JP2001072974A - ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置

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JP2001072974A
JP2001072974A JP22204699A JP22204699A JP2001072974A JP 2001072974 A JP2001072974 A JP 2001072974A JP 22204699 A JP22204699 A JP 22204699A JP 22204699 A JP22204699 A JP 22204699A JP 2001072974 A JP2001072974 A JP 2001072974A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶材料に対する要望を解決あるいは改善
し、液晶表示素子の特性を改善する。 【構成】 液晶組成物が、一般式(I-1)〜(I-5) 【化1】 (式中、R1は炭素原子数1〜10のアルキル基等、Q1
はF等、X1〜X3は各々独立的にはH等、X3はCH3
1〜W6はH等、W4はCH3、K1〜K5は単結合等、環
1〜A4は1,4−フェニレン等、k1〜k8は0又は
1、k3+k4は0又は1、k5+k6+k7+k8は0、1
又は2を表す。)で示される液晶成分A、2以上の誘電
率異方性を有する液晶成分B、−10〜+2の誘電率異
方性を有する化合物からなる液晶成分Cを含有し、該成
分Bと該成分Cの総和が0〜99.9重量%のネマチッ
ク液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置を構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気光学的表示材
料として有用なネマチック液晶組成物及びこれを用いた
液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子の代表的なものにTN-LCD
(ツイスティッド・ネマチック液晶表示素子)があり、
時計、電卓、電子手帳、ポケットコンピュータ、ワード
プロセッサ、パーソナルコンピュータなどに使用されて
いる。一方、OA機器の処理情報の増加に伴い、シェフ
ァー(Scheffer)等[SID '85 Digest, p.120 1985
年]、衣川等[SID '86 Digest, p.122 1986年]によっ
て、STN(スーパー・ツイスティッド・ネマチック)−L
CDが開発され、携帯端末、電子手帳、ポケットコンピュ
ータ、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、あ
るいはモニター表示などの高情報処理用の表示に広く普
及しはじめている。
【0003】最近、STN-LCDの応答特性改善を目的にア
クティブアドレッシング駆動方式[Proc.12th IDRC p.5
03 1992年]やマルチラインアドレッシング駆動方式[S
ID'92Digest, p.232 1992年]が提案されている。ま
た、より明るい表示やより高いコントラスト比を達成す
る目的で、カラーフィルター層の代わりに、液晶と位相
差板の複屈折性を利用した新規反射型カラー液晶表示方
式[テレビジョン学会技術報告 vol.14 No10.p.51 1990
年]や基板電極側に小さな放物面を施した反射面有した
液晶表示装置が提案されている。
【0004】特に、表示面積の大型化の用途では、バッ
クライトの温度分布に対する表示の均一性や高コントラ
ストが求められており、より安定な配向性やより温度依
存性の小さい液晶材料が、あるいはセル厚のばらつきを
押さえるために所定の値に対応した複屈折率が求められ
ている。また、画素数の増加により高いデューティー駆
動が行われているため、これに対応した応答性、階調性
等も重視されている。一方、中小型の携帯用表示では、
使用環境温度に対する表示の安定性が重要なポイントと
なっており、応答性や消費電力を低減できるより低い駆
動電圧の液晶材料、あるいは−30〜0℃や40〜80
℃の温度域での駆動電圧の温度依存性が小さいことや高
い急峻性を必要としたり、この温度域において所望のデ
ューティー駆動に対応した周波数依存性等がより小さい
こと等が求められている。更に、液晶の電気的抵抗(比
抵抗)は、消費電力を少なくするために低すぎることは
避ける必要があるものの、焼き付き現象を無くすために
高くなり過ぎないように所定の値にすることが求められ
ている。この様に現在も、より詳細に差別化され少しで
も改良された液晶材料が要望されている。
【0005】これに適した液晶材料として、複屈折率、
弾性定数、誘電率異方性、より低い粘性、より広いネマ
チック温度、化学的な安定性、電気的な安定性(所望の
比抵抗、電圧保持率)等の物性特性や、配向性に関わる
所定のプレチルト角、より広いd/pマージン等の個々
の特性を総合的に最適化したものが必要とされており、
現在も新しい液晶化合物あるいは液晶組成物の提案が要
求されている。
【0006】更に、その表示品質が優れていることか
ら、アクティブ・マトリクス形液晶表示装置が携帯端
末、液晶テレビ、プロジェクター、コンピューター等の
市場に出されている。アクティブ・マトリクス表示方式
は、画素毎にTFT(薄膜トランジスタ)あるいはMIM(メ
タル・インシュレータ・メタル)等が使われており、こ
の方式には高電圧保持率であることが重要視されてい
る。また、更に広い視角特性を得るためにIPSモードと
組み合わせたスーパーTFT[Asia Display '95 Diges
t, p.707 1995年]が近藤等によって提案されている。
(以下、これらアクティブ・マトリクス表示方式の液晶
表示素子を総称してTFT-LCDと呼称する)この様な表示
素子に対応するために、現在も新しい液晶化合物あるい
は液晶組成物、例えば特開平2−233626号公報、
特公表4−501575号公報等の提案がなされてい
る。最近注目されているポリシリコンの技術を用いたTF
T-LCDに対応すべき液晶材料として、電圧保持率ではよ
り高い特性であることも含めて汚れに強い液晶材料、よ
り低い駆動電圧でより速い応答性を示す液晶材料、複屈
折率が0.08〜0.15を有する液晶材料が要求され
ている。また、歩留まりの向上を目的として表示欠陥の
発生がより少ない液晶材料、より高いプレチルト角を安
定して示すことができる液晶材料等、求められている要
求は更に差別化が進んでいる。
【0007】偏光板や配向処理を要さず、明るくコント
ラストの良い液晶デバイスとして、ポリマー中に液晶滴
を分散させた液晶表示素子が特表昭58−501631
号公報、米国特許第4435047号明細書、特表昭6
1−502128号公報、特開昭62−2231号公報
等において知られている。(以下、これらの液晶表示素
子を総称してPDLCと呼称する)これらは、液晶材料の個
々の屈折率とポリマーの屈折率を最適化することや、十
分な透明性を得るのに高い電圧を必要とする問題を有し
ていた。一方、低電圧駆動性、高コントラスト、時分割
駆動性を可能にする技術として、米国特許第5,30
4,323号、特開平1−198725号公報があり、
液晶材料が連続層を形成し、この連続層中に、高分子物
質が三次元網目状に分布した構造を有する液晶表示素子
が開示されている。(以下、この液晶表示素子をPN-LCD
と呼称する)
【0008】この目的に係わる液晶材料として、欧州特
許第359,146号公報には液晶材料の複屈折率や誘
電率異方性を最適化する方法、特開平6−222320
号公報には液晶材料の弾性定数を特定する技術等、特開
平5−339573号公報にはフルオロ系化合物を用い
ることが開示されている。しかし、抵抗値が高く電圧保
持率が優れていること、駆動電圧が低いこと、光散乱が
強くコントラスト比が大きいこと、応答速度が速いこ
と、温度特性が良いこと等に問題を有しており、現在も
新しい提案がなされている。
【0009】以上詳述してきたように、液晶表示素子に
対する要求は、より精細で高密度の表示容量、駆動電圧
や環境温度に対してより速い応答速度、化学的電気的に
高い安定性を有したより低い駆動電圧、より高い階調
性、使用環境温度や視野角に対しより高いコントラスト
等が揚げられる。このために、広い温度範囲でネマチッ
ク性を有し、低温保存で長期間ネマチック相を維持し、
応答性を改善できるより低い粘性で、所望の駆動電圧、
特により低い駆動電圧が達成可能な液晶材料の開発研究
が現在も行われている。また、複屈折率、誘電率異方
性、弾性定数の設計及びこれらの温度依存性、複屈折率
の光波長依存性やデューティー数に対応した誘電率異方
性の周波数依存性等も改良手段として注目されている。
【0010】本発明の一般式(I-1)に関連する化合物
として、下記一般式(a1-1)〜(a1-8)の化合物の記載
が、例えば一般式(a1-1)ではHelvetica Chimica Acta
vol.68 p.1406(1985)、Mol.Cryst.Liq.Cryst. vol.206
p.187(1991)、Liq.Cryst. vol.15 p.123(1993)、一般
式(a1-2)では特表平4−504571(1992)、米国特
許第5252253(1993)、一般式(a1-3)ではMol.Cr
yst.Liq.Cryst. vol.206p.187(1991)、Liq.Cryst. vol.
15 p.123(1993)、特開平1−160924(1989)、独国
特許第3837208A(1998)、米国特許第50842
04(1992)、一般式(a1-4)ではMol.Cryst.Liq.Cryst.
vol.37 p.249(1976)、米国特許第3925237(197
5)、一般式(a1-5)ではMol.Cryst.Liq.Cryst. vol.53
p.147(1979)、特開昭53−22882(1978)、一般式
(a1-6)では特開昭54−157541(1979)、米国特
許第4261651(1981)、英国特許第2023136
B(1979)、一般式(a1-7)ではMol.Cryst.Liq.Cryst. v
ol.37 p.249(1976)、一般式(a1-8)では英国特許第2
271771A(1994)等に認められる。
【0011】
【化4】 (式中、R0はアルキル基、アルコキシ基、アルカノイ
ルオキシ基、X0はCN、F等、Z0はR0、CN、k0
1、2を表す。)
【0012】しかしながら、例えば特開平1−1609
24(1989)、独国特許第3837208A(1998)、英国
特許第2271771A(1994)の特許は不成立になって
いるなど、一般式(a1-1)〜(a1-8)の化合物に関わる
技術はほとんど知られていない。詳述すると、化合物に
おいては一般式(a1-1)〜(a1-5)、(a1-7)の化合物
の相転移温度、この中の一部の化合物の複屈折率、誘電
率異方性又は転移エンタルピーが報告されているが、弾
性定数や粘性については知られていない。更に、組成物
においては、一般式(a1-1)〜(a1-8)の化合物に対し
一般的な化合物の組み合わせの記述、あるいは一般式
(a1-9)〜(a1-11)との組み合わせ又は一般式(a1-
9)〜(a1-16)との組み合わせの記述がみられるが、そ
の具体的な実施例はほとんど見いだされない。また、液
晶組成物を用いた応用例、例えば液晶表示素子や装置に
関する具体例は見いだされない。
【0013】本発明の一般式(I-2)に関連する化合物
として、下記一般式(a2-1)〜(a2-2)の化合物の記載
が、例えば一般式(a2-1)では英国特許2271771
A(1994)、一般式(a2-2)ではMol.Cryst.Liq.Cryst. v
ol.206 p.187(1991)、Liq.Cryst. vol.15 p.123(199
3)、特開平1−160924(1989)、独国特許3837
208A(1989)、米国特許第5084204A(1992)、
Mol.Cryst.Liq.Cryst. vol.37 p.249(1976)等に認めら
れる。
【0014】
【化5】 (式中、R0はアルキル基等、X0はCN、F等、L0はF
等、Z0は単結合等、環A0はシクロへキシレン等、
0、m、nは0、自然数を表す。)
【0015】しかしながら、例えば特開平1−1609
24(1989)、独国特許第3837208A(1998)、英国
特許第2271771A(1994)の特許は不成立になって
いるなど、一般式(a2-1)〜(a2-2)の化合物に関わる
技術はほとんど知られていない。詳述すると、化合物に
おいては一般式(a2-1)〜(a2-2)の化合物の相転移温
度、誘電率異方性、複屈折率、弾性定数や粘性について
は知られていない。また、一般的な利点の記述が見られ
るものの、一方では例えば、これらの文献に含まれる化
合物の粘性が不利であることがLiq.Cryst. vol.15 p.12
3(1993)に、化合物の液晶性が狭いことがMol.Cryst.Li
q.Cryst. vol.261 p.79(1995)に、一般式(a-2)の化合物
により液晶混合物の誘電率異方性を負にさせることが特
開平1−160924(1989)に記載されており、その物
性が相反する等、当業者が容易に使用できる程度の技術
的報告から程遠いものと言わざるを得ない状況である。
【0016】更に、組成物においては、一般式(a2-3)
〜(a2-7)の化合物との組み合わせ等の一般的な化合物
の組み合わせの記述がみられるが、その具体的な実施例
は見いだされない。従って、更にまた、液晶組成物を用
いた応用例、例えば液晶表示素子や装置に関する具体例
も見いだされない。
【0017】本発明の一般式(I-3)に関連する化合物
として、下記一般式(a3-1)〜(a3-15)の化合物の記
載が認められる。、例えば一般式(a3-1)ではMol.Crys
t.Liq.Cryst. vol.37 p.249(1976)、一般式(a3-2)〜
(a3-4)ではHelvetica Chimica Acta vol.64 Fasc.6 p.1
847(1985)-Nr.176、Helvetica Chimica Acta vol.68 p.
1406(1985)、Mol.Cryst.Liq.Cryst. vol.206 p.187(199
1)、Liq.Cryst. vol.15 p.123(1993)、一般式(a3-5)
では特開昭61−282345(1986)、一般式(a3-6)
〜(a3-10)ではHelvetica Chimica Acta vol.68 p.1406
(1985)、特表平4−504571(1992)、特許第266
7577号、米国特許第5252253(1993)、英国特
許公開2244710A(1992)、欧州特許第45350
3B1(1995)、一般式(a3-11)ではMol.Cryst.Liq.Crys
t. vol.206 p.187(1991)、Liq.Cryst. vol.15 p.123(19
93)、特開平1−160924(1989)、独国特許383
7208A(1989)、米国特許第5084204A(199
2)、一般式(a3-12)では特開平1−160924(198
9)、独国特許3837208A(1989)、米国特許第50
84204A(1992)、Mol.Cryst.Liq.Cryst. vol.261
p.79(1995)、一般式(a3-13)〜(a3-15)では英国特許2
271771A(1994)等に認められる。
【0018】
【化6】 (式中、R0はアルキル基、アルコキシ基等、X0はC
N、F等、Z0は単結合等、k0は0、1、2を表す。)
【0019】しかしながら、例えば特開平1−1609
24(1989)、独国特許第3837208A(1998)、英国
特許第2271771A(1994)の特許は不成立になって
いるなど、一般式(a3-1)〜(a3-15)の化合物に関わ
る技術はほとんど知られていない。詳述すると、化合物
においては一般式(a3-1)〜(a3-12)の化合物の相転
移温度、この中の極一部の化合物、具体的には、(a3-1)
の化合物の誘電率異方性、(a3-2)、(a3-3)の化合物の複
屈折率、(a3-5)の化合物の複屈折率、誘電率異方性、(a
3-11)の化合物の複屈折率、(a3-12)の複屈折率、誘電率
異方性又は転移エンタルピーが報告されているのみであ
り、弾性定数や粘性については知られていない。また、
一般的な利点の記述が見られるものの、一方では例え
ば、一般式(a3-2)、(a3-3)の化合物の粘性が不利である
ことがLiq.Cryst. vol.15 p.123(1993)に、一般式(a3-1
2)の化合物の液晶性が狭いことがMol.Cryst.Liq.Cryst.
vol.261 p.79(1995)に、一般式(a3-11)、(a3-12)の化
合物により液晶混合物の誘電率異方性を負にさせること
が特開平1−160924(1989)に記載されており、そ
の物性が相反する等定まっておらず、当業者が容易に使
用できる程度の技術的報告から程遠いものと言わざるを
得ない状況である。
【0020】更に、組成物においては、一般式(a3-2)
〜(a3-4)の化合物に対し一般式(a3-18)との組み合
わせ、一般式(a3-5)の化合物に対し一般式(a3-17)
との組み合わせ、一般式(a3-6)〜(a3-10)の化合物
に対し一般式(a3-16)〜(a3-18)との組み合わせ等の一
般的な化合物の組み合わせの記述がみられるが、その具
体的な実施例はほとんど見いだされない。従って、更に
また、液晶組成物を用いた応用例、例えば液晶表示素子
や装置に関する具体例は見いだされない。
【0021】本発明の一般式(I-4)に関連する化合物
として、下記一般式(a4-1)〜(a4-2)の化合物の記載
が、例えば一般式(a4-1)では特開昭57−13092
9(1982)、独国特許3150312A(1982)、米国特許
第4432885A(1984)、英国特許2090593A
(1982)、一般式(a4-2)では独国特許156258A(1
982)、米国特許第4391731A(1983)、特開昭57
−54130(1982)等に認められる。
【0022】
【化7】 (式中、R0はアルキル基等を表す。)
【0023】しかしこれらの技術の記載は、現在求めら
れている要求特性に関わることが示されていない。化合
物あるいは組成物における知見は、液晶相の温度範囲程
度であり、誘電率異方性、複屈折率、弾性定数や粘性に
ついては知られていない。また、一般的な利点の記述が
見られるものの、当業者が容易に使用できる程度のSTN-
LCDやTFT-LCDに関わる技術的知見は無いものと言わざる
を得ない状況である。
【0024】更に、組成物においては、例えば特公表4
−502781(1992)、WO91−05029(1991)、
米国特許第5487845に一般的な記述がみられる
が、その具体的な実施例はほとんど見いだされない。従
って、更にまた、液晶組成物を用いた応用例、例えば液
晶表示素子や装置に関する具体例もほとんど見いだされ
ない。
【0025】本発明の一般式(I-5)に関連する化合物
として、下記一般式(a5-1)の化合物の記載が、Helvet
ica Chimica Acta vol.65,Fasc.4 p.1318(1982)-Nr.125
に認められる。
【0026】
【化8】 (式中、R0はアルキル基等を表す。)
【0027】しかしながら、現在求められている要求特
性に関わる技術はほとんど知られていない。詳述する
と、一般式(a5-1)の化合物の誘電率異方性、複屈折
率、弾性定数や粘性については知られていない。従っ
て、当業者が容易に使用できる程度のTN-LCD、STN-LCD
やTFT-LCDに関わる技術的知見は無い状況である。
【0028】更に、組成物においては、例えば特公表4
−502781(1992)、WO91−05029(1991)、
米国特許第5487845に一般的な記述がみられる
が、その具体的な実施例は見いだされない。従って、更
にまた、液晶組成物を用いた応用例、例えば液晶表示素
子や装置に関する具体例も見いだされない。
【0029】本発明は、液晶成分Aが一般式(I-1)〜
(I-5)で表される化合物から適時選ばれた一般式の化
合物で構成されたことを一つ特徴としている。この様な
ネマチック液晶組成物は未だ知られていない。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、一般式(I-
1)〜(I-5)で表される化合物を少なくとも1種以上含
有したネマチック液晶組成物、より詳しくは、一般式
(I-1)〜(I-5)の化合物を1種又は2種以上以上含有
するものであり、縮合環を有した化合物、具体的には、
ナフタレン−2,6−ジイル環、1,2,3,4−テト
ラハイドロナフタレン−2,6−ジイル環、デカヒドロ
ナフタレン−2,6−ジイル環を有した化合物、及びこ
れらの環中のいずれかに置換基を有した化合物を含有す
る新規なネマチック液晶組成物により、更にまた一般式
(I-1)〜(I-5)以外の化合物と組み合わせることによ
り、上述のような液晶材料に対する要望を解決あるいは
少しでも改善しようとするものであり、これにより上述
のような液晶表示素子の特性を改善することにある。詳
しくは、相溶性の改善、低温保存の向上等により液晶表
示特性の動作温度範囲を拡大し、駆動電圧の低減及びそ
の温度変化を改善し、所定の駆動電圧に対し比較的速い
応答性を達成するあるいは改善することにある。また、
所望の複屈折率を有する液晶材料によりMIMあるいはTFT
-LCDやSTN-LCDの種々の表示特性を改良し、比較的大き
な複屈折率を有する液晶材料によりPN-CLDやPDLCの表示
特性を改善することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、以下の解決手段を提案する。液晶組成物
が、一般式(I-1)〜(I-5)
【化9】 (式中、ナフタレン−2,6−ジイル環中に存在する1
個又は2個以上のCH基がN基で置換されていてもよ
く、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル環中に存在
する1個又は2個以上の−CH2−基が−CF2−で置換
されていてもよく、該環中に存在する1個又は2個以上
の−CH2−CH2−基が−CH2−O−、−CH=CH
−、−CH=CF−、−CF=CF−、−CH=N−又
は−CF=N−で置換されていてもよく、該環中に存在
する1個又は2個以上の>CH−CH2−基が>CH−
O−、>C=CH−、>C=CF−、>C=N−又は>
N−CH2−で置換されていてもよく、該環中に存在す
る>CH−CH<基が>CH−CF<、>CF−CF<
又は>C=C<で置換されていてもよく、非置換又は置
換された該環中の少なくとも1個のCがSiと置換され
ていてもよく、R1は各々独立的に炭素原子数1〜10
のアルキル基又は炭素原子数2〜10のアルケニル基を
表し、該アルキル基又は該アルケニル基は非置換又は置
換基として1個又は2個以上のF、Cl、CN、CH3
又はCF3を有することができ、該アルキル基又は該ア
ルケニル基中に存在する1個又は2個以上のCH2
は、O原子が相互に直接結合しないものとして、O、C
O又はCOOで置換されていてもよく、Q1は各々独立
的にF、Cl、CF3、OCF3、OCF2H、OCF
2、NCS又はCNを表し、X1〜X3は各々独立的に
はH、F、Cl、CF3、OCF3又はCNを表し、X 3
はまた各々独立的にはCH3を表し、W1〜W6は各々独
立的にはH、F、Cl、CF3、OCF3又はCNを表
し、W 4はまた各々独立的にはCH3を表し、K1〜K5
各々独立的に単結合、-COO-、-OCO-、-CH2
-、-OCH2-、-CH=CH-、-CF=CF-、-C≡C
-、-(CH2)2-、-(CH2)4-、-CH=CH-(CH2)2-、
-(CH2)2-CH=CH-、-CH=N-、-CH=N-N=
CH-又は-N(O)=N-を表し、環A1〜A4は各々独立
的に1,4−フェニレン、2又は3−フルオロ−1,4
−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレ
ン、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2又は
3−クロロ−1,4−フェニレン、2,3−ジクロロ−
1,4−フェニレン、3,5−ジクロロ−1,4−フェ
ニレン、ピリミジン−2,5−ジイル、トランス−1,
4−シクロへキシレン、トランス−1,4−シクロへキ
セニレン、トランス−1,3−ジオキサン−2,5−ジ
イル、トランス−1−シラ−1,4−シクロヘキシレ
ン、トランス−4−シラ−1,4−シクロヘキシレン、
ナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラ
ハイドロナフタレン−2,6−ジイル又はデカヒドロナ
フタレン−2,6−ジイルを表し、ナフタレン−2,6
−ジイル及び1,2,3,4−テトラハイドロナフタレ
ン−2,6−ジイルは非置換又は置換基として1個又は
2個以上のF、Cl、CF3、OCF3又はCH3を有す
ることができ、ナフタレン−2,6−ジイル環、1,
2,3,4−テトラハイドロナフタレン−2,6−ジイ
ル環、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル環、側鎖
基R1、極性基Q1、連結基K1〜K5及び環A1〜A4に存
在する1個又は2個以上の水素原子は重水素原子と置換
されていても良く、k1〜k8は各々独立的に0又は1を
表し、k3+k4は0又は1であり、k5+k6+k7+k8
は0、1又は2であり、前記一般式(I-1)〜(I-5)の
化合物を構成する原子はその同位体原子で置換されてい
ても良い。)から選ばれた一つ又は二つ又は三つ以上の
一般式で表される1種又は2種以上の化合物からなる液
晶成分Aを含有し、前記一般式(I-1)〜(I-5)の化合
物を除く液晶成分として、+2以上の誘電率異方性を有
する化合物からなる液晶成分Bを0〜99.9重量%含
有し、−10〜+2の誘電率異方性を有する化合物から
なる液晶成分Cを0〜85重量%含有し、該液晶成分B
と該液晶成分Cの総和が0〜99.9重量%であること
を特徴とするネマチック液晶組成物。 2. 前記液晶成分Aが、下記の条件の少なくとも一つ
を満たすことを特徴とする上記1に記載のネマチック液
晶組成物。 (i)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化合物
から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般式
(I-2)で表される化合物から選ばれる化合物を1種又
は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成分A
での含有率が5〜100重量%であること。 (ii)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化合
物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
式(I-3)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成分
Aでの含有率が5〜100重量%であること。 (iii)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化合
物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
式(I-4)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成分
Aでの含有率が5〜100重量%であること。 (iv)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化合
物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
式(I-5)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成分
Aでの含有率が5〜100重量%であること。 (v)前記液晶成分Aが、一般式(I-2)で表される化合物
から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般式
(I-3)で表される化合物から選ばれる化合物を1種又
は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成分A
での含有率が5〜100重量%であること。 (vi)前記液晶成分Aが、一般式(I-2)で表される化合
物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
式(I-4)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成分
Aでの含有率が5〜100重量%であること。 (vii)前記液晶成分Aが、一般式(I-2)で表される化合
物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
式(I-5)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成分
Aでの含有率が5〜100重量%であること。 (viii)前記液晶成分Aが、一般式(I-3)で表される化
合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
般式(I-4)で表される化合物から選ばれる化合物を1
種又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成
分Aでの含有率が5〜100重量%であること。 (ix)前記液晶成分Aが、一般式(I-3)で表される化合
物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
式(I-5)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成分
Aでの含有率が5〜100重量%であること。 (x)前記液晶成分Aが、一般式(I-4)で表される化合物
から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般式
(I-5)で表される化合物から選ばれる化合物を1種又
は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成分A
での含有率が5〜100重量%であること。 (xi)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化合
物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
式(I-2)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
又は2種以上含有し、一般式(I-3)で表される化合物
から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該選ば
れた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜100重
量%であること。 (xii)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化合
物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
式(I-2)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
又は2種以上含有し、一般式(I-4)で表される化合物
から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該選ば
れた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜100重
量%であること。 (xiii)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化
合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
般式(I-2)で表される化合物から選ばれる化合物を1
種又は2種以上含有し、一般式(I-5)で表される化合
物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該選
ばれた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜100
重量%であること。 (xiv)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化合
物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
式(I-3)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
又は2種以上含有し、一般式(I-4)で表される化合物
から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該選ば
れた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜100重
量%であること。 (xv)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化合
物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
式(I-3)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
又は2種以上含有し、一般式(I-5)で表される化合物
から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該選ば
れた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜100重
量%であること。 (xvi)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化合
物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
式(I-4)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
又は2種以上含有し、一般式(I-5)で表される化合物
から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該選ば
れた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜100重
量%であること。 (xvii)前記液晶成分Aが、一般式(I-2)で表される化
合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
般式(I-3)で表される化合物から選ばれる化合物を1
種又は2種以上含有し、一般式(I-4)で表される化合
物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該選
ばれた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜100
重量%であること。 (xviii)前記液晶成分Aが、一般式(I-2)で表される化
合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
般式(I-3)で表される化合物から選ばれる化合物を1
種又は2種以上含有し、一般式(I-5)で表される化合
物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該選
ばれた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜100
重量%であること。 (xix)前記液晶成分Aが、一般式(I-2)で表される化合
物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
式(I-4)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
又は2種以上含有し、一般式(I-5)で表される化合物
から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該選ば
れた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜100重
量%であること。 (xx)前記液晶成分Aが、一般式(I-3)で表される化合
物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
式(I-4)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
又は2種以上含有し、一般式(I-5)で表される化合物
から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該選ば
れた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜100重
量%であること。 (xxi)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化合
物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
式(I-2)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
又は2種以上含有し、一般式(I-3)で表される化合物
から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般式
(I-4)で表される化合物から選ばれる化合物を1種又
は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成分A
での含有率が5〜100重量%であること。 (xxii)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化
合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
般式(I-2)で表される化合物から選ばれる化合物を1
種又は2種以上含有し、一般式(I-3)で表される化合
物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
式(I-5)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成分
Aでの含有率が5〜100重量%であること。 (xxiii)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化
合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
般式(I-2)で表される化合物から選ばれる化合物を1
種又は2種以上含有し、一般式(I-4)で表される化合
物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
式(I-5)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成分
Aでの含有率が5〜100重量%であること。 (xxiv)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化
合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
般式(I-3)で表される化合物から選ばれる化合物を1
種又は2種以上含有し、一般式(I-4)で表される化合
物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
式(I-5)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成分
Aでの含有率が5〜100重量%であること。 (xxv)前記液晶成分Aが、一般式(I-2)で表される化合
物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
式(I-3)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
又は2種以上含有し、一般式(I-4)で表される化合物
から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般式
(I-5)で表される化合物から選ばれる化合物を1種又
は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成分A
での含有率が5〜100重量%であること。 (xxvi)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化
合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
般式(I-2)で表される化合物から選ばれる化合物を1
種又は2種以上含有し、一般式(I-3)で表される化合
物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
式(I-4)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
又は2種以上含有し、一般式(I-5)で表される化合物
から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該選ば
れた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が100重量%
であること。 (xxvii)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化
合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該
選ばれた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜10
0重量%であること。 (xxviii)前記液晶成分Aが、一般式(I-2)で表される
化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、
該選ばれた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜1
00重量%であること。 (xxix)前記液晶成分Aが、一般式(I-3)で表される化
合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該
選ばれた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜10
0重量%であること。 (xxx)前記液晶成分Aが、一般式(I-4)で表される化合
物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該選
ばれた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜100
重量%であること。 (xxxi)前記液晶成分Aが、一般式(I-5)で表される化
合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該
選ばれた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜10
0重量%であること。 3.前記液晶成分Aが、下記小群(I-ai)〜(I-avii)
のうち一つ又は二つ又は三つ以上の小群から選ばれる化
合物を1種〜20種含有し、該化合物の含有率が10〜
100重量%であことを特徴とする上記1〜2に記載の
ネマチック液晶組成物。前記一般式(I-1)〜(I-5)にお
いて、(I-ai)R1が炭素原子数2〜7のアルキル基又
はアルケニル基である化合物、(I-aii)Q1がF、C
l、CF3、OCF3、OCF2H又はCNである化合
物、(I-aiii)K1〜K5が単結合、-(CH2)2-、-CO
O-又は-C≡C-である化合物、(I-aiv)環A1〜A4
トランス−1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニ
