JP2001032855A - コーンクラッチ - Google Patents

コーンクラッチ

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JP2001032855A
JP2001032855A JP11203171A JP20317199A JP2001032855A JP 2001032855 A JP2001032855 A JP 2001032855A JP 11203171 A JP11203171 A JP 11203171A JP 20317199 A JP20317199 A JP 20317199A JP 2001032855 A JP2001032855 A JP 2001032855A
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JP
Japan
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cone
friction
oil
peripheral surface
clutch
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JP11203171A
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English (en)
Inventor
Akinobu Nagarego
章信 流郷
Hisashi Usui
久 臼井
Akihiro Iuma
昭博 井馬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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  • General Details Of Gearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コーンクラッチの係合時に発生するピークト
ルクによる焼付きを防止するためのトルクリミッタは、
馬力の高いエンジンに適用するときは容量を大きくして
用いなければならず、その場合はクラッチ係合時のピー
クトルクも大きくなり、該ピークトルクがコーンクラッ
チに伝達されると焼き付いてしまう不具合があった。 【解決手段】 摩擦外周面30a・30bを備えたコー
ン30と摩擦内周面28a・29bを備えたコーンカッ
プとを相互に係合させて動力伝達を行うコーンクラッチ
において、前記コーン30の前記摩擦外周面30a・3
0bと前記コーンカップの前記摩擦内周面28a・29
bとの間に油を強制的に導くように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動力を断接するコ
ーンクラッチの構成の技術に関する。詳細には、馬力の
高いエンジンに適用しても耐久性を良好に維持するため
の、コーンクラッチを潤滑するための構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、摩擦外周面を備えたコーン
と、摩擦内周面を備えたコーンカップとを相互に係合さ
せて動力伝達を行うコーンクラッチは公知とされてお
り、例えば特公平5−43888号に開示されるものが
ある。このコーンクラッチは、動力上手側にトルクリミ
ッタを連結しており、これによってコーンクラッチが係
合するときに発生する過大なピークトルクをカットし
て、コーンクラッチの摩擦面が焼き付いたりしないよう
保護するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、コーンクラッ
チとトルクリミッタとを組み合わせた上述のような構成
は、馬力の大きいエンジンに適用する場合は、エンジン
にて発生させる大きいトルクを伝達するためにトルクリ
ミッタの設定値(容量)を大きくする必要がある。しか
し、そのように容量を大きく設定されたトルクリミッタ
では、コーンクラッチに有害である上記ピークトルクも
トルクリミッタの設定値に比例して大きくなり、その過
大なピークトルクがコーンクラッチに伝達された場合
は、該クラッチの摩擦面が焼き付いて損傷する等の不具
