JP4327576B2 - ポリ塩化ビニル基材 - Google Patents

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本発明は、屋外メディア、保護フィルム、標識、建材用シートなど各種のシート基材として用いられるポリ塩化ビニル基材に関し、特に種々の機能層を積層した複合シートの基材として好適なポリ塩化ビニル基材に関する。
ポリ塩化ビニルは、成形性、加工性、柔軟性に優れ、各種床材、壁材などの建築・家具材料や、車両用材料などの各種シート材料として用いられている。
一般にポリ塩化ビニルシートはフタル酸エステル等の可塑剤を含むものが多く、このようなポリ塩化ビニルシートでは、可塑剤が表面にブリードすることを防止するためにポリアクリル酸エステル、ポリ酢酸ビニル、ポリカーボネート、変性ナイロン、ポリウレタン等を含有する樹脂溶液で表面処理することが知られている(例えば、特許文献1)。またポリ塩化ビニルシートを粘着剤を介して被着体に被着する用途においては、可塑剤が粘着層に移行し、接着力が低下することを防止するための可塑剤移行防止剤或いはプライマー層として(メタ)アクリル酸エステル、ポリエステル、ニトリルゴム、ポリウレタンなどの樹脂が使用されている。
例えば、特許文献2、特許文献3には、粘着剤層との間に特定分子量範囲のポリメタクリル酸メチルを主成分とするプライマー層を設けることが提案されている。
特開昭47−43072号公報 特許第2512596号公報 特公平8−19384号公報
一方、ポリ塩化ビニルシートの用途として、その優れた柔軟性を利用して、帯電防止層、紫外線防止層、防眩層、再帰反射層、遮熱層などの種々の機能層を設けた複合シートへの応用も開発されつつある。しかし、ポリ塩化ビニルを基材として、このような機能層を設ける場合、上記可塑剤の問題とは別に塩化ビニルの乏しい耐溶剤性に起因する問題があり、基材としての実用化を阻んでいる。即ち、塩化ビニルシートを基材として有機溶剤(以下、単に「溶剤」ということがある)を含む機能層用塗布液を塗布によって形成した場合、ポリ塩化ビニルシートは耐溶剤性が低いため、基材が縮んだり変形するという問題があった。またこのようなシートは、多くの用途において、接着剤或いは粘着層などを介して被貼着材に貼着されるが、機能層に含まれる溶剤が基材を通して接着剤或いは粘着層に移行し、接着性や粘着性を低下させる可能性がある。また逆に、接着剤或いは粘着層に含まれる溶剤が基材を通して他の層に移行し、他の層の機能を阻害したり、他の層と基材との接着性を損なう可能性もある。機能層に用いられる溶剤は、通常ポリ塩化ビニルに含まれる可塑剤(テレフタル酸エステル)に比べ分子量の小さいものが多く、従来の可塑剤移行防止用に用いられている材料では十分にその移行を防止することは困難であった。
本発明は、ポリ塩化ビニルを基材とする複合シートについて、基材を通した溶剤の浸透および、それによる粘着層や機能層の機能低下を防止することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者はポリ塩化ビニルからなる基材に対し優れた接着性を有し、且つ溶剤移行防止性に優れた塗膜について鋭意研究した結果、水系ポリエステル等の特定の樹脂を含む塗膜を設けることにより、この塗膜の表裏面側の一方から他方への溶剤の移行を効果的に防止することができ、しかもこの塗膜(以下「溶剤浸透防止層」という。)上に機能層を良好に形成できることを見いだし、本発明に至ったものである。
即ち本発明のポリ塩化ビニル基材は、少なくとも一方の面に有機溶剤系の塗布液から形成されてなる機能層が形成されるポリ塩化ビニル基材であって、前記機能層と前記基材との間に水系ポリエステル、水系ポリウレタン、親水性ポリアミドから選ばれる樹脂の少なくとも二種の水溶性又は水分散性樹脂を含む溶剤浸透防止層を形成したものである。また本発明のポリ塩化ビニル基材は、少なくとも一方の面に有機溶剤系の塗布液から形成されてなる機能層が形成されるポリ塩化ビニル基材であって、前記機能層と前記基材との間に水系ポリエステル、親水性ポリアミドから選ばれる樹脂の少なくとも一種の水溶性又は水分散性樹脂を含む溶剤浸透防止層を形成したものである。
