JP2001082274A - 燃料供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 サブタンク５内への燃料ポンプＰの取付け性
を向上する。 【構成】 燃料ポンプＰの一側の外周部ＰＣに第１グロ
メット１を挿入して固定するとともに燃料ポンプＰの他
側の外周部ＰＣに第２グロメット２を挿入して固定す
る。第１グロメット１の外周部１Ａに第１挿入孔３Ａを
介して第１支持プレート３を挿入して固定するとともに
第２グロメット２の外周部２Ａに第２挿入孔４Ａを介し
て第２支持プレート４を挿入して固定する。前記第１支
持プレートの一対の第１取付け片部３Ｂ，３Ｂをサブタ
ンク５の上方開口部５Ｌを介して一対の第１取付け溝５
Ｃ，５Ｃ内に挿入して固定配置するとともに第２支持プ
レート４の一対の第２取付け片部４Ｂ，４Ｂをサブタン
ク５の上方開口部５Ｌを介して一対の第２取付け溝５
Ｄ，５Ｄ内に挿入して固定配置する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、燃料タンク内の燃料を
燃料ポンプによって昇圧し、この昇圧された燃料を、Ｅ
ＣＵによって制御される燃料噴射弁を介して機関へ供給
する燃料噴射装置に関し、そのうち特にメインタンク内
に開口部を介してサブタンクが収納配置されるとともに
サブタンク内に燃料ポンプが配置され、メインタンクか
ら供給されるサブタンク内の燃料を、燃料ポンプによっ
て昇圧して燃料噴射弁に向けて供給する燃料噴射装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の燃料供給装置は特開平３−７０８
６０号公報に示される。これによると、メインタンクの
開口を閉塞するキャップにブラケットが固定されるとと
もにこのブラケットにサブタンクが固定され、更にサブ
タンク内に燃料ポンプが配置される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】かかる従来の燃料供給
装置において、特にサブタンク内に配置される燃料ポン
プは垂直方向に配置されるとともにその下部がサブタン
クの底部に固定される。以上によると、燃料ポンプは一
側のみでサブタンクへ固定されることから充分な固定支
持状態を得ることが難しいもので、例えば運転中におい
て燃料ポンプが振動し易いという欠点を有する。又、サ
ブタンク内に配置される燃料ポンプが垂直方向に配置さ
れることからメインタンクの高さを低くする際におい
て、設計的自由度が阻害される恐れを有する。

【０００４】本発明になる燃料供給装置は、前記不具合
に鑑み成されたもので、サブタンク内に配置される燃料
ポンプの長手軸心線が水平方向に配置されてメインタン
クの設計的自由度の優れた燃料供給装置において、サブ
タンク内への燃料ポンプの取付け性を向上することを第
１の目的とする。

【０００５】

【課題を達成する為の手段】本発明になる燃料供給装置
は、前記目的達成の為に、サブタンク内に燃料ポンプの
長手軸心線Ｘ−Ｘが水平方向に配置され、該サブタンク
がメインタンクの開口部を閉塞するキャップに取着さ
れ、サブタンクをメインタンクの開口部を介してメイン
タンク内に配置される燃料供給装置において、弾性材料
よりなり燃料ポンプの一側の外周部に挿入して固定され
る第１グロメットと、弾性材料よりなり燃料ポンプの他
側の外周部に挿入して固定される第２グロメットと、中
心部に第１グロメットの外周部に挿入される第１挿入孔
を有するとともに第１挿入孔より両側方に向かって延び
る一対の第１取付け片部を備える第１支持プレートと、
中心部に第２グロメットの外周部に挿入される第２挿入
孔を有するとともに第２挿入孔より両側方に向かって延
びる一対の第２取付け片部を備える第２支持プレート
と、サブタンクの対向する長辺部に、底部から上方開口
部に向かい、互いに対向する一対の第１取付け溝と、互
いに対向する一対の第２取付け溝とが凹設されたサブタ
ンクと、を備え；燃料ポンプの一側の外周部に第１グロ
メットを挿入して固定するとともに燃料ポンプの他側の
外周部に第２グロメットを挿入して固定し、第１グロメ
ットの外周部に第１挿入孔を介して第１支持プレートを
挿入して固定するとともに第２グロメットの外周部に第
２挿入孔を介して第２支持プレートを挿入して固定し、
前記第１支持プレートの一対の第１取付け片部をサブタ
ンクの上方開口部を介して一対の第１取付け溝内に挿入
して固定配置するとともに第２支持プレートの一対の第
２取付け片部をサブタンクの上方開口部を介して一対の
第２取付け溝内に挿入して固定配置したことを第１の特
徴とする。

