JPH10100342A - 装飾被覆用フィルム - Google Patents

装飾被覆用フィルム

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JPH10100342A
JPH10100342A JP8256613A JP25661396A JPH10100342A JP H10100342 A JPH10100342 A JP H10100342A JP 8256613 A JP8256613 A JP 8256613A JP 25661396 A JP25661396 A JP 25661396A JP H10100342 A JPH10100342 A JP H10100342A
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JP
Japan
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weight
group
parts
film
vinyl chloride
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JP8256613A
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Takemoto Nakai
壯元 中井
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Mitsubishi Chemical MKV Co
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Mitsubishi Chemical MKV Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外観及び耐候性が良好で押出ラミネート加工
に適し、かつ基材や成型品との密着性も優れた装飾被覆
用フィルムの提供。 【解決手段】 塩化ビニル系樹脂と該樹脂100重量部
あたり、可塑剤10〜40重量部、リン酸エステル1〜
10重量部、紫外線吸収剤0.1〜3重量部、酸化チタ
ン5〜50重量部及び特定の有機リン酸部分エステルの
金属塩0.1〜3重量部を含む塩化ビニル系樹脂組成物
からなる、厚さ50〜300μmのフィルムを基材層と
し、この基材層の片面に、塩素含有量が15〜35重量
%の塩素化ポリプロピレンからなる厚さ5〜100μm
のホットメルト接着剤層が形成されてなる装飾被覆用フ
ィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外観・耐候性に優
れた装飾被覆用フィルムに関し、詳しくは、押出成形法
により製造される成形品の表面に押出ラミネートするこ
とにより装飾被膜を形成することができる装飾被覆用フ
ィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】押出成型品の表面に模様等の意匠を施す
ためには、マーキングフィルムのような装飾被覆用フィ
ルムを貼り付ける方法が一般的である。こうした装飾被
覆用フィルムは、通常、塩化ビニル系樹脂フィルムを基
材として、その目的に応じて基材表面に印刷を施した
後、裏面に感圧型接着剤層を形成し、更に接着剤層を保
護するために離型紙を貼り合わせた構成となっている。
【0003】しかしながら、このようなフィルムを成型
品に貼り付けるにあたっては、手間と技能とを要するた
め、施工コストが高くつく結果となっている。そこで、
押出成形と同時に被覆加工ができる押出ラミネート成形
法の採用が提案されているが、通常の接着剤では基材や
成型品との密着性が不十分であった。また、これらのフ
ィルムは曲面に追従するため適度な柔軟性も要求される
と同時に屋外での使用に対応するために耐候性が必要と
される。一般に、塩化ビニル系樹脂フィルムを基材とす
る装飾被覆用フィルムにおいては、柔軟性を付与するた
めに可塑剤が添加されるが、この可塑剤がブリードした
り移行することによって耐候性、接着力保持性、印刷イ
ンキ密着性、紫外線吸収剤保持性等の経時的な低下が発
生する例が多く見られた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】外観・耐候性が良好で
押出ラミネート加工に適した透明タイプの装飾被覆用フ
ィルムの提供。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の諸点
に関して鋭意検討を加えた結果、特定の組成の塩化ビニ
ル系樹脂フィルムを基材層とし、これに特定のホットメ
ルト接着剤層を形成させることにより、これらの問題点
が解決されることを見出し、本発明を完成した。
【0006】即ち、本発明の要旨とするところは、塩化
ビニル系樹脂と該樹脂100重量部あたり、可塑剤10
〜40重量部、リン酸エステル1〜10重量部、紫外線
吸収剤0.1〜3重量部、酸化チタン5〜50重量部及
び下記一般式(I)又は(II)で示される有機リン酸部
分エステルの金属塩0.1〜3重量部を含む塩化ビニル
系樹脂組成物からなる、厚さ50〜300μmのフィル