本発明のポリ塩化ビニル基材の好ましい態様において、溶剤浸透防止層は、水系ポリエステルと水系ポリウレタンを重量比で2:1〜1:2の割合で含む。
本発明のポリ塩化ビニル基材の別の好ましい態様において、親水性ポリアミドは、メトキシメチル化ナイロンである。
本発明のポリ塩化ビニル基材に形成される機能層は、例えば、帯電防止層、紫外線防止層、防眩層、再帰反射層、遮熱層、インクジェット記録層のいずれかである。
本発明によれば、ポリ塩化ビニル基材の機能層が設けられる面に特定の水溶性又は水分散性樹脂を含む溶剤浸透防止層を備えたことにより、1)溶剤浸透防止層が形成された面に、溶剤を含む機能層を塗布して形成する際に、ポリ塩化ビニル基材の表面が縮んだり、変形することがなく、良好な機能層を形成することができる、2)溶剤浸透防止層とポリ塩化ビニル基材との接着性が良好であるため、溶剤浸透防止層が基材から剥離せず、また基材の柔軟性が損なわれず保たれる、という効果が得られる。
また本発明によれば、ポリ塩化ビニル基材の面に粘着層を有するか、他方の面を粘着剤を介して被貼着体に貼着する場合、溶剤浸透防止層上に設けた機能層からの溶剤によって粘着層或いは接着剤の粘着性や接着性が低下するのを防止できる。また逆に、粘着層に含まれる溶剤が、ポリ塩化ビニル基材を通して機能層側に浸透し、影響を与えるのを防止できる。
以下、本発明のポリ塩化ビニル基材の実施の形態を説明する。
本発明は、ポリ塩化ビニルを用いた柔軟性に優れた基材シートを対象とする。ポリ塩化ビニルとしては一般に軟質ポリ塩化ビニルシート(厚み0.2mm以上)或いはポリ塩化ビニルフィルム(厚み0.2mm以下)として市販されているものを用いることができ、ホモポリマー或いはストレートポリマーの他、酢酸ビニルや塩化ビニリデンとの共重合体であってもよい。
これら基材の厚みは、用途により異なり特に限定されないが、溶剤の浸透が問題となる厚み5mm以下のものに特に好適である。
溶剤浸透防止層は、主として水系ポリエステル、水系ポリウレタン、親水性ポリアミドから選ばれる樹脂の少なくとも一種の水溶性又は水分散性樹脂からなり、基材の少なくとも一方の面に形成される。溶剤浸透防止層として、このような親水性樹脂を用いることにより、ポリ塩化ビニルとの接着性が良好で形状追従性を有し且つ有機溶剤に対し高い浸透防止性を有する溶剤浸透防止層を形成することができる。
水系ポリエステル樹脂は、水分散性或いは水溶性ポリエステルであればよく、例えば芳香族二塩基酸とグリコールからなるポリエステルにアクリル樹脂等の親水性樹脂を共重合した、数平均分子量が4,000〜50,000のポリエステル樹脂を用いることができる。
水系ポリウレタンとしては、水性塗工溶剤によって塗布可能なものであればよく、例えば、1)ブロック型ポリウレタン樹脂塗料、2)ポリオール化合物としてアクリルポリオールを用いたアクリル変性ウレタン樹脂等のポリオール硬化性ポリウレタン樹脂塗料(2液型ウレタン樹脂塗料)、3)ポリオール、芳香族イソシアネート及び水酸基を有するアクリレートモノマーから合成されたウレタンアクリレートオリゴマー(UAO)或いはポリエステルポリオール、脂肪族イソシアネート及び水酸基を有するアクリレートモノマーから合成したポリエステルUAOなどからなるウレタン樹脂紫外線硬化塗料を用いることができる。特に層を形成した後の乾燥性の点からは、乳化剤を用いないものが好ましい。
親水性ポリアミドとしては、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド11、ポリアミド12或いはこれらポリアミドの共重合体などの公知のポリアミドを用いることができ、特にナイロンアミド基の一部をメトキシメチル化したメトキシメチル化ナイロンを用いることが好ましい。
