JP2001097532A - 散薬供給装置 - Google Patents

散薬供給装置

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JP2001097532A
JP2001097532A JP27402999A JP27402999A JP2001097532A JP 2001097532 A JP2001097532 A JP 2001097532A JP 27402999 A JP27402999 A JP 27402999A JP 27402999 A JP27402999 A JP 27402999A JP 2001097532 A JP2001097532 A JP 2001097532A
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powdered
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Abstract

(57)【要約】 【課題】振動状態を自動設定する散薬供給装置であって
製造容易又は調整容易なものを実現する。 【解決手段】振動して散薬を送り出す散薬フィーダ10
と、その振動強度を散薬の種類と重量とに基づいて設定
する制御手段20と、振動強度の設定値を散薬フィーダ
の10特性に基づいて補正する補正手段26とを備え
る。また、散薬の種類および重量を入力する入力手段2
1と、散薬の種類から粒径等に基づく所定の分類区分を
得る第1の設定値決定手段22と、散薬の重量と前記第
1の設定値決定手段22にて得られた分類区分とに基づ
いて振動強度の設定値を求める第2の設定値決定手段2
4とを備える。散薬の種類等に基づく振動強度の設定値
を散薬フィーダの特性値に基づいて補正するようにした
ことにより、個々の散薬フィーダに対する各基準が緩和
・普遍化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、振動して散薬を
送り出す散薬供給装置に関し、詳しくは、その振動を自
動で適正状態にするための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】散薬を一定量ずつ継続して送出したいと
き等には、振動して散薬を送り出す散薬フィーダが多用
されている。かかる散薬フィーダでは、薬剤の種類等に
よって薬剤の送出状態すなわち薬剤の流れ出し具合が異
なるため、振動状態が調節可能となっていて、作業者が
処方箋や調剤指示書を見ながら勘で適当に振動パラメー
タを設定したり薬剤の流れ具合を見ながら設定値を調整
したりしていた。これに対し、手作業で設定しないでも
済むよう、振動周波数を低周波から高周波まで自動で徐
々に上げていくようになった散薬供給装置や、予め測定
しておいた各種散薬ごとの共振周波数データに基づいて
散薬の種類ごとに振動周波数を自動で設定し直す散薬供
給装置もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の散薬供給装置では、振動周波数を徐々に変え
る場合、予め準備は要らない代わりに、散薬を送出し終
わるまでに時間が掛かり過ぎるという事態が起こりう
る。また、共振周波数を設定する場合、新薬が開発され
たり剤型等が追加変更されたりする度に、共振周波数の
測定を行うとともに、そのデータで各地の膨大な台数の
散薬供給装置に対するアップデートを行わなければなら
ないので、適正状態を維持するのが煩雑で困難である。
しかも、共振周波数は適正とされる範囲が狭いので、散
薬供給装置の振動特性が多少異なるだけで散薬の送出状
態に大きな変動が現れてしまうため、装置の特性がほぼ
完全に揃っているか、揃うように一台一台を厳密に調整
して合わせ込むことも、必要とされる。このように、一
長一短があるため、何れの方式も、十分に満足できるも
のとは言い難い。
【0004】そこで、散薬フィーダの振動状態を自動設
定するに際し、実用上差し支えない速さで種々の散薬を
送出するとともに散薬フィーダ特性の不揃い等も可成り
の程度まで許容される又は簡便に解消されるように、散
薬フィーダに対する制御手法等について如何なる改良を
施すかが技術的な課題となる。この発明は、このような
課題を解決するためになされたものであり、振動状態を
自動設定する散薬供給装置であって製造容易又は調整容
易なものを実現することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために発明された第1乃至第4の解決手段について、
その構成および作用効果を以下に説明する。
【0006】[第1の解決手段]第1の解決手段の散薬
供給装置は(、出願当初の請求項1に記載の如く)、振
動して散薬を送り出す散薬フィーダと、その振動強度を
散薬の種類と重量とに基づいて設定する制御手段と、前
記制御手段の一部として設けられ又は別個に設けられ前
記振動強度の設定値を前記散薬フィーダの特性に基づい
て補正する補正手段とを備えたものである。
【0007】このような第1の解決手段の散薬供給装置
にあっては、散薬の種類等に対する依存性と散薬フィー
ダの特性に対する依存性とを分離して散薬の種類等に基
づく振動強度の設定値を散薬フィーダの特性値に基づい
て補正するようにしたことにより、個々の散薬フィーダ
に対する設計基準や調整基準が緩和されるとともに、設
定値の決定基準の汎用性・普遍性も向上する。また、特
性変動に過敏な共振点の振動周波数を可変設定するので
無く、振動強度を可変設定するようにしたので、各基準
の緩和や普遍化等が更に一段と進められている。しか
も、振動強度の設定では、振動波形が歪んで高調波等の
各種周波数成分を含んでいる方が特性の安定化等の観点
