JP3487356B2 - シクロヘキサン誘導体 - Google Patents

シクロヘキサン誘導体

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JP3487356B2
JP3487356B2 JP10414493A JP10414493A JP3487356B2 JP 3487356 B2 JP3487356 B2 JP 3487356B2 JP 10414493 A JP10414493 A JP 10414493A JP 10414493 A JP10414493 A JP 10414493A JP 3487356 B2 JP3487356 B2 JP 3487356B2
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貞夫 竹原
晴義 高津
政志 大澤
真治 小川
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  • Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)
  • Pyridine Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Liquid Crystal Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気光学的液晶表示材料
として有用な、新規液晶性化合物である重水素置換され
たシクロヘキサン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、時計、電卓をはじめと
して、各種測定機器、自動車用パネル、ワープロ、電子
手帳、プリンター、コンピューター、テレビ等に用いら
れるようになっている。液晶表示方式としては、その代
表的なものにTN(捩れネマチック)型、STN(超捩
れネマチック)型、DS(動的光散乱)型、GH(ゲス
ト・ホスト)型あるいはFLC(強誘電性液晶)等があ
り、また駆動方式としても従来のスタティック駆動から
マルチプレックス駆動が一般的になり、更に単純マトリ
ックス方式、最近ではアクティブマトリックス方式が実
用化されている。
【0003】これらの表示方式、駆動方式に応じて、液
晶材料としても種々の特性が要求されているが、(1)
液晶相の温度範囲が広いこと、及び(2)粘性が小さい
ことはすべての方式に共通して重要な要求特性である。
このうち(1)の特性には(1a)ネマチック相上限温
度(TN-I)が高いこと、及び(1b)融点が低く、結
晶化あるいは析出等の相分離を生じ難いことが含まれ
る。
【0004】現在までのところ、こうした要求特性を単
独で満たす液晶化合物は知られておらず、多種の液晶化
合物の混合物として用いられているのが実情である。こ
れまで開発されてきた液晶化合物は多岐に及ぶが、上記
(1)、(2)の条件を比較的満足できる化合物とし
て、シクロヘキサン骨格を有する化合物が比較的よく用
いられている。
【0005】このシクロヘキサン骨格は、他の環構造と
比較して、その粘性が比較的小さいという特徴を有す
る。しかしながら、その低温特性に関しては、他の骨格
を有する液晶化合物と比較して特に優れていたわけでは
なかった。
【0006】液晶材料の融点を低下させるには多数の化
合物を混合し、その成分数を多くすることが効果的であ
り、例えば環及び連結基からなる中心骨格が同一であ
り、末端基の炭素原子数のみが異なる同族体を種々添加
して成分数を増加させる方法が用いられている。しかし
ながら、このような方法によって液晶材料の融点を低下
させ、低温域でも結晶を析出しにくくすることは極めて
困難であるのが現状である。
【0007】従って、シクロヘキサン環等の骨格を有す
ることにより比較的低粘性であり、しかも他の特性に悪
影響を与えることなく、融点が低下するか、あるいは低
温域でも結晶が析出しにくく、他の液晶化合物との相溶
性が改善された液晶性化合物が望まれていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、以上の目的に応じるため、シクロヘキサン
環の骨格を有する新規液晶化合物であり、液晶材料の粘
性を低下させ、液晶相の温度範囲を狭くせず、特に低温
域でも析出、相分離等を生じさせない液晶化合物を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、一般式(I)
【0010】
【化33】
【0011】(式中、Y1及びY2はそれぞれ独立的に、
フッ素原子、塩素原子、シアノ基、シアナト基(OC
N)、チオシアナト基(SCN)、トリフルオロメトキ
シ基(OCF3)、ジフルオロメトキシ基(OCF
2H)、2,2,2−トリフルオロエトキシ基(OCH2
CF3)、トリフルオロメチル基(CF3)、−OR、−
COOR、−OCOR又はRを表わし、Rは炭素原子数
1〜20のアルキル基、炭素原子数2〜20のアルケニ
ル基、炭素原子数2〜20のアルコキシアルキル基を表
わすが、Y1及びY2のうち少なくとも一方は−OR、−
COOR、−OCOR又はRを表わし、Z、Z1、Z2
3及びZ4はそれぞれ独立的に単結合、−CH2CH
2−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−O
CO−、−CH2O−、−OCH2−、−(CH24−、
−(CH23−O−又は−O−(CH23−を表わし、
環Aは一般式(II)
【0012】
【化34】
【0013】を表わし、X1〜X10はそれぞれ独立的
に、水素原子(H)又は重水素原子(D)を表わすが、
このうち少なくとも1個は重水素原子(D)を表わし、
環K、環L、環J、環M及び環Nはそれぞれ独立的に、
トランス−1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シク
ロヘキセニレン基、フッ素原子若しくはシアノ基により
置換されたトランス−1,4−シクロヘキシレン基、
1,4−フェニレン基、フッ素原子、塩素原子シアノ基
若しくはメチル基により置換された1,4−フェニレン
基、1,3−ジオキサン−2,6−ジイル基、ピリミジ
ン−2,5−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、
ピラジン−2,5−ジイル基又は一般式(III)
【0014】
【化35】
【0015】を表わし、X11〜X20はそれぞれ独立的
に、水素原子(H)又は重水素原子(D)を表わすが、
このうち少なくとも1個は重水素原子(D)を表わし、
前記環Aと互いに同一であっても異なっていてもよく、
k、l、m及びnはそれぞれ独立的に、0又は1を表わ
すが、k+l+m+nは0、1又は2である。)で表わ
される重水素置換されたシクロヘキサン環を有する化合
物を提供する。
【0016】上述のように、一般式(II)又は一般式
(III)で表わされる重水素置換されたシクロヘキサ
ン環において、各環におけるX1〜X10あるいはX11
20はそれぞれ独立的に、水素原子(H)又は重水素原
子(D)を表わし、且つX1〜X10のうち少なくとも1
個、X11〜X20のうち少なくとも1個は重水素原子
(D)を表わす。従って、一般式(I)において、環A
以外の他の環構造や、連結基、末端基を固定して考えて
も、環Aの重水素原子(D)の置換位置と置換数によ
り、非常に多くの化合物が存在することになる。
【0017】液晶化合物において、水素原子(H)を重
水素原子(D)で置換することは知られていなかったわ
けではなく、既に数例の報告がある。 1) H.Gasparoux等,Ann.ReV.Phys.Chem.,27, 175(1976) 2) G.W.Gray等, Mol.Cryst.Liq.Cryst.,41, 75(1977) 3) A.J.Leadbetter等, J.Phys.[Paris]coll C3, 40,
125(1979) 4) A.Kolbe等, Z.Naturforsch.,23a, 1237(1968) 5) J.D.Rowell等, J.Chem.Phys.,43, 3442(1965) 6) W.D.Philips等, J.Chem.Phys.,41, 2551(1964) 7) A.F.Martins等, Mol.Cryst.Liq.Cryst.,14, 85(197
1) 8) E.T.Samulski等, Phys.Rev.Lett.,29, 340(1972)
【0018】これらの報告において、4−アルコキシ安
息香酸のカルボキシル基における水素原子(H)を重水
素原子(D)で置換した例(文献(1))以外はすべて、
末端基中の水素原子(H)を重水素原子(D)で置換す
るか、あるいはベンゼン環に結合する水素原子(H)を
重水素原子(D)で置換した例であり、本発明の一般式
(I)の化合物のように、シクロヘキサン環に結合する
水素原子(H)を重水素原子(D)で置換した例は知ら
れていなかった。
【0019】上記一般式(I)で表わされる化合物は、
環A、環J、環K、環L、環M、環N、Z、Z1、Z2
3、Z4、Y1、Y2、k、l、m及びnを選択し、組み
合わせることにより、多くの種類の化合物を得ることが
できる。これらはいずれも重水素原子(D)により置換
されたシクロヘキサン環を有することにより、上記の望
ましい性質を示し得るものである。
【0020】本発明の一般式(I)の化合物の中でも好
ましい化合物として、例えば、以下の化合物を挙げるこ
とができる。2環性の化合物としては、下記一般式(I
−1)
【0021】
【化36】
【0022】(式中、環Jはトランス−1,4−シクロ
ヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4
−フェニレン基、フッ素原子により置換された1,4−
フェニレン基又は請求項1記載の一般式(III)で表
わされる基を表わし、Zは単結合又は−CH2CH2−を
表わす)で表わされる化合物が好ましい。
【0023】更に詳しくは、下記一般式(I−1a)〜
(I−1c)で表わされる化合物が好ましい。一般式
(I−1a)
【0024】
【化37】
【0025】(式中、W1、W2及びW3はそれぞれ独立
的に、水素原子又はフッ素原子を表わす。)一般式(I
−1b)
【0026】
【化38】
【0027】(式中、環Cは
【0028】
【化39】
【0029】を表わす。)一般式(I−1c)
【0030】
【化40】
【0031】(式中、環Dはトランス−1,4−シクロ
ヘキシレン基又は請求項1記載の一般式(III)で表
わされる基を表わす。)その中でも特に、下記一般式
(Ia−1)〜(Ia−10)で表わされる化合物が好
ましい。
【0032】
【化41】
【0033】
【化42】
【0034】(式中、環Bは環Aと同じ意味を表わす
が、互いに同一であっても異なっていてもよく、R1
びR2はそれぞれ独立的に、炭素原子数1〜12のアル
キル基、炭素原子数2〜12のアルケニル基又は炭素原
子数2〜20のアルコキシアルキル基を表わし、R3
フッ素原子、塩素原子、シアノ基、シアナト基(OC
N)、トリフルオロメトキシ基(OCF3)、ジフルオ
ロメトキシ基(OCF2H)、2,2,2−トリフルオ
ロエトキシ基(OCH2CF3)、トリフルオロメチル基
(CF3)、炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原
子数2〜12のアルケニル基、炭素原子数2〜20のア
ルコキシアルキル基、炭素原子数1〜12のアルコキシ
ル基又は炭素原子数2〜12のアルケニルオキシ基を表
わす。)次に、3環性の化合物としては、下記一般式