ムを基材層とし、この基材層の片面に、塩素含有量が1
5〜35重量%の塩素化ポリプロピレンからなる厚さ5
〜100μmのホットメルト接着剤層が形成されてなる
装飾被覆用フィルム、に存している。
【0007】
【化2】
【0008】(但し、上記式中に示されるMは亜鉛、カ
ルシウム、バリウム、マグネシウム及びストロンチウム
からなる群から選ばれる1種又は2種以上の金属元素で
あり、またR1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ炭
素原子数1〜22のアルキル基、アリール基、アラルキ
ル基、アルキルアリール基又はエーテル結合を含む炭化
水素基を示す。) また、本発明の要旨は、ホットメルト接着剤として用い
る塩素化ポリプロピレンの重合平均分子量が10000
〜1000000である上記の装飾被覆用フィルム、に
も存している。
【0009】本発明のもう一つの要旨は、上記の装飾被
覆用フィルムを押出成形と同時に成型品に被覆する押出
ラミネート成形方法及びこの押出ラミネート成形法によ
り得られた被覆成型品にも存している。
【0010】
【発明の実施の態様】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の装飾被覆用フィルムの基材層に用いる塩化ビニ
ル系樹脂組成物の原料である塩化ビニル系樹脂は、塩化
ビニルの単独重合体の他、塩化ビニルとこれと共重合可
能な他の単量体との共重合体を含む。
【0011】塩化ビニル単量体と共重合可能な他の単量
体としては、従来一般的に用いられているものを特に限
定することなく使用することができる。例えば、酢酸ビ
ニル等のビニルエステル類、エチルビニルエーテル、オ
クチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類、
エチレン、プロピレン等のα−オレフィン類、アクリル
酸、メタクリル酸等の一価不飽和酸、及びこれらの一価
不飽和酸のメチルエステル等のアルキルエステル類、マ
レイン酸、イタコン酸等の二価不飽和酸、これらの二価
不飽和酸のメチルエステル等のアルキルエステル類、塩
化ビニリデン等のビニリデン化合物、アクリロニトリル
等の不飽和ニトリル類などの一種又は二種以上の混合物
が挙げられる。これらの単量体は、塩化ビニル単量体に
対し、通常30重量%以下、好ましくは20重量%以下
の割合で使用されるが、特に制限はない。
【0012】基材層に用いる塩化ビニル樹脂組成物に使
用する可塑剤としては、塩化ビニル系樹脂組成物に通常
用いられるものであれば特に制限はなく、例えばジ−2
−エチルヘキシルフタレート、ジイソノニルフタレート
等のフタル酸ジエステル系可塑剤、トリ−2−エチルヘ
キシルトリメリテート、トリイソデシルトリメリテート
等のトリメリット酸トリエステル系可塑剤、ジ−2−エ
チルヘキシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルセバ
ケート等の脂肪族二塩基酸ジエステル系可塑剤、アジピ
ン酸や(テレ)フタル酸等の二塩基酸と1,2−ブタン
ジオールや1,4−ブタンジオール等のジオールとを重
縮合した構造のポリエステル可塑剤等を用いることがで
きる。
【0013】可塑剤の配合量は塩化ビニル系樹脂100
重量部あたり10〜40重量部、好ましくは15〜30
重量部である。配合量が10重量部未満では装飾フィル
ム成形時の加工性が不十分となり、また40重量部を超
えた場合は、印刷インキの密着性が悪化する傾向とな
る。本発明に用いられるリン酸エステルとしては、トリ
クレジルホスフェート(TCP)、トリキシリルホスフ
ェート(TXP)、ジキシレニルモノクレジルホスフェ
ート、モノキシレニルジクレジルホスフェート等の他、
分子中に少なくとも1個のエチルフェノール残基を有す
るリン酸エステル等が挙げられ、これらのリン酸エステ
ルは、単独で又は二種類以上を混合して使用できる。
【0014】リン酸エステルの配合量は、塩化ビニル系
樹脂100重量部に対し1〜10重量部である。配合量
が1重量部未満では装飾フイルムの耐候性が十分でな
く、10重量部を超えると、配合量に見合った効果の増
加は期待できない一方、印刷インキの密着性が低下する
場合がある。本発明の装飾被覆用フィルムの原料となる
塩化ビニル系樹脂組成物に用いる紫外線吸収剤として
は、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾー
ル系紫外線吸収剤、或いはサリチル酸エステル系紫外線
吸収剤等が使用できる。紫外線吸収剤の配合量は塩化ビ
ニル系樹脂100重量部に対して、0.1〜3重量部、
好ましくは0.2〜2重量部である。0.1重量部未満
では耐候性が不十分となりやすく、また3重量部を超え
て配合しても、量に見合った耐候性向上効果は得られな
いのみならず、逆に接着剤層への移行等により劣化を促
進する可能性があるので好ましくない。
【0015】また、本発明で用いる酸化チタンはルチル
型のものが好ましく、平均粒径は0.01〜1μmのも
のが好適である。ルチル型酸化チタンは耐候性が良く、
アナターゼ型に比べ基材の耐久性を高める。酸化チタン
