JP4586218B2 - ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気光学的表示材料として有用なネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示素子の代表的なものにTN-LCD(ツイスティッド・ネマチック液晶表示素子)があり、時計、電卓、電子手帳、ポケットコンピュータ、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータなどに使用されている。一方、OA機器の処理情報の増加に伴い、シェファー(Scheffer)等[SID '85 Digest, p.120 1985年]、衣川等[SID '86 Digest, p.122 1986年]によって、STN(スーパー・ツイスティッド・ネマチック)−LCDが開発され、携帯端末、電子手帳、ポケットコンピュータ、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、あるいはモニター表示などの高情報処理用の表示に広く普及しはじめている。
【0003】
最近、STN-LCDの応答特性改善を目的にアクティブアドレッシング駆動方式[Proc.12th IDRC p.503 1992年]やマルチラインアドレッシング駆動方式[SID'92 Digest, p.232 1992年]が提案されている。また、より明るい表示やより高いコントラスト比を達成する目的で、カラーフィルター層の代わりに、液晶と位相差板の複屈折性を利用した新規反射型カラー液晶表示方式[テレビジョン学会技術報告 vol.14 No10.p.51 1990年]や基板電極側に小さな放物面を施した反射面有した液晶表示装置が提案されている。
【0004】
特に、表示面積の大型化の用途では、バックライトの温度分布に対する表示の均一性や高コントラストが求められており、より安定な配向性やより温度依存性の小さい液晶材料が、あるいはセル厚のばらつきを押さえるために所定の値に対応した複屈折率が求められている。また、画素数の増加により高いデューティー駆動が行われているため、これに対応した応答性、階調性等も重視されている。一方、中小型の携帯用表示では、使用環境温度に対する表示の安定性が重要なポイントとなっており、応答性や消費電力を低減できるより低い駆動電圧の液晶材料、あるいは−30〜0℃や40〜80℃の温度域での駆動電圧の温度依存性が小さいことや高い急峻性を必要としたり、この温度域において所望のデューティー駆動に対応した周波数依存性等がより小さいこと等が求められている。更に、液晶の電気的抵抗(比抵抗)は、消費電力を少なくするために低すぎることは避ける必要があるものの、焼き付き現象を無くすために高くなり過ぎないように所定の値にすることが求められている。この様に現在も、より詳細に差別化され少しでも改良された液晶材料が要望されている。
【0005】
これに適した液晶材料として、複屈折率、弾性定数、誘電率異方性、より低い粘性、より広いネマチック温度、化学的な安定性、電気的な安定性(所望の比抵抗、電圧保持率)等の物性特性や、配向性に関わる所定のプレチルト角、より広いd/pマージン等の個々の特性を総合的に最適化したものが必要とされており、現在も新しい液晶化合物あるいは液晶組成物の提案が要求されている。
【0006】
更に、その表示品質が優れていることから、アクティブ・マトリクス形液晶表示装置が携帯端末、液晶テレビ、プロジェクター、コンピューター等の市場に出されている。アクティブ・マトリクス表示方式は、画素毎にTFT(薄膜トランジスタ)あるいはMIM(メタル・インシュレータ・メタル)等が使われており、この方式には高電圧保持率であることが重要視されている。また、更に広い視角特性を得るためにIPSモードと組み合わせたスーパーTFT[Asia Display '95 Digest, p.707 1995年]が近藤等によって提案されている。(以下、これらアクティブ・マトリクス表示方式の液晶表示素子を総称してTFT-LCDと呼称する)この様な表示素子に対応するために、現在も新しい液晶化合物あるいは液晶組成物、例えば特開平2−233626号公報、特公表4−501575号公報等の提案がなされている。
【0007】
最近注目されているポリシリコンの技術を用いたTFT-LCDに対応すべき液晶材料として、電圧保持率ではより高い特性であることも含めて汚れに強い液晶材料、より低い駆動電圧でより速い応答性を示す液晶材料、複屈折率が0.08〜0.15を有する液晶材料が要求されている。また、歩留まりの向上を目的として表示欠陥の発生がより少ない液晶材料、より高いプレチルト角を安定して示すことができる液晶材料等、求められている要求は更に差別化が進んでいる。
【0008】
偏光板や配向処理を要さず、明るくコントラストの良い液晶デバイスとして、ポリマー中に液晶滴を分散させた液晶表示素子が特表昭58−501631号公報、米国特許第4435047号明細書、特表昭61−502128号公報、特開昭62−2231号公報等において知られている。(以下、これらの液晶表示素子を総称してPDLCと呼称する)これらは、液晶材料の個々の屈折率とポリマーの屈折率を最適化することや、十分な透明性を得るのに高い電圧を必要とする問題を有していた。一方、低電圧駆動性、高コントラスト、時分割駆動性を可能にする技術として、米国特許第5,304,323号、特開平1−198725号公報があり、液晶材料が連続層を形成し、この連続層中に、高分子物質が三次元網目状に分布した構造を有する液晶表示素子が開示されている。(以下、この液晶表示素子をPN-LCDと呼称する)
