JP6956025B2 - プレッシャプレートおよびクラッチ装置 - Google Patents
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Description
しかし、一旦内燃機関が起動し回転数が上がれば、オイルはオイルポンプによって各潤滑、冷却箇所に送られて、オイルレベルが下降し、また、クラッチアウタの回転による遠心力で外周側に飛散するので、クラッチ装置へのオイルの供給が十分でなくなるため、パワーユニットケース内に霧状、飛沫状となったオイルをクラッチカバー内面に捕捉し、クラッチ装置内部に導くことが行われる。
しかしながら、下記特許文献1に示されるものにおいては、クラッチカバーから延出するオイル供給部としての突出部が、プレッシャプレートの中央部の貫通孔を通り押圧部材の中空部内に挿入されることから、中空部の端は開放端となっているのでその開放端からオイルが排出され、貫通孔の外端部から流出してしまうことがある。
摩擦ディスクを相互回転不能且つクラッチ軸芯方向に摺動自在に支持するクラッチアウタと、クラッチディスクを相互回転不能且つクラッチ軸芯方向に摺動自在に支持するクラッチセンタとを有するクラッチ装置のプレッシャプレートであって、前記クラッチセンタと係合するクラッチスプリングを収容する深穴部がクラッチ装置内側に形成されたプレッシャプレートにおいて、
クラッチ軸芯方向にクラッチ装置内側とクラッチ装置外側とを貫通し、クラッチ装置外側からオイルが供給される貫通孔を中央に有し、同貫通孔の内端部側に同貫通孔からラジアル方向に沿って延びるラジアル通路を備えて同貫通孔の内外が連通し、同貫通孔の外端部の内周面に貫通孔中心へ向けて環状リブが突設され、
前記ラジアル通路は、前記プレッシャプレートの前記貫通孔の内端部の開口周囲端面にラジアル方向に沿って設けられたラジアル溝と前記開口周囲端面に当接するワッシャとで形成されたことを特徴とするプレッシャプレートである。
上記、本発明のプレッシャプレートによれば、
プレッシャプレートの貫通孔にラジアル通路を設けたことで貫通孔内と深穴部の位置するクラッチ装置内側とを連通し、貫通孔に供給されたオイルを遠心力によりラジアル通路経由クラッチ装置内側に供給可能とし、且つ、ラジアル通路を設けた貫通孔周辺は環状リブで補強することができる。また、環状リブは貫通孔内に供給されたオイルがクラッチ装置内側と反対側の貫通孔の外端部から排出されてしまうことを抑制することができる。
そして、プレッシャプレートに加工を加えるだけで、部品点数を増やすことなく油路としてのラジアル通路を形成できる。
摩擦ディスクを相互回転不能且つクラッチ軸芯方向に摺動自在に支持するクラッチアウタと、クラッチディスクを相互回転不能且つクラッチ軸芯方向に摺動自在に支持するクラッチセンタとを有するクラッチ装置のプレッシャプレートであって、前記クラッチセンタと係合するクラッチスプリングを収容する深穴部がクラッチ装置内側に形成されたプレッシャプレートにおいて、
クラッチ軸芯方向にクラッチ装置内側とクラッチ装置外側とを貫通し、クラッチ装置外側からオイルが供給される貫通孔を中央に有し、同貫通孔の内端部側に同貫通孔からラジアル方向に沿って延びるラジアル通路を備えて同貫通孔の内外が連通し、同貫通孔の外端部の内周面に貫通孔中心へ向けて環状リブが突設され、
前記プレッシャプレートは、前記貫通孔と前記環状リブを備えた中央部品と、同中央部品を嵌装する嵌装孔をプレッシャプレートの中心線に沿って備えるとともに前記深穴部が形成された外周部品とからなり、前記中央部品は、前記貫通孔と同心の円筒面をなし前記嵌装孔に圧入される円筒部と、前記円筒面を削ったように切り欠いた切欠き部とを有し、前記ラジアル通路は、前記貫通孔と前記切欠き部とを連通するラジアル孔で形成されたことを特徴とするプレッシャプレートである。
上記、他の本発明のプレッシャプレートによれば、
プレッシャプレートの貫通孔にラジアル通路を設けたことで貫通孔内と深穴部の位置するクラッチ装置内側とを連通し、貫通孔に供給されたオイルを遠心力によりラジアル通路経由クラッチ装置内側に供給可能とし、且つ、ラジアル通路を設けた貫通孔周辺は環状リブで補強することができる。また、環状リブは貫通孔内に供給されたオイルがクラッチ装置内側と反対側の貫通孔の外端部から排出されてしまうことを抑制することができる。