の配合量は塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、5〜
50重量部、好ましくは10〜30重量部である。配合
量が5重量部未満の場合は隠蔽性が不十分になり、接着
剤層や基材の劣化が起こりやすくなるので好ましくな
い。50重量部を超える場合は酸化チタンの配合量に見
合った耐久性の向上効果は得られず、逆に基材フイルム
の強度が低下する傾向となるので好ましくない。
【0016】また、本発明で用いる前記一般式(I)又
は(II)で示される有機リン酸部分エステル金属塩を構
成する炭素原子数1〜22のアルキル基、アリール基、
アラルキル基、アルキルアリール基又はエーテル結合を
含む炭化水素基としては、以下のようなものが例示でき
る。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル
基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−アミ
ル基、イソアミル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘ
プチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、2−エチ
ルヘキシル基、n−ノニル基、イソノニル基、デシル
基、ラウリル基、トリデシル基、シクロオクチル基、4
−メチルシクロヘキシル基、オクタデシル基等が挙げら
れる。
【0017】アリール基としては、フェニル基、ナフチ
ル基等が、アラルキル基としてはベンジル基、p−フェ
ネチル基、α−フェニルプロピル基等が例示できる。ア
ルキルアリール基の例としては、トリル基、キシリル
基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基、tert−
ブチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニ
ル基、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル基等が挙
げられる。
【0018】エーテル結合を含む炭化水素基としては、
フルフリル基、テトラヒドロフルフリル基、5−メチル
フルフリル基、α−メチルフルフリル基、メチルセロソ
ルブ残基(前記セロソルブから水酸基を除いたエーテル
結合を含む炭化水素基を言う、以下同じ)、エチルセロ
ソルブ残基、イソプロピルセロソルブ残基、ブチルセロ
ソルブ残基、イソブチルセロソルブ残基、ヘキシルセロ
ソルブ残基、シクロヘキシルセロソルブ残基、フェニル
セロソルブ残基、メチルカルビトール残基(前記カルビ
トールから水酸基を除いたエーテル結合を含む炭化水素
基を言う、以下同じ)、エチルカルビトール残基、イソ
プロピルカルビトール残基、トリエチレングリコールモ
ノメチルエーテル残基(前記エーテルから水酸基を除い
たエーテル結合を含む炭化水素基を言う、以下同じ)、
トリエチレングリコールモノエチルエーテル残基、トリ
エチレングリコールモノブチルエーテル残基、2,3−
ジメトキシ−n−プロピル基、2,2’−ジエトキシイ
ソプロピル基、3−エトキシ−2−プロポキシ−n−プ
ロピル基等が挙げられる。
【0019】有機リン酸部分エステル金属塩に含まれる
金属元素としては亜鉛、カルシウム、バリウム、マグネ
シウム及びストロンチウムからなる群から選ばれる1種
又は2種以上の金属元素を用いる。上記のような各種の
置換基を有する有機リン酸部分エステル金属塩は、1種
又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0020】この有機リン酸部分エステル金属塩の配合
量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.1〜
3重量部、好ましくは0.2〜2重量部である。配合量
が0.1重量部未満の場合は十分な耐候性が得られず、
一方3重量部を超えるような場合は配合量に見合った耐
候性の向上効果は得られず、逆に接着剤層への移行等に
より劣化を促進する可能性があるので好ましくない。
【0021】基材層は、塩化ビニル系樹脂に所定量の可
塑剤、紫外線吸収剤及び酸化チタンを加え、更に目的に
応じて各種の塩化ビニル系樹脂用添加剤を配合して、リ
ボンブレンダー、バンバリーミキサー或いはスーパーミ
キサー等の混合機により混合して塩化ビニル系樹脂組成
物を得、これをTダイ法やインフレーション法等の押出
成形法やカレンダー法、流延法等によってフィルム化す
ることにより製造することができる。
【0022】このようにして製造されるフィルム(基材
層)の厚さは50〜300μm,好ましくは70〜20
0μmである。厚さが50μm未満では耐候性の点で十
分でなく、厚さが300μmを超える場合は押出しラミ
ネート加工性が悪くなり、またコスト的にも不利にな
る。前記の塩化ビニル系樹脂フィルム上に着色・印刷層
を設けるには、各種印刷用インキをバーコート法、ブレ
ードコート法、リバースロールコート法等によりフィル
ムに塗布するか、又は、グラフィック、フレキソグラフ
ィック、シルクスクリーン、ドライオフセット法等によ
り印刷すればよい。