(I−2)
【0035】
【化43】
【0036】(式中、環Jはトランス−1,4−シクロ
ヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4
−フェニレン基、フッ素原子若しくはメチル基により置
換された1,4−フェニレン基又は請求項1記載の一般
式(III)で表わされる基を表わし、環Mは1,4−
フェニレン基、フッ素原子若しくはメチル基により置換
された1,4−フェニレン基を表わし、Z及びZ3はそ
れぞれ独立的に、単結合、−CH2CH2−又は−C≡C
−を表わす。)で表わされる化合物及び一般式(I−
3)
【0037】
【化44】
【0038】(式中、環Kはトランス−1,4−シクロ
ヘキシレン基又は1,4−シクロヘキセニレン基を表わ
し、環Jは1,4−フェニレン基又はフッ素原子により
置換された1,4−フェニレン基を表わし、Z及びZ1
はそれぞれ独立的に、単結合又は−CH2CH2−を表わ
す。)で表わされる化合物が好ましい。
【0039】更に詳しくは、下記一般式(I−2a)〜
(I−3b)で表わされる化合物が好ましい。一般式
(I−2a)
【0040】
【化45】
【0041】(式中、環Dはトランス−1,4−シクロ
ヘキシレン基又は請求項1記載の一般式(III)で表
わされる基を表わし、Z及びZ3はそれぞれ独立的に、
単結合又は−CH2CH2−を表わすが、少なくとも一方
は単結合を表わす。)一般式(I−2b)
【0042】
【化46】
【0043】(式中、W1、W2及びW3はそれぞれ独立
的に、水素原子又はフッ素原子を表わす。)一般式(I
−2c)
【0044】
【化47】
【0045】(式中、Zは単結合又は−CH2CH2−を
表わし、W1、W2、W3、W4及びW5はそれぞれ独立的
に、水素原子又はフッ素原子を表わすが、そのうちフッ
素原子は多くとも3個までである。)一般式(I−2
d)
【0046】
【化48】
【0047】(式中、Zは単結合又は−CH2CH2−を
表わし、W1、W2、W3及びW4はそれぞれ独立的に、水
素原子又はフッ素原子を表わす。)一般式(I−2e)
【0048】
【化49】
【0049】(式中、Zは単結合又は−CH2CH2−を
表わし、W1及びW2はそれぞれ独立的に、水素原子又は
フッ素原子を表わす。)一般式(I−2f)
【0050】
【化50】
【0051】(式中、Zは単結合又は−CH2CH2−を
表わし、W1及びW2はそれぞれ独立的に、水素原子又は
フッ素原子を表わす。)一般式(I−3a)
【0052】
【化51】
【0053】(式中、W1、W2及びW3はそれぞれ独立
的に、水素原子又はフッ素原子を表わし、Z及びZ1
うち少なくとも一方は単結合を表わす。)一般式(I−
3b)
【0054】
【化52】
【0055】(式中、W1、W2及びW3はそれぞれ独立
的に、水素原子又はフッ素原子を表わす。)その中でも
特に、下記一般式(Ib−1)〜(Ib−20)で表わ
される化合物が好ましい。
【0056】
【化53】
【0057】
【化54】
【0058】
【化55】
【0059】(上記中、R1、R2及び環Bは前述と同じ
意味を表わす。)更に、4環性の化合物としては、下記
一般式(I−4)
【0060】
【化56】
【0061】(式中、環Jはトランス−1,4−シクロ
ヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4
−フェニレン基、フッ素原子により置換された1,4−
フェニレン基又は請求項1記載の一般式(III)で表
わされる基を表わし、環Mはトランス−1,4−シクロ
ヘキシレン基、1,4−フェニレン基、フッ素原子によ
り置換された1,4−フェニレン基又は請求項1記載の
一般式(III)で表わされる基を表わし、環Nはトラ
ンス−1,4−シクロヘキシレン基、1,4−フェニレ
ン基又はフッ素原子により置換された1,4−フェニレ
ン基又は請求項1記載の一般式(III)で表わされる
基を表わし、Z、Z3及びZ4はそれぞれ独立的に、単結
合、−CH2CH2−又は−C≡C−を表わす。)で表わ
される化合物、一般式(I−5)
【0062】
【化57】
【0063】(式中、環Jは1,4−フェニレン基又は
フッ素原子により置換された1,4−フェニレン基を表
わし、環K及びLが共にトランス−1,4−シクロヘキ
シレン基を表わし、Z1及びZ2が共に単結合を表わし、
Zが単結合又は−CH2CH2−を表わす。)で表わされ
る化合物及び一般式(I−6)
【0064】
【化58】
【0065】(式中、環Kはトランス−1,4−シクロ
ヘキシレン基又は1,4−シクロヘキセニレン基を表わ
し、環Jは1,4−フェニレン基又はフッ素原子により
置換された1,4−フェニレン基を表わし、環Mは1,
4−フェニレン基又はフッ素原子により置換された1,
4−フェニレン基を表わし、Z、Z1及びZ3はそれぞれ
独立的に、単結合、−CH2CH2−又は−C≡C−を表
わす。)で表わされる化合物が好ましい。
【0066】更に詳しくは、下記一般式(I−4a)〜
(I−6d)で表わされる化合物が好ましい。一般式
(I−4a)
【0067】
【化59】
【0068】(式中、Z及びZ4はそれぞれ独立的に、
単結合又は−CH2CH2−を表わし、環Dはトランス−
1,4−シクロヘキシレン基又は請求項1記載の一般式
(III)で表わされる基を表わす。)一般式(I−4
b)
【0069】
【化60】
【0070】(式中、Z4は単結合又は−CH2CH2
を表わし、W1及びW2はそれぞれ独立的に、水素原子又
はフッ素原子を表わす。)一般式(I−4c)
【0071】
【化61】
【0072】(式中、環Dはトランス−1,4−シクロ
ヘキシレン基又は請求項1記載の一般式(III)で表
わされる基を表わし、Z及びZ3はそれぞれ独立的に、
単結合又は−CH2CH2−を表わし、W1及びW2は水素
原子又はフッ素原子を表わす。)一般式(I−4d)
【0073】
【化62】
【0074】(式中、環Dはトランス−1,4−シクロ
ヘキシレン基又は請求項1記載の一般式(III)で表
わされる基を表わし、Z及びZ3はそれぞれ独立的に、
単結合又は−CH2CH2−を表わし、W1、W2、W3
びW4はそれぞれ独立的に、水素原子又はフッ素原子を
表わす。)一般式(I−4e)
【0075】
【化63】
【0076】(式中、環Dはトランス−1,4−シクロ
ヘキシレン基又は請求項1記載の一般式(III)で表
わされる基を表わし、Z及びZ3はそれぞれ独立的に、
単結合又は−CH2CH2−を表わし、W1、W2、W3
びW4はそれぞれ独立的に、水素原子又はフッ素原子を
表わす。)一般式(I−4f)
【0077】
【化64】
【0078】(式中、W1及びW2はそれぞれ独立的に、
水素原子又はフッ素原子を表わす。)一般式(I−5
a)
【0079】
【化65】
【0080】(式中、W1及びW2はそれぞれ独立的に、
水素原子又はフッ素原子を表わす。)一般式(I−6
a)
【0081】
【化66】
【0082】(式中、W1及びW2はそれぞれ独立的に、
水素原子又はフッ素原子を表わし、Z及びZ1はそれぞ
れ独立的に、単結合又は−CH2CH2−を表わすが、少
なくとも一方は単結合を表わす。)一般式(I−6b)
【0083】
【化67】
【0084】(式中、W1、W2、W3及びW4はそれぞれ
独立的に、水素原子又はフッ素原子を表わし、Z及びZ
1はそれぞれ独立的に、単結合又は−CH2CH2−を表
わすが、少なくとも一方は単結合を表わす。)一般式
(I−6c)
【0085】
【化68】
【0086】(式中、W1、W2、W3及びW4はそれぞれ
独立的に、水素原子又はフッ素原子を表わし、Z及びZ
1はそれぞれ独立的に、単結合又は−CH2CH2−を表
わすが、少なくとも一方は単結合を表わす。)一般式
(I−6d)
【0087】
【化69】
【0088】(式中、W1及びW2はそれぞれ独立的に、
水素原子又はフッ素原子を表わす。)その中でも特に、
下記一般式(Ic−1)〜(Ic−33)で表わされる
化合物が好ましい。
【0089】
【化70】
【0090】
【化71】
【0091】
【化72】
【0092】
【化73】
【0093】
【化74】
【0094】(式中、R1、R2、R3及び環Bは前述と
同じ意味を表わす。)上記各化合物における環Aは、前
述のように一般式(II)において、特にX 2〜X9のう
ち2〜8個が重水素原子(D)であることが好ましく、
また環Bは一般式(III)において、特にX12〜X19
のうち2〜8個が重水素原子(D)であることが好まし
い。
【0095】その中でも特に、下記一般式(IIa)及
び(IIIa)
【0096】
【化75】
【0097】(式中、X2〜X5のうち少なくとも3個、
12〜X15のうち少なくとも3個は重水素原子(D)を
表わす。)、一般式(IIb)及び(IIIb)
【0098】
【化76】
【0099】(式中、X6〜X9のうち少なくとも3個、
16〜X19のうち3個は重水素原子(D)を表わす。)
あるいは一般式(IIc)及び(IIIc)
【0100】
【化77】
【0101】(式中、X2〜X5のうち少なくとも3個及
びX6〜X9のうち少なくとも3個、X 12〜X15のうち少
なくとも3個及びX16〜X19のうち少なくとも3個は重
水素原子(D)を表わす。)で表わされる基であること
が望ましい。
【0102】本発明の一般式(I)の化合物は、環及び
連結基からなる中心骨格とその環に結合している重水素
原子(D)の置換位置と置換数によっても異なるが、重
水素置換されたシクロヘキサノン誘導体等を原料として
用いるか、あるいは中間体の段階で重水素置換工程を導
入する以外は、一般式(I)において、一般式(II)
及び(III)で表わされる基が全く重水素置換されて
いない1,4−シクロヘキシレン基である化合物の場合
と同様にして製造することが可能である。
【0103】例えば、2環性の化合物である前述の一般
式(Ia−1)において、R1=n−C37、R2=OC
25、W1=W2=W3=Hである一般式(p)
【0104】
【化78】
【0105】(式中、環Aは一般式(I)におけると同
じ意味を表わす。)で表わされる1−(トランス−4−
プロピルシクロヘキシル)−4−エトキシベンゼンの重
水素置換体の製造方法の例を以下に示す。なお、化合物
名あるいは構造式に添えたdn−はシクロヘキサン環に
結合している水素原子(H)がn個の重水素原子(D)
により置換されていることを表わす。
【0106】
【化79】
【0107】(イ) 4−プロピルシクロヘキサノンを
ジクロロメタン等の溶媒に溶解し、塩基存在下に重水
(D2O)と加熱して、4−プロピルシクロヘキサノン
−2,2,6,6−d4を得る。次に、1−エトキシ−
4−ブロモベンゼンから調製したグリニヤール反応剤を
反応させ、得られたd4−フェニルシクロヘキサノール
誘導体を脱水して、d3−フェニルシクロヘキセン誘導
体を得る。これを接触還元し、シス体を分離して、1−
(トランス−4−プロピルシクロヘキシル−2,2,6
−d3)−4−エトキシベンゼンが得られる。
【0108】
【化80】
【0109】(ロ) シクロヘキサン−1,4−ジオン
モノエチレンアセタールを1−エトキシ−4−ブロモベ
ンゼンから調製したグリニヤール反応剤と反応させ、上
記(イ)と同様にして脱水(必要に応じてエチレンアセ
タール化を行う。)して、水素添加した後、脱アセター
ルし、4−(4−エトキシフェニル)シクロヘキサノン
を得る。これを(イ)と同様に重水素化し、4−(4−
エトキシフェニル)シクロヘキサノン−2,2,6,6
−d4を得る。これを臭化プロピルから調製したグリニ
ヤール反応剤と反応させ、脱水、水素添加した後、シス