【0009】
この目的に係わる液晶材料として、欧州特許第359,146号公報には液晶材料の複屈折率や誘電率異方性を最適化する方法、特開平6−222320号公報には液晶材料の弾性定数を特定する技術等、特開平5−339573号公報にはフルオロ系化合物を用いることが開示されている。しかし、抵抗値が高く電圧保持率が優れていること、駆動電圧が低いこと、光散乱が強くコントラスト比が大きいこと、応答速度が速いこと、温度特性が良いこと等に問題を有しており、現在も新しい提案がなされている。
【0010】
以上詳述してきたように、液晶表示素子に対する要求は、より精細で高密度の表示容量、駆動電圧や環境温度に対してより速い応答速度、化学的電気的に高い安定性を有したより低い駆動電圧、より高い階調性、使用環境温度や視野角に対しより高いコントラスト等が揚げられる。このために、広い温度範囲でネマチック性を有し、低温保存で長期間ネマチック相を維持し、応答性を改善できるより低い粘性で、所望の駆動電圧、特により低い駆動電圧が達成可能な液晶材料の開発研究が現在も行われている。また、複屈折率、誘電率異方性、弾性定数の設計及びこれらの温度依存性、複屈折率の光波長依存性やデューティー数に対応した誘電率異方性の周波数依存性等も改良手段として注目されている。
【0011】
本発明は、重水素原子を有する化合物を選択的に含有したことを一つ特徴としている。この様なネマチック液晶組成物はほとんど知られていない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、一般式(I-1)、(I-2)で表される化合物を少なくとも1種以上含有したネマチック液晶組成物により、上述のような液晶材料に対する要望を解決あるいは少しでも改善しようとするものであり、これにより上述のような液晶表示素子の特性を改善することにある。
詳しくは、電圧保持率を改良することにあり、液晶材料の電気的化学的汚れを低減あるいは防止することにあり、これによりMIM、TFT-LCDやSTN-LCDの種々の表示特性あるいはIPS、MVA、OCB、ECBモードのアクティブマトリクスの表示特性を改良又は、これらの液晶表示素子の歩留まりの向上を実現することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、液晶組成物が、一般式(I-1)、(I-2)
【化2】
Figure 0004586218
(式中、
1〜R3は各々独立的に炭素原子数1〜10のアルキル基又は炭素原子数2〜10のアルケニル基を表し、該アルキル基又は該アルケニル基は非置換又は置換基として1個又は2個以上のF、Cl、CN、CH3又はCF3を有することができ、該アルキル基又は該アルケニル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、O原子が相互に直接結合しないものとして、O、CO又はCOOで置換されていてもよく、
1は各々独立的にF、Cl、CF3、OCF3、OCF2H、OCFH2、NCS又はCNを表し、
1、X2は各々独立的にはH、F、Cl、CF3、OCF3又はCNを表し、
1〜K3、P1〜P3は各々独立的に単結合、-COO-、-OCO-、-CH2O-、-OCH2-、-CH=CH-、-CF=CF-、-C≡C-、-(CH2)2-、-(CH2)4-、-CH=CH-(CH2)2-、-(CH2)2-CH=CH-、-CH=N-、-CH=N-N=CH-又は-N(O)=N-を表し、
環A1〜A4、B1〜B4は各々独立的に1,4−フェニレン、2又は3−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2又は3−クロロ−1,4−フェニレン、2,3−ジクロロ−1,4−フェニレン、3,5−ジクロロ−1,4−フェニレン、ピリミジン−2,5−ジイル、トランス−1,4−シクロへキシレン、トランス−1,4−シクロへキセニレン、トランス−1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、トランス−1−シラ−1,4−シクロヘキシレン、トランス−4−シラ−1,4−シクロヘキシレン、ナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラハイドロナフタレン−2,6−ジイル、デカハイドロナフタレン−2,6−ジイル、フェナントレン−2,7−ジイル、9,10−ジハイドロフェナントレン−2,7−ジイル、1,2,3,4,5,6,7,8,−オクタハイドロフェナントレン−2,7−ジイル、テトラデカハイドロフェナントレン−2,7−ジイル又はフルオレン−2,7−ジイルを表し、ナフタレン−2,6−ジイル環中に存在する1個又は2個以上のCH基がN基で置換されていてもよく、ナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラハイドロナフタレン−2,6−ジイル、フェナントレン−2,7−ジイル、9,10−ジハイドロフェナントレン−2,7−ジイル、1,2,3,4,5,6,7,8,−オクタハイドロフェナントレン−2,7−ジイル、テトラデカハイドロフェナントレン−2,7−ジイル又はフルオレン−2,7−ジイルは非置換又は置換基として1個又は2個以上のF、Cl、CF3、OCF3又はCH3を有することができ、