そして、ラジアル通路を小さい部品となる中央部品に穿孔加工で形成したことで加工を容易とし、且つ、ラジアル通路の遠心力方向の出口に挿通孔との間に切欠き部による容量の大きな空間を形成することができ、貫通孔からラジアル通路を介して外周方向へオイルを排出し易くでき、貫通孔に供給されたオイルを深穴部側に供給容易となる。また、プレッシャプレートを、中央部品と外周部品とに分割したので、環状リブやラジアル通路の位置の設定の自由度が高くなる。
環状リブで、貫通孔の外端部からのオイルの排出を抑制し、且つ、深穴部およびクラッチディスク、摩擦ディスクにオイルを供給し易くなる。
前記貫通孔の内端部の開口周囲端面には、ワッシャおよびベアリングを介してプレッシャプレートを押圧する押圧部材が配置され、同押圧部材の外端部は、クラッチ軸芯方向で前記環状リブより前記貫通孔の内端部側に位置し、かつ、前記環状リブの内径は、前記押圧部材の外端部の外周径よりも小さくしてもよい。
その構成によれば、
クラッチ軸芯方向で押圧部材の外端部と干渉しない位置に環状リブを配置することで、環状リブの貫通孔中心に向けた突出量を大きくすることができ、貫通孔の外端部からのオイルの排出をより抑制できる。
プレッシャプレートの貫通孔にラジアル通路を設けたことで貫通孔内と深穴部の位置するクラッチ装置内側とを連通し、貫通孔に供給されたオイルを遠心力によりラジアル通路経由クラッチ装置内側に供給可能とし、且つ、ラジアル通路を設けた貫通孔周辺は環状リブで補強することができる。また、環状リブは貫通孔内に供給されたオイルがクラッチ装置内側と反対側の貫通孔の外端部から排出されてしまうことを抑制することができる。
そして、プレッシャプレートに加工を加えるだけで、部品点数を増やすことなく油路としてのラジアル通路を形成できる。
上記、他の本発明のプレッシャプレートによれば、
プレッシャプレートの貫通孔にラジアル通路を設けたことで貫通孔内と深穴部の位置するクラッチ装置内側とを連通し、貫通孔に供給されたオイルを遠心力によりラジアル通路経由クラッチ装置内側に供給可能とし、且つ、ラジアル通路を設けた貫通孔周辺は環状リブで補強することができる。また、環状リブは貫通孔内に供給されたオイルがクラッチ装置内側と反対側の貫通孔の外端部から排出されてしまうことを抑制することができる。
そして、ラジアル通路を小さい部品となる中央部品に穿孔加工で形成したことで加工を容易とし、且つ、ラジアル通路の遠心力方向の出口に挿通孔との間に切欠き部による容量の大きな空間を形成することができ、貫通孔からラジアル通路を介して外周方向へオイルを排出し易くでき、貫通孔に供給されたオイルを深穴部側に供給容易となる。また、プレッシャプレートを、中央部品と外周部品とに分割したので、環状リブやラジアル通路の位置の設定の自由度が高くなる。
また、本発明のクラッチ装置によれば、
環状リブで、貫通孔の外端部からのオイルの排出を抑制し、且つ、深穴部およびクラッチディスク、摩擦ディスクにオイルを供給し易くなる。
なお、本実施形態のクラッチ装置1は、自動二輪車やバギー等に搭載される、内燃機関を備えたパワーユニット50に設けられた湿式多板クラッチ装置であるが、本発明は搭載する車両、パワーユニットの用途を限定するものではなく、据え置き用のパワーユニットにおいて適用することを除外するものでもない。また、パワーユニットを構成する内燃機関の種類、気筒数等を限定するものでもない。
以上のことは、後述の実施形態2においても同様である。
本実施形態においてメイン軸4は、車幅方向(図示左右方向)に指向して配置されるが、本発明はメイン軸が車両進行方向に配置されたものにでも適用できる。
クラッチ装置1は、変速機3のメイン軸4に回転自在に支承される有底円筒状のクラッチアウタ7を備えており、クラッチアウタ7の底部外側(図示左側)に、クランク軸2に嵌装されたプライマリドライブギア5と噛合するプライマリドリブンギア8が取り付けられる。そして、比較的小径のプライマリドライブギア5と、プライマリドライブギア5よりも大きい径のプライマリドリブンギア8とから、1次減速装置が構成される。
したがって、クラッチ装置1の軸芯(クラッチ軸芯)は、メイン軸4の軸芯Yと同じである。