からも好都合なので、振動系を安価にできるという利点
もある。したがって、この発明によれば、振動状態を自
動設定する散薬供給装置であって製造や調整も容易なも
のを実現することができる。
【0008】[第2の解決手段]第2の解決手段の散薬
供給装置は(、出願当初の請求項2に記載の如く)、上
記の第1の解決手段の散薬供給装置であって、散薬の種
類および重量を入力する入力手段と、前記制御手段に設
けられ入力した散薬の種類から粒径等に基づく所定の分
類区分を得る第1の設定値決定手段と、前記制御手段に
設けられ入力した散薬の重量と前記第1の設定値決定手
段にて得られた分類区分とに基づいて前記振動強度の設
定値を求める第2の設定値決定手段とを備えたものであ
る。
【0009】このような第2の解決手段の散薬供給装置
にあっては、制御手段について設定値決定手段までも多
段化したことにより、設定テーブル等の決定用データが
集約されるので、その作成作業や決定処理が簡素化され
る。また、新薬や剤型の追加等に際しても、第1の設定
値決定手段にだけ追加すれば足り、分類済みの第2の設
定値決定手段への追加作業は不要なので、拡張も容易で
ある。したがって、この発明によれば、振動状態を自動
設定する散薬供給装置であって製造や調整に加えて拡張
も容易なものを実現することができる。
【0010】[第3の解決手段]第3の解決手段の散薬
供給装置は(、出願当初の請求項3に記載の如く)、上
記の第1,第2の解決手段の散薬供給装置であって、前
記制御手段と前記散薬フィーダとが分離して設けられる
とともに、前記補正手段にて用いられる前記散薬フィー
ダの特性データを保持する記憶装置が前記散薬フィーダ
側に設けられている、というものである。
【0011】このような第3の解決手段の散薬供給装置
にあっては、散薬フィーダを交換するとそれに伴って固
有の補正用データも入れ替わるので、現場で修理交換す
る等の作業が簡便で誤り無く行える。したがって、この
発明によれば、振動状態を自動設定する散薬供給装置で
あって製造や調整が一層容易なものを実現することがで
きる。
【0012】[第4の解決手段]第4の解決手段の散薬
供給装置は(、出願当初の請求項4に記載の如く)、上
記の第1,第2の解決手段の散薬供給装置であって、前
記散薬フィーダはその散薬収容器または散薬送出部が着
脱可能なものであり、前記補正手段にて用いられる前記
散薬フィーダの特性データを保持する記憶装置が前記散
薬収容器または前記散薬送出部側に設けられている、と
いうものである。
【0013】このような第4の解決手段の散薬供給装置
にあっては、散薬に触れる部材が洗浄等のために現場で
も容易に取り外せるよう着脱可能となっているが、その
ような散薬収容器および散薬送出部の何れか一方または
双方を交換するとそれに伴って固有の補正用データも入
れ替わるため、洗浄等の作業が簡単に而も誤り無く行え
る。したがって、この発明によれば、振動状態を自動設
定する散薬供給装置であって製造や調整に加えて洗浄作
業等も一層容易なものを実現することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】このような解決手段で達成された
本発明の散薬供給装置について、これを実施するための
幾つかの具体的な形態を説明する。
【0015】本発明の第1の実施形態は、上述した解決
手段の散薬供給装置であって、散薬収容器と散薬送出部
とが一体成形されたものとなっていることを特徴とす
る。この場合、散薬に触れる部材が一体に纏まっている
ので、洗浄等の作業が一層簡便になる。しかも、固有の
補正用データまで一体に纏め得るので、装置の複雑化を
回避しつつ、洗浄作業等に伴う誤りもより確実に防止す
ることができる。なお、一体成形化により部材形状等の
微調整がし難くなっても、補正手段によって部材形状等
の許容範囲が広げられているので、不都合は無く、コス
トダウン等のメリットを十分に享受することができる。
【0016】本発明の第2の実施形態は、上述した解決
手段および実施形態の散薬供給装置であって、異種散薬
の同時送出を行うに際し散薬収容器内の仕切りの有無に
応じて又は散薬収容器の並設数に応じて設定値決定の基
準を切り替えることを特徴とする。この場合、散薬収容
器に投入された時点で散薬が混合されているか否かまで
も区別して木目細かな設定がなされるので、より的確に
散薬送出が行われることとなる。
【0017】本発明の第3の実施形態は、上述した解決
手段および実施形態の散薬供給装置であって、散薬送出
の有無を検出する送出検出手段が設けられていることを
特徴とする。これにより、散薬送出が開始するまでの時
間や散薬送出が終了するまで時間のばらつきに起因して
散薬フィーダの特性が見掛け上変動してしまうのを回避
することができるので、設定テーブル等の決定用データ
の集約が更に進むこととなる。
【0018】このような解決手段や実施形態で達成され
た本発明の散薬供給装置について、以下の第1〜第3実
施例により更に具体的に説明する。図1〜図3に示した
第1実施例は、上述した第1,第2の解決手段を具現化
したものであり、図4に示した第2実施例は、上述した
第1〜第3の解決手段を具現化したものであり、図5に
示した第3実施例は、上述した第1〜第4の解決手段を
具現化したものである。
【0019】
【第1実施例】本発明の散薬供給装置の第1実施例につ
いて、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。
図1は、その全体構成を示す概要ブロック図である。図
2は、(a)が散薬収容器及び散薬送出部の斜視図であ
り、(b)が他の形態の散薬収容器及び散薬送出部の斜
視図であり、(c)が散薬供給装置を実装した散薬分包