1〜k2、p1〜p2は各々独立的に0又は1を表し、前記一般式の化合物を構成する原子はその同位体原子で置換されていても良い。
但し、側鎖基R1〜R3、極性基Q1、X1、X2、連結基K1〜K3、P1〜P3及び環A1〜A4、B1〜B4に存在する水素原子のうち少なくとも1個以上が重水素原子と置換されている。)
で表される化合物から選ばれた1種又は2種以上の化合物からなる液晶成分Aを含有し、該液晶成分Aの総和が0.01〜100重量%であることを特徴とするネマチック液晶組成物を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の液晶組成物は、一般式(I-1)、(I-2)で表される化合物からなる液晶成分Aを必須成分として含有する。より詳しくは実施例で説明するが、より高い電圧保持率を有するネマチック液晶組成物を得るに到った。
【0015】
本発明は、一般式(I-1)、(I-2)のより好ましい化合物として、一般式(I-101)〜(I-210)の下位式を示す。
【0016】
【化3】
Figure 0004586218
【0017】
【化4】
Figure 0004586218
【0018】
【化5】
Figure 0004586218
【0019】
液晶成分Aが一般式(I-1)で表される化合物を含む場合、一般式(I-101)〜(I-127)で表される化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、又は一般式(I-101)〜(I-127)で表される化合物を併用して含有し、液晶成分Aが一般式(I-2)で表される化合物を含む場合、一般式(I-201)〜(I-210)で表される化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、又は一般式(I-201)〜(I-210)で表される化合物を併用して含有し、誘電異方性が正のものを所望する場合一般式(I-1)を主成分として用いることが好ましく、誘電率異方性が負のものを所望する場合は一般式(I-2)を主成分として用いることが好ましい。
【0020】
この様な視点から、一般式(I-1)、(I-2)で表される化合物におけるより好ましい基本構造の形態は、下記に示す一般式(I-1a)〜(I-2aw)で表される化合物である。
【0021】
【化6】
Figure 0004586218
【0022】
【化7】
Figure 0004586218
【0023】
【化8】
Figure 0004586218
【0024】
側鎖基R1〜R3における式(I-6)のより好ましい形態は、下記に示す一般式(I-6a)〜(I-6j)で表される化合物である。
【0025】
【化9】
Figure 0004586218
(式中、n、m、x、yは各々独立的に自然数を表す。)
【0026】
極性基Q1は−OCF2D、−OCFD2,−OCFHD
連結器K1〜K3、P1〜P3は−CD2O−、−CHDO−、−OCD2−、−OCDH−、−CD=CD−、−CH=CD−、−CD=CH−、−(CD2)2−、−(CDH)2−、−(CD2)4−、−(CDH)4−、−CD=CD−(CD2)2
環A1〜A4、B1〜B4は下記に示す一般式(I-7a)〜(I-7jn)
【化10】
Figure 0004586218
【0027】
【化11】
Figure 0004586218
【0028】
【化12】
Figure 0004586218
【0029】
【化13】
Figure 0004586218
【0030】
【化14】
Figure 0004586218
【0031】
【化15】
Figure 0004586218
がより好ましい形態である。
【0032】
本発明に関わる化合物は、構成する水素原子を重水素原子に意識的に置換させた化合物であり、相溶性、弾性定数、プレチルト角、電圧保持率等により好ましい効果を示す。好ましい形態は、上述してきた側鎖基、連結基あるいは環に存在する水素原子を重水素原子に置換させた化合物である。より好ましくは、側鎖基であれば置換又は非置換のアルキル基、アルケニル基、環であれば置換又は非置換の1,4−フェニレン、ピリミジン−2,5−ジイル、トランス−1,4−シクロへキシレン、トランス−1,4−シクロへキセニレン又はトランス−1,4−ジオキサン−2,5−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラハイドロナフタレン−2,6−ジイル、デカハイドロナフタレン−2,6−ジイル、フェナントレン−2,7−ジイル、9,10−ジハイドロフェナントレン−2,7−ジイル、1,2,3,4,5,6,7,8,−オクタハイドロフェナントレン−2,7−ジイル、テトラデカハイドロフェナントレン−2,7−ジイル又はフルオレン−2,7−ジイル連結基であれば-CH2O-、-OCH2-、-(CH2)2-、-(CH2)4-、-CH=CH-(CH2)2-、-(CH2)2-CH=CH-、-CH=N-、-CH=N-N=CH-である。特に好ましくは、アルキル基、アルケニル基、1,4−フェニレン、トランス−1,4−シクロへキシレン、-(CH2)2-、-(CH2)4-、である。
【0033】