合が発生していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するた
めの手段を説明する。
【0005】即ち、請求項1においては、摩擦外周面を
備えたコーンと摩擦内周面を備えたコーンカップとを相
互に係合させて動力伝達を行うコーンクラッチにおい
て、前記コーンの前記摩擦外周面と前記コーンカップの
前記摩擦内周面との間に油を強制的に導くように構成し
たものである。
【0006】
【発明の実施の形態】次に、発明の実施の形態を説明す
る。図1は本発明に係るコーンクラッチを舶用逆転機に
適用した実施例の全体的な構成を示した側面断面図、図
2は同じく後面断面図である。
【0007】以下に、本発明のコーンクラッチを舶用逆
転機に適用した実施例を説明する。即ちこの逆転機13
は、出力軸を船尾方向に向けて船体の船尾部に配置され
るエンジンと、船体から後下方へ向けて延出されるプロ
ペラ軸との間に設置されるものであって、図1に示すよ
うに、エンジンの後面上に装着される逆転ケース14内
に収めてある。この逆転ケース14の前後端面はエンド
カバー14a・14bにてそれぞれ被装され、該逆転ケ
ース14内には、図1・図2に示す入力軸15、出力軸
16、クラッチ軸17及び図2に示す中間軸18の四本
の伝動軸が配置される。入力軸15、クラッチ軸17及
び中間軸18は互いに平行かつ水平に配置されており、
出力軸16は上記プロペラ軸と等しい角度で後下方へ傾
斜させている。
【0008】図1に示すように入力軸15は逆転ケース
14内から前方へ延出され、エンジンのフライホイール
19に対しダンパー継手20によって接続されている。
出力軸16は逆転ケース14から後方へ延出され、その
後端部上に上記プロペラ軸を連結するためのカップリン
グ21を有する。上記入力軸15後端面と出力軸16前
端面との間には若干の間隙があけられており、該間隙部
において両軸15・16の該端面が略半部にて対面する
ようにして、逆転ケース14の内底面上に一体的に突設
された支壁部24に該二本の軸15・16が円錐ローラ
軸受25・26を介してそれぞれ支持される。一方、入
力軸15の前端はフロントエンドカバー14aに、出力
軸16の後端側はリアエンドカバー14bにそれぞれ円
錐ローラ軸受22・23を介し支持されている。上記支
壁部24は、上述の中間軸18の後端側を円錐ローラ軸
受を介して支持するためにも利用されている。
【0009】クラッチ軸17は図1・図2に示すよう
に、入力軸15及び出力軸16よりも上方に位置させて
逆転ケース14内に設置されている。また、中間軸18
は図2に示すように、入力軸15とクラッチ軸17との
中間のレベルで逆転ケース14内に設置されている。こ
のように、逆転機の伝動経路を構成する四本の伝動軸1
5・16・17・18のうち、クラッチ軸17を逆転ケ
ース14内で最も高いレベルに配置させるものである。
そして、このクラッチ軸17上には前進歯車28と後進
歯車29とを、図1に示すように互いに間隔をあけて前
後に配置し、ニードルベアリングを介して該クラッチ軸
17に対しそれぞれ相対回転自在に配置される。そし
て、上記二つの歯車28・29をクラッチ軸17に対し
選択的に結合するためのコーンクラッチを構成するコー
ン30を両歯車28・29間に配置し、該コーン30は
上記クラッチ軸17にヘリカルスプライン31を介して
嵌合されて、軸方向摺動可能かつ相対回転不能となるよ
うにしている。
【0010】このコーン30は図1に示すように截頭円
錐状部分を前後一対に配した形状として摩擦外周面30
a・30bを前後に形成してあり、対応して上記前進歯
車28及び後進歯車29には截頭円錐状の凹部を形設し
てコーンカップとしている。そして、コーン30の各摩
擦外周面30a・30bを選択的に摩擦係合させるため
の截頭円錐状の摩擦内周面28a・29bが、上記前進
歯車28及び後進歯車29に形設されたコーンカップに
それぞれ設けられる。また、上記クラッチ軸17の後端
部には小円筒歯車32をキーを用いて固定設置し、該小
円筒歯車32に噛合する大円錐歯車38を出力軸16上
に固定している。
【0011】また、図1に示すように、逆転ケース14
内にて入力軸15上に摩擦多板式のトルクリミッタ33