レン、3−フルオロ−1,4−フェニレン又は3,5−
ジフルオロ−1,4−フェニレンである化合物、(I-a
v)ナフタレン−2,6−ジイル環、1,2,3,4−
テトラハイドロナフタレン−2,6−ジイル環、デカヒ
ドロナフタレン−2,6−ジイル環、側鎖基R1、極性
基Q1、連結基K1〜K5及び環A1〜A4に存在する1個
又は2個以上の水素原子が重水素原子と置換された化合
物。前記一般式(I-1)〜(I-3)、(I-5)において、(I
-avi)W1〜W3がH、F、Cl、CF3又はOCF3であ
る化合物。前記一般式(I-2)〜(I-4)において、(I-av
ii)X1、X2がH、F、Cl、CF3又はOCF3である
化合物。 4. 前記液晶成分Aが、下記小群(I-bi)〜(I-bx
i)のうち一つ又は二つ又は三つ以上の小群から選ばれ
る化合物を1種〜20種含有し、該化合物の含有率が5
〜100重量%であることを特徴とする上記1〜3記載
のネマチック液晶組成物。一般式(I-1)において、R1
が炭素原子数2〜7のアルキル基又はアルケニル基であ
り、Q1がF、Cl、CF3、OCF3又はCNであり、
1〜W3がH、F、Cl、CF3又はOCF3であり、(I
-bi)k1=k2=0であり、環A1がトランス−1,4−
シクロへキシレン、1,4−フェニレン、3−フルオロ
−1,4−フェニレン、3,5−ジフルオロ−1,4−
フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、1,2,
3,4−テトラハイドロナフタレン−2,6−ジイル又
はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイルであり、K1
が単結合、-(CH2)2-、-COO-又は-C≡C-である化
合物、(I-bii)k1=1、k2=0であり、環A1、A2
がトランス−1,4−シクロへキシレン、1,4−フェ
ニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、3,5−
ジフルオロ−1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6
−ジイル、1,2,3,4−テトラハイドロナフタレン
−2,6−ジイル又はデカヒドロナフタレン−2,6−
ジイルであり、K1、K2が単結合、-(CH2)2-、-CO
O-又は-C≡C-である化合物。一般式(I-2)におい
て、R1が炭素原子数2〜7のアルキル基又はアルケニ
ル基であり、Q1がF、Cl、CF3、OCF3又はCN
であり、X1、X2がH、F、Cl、CF3又はOCF3
あり、W1〜W3がH、F、Cl、CF3又はOCF3であ
り、(I-biii)k3=k4=0であり、環A1がトランス
−1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、3
−フルオロ−1,4−フェニレン又は3,5−ジフルオ
ロ−1,4−フェニレンであり、K1、K4が単結合、-
(CH2)2-、-COO-又は-C≡C-である化合物。一般
式(I-3)において、R1が炭素原子数2〜7のアルキル
基又はアルケニル基であり、Q1がF、Cl、CF3、O
CF3又はCNであり、X1、X2がH、F、Cl、CF3
又はOCF3であり、W1〜W3がH、F、Cl、CF3
はOCF3であり、(I-biv)k1=k2=0であり、K3
が単結合、-COO-又は-C≡C-である化合物、(I-b
v)k1=1、k2=0であり、環A1が1,4−フェニレ
ン、3−フルオロ−1,4−フェニレン又は3,5−ジ
フルオロ−1,4−フェニレンであり、K 1、K3が単結
合、-COO-又は-C≡C-である化合物。一般式(I-
4)において、R1が炭素原子数2〜7のアルキル基又は
アルケニル基であり、Q1がF、Cl、CF3、OCF3
又はCNであり、X1、X2がH、F、Cl、CF3又はO
CF3であり、(I-bvi)k5=k6=k7=k8=0であ
り、K5が単結合、-(CH2)2-、-(CH2) 4-、-COO-
又は-C≡C-である化合物、(I-bvii)k5=1、k6
7=k8=0であり、環A1がトランス−1,4−シク
ロへキシレン、1,4−フェニレン、3−フルオロ−
1,4−フェニレン又は3,5−ジフルオロ−1,4−
フェニレンであり、K1、K5が単結合、-(CH2) 2-、-
COO-又は-C≡C-である化合物、(I-bviii)k7
1、k5=k6=k8=0であり、環A3がトランス−1,
4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、3−フル
オロ−1,4−フェニレン又は3,5−ジフルオロ−
1,4−フェニレンであり、K3、K5が単結合、-(CH
2) 2-、-COO-又は-C≡C-である化合物、(I-bix)
デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル環が、−CF2
−、−CH2−O−、−CH=CH−、−CH=CF
−、−CF=CF−、−CH=N−、−CF=N−、>
CH−O−、>C=CH−、>C=CF−、>C=N
−、>N−CH2−、>CH−CF<、>CF−CF
<、>C=C<、Siの置換基のうち少なくとも1個の
置換基を有する化合物。一般式(I-5)において、R1
が炭素原子数2〜7のアルキル基又はアルケニル基であ
り、Q1がF、Cl、CF3、OCF3又はCNであり、
1、W2がH、F、Cl、CF3又はOCF3であり、(I
-bx)k1=k2=0であり、環A1がトランス−1,4−
シクロへキシレン、1,4−フェニレン、3−フルオロ
−1,4−フェニレン、3,5−ジフルオロ−1,4−
フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、1,2,
3,4−テトラハイドロナフタレン−2,6−ジイル又
はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイルであり、K1
が単結合、-(CH2)2-、-(CH2)4-又は-COO-である
化合物、(I-bxi)k1=1、k2=0であり、環A1、A
2がトランス−1,4−シクロへキシレン、1,4−フ
ェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、3,5
−ジフルオロ−1,4−フェニレン、ナフタレン−2,
6−ジイル、1,2,3,4−テトラハイドロナフタレ
ン−2,6−ジイル又はデカヒドロナフタレン−2,6
−ジイルであり、K1、K2が単結合、-(CH2)2-、-(C
2)4-又は-COO-である化合物。
【0032】5. 前記液晶成分Bが、一般式(II-1)
〜(II-4)
【0033】
【化10】 (式中、R1、Q1、W1〜W4は上記1.の記載と同じで
あり、Y1、Y2は各々独立的にH、F、Cl又はOCF
3を表し、VはCH又はNを表し、P1〜P3は各々独立
的に単結合、-COO-、-OCO-、-CH2O-、-OCH
2-、-(CH2)2-、-(CH2)4-、-CH=CH-(CH2)
2-、-(CH2)2-CH=CH-、-CH=N-、-CH=N-
N=CH-又は-N(O)=N-を表し、P1、P3はまた各
々独立的に-CH=CH-、-CF=CF-又は-C≡C-で
あってもよく、環B1〜B3は各々独立的にトランス−
1,4−シクロへキシレン、トランス−1,4−シクロ
へキセニレン、トランス−1,3−ジオキサン−2,5
−ジイル、トランス−1−シラ−1,4−シクロヘキシ
レン又はトランス−4−シラ−1,4−シクロヘキシレ
ンを表し、環B3はまた1,4−フェニレン、2又は3
−フルオロ−1,4−フェニレン、3,5−ジフルオロ
−1,4−フェニレン、2又は3−クロロ−1,4−フ
ェニレン、2,3−ジクロロ−1,4−フェニレン、
3,5−ジクロロ−1,4−フェニレンであってもよ
く、側鎖基R1、極性基Q1、連結基P1〜P3及び環B1
〜B3に存在する1個又は2個以上の水素原子は重水素
原子と置換されていても良く、p1〜p3は各々独立的に
0又は1を表し、p2+p3は0又は1であり、一般式
(II-1)〜(II-4)の化合物を構成する原子はその同位
体原子で置換されていても良い。)で表される化合物群
から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有することを
特徴とする上記1〜4記載のネマチック液晶組成物。 6. 前記液晶成分Bが、下記小群(II-ai)〜(II-ax
ii)のうち一つ又は二つ又は三つ以上の小群から選ばれ
る化合物を1種〜20種含有し、該化合物の含有率が1
0〜100重量%であることを特徴とする上記5に記載
のネマチック液晶組成物。 (II-ai)前記一般式(II-1)〜(II-4)において、R1
が炭素原子数2〜5のアルケニル基である化合物、(II
-aii)前記一般式(II-1)〜(II-4)において、Q1
F、Cl又は-OCF 3である化合物、(II-aiii)前記
一般式(II-1)において、P2が-(CH2)2-又は-(C
2)4-である化合物、(II-aiv)前記一般式(II-1)に
おいて、p1が1である化合物、(II-av)前記一般式
(II-2)において、Y1、Y2、W1、W2の少なくとも1
個がFである化合物、(II-avi)前記一般式(II-2)に
おいて、p1が1であり、P1が-C≡C-である化合物、
(II-avii)前記一般式(II-2)において、P2が単結合
又は-(CH2)2-であり、P1が-COO-である化合物、
(II-aviii)前記一般式(II-3)において、Y1、Y2
1〜W4の少なくとも1個がFである化合物、(II-ai
x)前記一般式(II-3)において、P3が-C≡C-である
化合物、(II-ax)前記一般式(II-3)において、P1
単結合又は-C≡C-であり、P3が-COO-である化合
物、(II-axi)前記一般式(II-4)で表される化合物、
(II-axii)前記一般式(II-1)、(II-2)、(II-4)の
化合物において、環B1〜B3がトランス−1,4−シク
ロへキシレンである場合、該環の水素原子のうち少なく
とも1個が重水素原子と置換された化合物。 7. 前記液晶成分Bが、下記小群(II-bi)〜(II-bv
iii)のうち一つ又は二つ又は三つ以上の小群から選ば
れる化合物を1種〜20種含有し、該化合物の含有率が
10〜100重量%であることを特徴とする上記5に記
載のネマチック液晶組成物。 (II-bi)前記一般式(II-1)において、R1が炭素原子
数2〜5のアルキル基又はアルケニル基であり、p1
0であり、Q1が-CNである化合物、(II-bii)前記一
般式(II-1)において、R1が炭素原子数2〜5のアル
キル基又はアルケニル基であり、p1が1であり、Q1
F又は-CNであり、Y1、Y2がH又はFである化合物、
(II-biii)前記一般式(II-2)において、R1が炭素原
子数2〜5のアルキル基又はアルケニル基であり、p1
が0であり、Q1が-CNであり、Y1、Y2、W1、W 2がH
又はFである化合物、(II-biv)前記一般式(II-2)に
おいて、R1が炭素原子数2〜5のアルキル基又はアル
ケニル基であり、p1が1であり、P2が単結合、-(CH
2)2-又は-COO-であり、P1が単結合、-COO-又は-
C≡C-であり、Q1がF又は-CNであり、Y1、Y2
1、W2がH又はFである化合物、(II-bv)前記一般
式(II-3)において、R1が炭素原子数2〜5のアルキ
ル基又はアルケニル基であり、P1とP3の一方が単結合
であり、他方が単結合、-COO-又は-C≡C-である化
合物、(II-bvi)前記一般式(II-3)において、R1
炭素原子数2〜5のアルキル基又はアルケニル基であ
り、Y1、Y2、W1〜W4がH又はFである化合物、(II
-bvii)前記一般式(II-4)において、R1が炭素原子
数2〜7のアルキル基又はアルケニル基であり、p2
3が0である化合物、(II-bviii)前記一般式(II-1)
〜(II-2)の化合物において、環B1、B2がトランス−
1,4−シクロへキシレンである場合、該環の水素原子
のうち少なくとも1個が重水素原子と置換された化合
物。 8.前記液晶成分Bが、下記小群(II-ci)〜(II-ci
v)のうち一つ又は二つ又は三つ以上の小群から選ばれ
る化合物を1種〜20種含有し、該化合物の含有率が1
0〜100重量%であることを特徴とする上記5に記載
のネマチック液晶組成物。 (II-ci)前記一般式(II-1)において、R1が炭素原子
数2〜5のアルキル基又はアルケニル基であり、p1
1であり、P1とP2の一方が単結合であり、他方が単結
合、-COO-、-(CH2)2-又は-(CH2)4であり、Q1
F、Cl、CF3、OCF3又はOCF2Hであり、Y1
びY2の1個又は2個がFである化合物、(II-cii)前
記一般式(II-2)において、R1が炭素原子数2〜5の
アルキル基又はアルケニル基であり、p1が1であり、
2が単結合、-(CH2)2-又は-COO-であり、P1が単
結合、-COO-又は-C≡C-であり、Q1がF、Cl、
CF3、OCF3又はOCF2Hであり、Y1及びY2の1
個又は2個がFであり、W1及びW2がH又はFである化
合物、(II-ciii)前記一般式(II-3)において、R1
炭素原子数2〜5のアルキル基又はアルケニル基であ
り、P1とP3の一方が単結合であり、他方が単結合、-
COO-又は-C≡C-であり、Q1がF、Cl、CF3
OCF3又はOCF2Hであり、Y1及びY2の1個又は2
個がFであり、W1〜W4がH又は1個以上がFである化
合物、(II-civ)前記一般式(II-1)、(II-2)の化合物
において、環B1、B2がトランス−1,4−シクロへキ
シレンである場合、該環の水素原子の少なくとも三個が
重水素原子と置換された化合物。
【0034】9. 前記液晶成分Cが、一般式(III-
1)〜(III-4)
【0035】
【化11】 (式中、W1〜W3、Vは上記1.及び5.の記載と同じ
であり、R2、R3は各々独立的に炭素原子数1〜10の
アルキル基、アルコキシ基又は炭素原子数2〜10のア
ルケニル基、アルケニルオキシ基を表し、該アルキル
基、該アルコキシ基、該アルケニル基又は該アルケニル
オキシ基は非置換又は置換基として1個又は2個以上の
F、Cl、CN、CH3又はCF3を有することができ、
及び又は該アルキル基、該アルコキシ基、該アルケニル
基又は該アルケニルオキシ基中に存在する1個又は2個
以上のCH2基は、O原子が相互に直接結合しないもの
として、O、CO又はCOOで置換されていてもよく、
1〜Z3は各々独立的にH、F、Cl、CF3、OCF3
又はCNを表し、Z3はまた各々独立的に-CH3であっ
てもよく、M1〜M3は各々独立的に単結合、-COO-、
-OCO-、-CH2O-、-OCH2-、-(CH2)2-、-(CH
2)4-、-CH=CH-(CH2)2-、-(CH2)2-CH=CH
-、-CH=N-、-CH=N-N=CH-又は-N(O)=N-
を表し、M1、M3はまた各々独立的に-CH=CH-、-
CF=CF-又は-C≡C-であってもよく、環C1〜C3
は各々独立的にトランス−1,4−シクロへキシレン、
トランス−1,4−シクロへキセニレン、トランス−
1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、トランス−1−
シラ−1,4−シクロヘキシレン、トランス−4−シラ
−1,4−シクロヘキシレン、ナフタレン−2,6−ジ
イル、1,2,3,4−テトラハイドロナフタレン−
2,6−ジイル又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジ
イルを表し、ナフタレン−2,6−ジイル及び1,2,
3,4−テトラハイドロナフタレン−2,6−ジイルは
非置換又は置換基として1個又は2個のF、Cl、CF
3、OCF3又はCH3を有することができ、環C1、C3
はまた1,4−フェニレン、2又は3−フルオロ−1,
4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニ
レン、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2又
は3−クロロ−1,4−フェニレン、2,3−ジクロロ
−1,4−フェニレン、3,5−ジクロロ−1,4−フ
ェニレンであってもよく、側鎖基R2、R3、連結基M1
〜M3及び環C1〜C3に存在する1個又は2個以上の水
素原子は重水素原子と置換されていても良く、m1〜m3
は各々独立的に0又は1を表し、m2+m3は0又は1で
あり、前記一般式(III-1)〜(III-4)の化合物を構成
する原子はその同位体原子で置換されていても良い。)
で表される化合物群から選ばれる化合物を含有すること
を特徴とする上記1〜8に記載のネマチック液晶組成
物。 10. 前記液晶成分Cが、下記の条件の少なくとも一
つを満たすことを特徴とする上記9に記載のネマチック
液晶組成物。 (i)前記液晶成分Cが、一般式(III-1)で表される化合
物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該選
ばれた化合物の前記液晶成分Cでの含有率が5〜100
重量%であること。 (ii)前記液晶成分Cが、一般式(III-2)で表される化
合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該
選ばれた化合物の前記液晶成分Cでの含有率が5〜10
0重量%であること。 (iii)前記液晶成分Cが、一般式(III-3)で表される化
合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該
選ばれた化合物の前記液晶成分Cでの含有率が5〜10
0重量%であること。 (iv)前記液晶成分Cが、一般式(III-4)で表される化
合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該
選ばれた化合物の前記液晶成分Cでの含有率が5〜10
0重量%であること。 (v)前記液晶成分Cが、一般式(III-1)で表される化合
物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
式(III-2)で表される化合物から選ばれる化合物を1
種又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成
分Cでの含有率が5〜100重量%であること。 (vi)前記液晶成分Cが、一般式(III-1)で表される化
合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
般式(III-3)で表される化合物から選ばれる化合物を
1種又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶
成分Cでの含有率が5〜100重量%であること。 (vii)前記液晶成分Cが、一般式(III-1)で表される化
合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
般式(III-4)で表される化合物から選ばれる化合物を
1種又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶
成分Cでの含有率が5〜100重量%であること。 (viii)前記液晶成分Cが、一般式(III-2)で表される
化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、
一般式(III-3)で表される化合物から選ばれる化合物
を1種又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液
晶成分Cでの含有率が5〜100重量%であること。 (ix)前記液晶成分Cが、一般式(III-2)で表される化
合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
般式(III-4)で表される化合物から選ばれる化合物を
1種又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶
成分Cでの含有率が5〜100重量%であること。 (x)前記液晶成分Cが、一般式(III-3)で表される化合
物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
式(III-4)で表される化合物から選ばれる化合物を1
種又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成
分Cでの含有率が5〜100重量%であること。 (xi)前記液晶成分Cが、一般式(III-1)で表される化
合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
般式(III-2)で表される化合物から選ばれる化合物を
1種又は2種以上含有し、一般式(III-3)で表される
化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、
該選ばれた化合物の前記液晶成分Cでの含有率が5〜1
00重量%であること。 (xii)前記液晶成分Cが、一般式(III-1)で表される化
合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
般式(III-2)で表される化合物から選ばれる化合物を
1種又は2種以上含有し、一般式(III-4)で表される
化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、
該選ばれた化合物の前記液晶成分Cでの含有率が5〜1
00重量%であること。 (xiii)前記液晶成分Cが、一般式(III-1)で表される
化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、
一般式(III-3)で表される化合物から選ばれる化合物
を1種又は2種以上含有し、一般式(III-4)で表され
る化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有
し、該選ばれた化合物の前記液晶成分Cでの含有率が5
〜100重量%であること。 (xiv)前記液晶成分Cが、一般式(III-2)で表される化
合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
般式(III-3)で表される化合物から選ばれる化合物を
1種又は2種以上含有し、一般式(III-4)で表される
化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、
該選ばれた化合物の前記液晶成分Cでの含有率が5〜1
00重量%であること。 (xv)前記液晶成分Cが、一般式(III-1)で表される化
合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
般式(III-2)で表される化合物から選ばれる化合物を
1種又は2種以上含有し、一般式(III-3)で表される
化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、
一般式(III-4)で表される化合物から選ばれる化合物
を1種又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液
晶成分Cでの含有率が5〜100重量%であること。 11. 前記液晶成分Cが、下記小群(III-ai)〜(II
I-axii)のうち一つ又は二つ又は三つ以上の小群から選
ばれる化合物を1種〜20種含有し、該化合物の含有率
が10〜100重量%であることを特徴とする上記9に
記載のネマチック液晶組成物。 (III-ai)前記一般式(III-1)〜(III-4)において、
2が炭素原子数2〜5のアルケニル基である化合物、
(III-aii)前記一般式(III-1)〜(III-4)におい
て、R3が炭素原子数2〜7の直鎖状アルケニル基又は
アルケニルオキシ基である化合物、(III-aiii)前記一
般式(III-1)の化合物において、m1が0であり、M2
が単結合又は-(CH2)2-である化合物、(III-aiv)前
記一般式(III-1)の化合物において、m1が1である化
合物、(III-av)前記一般式(III-2)で表される化合
物、(III-avi)前記一般式(III-3)の化合物におい
て、Z1、Z2、W1〜W3の少なくとも1個がFである化
合物、(III-avii)前記一般式(III-3)の化合物にお
いて、Z3がF又は-CH3である化合物、(III-aviii)
前記一般式(III-3)の化合物において、m1が0であ
り、M3が単結合である化合物、(III-aix)前記一般式
(III-3)の化合物において、m1が1であり、M1が単
結合、-OCO-、-CH2O-、-OCH2-、-(CH2)2-、
-(CH2)4-、-CH=CH-(CH2)2-、-(CH2)2-CH
=CH-、-CH=N-、-CH=N-N=CH-、-N(O)
=N-、-CH=CH-又は-CF=CF-である化合物、
(III-ax)前記一般式(III-3)の化合物において、M1
が-COO-又は-C≡C-であり、M3が-OCO-、-CH
2O-、-OCH2-、-(CH2)2-、-(CH2)4-、-CH=C
H-(CH2)2-、-(CH2)2-CH=CH-、-CH=N-、-
CH=N-N=CH-、-N(O)=N-、-CH=CH-、-
CF=CF-又は-C≡C-である化合物、(III-axi)前
記一般式(III-4)で表される化合物、(III-axii)前記
一般式(III-1)〜(III-4)の化合物において、環C1
3がトランス−1,4−シクロへキシレンである場
合、該環の水素原子の少なくとも一個が重水素原子と置
換された化合物。 12. 前記液晶成分Cが、下記小群(III-bi)〜(II
I-bix)のうち一つ又は二つ又は三つ以上の小群から選
ばれる化合物を1種〜20種含有し、該化合物の含有率
が10〜100重量%であることを特徴とする上記9に
記載のネマチック液晶組成物。 (III-bi)前記一般式(III-1)において、R2が炭素原
子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニ
ル基であり、R3が炭素原子数1〜5のアルキル基、ア
ルコキシ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基、アルケ
ニルオキシ基であり、m1が0であり、M2が単結合、-
COO-又は-(CH2)2-である化合物、(III-bii)前記
一般式(III-1)において、R2が炭素原子数1〜5のア
ルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基であり、R
3が炭素原子数1〜5のアルキル基、アルコキシ、炭素
原子数2〜5のアルケニル基、アルケニルオキシ基であ
り、m1が1であり、環C1がトランス−1,4−シクロ
ヘキシレンであり、M1とM2の一方が単結合であり、他
方が単結合、-COO-又は-(CH2)2-である化合物、
(III-biii)前記一般式(III-2)において、R2が炭素
原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケ
ニル基であり、R3が炭素原子数1〜5のアルキル基、
アルコキシ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基、アル
ケニルオキシ基であり、環C2がトランス−1,4−シ
クロヘキシレン又はトランス−1,4−シクロヘキセニ
レンであり、m1が0であり、M2が単結合、-COO-又
は-(CH2) 2-である化合物、(III-biv)前記一般式(I
II-2)において、R2が炭素原子数1〜5のアルキル
基、炭素原子数2〜5のアルケニル基であり、R3が炭
素原子数1〜5のアルキル基、アルコキシ基、炭素原子
数2〜5のアルケニル基、アルケニルオキシ基であり、
環C2がトランス−1,4−シクロヘキシレン又はトラ
ンス−1,4−シクロヘキセニレンであり、m1が1で
あり、M1とM2の一方が単結合である化合物、(III-b
v)前記一般式(III-3)において、R2が炭素原子数1
〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基で
あり、R3が炭素原子数1〜5のアルキル基、アルコキ
シ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基、アルケニルオ
キシ基であり、m1が0であり、M3が単結合、-C≡C-
又は-CH=N-N=CH-で表される化合物、(III-bv
i)前記一般式(III-3)において、R2が炭素原子数1
〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基で
あり、R3が炭素原子数1〜5のアルキル基、アルコキ
シ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基、アルケニルオ
キシ基であり、m1が1であり、M1が単結合、-(CH2)
2-、-COO-又は-C≡C-であり、M2が単結合、-CO
O-又は-C≡C-である化合物、(III-bvii)前記一般
式(III-3)において、R2が炭素原子数1〜5のアルキ
ル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基であり、R3
炭素原子数1〜5のアルキル基、アルコキシ基、炭素原
子数2〜5のアルケニル基、アルケニルオキシ基であ
り、m1が1であり、M1とM3の一方が単結合であり、
他方が単結合又は-C≡C-であり、W1、W2の少なくと
も1個がFである化合物、(III-bviii)前記一般式(I
II-3)において、R2が炭素原子数1〜5のアルキル
基、炭素原子数2〜5のアルケニル基であり、R3が炭
素原子数1〜5のアルキル基、アルコキシ基、炭素原子
数2〜5のアルケニル基、アルケニルオキシ基であり、
2、Z3いずれかがF、CH3で置換された化合物、(I
II-bix)前記一般式(III-4)において、R2が炭素原子
数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル
基であり、R3が炭素原子数1〜5のアルキル基、アル
コキシ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基、アルケニ
ルオキシ基であり、m2+m3が0である化合物。 13. 前記液晶組成物が、4個の六員環を有したコア
構造の化合物であって、該化合物の液晶相−等方性液体
相転移温度が100℃以上を有する化合物を1種又は2
種以上含有することを特徴とする上記1〜12に記載の
ネマチック液晶組成物。 14. 前記液晶組成物が、2〜40の誘電率異方性で
あり、0.02〜0.40の複屈折率であり、50℃〜
180℃のネマチック相−等方性液体相転移温度であ
り、−200℃〜0℃の結晶相、スメクチック相又はガ
ラス相−ネマチック相転移温度であることを特徴とする
上記1〜13記載のネマチック液晶組成物。 15. 前記液晶組成物に、誘起螺旋ピッチが0.5〜
1000μmとなる光学活性基を有する化合物を含有す
ることを特徴とする上記1〜14記載のネマチック液晶
組成物。 16. 上記1〜15に記載のネマチック液晶組成物を
用いたアクティブ・マトリクス、ツイスティッド・ネマ
チック又はスーパー・ツイスティッド・ネマチック液晶
表示装置。 17. 上記1〜15記載の液晶組成物及び透明性固体
物質を含有した調光層を有する光散乱形液晶表示装置。 18. 前記調光層において、前記液晶組成物が連続層
をなし、該連続層中に前記透明性固体物質が均一な三次
元網目状構造を形成したことを特徴とする上記17記載
の光散乱形液晶表示装置。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明の液晶組成物は、一般式
(I-1)〜(I-5)で表される化合物からなる液晶成分A
を必須成分として含有する。一般式(I-1)〜(I-5)で
表される化合物は、非置換又は置換されたナフタレン−
2,6−ジイル環、デカヒドロナフタレン−2,6−ジ
イル環及び1,2,3,4−テトラハイドロナフタレン
−2,6−ジイル環を部分構造とする分子構造を特徴と
している。この特徴を有する液晶成分Aは、液晶化合物
あるいは液晶組成物に混合すると、ネマチック相−等方
性液体相転移温度が比較的良好で、応答性を維持、ある
いは悪化させることなく駆動電圧を低下させる効果を有
しており、従来の駆動電圧低減の液晶化合物にない優れ
た特性を有している。本発明の液晶組成物は、一般式
(I-1)〜(I-5)の化合物からなる液晶成分Aを含有
し、+2以上の誘電率異方性を有する化合物からなる液
晶成分Bを0〜99.9重量%含有し、−10〜+2の
誘電率異方性を有する化合物からなる液晶成分Cを0〜
85重量%含有し、該液晶成分Bと該液晶成分Cの総和
が0〜99.9重量%含有させることで、この効果を有
することを見いだした。また、液晶成分Aは、上記の液
晶成分Bと液晶成分Cの液晶材料に対して混合したと
き、固体相又はスメクチック相−ネマチック相転移温度
を特段に低下させたりあるいは低温での保存時間を長く
する等、表示温度範囲をより広くさせることができる。
【0037】尚、本発明においては、ナフタレン−2,
6−ジイル環、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル
環及び1,2,3,4−テトラハイドロナフタレン−
2,6−ジイル環の呼称は、特別に限定をした場合を除
いて、非置換の環及び置換された環の両者を含めたもの
として定義する。この定義は、液晶成分A、Cに適応さ
れる。置換の意味は、ナフタレン−2,6−ジイル環の
場合、環中に存在する1個又は2個以上のCH基がN基
で置換されもの及び置換基として1個又は2個以上の
F、Cl、CF3、OCF3又はCH3を有するもの、
1,2,3,4−テトラハイドロナフタレン−2,6−
ジイル環の場合、置換基として1個又は2個以上のF、
Cl、CF3、OCF3又はCH3を有するもの、デカヒ
ドロナフタレン−2,6−ジイル環の場合、環中に存在
する1個又は2個以上の−CH2−基が−CF2−で置換
されたもの、環中に存在する1個又は2個以上の−CH
2−CH 2−基が−CH2−O−、−CH=CH−、−C
H=CF−、−CF=CF−、−CH=N−又は−CF
=N−で置換されたもの、環中に存在する1個又は2個
以上の>CH−CH2−基が>CH−O−、>C=CH
−、>C=CF−、>C=N−又は>N−CH2−で置
換されたもの、環中に存在する>CH−CH<基が>C
H−CF<、>CF−CF<又は>C=C<で置換され
たもの、更にデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル環
の非置換の環又は置換された環中の少なくとも1個のC
がSiと置換されたものであり、更に、ナフタレン−
2,6−ジイル環、デカヒドロナフタレン−2,6−ジ
イル環及び1,2,3,4−テトラハイドロナフタレン
−2,6−ジイル環中に存在する1個又は2個以上の水
素原子が重水素原子と置換されたものを含む。
【0038】同様に、アルキル基及びアルケニル基の呼
称も、特別に限定をした場合を除いて、非置換の基及び
置換された基の両者を含めたものとして定義する。ま
た、アルキル基及びアルケニル基は、直鎖状でも分岐鎖
状でも良い。この定義は、液晶成分A、B、Cに適応さ
れる。本発明は、一般式(I-1)〜(I-5)のより好まし
い化合物として、一般式(I-11)〜(I-53)の下位式を
示す。
【0039】
【化12】
【0040】
【化13】
【0041】液晶成分Aが一般式(I-1)で表される化
合物を含む場合、一般式(I-11)又は一般式(I-12)で
表される化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上
含有し、又は一般式(I-11)と一般式(I-12)で表され
る化合物を併用して含有し、該化合物の含有率が5〜1
00重量%であることが本発明の効果を得るのに好まし
いことを見いだした。
【0042】液晶成分Aが一般式(I-2)で表される化
合物を含む場合、一般式(I-21)で表される化合物から
選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、及び又は一
般式(I-22)と一般式(I-23)で表される化合物を単独
又は併用して含有し、該化合物の含有率が5〜100重
量%であることが本発明の効果を得るのに好ましいこと
を見いだした。
【0043】液晶成分Aが一般式(I-3)で表される化
合物を含む場合、一般式(I-31)又は一般式(I-32)で
表される化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上
含有し、又は一般式(I-31)と一般式(I-32)で表され
る化合物を併用して含有し、該化合物の含有率が5〜1
00重量%であることが本発明の効果を得るのに好まし
いことを見いだした。
【0044】液晶成分Aが一般式(I-4)で表される化
合物を含む場合、一般式(I-41)〜(I-46)のうち一つ
又は二つ又は三つあるいは四つの一般式から選ばれる化
合物で液晶成分Aを構成することができる。一般式(I-
41)は単独で液晶成分Aを構成しても良く、一般式(I-
42)〜(I-46)のうち一つ又は二つ又は三つの一般式か
ら選ばれる化合物と組み合わせて液晶成分Aを構成する
こともでき、この場合一般式(I-42)及び又は(I-43)
から選ばれる化合物と組み合わせることが好ましい。一
般式(I-42)又は一般式(I-43)も単独で液晶成分Aを
構成しても良く、他の一般式(I-41)、(I-44)〜(I-
46)から選ばれる化合物と組み合わせて液晶成分Aを構
成することもでき、この場合一般式(I-41)から選ばれ
る化合物と組み合わせることが好ましい。一般式(I-4
4)〜(I-46)は、ネマチック相の温度範囲を少量で調
整することができるので、単独で液晶成分Aを構成して
も良く、一般式(I-41)〜(I-43)のうち一つ又は二つ
又は三つの一般式から選ばれる化合物と組み合わせて液
晶成分Aを構成することもできる。この様にして構成し
た液晶成分Aは、一般式(I-41)〜(I-46)から選ばれ
る化合物を1種〜40種含有することができるが、1種
〜20種含有することが好ましい。この様にして構成し
た液晶成分Aは、本発明の効果を得るのに好ましいこと
を見いだした。
【0045】液晶成分Aが一般式(I-5)で表される化
合物を含む場合、一般式(I-51)又は一般式(I-52)で
表される化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上
含有し、又は一般式(I-51)と一般式(I-52)で表され
る化合物を併用して含有し、該化合物の含有率が5〜1
00重量%であることが本発明の効果を得るのに好まし
いことを見いだした。
【0046】本発明は、一般式(I-1)〜(I-5)のうち
一つ又は二つ又は三つあるいはそれ以上の一般式から選
ばれる化合物で液晶成分Aを構成することができる。一
般式(I-1)〜(I-5)のうち単独で液晶成分Aを構成し
ても良く、一般式(I-1)〜(I-5)のうち二つ又は三つ
以上の一般式から選ばれる化合物と組み合わせて液晶成
分Aを構成することもできる。この場合一般式(I-1
1)、(I-12)、(I-21)、(I-31)、(I-32)、(I-4
1)、(I-42)、(I-43)、(I-51)、(I-52)から選
ばれる化合物を単独で使用する又は組み合わせることが
特に好ましい。
【0047】この様な視点から、一般式(I-1)〜(I-
5)で表される化合物におけるより好ましい基本構造の
形態は、下記に示す一般式(I-11a)〜(I-53ab)で表
される化合物である。
【0048】
【化14】
【0049】
【化15】
【0050】
【化16】
【0051】
【化17】
【0052】
【化18】
【0053】
【化19】
【0054】
【化20】
【0055】
【化21】
【0056】
【化22】
【0057】
【化23】
【0058】
【化24】
【0059】
【化25】
【0060】
【化26】
【0061】
【化27】
【0062】
【化28】
【0063】
【化29】
【0064】
【化30】
【0065】
【化31】
【0066】
【化32】
【0067】
【化33】
【0068】
【化34】
【0069】
【化35】
【0070】
【化36】
【0071】
【化37】
【0072】
【化38】
【0073】
【化39】
【0074】
【化40】
【0075】
【化41】
【0076】
【化42】
【0077】
【化43】
【0078】
【化44】
【0079】
【化45】
【0080】
【化46】
【0081】
【化47】
【0082】
【化48】
【0083】
【化49】
【0084】
【化50】
【0085】
【化51】
【0086】
【化52】
【0087】
【化53】
【0088】
【化54】
【0089】
【化55】
【0090】
【化56】
【0091】
【化57】
【0092】
【化58】
【0093】
【化59】
【0094】
【化60】
【0095】
【化61】
【0096】
【化62】
【0097】
【化63】
【0098】
【化64】
【0099】
【化65】
【0100】
【化66】
【0101】
【化67】
【0102】
【化68】
【0103】
【化69】
【0104】
【化70】
【0105】
【化71】
【0106】
【化72】
【0107】
【化73】
【0108】
【化74】
【0109】
【化75】
【0110】
【化76】
【0111】
【化77】
【0112】
【化78】
【0113】
【化79】
【0114】
【化80】
【0115】
【化81】
【0116】
【化82】
【0117】
【化83】
【0118】
【化84】
【0119】
【化85】
【0120】
【化86】
【0121】
【化87】
【0122】
【化88】
【0123】
【化89】
【0124】
【化90】
【0125】側鎖基R1における式(I-6)のより好まし
い形態は、下記に示す一般式(I-6a)〜(I-6bc)で表
される化合物である。
【0126】
【化91】
【0127】極性基を有するナフタレン−2,6ジイル
環の部分構造式(I-71)のより好ましい形態は、下記に
示す一般式(I-71a)〜(I-71av)で表される化合物で
ある。
【0128】
【化92】
【0129】
【化93】
【0130】極性基を有する1,4−フェニレンの部分
構造式(I-72)のより好ましい形態は、下記に示す一般
式(I-72a)〜(I-72r)で表される化合物である。
【0131】
【化94】
【0132】本発明は、また、極性基を有する1,2,
3,4−テトラハイドロナフタレン−2,6−ジイル環
の部分構造式(I-73)のより好ましい形態を下式(I-73
a)〜(I-73bt)に示す。
【0133】
【化95】
【0134】
【化96】
【0135】本発明は、更に、非置換又は置換されたデ
カヒドロナフタレン−2,6−ジイル環のより好ましい
形態を下式(I-74a)〜(I-74dm)に示す。
【0136】
【化97】
【0137】
【化98】
【0138】
【化99】
【0139】尚、以下で用いている各化合物は、蒸留、
カラム精製、再結晶等の方法を用いて不純物を除去し、
充分精製したものを使用した。更に詳述すると、汎用的
な液晶組成物を目的とする場合には、液晶成分Aは以下
の化合物を用いることが好ましく、本発明の効果を得る
ことができる。
【0140】(I-ai):一般式(I-1)〜(I-5)におい
て、R1が炭素原子数2〜7のアルキル基又はアルケニ
ル基である化合物。 (I-ai-1):一般式(I-1)における具体的な化合物と
しては、一般式(I-11a)〜(I-13ab)の基本構造であ
って、側鎖基が(I-6a)〜(I-6f)、(I-6ah)〜(I-6
an)、(I-6av)〜(I-6bc)であって、極性基の部分構
造が(I-71a)〜(I-71av)の化合物、より好ましくは
一般式(I-11a)〜(I-12c)、(I-12g)〜(I-12i)、
(I-12m)〜(I-12o)、(I-12s)〜(I-12u)、(I-12
y)〜(I-12ax)、(I-13h)、(I-13o)〜(I-13aa)
の基本構造の化合物。
【0141】(I-ai-2):一般式(I-2)における具体
的な化合物としては、一般式(I-21a)〜(I-23jp)の
基本構造であって、側鎖基が(I-6a)〜(I-6f)、(I-