現在、TN-LCD、STN-LCDあるいはTFT-LCDに用いられている配向膜は、ポリイミド系のものが多用されており、例えばLX1400、SE150、SE610、AL1051、AL3408等が使用されている。配向膜の仕様には、液晶表示特性、表示品位、信頼性、生産性が深く関係しており、液晶材料に対しては例えばプレチルト角特性が重要である。プレチルト角の大きさは、所望の液晶表示特性や均一な配向性を得るために、適時調整する必要がある。例えば、大きなプレチルト角の場合不安定な配向状態となりやすく、小さい場合充分な表示特性を満たされないこととなる。
【0034】
本発明者らは、重水素置換によりプレチルト角がより大きい液晶材料とより小さい液晶材料とに選別されることを見いだしており、これを応用することによって所望の液晶表示特性や均一な配向性を液晶材料から達成させることを見いだした。この技術は、本発明にも応用できる。
【0035】
また、水素原子を重水素原子置換した化合物を多用した場合、不純物の混入に対して、より高い電圧保持率を維持する特段の効果があり、アクティブ用のTFT-LCD、PDLC、PN-LCD等の表示特性や製造上の歩留まりに好適である。この様な効果は、重水の性質、即ち反応の平衡定数や速度定数の差異、低いイオン移動度、無機物や酸素の低い溶解性等の性質が、液晶化合物においても発現していることが考えられる。より高い電圧保持率を維持することを得るためには、液晶成分Aの化合物を液晶組成物総量に対して0.01〜100重量%含有させることができるが、30〜100重量%が好ましく、50〜100重量%がより好ましく、70〜100重量%が更に好ましい。
【0036】
液晶成分Aにおける、一般式(I-1)の化合物と一般式(I-2)の化合物の比率は0:100から100:0の範囲で選ぶことが出来る。正の誘電率異方性を所望する場合、一般式(I-1)の含有率は100〜20重量%の範囲が好ましく、100〜30重量%の範囲がより好ましく、95〜40重量%の範囲が更に好ましい。負の誘電率異方性を所望する場合、一般式(I-2)の含有率は100〜0重量%の範囲が好ましい。
【0037】
高信頼性のSTN-LCDやアクティブ用のSTN-LCD、TFT-LCD、PDLC、PN-LCD等には、窒素原子や酸素原子を含まない化合物で構成することが好ましい。この観点から、一般式(I-1)において、Q1がF、Cl、CF3、OCF3、OCF2Hであり、X1、X2がH、F、Cl、CF3、OCF3であり、K1〜K5が単結合、-CH=CH-、-C≡C-、-(CH2)2-、-(CH2)4-、-CH=CH-(CH2)2-、-(CH2)2-CH=CH-である化合物を、50〜100重量%含有することが好ましい。
【0038】
正の誘電率異方性の液晶組成物を所望する場合は、一般式(I-1)の化合物を用いる場合、更に液晶成分Aの別の好ましい形態は、下記に示す化合物を含有する。
(i):一般式(I-101)〜(I-127)の化合物を用いる場合、Q1がF、Cl、CF3、OCF3、OCF2Hであり、X1がH、Cl、CF3、OCF3、OCF2Hであり、X2がH、Cl、CF3、OCF3、OCF2Hである化合物。
(ii):一般式(I-101)〜(I-127)の化合物を用いる場合、Q1がF、Cl、CF3、OCF3、OCF2Hであり、X1がFであり、X2がCl、CF3、OCF3、OCF2Hである化合物。
【0039】
負の誘電率異方性の液晶組成物を所望する場合は、一般式(I-2)の化合物を用いる場合、更に液晶成分Aの別の好ましい形態は、下記に示す化合物を含有する。
(iii):一般式(I-201)〜(I-210)の化合物を用いる場合、W1、W3、Z1、Z3がF、Cl等で置換された化合物、ナフタレン−2,7−ジイル、フェナントレン−2,7−ジイル、フルオレン−2,7−ジイルが2つ以上の極性基で置換された部分構造式を有する化合物を含有させる。
(iv):この観点から、一般式(I-2y)〜(I-2aw)の化合物を10〜100重量%含有することが好ましく、20〜95重量%含有することがより好ましい。
(v):ネマチック相の温度範囲、応答性を改善するために、(iii)と(iv)の化合物と組み合わせると好ましい化合物としては、一般式(I-2a)〜(I-2c)、(I-2e)、(I-2h)、(I-2i)、(I-2m)、(I-2t)、(I-2u)である。
【0040】
尚、アクティブ用のSTN-LCDとは、広い視野角でより高いコントラストを得ることや特に立ち下がりの応答時間の改善を目的としたものであり、STN-LCDを例えばTFTやMIMの技術を用いてアクティブ駆動させることである。
【0041】
結晶相又はスメクチック相−ネマチック相転移温度は、0℃以下がよく、好ましくは−10℃以下、更に好ましくは−20℃以下、特に好ましくは−30℃以下である。ネマチック相−等方性液体相転移温度は、50℃以上、好ましくは60℃以上、より好ましくは70℃以上、更に好ましくは80℃〜180℃の範囲である。本発明の液晶組成物は、誘電率異方性が1以上でもよいが、2〜40の範囲が好ましく、高速応答性を重視する場合は2〜8の範囲が、より低い駆動電圧を必要とする場合は7〜30の範囲が好ましい。より小さい或いは中位の複屈折率は、0.02〜0.18の範囲が好ましく、より大きい複屈折率は、0.18〜0.40の範囲が好ましい。この様なネマチック液晶組成物の特性は、アクティブ・マトリクス形、ツイスティッド・ネマチックあるいはスーパー・ツイスティッド・ネマチック液晶表示装置に用いるのに有用である。
