JP2001082504A - 多板ディスククラッチのための潤滑装置 - Google Patents

多板ディスククラッチのための潤滑装置

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JP2001082504A
JP2001082504A JP2000237399A JP2000237399A JP2001082504A JP 2001082504 A JP2001082504 A JP 2001082504A JP 2000237399 A JP2000237399 A JP 2000237399A JP 2000237399 A JP2000237399 A JP 2000237399A JP 2001082504 A JP2001082504 A JP 2001082504A
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opening
inner boss
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Shunepufu Wolfgang
シュネプフ ヴォルフガング
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Dr Ing HCF Porsche AG
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オートバイの内燃機関に使用する多板ディス
ククラッチのための潤滑装置で、多板ディスククラッチ
は、外側ボスと内側ボスとの間に設けられた、１つのデ
ィスクパケットにまとめられた多数のディスクを有し、
これらのディスクが内側ボスの周壁部の外側を取り囲ん
でいて、これらのディスクに、前記内側ボスの周壁部に
設けられた潤滑装置の開口を介して潤滑油が供給される
形式の、軸継手のための潤滑装置を改良して、簡単な手
段で、周壁部に設けられた開口を介して潤滑油が所望に
多板ディスクに達するようなものを提供する。 【解決手段】 潤滑装置１６の開口１７を有する前記周
壁部７の内側１２が、周壁部７の軸方向で見て、内側ボ
ス６の底部８から自由端部１５に向かって延びる傾斜面
１３を備えており、該傾斜面１３が前記自由端部１５に
隣接して半径方向のオイルせき止めウエブ１８を有して
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、特にオートバイの
内燃機関に使用するために適した多板ディスククラッチ
(Lamellenkupplung)のための潤滑装置であって、該多板
ディスククラッチは、外側ボスと内側ボスとの間に設け
られた、１つのディスクパケットにまとめられた多数の
ディスクを有しており、これらのディスクが内側ボスの
周壁部の外側を取り囲んでいて、これらのディスクに、
前記内側ボスの周壁部に設けられた潤滑装置の開口を介
して潤滑油が供給されるようになっている形式のものに
関する。
【０００２】
【従来の技術】アメリカ合衆国特許第３８２３８０２号
明細書により公知の多板ディスククラッチは、多板ディ
スクによって取り囲まれた周壁を備えたボスを有してい
る。多板ディスクのディスクを潤滑するために、周壁部
に開口を有する潤滑装置が用いられる。
【０００３】さらにまた、ヨーロッパ特許公開第０７６
２００４号明細書によれば、多板ディスクが、周壁部を
貫通する環状開口を有する多板ディスククラッチが公知
である。周壁部の内側には傾斜面が形成されており、こ
の傾斜面は、周壁部の軸方向で見て、内方から外方に向
かって拡大されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の課題
は、軸継手(Wellenkupplung)のための潤滑装置を改良し
て、簡単な手段で、周壁部に設けられた開口を介して潤
滑油が所望に多板ディスクに達するようなものを提供す
ることである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】この課題を解決した本発
明によれば、潤滑装置の開口を有する前記周壁部の内側
が、周壁部の軸方向で見て、内側ボスの底部から内側の
ボス自由端部に向かって延びる傾斜面を備えており、該
傾斜面が内側ボスの前記自由端部に隣接して半径方向の
オイルせき止めウエブを有している。
【０００６】
【発明の効果】本発明によって得られた主要な利点は、
多板ディスククラッチの回転に基づいて、また内側ボス
の周壁の傾斜面に基づいて、周壁部の自由端部に向かっ
て流れる潤滑油が、オイルせき止めウエブによって機能
的に正しく維持されるようになっているという点にあ
る。これによって、前記潤滑油は周壁部の開口を介して
多板ディスクに所望に達するようになっている。これ
は、室ウエブによって形成される制御室によっても補助
される。この場合、ボスは鋳造部分であって、周壁部の
傾斜面は鋳造部分を成形若しくは離型(Ausformen)する
ために必要である。有利な構成部材の構造は、室ウエブ
がボスと一体的に１つの部材より製造されていれば、得
られる。オイルせき止めウエブは、簡単な形式で製造さ
れ、また組み立てることができる。周壁部の延長部に設
けられた潤滑装置の開口、及び周壁部の底部に設けられ
た貫通開口によって、ディスクパケットの外側に位置す
るディスクも効果的に潤滑される。
【０００７】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図示
の実施例を用いて具体的に説明する。
【０００８】オートバイの内燃機関に使用するために適
している多板ディスククラッチは、内孔２を備えた駆動
軸３を備えており、この駆動軸３に転がり軸受４を用い
て外側ボス５が支承されている。駆動軸３には、内側ボ
ス６が相対回動不能に（つまり一緒に回転するように）
結合されていて、この内側ボス６は、円筒形の形状の周
壁部７と底部８とを有している。外側ボス５と内側ボス
６との間には、多数のディスク９を有するディスクパケ
ット１０が設けられており、この場合、ディスク９は周
壁部７の外側１１を取り囲んでいる。鋳造部分として構
成された内側ボス６の周壁部７の内側１２は、周壁の軸
方向で見て、傾斜部１３を備えており、この傾斜部１３
は、内側ボス６の自由端部１５と半径方向の底部８との
間に延びている。特に鋳造部分を成形若しくは離型する
ために用いられる傾斜面１３は、水平線１６′に対して
１゜乃至３゜の角度で延びている。
【０００９】潤滑油をディスク９に供給するために潤滑
装置１６が設けられており、この潤滑装置１６は、適当
な媒体を駆動軸３の内孔２から周壁部７の内側１２に送
り込む。周壁部７内には軸方向で見て多数の開口１７が
設けられており、これらの開口１７を介して潤滑油がデ
ィスク９に達する（矢印Ｐｆ）。周壁部７の自由端部に
隣接して、半径方向のオイルせき止めウエブ１８が配置
されており、このオイルせき止めウエブ１８は、多板デ
ィスククラッチ１の運転時にオイル表面１９が周壁部７
の内側１２に形成されるように配慮する。オイルせき止
めウエブ１８は、周壁部７の内側１２に固定されたリン
グ２０によって形成される。このリング２０は図示の実
施例では溝２１内に解除可能に挿入されている。
【００１０】内側ボス６の底部８の内側領域２２とオイ
ルせき止めウエブ１８との間には多数の制御室２３，２
４，２５，２６，２７が形成されている。これらの制御
室２３，２４，２５，２６，２７は、内側１２で軸方向
及び半径方向に延びる室ウエブ２８，２９，３０，３１
及び３２によって形成され、これらの室ウエブは、底部
８の内側領域２２からオイルせき止めウエブ１８まで延
びていて、内側ボス６と一体的に製造されている。開口
１７は、各制御室例えば２３の領域に設けられており、
これによって潤滑油をディスク９に最適に供給すること
ができる。
【００１１】内側ボス６は、軸方向で見て、底部８を越
えて延びる周壁部７の延長部３３を備えており、この延
長部３３に潤滑装置１２の開口３４が設けられている。
潤滑油は貫通開口３５を介して開口３４に達し、この貫
通開口３５は周壁部７の底部８内に形成されている。貫
通開口３５は、それぞれ室ウエブ２８，２９，３０，３
１，３２のすぐ隣に設けられている。つまり図３の回転
方向Ｃで見て、前記室ウエブの前に設けられている。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による潤滑装置を備えた多板ディスクク
ラッチの横断面図である。
【図２】図１の部分Ｘの詳細を示す拡大図である。
【図３】図１の矢印方向Ａから見た概略図である。
【符号の説明】
１ 多板ディスククラッチ、 ２ 内孔、 ３ 駆動
軸、 ４ 転がり軸受、５ 外側ボス、 ６ 内側ボ
ス、 ７ 周壁部、 ８ 底部、 ９ ディスク、 １
０ ディスクパケット、 １１ 外側、 １２ 内側、
１３ 傾斜面、１５ 自由端部、 １６ 潤滑装置、
１６′ 水平線、 １７ 開口、 １８ オイルせき
止めウエブ、 １９ オイル表面、 ２０ リング、
２１ 溝、 ２２ 内側領域、 ２３，２４，２５，２
６，２７ 制御室、 ２８，２９，３０，３１，３２
室ウエブ、 ３３ 延長部、 ３４ 開口、 ３５ 貫
通開口

