JP2001098464A - 防汚性シート - Google Patents

防汚性シート

Info

Publication number
JP2001098464A
JP2001098464A JP27304599A JP27304599A JP2001098464A JP 2001098464 A JP2001098464 A JP 2001098464A JP 27304599 A JP27304599 A JP 27304599A JP 27304599 A JP27304599 A JP 27304599A JP 2001098464 A JP2001098464 A JP 2001098464A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antifouling
plasticizer
weight
sheet
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP27304599A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3880256B2 (ja
Inventor
Hiroshi Suzuki
博 鈴木
Nobutaka Aimono
暢高 四十物
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hiraoka and Co Ltd
Original Assignee
Hiraoka and Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hiraoka and Co Ltd filed Critical Hiraoka and Co Ltd
Priority to JP27304599A priority Critical patent/JP3880256B2/ja
Publication of JP2001098464A publication Critical patent/JP2001098464A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3880256B2 publication Critical patent/JP3880256B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 PVC含有中間層から可塑剤などが防汚性層
に転移溶出することがなく、防汚性、耐候性、風合、機
械的特性に優れ、耐久性の高い防汚性シートの提供。 【解決手段】 基布上に、PVC含有中間層を形成し、
その上に、例えばアクリル系樹脂、又は光触媒性無機材
料と結着剤とからなる防汚性層を形成し、前記中間層用
PVC樹脂が可塑剤として、PVC 100重量部に対
し、(1)40〜100重量部の、ポリエステル系、ト
リメリット酸エステル系、及び/又はピロメリット酸エ
ステル系液状可塑剤、並びに/或は(2)50〜120
重量部の、エチレン−酢酸ビニル−CO三元共重合体及
び/又はエチレン−アクリル酸エステル−CO三元共重
合体高分子量可塑剤を用い、可塑剤(1),(2)を併
用するときは、その合計量を120重量部以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防汚性シートに関
するものである。さらに詳しく述べるならば、本発明
は、基布、ポリ塩化ビニル樹脂中間層及び防汚性層を有
する防汚性シートに関するものであり、本発明の防汚性
シートは、中・大型テント、テント倉庫、トラック用の
幌、看板用バックリットなどの産業用資材用途として極
めて有用なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、産業用資材用途のポリ塩化ビニル
系樹脂被覆シートは、例えば、繊維性基布の片面又は両
面にポリ塩化ビニル系樹脂層が被覆されている柔軟なシ
ートであって、中・大型テント、テント倉庫、トラック
用の幌、看板用バックリットなどに広く使用されてい
る。このようなシートは、加工性、経済性、防炎性等の
点において、ポリ塩化ビニル系樹脂に固有の長所を発揮
するものであるが、一方、上記の用途において、長期間
屋外に曝露されるため、ポリ塩化ビニル樹脂中に配合さ
れる安定剤等について十分な吟味がなされたものが使用
された場合であっても、長年月の間に次第に樹脂が分
解、劣化し、または可塑剤が表面に移行して次第に表面
が粘着性を示すようになり、またその粘着性表面上に塵
埃等が付着して汚染される等の重大な欠点を生じてい
た。
【0003】このような欠点を改善する方法として、ポ
リ塩化ビニル系樹脂層の表面に有機アクリル系樹脂の有
機溶剤溶液をコーティングし乾燥する方法が提案されて
いるが、この方法で得られた防汚性シートにおいては、
コーティング用樹脂液の有機溶剤中にポリ塩化ビニル系
樹脂層中の可塑剤が溶け出し、及び/又は可塑剤がコー
ティング樹脂層中に移行するためにその防汚効果は十分
ではなかった。
【0004】また、ポリ塩化ビニル系樹脂層の表面に光
触媒層をコーティングにより形成し、それにより汚れを
分解除去する方法も提案されている。例えば、WO97
−134には光触媒層をコーティングする場合は、一般
には光触媒層とポリ塩化ビニル系樹脂層の接着性を向上
させ、かつポリ塩化ビニル系樹脂層を、光触媒活性作用
から保護するために、接着・保護層を介在させることが
開示されているが、この場合においてもポリ塩化ビニル
系樹脂層の可塑剤が光触媒層に移行するため、これが光
触媒層表面の親水化及び汚れ分解作用を妨げ、防汚効果
が低下してしまうという問題を生ずる。また、光触媒層
の光触媒作用により、ポリ塩化ビニル系樹脂層中の可塑
剤が選択的に分解される場合があり、このため長年月の
間に、ポリ塩化ビニル系樹脂層の風合いが次第に硬くな
りやすいという欠点を生ずる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた防汚
性と耐候性を具備しているだけでなく、長期間の使用で
も風合い変化が少なく、しかも防汚性において耐久性の
高い防汚性シートを提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の防汚性シート
は、繊維材料より形成された基布と、前記基布の少なく
とも1面上に形成され、ポリ塩化ビニル系樹脂を含む中
間層と、この中間層上に形成された防汚性層とを有し、
前記中間層が、前記ポリ塩化ビニル系樹脂とともに、そ
の可塑剤として、(1)ポリエステル系可塑剤、トリメ
リット酸エステル系可塑剤、及びピロメリット酸エステ
ル系可塑剤から選ばれた少なくとも1種からなる液状可
塑剤、及び(2)エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素三
元共重合体及びエチレン−アクリル酸エステル−一酸化
炭素三元共重合体から選ばれた少なくとも1種からなる
高分子量可塑剤、から選ばれた少なくとも1種を含み、
但し、前記液状可塑剤が単独で用いられるときは、その
配合量は前記ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対し
40〜100重量部であり、前記高分子量可塑剤が単独
で用いられるときは、その配合量は、前記ポリ塩化ビニ
ル系樹脂100重量部に対し50〜120重量部であ
り、かつ、前記液状可塑剤及び高分子量可塑剤が併用さ
れるときは、その合計配合量は、前記ポリ塩化ビニル樹
脂100重量部に対し、40〜120重量部である、こ
とを特徴とするものである。本発明の防汚性シートにお
いて、前記液状可塑剤と前記高分子量可塑剤とが併用さ
れるとき、前記液状可塑剤と前記高分子量可塑剤との含
有重量比が1:9〜9:1であることが好ましい。本発
明の防汚性シートにおいて、前記基布と前記中間層との
間に、ポリ塩化ビニル樹脂を含む下塗り層がさらに形成
されていてもよい。本発明の防汚性シートにおいて、前
記防汚性層は、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エ
ステルから選ばれた少なくとも1種からなるアクリル系
樹脂を主成分として含んでいるものであってもよい。本
発明の防汚性シートにおいて、前記防汚性層が、光触媒
性無機材料を含むものであってもよい。本発明の防汚性
シートにおいて、前記光触媒性無機材料が、TiO2
ZnO,SrTiO3 ,CdS,InP,CaAs,B
aTiO3 ,KNbO3 ,Fe 2 3 ,Ta3 5 ,W
3 ,SnO2 ,Bi2 3 ,NiO,Cu2 O,Si
C,SiO2 ,MoS2 ,InPb,RuO2 及びCe
2 から選ばれた1種以上を含むことが好ましい。本発
明の防汚性シートにおいて、前記防汚性層が、シリカゾ
ル、モノアルキルトリアルコキシシラン、及び前記モノ
アルキルトリアルコキシシランの加水分解生成物から選
ばれた少なくとも1種からなる結着剤を含むことが好ま
しい。本発明の防汚性シートの前記防汚性層において、
前記光触媒性無機材料の含有量が25〜75重量%であ
ることが好ましい。本発明の防汚性シートにおいて、前
記防汚性層と前記中間層との間に、接着・保護層が形成
されていてもよい。本発明の防汚性シートにおいて、防
汚性シートの少なくとも一部が無機系顔料によって着色
されていてもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の防汚性シートの基布に用
いられる繊維材料は、天然繊維、例えば、木綿、麻な
ど、無機繊維、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維、金
