例の各実施例においては、罫線刃は波形形状であるとして説明したが、他の形状であってもよい。
【0077】
例えば、図15(a)に示すように、山形形状が連続した形状としてもよい。つまり、罫線刃1000は、単位構成部1010を複数連続した形状を呈し、この単位構成部1010は、全体に山状を呈していて、第1片部1011と、第2片部1012とから形成されている。この第2片部1012は第1片部1011の端部から連設されている。この第1片部1011は中心線Jに対して傾斜した平板状(平面板状としてもよい)を呈していて、また、第2片部1012も同じく中心線Jに対して傾斜した平板状(平面板状としてもよい)を呈していて、該第1片部1011とは逆に傾斜している。なお、単位構成部1010は、中心線Jと直角な直線を介して対称の形状となっている。なお、図15において、中心線Jとは、罫線刃の平面視における長手方向の中心線である。
【0078】
この図15(a)に示すような罫線刃を利用した罫線形成具の一例としては、図16(a)に示すようになる。つまり、罫線形成具Lは、本体部2000と、罫線刃2100とを有した構成であり、帯板状の本体部2000に罫線刃2100を設けた形状となっている。つまり、罫線刃2100は、図15(a)に示す罫線刃1000と同様の構成となっている。つまり、図16(a)の構成は、上記第1実施例の罫線形成具Aにおいて、罫線刃の形状を山形形状が連続した形状としたものといえる。
【0079】
なお、図15(a)のタイプの罫線刃は、第2実施例から第4実施例までの罫線形成具に適用してもよい。例えば、第2実施例に適用する場合には、罫線刃43を図15(a)のような形状とする。また、第3実施例に適用する場合には、罫線刃124を図15(a)のような形状とする。さらに、第4実施例に適用する場合には、罫線刃220を図15(a)のような形状とする。なお、第2実施例や第3実施例に適用する場合には、当然、罫線刃は、罫線刃が設けられる面に従って湾曲することになる。
【0080】
この図15(a)のタイプの罫線刃を有する罫線形成具を用いた場合に形成される罫線は、山形形状が連続した形状、つまり、図15(a)に示す形状と同様の形状となる。よって、罫線刃の中心が段ボール材の中芯の谷位置に来た場合でも、中芯の谷位置に直線状に罫線が入らないので、罫線割れの発生を防止することが可能となる。これにより、罫線割れのない段ボール材を歩留りよく製造することができる。また、段ボール材に設けられる罫線が略波形状となるので、罫線に沿って幾度か折曲してもライナーが破断することを防止することができる。また、山形形状の罫線が形成されるので、整った形状の罫線を形成でき、段ボールを罫線に沿って折曲した際に整った稜線を形成することができる。
【0081】
また、波形形状以外の形状の他の例としては、図15(b)に示すような形状としてもよい。つまり、罫線刃1100は、単位構成部1110を複数連続した形状を呈し、この単位構成部1110は、中心線Jに対して直角に設けられた第1片部1111と、該第1片部1111の端部から連設され、中心線Jと平行に設けられた第2片部1112と、該第2片部1112の端部から連設され、中心線Jと直角に設けられた第3片部1113と、該第3片部1113の端部から連設され、中心線Jと平行に設けられた第4片部1114と、該第4片部1114の端部から連設され、中心線Jと直角に設けられた第5片部1115と、を有している。該単位構成部1110を構成する各片部は、平面板状を呈している。
【0082】
この図15(b)に示すような罫線刃を利用した罫線形成具の一例としては、図16(b)に示すようになる。つまり、罫線形成具Mは、本体部3000と、罫線刃3100とを有した構成であり、帯板状の本体部3000に罫線刃3100を設けた形状となっている。つまり、罫線刃3100は、図15(b)に示す罫線刃1100と同様の構成となっている。
【0083】
なお、図15(b)のタイプの罫線刃は、第2実施例から第4実施例までの罫線形成具に適用してもよい。なお、第2実施例や第3実施例に適用する場合には、当然、罫線刃は、罫線刃が設けられる面に従って湾曲することになる。
【0084】
この図15(b)のタイプの罫線刃を有する罫線形成具を用いた場合に形成される罫線は、図15(b)に示す形状と同様の形状となる。よって、罫線刃の中心が段ボール材の中芯の谷位置に来た場合でも、中芯の谷位置に直線状に罫線が入らないので、罫線割れの発生を防止することが可能となる。これにより、罫線割れのない段ボール材を歩留りよく製造することができる。また、段ボール材に設けられる罫線が略波形状となるので、罫線に沿って幾度か折曲してもライナーが破断することを防止することができる。また、整った形状の罫線を形成でき、段ボールを罫線に沿って折曲した際に整った稜線を形成することができる。
【0085】
また、波形形状以外の形状の他の例としては、図15(c)に示すような形状としてもよい。つまり、罫線刃1200は、単位構成部1210を複数連続した形状を呈し、この単位構成部1210は、第1片部1211と、第2片部1212とを有していて、該第1片部1211は、中心線Jに対して傾斜した平面板状を呈しており、また、該第2片部1212は、中心線Jに対して直角に設けられた平面板状を呈していて、該第1片部1211の端部から連設された構成となっている。つまり、この罫線刃1200は、鋸刃状の形状を呈している。
【0086】
この図15(c)に示すような罫線刃を利用した罫線形成具の一例としては、図16(c)に示すようになる。つまり、罫線形成具Nは、本体部4000と、罫線刃4100とを有した構成であり、帯板状の本体部4000に罫線刃4100を設けた形状となっている。つまり、罫線刃4100は、図15(c)に示す罫線刃1200と同様の構成となっている。
【0087】
なお、図15(c)のタイプの罫線刃は、第2実施例から第4実施例までの罫線形成具に適用してもよい。なお、第2実施例や第3実施例に適用する場合には、当然、罫線刃は、罫線刃が設けられる面に従って湾曲することになる。
【0088】
この図15(c)のタイプの罫線刃を有する罫線形成具を用いた場合に形成される罫線は、図15(c)に示す形状と同様の形状となる。よって、罫線刃の中心が段ボール材の中芯の谷位置に来た場合でも、中芯の谷位置に直線状に罫線が入らないので、罫線割れの発生を防止することが可能となる。これにより、罫線割れのない段ボール材を歩留りよく製造することができる。また、段ボール材に設けられる罫線が略波形状となるので、罫線に沿って幾度か折曲してもライナーが破断することを防止することができる。また、整った形状の罫線を形成でき、段ボールを罫線に沿って折曲した際に整った稜線を形成することができる。
【0089】
なお、図15に示す罫線刃を用いた罫線形成具においても、該単位構成部の一部を構成する構成部分の厚み方向の中心が、罫線刃の平面視における長手方向の中心線に対してずれた位置にあるといえる。つまり、罫線刃において、中心線Jを通る部分以外の構成部分においては、厚み方向の中心が、該中心線に対してずれた位置にある。また、図15に示す罫線刃の側面は、平面状となっているので、罫線刃の側面は、平面状部を有しているといえる。
【0090】
なお、本発明の罫線形成具における罫線刃は、従来のように直線状の罫線刃でなければ他の形状であってもよい。つまり、直線状の形状以外の形状の罫線刃であればよい。
【0091】
【発明の効果】