6ah)〜(I-6an)、(I-6av)〜(I-6bc)であって、極
性基の部分構造が(I-72a)〜(I-72r)の化合物、より
好ましくは一般式(I-21a)〜(I-21fx)、(I-21gk)
〜(I-21gv)、(I-22bi)〜(I-22gv)、(I-22hu)、
(I-22hv)、(I-22hx)、(I-22ia)、(I-22ib)、
(I-22id)、(I-22ih)、(I-22ii)、(I-22ik)、
(I-22in)、(I-22io)、(I-22iq)、(I-22is)、
(I-22iu)、(I-23ak)〜(I-23fx)、(I-23hi)〜
(I-23iv)、(I-23je)〜(I-23jp)の基本構造の化合
物。
【0142】(I-ai-3):一般式(I-3)における具体
的な化合物としては、一般式(I-31a)〜(I-33dz)の
基本構造であって、側鎖基が(I-6a)〜(I-6f)、(I-
6ah)〜(I-6an)、(I-6av)〜(I-6bc)であって、極
性基の部分構造が(I-72a)〜(I-72r)の化合物、より
好ましくは一般式(I-31a)〜(I-31ag)、(I-32a)〜
(I-32ae)、(I-32ai)〜(I-32be)、(I-32bg)〜
(I-32cb)、(I-32cd)〜(I-32cy)、(I-32da)〜(I
-32eh)、(I-33bn)〜(I-33cg) 、(I-33cl)〜(I-33d
z)の基本構造の化合物。
【0143】(I-ai-4):一般式(I-4)における具体
的な化合物としては、一般式(I-41a)〜(I-46g)の基
本構造であって、側鎖基が(I-6a)〜(I-6f)、(I-6a
h)〜(I-6an)、(I-6av)〜(I-6bc)であって、極性
基の部分構造が(I-72a)〜(I-72r)である化合物、よ
り好ましくは一般式(I-41a)〜(I-41aa)、(I-41a
f)〜(I-41ai)、(I-42a)〜(I-42ad)、(I-42a
h)、(I-42ak)〜(I-42bl)、(I-42bn)〜(I-42b
t)、(I-42ca)、(I-42cg)、(I-42cl)、(I-42c
r)、(I-43a)〜(I-43q)、(I-43v)、(I-43aa)、
(I-43af)、(I-43ak)、(I-43am)、(I-43ap)、
(I-43ar)、(I-43au)、(I-43aw)、(I-43az)、
(I-43bb)、(I-43be)、(I-44a)〜(I-46g)の基本
構造の化合物、更に好ましくは一般式(I-41a)〜(I-4
1k)、(I-41x)〜(I-41aa)、(I-41af)〜(I-41a
i)、(I-42a)〜(I-42u)、(I-42ah)、(I-42ak)
〜(I-42am)、(I-42ao)〜(I-42ar)、(I-42at)、
(I-42az)、(I-42be)〜(I-42bg)、(I-42bj)〜
(I-42bl)、(I-42bo)、(I-42bt)、(I-42ca)、
(I-42cg)、(I-42cl)、(I-42cr)、(I-43a)〜(I
-43g)、(I-43l)、(I-43q)、(I-43v)、(I-43a
a)、(I-43af)、(I-43ak)、(I-43am)、(I-43a
p)、(I-43ar)、(I-43au)、(I-43aw)、(I-43a
z)、(I-43bb)、(I-43be)、(I-45a)〜(I-46g)
の基本構造の化合物。
【0144】(I-ai-5):一般式(I-5)における具体
的な化合物としては、一般式(I-51a)〜(I-53ab)の
基本構造であって、側鎖基が(I-6a)〜(I-6f)、(I-
6ah)〜(I-6an)、(I-6av)〜(I-6bc)であって、極
性基の部分構造が(I-73a)〜(I-73bt)である化合
物、より好ましくは一般式(I-51a)〜(I-51c)、(I-
51g)〜(I-51n)、(I-51p)〜(I-51u)、(I-51
x)、(I-51y)、(I-52a)〜(I-52f)、(I-52s)〜
(I-52ag)、(I-52an)〜(I-52bd)、(I-53a)、(I
-53d)〜(I-53h)、(I-53k)〜(I-53o)、(I-53r)
〜(I-53ab)の基本構造の化合物。
【0145】小群(I-ai-1)〜(I-ai-5)の化合物によ
って液晶組成物の相溶性の改善、低温保存の向上により
動作温度範囲を拡大し、弾性定数及びこれらの比K33
11やK33/K22を調整することができ、STN-LCD、TFT
-LCD、PDLC、PN-LCD等のより改善された電気光学特性を
得ることができる。
【0146】(I-aii):一般式(I-1)〜(I-5)におい
て、Q1がF、Cl、CF3、OCF3、OCF2H、又は
CNである化合物。 (I-aii-1):一般式(I-1)における具体的な化合物と
しては、一般式(I-11a)〜(I-13ab)の基本構造であ
って、側鎖基が(I-6a)〜(I-6bc)であって、極性基
の部分構造が(I-71a)〜(I-71av)の化合物、より好
ましくは一般式(I-11a)〜(I-12c)、(I-12g)〜(I
-12i)、(I-12m)〜(I-12o)、(I-12s)〜(I-12
u)、(I-12y)〜(I-12ax)、(I-13h)、(I-13o)〜
(I-13aa)の基本構造の化合物。
【0147】(I-aii-2):一般式(I-2)における具体
的な化合物としては、一般式(I-21a)〜(I-23jp)の
基本構造であって、側鎖基が(I-6a)〜(I-6bc)であ
って、極性基の部分構造が(I-72a)〜(I-72r)の化合
物、より好ましくは一般式(I-21a)〜(I-21fx)、(I
-21gk)〜(I-21gv)、(I-22bi)〜(I-22gv)、(I-2
2hu)、(I-22hv)、(I-22hx)、(I-22ia)、(I-22i
b)、(I-22id)、(I-22ih)、(I-22ii)、(I-22i
k)、(I-22in)、(I-22io)、(I-22iq)、(I-22i
s)、(I-22iu)、(I-23ak)〜(I-23fx)、(I-23h
i)〜(I-23iv)、(I-23je)〜(I-23jp)の基本構造
の化合物。
【0148】(I-aii-3):一般式(I-3)における具体
的な化合物としては、一般式(I-31a)〜(I-33dz)の
基本構造であって、側鎖基が(I-6a)〜(I-6bc)であ
って、極性基の部分構造が(I-72a)〜(I-72r)の化合
物、より好ましくは一般式(I-31a)〜(I-31ag)、(I
-32a)〜(I-32ae)、(I-32ai)〜(I-32be)、(I-32
bg)〜(I-32cb)、(I-32cd)〜(I-32cy)、(I-32d
a)〜(I-32eh)、(I-33bn)〜(I-33cg) 、(I-33cl)〜
(I-33dz)の基本構造の化合物。
【0149】(I-aii-4):一般式(I-4)における具体
的な化合物としては、一般式(I-41a)〜(I-46g)の基
本構造であって、側鎖基が(I-6a)〜(I-6bc)であっ
て、極性基の部分構造が(I-72a)〜(I-72r)である化
合物、より好ましくは一般式(I-41a)〜(I-41aa)、
(I-41af)〜(I-41ai)、(I-42a)〜(I-42ad)、(I
-42ah)、(I-42ak)〜(I-42bl)、(I-42bn)〜(I-4
2bt)、(I-42ca)、(I-42cg)、(I-42cl)、(I-42c
r)、(I-43a)〜(I-43q)、(I-43v)、(I-43aa)、
(I-43af)、(I-43ak)、(I-43am)、(I-43ap)、
(I-43ar)、(I-43au)、(I-43aw)、(I-43az)、
(I-43bb)、(I-43be)、(I-44a)〜(I-46g)の基本
構造の化合物、更に好ましくは一般式(I-41a)〜(I-4
1k)、(I-41x)〜(I-41aa)、(I-41af)〜(I-41a
i)、(I-42a)〜(I-42u)、(I-42ah)、(I-42ak)
〜(I-42am)、(I-42ao)〜(I-42ar)、(I-42at)、
(I-42az)、(I-42be)〜(I-42bg)、(I-42bj)〜
(I-42bl)、(I-42bo)、(I-42bt)、(I-42ca)、
(I-42cg)、(I-42cl)、(I-42cr)、(I-43a)〜(I
-43g)、(I-43l)、(I-43q)、(I-43v)、(I-43a
a)、(I-43af)、(I-43ak)、(I-43am)、(I-43a
p)、(I-43ar)、(I-43au)、(I-43aw)、(I-43a
z)、(I-43bb)、(I-43be)、(I-45a)〜(I-46g)
の基本構造の化合物。
【0150】(I-aii-5):一般式(I-5)における具体
的な化合物としては、一般式(I-51a)〜(I-53ab)の
基本構造であって、側鎖基が(I-6a)〜(I-6bc)であ
って、極性基の部分構造が(I-73a)〜(I-73bt)であ
る化合物、より好ましくは一般式(I-51a)〜(I-51
c)、(I-51g)〜(I-51n)、(I-51p)〜(I-51u)、
(I-51x)、(I-51y)、(I-52a)〜(I-52f)、(I-52
s)〜(I-52ag)、(I-52an)〜(I-52bd)、(I-53
a)、(I-53d)〜(I-53h)、(I-53k)〜(I-53o)、
(I-53r)〜(I-53ab)の基本構造の化合物。
【0151】小群(I-aii-1)〜(I-aii-5)の化合物に
おいて、具体的用途としては、Q1がF、Cl、CF3
OCF3又はOCF2Hである(I-71i)〜(I-71av)、
(I-72d)〜(I-72r)、(I-73m)〜(I-73bt)の極性
基を有する化合物を実質的に主成分とした場合には高信
頼性のSTN-LCDやアクティブ用のTFT-LCD、STN-LCD、PDL
C、PN-LCD等に好ましく、駆動電圧の低減や高電圧保持
率に優れており、Q1がF、Cl又はCNの極性基を有
する化合物を実質的に主成分とした場合にはTN-LCD、ST
N-LCD、PDLC、PN-LCD等の駆動電圧、急峻性や応答性あ
るいはその温度特性に優れた電気光学特性を得ることが
できる。
【0152】(I-aiii):一般式(I-1)〜(I-5)におい
て、K1〜K5が単結合、-(CH2)2-、-COO-又は-C
≡C-である化合物。
【0153】(I-aiii-1):一般式(I-1)における具
体的な化合物としては、一般式(I-11a)〜(I-13ab)
の基本構造であって、側鎖基が(I-6a)〜(I-6bc)で
あって、極性基の部分構造が(I-71a)〜(I-71av)の
化合物、より好ましくは一般式(I-11a)〜(I-12c)、
(I-12g)〜(I-12i)、(I-12m)〜(I-12o)、(I-12
s)〜(I-12u)、(I-12y)〜(I-12ax)、(I-13h)、
(I-13o)〜(I-13aa)の基本構造の化合物。
【0154】(I-aiii-2):一般式(I-2)における具
体的な化合物としては、一般式(I-21a)〜(I-23jp)
の基本構造であって、側鎖基が(I-6a)〜(I-6bc)で
あって、極性基の部分構造が(I-72a)〜(I-72r)の化
合物、より好ましくは一般式(I-21a)〜(I-21fx)、
(I-21gk)〜(I-21gv)、(I-22bi)〜(I-22gv)、
(I-22hu)、(I-22hv)、(I-22hx)、(I-22ia)、
(I-22ib)、(I-22id)、(I-22ih)、(I-22ii)、
(I-22ik)、(I-22in)、(I-22io)、(I-22iq)、
(I-22is)、(I-22iu)、(I-23ak)〜(I-23fx)、
(I-23hi)〜(I-23iv)、(I-23je)〜(I-23jp)の基
本構造の化合物。
【0155】(I-aiii-3):一般式(I-3)における具
体的な化合物としては、一般式(I-31a)〜(I-33dz)
の基本構造であって、側鎖基が(I-6a)〜(I-6bc)で
あって、極性基の部分構造が(I-72a)〜(I-72r)の化
合物、より好ましくは一般式(I-31a)〜(I-31ag)、
(I-32a)〜(I-32ae)、(I-32ai)〜(I-32be)、(I
-32bg)〜(I-32cb)、(I-32cd)〜(I-32cy)、(I-3
2da)〜(I-32eh)、(I-33bn)〜(I-33cg) 、(I-33cl)
〜(I-33dz)の基本構造の化合物。
【0156】(I-aiii-4):一般式(I-4)における具
体的な化合物としては、一般式(I-41a)〜(I-41a
a)、(I-41ac)、(I-41ad)、(I-41af)〜(I-46g)
の基本構造であって、側鎖基が(I-6a)〜(I-6bc)で
あって、極性基の部分構造が(I-72a)〜(I-72r)であ
る化合物、より好ましくは一般式(I-41a)〜(I-41a
a)、(I-41af)〜(I-41ai)、(I-42a)〜(I-42a
d)、(I-42ah)、(I-42ak)〜(I-42bl)、(I-42b
n)〜(I-42bt)、(I-42ca)、(I-42cg)、(I-42c
l)、(I-42cr)、(I-43a)〜(I-43q)、(I-43v)、
(I-43aa)、(I-43af)、(I-43ak)、(I-43am)、
(I-43ap)、(I-43ar)、(I-43au)、(I-43aw)、
(I-43az)、(I-43bb)、(I-43be)、(I-44a)〜(I
-46g)の基本構造の化合物、更に好ましくは一般式(I-
41a)〜(I-41k)、(I-41x)〜(I-41aa)、(I-41a
f)〜(I-41ai)、(I-42a)〜(I-42u)、(I-42a
h)、(I-42ak)〜(I-42am)、(I-42ao)〜(I-42a
r)、(I-42at)、(I-42az)、(I-42be)〜(I-42b
g)、(I-42bj)〜(I-42bl)、(I-42bo)、(I-42b
t)、(I-42ca)、(I-42cg)、(I-42cl)、(I-42c
r)、(I-43a)〜(I-43g)、(I-43l)、(I-43q)、
(I-43v)、(I-43aa)、(I-43af)、(I-43ak)、(I
-43am)、(I-43ap)、(I-43ar)、(I-43au)、(I-4
3aw)、(I-43az)、(I-43bb)、(I-43be)、(I-45
a)〜(I-46g)の基本構造の化合物。
【0157】(I-aiii-5):一般式(I-5)における具
体的な化合物としては、一般式(I-51a)〜(I-53ab)
の基本構造であって、側鎖基が(I-6a)〜(I-6bc)で
あって、極性基の部分構造が(I-73a)〜(I-73bt)で
ある化合物、より好ましくは一般式(I-51a)〜(I-51
c)、(I-51g)〜(I-51n)、(I-51p)〜(I-51u)、
(I-51x)、(I-51y)、(I-52a)〜(I-52f)、(I-52
s)〜(I-52ag)、(I-52an)〜(I-52bd)、(I-53
a)、(I-53d)〜(I-53h)、(I-53k)〜(I-53o)、
(I-53r)〜(I-53ab)の基本構造の化合物。
【0158】小群(I-aiii-1)〜(I-aiii-5)の化合物
において、特に、K1〜K5が単結合である化合物は、液
晶組成物の相溶性の改善、低温保存の向上により動作温
度範囲を拡大し、所定の駆動電圧に対し比較的速い応答
性を達成することができるものであり、K1〜K5が-(C
2)2-である化合物は、液晶組成物の相溶性の改善、低
温保存の向上により動作温度範囲を拡大することができ
るものであり、K1〜K5が-COO-である化合物は、液
晶組成物の相溶性の改善、低温保存の向上により動作温
度範囲を拡大し、駆動電圧の低減及びその温度変化を改
善することができるものであり、K1〜K5が-C≡C-で
ある化合物は、複屈折率を広い範囲で調整することがで
き、駆動電圧の低減及びその温度変化を改善することが
できるものであり、STN-LCD、TFT-LCD、PDLC、PN-LCD等
のより改善された電気光学特性を得ることができる。
【0159】(I-aiv):一般式(I-1)〜(I-5)におい
て、環A1〜A4がトランス−1,4−シクロへキシレ
ン、1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェ
ニレン又は3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレンで
ある化合物。 (I-aiv-1):一般式(I-1)の場合、一般式(I-11)の
環A1、一般式(I-12)の環A2、一般式(I-13)の環A
3がトランス−1,4−シクロへキシレン、1,4−フ
ェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン又は3,
5−ジフルオロ−1,4−フェニレンであることが好ま
しく、具体的には、一般式(I-11a)〜(I-11l)、(I-
12a)〜(I-12ax)、(I-13a)〜(I-13ab)の基本構造
であって、側鎖基が(I-6a)〜(I-6bc)であって、極
性基の部分構造が(I-71a)〜(I-71av)の化合物、よ
り好ましくは一般式(I-11a)〜(I-11l)、(I-12a)
〜(I-12c)、(I-12g)〜(I-12i)、(I-12m)〜(I-
12o)、(I-12s)〜(I-12u)、(I-12y)〜(I-12a
x)、(I-13h)、(I-13o)〜(I-13aa)の基本構造の
化合物であり、より改善された電気光学特性を得ること
ができる。
【0160】特に、(I-aiii)と(I-aiv)の構造的特
徴を同時に有する化合物の場合、更に差別化された特性
を示し、より広く液晶組成物に用いることができる。 (I-aiv-1a):一般式(I-11)のK1、一般式(I-12)
のK2、一般式(I-13)のK3が単結合であり、一般式
(I-11)の環A1、一般式(I-12)の環A2、一般式(I-
13)の環A3が1,4−フェニレン、3−フルオロ−
1,4−フェニレン又は3,5−ジフルオロ−1,4−
フェニレンで表される化合物は中位以上の高い複屈折率
で比較的大きな誘電率異方性を有しており、
【0161】(I-aiv-1b):一般式(I-11)のK1、一
般式(I-12)のK2、一般式(I-13)のK3が単結合であ
り、一般式(I-11)の環A1、一般式(I-12)の環A2
一般式(I-13)の環A3がトランス−1,4−シクロへ
キシレンで表される化合物はネマチック相を広げ比較的
速い応答性を有しており、
【0162】(I-aiv-1c):一般式(I-11)のK1、一
般式(I-12)のK2、一般式(I-13)のK3が-(CH2)2-
であり、一般式(I-11)の環A1、一般式(I-12)の環
2、一般式(I-13)の環A3がトランス−1,4−シク
ロへキシレンの化合物は良好な相溶性を有しており、 (I-aiv-1d):一般式(I-11)のK1、一般式(I-12)
のK2、一般式(I-13)のK3が-COO-であり、一般式
(I-11)の環A1、一般式(I-12)の環A2、一般式(I-
13)の環A3が1,4−フェニレン、3−フルオロ−
1,4−フェニレン又は3,5−ジフルオロ−1,4−
フェニレンで表される化合物はネマチック相を広げ駆動
電圧低減に優れており、 (I-aiv-1e):一般式(I-11)のK1、一般式(I-12)
のK2、一般式(I-13)のK3が-C≡C-であり、一般式
(I-11)の環A1、一般式(I-12)の環A2、一般式(I-
13)の環A3が1,4−フェニレン、3−フルオロ−
1,4−フェニレン又は3,5−ジフルオロ−1,4−
フェニレンで表される化合物は極めて高いあるいは比較
的高い複屈折率を有している。
【0163】(I-aiv-2):一般式(I-2)の場合、環A
1〜A3がトランス−1,4−シクロへキシレン、1,4
−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン又は
3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレンであることが
好ましく、具体的には、一般式(I-21a)〜(I-21a
b)、(I-21ak)〜(I-22s)、(I-22y)〜(I-22c
c)、(I-22cf)〜(I-22da)、(I-22dd)〜(I-22d
y)、(I-22eb)〜(I-22ew)、(I-22ez)〜(I-22f
u)、(I-22fx)〜(I-22gs)、(I-22gv)〜(I-22h
q)、(I-22ht)〜(I-23jp)の基本構造であって、側
鎖基が(I-6a)〜(I-6bc)であって、極性基の部分構
造が(I-72a)〜(I-72r)の化合物、より好ましくは一
般式(I-21a)〜(I-21y)、(I-21ak)〜(I-22p)、
(I-22bi)〜(I-22cc)、(I-22cf)〜(I-22cy)、
(I-22dd)〜(I-22dw)、(I-22eb)〜(I-22eu)、(I-
22ez)〜(I-22fs) 、(I-22fx)〜(I-22gq) 、(I-23a
k)〜(I-23fx)、(I-23hi)〜(I-23jm)の基本構造
の化合物であり、より改善された電気光学特性を得るこ
とができる。
【0164】特に、(I-aiii)と(I-aiv)の構造的特
徴を同時に有する一般式(I-21)〜(I-23)の化合物の
場合、更に差別化された特性を示し、より広く液晶組成
物に用いることができる。
【0165】(I-aiv-2a):K1〜K4のいずれかが単結
合であり、環A1〜A3のいずれかが1,4−フェニレ
ン、3−フルオロ−1,4−フェニレン又は3,5−ジ
フルオロ−1,4−フェニレンで表される化合物は中位
以上の高い複屈折率で比較的大きな誘電率異方性を有し
ており、(I-aiv-2b):K1〜K4のいずれかが単結合で
あり、環A1〜A3のいずれかがトランス−1,4−シク
ロへキシレンで表される化合物はネマチック相を広げ比
較的速い応答性を有しており、(I-aiv-2c):K1〜K4
のいずれかが-(CH2)2-であり、環A1〜A3のいずれか
がトランス−1,4−シクロへキシレンの化合物は良好
な相溶性を有しており、(I-aiv-2d):K1〜K4がのい
ずれか-COO-であり、環A1〜A3のいずれかが1,4
−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン又は
3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレンで表される化
合物はネマチック相を広げ駆動電圧低減に優れており、
(I-aiv-2e):K1〜K4のいずれかが-C≡C-であり、
環A1〜A3のいずれかが1,4−フェニレン、3−フル
オロ−1,4−フェニレン又は3,5−ジフルオロ−
1,4−フェニレンで表される化合物は極めて高いある
いは比較的高い複屈折率を有している。
【0166】(I-aiv-3):一般式(I-3)の場合、環A
1、A2がトランス−1,4−シクロへキシレン、1,4
−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン又は
3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレンであることが
好ましく、具体的には、一般式(I-32a)〜(I-32a
a)、(I-32ai)〜(I-33x)、(I-33ac)〜(I-33dz)
の基本構造であって、側鎖基が(I-6a)〜(I-6bc)で
あって、極性基の部分構造が(I-72a)〜(I-72r)の化
合物、より好ましくは一般式(I-31a)〜(I-31ag)、
(I-32a)〜(I-32ae)、(I-32ai)〜(I-32be)、(I
-32bg)〜(I-32cb)、(I-32cd)〜(I-32cy)、(I-3
2da)〜(I-32eh)、(I-33bn)〜(I-33cg)、(I-33cl)
〜(I-33dz) の基本構造の化合物であり、より改善され
た電気光学特性を得ることができる。特に、(I-aiii)
と(I-aiv)の構造的特徴を同時に有する一般式(I-3
1)〜(I-33)の化合物の場合、更に差別化された特性
を示し、より広く液晶組成物に用いることができる。
【0167】(I-aiv-3a):K1〜K3のいずれかが単結
合であり、環A1、A2のいずれかが1,4−フェニレ
ン、3−フルオロ−1,4−フェニレン又は3,5−ジ
フルオロ−1,4−フェニレンで表される化合物は中位
以上の高い複屈折率で比較的大きな誘電率異方性を有し
ており、(I-aiv-3b):K1〜K3のいずれかが単結合で
あり、環A1、A2のいずれかがトランス−1,4−シク
ロへキシレンで表される化合物はネマチック相を広げ比
較的速い応答性を有しており、(I-aiv-3c):K1〜K3
のいずれかが-(CH2)2-であり、環A1、A2のいずれか
がトランス−1,4−シクロへキシレンの化合物は良好
な相溶性を有しており、(I-aiv-3d):K1〜K3のいず
れかが-COO-であり、環A1、A2のいずれかが1,4
−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン又は
3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレンで表される化
合物はネマチック相を広げ駆動電圧低減に優れており、
(I-aiv-3e):K1〜K3のいずれかが-C≡C-であり、
環A1、A2のいずれかが1,4−フェニレン、3−フル
オロ−1,4−フェニレン又は3,5−ジフルオロ−
1,4−フェニレンで表される化合物は極めて高いある
いは比較的高い複屈折率を有している。
【0168】(I-aiv-4):一般式(I-4)の場合、環A
1〜A4がトランス−1,4−シクロへキシレン、1,4
−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン又は
3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレンであることが
好ましく、具体的には、一般式(I-42a)〜(I-42a
g)、(I-42ak)〜(I-42an)、(I-42ap)〜(I-42a
s)、(I-42au)〜(I-42ax)、(I-42az)〜(I-42b
c)、(I-42be)〜(I-42bh)、(I-42bj)〜(I-42b
m)、(I-42bo)〜(I-46g)の基本構造であって、側鎖
基が(I-6a)〜(I-6bc)であって、極性基の部分構造
が(I-72a)〜(I-72r)の化合物、より好ましくは(I-
42a)〜(I-42ad)、(I-42ak)〜(I-42an)、(I-42a
p)〜(I-42as)、(I-42au)〜(I-42ax)、(I-42a
z)〜(I-42bc)、(I-42be)〜(I-42bh)、(I-42b
j)〜(I-42bl)、(I-42bo)〜(I-42bt)、(I-42c
a)、(I-42cg)、(I-42cl)、(I-42cr)、(I-43a)
〜(I-43q)、(I-43v)、(I-43aa)、(I-43af)、
(I-43ak)、(I-43am)、(I-43ap)、(I-43ar)、
(I-43au)、(I-43aw)、(I-43az)、(I-43bb)、
(I-43be)、(I-44a)〜(I-46g)の基本構造の化合
物、更に好ましくは一般式(I-42a)〜(I-42u)、(I-
42ak)〜(I-42am)、(I-42ap)〜(I-42ar)、(I-42
az)、(I-42be)〜(I-42bg)、(I-42bj)〜(I-42b
l)、(I-42bo)、(I-42bt)、(I-42ca)、(I-42c
g)、(I-42cl)、(I-42cr)、(I-43a)〜(I-43
g)、(I-43l)、(I-43q)、(I-43v)、(I-43aa)、
(I-43af)、(I-43ak)、(I-43am)、(I-43ap)、
(I-43ar)、(I-43au)、(I-43aw)、(I-43az)、
(I-43bb)、(I-43be)、(I-45a)〜(I-46g)の基本
構造の化合物であり、より改善された電気光学特性を得
ることができる。
【0169】特に、(I-aiii)と(I-aiv)の構造的特
徴を同時に有する一般式(I-42)〜(I-46)の化合物の
場合、更に差別化された特性を示し、より広く液晶組成
物に用いることができる。
【0170】(I-aiv-4a):K1〜K5のいずれかが単結
合であり、環A1〜A4のいずれかが1,4−フェニレ
ン、3−フルオロ−1,4−フェニレン又は3,5−ジ
フルオロ−1,4−フェニレンで表される化合物は中位
以上の高い複屈折率で比較的大きな誘電率異方性を有し
ており、(I-aiv-4b):K1〜K5のいずれかが単結合で
あり、環A1〜A4のいずれかがトランス−1,4−シク
ロへキシレンで表される化合物はネマチック相を広げ比
較的速い応答性を有しており、(I-aiv-4c):K1〜K5
のいずれかが-(CH2)2-であり、環A1〜A4のいずれか
がトランス−1,4−シクロへキシレンの化合物は良好
な相溶性を有しており、(I-aiv-4d):K1〜K5のいず
れかが-COO-であり、環A1〜A4のいずれか(が1,
4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン又
は3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレンで表される
化合物はネマチック相を広げ駆動電圧低減に優れてお
り、(I-aiv-4e):K1〜K5のいずれかが-C≡C-であ
り、環A1〜A4のいずれかが1,4−フェニレン、3−
フルオロ−1,4−フェニレン又は3,5−ジフルオロ
−1,4−フェニレンで表される化合物は極めて高いあ
るいは比較的高い複屈折率を有している。
【0171】(I-aiv-5):一般式(I-5)の場合、環A
1〜A3がトランス−1,4−シクロへキシレン、1,4
−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン又は
3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレンであることが
好ましく、具体的には、一般式(I-51a)〜(I-51l)、
(I-52a)〜(I-52ax)、(I-53a)〜(I-53ab)の基本
構造であって、側鎖基が(I-6a)〜(I-6bc)であっ
て、極性基の部分構造が(I-73a)〜(I-73bt)の化合
物、より好ましくは(I-51a)〜(I-51l)、(I-52a)
〜(I-52f)、(I-52s)〜(I-52ag)、(I-52ak)、
(I-52an)〜(I-52ax)、(I-53o)、(I-53r)〜(I-
53ab)の基本構造の化合物であり、より改善された電気
光学特性を得ることができる。
【0172】特に、(I-aiii)と(I-aiv)の構造的特
徴を同時に有する一般式(I-51)〜(I-53)の化合物の
場合、更に差別化された特性を示し、より広く液晶組成
物に用いることができる。
【0173】(I-aiv-5a):K1〜K3のいずれかが単結
合であり、環A1〜A3のいずれかが1,4−フェニレ
ン、3−フルオロ−1,4−フェニレン又は3,5−ジ
フルオロ−1,4−フェニレンで表される化合物は中位
以上の高い複屈折率で比較的大きな誘電率異方性を有し
ており、(I-aiv-5b):K1〜K3のいずれかが単結合で
あり、環A1〜A3のいずれかがトランス−1,4−シク
ロへキシレンで表される化合物はネマチック相を広げ比
較的速い応答性を有しており、(I-aiv-5c):K1〜K3
のいずれかが-(CH2)2-であり、環A1〜A3のいずれか
がトランス−1,4−シクロへキシレンの化合物は良好
な相溶性を有しており、(I-aiv-5d):K1〜K3のいず
れかが-COO-であり、環A1〜A3のいずれかが1,4
−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン又は
3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレンで表される化
合物はネマチック相を広げ駆動電圧低減に優れており、
(I-aiv-5e):K1が-C≡C-であり、環A1、A2
1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレ
ン又は3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレンで表さ
れる化合物又はK2が-C≡C-であり、環A2、A3
1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレ
ン又は3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレンで表さ
れる化合物は極めて高いあるいは比較的高い複屈折率を
有している。
【0174】(I-av):一般式(I-1)〜(I-5)におい
て、ナフタレン−2,6−ジイル環、1,2,3,4−
テトラハイドロナフタレン−2,6−ジイル環、デカヒ
ドロナフタレン−2,6−ジイル環、側鎖基R1、極性
基Q1、連結基K1〜K5及び環A1〜A4に存在する1個
又は2個以上の水素原子が重水素原子と置換された化合
物。この化合物は液晶組成物の弾性定数の調整や配向膜
に対応したプレチルト角の調整に有用であることから、
重水素原子で置換された化合物を少なくとも1種以上含
有させることが好ましい。
【0175】(I-avi):一般式(I-1)〜(I-3)、(I-
5)において、W1〜W3がH、F、Cl、CF3又はOC
3である化合物。 (I-avi-1):一般式(I-1)の場合、具体的には、一般
式(I-11a)〜(I-13ab)の基本構造であって、側鎖基
が(I-6a)〜(I-6bc)であって、極性基の部分構造が
例えば(I-71a)〜(I-71av)の化合物、より好ましく
は極性基の部分構造が(I-71b)〜(I-71h)、(I-71
j)〜(I-71p)、(I-71r)〜(I-71x)、(I-71z)〜
(I-71af)、(I-71ah)〜(I-71an)、(I-71ap)〜
(I-71av)の化合物であり、更に好ましくはW1、W3
うち少なくとも1個が極性基で置換されている化合物、
特にFで置換されている化合物である。具体的用途とし
ては、W 1〜W3の少なくとも1個がF、Clであり、Q
1がF、Cl、CF3、OCF3又はOCF2Hである化合
物を実質的に主成分とした場合にはアクティブ用のTFT-
LCD、PDLC、PN-LCD等の駆動電圧の低減や高電圧保持率
に優れており、 Q1がF、Cl又はCNである化合物を
実質的に主成分とした場合にはTN-LCD、STN-LCD、PDL
C、PN-LCD等の駆動電圧、急峻性や応答性あるいはその
温度特性に優れた電気光学特性を得ることができる。
【0176】(I-avi-2):一般式(I-2)の場合、具体
的には、側鎖基が(I-6a)〜(I-6bc)であって、極性
基の部分構造が(I-72a)〜(I-72r)であって、例えば
一般式(I-21a)〜(I-23jp)の基本構造の化合物、よ
り好ましくは基本構造が、一般式(I-21b)〜(I-21
h)、(I-21j)〜(I-21p)、(I-21r)〜(I-21aa)、
(I-21ad)〜(I-21aj)、(I-21al)〜(I-21ar)、
(I-21at)〜(I-21az)、(I-21bb)〜(I-21bh)、
(I-21bj)〜(I-21bp)、(I-21br)〜(I-21bx)、
(I-21bz)〜(I-21cf)、(I-21ch)〜(I-21cn)、
(I-21cp)〜(I-21cv)、(I-21cx)〜(I-21dd)、
(I-21df)〜(I-21dl)、(I-21dn)〜(I-21dt)、
(I-21dv)〜(I-21eb)、(I-21ed)〜(I-21em)、
(I-21ep)〜(I-21ey)、(I-21fb)〜(I-21fk)、
(I-21fn)〜(I-21fw)、(I-21fz)〜(I-21gi)、
(I-21gl)〜(I-21gu)、(I-22b)〜(I-22h)、(I-
22j)、(I-22l)〜(I-22r)、(I-22u)、(I-22
w)、(I-22x)、(I-22aa)〜(I-22ac)、(I-22ag)
〜(I-22ai)、(I-22am)〜(I-22ao)、(I-22as)〜
(I-22au)、(I-22ay)〜(I-22ba)、(I-22be)〜
(I-22bg)、(I-22bj)〜(I-22bp)、(I-22br)〜
(I-22bx)、(I-22bz)〜(I-22cc)、(I-22ce)、
(I-22cf)、(I-22ch)〜(I-22cn)、(I-22cp)〜
(I-22cv)、(I-22cx)〜(I-22da)、(I-22dc)、
(I-22dd)、(I-22df)〜(I-22dl)、(I-22dn)〜
(I-22dt)、(I-22dv)〜(I-22dy)、(I-22ea)、
(I-22eb)、(I-22ed)〜(I-22ej)、(I-22el)〜
(I-22er)、(I-22et)〜(I-22ew)、(I-22ey)、
(I-22ez)、(I-22fb)〜(I-22fh)、(I-22fj)〜
(I-22fp)、(I-22fr)〜(I-22fu)、(I-22fw)、
(I-22fx)、(I-22fz)〜(I-22gf)、(I-22gh)〜
(I-22gn)、(I-22gp)〜(I-22gs)、(I-22gu)、
(I-22gv)、(I-22gx)〜(I-22hd)、(I-22hf)〜
(I-22hl)、(I-22hn)〜(I-22hq)、(I-22hs)、
(I-22ht)、(I-22ia)〜(I-22if)、(I-22im)〜
(I-22ir)、(I-22iu)、(I-22iv)、(I-23b)、(I
-23f)、(I-23j)、(I-23n)、(I-23r)、(I-23
v)、(I-23z)、(I-23ac)、(I-23al)〜(I-23a
r)、(I-23at)〜(I-23az)、(I-23bb)〜(I-23b
h)、(I-23bj)〜(I-23bp)、(I-23br)〜(I-23b
x)、(I-23bz)〜(I-23cf)、(I-23ch)〜(I-23c
n)、(I-23cp)〜(I-23cv)、(I-23cx)〜(I-23d
d)、(I-23df)〜(I-23dl)、(I-23dn)〜(I-23d
t)、(I-23dv)〜(I-23eb)、(I-23ed)〜(I-23e
j)、(I-23el)〜(I-23er)、(I-23et)〜(I-23e
z)、(I-23fb)〜(I-23fh)、(I-23fj)〜(I-23f
p)、(I-23fr)〜(I-23fx)、(I-23fz)〜(I-23g
f)、(I-23gh)〜(I-23gn)、(I-23gp)〜(I-23g
v)、(I-23hd)〜(I-23hh)、(I-23hj)〜(I-23h
p)、(I-23hr)〜(I-23hx)、(I-23hz)〜(I-23i
f)、(I-23ih)〜(I-23in)、(I-23ip)〜(I-23i
v)、(I-23ix)〜(I-23jd)、(I-23jf)〜(I-23j
o)の化合物、更により好ましくは少なくともW1が極性
基で置換されている化合物、特にFで置換されている化
合物である。
【0177】(I-avi-3):一般式(I-3)の場合、具体
的には、側鎖基が(I-6a)〜(I-6bc)であって、極性
基の部分構造が(I-72a)〜(I-72r)であって、例えば
一般式(I-31a)〜(I-33dz)の基本構造の化合物、よ
り好ましくは基本構造が、一般式(I-31b)〜(I-31
k)、(I-31m)〜(I-31v)、(I-31x)〜(I-31ag)、
(I-32b)〜(I-32g)、(I-32i)〜(I-32n)、(I-32
p)〜(I-32z)、(I-32ac)〜(I-32ah)、(I-32aj)
〜(I-32ao)、(I-32aq)〜(I-32av)、(I-32ax)〜
(I-32be)、(I-32bg)〜(I-32bl)、(I-32bn)〜
(I-32bs)、(I-32bu)〜(I-32cb)、(I-32cd)〜
(I-32ci)、(I-32ck)〜(I-32cp)、(I-32cr)〜
(I-32cy)、(I-32da)〜(I-32df)、(I-32dh)〜
(I-32dm)、(I-32do)〜(I-32dv)、(I-32dx)〜
(I-32eh)、(I-32ek)、(I-32el)、(I-32en)、
(I-32ep)、(I-33b)〜(I-33h)、(I-33j)〜(I-3
3p)、(I-33r)〜(I-33x)、(I-33z)、(I-33a
b)、(I-33ad)、(I-33af)〜(I-33ak)、(I-33a
m)〜(I-33ar)、(I-33at)〜(I-33ay)、(I-33b
a)、(I-33bc)〜(I-33bg)、(I-33bi)、(I-33b
k)〜(I-33bm)、(I-33bo)〜(I-33bt)、(I-33b
v)〜(I-33ca)、(I-33cc)、(I-33ce)、(I-33c
g)、(I-33ci)、(I-33ck)、(I-33cm)〜(I-33c
q)、(I-33cs)〜(I-33cy)、(I-33da)、(I-33d
c)、(I-33de)、(I-33dg)、(I-33di)、(I-33d
k)〜(I-33dp)、(I-33dr)、(I-33dt)、(I-33d
v)、(I-33dx)、(I-33dz)の化合物、更により好ま
しくは少なくともW1が極性基で置換されている化合
物、特にFで置換されている化合物である。
【0178】(I-avi-4):一般式(I-5)の場合、具体
的には、一般式(I-51a)〜(I-153ab)の基本構造であ
って、側鎖基が(I-6a)〜(I-6bc)であって、極性基
の部分構造が例えば(I-73a)〜(I-73bi)の化合物、
より好ましくは極性基の部分構造が(I-73b)〜(I-73
l)、(I-73n)〜(I-73x)、(I-73z)〜(I-73aj)、
(I-73al)〜(I-73av)、(I-73ax)〜(I-73bh)、
(I-73bj)〜(I-73bt)の化合物であり、更に好ましく
はW1、W2のうち少なくとも1個が極性基で置換されて
いる化合物、特にFで置換されている化合物である。具
体的用途としては、W1、W2の少なくとも一方が又は両
方がF、Clであり、Q1がF、Cl、CF3、OCF3
又はOCF2Hである化合物を実質的に主成分とした場
合にはアクティブ用のTFT-LCD、PDLC、PN-LCD等の駆動
電圧の低減や高電圧保持率に優れており、 Q1がF、C
l又はCNである化合物を実質的に主成分とした場合に
はTN-LCD、STN-LCD、PDLC、PN-LCD等の駆動電圧、急峻
性や応答性あるいはその温度特性に優れた電気光学特性
を得ることができる。
【0179】小群(I-avi-1)〜(I-avi-4)の化合物
は、液晶組成物の相溶性の改善、低温保存の向上により
動作温度範囲を拡大し、駆動電圧の低減及びその温度変
化を改善し、所定の駆動電圧に対し比較的速い応答性を
達成するあるいは改善することができ、STN-LCD、TFT-L
CD、PDLC、PN-LCD等のより改善された電気光学特性を得
ることができる、
【0180】(I-avii):一般式(I-2)〜(I-4)におい
て、X1、X2がH、F、Cl、CF3又はOCF3である
化合物。 (I-avii-1):一般式(I-2)の場合、具体的には、一
般式(I-21a)〜(I-23jp)の基本構造であって、側鎖
基が(I-6a)〜(I-6bc)であって、極性基の部分構造
が例えば(I-72a)〜(I-72r)の化合物、より好ましく
は一般式(I-21a)〜(I-21fx)、(I-21gk)〜(I-21g
v)、(I-22bi)〜(I-22gv)、(I-22hu)、(I-22h
v)、(I-22hx)、(I-22ia)、(I-22ib)、(I-22i
d)、(I-22ih)、(I-22ii)、(I-22ik)、(I-22i
n)、(I-22io)、(I-22iq)、(I-22is)、(I-22i
u)、(I-23ak)〜(I-23fx)、(I-23hi)〜(I-23i
v)、(I-23je)〜(I-23jp)の基本構造の化合物であ
る。 (I-avii-2):一般式(I-3)の場合、具体的には、一
般式(I-31a)〜(I-33dz)の基本構造であって、側鎖
基が(I-6a)〜(I-6bc)であって、極性基の部分構造
が例えば(I-72a)〜(I-72r)の化合物、より好ましく
は一般式(I-31a)〜(I-31ag)、(I-32a)〜(I-32a
e)、(I-32ai)〜(I-32be)、(I-32bg)〜(I-32c
b)、(I-32cd)〜(I-32cy)、(I-32da)〜(I-32e
h)、(I-33bn)〜(I-33cg) 、(I-33cl)〜(I-33dz)の