属繊維など、再生繊維、例えば、ビスコースレーヨン、
キュプラなど、半合成繊維、例えば、ジ−及びトリ−ア
セテート繊維など、及び合成繊維、例えば、ポリアミド
(ナイロン6、ナイロン66等)繊維、ポリエステル
(ポリエチレンテレフタレート等)繊維、芳香族ポリア
ミド繊維、アクリル繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリオ
レフィン繊維など、から選ばれる少なくとも1種類から
なるものである。
【0008】基布中の繊維材料は、短繊維紡績糸条、長
繊維糸条、スプリットヤーン、テープヤーンなどのいず
れの形状のものであってもよく、また基布は、織物、編
物、不織布又はこれらの複合布のいずれであってもよ
い。一般には、本発明の防汚性シートに用いられる繊維
はポリエステル繊維であることが好ましく、特にこの繊
維は長繊維(フィラメント)の形状にあるのが好まし
く、その織組織は、平織であることが好ましい。
【0009】本発明の防汚性シートにおいて、基布の少
なくとも1面に形成されるポリ塩化ビニル系樹脂は、塩
化ビニル重合体、及び塩化ビニル共重合体、例えば塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−アクリル酸
エステル共重合体、及び塩化ビニル−塩化ビニリデン共
重合体などを包含するものであり、これらを単独あるい
は2種以上の混合物に、可塑剤、安定剤、充填剤、防炎
剤、紫外線吸収剤などの添加剤を混合したものを使用す
ることができる。
【0010】本発明の防汚性シートに用いられるポリ塩
化ビニル系樹脂層に含有される可塑剤としては、液状可
塑剤及び/又は高分子量可塑剤が用いられ、液状可塑剤
は、ポリエステル系可塑剤、トリメリット酸エステル系
可塑剤及びピロメリット酸エステル系可塑剤から選ばれ
た少なくとも1種類からなるものである。
【0011】本発明において、液状可塑剤として使用さ
れるポリエステル系可塑剤は、ジカルボン酸とジオール
との縮合重合により重合され、末端基としてカルボキシ
ル基あるいは水酸基を有するものであるが、一般には末
端のカルボキシル基及び水酸基は、それぞれアルコー
ル、カルボン酸と縮合重合している。このようなポリエ
ステル系可塑剤は、例えばアジピン酸と、2−メチル−
1,8−オクタンジオール、1,2−プロパンジオー
ル、1,3−ブタンジオール、2−エチルヘキサノー
ル、n−オクタノール類などの少なくとも1種とをポリ
エステル化したものなどである。ポリエステル系可塑剤
の分子量は600以上であることが好ましく、より好ま
しくは1000以上であり、より好ましくは1500〜
4000である。分子量が小さすぎると、従来のフタル
酸系可塑剤と同様に、防汚層に移行及び抽出が多くなる
ことがある。分子量が過大になると、固体となり、配合
混練の際の溶融粘度が高くなり作業性が不良になるとい
う不都合を生ずることがある。
【0012】本発明に使用されるトリメリット酸エステ
ル系可塑剤及びピロメリット酸エステル系可塑剤は、ト
リメリット酸と1価アルコール、及びピロメリット酸
と、1価アルコールとの縮合反応によって得られるもの
であり、トリメリット酸エステル系可塑剤としては、ト
リ2−エチルヘキシルトリメリレート、トリイソデシル
トリメリレートなどであり、ピロメリット酸エステル系
可塑剤としては、2−エチルヘキシルピロメリレートな
どである。
【0013】これらのポリエステル系可塑剤、トリメリ
ット酸エステル系可塑剤及びピロメリット酸エステル系
可塑剤は、低揮発性で熱老化性に優れ、油及び各種溶剤
による抽出量が少なく各種樹脂への非移行性に優れ、電
気絶縁性も良好である。従って、耐熱電線被覆材、ガス
ケット、自動車用内装材など高度の性能を要求される分
野のポリ塩化ビニル系樹脂に使用されている。一方これ
らの可塑剤は、汎用のフタル酸エステル系可塑剤に比較
すると、可塑化効率、及び耐候性が劣り、産業資材用
途、特に防汚性向上を目的とする用途には殆ど使用され
てない。
【0014】本発明者らは、基布の少なくとも1面にポ
リ塩化ビニル系樹脂を含む中間層を形成し、その上に防
汚性層を形成するとき、前記ポリ塩化ビニル系樹脂が、
ポリエステル系可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑
剤及びピロメリット酸エステル系可塑剤から選ばれた少
なくとも1種類の液状可塑剤を、ポリ塩化ビニル系樹脂
100重量部に対し40〜100重量部の含有量で含有
していると、防汚性層の防汚性が格段に向上することを
見出した。本発明の防汚性シートの中間層を形成するポ
リ塩化ビニル系樹脂に含まれる液状可塑剤の配合量は、
それが単独で用いられるとき、ポリ塩化ビニル系樹脂1
00重量部に対し40〜100重量部であり、60〜9
0重量部であることが好ましい。液状可塑剤の含有量が
40重量部未満では、風合いが硬く耐寒性も不十分であ
り、また得られるシートの取り扱い性が不満足になる。
また、それが100重量部を越えると、得られる中間層
の強度が低下し、摩耗や引っ掻きに対する抵抗性が不十
分になり、得られるシートの実用性が不満足なものにな
る。
【0015】また、本発明の中間層のポリ塩化ビニル系
樹脂に用いられる高分子量可塑剤としては、エチレン−
酢酸ビニル−一酸化炭素三元共重合体、及びエチレン−
アクリル酸エステル−一酸化炭素三元共重合体から選ば
れた少なくとも1種が使用される。これらの可塑剤は、
塩化ビニル系樹脂の永久可塑剤として働き、従来の可塑
剤に比べ格段に大きい分子量を有しているため、蒸発や
抽出することがなく非移行性に優れ、その成形品はすぐ
れた耐久性を示し、一般の可塑剤やその他の添加剤とも
相溶性がよいため、幅広い配合処方が可能であり、主
に、靴、電線、レザー、床タイル、ガスケットなどの高
度の性能を要求される分野に使用されているが、産業資
材用途において防汚性向上を目的とする用途には殆ど使
用されてない。
【0016】本発明者らは、基布の少なくとも1面にポ
リ塩化ビニル系樹脂を含む中間層を形成し、この中間層
用ポリ塩化ビニル系樹脂には、可塑剤としてエチレン−
酢酸ビニル−一酸化炭素三元共重合体、エチレン−アク
リル酸エステル−一酸化炭素三元共重合から選ばれた少
なくとも1種類の高分子量可塑剤を、ポリ塩化ビニル系
樹脂100重量部に対し50〜120重量部の含有量で
含有させ、この中間層の表面に防汚性層を形成すること
により、防汚性が格段に向上することを見出した。
【0017】本発明の防汚性シートにおいて、中間層用
ポリ塩化ビニル系樹脂に用いられる高分子量可塑剤の配
合量は、それが単独で用いられるときポリ塩化ビニル系
樹脂100重量部に対し50〜120重量部であり、7
0〜110重量部であることが好ましい。高分子量可塑
剤の含有量が50重量部未満では、得られる中間層の風
合いが硬く、耐寒性も不十分であり、また得られる防汚
性シートの取り扱い性が不満足なものになる。また、そ
れが120重量部を越えると、得られる中間層の強度が
低下し、摩耗及び引っ掻きに対する抵抗度が不十分にな
り、得られる防汚性シートは実用し得ないものになる。
【0018】また、本発明者らは、中間層を形成するポ
リ塩化ビニル系樹脂に、可塑剤として、ポリエステル系
可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑剤及びピロメリ
ット酸エステル系可塑剤から選ばれた少なくとも1種類
の液状可塑剤と、エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素三
元共重合体及びエチレン−アクリル酸エステル−一酸化
炭素三元共重合から選ばれた少なくとも1種類の高分子
量可塑剤とを併用する場合、その合計含有量を、ポリ塩
化ビニル系樹脂100重量部に対し40〜120重量部
とすることにより、好ましくは60〜110重量部とす
ることにより、このポリ塩化ビニル系樹脂含有中間層の
表面に形成された防汚性層の防汚性が格段に向上するこ
とを見出した。
【0019】また中間層のポリ塩化ビニル系樹脂が、可
塑剤として、前記液状可塑剤と、前記高分子量可塑剤と
を併用して含有していると、カレンダーフィルムの加工
性が向上し、またポリ塩化ビニル系樹脂の耐候劣化が進
んだ場合でも、中間層の亀裂防止性が向上する。
【0020】本発明の防汚性シートの中間層で形成する
ポリ塩化ビニル系樹脂が可塑剤として液状可塑剤と高分
子量可塑剤とを含むとき、これらが1:9〜9:1(重
量比)の割合で使用されることが好ましく、3:7〜
7:3であることがより好ましい。液状可塑剤と高分子
量可塑剤との合計含有量は、ポリ塩化ビニル系樹脂10
0重量部に対し40〜120重量部であり、60〜11
0重量部であることが好ましい。両可塑剤の合計含有量
が40重量部未満では、得られる中間層の風合いが硬く
耐寒性も不十分であり、得られる防汚性シートの取り扱
い性が不良になる。また、それが120重量部を越える
と、得られる中間層の強度が不十分になり摩耗及び引っ
掻きに対する抵抗度が不良になり、得られる防汚性シー
トが実用し得ないものになる。
【0021】また、本発明の防汚性シートにおいて、基
布と中間層との間にポリ塩化ビニル系樹脂を主成分とす
る下塗り層が形成されていてもよい。下塗り層用ポリ塩
化ビニル樹脂には、中間層用ポリ塩化ビニル系樹脂と同
様の可塑剤を含んでいてもよいが、その他の可塑剤を使
用してもよい。一般に下塗り層用ポリ塩化ビニル樹脂の
可塑剤含有量を、中間層用ポリ塩化ビニル系樹脂の可塑
剤含有量より少なくする事により、得られる防汚性シー
トの防汚性・風合い・摩耗強さを高い水準に維持するこ
とができる。
【0022】本発明の防汚性シートにおいて、ポリ塩化
ビニル系樹脂含有中間層上に形成される防汚性層は、ア