機の正面模式図であり、(d)がその右側面模式図であ
る。図3は、(a)が第1設定テーブルであり、(b)
が第2設定テーブルであり、(c)が補正テーブルであ
り、(d)が振動パターンのグラフである。
【0020】なお、それらの図示に際しては、簡明化等
のため、筐体パネルや,ベース,フレーム,ボルト等の
締結具,ヒンジ等の連結具などは図示を割愛し、発明の
説明に必要なものや関連するものを中心に図示した。も
っとも、図2(c)及び同図(d)については、筐体の
輪郭を細い一点鎖線で補助的に示している。また、図2
(c)及び図3(c)については、必須ではないが、有
ると便利で、対比にも好都合な、もう一組の散薬供給装
置等を二点鎖線で示した。
【0021】この散薬供給装置は(図1参照)、振動式
の散薬フィーダ10と、制御手段および補正手段を具現
化した制御装置20とを具えており、これらは適宜のケ
ーブル等を介して信号送受等可能に接続されている。ま
た、制御装置20は、散薬フィーダ10の振動条件を設
定するのに必要な情報を入力するために、入力装置30
とも適宜のケーブルやLAN等を介して信号送受や交信
等の可能なように有線または無線で接続されている。
【0022】散薬フィーダ10は(図1参照)、振動す
るために、振幅可変な発振回路とその発振信号に従って
スイッチングするパワートランジスタとを有して所望の
駆動電圧や駆動電流を生成する駆動回路11と、その駆
動電圧等を受けて伸縮や回転等して振動を生じるピエゾ
素子や偏心モータ等を含んだ振動発生部材15とを具え
ている。また、その支持部となる散薬分包機40等への
搭載・装着を容易にするとともに加振を効率良く行う等
のために、バネやゴム等を適宜組み合わせたダンパー1
7に対しその上下にアッパーベース16とユニットベー
ス18とを連結し、さらにアッパーベース16上に又は
下に振動発生部材15及び駆動回路11を固定的に取り
付けておいて、ユニットベース18を散薬分包機40に
取り付ける際には、ボルト等で着脱可能に或いはフック
等で着脱容易に行えるようになっている。
【0023】その振動状態は、強度だけ可変する場合、
周波数依存性が無い又は弱い方が好都合なので、発振信
号は、各周波数を満遍なく含んだホワイトノイズのよう
なものが望ましいが、それに近いものとして周波数に揺
らぎを持たせたものや、高調波成分等が多く含まれるよ
う意識的に歪ませた波形のものでも良い。さらに、振動
発生部材15やダンパー17等も、非線形特性やヒステ
リシス特性を意識的に持たせることで、同様の効果が期
待できるものである。
【0024】また、散薬フィーダ10には(図1参
照)、その振動にて散薬を送り出すために、送出を待っ
ている散薬を一時貯留しておく散薬収容器12と、この
散薬収容器12から排出された散薬に振動を与えながら
一定経路を流下させることで排出量・流量を安定させる
散薬送出部13も、設けられている。これらの散薬収容
器12と散薬送出部13は、プラスチックの射出成形等
にて一体成形されており、振動発生部材15の上に又は
アッパーベース16の上に纏めて装着されるようになっ
ている。その装着に際しては、散薬収容器12側より散
薬送出部13側が少し低くなるように傾斜がつけられる
とともに、着脱可能なように更には着脱容易または着脱
自在なように、ネジ等による締結や、フック等による掛
止・係止、クランパやクリップ等による挟持などで取り
付けられるようになっている。
【0025】散薬収容器12は(図2参照)、ホッパー
やタッパーのような箱形の容器で、上部が大きく開口し
ており、その下端部のうち散薬送出部13に連なるとこ
ろには横長で狭い排出口12aも開口形成されている。
この排出口12aは散薬送出部13によって下側から両
脇まで囲まれている。散薬送出部13は、そこを始端と
して断面U字状のまま延びて所定長の直線溝状案内路を
形成しており、そのためトラフとも呼ばれている。
【0026】その散薬送出部13の先端のところには、
そこを散薬が流れ出て落ちて来ているか否かを即ち散薬
送出の有無を検出するために、送出検出部材14が付設
されている。これにはフォトセンサ等が用いられるが、
その光量や感度等の経年変化等の影響を回避すべく、バ
ンドパスフィルタ等も併用されていて、流下に伴う散薬
分布の揺らぎを検出するようになっている。そして、そ
の検出結果が、図示は割愛したが、制御装置20へ送出
されるようになっている。
【0027】また、散薬収容器12には、素直に単一の
容器になっているもの(図2(a)参照)の他、内側に
仕切り12bが形成されたもの(図2(b)参照)も実
用化されている。前者は手作業で散薬を投入する場合な
ど広く用いられる汎用品であるが、後者は散薬の秤量か
ら投入まで自動機械で行うような場合に好適なものとな
っている。
【0028】制御装置20は(図1参照)、散薬フィー
ダ10の振動強度をプログラム処理にて柔軟に設定する
べくマイクロプロセッサシステムとなっており、これに
は、その振動強度の設定を散薬の種類と重量とに基づい
て行うために、しかもプログラム改造等の容易化等を考
慮してモジュール化も進めるために、制御手段および入
力手段として振動制御ルーチン21がインストールされ
ているのに加えて、その制御手段の一部機能を分担する
ものとして第1設定ルーチン22および第2設定ルーチ
ン24がインストールされている。さらに、新薬開発等
に伴うデータの追加や更新等も考慮して、第1設定ルー
チン22には、薬剤の種類を基準にして作成された第1
設定テーブル23が随伴し、第2設定ルーチン22に
は、薬剤の分類区分および重量を基準にして作成された
第2設定テーブル25が随伴するように、各々の領域が
適宜のメモリに割当てられている。