を設けてあり、このトルクリミッタ33の円筒状ハウジ
ング34の外周面には出力歯車35が一体的に形設さ
れ、該出力歯車35はクラッチ軸17上の上記前進歯車
28に噛合されている。また、上記中間軸18には図2
に示すように前後にアイドル歯車36・37を設けてあ
り、前方側のアイドル歯車36は上記出力歯車35に噛
合され、後方側のアイドル歯車37は上述の後進歯車2
9に噛合される。
【0012】以上に説明したドライブトレーンにより、
入力軸15の回転は二手に分岐されて、その一方は出力
歯車35より直接に前進歯車28に伝達され、もう一方
は出力歯車35からアイドル歯車36を介して中間軸1
8上に伝達されて回転の正逆反転が行われて、アイドル
歯車37を介して逆方向の回転が後進歯車29に伝達さ
れる。ここで、このクラッチ軸17上のコーン30をシ
フト操作して、その摩擦外周面30aを摩擦内周面28
aに対し摩擦係合させると、クラッチ軸17が前進歯車
28に結合される。逆に摩擦外周面30bを摩擦内周面
29bに対し摩擦係合させると、クラッチ軸17が後進
歯車29に結合される。そして、このクラッチ軸17の
回転が、その後端部に接続された小円筒歯車32と大円
錐歯車38との組み合わせからなる減速ギアトレーンに
より減速され、出力軸16に伝達される。この構成によ
り、出力軸16が船舶前進方向又は後進方向へ選択的に
回転駆動されるのである。
【0013】上記クラッチ軸17上でコーン30をシフ
ト操作するためのシフタ39は、図2に示すように、逆
転ケース14の一側壁に回転自在に支持してある操作軸
40に偏心位置で支持されており、該シフタ39の先端
は、コーン30中央部外周面に欠設された図1に示す環
状溝30cに係合させてある。そして、上記操作軸40
の逆転ケース14外側の端部に操作レバー41の基端を
図2の如く固定しており、この操作レバー41は、図示
せぬリンク機構等を介して、船体の操作部に設けられた
レバー等の操作手段と連係される。従って、上記操作手
段を操作することにより、コーン30を図1に図示され
る位置におく中立位置から、コーン30をクラッチ面で
ある摩擦内周面28a・摩擦外周面30a間の係合を得
させる前進位置へ、又は、摩擦内周面29b・摩擦外周
面30b間の係合を得させる後進位置へ、選択的に変位
させるようにしている。
【0014】次に、前述のトルクリミッタ33の構成に
ついて説明するが、このトルクリミッタ33は摩擦多板
式のものとして通例の如く構成されてあり、即ち、複数
枚の原動側摩擦板42を入力軸15に相対回転不能に固
定させ、該入力軸15に対し相対回転自在に支持された
前記円筒状ハウジング34内周面に複数枚の従動側摩擦
板43を相対回転不能に固定させ、両摩擦板42・43
を互いに摩擦係合させるように付勢する皿バネ44をハ
ウジング34内に設置している。また、該皿バネ44の
付勢力の調整により該トルクリミッタ33の容量を調整
するための調整具49がハウジング34内に螺着され、
所定位置に固定される。
【0015】以上のようにトルクリミッタ33を構成す
ることにより、エンジンの駆動回転が入力軸15に伝達
されることによってトルクリミッタ33のハウジング3
4と該入力軸15との間にトルクが発生するが、このト
ルクが上記調整具49による設定値未満である場合は、
上記の両摩擦板42・43は静摩擦による係合状態を保
持し、入力軸15とハウジング34は一体回転して、入
力軸15のトルクを出力歯車35に伝達する。一方、コ
ーンクラッチが係合した瞬間においては、上記クラッチ
軸17や大円錐歯車38や出力軸16やプロペラ軸等の
慣性モーメントにより入力軸15・ハウジング34との
間に発生するトルクが瞬間的に大きくなる(ピークトル
ク)が、該ピークトルクが上記設定値を超えた場合は、
両摩擦板42・43間がスリップして、過大なピークト
ルクをカットオフして出力歯車35よりコーンクラッチ
に伝達しないようにしているのである。
【0016】次に、逆転ケース14内の略下半部に収容
される潤滑油を、その油面上方にある上記クラッチ軸1
7の潤滑部位に供給するための構成を説明する。即ち、
図1に示すように、該クラッチ軸17内には、該クラッ
チ軸17上に配置されたコーン30へ潤滑油を送るため