基本構造の化合物である。
【0181】(I-avii-3):一般式(I-4)の場合、具
体的には、一般式(I-41a)〜(I-46g)の基本構造であ
って、側鎖基が(I-6a)〜(I-6bc)であって、極性基
の部分構造が例えば(I-72a)〜(I-72r)である化合
物、より好ましくは一般式(I-41a)〜(I-41aa)、(I
-41af)〜(I-41ai)、(I-42a)〜(I-42ad)、(I-42
ah)、(I-42ak)〜(I-42bl)、(I-42bn)〜(I-42b
t)、(I-42ca)、(I-42cg)、(I-42cl)、(I-42c
r)、(I-43a)〜(I-43q)、(I-43v)、(I-43aa)、
(I-43af)、(I-43ak)、(I-43am)、(I-43ap)、
(I-43ar)、(I-43au)、(I-43aw)、(I-43az)、
(I-43bb)、(I-43be)、(I-44a)〜(I-46g)の基本
構造の化合物、更に好ましくは一般式(I-41a)〜(I-4
1k)、(I-41x)〜(I-41aa)、(I-41af)〜(I-41a
i)、(I-42a)〜(I-42u)、(I-42ah)、(I-42ak)
〜(I-42am)、(I-42ao)〜(I-42ar)、(I-42at)、
(I-42az)、(I-42be)〜(I-42bg)、(I-42bj)〜
(I-42bl)、(I-42bo)、(I-42bt)、(I-42ca)、
(I-42cg)、(I-42cl)、(I-42cr)、(I-43a)〜(I
-43g)、(I-43l)、(I-43q)、(I-43v)、(I-43a
a)、(I-43af)、(I-43ak)、(I-43am)、(I-43a
p)、(I-43ar)、(I-43au)、(I-43aw)、(I-43a
z)、(I-43bb)、(I-43be)、(I-45a)〜(I-46g)
の基本構造の化合物である。
【0182】小群(I-avii-1)〜(I-avii-3)の化合物
において、具体的用途としては、更に好ましい一般式
(I-2)〜(I-4)の化合物は以下である。X1とX2の組
において少なくとも一方が又は両方がF、Clであり、
1がF、Cl、CF3、OCF3又はOCF2Hである例
えば(I-72e)、(I-72f)、(I-72h)、(I-72i)、
(I-72k)、(I-72l)、(I-72n)、(I-72o)、(I-72
q)、(I-72r)の化合物を実質的に主成分とした場合に
はアクティブ用のTFT-LCD、PDLC、PN-LCD等の駆動電圧
の低減や高電圧保持率に優れており、 Q1がF、Cl又
はCNである例えば(I-72b)、(I-72c)、(I-72
e)、(I-72f)、(I-72h)、(I-72i)の化合物を実質
的に主成分とした場合にはTN-LCD、STN-LCD、PDLC、PN-
LCD等の駆動電圧、急峻性や応答性あるいはその温度特
性に優れた電気光学特性を得ることができる。
【0183】(I-aviii):一般式(I-2)〜(I-4)で
表される化合物のX3はCH3基であることができる。こ
の様な化合物は、応答性に劣るものの相溶性に優れてお
り、応答性以外の諸特性を得る目的で使用することがで
きる。この場合、本発明の液晶組成物総量に対して15
%以下で使用することが望ましい。
【0184】本発明の液晶成分Aは、これら小群(I-a
i)〜(I-aviii)のうち一つ又は二つ又は三つ以上の小
群から選ばれる化合物を1種以上含有させることができ
るが、一つの小群から1種のみで構成しても効果を得る
ことができる。また、小群(I-ai)〜(I-aviii)で示
した化合物の構造的な特徴を同時に二つ以上有した化合
物は更に好ましい。液晶成分Aは、所望の目的に応じ
て、上記小群(I-ai)〜(I-aviii)で示した化合物で
構成することができる。この様な液晶成分Aを含有する
本発明の液晶組成物は、相溶性の改善、低温保存の向上
等により液晶表示特性の動作温度範囲を拡大し、駆動電
圧の低減及びその温度変化を改善し、所定の駆動電圧に
対し比較的速い応答性を達成するあるいは改善すること
ができ、これを構成材料として用いたTN-LCD、STN-LC
D、TFT-LCD、PDLC、PN-LCD等のより改善された電気光学
特性を得ることができる。
【0185】TN-LCD、STN-LCD、PDLC、PN-LCD等に適し
た液晶組成物を目的とする場合には、あるいは高い信頼
性を要求されるSTN-LCDやアクティブ用のSTN-LCD、TFT-
LCD、PDLC、PN-LCD等に適した液晶組成物を目的とする
場合には、一般式(I-1)〜(I-5)における化合物から
更に最適の化合物を選択して1種〜20種含有させるこ
とができる。この観点から、下記小群(I-bi)〜(I-bx
i)のうち一つ又は二つ又は三つ以上の化合物を1種〜
20種含有し、該化合物の含有率が5〜100重量%で
ある液晶成分Aが好ましい。
【0186】一般式(I-1)において、R1が炭素原子数
2〜7のアルキル基又はアルケニル基であり、Q1
F、Cl、CF3、OCF3又はCNであり、W1〜W3
H、F、Cl、CF3又はOCF3である場合、下記小群
(I-bi)、(I-bii)の化合物がより好ましい。
【0187】(I-bi):k1=k2=0であり、環A1
トランス−1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニ
レン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、3,5−ジ
フルオロ−1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−
ジイル、1,2,3,4−テトラハイドロナフタレン−
2,6−ジイル又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジ
イルであり、K1が単結合、-(CH2)2-、-COO-又は-
C≡C-である化合物、具体的には一般式(I-11)の化
合物、より好ましくは例えば、一般式(I-11a)〜(I-1
1l)、(I-11p)〜(I-11y)の基本構造の化合物であ
る。また、環A1がデカヒドロナフタレン−2,6−ジ
イル環の場合には、具体的には例えば一般式(I-11
x)、(I-11y)の化合物の場合には、(I-74b)〜(I-7
4cv)で置換された化合物も好ましい。尚、当然のこと
ながら、これらの環に存在する水素原子のうち少なくと
も一個が重水素原子と置換された化合物も含む。
【0188】(I-bii):k1=1、k2=0であり、環
1、A2がトランス−1,4−シクロへキシレン、1,
4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、
3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、ナフタレン
−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラハイドロナ
フタレン−2,6−ジイル又はデカヒドロナフタレン−
2,6−ジイルであり、K1、K2が単結合、-(CH2)
2-、-COO-又は-C≡C-である化合物、具体的には一
般式(I-12)の化合物、より好ましくは例えば、一般式
(I-12a)〜(I-12bd)の基本構造の化合物である。ま
た、環A2がデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル環
の場合には、具体的には例えば一般式(I-12bc)、(I-
12bd)の化合物の場合には、(I-74b)〜(I-74cv)で
置換された化合物も好ましい。尚、当然のことながら、
これらの環に存在する水素原子のうち少なくとも一個が
重水素原子と置換された化合物も含む。
【0189】一般式(I-2)において、R1が炭素原子数
2〜7のアルキル基又はアルケニル基であり、Q1
F、Cl、CF3、OCF3又はCNであり、X1、X2
H、F、Cl、CF3又はOCF3であり、W1〜W3がH、
F、Cl、CF3又はOCF3である場合、下記化合物が
より好ましい。 (I-biii):k3=k4=0であり、環A1がトランス−
1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、3−
フルオロ−1,4−フェニレン又は3,5−ジフルオロ
−1,4−フェニレンであり、K1、K4が単結合、-(C
2)2-、-COO-又は-C≡C-である化合物、具体的に
は一般式(I-21)の化合物、より好ましくは例えば、一
般式(I-21a)〜(I-21aa)、(I-21ak)〜(I-21e
m)、(I-21eo)〜(I-21ey)、(I-21fa)〜(I-21f
k)、(I-21fm)〜(I-21fw)、(I-21fy)〜(I-21g
i)の基本構造の化合物である。
【0190】一般式(I-3)において、R1が炭素原子数
2〜7のアルキル基又はアルケニル基であり、Q1
F、Cl、CF3、OCF3又はCNであり、X1、X2
H、F、Cl、CF3又はOCF3であり、W1〜W3がH、
F、Cl、CF3又はOCF3である場合、下記小群(I-
biv)、(I-bv)の化合物がより好ましい。 (I-biv):k1=k2=0であり、K3が単結合、-CO
O-又は-C≡C-である化合物、具体的には一般式(I-3
1)の化合物、より好ましくは例えば、一般式(I-31a)
〜(I-31ag)の基本構造の化合物である。
【0191】(I-bv):k1=1、k2=0であり、環A
1が1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェ
ニレン又は3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレンで
あり、K1、K3が単結合、-COO-又は-C≡C-である
化合物、具体的には一般式(I-32)の化合物、より好ま
しくは例えば、一般式(I-32a)〜(I-32z)、(I-32a
i)〜(I-32dv)の基本構造の化合物である。
【0192】一般式(I-4)において、R1が炭素原子数
2〜7のアルキル基又はアルケニル基であり、Q1
F、Cl、CF3、OCF3又はCNであり、X1、X2
H、F、Cl、CF3又はOCF3である場合、下記小群
(I-bvi)〜(I-bix)の化合物がより好ましい。
【0193】(I-bvi):k5=k6=k7=k8=0であ
り、K5が単結合、-(CH2)2-、-(CH 2)4-、-COO
-、又は-C≡C-である化合物、具体的には一般式(I-4
1)の化合物、より好ましくは例えば、一般式(I-41a)
〜(I-41ai)の基本構造の化合物である。 (I-bvii):k5=1、k6=k7=k8=0であり、環A
1がトランス−1,4−シクロへキシレン、1,4−フ
ェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン又は3,
5−ジフルオロ−1,4−フェニレンであり、K1、K5
が単結合、-(CH 2)2-、-COO-、又は-C≡C-ある化
合物、具体的には一般式(I-42)の化合物、より好まし
くは例えば、一般式(I-42a)〜(I-42ag)、(I-42a
k)〜(I-42an)、(I-42ap)〜(I-42as)、(I-42a
u)〜(I-42ax)、(I-42az)〜(I-42bc)、(I-42b
e)〜(I-42bh)、(I-42be)〜(I-42bh)、(I-42b
j)〜(I-42bm)、(I-42bo)〜(I-42dp)の基本構造
の化合物である。
【0194】(I-bviii):k7=1、k5=k6=k8
0であり、環A3がトランス−1,4−シクロへキシレ
ン、1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェ
ニレン又は3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレンで
あり、K3、K5が単結合、-(CH 2)2-、-COO-,又は
-C≡C-である化合物、具体的には一般式(I-43)の化
合物、より好ましくは例えば、一般式(I-43a)〜(I-4
3bs)、(I-42bo)〜(I-42dp)の基本構造の化合物で
ある。
【0195】(I-bix):デカヒドロナフタレン−2,
6−ジイル環が、−CF2−、−CH2−O−、−CH=
CH−、−CH=CF−、−CF=CF−、−CH=N
−、−CF=N−、>CH−O−、>C=CH−、>C
=CF−、>C=N−、>N−CH2−、>CH−CF
<、>CF−CF<、>C=C<、Siの置換基のうち
少なくとも1個の置換基を有する化合物、より好ましく
は例えば、一般式(I-41a)、(I-41o)、(I-41s)、
(I-41t)、(I-41ab)、(I-42a)、(I-42d)、(I-4
2g)、(I-42j)〜(I-42m)、(I-42p)、(I-42s)、
(I-42v)、(I-42y)、(I-42ab)、(I-42ae)〜(I-
42aj)、(I-42bo)、(I-42br)、(I-42bt)、(I-42
bx)、(I-42ca)、(I-42cd)、(I-42ci)〜(I-42c
k)、(I-42co)〜(I-4cq)、(I-43a)〜(I-43c)、
(I-43g)〜(I-43i)、(I-43l)〜(I-43n)、(I-43
q)〜(I-43s)、(I-43v)〜(I-43x)、(I-43aa)〜
(I-43ac)、(I-44a)〜(I-46g)の基本構造であっ
て、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル環が(I-74
b)〜(I-74cv)置換された化合物。尚、当然のことな
がら、これらの環に存在する水素原子のうち少なくとも
一個が重水素原子と置換された化合物も含む。
【0196】一般式(I-5)において、R1が炭素原子
数2〜7のアルキル基又はアルケニル基であり、Q1
F、Cl、CF3、OCF3又はCNであり、W1、W2
H、F、Cl、CF3又はOCF3である場合、下記小群
(I-bx)、(I-bxi)の化合物がより好ましい。
【0197】(I-bx):k1=k2=0であり、環A1
トランス−1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニ
レン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、3,5−ジ
フルオロ−1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−
ジイル、1,2,3,4−テトラハイドロナフタレン−
2,6−ジイル又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジ
イルであり、K1が単結合、-(CH2)2-、-(CH2)4-又
は-COO-である化合物、具体的には一般式(I-51)の
化合物、より好ましくは例えば、一般式(I-51a)〜(I
-51l)、(I-51p)〜(I-51y)の基本構造の化合物であ
る。また、環A1がデカヒドロナフタレン−2,6−ジ
イル環の場合には、具体的には例えば一般式(I-51
x)、(I-51y)の化合物の場合には、(I-74b)〜(I-7
4cv)で置換された化合物も好ましい。尚、当然のこと
ながら、これらの環に存在する水素原子のうち少なくと
も一個が重水素原子と置換された化合物も含む。
【0198】(I-bxi):k1=1、k2=0であり、環
1、A2がトランス−1,4−シクロへキシレン、1,
4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、
3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、ナフタレン
−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラハイドロナ
フタレン−2,6−ジイル又はデカヒドロナフタレン−
2,6−ジイルであり、K1、K2が単結合、-(CH2)
2-、-(CH2)4-又は-COO-である化合物具体的には一
般式(I-52)の化合物、より好ましくは例えば、一般式
(I-52a)〜(I-52bd)の基本構造の化合物である。ま
た、環A2がデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル環
の場合には、具体的には例えば一般式(I-52bc)、(I-
52bd)の化合物の場合には、(I-74b)〜(I-74cv)で
置換された化合物も好ましい。尚、当然のことながら、
これらの環に存在する水素原子のうち少なくとも一個が
重水素原子と置換された化合物も含む。
【0199】(I-bxii):一般式(I-1)〜(I-5)にお
いて、環A1〜A4が非置換又は置換されたデカヒドロナ
フタレン−2,6−ジイル環の場合には、(I-74a)〜
(I-74dm)から選ばれた部分構造を有する化合物が好ま
しい。より好ましいのは、(I-74a)〜(I-74l)、(I-
74at)、(I-74au)、(I-74bk)、(I-74by)〜(I-74
dm)であり、特に好ましいのは(I-74a)、(I-74e)、
(I-74au)、(I-74bk)(I-74ck)、(I-74cl)、(I-
74cn)、(I-74cq)、(I-74cr)、(I-74ct)、(I-74
cw)〜(I-74dm)である。特に、(I-74cq)を有する化
合物は、(I-74au)を有する化合物に比べ、応答性に優
れ、ネマチック相−等方性液体相転移温度が高く、従来
に無い特段の性質を有していた。尚、当然のことなが
ら、(I-74a)〜(I-74cv)の環に存在する水素原子の
うち少なくとも一個が重水素原子と置換された化合物も
含む。
【0200】本発明の液晶成分Aは、これら小群(I-b
i)〜(I-bxii)のうち一つ又は二つ又は三つ以上の小
群から選ばれる化合物を1種以上含有させることができ
るが、一つの小群から1種のみで構成しても効果を得る
ことができる。また、小群(I-bi)〜(I-bxii)で示し
た化合物の構造的な特徴を同時に二つ以上有することが
可能な化合物は更に好ましい。液晶成分Aは、所望の目
的に応じて、上記小群(I-bi)〜(I-bxii)で示した化
合物で構成することができる。この様な液晶成分Aを含
有する本発明の液晶組成物は、相溶性の改善、低温保存
の向上等により液晶表示特性の動作温度範囲を拡大し、
駆動電圧の低減及びその温度変化を改善し、所定の駆動
電圧に対し比較的速い応答性を達成するあるいは改善す
ることができ、これを構成材料として用いたTN-LCD、ST
N-LCD、TFT-LCD、PDLC、PN-LCD等のより改善された電気
光学特性を得ることができる。
【0201】本発明の液晶組成物に関わる一般式(I-
1)〜(I-5)の化合物からなる液晶成分Aは、あるいは
上述してきた小群(I-ai)〜(I-bxii)の化合物を含有
した液晶成分Aは、更にまた小群(I-ai)〜(I-bxii)
の構造的な特徴を同時に二つ以上有することが可能な化
合物を含有した液晶成分Aは、非置換又は置換されたナ
フタレン−2,6−ジイル環、デカヒドロナフタレン−
2,6−ジイル環、1,2,3,4−テトラハイドロナ
フタレン−2,6−ジイル環を部分構造とする分子構造
を特徴としている。この特徴は、従来の化合物に比べよ
り板状の構造を有することとなる。更に、これらの環
は、F、Cl等の置換基を、1,4フェニレンと比べ、
より多く有することができる。このためか、相溶性に優
れ、その分子長に比べて相転移温度が比較的高く、相転
移温度が高いのに比べ複屈折率が小さく、誘電率異方性
の大きさに比べ駆動電圧がより低く、高周波数領域にお
ける駆動電圧の周波数依存性が抑えられ、駆動電圧の温
度依存性を低減させる効果があり、弾性定数が従来の化
合物と異なり特にK11とK22の大きさを調整するのに優れ
ている。この観点から、応答性改善にも有用なものであ
り、特にIPSモードの応答性改善に特性を有している。
【0202】本発明の液晶組成物は、上記液晶成分Aに
加えて、誘電率異方性が+2以上の化合物を1種又は2
種以上含む液晶成分Bを含有するものである。尚、本発
明で述べる2より大きい誘電異方性を有する液晶化合物
とは、以下の意義で用いる。液晶化合物の化学構造は棒
状であり、中央部分が1個から4個の六員環を有したコ
ア構造を有し、中央部分長軸方向の両端に位置する六員
環が、液晶分子長軸方向に相当する位置で置換された末
端基を有し、両端に存在する末端基の少なくとも一方が
極性基であること、即ち例えば -F、-Cl、-NO2、-
CF3、-OCF3、-OCHF2、-CN、-OCN、-NC
S、等である化合物である。これによって、液晶層の光
学異方性を所定の値にすることができ、電気的に駆動可
能となり、動作温度範囲を広くさせることができる。
【0203】液晶成分Bとして、誘電率異方性が+2以
上の化合物は、少なくとも1種以上を用いることがで
き、3〜40種の範囲が好ましく、3〜15種の範囲が
より好ましい。また、誘電率異方性が+2〜+8の化合
物、+8〜+13の化合物、+14〜+18の化合物、
+18以上の化合物から適時選んで含有させることが好
ましく、所定の駆動電圧や応答特性を得ることができ
る。この場合、+2〜+13の誘電率異方性の化合物は
多くとも30種以下の範囲で混合することが好ましく、
15種以下の範囲で混合することが更に好ましく、+1
4〜+18の化合物は多くとも20種以下の範囲で混合
することが好ましく、8種以下の範囲で混合することが
更に好ましく、+18以上の化合物は多くとも15種以
下の範囲で混合することが好ましく、10種以下の範囲
で混合することが更に好ましい。液晶成分Bを上述の様
に使用することは、表示特性の温度特性により好ましい
効果を付与する。より具体的には、駆動電圧、急峻性に
関わるコントラスト、応答性等の温度依存性をより好ま
しいものとする。
【0204】この様な視点から、一般式(II-1)〜(II
-4)で表される化合物におけるより好ましい基本構造の
形態は、下記に示す一般式(II-1a)〜(II-4n)で表さ
れる化合物である。
【0205】
【化100】
【0206】
【化101】
【0207】
【化102】
【0208】
【化103】
【0209】
【化104】
【0210】また、一般式(II-1)〜(II-4)における
側鎖基R1のより好ましい形態は、前述した一般式(I-6
a)〜(I-6bc)である。更にまた、極性基を有する1,
4−フェニレンの部分構造式(II-5)のより好ましい形
態は、下記に示す一般式(II-5a)〜(II-5r)で表され
る化合物である。
【0211】
【化105】
【0212】尚、以下で用いている各化合物は、蒸留、
カラム精製、再結晶等の方法を用いて不純物を除去し、
充分精製したものを使用した。
【0213】更に詳述すると、汎用的な液晶組成物を目
的とする場合には、液晶成分Bは以下の化合物を用いる
ことが好ましく、この様な液晶成分Bを液晶成分Aと組
み合わせることにより本発明の効果を得ることができ
る。
【0214】(II-ai): 前記一般式(II-1)〜(II-
4)において、R1が炭素原子数2〜5のアルケニル基で
ある化合物、具体的には、一般式(II-1a)〜(II-4n)
の基本構造であって、側鎖基が(I-6ah)〜(I-6bc)で
あって、極性基の部分構造が一般式(II-5a)〜(II-5
r)の化合物、より好ましくは一般式(II-1a)〜(II-1
l)、(II-2i)〜(II-2ae)の基本構造の化合物であ
り、STN-LCD、TFT-LCD、PDLC、PN-LCD等のより改善され
た電気光学特性を得ることができる。
【0215】(II-aii): 前記一般式(II-1)〜(II-
4)において、Q1がF、Cl、又は-OCF3である化合
物、具体的には、一般式(II-1a)〜(II-4n)の基本構
造であって、側鎖基が(I-6a)〜(I-6bc)であって、
極性基の部分構造が一般式(II-5d)〜(II-5i)、(II
-5m)〜(II-5o)の化合物、より好ましくは一般式(II
-1a)〜(II-1l)、(II-2f)〜(II-2q)、(II-2u)
〜(II-2w)、(II-2ab)〜(II-4f)の基本構造の化合
物であり、これらの化合物を実質的に主成分とした場合
にはアクティブ用のTFT-LCD、PDLC、PN-LCD等の駆動電
圧の低減や高電圧保持率に優れている。また、Q1がC
Nの化合物と併用して、両者が実質的に主成分とした場
合にはTN-LCD、STN-LCD、PDLC、PN-LCD等の駆動電圧、
急峻性や応答性あるいはその温度特性に優れている。
【0216】(II-aiii):前記一般式(II-1)の化合
物において、P2が-(CH2)2-又は-(CH2)4-である化
合物、具体的には、一般式(II-1c)、(II-1d)(II-1
g)、(II-1h)の基本構造であって、側鎖基が(I-6a)
〜(I-6bc)であって、極性基の部分構造が一般式(II-
5a)〜(II-5r)の化合物。 (II-aiv):前記一般式(II-1)の化合物において、p
1が1である化合物、具体的には、一般式(II-1e)〜
(II-1l)の基本構造であって、側鎖基が(I-6a)〜(I
-6bc)であって、極性基の部分構造が一般式(II-5a)
〜(II-5r)の化合物、これらは、駆動電圧が低く比較
的小さい複屈折率を必要とする用途に適している。
【0217】(II-av):前記一般式(II-2)の化合物
において、Y1、Y2、W1、W2の少なくとも1個がFで
ある化合物、具体的には、一般式(II-2a)、(II-2
c)、(II-2f)、(II-2i)、(II-2l)、(II-2o)、
(II-2r)、(II-2u)、(II-2x)、(II-2y)、(II-2
ab)、(II-2ac)の基本構造であって、側鎖基が(I-6
a)〜(I-6bc)であって、極性基の部分構造が一般式
(II-5b)、(II-5c)、(II-5e)、(II-5f)、(II-5
h)、(II-5i)、(II-5k)、(II-5l)、(II-5n)、
(II-5o)、(II-5q)、(II-5r)の化合物、あるいは
一般式(II-2b)、(II-2d)、(II-2e)、(II-2g)、
(II-2h)、(II-2j)、(II-2k)、(II-2m)、(II-2
n)、(II-2p)、(II-2q)、(II-2s)、(II-2t)、
(II-2v)、(II-2w)、(II-2z)、(II-2aa)、(II-
2ad)、(II-2ae)の基本構造であって、側鎖基が(I-6
a)〜(I-6bc)であって、極性基の部分構造が一般式
(II-5a)〜(II-5r)の化合物であり、駆動電圧を低減
させる用途に適している。
【0218】(II-avi):前記一般式(II-2)の化合物
において、p1が1であり、P1が-C≡C-である化合
物、具体的には、一般式(II-2o)〜(II-2q)、(II-2
ab)〜(II-2ae)の基本構造であって、側鎖基が(I-6
a)〜(I-6bc)であって、極性基の部分構造が一般式
(II-5a)〜(II-5r)の化合物であり、駆動電圧が低く
比較的大きい複屈折率を必要とする用途に適している。 (II-avii):前記一般式(II-2)の化合物において、
2が単結合又は-(CH2) 2-であり、P1が-COO-であ
る化合物、具体的には、一般式(II-2l)〜(II-2n)、
(II-2r)〜(II-2t)、(II-2y)〜(II-2aa)の基本
構造であって、側鎖基が(I-6a)〜(I-6bc)であっ
て、極性基の部分構造が一般式(II-5a)〜(II-5r)の
化合物であり、駆動電圧が低くい用途に適している。
【0219】(II-aviii):前記一般式(II-3)の化合
物において、Y1、Y2、W1〜W4の少なくとも1個がF
である化合物、具体的には、一般式(II-3a)、(II-3
j)、(II-3k)、(II-3s)、(II-3t)の基本構造であ
って、側鎖基が(I-6a)〜(I-6bc)であって、極性基
の部分構造が一般式(II-5b)、(II-5c)、(II-5
e)、(II-5f)、(II-5h)、(II-5i)、(II-5k)、
(II-5l)、(II-5n)、(II-5o)、(II-5q)、(II-5
r)の化合物、あるいは一般式(II-3b)〜(II-3i)、
(II-3l)〜(II-3r)、(II-3u)〜(II-3x)の基本構
造であって、側鎖基が(I-6a)〜(I-6bc)であって、
極性基の部分構造が一般式(II-5a)〜(II-5r)の化合
物であり、駆動電圧を低減させる用途に適している。
【0220】(II-aix):前記一般式(II-3)の化合物
において、P3が-C≡C-である化合物、具体的には、
一般式(II-3k)〜(II-3r)の基本構造であって、側鎖
基が(I-6a)〜(I-6bc)であって、極性基の部分構造
が一般式(II-5a)〜(II-5r)の化合物であり、駆動電
圧が低く比較的大きい複屈折率を必要とする用途に適し
ている。 (II-ax):前記一般式(II-3)の化合物において、P1
が単結合又は-C≡C-であり、P3が-COO-である化
合物、具体的には、一般式(II-3j)、(II-3y)の基本
構造であって、側鎖基が(I-6a)〜(I-6bc)であっ
て、極性基の部分構造が一般式(II-5a)〜(II-5r)の
化合物。 (II-axi):前記一般式(II-4)で表される化合物、具
体的には、一般式(II-4a)〜(II-4n)の基本構造であ
って、側鎖基が(I-6a)〜(I-6bc)であって、極性基
の部分構造が一般式(II-5a)〜(II-5r)の化合物。
【0221】(II-axii):前記一般式(II-1)、(II-
2)、(II-4)の化合物において、環B1〜B3がトラン
ス−1,4−シクロへキシレンであり、この環の水素原
子のうち少なくとも一個が重水素原子と置換された化合
物、具体的には、一般式(II-1a)〜(II-1l)、(II-2
i)〜(II-2ae)、(II-4b)、(II-4i)の基本構造で
あって、側鎖基が(I-6a)〜(I-6bc)であって、極性
基の部分構造が一般式(II-5a)〜(II-5r)の化合物。
【0222】これらの小群(II-ai)〜(II-axii)で示
した化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有
するネマチック液晶組成物が好ましい。また、TN-LCDや
STN-LCDに適した液晶組成物を目的とする場合には、液
晶成分Bは以下の化合物を用いることが好ましく、この
様な液晶成分Bを液晶成分Aと組み合わせることにより
本発明の効果を得ることができる。
【0223】(II-bi):前記一般式(II-1)におい
て、R1が炭素原子数2〜5のアルキル基又はアルケニ
ル基であり、p1が0であり、Q1が-CNである化合
物、具体的には、一般式(II-1a)〜(II-1d)の基本構
造であって、側鎖基が(I-6a)〜(I-6d)、(I-6ah)
〜(I-6am)、(I-6av)〜(I-6bc)であって、極性基
の部分構造が一般式(II-5a)〜(II-5c)の化合物。
【0224】(II-bii):前記一般式(II-1)におい
て、R1が炭素原子数2〜5のアルキル基又はアルケニ
ル基であり、p1が1であり、Q1がF又は-CNであ
り、Y1、Y2がH又はFである化合物、具体的には、一般
式(II-1e)〜(II-1l)の基本構造であって、側鎖基が
(I-6a)〜(I-6d)、(I-6ah)〜(I-6am)、(I-6a
v)〜(I-6bc)であって、極性基の部分構造が一般式
(II-5a)〜(II-5f)の化合物。 (II-biii):前記一般式(II-2)において、R1が炭素
原子数2〜5のアルキル基又はアルケニル基であり、p
1が0であり、Q1が-CNであり、Y1、Y2、W1、W2
H又はFである化合物、具体的には、一般式(II-2a)
〜(II-2h)の基本構造であって、側鎖基が(I-6a)〜
(I-6d)、(I-6ah)〜(I-6am)、(I-6av)〜(I-6b
c)であって、極性基の部分構造が一般式(II-5a)〜
(II-5c)の化合物。
【0225】(II-biv):前記一般式(II-2)におい
て、R1が炭素原子数2〜5のアルキル基又はアルケニ
ル基であり、p1が1であり、P2が単結合、-(CH2)2-
又は-COO-であり、P1が単結合、-COO-又は-C≡
C-であり、Q1がF又は-CNであり、Y1、Y2、W1、W
2がH又はFである化合物、具体的には、一般式(II-2
i)〜(II-2ae)の基本構造であって、側鎖基が(I-6
a)〜(I-6d)、(I-6ah)〜(I-6am)、(I-6av)〜
(I-6bc)であって、極性基の部分構造が一般式(II-5
a)〜(II-5f)の化合物。
【0226】(II-bv):前記一般式(II-3)におい
て、R1が炭素原子数2〜5のアルキル基又はアルケニ
ル基であり、P1とP3の一方が単結合であり、他方が単
結合、-COO-又は-C≡C-である化合物、具体的に
は、一般式(II-3a)〜(II-3x)の基本構造であって、
側鎖基が(I-6a)〜(I-6d)、(I-6ah)〜(I-6am)、
(I-6av)〜(I-6bc)であって、極性基の部分構造が一
般式(II-5a)〜(II-5r)の化合物。 (II-bvi):前記一般式(II-3)において、R1が炭素
原子数2〜5のアルキル基又はアルケニル基であり、Y
1、Y2、W1〜W4がH又はFである化合物、具体的に
は、一般式(II-3a)〜(II-3t)の基本構造であって、
側鎖基が(I-6a)〜(I-6d)、(I-6ah)〜(I-6am)、
(I-6av)〜(I-6bc)であって、極性基の部分構造が一
般式(II-5a)〜(II-5r)の化合物。
【0227】(II-bvii):前記一般式(II-4)におい
て、R1が炭素原子数2〜7のアルキル基又はアルケニ
ル基であり、p2+p3が0である化合物、具体的には、
一般式(II-4a)、(II-4h)の基本構造であって、側鎖
基が(I-6a)〜(I-6f)、(I-6ah)〜(I-6am)、(I-
6av)〜(I-6bc)であって、極性基の部分構造が一般式
(II-5a)〜(II-5r)の化合物。 (II-bviii):前記一般式(II-1)、(II-2)の化合物に
おいて、環B1、B2がトランス−1,4−シクロへキシ
レンであり、この環の水素原子のうち少なくとも一個が
重水素原子と置換された化合物、具体的には、一般式
(II-1a)〜(II-1l)、(II-2i)〜(II-2ae)の基本
構造であって、側鎖基が(I-6a)〜(I-6bc)であっ
て、極性基の部分構造が一般式(II-5a)〜(II-5r)の
化合物。
【0228】これらの小群(II-bi)〜(II-bviii)で
示した化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含
有し、液晶成分Bとして該化合物の含有率が10〜10
0重量%であるネマチック液晶組成物が好ましい。
【0229】更にまた、高信頼性を必要とするSTN-LCD
やアクティブ用のTFT-LCD、IPS、STN-LCD、PDLC、PN-LC
D等に適した液晶組成物を目的とする場合には、液晶成
分Bは以下の化合物を用いることが好ましく、この様な
液晶成分Bを液晶成分Aと組み合わせることにより本発
明の効果を得ることができる。
【0230】(II-ci):前記一般式(II-1)におい
て、R1が炭素原子数2〜5のアルキル基又はアルケニ
ル基であり、p1が1であり、P1とP2の一方が単結合
であり、他方が単結合、-COO-、-(CH2)2-、又は-
(CH2)4であり、Q1がF、Cl、CF3、OCF3又は
OCF2Hであり、Y1、Y2の1個又は2個がFである
化合物、具体的には、一般式(II-1e)〜(II-1k)の基
本構造であって、側鎖基が(I-6a)〜(I-6d)、(I-6a
h)〜(I-6am)、(I-6av)〜(I-6bc)であって、極性
基の部分構造が一般式(II-5e)、(II-5f)、(II-5
h)、(II-5i)、(II-5k)、(II-5l)、(II-5n)、
(II-5o)、(II-5q)、(II-5r)の化合物。
【0231】(II-cii):前記一般式(II-2)におい
て、R1が炭素原子数2〜5のアルキル基又はアルケニ
ル基であり、p1が1であり、P2が単結合、-(CH2)2-
又は-COO-であり、P1が単結合、-COO-又は-C≡
C-であり、Q1がF、Cl、CF3、OCF3又はOCF
2Hであり、Y1、Y2の1個又は2個がFであり、W1
2がH又はFである化合物、具体的には、一般式(II-
2i)〜(II-2ae)の基本構造であって、側鎖基が(I-6
a)〜(I-6d)、(I-6ah)〜(I-6am)、(I-6av)〜
(I-6bc)であって、極性基の部分構造が一般式(II-5
e)、(II-5f)、(II-5h)、(II-5i)、(II-5k)、
(II-5l)、(II-5n)、(II-5o)、(II-5q)、(II-5
r)の化合物。
【0232】(II-ciii):前記一般式(II-3)におい
て、R1が炭素原子数2〜5のアルキル基又はアルケニ
ル基であり、P1とP3の一方が単結合であり、他方が単
結合、-COO-又は-C≡C-であり、Q1がF、Cl、
CF3、OCF3又はOCF2Hであり、Y1、Y2の1個
又は2個がFであり、W1〜W4がH又は1個以上がFで
ある化合物、具体的には、一般式(II-3a)〜(II-3x)
の基本構造であって、側鎖基が(I-6a)〜(I-6d)、
(I-6ah)〜(I-6am)、(I-6av)〜(I-6bc)であっ
て、極性基の部分構造が一般式(II-5e)、(II-5f)、
(II-5h)、(II-5i)、(II-5k)、(II-5l)、(II-5
n)、(II-5o)、(II-5q)、(II-5r)の化合物。
【0233】(II-civ):前記一般式(II-1)、(II-
2)の化合物において、環B1、B2がトランス−1,4
−シクロへキシレンであり、この環の水素原子のうち少
なくとも三個が重水素原子と置換された化合物、具体的
には、一般式(II-1a)〜(II-1l)、(II-2i)〜(II-
2ae)の基本構造であって、側鎖基が(I-6a)〜(I-6b
c)であって、極性基の部分構造が一般式(II-5a)〜
(II-5r)の化合物。
【0234】これらの小群(II-ci)〜(II-civ)で示
した化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有
し、液晶成分Bとして該化合物の含有率が10〜100
重量%であるネマチック液晶組成物が好ましい。
【0235】一般式(II-1)〜(II-4)で表される化合
物における特に好ましい形態は、以下の化合物を含有す
る液晶成分Bである。 (II-di):一般式(II-1)〜(II-4)におけるR1が炭
素原子数2〜7のアルキル基の化合物。一般式(II-
1)、(II-2)におけるR1がCp2p+1-CH=CH-(C
2)q(p=0、1、2、3 q=0、2)のアルケニル
基である化合物。具体的には、一般式(II-1a)、(II-
1e)、(II-2a)、(II-2c)、(II-2d)、(II-2i)、
(II-2l)、(II-2o)、(II-3a)、(II-3l)、(II-4
a)〜(II-4c)、(II-4e)の基本構造の化合物がこれ
らの基を有することが好ましく、液晶成分Bにアルキル
基及び又はアルケニル基を有する化合物を少なくとも1
種以上含有させることで、粘度や粘弾性を低減させるこ
とができる。
【0236】(II-dii):一般式(II-1)〜(II-4)に
おけるQ1がF、Cl、-OCF3又は-CNである化合物
を選択して、少なくとも1種以上含むことが好ましい。 (II-diii):高速応答を重視する場合、一般式(II-
1)〜(II-4)におけるQ1がF、-OCF3又は-CNで
ある一般式(II-1a)、(II-1e)、(II-2a)、(II-2
c)、(II-2d)、(II-2i)、(II-2l)、(II-2o)、
(II-3a)、(II-3l)、(II-4a)の化合物を液晶成分
Bに多用することが好ましい。
【0237】(II-div):より大きい複屈折率を必要と
する場合は一般式(II-2)〜(II-4)におけるQ1がC
l、-OCF3、-CNである一般式(II-2a)〜(II-4d)
の化合物、及び又は一般式(II-2)、(II-3)における
1、P3が-C≡C-である一般式(II-2f)〜(II-2
h)、(II-2o)〜(II-2q)、(II-2ab)〜(II-2a
e)、(II-3k)〜(II-3x)の化合物を液晶成分Bに多
用することが好ましい。 (II-dv):より低い駆動電圧必要とする場合は、一般
式(II-1)〜(II-4)におけるQ1がF、Cl、-CNで
あり、Y1とY2の組の一つが必ずFである一般式(II-1
a)〜(II-4g)の化合物を液晶成分Bに多用することが
好ましい。
【0238】(II-dvi):一般式(II-1)、(II-2)の
シクロヘキサン環中の水素原子が重水素原子で置換され
た化合物を用いることができるが、この化合物は液晶組
成物の弾性定数の調整や配向膜に対応したプレチルト角
の調整に有用であることから、重水素原子で置換された
化合物を少なくとも1種以上含有させることが好まし
い。 (II-dvii):「一般式(II-1)、(II-2)、(II-4)
におけるp1〜p3が0の2環化合物」の成分と、「一般
式(II-1)、(II-2)におけるp1が1の化合物、一般
式(II-4)におけるp2+p3が1の化合物及び又は一般
式(II-3)の3環化合物」の成分との液晶成分Bでの混
合比は、0〜100から100〜0の範囲で適時選ぶこ
とができ、より高いネマチック相−等方性液体相転移温
度を必要とする場合、「一般式(II-1)、(II-2)にお
けるp1が1の化合物、一般式(II-4)におけるp2+p
3が1の化合物及び又は一般式(II-3)の3環化合物」
を多用することが好ましい。
【0239】これらの小群(II-di)〜(II-dvii)で示
した化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有
し、液晶成分Bとして該化合物の含有率が10〜100
重量%であるネマチック液晶組成物が好ましい。これら
(II-ai)〜(II-dvii)の化合物を含有した液晶成分B
は、必須成分の液晶成分Aと良く混合する特徴を有し、
特に駆動電圧の目的に応じた調製やその温度依存性の改
善あるいは応答性の改善に有用である。特に、一般式
(II-1a)〜(II-1g)、一般式(II-2a)〜(II-2q)、
一般式(II-2u)〜(II-2x)、一般式(II-2ab)〜(II
-2ae)、一般式(II-3a)〜(II-3d)、一般式(II-3
l)〜(II-3r)、一般式(II-4a)〜(II-4e)の化合物
は、これら箇々の少なくとも1つの効果に優れており、
本発明のネマチック液晶組成物の総量に対して0.1〜
25重量%と少量の含有率でもこの効果を得ることがで
きる。
【0240】本発明の液晶成分Bは、これら小群(II-a
i)〜(II-dvii)のうち一つ又は二つ又は三つ以上の小
群から選ばれる化合物を1種以上含有させることができ
るが、一つの小群から1種のみで構成しても効果を得る
ことができる。また、小群(II-ai)〜(II-dvii)で示
した化合物の構造的な特徴を同時に二つ以上有すること
が可能な化合物は更に好ましい。液晶成分Bは、所望の
目的に応じて、上記小群(II-ai)〜(II-dvii)で示し
た化合物で構成することができる。
【0241】本発明の液晶組成物に関わる一般式(II-
1)〜(II-4)の化合物を主成分とした液晶成分Bを、
あるいは上述してきた小群(II-ai)〜(II-dvii)の化
合物を含有した液晶成分Bを、更にまた小群(II-ai)
〜(II-dvii)の構造的な特徴を同時に二つ以上有する
ことが可能な化合物を含有した液晶成分Bを、液晶成分
Aと組み合わせた本発明の液晶組成物は、相溶性の改
善、低温保存の向上等により液晶表示特性の動作温度範
囲を拡大し、駆動電圧の低減及びその温度変化を改善
し、所定の駆動電圧に対し比較的速い応答性を達成する
あるいは改善することができ、これを構成材料として用
いたTN-LCD、STN-LCD、TFT-LCD、PDLC、PN-LCD等のより
改善された電気光学特性を得ることができる。
【0242】上述してきた液晶成分A及び液晶成分Bの
効果は、後述する液晶成分Cの含有率が非常に小さい場
合においても得ることができる。駆動電圧を特に低くさ
せる目的のために、液晶成分Cの含有率を10重量%以
下にすることができる。この場合、液晶成分Cの粘性を
可能な限り低くさせることが好ましく、駆動電圧の上昇
がほとんどないか小さい範囲に止まり、応答速度の改善
が効率的に得られる。例えば、液晶成分Cが少量の場