体を分離して、1−(トランス−4−プロピルシクロヘ
キシル−3,3,5−d3)−4−エトキシベンゼンが
得られる。
【0110】
【化81】
【0111】(ハ) 前述の(ロ)で中間体として得ら
れた4−(4−エトキシフェニル)シクロヘキサノン−
2,2,6,6−d4を、塩化メトキシメチルトリフェ
ニルホスホニウムから調製した一般式(IV)
【0112】
【化82】
【0113】(式中、Phはフェニル基を表わす。)で表
わされるウィッティヒ反応剤と反応させ、次いで酸処理
することにより、4−(4−エトキシフェニル)シクロ
ヘキサン−2,2,6,6−d4−カルバルデヒドを得
る。これをトランス体に異性化した後、エチルトリフェ
ニルホスホニウムから調製したウィッティヒ反応剤と反
応させ、次いで水素添加して、1−(トランス−4−プ
ロピルシクロヘキシル−3,3,5,5−d4)−4−
エトキシベンゼンを得ることができる。
【0114】
【化83】
【0115】(ニ) 前述の(ハ)におけるカルバルデ
ヒド誘導体の異性化を、重水(D2O)存在下に行い、
4−(4−エトキシフェニル)シクロヘキサン−1,
2,2,6,6−d5−カルバルデヒドを得る。以下
(ハ)と同様にして、1−(トランス−4−プロピルシ
クロヘキシル−3,3,4,5,5−d5)−4−エト
キシベンゼンを得ることができる。
【0116】
【化84】
【0117】(ホ) 前述の(ロ)で中間体として得ら
れた4−(4−エトキシフェニル)シクロヘキサノンと
一般式(III)のウィッティヒ反応剤から、4−(4
−エトキシフェニル)シクロヘキサンカルバルデヒドを
得ることができる。前述の(二)と同様にして、4−
(4−エトキシフェニル)シクロヘキサン−1−d−カ
ルバルデヒドを経て、1−(トランス−4−プロピルシ
クロヘキシル−4−d)−4−エトキシベンゼンを得る
ことができる。
【0118】
【化85】
【0119】(ヘ) シクロヘキサン−1,4−ジオン
を前述の(イ)と同様に重水素化し、d8−シクロヘキ
サン−1,4−ジオンを得る。これをモノエチレンアセ
タールとした後、前述の(ハ)と同様に反応させて、1
−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル−2,2,
3,3,5,5,6−d7)−4−エトキシベンゼンを
得ることができる。
【0120】
【化86】
【0121】(ト) シクロヘキサン−1,4−ジオン
モノエチレンアセタールを重水素化し、これから前述の
(ロ)と同様にして、4−(4−エトキシフェニル)シ
クロヘキサノン−3,3,5−d3が得られる。これか
ら前述の(ホ)と同様にして、1−(トランス−4−プ
ロピルシクロヘキシル−2,2,4,6−d4)−4−
エトキシベンゼンを得ることができる。
【0122】
【化87】
【0123】(チ) 前述の一般式(p)の化合物にお
ける環Aが重水素置換されていないシクロヘキサン環を
有する化合物の製造中間体として用いられている1−
(4−エトキシフェニル)−4−プロピルシクロヘキセ
ンをハイドロボレーションし、次いで、クロム酸等で酸
化して、2−(4−エトキシフェニル)−5−プロピル
シクロヘキサノンを得る。これを前述の(二)と同様に
重水素化及びトランス体への異性化を行い、次いでカル
ボニル基を還元除去して、1−(トランス−4−プロピ
ルシクロヘキシル−1,3,3−d3)−4−エトキシ
ベンゼンを得ることができる。
【0124】
【化88】
【0125】(リ) 前述の(チ)の中間体である2−
(4−エトキシフェニル)−5−プロピルシクロヘキサ
ノンを水素化アルミニウムリチウム−d4で還元し、脱
水した後、水素添加して更にトランス体に異性化して、
1−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル−2−
d)−4−エトキシベンゼンを得ることができる。
【0126】このように一般式(p)の化合物は(イ)
〜(リ)の各方法により得ることができるが、この一般
式(p)以外の他の2環性の重水素置換体も上記方法に
準じて、あるいはこれらを組み合わせることにより容易
に得ることができる。
【0127】また、例えば、3環性の化合物である前述
の一般式(Ib−4)において、R 1=n−C37、R2
=W1=F、W2=W3=Hである式(q)
【0128】
【化89】
【0129】(式中、環Aは一般式(I)におけると同
じ意味を表わす。)で表わされる1−[4−(トランス
−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]−
3,4−ジフルオロベンゼンの重水素置換体の製造方法
の例を以下に示す。
【0130】
【化90】
【0131】(ヌ) 4−(トランス−4−プロピルシ
クロヘキシル)シクロヘキサノンを(イ)と同様に重水
素化して、4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシ
ル)シクロヘキサノン−2,2,6,6−d4を得る。
これを1−ブロモ−3,4−ジフルオロベンゼンから調
製したグリニヤール反応剤と反応させ、以下、(イ)と
同様にして、1−[4−(トランス−4−プロピルシク
ロヘキシル)シクロヘキシル−2,2,6−d3]−
3,4−ジフルオロベンゼンを得ることができる。
【0132】
【化91】
【0133】(ル) 前述の(ヌ)の中間体である1−
(3,4−ジフルオロフェニル)−4−(トランス−4
−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキセン−2,6,
6−d 3から前述の(チ)と同様にハイドロボレーショ
ン、次いで酸化して、2−(3,4−ジフルオロフェニ
ル)−5−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)
シクロヘキサノン−3,3−d2を得る。これを前述の
(二)と同様に重水素化及びトランス体への異性化を行
い、次いでカルボニル基を還元除去して、1−[4−
(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキ
シル−1,2,2,5,5−d5]−3,4−ジフルオ
ロベンゼンを得ることができる。
【0134】
【化92】
【0135】(ヲ) 前述の(ル)においてハイドロボ
レーション後に重水素化を行わず、異性化のみを行った
以外は(ル)と同様にして、1−[4−(トランス−4
−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル−2,2−
2]−3,4−ジフルオロベンゼンを得ることができ
る。
【0136】
【化93】
【0137】(ワ) 臭化4−プロピルシクロヘキシル
から調製したグリニヤール反応剤を前述の(ト)で得ら
れたシクロヘキサン−1,4−ジオンモノエチレンアセ
タールの重水素置換体と反応させ、同様に脱水、水素添
加を行い、4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシ
ル)シクロヘキサノン−3,3,5−d3を得る。これ
から前述の(ヌ)と同様にして、1−[4−(トランス
−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル−3,
3,5−d3]−3,4−ジフルオロベンゼンを得るこ
とができる。
【0138】
【化94】
【0139】(カ) 前述の(ワ)で得られた4−(ト
ランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキサノ
ン−3,3,5−d3を更に重水素化し、4−(トラン
ス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキサノン−
2,2,3,3,5,6,6−d7を得る。これから、
前述の(ヌ)と同様にして、1−[4−(トランス−4
−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル−2,2,
3,3,5,6−d6]−3,4−ジフルオロベンゼン
及び1−[4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシ
ル)シクロヘキシル−2,2,3,5,5,6−d6
−3,4−ジフルオロベンゼンを得ることができる。
【0140】このように一般式(q)の化合物は(ヌ)
〜(カ)の各方法により得ることができるが、この一般
式(q)以外の他の3環性の重水素置換体も上記方法に
準じて、あるいはこれらを組み合わせることにより容易
に得ることができる。
【0141】斯くして得られる一般式(I)の化合物の
代表的なものの例と相転移温度を下記第1表〜第3表に
掲げる。
【0142】
【表1】
【0143】
【表2】
【0144】
【表3】
【0145】(表中、Crは結晶相を、Smはスメクチ
ック相を、Nはネマチック相を、Iは等方性液体相をそ
れぞれ表わす。)本発明の一般式(I)の化合物は、対
応する重水素置換されていない化合物と比較すると、そ
の相転移温度はほぼ等しいかあるいはわずかに低い程度
であり、大きな相違はないようにも考えられる。
【0146】しかしながら、本発明の一般式(I)の化
合物は汎用の液晶材料との相溶性に非常に優れており、
特に低温域における相溶性が極めて優れているので、液
晶材料中に結晶が析出しにくくなるという効果が認めら
れる。
【0147】そのような例として、例えば、現在汎用さ
れている母体液晶(A)
【0148】
【化95】
【0149】85重量%及び第1表中の(No.13)
【0150】
【化96】
【0151】の化合物15重量%からなる混合液晶
(B)を調製し、これを−20℃で保存したところ1カ
月経過後も、結晶の析出は観察できなかった。これに対
し、前述の母体液晶(A)85重量%、及び(No.1
3)の化合物と同一の骨格を有するが、重水素置換され
ていない式(R−1)
【0152】
【化97】
【0153】の化合物15重量%からなる混合液晶
(C)を調製し、同様にして−20℃で保存したとこ
ろ、5日後には結晶の析出が認められた。このことか
ら、本発明の一般式(I)で表わされる重水素置換され
たシクロヘキサン環を有する化合物は、汎用の液晶材料
との相溶性に非常に優れており、低温域でも結晶が析出
しにくい、実用的な液晶材料として極めて有用であるこ
とが理解できる。
【0154】
【実施例】以下に本発明の実施例を示し、本発明を更に
説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない。
【0155】なお、化合物の構造は、重水素置換されて
いない既知の化合物と、キャピラリーガスクロマトグラ
フ及び薄層クロマトグラフを比較し、同一の保持時間
(あるいはRf値)を示すこと、及び核磁気共鳴スペク
トル(NMR)、質量スペクトル(MS)、赤外吸収ス
ペクトル(IR)により確認した。
【0156】(実施例1) 1−シアノ−4−(トラン
ス−4−プロピルシクロヘキシル−2,2,6−d3
ベンゼンの合成
【0157】
【化98】
【0158】(1−a) 4−プロピルシクロヘキサノ
ンの重水素化 ナトリウムメトキシド11.5gを重水(重水素化率:
99.8%)100mlに溶解した。この溶液にジクロ
ロメタン100mlに溶解した4−プロピルシクロヘキ
サノン88.9g及び臭化テトラブチルアンモニウム
1.0gを加え、6時間、溶媒の還流温度で加熱攪拌し
た。反応終了後、放冷し、水層を分離して、反応生成物
をジクロロメタン50mlで抽出した。この抽出液と有
機層を併せ、この混合液を、ナトリウムメトキシド4.