これらの水溶性又は水分散性樹脂は、単独で用いることも可能であるが、水系ポリエステル及び水系ポリウレタンを用いる場合には両者を混合して用いるか、イソシアネート等の硬化剤を混合することが好ましい。これにより溶剤浸透防止層の耐溶剤性と基材に対する接着性の両方を向上させることができる。特に水系ポリエステルと水系ポリウレタンを重量比で2:1〜1:2の範囲で混合して用いることが好ましい。イソシアネート等の硬化剤を添加する場合には、イソシアネート基の含有率によって異なるので一概に言えないが、水系ポリエステルまたは水系ポリウレタンに対し、1〜50重量%程度用いることが好ましい。
溶剤浸透防止層は、上述した樹脂の他に、上記効果を損なわない範囲でその他の樹脂や紫外線吸収剤、顔料、染料、光安定剤、分散剤、難燃剤、消泡剤等公知の添加剤を添加することができる。
このような構成の溶剤浸透防止層は、例えば、層を構成する樹脂を含む水系分散液をポリ塩化ビニルシートに塗布、乾燥することにより、形成することができる。或いは水系ポリエステル或いは水系ポリウレタンのプレポリマー、硬化剤及び必要に応じて他の樹脂を含む水系分散液をポリ塩化ビニル基材に塗布後、硬化させて形成することもできる。
溶剤浸透防止層の厚みは、上に設けられる層の溶剤成分や厚み或いは用途により異なるが、溶剤の移行を確実に防止するために、好ましくは1μm以上、より好ましくは3μm以上とする。上限は特に限定されないが、好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下とする。
本発明のポリ塩化ビニル基材は、上記構成の溶剤浸透防止層を少なくとも一方の面に備えたものであり、その上に芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、アルコール類、エステル類、ケトン類等の任意の有機溶剤系の塗布液から形成されてなる機能層を形成することができ、溶剤の浸透による縮みや変形をきたすことがない。また機能層或いは溶剤浸透防止層が形成されない面には、必要に応じて粘着層などを形成することができる。この場合、公知の可塑剤移行防止用のプライマー層などを形成してもよい。このように粘着層を設けた場合にも、粘着層への溶剤の浸透及び粘着層からの溶剤の浸透を共に防止することができ、粘着性の低下や機能層の特性劣化を招くことがない。
本発明によれば、従来塗工によって形成することが困難であったポリ塩化ビニルシートを基材として種々の複合シートを作製することができる。具体的には、樹脂塗料に帯電防止剤、紫外線防止剤或いは遮熱性顔料を添加した帯電防止層、紫外線防止層或いは遮熱層、樹脂塗料にマット剤を添加した防眩層或いは映り込み防止層、樹脂塗料にガラスビーズを添加した再帰反射層、インクジェット或いはシルク印刷によるインク層(印刷画像層)或いはそれらインクのためのインク受容層などを機能層として設けることができる。さらに基材シート自体を保護フィルムとして用いることも可能である。本発明のポリ塩化ビニル基材を用いた複合シートは基材の優れた柔軟性を利用して、種々の形状の被着体に貼着することが可能である。
図1及び図2に本発明のポリ塩化ビニル基材10を用いた複合シートの実施形態を例示する。図1(a)、(b)に示すポリ塩化ビニル基材10は、ポリ塩化ビニルシート11の片面に溶剤浸透防止層12が形成されたものであり、溶剤浸透防止層12を介して機能層30が形成されている。溶剤浸透防止層12が設けられた面と反対側の面には(b)に示すように粘着層20を設けてもよい。また図2(a)、(b)に示すポリ塩化ビニル基材10は、ポリ塩化ビニルシート11の両面に溶剤浸透防止層12が設けられたものであり、(a)はその一方に機能層30が形成されたもの、(b)は一方に機能層30、他方に粘着層20が形成されたものである。図2(b)に示すように、粘着層20を溶剤浸透防止層12を介して形成する場合には、粘着層20を有機溶剤系の塗布液を用いて形成することができる。その他、図示しないが、さらに印刷層、金属蒸着層など他の機能層を積層したものなど、種々の応用が可能である。