【０００６】又、本発明は、前記第１の特徴に加え、燃
料ポンプの下部とサブタンクの底部との間に形成される
下方空間に、燃料ポンプの長手軸心線に沿ってフィルタ
ーを配置したことを第２の特徴とする。

【０００７】又、本発明は、前記第１の特徴に加え、前
記第１支持プレート及び第２支持プレートを、係止手段
を介してサブタンクに着脱自在に係止したことを第３の
特徴とする。

【０００８】又、本発明は、前記第１の特徴に加え、前
記サブタンクを合成樹脂材料によって形成し、前記第１
支持プレート及び第２支持プレートにて、サブタンクの
対向する長辺部が内方へ変形することを抑止したことを
第４の特徴とする。

【０００９】更に本発明は、前記第１の特徴に加え、前
記第１支持プレート及び第２支持プレートの上端上にサ
ブタンクカバーを当接配置するとともに該サブタンクカ
バーを係止手段を介してサブタンクに着脱自在に係止し
たことを第５の特徴とする。

【００１０】更に又本発明は、前記第１の特徴に加え、
前記サブタンクを、第１支持プレート及び第２支持プレ
ートにて、水平方向に分割したことを第６の特徴とす
る。

【００１１】

【作用】第１の特徴によると、燃料ポンプの一側に第１
グロメットを介して第１支持プレートが固定配置され、
燃料ポンプの他側に第２グロメットを介して第２支持プ
レートが固定配置される。そして、第１支持プレートの
一対の第１取付け片部がサブタンクの一対の第１取付け
溝内に挿入され、第２支持プレートの一対の第２取付け
片部がサブタンクの一対の第２取付け溝内に挿入され、
これによって燃料ポンプがサブタンク内に固定配置され
る。

【００１２】第２の特徴によると、サブタンク内に配置
される燃料ポンプの下部とサブタンクの底部との間に下
方空間が形成され、この下方空間に燃料ポンプの長手軸
心線に沿ってフィルターが配置される。

【００１３】第３の特徴によると、第１支持プレート及
び第２支持プレートは係止手段を介して直接的にサブタ
ンクに係止される。

【００１４】第４の特徴によると、サブタンクは合成樹
脂材料によって形成され、サブタンクの長辺部が内方へ
変形することは、第１支持プレート、第２支持プレート
が抵抗となって変形を阻止する。

【００１５】第５の特徴によると、第１支持プレート、
第２支持プレートは、サブタンクカバーが係止手段を介
してサブタンクに係止されることによってサブタンクに
固定される。

【００１６】第６の特徴によると、サブタンクの内方は
第１支持プレート、第２支持プレートによって水平方向
に４分割されるのでサブタンク内の燃料移動が抑止され
る。

【００１７】

【実施例】以下、本発明になる燃料供給装置の一実施例
について図により説明する。Ｐはハウジング内の一側Ａ
（図において左方）にポンプ部を備え、ハウジング内の
他側Ｂ（図１において右方）にモーター部を備える例え
ばウエスコ型の燃料ポンプであり、該燃料ポンプの長手
方向軸心線Ｘ−Ｘは水平方向に配置され、一側にはポン
プ吸入路ＰＡが開口し、他側にはポンプ吐出路ＰＢが開
口する。１はゴム材料等の弾性材料によって形成される
筒状の第１グロメットであり、燃料ポンプＰの一側の外
周部ＰＣに挿入されて固定される。２は、ゴム材料等の
弾性材料によって形成される筒状の第２グロメットであ
り、燃料ポンプＰの他側の外周部ＰＢに挿入されて固定
される。

【００１８】３は、薄板状を成す第１支持プレートであ
り、その中心部には第１グロメット１の筒状をなす外周
部１Ａに挿入される第１挿入孔３Ａが穿設されるととも
に第１挿入孔３Ａから両側方に向かって一対の第１取付
け片部３Ｂ，３Ｂが延びる。これは図３によく示され
る。第１取付け片部３Ｂ，３Ｂの両外側には、上端３Ｄ
に臨む係止段部３Ｃ，３Ｃが側方に突出して形成される
もので、上端３Ｄには係止段部３Ｃ，３Ｃが弾性力をも
って内方へ変形できるよう溝３Ｅが穿設される。