【0023】本発明の装飾被覆用フィルムには、塩素含
有量15〜35重量%、好ましくは20〜30重量%の
塩素化ポリプロピレンををホットメルト接着剤として使
用する。塩素含有量が15重量%未満の場合、基材フィ
ルムとの密着性が不十分であり、また35重量%を超え
る場合、被覆対象の成形品との密着力が劣ったり、ソリ
・着色等が起こって外観が劣るようになる場合がある。
更に塩素化ポリプロピレンの重量平均分子量としては、
10000〜1000000の範囲にあるのが好まし
く、また熱軟化温度が50〜120℃のものが好適であ
る。
【0024】塩素化ポリプロピレン層を基材層表面に形
成するには、これを有機溶剤に溶解して溶液状態で基材
に塗布しても、塩素化ポリプロピレン自身を熱溶融させ
て被膜を形成させてもよい。使用できる有機溶剤として
は、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、n−ヘキサ
ン等の炭化水素類、トリクロルエチレン、テトラクロル
エチレン、メチルクロロホルム等のハロゲン化炭化水素
類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン等のケトン類、酢酸エステル、プロピオン酸エス
テル等のエステル類、エチルエーテル、メチルエチルエ
ーテル等のエーテル類などが挙げられ、これらは1種も
しくは2種以上を混合して使用することができる。
【0025】このような有機溶剤に塩素化ポリプロピレ
ンを溶解した溶液を基材層に塗布するためには、バーコ
ート法、ブレードコート法、グラビアコート法、ナイフ
コート法、リバースロールコート法、ディップコート
法、カーテンコート法、スプレーコート法、ロッドコー
ト法等の塗布方法を用いることができる。また、塩素化
ポリプロピレン自身を熱溶融させて被膜層を形成する場
合は、押出法、押出ラミネート法、スプレーガン法等が
用いられる。
【0026】被膜の形成のために溶液を塗布した場合の
溶剤の乾燥方法としては、例えば自然乾燥法、熱風乾燥
法、赤外線乾燥法、遠赤外線乾燥法等があり、乾燥条件
としては、例えば50〜150℃、0.5〜5分間保持
すればよい。塩素化ポリプロピレン層の厚さは5〜10
0μmの範囲であり、好ましくは10〜60μmの範囲
にあるのがよい。
【0027】本発明の装飾被覆用フィルムを用いて、成
形品表面に装飾被覆を形成するためには、押出成形法に
より製造される成形品の表面に本フィルムを押出ラミネ
ートすればよい。押出された溶融樹脂の熱で塩素化ポリ
プロピレンが溶融し、フィルムと成型品とが強固に接着
できる。更に必要であればラミネート後、曲面状や波板
状、或いは凹凸形状等を付けて三次曲面としてもよい。
本発明の装飾被覆用フィルムと共に押出成形する樹脂と
しては、ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレンと
エチレンとの共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体
(EVA)、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂
等が挙げられる。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
例によって限定されるものではない。 (1)装飾被覆用フィルムの作成 表−1に示す組成からなる塩化ビニル系樹脂組成物をス
ーパーミキサーで混合した後、185℃に加温したロー
ル上で5分間混練し、基材層に相当する透明フィルムを
作成した。
【0029】得られた基材層の片面の一部に、加熱硬化
型アクリル系印刷インキをスクリーン印刷法にて塗布・
乾燥し、厚さ10μmの印刷層を形成した後、基材層の
他の面に、表−2に示すホットメルト接着剤層を塗布・
形成した。接着剤層は、例えば実施例1においては、日
本製紙(株)製スーパークロン822をシクロヘキサン
に溶解し(固形分濃度20重量%)、乾燥後の厚さが2
0μmとなるように、リバースロールコート法にて塗布
し、温度110℃で2分間乾燥させて形成した。 (2)装飾成形品の作製 ポリプロピレン樹脂(三菱化学(株)製4200E)を
原料とし、三菱重工製の65mmΦTダイ成形機を用い
て、成形温度210℃、引取速度2m/分、シート厚さ
1.5mmの条件で押出成形を行い、押出し直後のシー
トと上記(1)で作成した装飾被覆用フィルムとを押圧
(線圧)8kg/cmで押出ラミネートすることにより
装飾被覆を有する成形品を作製した。 (3)装飾成形品の評価 [押出しラミネート性]押出しラミネート後の各層間の
密着性を評価した。結果を表−1に示す。評価基準は次
の通り。
【0030】 ○・・・密着性良好(手による剥離なし) △・・・基材層・接着剤層間又は接着剤層・シート間が
手で一部剥がせる ×・・・基材層・接着剤層間又は接着剤層・シート間が
手で全部剥がせる [耐候性評価方法]上記(2)で作製した装飾成形品を
15cm×20cmにカットして試験片を作成した。こ
の試験片を、サンシャインウエザロメーター(ブラック
パネル温度63℃、降雨12分/60分)に2000時
間曝露した後の装飾被覆フィルムのはがれやクラック及