また、クラッチアウタ7の周壁部7aの内周側には、相互回転不能且つクラッチ軸芯Y方向摺動可能に、複数枚の摩擦ディスク12が支持され、クラッチディスク11とクラッチ軸芯Y方向に交互に重ねられている。
一方、プレッシャプレート20には、クラッチセンタ10の環状平板部10c側に向けて凹む複数個の深穴部21(図1、2中には1個のみ示される)が設けられ、深穴部21の底部22には挿通孔23が設けてある。
また、クラッチセンタ10の周壁部10aには、その内周側と外周側とを連通する連通孔16が複数、穿設されている。
プレッシャプレート20の押圧力で、クラッチディスク11と摩擦ディスク12とは互いに摩擦係合し、クラッチアウタ9の回転力がクラッチセンタ10に伝達され、クラッチセンタ10の回転に応じてメイン軸4が一体回転する。
また、押圧部材43のオイル受け穴45を設けた外側面には、側面周囲を軸芯Y周りに囲むようにフランジ部46が凸設されている。
その状態で、押圧部材43のフランジ部46より外方に延出する外端部43aは、プレッシャプレート20の貫通孔30内に位置するとともに、フランジ部46が、プレッシャプレート20の貫通孔30の内端部30aの開口周囲端面31に、外端部43aに装着されたベアリング47とワッシャ48を介して当接している。外端部43aのワッシャ48より外方には止めリング49が装着されている。
なお、ワッシャ48は、外端部43aに装着されベアリング47側と反対側に開口周囲端面31に当接する平面部を有する部材であれば、通常のドーナツ形状の環状円板材に限定されない。
プレッシャプレート20が、クラッチスプリング24の付勢力に抗してクラッチ外方へ移動すると、クラッチディスク11と摩擦ディスク12に対するプレッシャプレート20の押圧力が減少し、クラッチディスク11と摩擦ディスク12の間の摩擦係合が解除される。この時、クラッチアウタ7の回転力はクラッチセンタ10に伝達されなくなり、クラッチ装置1が遮断状態となる。
突出樋部63はその先端63aが、プレッシャプレート20に対するオイル供給部64となっており、プレッシャプレート20の中心部に設けられた貫通孔30内に突出して位置する。
したがって、突出樋部63の先端63aは、貫通孔30内に位置する押圧部材43の外端部43aに設けられたオイル受け穴45の端部開口内にまで挿入されている。
プレッシャプレート20にはクラッチ装置1内側に、上述のようにクラッチセンタ10と係合するクラッチスプリング24を収容する深穴部21が形成される。
本実施形態の深穴部21は、プレッシャプレート20の全周で4箇所設けられ(図4には1箇所を示す)、それらの円筒軸芯Zは、プレッシャプレート20をその中心軸Y′方向に見て、中心軸Y′周りの同一円上に配置されている。
連通部27は、底部22から、深穴部21の円筒軸芯Zと平行な中心線Wをもってその方向に壁部25に延出して形成される。したがって、連通部27は、プレッシャプレート20を製造する際に、深穴部21等と一体に鋳抜きによって形成できる。
プレッシャプレート20の中心部には、クラッチ軸芯Y方向にクラッチ装置1内側とクラッチ装置1外側とを貫通する貫通孔30が設けられ、その内端部側の開口周囲端面31は、上述のように、ワッシャ48とベアリング47を介して押圧部材43のフランジ部46と当接する。
すなわち、プレッシャプレート20は、クラッチ装置1外側からオイルが供給される貫通孔30を中央に有している。
周壁部10aには、その内周側と外周側とを連通する連通孔16が複数、穿設されているので、オイルは、回転している周壁部10aによる遠心力で、連通孔16を通って、クラッチディスク11、摩擦ディスク12に至る。あるいは、周壁部10aの縁部から、クラッチディスク11、摩擦ディスク12に至る。
排出されたオイルは、クラッチセンタ10の周壁部10aの連通孔16を通って、あるいは、周壁部10aの縁部から、クラッチディスク11、摩擦ディスク12に至り、潤滑、冷却に供される。
その結果、深穴部21周辺の摩擦ディスク12とクラッチディスク11の潤滑性および冷却性が向上してディスク滑り寿命が向上し、オイルの循環性が向上してオイルの有効利用がなされる。
そこで、本実施形態のプレッシャプレート20においては、貫通孔30内に供給されたオイルの貫通孔30の外端部30bからの流出を抑制し、クラッチ装置1内側へのオイル供給を更に促す構成を備えている。
