JP4327576B2 - ポリ塩化ビニル基材 - Google Patents
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Description
一般にポリ塩化ビニルシートはフタル酸エステル等の可塑剤を含むものが多く、このようなポリ塩化ビニルシートでは、可塑剤が表面にブリードすることを防止するためにポリアクリル酸エステル、ポリ酢酸ビニル、ポリカーボネート、変性ナイロン、ポリウレタン等を含有する樹脂溶液で表面処理することが知られている(例えば、特許文献1)。またポリ塩化ビニルシートを粘着剤を介して被着体に被着する用途においては、可塑剤が粘着層に移行し、接着力が低下することを防止するための可塑剤移行防止剤或いはプライマー層として(メタ)アクリル酸エステル、ポリエステル、ニトリルゴム、ポリウレタンなどの樹脂が使用されている。
本発明のポリ塩化ビニル基材の別の好ましい態様において、親水性ポリアミドは、メトキシメチル化ナイロンである。
本発明のポリ塩化ビニル基材に形成される機能層は、例えば、帯電防止層、紫外線防止層、防眩層、再帰反射層、遮熱層、インクジェット記録層のいずれかである。
本発明は、ポリ塩化ビニルを用いた柔軟性に優れた基材シートを対象とする。ポリ塩化ビニルとしては一般に軟質ポリ塩化ビニルシート(厚み0.2mm以上)或いはポリ塩化ビニルフィルム(厚み0.2mm以下)として市販されているものを用いることができ、ホモポリマー或いはストレートポリマーの他、酢酸ビニルや塩化ビニリデンとの共重合体であってもよい。
これら基材の厚みは、用途により異なり特に限定されないが、溶剤の浸透が問題となる厚み5mm以下のものに特に好適である。
可塑剤DOPを含み、カレンダー方式で作製された白色ポリ塩化ビニルフィルム(厚み80μm)の一方の面にアクリル系の粘着層(厚み30μm)を形成し、他方の面に、下記の組成からなる溶剤浸透防止層塗布液を塗布・乾燥し、厚み3μmの溶剤浸透防止層を形成し、実施例1のポリ塩化ビニル基材を作製した。
・水系ポリウレタン(固形分37%) 34部
(ネオレッツR9679:アビシア社)
・水系ポリエステル(固形分25%) 50部
(ペスレンジA-124G:高松油脂社)
・メタ変性アルコール 16部
溶剤浸透防止層塗布液を下記の組成に変えた以外は、実施例1と同様にして実施例2のポリ塩化ビニル基材を作製した。
・水系ポリウレタン(固形分37%) 20部
(ネオレッツR9679:アビシア社)
・水系ポリエステル(固形分25%) 70部
(ペスレンジA-124G:高松油脂社)
・メタ変性アルコール 10部
溶剤浸透防止層塗布液を下記の組成に変えた以外は、実施例1と同様にして実施例3のポリ塩化ビニル基材を作製した。
・水系ポリウレタン(固形分37%) 50部
(ネオレッツR9679:アビシア社)
・水系ポリエステル(固形分25%) 30部
(ペスレンジA-124G:高松油脂社)
・メタ変性アルコール 20部
溶剤浸透防止層塗布液を下記の組成に変えた以外は、実施例1と同様にして実施例4のポリ塩化ビニル基材を作製した。
・メトキシメチル化ナイロン 25部
(固形分100%、ファインレジンFR-101:鉛市社)
・メタ変性アルコール 75部
溶剤浸透防止層塗布液として下記の組成の塗布液を用いるとともに、塗布、乾燥後に100℃で10分間キュアリング処理を行った以外は、実施例1と同様にして実施例5のポリ塩化ビニル基材を作製した。
・水系ポリエステル(固形分30%) 70部
(バイロナールMD-1245:東洋紡績社)
・ブロックイソシアネート(固形分 100%) 4部
・メタ変性アルコール 16部
溶剤浸透防止層塗布液を下記の組成に変えた以外は、実施例1と同様にして実施例6のポリ塩化ビニル基材を作製した。
・ポリアミド66,66,13共重合体 8部
(固形分100%、ウラミッド1C:BASFジャパン社)
・水系ポリエステル(固形分30%) 27部
(バイロナールMD-1245:東洋紡績社)