合、この効果を液晶成分Bで達成させる方法として、一
般式(II-1)〜(II-4)におけるQ1がF、Cl、-OC
3、-CNである化合物、又は一般式(II-1)〜(II-
4)におけるY1、Y2がFである化合物、又は一般式(I
I-2)、(II-3)におけるP1が単結合、-COO-、-C
≡C-である化合物、又は一般式(II-1)におけるp1
0である化合物の何れかの化合物を液晶成分Bに含有さ
せることが好ましい。特に、一般式(II-1)〜(II-4)
におけるQ1がF又は-CN、及び又は一般式(II-1)〜
(II-4)におけるY1、Y2がFである化合物は好まし
い。
【0243】本発明の液晶組成物は、必須成分である液
晶成分Aに加えて、−10〜2の誘電率異方性を有する
化合物からなる液晶成分Cを多くとも85重量%含有さ
せることが好ましい。本発明で述べる−10〜2の誘電
率異方性を有する液晶化合物の好ましいものとしては、
以下に示すものである。即ち、液晶化合物の化学構造は
棒状であり、中央部分が1個から4個の六員環を有した
コア構造を有し、中央部分長軸方向の両端に位置する六
員環が、液晶分子長軸方向に相当する位置で置換された
末端基を有し、両端に存在する末端基の両方が非極性基
であること、即ち例えばアルキル基、アルコキシ基、ア
ルコキシアルキル基、アルケニル基、アルケニルオキシ
基、アルカノイルオキシ基である化合物である。液晶成
分Cは、1種以上40種以下の範囲で構成することが好
ましく、2種以上20種以下の範囲で構成することがよ
り好ましい。
【0244】この様な視点から、一般式(III-1)〜(I
II-4)で表される化合物におけるより好ましい基本構造
の形態は、下記に示す一般式(III-1a)〜(III-4ac)
で表される化合物である。本発明の液晶成分Cとして、
一般式(III-1)〜(III-4)で表される化合物から選ば
れる化合物を10〜100重量%含有することが好まし
い。これらの化合物を含有した液晶成分Cは、一般式
(I-1)〜(I-4)の化合物を含有した液晶成分Aと良く
混合する特徴を有し、低温でのネマチック相を改善させ
るのに有用であり、また所望の複屈折率を調整すること
ができ、TN-LCD、STN-LCD、TFT-LCD、PDLC、PN-LCD等の
急峻性や応答性あるいはその温度特性を改良することに
優れている。
【0245】この様な視点から、一般式(III-1)〜(I
II-4)で表される化合物におけるより好ましい基本構造
の形態は、下記に示す一般式(III-1a)〜(III-4ac)
で表される化合物である。
【0246】
【化106】
【0247】
【化107】
【0248】
【化108】
【0249】
【化109】
【0250】
【化110】
【0251】
【化111】
【0252】
【化112】
【0253】側鎖基R2、R3における式(III-51)、
(II-52)のより好ましい形態は、下記に示す一般式(I
II-5a)〜(III-5bf)で表される化合物である。
【0254】
【化113】
【0255】尚、以下で用いている各化合物は、蒸留、
カラム精製、再結晶等の方法を用いて不純物を除去し、
充分精製したものを使用した。
【0256】液晶成分Cは、前記一般式(III-1)〜(I
II-4)で表される化合物を含有することができるが、前
記一般式(III-1)で表される化合物で構成されてもよ
く、前記一般式(III-2)で表される化合物で構成されて
もよく、前記一般式(III-3)で表される化合物で構成
されてもよく、前記一般式(III-4)で表される化合物
で構成されてもよく、これらを併用してもよい。より好
ましくは、前記一般式(III-1)〜(III-3)で表される
化合物のいずれかから選ばれる化合物を1種又は2種以
上含有し、該化合物の含有率が5〜100重量%である
液晶成分Cを含有したネマチック液晶組成物である。
【0257】更に詳述すると、汎用的な液晶組成物を目
的とする場合には、液晶成分Cは以下の化合物を用いる
ことが好ましく、この様な液晶成分Cを液晶成分A、あ
るいは使用した場合には液晶成分Bと組み合わせること
により本発明の効果を得ることができる。
【0258】(III-ai):前記一般式(III-1)〜(III
-4)において、R2が炭素原子数2〜5のアルケニル基
である化合物、具体的には、一般式(III-1a)〜(III-
4ac)の基本構造であって、側鎖基R3が(III-5a)〜
(II-5bf)で、側鎖基R2が(III-5ak)〜(II-5ap)、
(III-5ar)〜(III-5aw)、(III-5ay)〜(III-5bf)
の化合物であり、粘度や粘弾性の低減により応答性を向
上させ、ネマチック相−等方性液体相転移温度を改良さ
せることにより、STN-LCD、TFT-LCD、PDLC、PN-LCD等の
より改善された電気光学特性を得ることができる。 (III-aii):前記一般式(III-1)〜(III-4)におい
て、R3が炭素原子数2〜7の直鎖状アルケニル基又は
アルケニルオキシ基である化合物、具体的には、一般式
(III-1a)〜(III-4ac)の基本構造であって、側鎖基
2が(III-5a)〜(II-5bf)で、側鎖基R3が(III-5a
k)〜(III-5bf)の化合物であり、粘度や粘弾性の低減
により応答性を向上させ、ネマチック相−等方性液体相
転移温度を改良させることができ、STN-LCD、TFT-LCD、
PDLC、PN-LCD等のより改善された電気光学特性を得るこ
とができる。
【0259】(III-aiii):前記一般式(III-1)の化
合物において、m1が0であり、M2が単結合又は-(CH
2)2-である化合物、具体的には、一般式(III-1a)、
(III-1c)の基本構造であって、側鎖基R2、R3が(II
I-5a)〜(III-5bf)の化合物。 (III-aiv):前記一般式(III-1)の化合物において、
1が1である化合物、具体的には、一般式(III-1d)
〜(III-1r)の基本構造であって、側鎖基R2、R3
(III-5a)〜(III-5bf)の化合物。 (III-av):前記一般式(III-2)で表される化合物、
具体的には、一般式(III-2a)〜(III-2o)の基本構造
であって、側鎖基R2、R3が(III-5a)〜(III-5bf)
の化合物。
【0260】(III-avi):前記一般式(III-3)の化合
物において、Z1、Z2、W1〜W3の少なくとも1個がF
である化合物、具体的には、一般式(III-3b)、(III-
3c)、(III-3e)、(III-3g)、(III-3i)〜(III-3
l)、(III-3n)、(III-3r)〜(III-3u)、(III-3
w)、(III-3y)〜(III-3ab)、(III-3ad)〜(III-3
ai)、(III-3al)〜(III-3aq)、(III-3au)〜(III
-3az)、(III-3bk)、(III-3bl)、(III-3bn)〜(I
II-3bs)、(III-3bu)、(III-3bv)、(III-3by)〜
(III-3ch)、(III-3ck)〜(III-3dc)の基本構造で
あって、側鎖基R2、R3が(III-5a)〜(III-5bf)の
化合物。
【0261】(III-avii):前記一般式(III-3)の化
合物において、Z3がF又は-CH3である化合物、具体
的には、一般式(III-3m)〜(III-3o)、(III-3v)、
(III-3w)、(III-3ai)、(III-3aj)、(III-3aq)
〜(III-3as)、(III-3az)〜(III-3bb)、(III-3b
m)、(III-3bq)、(III-3cg)、の基本構造であっ
て、側鎖基R2、R3が(III-5a)〜(III-5bf)の化合
物。 (III-aviii):前記一般式(III-3)の化合物におい
て、m1が0であり、M3が単結合である化合物、具体的
には、一般式(III-3a)〜(III-3c)の基本構造であっ
て、側鎖基R2、R3が(III-5a)〜(III-5bf)の化合
物。
【0262】(III-aix):前記一般式(III-3)の化合
物において、m1が1であり、M1が単結合、-OCO-、
-CH2O-、-OCH2-、-(CH2)2-、-(CH2)4-、-C
H=CH-(CH2)2-、-(CH2)2-CH=CH-、-CH=
N-、-CH=N-N=CH-、-N(O)=N-、-CH=C
H-又は-CF=CF-である化合物、具体的には例え
ば、一般式(III-3q)〜(III-3w)、(III-3ac)〜(I
II-3bc)、(III-3be)、(III-3bg)、(III-3bi)〜
(III-3bs)、(III-3bw)、(III-3ci)〜(III-3d
c)、(III-3de)、(III-3dh)の基本構造であって、
側鎖基R2、R3が(III-5a)〜(III-5bf)の化合物。 (III-ax):前記一般式(III-3)の化合物において、
1が-COO-又は-C≡C-であり、M3が-OCO-、-
CH2O-、-OCH2-、-(CH2)2-、-(CH2)4-、-CH
=CH-(CH2)2-、-(CH2)2-CH=CH-、-CH=N
-、-CH=N-N=CH-、-N(O)=N-、-CH=CH
-、-CF=CF-又は-C≡C-である化合物、具体的に
は例えば、一般式(III-3bf)、(III-3bh)、(III-3d
f)、(III-3dg)の基本構造であって、側鎖基R2、R3
が(III-5a)〜(III-5bf)の化合物。
【0263】(III-axi):前記一般式(III-4)で表さ
れる化合物、具体的には、一般式(III-4a)〜(III-4a
c)の基本構造であって、側鎖基R2、R3が(III-5a)
〜(III-5bf)の化合物。 (III-axii):前記一般式(III-1)〜(III-4)の化合物
において、環C1〜C3がトランス−1,4−シクロへキ
シレンであり、この環の水素原子のうち少なくとも一個
が重水素原子と置換された化合物から選ばれる化合物、
具体的には、一般式(III-1a)〜(III-2o)、(III-3
q)〜(III-3bi)、(III-4c)、(III-4d)、(III-4
h)、(III-4r)、(III-4s)、(III-4w)の基本構造
であって、側鎖基R2、R3が(III-5a)〜(III-5bf)
の化合物。
【0264】これらの小群(III-ai)〜(III-axii)で
示した化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含
有するネマチック液晶組成物が好ましい。一般式(III-
1)〜(III-4)で表される化合物における好ましい形態
は、以下の化合物を含有する液晶成分Cである。
【0265】(III-bi):前記一般式(III-1)におい
て、R2が炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子
数2〜5のアルケニル基であり、R3が炭素原子数1〜
5のアルキル基、アルコキシ基、炭素原子数2〜5のア
ルケニル基、アルケニルオキシ基であり、m1が0であ
り、M2が単結合、-COO-又は-(CH2)2-である化合
物、具体的には、一般式(III-1a)〜(III-1c)の基本
構造であって、側鎖基R2が(III-5a)〜(III-5e)、
(III-5ak)〜(III-5ap)であって、側鎖基R3が(III
-5a)〜(III-5e)、(III-5g)〜(III-5l)、(III-5
ak)〜(III-5ap)、(III-5ar)〜(III-5aw)、(III
-5ay)〜(III-5bf)の化合物。
【0266】(III-bii):前記一般式(III-1)におい
て、R2が炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子
数2〜5のアルケニル基であり、R3が炭素原子数1〜
5のアルキル基、アルコキシ基、炭素原子数2〜5のア
ルケニル基、アルケニルオキシ基であり、m1が1であ
り、環C1がトランス−1,4−シクロヘキシレンであ
り、M1とM2の一方が単結合であり、他方が単結合、-
COO-又は-(CH2)2-である化合物、具体的には、一
般式(III-1d)、(III-1g)〜(III-1j)の基本構造で
あって、側鎖基R2が(III-5a)〜(III-5e)、(III-5
ak)〜(III-5ap)であって、側鎖基R3が(III-5a)〜
(III-5e)、(III-5g)〜(III-5l)、(III-5ak)〜
(III-5ap)、(III-5ar)〜(III-5aw)、(III-5ay)
〜(III-5bf)の化合物。
【0267】(III-biii):前記一般式(III-2)にお
いて、R2が炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原
子数2〜5のアルケニル基であり、R3が炭素原子数1
〜5のアルキル基、アルコキシ基、炭素原子数2〜5の
アルケニル基、アルケニルオキシ基であり環C2がトラ
ンス−1,4−シクロヘキシレン又はトランス−1,4
−シクロヘキセニレンであり、m1が0であり、M2が単
結合、-COO-又は-(CH 2)2-である化合物、具体的に
は、一般式(III-2a)〜(III-2e)の基本構造であっ
て、側鎖基R2が(III-5a)〜(III-5e)、(III-5ak)
〜(III-5ap)であって、側鎖基R3が(III-5a)〜(II
I-5e)、(III-5g)〜(III-5l)、(III-5ak)〜(III
-5ap)、(III-5ar)〜(III-5aw)、(III-5ay)〜(I
II-5bf)の化合物。
【0268】(III-biv):前記一般式(III-2)におい
て、R2が炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子
数2〜5のアルケニル基であり、R3が炭素原子数1〜
5のアルキル基、アルコキシ基、炭素原子数2〜5のア
ルケニル基、アルケニルオキシ基であり環C2がトラン
ス−1,4−シクロヘキシレン又はトランス−1,4−
シクロヘキセニレンであり、m1が1であり、M1とM2
の一方が単結合である化合物、具体的には、一般式(II
I-2f)〜(III-2i)の基本構造であって、側鎖基R2
(III-5a)〜(III-5e)、(III-5ak)〜(III-5ap)で
あって、側鎖基R3が(III-5a)〜(III-5e)、(III-5
g)〜(III-5l)、(III-5ak)〜(III-5ap)、(III-5
ar)〜(III-5aw)、(III-5ay)〜(III-5bf)の化合
物。
【0269】(III-bv):前記一般式(III-3)におい
て、R2が炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子
数2〜5のアルケニル基であり、R3が炭素原子数1〜
5のアルキル基、アルコキシ基、炭素原子数2〜5のア
ルケニル基、アルケニルオキシ基であり、m1が0であ
り、M3が単結合、-C≡C-又は-CH=N-N=CH-で
ある化合物、具体的には、一般式(III-3a)〜(III-3
c)、(III-3h)〜(III-3p)の基本構造であって、側
鎖基R2が(III-5a)〜(III-5e)、(III-5ak)〜(II
I-5ap)であって、側鎖基R3が(III-5a)〜(III-5
e)、(III-5g)〜(III-5l)、(III-5ak)〜(III-5a
p)、(III-5ar)〜(III-5aw)、(III-5ay)〜(III-
5bf)の化合物。
【0270】(III-bvi):前記一般式(III-3)におい
て、R2が炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子
数2〜5のアルケニル基であり、R3が炭素原子数1〜
5のアルキル基、アルコキシ基、炭素原子数2〜5のア
ルケニル基、アルケニルオキシ基であり、m1が1であ
り、M1が単結合、-(CH2)2-、-COO-又は-C≡C-
であり、M3が単結合、-COO-又は-C≡C-である化
合物、具体的には、一般式(III-3q)〜(III-3bb)、
(III-3bd)〜(III-3bg)、(III-3bj)〜(III-3c
h)、(III-3cj)〜(III-3di)の基本構造であって、
側鎖基R2が(III-5a)〜(III-5e)、(III-5ak)〜
(III-5ap)であって、側鎖基R3が(III-5a)〜(III-
5e)、(III-5g)〜(III-5l)、(III-5ak)〜(III-5
ap)、(III-5ar)〜(III-5aw)、(III-5ay)〜(III
-5bf)の化合物。
【0271】(III-bvii):前記一般式(III-3)にお
いて、R2が炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原
子数2〜5のアルケニル基であり、R3が炭素原子数1
〜5のアルキル基、アルコキシ基、炭素原子数2〜5の
アルケニル基、アルケニルオキシ基であり、m1が1で
あり、M1とM3の一方が単結合であり、他方が単結合又
は-C≡C-であり、W1、W2の少なくとも1個がFであ
る化合物、具体的には、一般式(III-3r)、(III-3
t)、(III-3au)、(III-3aw)、(III-3ay)、(III-
3bk)、(III-3bn)、(III-3bo)、(III-3bz)、(II
I-3cb)、(III-3ce)、(III-3cf)、(III-3cu)、
(III-3cx)、(III-3cz)の基本構造であって、側鎖基
2が(III-5a)〜(III-5e)、(III-5ak)〜(III-5a
p)であって、側鎖基R3が(III-5a)〜(III-5e)、
(III-5g)〜(III-5l)、(III-5ak)〜(III-5ap)、
(III-5ar)〜(III-5aw)、(III-5ay)〜(III-5bf)
の化合物。
【0272】(III-bviii):前記一般式(III-3)にお
いて、R2が炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原
子数2〜5のアルケニル基であり、R3が炭素原子数1
〜5のアルキル基、アルコキシ基、炭素原子数2〜5の
アルケニル基、アルケニルオキシ基であり、Z2、Z3
ずれかがF、CH3で置換された化合物、具体的には、
一般式(III-3c)、(III-3f)、(III-3g)、(III-3
j)、(III-3l)〜(III-3o)、(III-3s)、(III-3
u)〜(III-3w)、(III-3z)、(III-3ab)、(III-3a
e)、(III-3ag)、(III-3ai)、(III-3aj)、(III-
3am)、(III-3ao)、(III-3aq)〜(III-3as)、(II
I-3av)、(III-3ax)、(III-3az)〜(III-3bb)、
(III-3bl)、(III-3bm)、(III-3bp)〜(III-3b
s)、(III-3bv)、(III-3ca)、(III-3cc)、(III-
3cd)、(III-3cg)、(III-3ch)、(III-3cm)〜(II
I-3cs)、(III-3cv)〜(III-3cx)、(III-3da)〜
(III-3dc)の基本構造であって、側鎖基R2が(III-5
a)〜(III-5e)、(III-5ak)〜(III-5ap)であっ
て、側鎖基R3が(III-5a)〜(III-5e)、(III-5g)
〜(III-5l)、(III-5ak)〜(III-5ap)、(III-5a
r)〜(III-5aw)、(III-5ay)〜(III-5bf)の化合
物。
【0273】(III-bix):前記一般式(III-4)におい
て、R2が炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子
数2〜5のアルケニル基であり、R3が炭素原子数1〜
5のアルキル基、アルコキシ基、炭素原子数2〜5のア
ルケニル基、アルケニルオキシ基であり、m2+m3が0
である化合物、具体的には、一般式(III-4a)、(III-
4b)の基本構造であって、側鎖基R2が(III-5a)〜(I
II-5e)、(III-5ak)〜(III-5ap)であって、側鎖基
3が(III-5a)〜(III-5e)、(III-5g)〜(III-5
l)、(III-5ak)〜(III-5ap)、(III-5ar)〜(III-
5aw)、(III-5ay)〜(III-5bf)の化合物。
【0274】これらの小群(III-bi)〜(III-bix)で
示した化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含
有し、液晶成分Cとして該化合物の含有率が10〜10
0重量%であるネマチック液晶組成物が好ましい。
【0275】一般式(III-1)〜(III-4)で表される化
合物における特に好ましい形態は、以下の化合物を含有
する液晶成分Cである。
【0276】液晶成分Cとして、一般式(III-1)〜(I
II-4)の化合物を含有することで、粘度や粘弾性を低減
させることができ、比抵抗や電圧保持率が比較的高いと
いう特徴を有する。液晶成分Cの粘度は、可能な限り低
い粘度であることが好ましく、本発明の場合、45cp
以下が好ましく、30cp以下がより好ましく、20c
p以下が更に好ましく、15cp以下が特に好ましい。
この様な観点から、好ましい化合物は、(III-ci):基
本構造が一般式(III-1a)〜(III-1f)、(III-1k)、
(III-2a)〜(III-2f)、(III-3a)、(III-3h)〜
(III-3j)、(III-3o)、(III-3p)、(III-3q)、
(III-3ac)、(III-3at)〜(III-3ax)、(III-3b
a)、(III-3bb)、(III-3bf)、(III-3bg)、(III-
3bx)〜(III-3cb)、(III-3ct)〜(III-3cx)で表さ
れる化合物、より好ましくは、(III-cii):上記(III
-ci)の中で、R2が炭素原子数2〜5の直鎖状アルキル
基又はC p2p+1-CH=CH-(CH2)q(p=0、1、
2、3 q=0、2)のアルケニル基で、R3が炭素原
子数1〜5の直鎖状アルキル基又はCp2p+1-CH=C
H-(CH2)q(p=0、1、2、3 q=0、2)のアル
ケニル基である化合物、更に好ましくは、(III-cii
i):両側鎖基が共にアルケニル基であり、基本構造が
一般式(III-1a)、(III-1d)、(III-2a)、(III-2
f)、(III-3a)、(III-3h)、(III-3p)、(III-3
q)で表される化合物である。
【0277】本発明の液晶成分Cは、一般式(III-
1)、一般式(III-2)、一般式(III-3)、一般式(III
-4)で表される化合物を各々単独で構成することもでき
るが、(III-civ):「一般式(III-1)及び又は(III-
2)で表される化合物、特に一般式(III-1a)、(III-1
d)、(III-2a)〜(III-2c)、(III-2f)の化合物」
と、(III-cv):「一般式(III-3)及び又は一般式(I
II-4)で表される化合物、特に一般式(III-3)におけ
るM1が単結合、-C≡C-、-CH=N-N=CH-で表さ
れる化合物、具体的には一般式(III-3a)、(III-3
h)、(III-3p)、(III-3q)、(III-3at)、(III-4
a)、(III-4h)の化合物」とを併用することによっ
て、液晶組成物の複屈折率を用途に応じて容易に最適化
することができる。汎用的には、一般式(III-1)、一
般式(III-2)の化合物、例えば一般式(III-1a)〜(I
II-2f)の化合物を多用することによって、複屈折率を
減少させることができ、液晶表示装置の色むらの低減、
視角特性の向上、コントラスト比の増加を容易に達成す
ることができる。又、一般式(III-3)の化合物、例え
ば一般式(III-3a)〜(III-3j)の化合物、あるいは一
般式(III-4)の化合物、例えば一般式(III-4a)〜(I
II-4e)の化合物を多用することで、複屈折率を増大さ
せることができ、液晶層が1〜5μmの薄い液晶表示素
子の作製を可能とすることができる。
【0278】これらの小群(III-ci)〜(III-cv)で示
した化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有
し、液晶成分Cとして該化合物の含有率が10〜100
重量%であるネマチック液晶組成物が好ましい。
【0279】本発明の液晶成分Cは、これら小群(III-
ai)〜(III-cv)のうち一つ又は二つ又は三つ以上の小
群から選ばれる化合物を1種以上含有させることができ
るが、一つの小群から1種のみで構成しても効果を得る
ことができる。また、小群(III-ai)〜(III-cv)で示
した化合物の構造的な特徴を同時に二つ以上有すること
が可能な化合物は更に好ましい。液晶成分Cは、所望の
目的に応じて、上記小群(III-ai)〜(III-cv)で示し
た化合物で構成することができる。
【0280】本発明は、液晶成分Aと液晶成分Cを組み
合わせた液晶組成物を含む。従来知られている液晶成分
Bと液晶成分Cからなる液晶組成物に対し、本発明の液
晶組成物は、応答性において特段の効果を有することを
見いだした。液晶成分C、特に小群(III-bi)〜(III-
cv)を含有する液晶成分C、更に特に小群(III-ci)〜
(III-cv)を含有する液晶成分Cと組み合わせた液晶組
成物は、液晶成分Bと液晶成分Cからなる液晶組成物よ
り、急激な応答性の改善が得られた。これは、液晶成分
Aが非置換又は置換されたナフタレン−2,6−ジイル
環、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル環、1,
2,3,4−テトラハイドロナフタレン−2,6−ジイ
ル環を部分構造とする分子構造を特徴としている化合
物、特に板状の構造を有することのためかと思われる。
【0281】これら(III-ai)〜(III-cv)の化合物を
含有した液晶成分Cは、必須成分の液晶成分Aと良く混
合する特徴を有し、目的に応じた複屈折率の調製、急峻
性やその温度依存性の改善あるいは応答性の改善に有用
である。これらの化合物は、これら箇々の少なくとも1
つの効果に優れており、本発明のネマチック液晶組成物
の総量に対して0.1〜30重量%と少量の含有率でも
この効果を得ることができる。
【0282】本発明の液晶組成物に関わる一般式(III-
1)〜(III-4)の化合物を主成分とした液晶成分Cを、
あるいは上述してきた小群(III-ai)〜(III-cv)の化
合物を含有した液晶成分Cを、更にまた小群(III-ai)
〜(III-cv)の構造的な特徴を同時に二つ以上有するこ
とが可能な化合物を含有した液晶成分Cを、液晶成分A
と組み合わせた本発明の液晶組成物は、相溶性の改善、
低温保存の向上等により液晶表示特性の動作温度範囲を
拡大し、駆動電圧の低減及びその温度変化を改善し、所
定の駆動電圧に対し比較的速い応答性を達成するあるい
は改善することができ、これを構成材料として用いたTN
-LCD、STN-LCD、TFT-LCD、PDLC、PN-LCD等のより改善さ
れた電気光学特性を得ることができる。
【0283】本発明に関わる化合物は、構成する原子を
その同位体原子で意識的に置換させることができる。こ
の場合、水素原子を重水素原子に置換させた化合物は特
に好ましく、相溶性、弾性定数、プレチルト角、電圧保
持率等により好ましい効果を示す。好ましい形態は、上
述してきた側鎖基、連結基あるいは環に存在する水素原
子を重水素原子に置換させた化合物である。より好まし
くは、側鎖基であれば置換又は非置換のアルキル基、ア
ルケニル基、環であれば置換又は非置換の1,4−フェ
ニレン、ピリミジン−2,5−ジイル、トランス−1,
4−シクロへキシレン、トランス−1,4−シクロへキ
セニレン又はトランス−1,4−ジオキサン−2,5−
ジイル、連結基であれば-CH2O-、-OCH2-、-(CH
2)2-、-(CH2)4-、-CH=CH-(CH2)2-、-(CH2)2
-CH=CH-、-CH=N-、-CH=N-N=CH-であ
る。特に好ましくは、アルキル基、アルケニル基、1,
4−フェニレン、トランス−1,4−シクロへキシレ
ン、-(CH2)2-、-(CH2)4-、である。
【0284】現在、TN-LCD、STN-LCDあるいはTFT-LCDに
用いられている配向膜は、ポリイミド系のものが多用さ
れており、例えばLX1400、SE150、SE610、AL1051、AL34
08等が使用されている。配向膜の仕様には、液晶表示特
性、表示品位、信頼性、生産性が深く関係しており、液
晶材料に対しては例えばプレチルト角特性が重要であ
る。プレチルト角の大きさは、所望の液晶表示特性や均
一な配向性を得るために、適時調整する必要がある。例
えば、大きなプレチルト角の場合不安定な配向状態とな
りやすく、小さい場合充分な表示特性を満たされないこ
ととなる。
【0285】本発明者らは、プレチルト角がより大きい
液晶材料とより小さい液晶材料とに選別されることを見
いだしており、これを応用することによって所望の液晶
表示特性や均一な配向性を液晶材料から達成させること
を見いだした。この技術は、本発明にも応用できる。例
えば、液晶成分Bが一般式(II-1)〜(II-4)を含有す
る場合は以下のようになる。より大きいプレチルト角
は、一般式(II-1)においてR1がアルケニル基、Q1
F、Cl、-CN、Y1、Y2がFの化合物、及び又は一般
式(II-1)においてR1がアルキル基、Q1がF、Cl、
-CN、M2が-C2H4-、-C4H8-の化合物の含有率を多く
させることで得られ、より小さいプレチルト角は、一般
式(II-1)においてR1がアルケニル基、CsH2s+1-O-
tH2t、Q1がF、Y1がF、Y2がHの化合物、及び又は
2が-COO-の化合物の含有率を多くさせることで得
られる。具体的には、一般式(I-1)〜(I-5)における
ナフタレン−2,6−ジイル環、デカヒドロナフタレン
−2,6−ジイル環、1,2,3,4−テトラハイドロ
ナフタレン−2,6−ジイル環、あるいは一般式(I-
1)〜(I-5)における環A1〜A4がシクロヘキサン環、
また一般式(II-1)、(II-2)、(II-4)における環B
1〜B3がシクロヘキサン環、更に一般式(III-1)〜(I
II-4)における環C1〜C3がシクロヘキサン環、ナフタ
レン−2,6−ジイル環、デカヒドロナフタレン−2,
6−ジイル環、1,2,3,4−テトラハイドロナフタ
レン−2,6−ジイル環であり、該環の水素原子を重水
素原子置換した化合物の場合、置換位置によって異な
り、プレチルト角の幅広い調整を可能にさせる。
【0286】また、水素原子を重水素原子置換した化合
物を多用した場合、不純物の混入に対して、より高い電
圧保持率を維持する特段の効果があり、アクティブ用の
TFT-LCD、PDLC、PN-LCD等の表示特性や製造上の歩留ま
りに好適である。この様な効果は、重水の性質、即ち反
応の平衡定数や速度定数の差異、低いイオン移動度、無
機物や酸素の低い溶解性等の性質が、液晶化合物におい
ても発現していることが考えられる。より高い電圧保持
率を維持することを得るためには、上述した化合物を液
晶組成物総量に対して10〜40重量%あるいはそれ以
上含有させることによってほぼ得ることができる。
【0287】本発明のネマチック液晶組成物における各
液晶成分の含有率は、汎用的には以下のようにできる。
液晶成分Aは、0.1〜100重量%の範囲であるが、
0.5〜90重量%の範囲が好ましく、5〜85重量%
の範囲がより好ましい。液晶成分Bは、0〜99.9重
量%の範囲であるが、3〜80重量%の範囲が好まし
く、5〜60重量%の範囲がより好ましい。液晶成分C
は、多くとも85重量%の範囲であるが、3〜70重量
%の範囲が好ましく、5〜70重量%の範囲がより好ま
しい。
【0288】一般式(I-1)で表される化合物を用いる
場合、その含有率は、単体で15重量%以下が好まし
く、それ以上は2種以上で構成することが好ましく、一
般式(I-11a)〜(I-13ab)で表される化合物の液晶成
分Aに対する含有率は、5〜100重量%の範囲が好ま
しい。更に、一般式(I-11)、(I-12)で表される化合
物を用いる場合、液晶成分Aに対する含有率は、5〜3
0重量%の範囲、30〜50重量%の範囲、50〜70
重量%の範囲、70〜100重量%の範囲で選ぶことが
好ましい。
【0289】一般式(I-2)で表される化合物を用いる
場合、その含有率は、単体で15重量%以下が好まし
く、それ以上は2種以上で構成することが好ましく、一
般式(I-21a)〜(I-23jp)で表される化合物の液晶成
分Aに対する含有率は、5〜100重量%の範囲が好ま
しい。更に、一般式(I-21)で表される化合物を用いる
場合、液晶成分Aに対する含有率は、5〜20重量%の
範囲、20〜60重量%の範囲、60〜100重量%の
範囲で選ぶことが好ましい。
【0290】一般式(I-3)で表される化合物を用いる
場合、その含有率は、単体で15重量%以下が好まし
く、それ以上は2種以上で構成することが好ましく、一
般式(I-31a)〜(I-33dz)で表される化合物の液晶成
分Aに対する含有率は、5〜100重量%の範囲が好ま
しい。更に、一般式(I-31)、(I-32)で表される化合
物を用いる場合、液晶成分Aに対する含有率は、5〜1
0重量%の範囲、10〜30重量%の範囲、30〜50
重量%の範囲、50〜100重量%の範囲で選ぶことが
好ましい。
【0291】一般式(I-4)で表される化合物を用いる
場合、その含有率は、単体で15重量%以下が好まし
く、それ以上は2種以上で構成することが好ましく、一
般式(I-41a)〜(I-46g)で表される化合物の液晶成分
Aに対する含有率は、5〜100重量%の範囲が好まし
い。更に、一般式(I-41)で表される化合物を用いる場
合、液晶成分Aに対する含有率は、5〜30重量%の範
囲、30〜50重量%の範囲、50〜70重量%の範
囲、70〜100重量%の範囲で選ぶことが好ましい。
また、一般式(I-42)、(I-43)で表される化合物を用
いる場合、液晶成分Aに対する含有率は、5〜10重量
%の範囲、10〜25重量%の範囲、25〜50重量%
の範囲、50〜100重量%の範囲で選ぶことが好まし
い。
【0292】一般式(I-5)で表される化合物を用いる
場合、その含有率は、単体で15重量%以下が好まし
く、それ以上は2種以上で構成することが好ましく、一
般式(I-51a)〜(I-53ab)で表される化合物の液晶成
分Aに対する含有率は、5〜100重量%の範囲が好ま
しい。更に、一般式(I-51)、(I-52)で表される化合
物を用いる場合、液晶成分Aに対する含有率は、5〜3
0重量%の範囲、30〜50重量%の範囲、50〜70
重量%の範囲、70〜100重量%の範囲で選ぶことが
好ましい。
【0293】一般式(II-1)〜(II-4)で表される化合
物、具体的には一般式(II-1a)〜(II-4n)で表される
化合物の含有率は、単体で30重量%以下が好ましく、
25重量%以下が更に好ましく、それ以上は2種以上で
構成することが好ましく、液晶成分Bに対する含有率
は、10〜100重量%の範囲であるが、50〜100
重量%の範囲が好ましく、75〜100重量%の範囲が
更に好ましい。一般式(III-1)〜(III-4)で表される
化合物、具体的には一般式(III-1a)〜(III-4ac)で
表される化合物の含有率は、単体で30重量%以下が好
ましく、25重量%以下が更に好ましく、それ以上は2
種以上で構成することが好ましく、液晶成分Cに対する
含有率は、10〜100重量%の範囲であるが、50〜
100重量%の範囲が好ましく、75〜100重量%の
範囲が更に好ましい。
【0294】高信頼性のSTN-LCDやアクティブ用のSTN-L
CD、TFT-LCD、PDLC、PN-LCD等には、窒素原子や酸素原
子を含まない化合物で構成することが好ましい。この観
点から、一般式(I-1)〜(I-5)において、Q1がF、
Cl、CF3、OCF3、OCF2Hであり、X1、X2
H、F、Cl、CF3、OCF3であり、K1〜K5が単結
合、-CH=CH-、-C≡C-、-(CH2)2-、-(CH2)
4-、-CH=CH-(CH2)2-、-(CH2)2-CH=CH-で
ある化合物を、液晶成分Aとして50〜100重量%含
有することが好ましい。液晶成分Bを併用して用いる場
合には、一般式(II-1)〜(II-4)において、Q1
F、Cl、CF3、OCF3、OCF2Hであり、Y1、Y
2がH、F、Cl、CF3、OCF3であり、P1〜P3
単結合、-CH=CH-、-C≡C-、-(CH2)2-、-(CH
2)4-、-CH=CH-(CH2)2-、-(CH 2)2-CH=CH-
である化合物を、液晶成分Bとして50〜100重量%
含有することが好ましい。特に、前述した小群(II-c
i)〜(II-civ)から選ばれる化合物を50〜100重
量%含有することが好ましい。
【0295】一般式(I-2)〜(I-4)の化合物を用いる
場合、更に液晶成分Aの別の好ましい形態は、下記に示
す化合物を含有する。 (i):一般式(I-2)〜(I-4)の化合物を用いる場
合、Q1がF、Cl、CF3、OCF3、OCF2Hであ
り、X1がH、Cl、CF3、OCF3、OCF2Hであ
り、X2がH、Cl、CF3、OCF3、OCF2Hである
化合物。 (ii):一般式(I-2)〜(I-4)の化合物を用いる場
合、Q1がF、Cl、CF3、OCF3、OCF2Hであ
り、X1がFであり、X2がCl、CF3、OCF3、OC
2Hである化合物。
【0296】(iii):一般式(I-2)、(I-3)の化合
物を用いる場合、Q1がF、Cl、CF 3、OCF3、O
CF2Hであり、X1がFであり、X2がH又はFであ
り、W1〜W 3の1個がF、Cl、CF3、OCF3、OC
2Hである化合物。 (iv):一般式(I-4)の化合物を用いる場合、Q1
F、Cl、CF3、OCF3、OCF2Hであり、X1がF
であり、X2がH又はFであり、デカヒドロナフタレン
−2,6−ジイル環が式(I-74b)〜(I-74av)、(I-7
4ce)〜(I-74cj)、(I-74cq)〜(I-74dm)で表され
る化合物、更に好ましくは(I-74cg)、(I-74cq)、
(I-74cr)、(I-74ct)で表される化合物。 (v):一般式(I-2)〜(I-4)において、Q1がF、C
l、CF3、OCF3、OCF2Hであり、X1がFであ
り、X2がH又はFの化合物を用いる場合、上記(i)〜
(iv)の化合物及び又は一般式(I-1)、(I-5)の化合
物と併用する。一般式(II-1)〜(II-4)の化合物を用
いる場合、更に液晶成分Bの好ましい形態は、下記に示
す化合物を含有する。
【0297】(vi):一般式(II-1)〜(II-4)の化合
物を用いる場合、Q1がF、Cl、CF3、OCF3、O
CF2Hであり、Y1がH、Cl、CF3、OCF3、OC
2Hであり、Y2がH、Cl、CF3、OCF3、OCF
2Hである化合物。 (vii):一般式(II-1)〜(II-4)の化合物を用いる
場合、Q1がF、Cl、CF3、OCF3、OCF2Hであ
り、Y1がFであり、Y2がCl、CF3、OCF3、OC
2Hである化合物。 (viii):一般式(II-1)〜(II-4)の化合物を用いる
場合、Q1がF、Cl、CF3、OCF3、OCF2Hであ
り、Y1がFであり、Y2がHであり、W1〜W4の少なく
とも1個がH、F、Cl、CF3、OCF3、OCF2
である化合物。 (ix):一般式(II-1)〜(II-4)の化合物を用いる場
合、Q1がF、Cl、CF3、OCF3、OCF2Hであ
り、Y1、Y2がFであり、W1〜W4の少なくとも1個が
Cl、CF3、OCF3、OCF2Hである化合物。
【0298】(x):一般式(II-1)〜(II-4)におい
て、Q1がF、Cl、CF3、OCF3、OCF2Hであ
り、Y1、Y2がFの化合物を用いる場合、上記(i)〜
(ix)の化合物及び又は一般式(I-1)、(I-5)の化合
物と併用する。更に、液晶成分Aあるいは液晶成分Bの
別の好ましい形態を下記に示す。 (xi):一般式(I-2)〜(I-4)の化合物において、Q
1がF、Cl、CF3、OCF3、OCF2Hであり、
1、X2がHの化合物を用いる場合、一般式(I-2)〜
(I-4)の化合物において、Q1がF、Cl、CF3、O
CF3、OCF2Hであり、X1がF、Cl、CF3、OC
3、OCF2Hであり、X2がH、F、Cl、CF3、O
CF3、OCF2Hである化合物との組み合わせ。
【0299】(xii):一般式(I-2)〜(I-4)の化合
物において、Q1がF、Cl、CF3、OCF3、OCF2
Hであり、X1、X2がHの化合物を用いる場合、一般式
(II-1)〜(II-4)の化合物において、Q1がF、C
l、CF3、OCF3、OCF2Hであり、Y1がH、F、
Cl、CF3、OCF3、OCF2Hであり、Y2がH、
F、Cl、CF3、OCF3、OCF2Hである化合物と
の組み合わせ。 (xiii):一般式(I-2)〜(I-4)の化合物において、
1がF、Cl、CF3、OCF3、OCF2Hであり、X
1がFであり、X2がH、Cl、CF3、OCF3、OCF
2Hである化合物を用いる場合、一般式(I-2)〜(I-
4)の化合物において、Q1がF、Cl、CF3、OC
3、OCF2Hであり、X1がFであり、X2がF、C
l、CF3、OCF3、OCF2Hである化合物との組み
合わせ。この場合、一般式(I-2)〜(I-4)の化合物を
1種又は2〜20種含有することが好ましい。
【0300】(xiv):一般式(I-2)〜(I-4)の化合
物において、Q1がF、Cl、CF3、OCF3、OCF2
Hであり、X1がFであり、X2がH、Cl、CF3、O
CF3、OCF2Hである化合物を用いる場合、一般式
(II-1)〜(II-4)の化合物において、Q1がF、C
l、CF3、OCF3、OCF2Hであり、Y1がH、C
l、CF3、OCF3、OCF2Hであり、Y2がH、F、
Cl、CF3、OCF3、OCF 2Hである化合物との組
み合わせ。 (xv):一般式(I-2)〜(I-4)の化合物において、Q
1がF、Cl、CF3、OCF3、OCF2Hであり、X1
がFであり、X2がH、Cl、CF3、OCF3、OCF2
Hである化合物を用いる場合、一般式(II-1)〜(II-
4)の化合物において、Q1がF、Cl、CF3、OC
3、OCF2Hであり、Y1がFであり、Y2がF、C
l、CF3、OCF3、OCF2Hである化合物との組み
合わせ。
【0301】(xvi):一般式(I-2)〜(I-4)の化合
物において、Q1がF、Cl、CF3、OCF3、OCF2
Hであり、X1がFであり、X2がF、Cl、CF3、O
CF3、OCF2Hである化合物を用いる場合、一般式
(II-1)〜(II-4)の化合物において、Q1がF、C
l、CF3、OCF3、OCF2Hであり、Y1がH、C
l、CF3、OCF3、OCF2Hであり、Y2がH、F、
Cl、CF3、OCF3、OCF 2Hである化合物との組
み合わせ。この場合、一般式(I-2)〜(I-4)の化合物
を1種又は2〜20種含有することが好ましい。
【0302】(xvii):一般式(I-2)〜(I-4)の化合
物において、Q1がF、Cl、CF3、OCF3、OCF2
Hであり、X1がFであり、X2がF、Cl、CF3、O
CF3、OCF2Hである化合物を用いる場合、一般式
(II-1)〜(II-4)の化合物において、Q1がF、C
l、CF3、OCF3、OCF2Hであり、Y1がFであ
り、Y2がF、Cl、CF3、OCF3、OCF2Hである
化合物との組み合わせ。この場合、一般式(I-2)〜(I
-4)の化合物を1種又は2〜20種含有することが好ま
しい。
【0303】本発明の液晶成分A及び又液晶成分Bは、
所望の目的に応じて、上記(i)〜(xvii)のうち一つ
又は二つ又は三つ以上の条件を満たすことを特徴とした
ネマチック液晶組成物とさせることができる。この様な
本発明の液晶組成物は、相溶性の改善、低温保存の向上
等により液晶表示特性の動作温度範囲を拡大し、駆動電
圧の低減及びその温度変化を改善し、所定の駆動電圧に
対し比較的速い応答性を達成するあるいは改善すること
ができ、これを構成材料として用いた高信頼性のTN-LC
D、STN-LCDやアクティブ用のSTN-LCD、TFT-LCD、PDLC、
PN-LCD等のより改善された電気光学特性を得ることがで
きる。
【0304】高信頼性のSTN-LCDの場合には、液晶成分
A(Q1がF、Cl、CF3、OCF3、OCF2Hの化合
物)と液晶成分B(Q1がF、Cl、CF3、OCF3
OCF 2Hの化合物)の総和は、10〜100重量%が
好ましく、30〜100重量%がより好ましく、60〜
100重量%が更に好ましい。この場合、液晶成分Aと
液晶成分Bの相対的な混合比率は、100:0から0.