0gを溶解した重水(重水素化率:99.96%)50
mlに加え、溶媒還流下で10時間加熱攪拌した。有機
層を分離し、水層は反応生成物をジクロロメタンで抽出
した後に回収した。この抽出液と有機層を併せ、水で洗
浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水乾燥した。
【0159】溶媒を溜去して、4−プロピルシクロヘキ
サノン−2,2,6,6−d488.6gを得た。
【0160】(1−b) 1−フェニル−4−プロピル
−1−シクロヘキセン−2,6,6−d3の合成 乾燥したテトラヒドロフラン(THF)20ml中に削
り状マグネシウム10.2gを加えた。これにブロモベ
ンゼン56.0gのTHF240ml溶液を、穏やかな
還流が持続する速度で滴下した。滴下終了後、更に1時
間攪拌した。氷冷下、上記(1−a)で得られた4−プ
ロピルシクロヘキサノン−2,2,6,6−d433.
0gのTHF100ml溶液を、内温が40℃を超さな
いように注意して1時間で滴下した。室温で更に1時間
攪拌した後、水層が弱酸性となるまで稀塩酸を加えた。
反応生成物を酢酸エチル300mlで2回抽出し、有機
層を飽和食塩水で洗滌し、無水硫酸ナトリウムで脱水乾
燥した。溶媒を減圧下に溜去して、油状の1−フェニル
−4−プロピル−1−シクロヘキサノール−2,2,
6,6−d4の粗生成物を得た。
【0161】この粗生成物全量をトルエン200mlに
溶解し、硫酸水素カリウム2.5gを加え、攪拌下、溜
出する水を除去しながら1時間加熱還流させた。室温ま
で放冷した後、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、
水、次いで飽和食塩水で洗滌し、無水硫酸ナトリウムで
脱水乾燥した。溶媒を減圧下に溜去して、1−フェニル
−4−プロピル−1−シクロヘキセン−2,6,6−d
347.5gを得た。
【0162】(1−c) (トランス−4−プロピルシ
クロヘキシル−2,2,6−d3)ベンゼンの合成 オートクレーブ中に上記(1−b)で得られた1−フェ
ニル−4−プロピル−1−シクロヘキセン−2,6,6
−d340.0gを加え、酢酸エチル340mlに溶解
した。この溶液に4.0gのパラジウム炭素を加え、水
素圧4Kg/cm2で3時間室温で攪拌した。セライト
濾過により触媒を除去し、減圧下に溶媒を溜去して、
(4−プロピルシクロヘキシル−2,2,6−d3)ベ
ンゼン(シス/トランスの混合物)を得た。これをN,
N−ジメチルホルムアミド(DMF)200mlに溶解
し、t−ブトキシカリウム17.0gを加え、110℃
で3時間攪拌した。反応終了後、水100mlを加え、
稀塩酸で中和し、反応生成物をヘキサンで2回抽出し
た。ヘキサン層を水で洗滌し、無水硫酸ナトリウムで脱
水乾燥した後、溶媒を減圧下に溜去して得られた粗生成
物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン)を用いて精製して、(トランス−4−プロピルシク
ロヘキシル−2,2,6−d3)ベンゼン及び(シス−
4−プロピルシクロヘキシル−2,2,6−d3)ベン
ゼンの重量比86/14混合物34.2gを得た。
【0163】(1−d) 4−(トランス−4−プロピ
ルシクロヘキシル−2,2,6−d3)ベンズアミドの
合成 上記(1−c)で得られた(トランス−4−プロピルシ
クロヘキシル−2,2,6−d3)ベンゼン及び(シス
−4−プロピルシクロヘキシル−2,2,6−d3)ベ
ンゼンの重量比86/14混合物20.0gを、ジクロ
ロメタン100mlに溶解し、無水塩化アルミニウム1
7gを加え、氷冷した。ジクロロメタン70mlに溶解
したシュウ酸ジクロリド14gを内温が10℃を超えな
いよう注意して滴下した。1時間氷冷下に攪拌後、稀塩
酸及び氷中にあけ、ジクロロメタンで抽出した。このジ
クロロメタン溶液を29%アンモニア水250mlに氷
冷下10℃以下で滴下した。1時間5〜10℃で攪拌し
た後、析出した結晶を濾取し、減圧下に乾燥して、4−
(トランス−4−プロピルシクロヘキシル−2,2,6
−d3)ベンズアミドの粗結晶(シス体を少量含有す
る)20.0gを得た。
【0164】(1−e) 1−シアノ−4−(トランス
−4−プロピルシクロヘキシル−2,2,6−d3)ベ
ンゼンの合成 上記(1−d)で得られた4−(トランス−4−プロピ
ルシクロヘキシル−2,2,6−d3)ベンズアミドの
全量を塩化チオニル100mlに加え、還流下1時間加
熱攪拌した。減圧下に過剰の塩化チオニルを溜去し、放
冷後、水及びトルエンを加えて攪拌し、有機層を分離し
た。水層はトルエンで抽出し、この抽出液と有機層を併
せて水で洗滌し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒
を溜去して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(トルエン)を用いて精製し、更にメタノ
ールから再結晶させて、1−シアノ−4−(トランス−
4−プロピルシクロヘキシル−2,2,6−d3)ベン
ゼン9.4gを得た。この相転移温度は以下の通りであ
った。
【0165】相転移温度 42℃(融点)(Cr→
N)、46℃(N−I) なお、全く重水素化されていない1−シアノ−4−(ト
ランス−4−プロピルシクロヘキシル)ベンゼンの文献
(「液晶・基礎編」岡野光治、小林駿介共編、培風館、
1985年)記載の相転移温度は以下の通りであった。
【0166】相転移温度 42℃(融点)(Cr→
N)、45℃(N−I)
【0167】(実施例2) 1−シアノ−4−(トラン
ス−4−プロピルシクロヘキシル−3,3,5,5−d
4)ベンゼンの合成
【0168】
【化99】
【0169】(2−a) 4−フェニルシクロヘキサノ
ンの重水素化 市販の4−フェニルシクロヘキサノンを実施例(1−
a)と同様に重水素化し、4−フェニルシクロヘキサノ
ン−2,2,6,6−d4を得た。
【0170】(2−b) トランス−4−フェニルシク
ロヘキサン−2,2,6,6−d4カルバルデヒドの合
成 塩化メトキシメチルトリフェニルホスホニウム14.2
gをTHF35mlに懸濁し、−5℃に冷却した。これ
にt−ブトキシカリウム4.6gを加え、室温で1時間
攪拌してウィッティヒ反応剤を調製した。これに上記
(2−a)で得られた4−フェニルシクロヘキサノン−
2,2,6,6−d45.7gのTHF10ml溶液を
−5℃で5分間で滴下した。室温で5時間攪拌した後、
水にあけ、ヘキサンを加え、有機層を分離した。トリフ
ェニルホスフィンオキシドの沈澱を濾別し、水で洗滌し
た後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を溜去して
得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ヘキサン/酢酸エチル=5)を用いて精製して、4
−フェニルシクロヘキサン−2,2,6,6−d4カル
バルデヒドの油状物5.2gを得た。これはシクロヘキ
サン環のシス、トランス配置によるジアステレオマー混
合物である。これをエタノール50mlに溶解し、20
%水酸化ナトリウム水溶液1mlを加えて室温で3時間
攪拌した。水を加え1N塩酸で中和した後、反応生成物
を酢酸エチルで抽出し、抽出液を水洗後、無水硫酸ナト
リウムで乾燥した。溶媒を溜去して得られた粗生成物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸
エチル=5)を用いて精製し、ヘキサンから再結晶させ
て、トランス−4−フェニルシクロヘキサン−2,2,
6,6−d4カルバルデヒドの白色結晶3.1gを得
た。
【0171】(2−c) トランス−1−フェニル−4
−(1−プロペニル)シクロヘキサン−3,3,5,5
−d4の合成 ヨウ化エチルトリフェニルホスホニウム1.8gをTH
F3mlとトルエン10mlに懸濁し15℃に冷却し
た。これにt−ブトキシカリウム0.52gを加え、室
温で1時間攪拌してウィッティヒ反応剤を調製した。こ
れに、上記(2−b)で得られたトランス−4−フェニ
ルシクロヘキサン−2,2,6,6−d4カルバルデヒ
ド0.60gのトルエン2ml溶液を15℃で5分間で
滴下した。室温で2時間攪拌した後、反応液を水にあ
け、トルエンを加え、有機層を分離した。有機層を濃縮
した後、ヘキサンを加え、トリフェニルホスフィンオキ
シドの沈澱を濾別し、水/メタノール混合溶媒(1/
1)で洗滌した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶
媒を溜去して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ヘキサン)を用いて精製して、トラン
ス−1−フェニル−4−(1−プロペニル)シクロヘキ
サン−3,3,5,5−d40.56gを得た。
【0172】(2−d) トランス−1−フェニル−4
−プロピルシクロヘキサン−3,3,5,5−d4の合
成 上記(2−c)で得られたトランス−1−フェニル−4
−(1−プロペニル)シクロヘキサン−3,3,5,5
−d4の全量を、実施例(1−c)において用いた触媒
をパラジウム炭素からラネーニッケルに代えて反応させ
た以外は実施例(1−c)と全く同様にして、トランス
−1−フェニル−4−プロピルシクロヘキサン−3,
3,5,5−d4の0.55gを得た。
【0173】(2−e) 1−シアノ−4−(トランス
−4−プロピルシクロヘキシル−3,3,5,5−
4)ベンゼンの合成 上記(2−d)で得られたトランス−1−フェニル−4
−プロピルシクロヘキサン−3,3,5,5−d4の全
量を用い、上記(1−d)次いで(1−e)と同様にし
て、1−シアノ−(トランス−4−プロピルシクロヘキ
シル−3,3,5,5−d4)ベンゼン0.28gを得
た。この化合物の相転移温度は第1表に示した。
【0174】(実施例3) 1−シアノ−2−フルオロ
−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル−2,
2,6−d3)ベンゼンの合成 実施例1において、ブロモベンゼンに代えて、3−フル
オロ−1−ブロモベンゼンを用いた以外は実施例1と同
様にして、1−シアノ−2−フルオロ−4−(トランス
−4−プロピルシクロヘキシル−2,2,6−d3)ベ
ンゼンを得た。この化合物の相転移温度は第1表に示し
た。
【0175】(実施例4) 1−フルオロ−4−(トラ
ンス−4−ペンチルシクロヘキシル−2,2,6−
3)ベンゼンの合成 実施例1において、ブロモベンゼンに代えて、4−フル