本発明に基づく罫線形成具によれば、形成される罫線は、波形形状等直線形状以外の形状となるので、罫線割れを防止することができる。特に、罫線刃の中心が段ボール材の中芯の谷位置に来た場合、つまり、段頂部間に来た場合でも、中芯の谷位置に直線状に罫線が入らないので、罫線割れの発生を防止することが可能となる。よって、罫線割れのない段ボール材を歩留まりよく製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に基づく罫線形成具の構成を示す図であり、(a)はその要部斜視図であり、(b)はその要部平面図である。
【図2】本発明の第1実施例に基づく罫線形成具の使用状態を説明するための説明図である。
【図3】図2における要部拡大斜視図である。
【図4】本発明の第1実施例に基づく罫線形成具の使用状態を示す説明図である。
【図5】本発明の第1実施例に基づく罫線形成具の使用状態を示す説明図である。
【図6】本発明の第1実施例に基づく罫線形成具の他の例の構成を示す図であり、(a)はその要部斜視図であり、(b)はその要部平面図である。
【図7】本発明の第2実施例に基づく罫線形成具の構成とその使用状態を説明する説明図である。
【図8】図7における縦断面図である。
【図9】本発明の第2実施例に基づく罫線形成具の構成を示す要部斜視図である。
【図10】本発明の第3実施例に基づく罫線形成具の構成とその使用状態を説明する説明図である。
【図11】本発明の第3実施例に基づく罫線形成具の構成を示す図であり、(a)は罫線形成具の素体の要部側面図であり、(b)は罫線形成具の要部側面図であり、(c)は罫線形成具の要部斜視図である。
【図12】本発明の第4実施例に基づく罫線形成具の構成を示す図であり、(a)は上方からの斜視図であり、(b)は下方からの斜視図である。
【図13】本発明の第4実施例に基づく罫線形成具の使用状態を説明するための説明図である。
【図14】第1実施例から第4実施例までの罫線形成具における罫線刃を説明するための説明図である。
【図15】本発明の罫線形成具において、他の例の罫線刃を説明するための平面図である。
【図16】図15に示す罫線刃を用いた罫線形成具を示す斜視図である。
【図17】従来における罫線形成具の構成を示す要部斜視図である。
【図18】従来における罫線形成具の使用状態を示す要部斜視図である。
【図19】従来における罫線形成具の他の例を示す要部断面図である。
【図20】従来における罫線形成具の使用状態を示す説明図である。
【図21】従来における罫線形成具の問題点を説明するための説明図である。
【符号の説明】
A、A’、120、200 罫線形成具
10、10’、122、210 本体部
12、12’、43、124、220 罫線刃
20 型枠部材
40 罫線リング
42 雄型罫線リング
44 雌型罫線リング
50、52 取付け台
60、62 シャフト
【発明の属する技術分野】
本発明は、段ボール材の断裁及び罫線の加工に関するものであり、特に、罫線を形成するための部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、段ボール材を所定の形状に打ち抜くとともに、罫線を形成する場合には、ベニヤ等により形成された型枠部材に、断裁線を形成するための断裁刃と、罫線を形成するための罫線形成具とを所定の位置に配設した、いわゆる平板ダイの上面に段ボール材を載置し、該段ボール材を加圧することにより行っていた。
【0003】
ここで、従来の平板ダイ等に用いられる罫線形成具X1は、図17に示すように、細長い板状に形成されており、短手方向の一方の端部が、罫線を形成するための罫線刃となっている。つまり、罫線刃は一直線状に形成されている。すなわち、該罫線形成具X1は、図2に示す構成と同様の構成の型枠部材に取り付けて使用する。この型枠部材に取り付けた状態の拡大図は図18に示すようになる。つまり、罫線形成具X1は、型枠部材に設けられた基台部622に設けられた溝部622aに嵌着されるようにして配設され、さらに、型枠部材の上面に段ボール材を載置して、その上方からプレスすることにより、段ボール材に罫線を形成するものである。この場合、形成される罫線は直線状となる。
【0004】
また、上記の打ち抜き処理とは異なる手法としては、罫線リングを用いる方法がある。この罫線リングを用いる方法は、フレキソプリンタスロッタ等に適用されるものである。すなわち、このフレキソプリンタスロッタは、段ボール材を箱体に組立て可能とするために、罫線を形成するとともに印刷を行うことができる装置である。
【0005】
すなわち、図19、図20に示すように、一対で1つのリング状形状をなす罫線リング(雄型罫線リング)642を、シャフト660に固定された取付け台650に取り付けるとともに、同じく2つで1つのリング状形状をなす罫線リング(雌型罫線リング)644を、シャフト662に固定された取付け台652に取り付ける。ここで、図19に示すように、罫線リング642には、凸条を呈する罫線刃643が罫線リングの周囲に直線状に設けられていて、罫線リング642と罫線リング644間に段ボール材を搬送させることにより、該罫線刃643により罫線が形成されるようになっている。ここで、罫線刃643が罫線リングの周囲に直線状に設けられているので、形成される罫線は直線状となる。なお、図20に示す例では、罫線リング642と罫線リング644が3組設けられているので、3本の罫線が形成されることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の罫線の形成においては、ライナーに罫線を入れるために段ボール材に対して直線状に圧力が加えられるので、ライナーが破断する、いわゆる罫線割れが発生する可能性があった。特に、罫線が段ボール材における中芯の段に沿った方向に入れられる場合に、罫線が中芯の谷部、つまり、頂部と頂部の間の位置に形成される場合には、該罫線に沿って段ボール材のライナーが破れてしまうおそれがある。具体的には、図21に示すように、罫線刃が中芯B2における谷部に対応する位置に来た場合には、ライナーB1における罫線形成位置が破れてしまうおそれがある。
【0007】
そこで、本発明は、段ボール材の罫線割れを防止することにより罫線割れのない段ボール材を歩留りよく製造することができる罫線形成具を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記問題点を解決するために創作されたものであって、第1には、段ボール等の紙材に罫線を形成するための罫線形成具であって、波形形状の罫線を形成するための罫線刃であって、波形形状(「波形状」としてもよい。以下においても同じ)に形成された罫線刃を有することを特徴とする。
【0009】
この第1の構成の罫線形成具によれば、形成される罫線は波形形状となる。よって、罫線割れを防止することができる。特に、罫線刃の中心が段ボール材の中芯の谷位置に来た場合、つまり、段頂部間に来た場合でも、中芯の谷位置に直線状に罫線が入らないので、罫線割れの発生を防止することが可能となる。よって、罫線割れのない段ボール材を歩留まりよく製造することが可能となる。
【0010】
また、第2には、上記第1の構成において、上記罫線形成具が細長板状に形成され、上記罫線刃が、長手辺に沿って端部に形成されていることを特徴とする。よって、プレス方式により罫線を形成する場合に、波形形状の罫線が形成できるので、罫線割れのない段ボール材を歩留まりよく製造することが可能となる。
【0011】
また、第3には、上記第1の構成において、上記罫線形成具がリング状又はリング状の少なくとも一部の形状を呈していて円弧状の周面を有し、上記罫線刃が、該円弧状の周面に沿って設けられていることを特徴とする。よって、罫線リングの方式により罫線を形成する場合に、波形形状の罫線が形成できるので、罫線割れのない段ボール材を歩留まりよく製造することが可能となる。
【0012】