以下、本発明のポリ塩化ビニル基材の実施例を説明する。なお、以下の実施例において「%」、「部」は特に断らない限り重量基準である。
[実施例1]
可塑剤DOPを含み、カレンダー方式で作製された白色ポリ塩化ビニルフィルム(厚み80μm)の一方の面にアクリル系の粘着層(厚み30μm)を形成し、他方の面に、下記の組成からなる溶剤浸透防止層塗布液を塗布・乾燥し、厚み3μmの溶剤浸透防止層を形成し、実施例1のポリ塩化ビニル基材を作製した。
<溶剤浸透防止層塗布液>
・水系ポリウレタン(固形分37%) 34部
(ネオレッツR9679:アビシア社)
・水系ポリエステル(固形分25%) 50部
(ペスレンジA-124G:高松油脂社)
・メタ変性アルコール 16部
[実施例2]
溶剤浸透防止層塗布液を下記の組成に変えた以外は、実施例1と同様にして実施例2のポリ塩化ビニル基材を作製した。
<溶剤浸透防止層塗布液>
・水系ポリウレタン(固形分37%) 20部
(ネオレッツR9679:アビシア社)
・水系ポリエステル(固形分25%) 70部
(ペスレンジA-124G:高松油脂社)
・メタ変性アルコール 10部
[実施例3]
溶剤浸透防止層塗布液を下記の組成に変えた以外は、実施例1と同様にして実施例3のポリ塩化ビニル基材を作製した。
<溶剤浸透防止層塗布液>
・水系ポリウレタン(固形分37%) 50部
(ネオレッツR9679:アビシア社)
・水系ポリエステル(固形分25%) 30部
(ペスレンジA-124G:高松油脂社)
・メタ変性アルコール 20部
[実施例4]
溶剤浸透防止層塗布液を下記の組成に変えた以外は、実施例1と同様にして実施例4のポリ塩化ビニル基材を作製した。
<溶剤浸透防止層塗布液>
・メトキシメチル化ナイロン 25部
(固形分100%、ファインレジンFR-101:鉛市社)
・メタ変性アルコール 75部
[実施例5]
溶剤浸透防止層塗布液として下記の組成の塗布液を用いるとともに、塗布、乾燥後に100℃で10分間キュアリング処理を行った以外は、実施例1と同様にして実施例5のポリ塩化ビニル基材を作製した。
<溶剤浸透防止層塗布液>
・水系ポリエステル(固形分30%) 70部
(バイロナールMD-1245:東洋紡績社)
・ブロックイソシアネート(固形分 100%) 4部
・メタ変性アルコール 16部
[実施例6]
溶剤浸透防止層塗布液を下記の組成に変えた以外は、実施例1と同様にして実施例6のポリ塩化ビニル基材を作製した。
<溶剤浸透防止層塗布液>
・ポリアミド66,66,13共重合体 8部
(固形分100%、ウラミッド1C:BASFジャパン社)
・水系ポリエステル(固形分30%) 27部
(バイロナールMD-1245:東洋紡績社)
・メタ変性アルコール 52部
・水 13部
[比較例1]
実施例1のポリ塩化ビニルフィルムに実施例1と同様にして粘着層を形成し、溶剤浸透防止層は設けなかったものを比較例1のポリ塩化ビニル基材とした。
[比較例2〜比較例8]
溶剤浸透防止層塗布液の処方を下記の処方に変えた以外は、実施例1と同様にして比較例2〜比較例8のポリ塩化ビニル基材を作製した。
<比較例2の処方>
・アクリル系UV硬化樹脂(固形分100%) 20部
(アロニクスUV3700:東亜合成社)
・メタ変性アルコール 30部
<比較例3の処方>
・アクリル樹脂(固形分46%) 55部
(モビニール730:クラリアントポリマー社)
・メタ変性アルコール 30部
・水 15部
<比較例4の処方>
・酢酸ビニル・アクリル共重合体 50部
(固形分50%)
(モビニール630:クラリアントポリマー社)
・メタ変性アルコール 33部
・水 17部
<比較例5の処方>
・スチレンアクリル共重合体(固形分50%) 50部
(ポリゾールAP-1900:昭和高分子社)
・メタ変性アルコール 33部
・水 17部
<比較例6の処方>
・塩素化ポリオレフィン樹脂(固形分30%) 85部
(ポリゾールAP-9000:昭和高分子社)
・メタ変性アルコール 10部
・水 5部