オロ−1−ブロモベンゼンを用い、4−プロピルシクロ
ヘキサノンに代えて、4−ペンチルシクロヘキサノンを
用いた以外は実施例1と同様にして、1−フルオロ−4
−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル−2,2,
6−d3)ベンゼンを得た。この化合物の相転移温度は
第1表に示した。
【0176】(実施例5) 1−メトキシ−4−(トラ
ンス−4−ペンチルシクロヘキシル−2,2,6−
3)ベンゼンの合成 実施例1において、ブロモベンゼンに代えて、4−ブロ
モアニソールを用い、4−プロピルシクロヘキサノンに
代えて、4−ペンチルシクロヘキサノンを用いた以外は
実施例1と同様にして、1−メトキシ−4−(トランス
−4−ペンチルシクロヘキシル−2,2,6−d3)ベ
ンゼンを得た。この化合物の相転移温度は第1表に示し
た。
【0177】(実施例6) 1,2−ジフルオロ−4−
(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル−2,2,6
−d3)ベンゼンの合成 実施例1において、ブロモベンゼンに代えて、1−ブロ
モ−3,4−ジフルオロベンゼンを用い、4−プロピル
シクロヘキサノンに代えて、4−ペンチルシクロヘキサ
ノンを用いた以外は実施例1と同様にして、1,2−ジ
フルオロ−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシ
ル−2,2,6−d3)ベンゼンを得た。この化合物の
相転移温度は第1表に示した。
【0178】(実施例7) 1−トリフルオロメトキシ
−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル−2,
2,6−d3)ベンゼンの合成 実施例1において、ブロモベンゼンに代えて、4−ブロ
モ−1−トリフルオロメトキシベンゼンを用い、4−プ
ロピルシクロヘキサノンに代えて、4−ペンチルシクロ
ヘキサノンを用いた以外は実施例1と同様にして、1−
トリフルオロメトキシ−4−(トランス−4−ペンチル
シクロヘキシル−2,2,6−d3)ベンゼンを得た。
この化合物の相転移温度は第1表に示した。
【0179】(実施例8) 1−メチル−4−(トラン
ス−4−ペンチルシクロヘキシル−2,2,6−d3
ベンゼンの合成 実施例1において、ブロモベンゼンに代えて、4−ブロ
モトルエンを用い、4−プロピルシクロヘキサノンに代
えて、4−ペンチルシクロヘキサノンを用いた以外は実
施例1と同様にして、1−メチル−4−(トランス−4
−ペンチルシクロヘキシル−2,2,6−d3)ベンゼ
ンを得た。この化合物の相転移温度は第1表に示した。
【0180】(実施例9) トランス−4−(トランス
−4−プロピルシクロヘキシル)−1−ブチルシクロヘ
キサン−2,2,6,6−d4の合成
【0181】
【化100】
【0182】4−(トランス−4−プロピルシクロヘキ
シル)シクロヘキサノンを上記(1−a)と同様に重水
素化し、4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシ
ル)シクロヘキサノン−2,2,6,6−d4を得た。
これを上記(2−b)と同様にウィッティヒ反応剤と反
応させて、4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシ
ル)シクロヘキサン−2,2,6,6−d4カルバルデ
ヒドを得た。これを臭化プロピルトリフェニルホスホニ
ウムから調製したウィッティヒ反応剤と上記(2−c)
と同様に反応させ、次いで上記(2−d)と同様に水素
添加して、トランス−4−(トランス−4−プロピルシ
クロヘキシル)−1−ブチルシクロヘキサン−2,2,
6,6−d4を得た。この化合物の相転移温度は第1表
にまとめて示した。
【0183】(実施例10) 1−シアノ−4−[2−
(トランス−4−プロピルシクロヘキシル−2,2,
6,6−d4)エチル]ベンゼンの合成
【0184】
【化101】
【0185】上記(1−a)で得られた4−プロピルシ
クロヘキサノン−2,2,6,6−d4を、塩化メトキ
シメチルトリフェニルホスホニウムから調製したウィッ
ティヒ反応剤と上記(2−b)と同様に反応させて、ト
ランス−4−プロピルシクロヘキサン−2,2,6,6
−d4カルバルデヒドを得た。これと同じウィッティヒ
反応剤との反応を繰り返し、トランス−4−プロピルシ
クロヘキサン−2,2,6,6−d4エタナールを得
た。これをトランス−4−プロピルシクロヘキサノン−
2,2,6,6−d4に代えて用いた以外は、(1−
b)〜(1−e)と同様に反応させて、1−シアノ−4
−[2−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル−
2,2,6,6−d4)エチル]ベンゼンを得た。相転
移温度は第1表にまとめて示した。
【0186】(実施例11) 1−シアノ−4−(トラ
ンス−4−エテニルシクロヘキシル−3,3,5,5−
4)ベンゼンの合成 上記(2−b)で得られたトランス−4−フェニル−シ
クロヘキサン−2,2,6,6−d4カルバルデヒドを
ヨウ化メチルトリフェニルホスホニウムから調製したウ
ィッティヒ反応剤と上記(2−c)と同様に反応させ
て、トランス−1−エテニル−4−フェニルシクロヘキ
サン−2,2,6,6−d4を得た。これを以下、(1
−d)次いで(1−e)と同様に反応させて、1−シア
ノ−4−(トランス−4−エチニルシクロヘキシル−
3,3,5,5−d4)ベンゼンを得た。この化合物の
相転移温度は第2表に示した。
【0187】(実施例12) 1−シアノ−4−[トラ
ンス−4−(トランス−1−プロペニル)シクロヘキシ
ル−3,3,5,5−d4]ベンゼンの合成 実施例11において、ヨウ化メチルトリフェニルホスホ
ニウムから調製したウィッティヒ反応剤に代えて、臭化
エチルトリフェニルホスホニウムから調製したウィッテ
ィヒ反応剤を用いた以外は実施例11と同様にして、ト
ランス−1−(シス−1−プロペニル)−4−フェニル
シクロヘキサン−2,2,6,6−d4を得た。この化
合物1.0gをトルエン5mlに溶解し、10%塩酸1
0mlを加えた。これにベンゼンスルフィン酸ナトリウ
ム0.25gを加え、10時間加熱還流させた。放冷
後、トルエン50mlを加えて水層を分離し、不溶物を
除去し、2%塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水
で順次洗滌した。溶媒を減圧下に溜去して、トランス−
1−(トランス−1−プロペニル)−4−フェニルシク
ロヘキサン−2,2,6,6−d4及びトランス−1−
(シス−1−プロペニル)−4−フェニルシクロヘキサ
ン−2,2,6,6−d4の重量比約3/1混合物を得
た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキ
サン/酢酸エチル)を用いて精製し、更にエタノールか
ら再結晶させて、トランス−1−(トランス−1−プロ
ペニル)−4−フェニルシクロヘキサン−2,2,6,
6−d40.62gを得た。これを以下、(1−d)次
いで(1−e)と同様に反応させて、1−シアノ−4−
[トランス−4−(トランス−1−プロペニル)シクロ
ヘキシル−3,3,5,5−d4]ベンゼンを得た。こ
の化合物の相転移温度は第2表に示した。
【0188】(実施例13) 3,4−ジフルオロ−1
−[トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘ
キシル)シクロヘキシル−2,2,6−d3]ベンゼン
の合成
【0189】
【化102】
【0190】(13−a) 4−(トランス−4−プロ
ピルシクロヘキシル)シクロヘキサノンの重水素化 実施例(1−a)において、トランス−4−プロピルシ
クロヘキサノンに代えて、4−(トランス−4−プロピ
ルシクロヘキシル)シクロヘキサノンを用いた以外は
(1−a)と同様にして、4−(トランス−4−プロピ
ルシクロヘキシル)シクロヘキサノン−2,2,6,6
−d4を得た。
【0191】(13−b) 3,4−ジフルオロ−1−
[トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキ
シル)シクロヘキシル−2,2,6−d3]ベンゼンの
合成 実施例6において、4−ペンチルシクロヘキサノン−
2,2,6,6−d4に代えて、上記(13−a)で得
られた4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)
シクロヘキサノン−2,2,6,6−d4を用いた以外
は実施例6と同様にして、3,4−ジフルオロ−1−
[トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキ
シル)シクロヘキシル−2,2,6−d3]ベンゼンを
得た。この化合物の相転移温度は第2表に示した。
【0192】(実施例14) 3,4−ジフルオロ−1
−[トランス−4−(トランス−4−ブチルシクロヘキ
シル)シクロヘキシル−2,2,6−d3]ベンゼンの
合成 実施例13において、4−(トランス−4−プロピルシ
クロヘキシル)シクロヘキサノンに代えて、4−(トラ
ンス−4−ブチルシクロヘキシル)シクロヘキサノンを
用いた以外は実施例13と同様にして、3,4−ジフル
オロ−1−[トランス−4−(トランス−4−ブチルシ
クロヘキシル)シクロヘキシル−2,2,6−d3]ベ
ンゼンを得た。この化合物の相転移温度は第2表に示し
た。
【0193】(実施例15) 3,4−ジフルオロ−1
−[2−[トランス−4−(トランス−4−プロピルシ
クロヘキシル)シクロヘキシル−2,2,6,6−
4]エチル]ベンゼンの合成 (15−a) 4−(トランス−4−プロピルシクロヘ
キシル)シクロヘキサン−2,2,6,6−d4エタナ
ールの合成 上記(13−a)で得られた4−(トランス−4−プロ
ピルシクロヘキシル)シクロヘキサノン−2,2,6,
6−d4から、実施例10の前半と同様にして、4−
(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキ
サン−2,2,6,6−d4エタナールを得た。
【0194】(15−b) 3,4−ジフルオロ−1−
[2−[トランス−4−(トランス−4−プロピルシク
ロヘキシル)シクロヘキシル−2,2,6,6−d4
エチル]ベンゼンの合成 1−ブロモ−3,4−ジフルオロベンゼンからグリニヤ
ール反応剤を調製し、これを上記(15−a)で得られ
た4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シク