また、第4には、上記第1の構成において、上記罫線形成具が扇状に形成されており、円弧状の配設位置に対して配設可能となっていることを特徴とする。これにより、ロータリーダイカッタにも適用することが可能となる。なお、第4の構成を次のようにしてもよい。つまり、「上記第1の構成において、上記罫線形成具における側面形状が扇状を呈し、上記罫線刃が該扇状における外側円弧部に配設されていて、該罫線形成具が、円弧状の配設位置に対して配設可能となっていることを特徴とする。」とする。
【0013】
また、第5には、上記第1の構成において、上記罫線形成具が合成樹脂により形成されており、該罫線形成具が帯板状の本体部を有し、罫線刃が該本体部の上面に設けられていることを特徴とする。この第5の構成の罫線形成具は、ロータリーダイカッタに適用することができる。
【0014】
また、第6には、上記第1から第5までのいずれかの構成において、上記波形形状が正弦波形状であることを特徴とする。
【0015】
また、第7には、段ボール等の紙材に罫線を形成するための罫線形成具であって、単位構成部が複数連続してなる罫線刃で、該単位構成部の一部を構成する構成部分の厚み方向の中心が、罫線刃の平面視における中心線で、罫線刃の長手方向を向いた中心線に対してずれた位置にある罫線刃を有することを特徴とする。
【0016】
つまり、この第7の構成の罫線形成具における罫線刃においては、該構成部分の厚み方向の中心が、罫線刃の平面視における長手方向を向いている中心線で、罫線刃の平面視における幅方向の中心位置を通る中心線に対してずれた位置にある。よって、この第7の構成の罫線形成具によれば、罫線刃が直線状ではないので、罫線形成具により罫線を形成した場合に、中芯の谷位置に直線状に罫線が入らない。これにより、罫線割れの発生を防止することが可能となり、よって、罫線割れのない段ボール材を歩留まりよく製造することが可能となる。
【0017】
この第7の構成において、罫線刃の側面が曲面状部を有するものとしてもよい。また、この第7の構成において、罫線刃の側面が平面状部を有するものとしてもよい。
【0018】
また、第8には、上記第7の構成において、上記単位構成部が波形形状であることを特徴とする。
【0019】
また、第9には、上記第7の構成において、上記単位構成部が、上記中心線に対して傾斜した板状を呈する第1片部と、該第1片部に連設された第2片部で、該第1片部とは逆方向に傾斜した板状を呈する第2片部とを有し、該単位構成部が全体で山形形状を呈することを特徴とする。
【0020】
また、第10には、段ボール等の紙材に罫線を形成するための罫線形成具であって、単位構成部が複数連続してなる罫線刃で、上記単位構成部が、平板状を呈する第1片部と、該第1片部に連設され、平板状を呈する第2片部とを有し、該第1片部と該第2片部とで山形形状を呈している罫線刃を有することを特徴とする。
【0021】
この第10の構成の罫線形成具においては、罫線刃が山形形状が連続した形状であるので、罫線形成具により罫線を形成した場合に、中芯の谷位置に直線状に罫線が入らない。これにより、罫線割れの発生を防止することが可能となり、よって、罫線割れのない段ボール材を歩留まりよく製造することが可能となる。
【0022】
また、第11には、段ボール等の紙材に罫線を形成するための罫線形成具であって、単位構成部が複数連続してなる罫線刃で、上記単位構成部が、罫線刃の平面視における中心線で、罫線刃の長手方向を向いた中心線に対して傾斜した板状を呈する第1片部と、該第1片部に連設された第2片部で、該第1片部とは逆方向に傾斜した板状を呈する第2片部とを有し、該単位構成部が全体で山形形状を呈している罫線刃を有することを特徴とする。
【0023】
この第11の構成の罫線形成具においては、罫線刃が山形形状が連続した形状であるので、罫線形成具により罫線を形成した場合に、中芯の谷位置に直線状に罫線が入らない。これにより、罫線割れの発生を防止することが可能となり、よって、罫線割れのない段ボール材を歩留まりよく製造することが可能となる。
【0024】
また、第12には、上記第1から第11までのいずれかの構成において、上記罫線刃における波形形状のピッチ長が10.0mmであり、形成された罫線の幅を規定する刃幅が3.5mmであることを特徴とする。
【0025】
また、第13には、上記第1から第11までのいずれかの構成において、上記罫線刃における波形形状のピッチ長が7.0mmであり、形成された罫線の幅を規定する刃幅が3.0mmであることを特徴とする。
【0026】
また、第14には、上記第1から第11までのいずれかの構成において、上記罫線刃における波形形状のピッチ長が6.0mmであり、形成された罫線の幅を規定する刃幅が2.7mmであることを特徴とする。
【0027】
また、第15には、上記第1から第11までのいずれかの構成において、上記罫線刃における波形形状のピッチ長が4.0mmであり、形成された罫線の幅を規定する刃幅が2.5mmであることを特徴とする。
【0028】
また、第16には、段ボール等の紙材に罫線を形成するための罫線形成具であって、該罫線形成具が波形形状を有し、該罫線形成具により、波形形状の罫線が形成可能であることを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態としての第1実施例を図面を利用して説明する。本発明の罫線形成具Aは、図1(a)に示すように、細長い平板状の鋼板により形成されている。この罫線形成具Aには、鋼板の本体部10の短手方向の一方の側に略波形状を呈する罫線刃12が設けられている。すなわち、この罫線形成具Aは、該罫線刃12の形成されている側の端部を段ボール材に押し付けることにより、該段ボール材に所定の罫線を形成するためのものである。つまり、この罫線刃12は、プレス方式により罫線を形成するのに用いられるものである。
【0030】
ここで、上記罫線形成具Aの構成についてさらに詳しく説明すると、上記本体部10は、板状、特に、細長い直線板状を呈し、また、罫線刃12は、図1(a)に示すように、波形形状を呈している。より具体的には、この罫線刃12は、正弦波形状を呈している。つまり、罫線形成具Aを罫線刃12を上側にして横方向に配置した場合に、罫線刃12の上端を上方から視認した場合には波形形状を呈し、また、該罫線刃12の横断面形状も、波形形状を呈している。なお、罫線刃12における各部の厚みは同一となっている。つまり、刃の厚みγ(図1(b)参照)は同一となっている。また、罫線刃12における高さも同一に形成されている。また、この罫線刃12の横断面形状は、略方形状を呈している。つまり、上端が円弧状に湾曲した方形状を呈している。なお、罫線刃12は波形形状に形成されているので、その側面は、曲面状となっている。また、罫線刃12の平面視における長手方向の中心線(つまり、この中心線は、罫線刃12の平面視における長手方向を向いていて、罫線刃12の平面視における幅方向の中心位置を通る)は、本体部10の平面視における長手方向の中心線(つまり、この中心線は、本体部10の平面視における長手方向を向いていて、本体部10の平面視における幅方向の中心位置を通る)と平面視において一致するように構成されている。ここで、平面視とは、図1(b)の状態をいう。つまり、罫線刃12は、本体部10上の均等の位置に設けられている。なお、本実施例を含む各実施例において、「罫線刃の平面視における長手方向の中心線」とは、「罫線刃の平面視における中心線で、罫線刃の長手方向を向いた中心線」と同義である。また、同様に、「本体部の平面視における長手方向の中心線」とは、「本体部の平面視における中心線で、本体部の長手方向を向いた中心線」と同義である。
【0031】