・メタ変性アルコール 52部
・水 13部
実施例1のポリ塩化ビニルフィルムに実施例1と同様にして粘着層を形成し、溶剤浸透防止層は設けなかったものを比較例1のポリ塩化ビニル基材とした。
溶剤浸透防止層塗布液の処方を下記の処方に変えた以外は、実施例1と同様にして比較例2〜比較例8のポリ塩化ビニル基材を作製した。
・アクリル系UV硬化樹脂(固形分100%) 20部
(アロニクスUV3700:東亜合成社)
・メタ変性アルコール 30部
・アクリル樹脂(固形分46%) 55部
(モビニール730:クラリアントポリマー社)
・メタ変性アルコール 30部
・水 15部
・酢酸ビニル・アクリル共重合体 50部
(固形分50%)
(モビニール630:クラリアントポリマー社)
・メタ変性アルコール 33部
・水 17部
・スチレンアクリル共重合体(固形分50%) 50部
(ポリゾールAP-1900:昭和高分子社)
・メタ変性アルコール 33部
・水 17部
・塩素化ポリオレフィン樹脂(固形分30%) 85部
(ポリゾールAP-9000:昭和高分子社)
・メタ変性アルコール 10部
・水 5部
・塩化ビニル・アクリル共重合体 62.5部
(固形分40%)(ビニブラン270:日信化学工業社)
・メタ変性アルコール 25部
・水 12.5部
・塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体 50部
(固形分50%)(ビニブラン380:日信化学工業社)
・メタ変性アルコール 33部
・水 17部
実施例1〜6及び比較例2〜8の溶剤浸透防止層の上に、また比較例1についてはポリ塩化ビニル基材の上に、一般的な溶剤である、メチルエチルケトン、トルエン、酢酸エチルをそれぞれ塗布し、100℃で1分間の乾燥させた後、JIS Z0237:2000に基づいて180度ピールでの粘着層の粘着力を測定し評価した。評価は、粘着力が1200g/25mmを超えたものを◎、700g/25mm〜1200g/25mmのものを○、300g/25mm未満のものを×とした。なお溶剤を塗布する前の、実施例及び比較例の粘着層の粘着力は1800g/25mmであった。結果を表1に示す。
実施例1〜6及び比較例2〜8の溶剤浸透防止層に碁盤目状の切り込みを入れ、JIS K5400:1990に基づき碁盤目テープ剥離法により評価した。評価は剥離が全くなかったものを◎、剥離が10%未満であったものを○、剥離が10%以上、50%未満であったものを△、剥離が50%以上のものを×とした。結果を表1に示す。
11・・・ポリ塩化ビニルシート
20・・・粘着層
30・・・機能層
Claims (5)
- 少なくとも一方の面に有機溶剤系の塗布液から形成されてなる機能層が形成されるポリ塩化ビニル基材であって、
前記機能層と前記基材との間に水系ポリエステル、水系ポリウレタン、親水性ポリアミドから選ばれる樹脂の少なくとも二種の水溶性又は水分散性樹脂を含む溶剤浸透防止層を形成したことを特徴とするポリ塩化ビニル基材。 - 少なくとも一方の面に有機溶剤系の塗布液から形成されてなる機能層が形成されるポリ塩化ビニル基材であって、
前記機能層と前記基材との間に水系ポリエステル、親水性ポリアミドから選ばれる樹脂の少なくとも一種の水溶性又は水分散性樹脂を含む溶剤浸透防止層を形成したことを特徴とするポリ塩化ビニル基材。 - 前記溶剤浸透防止層は、水系ポリエステルと水系ポリウレタンを重量比で2:1〜1:2の割合で含むことを特徴とする請求項1に記載のポリ塩化ビニル基材。
- 前記親水性ポリアミドは、メトキシメチル化ナイロンであることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリ塩化ビニル基材。
- 前記機能層が、帯電防止層、紫外線防止層、防眩層、再帰反射層、遮熱層、インク受容層のいずれかである請求項1〜4のいずれか1項記載のポリ塩化ビニル基材。
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