そのため、貫通孔30の内端部30a側に、貫通孔30からラジアル方向に沿って延びる油路としてのラジアル通路33が備えられることになり、貫通孔30の内外が連通し、貫通孔30内と深穴部21の位置するクラッチ装置1内側とが連通するので、貫通孔30に供給されたオイルを遠心力によりラジアル通路33経由クラッチ装置1内側に供給可能となり、摩擦ディスク12とクラッチディスク11の潤滑性および冷却性がより向上している。
なお、ラジアル溝32、ラジアル通路33は、図4、図5に示されるように半径方向に直線的に設けられたものに限らず、屈曲部を有したり、半径方向に対し傾きを有したりしてもよい。
なお、環状リブ34は、貫通孔30の内周面に対して均一の高さでなくてもよく、全周欠けることなく設けたものでなくてもよい。このことは、実施形態2において同様である。
また、環状リブ34によって、ラジアル通路33を形成するためにラジアル溝32が複数設けられた貫通孔30周囲の強度が、補強されている。
そのため、クラッチ軸芯Y方向で、押圧部材43の外端部43aと干渉しない位置に環状リブ34を配置することで、環状リブ34の貫通孔30中心に向けた突出量を大きくすることができ、貫通孔30の外端部30bからのオイルの排出をより抑制できるように設定されている。
なお、実施形態2のプレッシャプレート120とクラッチ装置101は、プレッシャプレート120の構成が、実施形態1のプレッシャプレート20と異なるほかは同様の構成であり、実施形態1と同様の機能、配置の構成部分には実施形態1と同じ符号を付して説明を省略し、同様の構成部分だが異なる機能または配置の構成部分には実施形態1と下二桁を同じくした100番台の符号を付し、実施形態2特有の構成部分には適宜の100番台の符号を付し、実施形態1と異なる点を主に説明する。
図1は、プレッシャプレート120が異なる以外は、実施形態2においても参照される。
また、図3は、実施形態2においても参照される。
図7は、図6中のプレッシャプレート120のみを取出して示す、プレッシャプレート120の縦断面図である。
図8は、図7中VIII−VIII矢視による、プレッシャプレート120の中央部品120aの内側面図である。
図6から図8に示すように、本実施形態2のプレッシャプレート120は、貫通孔30と環状リブ34を備えた中央部品120aと、中央部品120aを嵌装する嵌装孔180をプレッシャプレート120の中心線Y′、すなわちクラッチ軸芯Yに沿って備えるとともに深穴部21が形成された外周部品120bとからなっている。
外周部品120bの嵌装孔180の外端部180aには、内周側に突出する係止リブ181が形成され、嵌装される中央部品120aのクラッチ装置1外側方向の位置を規定するとともに、押圧部材43による押圧を確実にプレッシャプレート120に伝えるものとしている。
また、貫通孔30と切欠き部171とを連通するように穿孔されたラジアル孔132で、油路としてのラジアル通路133が形成されている。
そのため、貫通孔30内と、深穴部21の位置するクラッチ装置1内側とが連通し、貫通孔30に供給されたオイルを遠心力によりラジアル通路133経由クラッチ装置1内側に供給可能となり、十分な給油によって摩擦ディスク12とクラッチディスク11の潤滑性および冷却性がより向上する。
なお、ラジアル孔132、ラジアル通路133は、図7、図8に示されるように半径方向に直線的に設けられたものに限らず、屈曲部を有したり、半径方向に対し傾きを有したりしてもよい。
また、プレッシャプレート120を、中央部品120aと外周部品120bとに分割したので、環状リブ34やラジアル通路133の位置の設定の自由度が高くなっている。
本実施形態2においても、その他の構成は、実施形態1と同様の作用効果を奏する。
また、説明の便宜上、実施形態1、実施形態2で示す左右配置で説明したが、左右配置が異なるプレッシャプレート、クラッチ装置も本発明に含まれることは勿論である。
、43…押圧部材、43a…外端部、44…嵌合穴、45…オイル受け穴、45a…オイル出し孔、46…フランジ部、47…ベアリング、48…ワッシャ、60…クラッチカバー、61…内面、62…リブ、63…突出樋部、63a…先端、64…オイル供給部、101…クラッチ装置、120…プレッシャプレート、120a…中央部品、120b…外周部品、132…ラジアル孔、133…ラジアル通路、170…円筒部、170a…円筒面、171…切欠き部、180…嵌装孔、180a…外端部、181…係止リブ、182…空間、O…(クラッチカバーの)中心部、X…クランク軸芯、Y…クラッチ軸芯、(メイン軸の)軸芯、Y′…(プレッシャプレートの)中心軸、Z…(深穴部の)円筒軸芯