ロヘキサン−2,2,6,6−d4エタナールと、実施
例6と同様に反応させて、3,4−ジフルオロ−1−
[2−[トランス−4−(トランス−4−プロピルシク
ロヘキシル)シクロヘキシル−2,2,6,6−d4
エチル]ベンゼンを得た。この化合物の相転移温度は第
2表に示した。
【0195】(実施例16) 3,4−ジフルオロ−1
−[トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘ
キシル−3,3,5,5−d4)シクロヘキシル]ベン
ゼンの合成
【0196】
【化103】
【0197】(16−a) 4−[トランス−4−
(3,4−ジフルオロフェニル)シクロヘキシル]シク
ロヘキサノン−2,2,6,6−d4の合成 1−ブロモ−3,4−ジフルオロベンゼン及びマグネシ
ウムからTHF中で調製したグリニャール反応剤に、ビ
シクロヘキサン−4,4’−ジオンのモノエチレンアセ
タールのTHF溶液を氷冷下で滴下した。室温で1時間
反応させた後、常法通りに後処理して、4−[4−ヒド
ロキシ−4−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロヘ
キシル]シクロヘキサノンエチレンアセタールの粗結晶
を得た。この粗結晶のトルエン溶液に少量の硫酸水素カ
リウムを加え、水を除きながら10時間還流した。水を
加え、反応生成物をトルエンで抽出し、抽出液の溶媒を
溜去し、4−[4−(3,4−ジフルオロフェニル)−
3−シクロヘキセニル]シクロヘキサノンエチレンアセ
タールの白色結晶を得た。この結晶のトルエン溶液にト
リエチルアミンと触媒量のパラジウム炭素を加え、オー
トクレーブ中で水素圧5Kg/cm2で3時間反応させ
た。触媒を濾別し濃縮した後、得られた粗生成物をエタ
ノールから再結晶させて、4−[トランス−4−(3,
4−ジフルオロフェニル)シクロヘキシル]シクロヘキ
サノンエチレンアセタールの白色結晶を得た。このトル
エン溶液に蟻酸を加えて室温で4時間攪拌した。水を加
え、有機層を分離し、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗滌
し乾燥した後、溶媒を溜去しエタノールから再結晶させ
て、4−[トランス−4−(3,4−ジフルオロフェニ
ル)シクロヘキシル]シクロヘキサノンの白色結晶を得
た。これを実施例(1−a)と同様に重水素化して、4
−[トランス−4−(3,4−ジフルオロフェニル)シ
クロヘキシル]シクロヘキサノン−2,2,6,6−d
4の結晶を得た。
【0198】(16−b) 4−[トランス−4−
(3,4−ジフルオロフェニル)シクロヘキシル]シク
ロヘキサン−2,2,6,6−d4カルバルデヒドの合
成 上記(16−a)で得られた4−[トランス−4−
(3,4−ジフルオロフェニル)シクロヘキシル]シク
ロヘキサノン−2,2,6,6−d4から、実施例(2
−b)と同様にして4−[トランス−4−(3,4−ジ
フルオロフェニル)シクロヘキシル]シクロヘキサン−
2,2,6,6−d4カルバルデヒドを得た。
【0199】(16−c) 3,4−ジフルオロ−1−
[トランス−4−[トランス−4−(シス−1−プロペ
ニル)シクロヘキシル−3,3,5,5−d4]シクロ
ヘキシル]ベンゼンの合成 上記(16−b)で得られた4−[トランス−4−
(3,4−ジフルオロフェニル)シクロヘキシル]シク
ロヘキサン−2,2,6,6−d4カルバルデヒドか
ら、実施例(2−c)と同様にして、3,4−ジフルオ
ロ−1−[トランス−4−[トランス−4−(シス−1
−プロペニル)シクロヘキシル−3,3,5,5−
4]シクロヘキシル]ベンゼンを得た。 (16−d) 3,4−ジフルオロ−1−[トランス−
4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル−3,
3,5,5−d4)シクロヘキシル]ベンゼンの合成
上記(16−c)で得られた3,4−ジフルオロ−1−
[トランス−4−[トランス−4−(シス−1−プロペ
ニル)シクロヘキシル−3,3,5,5−d 4]シクロ
ヘキシル]ベンゼンを、実施例(2−d)と同様に水素
添加して、3,4−ジフルオロ−1−[トランス−4−
(トランス−4−プロピルシクロヘキシル−3,3,
5,5−d4)シクロヘキシル]ベンゼンを得た。この
化合物の相転移温度は第2表に示した。
【0200】(実施例17) 3,4−ジフルオロ−1
−[トランス−4−[トランス−4−(トランス−1−
プロペニル)シクロヘキシル−3,3,5,5−d4
シクロヘキシル]ベンゼンの合成 実施例(16−c)で得られた3,4−ジフルオロ−1
−[トランス−4−[トランス−4−(シス−1−プロ
ペニル)シクロヘキシル−3,3,5,5−d 4]シク
ロヘキシル]ベンゼンを実施例12と同様にして、側鎖
をトランス体に異性化して3,4−ジフルオロ−1−
[トランス−4−[トランス−4−(トランス−1−プ
ロペニル)シクロヘキシル−3,3,5,5−d4]シ
クロヘキシル]ベンゼンを得た。この化合物の相転移温
度は第2表に示した。
【0201】(実施例18) 3,4,5−トリフルオ
ロ−1−[トランス−4−(トランス−4−プロピルシ
クロヘキシル)シクロヘキシル−2,2,6−d3]ベ
ンゼンの合成 実施例13において、1−ブロモ−3,4−ジフルオロ
ベンゼンに代えて、1−ブロモ−3,4,5−トリフル
オロベンゼンを用いた以外は実施例13と同様にして、
3,4,5−トリフルオロ−1−[トランス−4−(ト
ランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル
−2,2,6−d3]ベンゼンを得た。この化合物の相
転移温度は第2表に示した。
【0202】(実施例19) 3,4,5−トリフルオ
ロ−1−[トランス−4−(トランス−4−ブチルシク
ロヘキシル)シクロヘキシル−2,2,6−d3]ベン
ゼンの合成 実施例14において、1−ブロモ−3,4−ジフルオロ
ベンゼンに代えて、1−ブロモ−3,4,5−トリフル
オロベンゼンを用いた以外は実施例14と同様にして、
3,4,5−トリフルオロ−1−[トランス−4−(ト
ランス−4−ブチルシクロヘキシル)シクロヘキシル−
2,2,6−d3]ベンゼンを得た。この化合物の相転
移温度は第2表に示した。
【0203】(実施例20) 3,4,5−トリフルオ
ロ−1−[2−[トランス−4−(トランス−4−プロ
ピルシクロヘキシル)シクロヘキシル−2,2,6,6
−d4]エチル]ベンゼンの合成 実施例15において、1−ブロモ−3,4−ジフルオロ
ベンゼンに代えて、1−ブロモ−3,4,5−トリフル
オロベンゼンを用いた以外は実施例15と同様にして、
3,4,5−トリフルオロ−1−[2−[トランス−4
−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘ
キシル−2,2,6,6−d4]エチル]ベンゼンを得
た。この化合物の相転移温度は第2表に示した。
【0204】(実施例21) 4−トリフルオロメトキ
シ−1−[トランス−4−(トランス−4−プロピルシ
クロヘキシル)シクロヘキシル−2,2,6−d3]ベ
ンゼンの合成 実施例13において、1−ブロモ−3,4−ジフルオロ
ベンゼンに代えて、4−ブロモ−1−トリフルオロメト
キシベンゼンを用いた以外は実施例13と同様にして、
4−トリフルオロメトキシ−1−[トランス−4−(ト
ランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル
−2,2,6−d3]ベンゼンを得た。この化合物の相
転移温度は第2表に示した。
【0205】(実施例22) 3−フルオロ−4−シア
ノ−1−[トランス−4−(トランス−4−プロピルシ
クロヘキシル)シクロヘキシル−2,2,6−d3]ベ
ンゼンの合成 実施例3において、4−プロピルシクロヘキサノン−
2,2,6,6−d4に代えて、4−(トランス−4−
プロピルシクロヘキシル)シクロヘキサノン−2,2,
6,6−d4を用いた以外は実施例3と同様にして、3
−フルオロ−4−シアノ−1−[トランス−4−(トラ
ンス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル−
2,2,6−d3]ベンゼンを得た。この化合物の相転
移温度は第2表に示した。
【0206】(実施例23) 4−メチル−1−[トラ
ンス−4−[トランス−4−(トランス−1−プロペニ
ル)シクロヘキシル−3,3,5,5−d4]シクロヘ
キシル]ベンゼンの合成 ビシクロヘキサン−4,4’−ジオンのモノエチレンア
セタールと4−ブロモアニソールから、実施例16と同
様にして4−[トランス−4−(4−メチルフェニル)
シクロヘキシル]シクロヘキサノン−2,2,6,6−
4を得た。これを実施例17と同様にして、4−メチ
ル−1−[トランス−4−[トランス−4−(トランス
−1−プロペニル)シクロヘキシル−3,3,5,5−
4]シクロヘキシル]ベンゼンの白色結晶を得た。こ
の化合物の相転移温度は第3表に示した。
【0207】(実施例24) 4−(トランス−4−ペ
ンチルシクロヘキシル−2,2,6−d3)−4’−エ
チルビフェニルの合成
【0208】
【化104】
【0209】(24−a) (トランス−4−ペンチル
シクロヘキシル−2,2,6−d3)ベンゼンの合成 4−プロピルシクロヘキサノンに代えて、4−ペンチル
シクロヘキサノンを用いた以外は実施例(1−a)〜
(1−c)と同様にして、(トランス−4−ペンチルシ
クロヘキシル−2,2,6−d3)ベンゼンを得た。
【0210】(24−b) 1−(トランス−4−ペン
チルシクロヘキシル−2,2,6−d 3)−4−ヨード
ベンゼンの合成 上記(24−a)で得られた(トランス−4−ペンチル
シクロヘキシル−2,2,6−d3)ベンゼン57g、
ヨウ素37.5g、過ヨウ素酸2水和物28.2gを酢
酸200ml、硫酸7ml、水40ml及び1,2−ジ
クロロエタン25mlの混合溶媒に溶解し、1時間加熱
攪拌した。放冷後、20%亜硫酸水素ナトリウム水溶液
200mlを加え、しばらく攪拌した後、反応生成物を
ヘキサン500mlで抽出した。有機層を水洗し乾燥し
た後、溶媒を溜去し、エタノールから再結晶させて、1
−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル−2,2,
6−d3)−4−ヨードベンゼン58gを得た。
【0211】(24−c) 4−(トランス−4−ペン
チルシクロヘキシル−2,2,6−d 3)−4’−エチ
ルビフェニルの合成 4−ブロモエチルベンゼン15g及びマグネシウム2.