【0042】
TN-LCD、STN-LCD、TFT-LCDにおける基板間の厚みdは、1〜12μmが好ましく、1〜10μmがより好ましく、1.5〜7μmが更に好ましい。また、厚みdと複屈折率△nの積は、0.2〜5μmが好ましく、0.3〜1.6μmがより好ましく、0.5μm前後、0.7〜1.0μm、1.2μm前後が更に好ましい。
PDLC、PN-LCDの場合、1〜100μmが好ましく、3〜50μmがより好ましく、4〜14μmが更に好ましい。
【0043】
本発明の液晶組成物は、駆動電圧の大きさに対してより速い応答性を目的とする場合、以下のようにすることができる。中位の駆動電圧を目的とする場合は、本発明の液晶組成物の誘電率異方性が3〜15の範囲であり、20℃における粘性が8〜20c.p.の範囲であることが好ましい。又、特に低い駆動電圧を目的とする場合は、本発明の液晶組成物の誘電率異方性が15〜30の範囲にあることが好ましく、18〜28の範囲が特に好ましい。
【0044】
上記ネマチック液晶組成物は、高速応答性のTN-LCD、STN-LCD、TFT-LCDに有用であり、またカラーフィルター層を用いなくても、液晶層と位相差板の複屈折性でカラー表示をすることができる液晶表示素子に有用なものであり、透過型あるいは反射型の液晶表示素子の用いることができる。この液晶表示素子は、透明性電極層を有し少なくとも一方が透明である基板を有し、この基板間に前記ネマチック液晶組成物の分子をねじれた配向にさせたものである。ねじれ角は、目的に応じて30°〜360°の範囲で選択することができ、90°〜270°の範囲で選択することが好ましく、45°〜135°の範囲または180°〜260°の範囲で選択することが特に好ましい。この為に、本発明の液晶組成物は、誘起螺旋ピッチpが0.5〜1000μmとなる光学活性基を有する化合物を含有させることができる。この様な化合物としては、コレステリック誘導体、カイラルネマチック、強誘電性液晶等がある。
【0045】
代表的なものとしては、例えばコレステリルノナネイト、C−15、CB−15、S−811等を用いることが好ましい。更に具体的には、例えば下記に示す一般式(IV-3a)〜(IV-3ab)で表される化合物である。
【0046】
【化16】
Figure 0004586218
【0047】
【化17】
Figure 0004586218
【0048】
更に具体的な用い方を示す。温度上昇によって誘起螺旋ピッチが長くなるものと短くなるものが知られているが、これらの一方を1種あるいは2種以上を用いても良く、両者を組み合わせて1種あるいは2種以上用いても良い。混合する量は、0.001重量%〜10重量%の範囲が好ましく、0.05重量%〜3重量%の範囲がより好ましく、0.1重量%〜3重量%が更に好ましい。しかし、これらの量は、上記したねじれ角θと基板間の厚みdによって、所定の誘起螺旋ピッチにすることは当然のことである。例えば、TN-LCD、STN-LCD、TFT-LCDにおいては、基板間の厚みdと誘起螺旋ピッチpの商d/pは、0.001〜24の範囲から選ぶことができるが、0.01〜12の範囲が好ましく、0.1〜2の範囲がより好ましく、0.1〜1.5の範囲が更に好ましく、0.1〜1の範囲が更により好ましく、0.1〜0.8の範囲が特に好ましい。
【0049】
透明性電極基板に設けられる配向膜によって得られるプレチルト角は、1°〜20°の範囲で選択することが好ましく、ねじれ角が30°〜100°では1°〜4°のプレチルト角が好ましく、100°〜180°では2°〜6°のプレチルト角が好ましく、180°〜260°では3°〜12°のプレチルト角が好ましく、260°〜360°では6°〜20°のプレチルト角が好ましい。
具体的用途としては、TN-LCD用では1°〜6°のプレチルト角が好ましく、STN-LCD用では2°〜12°のプレチルト角が好ましく、TFT-LCD用では2°〜12°のプレチルト角が好ましく、IPSモードのTFT-LCD用では0°〜3°のプレチルト角が好ましい。
【0050】
本発明の液晶組成物は、高分子分散型液晶以外の利用方法として、アントラキノン系、アゾ系、アゾキシ系、アゾメチン系、メロシアニン系、キノフタレン系及びテトラジン系等の二色性色素を添加してゲストホスト(GH)用液晶組成物としても用いることができる。また、前述した光学活性基を有する化合物を添加して相転移型表示(PC)及びホワイトテーラー型表示の液晶組成物としても用いることができる。更にまた、複屈折制御型表示(ECB)や動的散乱型表示(DS)の液晶組成物としても用いることができる。
また、別の利用方法として、強誘電性液晶の相系列を調整する目的で、本発明の液晶組成物を添加させることができる。高分子安定化型液晶表示用液晶組成物としても用いることができる。この場合、上記光硬化性の側鎖基を有する化合物あるいは組成物を使用することができる。
【0051】
更に、別の利用方法として、上記光硬化性の側鎖基を有する化合物あるいは本発明の組成物をUVキュアラブル液晶として用いて、位相差フィルム、光学レンズや各種光学フィルター等の光学部材に使用することができる。また、マイクロカラーフィルター、偏光板や配向膜等の液晶表示関連部材に応用させて使用することができる。
【0052】