【0029】振動制御ルーチン21は、入力手段とし
て、入力装置30を介して散薬の種類および重量を入力
するようになっているが、入力したそれらのデータのう
ち種類データを第1設定ルーチン22に引き渡すととも
に、重量データを第2設定ルーチン24に引き渡して、
散薬フィーダ10の振動強度に対する設定値の決定を指
示することも行うようになっている。
【0030】入力装置30は、その入力を補助するため
或いは可成りの部分を肩代わりするため、制御装置20
に付加して設けられており又は適宜のインターフェイス
を介して制御装置20に接続されている。そして、必要
なデータを打ち込み可能なキーボードやパネルキーであ
ったり、秤量済み散薬を手で運ぶ際に用いられる容器に
付加されているデータキャリアから該当データを非接触
で読み取るリーダであったり、処方箋データや調剤デー
タをマニュアルで受け付けて或いはいわゆるオーダリン
グシステムのホストコンピュータからそれらのデータを
オンラインでダウンロードして一連の又は一群の錠剤分
包機や散薬分包機等の調剤装置を有機的に関連付けて管
理する処方入力卓であったりする。要するに、入力装置
30は、散薬フィーダ10で処理しようとする散薬につ
いて、その種類と重量という情報を抽出して又は抽出可
能にして、そのデータを制御装置20の利用に供するも
のである。
【0031】第1設定ルーチン22は、種類データを受
け取ると、第1設定テーブル23を検索してそれに該当
する分類区分を求め、これを第2設定ルーチン24に引
き渡すようになっている。第1設定テーブル23は(図
3(a)参照)、散薬の種類に対応した薬品名またはそ
のコード等と、それぞれの薬品の流動特性が粒径や比重
等によって異なることに着目して分類された例えばA〜
Eの5区分のうち何れに各薬品が属するのかをそのA〜
Eの符号にて示す粒度等分類とが、一対一対応で配列さ
れたものである。そして、これらによって、入力した散
薬の種類から粒径等に基づく所定の分類区分が得られる
ようになっている。例えば、比重が特に大きい等の特殊
な散薬については分類区分としてAが得られ、その他の
一般的な散薬については、粒径を基準にして、顆粒なら
B、細粒ならC、粉末ならD、漢方ならEが得られるよ
うになっている。
【0032】第2設定ルーチン24は、分類区分と重量
データとを受け取ると、第2設定テーブル25を検索し
てそれらに該当する標準設定値と時間データとを求め、
標準設定値は補正ルーチン26に引き渡し、時間データ
は振動制御ルーチン21に引き渡すようになっている。
標準設定値には、振動状態を可変にするべく、初期値と
定常値とが用いられる。第2設定テーブル25は(図3
(b)参照)、2次元のマトリクス状配列となってい
て、重量値が適宜増加しながら各行に割り振られ、さら
に上記A〜Eの各区分に時間を加えた6項目が各列に割
り振られるとともに、それぞれの対応箇所に初期値と定
常値との対あるいは時間データがセットされたものであ
る。そして、これらによって、入力した散薬の重量と第
1の設定値決定手段(22,23)にて得られた分類区
分とに基づいて振動強度の設定値すなわち初期値と定常
値と時間とが求められるようになっている。なお、その
際、異種散薬を同時に送出する場合には、散薬収容器1
2内の仕切り12bの有無に応じて設定値決定の基準を
切り替えるようにもなっているが、その詳細について
は、後の動作説明にて例示する。
【0033】また、制御装置20には、振動強度の設定
値を散薬フィーダ10の特性に基づいて補正するため
に、補正手段として補正ルーチン26もインストールさ
れている。これには、個々の散薬フィーダ10の特性を
反映すべく、各散薬フィーダ毎に作成された補正テーブ
ル27が随伴しており、そのためのデータ領域も適宜メ
モリに割当てられている。補正ルーチン26は、初期値
および定常値を受け取ると、それぞれの標準設定値につ
いて、補正テーブル27を検索してそれぞれに該当する
個別設定値を求め、これら即ち補正後の初期値および定
常値を振動制御ルーチン21に引き渡すようになってい
る。
【0034】補正テーブル27は(図3(c)参照)、
仮想の理想的な散薬フィーダ10に対して共通するよう
に定められた振動強度の標準設定値と、実際に製造され
た一個一個の散薬フィーダ10について個々に求められ
た振動強度の個別設定値とが、一対一対応で配列された
ものである。この補正テーブル27に個々の散薬フィー
ダ10の振動特性を反映させるために、補正テーブル2
7にセットされたそれぞれの標準設定値で該当散薬フィ
ーダ10を振動させるとともに、その振動の強さを測定
しておき、適正な振動強度を得るための補正値・補償値
を逆算して、その値をテーブル27の個別設定値の各欄
にセットすることが行われる。この作業は、個々の散薬
フィーダ10について、製造時や出荷時等に一度行って
おけば足りるようになっている。
【0035】また、振動制御ルーチン21は、制御手段
として、散薬フィーダ10の振動強度を可変制御するこ
とも行う。すなわち(図3(d)参照)、上述した補正
後の初期値と定常値と時間とが揃うと、先ず初期値に対
応した強さで振動を開始させ(同図の時刻t1参照)、
送出検出部材14にて散薬送出の有が検出されるまでそ
の振動状態を継続させる。そして、その検出がなされる
と(時刻t2参照)、上記時間をかけて振動強度を増
し、その時間の経過時には(時刻t3参照)、上記定常
値に対応した強さで振動させ、送出検出部材14にて散
薬送出の有が検出されている間はその振動状態を継続さ
せる。それから、送出検出部材14による散薬送出有り
の検出が途絶えると(時刻t4参照)、念のため所定の
一定時間だけ更に経過するのを待って(時刻t5参
照)、最後に付着して残っている散薬も振り落とすべく