の潤滑油路51が軸方向に穿設され、該潤滑油路51の
端部はクラッチ軸17前端面の開口に連通されている。
一方、該開口に潤滑油を送るための潤滑油誘導路52が
逆転ケース14内の前端部分に設けられ、この潤滑油誘
導路52はトルクリミッタ33の前記ハウジング34の
前端部外周位置で約180度の範囲にまたがる略半円環
状の部分を有して該ハウジング34より下方で逆転ケー
ス14内の低部に開口しており、上記略半円環状部分で
潤滑油誘導路52内に臨むポンピングホイール53が、
上記ハウジング34の外周面に一体形成されている。
【0017】逆転ケース14内には入力軸15のほぼ下
半部が浸漬するレベルまで潤滑油が注入されるが、上記
ポンピングホイール53はハウジング34との一体回転
による跳上げ力と遠心力とにより、逆転ケース14内低
部の潤滑油を潤滑油誘導路52を介して上方へ圧送す
る。潤滑油誘導路52中にはクラッチ軸17内の潤滑油
路51の開口端の前方位置でフィルタ54を挿入設置し
てあり、潤滑油誘導路52内を上方へ圧送されてくる潤
滑油が該フィルタ54により濾過された後、上記潤滑油
路51を介してクラッチ軸17上の潤滑部位たるコーン
クラッチの摩擦外周面30a・30b及び摩擦内周面2
8a・29bへと供給される構成となっている。
【0018】また、入力軸15内においても、該入力軸
15周囲に配置された前記摩擦板42・43等の潤滑必
要部へと導かれた潤滑油路55を、該入力軸15の後端
面に開口させて設けている。
【0019】以上に舶用逆転機13の構成について説明
したが、この逆転機13を馬力の大きいエンジンに適用
した場合には、上記トルクリミッタ33の容量を大きく
しなければならず、それに応じて上述のピークトルクも
大きくなる。しかし本発明では、潤滑油を強制的に摩擦
面(28a・30a、29b・30b)の間に導くこと
により、大きいピークトルクがコーンクラッチに伝達さ
れても該摩擦面が焼き付いて損傷しないようにしている
のである。以下、この構成について説明する。図3は潤
滑油を強制的にコーンクラッチの摩擦面へ導く構成を示
した側面断面拡大図である。
【0020】即ち図3に示すように、上記コーン30の
内周面にはその前後略中央位置において環状で前後幅を
有する凹部を欠設して油溜め30dとし、該油溜め30
dに位置を合わせて上記クラッチ軸17に放射状に油孔
60を穿設して、該油溜め30dと上記クラッチ軸17
内の潤滑油路51を、該油孔60を通じて連通させる構
成としている。更に上記コーン30の油放出孔61を、
油溜め30dからコーン30の摩擦外周面30a・30
bへ向かうように、傾斜させながら放射状に複数穿設し
ている。従って、図3に矢印で示す如く、上記潤滑油路
51内の油は上記油孔60を介してコーン30内周の油
溜め30dに溜められ、該油溜め60d内の油が油放出
孔61を介して放出されて、上記摩擦面(28a・30
a、29b・30b)へ潤滑油を直接振りかけることに
より、該摩擦面を強制的に潤滑する構成としているので
ある。
【0021】ただし、潤滑油を強制的に摩擦面の間に導
く構成については、以下に説明する第一から第四の変形
例のように構成することも可能である。以下この変形例
について順次説明する。図4は第一変形例において潤滑
油を強制的にコーンクラッチの摩擦面へ導く構成を示し
た側面断面拡大図、図5は同じく後面断面拡大図であ
る。図6は第二変形例において潤滑油を強制的にコーン
クラッチの摩擦面へ導く構成を示した側面断面拡大図、
図7は同じく後面断面拡大図である。また、図8は第三
変形例において潤滑油を強制的にコーンクラッチの摩擦
面へ導く構成を示した側面断面拡大図、図9は第三変形
例において入力軸に取り付けられるカラー部材の構成を
示した斜視図である。図10は第四変形例において潤滑
油を強制的にコーンクラッチの摩擦面へ導く構成を示し
た側面断面拡大図である。
【0022】図4及び図5に示されるのはそのうちの第
一変形例であり、この第一変形例においては、潤滑油路
51に上述の実施例と同様に油孔60を設けているが、
コーン30' に穿設される油放出孔62は軸方向に平行
として、該油放出孔62の両端をコーン30' の前後両
側の側面に開口させている。更に、コーン30' の内周