【００１９】４は、薄板状を成す第２支持プレートであ
り、その中心部には第２グロメット２の筒状をなす外周
部２Ａに挿入される第２挿入孔４Ａが穿設されるととも
に第２挿入孔４Ａから両側方に向かって一対の第２取付
け片部４Ｂ，４Ｂが延びる。これは図４によく示され
る。第２取付け片部４Ｂ，４Ｂの両外側には、上端４Ｄ
に臨む係止段部４Ｃ，４Ｃが側方に突出して形成される
もので、上端４Ｄには係止段部４Ｃ，４Ｃが弾性力をも
って内方へ変形できるよう溝４Ｅが穿設される。

【００２０】そして、前記各グロメット１，２及び各支
持プレート３，４は以下によって燃料ポンプＰに取着さ
れる。燃料ポンプＰの一側の外周部ＰＣに第１グロメッ
ト１が挿入配置され、次いで、第１グロメット１の外周
部１Ａに第１支持プレート３の第１挿入孔３Ａが挿入配
置される。以上によると燃料ポンプＰの一側の外周部Ｐ
Ｃに第１支持プレート３が第１グロメット１を介して固
定配置されるもので、このとき第１支持プレート３の各
第１取付け片部３Ｂ，３Ｂは燃料ポンプＰの長手軸心線
Ｘ−Ｘに直交して燃料ポンプＰの両側方に配置され、上
端３Ｄは上方に配置される。前記状態は図３によって理
解される。

【００２１】燃料ポンプＰの他側の外周部ＰＤに第２グ
ロメット２が挿入配置され、次いで、第２グロメット２
の外周部２Ａに第２支持プレート４の第２挿入孔４Ａが
挿入配置される。以上によると燃料ポンプＰの他側の外
周部ＰＤに第２支持プレート４が第２グロメット２を介
して固定配置されるもので、このとき第２支持プレート
４の各第２取付け片部４Ｂ，４Ｂは燃料ポンプＰの長手
軸心線Ｘ−Ｘに直交して燃料ポンプＰの両側方に配置さ
れ、上端４Ｄは上方に配置される。前記状態は図４によ
って理解される。以上によって燃料ポンプＰの両側方に
第１及び第２支持プレート３及び４が固定された。

【００２２】５はメインタンクＴ内に配置されるサブタ
ンクであり、底部５Ｊから上方開口部５Ｌに向かう有底
カップ状をなすとともに横断面において対向する長辺部
５Ａ，５Ａと対向する短辺部５Ｂ，５Ｂを有する略長方
形をなす。そして、対向する長辺部５Ａ，５Ａには底部
５Ｊから上方開口部５Ｌに向けて互いに対向する一対の
第１取付け溝５Ｃ，５Ｃと互いに対向する一対の第２取
付け溝５Ｄ，５Ｄが凹設される。本例においては、各取
付け溝５Ｃ，５Ｃの溝底部５Ｅをサブタンク５の底部５
Ｊより上方位置に設けた。又、５Ｆは各長辺部５Ａ，５
Ａの外側に設けたガイド孔であり、垂直方向に穿設され
た。（ガイド孔５Ｆは図９に示される） 更に、一対の第１取付け溝５Ｃ，５Ｃ及び一対の第２取
付け溝５Ｄ，５Ｄ、更に対向する短辺部５Ｂ，５Ｂの、
上部近傍に係止孔５Ｇが互いに対向して穿設された。サ
ブタンク５は図５から図７に示される。

【００２３】そして、燃料ポンプＰのポンプ吸入路ＰＡ
にはフィルターＦが装着される。このフィルターＦは燃
料ポンプＰの下部ＰＦに臨むとともに燃料ポンプＰの長
手軸心線Ｘ−Ｘに沿って配置される。前記フィルターＦ
は、図１，図２によく示される。