強振させてから振動を止める(時刻t6参照)。振動制
御ルーチン21はそのような制御信号を順次生成して散
薬フィーダ10へ逐次送出するようにもなっている。
【0036】このような散薬供給装置は、散薬分包機4
0に搭載して用いられることが多いので、それについて
も言及する(図2(c),(d)参照)。最近よく用い
られている散薬分包機40は、それぞれが散薬フィーダ
10を実装した2台の散薬分配分割装置(43〜45)
が左右に並んで設置されており(なお、基本動作には1
台あれば足りるので図2(c)では2台目を二点鎖線で
示している)、何れも、必要量だけ秤量された散薬を分
包単位で均等に分割するために、散薬を等速で少しずつ
送出する上述の散薬フィーダ10に加えて、回転しなが
らその散薬を溝に受けることで円環状に均す環状テーブ
ル44と、これを回転させるテーブル駆動部43と、環
状テーブル44の溝から散薬を所定量ずつ切り出す切り
出し装置45とを具えている。両散薬分配分割装置(4
3〜45)の中間位置には、共通ホッパー46が設置さ
れており、これによって、それらの切り出された散薬を
包装装置(41,42)へ導くようになっている。
【0037】包装装置(41,42)は、共通ホッパー
46を介して落下して来た散薬を受ける投入ホッパー4
2と、予め二つ折りされ巻き取られている分包帯に加え
て適宜ユニット化されたその送り機構やヒートシール部
材さらにはプリンタ等も収めた包装装置本体41とを具
えていて、薬剤を受ける度に、投入ホッパー42が上下
動するとともに、分包帯を間欠的に送り出しながら、薬
剤を服用単位・施用単位で分包するようになっている。
【0038】また、制御装置20は、各散薬フィーダ1
0毎に設けても良いが、この例では、包装装置本体41
の後方など、散薬分包機40の筐体内で空いているとこ
ろに設置されていて(図2(d)参照)、2台の散薬供
給装置の制御装置と散薬分包機40の制御装置とを一台
のマイクロプロセッサで兼ねるようになっている。その
場合、第1設定テーブル23及び第2設定テーブル25
は、共通なので同じものが2台の散薬供給装置に対して
共用されるが、補正テーブル27は、個々の散薬フィー
ダ10毎に異なるので、複数設けらるか、それと等価な
検索がし得るように拡張される(図3(c)の二点鎖線
部分を参照)。なお、制御装置20は、散薬分包機40
の筐体外に設置しても良く、さらに入力装置30を兼ね
るようになっていても良い。
【0039】この第1実施例の散薬供給装置について、
その使用態様及び動作を説明する。
【0040】先ず薬品が1種類の場合を説明し、次に2
種混合の場合を述べ、最後に2種単独の場合にも言及す
る。2種混合の場合には、仕切り12bの無い散薬フィ
ーダ10を使用し(図2(a)参照)、2種単独の場合
には、仕切り12bの付いた散薬フィーダ10を使用し
(図2(b)参照)、1種単独の場合は、いずれを用い
ても良い。
【0041】先ず、分包しようとする散薬が1種類だけ
の場合、例えば薬品「チヘミッケ」を重量「2g」だけ
分包する場合、その散薬をその量だけ秤量して散薬収容
器12へ投入するとともに、その種類および重量の情報
を、入力装置30を介して制御装置20に入力する。す
ると、その種類が振動制御ルーチン21から第1設定ル
ーチン22に通知され、これを受けた第1設定ルーチン
22によって第1設定テーブル23が検索され、これに
よって該当する分類区分「B」が得られる(図3(a)
のテーブルにおける3行2列目を参照)。
【0042】それから、その分類区分「B」が第1設定
ルーチン22から第2設定ルーチン24に通知されると
ともに、振動制御ルーチン21からは先ほど入力した重
量値「2g」が第2設定ルーチン24に通知される。そ
うすると、第2設定ルーチン24によって第2設定テー
ブル25の表引きが行われ、これによって該当する初期
値「2」及び定常値「4」の対が得られるとともに、該
当する時間「100」も得られる(図3(b)のテーブ
ルの3行目における3列目および7列目を参照)。
【0043】そして、標準設定値である初期値「2」
が、補正ルーチン26の補正テーブル27検索によって
個別設定値の「34」に補正変換され(図3(c)のテ
ーブルにおける3行2列目を参照)、やはり標準設定値
である定常値「4」は、同じく補正ルーチン26の補正
テーブル27検索によって個別設定値の「40」に補正
変換される(図3(c)のテーブルにおける5行2列目
を参照)。
【0044】これらの設定値すなわち時間「100」と
初期値「34」と定常値「40」とが揃い、これらが振
動制御ルーチン21に返されると、それに基づいて振動
制御ルーチン21が散薬フィーダ10を制御し、散薬フ
ィーダ10が振動する。すなわち(図3(d)参照)、
散薬送出部13の先端から散薬の流出が検出されるまで
は初期値「34」の強度で振動し(同図の時刻t1〜t
2参照)、それから時間「100」の間に定常値「4
0」まで振動強度を増し(同図の時刻t2〜t3参
照)、その後は散薬の流出が無くなったことが確認され
るまでその定常値「40」の強度で振動し(同図の時刻
t3〜t5参照)、締めくくりに強振も行って振動を終
える(同図の時刻t5〜t6参照)。
【0045】こうして、散薬フィーダ10から散薬が適
正状態で即ち安定して速やかに送出されるが、そのと
き、散薬分包機40では、環状テーブル44が定速回転
していて、散薬フィーダ10から送出・排出された散薬
は、環状テーブル44上へほぼ均一に分配される。そし
て、分配が済むと、逐次、環状テーブル44を所定角度
ずつ回転させながら、切り出し装置45による切り出し
が行われ、切り出された散薬は、共通ホッパー46を経
て、投入ホッパー42が上下動する度にそこへ投入さ