1:99.9の範囲で適時選ぶことができるが、10
0:0から5:95の範囲で選ぶことが好ましく、10
0:0から10:90の範囲で選ぶことがより好まし
い。アクティブ用のSTN-LCD、TFT-LCD、PDLC、PN-LCDの
場合には、液晶成分A(Q1がF、Cl、CF3、OCF
3、OCF2Hの化合物)と液晶成分B(Q1がF、C
l、CF3、OCF 3、OCF2Hの化合物)の総和は、
20〜100重量%含有することが好ましく、40〜1
00重量%含有することがより好ましく、60〜100
重量%含有することが更に好ましい。この場合、液晶成
分Aと液晶成分Bの相対的な混合比率は、100:0か
ら0.1:99.9の範囲で適時選ぶことができるが、
100:0から5:95の範囲で選ぶことが好ましく、
目的に応じて100:0から90:10の範囲、90:
10から70:30の範囲、70:30から40:60
の範囲、40:60から20:80の範囲、20:80
から5:95の範囲で選ぶことがより好ましい。
【0305】尚、アクティブ用のSTN-LCDとは、広い視
野角でより高いコントラストを得ることや特に立ち下が
りの応答時間の改善を目的としたものであり、STN-LCD
を例えばTFTやMIMの技術を用いてアクティブ駆動させる
ことである。本発明の液晶組成物は、上記一般式(I-
1)〜(III-4)で表される化合物以外にも、液晶組成物
の特性を改善するために、液晶化合物として認識される
通常のネマチック液晶、スメクチック液晶、コレステリ
ック液晶などを含有していてもよい。例えば、4個の六
員環を有したコア構造の化合物であって、該化合物の液
晶相−等方性液体相転移温度が100℃以上を有する化
合物を1種又は2種以上含有させることかできる。しか
しながら、これらの化合物を多量に用いることはネマチ
ック液晶組成物の特性が低減することになるので、添加
量は得られるネマチック液晶組成物の要求特性に応じて
制限されるものである。
【0306】この様な好ましい化合物としては、一般式
(II-1)、(II-2)におけるp1が2である化合物、一
般式(II-4)におけるp2+p3が2である化合物、一般
式(III-1)〜(III-3)におけるm1が2である化合
物、一般式(III-4)におけるm 2+m3が2である化合
物があげられる。尚、この場合の繰り返しとなる環
1、B3、環C1、C3、連結基P1、P2、M1は、同じ
基でも良く、各々独立的に異なっていても良い。
【0307】結晶相又はスメクチック相−ネマチック相
転移温度は、0℃以下がよく、好ましくは−10℃以
下、更に好ましくは−20℃以下、特に好ましくは−3
0℃以下である。ネマチック相−等方性液体相転移温度
は、50℃以上、好ましくは60℃以上、より好ましく
は70℃以上、更に好ましくは80℃〜180℃の範囲
である。本発明の液晶組成物は、誘電率異方性が1以上
でもよいが、2〜40の範囲が好ましく、高速応答性を
重視する場合は2〜8の範囲が、より低い駆動電圧を必
要とする場合は7〜30の範囲が好ましい。より小さい
或いは中位の複屈折率は、0.02〜0.18の範囲が
好ましく、より大きい複屈折率は、0.18〜0.40
の範囲が好ましい。この様なネマチック液晶組成物の特
性は、アクティブ・マトリクス形、ツイスティッド・ネ
マチックあるいはスーパー・ツイスティッド・ネマチッ
ク液晶表示装置に用いるのに有用である。
【0308】TN-LCD、STN-LCD、TFT-LCDにおける基板間
の厚みdは、1〜12μmが好ましく、1〜10μmが
より好ましく、1.5〜7μmが更に好ましい。また、
厚みdと複屈折率△nの積は、0.2〜5μmが好まし
く、0.3〜1.6μmがより好ましく、0.5μm前
後、0.7〜1.0μm、1.2μm前後が更に好まし
い。PDLC、PN-LCDの場合、1〜100μmが好ましく、
3〜50μmがより好ましく、4〜14μmが更に好ま
しい。
【0309】本発明の液晶組成物は、駆動電圧の大きさ
に対してより速い応答性を目的とする場合、以下のよう
にすることができる。中位の駆動電圧を目的とする場合
は、本発明の液晶組成物の誘電率異方性が3〜15の範
囲であり、20℃における粘性が8〜20c.p.の範
囲であることが好ましい。この場合、液晶成分Cのみの
粘性が25c.p.以下が好ましく、15c.p.以下
がより好ましく、10c.p.以下が特に好ましい。
又、特に低い駆動電圧を目的とする場合は、本発明の液
晶組成物の誘電率異方性が15〜30の範囲にあること
が好ましく、18〜28の範囲が特に好ましい。
【0310】上記ネマチック液晶組成物は、高速応答性
のTN-LCD、STN-LCD、TFT-LCDに有用であり、またカラー
フィルター層を用いなくても、液晶層と位相差板の複屈
折性でカラー表示をすることができる液晶表示素子に有
用なものであり、透過型あるいは反射型の液晶表示素子
の用いることができる。この液晶表示素子は、透明性電
極層を有し少なくとも一方が透明である基板を有し、こ
の基板間に前記ネマチック液晶組成物の分子をねじれた
配向にさせたものである。ねじれ角は、目的に応じて3
0°〜360°の範囲で選択することができ、90°〜
270°の範囲で選択することが好ましく、45°〜1
35°の範囲または180°〜260°の範囲で選択す
ることが特に好ましい。この為に、本発明の液晶組成物
は、誘起螺旋ピッチpが0.5〜1000μmとなる光
学活性基を有する化合物を含有させることができる。こ
の様な化合物としては、コレステリック誘導体、カイラ
ルネマチック、強誘電性液晶等がある。より具体的に
は、一般式(I-1)〜(I-5)におけるR1、一般式(II-
1)〜(II-4)におけるR1、一般式(III-1)〜(III-
4)におけるR2、R3が、光学活性基を有する化合物が
好ましい。この様な側鎖基として、式(I-6)、(III-5
1)、(III-52)のより好ましい形態は、例えば下記に
示す一般式(IV-1a)〜(IV-1bt)で表される化合物で
ある。
【0311】
【化114】
【0312】
【化115】
【0313】また、一般式(I-1)〜(I-5)におけるK
1〜K5、一般式(II-1)〜(II-4)におけるP1〜P3
一般式(III-1)〜(III-4)におけるM1〜M3が、光学
活性基を有する化合物が好ましい。この様な連結基とし
てより好ましい形態は、例えば下記に示す一般式(IV-2
a)〜(IV-2j)で表される化合物である。
【0314】
【化116】
【0315】代表的なものとしては、例えばコレステリ
ルノナネイト、C−15、CB−15、S−811等を
用いることが好ましい。更に具体的には、例えば下記に
示す一般式(IV-3a)〜(IV-3ab)で表される化合物で
ある。
【0316】
【化117】
【0317】
【化118】
【0318】更に具体的な用い方を示す。温度上昇によ
って誘起螺旋ピッチが長くなるものと短くなるものが知
られているが、これらの一方を1種あるいは2種以上を
用いても良く、両者を組み合わせて1種あるいは2種以
上用いても良い。混合する量は、0.001重量%〜1
0重量%の範囲が好ましく、0.05重量%〜3重量%
の範囲がより好ましく、0.1重量%〜3重量%が更に
好ましい。しかし、これらの量は、上記したねじれ角θ
と基板間の厚みdによって、所定の誘起螺旋ピッチにす
ることは当然のことである。例えば、TN-LCD、STN-LC
D、TFT-LCDにおいては、基板間の厚みdと誘起螺旋ピッ
チpの商d/pは、0.001〜24の範囲から選ぶこ
とができるが、0.01〜12の範囲が好ましく、0.
1〜2の範囲がより好ましく、0.1〜1.5の範囲が
更に好ましく、0.1〜1の範囲が更により好ましく、
0.1〜0.8の範囲が特に好ましい。
【0319】透明性電極基板に設けられる配向膜によっ
て得られるプレチルト角は、1°〜20°の範囲で選択
することが好ましく、ねじれ角が30°〜100°では
1°〜4°のプレチルト角が好ましく、100°〜18
0°では2°〜6°のプレチルト角が好ましく、180
°〜260°では3°〜12°のプレチルト角が好まし
く、260°〜360°では6°〜20°のプレチルト
角が好ましい。
【0320】具体的用途としては、TN-LCD用では1°〜
6°のプレチルト角が好ましく、STN-LCD用では2°〜
12°のプレチルト角が好ましく、TFT-LCD用では2°
〜12°のプレチルト角が好ましく、IPSモードのTFT-L
CD用では0°〜3°のプレチルト角が好ましい。
【0321】本発明者らは、上記液晶組成物が、透明性
電極層を有する少なくとも一方が透明な2枚の基板間に
挟持された調光層を有し、該調光層が液晶材料及び透明
性固体物質を含有する光散乱形液晶表示にも、有利な表
示特性を具備させることを見いだした。本発明者らは特
開平6−222320号公報において、液晶材料の物性
値と液晶表示の表示特性との関係が次式(V)で表され
ることを示した。
【0322】
【数1】
【0323】なお、Vthはしきい値電圧を表し、1Kii、
2Kiiは弾性定数を表し、iiは11、22又は33を表し、△ε
は誘電率異方性を表し、<r>は透明性固体物質界面の
平均空隙間隔を表し、Aは液晶分子に対する透明性固体
物質のアンカリングエネルギーを表し、dは透明性電極
を有する基板間の距離を表す。
【0324】この数式は、透明性固体界面が液晶分子に
与える規制力が弾性定数1Kiiとアンカリングエネルギー
Aの比によって変化することを意味しており、特にその
効果が実際の平均空隙間隔<r>より1Kii/Aの量だけ
実質的に広げる作用を為し、従って効果的に駆動電圧を
低減させることを示している。この関係は、本発明にお
いても応用することができる。より具体的には、以下の
ようにすることが好ましい。透明性固体物質が高分子形
成性化合物として2官能性モノマー及び単官能性モノマ
ーを含有した重合性組成物から形成することにより、高
分子形成性化合物から透明性固体物質を形成する過程に
おいて、透明性固体物質の形状がより均一な構造を成
し、液晶材料との界面の性質を操作できると考えられ
る。本発明の液晶組成物においては、非置換又は置換さ
れたナフタレン−2,6−ジイル環、デカヒドロナフタ
レン−2,6−ジイル環、1,2,3,4−テトラハイ
ドロナフタレン−2,6−ジイル環を部分構造とする分
子構造を特徴としている化合物で構成される液晶成分A
が、白濁性、応答性、ヒステリシス、急峻性、駆動電圧
あるいはこれらの温度依存性に対して、これら箇々の1
つ又は複数の特性を良好なものにする効果を有してい
る。
【0325】本発明で使用する液晶材料は、透明性電極
層を有する2枚の基板間に液晶材料をマイクロカプセル
化した液晶小滴を透明性固体物質中に分散させた表示に
も有用なものであることが期待される。基板間に形成さ
れる透明性固体物質は、繊維状あるいは粒子状に分散す
るものでも、液晶材料を小滴状に分散させたフィルムの
ものでも良いが、三次元網目状の構造を有するものがよ
り好ましい。また、液晶材料は連続層を形成することが
好ましいが、液晶材料の無秩序な状態を形成することに
より、光学的境界面を形成し、光の散乱を発現させる上
で重要である。このような透明性固体物質から形成され
た三次元網目状構造の形状の平均径は、光の波長に比べ
て大きすぎたり、小さすぎる場合、光散乱性が衰える傾
向にあるので、0.2〜2μmの範囲が好ましい。ま
た、調光層の厚みは、使用目的に応じ、2〜30μmの
範囲が好ましく、5〜20μmの範囲が特に好ましい。
【0326】このようにして製造された本発明の光散乱
形液晶表示は、より温度依存性が小さい駆動性を達成
し、これにより、例えばアクティブ・マトリクス方式に
要求される特性を有するものである。また、本発明の液
晶表示は、例えば、プロジェクション表示装置や直視型
の携帯用端末表示(Personal Digital Assistance)と
して利用することができる。
【0327】本発明は、この様な光散乱形液晶表示に有
用な液晶材料として、上述してきたが、それ以外の別の
液晶材料として、更に以下の化合物及びネマチック液晶
組成物を提供する。即ち、一般式(I-1)〜(I-5)にお
けるR1、一般式(II-1)〜(II-4)におけるR1、一般
式(III-1)〜(III-4)におけるR2、R3が、光硬化性
α−置換アクリロイル基である化合物及びこれを含有し
た液晶組成物である。この様な光硬化性の側鎖基とし
て、式(I-6)、(III-51)、(III-52)のより好まし
い形態は、例えば下記に示す一般式(IV-4a)〜(IV-4a
v)で表される化合物である。
【0328】
【化119】
【0329】上記の化合物を含有させることにより、透
明性固体物質の界面を好ましいものとすることができ
る。一般式(IV-4a)〜(IV-4av)の側鎖基を有する化
合物は、0.01〜100%の範囲から選ぶことができ
る。
【0330】本発明の液晶組成物は、高分子分散型液晶
以外の利用方法として、アントラキノン系、アゾ系、ア
ゾキシ系、アゾメチン系、メロシアニン系、キノフタレ
ン系及びテトラジン系等の二色性色素を添加してゲスト
ホスト(GH)用液晶組成物としても用いることができ
る。また、前述した光学活性基を有する化合物を添加し
て相転移型表示(PC)及びホワイトテーラー型表示の
液晶組成物としても用いることができる。更にまた、複
屈折制御型表示(ECB)や動的散乱型表示(DS)の
液晶組成物としても用いることができる。
【0331】また、別の利用方法として、強誘電性液晶
の相系列を調整する目的で、本発明の液晶組成物を添加
させることができる。高分子安定化型液晶表示用液晶組
成物としても用いることができる。この場合、上記光硬
化性の側鎖基を有する化合物あるいは組成物を使用する
ことができる。
【0332】更に、別の利用方法として、上記光硬化性
の側鎖基を有する化合物あるいは本発明の組成物をUV
キュアラブル液晶として用いて、位相差フィルム、光学
レンズや各種光学フィルター等の光学部材に使用するこ
とができる。また、マイクロカラーフィルター、偏光板
や配向膜等の液晶表示関連部材に応用させて使用するこ
とができる。
【0333】本発明の液晶組成物は、上記で詳述してき
た液晶成分A、B、Cを含有することにより得ることが
できる。この様にして以下好ましい例としてネマチック
液晶組成物(1-01)〜(1-23)を示すが、本発明はこれらの
例に限定されるものではない。これら例示したものは、
例えば、ネマチック液晶組成物(1-01)、(1-03)〜(1-07)
、(1-20) 、(1-21) 、(1-22) 、(1-23)はTN-LCD用とし
て、ネマチック液晶組成物(1-01)、(1-02)、(1-08)、(1
-10)〜(1-15)、(1-17) 、(1-18) 、(1-22) 、(1-23)はS
TN-LCD用として、ネマチック液晶組成物(1-06)、(1-0
9)、(1-16) 、(1-20) 〜(1-22)はTFT-LCD用として、ネ
マチック液晶組成物(1-09)、(1-10) 、(1-23) はPDLC、
PN-LCD用として使用することができる。また、これらの
例で示された化合物(1-0101)〜(1-2311)の1種あるいは
複数の化合物を、所存の目的や用途に対して一般式(I-
1)〜(III-4)で表される化合物、より具体的には、一般
式(I-11a)〜(I-53ab)の基本構造であって、側鎖基
が(I-6a)〜(I-6bc)であって、極性基の部分構造が
一般式(I-71a)〜(I-73bt)の化合物、一般式(II-1
a)〜(II-4n)の基本構造であって、側鎖基が(I-6a)
〜(I-6bc)であって、極性基の部分構造が一般式(II-
5a)〜(II-5r)の化合物、一般式(III-1a)〜(III-4
ac)の基本構造であって、側鎖基が(III-5a)〜(III-
5bf)の化合物と置き換えて使用することができる。
【0334】好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物
(1-01)
【0335】
【化120】
【0336】好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物
(1-02)
【0337】
【化121】
【0338】好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物
(1-03)
【0339】
【化122】
【0340】好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物
(1-04)
【0341】
【化123】
【0342】好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物
(1-05)
【0343】
【化124】
【0344】好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物
(1-06)
【化125】
【0345】好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物
(1-07)
【化126】
【0346】好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物
(1-08)
【0347】
【化127】
【0348】好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物
(1-09)
【0349】
【化128】
【0350】好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物
(1-10)
【0351】
【化129】
【0352】好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物
(1-11)
【0353】
【化130】
【0354】好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物
(1-12)
【0355】
【化131】
【0356】好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物
(1-13)
【0357】
【化132】
【0358】好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物
(1-14)
【0359】
【化133】
【0360】好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物
(1-15)
【0361】
【化134】
【0362】好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物
(1-16)
【0363】
【化135】
【0364】好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物
(1-17)
【0365】
【化136】
【0366】好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物
(1-18)
【0367】
【化137】
【0368】好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物
(1-19)
【0369】
【化138】
【0370】好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物
(1-20)
【0371】
【化139】
【0372】好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物
(1-21)
【0373】
【化140】
【0374】好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物
(1-22)
【0375】
【化141】
【0376】好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物
(1-23)
【0377】
【化142】
【0378】現在、液晶表示装置は、激しく繰り広げら
れた価格競争の状態にある。この立場から、液晶材料に
は、種々の用途に対する表示特性の最適化を如何に簡便
にできるかが課題になっており、2種類の液晶材料から
なる2ボトルや4種類の液晶材料からなる4ボトルとい
ったシステム化された液晶材料が求められている。その
代表的な特性は、しきい値電圧、複屈折率、ネマチック
相−等方性液体相転移温度がある。例えば、他の特性が
同等で、しきい値電圧のみがより高い液晶材料とより低
い液晶材料からなる2ボトルシステムを用いれば、使用
する駆動電子部品等に制約されることなく、2種類の液
晶材料を適時調合することで、より速くより安価に対応
可能となる。本発明はこの観点にも応えられる有用なも
のであり、ネマチック液晶組成物(1-01)〜(1-23)及び一
部置き換えて得られた組成物どうしを適時混合して使用
することができる。これらの使用方法は、当然ながら後
述する実施例のネマチック液晶組成物(3-01)〜(3-38)を
含めて行うことができる。
【0379】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳述する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。また、以下の実施例の組成物における「%」は『重
量%』を意味し、-(CH2)2-と-C24-あるいは-(CH
2)4-と-C48-は同じものとする。
【0380】実施例中、液晶組成物の物性特性及びTN-L
CDを構成した液晶表示装置の表示特性は以下の通りであ
る。 TN-I:ネマチック相−等方性液体相転移温度(℃) T N:固体相又はスメクチック相−ネマチック相転移
温度(℃) △ε:20℃における誘電率異方性 △n:20℃における複屈折率 η :20℃における粘度(c.p.) Vth:TN-LCDを構成した時の20℃におけるしきい値電
圧(V) V1:TN-LCDを構成した時の20℃における電圧無印加
時の光透過率を100%としたとき、光透過率が1%と
なったときの印加電圧(V) γ :20℃における急峻性、飽和電圧(Vsat)とVth
の比 τr=τd:20℃における、0Vから所定の電圧を印加し
た場合の立ち上がり時間をτrとし、所定の電圧を印加
した後電圧無印加にした場合の立ち下がり時間をτdと
したとき、両者が等しくなる時間
【0381】STN-LCD表示特性を示す液晶表示装置は以
下のようにして作製した。液晶組成物にカイラル物質
「S−811」(メルク社製)を添加して混合液晶を調
製する。対向する平面透明電極上に「サンエバー610」
(日産化学社製)の有機膜をラビングして配向膜を形成
し、ツイスト角240度のSTN-LCD表示用セルを作製する。
上記の混合液晶をこのセルに注入して液晶表示装置を構
成する。尚、カイラル物質はカイラル物質の添加による
混合液晶の固有らせんピッチPと表示用セルのセル厚d
が、Δn・d=0.85、d/P=0.50となるよう
に添加した。この表示特性として、しきい値電圧、急峻
性、駆動電圧の温度依存性、応答速度を測定した。
【0382】ツイスト角240度のSTN-LCD表示特性 Vth :20℃におけるしきい値電圧(V) γ :20℃における急峻性、飽和電圧(Vsat)とVth
の比 △(Vth)/△(T):駆動電圧の温度依存性 τr=τd:1/240duty駆動における応答時間
【0383】IPSモード表示特性を示す液晶表示装置は
以下のようにして作製した。10μmの間隔を置いて平
行するクロム電極を形成した基板に配向膜を設ける。電
極を有さない基板に配向膜を設ける。セル厚が4μm、
液晶の配向がアンチパラレルとなるように両基板を張り
合わせてセルを作製する。混合液晶をこのセルに注入し
て液晶表示装置を構成する。この表示特性として、
10、急峻性、応答速度を測定した。電圧無印加時のデ
バイスの光透過率(T0)を0%とし、 印加電圧の増大
に伴って光透過率が最大になったときの透過率
(T100)を100%とするとき、 光透過率50%とな
る印加電圧(V)をV50、光透過率10%となるときの
印加電圧をV10とする。
【0384】IPSモード表示特性 V10 :20℃におけるしきい値電圧(V) γ :20℃における急峻性、V50とV10の比 τr=τd:応答時間(msec)
【0385】組成物の化学的安定性は、液晶組成物2g
をアンプル管に入れ、真空脱気後窒素置換の処理をして
封入し、150℃、1時間の加熱促進テストを行った。
この液晶組成物のテスト前の比抵抗、加熱促進テスト後
の比抵抗、テスト前の電圧保持率、加熱促進テスト後電
圧保持率を測定した。
【0386】また、実施例で示された化合物の1種ある
いは複数の化合物を、所存の目的や用途に対して一般式
(I-1)〜(III-4)で表される化合物と置き換えて使用する
ことができが、この様な例を示す場合、具体的な化合物
を以下の例の形式で表す。
【0387】液晶成分A 一般式(I-1)の例 化合物(2-1a):側鎖基(I-6a)基本構造
(I-11a)極性基(I-71a) 一般式(I-2)の例 化合物(2-2a):側鎖基(I-6a)基本構造
(I-21a)極性基(I-72a) 一般式(I-3)の例 化合物(2-3a):側鎖基(I-6a)基本構造
(I-31a)極性基(I-72a) 一般式(I-4)の例 化合物(2-4a):側鎖基(I-6a)基本構造
(I-41a)極性基(I-72a) 一般式(I-5)の例 化合物(2-5a):側鎖基(I-6a)基本構造
(I-51a)極性基(I-73a)
【0388】液晶成分B 一般式(II-1)の例 化合物(2-1b):側鎖基(I-6a)基本構
造(II-1a)極性基(II-5a) 一般式(II-2)の例 化合物(2-2b):側鎖基(I-6a)基本構
造(II-2a)極性基(II-5a) 一般式(II-3)の例 化合物(2-3b):側鎖基(I-6a)基本構
造(II-3a)極性基(II-5a) 一般式(II-4)の例 化合物(2-4b):側鎖基(I-6a)基本構
造(II-4a)極性基(II-5a)
【0389】液晶成分C 一般式(III-1)の例 化合物(2-1c):側鎖基(III-5b)基本
構造(III-1a)側鎖基(III-5b) 一般式(III-2)の例 化合物(2-2c):側鎖基(III-5b)基本
構造(III-2a)側鎖基(III-5b) 一般式(III-3)の例 化合物(2-3c):側鎖基(III-5b)基本
構造(III-3a)側鎖基(III-5b) 一般式(III-4)の例 化合物(2-4c):側鎖基(III-5b)基本
構造(III-4a)側鎖基(III-5b)
【0390】
【化143】
【0391】(実施例1)
【0392】
【化144】
【0393】からなるネマチック液晶組成物(3-01)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。
【0394】液晶組成物の物性特性 TN-I : 79.9 ℃ T N : −70. ℃ △ε : 9.8 △n : 0.129
【0395】 液晶組成物の信頼性特性 テスト前の比抵抗 :1.3×1013 Ω・cm 加熱促進テスト後の比抵抗 :7.0×1012 Ω・cm テスト前の電圧保持率 :99.5% 加熱促進テスト後電圧保持率:98.6%
【0396】ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚
6μm) Vth : 1.30 V γ : 1.140
【0397】このネマチック液晶組成物は、5種の成分
で構成されたものでありながら、TN- Iが高く、T N
低いのでより広い温度域で動作させることができ、誘電
率異方性△εの大きさと比較して低い駆動電圧を有する
ことから、高いデューティー数に対応した高精細な表示
でも使用可能等の特徴を有している。また、このネマチ
ック液晶組成物は、加熱促進テスト後の比抵抗や電圧保
持率が高いことから、熱に安定であることが理解でき
る。この組成物を基本的な構成材料として用いたアクテ
ィブ・マトリクス液晶表示装置は、漏れ電流が小さくフ
リッカの発生しない優れたものである。
【0398】(比較例1)本発明の優位性を示すため
に、上記ネマチック液晶組成物(3-01)に含有する液晶
成分Aを他の化合物に置き換えた混合液晶(b-01)を調
製した。具体的には、ナフタレン−2,6−ジイル環及
びテトラハイドロナフタレン−2,6−ジイル環を1,
4−フェニレン基とした化合物に、デカヒドロナフタレ
ン−2,6−ジイル基を1,4−シクロヘキシレン基と
した化合物に置き換えたものである。結果は以下の通り
であった。
【0399】
【化145】
【0400】混合液晶(b-01)は上記からなる。 液晶組成物の物性特性 TN-I : −0℃以下 △ε : 測定不能 △n : 測定不能 η : 測定不能 ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚6μm) Vth : 測定不能 γ : 測定不能 τr=τd : 測定不能
【0401】混合液晶(b-01)が0℃以下でネマチック相
を有するため通常の温度範囲で使用できないのに対し、
本発明のネマチック液晶組成物(3-01)は、TN-Iが高
く、T Nがほぼ同程度であり、相溶性に優れより広い
温度域で動作させることができる等の特徴を有している
ことが示された。
【0402】(実施例2)
【化146】
【0403】からなるネマチック液晶組成物(3-02)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。
【0404】液晶組成物の物性特性 TN-I : 119.2 ℃ T N : −70. ℃ △ε : 7.3 △n : 0.104
【0405】 液晶組成物の信頼性特性 テスト前の比抵抗 :1.0×1013 Ω・cm 加熱促進テスト後の比抵抗 :4.8×1012 Ω・cm テスト前の電圧保持率 :99.0% 加熱促進テスト後電圧保持率:98.2%
【0406】ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚
6μm) Vth : 1.57 V γ : 1.223
【0407】このネマチック液晶組成物は、7種の成分
で構成されたものでありながら、T N-Iが高く、T N
低いのでより広い温度域で動作させることができ、誘電
率異方性△εの大きさと比較して低い駆動電圧を有する
ことから、高いデューティー数に対応した高精細な表示
でも使用可能等の特徴を有している。また、このネマチ
ック液晶組成物は、加熱促進テスト後の比抵抗や電圧保
持率が高いことから、熱に安定であることが理解でき
る。この組成物を基本的な構成材料として用いたアクテ
ィブ・マトリクス液晶表示装置は、漏れ電流が小さくフ
リッカの発生しない優れたものである。
【0408】(実施例3)
【0409】
【化147】
【0410】からなるネマチック液晶組成物(3-03)を
調製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の
通りであった。
【0411】 TN-I : 104.9 ℃ T N : −50. ℃ Vth : 2.09 V γ : 1.15 △ε : 7.6 △n : 0.168 η : 17.0 c.p.
【0412】このネマチック液晶組成物にカイラル物質
「S−811」(メルク社製)を添加して混合液晶を調
製した。一方、対向する平面透明電極上に「サンエバー
610」(日産化学社製)の有機膜をラビングして配向膜
を形成し、ツイスト角240度のSTN-LCD表示用セルを作製
した。上記の混合液晶をこのセルに注入して液晶表示装
置を構成し、表示特性を測定した。その結果、駆動電圧
の温度依存性が2.0mV/℃と小さく、高時分割特性
に優れたSTN-LCD表示特性を示す液晶表示装置が得られ
た。なお、カイラル物質はカイラル物質の添加による混
合液晶の固有らせんピッチPと表示用セルのセル厚d
が、Δn・d=0.85、d/P=0.50となるよう
に添加した。以下STN-LCDは同様にして作製した。
【0413】ツイスト角240度のSTN-LCD表示特性 Vth : 2.31 V γ : 1.029 △(Vth)/△(T):2.0mV/℃(T=5〜40℃
の範囲) τr=τd :101.msec(1/240duty駆動)
【0414】(比較例2)本発明の優位性を示すため
に、上記ネマチック液晶組成物(3-03)に含有する液晶
成分Aを他の化合物に置き換えた混合液晶(b-02)を調
製した。具体的には、(3-0302)の化合物を、駆動電圧
の低減及びその温度依存性の改良に優れた効果を有する
式(b-0202)の化合物に置き換えたものである。結果は
以下の通りであった。
【0415】
【化148】
【0416】 TN-I : 100.7 ℃ T N : −50. ℃ Vth : 2.08 V △ε : 8.1 △n : 0.165 η : 17.7 c.p.
【0417】上記ネマチック液晶組成物(3-03)と同様
にして、混合液晶(b-02)を用いたSTN-LCDを作製し
た。
【0418】 ツイスト角240度のSTN-LCD表示特性 Vth : 2.31 V γ : 1.039 △(Vth)/△(T):2.8mV/℃(T=5〜40℃の範囲) τr=τd : 138.msec(1/240duty駆動)
【0419】特性を比較すると、本発明の液晶組成物
は、4%と少量の液晶成分Aにより、しきい値電圧の温
度依存性を約30%低減させていることが明らかとなっ
た。また、応答速度においても約40%低減させている
ことが明らかとなった。本発明のネマチック液晶組成物
は、比較液晶よりより改善した効果が示された。
【0420】(実施例4)
【0421】
【化149】
【0422】からなるネマチック液晶組成物(3-04)を
調製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の
通りであった。
【0423】 TN-I : 66.6 ℃ T N : −30. ℃ Vth : 1.42 V △ε : 9.4 △n : 0.097
【0424】本実施例のネマチック液晶組成物(3-04)に
おいて、化合物(3-0406)に換えて下記に示す化合物(2-0
4-01)を用いる以外は、ネマチック液晶組成物(3-04)と
同様にして、ネマチック液晶組成物(3-04-01)を調整し
た。また、本実施例のネマチック液晶組成物(3-04)にお
いて、化合物(3-0406)に換えて下記に示す各々の化合物
(2-04-02)〜(2-04-22)を用いる以外は、ネマチック液晶
組成物(3-04)と同様にして、各々のネマチック液晶組成
物(3-04-02)〜(3-04-22)を調製した。これらのネマチッ
ク液晶組成物(3-04-01) 〜(3-04-22)の表示特性は、本
実施例と同様に、良好な結果が得られた。特に、ネマチ
ック液晶組成物(3-04-08)は応答性に優れており、ネマ
チック液晶組成物(3-04-01) 、(3-04-03) 、(3-04-06)
、(3-04-11) 、(3-04-12) 、(3-04-14) 、(3-04-16)
、(3-04-19) 、(3-04-22)は更に駆動電圧が低減し、
1.2V前後の特性を示した。
【0425】
【化150】
【0426】(実施例5)
【0427】
【化151】
【0428】からなるネマチック液晶組成物(3-05)を
調製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の
通りであった。このネマチック液晶組成物は加熱促進テ
スト後の比抵抗や電圧保持率が高いことから、熱に安定
であることが理解できる。また、この組成物を基本的な
構成材料とする新たな本発明のネマチック液晶組成物を
調製し、これを用いたアクティブ・マトリクス液晶表示
装置を作製したところ、漏れ電流が小さくフリッカの発
生しない優れたものであることが確認できた。
【0429】 TN-I : 103.7 ℃ T N : −70. ℃ Vth : 2.66 V γ : 1.16 △ε : 4.1 △n : 0.079 テスト前の比抵抗 :1.1×1013 Ω・cm 加熱促進テスト後の比抵抗 :7.3×1012 Ω・cm テスト前の電圧保持率 :99.0% 加熱促進テスト後電圧保持率:98.8%
【0430】(実施例6)
【0431】
【化152】
【0432】からなるネマチック液晶組成物(3-06)を
調製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の
通りであった。
【0433】 TN-I : 92.6 ℃ T N : −70. ℃ Vth : 0.88 V △ε : 19.8 △n : 0.139
【0434】ツイスト角240度のSTN-LCD表示特性 Vth : 0.93 V γ : 1.021 △(Vth)/△(T):1.9mV/℃(T=5〜40℃
の範囲)
【0435】(実施例7)
【0436】
【化153】
【0437】からなるネマチック液晶組成物(3-07)を
調製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の
通りであった。
【0438】 TN-I : 88.4 ℃ T N : −49. ℃ Vth : 1.81 V △ε : 7.4 △n : 0.098
【0439】(実施例8)
【0440】
【化154】
【0441】からなるネマチック液晶組成物(3-08)を
調製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の
通りであった。
【0442】 TN-I : 85.6 ℃ T N : −70. ℃ Vth : 1.07 V γ : 1.15 △ε : 17.4 △n : 0.143
【0443】(実施例9)
【0444】
【化155】
【0445】からなるネマチック液晶組成物(3-09)を
調製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の
通りであった。このネマチック液晶組成物は加熱促進テ
スト後の比抵抗や電圧保持率が高いことから、熱に安定
であることが理解できる。また、この組成物を基本的な
構成材料とする新たな本発明のネマチック液晶組成物を
調製し、これを用いたアクティブ・マトリクス液晶表示
装置を作製したところ、漏れ電流が小さくフリッカの発
生しない優れたものであることが確認できた。
【0446】 TN-I : 84.5 ℃ T N : −70. ℃ Vth : 1.02 V γ : 1.15 △ε : 9.6 △n : 0.099
【0447】 テスト前の比抵抗 :5.0×1012 Ω・cm 加熱促進テスト後の比抵抗 :2.1×1012 Ω・cm テスト前の電圧保持率 :98.8% 加熱促進テスト後電圧保持率:98.5%
【0448】(実施例10)
【0449】
【化156】
【0450】からなるネマチック液晶組成物(3-10)を
調製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の
通りであった。このネマチック液晶組成物は加熱促進テ
スト後の比抵抗や電圧保持率が高いことから、熱に安定
であることが理解できる。また、この組成物を基本的な
構成材料とする新たな本発明のネマチック液晶組成物を
調製し、これを用いたアクティブ・マトリクス液晶表示
装置を作製したところ、漏れ電流が小さくフリッカの発
生しない優れたものであることが確認できた。
【0451】 TN-I : 87.5 ℃ T N : −70. ℃ Vth : 1.67 V γ : 1.16 △ε : 7.1 △n : 0.118 テスト前の比抵抗 :3.8×1013 Ω・cm 加熱促進テスト後の比抵抗 :9.7×1012 Ω・cm テスト前の電圧保持率 :99.1% 加熱促進テスト後電圧保持率:98.8%
【0452】(実施例11)
【0453】
【化157】
【0454】からなるネマチック液晶組成物(3-11)を
調製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の
通りであった。このネマチック液晶組成物は加熱促進テ
スト後の比抵抗や電圧保持率が高いことから、熱に安定
であることが理解できる。また、この組成物を基本的な
構成材料とする新たな本発明のネマチック液晶組成物を
調製し、これを用いたアクティブ・マトリクス液晶表示
装置を作製したところ、漏れ電流が小さくフリッカの発
生しない優れたものであることが確認できた。
【0455】 TN-I : 80.0 ℃ T N : −70. ℃ Vth : 1.38 V γ : 1.16 △ε : 9.3 △n : 0.131 テスト前の比抵抗 :2.2×1013 Ω・cm 加熱促進テスト後の比抵抗 :8.3×1012 Ω・cm テスト前の電圧保持率 :99.0% 加熱促進テスト後電圧保持率:98.5%
【0456】(実施例12)
【0457】
【化158】
【0458】からなるネマチック液晶組成物(3-12)を
調製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の
通りであった。このネマチック液晶組成物は加熱促進テ
スト後の比抵抗や電圧保持率が高いことから、熱に安定
であることが理解できる。また、この組成物を基本的な
構成材料とする新たな本発明のネマチック液晶組成物を
調製し、これを用いたアクティブ・マトリクス液晶表示
装置に利用できる。
【0459】 TN-I : 106.4 ℃ T N : −20. ℃ Vth : 2.10 V γ : 1.15 △ε : 8.1 △n : 0.276 テスト前の比抵抗 :6.5×1012 Ω・cm 加熱促進テスト後の比抵抗 :1.2×1012 Ω・cm テスト前の電圧保持率 :98.8% 加熱促進テスト後電圧保持率:98.0%
【0460】このネマチック液晶組成物を用いて、セル
厚dが1.8μmのTN-LCDを構成してその表示特性を測
定したところ、しきい値電圧が1.79V、応答速度が
2.4msecを示す液晶表示装置が得られた。
【0461】本実施例のネマチック液晶組成物(3-12)に
おいて、化合物(3-1205)に換えて下記に示す化合物(2-1
2-01)を用いる以外は、ネマチック液晶組成物(3-12)と
同様にして、ネマチック液晶組成物(3-12-01)を調製し
た。また、本実施例のネマチック液晶組成物(3-12)にお
いて、化合物(3-1205)に換えて下記に示す各々の化合物
(2-12-02)〜(2-12-22)を用いる以外は、ネマチック液晶
組成物(3-12)と同様にして、各々のネマチック液晶組成
物(3-12-02)〜(3-12-22)を調製した。これらのネマチッ
ク液晶組成物(3-12-01) 〜(3-12-22)の表示特性は、本
実施例と同様に、良好な結果が得られた。
【0462】
【化159】
【0463】(実施例13)
【0464】
【化160】
【0465】からなるネマチック液晶組成物(3-13)を
調製し、この組成物の諸特性を測定した。このネマチッ
ク液晶組成物は加熱促進テスト後の比抵抗や電圧保持率
が高いことから、熱に安定であることが理解できる。ま
た、この組成物を基本的な構成材料とする新たな本発明
のネマチック液晶組成物を調製し、これを用いたアクテ
ィブ・マトリクス液晶表示装置に利用できる。
【0466】 TN-I : 81.6 ℃ T N : −70. ℃ Vth : 1.79 V γ : 1.18 △ε : 6.0 △n : 0.123 テスト前の比抵抗 :1.5×1013 Ω・cm 加熱促進テスト後の比抵抗 :7.3×1012 Ω・cm テスト前の電圧保持率 :99.1% 加熱促進テスト後電圧保持率:98.4%
【0467】(比較例3)本発明の優位性を示すため
に、上記ネマチック液晶組成物(3-13)に含有する液晶
成分Aを他の化合物に置き換えた混合液晶(b-03)を調
製した。具体的には、ナフタレン−2,6ジイルの部分
構造を1,4−フェニレンの部分構造とした化合物に置
き換えたものである。結果は以下の通りであった。
【0468】
【化161】
【0469】 TN-I : 室温以下 Vth : 測定不能 γ : 測定不能 △ε : 測定不能 △n : 測定不能
【0470】(実施例14)
【0471】
【化162】
【0472】からなるネマチック液晶組成物(3-14)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。
【0473】 液晶組成物の物性特性 TN-I : 168.8 ℃ T N : −40. ℃ △ε : 9.2 △n : 0.229 液晶組成物の信頼性特性 テスト前の比抵抗 :1.1×1013 Ω・cm 加熱促進テスト後の比抵抗 :7.4×1012 Ω・cm テスト前の電圧保持率 :99.0% 加熱促進テスト後電圧保持率:98.2% ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚6μm) Vth : 2.15 V γ : 1.17
【0474】このネマチック液晶組成物は、TN-Iが高
く、T Nが低いのでより広い温度域で動作させること
ができ、△nが大きいので応答の改善が可能等の特徴を
有している。また、加熱促進テスト後の比抵抗や電圧保
持率が高いことから、熱に安定であることが理解でき
る。この組成物を基本的な構成材料として用いたアクテ
ィブ・マトリクス液晶表示装置は、漏れ電流が小さくフ
リッカの発生しない優れたものである。
【0475】このネマチック液晶組成物を用いて、セル
厚dが3.8μmのTN-LCD(d・△n=0.88)を構
成してその表示特性を測定したところ、しきい値電圧が
1.91Vを示す液晶表示装置が得られた。また、セル
厚dが2.2μmのTN-LCD(d・△n=0.50)を構
成してその表示特性を測定したところ、しきい値電圧が
1.82Vを示す液晶表示装置が得られた。
【0476】本実施例のネマチック液晶組成物(3-14)に
おいて、化合物(3-1406)に換えて下記に示す化合物(2-1
4-01)を用いる以外は、ネマチック液晶組成物(3-14)と
同様にして、ネマチック液晶組成物(3-14-01)を調製し
た。また、本実施例のネマチック液晶組成物(3-14)にお
いて、化合物(3-1406)に換えて下記に示す各々の化合物
(2-14-02)〜(2-14-13)を用いる以外は、ネマチック液晶
組成物(3-14)と同様にして、各々のネマチック液晶組成
物(3-14-02)〜(3-14-13)を調製した。更に本実施例のネ
マチック液晶組成物(3-14)において、化合物(3-1405)に
換えて下記に示す各々の化合物(2-14-14)〜(2-14-26)を
用いる以外は、ネマチック液晶組成物(3-14)と同様にし
て、各々のネマチック液晶組成物(3-14-14)〜(3-14-26)
を調製した。更にまた、本実施例のネマチック液晶組成
物(3-14)において、化合物(3-1401)に換えて下記に示す
各々の化合物(2-14-27)〜(2-14-40)を用いる以外は、ネ
マチック液晶組成物(3-14)と同様にして、各々のネマチ
ック液晶組成物(3-14-27)〜(3-14-40)を調製した。
【0477】これらのネマチック液晶組成物(3-14-01)
〜(3-14-40)の表示特性は、本実施例と同様に、良好な
結果が得られた。特に、ネマチック液晶組成物(3-14-2
1)は応答性に優れており、ネマチック液晶組成物(3-14-
17) 、(3-14-20) 、(3-14-23) 、(3-14-26) 、(3-01-2
2) は更に駆動電圧が低減し、2.0V前後の特性を示
した。
【0478】
【化163】
【0479】
【化164】
【0480】(比較例4)本発明の優位性を示すため
に、上記ネマチック液晶組成物(3-14)に含有する液晶
成分Aを他の化合物に置き換えた混合液晶(b-04)を調
製した。具体的には、ナフタレン−2,6ジイルの部分
構造を1,4−フェニレンの部分構造とした化合物に置
き換えたものである。結果は以下の通りであった。
【0481】
【化165】
【0482】液晶組成物の物性特性 TN-I : 59.9 ℃ T N : −50. ℃ △ε : 7.1 △n : 0.146
【0483】混合液晶(b-04)に比べ、本発明のネマチッ
ク液晶組成物(3-14)は、TN-Iが高く、T Nがほぼ同程
度であり、相溶性に優れより広い温度域で動作させるこ
とができ、また△nが大きいので応答の改善が可能等の
特徴を有していることが示された。
【0484】(実施例15)
【0485】
【化166】
【0486】からなるネマチック液晶組成物(3-15)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。
【0487】 液晶組成物の物性特性 TN-I : 88.1 ℃ T N : −70. ℃ △ε : 7.1 △n : 0.105 液晶組成物の信頼性特性 テスト前の比抵抗 :1.0×1013 Ω・cm 加熱促進テスト後の比抵抗 :7.4×1012 Ω・cm テスト前の電圧保持率 :99.0% 加熱促進テスト後電圧保持率:98.7% ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚6μm) Vth : 1.56 V γ : 1.23 τr=τd : 47. msec
【0488】(実施例16)
【0489】
【化167】
【0490】からなるネマチック液晶組成物(3-16)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。
【0491】液晶組成物の物性特性 TN-I : 71.1 ℃ T N : −30. ℃ △ε : 9.7 △n : 0.094 ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚8μm) Vth : 1.37 V γ : 1.16 τr=τd : 44. msec
【0492】(実施例17)
【0493】
【化168】
【0494】からなるネマチック液晶組成物(3-17)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。
【0495】液晶組成物の物性特性 TN-I : 80.0 ℃ T N : −70. ℃ △ε : 20.2 △n : 0.145 ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚6μm) Vth : 0.91 V γ : 1.16
【0496】(実施例18)
【0497】
【化169】
【0498】からなるネマチック液晶組成物(3-18)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。
【0499】液晶組成物の物性特性 TN-I : 99.5 ℃ T N : −70. ℃ △ε : 8.4 △n : 0.099 液晶組成物の信頼性特性 テスト前の電圧保持率 : 98.8% 加熱促進テスト後電圧保持率 : 98.2% ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚6μm) Vth : 1.19 V γ : 1.25 τr=τd : 49. msec
【0500】(実施例19)
【0501】
【化170】
【0502】からなるネマチック液晶組成物(3-19)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。
【0503】液晶組成物の物性特性 TN-I : 67.5 ℃ △ε : 14.5 △n : 0.262 ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚8μm) Vth : 1.18 V γ : 1.21
【0504】このネマチック液晶組成物は、後述の比較
例5記載の比較液晶(b-05)に対して、TN-Iが高いので
より広い温度域で動作させることができ、△nが大きい
ので応答の改善が可能であり、誘電率異方性△εと比較
してVthが低いことから消費電流を改良できる等の特徴
を有している。このネマチック液晶組成物を用いて、セ
ル厚dが1.9μmのTN-LCDを構成してその表示特性を
測定したところ、しきい値電圧が0.97V、応答速度
が4.6msecを示す液晶表示装置が得られた。
【0505】本実施例のネマチック液晶組成物(3-19)に
おいて、化合物(3-1904)に換えて下記に示す化合物(2-1
9-01)を用いる以外は、ネマチック液晶組成物(3-19)と
同様にして、ネマチック液晶組成物(3-19-01)を調製し
た。また、本実施例のネマチック液晶組成物(3-19)にお
いて、化合物(3-1904)に換えて下記に示す各々の化合物
(2-19-02)〜(2-19-16)を用いる以外は、ネマチック液晶
組成物(3-19)と同様にして、各々のネマチック液晶組成