面に上記実施例のコーン30と同様に形設した油溜め3
0dと上記油放出孔62とを、コーン30' 前後中央位
置にて該油放出孔62に交差して放射状に設けられる油
孔63を通じて連通させるようにしている。そして、該
油孔63がコーン30' の上記環状溝30cに臨む開口
にはプラグ64が被装されて、該開口から油が外方へ放
出されるのを防止している。従って、図4に矢印で示す
如く、上記潤滑油路51内の油は上記油孔60を介して
コーン30' 内周の油溜め30dに溜められ、該油溜め
30d内の油が油孔63及び油放出孔62を介してコー
ン30' の前後端面から放出される。該コーン30' の
前後端面には環状の凹部がそれぞれ形設されて、前進歯
車28又は後進歯車29との間に油溜まり65・65を
形成しており、潤滑油は該油溜まり65・65に一旦溜
められた後、該油溜まり65・65から摩擦面(28a
・30a、29b・30b)へと導かれることで、該摩
擦面を潤滑しているのである。
【0023】また、図6及び図7に示されるのは第二変
形例であり、この第二変形例においては、コーン30"
に穿設される油放出孔66は上述の第一変形例のコーン
30' と同様に軸方向に平行とされて、該油放出孔66
の両端をコーン30" の前後両側の側面に開口させてい
る(図6)。更に、コーン30" の外周面の前後中央位
置に設けてある環状溝30cの中央に更に細い環状溝3
0eが形設されて、上記油放出孔66の中央部にて該環
状溝30eと交差するようにして両者66・30eを連
通させている。一方図7に示すように、上記トルクリミ
ッタ33のハウジング34に一体形設される出力歯車3
5の外周に略沿わせながら部分的に覆うように形成され
たバッフルプレート68が逆転ケース14内壁に固定し
て設けられており、出力歯車35の回転によって生じる
油の飛沫(オイルスプラッシュ)を、図6・図7の矢印
に示す如く該出力歯車35と該バッフルプレート68と
の間の経路に沿わせながら飛散させて、該飛沫が上記コ
ーン30" の上記環状溝30eから上記油放出孔66に
導かれるように構成している。従って潤滑油は、上記油
放出孔66を経由してコーン30" の前後側面へ向けて
放出される。この放出された油は図6の矢印に示す如
く、コーン30" の前後両側側面に上述の第一変形例の
コーン30' と同様に形設された油溜まり65・65に
一旦溜められ、その後、該油溜まり65・65から摩擦
面(28a・30a、29b・30b)へ導かれる。こ
のようにして、該摩擦面が潤滑されるように構成してい
るのである。
【0024】図8に示されるのは第三の変形例であり、
この第三変形例においてはコーン30" の構成を上記第
二の変形例のそれとまったく同様としている。そして、
上記入力軸15内に穿設した潤滑油路55から放射状に
分岐させた油路67の末端を、入力軸15外周面上の円
錐ローラ軸受25側方位置に開口させている。そして、
該開口から排出される油をコーン30" の前記環状溝3
0eに向けて油を跳ね上げるためのカラー部材69が、
入力軸15の上記開口に位置を合わせて取り付けられ
る。このカラー部材69は側面に放射状の溝69a・6
9a・・・を図9に示す如く複数形設しており、該カラ
ー部材69が入力軸15と一体的に回転することにより
遠心ポンプ作用を発生させて、これにより油を上記溝6
9aを通じて跳ね上げて、コーンの前記環状溝30eに
向けて油を跳ね掛けるようにしているのである。その後
は上記第二変形例と同様に、環状溝30eから油放出孔
66を経由してコーン30の前後側面へ向けて潤滑油を
放出して上記油溜まり65・65に一旦溜めた後、該油
溜まり65・65から摩擦面(28a・30a、29b
・30b)へ潤滑油を導くことにより、該摩擦面を潤滑
するように構成しているのである。
【0025】図10に示されるのは第四の変形例であ
り、この第四変形例においてはコーン30" の構成を上
記第二の変形例のそれとまったく同様としている。そし
て、トルクリミッタ33のハウジング34に設けられる
上述の出力歯車35の側面には筒部70を一体的に設け
て、該筒部70には複数の油放出孔71・71・・・を
開口している。そして、該筒部70の内側は、逆転ケー
ス14に設けられた上記支壁部24の入力軸15支持部