れ、包装装置本体41によって分包帯のそれぞれの区分
内に封じられる。
【0046】なお、もう一台の方の散薬フィーダ10が
用いられたときにも(図2(c)の二点鎖線部分を参
照)、同じ設定テーブル23,25を参照してほぼ同様
に散薬の送出および分包がなされるが、補正テーブル2
7については異なるものが参照されるので(図3(c)
の二点鎖線部分を参照)、個別設定値として最終的に得
られる初期値および定常値はそれぞれ「30」及び「4
1」となるが(図3(c)のテーブルにおける3行3列
目および5行3列目を参照)、その相違は個々の散薬フ
ィーダ10の特性を反映した補正分なので、散薬の流出
状態・送出状態は(図3(d)におけるt2〜t4)、
何れの散薬フィーダ10でもほとんど変わらない。
【0047】次に、仕切り12bの無い散薬フィーダ1
0を使用して2種類の散薬を一緒に分包する場合、上述
の説明と重複する説明は割愛して簡潔に述べると、それ
ぞれの散薬はそれぞれの指定量だけ秤量されるととも
に、良く混合されてから、纏めて散薬収容器12へ投入
される。また、それら散薬の種類および重量の情報もそ
れぞれ制御装置20に入力される。それから、それぞれ
の散薬について第1設定テーブル23から分類区分が得
られ、これらの分類区分と両散薬の合計重量とに基づい
て第2設定テーブル25から初期値および定常値の対が
2組求められる。
【0048】そして、初期値については何れか小さい方
が採択され、定常値については何れか大きい方が採択さ
れる。後は、上述した1薬品単独の場合と同様にして、
補正テーブル27の検索による個別設定値への変換や、
振動制御ルーチン21による散薬フィーダ10の振動状
態の制御、散薬分包機40による分包処理等が行われ
る。こうして、2種混合の場合も、何れの散薬について
も安定して速やかな散薬の送り出しがなされ、その結
果、均一な分包がなされる。
【0049】最後に 仕切り12bの付いた散薬フィー
ダ10を使用して2種類の散薬を一緒に分包する場合に
ついて述べる。この場合、それぞれの散薬は、それぞれ
の指定量だけ秤量されてから、今度は混合すること無く
散薬収容器12へ投入される。しかも、その際、仕切り
12bの両側へ分離して投入される。それから、それら
散薬の種類および重量の情報がそれぞれ制御装置20に
入力されると、それぞれの散薬について第1設定テーブ
ル23から分類区分が得られるとともに、それぞれの分
類区分とそれぞれの単独重量とに基づいて第2設定テー
ブル25から初期値および定常値の対が2組求められ
る。すなわち、上述した1薬品単独の場合と同様の処理
が2回行われてそれぞれの散薬だけとしたときの初期値
および定常値が2組得られる。
【0050】そして、後は、上述した2種混合の場合と
同様にして、初期値については何れか小さい方が採択さ
れ、定常値については何れか大きい方が採択され、それ
らの標準設定値に基づいて、補正テーブル27の検索に
よる個別設定値への変換や、振動制御ルーチン21によ
る散薬フィーダ10の振動状態の制御、散薬分包機40
による分包処理等が行われる。こうして、2種単独の場
合も、何れの散薬についても安定して速やかな散薬の送
り出しがなされ、その結果、均一な分包がなされる。
【0051】また、新薬の追加等が有った場合には、そ
れが分類区分A〜Eの何れに属するかを粒径等に基づい
て判別し、その薬品名のコードと分類区分の符号とを第
1設定テーブル23に追加するだけで良い。第2設定テ
ーブル25や補正テーブル27を更新する必要は無い。
こうして、新薬や剤型の追加等にも、適切に而も簡単に
対処することができる。
【0052】さらに、旧機種から新機種への切換や、修
理等のために、散薬フィーダ10を交換するような場合
には、新たに導入された散薬フィーダ10について予め
実測にて得られている個別設定値のリストで補正テーブ
ル27の内容を更新する。その更新作業は、手作業での
入力も可能であるが、予め個別設定値を磁気記録媒体等
に記録しておき、入力装置30等に具備されている磁気
記録読取装置を利用して、補正テーブル27へ一括転送
する等のことで、簡便に行える。第1設定テーブル23
や第2設定テーブル25を更新する必要は無い。こうし
て、散薬フィーダ10の交換作業も容易に行うことがで
きる。
【0053】
【第2実施例】本発明の散薬供給装置の第2実施例につ
いて、その具体的な構成を、図4のブロック図を引用し
て説明する。この散薬供給装置が上述した第1実施例の
と相違するのは、散薬フィーダ10側では記憶装置19
が駆動回路11等に設けられた点と、制御装置20側で
は補正ルーチン26等にテーブル読込ルーチン26aが
付加された点と、制御装置20と散薬フィーダ10とが
コネクタ11a等にて容易に分離しうるようになった点
である。
【0054】記憶装置19には、適宜の不揮発性メモリ
等が用いられ、該当する散薬フィーダ10に対する補正
テーブル27の内容がそのまま記憶保持されている。あ
るいは、適宜の符号化や冗長データの付加なども施され
た別の形式等で、ただし適切な変換等にて補正テーブル
27を構築可能に、特性データが保持されている。ま
た、テーブル読込ルーチン26aは、リセット等の初期
化に際して、あるいはコネクタ11aの挿抜を検知し
て、記憶装置19のデータを読み込むとともに補正テー
ブル27をセットアップするようになっている。
【0055】この場合、散薬フィーダ10の交換作業
は、散薬フィーダ10を交換すれば、それだけで終わり
である。入力装置30等を操作して補正テーブル27を
書き換えるといった付随作業は要らない。交換後に電源
投入等を行うと、テーブル読込ルーチン26aが起動さ
れて、あるいは少なくとも補正ルーチン26による補正