4gからTHF100ml中でグリニヤール反応剤を調
製した。これに上記(24−b)で得た1−(トランス
−4−ペンチルシクロヘキシル−2,2,6−d3)−
4−ヨードベンゼン19.5g及びテトラキス(トリフ
ェニルホスフィン)パラジウム(0)1.25gのTH
F100ml溶液を30℃で滴下した。1時間攪拌した
後、1%塩酸を加え、反応生成物を酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を水で洗滌した後、乾燥し、溶媒を溜去し
て、得られた油状の粗生成物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ヘキサン)を用いて精製して、4−(ト
ランス−4−ペンチルシクロヘキシル−2,2,6−d
3)−4’−エチルビフェニル19.0gを得た。この
化合物の相転移温度は第3表に示した。
【0212】(実施例25) 4−(トランス−4−プ
ロピルシクロヘキシル−2,2,6−d3)−3’,
4’−ジフルオロビフェニルの合成 実施例(24−b)において、(トランス−4−ペンチ
ルシクロヘキシル−2,2,6−d3)ベンゼンに代え
て、(トランス−4−プロピルシクロヘキシル−2,
2,6−d3)ベンゼンを用い、更に(24−c)にお
いて、4−ブロモエチルベンゼンに代えて、1−ブロモ
−3,4−ジフルオロベンゼンを用いた以外は実施例2
4と同様にして、4−(トランス−4−プロピルシクロ
ヘキシル−2,2,6−d3)−3’,4’−ジフルオ
ロビフェニルを得た。この化合物の相転移温度は第3表
に示した。
【0213】(実施例26) 4−(トランス−4−プ
ロピルシクロヘキシル−2,2,6−d3)−4’−シ
アノビフェニルの合成 実施例25において、1−ブロモ−3,4−ジフルオロ
ベンゼンに代えて、ブロモベンゼンを用いた以外は実施
例25と同様にして、4−(トランス−4−プロピルシ
クロヘキシル−2,2,6−d3)ビフェニルを得た。
これを実施例(1−d)、(1−e)と同様にシアノ化
して、4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル−
2,2,6−d3)−4’−シアノビフェニルを得た。
この化合物の相転移温度は第3表に示した。
【0214】(実施例27) 3,4−ジフルオロ−1
−[4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル−
2,2,6−d3)フェニル]エチニルベンゼンの合成
【0215】
【化105】
【0216】(27−a) 4−[4−(トランス−4
−プロピルシクルヘキシル−2,2,6−d3)フェニ
ル]−2−メチル−3−ブチン−2−オールの合成 実施例25で得られた1−(トランス−4−ペンチルシ
クロヘキシル−2,2,6−d3)−4−ヨードベンゼ
ン14.4gと2−メチル−3−ブチン−2−オール
5.1gを、トリエチルアミン40mlに溶解した。ヨ
ウ化銅(I)0.15gとジクロロ−ビス(トリフェニ
ルホスフィン)パラジウム(II)0.2gを加え、室
温で1時間攪拌した。水100mlを加え、反応生成物
を酢酸エチル100mlで抽出し、有機層を水、飽和食
塩水で順次洗滌し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶
媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(トルエン/酢酸エチル=4/1)を用いて精製して、
4−[4−(トランス−4−プロピルシクルヘキシル−
2,2,6−d3)フェニル]−2−メチル−3−ブチ
ン−2−オール12.2gを得た。
【0217】(27−b) 1−エチニル−4−(トラ
ンス−4−プロピルシクロヘキシル−2,2,6−
3)ベンゼンの合成 水素化ナトリウム2.0gをトルエン30mlに懸濁
し、上記(27−a)で得られた4−[4−(トランス
−4−プロピルシクルヘキシル−2,2,6−d 3)フ
ェニル]−2−メチル−3−ブチン−2−オール全量の
トルエン70ml溶液を、室温で30分間で滴下した。
更に1時間加熱還流させた後、室温まで放冷した。これ
を水100mlに加え、有機層を分離した後、水、飽和
食塩水で順次洗滌し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ヘキサン)を用いて精製して、1−エチニル−4−
(トランス−4−プロピルシクロヘキシル−2,2,6
−d3)ベンゼン8.8gを得た。
【0218】(27−c) 3,4−ジフルオロ−1−
[4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル−2,
2,6−d3)フェニル]エチニルベンゼンの合成 1−エチニル−4−(トランス−4−プロピルシクロヘ
キシル−2,2,6−d3)ベンゼン3.5gと1−ブ
ロモ−3,4−ジフルオロベンゼン3.0gをトリエチ
ルアミン12ml及びN,N−ジメチルホルムアミド
(DMF)30mlに溶解した。ヨウ化銅(I)0.0
6gとジクロロ−ビス(トリフェニルホスフィン)パラ
ジウム(II)0.06gを加え、室温で30分間攪拌
し、更に3時間加熱還流させた。室温まで冷却し、水1
00mlを加え、反応生成物をトルエン100mlで抽
出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗滌し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去した後、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)を用いて精製
し、更にエタノールから再結晶させて、3,4−ジフル
オロ−1−[4−(トランス−4−プロピルシクロヘキ
シル−2,2,6−d 3)フェニル]エチニルベンゼン
3.8gを得た。この化合物の相転移温度は第3表に示
した。
【0219】(実施例28) 4−ブチル−1−[4−
(トランス−4−プロピルシクロヘキシル−2,2,6
−d3)フェニル]エチニルベンゼンの合成 実施例(27−c)において、1−ブロモ−3,4−ジ
フルオロベンゼンに代えて、4−ブロモ−1−エチルベ
ンゼンを用いた以外は実施例27と同様にして、4−ブ
チル−1−[4−(トランス−4−プロピルシクロヘキ
シル−2,2,6−d3)フェニル]エチニルベンゼン
を得た。この化合物の相転移温度は第3表に示した。
【0220】(実施例29) 4−(トランス−4−ペ
ンチルシクロヘキシル)−4’−(トランス−4−プロ
ピルシクロヘキシル−2,2,6−d3)ビフェニルの
合成 (29−a) 1−ブロモ−4−(トランス−4−ペン
チルシクロヘキシル)ベンゼンの合成 トランス−4−ペンチルシクロヘキシルベンゼン11.
1gをジクロロメタン30mlに溶解し、鉄粉0.1g
及びヨウ素0.05gを加えた。これにジクロロメタン
20mlに溶解した臭素7.7gを0℃以下で滴下し
た。−10℃で6時間攪拌した後、室温に戻した。水、
次いで亜硫酸水素ナトリウム水溶液を加え、反応生成物
をヘキサンで抽出した。抽出液を炭酸水素ナトリウム水
溶液、水、飽和食塩水で洗滌し、乾燥した。溶媒を溜去
した後、得られた粗結晶をエタノールから再結晶させ
て、1−ブロモ−4−(トランス−4−ペンチルシクロ
ヘキシル)ベンゼン4.8gを得た。
【0221】(29−b) 4−(トランス−4−ペン
チルシクロヘキシル)−4’−(トランス−4−プロピ
ルシクロヘキシル−2,2,6−d3)ビフェニルの合
成 上記(29−a)で得られた1−ブロモ−4−(トラン
ス−4−ペンチルシクロヘキシル)ベンゼン2.4gか
ら、実施例(24−c)と同様にしてグリニヤール反応
剤を調製した。これを、実施例25で得られた1−(ト
ランス−4−ペンチルシクロヘキシル−2,2,6−d
3)−4−ヨードベンゼン2.2gと(24−c)と同
様に反応させて、4−(トランス−4−ペンチルシクロ
ヘキシル)−4’−(トランス−4−プロピルシクロヘ
キシル−2,2,6−d3)ビフェニル2.6gを得
た。この化合物の相転移温度は第3表に示した。
【0222】(実施例30) 2−フルオロ−4−(ト
ランス−4−ペンチルシクロヘキシル)−4’−(トラ
ンス−4−ペンチルシクロヘキシル−2,2,6−
3)ビフェニルの合成 市販の2−フルオロ−4−ブロモビフェニルからグリニ
ヤール反応剤を調製し、これを−4−ペンチルシクロヘ
キサノンと、実施例(1−b)、(1−c)と同様に反
応させて、2−フルオロ−4−(トランス−4−ペンチ
ルシクロヘキシル)ビフェニルを得た。これを実施例
(29−a)と同様に臭素化し、2−フルオロ−4−
(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)−4’−ブ
ロモビフェニルを得た。これからグリニヤール反応剤を
調製し、実施例4と同様に4−ペンチルシクロヘキサノ
ン−2,2,6,6−d4と反応させて、2−フルオロ
−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)−
4’−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル−2,
2,6−d3)ビフェニルを得た。この化合物の相転移
温度は第3表に示した。
【0223】(応用例1) 液晶組成物の調製 以下の組成からなる母体液晶(A)
【0224】
【化106】
【0225】(式中、シクロヘキサン環はトランス配置
を表わす。)を調製したところ、54.5℃以下でネマ
チック(N)相を示した。この母体液晶(A)85重量
%及び実施例13で得られた第1表中の(No.13)
【0226】
【化107】
【0227】の3,4−ジフルオロ−1−[トランス−
4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロ
ヘキシル−2,2,6−d3]ベンゼン15重量%から
なる混合液晶(B)を調製した。この組成物のN相の上
限温度は62.2℃であった。この組成物を−20℃で
保存したところ、1カ月経過後も、結晶の析出は観察で
きなかった。
【0228】(比較例1)母体液晶(A)85重量%及
び重水素化されていない式(R−1)
【0229】
【化108】
【0230】の3,4−ジフルオロ−1−[トランス−
4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロ
ヘキシル]ベンゼン15重量%からなる混合液晶(C)
を調製した。この組成物のN相の上限温度は62.3℃
であった。
【0231】次に、この組成物を−20℃で保存したと
ころ、5日後には結晶の析出が認められた。従って、本
発明の一般式(I)で表わされる化合物は、汎用の液晶
材料との相溶性に非常に優れ、得られる液晶組成物は低
温域でも結晶が析出しにくく、実用的な液晶材料である
ことが明らかである。
【0232】
【発明の効果】本発明の一般式(I)で表わされる重水
素置換されたシクロヘキサン環を有する液晶性化合物
は、実施例にも示したように市販の入手容易な化合物か
ら工業的にも容易に製造することができる。また、この
化合物は低粘性でしかも他の液晶化合物あるいは液晶組
成物との相溶性に非常に優れている。しかもこの一般式
(I)で表わされる化合物を含有する液晶組成物は、低
温でも結晶が析出しにくく、これを用いた液晶表示装置
は駆動可能な温度範囲を特に低温側に拡大することがで
きる。従って、本発明の一般式(I)で表わされる化合
物は、実用的な液晶材料の構成成分として極めて有用で
ある。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C09K 19/30 C09K 19/30 C07M 5:00 C07M 5:00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 19/30 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (37)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、Y1及びY2はそれぞれ独立的に、フッ素原子、
    塩素原子、シアノ基、シアナト基(OCN)、チオシア
    ナト基(SCN)、トリフルオロメトキシ基(OC
    3)、ジフルオロメトキシ基(OCF2H)、2,2,
    2−トリフルオロエトキシ基(OCH2CF3)、トリフ
    ルオロメチル基(CF3)、−OR、−COOR、−O
    COR又はRを表わし、Rは炭素原子数1〜20のアル
    キル基、炭素原子数2〜20のアルケニル基、炭素原子
    数2〜20のアルコキシアルキル基を表わすが、Y1
    びY2のうち少なくとも一方は−OR、−COOR、−
    OCOR又はRを表わし、Z、Z1、Z2、Z3及びZ4
    それぞれ独立的に単結合、−CH2CH2−、−CH=C
    H−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CH2
    O−、−OCH2−、−(CH24−、−(CH23