ここで、罫線刃12における寸法は、種々の値に設定可能であるが、具体的には、以下の数値が考えられる。つまり、第1の例としては、罫線刃12のピッチ長αが10.0mm、刃幅βが3.5mm、刃の厚みγが1.4mmである。また、第2の例としては、罫線刃12のピッチ長αが7.0mm、刃幅βが3.0mm、刃の厚みγが0.9mmである。また、第3の例としては、罫線刃12のピッチ長αが6.0mm、刃幅βが2.7mm、刃の厚みγが0.9mmである。また、第4の例としては、罫線刃12のピッチ長αが4.0mm、刃幅βが2.5mm、刃の厚みγが0.9mmである。
【0032】
また、罫線刃12の刃幅βは、罫線を形成する段ボール材における中芯のピッチ幅以上の大きさであることが好ましい。つまり、このようにすることにより、罫線刃12の中心軸が段ボール材の中芯の谷部、つまり、頂部と頂部の間の位置に来た場合でも、罫線は中芯を頂部に掛かることになり、ライナーが破れるのをより防止することが可能となる。
【0033】
この罫線形成具Aの製造方法としては、平板状の鋼板をプレス成形する方法や、本体部10の部分と罫線刃12の部分とをそれぞれ形成した後に、本体部10と罫線刃12とを接着する方法や、鋳型成形する方法等が考えられる。
【0034】
上記構成の罫線形成具Aの使用状態について説明する。上記罫線形成具Aは、図2に示すように、型枠部材20に配設する等して使用される。この型枠部材20は、全体的にベニヤ板等の木製合板にて形成されている。すなわち、この型枠部材20は、略方形状で所定の厚みを有する基台部22と、該基台部22の端部に設けられた枠状部24とから形成されている。この型枠部材20は、段ボール材Bを上面に載置して、ロールダイカッタC(図4参照)や、ダイプレスD(図5参照)等を用いて打ち抜き処理を行う際に、段ボール材Bの断裁と、罫線付与とを同時に行うための型枠として用いられるものである。つまり、この型枠部材20には、該罫線形成具Aとともに、段ボール材Bを断裁するための断裁線形成具30も設けられている。この断裁線形成具30は、該罫線形成具Aと同様に、細長い略板状の鋼板により形成されており、短手方向の一方の端部には、該罫線形成具Aの罫線刃12に該当する位置に段ボール材Bを断裁するための断裁刃(図示省略)が設けられている。つまり、図3に示すように、複数の罫線形成具Aを型枠部材20の基台部22に設けられている溝部22aに嵌着させるようにして配設する。この時、断裁線形成具30も同様に、溝部22aに嵌着させるようにして配設する。そして、型枠部材20の罫線形成具A等が配設されている側の上面に、枠状部24に合わせて段ボール材Bを載置する。
【0035】
次に、図4に示すように、段ボール材Bが載置された型枠部材20をロールダイカッタCの所定位置に投入する。そして、ロールダイカッタCを起動させると、ローラ部C1が、型枠部材20の上面に圧着された状態で輪転することにより、段ボール材Bが下方に押されることから、段ボール材Bに所定の断裁線と罫線とが形成される。
【0036】
また、罫線形成具AをダイプレスDにおいて使用する場合には、図5に示すように、ロールダイカッタCの場合と同様に、段ボール材Bが載置された型枠部材20をダイプレスDの所定位置に投入する。そして、ダイプレスDを起動させると、プレス部D1が型枠部材20の全面を所定の圧力にて加圧することにより、段ボール材Bに断裁線と罫線とが形成される。
【0037】
本実施例の罫線形成具Aを用いた場合に形成される罫線は、波形形状、具体的には正弦波形状となる。よって、罫線刃12の中心が段ボール材の中芯の谷位置に来た場合でも、中芯の谷位置に直線状に罫線が入らないので、罫線割れの発生を防止することが可能となる。これにより、罫線割れのない段ボール材Bを歩留りよく製造することができる。また、段ボール材Bに設けられる罫線が略波形状となるので、罫線に沿って幾度か折曲してもライナーB1が破断することを防止することができる。また、正弦波形状の罫線が形成されるので、整った形状の罫線を形成でき、段ボールを罫線に沿って折曲した際に整った稜線を形成することができる。
【0038】
なお、罫線形成具は上記の構成であるとして説明したが、図6の罫線形成具A’のような構成としてもよい。つまり、図6に示す罫線形成具A’は、図1に示す罫線形成具Aに比べて罫線刃の上下方向の幅を短くし、本体部の上下方向の幅を長くしたものである。つまり、罫線形成具A’は、本体部10’と、罫線刃12’とを有しているが、本体部10’の上下方向の幅が、罫線刃12’の上下方向の幅よりも4倍以上大きく形成されている。なお、この罫線形成具の形成方法としては、平板状の鋼板の上端部分をプレス加工することにより、プレス加工した部分が上記罫線刃12’となる。
【0039】
次に、第2実施例の罫線形成具について図面を利用して説明することとする。第2実施例の罫線形成具は、図7に示すように、罫線リングに適用される例を示すものである。
【0040】
つまり、本実施例における罫線リング40は、図7に示すように、雄型罫線リング42と、雌型罫線リング44とを有している。雄型罫線リング42は、一対で1つのリング状形状をなす罫線リングであり、1つの雄型罫線リング42は、リング形状を半分に欠切した形状を呈している。すなわち、雄型罫線リング42は、シャフト60に固定された取付け台50に取付け可能に構成されている。つまり、この取付け台50もリング状を呈しており、一対の雄型罫線リング42が該取付け台50にリング状に取り付けられるようになっている。
【0041】
この雄型罫線リング42の外周の周面には、罫線刃43が設けられている。つまり、雄型罫線リング42においては、リング状のリング本体41の外周に、罫線刃43が設けられている。この罫線刃43は、図7、図9に示すように、波形形状を呈している。より具体的には、この罫線刃43は、正弦波形状を呈している。なお、罫線刃43における各部の厚みは同一となっている。つまり、刃の厚みγ(図9参照)は同一となっている。また、罫線刃43における高さも同一に形成されている。また、この罫線刃43の横断面形状は、略方形状を呈している。つまり、上端が円弧状に湾曲した方形状を呈している。なお、罫線刃43は波形形状に形成されているので、その側面は、曲面状となっている。また、この罫線刃43の平面視(この場合には、外周側から内周側を見た場合となる)における長手方向の中心線(つまり、この中心線は、罫線刃43の平面視における長手方向を向いていて、罫線刃43の平面視における幅方向の中心位置を通る)は、リング本体41の幅方向の中心位置と平面視において一致するように構成されている。
【0042】
ここで、罫線刃43における寸法は、種々の値に設定可能であるが、具体的には、以下の数値が考えられる。つまり、第1の例としては、罫線刃43のピッチ長αが10.0mm、刃幅βが3.5mm、刃の厚みγが1.4mmである。また、第2の例としては、罫線刃43のピッチ長αが7.0mm、刃幅βが3.0mm、刃の厚みγが0.9mmである。また、第3の例としては、罫線刃43のピッチ長αが6.0mm、刃幅βが2.7mm、刃の厚みγが0.9mmである。また、第4の例としては、罫線刃43のピッチ長αが4.0mm、刃幅βが2.5mm、刃の厚みγが0.9mmである。なお、罫線刃43は、円弧状の周面の上に形成されているので、上記の数値におけるピッチ長は、罫線刃43の上端における円弧に沿って測定された値である。なお、本実施例では、雄型罫線リング42が、本発明における罫線形成具であるといえる。すなわち、雄型罫線リング42は、リング状の少なくとも一部の形状を呈していて円弧状の周面を有し、上記罫線刃43が該円弧状の周面に沿って設けられているといえる。
【0043】