クリル系樹脂を用いて形成されるか、又は光触媒性無機
材料により、或は必要により、それと結着剤とを併用し
て形成される。
【0023】本発明の防汚性層の形成に使用されるアク
リル系樹脂は、C1 〜C4 アルキルアルコールのアクリ
ル酸エステル及びメタクリル酸エステルを主構成モノマ
ーとする重合体もしくは共重合体の1種以上を含むもの
であることが好ましい。このような(メタ)アクリル酸
エステル系樹脂の主構成モノマーとしては、例えば、メ
チルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアク
リレート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレー
ト、プロピルメタクリレート、ブチルアクリレート及び
ブチルメタクリレートが用いられ、特にメチルアクリレ
ート及びメチルメタクリレートが好ましい。また、これ
らの主構成モノマーと共重合させるコモノマーとして
は、例えば、C5 〜C12アルキルアルコールのアクリル
酸エステル及びメタクリル酸エステル、フッ化ビニル、
フッ化ビニリデン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸
ビニル、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニト
リル、及びブタジエンなどが用いられる。このようなア
クリル系樹脂により防汚性層を形成するためには、アク
リル系樹脂含有液をコーティング、トッピング、又はデ
ィッピングなどの被覆層形成方法により塗布又は貼着す
ればよい。
【0024】本発明の防汚性層として光触媒防汚性層を
形成するには、ポリ塩化ビニル系樹脂含有中間層の上
に、光触媒性無機材料と必要により結着剤とを含む塗布
剤を塗布すればよい。このとき、必要により中間層と光
触媒防汚性層との間に、ポリシロキサンとアクリルシリ
コン樹脂との混合物により接着・保護層を形成してもよ
い。またこの塗布層に圧着又は加熱圧着操作を施しても
よい。光触媒防汚性層は、例えば、シリカゾルを1〜1
0重量%、モノアルキルトリアルコキシシラン又はその
加水分解生成物を1〜10重量%、及び、酸化チタンゾ
ルのような光触媒性無機材料の水性ゾルを1〜10重量
%含む混合液を、前記接着・保護層上に塗布乾燥して形
成される。モノアルキルトリアルコキシシランとして
は、メチルトリメトキシシラン及びメチルトリエトキシ
シランなどを用いることができる。シリカゾルとモノア
ルキルトリアルコキシシラン又はその加水分解生成物と
の混合比率は、重量比で100/0〜60/40である
ことが好ましく、90/10〜50/50であることが
より好ましい。光触媒性無機材料ゾルと、前記珪素有機
化合物成分の配合比率は、光触媒性無機材料/珪素有機
化合物の重量比が5/95〜75/25であることが好
ましく、10/90〜65/35であることがより好ま
しい。珪素化合物の比率が95%をこえると、得られる
光触媒防汚性層の光触媒活性が不十分になり、またそれ
が25%未満では、接着・保護層への接着性が不十分に
なる。
【0025】光触媒防汚性層中の光触媒性無機材料とし
ては、TiO2 ,ZnO,SrTiO3 ,CdS,Ga
P,InP,GaAs,BaTiO3 ,K2 NbO3
Fe 2 3 ,Ta2 5 ,WO3 ,SnO2 ,Bi2
3 ,NiO,Cu2 O,SiC,SiO2 ,MoS2
InPb,RuO2 ,CeO2 などを例示することがで
き、またこれらの光触媒性無機材料に、さらにPt,R
h,RuO2 ,Nb,Cu,Sn,NiOなどの金属及
び金属酸化物を光触媒活性促進剤として添加してもよ
い。光触媒防汚性層中の光触媒性無機材料の含有量は、
多くなるほど触媒無活性が高くなるが、接着性が低下す
るので、光触媒防汚性層の合計重量に対し、25〜75
重量%であることが好ましく、40〜60重量%である
ことがより好ましい。また防汚性層が、光触媒性無機材
料を含有する場合、防汚性シートの少なくとも一部(す
なわち、基布、中間層、防汚性層及び接着・保護層など
の一層以上或はその一部分)が無機系顔料により着色さ
れていてもよく、このようにすると、光劣化による変退
色が防止され、或は目立たなくなる。特に光触媒性無機
材料と接触する部位を無機系顔料で着色すると良い。
【0026】本発明の防汚性シートにおいて、基布の重
量は50〜300g/m2 であることが好ましく、10
0〜200g/m2 であることがより好ましい。下塗り
層を形成する場合、その重量は50〜250g/m2
あることが好ましく、より好ましくは100〜200g
/m2 である。中間層の重量は50〜500g/m2
あることが好ましく、より好ましくは100〜300g
/m2 である。接着・保護層を形成する場合、その重量
は0.1〜5g/m2 であることが好ましく、0.5〜
3g/m2 であることがより好ましい。アクリル系樹脂
防汚層の重量は0.5〜15g/m2 であることが好ま
しく、1〜10g/m2 であることがより好ましい。ま
た光触媒防汚性層の重量は0.1〜5g/m2 であるこ
とが好ましく、0.5〜3g/m2 であることがより好
ましい。
【0027】
【実施例】本発明を下記実施例により更に説明する。
【0028】下記実施例において、製品の性能評価に用
いられた試験方法は下記の通りである。 (1)屋外曝露試験 試料を南向きに、傾斜角30度、及び垂直に設置して、
連続屋外曝露試験に供し、試料の防汚性及び雨筋汚れの
発生状態を肉眼観察により評価した。 (イ)防汚性 傾斜角30度の設置試料について、初期の試料を基準と
し、曝露6ヶ月後及び12ヶ月後の試料表面の色差ΔE
を測定し、防汚性を下記のように4段階に評価した。 ΔE=〜5 :◎:汚れが認められない 〜15:○:わずかな汚れが認められる 〜30:△:汚れが認められる 30〜:×:顕著な汚れが認められる (ロ)雨筋汚れ 垂直に設置した試料について、雨筋汚れの発生状態を目
視で下記3段階に判定した。 ◎:雨筋汚れが認められない ○:わずかな雨筋汚れが認められる ×:明瞭な雨筋汚れが認められる
【0029】(2)風合い 汎用の塩化ビニル系樹脂シートを基準にして、供試試料
の手持ち感を評価した。 ○:軟らかく良好 ×:硬い (3)耐寒試験 供試シートの耐寒性を、日本工業規格JIS K 63
28耐寒試験に従って測定した。 (4)摩耗強さ 供試シートの摩耗強さを、日本工業規格JIS L 1
096 B法スコット形法に従って測定した。但し、試
料に荷重2kgにおいて2000回の往復摩擦を施し、表
面の状態を目視評価した。
【0030】実施例1 (1)シート基布上に、下塗り層及び中間層の形成 基布として、下記組織のポリエステルフィラメント平織
物を用いた。 目付:215g/m2 この基布を、ペースト塩化ビニル樹脂を、含む下記配合
Aの樹脂組成物の溶剤希釈液中に浸漬して、基布に樹脂
液を含浸し、絞り、150℃で1分間乾燥後、185℃
で1分間熱処理し、基布に対し樹脂を145g/m2
着させて、下塗り層を形成した。 <配合A> ペースト塩化ビニル樹脂 100重量部 DOP(可塑剤) 70重量部 エポキシ化大豆油 4重量部 炭酸カルシウム 10重量部 Ba−Zn系安定剤 2重量部 顔料(TiO2 ) 5重量部 トルエン(溶剤) 20重量部 次に、ストレート塩化ビニル樹脂を含む、表1に記載の
配合1の樹脂組成物からなるフィルム(0.16mm厚)
をカレンダーで作成し、これを、前記下塗り層含浸基布
の両面に貼着して、片面当り200g/m2 の中間層を
形成し、合計重量760g/m2 のシート基体を作成し
た。
【0031】(2)アクリル系樹脂防汚性層の形成 前記シート基体の中間層の上に、アクリル系樹脂として
アクリプレン(登録商標)HBS001、(三菱レイヨ
ン(株)製)を、20重量%の濃度で含有するトルエン
−MEK(50/50重量比)溶液を、グラビヤコータ
ーを用いて、塗布量が25g/m2 になるように塗布
し、120℃で1分間乾燥し、冷却して、防汚性層(5
g/m2 )を形成し、防汚性シートを作製した。この防
汚性シートを前記試験に供した。試験結果を表1に示
す。
【0032】実施例2 実施例1と同様にして防汚性シートを作製した。但し、
実施例1の中間層形成用カレンダーフィルム樹脂組成物
の組成を表1の配合2に変更した。この防汚性シートを
前記試験に供した。試験結果を表1に示す。
【0033】実施例3 実施例1と同様にして防汚性シートを作製した。但し、
実施例1の中間層形成用カレンダーフィルム樹脂組成物
の組成を表1の配合3に変更した。この防汚性シートを
前記試験に供した。試験結果を表1に示す。
【0034】実施例4 実施例1と同様にして防汚性シートを作製した。但し、
実施例1の中間層形成用カレンダーフィルム樹脂組成物
の組成を表1の配合4に変更した。この防汚性シートを
前記試験に供した。試験結果を表1に示す。
【0035】実施例5 実施例1と同様にして防汚性シートを作製した。但し、
実施例1の中間層形成用カレンダーフィルム樹脂組成物
の組成を表1の配合5に変更した。この防汚性シートを
前記試験に供した。試験結果を表1に示す。
【0036】実施例6 実施例1と同様にして防汚性シートを作製した。但し、
実施例1の中間層形成用のカレンダーフィルム樹脂組成
物の配合を表1の配合6に変更した。この防汚性シート
を前記試験に供した。試験結果を表1に示す。
【0037】実施例7 実施例1と同様にして防汚性シートを作製した。但し、
実施例1の中間層形成用のカレンダーフィルム樹脂組成
物の配合を表1の配合7に変更した。この防汚性シート
を前記試験に供した。試験結果を表1に示す。
【0038】実施例8 実施例1と同様にして防汚性シートを作製した。但し、