現在、液晶表示装置は、激しく繰り広げられた価格競争の状態にある。この立場から、液晶材料には、種々の用途に対する表示特性の最適化を如何に簡便にできるかが課題になっており、2種類の液晶材料からなる2ボトルや4種類の液晶材料からなる4ボトルといったシステム化された液晶材料が求められている。その代表的な特性は、しきい値電圧、複屈折率、ネマチック相−等方性液体相転移温度がある。例えば、他の特性が同等で、しきい値電圧のみがより高い液晶材料とより低い液晶材料からなる2ボトルシステムを用いれば、使用する駆動電子部品等に制約されることなく、2種類の液晶材料を適時調合することで、より速くより安価に対応可能となる。本発明はこの観点にも応えられる有用なものであり、ネマチック液晶組成物(1-01)〜(1-11)及び一部置き換えて得られた組成物どうしを適時混合して使用することができる。これらの使用方法は、当然ながら後述する実施例のネマチック液晶組成物(3-01)〜(3-10)を含めて行うことができる。
【0053】
本発明の液晶組成物は、上記で詳述してきた液晶成分Aを含有することにより得ることができる。この様にして以下好ましい例としてネマチック液晶組成物(1-01)〜(1-11)を示すが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【0054】
好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物(1-01)
【化18】
Figure 0004586218
【0055】
好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物(1-02)
【化19】
Figure 0004586218
【0056】
好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物(1-03)
【化20】
Figure 0004586218
【0057】
好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物(1-04)
【化21】
Figure 0004586218
【0058】
好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物(1-05)
【化22】
Figure 0004586218
【0059】
好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物(1-06)
【化23】
Figure 0004586218
【0060】
好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物(1-07)
【化24】
Figure 0004586218
【0061】
好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物(1-08)
【化25】
Figure 0004586218
【0062】
好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物(1-09)
【化26】
Figure 0004586218
【0063】
好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物(1-10)
【化27】
Figure 0004586218
【0064】
好ましい組成物例:ネマチック液晶組成物(1-11)
【化28】
Figure 0004586218
【0065】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例の組成物における「%」は『重量%』を意味し、-(CH2)2-と-C24-あるいは-(CH2)4-と-C48-は同じものとする。
【0066】
実施例中、液晶組成物の物性特性及びTN-LCDを構成した液晶表示装置の表示特性は以下の通りである。
N-I:ネマチック相−等方性液体相転移温度(℃)
N:固体相又はスメクチック相−ネマチック相転移温度(℃)
△ε:20℃における誘電率異方性
△n:20℃における複屈折率
Vth:TN-LCDを構成した時の20℃におけるしきい値電圧(V)
【0067】
STN-LCD表示特性を示す液晶表示装置は以下のようにして作製することができる。液晶組成物にカイラル物質「S−811」(メルク社製)を添加して混合液晶を調製する。対向する平面透明電極上に「サンエバー610」(日産化学社製)の有機膜をラビングして配向膜を形成し、ツイスト角240度のSTN-LCD表示用セルを作製する。上記の混合液晶をこのセルに注入して液晶表示装置を構成する。尚、カイラル物質はカイラル物質の添加による混合液晶の固有らせんピッチPと表示用セルのセル厚dが、Δn・d=0.85、d/P=0.50となるように添加した。
【0068】
IPSモード表示特性を示す液晶表示装置は以下のようにして作製することができる10μmの間隔を置いて平行するクロム電極を形成した基板に配向膜を設ける。電極を有さない基板に配向膜を設ける。セル厚が4μm、液晶の配向がアンチパラレルとなるように両基板を張り合わせてセルを作製する。混合液晶をこのセルに注入して液晶表示装置を構成する。
【0069】
組成物の化学的安定性は、液晶組成物2gをアンプル管に入れ、真空脱気後窒素置換の処理をして封入し、150℃、1時間の加熱促進テストを行った。この液晶組成物のテスト前の比抵抗、加熱促進テスト後の比抵抗、テスト前の電圧保持率、加熱促進テスト後電圧保持率を測定した。