テーブル27の検索に先だって、記憶装置19の保持デ
ータにて補正テーブル27が適切な内容にセットアップ
されるので、交換後も常に而も自動的に、適正な振動状
態で散薬フィーダ10から散薬が送出される。
【0056】
【第3実施例】本発明の散薬供給装置の第3実施例につ
いて、その具体的な構成を、図5のブロック図を引用し
て説明する。この散薬供給装置が上述した第2実施例の
と相違するのは、記憶装置19が記憶装置19a,19
bの二つに分かれるとともにそのうち記憶装置19aを
駆動回路11側に残して記憶装置19bが散薬収容器1
2側に移った点と、これに伴い制御装置20でも補正テ
ーブル27が第1補正テーブル27aと第2補正テーブ
ル27bとに分かれた点である。
【0057】記憶装置19bの導入された散薬収容器1
2や散薬送出部13は、一体のままであり、フック等に
て振動発生部材15やアッパーベース16等から容易に
着脱しうるようになっている。また、テーブル読込ルー
チン26aは、記憶装置19aの保持データを読み込ん
で第1補正テーブル27aをセットアップするととも
に、記憶装置19bの保持データを読み込んで第2補正
テーブル27bをセットアップするようになっている。
さらに、補正ルーチン26は、第1補正テーブル27a
と第2補正テーブル27bの双方を検索して個別設定値
を2つ求め、両値を乗じて又は加えて1つに纏めるよう
になっている。
【0058】この場合、洗浄等のために散薬収容器12
及び散薬送出部13を交換する作業は、散薬収容器12
側を交換すれば、それだけで終わりである。入力装置3
0等を操作して補正テーブル27b等を書き換えるとい
った付随作業は要らない。その交換によって記憶装置1
9bと制御装置20との接続状態が断続されるとそれが
自動検出され、それに応じてテーブル読込ルーチン26
aが起動されて、あるいは補正ルーチン26による補正
テーブル27の検索に先だち毎回起動されて、記憶装置
19bの保持データにて補正テーブル27bが適切な内
容にセットアップされるので、交換後も常に而も自動的
に、適正な振動状態で散薬フィーダ10から散薬が送出
される。なお、第1補正テーブル27aも上述した第2
実施例の場合と同様にして常に適切な内容となってい
る。
【0059】
【その他】なお、上記各実施例では、駆動回路11を散
薬フィーダ10に設置したが、駆動回路11の設置個所
はそこに限られるわけでなく、駆動回路11は、制御装
置20側に設けても良く、あるいはケーブル途中の中継
点など中間の適宜箇所に設置しても良い。また、振動発
生部材15は、アッパーベース16に対して固定するよ
うにしたが、アッパーベース16とユニットベース18
との間に設けて双方に連結させても良い。
【0060】上記各実施例では、制御手段としての振動
制御ルーチン21や設定ルーチン22,23等と、補正
手段としての補正ルーチン26等とが、同一の制御装置
20に別個のルーチンで設けられたが、これらは多機能
な一個のルーチンに纏められていても良く、あるいは協
働する複数台のコンピュータに分散して設けられるよう
にしても良い。
【0061】上記第1実施例では、環状溝を持つR円盤
方式の散薬分包機に散薬供給装置を実装したが、V枡等
を持ったものや、往復式のものに実装しても良く、ある
いは散薬分包機以外の装置と組み合わせても良く、さら
には単独で用いても良い。また、異種散薬の同時送出に
際しての設定値決定基準の切り替えを、散薬収容器内の
仕切りの有無に応じて行うようにしたが、散薬送出部1
3を共有する又は共通にする散薬収容器12が複数設け
られているような場合には、その並設数に応じて切り替
えるようにすると良い。
【0062】上記第3実施例では、第1補正テーブル2
7aに対応した記憶装置19aも散薬フィーダ10側に
持たせるようにしたが、記憶装置19aは実装しない
で、第1補正テーブル27aは入力装置30等を介して
アップデートするようにしても良い。散薬収容器12及
び散薬送出部13に比べて振動発生部材15等は交換す
る機会が少ないので、そのようにした方がコストとのバ
ランスも良い。
【0063】また、散薬収容器12の洗浄時等に記憶装
置19bが簡単に壊れたりしないように、非接触でのア
クセスが可能なデータキャリアやICカード等を記憶装
置19bに採用して、それを散薬収容器12に埋め込む
とともに、駆動回路11側等にリーダを付設しておくよ
うにしても良い。さらに、記憶装置19bは、散薬収容
器12でなく散薬送出部13に設けても良い。
【0064】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の第1の解決手段の散薬供給装置にあっては、散薬の種
類等に基づく振動強度の設定値を散薬フィーダの特性値
に基づいて補正するようにしたことにより、個々の散薬
フィーダに対する各基準が緩和・普遍化され、その結
果、振動状態を自動設定する散薬供給装置であって製造
や調整も容易なものを実現することができたという有利
な効果が有る。
【0065】また、本発明の第2の解決手段の散薬供給
装置にあっては、設定値決定手段まで多段化したことに
より、決定用データの作成作業等が簡素化されるととも
に、新薬の追加等に際しても部分的なデータ追加で足り
るので、振動状態を自動設定する散薬供給装置であって
製造や調整に加えて拡張も容易なものを実現することが
できたという有利な効果を奏する。
【0066】さらに、本発明の第3の解決手段の散薬供
給装置にあっては、散薬フィーダを交換するとそれに伴
って固有の補正用データも入れ替わるようにしたことに
より、現場で修理交換する等の作業が簡便で誤り無く行
えるので、振動状態を自動設定する散薬供給装置であっ
て製造や調整が一層容易なものを実現することができた