実施例1の中間層形成用のカレンダーフィルム樹脂組成
物の配合を表1の配合8に変更した。この防汚性シート
を前記試験に供した。試験結果を表1に示す。
【0039】実施例9 実施例1と同様にして防汚性シートを作製した。但し、
実施例1の中間層形成用のカレンダーフィルム樹脂組成
物の配合を表1の配合9に変更した。この防汚性シート
を前記試験に供した。試験結果を表1に示す。
【0040】実施例10 実施例1と同様にして防汚性シートを作製した。但し、
実施例1の中間層形成用のカレンダーフィルム樹脂組成
物の配合を表1の配合10に変更した。この防汚性シー
トを前記試験に供した。試験結果を表1に示す。
【0041】実施例1〜10で得られた防汚性シート
は、表1から明らかなように、屋外曝露12ヶ月後も汚
れが少なく優れた防汚性を示し、また風合い、耐寒試
験、及び摩耗強さ試験においても良好な結果を示し、実
用に適したシートであることが確認された。
【0042】比較例1 実施例1と同様にして防汚性シートを作製した。但し、
実施例1の中間層形成用カレンダーフィルム樹脂組成物
の組成を表2の配合11に記載の組成に変更し、可塑剤
として可塑剤をDOPを70重量部使用した。この防汚
性シートを前記試験に供した。試験結果を表2に示す。
得られた防汚性シートの防汚性は、実施例1〜10で得
られた防汚性シートに比べて、著しく劣っていた。
【0043】比較例2 実施例1と同様にして防汚性シートを作製した。但し、
実施例1の中間層形成用カレンダーフィルム樹脂組成物
の組成を表2の配合12のように変更し、可塑剤として
用いられたアジピン酸系ポリエステル可塑剤の配合量を
30重量部に減量した。このシートを前記試験に供し
た。試験結果を表2に示す。得られた防汚性シートは、
実施例1で得られた防汚性シートに比べて、風合いが硬
く、耐寒性も悪く、実用に適さないシートであった。
【0044】比較例3 実施例3と同様にして防汚性シートを作製した。但し、
実施例3の中間層形成用カレンダーフィルム樹脂組成物
の組成を表2の配合13のように変更し、可塑剤として
用いられたピロメリット酸オクチルエステル可塑剤の配
合量を30重量部に減量した。このシートを前記試験に
供した。試験結果を表2に示す。得られた防汚性シート
は、実施例3で得られた防汚性シートに比べて、風合い
が硬く、耐寒性も悪く、実用に適さないシートであっ
た。
【0045】比較例4 実施例1と同様にして防汚性シートを作製した。但し、
実施例1の中間層形成用カレンダーフィルム樹脂組成物
の組成を表2の配合14のように変更し、可塑剤として
用いられたアジピン酸系ポリエステル可塑剤の配合量を
120重量部に増量した。このシートを前記試験に供し
た。試験結果を表2に示す。得られた防汚性シートは、
実施例1で得られた防汚性シートに比べて、防汚性が若
干悪く、また摩耗強さも弱く、実用に適さないシートで
あった。
【0046】比較例5 実施例3と同様にして防汚性シートを作製した。実施例
3の中間層形成用カレンダーフィルム樹脂組成物の組成
を表2の配合15のように変更し、可塑剤として用いら
れたピロメリット酸オクチルエステル可塑剤の配合量を
120重量部に増量した。このシートを前記試験に供し
た。試験結果を表2に示す。得られた防汚性シートは、
実施例3で得られた防汚性シートに比べて、防汚性が若
干悪く、また摩耗強さも弱く、実用に適さないシートで
あった。
【0047】比較例6 実施例4と同様にして防汚性シートを作製した。但し、
実施例4の中間層形成用のカレンダーフィルム樹脂組成
物の配合を表2の配合16のように変更し、可塑剤とし
て用いられたアジピン酸系ポリエステル可塑剤及びピロ
メリット酸オクチルエステル可塑剤を両方とも配合量を
15重量部(合計配合量30重量部)に減量した。この
防汚性シートを前記試験に供した。試験結果を表2に示
す。得られたシートは、実施例4で得られたシートに比
べて、風合いが硬く、耐寒性も悪く、実用に適さないシ
ートであった。
【0048】比較例7 実施例4と同様にして防汚性シートを作製した。但し、
実施例4の中間層形成用のカレンダーフィルム樹脂組成
物の配合を表2の配合17のように変更し、可塑剤とし
て用いられたアジピン酸系ポリエステル可塑剤及びピロ
メリット酸オクチルエステル可塑剤を両方とも配合量を
60重量部(合計配合量120重量部)に増量した。こ
の防汚性シートを前記試験に供した。試験結果を表2に
示す。得られたシートは、実施例4で得られたシートに
比べて、防汚性が若干悪く、また摩耗強さも弱く、実用
に適さないシートであった。
【0049】比較例8 実施例5と同様にして防汚性シートを作製した。但し、
実施例5の中間層形成用カレンダーフィルム樹脂組成物
の組成を表2の配合18のように変更し、可塑剤として
使用されたエチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素三元共重
合体(エルバロイ(登録商標)741、三井デュポンポ
リケミカル(株)製)の量を40重量部に減量し、この
シートを前記試験に供した。試験結果を表2に示す。得
られた防汚性シートは実施例5で得られた防汚性シート
に比べて、風合いが硬く、耐寒性も悪く、実用に適さな
いシートであった。
【0050】比較例9 実施例6と同様にして防汚性シートを作製した。但し、
実施例6の中間層形成用のカレンダーフィルム樹脂組成
物の配合を表2の配合19のように変更し、可塑剤とし
て用いられたエチレン−アクリル酸エステル−一酸化炭
素三元共重合体(エルバロイ(登録商標)HP443、
三井デュポンポリケミカル(株))の配合量を40重量
部に減量した。この防汚性シートを前記試験に供した。
試験結果を表2に示す。得られたシートは、実施例6で
得られたシートに比べて、風合いが硬く、耐寒性も悪
く、実用に適さないシートであった。
【0051】比較例10 実施例5と同様にして防汚性シートを作製した。但し、
実施例5の中間層形成用カレンダーフィルム樹脂組成物
の組成を表2の配合20のように変更し、可塑剤として
用いられたエチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素三元共重
合体(エルバロイ(登録商標)741、三井デュポンポ
リケミカル(株)製)の配合量を140重量部に増量し
た。このシートを前記試験に供した。試験結果を表2に
示す。得られた防汚性シートは実施例5で得られた防汚
性シートに比べて、摩耗強さが弱く、実用に適さないシ
ートであった。
【0052】比較例11 実施例6と同様にして防汚性シートを作製した。但し、
実施例6の中間層形成用のカレンダーフィルム樹脂組成
物の配合を表3の配合21のように変更し、可塑剤とし
て用いられたエチレン−アクリル酸エステル−一酸化炭
素三元共重合体(エルバロイ(登録商標)HP443、
三井デュポンポリケミカル(株))の配合量を140重
量部に増量した。この防汚性シートを前記試験に供し
た。試験結果を表3に示す。得られたシートは、実施例
6で得られたシートに比べて、摩耗強さが弱く、実用に
適さないシートであった。
【0053】比較例12 実施例7と同様にして防汚性シートを作製した。但し、
実施例7の中間層形成用のカレンダーフィルム樹脂組成
物の配合を表3の配合22のように変更し、可塑剤とし
て用いられたエチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素三元共
重合体(エルバロイ(登録商標)741、三井デュポン
ポリケミカル(株))及びエチレン−アクリル酸エステ
ル−一酸化炭素三元共重合体(エルバロイ(登録商標)
HP443、三井デュポンポリケミカル(株))の両方
とも配合量を20重量部(合計配合量40重量部)に減
量した。この防汚性シートを前記試験に供した。試験結
果を表3に示す。得られたシートは、実施例7で得られ
たシートに比べて、風合いが硬く、耐寒性も悪く、実用
に適さないシートであった。
【0054】比較例13 実施例7と同様にして防汚性シートを作製した。但し、
実施例7の中間層形成用のカレンダーフィルム樹脂組成
物の配合を表3の配合23のように変更し、可塑剤とし
て用いられたエチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素三元共
重合体(エルバロイ(登録商標)741、三井デュポン
ポリケミカル(株))及びエチレン−アクリル酸エステ
ル−一酸化炭素三元共重合体(エルバロイ(登録商標)
HP443三井デュポンポリケミカル(株))の両方と
も配合量を70重量部(合計配合量140重量部)に増
量した。この防汚性シートを前記試験に供した。試験結
果を表3に示す。得られたシートは、実施例7で得られ
たシートに比べて、摩耗強さが弱く、実用に適さないシ
ートであった。
【0055】比較例14 実施例8と同様にして防汚性シートを作製した。但し、
実施例7の中間層形成用のカレンダーフィルム樹脂組成
物の配合を表3の配合24のように変更し、可塑剤とし
て用いられたアジピン酸ポリエステル可塑剤及びエチレ
ン−酢酸ビニル−一酸化炭素三元共重合体(エルバロイ
(登録商標)741、三井デュポンポリケミカル
(株))の両方とも配合量を15重量部(合計配合量3
0重量部)に減量した。この防汚性シートを前記試験に
供した。試験結果を表3に示す。得られたシートは、実
施例8で得られたシートに比べて、風合いが硬く、耐寒
性も悪く、実用に適さないシートであった。
【0056】比較例15 実施例8と同様にして防汚性シートを作製した。但し、
実施例8の中間層形成用のカレンダーフィルム樹脂組成
物の配合を表3の配合25のように変更し、可塑剤とし
て用いられたアジピン酸ポリエステル可塑剤及びエチレ