また、雌型罫線リング44は、上記雄型罫線リング42と同様に、一対で1つのリング状形状をなす罫線リングであり、1つの雌型罫線リング44は、リング形状を半分に欠切した形状を呈している。この雌型罫線リング44は、シャフト62に固定された取付け台52に取付け可能に構成されている。つまり、この取付け台52もリング状を呈しており、一対の雌型罫線リング44が該取付け台52にリング状に取り付けられるようになっている。
【0044】
上記雄型罫線リング42と雌型罫線リング44とは、鉄、鋼等の金属製である。
【0045】
なお、上記雄型罫線リング42と雌型罫線リング44とが設置された状態、すなわち、雄型罫線リング42が取付け台50に取り付けられ、また、雌型罫線リング44が取付け台52に取り付けられた状態では、雄型罫線リング42と雌型罫線リング44とは所定の間隔を介して対向するように配設される。
【0046】
なお、上記取付け台50、52や、シャフト60、62は、フレキソプリンタスロッタ等に設けられるものである。
【0047】
本実施例における罫線形成具としての雄型罫線リング42及び雌型罫線リング44の使用状態について説明する。上記雄型罫線リング42と雌型罫線リング44は、フレキソプリンタスロッタ等において、互いに所定の間隔を介して対向して配設される。つまり、上記のように、雄型罫線リング42は、シャフト60に固定された取付け台50に取り付け、また、雌型罫線リング44は、シャフト62に固定された取付け台52に取り付ける。
【0048】
そして、該雄型罫線リング42と雌型罫線リング44との間に段ボール材B(図7参照)を通過させる。つまり、雄型罫線リング42と雌型罫線リング44とを図7における矢印方向に回転駆動させた状態で、段ボール材Bを雄型罫線リング42と雌型罫線リング44との間に通過させることにより、段ボール材Bの雄型罫線リング42側の面に罫線が形成される。
【0049】
本実施例の雄型罫線リング42を用いた場合に形成される罫線は、波形形状、具体的には正弦波形状となる。よって、罫線刃43の中心が段ボール材の中芯の谷位置に来た場合でも、中芯の谷位置に直線状に罫線が入らないので、罫線割れの発生を防止することが可能となる。これにより、罫線割れのない段ボール材Bを歩留りよく製造することができる。また、段ボール材Bに設けられる罫線が略波形状となるので、罫線に沿って幾度か折曲してもライナーが破断することを防止することができる。
【0050】
なお、上記の説明において、雄型罫線リング42及び雌型罫線リング44は、ともにリング形状を半分に分割した形状を呈しているとして説明したが、これには限られず、例えば、雄型罫線リング42や雌型罫線リング44をリング形状としてもよく、また、雄型罫線リング42や雌型罫線リング44を、リング形状を3以上の整数分に分割した形状としてもよい。
【0051】
次に、第3実施例について説明する。この第3実施例における罫線形成具は、ロータリーダイカッタに適用される例を示している。
【0052】
つまり、図10、図11に示すように、本実施例におけるロータリーダイカッタPには、ダイシリンダ100と、アンビルシリンダ150とが対向して設けられていて、ともにローラ形状を呈している。
【0053】
そして、ダイシリンダ100には、罫線形成具120や断裁線形成具130を取り付けるための型ベース110が取り付けられている。この型ベース110は、板状形状を円弧状に湾曲させた形状を呈していて、罫線形成具120や断裁線形成具130を取り付けるための溝部が形成されている。
【0054】
また、上記アンビルシリンダ150は、上記ダイシリンダ100及び型ベース110と所定の間隔を介して配設されている。つまり、型ベース110に取り付けられた罫線形成具120や断裁線形成具130がアンビルシリンダ150と向き合った際に、ダイシリンダ100とアンビルシリンダ150間を通過する段ボール材が、断裁線形成具130により断裁されるとともに、罫線形成具120により罫線が形成されるように所定の間隔を介して配設されている。なお、このアンビルシリンダ150の外周には、ウレタンゴムが設けられる。
【0055】
ここで、罫線形成具120は、横方向の罫線形成具(以下「横方向罫線形成具」とする)120aと、縦方向の罫線形成具(以下「縦方向罫線形成具」とする)120bとを有している。
【0056】
ここで、横方向罫線形成具120aは、従来の構成の罫線形成具である。つまり、横方向罫線形成具120aは、図17に示すような直線状の罫線形成具となっていて、縦方向罫線形成具120bのような波形とはなっていない。
【0057】
また、縦方向罫線形成具120bは、本体部と、波形形状の罫線刃とを有する構成となっているが、型ベース110の曲面形状に適合するように、扇状に湾曲して形成されている。
【0058】
つまり、縦方向罫線形成具120bは、図11(b)、(c)に示すように、本体部122と、罫線刃124とを有している。
【0059】
この本体部122は、扇状を呈していて、特に、細長板状形状を扇状に湾曲させた形状を呈している。また、この本体部122には、所定間隔ごとに隙間123が設けられている。
【0060】
また、罫線刃124は、上記本体部122の上端部、すなわち、外側円弧状側に連設されていて、波形形状に形成されている。より具体的には、罫線刃124は、正弦波形状を呈している。なお、罫線刃124における各部の厚みは同一となっている。つまり、刃の厚みγ(図11(c)参照)は同一となっている。また、罫線刃124における高さも同一に形成されている。また、この罫線刃124の横断面形状は、略方形状を呈している。つまり、上端が円弧状に湾曲した方形状を呈している。なお、罫線刃124は波形形状に形成されているので、その側面は、曲面状となっている。また、罫線刃124の平面視(この場合には、外周側から内周側を見た場合となる)における長手方向の中心線(つまり、この中心線は、罫線刃124の平面視における長手方向を向いていて、罫線刃124の平面視における幅方向の中心位置を通る)は、本体部122の平面視における長手方向の中心線(つまり、この中心線は、本体部122の平面視における長手方向を向いていて、本体部122の平面視における幅方向の中心位置を通る)と平面視において一致するように構成されている。つまり、罫線刃124は、本体部122上の均等の位置に設けられている。
【0061】
ここで、罫線刃124における寸法は、種々の値に設定可能であるが、具体的には、以下の数値が考えられる。つまり、第1の例としては、罫線刃124のピッチ長αが10.0mm、刃幅βが3.5mm、刃の厚みγが1.4mmである。また、第2の例としては、罫線刃124のピッチ長αが7.0mm、刃幅βが3.0mm、刃の厚みγが0.9mmである。また、第3の例としては、罫線刃124のピッチ長αが6.0mm、刃幅βが2.7mm、刃の厚みγが0.9mmである。また、第4の例としては、罫線刃124のピッチ長αが4.0mm、刃幅βが2.5mm、刃の厚みγが0.9mmである。なお、罫線刃124は、円弧状の周面の上に形成されているので、上記の数値におけるピッチ長αは、罫線刃124の上端における円弧に沿って測定された値である。なお、本実施例においては、縦方向罫線形成具120bが、本発明における罫線形成具に当たる。
【0062】
なお、この縦方向罫線形成具120bの製造方法としては、以下のようにする。つまり、まず、図11(a)に示すような縦方向罫線形成具120bの素体を製造する。この素体には、図11(a)に示すように、隙間123が形成されていて、櫛歯状に形成されているが、これは後に曲げ加工可能とするためである。この素体の製造方法としては、平板状の鋼板をプレス成形する方法や、鋳型成形する方法や、本体部122の部分と罫線刃124の部分とをそれぞれ形成した後に、本体部122と罫線刃124とを接着する方法が考えられる。そして、該素体をベンダー等により円弧状に曲げ加工して、縦方向罫線形成具120bを製造するのである。