【0070】
(実施例1)
【化29】
Figure 0004586218
からなるネマチック液晶組成物(3-01)を調製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通りであった。
液晶組成物の物性特性
N-I : 88.8 ℃
N : −70. ℃
△ε : 7.3
△n : 0.094
液晶組成物の信頼性特性
テスト前の比抵抗 :1.3×1013 Ω・cm
加熱促進テスト後の比抵抗 :7.0×1012 Ω・cm
テスト前の電圧保持率 :99.5%
加熱促進テスト後電圧保持率:98.8%
ツイスト角90度のTN-LCD表示特性(セル厚6μm)
Vth : 1.54 V
【0071】
このネマチック液晶組成物は、TN-Iが高く、T Nが低いのでより広い温度域で動作させることができる。また、このネマチック液晶組成物は、加熱促進テスト後の比抵抗や電圧保持率が高いことから、熱に安定であることが理解できる。この組成物を基本的な構成材料として用いたアクティブ・マトリクス液晶表示装置は、漏れ電流が小さくフリッカの発生しない優れたものである。
【0072】
(実施例2)
【化30】
Figure 0004586218
からなるネマチック液晶組成物(3-02)を調製した。
【0073】
(実施例3)
【化31】
Figure 0004586218
からなるネマチック液晶組成物(3-03)を調製した。
【0074】
(比較例1)
【化32】
Figure 0004586218
【0075】
本発明の優位性を示すために、重水素原子を含有しない混合液晶(b-01)を調製し、信頼性を測定した。結果は以下の通りであった。
液晶組成物の信頼性特性
テスト前の比抵抗 :1.2×1013 Ω・cm
加熱促進テスト後の比抵抗 :5.6×1012 Ω・cm
テスト前の電圧保持率 :99.1%
加熱促進テスト後電圧保持率:98.2%
【0076】
(実施例4)及び(比較例2)
さらに本発明の優位性を示すために、液晶組成物(3-01)〜(3-03)と混合液晶(b-01)にステアリン酸を0.2重量%添加して信頼性特性を測定した。結果は以下の通りであった。
液晶組成物の信頼性特性
液晶組成物(3-01)
テスト前の電圧保持率 :99.5%
加熱促進テスト後電圧保持率:98.6%
液晶組成物(3-02)
テスト前の電圧保持率 :96.1%
加熱促進テスト後電圧保持率:94.5%
液晶組成物(3-03)
テスト前の電圧保持率 :96.3%
加熱促進テスト後電圧保持率:94.9%
液晶組成物(b-01)
テスト前の電圧保持率 :88.7%
加熱促進テスト後電圧保持率:86.9%
【0077】
本発明の液晶組成物(3-01)は75重量%、液晶組成物(3-02)、(3-03)は30重量%重水素原子で置換された化合物を含有している。比較例の混合液晶(b-01)は重水素原子で置換された化合物を含有していない。この液晶の電圧保持率を比較すると、(1)(3-01)〜(3-03)は(b-01)に比べ加熱促進テスト後の電圧保持率の変化がわずかではあるが少ない、(2)(3-01)〜(3-03)は(b-01)に比べステアリン酸を添加したときの電圧保持率の低下が少ない、という特徴を示した。このことから本発明の液晶組成物は対汚染性が優れていることがわかる。
【0078】
(実施例5)
【化33】
Figure 0004586218
からなるネマチック液晶組成物(3-05)を調製した。
【0079】
(実施例6)
【化34】
Figure 0004586218
からなるネマチック液晶組成物(3-06)を調製した。
【0080】
(実施例7)
【化35】
Figure 0004586218
からなるネマチック液晶組成物(3-07)を調製した。
【0081】
(実施例8)
【化36】
Figure 0004586218
からなるネマチック液晶組成物(3-08)を調製した。
【0082】
(実施例9)
【化37】
Figure 0004586218
からなるネマチック液晶組成物(3-09)を調製した。
【0083】
(実施例10)
【化38】
Figure 0004586218
からなるネマチック液晶組成物(3-10)を調製した。
【0084】
【発明の効果】
本発明のネマチック液晶組成物は、一般式(I-1)〜(I-2)で表される化合物からなる液晶成分Aを必須成分とし、液晶組成物に混合すると、相溶性の改善、低温保存の向上等により液晶表示特性の動作温度範囲を拡大し、重水素原子で置換された側鎖基、連結基、極性基あるいは環を有することにより、従来の化合物より多くの重水素原子を導入することが出来、より改善された電圧保持率を有することが出来る。従って、本発明のネマチック液晶組成物は、アクティブ・マトリクス形、ツイスティッド・ネマチックあるいはスーパー・ツイスティッド・ネマチック液晶表示装置に用いることができる。

Claims (7)

  1. 液晶組成物が、一般式(I-1)、(I-2)
    Figure 0004586218
    (式中、
    〜Rは各々独立的に炭素原子数1〜10のアルキル基又は炭素原子数2〜10のアルケニル基を表し、該アルキル基又は該アルケニル基は非置換又は置換基として1個又は2個以上のF、Cl、CH又はCFを有することができ、該アルキル基又は該アルケニル基中に存在する1個又は2個以上のCH基は、O原子が相互に直接結合しないものとして、Oで置換されていてもよく、