ン−酢酸ビニル−一酸化炭素三元共重合体(エルバロイ
(登録商標)741、三井デュポンポリケミカル
(株))の両方とも配合量を70重量部(合計配合量1
40重量部)に増量した。この防汚性シートを前記試験
に供した。試験結果を表3に示す。得られたシートは、
実施例8で得られたシートに比べて、防汚性が若干悪
く、また摩耗強さも弱く、実用に適さないシートであっ
た。
【0057】比較例16 実施例10と同様にして防汚性シートを作製した。但
し、実施例10の中間層形成用のカレンダーフィルム樹
脂組成物の配合を表3の配合26のように変更し、可塑
剤として用いられたアジピン酸系ポリエステル可塑剤、
ピロメリット酸オクチルエステル可塑剤酸ポリエステル
可塑剤及びエチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素三元共重
合体(エルバロイ(登録商標)741、三井デュポンポ
リケミカル(株))の配合量を各10重量部(合計配合
量30重量部)に減量した。この防汚性シートを前記試
験に供した。試験結果を表3に示す。得られたシート
は、実施例10で得られたシートに比べて、風合いが硬
く、耐寒性も悪く、実用に適さないシートであった。
【0058】比較例17 実施例10と同様にして防汚性シートを作製した。但
し、実施例10の中間層形成用のカレンダーフィルム樹
脂組成物の配合を表3の配合27のように変更し、可塑
剤として用いられたアジピン酸系ポリエステル可塑剤、
ピロメリット酸オクチルエステル可塑剤酸ポリエステル
可塑剤及びエチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素三元共重
合体(エルバロイ(登録商標)741、三井デュポンポ
リケミカル(株))の配合量をそれぞれ40重量部、4
0重量部、50重量部(合計配合量130重量部)に増
量した。この防汚性シートを前記試験に供した。試験結
果を表3に示す。得られたシートは、実施例10で得ら
れたシートに比べて、防汚性が若干悪く、また摩耗強さ
も弱く、実用に適さないシートであった。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】実施例11 (1)シート基布上に下塗り層及び中間層の形成 実施例1と同様にして、シート基布を配合Aによる下塗
り層含浸を施し、その両面上に、中間層形成用カレンダ
ーフィルムを貼布して中間層形成し、シート基体を作製
した。但し、中間層形成用カレンダーフィルム樹脂組成
物の組成を表3の配合1に変更した。
【0063】(2)光触媒防汚性層の形成 上記シート基体の中間層の上に、下記配合Bに示された
組成の接着・保護層処理液をグラビヤコーターで15g
/m2 の塗布量で塗布し、100℃で1分間乾燥冷却し
て、1.5g/m2 の接着・保護層を形成し、その上
に、更に下記配合Cに記載の光触媒防汚性層形成用塗布
液をグラビヤコーターで15g/m2 の塗布量で塗布
し、100℃で1分間乾燥後冷却して、1.5g/m2
の光触媒防汚性層を形成して、防汚性シートを作製し
た。 <配合B> 接着・保護層処理液組成: シリコン含有量3mol %のアクリルシリコン樹脂を8重量% (固形分)含有するエタノール−酢酸エチル(50/50 重量比)溶液 100重量部 ポリシロキサンとしてメチルシリケートMS51(コルコー ト(株))の20%エタノール溶液 8重量部 シランカップリング剤として γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 1重量部 <配合C> 光触媒処理液組成: 酸化チタン含有量10重量%に相当する硝酸酸性酸化チタン ゾルを分散させた水−エタノール(50/50重量比)分 散溶液 50重量部 酸化珪素含有量10重量%に相当する硝酸酸性シリカゾルを 分散させた水−エタノール(50/50重量比)分散液 50重量部 得られた防汚性シートを前記試験に供した。試験結果を
表4に示す。
【0064】実施例12 実施例11と同様にして防汚性シートを作製した。但
し、実施例11の中間層形成用カレンダーフィルム樹脂
組成物の組成を表4の配合2に変更した。この防汚性シ
ートを前記試験に供した。試験結果を表4に示す。
【0065】実施例13 実施例11と同様にして防汚性シートを作製した。但
し、実施例11の中間層形成用カレンダーフィルム樹脂
組成物の組成を表4の配合3に変更した。この防汚性シ
ートを前記試験に供した。試験結果を表4に示す。
【0066】実施例14 実施例11と同様にして防汚性シートを作製した。但
し、実施例11の中間層形成用カレンダーフィルム樹脂
組成物の組成を表4の配合4に変更した。この防汚性シ
ートを前記試験に供した。試験結果を表4に示す。
【0067】実施例15 実施例11と同様にして防汚性シートを作製した。但
し、実施例11の中間層形成用カレンダーフィルム樹脂
組成物の組成を表4の配合5に変更した。この防汚性シ
ートを前記試験に供した。試験結果を表4に示す。
【0068】実施例16 実施例11と同様にして防汚性シートを作製した。但
し、実施例11の中間層形成用のカレンダーフィルム樹
脂組成物の配合を表4の配合6に変更した。この防汚性
シートを前記試験に供した。試験結果を表4に示す。
【0069】実施例17 実施例11と同様にして防汚性シートを作製した。但
し、実施例11の中間層形成用のカレンダーフィルム樹
脂組成物の配合を表4の配合7に変更した。この防汚性
シートを前記試験に供した。試験結果を表4に示す。
【0070】実施例18 実施例11と同様にして防汚性シートを作製した。但
し、実施例11の中間層形成用のカレンダーフィルム樹
脂組成物の配合を表4の配合8に変更した。この防汚性
シートを前記試験に供した。試験結果を表4に示す。
【0071】実施例19 実施例11と同様にして防汚性シートを作製した。但
し、実施例11の中間層形成用のカレンダーフィルム樹
脂組成物の配合を表4の配合9に変更した。この防汚性
シートを前記試験に供した。試験結果を表1に示す。
【0072】実施例20 実施例11と同様にして防汚性シートを作製した。但
し、実施例11の中間層形成用のカレンダーフィルム樹
脂組成物の配合を表4の配合10に変更した。この防汚
性シートを前記試験に供した。試験結果を表4に示す。
【0073】実施例11〜20で得られたシートは、表
4から明らかなように屋外曝露12ヶ月後も汚れの付着
が殆ど認められず、雨筋汚れもなく、非常に優れた防汚
性を示し、かつ風合い試験、耐寒試験、及び摩耗強さ試
験においても良好な結果を示し、実用に適した防汚性シ
ートであることが確認された。
【0074】比較例18 実施例11と同様にしてシートを作製した。但し、実施
例11の中間層形成用カレンダーフィルム樹脂組成物の
組成を表5の配合11のように変更し、可塑剤として、
DOPを70重量部使用した。このシートを前記試験に
供した。試験結果を表5に示す。得られた防汚性シート
は、実施例11〜20で得られた防汚性シートに比べ
て、屋外曝露12ヶ月後の防汚性が若干劣り、雨筋汚れ
が顕著であり、また屋外曝露12ヶ月後の風合いが硬く
なっていた。
【0075】比較例19 実施例11と同様にして防汚性シートを作製した。但
し、実施例11の中間層形成用カレンダーフィルム樹脂
組成物の組成を表5の配合12のように変更し、可塑剤
として用いられたアジピン酸系ポリエステル可塑剤の配
合量を30重量部に減量した。このシートを前記試験に
供した。試験結果を表5に示す。得られた防汚性シート
は、実施例11で得られた防汚性シートに比べ、風合い
が硬く、耐寒性も悪く、実用に適さないシートであっ
た。
【0076】比較例20 実施例13と同様にして防汚性シートを作製した。但
し、実施例13の中間層形成用カレンダーフィルム樹脂
組成物の組成を表5の配合13のように変更し、可塑剤
として用いられたピロメリット酸オクチルエステル可塑
剤の配合量を30重量部に減量した。このシートを前記
試験に供した。試験結果を表5に示す。得られた防汚性
シートは、実施例13で得られた防汚性シートに比べ
て、風合いが硬く、耐寒性も悪く、実用に適さないシー
トであった。
【0077】比較例21 実施例11と同様にして防汚性シートを作製した。但
し、実施例11の中間層形成用カレンダーフィルム樹脂
組成物の組成を表5の配合14のように変更し、可塑剤
として用いられたアジピン酸系ポリエステル可塑剤の配
合量を120重量部に増量した。このシートを前記試験
に供した。試験結果を表5に示す。得られた防汚性シー
トは、実施例11で得られた防汚性シートに比べて、雨
筋汚れが認められ、また摩耗強さが弱く、実用に適さな
いシートであった。
【0078】比較例22 実施例13と同様にして防汚性シートを作製した。但
し、実施例13の中間層形成用カレンダーフィルム樹脂
組成物の組成を表5の配合15のように変更し、可塑剤
として用いられたピロメリット酸オクチルエステル可塑
剤の配合量を120重量部に増量した。このシートを前
記試験に供した。試験結果を表5に示す。得られた防汚
性シートは、実施例13で得られた防汚性シートに比べ
て、雨筋汚れが認められ、また摩耗強さが弱く、実用に
適さないシートであった。
【0079】比較例23 実施例14と同様にして防汚性シートを作製した。但
し、実施例14の中間層形成用のカレンダーフィルム樹
脂組成物の配合を表5の配合16のように変更し、可塑
剤として用いられたアジピン酸系ポリエステル可塑剤及
びピロメリット酸オクチルエステル可塑剤を両方とも配
合量を15重量部(合計配合量30重量部)に減量し
た。この防汚性シートを前記試験に供した。試験結果を
表5に示す。得られたシートは、実施例14で得られた
シートに比べて、風合いが硬く、耐寒性も悪く、実用に