という有利な効果が有る。
【0067】また、本発明の第4の解決手段の散薬供給
装置にあっては、散薬に触れる部材を着脱するとそれに
伴って固有の補正用データも入れ替わるようにしたこと
により、洗浄等の作業が簡単に而も誤り無く行えるの
で、振動状態を自動設定する散薬供給装置であって製造
や調整に加えて洗浄作業等も一層容易なものを実現する
ことができたという有利な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の散薬供給装置の第1実施例について、
そのブロック図である。
【図2】 (a)が散薬収容器及び散薬送出部の斜視図
であり、(b)が他の形態の散薬収容器及び散薬送出部
の斜視図であり、(c)が散薬供給装置を実装した散薬
分包機の正面模式図であり、(d)がその右側面模式図
である。
【図3】 (a)が第1設定テーブルであり、(b)が
第2設定テーブルであり、(c)が補正テーブルであ
り、(d)が振動パターンのグラフである。
【図4】本発明の散薬供給装置の第2実施例について、
そのブロック図である。
【図5】本発明の散薬供給装置の第3実施例について、
そのブロック図である。
【符号の説明】
10 散薬フィーダ(電磁フィーダ、散薬分配手段、散
薬供給装置) 11 駆動回路(パワー回路、振動強度調節部) 12 散薬収容器(フィーダホッパー、箱状貯留部
材) 12a 排出口 12b 仕切り 13 散薬送出部(フィーダトラフ、シュート、樋
状案内部材) 14 送出検出部材(フォトセンサ、先端センサ、
動感センサ) 15 振動発生部材(振動源、電歪素子部、電磁式
振動部材) 16 アッパーベース 17 ダンパー(振動減衰部、振動伝達遮断部) 18 ユニットベース 19 記憶装置(補正テーブルのデータを保持した
メモリ) 19a 記憶装置(第1補正テーブルのデータを保持
したメモリ) 19b 記憶装置(第2補正テーブルのデータを保持
したメモリ) 20 制御装置(コントローラ、MPU、制御手段、散
薬供給装置) 21 振動制御ルーチン(入力手段および設定手
段) 22 第1設定ルーチン(標準値決定手段、第1の
設定値決定手段) 23 第1設定テーブル(標準値決定手段、第1の
設定値決定手段) 24 第2設定ルーチン(標準値決定手段、第2の
設定値決定手段) 25 第2設定テーブル(標準値決定手段、第2の
設定値決定手段) 26 補正ルーチン(個別設定値決定手段、補償手
段、補正手段) 26a テーブル読込ルーチン(補正手段) 27 補正テーブル(個別設定値決定手段、補償手
段、補正手段) 27a 第1補正テーブル(個別設定値決定手段、補
償手段、補正手段) 27b 第2補正テーブル(個別設定値決定手段、補
償手段、補正手段) 30 入力装置(入力手段の補助装置) 40 散薬分包機(散薬供給装置の応用装置) 41 包装装置本体 42 投入ホッパー(包装装置の薬剤投入口) 43 テーブル駆動部 44 環状テーブル(R円盤、散薬分配分割手段) 45 切り出し装置(スクレッパー、散薬分割手
段) 46 共通ホッパー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B06B 1/16 B06B 1/16 (72)発明者 小島 敏之 東京都大田区東糀谷3丁目13番7号 株式 会社トーショー内 Fターム(参考) 3E018 AA04 AB02 AB08 BA02 BA05 BA08 BB03 DA02 DA04 EA03 3E055 AA05 BB01 CA07 EA01 EB09 3F037 AA09 BA03 BA13 CA02 CA14 CB02 CC01 CC05 5D107 AA04 AA06 AA07 BB06 BB07 CC01 CD08 DD08 DD12 FF10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】振動して散薬を送り出す散薬フィーダと、
    その振動強度を散薬の種類と重量とに基づいて設定する
    制御手段と、前記制御手段の一部として設けられ又は別
    個に設けられ前記振動強度の設定値を前記散薬フィーダ
    の特性に基づいて補正する補正手段とを備えている散薬
    供給装置。
  2. 【請求項2】散薬の種類および重量を入力する入力手段
    と、前記制御手段に設けられ入力した散薬の種類から粒
    径等に基づく所定の分類区分を得る第1の設定値決定手
    段と、前記制御手段に設けられ入力した散薬の重量と前
    記第1の設定値決定手段にて得られた分類区分とに基づ
    いて前記振動強度の設定値を求める第2の設定値決定手
    段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の散薬供給
    装置。
  3. 【請求項3】前記制御手段と前記散薬フィーダとが分離
    して設けられるとともに、前記補正手段にて用いられる
    前記散薬フィーダの特性データを保持する記憶装置が前
    記散薬フィーダ側に設けられていることを特徴とする請
    求項1又は請求項2に記載された散薬供給装置。
  4. 【請求項4】前記散薬フィーダはその散薬収容器または
    散薬送出部が着脱可能なものであり、前記補正手段にて
    用いられる前記散薬フィーダの特性データを保持する記
    憶装置が前記散薬収容器または前記散薬送出部側に設け
    られていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記
    載された散薬供給装置。
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