Claims (4)
- 摩擦ディスク(12)を相互回転不能且つクラッチ軸芯(Y)方向に摺動自在に支持するクラッチアウタ(7)と、クラッチディスク(11)を相互回転不能且つクラッチ軸芯(Y)方向に摺動自在に支持するクラッチセンタ(10)とを有するクラッチ装置(1)のプレッシャプレート(20)であって、前記クラッチセンタ(10)と係合するクラッチスプリング(24)を収容する深穴部(21)がクラッチ装置内側に形成されたプレッシャプレート(20)において、
クラッチ軸芯(Y)方向にクラッチ装置内側とクラッチ装置外側とを貫通し、クラッチ装置外側からオイルが供給される貫通孔(30)を中央に有し、同貫通孔(30)の内端部(30a)側に同貫通孔(30)からラジアル方向に沿って延びるラジアル通路(33)を備えて同貫通孔(30)の内外が連通し、同貫通孔(30)の外端部(30b)の内周面に貫通孔(30)中心へ向けて環状リブ(34)が突設され、
前記ラジアル通路(33)は、前記プレッシャプレート(20)の前記貫通孔(30)の内端部(30a)の開口周囲端面(31)にラジアル方向に沿って設けられたラジアル溝(32)と前記開口周囲端面(31)に当接するワッシャ(48)とで形成されることを特徴とするプレッシャプレート。 - 摩擦ディスク(12)を相互回転不能且つクラッチ軸芯(Y)方向に摺動自在に支持するクラッチアウタ(7)と、クラッチディスク(11)を相互回転不能且つクラッチ軸芯(Y)方向に摺動自在に支持するクラッチセンタ(10)とを有するクラッチ装置(101)のプレッシャプレート(120)であって、前記クラッチセンタ(10)と係合するクラッチスプリング(24)を収容する深穴部(21)がクラッチ装置内側に形成されたプレッシャプレート(120)において、
クラッチ軸芯(Y)方向にクラッチ装置内側とクラッチ装置外側とを貫通し、クラッチ装置外側からオイルが供給される貫通孔(30)を中央に有し、同貫通孔(30)の内端部(30a)側に同貫通孔(30)からラジアル方向に沿って延びるラジアル通路(133)を備えて同貫通孔(30)の内外が連通し、同貫通孔(30)の外端部(30b)の内周面に貫通孔(30)中心へ向けて環状リブ(34)が突設され、
前記プレッシャプレート(120)は、前記貫通孔(30)と前記環状リブ(34)を備えた中央部品(120a)と、同中央部品(120a)を嵌装する嵌装孔(180)を前記プレッシャプレート(120)の中心線(Y′)に沿って備えるとともに前記深穴部(21)が形成された外周部品(120b)とからなり、
前記中央部品(120a)は、前記貫通孔(30)と同心の円筒面(170a)をなし前記嵌装孔(180)に圧入される円筒部(170)と、前記円筒面(170a)を削ったように切り欠いた切欠き部(171)とを有し、
前記ラジアル通路(133)は、前記貫通孔(30)と前記切欠き部(171)とを連通するラジアル孔(132)で形成されたことを特徴とするプレッシャプレート。 - 請求項1または請求項2に記載のプレッシャプレート(20,120)を備え、 前記プレッシャプレート(20,120)に対するオイル供給部(64)は、前記貫通孔(30)内において、前記環状リブ(34)よりも同貫通孔(30)の内端部(30a)側に配置されたことを特徴とするクラッチ装置。
- 前記貫通孔(30)の内端部(30a)の開口周囲端面(31)には、ワッシャ(48)およびベアリング(47)を介してプレッシャプレート(20,120)を押圧する押圧部材(43)が配置され、
同押圧部材(43)の外端部(43a)は、クラッチ軸芯(Y)方向で前記環状リブ(34)より前記貫通孔(30)の内端部(30a)側に位置し、かつ、前記環状リブ(34)の内径は、前記押圧部材(43)の外端部(43a)の外周径よりも小さいことを特徴とする請求項3に記載のクラッチ装置。
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