【００２４】そして、第１グロメット１を介して第１支
持プレート３が装着され、又第２グロメット２を介して
第２支持プレート４が装着され、更にフィルターＦが装
着された燃料ポンプＰ（図１，図２に示される）は以下
によってサブタンク５に装着される。すなわち、第１支
持プレート３の第１取付け片部３Ｂ，３Ｂがサブタンク
５の第１取付け溝５Ｃ，５Ｃ内に挿入配置され、第２支
持プレート４の第２取付け片部４Ｂ，４Ｂがサブタンク
５の第２取付け溝５Ｄ，５Ｄ内に挿入配置される。そし
てこのとき第１取付け溝５Ｃ，５Ｃの溝底部５Ｅ及び第
２取付け溝５Ｄ，５Ｄの溝底部５Ｅをサブタンク５の底
部５Ｊより上方位置に形成したので、第１支持プレート
３及び第２支持プレート４がサブタンク５の底部５Ｊに
達することがなく、燃料ポンプＰの下部ＰＦとサブタン
ク５の底部５Ｊとの間には燃料ポンプＰの長手軸心線Ｘ
−Ｘに沿う下方空間Ｇが形成されるもので、燃料ポンプ
Ｐに装着されたフィルターＦはこの下方空間Ｇに配置さ
れる。

【００２５】一方、前記において、第１支持プレート３
の各係止段部３Ｃ，３Ｃは、第１取付け溝５Ｃ，５Ｃ内
を内方に変形して挿入されるとともに第１取付け溝５
Ｃ，５Ｃ内に開口する係止段部５Ｇ，５Ｇ内に復帰して
係止され、これによって第１支持プレート３をサブタン
ク５に係止できた。第２支持プレート４の各係止段部４
Ｃ，４Ｃは、第２取付け溝５Ｄ，５Ｄ内を内方に変形し
て挿入されるとともに第２取付け溝５Ｄ，５Ｄ内に開口
する係止段部５Ｇ，５Ｇ内に復帰して係止され、これに
よって第２支持プレート４をサブタンク５に係止でき
た。而して、フィルターＦを備えた燃料ポンプＰがサブ
タンク５内に固定して配置される。これは図８から図１
０に示される。

【００２６】又、サブタンク５の上方開口部５Ｌにはサ
ブタンクカバー６が配置されるもので、このときサブタ
ンクカバー６に、サブタンク５の係止溝５Ｇ，５Ｇに臨
む係止段部６Ｃ，６Ｃを有する係止片６Ｄ，６Ｄを設
け、この係止段部６Ｃ，６Ｃをサブタンク５の係止溝５
Ｇ，５Ｇに係止することによってサブタンクカバー６を
サブタンク５に係止できる。

【００２７】以上よりなるサブタンク５は、メインタン
クＴの開口部ＴＡを閉塞するキャップＣにガイド杆ＣＡ
を介して装着される。すなわち、ガイド杆ＣＡの上端は
キャップＣに固着され、ガイド杆ＣＡの下端がサブタン
ク５のガイド孔５Ｆ内に挿入される。このときガイド杆
ＣＡが複数（本例では２本）用意されたので、サブタン
ク５が全方向において回転することはない。又、燃料ポ
ンプＰのポンプ吐出路ＰＢは、キャップＣに設けた吸入
路ＣＢに接続される。

【００２８】そして、ガイド杆ＣＡによってサブタンク
５が装着されたキャップＣがメインタンクＴの開口部Ｔ
Ａを閉塞するもので、このとき、燃料ポンプＰ、フィル
ターＦを備えるサブタンク５が開口部ＴＡを介してメイ
ンタンクＴ内に配置される。これは図８，図１０によく
示される。

【００２９】以上によれば、メインタンクＴ内の燃料
は、サブタンク５に穿設せる燃料流路（図示せず）等よ
りサブタンク５内へ供給され、燃料ポンプＰが駆動する
と、サブタンク５内の燃料はフィルターＦによって異物
が除去されてポンプ吸入路ＰＡより燃料ポンプＰ内に吸
入され、燃料ポンプＰにて昇圧された燃料はポンプ吐出
路ＰＢ、キャップＣ内のストレーナＳ及び吐出路ＣＤを
介して図示せぬ燃料噴射弁に供給されて機関に達する。