適さないシートであった。
【0080】比較例24 実施例14と同様にして防汚性シートを作製した。但
し、実施例14の中間層形成用のカレンダーフィルム樹
脂組成物の配合を表5の配合17のように変更し、可塑
剤として用いられたアジピン酸系ポリエステル可塑剤及
びピロメリット酸オクチルエステル可塑剤を両方とも配
合量を60重量部(合計配合量120重量部)に増量し
た。この防汚性シートを前記試験に供した。試験結果を
表5に示す。得られたシートは、実施例14で得られた
シートに比べて、雨筋汚れが若干認められ、また摩耗強
さも弱く、実用に適さないシートであった。
【0081】比較例25 実施例15と同様にして防汚性シートを作製した。但
し、実施例15の中間層形成用カレンダーフィルム樹脂
組成物の組成を表5の配合18のように変更し、可塑剤
として用いられたエチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素三
元共重合体(エルバロイ(登録商標)741、三井デュ
ポンポリケミカル(株)製)の配合量を30重量部に減
量した。このシートを前記試験に供した。試験結果を表
5に示す。得られた防汚性シートは、実施例10で得ら
れた防汚性シートに比べて、風合いが硬く、耐寒性が悪
く、実用に適さないシートであった。
【0082】比較例26 実施例16と同様にして防汚性シートを作製した。但
し、実施例16の中間層形成用のカレンダーフィルム樹
脂組成物の配合を表5の配合19のように変更し、可塑
剤として用いられたエチレン−アクリル酸エステル−一
酸化炭素三元共重合体(エルバロイ(登録商標)HP4
43、三井デュポンポリケミカル(株))の配合量を4
0重量部に減量した。この防汚性シートを前記試験に供
した。試験結果を表5に示す。得られたシートは、実施
例16で得られたシートに比べて、風合いが硬く、耐寒
性も悪く、実用に適さないシートであった。
【0083】比較例27 実施例15と同様にして防汚性シートを作製した。但
し、実施例15の中間層形成用カレンダーフィルム樹脂
組成物の組成を表5の配合20のように変更し、可塑剤
として用いられたエチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素三
元共重合体(エルバロイ(登録商標)741、三井デュ
ポンポリケミカル(株)製)の配合量を140重量部に
増量した。このシートを前記試験に供した。試験結果を
表5に示す。得られた防汚性シートは、実施例15で得
られた防汚性シートに比べて、摩耗強さが弱く、実用に
適さないものであった。
【0084】比較例28 実施例16と同様にして防汚性シートを作製した。但
し、実施例16の中間層形成用のカレンダーフィルム樹
脂組成物の配合を表6の配合21のように変更し、可塑
剤として用いられたエチレン−アクリル酸エステル−一
酸化炭素三元共重合体(エルバロイ(登録商標)HP4
43、三井デュポンポリケミカル(株))の配合量を1
40重量部に増量した。この防汚性シートを前記試験に
供した。試験結果を表6に示す。得られたシートは、実
施例16で得られたシートに比べて、摩耗強さが弱く、
実用に適さないシートであった。
【0085】比較例29 実施例17と同様にして防汚性シートを作製した。但
し、実施例17の中間層形成用のカレンダーフィルム樹
脂組成物の配合を表6の配合22のように変更し、可塑
剤として用いられたエチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素
三元共重合体(エルバロイ(登録商標)741、三井デ
ュポンポリケミカル(株))及びエチレン−アクリル酸
エステル−一酸化炭素三元共重合体(エルバロイ(登録
商標)HP443、三井デュポンポリケミカル(株))
の両方とも配合量を20重量部(合計配合量40重量
部)に減量した。この防汚性シートを前記試験に供し
た。試験結果を表6に示す。得られたシートは、実施例
17で得られたシートに比べて、風合いが硬く、耐寒性
も悪く、実用に適さないシートであった。
【0086】比較例30 実施例17と同様にして防汚性シートを作製した。但
し、実施例17の中間層形成用のカレンダーフィルム樹
脂組成物の配合を表6の配合23のように変更し、可塑
剤として用いられたエチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素
三元共重合体(エルバロイ(登録商標)741、三井デ
ュポンポリケミカル(株))及びエチレン−アクリル酸
エステル−一酸化炭素三元共重合体(エルバロイ(登録
商標)HP443、三井デュポンポリケミカル(株))
の両方とも配合量を70重量部(合計配合量140重量
部)に増量した。この防汚性シートを前記試験に供し
た。試験結果を表6に示す。得られたシートは、実施例
17で得られたシートに比べて、摩耗強さが弱く、実用
に適さないシートであった。
【0087】比較例31 実施例18と同様にして防汚性シートを作製した。但
し、実施例18の中間層形成用のカレンダーフィルム樹
脂組成物の配合を表6の配合24のように変更し、可塑
剤として用いられたアジピン酸ポリエステル可塑剤及び
エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素三元共重合体(エル
バロイ(登録商標)741、三井デュポンポリケミカル
(株))の両方とも配合量を15重量部(合計配合量3
0重量部)に減量した。この防汚性シートを前記試験に
供した。試験結果を表6に示す。得られたシートは、実
施例18で得られたシートに比べて、風合いが硬く、耐
寒性も悪く、実用に適さないシートであった。
【0088】比較例32 実施例18と同様にして防汚性シートを作製した。但
し、実施例18の中間層形成用のカレンダーフィルム樹
脂組成物の配合を表6の配合25のように変更し、可塑
剤として用いられたアジピン酸ポリエステル可塑剤及び
エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素三元共重合体(エル
バロイ(登録商標)741、三井デュポンポリケミカル
(株))の両方とも配合量を70重量部(合計配合量1
40重量部)に増量した。この防汚性シートを前記試験
に供した。試験結果を表6に示す。得られたシートは、
実施例18で得られたシートに比べて、雨筋汚れが若干
認められ、また摩耗強さも弱く、実用に適さないシート
であった。
【0089】比較例33 実施例20と同様にして防汚性シートを作製した。但
し、実施例20の中間層形成用のカレンダーフィルム樹
脂組成物の配合を表6の配合26のように変更し、可塑
剤として用いられたアジピン酸系ポリエステル可塑剤、
ピロメリット酸オクチルエステル可塑剤酸ポリエステル
可塑剤及びエチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素三元共重
合体(エルバロイ(登録商標)741、三井デュポンポ
リケミカル(株))の配合量を各10重量部(合計配合
量30重量部)に減量した。この防汚性シートを前記試
験に供した。試験結果を表6に示す。得られたシート
は、実施例20で得られたシートに比べて、風合いが硬
く、耐寒性も悪く、実用に適さないシートであった。
【0090】比較例34 実施例20と同様にして防汚性シートを作製した。但
し、実施例20の中間層形成用のカレンダーフィルム樹
脂組成物の配合を表6の配合27のように変更し、可塑
剤として用いられたアジピン酸系ポリエステル可塑剤、
ピロメリット酸オクチルエステル可塑剤酸ポリエステル
可塑剤及びエチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素三元共重
合体(エルバロイ(登録商標)741、三井デュポンポ
リケミカル(株))の配合量をそれぞれ40重量部、4
0重量部、50重量部(合計配合量130重量部)に増
量した。この防汚性シートを前記試験に供した。試験結
果を表6に示す。得られたシートは、実施例20で得ら
れたシートに比べて、摩耗強さが弱く、実用に適さない
シートであった。
【0091】
【表4】
【0092】
【表5】
【0093】
【表6】
【0094】
【発明の効果】本発明に係る防汚性シートは、防汚性層
に対する塩化ビニル系樹脂含有中間層の可塑剤の影響を
抑制した事により、防汚性層は、その本来の効果を十分
に発現し、優れた防汚性を示すことができる。また、本
発明の防汚性シートは、産業資材用途のシートとして良
好な風合い、耐寒性、及び摩耗強さを有しており、実用
上極めて有用なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B01J 35/02 D06M 11/12 Fターム(参考) 4G069 AA03 BA04A BA04B BA22A BA22B BA48A BB04A BB09A BB13A BB15A BC03A BC09A BC12A BC13A BC18A BC21A BC22A BC25A BC27A BC31A BC35A BC36A BC43A BC44A BC50A BC56A BC59A BC60A BC66A BC68A BC70A BD04A BD05A BD08A BE09A BE09B BE33A BE33B CA01 CA06 CA07 CA10 CA11 DA06 EA09 4J002 BD04W BD05W BD08W BD09W CF03X CJ00Y EH146 FD02X FD02Y FD026 GL00 GN00 4L031 BA09 BA20 CA00 CA06 DA00 DA19 4L033 AB01 AC04 BA94 BA96 CA14 CA18 CA28 CA70 DA06