<比較例7の処方>
・塩化ビニル・アクリル共重合体 62.5部
(固形分40%)(ビニブラン270:日信化学工業社)
・メタ変性アルコール 25部
・水 12.5部
<比較例8の処方>
・塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体 50部
(固形分50%)(ビニブラン380:日信化学工業社)
・メタ変性アルコール 33部
・水 17部
実施例及び比較例の粘着層付き基材について、下記のように耐溶剤性及び基材と溶剤浸透防止層との接着性を評価した。
1.耐溶剤性
実施例1〜6及び比較例2〜8の溶剤浸透防止層の上に、また比較例1についてはポリ塩化ビニル基材の上に、一般的な溶剤である、メチルエチルケトン、トルエン、酢酸エチルをそれぞれ塗布し、100℃で1分間の乾燥させた後、JIS Z0237:2000に基づいて180度ピールでの粘着層の粘着力を測定し評価した。評価は、粘着力が1200g/25mmを超えたものを◎、700g/25mm〜1200g/25mmのものを○、300g/25mm未満のものを×とした。なお溶剤を塗布する前の、実施例及び比較例の粘着層の粘着力は1800g/25mmであった。結果を表1に示す。
2.接着性
実施例1〜6及び比較例2〜8の溶剤浸透防止層に碁盤目状の切り込みを入れ、JIS K5400:1990に基づき碁盤目テープ剥離法により評価した。評価は剥離が全くなかったものを◎、剥離が10%未満であったものを○、剥離が10%以上、50%未満であったものを△、剥離が50%以上のものを×とした。結果を表1に示す。
表1に示す結果からもわかるように、実施例1〜実施例6のポリ塩化ビニル基材は、溶剤浸透防止層とポリ塩化ビニルシートとの接着性が良好であり、また溶剤浸透防止層によって溶剤の移行が効果的に防止され、粘着層の粘着力が維持されていることが確認された。一方、比較例2〜比較例8のポリ塩化ビニル基材では、溶剤浸透防止層の樹脂としてUV硬化樹脂を用いた比較例2を除いて、耐溶剤性が低く、粘着力の大幅な低下が見られた。また比較例2の溶剤浸透防止層は、ポリ塩化ビニルシートとの接着性が悪く、また伸縮性がないためポリ塩化ビニルシートを伸ばしたときにクラックが生じ使用に耐えないものであった。
Figure 0004327576
本発明のポリ塩化ビニル基材の一実施形態を示す図。 本発明のポリ塩化ビニル基材の他の実施形態を示す図。
符号の説明
10・・・ポリ塩化ビニル基材
11・・・ポリ塩化ビニルシート
20・・・粘着層
30・・・機能層

Claims (5)

  1. 少なくとも一方の面に有機溶剤系の塗布液から形成されてなる機能層が形成されるポリ塩化ビニル基材であって、
    前記機能層と前記基材との間に水系ポリエステル、水系ポリウレタン、親水性ポリアミドから選ばれる樹脂の少なくとも二種の水溶性又は水分散性樹脂を含む溶剤浸透防止層を形成したことを特徴とするポリ塩化ビニル基材。
  2. 少なくとも一方の面に有機溶剤系の塗布液から形成されてなる機能層が形成されるポリ塩化ビニル基材であって、
    前記機能層と前記基材との間に水系ポリエステル、親水性ポリアミドから選ばれる樹脂の少なくとも一種の水溶性又は水分散性樹脂を含む溶剤浸透防止層を形成したことを特徴とするポリ塩化ビニル基材。
  3. 前記溶剤浸透防止層は、水系ポリエステルと水系ポリウレタンを重量比で2:1〜1:2の割合で含むことを特徴とする請求項1に記載のポリ塩化ビニル基材。
  4. 前記親水性ポリアミドは、メトキシメチル化ナイロンであることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリ塩化ビニル基材。
  5. 前記機能層が、帯電防止層、紫外線防止層、防眩層、再帰反射層、遮熱層、インク受容層のいずれかである請求項1〜4のいずれか1項記載のポリ塩化ビニル基材。
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