【００３０】ここで本発明になる燃料噴射装置による
と、燃料ポンプＰの一側の外周部ＰＣに第１グロメット
１を介して第１支持プレート３を挿入固定するとともに
燃料ポンプＰの他側の外周部ＰＤに第２グロメット２を
介して第２支持プレート４を挿入固定し、第１支持プレ
ート３の第１取付け片部３Ｂ，３Ｂをサブタンク５の第
１取付け溝５Ｃ，５Ｃ内に挿入配置するとともに第２支
持プレート４の第２取付け片部４Ｂ，４Ｂをサブタンク
５の第２取付け溝５Ｄ，５Ｄ内に挿入配置することによ
ってフィルターＦを備える燃料ポンプＰをサブタンク５
内に固定配置できたもので、このときそれらの固定手段
はネジ締め、カシメ等を用いることなく単に挿入、軽圧
入程度でよいもので、組付け作業性を大きく向上できる
とともにメンテナンス性の向上を達成できる。又、第
１，第２グロメット１，２及び第１，第２支持プレート
３，４更にサブタンク５は成形によって製作することが
でき、何等の加工を必要としないので部品コストの低減
を図ることができる。又、支持プレート３，４と燃料ポ
ンプＰとが例えばゴム材料等の弾性材料によって形成さ
れたグロメット１，２を介して接続されるので、燃料ポ
ンプＰが駆動した際において発生する振動が支持プレー
ト３，４及びサブタンク５更にはキャップＣを含むメイ
ンタンクＴに伝達することが抑止され、極めて静粛な燃
料供給装置を提供できる。又、燃料ポンプＰは第１支持
プレート３と第２支持プレート４とによって２ケ所でサ
ブタンク５に装着支持されるので、燃料ポンプＰの支持
を確実に行なうことができる。

【００３１】又、燃料ポンプＰの下部ＰＦとサブタンク
５の底部５Ｊとの間には、燃料ポンプＰの長手軸心線Ｘ
−Ｘに沿う下方空間Ｇが形成され、この下方空間Ｇに、
燃料ポンプＰの長手軸心線Ｘ−Ｘに沿ってフィルターＦ
を配置したことによると、大なる濾過面積を有するフィ
ルターＦを限られたスペース内に効果的に配置できる。
特にサブタンク５の上方よりみた投影面を小さくできる
ことはメインタンクＴの開口部ＴＡを小径にすることが
でき、メインタンクＴの剛性劣化を阻止できる。

【００３２】又、第１支持プレート３をサブタンク５に
係止する際、係止手段Ｋとして係止段部３Ｃを溝３Ｅ方
向へ弾性的に収縮変形させ、サブタンク５の長辺部５Ａ
の係止孔５Ｇに係止段部３Ｃを進入した後に変形を復帰
させて係止段部３Ｃを係止孔５Ｇに係止させるとともに
第２支持プレート４をサブタンク５に係止する際、係止
手段Ｋとして係止段部４Ｃを溝４Ｅ方向へ弾性的に収縮
変形させ、サブタンク５の長辺部５Ａの係止孔５Ｇに係
止段部４Ｃを進入した後に変形を復帰させて係止段部４
Ｃを係止孔５Ｇに係止させたことによると、フィルター
Ｆを含む燃料ポンプＰをサブタンク５に極めて容易にし
て且つ確実に脱着でき、その作業性を大きく向上でき
る。係止段部３Ｃ，４Ｃと係止孔５Ｇとの係止を解除す
る際、係止段部３Ｃ，４Ｃを再び溝３Ｅ，４Ｅ方向へ収
縮変形させることによって行なえる。尚、前記第１支持
プレート３の係止段部３Ｃ，３Ｃ、第２支持プレート４
の係止段部４Ｃ，４Ｃ、更に前記各係止段部３Ｃ，４Ｃ
に臨むサブタンク５の長辺部５Ａの係止孔５Ｇを廃止
し、第１支持プレート３の上端３Ｄ及び第２支持プレー
ト４の上端４Ｄ上にサブタンクカバー６を当接配置し、
サブタンクカバー６の係止段部６Ｃを弾性的に内方へ変
形させ、サブタンク５の短辺部５Ｂの係止孔５Ｇに係止
段部６Ｃを進入した後に変形を復帰させて係止段部６Ｃ
を係止孔５Ｇに係止させてもよいもので、係止手段Ｋは
係止段部６Ｃと係止孔５Ｇよりなる。かかる係止手段Ｋ
を用いると、支持プレート３，４をサブタンク５との直
接的な係止作業を省略できて作業効率を向上できるとと
もに支持プレート３，４の形状を単純化できて製作上好
ましい。