【0063】
上記構成のロータリーダイカッタPの使用状態について説明する。すなわち、段ボール材をダイシリンダ100とアンビルシリンダ150との間に通過させる。つまり、ダイシリンダ100とアンビルシリンダ150とを回転駆動させた状態で、段ボール材Bをダイシリンダ100とアンビルシリンダ150との間に通過させることにより、段ボール材Bが裁断されるとともに、罫線が形成される。なお、横方向罫線形成具120aが直線状に形成されているが、ロータリーダイカッタPへ投入する段ボール材Bの向きを、中芯の段に沿った方向を投入方向(図10における黒矢印の方向)と一致させた方向とすることによって、罫線割れを防止することができる。つまり、中芯の段に沿った方向を投入方向と一致させた方向とすることにより、横方向罫線形成具120aは、中芯の段に沿った方向とは直角の方向となるので、罫線割れを防止することができる。
【0064】
本実施例の縦方向罫線形成具120bを用いた場合に形成される罫線は、波形形状、具体的には正弦波形状となる。よって、縦方向罫線形成具120bにおける罫線刃の中心が段ボール材の中芯の谷位置に来た場合でも、中芯の谷位置に直線状に罫線が入らないので、罫線割れの発生を防止することが可能となる。これにより、罫線割れのない段ボール材Bを歩留りよく製造することができる。また、段ボール材Bに設けられる罫線が略波形状となるので、罫線に沿って幾度か折曲してもライナーが破断することを防止することができる。
【0065】
次に、第4実施例について説明する。この第4実施例における罫線形成具は、主として、ロータリーダイカッタに適用されるものである。
【0066】
つまり、第4実施例における罫線形成具200は、図12に示すように構成され、本体部210と、罫線刃220とを有している。この罫線形成具200は、全体に合成樹脂により一体に形成されていて、罫線形成具200は、可撓性を有している。
【0067】
ここで、本体部210は、帯板状部212と、突状部214とを有している。この帯板状部212は、帯板状を呈し、長手方向に沿った両側の上側角部にはアールが形成されていて、長手方向に沿った両側の上側角部は、丸みを持った形状となっている。また、帯状板部212の表側の面と裏側の面とは、平面状に形成されている。また、突状部214は、帯板状部212の裏側に設けられている。つまり、突状部214は、帯状板部212の裏側で、帯状板部212の長手方向の軸線の位置に設けられている。すなわち、帯状板部212の短手方向(つまり、幅方向)における中心位置に設けられている。そして、この突状部214については、複数の突状部214が所定の間隔を介して設けられている。この突状部214は、方形状(具体的には、長方形状)を呈する片部である。
【0068】
また、罫線刃220は、本体部210の表側の面に設けられていて、波形形状に形成されている。より具体的には、罫線刃220は、正弦波形状を呈している。この罫線刃220の平面視における長手方向の中心線(つまり、この中心線は、罫線刃220の平面視における長手方向を向いていて、罫線刃220の平面視における幅方向の中心位置を通る)は、本体部210の平面視における長手方向の中心線(つまり、この中心線は、本体部210の平面視における長手方向を向いていて、本体部210の平面視における幅方向の中心位置を通る)と平面視において一致するように構成されている。つまり、この罫線刃220は、本体部210の短手方向の中心に設けられている。また、罫線刃220における各部の厚みは同一となっている。つまり、刃の厚みγ(図12(a)参照)は同一となっている。また、罫線刃220における高さも同一に形成されている。また、この罫線刃220の横断面形状は、略方形状を呈している。つまり、上端が円弧状に湾曲した方形状を呈している。なお、罫線刃220は波形形状に形成されているので、その側面は、曲面状となっている。
【0069】
ここで、罫線刃220における寸法は、種々の値に設定可能であるが、具体的には、以下の数値が考えられる。つまり、第1の例としては、罫線刃220のピッチ長αが10.0mm、刃幅βが3.5mm、刃の厚みγが1.4mmである。また、第2の例としては、罫線刃220のピッチ長αが7.0mm、刃幅βが3.0mm、刃の厚みγが0.9mmである。また、第3の例としては、罫線刃220のピッチ長αが6.0mm、刃幅βが2.7mm、刃の厚みγが0.9mmである。また、第4の例としては、罫線刃220のピッチ長αが4.0mm、刃幅βが2.5mm、刃の厚みγが0.9mmである。
【0070】
この罫線形成具200の製造方法としては、型成形等により成形する。
【0071】
上記構成の罫線形成具200の使用状態について説明すると、上記第3実施例と同様に、ロータリーダイカッタに使用する。つまり、ダイシリンダとアンビルシリンダとを有するロータリーダイカッタにおいて、ダイシリンダの外周に取り付けられた型ベース110に取り付けて使用する。つまり、図13に示すように、型ベース110の外周面に釘等の固定具Fにより固定する。例えば、罫線形成具200の表側から釘を型ベース110に打ち付けることにより固定させる。なお、突状部214については、型ベース110に予め設けられた溝部に挿入されることになる。本実施例の罫線形成具200は、合成樹脂により形成されていて可撓性を有しているので、図13に示すように、湾曲させて固定することも可能である。この図13の場合には、罫線形成具200は、上記第3実施例における縦方向罫線形成具120bと同様な機能を果たすことになる。なお、横方向罫線形成具としては、従来と同様の罫線形成具を用いればよい。つまり、直線状の罫線形成具を用いればよい。
【0072】
該罫線形成具200が設けられたダイシリンダを有するロータリーダイカッタを使用する場合には、上記第3実施例と同様に、段ボール材をダイシリンダとアンビルシリンダとの間に通過させる。つまり、ダイシリンダとアンビルシリンダとを回転駆動させた状態で、段ボール材をダイシリンダとアンビルシリンダとの間に通過させることにより、段ボール材が裁断されるとともに、罫線が形成される。なお、横方向罫線形成具が直線状に形成されている場合でも、ロータリーダイカッタへ投入する段ボール材の向きを、中芯の段に沿った方向を投入方向と一致させた方向とすることによって、罫線割れを防止することができる。つまり、中芯の段に沿った方向を投入方向と一致させた方向とすることにより、横方向罫線形成具は、中芯の段に沿った方向とは直角の方向となるので、罫線割れを防止することができる。
【0073】
また、本実施例の罫線形成具200を用いた場合に形成される罫線は、波形形状、具体的には正弦波形状となる。よって、罫線形成具200における罫線刃の中心が段ボール材の中芯の谷位置に来た場合でも、中芯の谷位置に直線状に罫線が入らないので、罫線割れの発生を防止することが可能となる。これにより、罫線割れのない段ボール材を歩留りよく製造することができる。また、段ボール材Bに設けられる罫線が略波形状となるので、罫線に沿って幾度か折曲してもライナーが破断することを防止することができる。
【0074】
なお、上記の説明では、本実施例の罫線形成具200はロータリーダイカッタに使用するとして説明したが、図2に示すような型枠部材20に取り付けて使用することも可能である。つまり、罫線形成具200が取り付けられた型枠部材20に段ボール材を載置した後、該型枠部材20をロールダイカッタに投入して使用することができる。また、罫線形成具200が取り付けられた型枠部材20に段ボール材を載置した後、該型枠部材20をダイプレスに投入して使用することもできる。
【0075】