分に近接させており、該筒部70と支壁部24との間に
ある油を遠心ポンプ作用により上部の油放出孔71を通
じて跳ね上げて、コーン30の前記環状溝30eに向け
て油を跳ね掛けるように構成しているのである。その後
は上記第二変形例と同様に、環状溝30eから油放出孔
66を経由してコーン30の前後側面へ向けて潤滑油を
放出して上記油溜まり65・65に一旦溜めた後、該油
溜まり65・65から摩擦面(28a・30a、29b
・30b)へ潤滑油を導くことにより、該摩擦面を潤滑
するように構成しているのである。
【0026】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、
以下に示すような効果を奏する。
【0027】即ち、請求項1に示す如く、摩擦外周面を
備えたコーンと摩擦内周面を備えたコーンカップとを相
互に係合させて動力伝達を行うコーンクラッチにおい
て、前記コーンの前記摩擦外周面と前記コーンカップの
前記摩擦内周面との間に油を強制的に導くように構成し
たので、油が該摩擦外周面及び摩擦内周面を潤滑及び冷
却する効果を高めることができ、従って、ピークトルク
等の大きいトルクが加わっても摩擦面の焼付きが起こり
にくい構成とすることができる。従って、馬力の大きい
エンジンに用いるために上述のトルクリミッタの容量を
大きくして、ピークトルクがそれに比例して大きくなっ
た場合でも、該ピークトルクがコーンクラッチに伝達さ
れた場合の摩擦面の損傷を防止することができるのであ
る。従って、特に馬力の大きいエンジンと組み合わせた
場合に耐久性の高いコーンクラッチを提供できるのであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコーンクラッチを舶用逆転機に適
用した実施例の全体的な構成を示した側面断面図。
【図2】同じく後面断面図。
【図3】潤滑油を強制的にコーンクラッチの摩擦面へ導
く構成を示した側面断面拡大図。
【図4】第一変形例において潤滑油を強制的にコーンク
ラッチの摩擦面へ導く構成を示した側面断面拡大図。
【図5】同じく後面断面拡大図。
【図6】第二変形例において潤滑油を強制的にコーンク
ラッチの摩擦面へ導く構成を示した側面断面拡大図。
【図7】同じく後面断面拡大図。
【図8】第三変形例において潤滑油を強制的にコーンク
ラッチの摩擦面へ導く構成を示した側面断面拡大図。
【図9】第三変形例において入力軸に取り付けられるカ
ラー部材の構成を示した斜視図。
【図10】第四変形例において潤滑油を強制的にコーン
クラッチの摩擦面へ導く構成を示した側面断面拡大図。
【符号の説明】
28a・29b 摩擦内周面 30 コーン 30a・30b 摩擦外周面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井馬 昭博 兵庫県尼崎市猪名寺2丁目18番1号 株式 会社神崎高級工機製作所内 Fターム(参考) 3J056 AA53 AA63 BC03 BE23 CA03 GA04 GA14 3J063 AA23 AB31 AC09 BA11 BB11 CA02 CB36 XD03 XD43 XD62 XE15

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 摩擦外周面を備えたコーンと摩擦内周面
    を備えたコーンカップとを相互に係合させて動力伝達を
    行うコーンクラッチにおいて、前記コーンの前記摩擦外
    周面と前記コーンカップの前記摩擦内周面との間に油を
    強制的に導くように構成したことを特徴とするコーンク
    ラッチ。
JP11203171A 1999-07-16 1999-07-16 コーンクラッチ Pending JP2001032855A (ja)

Priority Applications (1)

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JP11203171A JP2001032855A (ja) 1999-07-16 1999-07-16 コーンクラッチ

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