【００３３】又、サブタンク５は耐触性、軽量化、防音
性の点から合成樹脂材料にて形成されることがあるが、
かかるサブタンク５において対向する長辺部５Ａ，５Ａ
に対向する一対の第１取付け溝５Ｃ，５Ｃを設けるとと
もに該取付け溝５Ｃ，５Ｃに第１支持プレート３の第１
取付け片部３Ｂ，３Ｂを配置し、更に対向する長辺部５
Ａ，５Ａに対向する一対の第２取付け溝５Ｄ，５Ｄを設
けるとともに該取付け溝５Ｄ，５Ｄに第２支持プレート
４の第２取付け片部４Ｂ，４Ｂを配置したことによる
と、サブタンク５を成形した後の内方向側の変形が第１
支持プレート３、第２支持プレート４にて矯正されるの
で、サブタンク５の成形精度を高める必要がなく、更に
はサブタンク５の長辺部５Ａ，５Ａの補強が成されるの
で強度、剛性を向上できる。

【００３４】又、サブタンク５内には間隔をもって第１
支持プレート３と第２支持プレート４とが配置され、こ
れによるとサブタンク５内は大きく４個の室に分割され
ることになる。以上によると、車輌の運転時においてサ
ブタンク５内の燃料の慣性マスを小さくできるもので、
サブタンク５内の燃料移動により生ずる燃料音を低減で
きて車輌内への音の伝達を低減できる。また、サブタン
ク５内からメインタンクＴ内への燃料流出を低減でき、
サブタンク５内の燃料保持性を向上できる。更にまたサ
ブタンク内の燃料移動の慣性マスを小さくすることがで
き、支持プレートに加わる衝撃力を低減できる。

【００３５】

【発明の効果】以上の如く、本発明になる燃料供給装置
によると、燃料ポンプの一側に、第１グロメットを介し
て第１支持プレートが固定され、燃料ポンプの他側に、
第２グロメットを介して第２支持プレートが固定され、
第１支持プレートの第１取付け片部がサブタンクの第１
取付け溝内に挿入固定され、第２支持プレートの第２取
付け片部がサブタンクの第２取付け溝に挿入固定され、
これによって燃料ポンプがサブタンク内に固定配置され
る。以上によると、燃料ポンプをサブタンク内に確実に
固定できるとともに組付け作業性、メンテナンス性を大
きく向上できるとともに極めて静粛なる燃料供給装置を
提供できる。

【００３６】又、燃料ポンプの下部に形成される下方空
間に、燃料ポンプの長手軸心線に沿ってフィルターを配
置したことによると、大なる濾過面積を有するフィルタ
ーを限られたスペース内に効果的に配置できるとともに
メインタンクの開口部を小径にできてメインタンクの剛
性劣化を抑止できる。

【００３７】又、第１支持プレート、第２支持プレート
を係止手段を介してサブタンクに着脱自在に配置したこ
とにより、その作業性を向上できる。

【００３８】又サブタンクカバーを係止手段を介してサ
ブタンクに脱着自在に配置することにより第１支持プレ
ート、第２支持プレートを脱着したことによると、第１
支持プレート、第２支持プレートをサブタンクに直接的
に係止する必要がないもので、作業効率を更に向上でき
る。

【００３９】更に、第１支持ブレート、第２支持プレー
トによってサブタンクの長辺部が内方へ変形することを
抑止したことによると、サブタンクの成形精度を高める
ことなくサブタンクの強度、剛性を高めることができ
る。

【００４０】更に又、サブタンク内を第１支持プレー
ト、第２支持プレートにて間隔をもって分割したことに
よると、サブタンク内の燃料移動による騒音の発生を低
減できるとともにサブタンク内の燃料保持性を向上で
き、更には第１支持プレート、第２支持プレートに作用
する衝撃力を低減できて支持プレートの強度を高める必
要がない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の燃料供給装置において燃料ポンプに支
持プレートが装着された状態を示す側面図。

【図２】図１の上部平面図。

【図３】図１の左側面図。

【図４】図１の右側面図。

【図５】本発明の燃料供給装置においてサブタンクの縦
断面図。

【図６】図５のＷ−Ｗ線における縦断面図。

【図７】図５の上部平面図。

【図８】本発明の燃料供給装置の一実施例を示す要部縦
断面図。

【図９】図８の燃料供給装置において、サブタンクカバ
ーを取外した状態におけるサブタンクの上部平面図。

【図１０】図８のＺ−Ｚ線における縦断面図。

【符号の説明】

１ 第１グロメット ２ 第２グロメット ３ 第１支持プレート ３Ａ 第１挿入孔 ３Ｂ 第１取付け片部 ４ 第２支持プレート ４Ａ 第２挿入孔 ４Ｂ 第２取付け片部 ５ サブタンク ５Ａ 長辺部 ５Ｃ 第１取付け溝 ５Ｄ 第２取付け溝 Ｐ 燃料ポンプ Ｇ 下方空間 Ｆ フィルター Ｋ 係止手段 ６ サブタンクカバー