物(3-19-02)〜(3-19-16)を調製した。更に本実施例のネ
マチック液晶組成物(3-19)において、化合物(3-1907)に
換えて下記に示す各々の化合物(2-19-17)〜(2-19-24)を
用いる以外は、ネマチック液晶組成物(3-19)と同様にし
て、各々のネマチック液晶組成物(3-19-17)〜(3-19-24)
を調製した。
【0506】これらのネマチック液晶組成物(3-19-01)
〜(3-19-24)の表示特性は、本実施例と同様に、良好な
結果が得られた。特に、ネマチック液晶組成物(3-19-1
1)は応答性に優れており、ネマチック液晶組成物(3-19-
01) 、(3-19-04) 、(3-19-07)、(3-19-10) 、(3-19-13)
、(3-19-16) 、(3-19-21)は更に駆動電圧が低減し、
0.95V前後の特性を示した。
【0507】
【化171】
【0508】(比較例5)
【0509】本発明の優位性を示すために、上記ネマチ
ック液晶組成物(3-19)に含有する液晶成分Aを他の化
合物に置き換えた混合液晶(b-05)を調製した。具体的
には、ナフタレン−2,6ジイルの部分構造を1,4−
フェニレンの部分構造とした化合物に置き換えたもので
ある。結果は以下の通りであった。
【0510】
【化172】
【0511】液晶組成物の物性特性 TN-I : 室温以下 △ε : 測定不能 △n : 測定不能 ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚8μm) Vth : 測定不能 γ : 測定不能
【0512】(実施例20)
【0513】
【化173】
【0514】からなるネマチック液晶組成物(3-20)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。
【0515】液晶組成物の物性特性 TN-I : 68.7 ℃ △ε : 10.3 △n : 0.201 ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚6μm) Vth : 1.32 V γ : 1.14 τr=τd : 32.0 msec
【0516】このネマチック液晶組成物は、文献『高速
液晶技術』(63頁、(株)シーエムシー社出版)中に示
されたTN-LCD液晶表示の光学的急峻性の限界値である
1.12に近い値を示しており、従って、この液晶組成
物は高時分割駆動に有用であることが理解できる。
【0517】このネマチック液晶組成物を用いて、セル
厚dが2.5μmのTN-LCDを構成してその表示特性を測
定したところ、しきい値電圧が1.19V、応答速度が
2.8msecを示す液晶表示装置が得られた。
【0518】(実施例21)
【0519】
【化174】
【0520】からなるネマチック液晶組成物(3-21)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。
【0521】 液晶組成物の物性特性 TN-I : 99.4 ℃ T N : −40. ℃ △ε : 7.2 △n : 0.283 η : 29.5 c.p. 液晶組成物の信頼性特性 テスト前の比抵抗 :4.2×1012 Ω・cm 加熱促進テスト後の比抵抗 :1.3×1012 Ω・cm テスト前の電圧保持率 :98.5% 加熱促進テスト後電圧保持率:97.9% ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚8μm) Vth : 2.14 V γ : 1.14 τr=τd : 34.1 msec
【0522】このネマチック液晶組成物は、TN-Iが高
く、T Nが低いのでより広い温度域で動作させること
ができ、粘性ηが低いあるいは粘性ηと比較して△nが
大きいので応答の改善が可能である等の特徴を有してい
る。また、加熱促進テスト後の比抵抗や電圧保持率が高
いことから、熱に安定であることが理解できる。この組
成物を基本的な構成材料として用いたアクティブ・マト
リクス液晶表示装置は、漏れ電流が小さくフリッカの発
生しない優れたものである。
【0523】更にまた文献『高速液晶技術』(63頁、
(株)シーエムシー社出版)中に示されたTN-LCD液晶表示
の光学的急峻性の限界値である1.12に近い値を示し
ており、従って、この液晶組成物は高時分割駆動に有用
であることが理解できる。このネマチック液晶組成物を
用いて、セル厚dが1.8μmのTN-LCDを構成してその
表示特性を測定したところ、しきい値電圧が1.82
V、応答速度が2.4msecを示す液晶表示装置が得
られた。
【0524】本実施例のネマチック液晶組成物(3-21)に
おいて、化合物(3-2108)に換えて下記に示す化合物(2-2
1-01)を用いる以外は、ネマチック液晶組成物(3-21)と
同様にして、ネマチック液晶組成物(3-21-01)を調製し
た。また、本実施例のネマチック液晶組成物(3-21)にお
いて、化合物(3-2108)に換えて下記に示す各々の化合物
(2-21-02)〜(2-21-21)を用いる以外は、ネマチック液晶
組成物(3-21)と同様にして、各々のネマチック液晶組成
物(3-21-02)〜(3-21-21)を調製した。更に本実施例のネ
マチック液晶組成物(3-21)において、化合物(3-2109)に
換えて下記に示す各々の化合物(2-21-22)〜(2-21-31)を
用いる以外は、ネマチック液晶組成物(3-21)と同様にし
て、各々のネマチック液晶組成物(3-21-22)〜(3-21-31)
を調製した。これらのネマチック液晶組成物(3-21-01)
〜(3-21-31)の表示特性は、本実施例と同様に、良好な
結果が得られた。
【0525】
【化175】
【0526】
【化176】
【0527】(実施例22)
【0528】
【化177】
【0529】からなるネマチック液晶組成物(3-22)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。
【0530】 液晶組成物の物性特性 TN-I : 89.4 ℃ T N : −70. ℃ △ε : 8.7 △n : 0.166 ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚6μm) Vth : 2.07 V γ : 1.15 ツイスト角240度のSTN-LCD表示特性 Vth : 2.35 V γ : 1.028 △(Vth)/△(T):2.8mV/℃(T=5〜40℃の範囲) τr=τd : 88.msec(1/240duty駆動)
【0531】本実施例のネマチック液晶組成物(3-22)に
おいて、化合物(3-2202)に換えて下記に示す化合物(2-2
2-01)を用いる以外は、ネマチック液晶組成物(3-22)と
同様にして、ネマチック液晶組成物(3-22-01)を調製し
た。同様にして、本実施例のネマチック液晶組成物(3-2
2)において、化合物(3-2202)に換えて下記に示す各々の
化合物(2-22-02)〜(2-22-10)を用いる以外は、ネマチッ
ク液晶組成物(3-22)と同様にして、各々のネマチック液
晶組成物(3-22-02)〜(3-22-10)を調製した。これらのネ
マチック液晶組成物(3-22-01) 〜(3-22-10)の表示特性
は、本実施例と同様に、良好な結果が得られた。特に、
ネマチック液晶組成物(3-22-04) 〜(3-22-07) は更に駆
動電圧が低減し、1.8V前後の特性を示し、また駆動
電圧の温度依存性も改良した。
【0532】
【化178】
【0533】(実施例23)
【0534】
【化179】
【0535】からなるネマチック液晶組成物(3-23)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。
【0536】(実施例24)
【0537】
【化180】
【0538】からなるネマチック液晶組成物(3-24)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。
【0539】液晶組成物の物性特性 TN-I : 74.1 ℃ T N : −70. ℃ △ε : 14.3 △n : 0.151 ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚6μm) Vth : 1.08 V γ : 1.15
【0540】(実施例25)
【0541】
【化181】
【0542】からなるネマチック液晶組成物(3-25)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。
【0543】液晶組成物の物性特性 TN-I : 92.1 ℃ T N : −41. ℃ △ε : 19.2 △n : 0.145 ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚6μm) Vth : 1.00 V γ : 1.13 ツイスト角240度のSTN-LCD表示特性 Vth : 1.08 V γ : 1.036
【0544】このネマチック液晶組成物は、文献『高速
液晶技術』(63頁、(株)シーエムシー社出版)中に示
されたTN-LCD液晶表示の光学的急峻性の限界値である
1.12に近い値を示しており、従って、この液晶組成
物は高時分割駆動に有用であることが理解できる。
【0545】(実施例26)
【0546】
【化182】
【0547】からなるネマチック液晶組成物(3-26)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。
【0548】 液晶組成物の物性特性 TN-I : 81.0 ℃ T N : −70. ℃ △ε : 8.6 △n : 0.120 液晶組成物の信頼性特性 テスト前の比抵抗 :2.0×1013 Ω・cm 加熱促進テスト後の比抵抗 :6.3×1012 Ω・cm テスト前の電圧保持率 :99.2% 加熱促進テスト後電圧保持率:98.6% ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚6μm) Vth : 1.44 V γ : 1.15 τr=τd : 50. msec
【0549】このネマチック液晶組成物は、TN-Iが高
く、T Nが低いのでより広い温度域で動作させること
ができ、低い駆動電圧でも比較的応答性の良好な特徴を
有している。また、加熱促進テスト後の比抵抗や電圧保
持率が高いことから、熱に安定であることが理解でき
る。この組成物を基本的な構成材料として用いたアクテ
ィブ・マトリクス液晶表示装置は、漏れ電流が小さくフ
リッカの発生しない優れたものである。
【0550】(実施例27)
【0551】
【化183】
【0552】からなるネマチック液晶組成物(3-27)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。
【0553】液晶組成物の物性特性 TN-I : 164.1 ℃ T N : −50. ℃ △ε : 30.4 △n : 0.254 ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚8μm) Vth : 1.23 V γ : 1.16 このネマチック液晶組成物は、TN-Iが高く、T Nが低
いのでより広い温度域で動作させることができる等の特
徴を有している。
【0554】(実施例28)
【0555】
【化184】
【0556】からなるネマチック液晶組成物(3-28)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。
【0557】液晶組成物の物性特性 TN-I : 72.1 ℃ T N : −70. ℃ △ε : 9.9 △n : 0.228 ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚8μm) Vth : 1.69 V γ : 1.15 τr=τd : 34.msec
【0558】(実施例29)
【0559】
【化185】
【0560】からなるネマチック液晶組成物(3-29)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。
【0561】 液晶組成物の物性特性 TN-I : 83.5 ℃ T N : −70. ℃ △ε : 4.5 △n : 0.073 液晶組成物の信頼性特性 テスト前の比抵抗 :1.2×1013 Ω・cm 加熱促進テスト後の比抵抗 :7.7×1012 Ω・cm テスト前の電圧保持率 :99.8% 加熱促進テスト後電圧保持率:98.8% ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚6μm) Vth : 1.79 V γ : 1.284
【0562】このネマチック液晶組成物は、5種の成分
で構成されたものでありながら、T N-Iが高く、T N
低いのでより広い温度域で動作させることができ、誘電
率異方性△εの大きさと比較して低い駆動電圧を有する
ことから、高いデューティー数に対応した高精細な表示
でも使用可能等の特徴を有している。また、このネマチ
ック液晶組成物は、加熱促進テスト後の比抵抗や電圧保
持率が高いことから、熱に安定であることが理解でき
る。この組成物を基本的な構成材料として用いたアクテ
ィブ・マトリクス液晶表示装置は、漏れ電流が小さくフ
リッカの発生しない優れたものである。
【0563】本実施例のネマチック液晶組成物(3-29)に
おいて、化合物(3-2903)に換えて下記に示す化合物(2-2
9-01)を用いる以外は、ネマチック液晶組成物(3-29)と
同様にして、ネマチック液晶組成物(3-29-01)を調製し
た。また、本実施例のネマチック液晶組成物(3-29)にお
いて、化合物(3-2901)に換えて下記に示す各々の化合物
(2-29-02)〜(2-29-12)を用いる以外は、ネマチック液晶
組成物(3-29)と同様にして、各々のネマチック液晶組成
物(3-29-02)〜(3-29-12)を調製した。更に本実施例のネ
マチック液晶組成物(3-29)において、化合物(3-2903)に
換えて下記に示す各々の化合物(2-29-13)〜(2-29-25)を
用いる以外は、ネマチック液晶組成物(3-29)と同様にし
て、各々のネマチック液晶組成物(3-29-13)〜(3-29-25)
を調製した。
【0564】これらのネマチック液晶組成物(3-29-01)
〜(3-29-25)の表示特性は、本実施例と同様に、良好な
結果が得られた。特に、ネマチック液晶組成物(3-29-0
6)は応答性に優れており、ネマチック液晶組成物(3-29-
01) 、(3-29-13) 、(3-29-16) 、(3-29-19) 、(3-29-2
2) 、(3-29-25)は更に駆動電圧が低減し、1.5V前後
の特性を示した。
【0565】
【化186】
【0566】(比較例6)本発明の優位性を示すため
に、上記ネマチック液晶組成物(3-29)に含有する液晶
成分Aを他の化合物に置き換えた混合液晶(b-06)を調
製した。具体的には、 デカヒドロナフタレン−2,6
−ジイル基を1,4−シクロヘキシレン基とした化合物
に置き換えたものである。結果は以下の通りであった。
【0567】
【化187】
【0568】混合液晶(b-06)は上記からなる。
【0569】液晶組成物の物性特性 TN-I : −4℃ △ε : 測定不能 △n : 測定不能 η : 測定不能 ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚6μm) Vth : 測定不能 γ : 測定不能 τr=τd : 測定不能 ツイスト角240度のSTN-LCD表示特性 Vth : 測定不能 γ : 測定不能 △(Vth)/△(T) : 測定不能 τr=τd : 測定不能
【0570】混合液晶(b-06)が0℃以下でネマチック相
を有するため通常の温度範囲で使用できないのに対し、
本発明のネマチック液晶組成物(3-29)は、TN-Iが高
く、T Nがほぼ同程度であり、相溶性に優れより広い
温度域で動作させることができる等の特徴を有している
ことが示された。
【0571】(実施例30)
【0572】
【化188】
【0573】からなるネマチック液晶組成物(3-30)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。
【0574】 液晶組成物の物性特性 TN-I : 95.0 ℃ T N : −70. ℃ △ε : 6.9 △n : 0.080 液晶組成物の信頼性特性 テスト前の比抵抗 : 9.9×1012 Ω・cm 加熱促進テスト後の比抵抗 : 5.3×1012 Ω・cm テスト前の電圧保持率 : 99.1% 加熱促進テスト後電圧保持率 : 98.5% ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚6μm) Vth : 1.38 V γ : 1.281
【0575】このネマチック液晶組成物は、TN-Iが高
く、T Nが低いのでより広い温度域で動作させること
ができ、誘電率異方性△εの大きさと比較して低い駆動
電圧を有することから、高いデューティー数に対応した
高精細な表示でも使用可能等の特徴を有している。ま
た、このネマチック液晶組成物は、加熱促進テスト後の
比抵抗や電圧保持率が高いことから、熱に安定であるこ
とが理解できる。この組成物を基本的な構成材料として
用いたアクティブ・マトリクス液晶表示装置は、漏れ電
流が小さくフリッカの発生しない優れたものである。
【0576】(実施例31)
【0577】
【化189】
【0578】からなるネマチック液晶組成物(3-31)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。
【0579】 液晶組成物の物性特性 TN-I : 86.2 ℃ T N : −70. ℃ △ε : 4.9 △n : 0.089 η : 28.9 c.p. 液晶組成物の信頼性特性 テスト前の比抵抗 :1.0×1013 Ω・cm 加熱促進テスト後の比抵抗 :7.6×1012 Ω・cm テスト前の電圧保持率 :99.2% 加熱促進テスト後電圧保持率:98.6% ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚6μm) Vth : 1.69 V γ : 1.251 τr=τd : 42.1 msec
【0580】このネマチック液晶組成物は、TN-Iが高
く、T Nが低いのでより広い温度域で動作させること
ができ、誘電率異方性△εの大きさと比較して低い駆動
電圧を有することから、高いデューティー数に対応した
高精細な表示でも使用可能等の特徴を有している。ま
た、このネマチック液晶組成物は、加熱促進テスト後の
比抵抗や電圧保持率が高いことから、熱に安定であるこ
とが理解できる。この組成物を基本的な構成材料として
用いたアクティブ・マトリクス液晶表示装置は、漏れ電
流が小さくフリッカの発生しない優れたものである。
【0581】(実施例32)
【0582】
【化190】
【0583】からなるネマチック液晶組成物(3-32)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。
【0584】 液晶組成物の物性特性 TN-I : 86.3 ℃ T N : −70. ℃ △ε : 4.2 △n : 0.067 液晶組成物の信頼性特性 テスト前の比抵抗 :5.0×1013 Ω・cm 加熱促進テスト後の比抵抗 :8.8×1012 Ω・cm テスト前の電圧保持率 :99.6% 加熱促進テスト後電圧保持率:99.5% ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚6μm) Vth : 2.29 V γ : 1.284
【0585】このネマチック液晶組成物は、TN-Iが高
く、T Nが低いのでより広い温度域で動作させること
ができ、誘電率異方性△εの大きさと比較して低い駆動
電圧を有することから、高いデューティー数に対応した
高精細な表示でも使用可能等の特徴を有している。ま
た、このネマチック液晶組成物は、加熱促進テスト後の
比抵抗や電圧保持率が高いことから、熱に安定であるこ
とが理解できる。この組成物を基本的な構成材料として
用いたアクティブ・マトリクス液晶表示装置は、漏れ電
流が小さくフリッカの発生しない優れたものである。
【0586】(実施例33)
【0587】
【化191】
【0588】からなるネマチック液晶組成物(3-33)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。
【0589】液晶組成物の物性特性 TN-I : 71.4 ℃ T N : −70. ℃ △ε : 8.1 △n : 0.089 液晶組成物の信頼性特性 テスト前の電圧保持率 : 99.0% 加熱促進テスト後電圧保持率 : 98.8% ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚6μm) Vth : 1.12 V γ : 1.256
【0590】このネマチック液晶組成物は、TN-Iが高
く、T Nが低いのでより広い温度域で動作させること
ができ、誘電率異方性△εの大きさと比較して低い駆動
電圧を有することから、高いデューティー数に対応した
高精細な表示でも使用可能等の特徴を有している。ま
た、このネマチック液晶組成物は、加熱促進テスト後の
比抵抗や電圧保持率が高いことから、熱に安定であるこ
とが理解できる。この組成物を基本的な構成材料として
用いたアクティブ・マトリクス液晶表示装置は、漏れ電
流が小さくフリッカの発生しない優れたものである。
【0591】以下、下記のネマチック液晶組成物を調製
する。本実施例のネマチック液晶組成物(3-33)におい
て、化合物(3-3303)に換えて下記に示す各々の化合物(2
-33-01)〜(2-33-71)を用いる以外は、ネマチック液晶組
成物(3-33)と同様にして、各々のネマチック液晶組成物
(3-33-01)〜(3-33-71)を調製した。これらのネマチック
液晶組成物(3-33-01) 〜(3-33-71)の表示特性は、本実
施例と同様に、良好な結果が得られた。
【0592】
【化192】
【0593】
【化193】
【0594】
【化194】
【0595】(実施例34)
【0596】
【化195】
【0597】からなるネマチック液晶組成物(3-34)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。
【0598】液晶組成物の物性特性 TN-I : 100.2 ℃ T N : −40. ℃ △ε : 7.1 △n : 0.268 液晶組成物の信頼性特性 テスト前の電圧保持率 : 98.9% 加熱促進テスト後電圧保持率 : 98.0% ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚6μm) Vth : 2.09 V γ : 1.148
【0599】このネマチック液晶組成物は、TN-Iが高
く、T Nが低いのでより広い温度域で動作させること
ができ、△nが大きいので応答の改善が可能な特徴を有
している。また、このネマチック液晶組成物は、加熱促
進テスト後の比抵抗や電圧保持率が高いことから、熱に
安定であることが理解できる。この組成物を基本的な構
成材料として用いたアクティブ・マトリクス液晶表示装
置は、漏れ電流が小さくフリッカの発生しない優れたも
のである。更に、このネマチック液晶組成物は、文献
『高速液晶技術』(63頁、(株)シーエムシー社出版)
中に示されたTN-LCD液晶表示の光学的急峻性の限界値で
ある1.12に近い値を示しており、従って、この液晶
組成物は高時分割駆動に有用であることが理解できる。
【0600】このネマチック液晶組成物を用いて、セル
厚dが1.9μmのTN-LCDを構成してその表示特性を測
定したところ、しきい値電圧が1.67V、応答速度が
2.6msecを示す液晶表示装置が得られた。
【0601】以下、下記のネマチック液晶組成物を調製
する。本実施例のネマチック液晶組成物(3-34)におい
て、化合物(3-3404)に換えて下記に示す各々の化合物(2
-34-01)〜(2-34-38)を用いる以外は、ネマチック液晶組
成物(3-34)と同様にして、各々のネマチック液晶組成物
(3-34-01)〜(3-34-38)を調製した。これらのネマチック
液晶組成物(3-34-01) 〜(3-34-38)の表示特性は、本実
施例と同様に、良好な結果が得られた。
【0602】
【化196】
【0603】
【化197】
【0604】(実施例35)
【0605】
【化198】
【0606】からなるネマチック液晶組成物(3-35)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。
【0607】液晶組成物の物性特性 TN-I : 87.5 ℃ T N : −70. ℃ △ε : 9.8 △n : 0.162 ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚6μm) Vth : 1.86 V γ : 1.16 ツイスト角240度のSTN-LCD表示特性 Vth : 1.99 V γ : 1.021 △(Vth)/△(T):2.2 mV/℃(T=5
〜40℃の範囲)
【0608】ツイスト角240度のSTN液晶表示装置は、駆
動電圧の温度依存性が小さく、応答性が速く、急峻性よ
り高時分割特性に優れた表示特性を示した。
【0609】以下、下記のネマチック液晶組成物を調製
する。本実施例のネマチック液晶組成物(3-35)におい
て、化合物(3-3501)に換えて下記に示す各々の化合物(2
-35-01)〜(2-35-90)を用いる以外は、ネマチック液晶組
成物(3-35)と同様にして、各々のネマチック液晶組成物
(3-35-01)〜(3-35-90)を調製した。これらのネマチック
液晶組成物(3-35-01) 〜(3-35-90)の表示特性は、本実
施例と同様に、良好な結果が得られた。
【0610】
【化199】
【0611】
【化200】
【0612】
【化201】
【0613】
【化202】
【0614】(実施例36)
【0615】
【化203】
【0616】からなるネマチック液晶組成物(3-36)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。
【0617】液晶組成物の物性特性 TN-I : 84.5 ℃ T N : −70. ℃ △ε : 20.4 △n : 0.133 ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚6μm) Vth : 0.82 V γ : 1.27 ツイスト角240度のSTN-LCD表示特性 Vth : 0.90 V γ : 1.018 △(Vth)/△(T):1.5 mV/℃(T=5〜40
℃の範囲)
【0618】ツイスト角240度のSTN液晶表示装置は、駆
動電圧が1V以下であり、その温度依存性が小さく、応
答性が速く、急峻性より高時分割特性に優れた表示特性
を示した。
【0619】以下、下記のネマチック液晶組成物を調製
する。本実施例のネマチック液晶組成物(3-36)におい
て、化合物(3-3607)に換えて下記に示す各々の化合物(2
-36-01)〜(2-36-90)を用いる以外は、ネマチック液晶組
成物(3-36)と同様にして、各々のネマチック液晶組成物
(3-36-01)〜(3-36-90)を調製した。これらのネマチック
液晶組成物(3-36-01)〜(3-36-90)の表示特性は、本実施
例と同様に、良好な結果が得られた。
【0620】
【化204】
【0621】
【化205】
【0622】
【化206】
【0623】(実施例37)
【0624】
【化207】
【0625】からなるネマチック液晶組成物(3-37)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。
【0626】液晶組成物の物性特性 TN-I : 112.0 ℃ T N : −70. ℃ △ε : 10.0 △n : 0.311 ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚8μm) Vth : 2.10 V △(Vth)/△(T):2.6 mV/℃(T=0〜50
℃の範囲)
【0627】このネマチック液晶組成物は、TN-Iが高
く、T Nが低いのでより広い温度域で動作させること
ができ、粘性ηと比較して△nが大きいので応答の改善
が可能であり、粘性ηと比較して誘電率異方性△εが大
きいことから低い駆動電圧でも応答性を改良できる等の
特徴を有している。また、このネマチック液晶組成物
は、加熱促進テスト後の比抵抗や電圧保持率が高いこと
から、熱に安定であることが理解できる。この組成物を
基本的な構成材料として用いたアクティブ・マトリクス
液晶表示装置は、漏れ電流が小さくフリッカの発生しな
い優れたものである。このネマチック液晶組成物を用い
て、セル厚dが1.6μmのTN-LCDを構成してその表示
特性を測定したところ、しきい値電圧が1.48V、応
答速度が1.6msecを示す液晶表示装置が得られ
た。
【0628】(実施例38)
【0629】
【化208】
【0630】からなるネマチック液晶組成物(3-38)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。
【0631】液晶組成物の物性特性 TN-I : 115.0 ℃ T N : −70. ℃ △ε : 6.0 △n : 0.142 ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚6μm) Vth : 2.10 V γ : 1.14 ツイスト角240度のSTN-LCD表示特性 Vth : 2.30 V γ : 1.033 △(Vth)/△(T):2.0 mV/℃(T=5〜40
℃の範囲)
【0632】このネマチック液晶組成物は、TN-Iが高
く、T Nが低いのでより広い温度域で動作させること
ができる特徴を有している。また、このネマチック液晶
組成物は、加熱促進テスト後の比抵抗や電圧保持率が高
いことから、熱に安定であることが理解できる。この組
成物を基本的な構成材料として用いたアクティブ・マト
リクス液晶表示装置は、漏れ電流が小さくフリッカの発
生しない優れたものである。更に、このネマチック液晶
組成物は、文献『高速液晶技術』(63頁、(株)シーエ
ムシー社出版)中に示されたTN-LCD液晶表示の光学的急
峻性の限界値である1.12に近い値を示しており、従
って、この液晶組成物は高時分割駆動に有用であること
が理解できる。更にまた、ツイスト角240度のSTN液晶表
示装置は、駆動電圧の温度依存性が小さく、応答性が速
く、急峻性より高時分割特性に優れた表示特性を示し
た。
【0633】(実施例39)以下、下記のネマチック液
晶組成物を調製する。本発明のネマチック液晶組成物(3
-01)において、化合物(3-0105)に換えて下記に示す各々
の化合物(2-01-01)〜(2-01-20)を用いる以外は、ネマチ
ック液晶組成物(3-01)と同様にして、各々のネマチック
液晶組成物(3-01-01)〜(3-01-20)を調製した。これらの
ネマチック液晶組成物(3-01-01) 〜(3-01-20)の表示特
性は、ネマチック液晶組成物(3-01)と同様に、良好な結
果が得られた。
【0634】
【化209】
【0635】(実施例40)以下、下記のネマチック液
晶組成物を調製する。本発明のネマチック液晶組成物(3
-02)において、化合物(3-0207)に換えて下記に示す各々
の化合物(2-02-01)〜(2-02-20)を用いる以外は、ネマチ
ック液晶組成物(3-02)と同様にして、各々のネマチック
液晶組成物(3-02-01)〜(3-02-20)を調製した。これらの
ネマチック液晶組成物(3-02-01) 〜(3-02-20)の表示特
性は、ネマチック液晶組成物(3-02)と同様に、良好な結
果が得られた。
【0636】
【化210】
【0637】(実施例41)以下、下記のネマチック液
晶組成物を調製する。本発明のネマチック液晶組成物(3
-36)において、化合物(3-3605)に換えて下記に示す各々
の化合物(2-36-91)〜(2-36-110)を用いる以外は、ネマ
チック液晶組成物(3-36)と同様にして、各々のネマチッ
ク液晶組成物(3-36-91)〜(3-36-110)を調製した。これ
らのネマチック液晶組成物(3-36-91) 〜(3-36-110)の表
示特性は、ネマチック液晶組成物(3-02)と同様に、良好
な結果が得られた。
【0638】
【化211】
【0639】(実施例42)本発明のネマチック液晶組
成物(3-12)、(3-14)、(3-19)〜(3-21)、(3-27)、(3-2
8)、(3-34)、(3-37)、(1-09) 、(1-10) 、(1-18) 、(1
-23)は、光散乱形液晶表示に用いることができる。以下
応用例について更に詳細に説明する。しかしながら、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0640】液晶材料として上記液晶組成物を80%、
高分子形成性化合物として「HX−220」(日本化薬
社製)を13.86%、ラウリルアクリレートを5.9
4%、重合開始剤として2−ヒドロキシ−2−メチル−
1−フェニルプロパン−1−オンを0.2%の比率で混
合し、均一溶液の調光層形成材料を調製した。この調光
層形成材料を、平均粒径10μmのスペーサーが介在し
た2枚のITO電極ガラス基板を用いて作製した大きさ
50×50mmの空セルに、均一溶液の転移温度より10
℃高い温度の下で真空注入した。 これを、均一溶液の
転移温度より3℃高い温度に保持しながら、 メタルハ
ライドランプ(80W/cm2)の下を3.5m/分の速
度で通過させ、500mJ/cm2に相当するエネルギー
の紫外線を照射して高分子形成化合物を硬化させて、液
晶材料と透明性固体物質から成る調光層を有する液晶デ
バイスを得た。得られた液晶デバイスについて、基板間
に形成された硬化物の断面を走査型電子顕微鏡で観察し
たところ、ポリマーから成る三次元ネットワーク構造の
透明性固体物質が認められた。
【0641】得られた光散乱形液晶表示の特性は、従来
の光散乱形液晶デバイスと比較して、広い動作温度範囲
を示し、動画有利な応答性を有し、高コントラストでか
つ均一でむらのない表示特性を有しており、広告板等の
装飾表示板や時計等の表示装置、又はプロジェクション
表示装置等に有用なものであった。特に、ネマチック液
晶組成物(3-12)、(3-14)、(3-21) (3-34)、(3-37)、(1-
09) 、(1-18)を用いた場合はアクティブ用に有用であ
り、ネマチック液晶組成物(3-38)、(1-23)を用いた場合
は時分割駆動用に有用であり、ネマチック液晶組成物(3
-14)、(3-27)用いた場合は高温例えば照明器具、レーザ
ー書き込み等の使用に有用であった。
【0642】尚、本実施例のネマチック液晶組成物は、
OCBやECBモードの液晶表示にも有用であり、ネマチック
液晶組成物(3-12)、(3-14)、(3-21) (3-34)、(3-37)、
(1-09) 、(1-18)はアクティブ用OCBとしても使用でき
る。
【0643】(実施例43)本発明のネマチック液晶組
成物、特に(3-12)、(3-14)、(3-21) (3-34)、(3-37)は
更に以下の特徴を有していた。これらネマチック液晶組
成物の複屈折率の波長分散を測定したところ、光の波長
650nmに対する400nmでの比がより大きく、特
に大きいものには1.15以上を示した。この液晶材料
は、光の波長の違いによってより大きな位相差が現れて
いることから、カラーフィルター層を用いないでカラー
表示を行う、液晶と位相差板の複屈折性を利用した新規
反射型カラー液晶表示方式に有用なものである。
【0644】(実施例44)本発明のネマチック液晶組
成物、特に(3-06)〜(3-09) 、(3-19)、(3-23)〜(3-25)
は更に以下の特徴を有していた。これらの液晶組成物の
液晶構成因子S=(η×<a>3-1{式中、ηは液晶組
成物の粘度(単位c.p.)を表し、<a>は液晶組成物の
平均分子長(単位Å)を表す}を用いて定義する緩和周
波数をωd=2×1012×S-1.4031とし、該液晶組成
物を表示として駆動させることに関わるフレーム周波数
及び又はデューティー数で定められる実際に液晶層に印
加される実行周波数をFとした場合、駆動温度範囲内で
1.0×102≧ωd/F≧5.0×10-1であった。
これにより、種々の時分割に対応した周波数範囲で駆動
電圧が変動しない、あるいは時分割数(デューティー
数)の増大により、低温域において駆動電圧が急激に増
加することを改善することができるものである。この様
な特徴はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基の構
造に由来するものと思われる。従って、本発明の液晶組
成物を用いることにより、表示特性の改善された液晶表
示装置を得ることができる。特に情報量の多いTN-LCD、
STN-LCD形液晶表示装置において良好な駆動特性及び表
示特性が得られた。
【0645】(実施例45)
【0646】
【化212】
【0647】からなるネマチック液晶組成物(3-39)を
調製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の
通りであった。 TN-I : 78.4 ℃ T N : −70. ℃ △ε : 7.7 △n : 0.095 ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚6μm) Vth : 1.24 V V1 : 2.47 V γ : 1.27 τr=τd : 54.2 msec
【0648】本実施例のネマチック液晶組成物は、光透
過率が1%の時の印加電圧V1が2.47Vと低く、低
電圧駆動のアクティブ・マトリクス液晶表示装置用とし
て最適な組成物となっている。
【0649】(実施例46)
【0650】
【化213】
【0651】からなるネマチック液晶組成物(3-40)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。
【0652】液晶組成物の物性特性 TN-I : 85.1 ℃ T N : −27. ℃ △ε : 4.4 △n : 0.065 ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚6μm) Vth : 1.65 V γ : 1.284 τr=τd : 56.8 msec IPSモード表示特性(セル厚4μm) V10 : 2.96 V γ : 1.80 τr=τd : 50 msec
【0653】このネマチック液晶組成物は、TN-Iが比較
的高く、T Nが低いので広い温度域で動作させることが
できIPSモードでのレスポンスが速いという特徴を有し
ている。
【0654】(実施例47)
【0655】
【化214】
【0656】からなるネマチック液晶組成物(3-41)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。
【0657】液晶組成物の物性特性 TN-I : 95.1 ℃ T N : −70. ℃ △ε : 6.8 △n : 0.082 ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚6μm) Vth : 1.39 V γ : 1.282 τr=τd : 66.9 msec IPSモード表示特性(セル厚4μm) V10 : 2.32 V γ : 1.78 τr=τd : 55 msec
【0658】このネマチック液晶組成物は、TN-Iが高
く、T Nが低いのでより広い温度域で動作させること
ができ、IPSモードでのレスポンスが速いという特徴を
有している。
【0659】(実施例48)
【0660】
【化215】
【0661】からなるネマチック液晶組成物(3-42)を
調製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の
通りであった。本実施例においても、上述の効果を示す
ことが確認された。
【0662】TN-I : 95.0 ℃ T N : −70. ℃ △ε : 6.9 △n : 0.080 ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚6μm) Vth : 1.38 V γ : 1.28 τr=τd : 67.0msec IPSモードの表示特性(セル厚4μm) Vth : 2.3 V γ : 1.77 τr=τd : 49.9msec
【0663】
【発明の効果】本発明のネマチック液晶組成物は、一般
式(I-1)〜(I-5)で表される化合物からなる液晶成分A
を必須成分とし、液晶組成物に混合すると、相溶性の改
善、低温保存の向上等により液晶表示特性の動作温度範
囲を拡大し、駆動電圧の低減及びその温度変化を改善
し、所定の駆動電圧に対し比較的速い応答性を達成させ
ることができる。また、複屈折率、誘電率異方性、弾性
定数の設計及びこれらの温度依存性、複屈折率の光波長
依存性やデューティー数に対応した誘電率異方性の周波
数依存性等も改良できるという特徴を有している。従っ
て、本発明のネマチック液晶組成物は、アクティブ・マ
トリクス形、ツイスティッド・ネマチックあるいはスー
パー・ツイスティッド・ネマチック液晶表示装置に用い
ることができる。また、液晶層と位相差板の複屈折性で
カラー表示をする液晶表示素子を提供することができ
る。さらに、液晶材料及び透明性固体物質を含有する調
光層を有する光散乱形液晶表示にも有用装置を提供でき
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 19/42 C09K 19/42 G09F 9/30 338 G09F 9/30 338 9/35 345 9/35 345 Fターム(参考) 4H027 BA01 BA02 BB01 BB02 BB03 BB04 BB05 BB06 BB11 BC04 BC05 BC06 BD01 BD02 BD04 BD08 BD23 BD24 BE01 BE02 BE03 CB01 CB02 CB04 CC04 CD01 CD04 CE04 CE05 CG04 CK04 CL04 CM01 CM04 CN01 CN04 CN05 CP04 CR01 CR04 CT02 CT03 CT04 CU01 CU04 CW01 CW02 DE01 DE04 DK03 DK04 DK05 DM02 DM03 DM04 DM05 DP01 5C094 AA05 AA06 AA13 AA24 AA33 BA03 BA44 BA45 FB03 FB20 JA20

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶組成物が、一般式(I-1)〜(I-5) 【化1】 (式中、 ナフタレン−2,6−ジイル環中に存在する1個又は2
    個以上のCH基がN基で置換されていてもよく、 デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル環中に存在する
    1個又は2個以上の−CH2−基が−CF2−で置換され
    ていてもよく、該環中に存在する1個又は2個以上の−
    CH2−CH2−基が−CH2−O−、−CH=CH−、
    −CH=CF−、−CF=CF−、−CH=N−又は−
    CF=N−で置換されていてもよく、該環中に存在する
    1個又は2個以上の>CH−CH2−基が>CH−O
    −、>C=CH−、>C=CF−、>C=N−又は>N
    −CH2−で置換されていてもよく、該環中に存在する
    >CH−CH<基が>CH−CF<、>CF−CF<又
    は>C=C<で置換されていてもよく、非置換又は置換
    された該環中の少なくとも1個のCがSiと置換されて
    いてもよく、 R1は各々独立的に炭素原子数1〜10のアルキル基又
    は炭素原子数2〜10のアルケニル基を表し、該アルキ
    ル基又は該アルケニル基は非置換又は置換基として1個
    又は2個以上のF、Cl、CN、CH3又はCF3を有す
    ることができ、該アルキル基又は該アルケニル基中に存
    在する1個又は2個以上のCH2基は、O原子が相互に
    直接結合しないものとして、O、CO又はCOOで置換
    されていてもよく、 Q1は各々独立的にF、Cl、CF3、OCF3、OCF2
    H、OCFH2、NCS又はCNを表し、 X1〜X3は各々独立的にはH、F、Cl、CF3、OC
    3又はCNを表し、X 3はまた各々独立的にはCH3
    表し、 W1〜W6は各々独立的にはH、F、Cl、CF3、OC
    3又はCNを表し、W 4はまた各々独立的にはCH3
    表し、 K1〜K5は各々独立的に単結合、-COO-、-OCO-、
    -CH2O-、-OCH2-、-CH=CH-、-CF=CF-、
    -C≡C-、-(CH2)2-、-(CH2)4-、-CH=CH-(C
    2)2-、-(CH2)2-CH=CH-、-CH=N-、-CH=
    N-N=CH-又は-N(O)=N-を表し、 環A1〜A4は各々独立的に1,4−フェニレン、2又は
    3−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオ
    ロ−1,4−フェニレン、3,5−ジフルオロ−1,4
    −フェニレン、2又は3−クロロ−1,4−フェニレ
    ン、2,3−ジクロロ−1,4−フェニレン、3,5−
    ジクロロ−1,4−フェニレン、ピリミジン−2,5−
    ジイル、トランス−1,4−シクロへキシレン、トラン
    ス−1,4−シクロへキセニレン、トランス−1,3−
    ジオキサン−2,5−ジイル、トランス−1−シラ−
    1,4−シクロヘキシレン、トランス−4−シラ−1,
    4−シクロヘキシレン、ナフタレン−2,6−ジイル、
    1,2,3,4−テトラハイドロナフタレン−2,6−
    ジイル又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイルを表
    し、ナフタレン−2,6−ジイル及び1,2,3,4−
    テトラハイドロナフタレン−2,6−ジイルは非置換又
    は置換基として1個又は2個以上のF、Cl、CF3
    OCF3又はCH3を有することができ、 ナフタレン−2,6−ジイル環、1,2,3,4−テト
    ラハイドロナフタレン−2,6−ジイル環、デカヒドロ
    ナフタレン−2,6−ジイル環、側鎖基R1、極性基
    1、連結基K1〜K5及び環A1〜A4に存在する1個又
    は2個以上の水素原子は重水素原子と置換されていても
    良く、 k1〜k8は各々独立的に0又は1を表し、k3+k4は0
    又は1であり、k5+k6+k7+k8は0、1又は2であ
    り、 前記一般式(I-1)〜(I-5)の化合物を構成する原子は
    その同位体原子で置換されていても良い。)から選ばれ
    た一つ又は二つ又は三つ以上の一般式で表される1種又
    は2種以上の化合物からなる液晶成分Aを含有し、前記
    一般式(I-1)〜(I-5)の化合物を除く液晶成分とし
    て、+2以上の誘電率異方性を有する化合物からなる液
    晶成分Bを0〜99.9重量%含有し、−10〜+2の
    誘電率異方性を有する化合物からなる液晶成分Cを0〜
    85重量%含有し、該液晶成分Bと該液晶成分Cの総和
    が0〜99.9重量%であることを特徴とするネマチッ
    ク液晶組成物。
  2. 【請求項2】 前記液晶成分Aが、下記の条件の少なく
    とも一つを満たすことを特徴とする請求項1記載のネマ
    チック液晶組成物。 (i)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化合物
    から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般式
    (I-2)で表される化合物から選ばれる化合物を1種又
    は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成分A
    での含有率が5〜100重量%であること。 (ii)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化合
    物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
    式(I-3)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
    又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成分
    Aでの含有率が5〜100重量%であること。 (iii)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化合
    物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
    式(I-4)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
    又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成分
    Aでの含有率が5〜100重量%であること。 (iv)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化合
    物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
    式(I-5)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
    又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成分
    Aでの含有率が5〜100重量%であること。 (v)前記液晶成分Aが、一般式(I-2)で表される化合物
    から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般式
    (I-3)で表される化合物から選ばれる化合物を1種又
    は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成分A
    での含有率が5〜100重量%であること。 (vi)前記液晶成分Aが、一般式(I-2)で表される化合
    物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
    式(I-4)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
    又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成分
    Aでの含有率が5〜100重量%であること。 (vii)前記液晶成分Aが、一般式(I-2)で表される化合
    物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
    式(I-5)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
    又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成分
    Aでの含有率が5〜100重量%であること。 (viii)前記液晶成分Aが、一般式(I-3)で表される化
    合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
    般式(I-4)で表される化合物から選ばれる化合物を1
    種又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成
    分Aでの含有率が5〜100重量%であること。 (ix)前記液晶成分Aが、一般式(I-3)で表される化合
    物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
    式(I-5)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
    又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成分
    Aでの含有率が5〜100重量%であること。 (x)前記液晶成分Aが、一般式(I-4)で表される化合物