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維材料より形成された基布と、前記基
    布の少なくとも1面上に形成され、ポリ塩化ビニル系樹
    脂を含む中間層と、この中間層上に形成された防汚性層
    とを有し、 前記中間層が、前記ポリ塩化ビニル系樹脂とともに、そ
    の可塑剤として、 (1)ポリエステル系可塑剤、トリメリット酸エステル
    系可塑剤、及びピロメリット酸エステル系可塑剤から選
    ばれた少なくとも1種からなる液状可塑剤、及び(2)
    エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素三元共重合体及びエ
    チレン−アクリル酸エステル−一酸化炭素三元共重合体
    から選ばれた少なくとも1種からなる高分子量可塑剤、 から選ばれた少なくとも1種を含み、 但し、前記液状可塑剤が単独で用いられるときはその配
    合量は、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、4
    0〜100重量部であり、前記高分子量可塑剤が単独で
    用いられるときは、その配合量はポリ塩化ビニル系樹脂
    100重量部に対し、50〜120重量部であり、か
    つ、前記液状可塑剤及び高分子量可塑剤が併用されると
    きは、その合計配合量は、前記ポリ塩化ビニル樹脂10
    0重量部に対し40〜120重量部である、 ことを特徴とする防汚性シート。
  2. 【請求項2】 前記液状可塑剤と前記高分子量可塑剤と
    が併用されるとき、前記液状可塑剤と前記高分子量可塑
    剤との含有重量比が1:9〜9:1である、請求項1に
    記載の防汚性シート。
  3. 【請求項3】 前記基布と前記中間層との間に、ポリ塩
    化ビニル樹脂を含む下塗り層がさらに形成されている、
    請求項1に記載の防汚性シート。
  4. 【請求項4】 前記防汚性層がアクリル酸エステル及び
    メタクリル酸エステルから選ばれた少なくとも1種を含
    むアクリル系樹脂を主成分として含んでいる、請求項1
    に記載の防汚性シート。
  5. 【請求項5】 前記防汚性層が、光触媒性無機材料を含
    む、請求項1に記載の防汚性シート。
  6. 【請求項6】 前記光触媒性無機材料が、TiO2 ,Z
    nO,SrTiO3,CdS,InP,CaAs,Ba
    TiO3 ,KNbO3 ,Fe2 3 ,Ta35 ,WO
    3 ,SnO2 ,Bi2 3 ,NiO,Cu2 O,Si
    C,SiO2 ,MoS2 ,InPb,RuO2 及びCe
    2 から選ばれた1種以上を含む、請求項5に記載の防
    汚性シート。
  7. 【請求項7】 前記防汚性層が、さらにシリカゾル、モ
    ノアルキルトリアルコキシシラン、及び前記モノアルキ
    ルトリアルコキシシランの加水分解生成物から選ばれた
    少なくとも1種からなる結着剤を含む、請求項5に記載
    の防汚性シート。
  8. 【請求項8】 前記防汚性層において、前記光触媒性無
    機材料の含有量が25〜75重量%である、請求項5に
    記載の防汚性シート。
  9. 【請求項9】 前記防汚性層と前記中間層との間に、接
    着・保護層が形成されている、請求項5に記載の防汚性
    シート。
  10. 【請求項10】 防汚性シートの少なくとも一部が無機
    系顔料によって着色されている請求項5に記載の防汚性
    シート。
JP27304599A 1999-09-27 1999-09-27 テント用防汚性シート Expired - Lifetime JP3880256B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27304599A JP3880256B2 (ja) 1999-09-27 1999-09-27 テント用防汚性シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27304599A JP3880256B2 (ja) 1999-09-27 1999-09-27 テント用防汚性シート