上記第1実施例から第4実施例までの罫線形成具においては、罫線刃が波形形状となっているので、該罫線刃は、1つの山状部と谷状部とからなる単位構成部が複数連続して構成されているといえる。また、該単位構成部の一部を構成する構成部分の厚み方向の中心が、罫線刃の平面視における長手方向の中心線に対してずれた位置にある。つまり、図14を例に説明すると、罫線刃は単位構成部Tが複数連続して構成されていて、この単位構成部Tは、山状部T1と谷状部T2とから構成されている。そして、罫線刃において、中心線Jを通る部分以外の構成部分においては、厚み方向の中心が、該中心線に対してずれた位置にある。なお、該中心線Jとは、罫線刃の平面視における長手方向の中心線である。また、罫線刃の側面は曲面状になっているので、罫線刃の側面が曲面状部を有しているといえる。
【0076】
なお、上記第1実施例から第4実施例の各実施例においては、罫線刃は波形形状であるとして説明したが、他の形状であってもよい。
【0077】
例えば、図15(a)に示すように、山形形状が連続した形状としてもよい。つまり、罫線刃1000は、単位構成部1010を複数連続した形状を呈し、この単位構成部1010は、全体に山状を呈していて、第1片部1011と、第2片部1012とから形成されている。この第2片部1012は第1片部1011の端部から連設されている。この第1片部1011は中心線Jに対して傾斜した平板状(平面板状としてもよい)を呈していて、また、第2片部1012も同じく中心線Jに対して傾斜した平板状(平面板状としてもよい)を呈していて、該第1片部1011とは逆に傾斜している。なお、単位構成部1010は、中心線Jと直角な直線を介して対称の形状となっている。なお、図15において、中心線Jとは、罫線刃の平面視における長手方向の中心線である。
【0078】
この図15(a)に示すような罫線刃を利用した罫線形成具の一例としては、図16(a)に示すようになる。つまり、罫線形成具Lは、本体部2000と、罫線刃2100とを有した構成であり、帯板状の本体部2000に罫線刃2100を設けた形状となっている。つまり、罫線刃2100は、図15(a)に示す罫線刃1000と同様の構成となっている。つまり、図16(a)の構成は、上記第1実施例の罫線形成具Aにおいて、罫線刃の形状を山形形状が連続した形状としたものといえる。
【0079】
なお、図15(a)のタイプの罫線刃は、第2実施例から第4実施例までの罫線形成具に適用してもよい。例えば、第2実施例に適用する場合には、罫線刃43を図15(a)のような形状とする。また、第3実施例に適用する場合には、罫線刃124を図15(a)のような形状とする。さらに、第4実施例に適用する場合には、罫線刃220を図15(a)のような形状とする。なお、第2実施例や第3実施例に適用する場合には、当然、罫線刃は、罫線刃が設けられる面に従って湾曲することになる。
【0080】
この図15(a)のタイプの罫線刃を有する罫線形成具を用いた場合に形成される罫線は、山形形状が連続した形状、つまり、図15(a)に示す形状と同様の形状となる。よって、罫線刃の中心が段ボール材の中芯の谷位置に来た場合でも、中芯の谷位置に直線状に罫線が入らないので、罫線割れの発生を防止することが可能となる。これにより、罫線割れのない段ボール材を歩留りよく製造することができる。また、段ボール材に設けられる罫線が略波形状となるので、罫線に沿って幾度か折曲してもライナーが破断することを防止することができる。また、山形形状の罫線が形成されるので、整った形状の罫線を形成でき、段ボールを罫線に沿って折曲した際に整った稜線を形成することができる。
【0081】
また、波形形状以外の形状の他の例としては、図15(b)に示すような形状としてもよい。つまり、罫線刃1100は、単位構成部1110を複数連続した形状を呈し、この単位構成部1110は、中心線Jに対して直角に設けられた第1片部1111と、該第1片部1111の端部から連設され、中心線Jと平行に設けられた第2片部1112と、該第2片部1112の端部から連設され、中心線Jと直角に設けられた第3片部1113と、該第3片部1113の端部から連設され、中心線Jと平行に設けられた第4片部1114と、該第4片部1114の端部から連設され、中心線Jと直角に設けられた第5片部1115と、を有している。該単位構成部1110を構成する各片部は、平面板状を呈している。
【0082】
この図15(b)に示すような罫線刃を利用した罫線形成具の一例としては、図16(b)に示すようになる。つまり、罫線形成具Mは、本体部3000と、罫線刃3100とを有した構成であり、帯板状の本体部3000に罫線刃3100を設けた形状となっている。つまり、罫線刃3100は、図15(b)に示す罫線刃1100と同様の構成となっている。
【0083】
なお、図15(b)のタイプの罫線刃は、第2実施例から第4実施例までの罫線形成具に適用してもよい。なお、第2実施例や第3実施例に適用する場合には、当然、罫線刃は、罫線刃が設けられる面に従って湾曲することになる。
【0084】
この図15(b)のタイプの罫線刃を有する罫線形成具を用いた場合に形成される罫線は、図15(b)に示す形状と同様の形状となる。よって、罫線刃の中心が段ボール材の中芯の谷位置に来た場合でも、中芯の谷位置に直線状に罫線が入らないので、罫線割れの発生を防止することが可能となる。これにより、罫線割れのない段ボール材を歩留りよく製造することができる。また、段ボール材に設けられる罫線が略波形状となるので、罫線に沿って幾度か折曲してもライナーが破断することを防止することができる。また、整った形状の罫線を形成でき、段ボールを罫線に沿って折曲した際に整った稜線を形成することができる。
【0085】
また、波形形状以外の形状の他の例としては、図15(c)に示すような形状としてもよい。つまり、罫線刃1200は、単位構成部1210を複数連続した形状を呈し、この単位構成部1210は、第1片部1211と、第2片部1212とを有していて、該第1片部1211は、中心線Jに対して傾斜した平面板状を呈しており、また、該第2片部1212は、中心線Jに対して直角に設けられた平面板状を呈していて、該第1片部1211の端部から連設された構成となっている。つまり、この罫線刃1200は、鋸刃状の形状を呈している。
【0086】
この図15(c)に示すような罫線刃を利用した罫線形成具の一例としては、図16(c)に示すようになる。つまり、罫線形成具Nは、本体部4000と、罫線刃4100とを有した構成であり、帯板状の本体部4000に罫線刃4100を設けた形状となっている。つまり、罫線刃4100は、図15(c)に示す罫線刃1200と同様の構成となっている。
【0087】
なお、図15(c)のタイプの罫線刃は、第2実施例から第4実施例までの罫線形成具に適用してもよい。なお、第2実施例や第3実施例に適用する場合には、当然、罫線刃は、罫線刃が設けられる面に従って湾曲することになる。
【0088】
この図15(c)のタイプの罫線刃を有する罫線形成具を用いた場合に形成される罫線は、図15(c)に示す形状と同様の形状となる。よって、罫線刃の中心が段ボール材の中芯の谷位置に来た場合でも、中芯の谷位置に直線状に罫線が入らないので、罫線割れの発生を防止することが可能となる。これにより、罫線割れのない段ボール材を歩留りよく製造することができる。また、段ボール材に設けられる罫線が略波形状となるので、罫線に沿って幾度か折曲してもライナーが破断することを防止することができる。また、整った形状の罫線を形成でき、段ボールを罫線に沿って折曲した際に整った稜線を形成することができる。
【0089】