    から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般式
    (I-5)で表される化合物から選ばれる化合物を1種又
    は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成分A
    での含有率が5〜100重量%であること。 (xi)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化合
    物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
    式(I-2)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
    又は2種以上含有し、一般式(I-3)で表される化合物
    から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該選ば
    れた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜100重
    量%であること。 (xii)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化合
    物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
    式(I-2)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
    又は2種以上含有し、一般式(I-4)で表される化合物
    から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該選ば
    れた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜100重
    量%であること。 (xiii)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化
    合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
    般式(I-2)で表される化合物から選ばれる化合物を1
    種又は2種以上含有し、一般式(I-5)で表される化合
    物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該選
    ばれた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜100
    重量%であること。 (xiv)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化合
    物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
    式(I-3)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
    又は2種以上含有し、一般式(I-4)で表される化合物
    から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該選ば
    れた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜100重
    量%であること。 (xv)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化合
    物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
    式(I-3)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
    又は2種以上含有し、一般式(I-5)で表される化合物
    から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該選ば
    れた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜100重
    量%であること。 (xvi)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化合
    物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
    式(I-4)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
    又は2種以上含有し、一般式(I-5)で表される化合物
    から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該選ば
    れた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜100重
    量%であること。 (xvii)前記液晶成分Aが、一般式(I-2)で表される化
    合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
    般式(I-3)で表される化合物から選ばれる化合物を1
    種又は2種以上含有し、一般式(I-4)で表される化合
    物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該選
    ばれた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜100
    重量%であること。 (xviii)前記液晶成分Aが、一般式(I-2)で表される化
    合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
    般式(I-3)で表される化合物から選ばれる化合物を1
    種又は2種以上含有し、一般式(I-5)で表される化合
    物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該選
    ばれた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜100
    重量%であること。 (xix)前記液晶成分Aが、一般式(I-2)で表される化合
    物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
    式(I-4)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
    又は2種以上含有し、一般式(I-5)で表される化合物
    から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該選ば
    れた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜100重
    量%であること。 (xx)前記液晶成分Aが、一般式(I-3)で表される化合
    物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
    式(I-4)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
    又は2種以上含有し、一般式(I-5)で表される化合物
    から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該選ば
    れた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜100重
    量%であること。 (xxi)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化合
    物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
    式(I-2)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
    又は2種以上含有し、一般式(I-3)で表される化合物
    から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般式
    (I-4)で表される化合物から選ばれる化合物を1種又
    は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成分A
    での含有率が5〜100重量%であること。 (xxii)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化
    合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
    般式(I-2)で表される化合物から選ばれる化合物を1
    種又は2種以上含有し、一般式(I-3)で表される化合
    物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
    式(I-5)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
    又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成分
    Aでの含有率が5〜100重量%であること。 (xxiii)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化
    合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
    般式(I-2)で表される化合物から選ばれる化合物を1
    種又は2種以上含有し、一般式(I-4)で表される化合
    物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
    式(I-5)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
    又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成分
    Aでの含有率が5〜100重量%であること。 (xxiv)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化
    合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
    般式(I-3)で表される化合物から選ばれる化合物を1
    種又は2種以上含有し、一般式(I-4)で表される化合
    物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
    式(I-5)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
    又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成分
    Aでの含有率が5〜100重量%であること。 (xxv)前記液晶成分Aが、一般式(I-2)で表される化合
    物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
    式(I-3)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
    又は2種以上含有し、一般式(I-4)で表される化合物
    から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般式
    (I-5)で表される化合物から選ばれる化合物を1種又
    は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成分A
    での含有率が5〜100重量%であること。 (xxvi)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化
    合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
    般式(I-2)で表される化合物から選ばれる化合物を1
    種又は2種以上含有し、一般式(I-3)で表される化合
    物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
    式(I-4)で表される化合物から選ばれる化合物を1種
    又は2種以上含有し、一般式(I-5)で表される化合物
    から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該選ば
    れた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が100重量%
    であること。 (xxvii)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化
    合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該
    選ばれた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜10
    0重量%であること。 (xxviii)前記液晶成分Aが、一般式(I-2)で表される
    化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、
    該選ばれた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜1
    00重量%であること。 (xxix)前記液晶成分Aが、一般式(I-3)で表される化
    合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該
    選ばれた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜10
    0重量%であること。 (xxx)前記液晶成分Aが、一般式(I-4)で表される化合
    物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該選
    ばれた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜100
    重量%であること。 (xxxi)前記液晶成分Aが、一般式(I-5)で表される化
    合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該
    選ばれた化合物の前記液晶成分Aでの含有率が5〜10
    0重量%であること。
  3. 【請求項3】 前記液晶成分Aが、下記小群(I-ai)〜
    (I-avii)のうち一つ又は二つ又は三つ以上の小群から
    選ばれる化合物を1種〜20種含有し、該化合物の含有
    率が10〜100重量%であことを特徴とする請求項1
    〜2記載のネマチック液晶組成物。前記一般式(I-1)
    〜(I-5)において、(I-ai)R1が炭素原子数2〜7のア
    ルキル基又はアルケニル基である化合物、(I-aii)Q1
    がF、Cl、CF3、OCF3、OCF2H又はCNであ
    る化合物、(I-aiii)K1〜K5が単結合、-(CH2)2-、
    -COO-又は-C≡C-である化合物、(I-aiv)環A1
    4がトランス−1,4−シクロへキシレン、1,4−
    フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン又は
    3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレンである化合
    物、(I-av)ナフタレン−2,6−ジイル環、1,2,
    3,4−テトラハイドロナフタレン−2,6−ジイル
    環、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル環、側鎖基
    1、極性基Q1、連結基K1〜K5及び環A1〜A4に存在
    する1個又は2個以上の水素原子が重水素原子と置換さ
    れた化合物。前記一般式(I-1)〜(I-3)、(I-5)にお
    いて、(I-avi)W1〜W3がH、F、Cl、CF3又はO
    CF3である化合物。前記一般式(I-2)〜(I-4)におい
    て、(I-avii)X1、X2がH、F、Cl、CF3又はOC
    3である化合物。
  4. 【請求項4】 前記液晶成分Aが、下記小群(I-bi)〜
    (I-bxi)のうち一つ又は二つ又は三つ以上の小群から
    選ばれる化合物を1種〜20種含有し、該化合物の含有
    率が5〜100重量%であることを特徴とする請求項1
    〜3記載のネマチック液晶組成物。一般式(I-1)にお
    いて、R1が炭素原子数2〜7のアルキル基又はアルケ
    ニル基であり、Q1がF、Cl、CF3、OCF3又はC
    Nであり、W1〜W3がH、F、Cl、CF3又はOCF3
    であり、(I-bi)k1=k2=0であり、環A1がトラン
    ス−1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、
    3−フルオロ−1,4−フェニレン、3,5−ジフルオ
    ロ−1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイ
    ル、1,2,3,4−テトラハイドロナフタレン−2,
    6−ジイル又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル
    であり、K1が単結合、-(CH2)2-、-COO-又は-C≡
    C-である化合物、(I-bii)k1=1、k2=0であり、
    環A1、A2がトランス−1,4−シクロへキシレン、
    1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレ
    ン、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、ナフタ
    レン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラハイド
    ロナフタレン−2,6−ジイル又はデカヒドロナフタレ
    ン−2,6−ジイルであり、K1、K2が単結合、-(CH
    2)2-、-COO-又は-C≡C-である化合物。一般式(I-
    2)において、R1が炭素原子数2〜7のアルキル基又は
    アルケニル基であり、Q1がF、Cl、CF3、OCF3
    又はCNであり、X1、X2がH、F、Cl、CF3又はO
    CF3であり、W1〜W3がH、F、Cl、CF3又はOC
    3であり、(I-biii)k3=k4=0であり、環A1がト
    ランス−1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレ
    ン、3−フルオロ−1,4−フェニレン又は3,5−ジ
    フルオロ−1,4−フェニレンであり、K1、K4が単結
    合、-(CH2)2-、-COO-又は-C≡C-である化合物。
    一般式(I-3)において、R1が炭素原子数2〜7のアル
    キル基又はアルケニル基であり、Q1がF、Cl、C
    3、OCF3又はCNであり、X1、X2がH、F、C
    l、CF3又はOCF3であり、W1〜W3がH、F、C
    l、CF3又はOCF3であり、(I-biv)k1=k2=0
    であり、K3が単結合、-COO-又は-C≡C-である化
    合物、(I-bv)k1=1、k2=0であり、環A1が1,
    4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン又
    は3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレンであり、K
    1、K3が単結合、-COO-又は-C≡C-である化合物。
    一般式(I-4)において、R1が炭素原子数2〜7のアル
    キル基又はアルケニル基であり、Q1がF、Cl、C
    3、OCF3又はCNであり、X1、X2がH、F、C
    l、CF3又はOCF3であり、(I-bvi)k5=k6=k7
    =k8=0であり、K5が単結合、-(CH2)2-、-(CH2)
    4-、-COO-又は-C≡C-である化合物、(I-bvii)k
    5=1、k6=k7=k8=0であり、環A1がトランス−
    1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、3−
    フルオロ−1,4−フェニレン又は3,5−ジフルオロ
    −1,4−フェニレンであり、K1、K5が単結合、-(C
    2) 2-、-COO-又は-C≡C-である化合物、(I-bvii
    i)k7=1、k5=k6=k8=0であり、環A3がトラン
    ス−1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、
    3−フルオロ−1,4−フェニレン又は3,5−ジフル
    オロ−1,4−フェニレンであり、K3、K5が単結合、
    -(CH2) 2-、-COO-又は-C≡C-である化合物、(I-
    bix)デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル環が、−
    CF2−、−CH2−O−、−CH=CH−、−CH=C
    F−、−CF=CF−、−CH=N−、−CF=N−、
    >CH−O−、>C=CH−、>C=CF−、>C=N
    −、>N−CH2−、>CH−CF<、>CF−CF
    <、>C=C<、Siの置換基のうち少なくとも1個の
    置換基を有する化合物。一般式(I-5)において、R1
    が炭素原子数2〜7のアルキル基又はアルケニル基であ
    り、Q1がF、Cl、CF3、OCF3又はCNであり、
    1、W2がH、F、Cl、CF3又はOCF3であり、(I
    -bx)k1=k2=0であり、環A1がトランス−1,4−
    シクロへキシレン、1,4−フェニレン、3−フルオロ
    −1,4−フェニレン、3,5−ジフルオロ−1,4−
    フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、1,2,
    3,4−テトラハイドロナフタレン−2,6−ジイル又
    はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイルであり、K1
    が単結合、-(CH2)2-、-(CH2)4-又は-COO-である
    化合物、(I-bxi)k1=1、k2=0であり、環A1、A
    2がトランス−1,4−シクロへキシレン、1,4−フ
    ェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、3,5
    −ジフルオロ−1,4−フェニレン、ナフタレン−2,
    6−ジイル、1,2,3,4−テトラハイドロナフタレ
    ン−2,6−ジイル又はデカヒドロナフタレン−2,6
    −ジイルであり、K1、K2が単結合、-(CH2)2-、-(C
    2)4-又は-COO-である化合物。
  5. 【請求項5】 前記液晶成分Bが、一般式(II-1)〜
    (II-4) 【化2】 (式中、 R1、Q1、W1〜W4は請求項1記載と同じであり、 Y1、Y2は各々独立的にH、F、Cl又はOCF3を表
    し、 VはCH又はNを表し、 P1〜P3は各々独立的に単結合、-COO-、-OCO-、
    -CH2O-、-OCH2-、-(CH2)2-、-(CH2)4-、-C
    H=CH-(CH2)2-、-(CH2)2-CH=CH-、-CH=
    N-、-CH=N-N=CH-又は-N(O)=N-を表し、P
    1、P3はまた各々独立的に-CH=CH-、-CF=CF-
    又は-C≡C-であってもよく、 環B1〜B3は各々独立的にトランス−1,4−シクロへ
    キシレン、トランス−1,4−シクロへキセニレン、ト
    ランス−1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、トラン
    ス−1−シラ−1,4−シクロヘキシレン又はトランス
    −4−シラ−1,4−シクロヘキシレンを表し、環B3
    はまた1,4−フェニレン、2又は3−フルオロ−1,
    4−フェニレン、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニ
    レン、2又は3−クロロ−1,4−フェニレン、2,3
    −ジクロロ−1,4−フェニレン、3,5−ジクロロ−
    1,4−フェニレンであってもよく、 側鎖基R1、極性基Q1、連結基P1〜P3及び環B1〜B3
    に存在する1個又は2個以上の水素原子は重水素原子と
    置換されていても良く、 p1〜p3は各々独立的に0又は1を表し、p2+p3は0
    又は1であり、 一般式(II-1)〜(II-4)の化合物を構成する原子はそ
    の同位体原子で置換されていても良い。)で表される化
    合物群から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有する
    ことを特徴とする請求項1〜4記載のネマチック液晶組
    成物。
  6. 【請求項6】 前記液晶成分Bが、下記小群(II-ai)
    〜(II-axii)のうち一つ又は二つ又は三つ以上の小群
    から選ばれる化合物を1種〜20種含有し、該化合物の
    含有率が10〜100重量%であることを特徴とする請
    求項5記載のネマチック液晶組成物。 (II-ai)前記一般式(II-1)〜(II-4)において、R1
    が炭素原子数2〜5のアルケニル基である化合物、(II
    -aii)前記一般式(II-1)〜(II-4)において、Q1
    F、Cl又は-OCF 3である化合物、(II-aiii)前記
    一般式(II-1)において、P2が-(CH2)2-又は-(C
    2)4-である化合物、(II-aiv)前記一般式(II-1)に
    おいて、p1が1である化合物、(II-av)前記一般式
    (II-2)において、Y1、Y2、W1、W2の少なくとも1
    個がFである化合物、(II-avi)前記一般式(II-2)に
    おいて、p1が1であり、P1が-C≡C-である化合物、
    (II-avii)前記一般式(II-2)において、P2が単結合
    又は-(CH2)2-であり、P1が-COO-である化合物、
    (II-aviii)前記一般式(II-3)において、Y1、Y2
    1〜W4の少なくとも1個がFである化合物、(II-ai
    x)前記一般式(II-3)において、P3が-C≡C-である
    化合物、(II-ax)前記一般式(II-3)において、P1
    単結合又は-C≡C-であり、P3が-COO-である化合
    物、(II-axi)前記一般式(II-4)で表される化合物、
    (II-axii)前記一般式(II-1)、(II-2)、(II-4)の
    化合物において、環B1〜B3がトランス−1,4−シク
    ロへキシレンである場合、該環の水素原子のうち少なく
    とも1個が重水素原子と置換された化合物。
  7. 【請求項7】 前記液晶成分Bが、下記小群(II-bi)
    〜(II-bviii)のうち一つ又は二つ又は三つ以上の小群
    から選ばれる化合物を1種〜20種含有し、該化合物の
    含有率が10〜100重量%であることを特徴とする請
    求項5記載のネマチック液晶組成物。 (II-bi)前記一般式(II-1)において、R1が炭素原子
    数2〜5のアルキル基又はアルケニル基であり、p1
    0であり、Q1が-CNである化合物、(II-bii)前記一
    般式(II-1)において、R1が炭素原子数2〜5のアル
    キル基又はアルケニル基であり、p1が1であり、Q1
    F又は-CNであり、Y1、Y2がH又はFである化合物、
    (II-biii)前記一般式(II-2)において、R1が炭素原
    子数2〜5のアルキル基又はアルケニル基であり、p1
    が0であり、Q1が-CNであり、Y1、Y2、W1、W 2がH
    又はFである化合物、(II-biv)前記一般式(II-2)に
    おいて、R1が炭素原子数2〜5のアルキル基又はアル
    ケニル基であり、p1が1であり、P2が単結合、-(CH
    2)2-又は-COO-であり、P1が単結合、-COO-又は-
    C≡C-であり、Q1がF又は-CNであり、Y1、Y2
    1、W2がH又はFである化合物、(II-bv)前記一般
    式(II-3)において、R1が炭素原子数2〜5のアルキ
    ル基又はアルケニル基であり、P1とP3の一方が単結合
    であり、他方が単結合、-COO-又は-C≡C-である化
    合物、(II-bvi)前記一般式(II-3)において、R1
    炭素原子数2〜5のアルキル基又はアルケニル基であ
    り、Y1、Y2、W1〜W4がH又はFである化合物、(II
    -bvii)前記一般式(II-4)において、R1が炭素原子
    数2〜7のアルキル基又はアルケニル基であり、p2
    3が0である化合物、(II-bviii)前記一般式(II-1)
    〜(II-2)の化合物において、環B1、B2がトランス−
    1,4−シクロへキシレンである場合、該環の水素原子
    のうち少なくとも1個が重水素原子と置換された化合
    物。
  8. 【請求項8】 前記液晶成分Bが、下記小群(II-ci)
    〜(II-civ)のうち一つ又は二つ又は三つ以上の小群か
    ら選ばれる化合物を1種〜20種含有し、該化合物の含
    有率が10〜100重量%であることを特徴とする請求
    項5記載のネマチック液晶組成物。 (II-ci)前記一般式(II-1)において、R1が炭素原子
    数2〜5のアルキル基又はアルケニル基であり、p1
    1であり、P1とP2の一方が単結合であり、他方が単結
    合、-COO-、-(CH2)2-又は-(CH2)4であり、Q1
    F、Cl、CF3、OCF3又はOCF2Hであり、Y1
    びY2の1個又は2個がFである化合物、(II-cii)前
    記一般式(II-2)において、R1が炭素原子数2〜5の
    アルキル基又はアルケニル基であり、p1が1であり、
    2が単結合、-(CH2)2-又は-COO-であり、P1が単
    結合、-COO-又は-C≡C-であり、Q1がF、Cl、
    CF3、OCF3又はOCF2Hであり、Y1及びY2の1
    個又は2個がFであり、W1及びW2がH又はFである化
    合物、(II-ciii)前記一般式(II-3)において、R1
    炭素原子数2〜5のアルキル基又はアルケニル基であ
    り、P1とP3の一方が単結合であり、他方が単結合、-
    COO-又は-C≡C-であり、Q1がF、Cl、CF3
    OCF3又はOCF2Hであり、Y1及びY2の1個又は2
    個がFであり、W1〜W4がH又は1個以上がFである化
    合物、(II-civ)前記一般式(II-1)、(II-2)の化合物
    において、環B1、B2がトランス−1,4−シクロへキ
    シレンである場合、該環の水素原子の少なくとも三個が
    重水素原子と置換された化合物。
  9. 【請求項9】 前記液晶成分Cが、一般式(III-1)〜
    (III-4) 【化3】 (式中、 W1〜W3、Vは請求項1及び5記載と同じであり、 R2、R3は各々独立的に炭素原子数1〜10のアルキル
    基、アルコキシ基又は炭素原子数2〜10のアルケニル
    基、アルケニルオキシ基を表し、該アルキル基、該アル
    コキシ基、該アルケニル基又は該アルケニルオキシ基は
    非置換又は置換基として1個又は2個以上のF、Cl、
    CN、CH3又はCF3を有することができ、及び又は該
    アルキル基、該アルコキシ基、該アルケニル基又は該ア
    ルケニルオキシ基中に存在する1個又は2個以上のCH
    2基は、O原子が相互に直接結合しないものとして、
    O、CO又はCOOで置換されていてもよく、 Z1〜Z3は各々独立的にH、F、Cl、CF3、OCF3
    又はCNを表し、Z3はまた各々独立的に-CH3であっ
    てもよく、 M1〜M3は各々独立的に単結合、-COO-、-OCO-、
    -CH2O-、-OCH2-、-(CH2)2-、-(CH2)4-、-C
    H=CH-(CH2)2-、-(CH2)2-CH=CH-、-CH=
    N-、-CH=N-N=CH-又は-N(O)=N-を表し、M
    1、M3はまた各々独立的に-CH=CH-、-CF=CF-
    又は-C≡C-であってもよく、 環C1〜C3は各々独立的にトランス−1,4−シクロへ
    キシレン、トランス−1,4−シクロへキセニレン、ト
    ランス−1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、トラン
    ス−1−シラ−1,4−シクロヘキシレン、トランス−
    4−シラ−1,4−シクロヘキシレン、ナフタレン−
    2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラハイドロナフ
    タレン−2,6−ジイル又はデカヒドロナフタレン−
    2,6−ジイルを表し、ナフタレン−2,6−ジイル及
    び1,2,3,4−テトラハイドロナフタレン−2,6
    −ジイルは非置換又は置換基として1個又は2個のF、
    Cl、CF3、OCF3又はCH3を有することができ、
    環C1、C3はまた1,4−フェニレン、2又は3−フル
    オロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,
    4−フェニレン、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニ
    レン、2又は3−クロロ−1,4−フェニレン、2,3
    −ジクロロ−1,4−フェニレン、3,5−ジクロロ−
    1,4−フェニレンであってもよく、 側鎖基R2、R3、連結基M1〜M3及び環C1〜C3に存在
    する1個又は2個以上の水素原子は重水素原子と置換さ
    れていても良く、 m1〜m3は各々独立的に0又は1を表し、m2+m3は0
    又は1であり、 前記一般式(III-1)〜(III-4)の化合物を構成する原
    子はその同位体原子で置換されていても良い。)で表さ
    れる化合物群から選ばれる化合物を含有することを特徴
    とする請求項1〜8記載のネマチック液晶組成物。
  10. 【請求項10】 前記液晶成分Cが、下記の条件の少な
    くとも一つを満たすことを特徴とする請求項9記載のネ
    マチック液晶組成物。 (i)前記液晶成分Cが、一般式(III-1)で表される化合
    物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該選
    ばれた化合物の前記液晶成分Cでの含有率が5〜100
    重量%であること。 (ii)前記液晶成分Cが、一般式(III-2)で表される化
    合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該
    選ばれた化合物の前記液晶成分Cでの含有率が5〜10
    0重量%であること。 (iii)前記液晶成分Cが、一般式(III-3)で表される化
    合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該
    選ばれた化合物の前記液晶成分Cでの含有率が5〜10
    0重量%であること。 (iv)前記液晶成分Cが、一般式(III-4)で表される化
    合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、該
    選ばれた化合物の前記液晶成分Cでの含有率が5〜10
    0重量%であること。 (v)前記液晶成分Cが、一般式(III-1)で表される化合
    物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
    式(III-2)で表される化合物から選ばれる化合物を1
    種又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成
    分Cでの含有率が5〜100重量%であること。 (vi)前記液晶成分Cが、一般式(III-1)で表される化
    合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
    般式(III-3)で表される化合物から選ばれる化合物を
    1種又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶
    成分Cでの含有率が5〜100重量%であること。 (vii)前記液晶成分Cが、一般式(III-1)で表される化
    合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
    般式(III-4)で表される化合物から選ばれる化合物を
    1種又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶
    成分Cでの含有率が5〜100重量%であること。 (viii)前記液晶成分Cが、一般式(III-2)で表される
    化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、
    一般式(III-3)で表される化合物から選ばれる化合物
    を1種又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液
    晶成分Cでの含有率が5〜100重量%であること。 (ix)前記液晶成分Cが、一般式(III-2)で表される化
    合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
    般式(III-4)で表される化合物から選ばれる化合物を
    1種又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶
    成分Cでの含有率が5〜100重量%であること。 (x)前記液晶成分Cが、一般式(III-3)で表される化合
    物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般
    式(III-4)で表される化合物から選ばれる化合物を1
    種又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液晶成
    分Cでの含有率が5〜100重量%であること。 (xi)前記液晶成分Cが、一般式(III-1)で表される化
    合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
    般式(III-2)で表される化合物から選ばれる化合物を
    1種又は2種以上含有し、一般式(III-3)で表される
    化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、
    該選ばれた化合物の前記液晶成分Cでの含有率が5〜1
    00重量%であること。 (xii)前記液晶成分Cが、一般式(III-1)で表される化
    合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
    般式(III-2)で表される化合物から選ばれる化合物を
    1種又は2種以上含有し、一般式(III-4)で表される
    化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、
    該選ばれた化合物の前記液晶成分Cでの含有率が5〜1
    00重量%であること。 (xiii)前記液晶成分Cが、一般式(III-1)で表される
    化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、
    一般式(III-3)で表される化合物から選ばれる化合物
    を1種又は2種以上含有し、一般式(III-4)で表され
    る化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有
    し、該選ばれた化合物の前記液晶成分Cでの含有率が5
    〜100重量%であること。 (xiv)前記液晶成分Cが、一般式(III-2)で表される化
    合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
    般式(III-3)で表される化合物から選ばれる化合物を
    1種又は2種以上含有し、一般式(III-4)で表される
    化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、
    該選ばれた化合物の前記液晶成分Cでの含有率が5〜1
    00重量%であること。 (xv)前記液晶成分Cが、一般式(III-1)で表される化
    合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一
    般式(III-2)で表される化合物から選ばれる化合物を
    1種又は2種以上含有し、一般式(III-3)で表される
    化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、
    一般式(III-4)で表される化合物から選ばれる化合物
    を1種又は2種以上含有し、該選ばれた化合物の前記液
    晶成分Cでの含有率が5〜100重量%であること。
  11. 【請求項11】 前記液晶成分Cが、下記小群(III-a
    i)〜(III-axii)のうち一つ又は二つ又は三つ以上の
    小群から選ばれる化合物を1種〜20種含有し、該化合
    物の含有率が10〜100重量%であることを特徴とす
    る請求項9記載のネマチック液晶組成物。 (III-ai)前記一般式(III-1)〜(III-4)において、
    2が炭素原子数2〜5のアルケニル基である化合物、
    (III-aii)前記一般式(III-1)〜(III-4)におい
    て、R3が炭素原子数2〜7の直鎖状アルケニル基又は
    アルケニルオキシ基である化合物、(III-aiii)前記一
    般式(III-1)の化合物において、m1が0であり、M2
    が単結合又は-(CH2)2-である化合物、(III-aiv)前
    記一般式(III-1)の化合物において、m1が1である化
    合物、(III-av)前記一般式(III-2)で表される化合
    物、(III-avi)前記一般式(III-3)の化合物におい
    て、Z1、Z2、W1〜W3の少なくとも1個がFである化
    合物、(III-avii)前記一般式(III-3)の化合物にお
    いて、Z3がF又は-CH3である化合物、(III-aviii)
    前記一般式(III-3)の化合物において、m1が0であ
    り、M3が単結合である化合物、(III-aix)前記一般式
    (III-3)の化合物において、m1が1であり、M1が単
    結合、-OCO-、-CH2O-、-OCH2-、-(CH2)2-、
    -(CH2)4-、-CH=CH-(CH2)2-、-(CH2)2-CH
    =CH-、-CH=N-、-CH=N-N=CH-、-N(O)
    =N-、-CH=CH-又は-CF=CF-である化合物、
    (III-ax)前記一般式(III-3)の化合物において、M1
    が-COO-又は-C≡C-であり、M3が-OCO-、-CH
    2O-、-OCH2-、-(CH2)2-、-(CH2)4-、-CH=C
    H-(CH2)2-、-(CH2)2-CH=CH-、-CH=N-、-
    CH=N-N=CH-、-N(O)=N-、-CH=CH-、-
    CF=CF-又は-C≡C-である化合物、(III-axi)前
    記一般式(III-4)で表される化合物、(III-axii)前記
    一般式(III-1)〜(III-4)の化合物において、環C1
    3がトランス−1,4−シクロへキシレンである場
    合、該環の水素原子の少なくとも一個が重水素原子と置
    換された化合物。
  12. 【請求項12】 前記液晶成分Cが、下記小群(III-b
    i)〜(III-bix)のうち一つ又は二つ又は三つ以上の小
    群から選ばれる化合物を1種〜20種含有し、該化合物
    の含有率が10〜100重量%であることを特徴とする
    請求項9記載のネマチック液晶組成物。 (III-bi)前記一般式(III-1)において、R2が炭素原
    子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニ
    ル基であり、R3が炭素原子数1〜5のアルキル基、ア
    ルコキシ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基、アルケ
    ニルオキシ基であり、m1が0であり、M2が単結合、-
    COO-又は-(CH2)2-である化合物、(III-bii)前記
    一般式(III-1)において、R2が炭素原子数1〜5のア
    ルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基であり、R
    3が炭素原子数1〜5のアルキル基、アルコキシ、炭素
    原子数2〜5のアルケニル基、アルケニルオキシ基であ
    り、m1が1であり、環C1がトランス−1,4−シクロ
    ヘキシレンであり、M1とM2の一方が単結合であり、他
    方が単結合、-COO-又は-(CH2)2-である化合物、
    (III-biii)前記一般式(III-2)において、R2が炭素
    原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケ
    ニル基であり、R3が炭素原子数1〜5のアルキル基、
    アルコキシ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基、アル
    ケニルオキシ基であり、環C2がトランス−1,4−シ
    クロヘキシレン又はトランス−1,4−シクロヘキセニ
    レンであり、m1が0であり、M2が単結合、-COO-又
    は-(CH2) 2-である化合物、(III-biv)前記一般式(I
    II-2)において、R2が炭素原子数1〜5のアルキル
    基、炭素原子数2〜5のアルケニル基であり、R3が炭
    素原子数1〜5のアルキル基、アルコキシ基、炭素原子
    数2〜5のアルケニル基、アルケニルオキシ基であり、
    環C2がトランス−1,4−シクロヘキシレン又はトラ
    ンス−1,4−シクロヘキセニレンであり、m1が1で
    あり、M1とM2の一方が単結合である化合物、(III-b
    v)前記一般式(III-3)において、R2が炭素原子数1
    〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基で
    あり、R3が炭素原子数1〜5のアルキル基、アルコキ
    シ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基、アルケニルオ
    キシ基であり、m1が0であり、M3が単結合、-C≡C-
    又は-CH=N-N=CH-で表される化合物、(III-bv
    i)前記一般式(III-3)において、R2が炭素原子数1
    〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基で
    あり、R3が炭素原子数1〜5のアルキル基、アルコキ
    シ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基、アルケニルオ
    キシ基であり、m1が1であり、M1が単結合、-(CH2)
    2-、-COO-又は-C≡C-であり、M2が単結合、-CO
    O-又は-C≡C-である化合物、(III-bvii)前記一般
    式(III-3)において、R2が炭素原子数1〜5のアルキ
    ル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基であり、R3
    炭素原子数1〜5のアルキル基、アルコキシ基、炭素原
    子数2〜5のアルケニル基、アルケニルオキシ基であ
    り、m1が1であり、M1とM3の一方が単結合であり、
    他方が単結合又は-C≡C-であり、W1、W2の少なくと
    も1個がFである化合物、(III-bviii)前記一般式(I
    II-3)において、R2が炭素原子数1〜5のアルキル
    基、炭素原子数2〜5のアルケニル基であり、R3が炭
    素原子数1〜5のアルキル基、アルコキシ基、炭素原子
    数2〜5のアルケニル基、アルケニルオキシ基であり、
    2、Z3いずれかがF、CH3で置換された化合物、(I
    II-bix)前記一般式(III-4)において、R2が炭素原子
    数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル
    基であり、R3が炭素原子数1〜5のアルキル基、アル
    コキシ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基、アルケニ
    ルオキシ基であり、m2+m3が0である化合物。
  13. 【請求項13】 前記液晶組成物が、4個の六員環を有
    したコア構造の化合物であって、該化合物の液晶相−等
    方性液体相転移温度が100℃以上を有する化合物を1
    種又は2種以上含有することを特徴とする請求項1〜1
    2記載のネマチック液晶組成物。
  14. 【請求項14】 前記液晶組成物が、2〜40の誘電率
    異方性であり、0.02〜0.40の複屈折率であり、
    50℃〜180℃のネマチック相−等方性液体相転移温
    度であり、−200℃〜0℃の結晶相、スメクチック相
    又はガラス相−ネマチック相転移温度であることを特徴
    とする請求項1〜13記載のネマチック液晶組成物。
  15. 【請求項15】 前記液晶組成物に、誘起螺旋ピッチが
    0.5〜1000μmとなる光学活性基を有する化合物
    を含有することを特徴とする請求項1〜14記載のネマ
    チック液晶組成物。
  16. 【請求項16】 請求項1〜15記載のネマチック液晶
    組成物を用いたアクティブ・マトリクス、ツイスティッ
    ド・ネマチック又はスーパー・ツイスティッド・ネマチ
    ック液晶表示装置。
  17. 【請求項17】 請求項1〜15記載の液晶組成物及び
    透明性固体物質を含有した調光層を有する光散乱形液晶
    表示装置。
  18. 【請求項18】 前記調光層において、前記液晶組成物
    が連続層をなし、該連続層中に前記透明性固体物質が均
    一な三次元網目状構造を形成したことを特徴とする請求
    項17記載の光散乱形液晶表示装置。
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