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003364832A Division JP2004098697A (ja) 2003-10-24 2003-10-24 防汚性テント用シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001098464A true JP2001098464A (ja) 2001-04-10
JP3880256B2 JP3880256B2 (ja) 2007-02-14

Family

ID=17522407

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27304599A Expired - Lifetime JP3880256B2 (ja) 1999-09-27 1999-09-27 テント用防汚性シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3880256B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001059199A1 (fr) * 2000-02-08 2001-08-16 Nippon Soda Co., Ltd. Canevas de toile de tente, revetu d'un photocatalyseur et procede de production associe
JP2006272660A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Hiraoka & Co Ltd 可撓性防汚不燃膜材料
JP2007224205A (ja) * 2006-02-24 2007-09-06 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 塩化ビニル系樹脂組成物及びストレッチフィルム
JP2007231055A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 食品包装用塩化ビニル系樹脂組成物及びストレッチフィルム
CN100463948C (zh) * 2006-10-20 2009-02-25 王祥恩 一种门窗密封材料及其制备方法
JP2013231134A (ja) * 2012-04-27 2013-11-14 Furukawa Electric Co Ltd:The 塩化ビニル樹脂組成物およびそれを用いた電線・ケーブル
CN104141219A (zh) * 2014-06-10 2014-11-12 盐城市印染有限公司 一种自清洁纺织品整理液的制备方法及制得整理液的应用
CN104153187A (zh) * 2013-07-22 2014-11-19 盐城工学院 一种自清洁纺织品水性工作液及其制备方法
CN106243853A (zh) * 2015-06-12 2016-12-21 纳幕尔杜邦公司 乙烯共聚物改性的塑溶胶
WO2017085432A1 (fr) * 2015-11-20 2017-05-26 Mermet Article comprenant une couche textile plastifiée et métallisée, en particulier destine a la protection solaire, et procédé de greffage d'une couche métallique pour l'obtention dudit article

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7294592B2 (en) 2000-02-08 2007-11-13 Nippon Soda Co., Ltd. Photocatalyst-carrying tent cloth canvas and production method therefor
WO2001059199A1 (fr) * 2000-02-08 2001-08-16 Nippon Soda Co., Ltd. Canevas de toile de tente, revetu d'un photocatalyseur et procede de production associe
JP2006272660A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Hiraoka & Co Ltd 可撓性防汚不燃膜材料
JP4529046B2 (ja) * 2005-03-28 2010-08-25 平岡織染株式会社 可撓性防汚不燃膜材料
JP2007224205A (ja) * 2006-02-24 2007-09-06 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 塩化ビニル系樹脂組成物及びストレッチフィルム
JP2007231055A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 食品包装用塩化ビニル系樹脂組成物及びストレッチフィルム
CN100463948C (zh) * 2006-10-20 2009-02-25 王祥恩 一种门窗密封材料及其制备方法
JP2013231134A (ja) * 2012-04-27 2013-11-14 Furukawa Electric Co Ltd:The 塩化ビニル樹脂組成物およびそれを用いた電線・ケーブル
CN104153187A (zh) * 2013-07-22 2014-11-19 盐城工学院 一种自清洁纺织品水性工作液及其制备方法
CN104141219A (zh) * 2014-06-10 2014-11-12 盐城市印染有限公司 一种自清洁纺织品整理液的制备方法及制得整理液的应用
CN106243853A (zh) * 2015-06-12 2016-12-21 纳幕尔杜邦公司 乙烯共聚物改性的塑溶胶
CN106243853B (zh) * 2015-06-12 2020-06-23 性能材料北美股份有限公司 乙烯共聚物改性的塑溶胶
WO2017085432A1 (fr) * 2015-11-20 2017-05-26 Mermet Article comprenant une couche textile plastifiée et métallisée, en particulier destine a la protection solaire, et procédé de greffage d'une couche métallique pour l'obtention dudit article
CN108291359A (zh) * 2015-11-20 2018-07-17 莫梅特公司 特别用于防晒的包括层压的金属化的织物层的制品,以及接枝金属层以获得所述制品的方法
CN108291359B (zh) * 2015-11-20 2021-07-09 莫梅特公司 特别用于防晒的包括层压的金属化的织物层的制品,以及接枝金属层以获得所述制品的方法
US11268236B2 (en) 2015-11-20 2022-03-08 Mermet Item including a laminated, metallized textile layer, in particular for sun protection, and method for grafting a metal layer in order to obtain said item

Also Published As

Publication number Publication date
JP3880256B2 (ja) 2007-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001098464A (ja) 防汚性シート
JP6318349B2 (ja) 軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シート
JP2001199014A (ja) 防汚性シート
AU778201B2 (en) Photocatalyst-carrying tent cloth canvas and production method therefor
JP3868405B2 (ja) 雨筋汚れ防止性に優れたテント用防汚性シート
JP4491535B2 (ja) 光触媒担持テント地キャンバス及びその製造方法
JP2004098697A (ja) 防汚性テント用シート
JP3871662B2 (ja) 雨筋汚れ防止性に優れたテント用防汚性シート
JP3651586B2 (ja) 防汚性シート、防汚性複合シート及びその製造方法、防汚性複合シート構造物
JPS6129263B2 (ja)
KR102247309B1 (ko) 특히 햇빛 차단을 위한, 적층된 금속 섬유층을 포함하는 물품, 및 상기 물품을 획득하기 위해 금속층을 접목하는 방법
JP3868394B2 (ja) 雨筋汚れ防止性に優れたテント用防汚性シート
JPH07186342A (ja) 防汚性に優れた積層シート
JP2003191386A (ja) 防汚性シート
JPH10100341A (ja) 装飾被覆用フィルム
JP3526231B2 (ja) 耐汚染性フッ素樹脂シート
JP4438594B2 (ja) コーティング材組成物及び塗装品
JP3346474B2 (ja) 防汚性シート
JPH07238252A (ja) 柔軟性基材用コーティング組成物
JP3498341B2 (ja) 光学用表示板
JPH04218550A (ja) 塩素含有樹脂組成物
JPH0724972A (ja) タイルカーペットの製造方法
JPH0419144A (ja) 塩化ビニル系樹脂成形品
JP2001016999A (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JPH10100342A (ja) 装飾被覆用フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20040713

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20040713

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060911

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061107

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3880256

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091117

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313118

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091117

Year of fee payment: 3

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091117

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313114

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091117

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101117

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101117

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111117

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111117

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121117

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131117

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term