なお、図15に示す罫線刃を用いた罫線形成具においても、該単位構成部の一部を構成する構成部分の厚み方向の中心が、罫線刃の平面視における長手方向の中心線に対してずれた位置にあるといえる。つまり、罫線刃において、中心線Jを通る部分以外の構成部分においては、厚み方向の中心が、該中心線に対してずれた位置にある。また、図15に示す罫線刃の側面は、平面状となっているので、罫線刃の側面は、平面状部を有しているといえる。
【0090】
なお、本発明の罫線形成具における罫線刃は、従来のように直線状の罫線刃でなければ他の形状であってもよい。つまり、直線状の形状以外の形状の罫線刃であればよい。
【0091】
【発明の効果】
本発明に基づく罫線形成具によれば、形成される罫線は、波形形状等直線形状以外の形状となるので、罫線割れを防止することができる。特に、罫線刃の中心が段ボール材の中芯の谷位置に来た場合、つまり、段頂部間に来た場合でも、中芯の谷位置に直線状に罫線が入らないので、罫線割れの発生を防止することが可能となる。よって、罫線割れのない段ボール材を歩留まりよく製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に基づく罫線形成具の構成を示す図であり、(a)はその要部斜視図であり、(b)はその要部平面図である。
【図2】本発明の第1実施例に基づく罫線形成具の使用状態を説明するための説明図である。
【図3】図2における要部拡大斜視図である。
【図4】本発明の第1実施例に基づく罫線形成具の使用状態を示す説明図である。
【図5】本発明の第1実施例に基づく罫線形成具の使用状態を示す説明図である。
【図6】本発明の第1実施例に基づく罫線形成具の他の例の構成を示す図であり、(a)はその要部斜視図であり、(b)はその要部平面図である。
【図7】本発明の第2実施例に基づく罫線形成具の構成とその使用状態を説明する説明図である。
【図8】図7における縦断面図である。
【図9】本発明の第2実施例に基づく罫線形成具の構成を示す要部斜視図である。
【図10】本発明の第3実施例に基づく罫線形成具の構成とその使用状態を説明する説明図である。
【図11】本発明の第3実施例に基づく罫線形成具の構成を示す図であり、(a)は罫線形成具の素体の要部側面図であり、(b)は罫線形成具の要部側面図であり、(c)は罫線形成具の要部斜視図である。
【図12】本発明の第4実施例に基づく罫線形成具の構成を示す図であり、(a)は上方からの斜視図であり、(b)は下方からの斜視図である。
【図13】本発明の第4実施例に基づく罫線形成具の使用状態を説明するための説明図である。
【図14】第1実施例から第4実施例までの罫線形成具における罫線刃を説明するための説明図である。
【図15】本発明の罫線形成具において、他の例の罫線刃を説明するための平面図である。
【図16】図15に示す罫線刃を用いた罫線形成具を示す斜視図である。
【図17】従来における罫線形成具の構成を示す要部斜視図である。
【図18】従来における罫線形成具の使用状態を示す要部斜視図である。
【図19】従来における罫線形成具の他の例を示す要部断面図である。
【図20】従来における罫線形成具の使用状態を示す説明図である。
【図21】従来における罫線形成具の問題点を説明するための説明図である。
【符号の説明】
A、A’、120、200 罫線形成具
10、10’、122、210 本体部
12、12’、43、124、220 罫線刃
20 型枠部材
40 罫線リング
42 雄型罫線リング
44 雌型罫線リング
50、52 取付け台
60、62 シャフト
Claims (16)
- 段ボール等の紙材に罫線を形成するための罫線形成具であって、
波形形状の罫線を形成するための罫線刃であって、波形形状に形成された罫線刃を有することを特徴とする罫線形成具。 - 上記罫線形成具が細長板状に形成され、上記罫線刃が、長手辺に沿って端部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の罫線形成具。
- 上記罫線形成具がリング状又はリング状の少なくとも一部の形状を呈していて円弧状の周面を有し、上記罫線刃が、該円弧状の周面に沿って設けられていることを特徴とする請求項1に記載の罫線形成具。
- 上記罫線形成具が扇状に形成されており、円弧状の配設位置に対して配設可能となっていることを特徴とする請求項1に記載の罫線形成具。
- 上記罫線形成具が合成樹脂により形成されており、該罫線形成具が帯板状の本体部を有し、罫線刃が該本体部の上面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の罫線形成具。
- 上記波形形状が正弦波形状であることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5に記載の罫線形成具。
- 段ボール等の紙材に罫線を形成するための罫線形成具であって、
単位構成部が複数連続してなる罫線刃で、該単位構成部の一部を構成する構成部分の厚み方向の中心が、罫線刃の平面視における中心線で、罫線刃の長手方向を向いた中心線に対してずれた位置にある罫線刃を有することを特徴とする罫線形成具。 - 上記単位構成部が波形形状であることを特徴とする請求項7に記載の罫線形成具。
- 上記単位構成部が、上記中心線に対して傾斜した板状を呈する第1片部と、該第1片部に連設された第2片部で、該第1片部とは逆方向に傾斜した板状を呈する第2片部とを有し、該単位構成部が全体で山形形状を呈することを特徴とする請求項7に記載の罫線形成具。
- 段ボール等の紙材に罫線を形成するための罫線形成具であって、
単位構成部が複数連続してなる罫線刃で、上記単位構成部が、平板状を呈する第1片部と、該第1片部に連設され、平板状を呈する第2片部とを有し、該第1片部と該第2片部とで山形形状を呈している罫線刃を有することを特徴とする罫線形成具。 - 段ボール等の紙材に罫線を形成するための罫線形成具であって、
単位構成部が複数連続してなる罫線刃で、上記単位構成部が、罫線刃の平面視における中心線で、罫線刃の長手方向を向いた中心線に対して傾斜した板状を呈する第1片部と、該第1片部に連設された第2片部で、該第1片部とは逆方向に傾斜した板状を呈する第2片部とを有し、該単位構成部が全体で山形形状を呈している罫線刃を有することを特徴とする罫線形成具。 - 上記罫線刃における波形形状のピッチ長が10.0mmであり、形成された罫線の幅を規定する刃幅が3.5mmであることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6又は7又は8又は9又は10又は11に記載の罫線形成具。
- 上記罫線刃における波形形状のピッチ長が7.0mmであり、形成された罫線の幅を規定する刃幅が3.0mmであることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6又は7又は8又は9又は10又は11に記載の罫線形成具。
- 上記罫線刃における波形形状のピッチ長が6.0mmであり、形成された罫線の幅を規定する刃幅が2.7mmであることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6又は7又は8又は9又は10又は11に記載の罫線形成具。
- 上記罫線刃における波形形状のピッチ長が4.0mmであり、形成された罫線の幅を規定する刃幅が2.5mmであることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6又は7又は8又は9又は10又は11に記載の罫線形成具。
- 段ボール等の紙材に罫線を形成するための罫線形成具であって、
該罫線形成具が波形形状を有し、該罫線形成具により、波形形状の罫線が形成可能であることを特徴とする罫線形成具。
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