び変色の発生、印刷層の脱落を目視により評価した。結
果を表−1に併せて示す。
【0031】評価基準は次の通り。 (i)フィルムのはがれ、クラックの発生状況 ○・・・はがれ・クラックの発生なし △・・・はがれ・クラックがわずかに発生 ×・・・はがれ・クラックの発生が顕著 (ii)印刷文字の脱落・装飾フィルムの変色状態 ○・・・脱落・変色なし △・・・一部脱落・変色有り ×・・・脱落・変色が著しい <実施例1、2、比較例1〜5>本発明の規定に相当す
る配合剤、配合量で所定の厚さの基材層と、特定のホッ
トメルト接着剤層からなる装飾被覆用フィルムに関する
例である。
【0032】比較例1〜4は配合剤の量やフィルムの厚
さが本発明の範囲外となっている例であり、比較例5は
ホットメルト接着剤の種類が本発明の範囲外のものであ
る。
【0033】
【表1】 *1 配合 PVC:三菱化学(株)製 37L(平均重合度1050) 可塑剤:三菱化学(株)製 ダイヤサイザーDOP リン酸エステル:トリクレジルホスフェート(TCP) UV剤:紫外線吸収剤 チバガイギー(株)製 チヌビン328 (ベンゾトリアゾール系) 酸化チタン:石原産業(株)製 CR−90(ルチル型) 金属塩:有機リン酸部分エステル金属塩 (a)リン酸モノオクタデシル亜鉛塩 (b)リン酸モノオクタデシルバリウム塩 安定剤:アデカ・アーガス(株)製 マークAC−539(Ba-Zn系) 滑剤 :エチレンビスラウリルアミド *2 ホットメルト接着剤
【0034】
【表2】(表−2) †1:スーパークロン・・・日本製紙(株)製 エスダイン ・・・積水化学工業(株)製 †2:Mw ・・・・・・・重量平均分子量 *3 耐候性:フィルム=フィルムのはがれ、クラックの発生状況 印刷 =印刷層の脱落・装飾フィルムの変色の状態 <結果の評価>実施例1〜2と比較例1〜5とを比べる
と、本発明の装飾被覆用フィルムは、押出ラミネート性
も耐候性も良好な、バランスに優れたものであることが
判る。
【0035】なお、ホットメルト接着剤として、本発明
に規定したもの以外のものを用いたものは、押出ラミネ
ート性、耐候性とも不十分なものであった。
【0036】
【発明の効果】本発明のフィルムは、耐候性が良好で、
経時劣化も少ない。また、押出ラミネートに適した特徴
を有していて加工性も優れているので、装飾被覆用フィ
ルムに好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 5/521 C08K 5/521 C08L 27/06 C08L 27/06 C09J 127/24 C09J 127/24

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂と該樹脂100重量部
    あたり、可塑剤10〜40重量部、リン酸エステル1〜
    10重量部、紫外線吸収剤0.1〜3重量部、酸化チタ
    ン5〜50重量部及び下記一般式(I)又は(II)で示
    される有機リン酸部分エステルの金属塩0.1〜3重量
    部を含む塩化ビニル系樹脂組成物からなる、厚さ50〜
    300μmのフィルムを基材層とし、この基材層の片面
    に、塩素含有量が15〜35重量%の塩素化ポリプロピ
    レンからなる厚さ5〜100μmのホットメルト接着剤
    層が形成されてなる装飾被覆用フィルム。 【化1】 (但し、上記式中に示されるMは亜鉛、カルシウム、バ
    リウム、マグネシウム及びストロンチウムからなる群か
    ら選ばれる1種又は2種以上の金属元素であり、またR
    1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ炭素原子数1〜
    22のアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキ
    ルアリール基又はエーテル結合を含む炭化水素基を示
    す。)
  2. 【請求項2】 塩素化ポリプロピレンの重合平均分子量
    が10000〜1000000である請求項1に記載の
    装飾被覆用フィルム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の装飾被覆用フィ
    ルムを押出成形と同時に成型品に被覆する押出ラミネー
    ト成形方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の押出ラミネート成形法
    により得られた被覆成型品。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009234011A (ja) * 2008-03-27 2009-10-15 Lintec Corp マーキングフィルム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009234011A (ja) * 2008-03-27 2009-10-15 Lintec Corp マーキングフィルム

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