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 殊にオートバイの内燃機関に使用するた
    めに適した多板ディスククラッチのための潤滑装置であ
    って、該多板ディスククラッチは、外側ボスと内側ボス
    との間に設けられた、１つのディスクパケットにまとめ
    られた多数のディスクを有しており、これらのディスク
    が内側ボスの周壁部の外側を取り囲んでいて、これらの
    ディスクに、前記内側ボスの周壁部に設けられた潤滑装
    置の開口を介して潤滑油が供給されるようになっている
    形式のものにおいて、 潤滑装置（１６）の開口（１７）を有する前記周壁部
    （７）の内側（１２）が、周壁部（７）の軸方向で見
    て、内側ボス（６）の底部（８）から内側ボス（６）の
    自由端部（１５）に向かって延びる傾斜面（１３）を備
    えており、該傾斜面（１３）が内側ボス（６）の前記自
    由端部（１５）に隣接して半径方向のオイルせき止めウ
    エブ（１８）を有していることを特徴とする、多板ディ
    スククラッチのための潤滑装置。
  2. 【請求項２】 内側ボス（６）の底部（８）の内側領域
    （２２）とオイルせき止めウエブ（１８）との間で、半
    径方向及び軸方向に延びる制御室（２３，２４，２５，
    ２６，２７）を形成する室ウエブ（２８，２９，３０，
    ３１，３２）が設けられている、請求項１記載の潤滑装
    置。
  3. 【請求項３】 室ウエブ（２８，２９，３０，３１，３
    ２）が、内側ボス（６）と共に１つの部材より製造され
    ている、請求項２記載の潤滑装置。
  4. 【請求項４】 各制御室（例えば２３）が周壁部（７）
    の領域内で、潤滑装置（１６）の開口（１７）を備えて
    いる、請求項２記載の潤滑装置。
  5. 【請求項５】 前記オイルせき止めウエブ（１８）が、
    周壁部（７）の内側（１２）に固定されたリング（２
    ０）によって形成されている、請求項１記載の潤滑装
    置。
  6. 【請求項６】 前記リング（２０）が周壁部（７）に解
    除可能に結合されている、請求項５記載の潤滑装置。
  7. 【請求項７】 リング（２０）を受容するために、周壁
    部（７）の内側（１２）に溝（２１）が設けられてい
    る、請求項６記載の潤滑装置。
  8. 【請求項８】 周壁部（７）が、底部（８）を越えて延
    びる延長部（３３）を備えており、該延長部（３３）内
    に潤滑装置（１６）の、１つ又は多数の開口（３５）が
    設けられており、これらの開口（３５）に、周壁部
    （７）の底部（８）に設けられた貫通開口（３５）を介
    して潤滑油が達するようになっている、請求項１記載の
    潤滑装置。
  9. 【請求項９】 室ウエブ（２８，２９，３０，３１，３
    ２）にそれぞれ直接隣接して貫通開口（３３）が配置さ
    れている、請求項１から８までのいずれか１項記載の潤
    滑装置。
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