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 サブタンク内に燃料ポンプの長手軸心線
   Ｘ−Ｘが水平方向に配置され、該サブタンクがメインタ
   ンクの開口部を閉塞するキャップに取着され、サブタン
   クをメインタンクの開口部を介してメインタンク内に配
   置される燃料供給装置において、弾性材料よりなり燃料
   ポンプＰの一側の外周部ＰＣに挿入して固定される第１
   グロメット１と、弾性材料よりなり燃料ポンプＰの他側
   の外周部ＰＤに挿入して固定される第２グロメット２
   と、中心部に第１グロメット１の外周部１Ａに挿入され
   る第１挿入孔３Ａを有するとともに第１挿入孔３Ａより
   両側方に向かって延びる一対の第１取付け片部３Ｂ，３
   Ｂを備える第１支持プレート３と、中心部に第２グロメ
   ット２の外周部２Ａに挿入される第２挿入孔４Ａを有す
   るとともに第２挿入孔４Ａより両側方に向かって延びる
   一対の第２取付け片部４Ｂ，４Ｂを備える第２支持プレ
   ート４と、サブタンク５の対向する長辺部５Ａ，５Ａ
   に、底部５Ｊから上方開口部５Ｌに向かい、互いに対向
   する一対の第１取付け溝５Ｃ，５Ｃと、互いに対向する
   一対の第２取付け溝５Ｄ，５Ｄとが凹設されたサブタン
   ク５と、を備え；燃料ポンプＰの一側の外周部ＰＣに第
   １グロメット１を挿入して固定するとともに燃料ポンプ
   Ｐの他側の外周部ＰＤに第２グロメット２を挿入して固
   定し、第１グロメット１の外周部１Ａに第１挿入孔３Ａ
   を介して第１支持プレート３を挿入して固定するととも
   に第２グロメット２の外周部２Ａに第２挿入孔４Ａを介
   して第２支持プレート４を挿入して固定し、前記第１支
   持プレートの一対の第１取付け片部３Ｂ，３Ｂをサブタ
   ンク５の上方開口部５Ｌを介して一対の第１取付け溝５
   Ｃ，５Ｃ内に挿入して固定配置するとともに第２支持プ
   レート４の一対の第２取付け片部４Ｂ，４Ｂをサブタン
   ク５の上方開口部５Ｌを介して一対の第２取付け溝５
   Ｄ，５Ｄ内に挿入して固定配置したことを特徴とする燃
   料供給装置。
2. 【請求項２】 前記、燃料ポンプＰの下部ＰＦとサブタ
   ンク５の底部５Ｊとの間に形成される下方空間Ｇに、燃
   料ポンプＰの長手軸心線Ｘ−Ｘに沿ってフィルターＦを
   配置したことを特徴とする請求項１記載の燃料供給装
   置。
3. 【請求項３】 前記第１支持プレート３及び第２支持プ
   レート４を、係止手段Ｋを介してサブタンク５に着脱自
   在に係止したことを特徴とする請求項１記載の燃料供給
   装置。
4. 【請求項４】 前記サブタンク５を合成樹脂材料によっ
   て形成し、前記第１支持プレート３及び第２支持プレー
   ト４にて、サブタンク５の対向する長辺部５Ａ，５Ａが
   内方へ変形することを抑止したことを特徴とする請求項
   １記載の燃料供給装置。
5. 【請求項５】 前記第１支持プレート３及び第２支持プ
   レート４の上端３Ｄ，４Ｄ上にサブタンクカバー６を当
   接配置するとともに該サブタンクカバーを係止手段Ｋを
   介してサブタンク５に着脱自在に係止したことを特徴と
   する請求項１記載の燃料供給装置。
6. 【請求項６】 前記サブタンク５を、第１支持プレート
   ３及び第２支持プレート４にて、水平方向に分割したこ
   とを特徴とする請求項１記載の燃料供給装置。