    O−又は−O−(CH23−を表わし、環Aは一般式
    (II) 【化2】 を表わし、X1〜X10はそれぞれ独立的に、水素原子
    (H)又は重水素原子(D)を表わすが、このうち少な
    くとも1個は重水素原子(D)を表わし、環K、環L、
    環J、環M及び環Nはそれぞれ独立的に、トランス−
    1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニ
    レン基、フッ素原子若しくはシアノ基により置換された
    トランス−1,4−シクロヘキシレン基、1,4−フェ
    ニレン基、フッ素原子、塩素原子シアノ基若しくはメチ
    ル基により置換された1,4−フェニレン基、1,3−
    ジオキサン−2,6−ジイル基、ピリミジン−2,5−
    ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピラジン−
    2,5−ジイル基又は一般式(III) 【化3】 を表わし、X11〜X20はそれぞれ独立的に、水素原子
    (H)又は重水素原子(D)を表わすが、このうち少な
    くとも1個は重水素原子(D)を表わし、前記環Aと互
    いに同一であっても異なっていてもよく、k、l、m及
    びnはそれぞれ独立的に、0又は1を表わすが、k+l
    +m+nは0、1又は2である。)で表わされる化合
    物。
  2. 【請求項2】 一般式(I−1)で表わされる請求項1
    記載の化合物。 【化4】
  3. 【請求項3】 環Jはトランス−1,4−シクロヘキシ
    レン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−フェ
    ニレン基、フッ素原子により置換された1,4−フェニ
    レン基又は請求項1記載の一般式(III)で表わされ
    る基を表わし、Zは単結合又は−CH2CH2−を表わす
    ことを特徴とする請求項2記載の化合物。
  4. 【請求項4】 一般式(I−1a) 【化5】 (式中、W1、W2及びW3はそれぞれ独立的に、水素原
    子又はフッ素原子を表わす。)で表わされる請求項3記
    載の化合物。
  5. 【請求項5】 一般式(I−1b) 【化6】 (式中、環Cは 【化7】 を表わす。)で表わされる請求項3記載の化合物。
  6. 【請求項6】 一般式(I−1c) 【化8】 (式中、環Dはトランス−1,4−シクロヘキシレン基
    又は請求項1記載の一般式(III)で表わされる基を
    表わす。)で表わされる請求項3記載の化合物。
  7. 【請求項7】 一般式(I−2)で表わされる請求項1
    記載の化合物。 【化9】
  8. 【請求項8】 環Jはトランス−1,4−シクロヘキシ
    レン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−フェ
    ニレン基、フッ素原子若しくはメチル基により置換され
    た1,4−フェニレン基又は請求項1記載の一般式(I
    II)で表わされる基を表わし、環Mは1,4−フェニ
    レン基、フッ素原子若しくはメチル基により置換された
    1,4−フェニレン基を表わし、Z及びZ3はそれぞれ
    独立的に、単結合、−CH2CH2−又は−C≡C−を表
    わすことを特徴とする請求項7記載の化合物。
  9. 【請求項9】 一般式(I−2a) 【化10】 (式中、環Dはトランス−1,4−シクロヘキシレン基
    又は請求項1記載の一般式(III)で表わされる基を
    表わし、Z及びZ3はそれぞれ独立的に、単結合又は−
    CH2CH2−を表わすが、少なくとも一方は単結合を表
    わす。)で表わされる請求項8記載の化合物。
  10. 【請求項10】 一般式(I−2b) 【化11】 (式中、W1、W2及びW3はそれぞれ独立的に、水素原
    子又はフッ素原子を表わす。)で表わされる請求項8記
    載の化合物。
  11. 【請求項11】 一般式(I−2c) 【化12】 (式中、Zは単結合又は−CH2CH2−を表わし、
    1、W2、W3、W4及びW5はそれぞれ独立的に、水素
    原子又はフッ素原子を表わすが、そのうちフッ素原子は
    多くとも3個までである。)で表わされる請求項8記載
    の化合物。
  12. 【請求項12】 一般式(I−2d) 【化13】 (式中、Zは単結合又は−CH2CH2−を表わし、
    1、W2、W3及びW4はそれぞれ独立的に、水素原子又
    はフッ素原子を表わす。)で表わされる請求項8記載の
    化合物。
  13. 【請求項13】 一般式(I−2e) 【化14】 (式中、Zは単結合又は−CH2CH2−を表わし、W1
    及びW2はそれぞれ独立的に、水素原子又はフッ素原子
    を表わす。)で表わされる請求項8記載の化合物。
  14. 【請求項14】 一般式(I−2f) 【化15】 (式中、Zは単結合又は−CH2CH2−を表わし、W1
    及びW2はそれぞれ独立的に、水素原子又はフッ素原子
    を表わす。)で表わされる請求項8記載の化合物。
  15. 【請求項15】 一般式(I−3)で表わされる請求項
    1記載の化合物。 【化16】
  16. 【請求項16】 環Kはトランス−1,4−シクロヘキ
    シレン基又は1,4−シクロヘキセニレン基を表わし、
    環Jは1,4−フェニレン基又はフッ素原子により置換
    された1,4−フェニレン基を表わし、Z及びZ1はそ
    れぞれ独立的に、単結合又は−CH2CH2−を表わすこ
    とを特徴とする請求項15記載の化合物。
  17. 【請求項17】 一般式(I−3a) 【化17】 (式中、W1、W2及びW3はそれぞれ独立的に、水素原
    子又はフッ素原子を表わし、Z及びZ1のうち少なくと
    も一方は単結合を表わす。)で表わされる請求項16記
    載の化合物。
  18. 【請求項18】 一般式(I−3b) 【化18】 (式中、W1、W2及びW3はそれぞれ独立的に、水素原
    子又はフッ素原子を表わす。)で表わされる請求項16
    記載の化合物。
  19. 【請求項19】 一般式(I−4)で表わされる請求項
    1記載の化合物。 【化19】
  20. 【請求項20】 環Jはトランス−1,4−シクロヘキ
    シレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−フ
    ェニレン基、フッ素原子により置換された1,4−フェ
    ニレン基又は請求項1記載の一般式(III)で表わさ
    れる基を表わし、環Mはトランス−1,4−シクロヘキ
    シレン基、1,4−フェニレン基、フッ素原子により置
    換された1,4−フェニレン基又は請求項1記載の一般
    式(III)で表わされる基を表わし、環Nはトランス
    −1,4−シクロヘキシレン基、1,4−フェニレン
    基、フッ素原子により置換された1,4−フェニレン基
    又は請求項1記載の一般式(III)で表わされる基を
    表わし、Z、Z3及びZ4はそれぞれ独立的に、単結合、
    −CH2CH2−又は−C≡C−を表わすことを特徴とす
    る請求項19記載の化合物。
  21. 【請求項21】 一般式(I−4a) 【化20】 (式中、Z及びZ4はそれぞれ独立的に、単結合又は−
    CH2CH2−を表わし、環Dはトランス−1,4−シク
    ロヘキシレン基又は請求項1記載の一般式(III)で
    表わされる基を表わす。)で表わされる請求項20記載
    の化合物。
  22. 【請求項22】 一般式(I−4b) 【化21】 (式中、Z4は単結合又は−CH2CH2−を表わし、W1
    及びW2はそれぞれ独立的に、水素原子又はフッ素原子
    を表わす。)で表わされる請求項20記載の化合物。
  23. 【請求項23】 一般式(I−4c) 【化22】 (式中、環Dはトランス−1,4−シクロヘキシレン基
    又は請求項1記載の一般式(III)で表わされる基を
    表わし、Z及びZ3はそれぞれ独立的に、単結合又は−
    CH2CH2−を表わし、W1及びW2は水素原子又はフッ
    素原子を表わす。)で表わされる請求項20記載の化合
    物。
  24. 【請求項24】 一般式(I−4d) 【化23】 (式中、環Dはトランス−1,4−シクロヘキシレン基
    又は請求項1記載の一般式(III)で表わされる基を
    表わし、Z及びZ3はそれぞれ独立的に、単結合又は−
    CH2CH2−を表わし、W1、W2、W3及びW4はそれぞ
    れ独立的に、水素原子又はフッ素原子を表わす。)で表
    わされる請求項20記載の化合物。
  25. 【請求項25】 一般式(I−4e) 【化24】 (式中、環Dはトランス−1,4−シクロヘキシレン基
    又は請求項1記載の一般式(III)で表わされる基を
    表わし、Z及びZ3はそれぞれ独立的に、単結合又は−
    CH2CH2−を表わし、W1、W2、W3及びW4はそれぞ
    れ独立的に、水素原子又はフッ素原子を表わす。)で表
    わされる請求項20記載の化合物。
  26. 【請求項26】 一般式(I−4f) 【化25】 (式中、W1及びW2はそれぞれ独立的に、水素原子又は
    フッ素原子を表わす。)で表わされる請求項20記載の
    化合物。
  27. 【請求項27】 一般式(I−5)で表わされる請求項
    1記載の化合物。 【化26】
  28. 【請求項28】 環Jは1,4−フェニレン基又はフッ
    素原子により置換された1,4−フェニレン基を表わ
    し、環K及びLが共にトランス−1,4−シクロヘキシ
    レン基を表わし、Z1及びZ2が共に単結合を表わし、Z
    が単結合又は−CH2CH2−を表わすことを特徴とする
    請求項27記載の化合物。
  29. 【請求項29】 一般式(I−5a) 【化27】 (式中、W1及びW2はそれぞれ独立的に、水素原子又は
    フッ素原子を表わす。)で表わされる請求項28記載の
    化合物。
  30. 【請求項30】 一般式(I−6)で表わされる請求項
    1記載の化合物。 【化28】
  31. 【請求項31】 環Kはトランス−1,4−シクロヘキ
    シレン基又は1,4−シクロヘキセニレン基を表わし、
    環Jは1,4−フェニレン基又はフッ素原子により置換
    された1,4−フェニレン基を表わし、環Mは1,4−
    フェニレン基又はフッ素原子により置換された1,4−
    フェニレン基を表わし、Z、Z1及びZ3はそれぞれ独立
    的に、単結合、−CH2CH2−又は−C≡C−を表わす
    ことを特徴とする請求項30記載の化合物。
  32. 【請求項32】 一般式(I−6a) 【化29】 (式中、W1及びW2はそれぞれ独立的に、水素原子又は
    フッ素原子を表わし、Z及びZ1はそれぞれ独立的に、
    単結合又は−CH2CH2−を表わすが、少なくとも一方
    は単結合を表わす。)で表わされる請求項31記載の化
    合物。
  33. 【請求項33】 一般式(I−6b) 【化30】 (式中、W1、W2、W3及びW4はそれぞれ独立的に、水
    素原子又はフッ素原子を表わし、Z及びZ1はそれぞれ
    独立的に、単結合又は−CH2CH2−を表わすが、少な
    くとも一方は単結合を表わす。)で表わされる請求項3
    1記載の化合物。
  34. 【請求項34】 一般式(I−6c) 【化31】 (式中、W1、W2、W3及びW4はそれぞれ独立的に、水
    素原子又はフッ素原子を表わし、Z及びZ1はそれぞれ
    独立的に、単結合又は−CH2CH2−を表わすが、少な
    くとも一方は単結合を表わす。)で表わされる請求項3
    1記載の化合物。
  35. 【請求項35】 一般式(I−6d) 【化32】 (式中、W1及びW2はそれぞれ独立的に、水素原子又は
    フッ素原子を表わす。)で表わされる請求項31記載の
    化合物。
  36. 【請求項36】 一般式(II)で表わされる基におけ
    るX1〜X10のうち多くとも任意の8個まで、及び一般
    式(III)で表わされる基におけるX11〜X20のうち
    多くとも任意の8個までが重水素原子(D)を表わすこ
    とを特徴とする請求項4、5、6、9、10、11、1
    2、13、14、17、18、21、22、23、2
    4、25、26、29、32又は33記載の化合物。
  37. 【請求項37】 Y1及びY2がそれぞれ独立的に、炭素
    原子数1〜12のアルキル基、アルコキシル基、炭素原
    子数2〜12のアルケニル基、フッ素原子、シアノ基、
    トリフルオロメチル基を表わすが、Y1及びY2のうち少
    なくとも一方は炭素原子数1〜12のアルキル基又は炭
    素原子数2〜12のアルケニル基を表わすことを特徴と
    する請求項36記載の化合物。
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