    は各々独立的にF、Cl、CF、OCF、OCFH又はOCFHを表し、
    、Xは各々独立的にはH、F、Cl、CF又はOCFを表し、
    〜K、P〜Pは各々独立的に単結合、-CHO-、-OCH-、-CH=CH-、-CF=CF-、-C≡C-、-(CH)-、-(CH)-、-CH=CH-(CH)-又は-(CH)-CH=CH-を表し、
    環A〜A、B〜Bは各々独立的に1,4−フェニレン、2又は3−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2又は3−クロロ−1,4−フェニレン、2,3−ジクロロ−1,4−フェニレン、3,5−ジクロロ−1,4−フェニレン、トランス−1,4−シクロへキシレン、トランス−1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラハイドロナフタレン−2,6−ジイル、デカハイドロナフタレン−2,6−ジイル、フェナントレン−2,7−ジイル、9,10−ジハイドロフェナントレン−2,7−ジイル、1,2,3,4,5,6,7,8,−オクタハイドロフェナントレン−2,7−ジイル、テトラデカハイドロフェナントレン−2,7−ジイル又はフルオレン−2,7−ジイルを表し、ナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラハイドロナフタレン−2,6−ジイル、フェナントレン−2,7−ジイル、9,10−ジハイドロフェナントレン−2,7−ジイル、1,2,3,4,5,6,7,8,−オクタハイドロフェナントレン−2,7−ジイル、テトラデカハイドロフェナントレン−2,7−ジイル又はフルオレン−2,7−ジイルは非置換又は置換基として1個又は2個以上のF、Cl、CF、OCF又はCHを有することができ、
    〜k、p〜pは各々独立的に0又は1を表し、前記一般式の化合物を構成する原子はその同位体原子で置換されていても良い。
    但し、側鎖基R〜R中の水素原子のうち少なくとも2つは重水素原子と置換しているか、あるいは環A〜A、B〜Bのうち少なくとも1つが、環A〜A、B〜Bに存在する水素原子のうち少なくとも1個以上が重水素原子と置換されており、他の水素原子が非置換又は1個又は2個以上のF、Cl、CF、OCF又はCHで置換されていても良いナフタレン−2,6−ジイル又は1,2,3,4−テトラハイドロナフタレン−2,6−ジイルである。)
    で表される化合物から選ばれた1種又は2種以上の化合物からなる液晶成分Aを含有し、該液晶成分Aの総和が0.01〜100重量%であることを特徴とするネマチック液晶組成物。
  2. 前記液晶成分Aが、下記の条件の少なくとも一つを満たすことを特徴とする請求項1記載のネマチック液晶組成物。
    (i)前記一般式(I-1)、(I-2)の化合物において、
    側鎖基R〜R中に存在する水素原子の少なくとも2個が重水素原子と置換された化合物。
    (ii)前記一般式(I-1)、(I-2)の化合物において、
    環A〜A、B〜B中に存在する水素原子の少なくとも1個が重水素原子と置換されており、他の水素原子が非置換又は1個又は2個以上のF、Cl、CF、OCF又はCHで置換されていても良いナフタレン−2,6−ジイル又は1,2,3,4−テトラハイドロナフタレン−2,6−ジイルである化合物を含有するもの。
    (iii)前記一般式(I-1)、(I-2)の化合物において、
    側鎖基R 〜R 中に存在する水素原子がすべて重水素原子と置換された化合物。
    (iv)前記液晶成分Aが、一般式(I-1)で表される化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有し、一般式(I-2)で表される化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有するもの。
  3. 前記液晶組成物が、―15〜40の誘電率異方性であり、0.02〜0.40の複屈折率であり、50℃〜180℃のネマチック相−等方性液体相転移温度であり、−200℃〜0℃の結晶相、スメクチック相又はガラス相−ネマチック相転移温度であることを特徴とする請求項1又は2記載のネマチック液晶組成物。
  4. 前記液晶組成物に、誘起螺旋ピッチが0.5〜1000μmとなる光学活性基を有する化合物を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のネマチック液晶組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のネマチック液晶組成物を用いたアクティブ・マトリクス、ツイスティッド・ネマチック又はスーパー・ツイスティッド・ネマチック液晶表示装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の液晶組成物及び透明性固体物質を含有した調光層を有する光散乱形液晶表示装置。
  7. 前記調光層において、前記液晶組成物が連続層をなし、該連続層中に前記透明性固体物質が均一な三次元網目状構造を形成したことを特徴とする請求項6記載の光散乱形液晶表示装置。
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